JP5859720B2 - 用紙排出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、受け取った用紙を排出口から排出させる用紙排出装置に関するものである。
現在、有料道路の通行券や、各種施設の入場券や、各種交通機関の乗車券や、ATM(現金自動預け払い機)やCD(現金自動支払機)等から発行された取引明細書等、各種用紙を自動的にユーザに受け渡すように設計されている装置が数多く存在する。通常、これらの装置内には、プリンタ等によって印刷された用紙を受け取った後、排出口まで搬送して該排出口から排出させる排出装置が組み込まれている。
この種の排出装置は、受け取った用紙を印刷や切断等の処理が終了するまで内部に留まらせて(待機させて)おき、処理が終了した時点で排出口まで搬送するように構成されている場合が多い。
これは、処理が終了する前に用紙が排出口から排出されてしまうと、処理中に用紙が引っ張られたり、押さえ付けられたりしてしまい、印字品質の低下や切断不良等を招く恐れがあるためである。
具体的な構成としては、排出口に繋がる待機通路を長尺に形成し、受け取った用紙を処理が終了するまで通路内に待機させておく構成が採用されている。このとき、長さのある用紙に対応できるように、待機通路の長さをできるだけ長くすることが好ましい。しかしながら、待機通路が長くなってしまうと、装置全体のサイズが大型化してしまい、小型化(コンパクト化)を図ることが難しくなってしまう。従って、装置全体の小型化を図りながら、待機通路を長くすることが望まれている。
ところで、ユーザに受け渡す用紙の中には、ユーザの個人情報や機密事項等が印刷されている場合が多々ある。例えば、ATMやCD等から発行される取引明細書には、カード番号や取引金額や残高等が印刷されている。従って、この種の取引明細書を取り扱う場合には、他人の目に触れないようにセキュリティ対策を施す必要がある。
その1つとして、排出した取引明細書がユーザに受け取られなかった場合に、この取引明細書を自動的に回収する対策が施されているものが知られている。具体的には、取引明細書を排出口から排出した後、一定時間が経過しても取引明細書が受け取られなかった場合には、この取引明細書を回収室まで再搬送し、この回収室内に投入する排出装置が知られている。
この種の排出装置として、例えば特許文献1に記載の用紙排出装置が知られている。
この用紙排出装置は、搬入口に繋がる第1搬送路と、一方側が第1搬送路に合流していると共に他方側が排出口に繋がる第2搬送路と、一方側が第1搬送路に合流していると共に他方側が用紙保管空間及び回収空間に繋がる第3搬送路と、第1搬送路を経由して搬送されてきた用紙を第2搬送路や第3搬送路内に選択的に送り込んで、排出口や用紙保管空間や回収空間に搬送させる駆動ローラ等の搬送機構と、を備えている。
このように構成された用紙排出装置においては、用紙が搬入口を介して第1搬送路内に搬入されてくると、搬送機構が第3搬送路を通じて用紙保管空間内に一旦用紙を搬送する。この間、用紙は搬入口の手前で印刷されている。つまり、用紙は、印刷が終了して切断されるまで用紙保管空間内に待機して留まるようになっている。
そして、印刷及び切断が終了すると、搬送機構は第3搬送路を逆走するように用紙を搬送させながら第2搬送路内に送り込む。そして、この第2搬送路を通じて排出口まで用紙を搬送させる。これにより、用紙は排出口から排出されて外部に一部が飛び出た状態となる。
ここで、用紙がユーザによって受け取られず、そのままの状態で一定時間が経過すると、搬送機構は第2搬送路を逆走するように用紙を搬送させて、排出口から用紙を引き込ませる。そして、搬送機構は、この用紙を再度第3搬送路に搬送すると共に、用紙保管空間を越えて回収空間に送り込む。これにより、用紙は回収空間内に回収される。
このように、用紙がユーザに受け取られなかった場合には、自動的に回収室に回収されるように構成されており、用紙を他人の目に触れさせないためのセキュリティ対策が施されている。
しかも、第3搬送路は、用紙保管空間に繋がる通路であり、切断等の処理が終了するまで用紙を待機させる待機通路として機能している。この際、第3搬送路は、湾曲しており長尺でありながら装置全体の小型化に貢献するような設計とされている。
特開2001−261228号公報
しかしながら、上記従来の用紙排出装置には、まだ以下の課題が残されている。
通常、取引明細書等に使用される用紙は、元々ロール状に巻回されたロール紙とされている場合が多い。つまり、ロール紙から引き出された後、印刷工程及び切断工程を経て取引明細書等として使用されている。そのため、用紙には搬送方向に丸まってしまうような癖(紙カール)がどうしても付き易かった。従って、回収された用紙は、回収空間内にて平らな状態で留まっているのではなく、紙カールによって丸まってしまい、嵩張った状態となり易い。
ところで、第3搬送路は回収空間に向かうように湾曲しているので、用紙保管空間内に留まっている用紙は、回収空間内に垂れ下がる形となってしまう。このとき、上述したように回収空間内に既に回収された用紙が紙カールによって嵩張っていると、待機中の用紙が回収済みの用紙に絡まり易く、紙ジャムを引き起こす可能性があった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、装置全体の小型化を図りながら十分な長さの待機通路を確保することができると共に、待機中の用紙を印刷等の処理が終了するまで回収済みの用紙に接触させることなく待機させることができる用紙排出装置を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
(1)本発明に係る用紙排出装置は、搬入口を介して処理中の用紙を受け取った後、該用紙を処理終了後に排出口まで搬送すると共に、受け取られなかった用紙を排出口から回収室まで再搬送して該回収室に投入する用紙排出装置であって、一方側が前記搬入口に繋がると共に他方側が前記排出口に繋がる待機通路と、合流部を介して一方側が前記待機通路に繋がると共に、他方側が前記回収室に繋がる回収通路と、前記待機通路に沿って複数設けられ、前記搬入口を通じて搬送されてきた前記用紙を前記排出口まで順方向に搬送させると共に、搬送後、一定時間経過した後、該用紙を逆方向に搬送させて前記合流部を介して前記回収通路に送り込む搬送機構と、を備え、前記待機通路が、前記合流部と前記排出口との間が下向きに膨らむように湾曲形成されていることを特徴とする。
本発明に係る用紙排出装置においては、搬入口を介して用紙が待機通路内に送られてくると、該用紙は印刷や切断等の処理が終了するまで排出口から排出されることなく、この待機通路内に留まって待機している。ここで、印刷や切断等の処理が終了すると、搬送機構が待機通路内に待機している用紙を排出口に向かう順方向に搬送する。これにより、用紙は排出口から排出され、一部が外部に飛び出した状態となる。つまり、用紙はユーザによる受け取り待ち状態となる。
ここで、排出された用紙がユーザによって受け取られることがないまま一定時間が経過すると、搬送機構は用紙を先ほどとは逆方向に再搬送して合流部に向かわせる。そして、搬送機構は、合流部まで用紙を搬送すると、該用紙を回収通路内に送り込む。すると、回収通路内に送り込まれた用紙は、回収通路の下流側に搬送されて回収室内に投入される。これにより、ユーザに受け取られなかった用紙を回収室に回収することができ、用紙が他人の目に触れてしまうことを防止することができる。
特に、待機通路は合流部と排出口との間に亘って湾曲形成されているので、十分な通路長さを確保しながら合流部から排出口までの直線距離を短くすることができる。従って、装置全体の小型化、コンパクト化を図りながら、十分な長さの待機通路を確保することができる。よって、印刷長が長い用紙であっても、印刷等の処理が終了するまで待機通路内に確実に待機させることができる。
