JP2007252202A - 練りパイ生地の製造方法 - Google Patents

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【課題】 歯切れが良好で、損壊しにくく、浮きが均一で、反りや縮みがない均一の形状の層状菓子を、安定して得ることができる練りパイ生地の製造方法、及び、該特徴を有する層状菓子を提供すること。
【解決手段】 澱粉類100質量部に対し、油脂15〜150質量部及び水30〜60質量部を含む練りパイ生地を製造する際に、上記澱粉類を2回以上に分けて添加、練り込みを行なうことを特徴とする練りパイ生地の製造方法、及び、該製造方法により得られた層状菓子。
【選択図】 なし

Description

本発明は、サクサクした食感で、且つ、損壊しにくい層状菓子を、安定して得るための練りパイ生地の製造方法に関する。
層状菓子としては、デニッシュ・ペストリー、パイなどがある。
これらの層状菓子を得るための生地配合は、一般に、澱粉類100質量部に対して油脂15〜150質量部、水30〜60質量部であり、その一般的な製造方法としては、澱粉類100質量部に対して、水30〜60質量部と5〜30質量部の練り込み油脂を使用した澱粉類生地をいったん製造し、この澱粉類生地に、シート状のロールイン油脂を包み込み、圧延、折り畳みを繰り返して層状生地とし、これを圧延、成形後、焼成する方法が挙げられる。この方法は折りパイ方式といわれる。
しかし、この折りパイ方式で得られた層状菓子は、折り操作によってグルテンが強くなるため、硬い食感やひきのある食感になりやすく、また、層の結着性も弱いため損壊しやすく、更には、焼成中に反ったり、縮んだりしやすく、安定した形状とならない問題があり、特に、薄焼きパイなどの薄板状層状食品では、大きな問題となっていた。
また、層状菓子を得るための、別の製造方法として練パイ方式がある。該練パイ方式とは、小片状のロールイン油脂を使用し、オールインミックス法などの方法で小片状油脂を分散した澱粉類生地を製造し、これを、圧延、折り畳みを繰り返して層状生地とし、これを圧延、成形後、焼成するものである。
この練りパイ方式で得られた層状菓子は、上記折りパイ方式で得られた層状菓子に比べ、ひきが弱く歯切れのよい食感となり、また層の結着性もやや強いため損壊しにくく、焼成中の反りや縮みが抑制されているものの、折りパイ方式よりも生地水分含量を低くする必要があることから、澱粉類の吸水が不均一になること、又、小片状のロールイン油脂が層状生地中で均一な層状とはならないことから、浮きが不均一になりやすく、安定した形状とならない問題があった。
そこで、このような層状菓子の問題を解決するための各種検討が行われてきた。例えば、特定の固形脂含有率の油脂を加熱溶融し、澱粉類及びその他の材料に均一に混合した後、冷却し、水を加え、混捏した生地を、圧延、成形及び加熱する方法(例えば特許文献1参照)や、油脂を2回以上に分けて添加、練り込んだ菓子生地を、圧延、成形した後、焼成及び/又はフライする方法(例えば特許文献2参照)、原材料の一部として、押し出し処理を施したパイ生地を添加して練りパイ生地を製造し、成型し、焼成する方法(例えば特許文献3参照)、などが提案されてきた。
しかし、特許文献1の方法は、層剥れについても改善されないため損壊しやすく、また食感が脆すぎるという問題があり、特許文献2の方法は、グルテン構造を補強して、擬似層状構造を形成するものであるため、食感が硬く、歯切れが悪いという問題があった。また、特許文献3に記載の方法は、生地部分の油脂含量が増加することから、食感がソフトで歯切れが悪いという問題があった。
特開平3−254626号公報 特開2005−341902号公報 特開平11−266778号公報
本発明の目的は、歯切れが良好で、損壊しにくく、浮きが均一で、反りや縮みがない均一の形状の層状菓子を、安定して得ることができる、練りパイ生地の製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成すべく種々検討した結果、練りパイ方式における、澱粉類の添加方法を工夫することにより、上記の従来技術の問題を解決可能であることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、澱粉類100質量部に対し、油脂15〜150質量部及び水30〜60質量部を含む練りパイ生地を製造する際に、上記澱粉類を2回以上に分けて添加、練り込みを行なうことを特徴とする練りパイ生地の製造方法を提供するものである。
