JP5858604B2 - 複合菓子生地 - Google Patents
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Description
一方、外生地にクッキー生地を使用した場合も、表面に生じた微細なクッキー生地は結着性が極めて低いため、ちょっとした衝撃で剥がれ落ちてしまうという問題があった。これは、シュー生地もクッキー生地も油分含量が高く、いずれの生地も焼成後に表面に油脂層を生じるため結着性が低下し、クッキー生地が剥がれ落ちてしまうものと考えられる。そのため、このような複合菓子生地を焼成する場合は、外生地の重量比率を上げ、ワレをやや粗くしてシュー生地と断裂したクッキー生地の接着面積を大きくすることで結着性を向上させ、剥がれ落ちやすさを少しでも防止することが行われているが、重量のある外生地を積載して焼成することになること、及び、外生地によりシュー生地の膨張が抑制されてしまうことから、どうしても体積が小さくなってしまうという問題があった。
外生地が、焙焼小麦粉、油脂類及び水分を含有し、油分含量10〜30質量%、水分含量10質量%未満、卵類の含有量が1質量%以下のショートペーストであり、内生地が3〜20質量%の糖類を含有するシュー生地であり、且つ、該外生地と該内生地とが質量比率(前者:後者)20:80〜35:65で複合されていることを特徴とする複合菓子生地(但し、型焼き中空焼菓子用途は除く)を提供するものである。
また、本発明は、上記複合菓子生地が焼成されていることを特徴とするシューケースを提供するものである。
また、本発明は、上記複合菓子生地を焼成することを特徴とするシューケースの製造方法を提供するものである。
まず、本発明で外生地として使用するショートペーストについて述べる。
ショートペーストとは製菓用の生地分類の一種であり、穀粉類と油脂類と水分を必須成分とし、油分含量が高く、水分含量が低く、常温(25℃)で流動性がない生地であり、焼成時に膨張性が低く、焼きあがりがサクサクした食感となる焼菓子生地である。その具体的な例としては、例えば、クッキー生地、サブレ生地、ガレット生地、練りパイ生地、タルト生地等が挙げられる。
尚、上記卵類としては、全卵、卵黄、卵白、加塩全卵、加塩卵黄、加塩卵白、加糖全卵、加糖卵黄、加糖卵白、乾燥全卵、乾燥卵黄、凍結全卵、凍結卵黄、凍結卵白、凍結加糖全卵、凍結加糖卵黄、凍結加糖卵白、酵素処理全卵、酵素処理卵黄等が挙げられる。
本発明に用いられるシュー生地としては、澱粉類、油脂類、卵類及び水を主体とし、澱粉の糊化作用を利用して得られる従来のシュー生地を、特に制限なく用いることができる。
本発明で使用するシュー生地の製造方法は、通常のシュー生地の製造方法でよく、特に限定されない。例えば、水、油脂類、食塩等を大きめの鍋、ボール等の容器に入れ煮沸させ、薄力粉、強力粉等の澱粉類を加え練り上げて十分糊化させ、これに卵類を数回に分けて加え、均一に混合することによって得ることができる。糖類については、糊化前に添加すると糊化抑制作用によりシューケースのボリュームが低下するため、澱粉類の糊化後の添加混合が好ましい。尚、澱粉類として糊化澱粉や糊化穀粉を使用する場合は、特に加熱することなく原材料を混合した、いわゆるインスタントシュー生地としてもよい。
本発明の複合菓子生地は、表面がそぼろ状のシューケースを製造するための複合菓子生地であって、外生地として上記ショートペースト、内生地として上記シュー生地を使用し、且つ、外生地と内生地との質量比率(前者:後者、以下単に比率ともいう)を10:90〜70:30、好ましくは10:90〜50:50、最も好ましくは20:80〜40:60とした複合菓子生地である。
