JP6224996B2 - 磁気記録媒体および磁気ヘッド用の超微量の水素を含有する硬質非晶質炭素膜 - Google Patents

磁気記録媒体および磁気ヘッド用の超微量の水素を含有する硬質非晶質炭素膜 Download PDF

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Description

本発明は、データストレージシステムに関し、特に、本発明は、超硬質非晶質炭素膜を有する磁気ストレージシステムの種々の構成要素、およびその形成方法に関する。
コンピュータの中核は、磁気ハードディスクドライブ(HDD)である。磁気ハードディスクドライブの典型は、回転磁気ディスク、読み書きヘッドを有するスライダ、回転ディスクの上方に位置するサスペンションアーム、サスペンションアームを軸中心に移動させることにより読み取り及び/又は書き込みヘッドを回転ディスク上の選択された円形トラックに配置するアクチュエータアームを含む。サスペンションアームは、ディスクが回転していないときには、ディスク表面にスライダが接触するように付勢(bias)されているが、ディスクが回転すると、スライダのエアベアリング面(ABS)の近傍で、回転ディスクによって空気が渦巻くことで、回転ディスク面からわずかな距離でエアベアリング上にスライダが載るようになる。スライダがエアベアリング上に載ると、読み書きヘッドは、回転ディスクに磁気痕跡(magnetic impressions)を書き込み、回転ディスクから磁気信号フィールドを読み取るために使用される。読み書きヘッドは、読み書き機能を実行するためのコンピュータプログラムにより動作する処理回路に接続される。
情報化時代における情報処理量は急速に増加している。特にHDDは、より多くの情報をその限定された領域および体積中に記憶することが望まれている。この要望に対する技術的方法の1つは、HDDの記録密度を増加させることで容量を増加させることである。より高い記録密度を実現するためには、記録ビットのさらなる小型化が有効であるが、通常このためには、更なる小型の構成要素の設計が必要となる。
しかし種々の構成要素の更なる小型化には、それ自体一連の問題および障害がある。
前述のように、磁気ディスクドライブでは、磁気ディスク(磁気記録媒体)上に情報を記録し又は再生するために磁気ヘッドが使用される。磁気スペーシング(spacing)がより狭くなると、磁気ヘッドおよび磁気ディスクとがより接近することができ、情報を微小領域に記録することができ、磁気ディスク上の微少な磁気信号を再生できる。ヘッドとディスクとの間隔(spacing)が狭い場合には、磁気ディスクおよび磁気ヘッドのオーバーコートの膜厚を減少させる必要がある。
しかし、磁気ディスクの記録層の内部と、磁気ヘッドの記録および再生素子の内部に使用される金属の腐食を防止するには、オーバーコートは化学的に安定で、緻密で、均一である必要がある。さらに、磁気ヘッドが磁気ディスクに非常に接近する場合は、相対回転運動のために、十分高い耐摩耗性が存在する必要がある。さらに、一般的に、磁気ディスクおよび磁気ヘッドの従来のオーバーコートは薄くなると、被覆率の低下、有効硬度の低下、および耐摩耗性の低下のために、耐食性が低下する。したがって、耐食性および耐摩耗性を維持しながら、磁気ディスクおよび磁気ヘッドのオーバーコートをより薄くするためには、磁気ディスクおよび磁気ヘッドのオーバーコートの密度および硬度を改善する必要があり、より薄い膜厚によって生じる劣化をなくす必要がある。
記録密度を改善するためには、記録媒体の熱消磁の抑制と、書き込み特性の維持とが同時に満たされるべきである。高記録密度を実現するために、記録媒体のビット径もナノビット程度となるべきである。しかし、ビット径が減少すると、熱消磁の問題が生じる。
記録媒体上に記録された情報は、時間の経過とともに熱磁化のゆらぎによって失われ、これによって熱消磁が生じる。熱消磁の問題を解決するためには、磁化の熱安定性は、高い磁気異方性を有する材料を使用することによって改善することができる。しかし、磁気異方性が高くなりすぎると、磁気ヘッド記録素子からの記録磁界による記録媒体の磁化を反転が不可能になり、その結果、もはやその磁気媒体には書き込めなくなる。
特に、表面記録密度を改善するためには、熱消磁の抑制と、記録媒体への書き込み特性の維持の両方を同時に実現するための新規技術が不可欠である。この問題を解決するために提案されている方法の1つは、熱アシスト記録(TAR)である。この技術では、記録媒体を一時的および局所的に加熱することによって保磁力を低下させながら、磁気記録が行われる。この技術を使用することによって、高い磁気異方性を有する記録媒体でさえも書き込みが可能となる。結果として、熱消磁の抑制、および記録媒体への書き込み特性の維持が同時に満たされ、表面記録密度の大幅な増加を実現できる。したがって、磁気ディスクおよび磁気ヘッドのオーバーコートの耐熱性が必要となる。
特に、ヘッド−ディスクインタフェース(HDI:head-disk interface)の耐熱性を改善するための技術の開発が、実用的なTAR法を作り出すのに重要である。従来のHDIは、磁気ヘッドオーバーコート、磁気ディスクオーバーコート、および潤滑膜で構成され、そのそれぞれが、ヘッドおよびディスクの腐食および摩耗を防止し、磁気ディスクドライブの高い信頼性を維持する役割を果たす。しかし、HDIの構造要素は、主成分として炭素を有し、金属またはセラミックと比較して熱の影響を受けやすいと考えられている。したがって、TARの高温環境では、HDI構造要素は、通常、熱により変形及び/又は劣化する。結果として、劣化および変形が、磁気記録システムの信頼性において問題となる。
従来のダイヤモンド状炭素(DLC)膜は、HDI構造要素のディスクオーバーコートとして使用されている。しかし、TARへの適用が考えられる高温環境では、ヘッドとディスクとの間の距離が狭くなるのに伴い、機械抵抗性および耐薬品性が求められ、同時に、望ましい結果のために、熱的な安定性も必要となる。したがって、望ましいDLC膜の性質は、高い膜密度を有する、すなわち向上したsp結合(たとえばダイヤモンド型構造)を有するオーバーコートである。
しかし、従来のスパッタリング法によって製造されたDLC膜は、黒鉛に近い構造を有するため、sp結合が少ない。さらに、化学蒸着(CVD)によって形成されたDLC膜は、原材料として炭化水素ガスが使用されるため膜中に水素を含むが、この方法では、高いsp結合比を実現することが困難である。
