JP5088890B2 - 香料含有粉末状組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明する。
軟水1300gに化工デンプン300gおよびデキストリン400gを溶解した後、レモンオイル300gを添加し、ホモミキサーにて乳化粒子経0.5μm〜2μm程度に乳化を行い、O/Wエマルジョンを得た。このエマルジョンをモービルマイナー型スプレードライヤー(ニロジャパン社製)を使用して、熱風入り口温度150℃、排風温度80℃、アトマイザー回転数20000rpmにて噴霧乾燥を行い、レモンオイルを30%含有する粉末香料980gを得た(参考品1)。
キシリトール(融点93℃)700g、参考品1を170gおよび菜種硬化油脂粉末(軟化点67℃)130gを混合した後、2軸エクストルーダーEA−20(スエヒロEPM社製)にて加熱して溶融し、0.8mmの穴を有するダイプレートから押出を行った。
押出条件:混合物を溶融した時の温度:92℃
ダイ面の設定温度:70℃
ダイから押し出された時の品温:81℃
スクリュー回転数:60rpm
押し出された混合物は、ステンレストレーに重なり合わないようにひも状に置き、送風して室温まで冷却し、固化させた後、パワーミル(ダルトン社製)スクリーン口径0.5mmにて粉砕し、香料含有粉末状組成物970gを得た(本発明品1:レモンオイル5.1%含有)。本発明品1をJIS Z−8801による36メッシュ(目開き寸法425μm)にて篩ったところ、96%が通過した。
キシリトール(融点93℃)830gおよび参考品1を170gを混合した後、2軸エクストルーダーEA−20(スエヒロEPM社製)にて加熱して溶融し、0.8mmの穴を有するダイプレートから押出を行った。
押出条件:混合物を溶融した時の温度:92℃
ダイ面の設定温度:70℃
ダイから押し出された時の品温:81℃
スクリュー回転数:60rpm
押し出された混合物は、ステンレストレーに重なり合わないようにひも状に置き、送風して室温まで冷却し、固化させた後、パワーミル(ダルトン社製)スクリーン口径0.5mmにて粉砕し、香料含有粉末状組成物970gを得た(比較品1:レモンオイル5.1%含有)。比較品1をJIS Z−8801による36メッシュ(目開き寸法425μm)にて篩ったところ、96%が通過した。
化工デンプン51g、デキストリン68g、キシリトール700g、レモンオイル51gおよび菜種硬化油脂粉末(軟化点67℃)130gを混合した後、2軸エクストルーダーEA−20(スエヒロEPM社製)にて加熱して溶融し、0.8mmの穴を有するダイプレートから押出を行った。
押出条件:混合物を溶融した時の温度:92℃
ダイ面の設定温度:70℃
ダイから押し出された時の品温:81℃
スクリュー回転数:60rpm
押し出された混合物は、ステンレストレーに重なり合わないようにひも状に置き、送風して室温まで冷却し、固化させた後、パワーミル(ダルトン社製)スクリーン口径0.5mmにて粉砕し、香料含有粉末状組成物970gを得た(比較品2:レモンオイル5.1%含有)。比較品2をJIS Z−8801による36メッシュ(目開き寸法425μm)にて篩ったところ、96%が通過した。
キシリトール(融点93℃)700g、参考品1を170gおよび菜種白しめ油(軟化点−10℃)130gを混合した後、2軸エクストルーダーEA−20(スエヒロEPM社製)にて加熱して溶融し、0.8mmの穴を有するダイプレートから押出を行った。
押出条件:混合物を溶融した時の温度:92℃
ダイ面の設定温度:70℃
ダイから押し出された時の品温:81℃
スクリュー回転数:60rpm
押し出された混合物は、ステンレストレーに重なり合わないようにひも状に置き、送風して室温まで冷却し、固化させた後、パワーミル(ダルトン社製)スクリーン口径0.5mmにて粉砕したところ、粉砕物が結着し、スクリーンを通らず、粉砕物を得ることができなかった。
