JP5859397B2 - 軟質中間膜を備えた空気ベアリング面オーバーコートおよびその製造方法 - Google Patents

軟質中間膜を備えた空気ベアリング面オーバーコートおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁気記録ヘッドに関し、より具体的には磁気ディスク装置において用いられる、空気ベアリング保護膜または空気ベアリング面オーバーコートを有する磁気記録ヘッドに関する。
コンピュータの心臓部は、典型的には、回転する磁気ディスクと、読み取りおよび書き込みヘッドを有するスライダと、回転するディスク上のサスペンションアームと、回転するディスク上の選択された円形トラック上に読み取りおよび/または書き込みヘッドを配置するためにサスペンションアームを揺動させるアクチュエータアームと、を含む磁気ハードディスクドライブ(HDD)である。サスペンションアームは、ディスクが回転していない場合には、スライダを付勢してディスクの表面と接触させるが、しかし、ディスクが回転する場合には、スライダの空気ベアリング面(ABS)の近傍で回転するディスクによって空気が渦を巻き、回転するディスクの表面からわずかな距離の空気ベアリング上にスライダが乗ることになる。スライダがABS上に乗っている場合に、書き込みおよび読み取りヘッドは、回転するディスクに磁気痕跡(magnetic impression)を書き込み、かつそこから磁気信号フィールドを読み取るために用いられる。読み取りおよび書き込みヘッドは、コンピュータプログラムに従って動作する処理回路に接続され、書き込みおよび読み取り機能を実行する。
情報化時代における情報処理量は、急激に増加している。特に、HDDは、その限られた面積および容量に、より多くの情報を記憶することが望まれてきた。この要望に対する技術的なアプローチは、HDDの記憶密度を高めることによって容量を増加させることである。より高い記憶密度を達成するためには記録ビットのさらなる小型化が効果的であるが、これには、今度は、典型的に、ますます小さな構成要素の設計が必要となる。
しかしながら、様々な構成要素のさらなる小型化には、それ自体の一連の難題および障害がある。近年、処理されるデータ量の増加に対処するために、磁気ディスク記録および再生装置用の記憶密度を増加させる点における急速な発展があった。高記録密度を達成する際の主要な問題は、磁気ヘッドスライダと磁気ディスクとの間の距離である磁気スペーシングの低減である。しかしながら、磁気スペーシングが低減された場合に、磁気ヘッドスライダは、高速で回転する磁気ディスク面と接触または衝突する可能性がより高い。この理由で、薄くて耐久性のある保護膜を磁気ヘッドスライダのABS上に形成することに加えて、摩耗に対する高抵抗性もまた重要である。
同時に、磁気ヘッドスライダに搭載される磁気抵抗素子は、磁性材料が腐食に弱いという短所に悩まされ、空気ベアリング保護膜(ABPF)もまた、磁性材料の腐食を防止できる必要がある。さらに、磁気ヘッドと磁気ディスクとの間に電位差がある場合に、磁気ヘッドスライダと磁気ディスクとの間に放電が発生して、磁気抵抗素子を損傷する可能性があるという問題が存在し、したがってABPFは、放電から保護する能力もまた有することが望ましい。
米国特許第4,335,744号明細書
これらの望ましい特性を満足させるために、スライド中にダストを残さず、低摩耗係数、優れた耐摩耗性、高原子密度を有し、かつ化学的に安定している薄膜が好ましい。
一実施形態において、磁気ヘッドには、磁気媒体からの読み取りと磁気媒体への書き込みの両方またはいずれか一方を行うための少なくとも1つの磁気ヘッド素子であって、磁気媒体に面する空気ベアリング面(ABS)を含む少なくとも1つの磁気ヘッド素子と、ABS上の接着膜であって、窒化ケイ素を有し、かつ水蒸気分圧下で形成されるという特徴を有する接着膜と、接着膜上の、炭素を含む保護膜と、が含まれる。
別の実施形態において、方法には、磁気ヘッドの空気ベアリング面を形成することあって、空気ベアリング面が、磁気ヘッドが使用されている場合に磁気媒体に最も近い磁気ヘッドの表面であることと、磁気ヘッドの空気ベアリング面上に接着膜を形成することであって、接着膜が、水蒸気分圧下で形成され、接着膜が窒化ケイ素を含むことと、接着膜上に、炭素を含む保護膜を形成することと、が含まれる。
本発明の他の態様および利点は、添付の図面と共に理解すれば本発明の原理を例として示す以下の詳細な説明から明らかになろう。
本発明の性質および利点と同様に、好ましい使用モードもより完全に理解するために、添付の図面と共に読まれる以下の詳細な説明を参照されたい。
磁気記録ディスクドライブシステムの簡略図である。 長手方向記録フォーマットを用いた記録媒体の断面における概略図である。 図2Aにおけるような長手方向記録用の従来の磁気記録ヘッドと記録媒体との組み合わせの概略図である。 垂直記録フォーマットを用いた磁気記録媒体である。 一側における垂直記録用の記録ヘッドと記録媒体との組み合わせの概略図である。 媒体の両側で別々に記録するように構成された記録装置の概略図である。 ヘリカルコイルを備えた垂直磁気ヘッドにおける特定の一実施態様の断面図である。 ヘリカルコイルを備えたピギーバック磁気ヘッドにおける特定の一実施態様の断面図である。 ループコイルを備えた垂直磁気ヘッドにおける特定の一実施態様の断面図である。 ループコイルを備えたピギーバック磁気ヘッドにおける特定の一実施態様の断面図である。 軟質中間膜を備えた空気ベアリング面保護膜を有する磁気ヘッドスライダにおける一実施形態の断面図である。 図5から取られた磁気ヘッド先端における一実施形態の断面図である。 軟質中間膜を有する空気ベアリング面保護膜を備えた磁気ヘッドにおける一実施形態に関するマイクロスクラッチ試験結果の、先行技術と比較したグラフ表現である。 軟質中間膜を備えた空気ベアリング面保護膜を備えた磁気ヘッドにおける一実施形態に関するオージェ電子分光法試験結果の、先行技術と比較したグラフ表現である。 軟質中間膜を有する空気ベアリング面保護膜を備えた磁気ヘッドの接着膜の一実施形態において観察された酸素および水素濃度の、先行技術と比較したグラフ表現である。 磁気ヘッドにおける、軟質中間膜を有する空気ベアリング面保護膜の一実施形態において観察された酸素および水素濃度の、先行技術と比較したグラフ表現である。 磁気ヘッドにおける、軟質中間膜を有する空気ベアリング面保護膜の一実施形態において観察されたsp3結合比率の、先行技術と比較したグラフ表現である。 軟質中間膜を備えた空気ベアリング面保護膜を有する磁気ヘッドにおける一実施形態の摩耗ランクを先行技術と比較するプロットである。 一実施形態による方法のフローチャートである。
