JP5860962B2 - 感覚刺激性を有する2種の固体を有する化合物を含む芳香組成物の調製方法 - Google Patents

感覚刺激性を有する2種の固体を有する化合物を含む芳香組成物の調製方法 Download PDF

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Description

本発明は、感覚刺激性を有する粉状組成物、すなわち、粉末形態の組成物の調製の分野に関する。より具体的には、本発明は、感応刺激性を有する少なくとも2種の固体に基づく、特にバニリンおよびエチルバニリンに基づく化合物を本質的に含む粉状芳香組成物の調製方法に関する。
感覚刺激性を有すると意味で芳香性である、芳香製品および組成物は、香味料および/または芳香剤としての多くの利用分野で使用されている。特に、感覚刺激性を有するこれらの製品および組成物は、食品産業および畜産業で多量に消費されている。それらはまた、製剤業または香料製造業などの他の分野で用途を見出している。それらは、大量消費製品および組成物であることになる。製品の、または少なくとも2種の製品に基づく組成物の感覚刺激性は、消費者の感覚によって認識および評価されるすべての特徴と定義されてもよい。これらの特性は、使用または消費前の前記製品および組成物の認識において、およびそれらが消費または使用される場合のそれらの評価において根本的役割を果たしている。感覚刺激性の質の一因となる主たる要素は、特に、視覚的側面(形、色など)、一貫性(consistency)または質感(texture)、味、臭気およびアロマ(aromas)である。
農業食品、医薬および香料業界における感覚刺激性組成物への増加する関心を考慮すると、このような感覚刺激性組成物の製造のための工業規模で容易に利用され得る簡単な方法に対する大きな必要性がある。特に、関係セクターにおける実業家は、室温で粉状形態である感覚刺激性組成物を製造することを求めている。現在、このような組成物の製造は、文献にあまり記載されていない。
しかしながら、本出願人は、特許出願国際公開第2010/046239号パンフレットにおいてバニリンおよびエチルバニリンに基づく化合物を本質的に含む組成物を調製する方法を既に提案している。前記方法は、溶融媒体中でまたはそれらを溶解する溶媒に溶解された、バニリン/エチルバニリンモル比2で用いられるバニリンとエチルバニリンとの共結晶化を含む。しかしながら、この方法は、化合物の結晶化がきわめて遅いので、工業規模に置き換えるのが困難であるという欠点を有する。この理由は、前記化合物が過剰溶融を受けること、すわなち、生成物が溶融され、そしてそれがその融点未満に冷却されるとき、それは結晶化が困難で、長時間液体状態のままであることである。結晶化に必要な時間は、多かれ少なかれ任意であり、結晶化を首尾よく制御することが重要である。
したがって、本発明は、バニリンおよびエチルバニリンに基づく化合物の場合に特に認められる、これらの欠点を克服することを提案する。より一般的には、本発明は、感覚刺激性を有して、室温で粉状である組成物を調製する新規な方法を提案する。本発明によって求められる目的の一つは、粉状組成物の製造のための温度の複雑な制御を回避し、かつ感覚刺激性を有することに特に向けられた、工業規模で行うことが簡単である手順に基づく方法を提供することである。
さらに、食品粉末の固化(caking)(この現象は、粒子の凝集と定義され、例えば、現在バニリンおよびエチルバニリン粉末の乾燥ミックスの調製の場合に周知である)により引き起こされる工業上の困難性および財務上の損失を考慮すると、本発明により求められる別の目的は、固化に有利に働かない条件下で行われる方法の開発であり、その結果、その粒径が実業家によって示される期待を十分に満足させる粉状感覚刺激性組成物を得ることである。
本発明の主題の一つは、融点Tmを有する粉状芳香組成物を調製する方法であって、
i)チャンバーがTm未満の温度Tに前もって加熱されたミキサーに、感覚刺激性を有する少なくとも2種の粉状基本固体(elementary solid)を導入する工程であって、前記固体は前記ミキサーに別個に導入される工程と、
ii)前記固体を前記ミキサー中で、外液相の不存在下で、温度Tm未満の温度Tで混合する工程であって、前記粉状基本固体の少なくとも1種は、混合が、前記温度Tに設定された温度で等温条件下に行われるように温度Tiで前記ミキサー中に導入される工程と、
iii)前記粉状芳香組成物を回収する工程と
を含む方法である。
本発明による調製方法の前記工程i)は、それぞれが感覚刺激性を有する少なくとも2種の粉状基本固体、すなわち、粉末形態の固体を使用する。それらは、本発明の方法によって調製される感覚刺激性を有する組成物が、室温で粉状形態であるように選択される。本発明によれば、室温は、一般に10から30℃、優先的には15から30℃、より優先的には15から25℃の温度範囲により定義される。より詳細には、前記粉状基本固体は、有利には40℃以上、非常に有利には50℃以上の融点を有する。前記基本固体は、一般に220℃未満の融点を有する。好ましくは、その融点が比較的類似している基本固体、すなわち、融点間の差が50℃以下、好ましくは30℃以下、より好ましくは20℃以下、さらにより好ましくは10℃以下である固体が選択される。
好ましくは、前記それぞれ感覚刺激性を有する固体は、窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有するにおい分子からなる。前記分子は、環式または非環式であっても、飽和または不飽和であってもよい。アロマまたは芳香剤(fragrance)として使用される、これらのにおい分子は、嗅覚器官が関係する機構に関与している。
より好ましくは、前記固体は、芳香族アルデヒド類、芳香族ケトン類、芳香族酸類、芳香族エステル類、芳香族エーテル類、フェノール類、酸素含有ヘテロ環類、窒素含有ヘテロ環類、硫黄含有および窒素含有ヘテロ環類、硫黄化合物類、テルペン類ならびにジャコウ類から選択される。
芳香族アルデヒド類のうちで、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(バニリン)、4−ヒドロキシ−3−エトキシベンズアルデヒド(エチルバニリン)、4−アセトキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(バニリンアセテート)、3,4−ジメトキシベンズアルデヒド(ベラトルムアルデヒド)、2−ヒドロキシ−4−メチルベンズアルデヒド(m−ホモサリチルアルデヒド)、(2E)−3−(4−メトキシフェニル)プロペナールおよび(トランス−p−メトキシシンナムアルデヒド)が有利に選択される。