また、本発明は、上記の製造方法で得られた練りパイ生地を、圧延、成形した後、焼成及び/又はフライすることを特徴とする層状菓子の製造方法を提供するものである。
本発明の練りパイ生地の製造方法によれば、歯切れが良好で、損壊しにくく、浮きが均一で、反りや縮みがない均一の形状の層状菓子を、安定して得ることができる。
以下、本発明の練りパイ生地の製造方法について詳細に説明する。
本発明で用いる澱粉類としては、例えば、強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉、デュラム粉、全粒粉などの小麦粉類、ライ麦粉、大麦粉、米粉などのその他の穀粉類、アーモンド粉、へーゼルナッツ粉、カシュ―ナッツ粉、オーナッツ粉、松実粉などの堅果粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉小麦澱粉、甘藷澱粉、サゴ澱粉、米澱粉などの澱粉や、これらの澱粉をアミラーゼなどの酵素で処理したものや、α化処理、分解処理、エーテル化処理、エステル化処理、架橋処理、グラフト化処理などの中から選ばれた1種又は2種以上の処理を施した化工澱粉等が挙げられ、本発明では、澱粉類中、好ましくは小麦粉類を50質量%以上、より好ましくは70質量%以上使用する。
本発明で用いる油脂としては、例えば、ショートニング、マーガリン、バター等の可塑性油脂組成物が挙げられる。該可塑性油脂組成物が乳化物である場合、その乳化形態は、油中水型、水中油型、及び二重乳化型のいずれでも構わない。
本発明では、上記練りパイ生地における油脂の含有量は、上記澱粉類100質量部に対し、15〜150質量部、好ましくは15〜100質量部、より好ましくは20〜60質量部である。上記油脂の含有量が15質量部よりも少ないと、層状の外観と内相を呈する菓子とならないことに加え、煎餅のように非常に硬く、旨味の乏しい菓子となる。上記油脂の含有量が150質量部よりも多いと、生地がべたついて成形が困難となり、また、油脂が生地中に完全に混ざりにくい。
本発明で用いる水としては、特に限定されず、天然水や水道水などが挙げられる。
本発明では、上記練りパイ生地における水の含有量は、上記澱粉類100質量部に対し、30〜60質量部、好ましくは38〜55質量部、さらに好ましくは40〜53質量部である。上記澱粉類100質量部に対し、水の含有量が30質量部よりも少ないと、均質な生地となりにくく、また、水の含有量が60質量部よりも多いと、圧延時の安定性が低くなることに加え、層剥れや焼成時の反りが起こりやすい。
なお、本発明においては、上記水の含有量は、上記天然水や水道水に加え、下記のその他の原料中の水分も含有するものである。
本発明においては、必要に応じ、その他の原料として以下のものを用いることができる。例えば、イースト、糖類や甘味料、増粘安定剤、β−カロチン・カラメル・紅麹色素などの着色料、トコフェロール・茶抽出物などの酸化防止剤、デキストリン、カゼイン・ホエー・クリーム・脱脂粉乳・発酵乳・牛乳・全粉乳・ヨーグルト・練乳・加糖練乳・全脂練乳・脱脂練乳・濃縮乳・純生クリーム・ホイップ用クリーム(コンパウンドクリーム)・植物性ホイップ用クリームなどの乳や乳製品、ナチュラルチーズ・プロセスチーズ・クリームチーズ・ゴーダチーズ・チェダーチーズなどのチーズ類、原料アルコール、焼酎・ウイスキー・ウオッカ・ブランデーなどの蒸留酒、ワイン・日本酒・ビールなどの醸造酒、各種リキュール、グリセリン脂肪酸エステル・グリセリン酢酸脂肪酸エステル・グリセリン乳酸脂肪酸エステル・グリセリンコハク酸脂肪酸エステル・グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル・ソルビタン脂肪酸エステル・ショ糖脂肪酸エステル・ショ糖酢酸イソ酪酸エステル・ポリグリセリン脂肪酸エステル・ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル・プロピレングリコール脂肪酸エステル・ステアロイル乳酸カルシウム・ステアロイル乳酸ナトリウム・ポリオキシエチレンソルビタンモノグリセリド・レシチンなどの乳化剤、膨張剤、無機塩類、食塩、ベーキングパウダー、イーストフード、生地改良剤、カカオ及びカカオ製品、コーヒー及びコーヒー製品、ハーブ、豆類、小麦蛋白や大豆蛋白といった植物蛋白、保存料、苦味料、酸味料、pH調整剤、日持ち向上剤、果実、果汁、ジャム、フルーツソース、調味料、香辛料、香料、野菜類・肉類・魚介類などの食品素材、コンソメ・ブイヨンなどの植物及び動物エキス、食品添加物などを挙げることができる。