また、待機通路は合流部と排出口との間が下向きに膨らむように湾曲形成されているので、ユーザに受け取られなかった用紙を排出口から合流部に向けて再搬送する際、用紙は排出口から一旦下降した後、合流部に向かうにつれて上昇するように搬送される。そして、上昇してきた用紙は、そのまま回収通路に案内された後、回収室に投入される。従って、用紙を上から落とすように回収室内に投入することが可能である。よって、効率良く用紙を回収室内に投入することができ、回収効率を高めることができる。
更に、搬入口を通じて待機通路に案内された用紙は、切断等の処理が終了するまでこの待機通路内に待機しているが、この時点では回収通路内に該用紙が入り込み難い。つまり、従来のものとは異なり、待機中の用紙を回収済みの用紙に接触させることなく待機させることができる。従って、待機中の用紙が回収済みの用紙に絡まるといったことがなく、紙ジャム等の発生を抑制することができる。
(2)本発明に係る用紙排出装置は、上記本発明の用紙排出装置において、前記搬送機構が、前記用紙を前記順方向又は前記逆方向に搬送する駆動ローラと、該駆動ローラに接して従動回転すると共に、駆動ローラとの間で前記用紙を挟み込み可能な従動ローラと、を備えていることを特徴とする。
本発明に係る用紙排出装置においては、搬送機構が、用紙を挟み込み可能な駆動ローラと従動ローラとを備えているので、駆動ローラを適宜回転させるだけの簡便な方法で待機通路に沿って用紙を確実に搬送させることができる。
特に、用紙を挟み込むので、該用紙を安定に保持しながら搬送することができ、紙スキューの発生を抑制することができる。
(3)本発明に係る用紙排出装置は、上記本発明の用紙排出装置において、前記従動ローラを前記駆動ローラ側に付勢して、両ローラを互いに圧接させる付勢部材を備えていることを特徴とする。
本発明に係る用紙排出装置においては、付勢部材によって従動ローラが駆動ローラに圧接されているので、より確実に用紙を挟み込みながら搬送することができる。
(4)本発明に係る用紙排出装置は、上記本発明の用紙排出装置において、前記用紙をガイドするベースプレートと、該ベースプレートに対して間隔を開けて重ねられ、ベースプレートとの間に前記待機通路を画成させるカバープレートと、を備え、前記ベースプレートは、少なくとも一部が前記カバープレートに対して離間可能とされ、前記待機通路を開放可能とされていることを特徴とする。
本発明に係る用紙排出装置においては、ベースプレートとカバープレートとの間に待機通路が画成されており、用紙を両プレートでガイドしながら待機通路に沿って排出口に向かう順方向或いは合流部に向かう逆方向に搬送することができる。特に、両プレートで用紙をガイドできるので、待機通路自体が湾曲していても用紙をスムーズに搬送することができる。
しかも、ベースプレートの少なくとも一部をカバープレートから離間させ、待機通路を開放できるので、用紙が仮に待機通路内で紙ジャム等してしまったとしても、直ちに用紙を取り除く等して紙ジャムを解消することができる。
(5)本発明に係る用紙排出装置は、上記本発明の用紙排出装置において、前記合流部には、前記待機通路を逆方向に搬送されてきた前記用紙を前記回収通路側に誘導する誘導部材が設けられていることを特徴とする。
本発明に係る用紙排出装置においては、ユーザによって受け取られなかった用紙を逆方向に再搬送して回収通路内に案内する際、誘導部材が用紙を正しい方向に誘導して、確実に回収通路に案内させる。そのため、用紙が合流部にて間違って搬入口側に案内されてしまうことを防止することができる。よって、紙詰まり等を未然に防止することができる。
本発明に係る用紙排出装置によれば、装置全体の小型化を図りながら十分な長さの待機通路を確保することができると共に、待機中の用紙を印刷等の処理が終了するまで回収済みの用紙に接触させることなく待機させることができる。
本発明に係る実施形態を説明するための図であり、プリンタ全体の外観を模式的に表した斜視図である。 図1に示すプリンタの断面図である。 図2に示すプリンタのうち印刷ユニット周辺を拡大した断面図である。 図2に示すプリンタのうち用紙排出ユニットを拡大した断面図である。 図4に示す用紙排出ユニットの斜視図である。 図4に示す用紙排出ユニットを矢印A方向から見た上面図である。 図4に示す用紙排出ユニットを構成する投入機構を矢印B方向から見た側面図である。 図2に示す状態から第2ベースプレートを開状態とした図である。 図6に示す矢印C方向から見た用紙排出ユニットの一部側面図である。 図2に示す状態から回収室の底板部を開状態にした図である。
以下、本発明に係る実施形態を、図1から図10を参照して説明する。なお、本実施形態では、図1に示すように、印刷ユニット2と用紙排出ユニット(用紙排出装置)3とが一体的に組み合わされたプリンタ1を例に挙げて説明する。
なお、図1はプリンタ1全体の外観を模式的に表した斜視図である。
このプリンタ1は、例えば、ATMやCD等に組み込まれて使用されるもので、これらATMやCDの筐体4の内側に接するように設置されている。そして、このプリンタ1によって印刷及び排出された用紙(取引明細書等)Pは、筐体4に形成された取出口4aを通じて排出され、ユーザに受け渡されるようになっている。
なお、このプリンタ1は、例えば、筐体4に取り付けられた操作パネル5による入力指示に基づいて作動するようになっている。
また、本実施形態では、筐体4の面内方向に沿って互いに直交する方向を上下方向L1及び左右方向L2とすると共に、これら2方向にそれぞれ直交する方向を前後方向L3とする。また、前後方向L3に沿って筐体4側を前方、筐体4から離間する側を後方とする。
以下、プリンタ1の構成を詳細に説明する。
このプリンタ1は、図2に示すように、用紙Pに対して印刷を行うと共に印刷後の用紙Pを所定の長さで切断するカッター機構24を有する印刷ユニット2と、印刷された用紙Pを筐体4の取出口4aを通じて排出させる用紙排出ユニット3と、これら2つのユニット2、3を支持するケーシング10と、で主に構成されている。
なお、図2は、プリンタ1の断面図である。
ケーシング10は、プラスチックやステンレス等の金属材料で形成されており、2つのロール紙Rを主に軸支する第1ケーシング11と、この第1ケーシング11の前方側に連結され、上記印刷ユニット2及び用紙排出ユニット3を主に支持する第2ケーシング12と、で構成されている。
第1ケーシング11は、ロール紙Rを間に挟んで互いに対向するように左右方向L2に並んだ一対の側面パネル11aを有している。これら一対の側面パネル11aには、ロール紙Rを軸支している軸部9を嵌め込むための図示しない切欠溝が形成されている。
ロール紙Rは、円筒状の芯部8に用紙Pがロール状に巻回されたものであって、一方のロール紙Rがメインロール(以下、R1と称する)とされ、他方のロール紙Rが予備ロール(以下、R2と称する)とされている。芯部8には軸部9が挿通されており、ロール紙Rはこの軸部9に対して回転自在とされている。そして、側面パネル11aの切欠溝に軸部9が嵌め込まれることで、ロール紙Rは第1ケーシング11に支持されている。
この際、2つのロール紙Rは、前後方向L3に並ぶように支持されると共に、前方側のロール紙Rよりも後方側のロール紙Rの方が低い高さとなるように支持されている。なお、前方側に位置するロール紙RがメインロールR1とされ、後方側に位置するロール紙Rが予備ロールR2とされている。
また、2つのロール紙Rに巻回された用紙Pは、前方側に引き出された後、第2ケーシング12に支持された印刷ユニット2にそれぞれ紙送りされた後、後述する第1ガイド通路20及び第2ガイド通路21内にて印刷待機状態とされている。そして、印刷が開始されると、印刷待機状態となっている用紙Pのうち、メインロールR1から引き出された用紙Pが、下流側に紙送りされて印刷処理されると同時に用紙排出ユニット3に受け渡される。