また、上記比率とすることで、一般的に焦げ付きやすいという問題がある糖類を使用したショートペーストを使用した場合であっても、焼成中にシュー生地からの水分移行を促すことで焦げ付きを抑えることができる。
また、このようにして得られた本発明の複合菓子生地は、冷蔵保存や冷凍保存してもよい。
本発明のシューケースは、本発明の複合菓子生地を焼成して得られたものであり、体積が大きく、保形性が良好で、表面がそぼろ状であり、且つ、保管中のそぼろ部分の剥がれ落ちがなく、良好な食感を呈する。
マーガリン(油分含量:80質量%、水分含量:19質量%)70.0質量部、上白糖(油分含量:0質量%、水分含量:0質量%)80.0質量部をミキサーボウルに投入し、よく摺り混ぜた。次に、そこへ、薄力粉(油分含量:1.4質量%、水分含量:14質量%)100.0質量部を篩いに通した後混合して、ショートペーストを得た。得られたショートペーストは15℃に冷却した。ショートペーストは、油分含量:23.0質量%、水分含量:10.9質量%であった。
一方、シューマーガリン130.0質量部、水150.0質量部をミキサーボウルに投入し軽く混合後、加熱し沸騰させたところへ薄力粉100.0質量部を加え、木へらで1分練りながら、十分に糊化させた。次に、ミキサー(ホバートミキサー)にミキサーボウルをワイヤーとともにセットし、全卵(正味)190.0質量部を3回に分けて投入し、投入毎に中速1分ミキシングし、内生地として使用するシュー生地を得た。
続いて、得られたシュー生地を展板に20g絞り、直径53mmに丸抜きしたショートペースト7gを積置(外生地と内生地の比率が26:74)して複合菓子生地とし、該複合菓子生地を185℃で20分焼成しシューケースを得た。
薄力粉(油分含量:1.4質量%、水分含量:14質量%)を展板上に散布し、80℃の固定オーブンで1時間焙焼し、水分含量5質量%の焙焼小麦粉Aを得た。ショートペーストを製造する際に薄力粉の代わりに焙焼小麦粉Aを用いる以外は実施例1と同様にして、油分含量:23.0質量%、水分含量:7.3質量%のショートペーストを得た後、実施例1と同様にして複合菓子生地を作製し、シューケースを得た。
マーガリン(油分含量:80質量%、水分含量:19質量%)70.0質量部、上白糖80.0質量部をミキサーボウルに投入し、よく摺り混ぜた。次に、そこへ、全卵(正味)(油分含量:10.3質量%、水分含量:76.1質量%)3質量部を添加、混合し、さらに薄力粉(油分含量:1.4質量%、水分含量:14質量%)100.0質量部を篩いに通した後混合して、ショートペーストを得た。得られたショートペーストは15℃に冷却した。ショートペーストは、油分含量:22.8質量%、水分含量:11.7質量%であった。
上記ショートペーストを使用した以外は、実施例1と同様にして、複合菓子生地を作製し、シューケースを得た。
シュー生地を製造時、3回目の全卵投入時に上白糖40質量部を加えた以外は実施例1と同様の方法で、複合菓子生地を作製し、シューケースを得た。
シュー生地を製造時、3回目の全卵投入時に上白糖40質量部を加えた以外は実施例2と同様の方法で、複合菓子生地を作製し、シューケースを得た。
実施例3のショートペーストを製造する際に使用した全卵3質量部を20質量部に変更した以外は実施例3と同様の方法で油分含量:22.0質量%、水分含量:15.7質量%のショートペーストを得た。該ショートペーストを使用した以外は、実施例3と同様の方法で、複合菓子生地を作製し、シューケースを得た。
実施例1のショートペーストを製造する際に、マーガリンと薄力粉の混合時に、さらに水15質量部を添加した以外は実施例1と同様の方法で油分含量:21.7質量%、水分含量:16.0質量%のショートペーストを得た。該ショートペーストを使用した以外は、実施例1と同様の方法で、複合菓子生地を作製し、シューケースを得た。