以下の説明は、本発明の一般原理を示す目的でなされ、本明細書で請求される本発明の概念を限定するものではない。さらに、本明細書で説明する特定の特徴は、様々な可能な組み合わせおよび置換のそれぞれに関して説明される他の特徴と組み合わせて用いることができる。
本明細書において特に別段の定義がなければ、全ての用語は、本明細書が含意する意味と同様に、当業者によって理解される、かつ/または辞書、論文等において定義されるような意味を含む、それらのできるだけ広い解釈が与えられるべきである。
本明細書および添付の特許請求の範囲において用いられているように、単数形の表現(「a」、「an」、および「the」)には、別段の定めがない限り複数の指示対象が含まれることに留意しなければならない。
一般的な一実施形態において、磁気ヘッドは、磁気媒体から読み取りかつ/または磁気媒体に書き込むための少なくとも1つの磁気ヘッド素子を含む。ここで、少なくとも1つの磁気ヘッド素子には、磁気媒体に面した空気ベアリング面(ABS)と、ABS上の接着膜であって、窒化ケイ素を含み、かつ水蒸気分圧下で形成されるという特徴を有する接着膜と、接着膜上の、炭素を含む保護膜と、が含まれる。
別の一般的な実施形態において、方法には、磁気ヘッドの空気ベアリング面を形成することであって、空気ベアリング面が、磁気ヘッドが用いられている場合に磁気媒体に最も近い磁気ヘッドの表面であることと、磁気ヘッドの空気ベアリング面の上に接着膜を形成することであって、接着膜が、水蒸気分圧下で形成され、接着膜が窒化ケイ素を含むことと、接着膜上に、炭素を含む保護膜を形成することと、が含まれる。
ここで図1を参照すると、本発明の一実施形態によるディスクドライブ100が示されている。図1に示すように、少なくとも1つの回転可能な磁気ディスク112が、スピンドル114上に支持され、ディスクドライブモータ118によって回転される。各ディスク上の磁気記録は、典型的には、ディスク112上の同心データトラック(図示せず)の環状パターンの形態をしている。
少なくとも1つのスライダ113が、ディスク112の近くに配置され、各スライダ113は、1つまたは複数の磁気読み取り/書き込みヘッド121を支持する。ディスクが回転すると、スライダ113は、ディスク面122上で内側および外側に放射状に移動され、その結果、ヘッド121は、所望のデータが記録されているかまたは書き込まれることになるディスクの様々なトラックにアクセスすることが可能になる。各スライダ113は、サスペンション115によってアクチュエータアーム119に装着される。サスペンション115は、ディスク面122に対してスライダ113を付勢するわずかなばね力を提供する。各アクチュエータアーム119は、アクチュエータ127に装着される。図1に示すようなアクチュエータ127は、ボイスコイルモータ(VCM)であってもよい。VCMには、固定磁界内を移動可能なコイルが含まれ、コイル移動の方向および速度は、コントローラ129によって供給されるモータ電流信号によって制御される。
ディスク記憶システムの動作中に、ディスク112の回転より、押し上げ力または浮力をスライダに及ぼす空気ベアリングが、スライダ113とディスク面122との間に生成される。したがって、空気ベアリングは、通常の動作中に、サスペンション115のわずかなばね力を相殺し、小さいほぼ一定の間隔で、ディスク面上にわずかに離れるようにスライダ113を支持する。いくつかの実施形態において、スライダ113が、ディスク面122に沿ってスライドできることに留意されたい。
ディスク記憶システムの様々な構成要素は、アクセス制御信号および内部クロック信号などの、制御ユニット129によって生成される制御信号によって動作が制御される。典型的には、制御ユニット129は、論理制御回路と、記憶装置(例えば、メモリ)と、マイクロプロセッサとを含む。制御ユニット129は、ライン123上のドライブモータ制御信号、ならびにライン128上のヘッド位置およびシーク制御信号(head position and seek control signal)などの、様々なシステム動作を制御する制御信号を生成する。ライン128上の制御信号は、ディスク112上の所望のデータトラックへとスライダ113を最適に移動および配置するための所望の電流プロファイルを提供する。読み取りおよび書き込み信号は、記録チャンネル125を介して、読み取り/書き込みヘッド121へ通信され、および読み取り/書き込みへッド121から通信される。
典型的な磁気ディスク記憶システムの上記の説明および図1の添付の図解は、表示だけを目的としている。ディスク記憶システムが、多数のディスクおよびアクチュエータを含むことができ、各アクチュエータが、多数のスライダを支持し得ることが明らかなはずである。
当業者によって全て理解される通り、ディスクドライブとホスト(一体型または外付け)との間の通信のためのインターフェースを設けて、データを送信および受信し、ディスクドライブの動作を制御し、かつディスクドライブの状態をホストへ通信するようにしてもよい。