そして、印刷処理及び切断処理が終了するまで、用紙Pは用紙排出ユニット3の後述する待機通路43内に待機させられている。その後、印刷処理及び切断処理が終了すると、待機していた用紙Pは排出口41に送られて、筐体4の取出口4aを通じて排出させられる(図1参照)。その後、ユーザに受け取られなかった場合には、用紙排出ユニット3によって再搬送され、回収室47内に投入されるようになっている。
つまり、メインロールR1から引き出された用紙Pは、印刷処理及び切断処理が終了するまで待機通路43内に待機させられ、印刷処理及び切断処理が終了した後、筐体4の取出口4aから排出される。そして、ユーザによって受け取られなかった場合には、回収室内47に回収されるようになっている。
第1ケーシング11の側面パネル11aの前方側上部には、メインロールR1及び予備ロールR2からそれぞれ引き出された用紙Pを下向きに方向転換させて印刷ユニット2に向かわせる方向変換ローラ13が設けられている。この方向転換ローラ13は、用紙Pを下方から上方に押し上げて一定のテンションを付与することができるように上方付勢されている。これにより、メインロールR1及び予備ロールR2から引き出された用紙Pは、弛み等が生じ難い状態で印刷ユニット2に送られるようになっている。
第2ケーシング12は、第1ケーシング11と同様に互いに対向するように左右方向L2に並んだ一対の側面パネル12aを有している。そして、これら一対の側面パネル12aの間に挟まれるように、印刷ユニット2が取り付けられている。
(印刷ユニット)
次に、印刷ユニット2について説明する。
この印刷ユニット2は、図3に示すように、メインロールR1から引き出された用紙P及び予備ロールR2から引き出された用紙Pをそれぞれ下方向に案内する第1ガイド通路20及び第2ガイド通路21と、これら両ガイド通路20、21にそれぞれ合流され、両ガイド通路20、21内の用紙Pのうち、一方の用紙Pを下方向に案内する第3ガイド通路22と、この第3ガイド通路22よりも下方向に配設され、用紙Pを紙送りしながら印刷する印刷部23と、この印刷部23よりも下方向に配設され、印刷後の用紙Pを切断するカッター機構24と、で主に構成されている。
なお、図3は図2に示すプリンタ1のうち印刷ユニット2周辺を拡大した断面図である。また、図中において矢印Dで囲む部分は、同図にて拡大して図示している。
第1ガイド通路20、第2ガイド通路21及び第3ガイド通路22は、それぞれ間隔を開けて配置されたプレート部材25によって画成された通路とされている。このうち第1ガイド通路20と第2ガイド通路21とは、前後方向L3に並ぶように配設され、第1ガイド通路20が後方側、第2ガイド通路21が前方側に位置している。また、これら両ガイド通路20、21は、下方に向けて漸次傾斜するように形成されており、下端部にて合流するようになっている。そして、第3ガイド通路22は、上端部が両ガイド通路20、21にそれぞれ合流した状態で、下方に向けて延在するように形成されている。
第1ガイド通路20及び第2ガイド通路21には、それぞれの通路内に送り込まれた用紙Pを下方向に紙送りするローラ部26が設けられている。このローラ部26は、後述する制御部6からの指示を受けて回転する駆動ローラ26aと、この駆動ローラ26aの回転に伴って回転すると共に、駆動ローラ26aとの間で用紙Pを挟み込みながら下方向に紙送りする従動ローラ26bと、で構成されている。
また、第1ガイド通路20及び第2ガイド通路21には、用紙Pの有無を検出するセンサ27がローラ部26の下流側に設けられている。これらセンサ27は、検出結果を制御部6に出力している。
これにより、制御部6は、これらセンサ27から送られた検出結果に基づいて、メインロールR1又は予備ロールR2が紙切れしたか否かを検出することが可能とされている。また、制御部6は、センサ27から送られた検出結果に基づいてローラ部26を制御することで、メインロールR1から引き出された用紙P又は予備ロールR2から引き出された用紙Pを第1ガイド通路20又は第2ガイド通路21内で待機させることが可能とされている。
なお、制御部6は、基本的には第1ガイド通路20に設けられているローラ部26を作動させるように制御を行っている。これにより、メインロールR1から引き出された用紙Pが、第3ガイド通路22内に紙送りされるようになっている。
そして、メインロールR1が紙切れした場合に、第2ガイド通路21に設けられているローラ部26を作動させて、予備ロールR2から引き出された用紙Pを第3通路内に紙送りするようになっている。
また、第3ガイド通路22にも用紙Pの有無を検出するセンサ27が設けられており、検出結果を制御部6に出力している。これにより、制御部6は、用紙Pが紙ジャム等を起こすことなく適正に印刷部23に向けて紙送りされているか否かを判断することが可能とされている。
印刷部23は、用紙Pの紙幅方向に延在し、制御部6からの指示に基づいて駆動する図示しないプラテン用モータによって回転するプラテンローラ30と、用紙Pの紙幅方向に沿って配列された図示しない発熱素子を有するサーマルヘッド31と、を備えている。
サーマルヘッド31は、図示しない付勢部材によってプラテンローラ30側に付勢されたヘッド支持板32に貼付されており、プラテンローラ30の外周面に圧接されている。これにより、サーマルヘッド31とプラテンローラ30との間で用紙Pを挟み込みながら紙送りすると共に、明瞭に印刷を行うことが可能とされている。
そして、この印刷部23によって印刷された用紙Pは、案内ガイド33で案内されながらカッター開口34を通過するようになっている。この案内ガイド33は、カッター開口34が形成された印刷ユニットベース35上に固定された部材であり、カッター開口34を間に挟んで向かい合うように固定されている。この際、案内ガイド33は、互いの間隔が印刷部23からカッター開口34に向かって漸次小さくなるように形成されており、用紙Pを印刷部23からカッター開口34に向けて徐々に案内する役割を担っている。そのため、確実にカッター開口34を通じて用紙Pを紙送りさせることができるようになっている。
なお、カッター開口34を通じて紙送りされた用紙Pは、用紙排出ユニット3の搬入口40に受け渡されるようになっている。
ところで、印刷ユニットベース35上には、固定刃36と、該固定刃36に対してスライド可能とされた可動刃37と、が設けられている。可動刃37は、制御部6の指示を受けて駆動する図示しないスライド機構によって用紙Pの紙送り方向に対して略直交するようにスライドするようになっており、スライド時にカッター開口34を横断しながら固定刃36との間で鋏の如く用紙Pを切断する刃である。つまり、これら固定刃36及び可動刃37は、印刷された用紙Pを切断するカッター機構24として機能する。
(用紙排出ユニット)
次に、用紙排出ユニット3について説明する。
本実施形態の用紙排出ユニット3は、図2に示すように、搬入口40を介して印刷ユニット2側から印刷処理中の用紙Pを受け取った後、該用紙Pを印刷処理及び切断処理が終了するまで内部に待機させると共に、各処理が終了した後に用紙Pを排出口41まで搬送して筐体4の取出口4aから排出させるユニットである。更に、排出した用紙Pが受け取られなかった場合には、該用紙Pを排出口41から回収室47まで再搬送して該回収室48に投入する役割を担っている。
この用紙排出ユニット3は、印刷ユニット2の下方にて、第2ケーシング12の側面パネル12aの間に挟まれるように取り付けられており、図2、図4から図7に示すように、搬入通路42と、待機通路43と、回収通路44と、搬送機構45と、投入機構46と、回収室47と、を備えている。