前述したように、磁気ディスクドライブのより高い記録密度の実現のため、磁気ディスクおよび磁気ヘッドのオーバーコートには、より薄い形状とより高い耐熱性が要求される。磁気ディスクドライブとしてより高い信頼性を確保するには、より高い密度、硬度、およびより高い耐熱性が望まれる。
したがって、より薄い膜を製造するためには、耐食性および耐摩耗性を改善して記録密度の高いシステムを開発することが有益である。さらに、TAR実装上の実用性を改善するためには、耐熱性の改善が有益となりうる。
一実施形態による磁気記録媒体は、非磁性基板上の少なくとも1つのグランド層と;グランド層上の磁気記録層と;磁気記録層上のオーバーコートとを含み、当該オーバーコートは、sp結合に対するsp結合の比(sp/(sp+sp))が少なくとも0.5である非晶質炭素膜であり、当該オーバーコートの膜厚方向における、オーバーコートの中心層中の水素含有量が0.1原子%〜0.6原子%であることを特徴とする。
別の一実施形態による磁気ヘッドは、再生素子と;再生素子が媒体に面する側の上部のオーバーコートとを含み、当該オーバーコートは、sp結合に対するsp結合の比(sp/(sp+sp))が少なくとも0.5である非晶質炭素膜であり、当該オーバーコートの膜厚方向における、オーバーコートの中心層の非晶質炭素膜中の水素含有量が0.1原子%〜0.6原子%であることを特徴とする。
これらの実施形態はいずれも、磁気ヘッドと、磁気ヘッドの上方で磁気媒体(たとえば、ハードディスク)を通過させるための駆動機構と、磁気ヘッドに電気的に結合したコントローラとを含むことができるディスクドライブシステムなどの磁気データストレージシステム内で実現することができる。
さらに別の一実施形態による方法は、磁気媒体の磁気層と再生素子が媒体に面する側との少なくとも1つの上部にオーバーコートを形成するステップを含み、当該オーバーコートは、sp結合に対するsp結合の比(sp/(sp+sp))が少なくとも0.5である非晶質炭素膜であり、当該オーバーコートの膜厚方向における、オーバーコートの中心層の非晶質炭素膜中の水素含有量が0.1原子%〜0.6原子%であることを特徴とし、当該オーバーコートの水素含有量は、オーバーコートの堆積中の膜堆積室中への水素ガス流を調節し、前記膜堆積室中の水素ガス圧を調節することによって、前記範囲内に調節される。
本発明のその他の態様および利点は、図面と併用した場合に本発明の原理の例を説明する以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
本発明の性質および利点、ならびに好ましい使用形態をより十分に理解するため、添付の図面とともに読まれる以下の詳細な説明を参照されたい。
磁気記録ディスクドライブシステムの簡略図である。 長手方向記録方式を利用する記録媒体の断面の概略図である。 図2Aのような長手方向記録のための従来の磁気記録ヘッドおよび記録媒体の組み合わせの概略図である。 垂直記録方式を利用する磁気記録媒体である。 片側垂直記録のための記録ヘッドおよび記録媒体の組み合わせの概略図である。 磁気記録媒体の両側に別々に記録するために適合させた記録装置の概略図である。 ヘリカルコイルを有する垂直磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 ヘリカルコイルを有するピギーバック磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 ループコイルを有する垂直磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 ループコイルを有するピギーバック磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 一実施形態における磁気記録媒体の部分断面図である。 一実施形態における方法のプロセスフローチャートである。 一実施形態における膜中の水素含有量に対する膜密度の測定結果を示すグラフである。 一実施形態における膜中の水素含有量に対する膜硬度の測定結果を示すグラフである。 一実施形態における加熱時間に対する炭素膜の残留膜厚の測定結果を示すグラフである。 一実施形態における超硬質非晶質炭素膜の水素含有量の測定結果を示すグラフである。 図11Aは、一実施形態における数種類の超硬質非晶質膜の水素含有量の測定結果を示すグラフである。図11Bは、一実施形態における超硬質非晶質炭素膜の水素含有量の測定結果を示す、図11Aのグラフの詳細図である。 一実施形態におけるアーク放電を使用する気相成長装置の概略図である。
以下の説明は、本発明の一般的原理を説明する目的で提供しており、本明細書において請求される本発明の概念の限定を意味するものではない。さらに、本明細書に記載の特定の特徴は、種々の可能な組み合わせおよび並び替えのそれぞれにおいて、別に記載される特徴との組み合わせで使用することができる。
本明細書において特に他に定義されない限り、すべての用語は、本明細書で示される意味、および当業者によって理解される意味、及び/又は辞書、論文などにおいて定義される意味を含めたそれらの可能性のある最も広い解釈が与えられる。
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形の「a」、「an」、および「the」は、特に明記しない限り複数形を含んでいることにも留意する必要がある。
以下の説明では、ディスク系ストレージシステム、及び/又は関連するシステムおよび方法、ならびにそれらの操作及び/又は構成部品のいくつかの好ましい実施形態を開示する。
一般的な一実施形態においては、磁気記録媒体は、非磁性基板上の少なくとも1つのグランド層と;グランド層上の磁気記録層と;磁気記録層上のオーバーコートとを含み、当該オーバーコートは、sp結合に対するsp結合の比(sp/(sp+sp))が少なくとも0.5である非晶質炭素膜であり、かつ、当該オーバーコートの膜厚方向における、オーバーコートの中心層中の水素含有量が0.1原子%〜0.6原子%であることを特徴とする。
一般的な別の一実施形態においては、磁気ヘッドは、再生素子と;再生素子が媒体に面する側の上部のオーバーコートとを含み、当該オーバーコートは、sp結合に対するsp結合の比(sp/(sp+sp))が少なくとも0.5である非晶質炭素膜であり、当該オーバーコートの膜厚方向における、オーバーコートの中心層の非晶質炭素膜中の水素含有量が0.1原子%〜0.6原子%であることを特徴とする。
