JP5861721B2 - リニアソレノイド - Google Patents

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Description

本発明は、軸方向に作用する推力を出力するリニアソレノイドに関する。
従来から、コイルへの通電により発生する磁束を利用して推力を出力するリニアソレノイドが周知であり、例えば、車両に搭載されて利用されている。
ところで、リニアソレノイドでは、体格を軸方向に拡大することなく、可動子の軸方向への移動量(以下、ストロークと呼ぶことがある。)を大きくすることができる構造として、可動子に筒状の部分を設けて筒状の部分の内外周それぞれに固定子を配置するものが公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
すなわち、特許文献1は、リニアソレノイドのより好ましい構成として、以下に説明する磁性体製の可動子および第1〜第3固定子を備えるものを開示する。
まず、可動子は、筒状の磁性部を有し、コイルの内周でコイルと同軸に軸方向に可動に組み入れられる。また、第1固定子は、可動子の筒状の磁性部の内周側に配置されて可動子に径方向に磁束を受け渡す。また、第2固定子は、筒状の磁性部であり、可動子の外周側に配置されて第1固定子とともに可動子を径方向に挟み、可動子に径方向に磁束を受け渡す。さらに、第3固定子は、第2固定子から軸方向に離間して配置され、可動子を軸方向に磁気的に吸引する。
ところで、リニアソレノイドの用途には、可動子の移動に伴いオイルや水等が内部に流出入する態様がある。そして、このような用途では、可動子の移動に伴うエネルギーロスを低減するため、オイルや水等の流出入を円滑にする必要がある。しかし、特許文献1にはオイルや水等の流出入を円滑にする構成がないので、可動子の応答性が極端に低い虞がある。
特開2005−045217号公報
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、可動子に筒状の部分を設けて筒状の部分の内外周それぞれに固定子を配置するリニアソレノイドにおいて、オイルや水等の流体の流出入を円滑にして可動子の応答性を高めることにある。
本願の第1発明によれば、リニアソレノイドは、コイルへの通電により発生する磁束を利用して、軸方向に作用する推力を出力するものであり、以下に説明する可動子、第1固定子、第2固定子、第3固定子および貫通孔を備える。
まず、可動子は、筒状の磁性部を有し、コイルの内周でコイルと同軸に軸方向に可動に組み入れられる。また、第1固定子は、磁性体製であり、可動子の筒状の磁性部の内周側に配置されて可動子に径方向に磁束を受け渡す。
また、第2固定子は、筒状の磁性部であり、可動子の外周側に配置されて第1固定子とともに可動子を径方向に挟み、可動子に径方向に磁束を受け渡す。また、第3固定子は、第2固定子から軸方向に離間して配置される筒状の磁性部であり、可動子を軸方向に磁気的に吸引して自身の内周まで引き込むとともに、第2固定子が存在する側と軸方向に関して反対側の内周開口を他の部材により閉じられる。さらに、貫通孔は、第3固定子を貫通し、リニアソレノイドの内部とリニアソレノイドの外部とを連通する。
これにより、貫通孔を通じてリニアソレノイドの内外間で流体を流出入させることができる。このため、リニアソレノイドの内外間での流体の流出入を円滑にして可動子の応答性を高めることができる。
さらに、本願の第1発明によれば、リニアソレノイドは、次の出力部材を備える。すなわち、出力部材は、可動子の軸方向一端側に固定され、可動子と一体に軸方向一端側に移動して推力を出力するものであって非磁性体製である。また、出力部材は、次の固定部、軸部および穴を有する。まず、固定部は円筒状の部分であって可動子に同軸に固定される。また、軸部は、第3固定子の内周開口を閉じる他の部材を貫通して軸方向一端側に突出することで推力を外部に伝達する。さらに、穴は固定部の内周を外部に開放する。そして、第1固定子の軸方向一端は固定部の内周で固定部に対し軸方向に相対的に移動する。
これにより、固定部の内外間で流体を流出入させることができるので、より一層、可動部分を円滑に移動させることができる。