なお、図4は、図2に示すプリンタ1のうち用紙排出ユニット3を拡大した断面図である。図5は、図4に示す用紙排出ユニット3の斜視図である。図6は、図4に示す用紙排出ユニット3を矢印A方向から見た上面図である。図7は、図4に示す用紙排出ユニット3を構成する投入機構46を矢印B方向から見た側面図である。但し、図5及び図6では、カバープレート51の図示を省略している。
各通路は、用紙Pをガイドするベースプレート50と、このベースプレート50に対して間隔を開けて重ねられ、ベースプレート50との間に用紙Pを搬送可能な通路を画成させるカバープレート51と、ベースプレート50の上端部及びカバープレート51の上端部に対してそれぞれ間隔を開けて重ねられ、両プレート50、51の間に用紙Pを搬送可能な通路を画成させる方向転換プレート52と、によって作り出されている。
このうち、搬入通路42は、一方側(上方側)が搬入口40に繋がると共に他方側(下方側)が合流部48に繋がる通路である。待機通路43は、搬入通路42を通じて搬送されてきた用紙Pが案内されるように、一方側(上方側)が合流部48に繋がると共に、他方側(前方側)が排出口41に繋がる通路である。回収通路44は、待機通路43を逆方向(排出口41から合流部48に向かう方向)に搬送されてきた用紙Pが案内されるように、一方側(前方側)が合流部48に繋がると共に、他方側(後方側)が回収室47に繋がる通路である。
なお、本実施形態では、待機通路43が搬入通路42を介して搬入口40に繋がっている場合を例に挙げて説明する。
これら各通路について詳細に説明する。
まず、ベースプレート50は、横幅が用紙Pの横幅よりも長く形成されており、上端部から前方側下向きに一旦下降した後に上方に向けて湾曲し、そのまま前方に向けて直線的に傾斜しながら上昇するように形成されている。
そして、本実施形態のベースプレート50は、第1ベースプレート53及び第2ベースプレート54の2枚のプレートで構成されており、互いの一部が重なり合った状態で前後方向L3に並ぶように配設されている。この際、ベースプレート50の上端部から最下部付近の部分が第1ベースプレート53とされ、第1ベースプレート53よりも前方に位置する部分が第2ベースプレート54とされている。
第1ベースプレート53は、左右両側に取り付けられた取付片53aを介して第2ケーシング12の側面パネル12aに固定されている。そして、第1ベースプレート53の上端部は、後方に向けて湾曲するように形成されている。また、第1ベースプレート53の下端部は、第2ベースプレート54上に重なる重なり部53bとされている。
第2ベースプレート54は、左右両側に取り付けられた取付片54aを介して一対の側壁板55の間に挟まれるように固定されている。この一対の側壁板55は、第2ベースプレート54の形状に倣って前後方向L3に延在したプレートであって、第2ベースプレート54を左右両側から挟んで強固に固定している。
一対の側壁板55の前端部には、左右方向L2に延在する前方シャフト56が貫通しており、該前方シャフト56の両端部が側壁板55よりも左右外方に突出している。そして、この突出した前方シャフト56の両端部が、第2ケーシング12の側面パネル12aに軸支されている。従って、第2ベースプレート54は、前方シャフト56及び一対の側壁板55を介して第2ケーシング12に固定されているうえ、前方シャフト56を中心に回転自在とされている。
なお、第2ベースプレート54の前端部は、筐体4の取出口4aの内側に隣接するように位置決めされている。
また、一対の側壁板55の後端部には、やはり左右方向L2に延在する後方シャフト57が貫通しており、該後方シャフト57の両端部が側壁板55よりも左右外方に突出している。そして、この突出した後方シャフト57の両端部が、図8に示すように、第2ケーシング12の側面パネル12aに形成された係合爪58aに係合可能とされている。なお、図8は、図2に示す状態から第2ベースプレート54を開状態とした図である。
つまり、後方シャフト57の両端部を係合爪58aに係合させることで、図2に示すように、第2ベースプレート54を閉状態にロックすることができると共に、後方シャフト57の両端部と係合爪58aとの係合を解除させることで、図8に示すように、第2ベースプレート54のロックを解除して開状態にし、カバープレート51から離間させることができるようになっている。即ち、ベースプレート50のうち第2ベースプレート54は、カバープレート51に対して離間可能とされ、待機通路43内を開放させる役割を担っている。
なお、後方シャフト57は、図4及び図5に示すように、一対の側壁板55に形成された長穴55aを通して貫通されている。この際、後方シャフト57は、図示しないコイルバネ等の付勢手段によって、係合爪58aに係合する方向に付勢されている。従って、後方シャフト57の両端部を係合爪58aに係合させた際、容易に係合が解除されないように設計されている。
また、側壁板55と第2ケーシング12の側面パネル12aとの間には、図5及び図8に示すように、第2ベースプレート54を上方に引き上げるコイルバネ59が取り付けられている。よって、第2ベースプレート54は、不意に開状態となり難いうえ、開状態とした後に自然と閉状態に戻り易い設計とされている。
また、第2ベースプレート54を閉じた際、図4及び図5に示すように、第2ベースプレート54の後端部が第1ベースプレート53の重なり部(下端部)53bに下方から密接するようになっており、第1ベースプレート53と第2ベースプレート54との間に隙間が生じないように設計されている。
次に、方向転換プレート52について説明する。
この方向転換プレート52は、図2、図4から図6に示すように、上下方向L1に延在した上下プレート60と、上下プレート60の下端部から後方に向かって延在した後方プレート61と、で側面視L字状に形成されたプレートであって、上下プレート60の左右両側に取り付けられた取付片60aを介して第2ケーシング12の側面パネル12aに固定されている。
この際、方向転換プレート52は、後方プレート61が隙間を開けて第1ベースプレート53の上端部(後方に向けて湾曲した部分)に対向し、且つ、上下プレート60の上端部が印刷ユニット2のカッター開口34の下方に位置するように固定されている。
次に、カバープレート51について説明する。
このカバープレート51は、図2及び図4に示すように、方向転換プレート52を構成する上下プレート60及びベースプレート50の形状に倣うように部分的に湾曲しており、上下プレート60及びベースプレート50に対してそれぞれ間隔を開けて対向するように配設された状態で、左右両側に取り付けられた取付片51aを介して第2ケーシング12の側面パネル12aに固定されている。
カバープレート51の上端部は、方向転換プレート52を構成する上下プレート60の上端部に対向する部分であって、印刷ユニット2のカッター開口34の下方に位置している。そして、このカバープレート51の上端部と、上下プレート60の上端部との間が、印刷ユニット2から送られてくる用紙Pを受け取る搬入口40として機能する。
一方、カバープレート51の前端部は、ベースプレート50を構成する第2ベースプレート54の前端部に対向する部分であって、筐体4の取出口4aの内側に隣接するように位置している。そして、カバープレート51の前端部と、第2ベースプレート54の前端部との間が、用紙Pを排出する排出口41として機能する。
また、カバープレート51と方向転換プレート52を構成する上下プレート60とで画成された通路が、搬入口40に繋がる搬入通路42として機能する。また、カバープレート51とベースプレート50とで画成された通路が、排出口41に繋がる待機通路43として機能する。また、方向転換プレート52を構成する後方プレート61と、第1ベースプレート53の上端部(後方に湾曲した部分)とで画成された部分が、回収通路44として機能する。更に、搬入通路42と待機通路43と回収通路44とが交差する部分が、合流部48として機能する。