これらの実施形態はいずれも、磁気ヘッドと、磁気ヘッドの上方で磁気媒体(たとえば、ハードディスク)を通過させるための駆動機構と、磁気ヘッドに電気的に結合したコントローラとを含むことができるディスクドライブシステムなどの磁気データストレージシステム内で実現することができる。
一般的な一実施形態においては、方法は、磁気媒体の磁気層と、再生素子が媒体に面する側との少なくとも1つの上部にオーバーコートを形成するステップを含み、オーバーコートは、sp結合に対するsp結合の比(sp/(sp+sp))が少なくとも0.5である非晶質炭素膜であり、当該オーバーコートの膜厚方向における、オーバーコートの中心層の非晶質炭素膜中の水素含有量が0.1原子%〜0.6原子%であることを特徴とし、当該オーバーコートの水素含有量は、オーバーコートの堆積中の膜堆積室中への水素ガス流を調節し、前記膜堆積室中の水素ガス圧を調節することによって、前記範囲内に調節される。
これより図1を参照すると、本発明の一実施形態によるディスクドライブ100が示されている。図1に示されるように、少なくとも1つの回転可能な磁気ディスク112は、スピンドル114上に支持され、ディスク駆動モーター118を含むことができる駆動機構によって回転する。各ディスク上の磁気記録は、通常、ディスク112上の同心円状のデータトラックの環状パターン(図示せず)の形態である。
少なくとも1つのスライダ113がディスク112の近くに配置され、各スライダ113は1つ以上の磁気読み取り/書き込みヘッド121を支持している。ディスクが回転すると、スライダ113は、ディスク表面122の上方を半径方向に内側および外側に移動し、それによってヘッド121は、所望のデータが記録される及び/又は所望のデータを書き込むディスクの異なるトラックにアクセスすることができる。各スライダ113は、サスペンション115によってアクチュエータアーム119に取り付けられる。サスペンション115は、スライダ113をディスク表面122に対して偏らせるわずかなスプリング力を付与する。各アクチュエータアーム119は、アクチュエータ127に取り付けられる。図1に示されるアクチュエータ127は、ボイスコイルモーター(VCM)であってよい。VCMは、固定磁界内で動くことができるコイルを含み、コイルの動く方向および速度は、コントローラ129によって供給されるモーター電流信号によって制御される。
ディスクストレージシステムの動作中、ディスク112の回転によって、スライダ113とディスク表面122との間にエアベアリングが生じ、それによってスライダに対して上向きの力すなわち揚力が作用する。このため、通常動作中に、エアベアリングは、サスペンション115のわずかなスプリング力と釣り合い、狭く実質的に一定の間隔でディスク表面から離れたわずかに上方でスライダ113を支持する。ある実施形態においては、スライダ113はディスク表面122に沿ってスライドすることができることに留意されたい。
ディスクストレージシステムの種々の構成要素は、アクセス制御信号および内部クロック信号などのコントローラ129が発生する制御信号によって動作が制御される。通常、制御ユニット129は、論理制御回路、ストレージ(たとえば、メモリ)、およびマイクロプロセッサを含む。制御ユニット129は、ライン123に対する駆動モーター制御信号、ならびにライン128に対するヘッド位置およびシーク制御信号などの種々のシステム操作を制御する制御信号を発生する。ライン128に対する制御信号は、スライダ113をディスク112の所望のデータトラック上に最適に移動させ配置するための所望の電流プロファイルを提供する。読み取りおよび書き込みの信号は、記録チャネル125によって、読み取り/書き込みヘッド121と伝達される。
典型的な磁気ディスクストレージシステムの前述の説明、および付随する図1の説明は、表現のみを目的としている。ディスクストレージシステムが、多数のディスクおよびアクチュエータを有することができ、各アクチュエータが多数のスライダを支持できることは明らかであろう。
データを送受信するためと、ディスクドライブの動作を制御し、ディスクドライブの状態をホストに伝達するために、ディスクドライブとホスト(内部または外部)との間の伝達のためのインターフェイスを提供することもでき、これらすべては当業者には理解されるであろう。
典型的なヘッドでは、誘導書き込みヘッドは、1つ以上の絶縁層(絶縁スタック)中に埋め込まれたコイル層を含み、絶縁スタックは、第1の磁極片層と第2の磁極片層との間に配置される。書き込みヘッドのエアベアリング面(ABS)におけるギャップ層によって、第1の磁極片層と第2の磁極片層との間にギャップが形成される。磁極片層は、バックギャップにおいて接続することができる。電流がコイル層に流されると、磁極片中に磁界が発生する。回転磁気ディスク上の円形トラック中などの移動媒体上のトラック中に小さな磁界情報を書き込むために、磁界がABSのギャップを取り囲む。
第2の磁極片層は、ABSからフレアポイントまで延在する磁極端部分と、フレアポイントからバックギャップまで延在するヨーク部とを有する。フレアポイントは、第2の磁極片が広がり(フレア)始めて、ヨークを形成する場所である。フレアポイントの位置は、記録媒体上に情報を書き込むために発生させる磁界の大きさに直接影響する。
図2Aは、図1に示されるような磁気ディスク記録システムとともに使用されるものなどの従来の記録媒体を概略的に示している。この媒体は、媒体自体の面に、媒体自体の面に対して平行に磁気インパルスを記録するために使用される。この場合は記録ディスクである記録媒体は、基本的に、ガラスなどの好適な非磁性材料の支持基板200を含み、好適な従来の磁気層で形成された上層コーティング202を有する。
図2Bは、好ましくは薄膜ヘッドであってよい従来の記録/再生ヘッド204と、図2Aのような従来の記録媒体との間の動作関係を示している。
図2Cは、図1に示されるような磁気ディスク記録システムとともに使用される記録媒体の表面に対して実質的に垂直な磁気インパルスの方向を概略的に示している。このような垂直記録では、媒体は、通常は、高透磁率を有する材料で形成された下層212を含む。次に、この下層212には、好ましくは下層212よりも高い保磁力を有する磁性材料で形成された上層コーティング214が設けられる。