芳香族ケトン類のうちで、4−(4−ヒドロキシフェニル)ブタン−2−オン(フラムビノン)、ベンゾフェノン、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシ)エタノン(アセトバニロン)、1−(3,4−ジメトキシフェニル)エタノン、(3’,4’−ジメトキシアセトフェノン)、4−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−3−ブテン−2−オン(バニラルアセトン)および4−メチル−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−3(4H)−オン(カローン(calone))が有利に選択される。
芳香族酸類のうちで、4−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香酸(バニリン酸)、2−メトキシ安息香酸(o−アニス酸)、4−メトキシ安息香酸(パラ−アニス酸)、3−メトキシ安息香酸(メタ−アニス酸)、2−ヒドロキシ安息香酸(サリチル酸)、4−ヒドロキシ安息香酸(パラ−ヒドロキシ安息香酸)、(2E)−3−フェニル−2−プロペン酸(トランス−桂皮酸)、フェノキシ酢酸および3−フェニルプロピオン酸(ヒドロ桂皮酸)が優先的に選択される。
芳香族エステル類のうちで、メチル−4−ヒドロキシ−3−メトキシベンゾエート(バニリン酸メチル)、2−フェニルエチル2−ヒドロキシベンゾエート(サリチル酸フェネチル)、フェニル2−ヒドロキシベンゾエート(サリチル酸フェニル)、メチル4−メトキシベンゾエート(p−アニス酸メチル)および3,4−メチレンジオキシベンジルアセテート(酢酸ヘリオトロピルまたは酢酸ピペロニル)が優先的に選択される。
芳香族エーテル類のうちで、1,4−ジメトキシベンゼン(パラ−ジメトキシベンゼン、PDMB)、2−メトキシ−1−(フェニルメトキシ)−4−(1−プロペニル)ベンゼン(ベンジルイソオイゲノール)および1−エトキシ−2−ヒドロキシ−4−プロペニルベンゼン(プロペニルグアエトール)が優先的に選択される。
フェノール類のうちで、(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)メタノール(バニリルアルコール)、4−ヒドロキシフェニルメタノール(4−ヒドロキシベンジルアルコール)および1,3−ジヒドロキシベンゼンが優先的に選択される。
酸素含有ヘテロ環類のうちで、3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピロン、3−ヒドロキシ−2−メチル−ガンマ−ピロン(マルトール)、2−エチル−3−ヒドロキシ−4H−ピラン−4−オン(エチルマルトール)、1,2−ベンゾピロン(クマリン)、4−ヒドロキシ−5−メチル−3(2H)−フラノン(59)(ノルフラノール)、4,6−ジメチル−2H−ピラン−2−オン(レビスタメル(levistamel))および(−)−ドデカヒドロテトラメチルナフトフラン(アンブロキサン(ambroxane))が優先的に選択される。
窒素含有ヘテロ環類のうちで、2,6−ジメチルピラジン、2−アセチルピラジン(アセチルピラジン)、2,3,5,6−テトラメチルピラジン(テトラメチルピラジン)および1,4−ジアザベンゼン(ピラジン)が優先的に選択される。
硫黄含有化合物類のうちで、二硫化ジフェニル、二硫化ジベンジルおよび二硫化ジシクロヘキシルが優先的に選択される。
テルペン類のうちで、(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパン−2−イル)シクロヘキサノールまたは[(−)−メントール]、(αR,1R,2R,4aS,8aS)−α−エテニルデカヒドロ−2−ヒドロキシ−α,2,5,5,8a−ペンタメチル−1−ナフタレンプロパノールまたは[(−)−スクラレオール]、(1R,4S,4aS,6R,8aS)−オクタヒドロ−4,8a,9,9−テトラメチル−1,6−メタノナフタレン−1(2H)−オールまたは(−)−パチョリアルコールまたは[(−)−パチョロール]が優先的に選択される。
ジャコウ類のうちで、合成ジャコウ、例えば、3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−4,6,6,7,8,8−ヘキサメチルシクロペンタ(g)−2−ベンゾピラン(ガラクソリド)、シクロペンタデカノン(エキサルトン)、6−アセチル−1,1,2,4,4,7−ヘキサメチルテトラリン(トナリド)およびアセチルジニトロブチルキシレン(ジャコウケトン)が優先的に選択される。
本発明による方法の第1の特定の実施形態によれば、前記基本固体のそれぞれは、芳香族アルデヒド類、芳香族ケトン類、芳香族酸類、芳香族エステル類、芳香族エーテル類、フェノール類、酸素含有ヘテロ環類、窒素含有ヘテロ環類、硫黄含有および窒素含有ヘテロ環類、硫黄化合物類、テルペン類およびジャコウ類からなる族から選択される同じ化学族から選択される。前記第1の特定の形態を行うために好ましく、かつ前記族に属する化合物は、既に上に記載されたものである。
前記第1の形態によれば、前記固体のそれぞれは、芳香族アルデヒドの族に優先的に属する。好ましくは、基本固体の一方はバニリンであり、他方の基本固体はエチルバニリンである。バニリンが、式4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒドを有する分子に相当すること、およびエチルバニリンが、式4−ヒドロキシ−3−エトキシベンズアルデヒドを有する分子に相当することが想起される。少量のエチルバニリンの存在がバニリンの賦香性(perfuming)および/または感覚刺激性を高めることを可能にするので、バニリンは、エチルバニリンを非常にしばしば伴う。本発明による方法で有利に用いられるバニリンおよびエチルバニリンは、出発基材にかかわらず、任意の化学合成によって製造することができている。バニリンはまた、とりわけ、フェルラ酸の生化学プロセス、特に微生物発酵プロセスを介して製造することができている。
本発明による方法の第2の特定の実施形態によれば、前記基本固体のそれぞれは、芳香族アルデヒド類、芳香族ケトン類、芳香族酸類、芳香族エステル類、芳香族エーテル類、フェノール類、酸素含有ヘテロ環類、窒素含有ヘテロ環類、硫黄含有および窒素含有ヘテロ環類、硫黄化合物類、テルペン類およびジャコウ類からなる族から選択される異なる化学族に属する。前記第2の特定の形態を行うために好ましく、かつ前記族に属する化合物は、既に上に記載されたものである。