このように、本実施形態では、搬入口40を介して印刷ユニット2から用紙Pが送られてくると、該用紙Pは搬入通路42を通過した後、回収通路44に入り込むことなく待機通路43に自然と送られるようになっている。
また、本実施形態の待機通路43は、合流部48と排出口41との間が下向きに膨らむように湾曲形成されている。これにより、待機通路43の長さを十分に確保でき、印刷及び切断等の処理が終了されるまで、印刷長の長い用紙Pであっても待機通路43内に確実に待機させることが可能とされている。
なお、必要に応じて、ベースプレート50を構成する第2ベースプレート54を前方シャフト56回りに回転させることで、図8に示すように、待機通路43の内部を開放させることが可能とされている。
次に、搬送機構45について説明する。
搬送機構45は、待機通路43に沿って複数設けられ、搬入通路42を通じて搬送されてきた用紙Pを排出口41まで順方向に搬送させると共に、搬送後、一定時間経過した後、該用紙Pを逆方向に搬送させて合流部48を介して回収通路44に送り込む役割を果している。
具体的に、搬送機構45は、図2、図4から図6に示すように、ベースプレート50側に設けられ、用紙Pを順方向(排出口41に向かう方向)又は逆方向(合流部48に向かう方向)に搬送する駆動ローラ70と、カバープレート51側に設けられ、ベースプレート50とカバープレート51との間で駆動ローラ70に接して従動回転すると共に、駆動ローラ70との間で用紙Pを挟み込み可能な従動ローラ71と、で構成されている。
なお、本実施形態では、待機通路43に沿って3箇所に駆動ローラ70及び従動ローラ71が設けられている場合を例に挙げて説明するが、3箇所に限定されるものではない。待機通路43の長さに応じて適宜変更して構わない。
駆動ローラ70は、ベースプレート50を構成する第2ベースプレート54の後端部(第1ベースプレート53に重なる部分)側と、排出口41側と、これら両者の中間部との3箇所にそれぞれ位置するように配設されており、1箇所につき左右方向L2に間隔を開けて2つ並んでいる。即ち、合計6個の駆動ローラ70がベースプレート50側に設けられている。
左右方向L2に2つ並んだ駆動ローラ70は、第2ベースプレート54を固定している一対の側壁板55に軸支されたローラ軸部72に固定されている。なお、各駆動ローラ70は、第2ベースプレート54に形成されたローラ開口部54aを通じて外周面の一部が待機通路43内に露出している。また、各駆動ローラ70の外周面には、ゴム等の弾性材料から形成された2本の滑止リング73が巻回されている。
ところで、3つのローラ軸部72の一方の端部は、側壁板55の外方に突出しており、この突出した部分にプーリー75がそれぞれ連結されている。そして、各プーリー75には、図9に示すように、無端ベルト76が巻回されている。これにより、各プーリー75は、無端ベルト76を通じて同方向に同量回転するように設計されている。なお、図9は図6に示す矢印C方向から見た用紙排出ユニット3の一部側面図である。
なお、図5及び図6に示すように、第2ベースプレート54の後端部側に位置するローラ軸部72の他方の端部には、図示しないモータの駆動を受けて回転するギア77が固定されている。これにより、残りのローラ軸部72が、無端ベルト76を通じて同方向に同量回転する。なお、モータは、制御部6からの指示を受けて作動すると共に、回転方向が適宜正逆切り替わるようになっている。
従動ローラ71は、図4から図6に示すように、各駆動ローラ70に接するように合計6個設けられている。つまり、従動ローラ71は、前後方向L3に3箇所配設され、1箇所につき左右方向L2に間隔を開けて2つ並んでいる。そして、左右方向L2に2つ並んだ従動ローラ71は、カバープレート51に軸支されるローラ軸部78に固定されている。
ところで、カバープレート51には、従動ローラ71を軸支しているローラ軸部78をベースプレート50側に付勢する板バネ(付勢部材)80が折曲片51bを介して取り付けられている。これにより、従動ローラ71と駆動ローラ70とは互いに圧接された状態となっている。なお、従動ローラ71も駆動ローラ70と同様に、カバープレート51に形成された図示しないローラ開口部を介して待機通路43内に露出している。なお、図5及び図6では、折曲片51bの図示を省略している。
上述したように搬送機構45が構成されているので、モータを駆動して正逆回転させることで、用紙Pを駆動ローラ70と従動ローラ71との間で挟み込みながら待機通路43に沿って順方向或いは逆方向に確実に搬送することが可能とされている。
ところで、用紙Pが順方向に搬送される場合には、ベースプレート50を構成する第1ベースプレート53と第2ベースプレート54との重なり部分において、用紙Pを第1ベースプレート53から第2ベースプレート54に落とし込む形で搬送するので、引っ掛かり等なくスムーズに用紙Pを送ることが可能である。
これに対して、用紙Pが逆方向に搬送される場合には、第2ベースプレート54に重なった第1ベースプレート53の段差部分を乗り越えるように用紙Pが通過する。この場合であっても、本実施形態では引っ掛かり等なくスムーズに用紙Pが戻るように、第1ベースプレート53と第2ベースプレート54とが重なり合うようになっている。
即ち、第1ベースプレート53と第2ベースプレート54とは、図4及び図5に示すように、駆動ローラ70が配設されている部分で主に重なり合っているが、左右方向L2に並んでいる2つの駆動ローラ70の間において第1ベースプレート53の重なり部53b(下端部)が平面視V字形になるようにカットされている。つまり、第1ベースプレート53の重なり部53bには、2つの駆動ローラ70の間において合流部48に向かってV字形に切り欠かれた切欠部53cが形成されている。
これにより、用紙Pが待機通路43内を逆方向に搬送される際、紙幅方向の中央部が2つの駆動ローラ70の間で第2ベースプレート54に接するように撓んだとしても、第1ベースプレート53と第2ベースプレート54との段差が切欠部53cに倣ってV字形とされているので、用紙Pがこれら段差に引っかかり難く、スムーズに段差を乗り越えながら合流部48に戻るようになっている。
また、本実施形態では、駆動ローラ70及び従動ローラ71が搬入通路42にも設けられている。即ち、方向転換プレート52を構成する上下プレート60側に駆動ローラ70が設けられ、この駆動ローラ70に接するように従動ローラ71がカバープレート51側に設けられている。
駆動ローラ70は、搬入口40付近にて左右方向L2に間隔を開けて2つ並ぶように配設され、ローラ軸部72に固定されている。この際、駆動ローラ70は、上下プレート60に形成されたローラ開口部60aを通じて外周面の一部が搬入通路42内に露出している。
なお、ローラ軸部72は、上述したモータの駆動軸に機械的に連結されており、モータの駆動に伴って正逆回転するようになっている。
また、従動ローラ71は、左右方向L2に間隔を開けて2つ並んでおり、カバープレート51に軸支されているローラ軸部78に固定されている。そして、この2つの従動ローラ71は、搬入通路42内にて駆動ローラ70に接している。また、この従動ローラ71に関しても、ローラ軸部78を上下プレート60側に付勢する板バネ80によって、駆動ローラ70に圧接された状態となっている。
次に、回収室47について説明する。
回収室47は、図2に示すように、筐体4の取出口4aから排出された用紙Pがユーザによって受け取られなかった場合に、該用紙Pを回収する空間である。
本実施形態の回収室47は、天板部85と、底板部86と、第1ケーシング11の側面パネル11aと、第2ケーシング12の側面パネル12aと、で画成されており、回収通路44に前方側が繋がった状態で、主にメインロールR1の下方に位置するように設けられている。