典型的なヘッドにおいて、誘導性書き込みヘッドは、1つまたは複数の絶縁層(絶縁スタック)に埋め込まれたコイル層を含み、絶縁スタックが、第1および第2の磁極片層(pole piece layer)間に位置する。書き込みヘッドのABSにおけるギャップ層によって、第1および第2の磁極片層間にギャップが形成される。磁極片層は、バックギャップにおいて接続してもよい。電流が、コイル層を通して伝導され、それにより磁極片に磁界が生成される。回転する磁気ディスク上の円形トラックなど、移動媒体上のトラックにいくらかの磁界情報を書き込む目的で、磁界は、ABSにおけるギャップにわたってフリンジ(fringe)する。
第2の磁極片層は、ABSからフレアポイントへ延伸する磁極先端部と、フレアポイントからバックギャップへ延伸するヨーク部と、を有する。フレアポイントは、第2の磁極片が広くなり始めて(ラッパ形に開き始めて)ヨークを形成する場所である。フレアポイントの位置は、記録媒体に情報を書き込むために生成される磁界の大きさに直接影響する。
図2Aは、図1に示すシステムなどの磁気ディスク記録システムと共に用いられるような、従来の記録媒体を概略的に示す。この媒体は、媒体自体の平面に、または平面と平行に磁気インパルスを記録するために用いられる。図2Aの磁性層202における矢印は、磁化の方向を示す。記録媒体、この例では記録ディスクには、適切な従来の磁性層202の被覆コーティングを備えた、ガラスなどの適切な非磁性材料の支持基板200が基本的に含まれる。
図2Bは、好ましくは薄膜ヘッドでもよい従来の記録/再生ヘッド204と、図2Aの記録媒体などの従来の記録媒体との間の動作関係を示す。
図2Cは、図1に示すシステムなどの磁気ディスク記録システムと共に用いられるような記録媒体の表面に対してほぼ垂直な磁化方向を概略的に示す。かかる垂直記録のために、媒体は、典型的には、高透磁率を有する材料の下層212を含む。次に、この下層212には、好ましくは下層212と比較して高い保磁力を有する磁性材料の被覆コーティング214が設けられる。
図2Dは、垂直ヘッド218と記録媒体との間の動作関係を示す。図2Dに示す記録媒体には、上記で図2Cに関連して説明した高透磁率の下層212と磁性材料の被覆コーティング214との両方が含まれる。しかしながら、これらの層212および214の両方とも、適切な基板216に施されて示されている。また、典型的には、層212と214との間に「交換遮断(exchange-break)」層または「中間層」と呼ばれる付加層(図示せず)がある。
この構造において、垂直ヘッド218の磁極間に延びる磁束線は、記録媒体の高透磁率の下層212を備えた記録媒体の被覆コーティング214の内および外へとループし、媒体の表面と略垂直な方向で被覆コーティング214を通して磁束線を通過させて、好ましくは下層212と比較して高保磁力を有する磁性材料の被覆コーティング214に、媒体の表面とほぼ垂直な磁化軸を有する磁気インパルスの形態で情報を記録する。磁束は、軟質下層コーティング212によって、垂直ヘッド218の戻り層(P1)へと戻るように運ばれる。
図2Eは、類似の構造を示すが、この構造では、基板216は、その2つの対向側面のそれぞれに層212および214を担持し、適切な記録ヘッド218が、媒体の各側において、磁気コーティング214の外側の面に隣接して位置し、媒体の各側における記録を可能にする。
図3Aは、垂直磁気ヘッドの断面図である。図3Aにおいて、ヘリカルコイル310および312が、ステッチ磁極(stitch pole)308に磁束を生成するために用いられ、次に、ステッチ磁極308が、その磁束をメインポール306に送る。コイル310は、ページから外へと延伸するコイルを示し、一方でコイル312は、ページの中へ延伸するコイルを示している。ステッチ磁極308は、ABS318から凹んだ所に配置してもよい。絶縁体316は、コイルを取り囲んでおり、いくつかの要素を支持してもよい。構造の右への矢印によって示されるような媒体の移動方向によって、まず、下部の戻り磁極314、次に、ステッチ磁極308を通過し、メインポール306、巻き付きシールド(図示せず)に接続可能なトレーリングシールド304、最後に、上部の戻り磁極302を通過して媒体が移動される。これらの構成要素のそれぞれは、ABS318に接する部分を有してもよい。ABS318を、構造の右側にわたって示す。
垂直書き込みは、磁束を、ステッチ磁極308を通ってメインポール306へ、次に、ABS318に向かって位置するディスク面へ送り込むことによって、達成される。
図3Bは、図3Aのヘッドと類似の特徴を有するピギーバック磁気ヘッドを示す。2つのシールド304、314が、ステッチ磁極308およびメインポール306の側面に位置する。また、センサシールド322、324が示されている。センサ326は、典型的には、センサシールド322、324間に配置される。
図4Aは、ステッチ磁極408に磁束を供給するために、パンケーキ構造と呼ばれる場合があるループコイル410を使用する一実施形態の概略図である。次に、ステッチ磁極は、この磁束をメインポール406に供給する。この向きにおいて、下部の戻り磁極は、オプションである。絶縁体416がコイル410を取り囲み、ステッチ磁極408およびメインポール406を支持してもよい。ステッチ磁極は、ABS418から凹んだ所に配置してもよい。構造の右への矢印によって示すように、媒体の移動方向によって、ステッチ磁極408、メインポール406、巻き付きシールド(図示せず)に接続可能なトレーリングシールド404を通過し、最後に上部の戻り磁極402(これらの全ては、ABS418に接する部分を有しても、有していなくてもよい)を通過して、媒体が移動される。ABS418を、構造の右側全体にわたって示す。いくつかの実施形態において、トレーリングシールド404は、メインポール406に接してもよい。
図4Bは、ループコイル410を含む図4Aのヘッドと類似の特徴を有する別のタイプのピギーバック磁気ヘッドを示すが、このループコイル410は、巻き付いてパンケーキコイルを形成する。また、センサシールド422、424が示されている。センサ426は、典型的には、センサシールド422、424間に配置される。