キシリトール(融点93℃)700g、参考品1を170gおよび菜種硬化油脂粉末(軟化点67℃)130gを混合した後、攪拌しながら加熱し、昇温したところ、60℃〜65℃で硬化油脂が溶解し始め、その後90℃〜94℃でキシリトールが半溶融の状態となったため、94℃の時点で加熱を停止し、20cm×30cmのステンレストレーに流し込み(厚さ約1.6mm)送風して室温まで冷却し、固化させた後、パワーミル(ダルトン社製)スクリーン口径0.5mmにて粉砕し、香料含有粉末状組成物970gを得た(本発明品2:レモンオイル5.1%含有)。本発明品2をJIS Z−8801による36メッシュ(目開き寸法425μm)にて篩ったところ、96%が通過した。
ショ糖(融点185℃)700g、参考品1を170gおよびシェラック粉末(軟化点75℃)130gおよび水49gを混合した後、2軸エクストルーダーEA−20(スエヒロEPM社製)にて加熱して溶融し、0.8mmの穴を有するダイプレートから押出を行った。
押出条件:混合物を溶融した時の温度:118℃
ダイ面の設定温度:85℃
ダイから押し出された時の品温:104℃
スクリュー回転数:60rpm
押し出された混合物は、ステンレストレーに重なり合わないようにひも状に置き、送風して室温まで冷却し、固化させた後、パワーミル(ダルトン社製)スクリーン口径0.5mmにて粉砕し、香料含有粉末状組成物970gを得た(本発明品3:レモンオイル5.1%含有)。本発明品3をJIS Z−8801による36メッシュ(目開き寸法425μm)にて篩ったところ、96%が通過した。
ブドウ糖(一水結晶:融点83℃)700g、参考品1を170gおよびパーム硬化油脂粉末(軟化点70℃)130gおよび水70gを混合した後、2軸エクストルーダーEA−20(スエヒロEPM社製)にて加熱して溶融し、0.8mmの穴を有するダイプレートから押出を行った。
押出条件:混合物を溶融した時の温度:81℃
ダイ面の設定温度:65℃
ダイから押し出された時の品温:70℃
スクリュー回転数:60rpm
押し出された混合物は、ステンレストレーに重なり合わないようにひも状に置き、送風して室温まで冷却し、固化させた後、パワーミル(ダルトン社製)スクリーン口径0.5mmにて粉砕し、香料含有粉末状組成物970gを得た(本発明品4:レモンオイル5.1%含有)。本発明品4をJIS Z−8801による36メッシュ(目開き寸法425μm)にて篩ったところ、96%が通過した。
果糖(無水:融点104℃)700g、参考品1を170gおよびカルナウバロウ粉末(軟化点84℃)130gを混合した後、2軸エクストルーダーEA−20(スエヒロEPM社製)にて加熱して溶融し、0.8mmの穴を有するダイプレートから押出を行った。
押出条件:混合物を溶融した時の温度:103℃
ダイ面の設定温度:70℃
ダイから押し出された時の品温:88℃
スクリュー回転数:60rpm
押し出された混合物は、ステンレストレーに重なり合わないようにひも状に置き、送風して室温まで冷却し、固化させた後、パワーミル(ダルトン社製)スクリーン口径0.5mmにて粉砕し、香料含有粉末状組成物970gを得た(本発明品5:レモンオイル5.1%含有)。本発明品5をJIS Z−8801による36メッシュ(目開き寸法425μm)にて篩ったところ、96%が通過した。
トレハロース(二水結晶:融点97℃)700g、参考品1を170gおよびライスワックス粉末(軟化点75℃)130gを混合した後、2軸エクストルーダーEA−20(スエヒロEPM社製)にて加熱して溶融し、0.8mmの穴を有するダイプレートから押出を行った。
押出条件:混合物を溶融した時の温度:97℃
ダイ面の設定温度:70℃
ダイから押し出された時の品温:85℃
スクリュー回転数:60rpm