回収室47を構成する天板部85は、左右両側に取り付けられた取付片85aを介して第1ケーシング11の側面パネル11aに固定されている。また、底板部86は、第1ケーシング11の側面パネル11aに固定された回転軸部87に後端部が軸支されている。よって、底板部86は、図10に示すように、この回転軸部87を中心に回転して開閉するように設計されている。これにより、回収室47内に回収された用紙Pを適宜取り出して容易に廃棄することが可能とされている。
なお、図10は、図2に示す状態から底板部86を開状態にした図である。
なお、この底板部86の前方側における左右両側には、長穴88aが形成された固定板88が形成されている。そして、長穴88aには左右方向L2に延在する固定軸部89が貫通しており、該固定軸部89の両端部が固定板88よりも左右外方に突出している。そして、この固定軸部89の両端部は、第2ケーシング12の側面パネル12aに形成された係合爪58bに係合可能とされている。
これにより、固定軸部89の両端部を係合爪58bに係合させることで、図2に示すように、底板部86を閉状態でロックすることができるようになっている。この際、固定軸部89は、図示しないコイルバネ等の付勢手段によって、係合爪58bに係合する方向に付勢されている。従って、回収室47の底板部86が容易に開かないように設計されている。
次に、投入機構46について説明する。
この投入機構46は、図2、図4及び図7に示すように、回収通路44に設けられ、待機通路43から送られてきた用紙Pを下流側(後方側)に搬送して回収室47に投入させる機構であって、用紙Pを挟み込みながら回転する駆動ローラ(他方のローラ)90と従動ローラ(一方のローラ)91とを有し、両ローラ90、91によって用紙Pの全長に亘って搬送方向に沿った折り目Mを形成させながら搬送させる役割を担っている。
駆動ローラ90は、ベースプレート50を構成する第1ベースプレート53の後端部にて左右方向L2に間隔を開けて2つ並んでいる。そして、これら駆動ローラ90は、第2ケーシング12の側面パネル12aに軸支されたローラ軸部92に固定されている。この際、駆動ローラ90は、第1ベースプレート53に形成された図示しないローラ開口部を通じて外周面の一部が回収通路44内に露出している。
なお、ローラ軸部92は、上述したモータの駆動軸に機械的に連結されており、モータの駆動に伴って回転するようになっている。この際、この投入機構46のローラ軸部92とモータの駆動軸との間には、モータの駆動軸が一方向に回転したときの回転力をローラ軸部92に伝達すると共に、モータの駆動軸が逆方向に回転したときに空転し、その回転力がローラ軸部92に伝達することを規制するワンウェイクラッチ(不図示)が介在されている。
本実施形態では、ワンウェイクラッチによって、回収通路44に送られてきた用紙Pを回収室47側に搬送させる方向にのみ駆動ローラ90が回転するように設計されている。つまり、搬送機構45を構成する駆動ローラ70が待機通路43に沿って用紙Pを排出口41に向かう順方向に搬送している場合には、投入機構46の駆動ローラ90は回転しないようになっている。
また、従動ローラ91は、左右方向L2に間隔を開けて2つ並んでおり、方向転換プレート52を構成する後方プレート61に軸支されるローラ軸部93に固定されている。そして、この2つの従動ローラ91は、後方プレート61に形成されたローラ開口部61aを介して回収通路44内にて駆動ローラ90に接している。また、この従動ローラ91に関しても、ローラ軸部93を第1ベースプレート53側に付勢する板バネ80によって、駆動ローラ90に圧接された状態となっている。
なお、板バネ80は、折曲片61bを介して後方プレート61に取り付けられている。
ところで、上述した投入機構46の従動ローラ91の外周面には、径方向外方にV字状に膨出した環状突起95が形成されている。これに対して、駆動ローラ90の外周面には、環状突起95が嵌り込むV字状に凹んだ環状溝部96が形成されている。
そのため、用紙Pを回収室47に送り込む際に、用紙Pの全長に亘って搬送方向に沿った2本のV字状の折り目M(図2参照)を癖付けすることができるようになっている。この点については、後に詳細に説明する。
更に、駆動ローラ90の外周面には、リング状の2つの滑止部材97が間隔を開けて取り付けられており、これら滑止部材97間に環状溝部96が形成されている。これにより、用紙Pを環状突起95と環状溝部96とで癖付けする際に、用紙Pの横滑りを抑えて、明瞭な折り目Mを付けることが可能である。この点についても、後に詳細に説明する。
また、本実施形態の用紙排出ユニット3の合流部48には、図4に示すように、待機通路43を逆方向に搬送されてきた用紙Pを回収通路44側に誘導する誘導片(誘導部材)98が設けられている。この誘導片98は、可撓性又は弾性を有するシート状の部材であり、根元側が方向転換プレート52を構成する後方プレート61に固定され、先端側が搬入通路42を塞ぐ形でカバープレート51に接している。
これにより、用紙Pが搬入通路42から送られてきた場合には、誘導片98を押し上げながら該用紙Pを待機通路43側に確実に搬送させることが可能とされている。一方、用紙Pが待機通路43を逆方向に搬送されてきた場合には、誘導片98によって回収通路44側に自然と向かうように用紙Pを誘導することが可能とされている。
また、待機通路43、搬入通路42及び回収通路44の各通路には、用紙Pを検出する図示しないセンサが適宜取り付けられており、検出結果を制御部6に出力している。これにより、制御部6は用紙Pの現在地点を正確に把握していると共に、各センサから送られてくる検出結果の時間差等から、用紙Pが途中で紙ジャム等の不具合を起こしているか否かの判断も行えるようになっている。
ところで、この制御部6は、図2に示すように、印刷ユニット2の前方に位置するように第1ケーシング11に取り付けられた制御基板100上に実装されている。なお、この制御基板100には、他にも各種の図示しない電子機器が実装されている。
制御部6は、印刷ユニット2及び用紙排出ユニット3を総合的に制御しており、操作パネル5で入力された指示に応じて両ユニット2、3を制御している。具体的には、印刷ユニット2を作動させてメインロールR1から引き出された用紙Pに印刷を行った後、所定の長さに切断させる。そして、切断終了後に、用紙排出ユニット3により用紙Pを排出口41まで搬送させて、筐体4の取出口4aを通じて外部に排出させる。そして、用紙Pが受け取られずに一定時間が経過した場合には、用紙Pを再度搬送させて回収室47に回収するように制御している。
次に、上述したように構成されたプリンタ1を作動させる場合について説明する。
はじめに、初期状態として、図2に示すように、メインロールR1及び予備ロールR2から引き出された用紙Pが、それぞれ印刷ユニット2の第1ガイド通路20及び第2ガイド通路21内に導かれて、待機状態になっているものとする。
ここで、ユーザがATMやCDを使用するにあたり、操作パネル5を操作して取引処理を行い、その取引処理が終了すると、制御部6は取引明細書を発行するべく印刷ユニット2及び用紙排出ユニット3を作動させる。
すると、印刷ユニット2は、第1ガイド通路20内に設けられたローラ部26の駆動ローラ26a、プラテンローラ30及びサーマルヘッド31を作動させる。まず、駆動ローラ26aの作動によって、第1ガイド通路20内に待機していた用紙Pは、下流側の第3ガイド通路22内に送り込まれると共に、この第3ガイド通路22をそのまま通過してさらに下流側の印刷部23に送られる。そして、印刷部23に送られた用紙Pは、プラテンローラ30とサーマルヘッド31との間に挟まれながら下流側に送られる。この際、サーマルヘッド31の作動により、多数の発熱素子が適宜熱を発しているので、紙送りされた用紙Pに対して各種の文字や図形等を明瞭に印刷することができる。