図3Bおよび4Bにおいて、オプションのヒータが、磁気ヘッドのABS側でない側の近くに示されている。また、ヒータは、図3Aおよび4Aに示す磁気ヘッドに含んでもよい。このヒータの位置は、突部の所望の位置、周囲の層の熱膨脹係数などの設計パラメータに基づいて異なるようにしてもよい。
ここで図5および図6を参照すると、炭素ベースで薄膜の保護膜が、磁気ディスク装置における保護膜として広く用いられている。それらは、保護膜用の望ましい特性のほとんどを満たすので用いられている。特に、高密度および高硬度を有するダイヤモンド状炭素(DLC)膜が、典型的には用いられる。
しかしながら、空気ベアリング保護膜(ABPF)16がはがされた場合に、耐機械摩耗性および耐化学腐食性が著しく劣化するので、ABPF16と磁気ABS13との間の接着を改善する目的で、ABPF16の最下位層として接着膜17を有するのが普通である。シリコン膜が、この接着膜17として、通常最も用いられる。したがって、いわゆるABPF16は、一般に、下部の接着膜17および上部の表面保護膜18を含む二重層構造であり、接着膜17用に最も広く用いられる材料はシリコンであり、DLCが、表面保護膜18用に通常用いられる。
近年の高記録密度における発展と並行して、磁気ヘッドスライダと磁気ディスクとの間の距離のさらなる低減の要求が生じ、ABPF16の厚さにおけるさらなる低減を引き起こしている。ABPF16用の接着膜17として現在用いられているシリコン膜は、約2.0nm未満の厚さにおいて密度の急速な低減をこうむり、それがまた、耐食性および電気絶縁性の劣化を引き起こす。
一アプローチにおいて、従来の磁気ヘッド設計に関する上記の問題は、接着膜17として窒化ケイ素の高密度膜を用いることによって解決してもよい。例えば、従来的に用いられるシリコンは、2.0g/cmのかさ密度を有するが、しかしながら、いくつかのアプローチでは、約3.2g/cmのかさ密度を備えた窒化ケイ素を用いてもよい。より高密度の窒化ケイ素膜を用いる実施形態は、より優れた耐食性を提供する。なぜなら、より高密度の膜は、ABS形成後に、より少数のピンホールしか含まないからである。ABPF16の耐食性は、それが形成される場合に存在するピンホール数によって非常に影響され、高密度窒化ケイ素膜は、優れた耐食性をABPF16に提供することができる。さらに、窒化ケイ素は、高電気抵抗を有する絶縁体であり、かつ従来のヘッドに用いられるシリコンと比較して、優れた電気抵抗をABPF16に提供することができる。
(特許文献1)に詳細に説明されているように、約2.6g/cmを超える密度を有し、かつ約45%を超えるシリコンを含む窒化ケイ素の従来の接着膜が、ABPF16を形成するために用いられた。
先行技術に従って、ABPF16の形成方法を説明してもよい。第1に、磁気ヘッドは、真空チャンバに運ばれ、そのチャンバから空気が排出される。その後、ABS13を形成するために、ABSエッチングプロセスが、アルゴンもしくは別の希ガスプラズマ、またはイオンビームを用いて実行される。これに続いて、接着膜17が、反応性スパッタリング法を用いて形成される。従来の方法では、約60%のアルゴン分圧および約40%の窒素分圧を備えたスパッタリングガスが、真空チャンバ内に導入され、次に、高周波電源(RF)が、プラズマを発生するために供給され、発生されたプラズマは、シリコンターゲットを用いたスパッタリングによって膜を形成するために用いられる。DLC膜18が、陰極真空アーク放電蒸着を用いて表面保護膜として形成される。
磁気スペーシングをさらに低減するために、熱浮上高制御(TFC)技術もまた用いてもよい。TFCは、ヒータを用いて、磁気素子の周辺を膨張させ、かつ磁気ヘッドスライダのクリアランスにおける不均一性を補償することに加えて、磁気ヘッドスライダと磁気ディスクとの間の距離を絶対最小値に近づけることができる技術である。このTFC技術は、磁気スペーシングを低減するための非常に効果的な技術である。しかしながら、磁気ヘッドスライダを磁気ディスクに近づけるために磁気素子の周辺でローカルな熱膨張が用いられるので、磁気ヘッドスライダと磁気ディスクとの間の接触中の接触面積は非常に小さく、ABPF16に対して比較的高い負荷をもたらす。その結果、ABPF16において、摩耗が発生する可能性がより高くなる。
したがって、TFC技術を用いる磁気ヘッド用に、膜厚が、構成材料の硬度および密度によって抑制される。また、上記のように窒化ケイ素接着膜17およびDLC保護膜18を含む、より高密度の従来のABPF16が用いられる場合でさえ、耐摩耗性に対する致命的な劣化なしに膜厚を低減できないことが明らかになった。したがって、従来のABPF16設計を用いて現在可能であるよりも薄い膜厚で、TFC技術の衝撃力に耐える十分な耐摩耗性を有するABPF16を提供することが、本説明の1つの目的である。
一実施形態による磁気ヘッドは、二重層構造を含み、この二重層構造において、ABPF16には、接着膜17および表面保護膜18が含まれ、少なくとも磁気記録素子および磁気再生素子が、基板上に形成される。基板には、磁気記録素子および磁気再生素子上の単一のABSを設けてもよい。
いくつかの実施形態において、磁気再生素子には、磁気ヘッドスライダと磁気ディスクとの間の接触に起因する衝撃力を緩和する緩衝層として働く軟質膜を含む接着膜17を設けてもよい。酸素および水素を含む窒化ケイ素膜(SiN)が、磁気ヘッドにおいて緩衝層として働くことができる接着膜17として使用するための1つの例示的な材料である。
SiNの接着膜17を用いる従来の設計は、磁気ヘッドスライダおよび磁気ディスクが接触した場合に、問題なことに摩耗を経験する。SiNの磁性膜が従来のSiN膜より軟質なので、それらは、磁気ヘッドスライダと磁気ディスクとの間の接触中に変形し、それによって、ABPF16に作用する衝撃力を緩和し、そこにおける摩耗を低減する。したがって、ABPF16を設けられた磁気ヘッドの少なくともいくつかの実施形態は、磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの間の衝撃力を緩和するために、SiNの1つまたは複数の磁性膜を利用し、結果として生じるどんな摩耗も低減してもよい。