図2Dは、垂直ヘッド218と記録媒体との間の動作関係を示している。図2Dに示される記録媒体は、前出の図2Cに関して説明した高透磁率の下層212と、磁性材料の上層コーティング214との両方を含んでいる。しかし、これらの層212および214の両方が、好適な基板216に取り付けられて示されている。通常、層212および214の間に「交換遮断」(exchange−break)層または「中間層」と呼ばれる追加層(図示せず)も存在する。
この構造において、垂直ヘッド218の磁極間に延在する磁束線は、高透磁率の下層212を有する記録媒体の上層コーティング214の内外をループすることで、媒体表面に対してほぼ垂直の方向で磁束線が上層コーティング214を通過して、媒体表面に対して実質的に垂直の磁化軸を有する磁化インパルスの形態で、好ましくは下層212よりも高い保持力を有する磁性材料の上層コーティング214に情報が記録される。磁束は、軟質下層コーティング212によって、ヘッド218の戻り層(P1)に戻される。
図2Eは、類似の構造を示しており、基板216が、互いに反対側の2つの面のそれぞれの上に層212および214を有し、媒体の各面上の磁気コーティング214の外面に隣接して好適な記録ヘッド218が配置され、これにより媒体のそれぞれの面上で記録することができる。
図3Aは、垂直磁気ヘッドの断面図である。図3A中、ヘリカルコイル310および312は、ステッチ磁極308中に磁束を形成するために使用され、次にその磁束が主磁極306に送られる。コイル310はページから外の方向に延在するコイルを示し、一方、コイル312はページの中の方向に延在するコイルを示している。ステッチ磁極308は、ABS318から窪んでいてもよい。絶縁体316は、コイルを取り囲み、一部の要素を支持することができる。構造の右方向への矢印で示される媒体の移動方向では、媒体は、最初に戻り磁極314を通過し、次にステッチ磁極308、主磁極306、ラップアラウンドシールド(図示せず)に接続することができるトレーリングシールド304、そして最後に上部戻り磁極302を通過して移動する。これらの構成要素のそれぞれは、ABS318に接触する部分を有する。ABS318は、構造の右側の全域にわたって示されている。
垂直書き込みは、磁束を、ステッチ磁極308から主磁極306中まで通し、次にABS318に向かって配置されたディスク表面まで送ることによって実現される。
図3Bは、図3Aのヘッドと類似の特徴を有するピギーバック磁気ヘッドを示している。2つのシールド304、314は、ステッチ磁極308および主磁極306の側面に位置する。センサーシールド322、324も示されている。センサー326は、通常、センサーシールド322、324の間に配置される。センサー326は、その上に配置されたオーバーコート508(以下により詳細に説明する)を有することもできる。オーバーコート508は、ヘッドの他の部分のうち媒体に面する側の上部に配置することができる。
図4Aは、ステッチ磁極408に磁束を供給するための、パンケーキ構造と呼ばれることもあるループコイル410を使用する一実施形態の概略図である。次に、ステッチ磁極がこの磁束を主磁極406に供給する。この方向では、下部戻り磁極は場合により使用される。絶縁体416は、コイル410を取り囲み、ステッチ磁極408および主磁極406を支持することができる。ステッチ磁極は、ABS418から窪んでいてもよい。構造の右方向への矢印で示される媒体の移動方向では、媒体は、ステッチ磁極408、主磁極406、ラップアラウンドシールド(図示せず)に接続することができるトレーリングシールド404、そして最後に上部戻り磁極402を通過して移動する(これらのすべては、ABS418に接触する部分を有する場合も有さない場合もある)。ABS418は、構造の右側の全域にわたって示されている。ある実施形態においては、トレーリングシールド404が主磁極406に接触する場合がある。
図4Bは、巻き付いてパンケーキ型コイルを形成するループコイル410を含む図4Aのヘッドと類似の構造を有する別の種類のピギーバック磁気ヘッドを示している。センサーシールド422、424も示されている。センサー426は、通常、センサーシールド422、424の間に配置される。センサー426は、その上に配置されたオーバーコート508(以下により詳細に説明する)を有することもできる。オーバーコート508は、ヘッドの他の部分のうち媒体に面する側の上部に配置することができる。
図3Bおよび4Bにおいて、磁気ヘッドのうち非ABS側の付近に、任意選択のヒーターが示されている。ヒーター(図中のヒーター)は、図3Aおよび4Aに示される磁気ヘッド中にも含まれてよい。このヒーターの位置は、突出部が望ましい位置、周囲の層の熱膨張係数などの設計パラメータに基づいて変化させることができる。
本明細書において説明及び/又は示唆される種々の実施形態は、本明細書において超硬質非晶質炭素オーバーコートとも呼ばれる非晶質炭素オーバーコートの膜密度、膜の高さ、および耐熱性を改善するための構造及び/又は方法を提供することができる。さらに、本明細書において説明及び/又は示唆される実施形態は、好ましくは、磁気ディスクおよび磁気ヘッドのオーバーコートの膜厚を減少させることができる。さらに、本明細書において開示される保護層の実施形態は、熱アシスト磁気記録システムでさえも高い熱安定性が得られ、それによって、より高い信頼性のために、より高い記録密度が可能となる。
種々の実施形態における超硬質非晶質炭素オーバーコートは、ごく少量の水素を供給しながら膜堆積によって形成することができ、それによって、ごく少量の水素が膜中に導入される。水素を本質的に含有しない従来方法とは対照的に、好ましい範囲内の水素含有量を有する炭素膜は、ある実施形態では膜密度が最大20%以上改善され、膜の高さが少なくとも10%改善され、耐熱性が改善されるため、磁気記録媒体及び/又は磁気ヘッドの信頼性の改善に理想的であることが分かった。
図5は、一実施形態による磁気記録媒体500を示している。選択肢の1つとして、本発明の磁気記録媒体500は、他の図を参照して記載される実施形態などの本明細書に記載の他のあらゆる実施形態の特徴とともに実施することができる。しかし当然ながら、このような磁気記録媒体500および本明細書において提供される他のものは、本明細書に記載の説明的実施形態に明確に記載される場合もされない場合もある種々の用途及び/又は並び替えにおいて使用することができる。さらに、本明細書に提供される磁気記録媒体500は、あらゆる所望の環境中で使用することができる。