本願の第1発明に従属する第2発明のリニアソレノイドによれば、貫通孔は、第3固定子の内周壁よりも外周側でリニアソレノイドの内部に開口する。
これにより、リニアソレノイドの軸方向を水平方向に略一致させたときに、リニアソレノイド内における流体の液面を、第3固定子の内周壁よりも下側に抑えることができる。このため、第3固定子の吸引力が流体中の磁性異物によって変動するのを防止することができる。
本願の第1、第2発明に従属する第3発明のリニアソレノイドによれば、貫通孔は、コイルの軸心の周囲に、複数、設けられている。
これにより、リニアソレノイドの軸心から外周側に向う様々な方位の内、鉛直下方に指向させる方位を選択する自由度を高めることができる。
本願の第1〜第3発明に従属する第4発明のリニアソレノイドによれば、他の部材は、軸部を通すとともに軸部を軸方向に摺動自在に支持する軸受部を有し、可動子は第1固定子または第2固定子により軸方向に摺動自在に支持されている。
これにより、可動子および出力部材を含む可動部分を両持ちの軸受構造とすることができる。このため、軸受部分に作用する荷重を低減することができ、可動部分を軸方向に安定して移動させることができる。
リニアソレノイドの断面図である(実施例1)。 (a)はリニアソレノイドの可動部分の断面図であり、(b)はリニアソレノイドの可動部分の正面図である(実施例1)。 モールド成形前のリニアソレノイドの固定部分の断面図である(実施例1)。 第1固定子と可動子との間の磁束の受渡しに関わる軸方向長さを示す説明図である(実施例1)。 (a)は第1磁性体の断面図であり、(b)は第1磁性体の正面図である(実施例1)。 ボビンおよびターミナルの正面図である(実施例1)。 第3磁性体の正面図である(実施例1)。 リニアソレノイド内における流体の液面を示す説明図である(実施例1)。 リニアソレノイドの断面図である(実施例2)。
実施形態のリニアソレノイドを、実施例を用いて説明する。
〔実施例1の構成〕
実施例1のリニアソレノイド1の構成を、図面を用いて説明する。
リニアソレノイド1は、コイル2への通電により発生する磁束を利用して磁気的な吸引力を発生させ推力として出力するものであり、例えば、車両に搭載されて内燃機関のバルブタイミングを変化させるバルブタイミング機構における油圧の供給先を切り替えるために利用される。
そして、リニアソレノイド1は、磁気的な吸引力に関わる構成として以下に説明する可動子3、および、第1、第2、第3固定子4、5、6を備える。
可動子3は、円筒状の磁性体であり、コイル2の内周でコイル2と同軸に軸方向に可動に組み入れられる。また、可動子3には、可動子3の軸方向一端側と他端側との間で流体を流出入させる呼吸路8が設けられている。呼吸路8は、例えば、可動子3の内周面で180°の角度間隔だけ離れて2本設けられ(図2参照。)、両方とも、軸方向に可動子3を貫通するとともに内周面に開放される溝として設けられている。
第1固定子4は、固定側の部材の1つである第1磁性体9の一部であって円柱状に設けられている。そして、第1固定子4は、可動子3の内周側に配置されて可動子3を内周側から軸方向に摺動自在に支持するとともに、可動子3に径方向に磁束を受け渡す。
第2固定子5は、第1磁性体9とは別体の部材である第2磁性体10の一部であって円筒状に設けられている。そして、第2固定子5は、可動子3の外周側に配置されて第1固定子4とともに可動子3を径方向に挟み、可動子3に径方向に磁束を受け渡す。なお、第2固定子5の内周面は可動子3の外周面との間に径方向に所定の隙間を形成しており、可動子3は、第2固定子5に摺接することなく軸方向に移動する。
第3固定子6は、第1、第2磁性体9、10とは別体の部材である第3磁性体11の一部であって円筒状に設けられ、第2固定子5と同軸に、かつ、第2固定子5から軸方向一端側に離間して配置される。そして、第3固定子6は、発生した磁束に基づき可動子3を軸方向一端側に磁気的に吸引して自身の内周まで引き込む。
また、第3固定子6の軸方向一端側(第2固定子5が存在する側と軸方向に関して反対側)の内周開口は、第1〜第3磁性体9〜11とは別体の磁性体であるカバー12により封鎖されている。カバー12は、リニアソレノイド1の外部から内部への異物の進入を防止するものであり、主に、軸方向一端側に傘状に膨らむ蓋部13により異物の進入を防止する。また、カバー12には、第3固定子6の内周に圧入される円筒部14が設けられ、円筒部14により、磁束の受渡しに関わる面積が増加している。