そして、印刷された用紙Pは、案内ガイド33で案内されながら下流側に送られ、カッター開口34を通過して用紙排出ユニット3側の搬入口40に送られる。
ここで、用紙排出ユニット3は、制御部6からの指示を受けて印刷ユニット2の作動と同時に作動している。具体的には、印刷ユニット2側から送られてくる用紙Pの速度に応じてモータを駆動して回転させる。この際、用紙Pが搬入口40から排出口41に向かう順方向に搬送されるようにモータを回転させる。
そのため、搬入口40を介して印刷ユニット2側から搬入通路42内に印刷処理中の用紙Pが送られてくると、該用紙Pは搬入通路42内の駆動ローラ70と従動ローラ71との間で挟まれながら下流側に送られる。そして、下流側に送られた用紙Pは、合流部48を通過した後、待機通路43内に送られる。そして、この用紙Pは、搬送機構45を構成する駆動ローラ70と従動ローラ71との間で挟まれながら下流側に位置する排出口41に向けて送られる。
このようにして、用紙Pは印刷ユニット2による印刷が終了するまで、排出口41から排出されることなく待機通路43内に留まって待機している。そして、必要な情報の印刷が終了すると、印刷ユニット2はカッター機構24を作動させて用紙Pの切断処理を行う。つまり、カッター開口34の入口にて可動刃37を固定刃36に向けてスライドさせる。すると、スライドした可動刃37は、固定刃36に乗り上がるように重なり、用紙Pを固定刃36との間で挟み込みながら切断する。これにより、切断した用紙Pを取引明細書等として使用することができる。
また、印刷ユニット2は、切断処理が終了すると、第1ガイド通路20内のローラ部26の作動を停止させると共に、プラテンローラ30及びサーマルヘッド31の作動を停止させる。これにより、メインロールR1から引き出された用紙Pは、再び第1ガイド通路20内にて待機状態となる。
一方、用紙Pの印刷処理及び切断処理が共に終了すると、用紙排出ユニット3はモータを駆動させて駆動ローラ70を回転させ、待機通路43内に待機している用紙Pを排出口41に向かう順方向に搬送する。これにより、図1及び図2に示すように、用紙Pは排出口41から排出され、筐体4の取出口4aより一部が外部に飛び出した状態となる。つまり、用紙Pは、ユーザによる受け取り待ち状態となる。
ここで、排出された用紙Pがユーザによって受け取られることがないまま一定時間が経過すると、モータが先ほどとは逆方向に回転するように駆動して、搬送機構45を構成する駆動ローラ70を逆回転させる。これにより、搬送機構45は、用紙Pを先ほどとは逆方向に再搬送して合流部48に向かわせる。そのため、用紙Pは、待機通路43内を排出口41から合流部48に向かって逆方向に搬送される。
ところで、用紙Pは合流部48に向かう途中で、第1ベースプレート53と第2ベースプレート54とが重なっている段差部分を乗り越えることになる。この際、基本的には、駆動ローラ70によって段差部分を乗り越えるので引っ掛かり等がないが、仮に用紙Pが駆動ローラ70の間でベースプレート50に接するように撓んでいたとしても、引っ掛かり等が生じ難い。即ち、第1ベースプレート53の重なり部53bにV字形の切欠部53cが合流部48に向かって形成されているので、段差に用紙Pが接触したとしても引っ掛かり難く、スムーズに段差を乗り越え易い。従って、途中で段差があったとしても、用紙Pを合流部48まで確実に搬送することができる。
そして、合流部48に達した用紙Pは、誘導片98によって自然に回収通路44側に誘導され、該回収通路44内に送られる。回収通路44内に送り込まれた用紙Pは、投入機構46を構成する駆動ローラ90と従動ローラ91とによって下流側に搬送されて、回収室47内に投入される。
これにより、ユーザに受け取られなかった用紙Pを回収室47に回収することができ、用紙Pが他人の目に触れてしまうことを防止することができる。
特に、投入機構46は、駆動ローラ90と従動ローラ91とで用紙Pを挟み込みながら下流側に搬送して回収室47内に投入するが、この際、図2に示すように、両ローラ90、91の挟み込みによって用紙Pの全長に亘って搬送方向に沿った折り目Mを強制的に形成させている。そのため、搬送方向に丸まってしまう紙カールの癖が付いていたとしても、強制的に形成した折り目Mによって紙カールの癖を矯正することができるうえ、逆に水平状態を維持するような癖付けをすることができる。
従って、回収室47内に回収した用紙Pは、丸まり難く水平状態を維持した形となる。そのため、回収済みの用紙Pが嵩張ることがなく、回収室47内に大量の用紙Pを効率良く回収することができる。
なお、万が一、回収通路44内に送られてきた用紙Pが回収室47内に投入されず、駆動ローラ90と従動ローラ91との間に挟まったままの状態になってしまったとしても、この用紙Pが待機通路43側に間違って搬送されてしまうことがない。
つまり、次の用紙Pが印刷ユニット2から搬入口40を通じて送られ、モータが該用紙Pを待機通路43内に送り込むように駆動したとしても、投入機構46を構成する駆動ローラ90はワンウェイクラッチによって用紙Pを回収室47内に投入する方向にしか回転しないようになっている。従って、モータが用紙Pを搬入通路42から待機通路43に送り込むように駆動したとしても、ワンウェイクラッチが空転して投入機構46の駆動ローラ90が回転することがない。よって、回収通路44内に用紙Pが残ったままの状態であったとしても、該用紙Pが待機通路43側に搬送されてしまうことを防止することができる。
また、本実施形態の用紙排出ユニット3の待機通路43は、合流部48と排出口41との間に亘って湾曲形成されているので、十分な通路長さを確保しながら合流部48から排出口41までの直線長さを短くすることができる。従って、用紙排出ユニット3全体の小型化、コンパクト化を図りながら十分な長さの待機通路43を確保することができる。よって、印刷長が長い用紙Pであっても、印刷及び切断処理が終了するまで待機通路43内に確実に待機させることができる。
また、待機通路43は合流部48と排出口41との間が下向きに膨らむように湾曲形成されているので、ユーザに受け取られなかった用紙Pを排出口41から合流部48に向けて再搬送する際、用紙Pは排出口41から一旦下降した後、合流部48に向かうにつれて上昇するように搬送される。そして、上昇してきた用紙Pは、そのまま回収通路44に案内された後、回収室47に投入される。従って、用紙Pを上から落とすように回収室47内に投入することが可能である。よって、効率良く用紙Pを回収室47内に投入することができ、回収効率を高めることができる。
更に、待機通路43に案内された用紙Pは、印刷や切断等の処理が終了するまで待機通路43内に待機しているが、この時点では回収通路44内に該用紙Pが入り込むことがない。つまり、従来のものとは異なり、待機中の用紙Pを回収済みの用紙Pに接触させることなく待機させることができる。従って、待機中の用紙Pが回収済みの用紙Pに絡まるといったことがなく、紙ジャム等の発生を抑制することができる。
上述したように、本実施形態の用紙排出ユニット3によれば、ユニット全体の小型化を図りながら十分な長さの待機通路43を確保することができると共に、待機中の用紙Pを印刷等の処理が終了するまで回収済みの用紙Pに接触させることなく待機させることができる。また、回収時に用紙Pに強制的に折り目Mを付けるので、該用紙Pを大量に効率よく回収することができる。
更に、本実施形態の用紙排出ユニット3によれば、以下の作用効果も奏することができる。
まず、ベースプレート50とカバープレート51との間に待機通路43が画成されており、両プレート50、51によって用紙Pをガイドできるので、待機通路43自体が湾曲していても用紙Pをスムーズに順方向又は逆方向に搬送することができる。