これより図5を参照すると、磁気記録媒体500は、磁気ディスク、または当業者には明らかなあらゆる他の好適な磁気記録媒体であってよい。図示されるように、磁気記録媒体500は、好ましくは、少なくとも1つのグランド層504、たとえば軟質下層(SUL)と、磁気記録層506と、非磁性基板502の上部に配置されたオーバーコート508とを含むが、所望の実施形態により任意の数の追加層を含むことができる。
別の一実施形態においては、オーバーコートは、好ましくは再生素子(本明細書においてはセンサーとも呼ばれる)を有する、本明細書で提供される任意の方法による磁気ヘッドのオーバーコートであってよい。好ましい方法の1つでは、オーバーコートは、再生素子が媒体に面する側の上部に配置することができる(図3Bおよび4Bのオーバーコート508を参照)。さらに、この保護層は、磁気ヘッドが媒体に面する表面の中にある、その平面と同一平面にある及び/又はその一部を形成する、その表面から偏っている、上方に突出しているなどであってよい。方法の1つでは、オーバーコートは、上部シールド層と、下部シールド層と、これらの層の間に設けられた再生素子とを有する磁気ヘッドのオーバーコートであってよい。さらに、オーバーコートは、下部磁極と、主磁極と、シールド層と、補助磁極とを有する記録ヘッドのオーバーコートであってよい。別の方法では、オーバーコートは、エアベアリング面オーバーコートを含むことができ、これは、磁気媒体とは反対側の再生素子の表面上に形成することができる。
さらなる方法では、オーバーコートは、ヘッドと媒体との両方の上面に設けることができる。
以下の説明は、オーバーコートの種々の実施形態に関するさらなる詳細を示しており、このような詳細は、ヘッド及び/又は媒体の上面のオーバーコートなど、本明細書に記載のあらゆるオーバーコートに一般に適用可能である。
オーバーコートは非晶質炭素膜として形成することができる。さらに、非晶質炭素膜は、主として、たとえば約50原子%(原子パーセント)を超える四面体非晶質炭素であってよいが、それに限定されるものではない。好ましい方法の1つでは、超硬質非晶質炭素膜は高いsp結合比を有することができる。説明的な一実施形態によると、超硬質非晶質炭素膜は、sp結合に対するsp結合の結合比(sp/(sp+sp))が少なくとも約0.5となることができるが(好ましくは)、所望の実施形態によってはこれより大きいまたは小さい場合がある。
図5を参照すると、媒体500の表面のオーバーコート508が示され、例として本明細書で議論されるが、このオーバーコート508は、少なくとも1つの第1の層510、第2の層512、および中心層514を有することができる。種々の方法により、第1の層、第2の層、および中心層は、組成が同じ、類似、異なる、またはそれらの組み合わせであってよい。さらに、第1の層、中心層、および第2の層は、別個の層であってよいし;隣接する層の1つと異なる性質を有する中心層を形成するため堆積条件を変動させて、すべてが連続的に形成されたオーバーコート層の一部であってよいし;それらの組み合わせであってもよい。
特に好ましい方法では、オーバーコートの第1および第2の層は、オーバーコートの中心層とは異なる組成を有することができる。
図5に示されるように、オーバーコートの中心層514は、その第1の層510と第2の層512との間に画定することができる。第1の層510は、膜厚方向の記録層に最も近い中心層側からの厚膜方向で少なくとも0.5nmの幅wを有することができる。さらに第2の層は、第1の層とは反対側の中心層の側から膜厚方向で少なくとも0.5nmの幅wを有することができる。オーバーコート508の厚さは、1.25nm〜5nmの間の範囲内であってよいが、これより厚い場合も薄い場合もある。
オーバーコートの中心層は、好ましくは約0.1原子%〜約0.6原子%、より好ましくは約0.2原子%〜0.4原子%の水素含有量を有することができるが、所望の実施形態によって、より高いまたは低い場合がある。さらに、中心層は、少なくとも85原子%、より好ましくは90原子%、さらにより好ましくは95原子%の炭素含有量を有することができるが、所望の実施形態によって、より高いまたは低い場合がある。別の方法では、オーバーコート中の少なくとも95原子%の炭素含有量を有する特定の領域の膜中の水素含有量の平均値を、約0.1原子%〜約0.6原子%と規定することができるが、所望の実施形態によって、より高いまたは低い場合がある。
種々の別の方法によると、本明細書に記載された任意の実施形態の磁気記録媒体及び/又は磁気ヘッドの質量密度は、X線反射率測定によって約3.3g/cm〜約3.6g/cmと求めることができる。さらに別の方法によると、オーバーコートの質量密度は、X線反射率測定により測定して約3.3g/cm〜約3.6g/cm、より好ましくは約3.53g/cm〜約3.6g/cmであってよいが、所望の実施形態によって、より大きいまたは小さい場合がある。
図6は、一実施形態によるオーバーコートを形成する方法600を示している。選択肢の1つとして、本発明の方法600は、他の図を参照して記載される実施形態などの本明細書に記載の他のあらゆる実施形態の特徴とともに実施することができる。しかし、当然ながらこのような方法600および本明細書において提供される他のものは、本明細書に記載の説明的実施形態に明確に記載される場合もされない場合もある種々の用途および/または並び替えにおいて使用することができる。さらに、本明細書に提供される方法600は、あらゆる所望の環境中で使用することができる。
これより図6を参照すると、方法600は、磁気媒体の磁気層と、再生素子が媒体に面する側との少なくとも1つの上にオーバーコートを形成するステップを含み、オーバーコートが、sp結合に対するsp結合の比(sp/(sp+sp))が少なくとも0.5である非晶質炭素膜であり、オーバーコートの膜厚方向における中心層中の膜中の水素含有量が0.1原子%〜0.6原子%の範囲内であることを特徴とする。作業602を参照されたい。