ここで、リニアソレノイド1では、第3固定子6の内周径aが第2固定子5の内周径bよりも大きい、という大小関係が成立している(図3参照。)。また、内周径a、bは、第1固定子4の外周径cよりも大きい。このため、第1〜第3固定子4〜6をコイル2の内周に配置した状態で、第3固定子6の軸方向一端側の内周開口から位置決め用の治具15を差し入れて第1〜第3固定子4〜6を径方向に関して直接的に位置決めすることができる。
また、リニアソレノイド1は、第1〜第3磁性体9〜11間の磁束の受渡しに関し、以下に説明する第1、第2受渡構造α、βを備える。
まず、第1受渡構造αとは、第2磁性体10の内の第2固定子5とは別の磁性部と、第3磁性体11の内の第3固定子6とは別の磁性部とを接触させて磁束を受け渡す構造である。
ここで、第2磁性体10は、第2固定子5の軸方向他端から外周側に広がってコイル2の軸方向他端側を覆う円環板状の他端側ヨーク16を有する。また、第3磁性体11は、第3固定子6の軸方向一端から外周側に広がってコイル2の軸方向一端側を覆う円環板状の一端側ヨーク17、一端側ヨーク17の外周縁から軸方向他端側に伸びてコイル2の外周側を覆う円筒状の外周側ヨーク18を有する。さらに、第3磁性体11は、外周側ヨーク18の軸方向他端から外周側に広がる円環板状の鍔部19を有する。
そして、第1受渡構造αによれば、他端側ヨーク16の外周部20と鍔部19とが面接触することで磁束が受け渡される。
すなわち、他端側ヨーク16は、コイル2の外周縁よりも外周側に伸びており、外周部20は、コイル2の外周縁よりも外周側に存在する。また、外周部20の軸方向一端側の表面20aは軸方向に垂直な平面であり、鍔部19の軸方向他端側の表面19bも軸方向に垂直な平面である。
そして、表面20a、19bを面接触させることで、コイル2の外周側において第2磁性体10と第3磁性体11との間で磁束が受け渡される。
なお、鍔部19と外周部20とは、凹凸嵌合等を形成していないので、治具15による位置決めの際に自在に径方向に相対移動することができる。
次に、第2受渡構造βとは、第1磁性体9の内の第1固定子4とは別の磁性部と、第2磁性体10の内の第2固定子5とは別の磁性部とを接触させて磁束を受け渡す構造である。
ここで、第1磁性体9は、第1固定子4の軸方向一端から外周側に広がる円環板状の鍔部21を有する。
そして、第2受渡構造βによれば、他端側ヨーク16の内周部23と鍔部21の外周部24とが面接触することで磁束が受け渡される。
すなわち、鍔部21は、可動子3の外周縁よりも外周側に伸びており、外周部24は、可動子3の外周縁の外周側にも存在する。また、内周部23の軸方向他端側の表面23bは軸方向に垂直な平面である。さらに、外周部24の軸方向一端側の表面24aも軸方向に垂直な平面である。
そして、表面24a、23bを面接触させることで、コイル2の軸方向他端側において第1磁性体9と第2磁性体10との間で磁束が受け渡される。
なお、内周部23と外周部24とは、凹凸嵌合等を形成していないので、治具15による位置決めの際に自在に径方向に相対移動することができる。
さらに、第1受渡構造αは、第2受渡構造βよりも軸方向一端側に設けられる。
また、リニアソレノイド1では、他端側ヨーク16を軸方向に貫通するように切り欠き25が設けられ、切り欠き25からコイル2のターミナル26が引き出されている。そして、第1受渡構造αはターミナル26よりも軸方向一端側に設けられる。
また、リニアソレノイド1は、以下に説明する軸受け28、出力部材29、および、ボビン30を備える。
軸受け28は、可動子3の内周に固定されて第1固定子4に直接的に摺接し、可動子3は、軸受け28を介して間接的に第1固定子4に摺接する。また、軸受け28の内、外周側の部分は磁性体製であり、内周側の部分は非磁性体製である。そして、第1固定子4の外周面に、直接、摺接する内周面は非磁性材料からなる。