その他の材料は、本発明の目的を損なわない限り、任意に使用することができるが、好ましくは、上記澱粉類100質量部に対して合計で50質量部以下となる範囲で使用する。
上記の糖類や甘味料としては、上白糖、グラニュー糖、粉糖、ブドウ糖、果糖、蔗糖、麦芽糖、乳糖、酵素糖化水飴、還元澱粉糖化物、異性化液糖、蔗糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、還元乳糖、還元水飴、ソルビトール、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、ステビア、アスパルテーム、はちみつなどが挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
上記増粘安定剤としては、キサンタンガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アラビアガム、ペクチン、プルラン、タマリンドシードガム、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、寒天、グルコマンナン、ゼラチン、ファーセルラン、タラガム、カラヤガム、トラガントガム、ジェランガム、大豆多糖類などが挙げられ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。
本発明の練りパイ生地の製造方法は、上記練りパイ生地を製造する際に、澱粉類を2回以上に分けて添加、練り込みを行なうことを特徴とするものである。
従来の一般的な練りパイ生地の製造方法では、澱粉類、水、小片状のロールイン用油脂を軽く混合した混合生地、あるいは、澱粉類、水を主体とする生地をいったん製造し、小片状の練パイ用油脂を分散させた混合生地を、圧延、折り畳みを繰り返して層状生地を得るものである。すなわち、澱粉類の添加は生地製造の最初の1回のみである。
本発明の練りパイ生地の製造方法は、澱粉類の添加、練り込みが複数回である点において、従来の方法とは異なっている。
この澱粉類の添加が複数回であることによって、1回目に添加した澱粉類は水和に十分な量の水と合わさることで十分に水和し、2回目以降に添加した澱粉類は、練り込む過程において、その水和した生地中に均質に分散することで水和が均質に行なわれ、且つ、グルテンの破断が行なわれることで食感改良が行なわれるものである。
すなわち、本発明の練りパイ生地の製造方法においては、澱粉類100質量部に対し、油脂15〜150質量部及び水30〜60質量部を含む練りパイ生地を製造する際に、まず、澱粉類の一部を添加、練り込み、好ましくは十分にグルテンがでるまでミキシングして、その後、残余の澱粉類を1回〜数回に分けて添加、練り込みを行い、再び均質な生地とするものである。
この澱粉類の添加、練り込みは、澱粉類を添加する際に澱粉類含量が多いためにただ複数回に分けるのではなく、1回ごとに完全に練り込み、澱粉類を水和させることが好ましい。
本発明の練りパイ生地の製造方法における、澱粉類の添加回数は、2回であることが特に好ましい。これは澱粉類の添加回数が3回以上であると、生地中の水分含量によっては、層状の外観と内相が得られにくくなるおそれがあること、及び、粉っぽい食感になってしまうおそれがあるためである。なお、澱粉類の添加回数の上限は、特に制限はないが、5回以下であることが好ましい。
本発明の練りパイ生地の製造方法における、1回目の澱粉類の添加量は、好ましくは全澱粉類中の70〜95質量%、より好ましくは80〜90質量%である。1回目の澱粉類の添加量が70質量%未満であると、澱粉類に均質に吸水が行なわれず、本発明の効果が得られないおそれがある。また、1回目の澱粉類の添加量が95質量%を超えると、良好な層状の外観や内相が得られにくくなる。