押し出された混合物は、ステンレストレーに重なり合わないようにひも状に置き、送風して室温まで冷却し、固化させた後、パワーミル(ダルトン社製)スクリーン口径0.5mmにて粉砕し、香料含有粉末状組成物970gを得た(本発明品6:レモンオイル5.1%含有)。本発明品6をJIS Z−8801による36メッシュ(目開き寸法425μm)にて篩ったところ、96%が通過した。
乳糖(無水α−D−ラクトース:融点223℃)350g、エリスリトール(無水:融点119℃)350g、参考品1を170gおよび大豆硬化油脂粉末(軟化点68℃)130gおよび水70gを混合した後、2軸エクストルーダーEA−20(スエヒロEPM社製)にて加熱して溶融し、0.8mmの穴を有するダイプレートから押出を行った。
押出条件:混合物を溶融した時の温度:105℃
ダイ面の設定温度:75℃
ダイから押し出された時の品温:95℃
スクリュー回転数:60rpm
押し出された混合物は、ステンレストレーに重なり合わないようにひも状に置き、送風して室温まで冷却し、固化させた後、パワーミル(ダルトン社製)スクリーン口径0.5mmにて粉砕し、香料含有粉末状組成物970gを得た(本発明品7:レモンオイル5.1%含有)。本発明品7をJIS Z−8801による36メッシュ(目開き寸法425μm)にて篩ったところ、96%が通過した。
参考品1、本発明品および比較品をシャーレに5g採取し、粉末を均一に敷き詰めた後、温度40℃、相対湿度60%にて5時間の吸湿試験を行った。結果を表1に示す。
一方、本発明品1〜7は吸湿試験後も完全に良好な状態を維持しており、高湿度下での安定性が極めて良好であることが判明した。
参考品1、本発明品および比較品をそれぞれ30gづつ7cm×11cmのビニール袋に採取し、密閉し、40℃、暗所にて4週間保存試験を行った。保存後のサンプルは0.1%水に希釈し(参考品1のみ0.017%)、10名の良く訓練されたパネラーにより官能評価を行った。10人の平均的な官能評価結果を表2に示す。
一方、本発明品1〜7は保存試験後もレモンのフレッシュで良好な香味を維持し、劣化臭は全く感じられず、非常に保存安定性が良いことが判明した。
下記に示すチューインガム基材に参考品1、本発明品または比較品をそれぞれ添加し、高せん断型ミキサーを用いて常法により約50℃で混合し、冷却後ロールにかけて圧展成型し、1枚3gのチューインガムを調製した。
チューインガム基材組成
原料 配合量
チューインガムベース 100部
砂糖 250
ブドウ糖 40
コーンシロップ(Bx85) 60
グリセリン 3
本発明品または比較品 4.5
(なお、参考品1のみは配合量0.765質量部とした)
このチューインガムについて10名の専門パネラーにより官能評価した。10人の平均的な官能評価結果を表3に示す。
Claims (4)
- 香料、糖質、および、軟化点が55℃〜90℃である油性物質を全て粉末の状態で混合し、該混合により得られた粉末混合物を加熱して糖質を溶融または半溶融状態とした後、冷却、固化し、粉砕することを特徴とする香料含有粉末状組成物の製造方法。
- 香料含有粉末状組成物の粒度が、目開き寸法425μmを通過する部分が90%以上であることを特徴とする請求項1に記載の香料含有粉末状組成物の製造方法。
- 軟化点が55℃〜90℃である油性物質を、香料含有粉末状組成物中に質量換算で0.5%〜30%含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の香料含有粉末状組成物の製造方法。
- 軟化点が55℃〜90℃である油性物質が、食用硬化油脂、植物ステロール、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、カルナウバロウ、ライスワックス、ミツロウおよびシェラックから選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の香料含有粉末状組成物の製造方法。
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