例示的な一実施形態によれば、SiNの層は、従来のSiN膜とほぼ等しい密度を有し、したがって従来のSiN膜と同じ膜厚に製造してもよい。したがって、磁気ヘッド構造内において磁気スペーシングにおける対応する無視できる悪化で、ABPF16の耐摩耗性を改善することが可能である。
図5は、一実施形態による磁気ヘッドスライダ11の概略図を示す。図示のように、磁気ヘッドスライダ11は、本質的に磁気記録媒体を含む磁気ディスク14に面して配置してもよい。この配置において、ABS13は、磁気ヘッドスライダ11の磁気ディスク14側の表面である。データは、磁気ヘッドスライダの先端部、すなわち円15で示されたエリアに形成された磁気ヘッド素子12によって、磁気ディスク14から読み取られ、かつ/またはそこに書き込まれる。
図6は、一実施形態による上記の磁気ヘッド先端15の拡大概略図である。ABPF16は、ABS13上に形成してもよく、かつ図6に示す例示的な実施形態において、ABPF16は、接着膜17および表面保護膜18を含む二重層構造に形成される。さらに、ABPF16の表面保護膜18は、磁気ディスク14により近い側に位置してもよい。
別の実施形態において、接着膜17は、周期的にABS13と接触する、磁気ヘッド11の部分に配置してもよい。図6の例示的な実施形態に示すように、接着膜17は、SiNで形成してもよく、表面保護膜18は、DLCで形成してもよい。もちろん、本説明を読めば当業者によって理解されるように、SiNで形成された膜と同様のかさ密度および硬度を有する他の材料を用いてもよい。
ここで、ABPF16を備えた磁気ヘッドを形成するための例示的なプロセスを説明する。一アプローチにおいて、バーまたはスライダ形状を有すると特徴付けられ得る磁気ヘッド11が、最初に、空にされた真空チャンバに移される。好ましい実施形態において、ABSは、続いて、アルゴンもしくは他の希ガスのプラズマ、イオンビーム、または本説明を読めば当業者によって理解されるであろう他の同等のエッチング方法を用いたエッチングプロセスにさらされる。このエッチングプロセスは、磁気ヘッドABSを処理する間に変化され、かつ/または酸化された層を除去する。
例示的なアプローチを続けると、次に、接着膜17が、磁気ヘッド11のABS13上に形成される。この接着膜17は、SiNで形成し、反応性スパッタリングを用いて膜に形成してもよい。もちろん、この層には、他の材料および追加元素を含んでもよい。例示的なアプローチにおいて、約60%のアルゴン分圧、約39%の窒素分圧、および約1%の水蒸気分圧を含むスパッタリングガス混合物が、膜形成チャンバ内に導入され、続いて高周波電力(RF)が真空チャンバにプラズマを発生させるために供給される。次に、このように生成されたプラズマは、シリコンをターゲットとして、スパッタリングによってABS13上にSiN膜を形成するために用いられる。
一実施形態において、真空チャンバへの水蒸気の導入は、真空チャンバを周囲大気条件にさらして真空チャンバの内壁上に水分を取り込むことによって、少なくとも部分的に達成してもよい。次に、上記の接着膜17の形成プロセスは、この水分を除去せずに実行してもよい。
さらに、いくつかのアプローチにおいて、既に窒化されたSiNをスパッタリングターゲットとして用いる場合に、上記の実施形態と同じ特性を備えたSiN層を形成することが可能である。
追加の実施形態において、SiNを含む接着膜17を形成するために、他の方法を上記の反応性スパッタリング法と組み合わせてもよい。例えば、SiN膜は、イオンビーム支援スパッタリング(IBAS)などのイオンビーム膜形成技術を用いる場合にさえ、上記と同じ特性を備えて形成され得る。
特定の一実施形態において、DLCを含む表面保護膜18は、接着膜17の後で形成してもよい。DLCは、陰極真空アーク放電蒸着法、レーザアブレーション蒸着法、質量選択イオンビーム蒸着法、イオンビーム蒸着法、または本説明を読めば当業者によって理解されるであろう他の同等な方法を用いることによって、接着膜17上の膜に形成され得る。
さらに別の実施形態において、接着膜17および表面保護膜18は、同じ真空チャンバで形成される。接着膜17および表面保護膜18が、同じ真空チャンバで形成されることになる場合に、表面保護膜18にはまた、酸素および水素が含まれており、これにより、水蒸気の導入が終わったときに水蒸気分圧の即時的な低下を回避する。したがって、表面保護膜18が接着膜17に続いて形成される時点においてさえ、分圧は、接着膜17が形成されたときのレベルと同じレベルで継続する。
実験結果
一般的に言えば、マイクロスクラッチ試験は、表面の摩擦応答を測定する方法である。より具体的には、それは、カンチレバー(cantilever)の先端に装着された半球状のダイヤモンドスタイラスが、一方向に引かれている試料表面に押し付けられ、かつスタイラスが試料表面と平行に振動させられた場合の摩擦応答を観察する方法である。さらに、摩耗によって発生される粒子による摩擦応答の急激な増加によって示されるように、負荷が、スタイラスにかけられ、かつ薄膜が剥離または破壊するまで連続して増加される。したがって、マイクロスクラッチ試験を用いることによって、「剥離点(peel point)」としても知られ、以下では「剥離点」と呼ばれる、薄膜が剥離または破壊する負荷を決定することが可能である。本説明において開示するように、いくつかのかかる試験の結果は、先行技術による磁気ヘッドおよびABPFを備えた磁気ヘッドの比較特性を示すために、本明細書で再現される。
図7は、一実施形態に従って、ABPFがシリコンウエハ上に形成された場合のマイクロスクラッチ試験の結果を示す。この実験において、曲線31は、先行技術に従って、(SiNなど)従来の窒化ケイ素接着膜を用い、かつDLCの表面保護膜を有する場合に観察された結果を示す。他方で、曲線32は、本説明において開示するように、SiNを含む接着膜と、DLCを含む表面保護膜とを含むABPFを備えた磁気ヘッドの例示的な一実施形態に対して観察された結果を示す。従来例および例示的な実施形態の両方において、SiNの膜厚は、約0.5nmであり、DLCの膜厚は、約1.5nmだった。