1回目に添加する澱粉類と2回目以降に添加する澱粉類は、同一の澱粉類であっても、異種の澱粉類であってもよいが、1回目に添加する澱粉類は、水と混捏することでグルテンが生成する点で良好な層状構造が得られることから小麦粉が好ましく、その好ましい蛋白含量は8質量%〜12質量%、より好ましくは蛋白質含量が8質量%〜10質量%である。
また、2回目以降に添加する澱粉類は、生地の伸展性を高め、且つ、生地縮みが少なく、また混合性が良好である点で、アーモンド粉、へーゼルナッツ粉、カシュ―ナッツ粉、オーナッツ粉、松実粉などの堅果粉を使用することが好ましく、なかでも風味が良好であることから、アーモンド粉を使用することが好ましい。
なお、本発明の練りパイ生地の製造方法における、好ましい層数は、特に制限はないが、好ましくは3〜512層、より好ましくは9〜256層、さらに好ましくは9〜128層である。この圧延−折り畳み操作は、リバースシーターなどを用いて手作業で行っても、連続ラインを用いて全自動で行っても構わない。
次に、本発明の練りパイ生地について述べる。
本発明の練りパイ生地は、上記本発明の練りパイの製造方法により得られたもので、歯切れが良好で、損壊しにくく、浮きが均一で、反りや縮みがない均一の形状の層状菓子を、安定して得ることができるものである。
次に、本発明の層状菓子について述べる。
本発明の層状菓子は、上記の本発明の練りパイ生地を、適宜、成形し、必要に応じホイロ、リタード、レストをとった後、焼成及び/又はフライすることにより得ることができる。
上記成形は、どのような形状に成形してもよく、型詰めを行っても構わないが、本発明の練りパイ生地が最も効果を発揮する成形は、元来焼成中に反りや縮みが起こりやすい薄板状成形である。該薄板状成形における生地厚は、好ましくは1〜10mm、さらに好ましくは1〜5mm、最も好ましくは1〜3mmである。
これらの成形は、手作業で行っても、連続ラインを用いて全自動で行っても構わない。
焼成する場合の加熱条件は、ベーカリー食品の種類によって異なるが、例えばオーブンを使用する場合、好ましくは150〜240℃で4〜25分、さらに好ましくは180〜230℃で5〜20分である。
また、フライする場合の加熱条件は、好ましくは180〜260℃で1〜10分、さらに好ましくは200〜250℃で2〜5分である。
焼成とフライを組み合わせる場合は、焼成後にフライしても、フライ後に焼成してもよい。
本発明の練りパイ生地の製造方法によって得られる層状菓子は、歯切れが良好で、損壊しにくく、浮きが均一で、反りや縮みがない均一の形状となる。また、この層状菓子は、さらに、チョココーティングや、グレーズ、バタークリームなどをサンド、トッピングするなどの装飾を施してもよい。特に薄板状菓子においては、従来反っていたり、浮きが不均一なため使用できなかった、該薄板状菓子をシュガークリームやチョコレートで貼り合わせた複合菓子、該薄板状菓子にチョコレートをエンローバー、コーティングあるいはトッピングしたチョコ複合菓子等の各種複合菓子を得ることが可能である。
以下に本発明の実施例を挙げるが、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
強力粉と薄力粉を60:40で混合した小麦粉(蛋白質含量10%)500g、食塩5g、全卵(正味)(水分75%)25g、水260g、25℃に調温した直径10mm長さ30mmのストロー状ロールイン油脂300gをミキサーボウルに入れ、縦型ミキサーにてフックを使用し、低速4分ミキシングした。ここに、アーモンド粉100gを添加して、更に低速1分、中速1分ミキシングし、完全に練り込んだ。この生地を直ちにリバースシーターで4ツ折り2回行ない、0℃のリタード庫で30分休めた後、さらに4ツ折り1回行ない、澱粉類100質量部に対し油脂50質量部及び水47質量部を含み、層数が64層である実施例1の練りパイ生地を得た。
なお、2回目に添加した澱粉類は、1回目に添加した澱粉類の添加量が、全澱粉類中の83質量%であった。