前記第2の形態によれば、基本固体の少なくとも1種は、優先的に芳香族アルデヒド類、芳香族エーテル類または酸素含有ヘテロ環類の族に属する。より好ましくは、基本固体の1種は、芳香族アルデヒド類の族に属し、他の基本固体は、芳香族エーテル類の族に属する。例えば、基本固体の一方は、バニリンであり、他方の基本固体は、プロペニルグアエトールである。前記第2の形態による別の有利な組合せは、基本固体の一方を芳香族エーテル類、例えば、パラ−ジメトキシベンゼンから、および他方の基本固体を酸素含有ヘテロ環、例えば、クマリンから選択することにある。
好ましくは、前記粉状基本固体の少なくとも1種は結晶性であり、さらにより好ましくは、前記2種の粉状基本固体は結晶性である。
本発明による方法の第3の特定の実施形態によれば、前記方法は、それぞれが感覚刺激性を有する少なくとも3種の粉状基本固体の存在下で行われる。好ましくは、前記3種の固体のそれぞれは、芳香族アルデヒド類、芳香族ケトン類、芳香族酸類、芳香族エステル類、芳香族エーテル類、フェノール類、酸素含有ヘテロ環類、窒素含有ヘテロ環類、硫黄含有および窒素含有ヘテロ環類、硫黄化合物類、テルペン類およびジャコウ類から選択される。
本発明によれば、前記基本固体は、本発明の方法によって得られる前記芳香粉状組成物の調製に適している任意のモル比でミキサー中に導入される。
バニリンおよびエチルバニリンに基づく化合物を本質的に含む粉状芳香組成物の調製にある本発明の方法の特定の実施形態によれば、バニリンおよびエチルバニリンは、少なくとも2に等しい、優先的には2から3、非常に優先的には2から2.6のバニリン/エチルバニリンモル比で前記ミキサーに導入される。本発明のこの特定の実施形態によれば、バニリンおよびエチルバニリンは、有利には以下の比率で前記ミキサーに導入される:
− 65重量%から90重量%、好ましくは65重量%から80重量%、より好ましくは65重量%から75重量%、さらにより好ましくは67重量%から70重量%のバニリン、
− 10重量%から35重量%、好ましくは20重量%から35重量%、より好ましくは25重量%から35重量%、さらにより好ましくは30重量%から33重量%のエチルバニリン。
本発明による方法の前記工程i)によれば、前記粉状基本固体は、別個に、すなわち、それぞれ純物質形態で、前記ミキサーに導入される。前記固体は、同時にまたは任意の順序で順々に導入されてもよい。前記固体のそれぞれは、徐々に導入されても、またはされなくてもよい。前記固体の導入前に、前記ミキサーのチャンバーは、最も低い融点を有する基本固体の融点未満の温度Tに加熱され、前記固体は、本発明による方法で用いられる前記基本固体から選択される。前記温度Tは、本発明の方法によって調製される芳香組成物の溶融開始温度未満である。
バニリンおよびエチルバニリンに基づく化合物を本質的に含む粉状芳香組成物の調製にある本発明の方法の特定の実施形態によれば、前記ミキサーのチャンバーは、有利には48から53℃、非常に有利には51から52℃の温度Tに加熱される。
本発明による方法の前記工程i)およびii)は、一つのミキサーで行われる。これは、有利にはプラウシェアミキサー(ploughshare mixer)、パドルミキサーまたはバンドミキサーであり、これらのミキサーは、粉末の混合分野に通じている当業者に周知である。前記ミキサーは、有利にはジャケットを備えて、ジャケット中の熱伝達流体(有利には水)の循環による種々の熱伝達を確実にする。熱伝達流体は、前記ミキサーのチャンバー内部の温度T以上の温度で維持される。例えば、熱伝達流体は、前記温度Tの1から5℃上の温度で維持される。
感覚刺激性を有する前記2種の粉状基本固体は、前記ミキサーに別個に導入され、次いで、その中で本発明による方法の前記工程ii)によって混合される。
本発明による方法によれば、前記粉状基本固体の少なくとも1種は、前記ミキサーに導入される前に温度Tiに予熱され、前記温度Tiは、前記工程ii)による混合が行われる前記温度Tの範囲にある。
好ましくは、前記2種の粉状基本固体は、温度Tiで導入され;前記2種の固体は、同じ温度Tiで、またはわずかに異なる温度Tiで前記ミキサー中に予熱および導入されてもよい。より正確には、前記温度Tiは、有利にはT−20℃≦Ti≦T+20℃であるように選択される。バニリンおよびエチルバニリンに基づく化合物を本質的に含む粉状芳香組成物を調製することにある本発明の方法の特定の実施形態によれば、バニリンおよびエチルバニリンは、50から65℃の温度、好ましくは55から62℃、さらにより好ましくは58から61℃の温度に予熱される。
本発明による方法による前記工程ii)によれば、感覚刺激性を有する前記粉状基本固体の混合は、前記ミキサー中への前記固体の導入の開始から、ミキサーチャンバーが加熱された温度Tに等しい等温条件下で、すなわち、一定温度で行われる。上に定義されたとおりの温度Tiへの前記2種の粉状基本固体の少なくとも一方の、優先的には前記粉状基本固体の両方の予熱は、前記ミキサーにおける等温での混合を可能にする。混合は、当然に固相で行われる。前記ミキサーは、有利には撹拌下に置かれる。好ましくは、撹拌条件は、実質的な剪断がないように選択される。したがって、遅い撹拌速度が好ましい。プラウシェアミキサーの場合、撹拌条件は、有利にはパドルの端部で0.2から1.5m/秒の範囲であることが指摘され得る。
ミキサーは、有利には本発明の方法の実施を通して不活性雰囲気下に置かれる。特に、本発明による方法の工程i)およびii)は、有利には不活性雰囲気下、優先的には窒素下で行われる。より有利には、前記工程i)およびii)は、湿潤窒素または乾燥窒素の雰囲気下で行われる。窒素流の湿潤は、有利には水中で窒素をスパージすることによって達成される。不活性ガス、優先的には窒素の流れは、有利にはT±10℃に等しい温度に加熱され、この温度Tは、ミキサーチャンバーが加熱される温度である。窒素中に存在する水の量は、例えば、窒素の重量に対して1重量%から5重量%、好ましくは窒素の重量に対して2重量%から3重量%である。「乾燥窒素」という用語は、窒素1kg当たり0.5g未満、好ましくは0.3g未満の水を含む窒素流を意味する。
本発明による方法の前記工程ii)の好ましい実施形態は、湿った雰囲気下で前記固体の前記混合を行うことにある。湿気は、例えば、乾き蒸気の流れ、湿潤窒素の流れによって、または液体水を前記ミキサーに供給することによって与えられる。