曲線31によって表される従来の磁気ヘッド摩擦応答は、データ点33において劇的な増加を経験し、その約100μNで剥離または破壊が発生することを示す。他方で、比較となる一実施形態を表す曲線32に関して、剥離点は、約500μNの対応する負荷を伴ってデータ点34で発生する。剥離点がより大きいほど、耐摩耗性がより大きいことを示すので、接着膜としてSiNを用いるABPFが、接着膜として窒化ケイ素を用いる従来のABPFよりはるかに大きな耐摩耗性を有することが、上記の実験結果から明らかである。
オージェ電子分光法は、電子ビームによって刺激されたオージェ電子を検出し、かつ試験材の表面に存在する元素組成に関するデータを取得する分析方法である。DLC膜が、スクラッチ試験装置においてダイヤモンドスタイラスによってスクラッチされた場合に、DLC膜は還元される。スクラッチ試験のトレースに沿った炭素原子の濃度における変化を観察することによって、DLC膜の膜厚における変化を知ることが可能であり、それによって、剥離または破壊が発生する負荷の推定をスクラッチ試験から行うことが可能になる。
図8は、オージェ電子分光法を用いて図7におけるマイクロスクラッチ試験のスクラッチマークを分析した結果を示す。曲線41は、接着膜が従来の窒化ケイ素であり、かつ表面保護膜がDLCである場合の分析結果を示す。曲線42は、接着膜がSiNを含み、かつ表面保護膜がDLCを含む場合の分析結果を示す。
一般に、負荷が、「剥離点」、すなわち剥離または破壊が発生したことを示す閾値である「剥離点」を超過するところで、炭素濃度の低下が見られる。図8において、曲線41は、先行技術による従来の膜を示し、観察された剥離点は、データ点43、すなわち約100μNである。他方で、本発明の一実施形態を示す曲線42において、データ点44で観察されるように、剥離点は、約500μNである。
オージェ電子分光法を用いた剥離点の観察結果は、図7のスクラッチ試験における剥離点の観察結果と一致し、オージェ電子分光法の結果は、接着膜としてSiNを含むABPFが、接着膜として窒化ケイ素を備えた従来のABPFより高い耐摩耗性を有するという事実をサポートする。
以下の表1は、本明細書で説明するようなSiNを含む接着膜、およびシリコンウエハ上に形成された従来の窒化ケイ素接着膜用の比較密度および硬度を示す。両方の場合における膜厚は、約50nmだった。
Figure 0005859397

例示的な実施形態において、SiN膜の硬度は、従来の窒化ケイ素膜より低かった(それぞれ、約23.1GPaに対して約19.6GPa)。さらに、SiN膜の密度は、従来の窒化ケイ素膜より低かった(それぞれ、約2.9g/cmに対して約2.7g/cm)。したがって、本明細書で開示すようなSiN膜は、従来の窒化ケイ素膜より軟質である。
一般に、約2.6g/cmより高い密度によって、接着膜用に十分な耐食性が提供される。したがって、従来の窒化ケイ素膜の厚さと等しい厚さを備えた、SiNを含む接着膜を用い、これにより、磁気スペーシングにおけるどんな対応する悪化もなしに耐摩耗性の改善を提供することが可能である。
図9は、エネルギイオンビーム分析装置を用いたラザフォード後方散乱(RBS)分析および弾性反跳粒子検出法(ERDA)の結果を示す。各分析は、接着膜に含まれる酸素量を測定し、図10は、上記の2つの分析を用いた場合に観察される、対応する表面保護膜における酸素量を示す。これらの分析は、本明細書で説明するプロセスを用いて形成されたABPFを、従来のプロセスを用いて形成されたABPFと比較した。サンプルは、シリコンウエハ上に形成された。
本明細書で開示するABPFには、SiNを含む接着膜と、DLCを含む表面保護膜とを備えた表面保護膜が含まれる。接着膜およびDLC膜は、同じチャンバで形成してもよく、その結果、DLC膜は、接着膜の形成中の水蒸気分圧と等しい水蒸気分圧を有する。他方で、従来のABPFは、窒化ケイ素(SiNなど)の接着膜と、DLCの表面保護膜と、を有する。膜厚は、比較用の例示的な実施形態および比較用の従来例の両方に対して、接着膜用が0.6nm、表面保護膜用が1.8nmだった。
窒化ケイ素の従来の接着膜、およびSiNを含む接着膜の例示的な実施形態の比較分析が行われ、結果が図9に示されている。特に、従来の窒化ケイ素膜において観察された水素量が約3%だったのに対して、比較実施形態において観察された水素量は、約12%だった。したがって、例示的な実施形態は、従来例より多くの水素を含んでいた。さらに、従来の窒化ケイ素膜において観察された酸素量が約2.5%だったのに対して、例示的な実施形態に含まれていた対応する酸素量は、約13%であり、比較例と比較して、例示的な実施形態の接着膜において比較的大きな酸素量を示した。したがって、本明細書で説明するようなSiNの接着膜は、従来の窒化ケイ素膜より多くの水素および酸素を含むものとして適切に特徴付けられる。
一実施形態において、約5%〜約13%の範囲の濃度を有する酸素を接着膜が含むことは有益であり得る。別の実施形態において、約6%〜約12%の範囲の濃度を有する水素を接着膜が含むことは有益であり得る。
同様に、従来の表面保護膜、およびDLCの表面保護膜の例示的な一実施形態の比較分析が、図10に示されている。特に、従来のDLC膜において観察された水素量が約4%だったのに対して、例示的な実施形態のDLC膜において観察された水素量は、約15%であり、例示的な実施形態の保護膜において比較的大きな水素量を示した。さらに、従来の表面保護膜において観察された酸素量が約3%だったのに対して、例示的な実施形態のDLC膜において観察された酸素量は、約8%であり、例示的な実施形態の保護膜において比較的大きな酸素量を示した。したがって、例示的な実施形態の表面保護膜は、従来の保護膜と比較して比較的大きな水素および酸素量を有するものとして適切に特徴付けられる。この効果は、本明細書で示す接着膜17を形成している間に蒸気分圧を印加することによって達成し得る。