作業604を参照すると、オーバーコートの水素含有量は、オーバーコートの堆積中の膜堆積室中への水素ガス流を調節し、前記膜堆積室中の水素ガス圧を調節することによって、好ましい範囲内に調節される。好ましい方法の1つでは、オーバーコートが形成されるとき、膜堆積室中の水素ガス圧を約3.0×10−2Pa〜約6.0×10−2Paの範囲内、より好ましくは約4.5×10−2Pa〜約5.5×10−2Paの範囲内に指定することができるが、所望の実施形態によって、より高いまたは低い場合がある。
本発明の限定を意図したものでは決してない説明的な一実施形態によると、膜中の水素含有量は、高分解能弾性反跳粒子検出分析(HR−ERDA)によって測定することができ、これは、弾性反跳検出からの水素を標的とする水素分析のための高感度の反跳粒子検出分析方法である。磁気記録媒体および磁気ヘッドのオーバーコートを形成するための対応する製造方法では、オーバーコート中の水素含有量を、前述のような好ましい水素含有量範囲に調節することができる。方法の1つによると、製造方法は、膜堆積中の膜堆積室中に外部から供給される水素ガス流を調節し、膜堆積室中の水素ガス圧を調節することによって、水素含有量を調節できる。
種々の方法によると、超硬質非晶質炭素膜の製造方法は特に限定されず、非常に少量の範囲内、好ましくは前述の範囲内に水素含有量を調節可能な方法であってよい。方法の1つによると、これは、膜堆積中の膜堆積室中に少量の水素ガスを供給することによって炭素膜中に非常に少量の水素を含めることによって可能となりうる。さらに、限定するものではないが、磁界フィルタを含めることによって少量の粒子を有する超硬質非晶質炭素膜の形成に使用できるフィルタ陰極真空アーク(filtered cathodic vacuum arc)(FCVA)法などの種々の方法によって膜を形成することができる。
本発明の範囲を限定しようと望むものではないが、説明的実施例を以下に説明し、これらは、少量(たとえば約0.1原子%〜約0.6原子%)の水素を膜中に含む厚さ約2.5nmの超硬質非晶質炭素膜の特性に対応している。前述したように、膜中の少量の水素は、膜堆積中およびその製造方法中の膜堆積室中に非常に少量の水素ガスを供給することによって実現することができる。
これも本発明の限定を意図するものでは決してない第1の実施例によると、膜厚約2.5nmの超硬質非晶質炭素膜をSi単結晶基板上に形成した。膜堆積室の内部に供給される水素ガスの量を変動させ、膜中の水素含有量に対する膜密度および膜硬度の評価を行った。種々の方法によると、基板としては、化学硬化ガラス基板、アルミニウム合金基板上に例えばNi−Pをめっきした後に研磨した表面を有する基板などを挙げることができる。さらに、基板の形状は、所望の実施形態によって自由に選択することができる。
第1の実施例への言及を続けると、X線反射率測定によって膜密度を測定した。得られた測定値を図7のグラフに示しており、横軸は膜中の水素含有量を表し、縦軸は膜密度を表す。図7に示されるこの結果によると、膜中の水素含有量が約0.1原子%〜約0.6原子%となる領域で、膜密度が改善される。さらに、水素含有量が約0.2原子%〜約0.4原子%である領域702は、水素を供給せずに形成した領域701の従来の膜と比較して、膜密度が約20%改善される。
これより図8を参照すると、ナノインデンター法を採用して測定される膜硬度の測定を示している。図8に示されるグラフ中、横軸は膜中の水素含有量を表し、縦軸は膜硬度を表す。グラフに示される結果によると、膜中の水素含有量が約0.1原子%〜約0.6原子%である領域において、膜硬度は、図7に示される膜密度と同様に改善される。さらに、水素含有量が約0.2原子%〜約0.4原子%である領域704は、水素を供給せずに形成した領域703の従来の膜と比較して、膜硬度が約10%改善される。
第2の実施例によると、第1の実施例で使用したものと類似の膜構造を使用したが、膜中に異なる水素含有量(0原子%、0.3原子%、2.5原子%)を有する3つのサンプルを製造した。これらのサンプルを500℃の温度に設定したホットプレートで加熱し、炭素膜の残留膜厚を加熱時間に対して測定した。
図9は膜厚の変化の測定を示しており、分光偏光解析法を使用して膜厚を測定した。さらに、水素分析用の高分解能弾性反跳粒子検出(HR−ERDA)を含めることで、実施例の水素含有量を測定した。図9のグラフを参照すると、横軸は加熱時間を表し、縦軸は膜厚を表す。図9に示される結果によると、膜中の水素含有量が0原子%であるサンプル705および2.5原子%であるサンプル706の場合、それぞれ100秒および450秒の加熱時間、膜厚が約80%減少することが分かる。対照的に、450秒の加熱時間で、0.3原子%のサンプル707は、10%未満の膜圧の減少であり、強い耐熱性を示している。
以上の結果から、膜中の水素含有量が約0.1原子%〜約0.6原子%である領域の炭素膜は、上記範囲外の水素含有量の炭素膜よりも強い耐熱性を有することが明らかである。したがって、好ましい方法の1つによると、この膜は、磁気記録媒体および磁気ヘッド上で熱が発生するエネルギーアシスト磁気記録用の磁気記録媒体および磁気ヘッドのオーバーコートであってよい。たとえば、この膜は、書き込みを促進するために記録中に磁気ヘッドから磁気記録媒体に熱エネルギーが与えられる熱アシスト磁気記録、または書き込みを促進するために高周波数のAC磁界が使用されるマイクロ波アシスト磁気記録におけるオーバーコートであってよい。
これも本発明の限定を意図するものでは決してない第3の実施例によると、膜厚が約2.5nmの超硬質非晶質炭素膜を、Si単結晶基板上、および磁気記録層を堆積したガラス基板上に形成して、炭素膜中の水素濃度を評価した。図10に示されるグラフによると、形成時に膜堆積室の内部に供給した水素ガス量が異なる3つの超硬質非晶質炭素膜708、709、710、およびCVD法によって形成した膜711の評価を行った。
図10は、Si基板上の炭素膜中の水素含有量の測定を示しており、横軸はオーバーコートの上面からの深さを表し、縦軸は水素含有量を表す。さらに、深さは、水素分析用の高分解能弾性反跳粒子検出分析(HR−ERDA)および高解像度ラザフォード後方散乱分光法(HRRBS)によって測定した。
図10のグラフへの言及を続けると、上面から0.5nmの深さの領域で、真空堆積室から取り出されるときに、空気中の構成成分が上面によって吸収される。さらに、Si基板側の0.5nmの領域では、炭素膜とSi基板の表面層との混合層が形成されることによって、深さ方向での水素含有量の分布が存在する。オーバーコートの厚さの上面上の0.5nmの層および基板側の0.5nmの層を除いた領域では、膜中の水素含有量は、ほぼ一定となる。