本発明による方法の前記工程ii)による、感覚刺激性を有する前記基本固体の混合は、本発明による方法の前記工程iii)によって回収される前記芳香組成物への前記固体の変換をもたらす。前記工程ii)は、前記芳香組成物への固体の変換、優先的には全変換を得るために十分な時間行われる。この時間は可変であり、特に用いられる基本固体および撹拌に依存する。例えば、バニリンとエチルバニリンの混合物の場合、前記工程ii)は、有利には30分から2時間の時間行われる。
前記芳香組成物は、冷却前または後に回収される。前記ミキサー内または外で行われる、得られた前記組成物の冷却は、40℃未満、好ましくは35℃未満の温度で行われる。冷却温度の下限は、有利には室温である。前記組成物は、有利には前記ミキサーの内または外で自然に冷えるように放置される。特定の実施形態によれば、組成物は、撹拌を伴ってかつ不活性雰囲気下の前記ミキサー中で、40℃未満の温度まで下がって、好ましくは35℃未満の温度まで下がって、冷えるように放置される。
本発明による方法は、有利には、前記工程ii)の実施中に少なくとも1種の賦形剤を導入することおよび/または少なくとも1種の賦形剤を前記工程iii)後に回収される前記組成物と混合することを含む。前記賦形剤は、前記工程ii)の実施中に全体的もしくは部分的に導入されてもよく、および/または前記工程iii)後に回収される前記組成物と全体的にもしくは部分的に混合されてもよい。言い換えれば、賦形剤の全量が、本発明による方法の前記工程ii)の実施中に導入されてもよいか、または代替として、本発明による方法の前記工程iii)後に回収される前記組成物に、例えば、乾燥混合によって添加されてもよい。賦形剤の最初の部分が前記工程ii)の間に導入され、残りの部分が、前記工程iii)の実施後に回収される前記組成物に、優先的には乾燥混合によって、添加されるように、用いられる賦形剤の量を分割することも可能である。
好ましくは、賦形剤の全量が、前記工程ii)の実施中に導入される。より詳細には、前記賦形剤の全量が、前記温度Tに加熱された前記ミキサー中に、優先的には室温で導入される。第一段階において、前記固体を前記ミキサー中で混合し、次いで、その中に前記賦形剤を、優先的には撹拌とともに導入することが有利である。
前記粉状組成物中へ少なくとも1種の賦形剤を導入することの別の好ましい形態は、少なくとも部分的に、1種以上の賦形剤を本発明による方法の前記工程iii)後に得られる前記組成物と混合することにある。前記混合操作は、有利には前記組成物の冷却後に行われる。より詳細には、混合は、ミキサー、例えば、プラウシェアミキサー、パドルミキサーまたはバンドミキサー中、優先的には室温で、乾燥状態で行われる。
賦形剤の選択は、本発明の方法によって調製された前記組成物を取り入れる最終製品の使用目的を考慮に入れ、したがって、食品分野で使用される場合には可食性である特性を有するべきである。賦形剤の量は、非常に可変性であり得、最終混合物の重量の0.1%から90%に相当し得る。有利には、20重量%から70重量%で選択される。一例として、5重量%から50重量%の賦形剤が本発明による方法の前記工程ii)の間に添加され、続いて、さらに5重量%から50重量%の前記賦形剤が、本発明による方法の前記工程iii)後に回収される、優先的には冷却された前記組成物に添加されてもよいことが指摘され得る。賦形剤に応じて導入の様式を調整すること、すなわち、例えば、前記工程ii)の実施中にある賦形剤の全量を導入し、別の賦形剤の添加される量を分割することも可能であり、または逆も同様である。同じ賦形剤を分割して、すなわち、前記工程ii)の実施中に、次いで前記工程iii)の実施後に添加してもよいこと、または異なる性質の賦形剤を、前記工程ii)の実施中および/もしくは前記工程iii)の実施後に導入してもよいことは言うまでもない。
本発明による方法で用いられもよい賦形剤の例は、以下に示され、かつまったく限定する性質なしに示される。より好ましくは、前記賦形剤は、脂肪物質、脂肪アルコール、糖類、多糖類、シリカ、バニリンおよびエチルバニリンから選択される。
賦形剤の第1の種類は、脂肪物質である。挙げられてもよい例には、場合によって塩またはエステルの形態の脂肪酸が含まれる。
用いられる脂肪酸は、一般に長鎖飽和脂肪酸(すなわち、9から21個の炭素原子の鎖長を有する)、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸またはベヘン酸である。前記酸が、塩化形態であることも可能であり、特にステアリン酸カルシウムまたはマグネシウムを挙げることができる。
特に挙げられてもよい脂肪酸エステルには、ステアリン酸グリセリル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチルおよびミリスチン酸イソプロピルが含まれる。より具体的には、グリセロールの長鎖脂肪酸エステル、例えば、モノステアリン酸グリセリル、モノパルミトステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸グリセリル、パルミトステアリン酸エチレングリコール、パルミトステアリン酸ポリグリセリル、パルミトステアリン酸ポリグリコール1500および6000、モノリノール酸グリセリル;場合によってモノまたはジアセチル化されたグリセロールの長鎖脂肪酸エステル、例えば、モノアセチルまたはジアセチルモノグリセリドおよびそれらの混合物;半合成グリセリドを挙げることもできる。
その炭素原子鎖が約16から22個の炭素原子である脂肪アルコール、例えば、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコールまたはステアリルアルコールも添加されてもよい。10から20個の炭素原子を有する線状または分岐脂肪アルコール、例えば、ココナッツアルコール、トリデカノールまたはミリスチルアルコール1モル当たり6から20モルのエチレンオキシドの比率のエチレンオキシドの縮合から得られるポリオキシエチレン化脂肪アルコールを用いることも可能である。
脂肪物質のうちで、ワックス、例えば、マイクロクリスタリンワックス、白ろう、カルナバワックスおよびパラフィンを挙げることもできる。
賦形剤の別の種類は、糖類である。挙げられてもよい例には、グルコース、スクロース、フルクトース、ガラクトース、リボース、マルトース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトールおよびマルチトールが含まれる。脂肪油、例えば、ココナッツ油、ヤシ油、水添ヤシ油および水添大豆油から誘導されたスクログリセリドがそうであるように、グルコースシロップ(固体形態の)などの転化糖類も、有利に賦形剤として選択される。脂肪酸スクロエステル、例えば、モノパルミチン酸スクロース、モノジステアリン酸スクロースおよびジステアリン酸スクロースも、有利に賦形剤として選択される。