一実施形態において、約5%〜約8%の範囲の濃度を有する酸素を保護膜が含むことは有益であり得る。別の実施形態において、約6%〜約15%の範囲の濃度を有する水素を保護膜が含むことは有益であり得る。
図11は、DLC膜におけるsp3結合の比率を測定するX線電子分光法の結果を示す。一般に、DLC膜は、sp3結合およびグラファイトsp2結合を含むことが知られている。さらに、材料は、一般に、sp3結合量の増加と共に、密度および硬度が増加する。図11に示すように、従来の保護膜における結合の約31%がsp3結合プロファイルを示し、一方で例示的な実施形態の保護膜におけるsp3結合比率は、約35%である。これは、例示的な実施形態の保護膜が、従来の表面保護膜より高密度および高硬度であることを示す。
図12は、一実施形態による磁気ヘッドスライダ用の耐摩耗性試験の結果を示す。この試験において、磁気ヘッドスライダのABSは、HDDに搭載され、故意に磁気ディスクと接触させられた。続いて、ABPFにおける結果としての摩耗程度が、走査電子顕微鏡を用いて観察され、0〜10の尺度で記録され、0は、摩耗が観察されなかったことを示す。実験結果は、約0.5nm厚のSiN接着膜と、約1.5nm厚のDLC膜の表面保護膜と、を有する従来のABPF設計が、2および3の印象的な摩耗ランクを有したことを明らかにしている。それに比較して、約0.5nm厚を有するSiNを含む接着膜と、約1.5nm厚を有するDLCを含む表面保護膜と、を有する例示的な実施形態のABS保護膜は、1の対応するランクを有した。したがって、様々な実施形態に従って本明細書で開示するABPF設計は、従来のABPF設計と比較して優れた耐摩耗性を有する。
図13は、一実施形態に従ってABPFを生成するための方法500のフローチャートを示す。方法500は、様々な実施形態に従って、図1乃至図6に示す環境を含む任意の所望の環境において実行してもよい。もちろん、以下で特に説明する動作に比べてより多い動作あるいはより少ない動作を、様々な実施形態に従って方法500が含んでもよい。
動作502において、磁気ヘッドのABSが形成され、ABSは、磁気ヘッドが使用されている場合に磁気媒体に最も近い磁気ヘッドの表面である。
動作504において、接着膜が、磁気ヘッドのABS上に形成され、接着膜は、水蒸気分圧下で形成され、接着膜には窒化ケイ素が含まれる。
一アプローチにおいて、接着膜は、約60%のアルゴン分圧、約39%の窒素分圧、および約1%の水蒸気分圧を含むガス混合物において形成されてもよい。さらに、いくつかのアプローチにおいて、接着膜は、反応性スパッタリングおよびイオンビーム支援スパッタリングの少なくとも1つを用いて形成されてもよい。
一実施形態において、接着膜は、SiNを含んでもよく、この場合にx、yおよびzは、Oの濃度が約5%より高く、かつHの濃度が約6%より高いというような関係を有する。別の実施形態において、Oの濃度は、約10%より高くてもよく、Hの濃度は、約10%より高くてもよい。
別の実施形態によれば、Oの濃度は、約10%、より好ましくは13%より高くてもよい等であり、Hの濃度は、約10%、より好ましくは12%より高くてもよい等である。
一実施形態において、接着膜は、約2.7g/cmなど、約2.6g/cm〜約2.8g/cmの密度を有してもよく、かつ一アプローチにおいて約19.5GPaの硬度をさらに有してもよい。
動作506において、保護膜が、接着膜の上に形成され、保護膜には炭素が含まれる。一実施形態によれば、保護膜は、DLCまたは他のある適切な材料を含んでもよく、この場合にDLCにおける酸素の濃度は、約5%、より好ましくは8%より高い等であり、DLCにおける水素の濃度は、約6%、より好ましくは10%、さらにより好ましくは15%より高い等である。
一アプローチにおいて、保護膜は、約60%のアルゴン分圧、約39%の窒素分圧、および約1%の水蒸気分圧を含むガス混合物において形成されてもよい。さらに、いくつかのアプローチにおいて、保護膜は、反応性スパッタリング、レーザアブレーション、陰極真空アーク放電蒸着、および質量選択イオンビーム蒸着の少なくとも1つを用いて形成されてもよい。
上記の結果から、接着膜としてSiNを用いることによって、磁気スペーシングにおけるどんな悪化もなしに、高耐摩耗性を備えたABPFを提供することが可能である。さらに、表面保護膜に含まれる酸素および水素量が、従来の表面保護膜用より高いので、より高い密度および硬度を備えた膜を得ることが可能である。さらに、表面保護膜が水素を含むので、炭素膜の最上面の構造は、炭素−水素結合で終了し、従来の表面保護膜と比較した場合に、表面保護膜の表面エネルギを低下させ、その結果、潤滑剤の吸収における低下が観察される。
様々な実施形態を上記で説明したが、それらが、限定ではなく、単に例として提示されたことを理解されたい。したがって、本発明の実施形態の広さおよび範囲は、上記の例示的な実施形態のいずれによっても制限されるべきではなく、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物に従ってのみ定義されるべきである。
11 磁気ヘッドスライダ
12 磁気ヘッド素子
13 ABS
14 磁気ディスク
15 円
16 空気ベアリング保護膜(ABPF)
17 接着膜
18 表面保護膜
31 曲線
32 曲線
33 データ点
34 データ点
41 曲線
42 曲線
44 データ点
100 ディスクドライブ
112 磁気ディスク
113 スライダ
114 スピンドル
115 サスペンション
118 ディスクドライブモータ
119 アクチュエータアーム
121 磁気読み取り/書き込みヘッド
122 ディスク面
123 ライン
125 記録チャネル
127 アクチュエータ
128 ライン