これより図11A〜11Bを参照すると、磁気記録層を堆積して形成されたガラス基板上の炭素膜中の水素含有量の測定をグラフで示している。グラフの横軸は、オーバーコート上面からの深さを表し、縦軸は元素濃度を表している。さらに、形成時に膜堆積室の内部に供給した水素ガス量が異なる3つの超硬質非晶質炭素膜712、713、714;CVD法によって形成した膜714の評価を行った。
図10に示されるSi基板の評価結果と同様に、膜厚の深さ方向で、水素含有量は、ある分布を有する。オーバーコート厚さの上面側の0.5nmの層および基板側の0.5nmの層を除いた領域では、膜中の水素含有量は、ほぼ一定値となる。第1および第2の実施例の結果を組み合わせると、オーバーコート厚さの上面側の0.5nmの層および基板側の0.5nmの層を除いた領域において、膜中の水素含有量の平均値によって膜特性を調べる。さらに、膜中の水素含有量を監視して、適切に許容範囲内(0.1原子%〜0.6原子%)に制御することができる。
一実施形態によると、炭素イオンを使用する物理気相成長手段を使用する超硬質非晶質炭素膜で構成される場合に、オーバーコートは非常に低い水素濃度の制御に好適である。種々の方法によると、超硬質非晶質炭素膜は、イオンビーム気相成長法、低ガス圧−高電流スパッタリング法など、または本明細書の説明を読むことで当業者には明らかとなる他の方法を採用することで形成することができる。
本発明の限定を意図するものでは決してない説明的な一実施形態においては、図12に示される気相成長装置を使用して、アーク放電を用いてオーバーコートを形成することができる。図12に示されるように、アーク放電装置715によって形成されたプラズマビーム716がイオン源として使用される(以下に詳細に説明する)。処理される磁気ディスク基板717の両面を処理できるように配列されたアーク放電装置715からプラズマビーム716が発生する。特に、電圧源727からの電圧が、炭素で構成される陰極718および陽極719の間に印加されることで、高真空雰囲気中でアーク放電720が発生する。
結果として、陰極718は、アーク溶接と類似の非常に高温の状態となり、プラズマ(たとえば、正に帯電した炭素イオン721および電子722を生成する状態)が陰極表面から発生する。さらに、陰極718中のアーク電流は、約50アンペアで流れ、約−20ボルトのアーク電圧のアーク放電が発生する。発生した炭素イオン721および電子722は、アーク放電中に発生した液滴を除去しプラズマを移送するための湾曲した磁界ダクト723を通過して、処理される磁気ディスク基板717が収容される膜堆積室725中に導入され、走査電磁石726によって、処理される磁気ディスク基板717上に均一に放射される。さらに、処理される磁気ディスク基板717は電気的に浮遊している。
入射炭素イオンは、約50eVのエネルギーで加えられ、プラズマビーム716は、全体的に中性であるため炭素イオン721および電子722を照射する。炭素で構成される陰極718のみが使用されるので、ほとんど水素を含有しない超硬質非晶質炭素膜が形成される。この実施例では、処理される磁気ディスク基板717は、電気的に浮遊していたが、これに限定はされず、気相成長方法で偏った基板を使用しても問題はない。
図12の参照を続けると、プラズマビーム716が未処理の磁気ディスク基板717に照射されるときに、膜堆積室725中に外部から水素ガスが供給される。この場合、水素ガス供給量を調節するためにマスフローコントローラ(mass flow controller)729を使用することによって、膜堆積室725中の水素圧が、指定の圧力で維持され、超硬質非晶質炭素膜中の水素含有量を所望の値に調節することができる。
好ましい方法の1つによると、膜堆積室725中の水素ガス圧は、約3.0×10−2Pa〜約6.0×10−2Paの範囲内とすることができるが、所望の実施形態によって、より高いまたは低い場合がある。供給された水素ガスは、プラズマビーム716によって励起して水素ラジカルを発生し、これらのラジカルは、構造の不規則性によって生じる炭素のダングリングボンドと結合する。さらに、これは超硬質非晶質炭素膜中にラジカルが取り込まれることによって生じうる。結果として、膜密度、膜硬度、および耐熱性が高くなることができ、それによって化学的により安定な状態が実現できる。図12に示される説明的実施形態では膜堆積室725中に水素ガスを供給したが、別の方法よると、プラズマビーム716によって水素ガスを励起可能な場所などの膜堆積室725以外の他の場所にガスを供給することができる。
種々の実施形態の少なくとも一部に関して本明細書に示した方法は、全体的または部分的に、コンピュータハードウェア、ソフトウェア、手作業、特殊な装置の使用など、およびそれらの組み合わせで実施できることを留意されたい。説明的な方法の1つでは、磁気記録デバイスは、本明細書において説明及び/又は示唆されるいずれかの実施形態により、磁気記録媒体及び/又は磁気ヘッド中に含まれうる。
種々の実施形態について以上に説明してきたが、これらは単なる例として提供され、限定されるものではないことを理解されたい。したがって、本発明の一実施形態の広さおよび範囲は、前述のいずれかの代表的実施形態に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲およびそれらの同等物によってのみ定義されるべきである。
100 ディスクドライブ
112 磁気ディスク
113 スライダ
114 スピンドル
115 サスペンション
118 駆動モーター
119 アクチュエータアーム
121 ヘッド
122 ディスク表面
123 ライン
125 記録チャネル
127 アクチュエータ
128 ライン
129 コントローラ
200 支持基材
202 上層コーティング
204 記録/再生ヘッド
212 下層
214 上層コーティング
216 基板
218 垂直ヘッド
302 上部戻り磁極
304 トレーリングシールド
306 主磁極
308 ステッチ磁極
310 ヘリカルコイル
312 ヘリカルコイル
314 下部戻り磁極
316 絶縁体
318 ABS
322 センサーシールド
324 センサーシールド
326 センサー
402 上部戻り磁極
404 トレーリングシールド
406 主磁極
408 ステッチ磁極
410 ループコイル
416 絶縁体
418 ABS
422 センサーシールド