挙げられてもよい他の賦形剤の例には、多糖類が含まれ、とりわけ、以下の生成物およびその混合物、すなわち、
−デンプンは、天然、アルファー化または加工形態の、特にコムギ、トウモロコシ、オオムギ、コメ、キャッサバまたはジャガイモに由来し、より詳細には、アミロース豊富な天然トウモロコシデンプン、アルファー化トウモロコシデンプン、加工トウモロコシデンプン、加工ワキシートウモロコシデンプン、アルファー化ワキシートウモロコシデンプンおよび加工ワキシートウモロコシデンプン、特にOSSA/オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、
−デンプン加水分解物、
−デンプン(例えば、コムギまたはトウモロコシデンプン)または塊茎デンプン(ジャガイモデンプン)の加水分解から得られるデキストリンおよびマルトデキストリン、ならびにβ−シクロデキストリン、
−セルロース、そのエーテル、特にメチルセルロース、エチルセルロース、メチルエチルセルロースもしくはヒドロキシプロピルセルロース;またはそのエステル、特に場合によってナトリウム形態のカルボキシメチルセルロースもしくはカルボキシエチルセルロース、
−ガム類、例えば、カッパ−カラギナンまたはイオタ−カラギナンガム、ペクチン、グアーガム、ローカストビーンガムおよびキサンタンガム、アルギネート、アラビアガム、アカシアガムならびに寒天
を挙げられ得る。
「デキストロース当量」またはDEとして測定される、20未満、好ましくは5から19、より優先的には6から15の加水分解度を有するマルトデキストリンが、優先的に選択される。
挙げられてもよい他の賦形剤には、粉、特に(天然またはアルファー化)コムギ粉;塊茎デンプン、より詳細にはジャガイモデンプン、カンナデンプン、トウモロコシデンプン、トウモロコシ粉、サゴまたはタピオカが含まれる。
また用いられてもよい賦形剤は、ゼラチン(好ましくはゲルメータを用いて測定される100、175および250のブルームのゲル強度を有する)である。それは、ブタの皮および骨質の酸処理か、またはウシの皮および骨質のアルカリ処理のいずれかに由来し得る。
混合物の芳香力を調整し、またはその味質を向上させるために、エチルマルトールおよび/またはプロペニルグエトールの使用が想起されてもよい。本発明は、バニリンまたはエチルバニリンのさらなる量を添加することを除外しない。賦形剤の選択は、前述のとおり、使用目的に応じて行われる。
本発明の方法によって調製される組成物は、前記方法で用いられる少なくとも2種の前記基本固体の定義された化合物への変換から生じる。本発明の方法によって調製される組成物は、芳香組成物であり、すなわち、それは、感覚刺激性を有する。前記芳香組成物は、化学的意味において芳香族核または基を必ずしも含むとは限らず、その感覚刺激性は、前記組成物が、香味料、特に食品香味料として、および/または芳香剤として使用されるのに十分である。
本発明の方法によって調製される組成物は、粉状組成物であり、すなわち、それは、粉末形態である。本発明による調製方法後に得られる前記粉末は、粒子および/または顆粒からなり、顆粒は、粒子のものより一般に大きいサイズを有する。前記粒子および/または顆粒のサイズは、例えば、200μmから10000μm、好ましくは500μmから1000μmの範囲である。粒子および顆粒のサイズが使用目的と適合しているために、粉砕操作が想定され得る。それは、メジアン直径(d50)で表される粒径が、200μmから1000μmの範囲であり、好ましくは500μmから800μmであるように行われる。メジアン直径は、粒子の50重量%が、メジアン直径よりも大きいかまたは小さい直径を有するようなものであると定義される。粉砕操作は、標準的な装置、例えば、パドルミル、ピンミルまたはハンマーミルで行われてもよい。
本発明の方法によって調製される組成物はまた、その融点(Tmと示される)を特徴とし、これは、本発明による方法で用いられる前記基本固体のそれぞれの融点のそれぞれと異なり、本発明による方法で用いられる固体の融点の最低よりも低い。
好ましくは、前記組成物は、30℃以上、好ましくは40℃以上の融点Tmを有する。
好ましくは、本発明の方法によって調製される前記組成物は、結晶性組成物である。それは有利には、本発明の方法によって調製される前記組成物が由来する基本固体のX線回折スペクトルのそれぞれで特徴づけられる線によって示されるものと異なる2θ角の線を有する、それに固有なX線回折スペクトルを特徴とする。
好ましくは、本発明の方法によって調製される前記組成物は、バニリンおよびエチルバニリンに基づく化合物を本質的に含む組成物である。この文脈において、「バニリンおよびエチルバニリンに基づく化合物を本質的に含む組成物」という用語は、バニリン/エチルバニリンモル比2を有するバニリン/エチルバニリン化合物とバニリンとの混合物を少なくとも80重量%含み、バニリンは、前記混合物の20重量%未満に相当する、組成物を意味する。
前記バニリン/エチルバニリン化合物の特徴は、既に特許出願国際公開第2010/046239号パンフレットの主題であった。
前記化合物は、それぞれ、81℃±1℃および76℃±1℃のバニリンおよびエチルバニリンの融点と異なる、60℃±2℃の示差熱測定分析で測定された融点を有する白色粉末の形態である。それは、それに固有であり、かつバニリンのおよびエチルバニリンのものと異なるX線回折スペクトルを有する。バニリンおよびエチルバニリンの前記化合物のスペクトルは、特に角度2θ(°)=20.7−25.6−27.5−28.0に線の存在を示し;前記線は、バニリンのおよびエチルバニリンのX線回折スペクトルに不在である。前記化合物の別の特徴は、その安定性にあり、すなわち、そのX線回折スペクトルは、長期保存後に有意な変化をまったく受けない。そのスペクトルの変化は、室温での保存時間の関数としてモニターし、すなわち、長期保存期間(5ヶ月)にわたって、前記化合物のスペクトルの変化は厳格に認めらない。バニリン/エチルバニリンモル比2の前記バニリン/エチルバニリン化合物に固有の線の変化の不在が認められる。前記化合物の別の特徴は、それが、バニリンおよびエチルバニリンのように、非吸湿性または非常にわずかに吸湿性である化合物であることである。前記化合物の吸湿性は、相対湿度80%において空気中40℃で1時間保持された後にその質量の変化を測定することによって決定される。前記化合物は、0.5重量%未満の水を吸収し、その含有量は、好ましくは0.1重量%から0.3重量%の水である。前記化合物は、完全に固体のままである。さらに、この化合物は、良好な感覚刺激性を有し、かつバニリンのものより顕著により高い、高い芳香力を有する。