129 制御ユニット(コントローラ)
200 支持基板
202 磁性層
204 記録/再生ヘッド
212 下層
214 被覆コーティング
216 基板
218 垂直ヘッド
302 上部の戻り磁極
304 トレーリングシールド
306 メインポール
308 ステッチ磁極
310 ヘリカルコイル
312 ヘリカルコイル
314 下部の戻り磁極
316 絶縁体
318 ABS
322 センサシールド
324 センサシールド
326 センサ
402 上部の戻り磁極
404 トレーリングシールド
406 メインポール
408 ステッチ磁極
410 ループコイル
416 絶縁体
418 ABS
422 センサシールド
424 センサシールド
426 センサ

Claims (22)

  1. 磁気媒体からの読み取りと前記磁気媒体への書き込みの両方又はいずれか一方を行うための少なくとも1つの磁気ヘッド素子であって、空気ベアリング面(ABS)を含む少なくとも1つの磁気ヘッド素子と、
    前記ABS上の、窒化ケイ素を含接着膜と、
    前記接着膜上の、炭素を含む保護膜と、
    を含み、
    記接着膜がSiNxyzを含、ここで、x、yおよびzは、Oの濃度が約5%〜約13%の範囲であり、かつHの濃度が約6%〜約12%の範囲であるような関係を有する、磁気ヘッド。
  2. 前記保護膜は、水蒸気分圧下で形成されるという特徴を有さない窒化ケイ素の接着膜上に形成された同じ材料の保護膜よりも耐摩耗性を有する、請求項1に記載の磁気ヘッド。
  3. 前記保護膜が、ダイヤモンド状炭素(DLC)を含み、前記DLCにおける酸素の濃度が、約5%〜約8%の範囲であり、前記DLCにおける水素の濃度が、約6%〜約15%の範囲である、請求項1に記載の磁気ヘッド。
  4. 前記接着膜が、約2.6g/cm3〜約2.8g/cm3の密度を有する、請求項1に記載の磁気ヘッド。
  5. 前記接着膜が、約2.7g/cm3の密度および約19.5GPaの硬度を有する、請求項1に記載の磁気ヘッド。
  6. 請求項1に記載の少なくとも1つの磁気ヘッドと、
    磁気記録媒体と、
    前記磁気記録媒体を前記少なくとも1つの磁気ヘッドに対して通過させるための駆動機構と、
    前記少なくとも1つの磁気ヘッドの動作を制御するために前記少なくとも1つの磁気ヘッドに電気的に結合されたコントローラと、
    を含む磁気データ記憶システム。
  7. 請求項1に記載の前記磁気ヘッドを形成する方法であって、
    前記磁気ヘッドの前記空気ベアリング面を形成することであって、前記空気ベアリング面が、前記磁気ヘッドが使用されている場合に磁気媒体に最も近い前記磁気ヘッドの表面であることと、
    前記磁気ヘッドの前記空気ベアリング面上に前記接着膜を形成することであって、前記接着膜が、水蒸気分圧下で形成されるものであり、前記接着膜がSiNxyzを含み、ここで、x、yおよびzは、Oの濃度が約5%より高くかつ約13%までの範囲であり、Hの濃度が約6%より高くかつ約12%までの範囲であるような関係を有する、前記接着膜を形成することと、
    前記接着膜上に、炭素を含む保護膜を形成することと、
    を含む方法。
  8. 前記保護膜は、SiNxyzの前記接着上に形成された特徴を有するダイヤモンド状炭素(DLC)を含む、請求項1に記載の磁気ヘッド。
  9. SiNxyzの前記接着上に形成された前記特徴は、前記DLCにおいてsp2結合に対するsp3結合の比率が約35%以上であることである、請求項8に記載の磁気ヘッド。
  10. 前記保護膜は、水蒸気分圧下で形成されるという特徴を有さない窒化ケイ素の接着膜上に形成された同じ材料の保護膜よりも耐摩耗性を有する、請求項7に記載の方法。
  11. x、yおよびzは、Oの濃度が約10%より高くかつ約13%までの範囲であり、Hの濃度が約10%より高くかつ約12%までの範囲であるような関係を有する、請求項7に記載の方法。
  12. x、yおよびzが、Oの濃度が約13%であり、かつHの濃度が約12%であるような関係を有する、請求項7に記載の方法。
  13. 前記保護膜が、ダイヤモンド状炭素(DLC)を含み、前記DLCにおける酸素の濃度が、約5%より高く、前記DLCにおける水素の濃度が、約6%より高い、請求項7に記載の方法。
  14. 前記保護膜が、ダイヤモンド状炭素(DLC)を含み、前記DLCにおける酸素の濃度が、約8%より高く、前記DLCにおける水素の濃度が、約10%より高い、請求項7に記載の方法。
  15. 前記保護膜が、ダイヤモンド状炭素(DLC)を含み、前記DLCにおける酸素の濃度が、約8%であり、前記DLCにおける水素の濃度が、約15%である、請求項7に記載の方法。
  16. 前記接着膜が、約60%のアルゴン分圧、約39%の窒素分圧、および約1%の水蒸気分圧を含むガス混合物において形成される、請求項7に記載の方法。
  17. 前記接着膜が、反応性スパッタリングおよびイオンビーム支援スパッタリングの少なくとも1つを用いて形成される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記保護膜が、約60%のアルゴン分圧、約39%の窒素分圧、および約1%の水蒸気分圧を含むガス混合物において形成される、請求項7に記載の方法。
  19. 前記保護膜が、反応性スパッタリング、レーザアブレーション、陰極真空アーク放電蒸着、および質量選択イオンビーム蒸着の少なくとも1つを用いて形成される、請求項18に記載の方法。
  20. 前記接着膜が、約2.6g/cm3〜約2.8g/cm3の密度を有する、請求項7に記載の方法。
  21. 前記接着膜が、約2.7g/cm3の密度および約19.5GPaの硬度を有する、請求項7に記載の方法。
  22. 前記保護膜において、sp2結合に対するsp3結合の比率が約35%以上である、請求項13に記載の方法。
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