ここで、リニアソレノイド1では、可動子3の内周面の内、第1固定子4の外周面との間で径方向に磁束を受け渡すことができる領域の軸方向長さdと、第1固定子4の外周面の内、可動子3の内周面との間で径方向に磁束を受け渡すことができる領域の軸方向長さeとの間に次の大小関係が成立している(図4参照。)。すなわち、この大小関係は、軸方向長さdが軸方向長さeよりも小さい、というものであり、軸方向長さdは、実質的には、軸受け28の軸方向長さと略一致している。
また、軸受け28は、軸方向他端から外周側に広がるフランジ32を有し、フランジ32が鍔部21の内周部33に当たることで、可動子3の軸方向他端側への移動が規制される。ここで、フランジ32の内、軸方向一端側の部分は磁性体製であり、他端側の部分は非磁性体製である。そして、内周部33に直接当たる当接面32bは非磁性材料からなる。
なお、内周部33の軸方向一端側の表面には、フランジ32の外周側と内周側との間で流体を流出入させる呼吸路34としての複数の溝が設けられており、これらの溝は、例えば、リニアソレノイド1の軸心の周囲に60°の角度間隔で放射状に設けられている(図5参照。)。
出力部材29は、非磁性体製であり、可動子3に固定されて可動子3と一体に軸方向一端側に移動して推力を出力する。また、出力部材29は、外部の機器等から復元力を受け、復元力により可動子3と一体に軸方向他端側に移動する。
そして、出力部材29は、円筒状の部分であって可動子3に同軸に固定される固定部36と、軸方向一端側(可動子3が存在する側と反対側)に突出する円柱状の軸部37とを有する。
ここで、可動子3の内周は、軸方向一端側が段状に拡径し、拡径している範囲に固定部36が圧入されて固定される。また、軸受け28は、拡径していない範囲に固定部36から軸方向他端側に離れて圧入されて固定され、軸受け28と固定部36とは軸方向の隙間fを形成している(図2参照。)。そして、隙間fは呼吸路8に連通している。
また、蓋部13の頂部近傍には軸部37が通る開口38が設けられ、軸部37は、開口38から軸方向一端側に突出することで、推力を外部の機器等に出力する。
さらに、軸部37は固定部36よりも小径であり、軸部37と固定部36とは、軸方向一端側ほど縮径するテーパ部39により一体化している。そして、第1固定子4の先端(軸方向一端)は、固定部36の内周で軸方向に相対的に移動する。ここで、第1固定子4の先端周縁はテーパ状に面取りされており、可動子3および出力部材29が最も軸方向他端側に移動しても、テーパ部39の内周は第1固定子4に接触しない。
ボビン30は、コイル2が巻かれる樹脂製の部材であり、以下の円筒部40および2つのフランジ41a、41bを有する。
まず、円筒部40は、第2、第3固定子5、6の外周側に配置されてコイル2が巻かれる部分である。また、フランジ41a、41bは、それぞれ、円筒部40の軸方向一端、他端から外周側に広がってコイル2が巻かれる領域を軸方向一端側、他端側で区画する。
そして、リニアソレノイド1は、内部に浸入した流体からコイル2を保護する構造に関し、以下に説明する一端側、他端側シールγ、δを備える。
まず、一端側シールγは、フランジ41aの軸方向一端側でコイル2の軸心を包囲するように設けられている。すなわち、フランジ41aの軸方向一端側の表面には、コイル2の軸心を包囲する環状の樹脂製隆起42aが設けられ(図6参照。)、樹脂製隆起42aを溶融樹脂により溶融した後、固化させることで一端側シールγが設けられる。
また、他端側シールδは、フランジ41bの軸方向他端側でコイル2の軸心を包囲するように設けられている。すなわち、フランジ41bの軸方向他端側の表面には、コイル2の軸心を包囲する環状の樹脂製隆起42bが設けられ、樹脂製隆起42bを溶融樹脂により溶融した後、固化させることで一端側シールγが設けられる。
ここで、リニアソレノイド1の製造方法には、コイル2、第1〜第3磁性体9〜11、ボビン30および取付ブラケット43等に対し溶融樹脂を射出してモールド成形を施す射出成形工程が含まれている。そして、この射出成形工程において射出された溶融樹脂により、一端側、他端側シールγ、δやコネクタ44が形成され、さらに、Oリング45が嵌まる溝が設けられる。
なお、射出成形工程における溶融樹脂の射出口(図示せず)は、第1磁性体9の軸方向他端側で第1磁性体9と向かい合う範囲gに配置される(図3参照。)。