非常に好ましくは、本発明の方法によって得られる組成物は、バニリン/エチルバニリン化合物とバニリンとの混合物を少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも90重量%含む。得られた組成物は、バニリン/エチルバニリンおよび場合によってバニリンの相図の他の結晶相を、20重量%未満、好ましくは10重量%未満含む。
本発明の方法によって調製され、かつバニリンおよびエチルバニリンに基づく化合物を本質的に含む前記組成物は、垂直応力2400Pa下で相対湿度80%における空気中40℃で保存24時間後の固化指数が、0.05から0.6の範囲であるような流動特性を有する。
本発明による方法は、既に知られ、かつ本出願人によって使用された方法に代わる有利な方法である。特に、本発明による方法の前記工程ii)によって、等温条件下、すなわち、一定の温度での粉末形態の基本固体の混合の実施は、前記2種の基本固体の少なくとも一方の、好ましくは前記2種の基本固体の予熱が、ミキサー内の複雑な温度プログラミングの導入を回避する簡単化された方法を提供することを可能にする。これは、基本固体がそれらが混合されると直ぐに所望の温度で導入されるので、多くの利点、特に熱交換流体の温度を一定に保つための温度制御の容易化、前記工程ii)の実施中の混合物の溶融の危険のまったくの不在、および生産性の改善をもたらす。さらに、本発明による方法は、所望の粒径を一般に直接有する組成物の調製をもたらす。特に、乾燥窒素雰囲気下で行われる場合、本発明による方法は、粉砕を行う必要なしに所望のサイズを一般に直接有する粒子の形態の組成物の調製をもたらす。
さらに、本発明の方法によって調製される芳香組成物、特にバニリンおよびエチルバニリンに基づく化合物を本質的に含む組成物は、流動特性の改善および保存時の固化の不在を示す。
本発明の方法によって調製される組成物は、多くの利用分野で使用され得る。それは、ヒトおよび動物栄養分野における香味料として、製剤業において、ならびに化粧品、香料および洗剤工業における芳香剤として非常に有利に使用される。
本発明の方法によって調製される組成物の実施の好ましい利用分野は、ビスケットおよびケーキ菓子類、より詳細には、すなわち、
−乾燥ビスケット:標準タイプのスイートビスケット、リッチティービスケット、フラットケーキ、スナックビスケット、ショートブレッドビスケット、
−産業用ケーキ(industrial patisserie):レディーフィンガービスケット、ラングドシャビスケット、スポンジフィンガービスケット、スポンジケーキ、ジェノワーズスポンジケーキ、マドレーヌ、パウンドケーキ、ケーキ類、アーモンドベースケーキ、プチフール
の分野である。
上述の産業を目的とした混合物中に存在する主成分は、タンパク質(グルテン)およびデンプンであり、これらは通常小麦粉で供給される。様々な種類のビスケットおよびケーキの調製の場合、スクロース、塩、卵、牛乳、脂、場合によって化学的ふくらし粉(炭酸水素ナトリウムまたは他の人工ふくらし粉)または生物学的イースト、および様々な穀物粉などの材料が小麦粉に添加される。
本発明の方法によって調製される組成物の取り込みは、所望の製品に応じて、製造中に行われ、考慮下の分野の標準的な手法によって行われる(特に、J.L.Kiger and J.C.Kiger−Techniques Modernes de la Biscuiterie,Patisserie−Boulangerie industrielles et artisanales,Dunod,Paris,1968,Volume2,pp.231以下参照)。優先的には、本発明の方法によって調製される組成物は、生地の調製に取り込まれる脂中に導入される。本発明の方法によって調製される組成物は、生地1k当たり0.005から0.2gの量で導入されることが指摘されるであろう。本発明の方法によって調製される組成物は、実施の形態、すなわち、チョコレートバー、チョコレートカバリング、チョコレートフィリングに関係なく、チョコレート菓子類の分野における使用に完全に適する。それは、ココアバター中にそれを用いることによって、コンチング(すなわち、ココアペーストと様々な材料、特に香味料とのブレンド)中に、またはコンチング後に導入され得る。この利用分野では、本発明の方法によって調製される組成物は、最終製品1kg当たり0.0005gから0.1gの割合で、チョコレートの種類に応じて使用され、すなわち、最高含有量は、カバリング用のチョコレートで見られる。
本発明の方法によって調製される組成物の別の用途は、あらゆる種類のスイート菓子、すなわち、糖衣キャンディー、キャラメル、ヌガー、ハードキャンディ、フォンダンキャンディーなどの製造である。
それを含有する製品に導入される本発明の方法によって調製される組成物の量は、所望される、多かれ少なかれ強い味に依存する。したがって、使用用量は、前記組成物が存在する製品の0.001重量%から0.2重量%の範囲であり得る。使用される前記組成物の含有量は、一般に低く、最終製品1kg当たり約0.02gである。
本発明の方法によって調製される組成物は、酪農業界における使用、より詳細にはフレーバー(flavored)およびゲル化ミルク、アントルメ、ヨーグルト、アイスおよびアイスクリームに適する。
香味付け(flavoring)は、本発明の方法によって調製される組成物の、前記組成物を含有する製品の製造中に必要とされる混合段階の一つに単に添加することによって行われる。
本発明の方法によって調製される組成物が、バニリン/エチルバニリンに基づく化合物を本質的に含む組成物である場合、食品分野における本発明の方法によって調製される組成物の別の利用は、バニラフレーバー糖の調製、すなわち、最終製品1kgに対して表した約7gの含有量で、糖に前記組成物を含浸することである。
本発明の方法によって調製される組成物は、様々な飲料に取り込まれてもよく、とりわけ、グレナディンおよびチョコレートフレーバー飲料が挙げられ得る。特に、それは、飲料自動販売機によって分配されるインスタント飲料、フレーバー粉末飲料もしくはチョコレート粉末の調製において、または代わりに、水またはミルクによる希釈後に、あらゆる種類のデザート、フラン、ケーキ生地もしくはパンケーキを製造することを目的とした粉末形態での即時調製において、使用されてもよい。
バターを変性させるためにバニリンを使用することは一般的な方法である。このために、本発明の方法によって調製される組成物は、前記組成物がバニリン/エチルバニリンに基づく化合物を本質的に含む組成物である場合、バター1トン当たり6gの割合で使用され得る。