424 センサーシールド
426 センサー
500 磁気記録媒体
502 非磁性基板
504 グランド層
506 磁気記録層
508 オーバーコート
510 第1の層
512 第2の層
514 中心層
600 方法
602 作業
604 作業
701 領域
702 領域
703 領域
704 領域
705 サンプル
706 サンプル
707 サンプル
708 膜
709 膜
710 膜
711 膜
712 膜
713 膜
714 膜
715 アーク放電装置
716 プラズマビーム
717 磁気ディスク基板
718 陰極
719 陽極
720 アーク放電
721 炭素イオン
722 電子
723 湾曲した磁界ダクト
725 膜堆積室
726 走査電磁石
727 電圧源
729 マスフローコントローラ

Claims (21)

  1. 磁気記録媒体であって:
    非磁性基板上の少なくとも1つのグランド層と;
    前記グランド層上の磁気記録層と;
    前記磁気記録層上のオーバーコートを含み、
    前記オーバーコートは、sp2結合に対するsp3結合の比(sp3/(sp2+sp3))が少なくとも0.5である非晶質炭素膜であり、前記オーバーコートの膜厚方向における、前記オーバーコートの中心層中の水素含有量が0.1原子%〜0.6原子%である
    ことを特徴とする、磁気記録媒体。
  2. 前記オーバーコートの前記中心層が、前記オーバーコートの第1の層と第2の層の間に設けられ、前記第1の層が前記記録層に最も近い側から前記膜厚方向に少なくとも0.5nm延在し、第2の層は前記第1の層とは反対側から前記膜厚方向に少なくとも0.5nm延在する、請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 前記第1および第2の層が前記中心層とは異なる組成を有する、請求項2に記載の磁気記録媒体。
  4. 前記非晶質炭素が主として四面体非晶質炭素である、請求項1に記載の磁気記録媒体。
  5. 前記中心層が少なくとも95原子%の炭素含有量を有する、請求項1に記載の磁気記録媒体。
  6. X線反射率測定によって測定される前記オーバーコートの質量密度が3.3g/cm3〜3.6g/cm3の範囲内である、請求項1に記載の磁気記録媒体。
  7. X線反射率測定によって測定される前記オーバーコートの質量密度が3.5g/cm3〜3.6g/cm3の範囲内である、請求項1に記載の磁気記録媒体。
  8. 前記オーバーコートの膜厚方向における、前記オーバーコートの中心層中の水素含有量が0.2原子%〜0.4原子%である、請求項1に記載の磁気記録媒体。
  9. 磁気データストレージシステムであって:
    少なくとも1つの磁気ヘッドと;
    請求項1に記載の磁気媒体と;
    前記少なくとも1つの磁気ヘッドの上方で前記磁気媒体を通過させるための駆動機構と;
    前記少なくとも1つの磁気ヘッドの動作を制御するために、前記少なくとも1つの磁気ヘッドに電気的に結合されたコントローラとを含む、磁気データストレージシステム。
  10. 磁気ヘッドであって:
    再生素子と;
    前記再生素子が媒体に面する側の上部のオーバーコートとを含み、前記オーバーコートは、sp2結合に対するsp3結合の比(sp3/(sp2+sp3))が少なくとも0.5である非晶質炭素膜であり、前記オーバーコートの膜厚方向における、前記オーバーコートの中心層の前記非晶質炭素膜中の水素含有量が0.1原子%〜0.6原子%であることを特徴とする、磁気ヘッド。
  11. 前記オーバーコートの前記中心層が、前記オーバーコートの第1の層と第2の層の間に設けられ、前記第1の層が前記再生素子に最も近い側から前記膜厚方向に少なくとも0.5nm延在し、第2の層は第1の側とは反対側から前記膜厚方向に少なくとも0.5nm延在する、請求項10に記載の磁気ヘッド。
  12. 前記第1および第2の層が前記中心層とは異なる組成を有する、請求項11に記載の磁気ヘッド。
  13. 前記非晶質炭素が主として四面体非晶質炭素である、請求項10に記載の磁気ヘッド。
  14. 前記中心層が少なくとも95原子%の炭素含有量を有する、請求項10に記載の磁気ヘッド。
  15. X線反射率測定によって測定される前記オーバーコートの質量密度が3.3g/cm3〜3.6g/cm3の範囲内である、請求項10に記載の磁気ヘッド。
  16. X線反射率測定によって測定される前記オーバーコートの質量密度が3.5g/cm3〜3.6g/cm3の範囲内である、請求項10に記載の磁気ヘッド。
  17. 前記オーバーコートの膜厚方向における、前記オーバーコートの中心層中の水素含有量が0.2原子%〜0.4原子%である、請求項10に記載の磁気ヘッド。
  18. 磁気データストレージシステムであって:
    請求項10に記載の少なくとも1つの磁気ヘッドと;
    磁気媒体と;
    前記少なくとも1つの磁気ヘッドの上方で前記磁気媒体を通過させるための駆動機構と;
    前記少なくとも1つの磁気ヘッドの動作を制御するために、前記少なくとも1つの磁気ヘッドに電気的に結合されたコントローラとを含む、磁気データストレージシステム。
  19. 磁気媒体の磁気層と、再生素子が媒体に面する側との少なくとも1つの上にオーバーコートを形成するステップであって、前記オーバーコートは、sp2結合に対するsp3結合の比(sp3/(sp2+sp3))が少なくとも0.5である非晶質炭素膜であり、前記オーバーコートの膜厚方向における、前記オーバーコートの中心層の前記非晶質炭素膜中の水素含有量が0.1原子%〜0.6原子%であるステップを含み、
    前記オーバーコートの前記水素含有量は、前記オーバーコートの堆積中の膜堆積室中への水素ガス流を調節し、前記膜堆積室中の水素ガス圧を調節することによって、前記範囲内に調節される、方法。
  20. 前記オーバーコートが形成されるときの前記膜堆積室中の前記水素ガス圧が3.0×10-2Pa〜6.0×10-2Paの範囲内である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記オーバーコートが形成されるときの前記膜堆積室中の前記水素ガス圧が4.5×10-2Pa〜5.5×10-2Paの範囲内である、請求項19に記載の方法。
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