また、他端側ヨーク16は、樹脂製隆起42bと立体的に干渉しない形状に設けられている。つまり、他端側ヨーク16の内、内周部23と外周部20との間の中間部46は軸方向他端側に膨らんでおり、中間部46とフランジ41bとにより、樹脂製隆起42bが突出する空間47が形成される(図3参照。)。そして、空間47に溶融樹脂が充填される。
また、リニアソレノイド1は、第3固定子6を貫通する貫通孔49を備え、貫通孔49は、リニアソレノイド1の内部とリニアソレノイド1の外部とを連通する。また、貫通孔49は、第3固定子6の内周壁6aよりも外周側でリニアソレノイド1の内部に開口しており、例えば、リニアソレノイド1の軸心と平行に設けられる。さらに、貫通孔49は、コイル2の軸心の周囲に、複数、設けられおり、例えば、リニアソレノイド1の軸心の周囲に45°の角度間隔で設けられている(図7参照。)。
そして、リニアソレノイド1は、軸方向を水平方向に略一致させ、かつ、周方向に隣り合う2つの貫通孔49の中間の方位を鉛直下方に指向させた状態で車両に搭載される(このとき、コネクタ44が鉛直上方に突出し、ブラケット43が鉛直下方に突出している。)。これにより、リニアソレノイド1内における流体の液面は、第3固定子6の内周壁6aよりも下側に抑えられる(図8参照。)。
以上のような構成により、リニアソレノイド1では、コイル2に通電されると、第1、第2固定子4、5と可動子3との間で径方向に磁束が受け渡され、さらに、可動子3と第3固定子6との間で径方向に磁束が受け渡されて可動子3が軸方向一端側に吸引されて移動する。これにより、リニアソレノイド1から軸方向に作用する推力が出力される。
〔実施例1の効果〕
実施例1のリニアソレノイド1は、可動子3を円筒状に設けるとともに可動子3の内外周それぞれに第1、第2固定子4、5を配置し、第1、第2固定子4、5の両方から可動子3に径方向に磁束を受け渡す。また、第3固定子6は、第2固定子5から軸方向一端側に離間して配置される筒状の磁性部であり、可動子3を軸方向一端側に磁気的に吸引して自身の内周まで引き込むとともに、軸方向一端側の内周開口をカバー12により閉じられる。そして、第3固定子6には貫通孔49が設けられ、貫通孔49は、第3固定子6を貫通し、リニアソレノイド1の内部とリニアソレノイド1の外部とを連通する。
これにより、貫通孔49を通じてリニアソレノイド1の内外間で流体を流出入させることができる。このため、リニアソレノイド1の内外間での流体の流出入を円滑にして可動子3の応答性を高めることができる。
また、貫通孔49は、第3固定子6の内周壁6aよりも外周側でリニアソレノイド1の内部に開口する。
これにより、リニアソレノイド1の軸方向を水平方向に略一致させたときに、リニアソレノイド1内における流体の液面を、第3固定子6の内周壁6aよりも下側に抑えることができる。このため、第3固定子6の吸引力が流体中の磁性異物によって変動するのを防止することができる。
さらに、貫通孔49は、コイル2の軸心の周囲に、複数、設けられている。
これにより、リニアソレノイド1の軸心から外周側に向う様々な方位の内、鉛直下方に指向させる方位を選択する自由度を高めることができる。
〔実施例2〕
実施例2のリニアソレノイド1によれば、図9に示すように、カバー12の蓋部13は、軸方向一端側に膨らまずに軸方向に垂直な平板状に設けられている。そして、蓋部13の中央には、軸部37を通すとともに軸部37を軸方向に摺動自在に支持する軸受部51が設けられている。また、軸受部51は、軸方向一端側に円筒状に隆起しており、軸受部51の内周面に軸部37の外周面が摺接する。
これにより、可動子3および出力部材29からなる可動部分を両持ちの軸受構造とすることができる。このため、可動部分を摺動自在に支持する軸受部分に関し、作用する荷重を低減することができ、可動部分を軸方向に安定して移動させることができる。
また、出力部材29のテーパ部39には、軸方向に貫通する穴52が設けられており、穴52は、固定部36の内周を外部に開放する。
これにより、固定部36の内外間で流体を流出入させることができるので、より一層、可動部分を円滑に移動させることができる。
〔変形例〕
リニアソレノイド1の構成は、実施例に限定されず、種々の変形例を考えることができる。