本発明の方法によって調製される組成物の別の利用分野は、特に子牛およびブタの給餌のための餌の調製のための動物栄養の分野である。推奨含有量は、香味付けされる餌1kg当たり約0.2gである。
本発明の方法によって調製される組成物は、医薬産業(薬剤の臭いのマスキング)のための、または他の工業製品(ゴム、プラスチック、ゴム製品など)のためのマスキング剤などの他の用途を見出すことができる。
それは、化粧品および香料または洗剤産業などの完全に異なる分野においてもまったく適する。
それは、クリーム、乳液、フェースパウダーおよび他の製品などの化粧品において、さらにまた芳香付けする材料(fragrancing ingredient)として、芳香付けする組成物(fragrancing composition)ならびに芳香付けされた物質(fragranced substance)および製品においても使用され得る。「芳香付けする組成物」という用語は、本発明の方法によって調製される組成物が取り入れられる、溶媒、固体または液体担体、固定剤、様々な臭気化合物などの様々な材料の混合物を意味し、様々なタイプの最終製品に所望の芳香を賦与するために使用される。香料基剤は、本発明の方法によって調製される組成物が有利には0.1重量%から2.5重量%の含有量で使用され得る芳香付けする組成物の好ましい例を構成する。香料基剤は、多くの芳香付けされた製品、例えば、化粧水、香料、アフターシェーブローション;洗面用化粧品および衛生製品、例えば、浴用またはシャワー用ジェル、脱臭剤または制汗剤製品(ステックまたはローションの形態は問わず)、すべての種類のタルクまたはパウダー;毛髪用製品、例えば、シャンプーおよびすべての種類のヘアケア製品に役立ち得る。本発明の方法によって調製される組成物の用途の別の例は、石鹸製造の分野である。それは、芳香付けされる全質量の0.3%から0.75%の含有量で使用され得る。一般に、それは、この用途においてベンゾインレジノイドおよび次亜硫酸ナトリウム(2%)と組み合わされる。
本発明の方法によって調製される組成物は、特に周囲空気脱臭剤またはあらゆるメンテナンス製品において、多くの他の用途を見出し得る。
本発明の方法によって調製される組成物の物理化学的特性は、以下の方法に従って決定される:
1.融点または溶融温度
本発明の方法によって調製される組成物の融点または溶融温度は、示差熱測定分析によって測定される。
測定は、Mettler DSC822e示差分析計を用いて以下の条件下で行われる:
−室温での試料調製:計量および試料ホルダーに入れること、
−試料ホルダー:圧着アルミニウム製カプセル、
−試料サイズ:5から10mg(具体的には以下の実施例で8.4mg)
−温度上昇速度:2〜10℃/分、
−試験範囲:10〜90℃。
カプセルに入れられた組成物の試料は、計量され、圧着され、次いで、機械に入れられる。
温度プログラムが開始され、サーモグラム上に溶融プロフィールが得られる。
融点は、先の操作条件下で作成されたサーモグラムから決められる。
開始温度について、注記される:溶融ピークの最大勾配に対応する温度。
2.X線回折スペクトル
本発明の方法によって調製される組成物のX線回折スペクトルは、X’Celerator検出器を備えたPANalytical X’Pert Pro MPD機械を用いて、以下の条件下で決定される:
−開始位置[°2シータ]:1.5124
−終了位置[°2シータ]:49.9794
−ステップサイズ[°2シータ]:0.0170
−走査ステップ時間[秒]:41.0051
−アノード材:Cu
−K−アルファー1[Å]:1.54060
−発生装置設定:30mA、40kV。
3.流動特性および固化指数。この特性は、特にバニリン/エチルバニリン混合物に基づく組成物の場合に試験される。
本発明の方法によって調製される組成物は、保存時に固化が少ない特性を有し、これは、粉末の流動性指数の決定によって実証される。
粉末の流動性は、当業者に周知の技術的観念である。さらなる詳細については、特に「The Institution of Chemicals Engineers」,1989(ISBN:0 85295 232 5)によって公開された、刊行物「Standard shear testing technique for particulate solids using the Jenike shear cell」を参照することができる。
流動性指数の測定は、以下の方法で行われる。
粉末の流動性は、環状セル内で試料を剪断することによって測定される(独国のD.Schulzeが販売)。
粉末の予備剪断は、5200Paの垂直応力下で行われる。
試料の流れの位置プロット(locus plot)に必要な剪断点は、予備剪断応力より低い4つの垂直応力、通常は480Pa、850Pa、2050Paおよび3020Paについて得られる。
「垂直応力の関数としての剪断応力」の線図におけるモール円(Mohr circle)から、試料を特徴付ける2つの応力が、フロー位置上で決定される:
−主方向における垂直応力;これは、予備剪断点を通過する大きなモール円の終端によって与えられる。
−凝集力;これは、フロー位置に正接しており、かつ起点を通過する小さなモール円の終端によって与えられる。
主方向における垂直応力と凝集力との間の比は、「i,流動性指数」として知られる無次元数である。
これらの測定は、環状セルに充填した直後に行い、このようにして即時の流動性指数が得られる。
別の一連の測定が、2400Paの垂直応力下で40℃および相対湿度80%にて24時間保存されたセルで行われる。
このようにして、固化指数が得られる。
本発明を例証する実施例を以下に示すが、限定する性質のものではない。
実施例1:
2100gのバニリン(VA)粉末および900gのエチルバニリン(EVA)粉末を、オーブン中60℃で一晩加熱する。VA/EVA質量比は、70/30である。これらの粉末の含水量(humidity)は、0.1重量%である。
ジャケットにより加熱される15リットルタンクを備えたプラウシェアミキサーを51℃に予熱する。ジャケットに52℃にサーモスタットで維持した水を供給する。
湿潤窒素の循環を、200l/時間の流量にてミキサー内で確立する。窒素流の加湿は、窒素を40℃で維持した水に通してスパージすることによって確保して、窒素1kg当たり25gの水を得る。水浴とミキサーの間の供給ラインを45℃に維持して、パイプ中の凝縮を回避する。