また、搬送機構45がベースプレート50とカバープレート51との間で互いに接し、用紙Pを挟み込み可能な駆動ローラ70及び従動ローラ71を備えているので、駆動ローラ70を適宜回転させるだけの簡便な方法で、ベースプレート50とカバープレート51との間に画成された待機通路43に沿って用紙Pを確実に搬送させることができる。
しかも、板バネ80によって従動ローラ71が駆動ローラ70に圧接されているので、より確実に用紙Pを挟み込みながら搬送することができる。
また、ベースプレート50を構成する第2ベースプレート54に関しては、前方シャフト56を中心に回転させることで、図8に示すように開状態にして待機通路43を開放させることができる。従って、仮に用紙Pが待機通路43内で詰まり、紙ジャムしてしまったとしても、直ちに用紙Pを取り除く等して紙ジャムを解消することができる。
また、合流部48に誘導片98が設けられているので、ユーザによって受け取られなかった用紙Pを逆方向に再搬送して回収通路44内に案内する際、誘導片98が用紙Pを正しい方向に誘導して、確実に回収通路44に案内させる。そのため、用紙Pが合流部48にて間違って搬入通路42側に案内されてしまうことを防止することができる。よって、紙詰まり等を未然に防止することができる。
また、投入機構46を構成する従動ローラ91には環状突起95が形成され、駆動ローラ90には環状溝部96が形成されている。よって、駆動ローラ90と従動ローラ91とで用紙Pを挟み込みながら回収室47内に投入する際、環状突起95が環状溝部96内に用紙Pを押し込みながら嵌り込む。これにより、環状突起95と環状溝部96とで用紙Pがプレスされた状態となるので、これら環状突起95や環状溝部96に倣った形状、即ち、V字形に癖付けを行うことができる。そして、用紙Pはこの状態で両ローラ90、91の回転によって搬送されるので、上記V字形の癖付けを全長に亘って搬送方向に沿って形成することができる。このように、十分に癖付けされた明瞭な折り目Mを用紙Pに形成することができる。
しかも、本実施形態の駆動ローラ90には滑止部材97が取り付けられ、この滑止部材97間に環状溝部96が形成されている。よって、環状突起95が用紙Pを環状溝部96内に押し込みながら嵌り込む際、該用紙Pは環状溝部96内に横滑りして押し込まれるのではなく、滑止部材97間で挟まれた部分が引っ張られて伸ばされながら押し込まれる。そのため、より一層、環状突起95や環状溝部96に倣った形状で癖付けをすることができ、より明瞭な折り目Mを用紙Pに形成することができる。
加えて、板バネ80によって駆動ローラ90と従動ローラ91とを圧接しているので、環状突起95と環状溝部96とで用紙Pを十分にプレスでき、この点においても明瞭な折り目Mを付け易い。
以上のことから、紙カールによる癖を確実に矯正することができ、より丸まり難く水平状態を維持した形で用紙Pを回収することができ、回収効率を高めることができる。
なお、本実施形態の回収室47は、図10に示すように、底板部86が回転軸部87を中心に回転可能とされ、開状態にできるので、回収室47内から回収済みの用紙Pを容易に廃棄することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、印刷ユニット2と用紙排出ユニット3とが一体的に組み合わされたプリンタ1を例に挙げて説明したが、用紙排出ユニット3が印刷ユニット2とは別体に構成されていても構わない。
また、上記実施形態では、1つのモータによって各駆動ローラ70、90が回転するように構成したが、各駆動ローラ70、90に対応してモータを設け、それぞれ独立的に回転するように構成しても構わない。
また、搬送機構45を構成する駆動ローラ70をカバープレート51側に設け、従動ローラ71をベースプレート50側に設けても構わない。但し、用紙Pをガイドするベースプレート50側に駆動ローラ70を設けることが好ましい。
同様に、投入機構46を構成する駆動ローラ90を方向転換プレート52の後方プレート61側に設け、従動ローラ91をベースプレート50側に設けても構わない。但し、この場合も用紙Pをガイドするベースプレート50側に駆動ローラ90を設けることが好ましい。また、駆動ローラ90側に環状溝部96を設け、従動ローラ91側に環状突起95を設けたが、これとは逆に、駆動ローラ90側に環状突起95を設け、従動ローラ91側に環状溝部96を設けても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏することができる。
また、上記実施形態では、環状突起95をV字形としたが、この形状に限定されるものではなく、U字形でも構わないし、その他の形状でも構わない。いずれにしても径方向外方に膨出した環状突起であれば構わない。この場合、環状突起95の形状に合わせて環状溝部96を形成すれば良い。この場合であっても、用紙Pの全長に亘って搬送方向に沿った折り目(例えば、U字形の折り目)を形成することができ、紙カールの癖を同様に矯正することができる。
P…用紙
3…用紙排出ユニット(用紙排出装置)
40…搬入口
41…排出口
43…待機通路
44…回収通路
45…搬送機構
47…回収室
48…合流部
50…ベースプレート
51…カバープレート
70…駆動ローラ
71…従動ローラ
80…板バネ(付勢部材)
98…誘導片(誘導部材)

Claims (5)

  1. 搬入口を介して処理中の用紙を受け取った後、該用紙を処理終了後に排出口まで搬送すると共に、受け取られなかった用紙を排出口から回収室まで再搬送して該回収室に投入する用紙排出装置であって、
    一方側が前記搬入口に繋がると共に他方側が前記排出口に繋がる待機通路と、
    合流部を介して一方側が前記待機通路に繋がると共に、他方側が前記回収室に繋がる回収通路と、
    前記待機通路に沿って複数設けられ、前記搬入口を通じて搬送されてきた前記用紙を前記排出口まで順方向に搬送させると共に、搬送後、一定時間経過した後、該用紙を逆方向に搬送させて前記合流部を介して前記回収通路に送り込む搬送機構と、を備え、
    前記待機通路は、前記合流部と前記排出口との間で該排出口よりも下方に膨らむように湾曲形成されるとともに、少なくとも前記用紙の全長より長い通路長さを有していることを特徴とする用紙排出装置。
  2. 請求項1に記載の用紙排出装置において、
    前記搬送機構は、
    前記用紙を前記順方向又は前記逆方向に搬送する駆動ローラと、
    該駆動ローラに接して従動回転すると共に、駆動ローラとの間で前記用紙を挟み込み可能な従動ローラと、を備えていることを特徴とする用紙排出装置。
  3. 請求項2に記載の用紙排出装置において、
    前記従動ローラを前記駆動ローラ側に付勢して、両ローラを互いに圧接させる付勢部材を備えていることを特徴とする用紙排出装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の用紙排出装置において、
    前記用紙をガイドするベースプレートと、
    該ベースプレートに対して間隔を開けて重ねられ、ベースプレートとの間に前記待機通路を画成させるカバープレートと、を備え、
    前記ベースプレートは、少なくとも一部が前記カバープレートに対して離間可能とされ、前記待機通路を開放可能とされていることを特徴とする用紙排出装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の用紙排出装置において、
    前記合流部には、前記待機通路を逆方向に搬送されてきた前記用紙を前記回収通路側に誘導する誘導部材が設けられていることを特徴とする用紙排出装置。
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