実施例2のショートペーストを製造する際に、マーガリンと薄力粉の混合時に、さらにアーモンドプードル(油分含量54質量%、水分含量4.8質量%)80質量部を添加した以外は実施例1と同様の方法で油分含量:30.5質量%、水分含量:6.7質量%のショートペーストを得た。さらに該ショートペーストを使用し、実施例1と同様の方法で、複合菓子生地を作製し、シューケースを得た。
外生地と内生地の比率を5:95に変更した以外は、実施例5と同様にして、複合菓子生地を作製し、シューケースを得た。
外生地と内生地の比率を15:85に変更した以外は、実施例5と同様にして、複合菓子生地を作製し、シューケースを得た。
外生地と内生地の比率を35:65に変更した以外は、実施例5と同様にして、複合菓子生地を作製し、シューケースを得た。
外生地と内生地の比率を45:55に変更した以外は、実施例5と同様にして、複合菓子生地を作製し、シューケースを得た。
外生地と内生地の比率を55:45に変更した以外は、実施例5と同様にして、複合菓子生地を作製し、シューケースを得た。
外生地と内生地の比率を65:35に変更した以外は、実施例5と同様にして、複合菓子生地を作製し、シューケースを得た。
外生地と内生地の比率を80:20に変更した以外は、実施例5と同様にして、複合菓子生地を作製し、シューケースを得た。
◎ 極めて微細な割れ目の極めて良好なそぼろ状の表面を有する。
○ 微細な割れ目の良好なそぼろ状の表面を有する。
△ 割れ目が粗く、不良な外観である。
× 割れ目が粗く不均一であり、極めて不良な外観である。
○ 全体がサクサクしており、外生地と内生地の一体感が感じられる。
△ 全体がサクサクしているが、部分的に食感のばらつきがある。
× サクサク感が不十分であり、食感のばらつきが大きい。
◎ 表面のそぼろ状の部分がシュー生地部分に強固に接着されており、極めて剥がれにくく、極めて良好な結着性である。
○ 表面のそぼろ状の部分が剥がれにくく、良好な結着性である。
△ 表面のそぼろ状の部分が剥がれやすく、不良な結着性である。
× 表面のそぼろ状の部分が極めて剥がれやすく、極めて不良な結着性である。
◎ 膨らみが非常に良好であり、部屋別れのない大きな単一の空洞を有する。
○ 膨らみが良好であり、部屋別れのない単一の空洞を有する。
△ 膨らみが不十分であり、体積がやや小さい。
× 膨らみが悪く、体積が非常に小さい。
◎ 室温放冷2時間後でも形状に変化がなく、保形性が非常に良好であった。
○ 室温放冷2時間後はやや体積の減少が見られたが、保形性はおおむね良好であった。
△ 室温放冷2時間後は体積の減少が見られ、保形性が不十分であった。
× 焼成直後から保形性が悪い
Claims (4)
- 表面がそぼろ状のシューケースを製造するための複合菓子生地であって、
外生地が、焙焼小麦粉、油脂類及び水分を含有し、油分含量10〜30質量%、水分含量10質量%未満、卵類の含有量が1質量%以下のショートペーストであり、内生地が3〜20質量%の糖類を含有するシュー生地であり、且つ、該外生地と該内生地とが質量比率(前者:後者)20:80〜35:65で複合されていることを特徴とする複合菓子生地(但し、型焼き中空焼菓子用途は除く)。 - 上記ショートペーストの水分の由来が、上記焙焼小麦粉に含まれる水分及び上記油脂類としての乳化油脂組成物に含まれる水分のみであることを特徴とする請求項1記載の複合菓子生地。
- 請求項1又は2に記載の複合菓子生地が焼成されていることを特徴とするシューケース。
- 請求項1又は2に記載の複合菓子生地を焼成することを特徴とするシューケースの製造方法。
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