51℃にミキサーを予熱した後、予熱されたバニリンを前記ミキサーに導入し、次いで、予熱されたエチルバニリンをその中に導入する。ミキサー撹拌機を100rpmの速度(すなわち、パドルの端部で1.25m/秒の速度)で5分間スイッチを入れる。次いで、撹拌を40rpmの速度(すなわち、パドルの端部で0.5m/秒の速度)に減速し、1時間維持する。次いで、ジャケットに供給する水の加熱を止め、自然冷却により、生成物の温度を35℃にする。ミキサー撹拌および窒素循環を止め、ミキサーを空にする。次いで、生成物を回収する。
生成物を1mmによって選別する;小さいサイズのもの(1mm未満のサイズの粒子)は、全質量の56重量%に相当する。1mmを超えるサイズのもの(1mm超のサイズの顆粒)は、1mm格子を備えたQuadro Comillミルを用いて粉砕する。次いで、2つの画分を合わせ、この混合物を均質化して、感覚刺激性を有する粉状組成物を得る。
得られた組成物の融点は、前に記載したとおりの示差熱量測定分析により決定する。得られたサーモグラムは、バニリン/エチルバニリン化合物に相当する主ピークを有する。そのピークの最大勾配に相当する融点(Tonset)は59.5℃である。
組成物のX線回折スペクトルは、図1に示されるとおりに角度2θ=20.7−25.6−27.5−28.0において特性線を有し、これにより、それは、バニリンのおよびエチルバニリンのスペクトルと区別される。
環状セルを用いて前に記載したとおりに測定した、流動性指数および固化指数は、それぞれ、9.6および0.14である。
実施例2:
選別操作後に、実施例1で得られた、2000gの組成物を、Roquetteより販売される、3000gのGlucidex(登録商標)IT12(マルトデキストリン)と混合する。混合は、プラウシェアミキサー内にて室温で5分間行う。環状セルを用いて前に記載したとおりに測定した、流動性指数および固化指数は、それぞれ、15および0.56である。このようにしてマルトデキストリンに基づく賦形剤との混合物として得た組成物のX線回折スペクトルは、角度2θ=20.7−25.6−27.5−28.0において特性線を有する。
実施例3:
1400gのバニリン(VA)粉末および600gのエチルバニリン(EVA)粉末を、オーブン中60℃で一晩加熱する。VA/EVA質量比は、70/30である。これらの粉末の含水量は、0.1重量%である。
ジャケットにより加熱される15リットルタンクを備えたプラウシェアミキサーを52℃に予熱する。ジャケットに52℃にサーモスタットで維持した水を供給する。乾燥窒素(40l/時間)でフラッシングすることによって与えられた不活性雰囲気下に、ミキサーを置く。ミキサーを52℃に予熱した後、予熱されたバニリンを前記ミキサーに導入し、次いで、予熱されたエチルバニリンをその中に導入する。ミキサー撹拌機を100rpmの速度(すなわち、パドルの端部で1.25m/秒の速度)で5分間スイッチを入れる。次いで、撹拌を40rpmの速度に減速し、1時間維持する。
次いで、Roquetteより販売される、3kgのGlucidex(登録商標)IT12(マルトデキストリン)を、52℃において変換が行われるVA−EVA混合物が入っているミキサーに室温で添加して、所望の組成物を得る。ジャケットの温度をT=52℃に維持し、混合物を100rpmで5分間撹拌する。次いで、ジャケットに供給する水の加熱を止め、ミキサー撹拌および窒素循環を止める。ミキサーを空にし、次いで、生成物を回収し、周囲空気中で自然に冷却させる。
生成物の粒径は、選別によって検査する:このようにして得られた生成物を形成する粒子のサイズ(等価直径)は、1mm未満である。粉砕操作は必要でない。得られた生成物の融点は、前に記載したとおりの示差熱量測定分析により決定する。得られたサーモグラムは、バニリン/エチルバニリン化合物に相当する主ピークを有する。このピークの最大勾配に相当する融点(Tonset)は、58.5℃である。
粒子のX線回折スペクトルは、角度2θ=20.7−25.6−27.5−28.0において特性線を有する。環状セルを用いて前に記載したとおりに測定した、流動性指数および固化指数は、それぞれ、13および0.58である。

Claims (11)

  1. 融点Tmを有する粉状芳香組成物の調製方法であって、
    i)チャンバーがTm未満の温度Tに前もって加熱されたミキサーに、感覚刺激性を有する2種の粉状基本固体を導入する工程であって、前記粉状基本固体のそれぞれが、芳香族アルデヒド類と同じ化学族に属し、前記粉状基本固体は前記ミキサーに別個に導入される工程と、
    ii)前記粉状基本固体を前記ミキサー中で、外液相の不存在下で、温度Tm未満の温度Tで混合する工程であって、前記粉状基本固体の少なくとも1種は、前記混合が、前記温度Tに設定された温度で等温条件下に行われるように温度Tiで前記ミキサー中に導入され、結晶性の粉状芳香組成物を生成する工程と、
    iii)前記粉状芳香組成物を回収する工程と
    を含む調製方法。
  2. 前記粉状基本固体が、40℃以上の融点を有する、請求項1に記載の調製方法。
  3. 前記粉状基本固体の一方がバニリンであり、他方の基本固体がエチルバニリンである、請求項1または2に記載の調製方法。
  4. 前記ミキサーのチャンバーが、48から53℃の温度Tに加熱される、請求項に記載の調製方法。
  5. 前記2種の粉状基本固体が、T−20℃≦TiT+20℃であるように選択される温度Tiで導入される、請求項1からのいずれか一項に記載の調製方法。
  6. 前記バニリンおよび前記エチルバニリンが、50から65℃の温度に予熱される、請求項3から5のいずれか一項に記載の調製方法。
  7. 前記工程i)およびii)が、湿潤窒素または乾燥窒素の雰囲気下で行われる、請求項1からのいずれか一項に記載の調製方法。
  8. 前記工程ii)の実施中に少なくとも1種の賦形剤を導入する工程、および/または少なくとも1種の賦形剤を前記工程iii)後に回収される前記粉状芳香組成物と混合する工程からなる群から選択される少なくとも一つの工程更にむ、請求項1からのいずれか一項に記載の調製方法。
  9. 前記賦形剤の全量が、前記温度Tに加熱された前記ミキサーに室温で導入される、請求項に記載の調製方法。
  10. 前記賦形剤が、脂肪物質、脂肪アルコール、糖類、多糖類、シリカ、バニリンおよびエチルバニリンからなる群から選択される、請求項またはに記載の調製方法。
  11. 前記粉状芳香組成物が、30℃以上の融点Tmを有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の調製方法。
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