すなわち、可動子3、第1〜第3固定子4〜6、第1〜第3磁性体9〜11、第1、第2受渡構造α、β、貫通孔49、軸受け28、呼吸路8、34、出力部材29、一端側、他端側シールγ、δ、ターミナル26の引き出し構造、軸方向長さdと軸方向長さeとの大小関係、第3固定子6の内周径aと第2固定子5の内周径bとの大小関係、ならびに、可動子3および出力部材29の一体物の摺動支持構造等に関して様々な態様を採用することができる。
例えば、実施例1のリニアソレノイド1によれば、可動子3および出力部材29を含む可動部分の摺動支持構造は、第1固定子4により可動子3を内周側から摺動支持する片持ちの軸受構造であり、実施例2のリニアソレノイド1によれば、第1固定子4による可動子3に対する摺動支持、および、蓋部13による軸部37に対する摺動支持の両持ちの軸受構造であったが、これらの態様に限定されない。すなわち、第2固定子5により可動子3を外周側から摺動支持する片持ちの軸受構造を採用してもよく、軸部37のみを摺動支持する軸受構造を採用してもよく、さらに、第2固定子5による可動子3に対する摺動支持、および、軸部37に対する摺動支持の両持ちの軸受構造を採用してもよい。
また、実施例のリニアソレノイド1によれば、第1磁性体9の鍔部21に呼吸路34を設けていたが、軸受け28のフランジ32に呼吸路34を設けてもよく、鍔部21およびフランジ32の両方に呼吸路34を設けてもよい。
1 リニアソレノイド 2 コイル 3 可動子 4 第1固定子 5 第2固定子 6
第3固定子 49 貫通孔

Claims (4)

  1. コイル(2)への通電により発生する磁束を利用して、軸方向に作用する推力を出力するリニアソレノイド(1)において、
    筒状の磁性部を有し、前記コイル(2)の内周で前記コイル(2)と同軸に軸方向に可動に組み入れられる可動子(3)と、
    この可動子(3)の筒状の磁性部の内周側に配置されて前記可動子(3)に径方向に磁束を受け渡す磁性体製の第1固定子(4)と、
    筒状の磁性体であり、前記可動子(3)の外周側に配置されて前記第1固定子(4)とともに前記可動子(3)を径方向に挟み、前記可動子(3)に径方向に磁束を受け渡す第2固定子(5)と、
    前記第2固定子(5)から軸方向に離間して配置される筒状の磁性体であり、前記可動子(3)を軸方向に磁気的に吸引して自身の内周まで引き込むとともに、前記第2固定子(5)が存在する側と軸方向に関して反対側の内周開口を他の部材(12)により閉じられる第3固定子(6)と、
    この第3固定子(6)を貫通し、前記リニアソレノイド(1)の内部と前記リニアソレノイド(1)の外部とを連通する貫通孔(49)と、
    前記可動子(3)の軸方向一端側に固定され、前記可動子(3)と一体に軸方向一端側に移動して推力を出力する非磁性体製の出力部材(29)とを備えており、
    この出力部材(29)は、円筒状の部分であって前記可動子(3)に同軸に固定される固定部(36)と、前記第3固定子の内周開口を閉じる前記他の部材(12)を貫通して軸方向一端側に突出することで推力を外部に伝達する軸部(37)と、前記固定部(36)の内周を外部に開放する穴(52)とを有し、
    前記第1固定子(4)の軸方向一端は、前記固定部(36)の内周で前記固定部(36)に対し軸方向に相対的に移動することを特徴とするリニアソレノイド(1)。
  2. 請求項1に記載のリニアソレノイド(1)において、
    前記貫通孔(49)は、前記第3固定子(6)の内周壁(6a)よりも外周側で前記リニアソレノイド(1)の内部に開口することを特徴とするリニアソレノイド(1)。
  3. 請求項1または請求項2に記載のリニアソレノイド(1)において、
    前記貫通孔(49)は、前記コイル(2)の軸心の周囲に、複数、設けられていることを特徴とするリニアソレノイド(1)。
  4. 請求項1ないし請求項3の内のいずれか1つに記載のリニアソレノイド(1)において、
    前記他の部材(12)は、前記軸部(37)を通すとともに前記軸部(37)を軸方向に摺動自在に支持する軸受部(51)を有し、
    前記可動子(3)は前記第1固定子(4)または前記第2固定子(5)により軸方向に摺動自在に支持されていることを特徴とするリニアソレノイド(1)。

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