得られた練りパイ生地はリバースシーターを使用して2mm厚に圧延し、10mm×150mmに包丁でカットして展板に並べ、ピケを打ち、20℃で20分レストをとった後、200℃に設定した固定窯で9分焼成し、本発明の層状菓子を得た。得られた層状菓子は、反りや縮みがなく、浮きが均質で、丈夫な構造であり、層状の外観と内相を呈し、サクサクした極めて良好な食感であった。
[実施例2]
アーモンド粉の添加量を250gとした以外は、実施例1と同様の配合・製法により、澱粉類100質量部に対し油脂40質量部及び水37質量部を含み、層数が64層である実施例2の練りパイ生地を得た。
なお、2回目に添加した澱粉類は、1回目に添加した澱粉類の添加量が、全澱粉類中の66質量%であった。
得られた練りパイ生地は実施例1と同様の配合・製法により、成形、焼成を行なった。得られた層状菓子は、反りや縮みがなく、浮きが均質で、層状の外観と内相を呈していたが、やや脆い構造であり、食感もサクサクしていたが、若干脆いものであった。
[実施例3]
アーモンド粉に代えて薄力粉(蛋白質含量8%)を使用した以外は実施例1と同様の配合・製法により、澱粉類100質量部に対し油脂50質量部及び水47質量部を含み、層数が64層である実施例3の練りパイ生地を得た。
なお、2回目に添加した澱粉類は、1回目に添加した澱粉類の添加量が、全澱粉類中の83質量%であった。
得られた練りパイ生地は実施例1と同様の配合・製法により、成形、焼成を行なった。得られた層状菓子は、若干の反りと縮みがあったが、浮きが均質で、丈夫な構造であり、層状の外観と内相を呈し、サクサクした良好な食感であった。
[実施例4]
アーモンド粉に代えてコーンスターチを使用した以外は実施例1と同様の配合・製法により、澱粉類100質量部に対し油脂50質量部及び水47質量部を含み、層数が64層である実施例4の練りパイ生地を得た。
なお、2回目に添加した澱粉類は、1回目に添加した澱粉類の添加量が、全澱粉類中の83質量%であった。
得られた練りパイ生地は実施例1と同様の配合・製法により、成形、焼成を行なった。得られた層状菓子は、反りがなく、浮きが均質で、丈夫な構造であり、層状の外観と内相を呈し、サクサクした良好な食感であったが、実施例3で得られた層状菓子に比べ若干浮きが劣っていた。
[実施例5]
実施例1で得られた練りパイ生地を、最終圧延として10mmまで圧延し、棒状にカットし、ツイスト成形した。(55g/1個)これを、ラックタイムを10分とってから、パーム油50重量%とパーム軟部油(融点25℃)50重量%とを混合したフライ用油脂を180℃に加温したフライヤーに投入、1分30秒フライし、裏返しさらに1分30秒フライした。得られた層状菓子は、反りがなく、浮きが均質で、丈夫な構造であり、層状の外観と内相を呈し、サクサクした良好な食感であった。
[比較例1]
強力粉と薄力粉を60:40で混合した小麦粉(蛋白質含量10%)500g、食塩5g、全卵(正味)25g、水260g、25℃に調温した直径10mm長さ30mmのストロー状ロールイン油脂300gをミキサーボウルに入れ、縦型ミキサーにてフックを使用し、低速4分ミキシングした。
この生地を直ちにリバースシーターで4ツ折り2回行ない、0℃のリタード庫で30分休めた後、さらに4ツ折り1回行ない、澱粉類100質量部に対し油脂60質量部及び水56質量部を含み、層数が64層である比較例1の練りパイ生地を得た。
得られた練りパイ生地は実施例1と同様の配合・製法により、成形、焼成を行なった。得られた層状菓子は、良好な層状の外観と内相を呈していたが、反りと縮みが顕著で、浮きも不均質で、さらに層が剥れやすく壊れやすい構造であり、食感も若干のヒキを感じるものであった。
[比較例2]
比較例1のミキシング時間を、低速4分、中速3分に変更した以外は比較例1と同様の配合・製法により、澱粉類100質量部に対し油脂60質量部及び水56質量部を含み、層数が64層である比較例2の練りパイ生地を得た。
得られた練りパイ生地は実施例1と同様の配合・製法により、成形、焼成を行なった。得られた層状菓子は層状構造が潰れ気味で、良好な外観と内相を有していなかった上、反りと縮み、浮きの均一性、壊れにくさは比較例2よりも良好であるものの、実施例1〜4に比べると明らかに劣るものであった。食感はやや硬く不良であった。



Claims (6)

  1. 澱粉類100質量部に対し、油脂15〜150質量部及び水30〜60質量部を含む練りパイ生地を製造する際に、澱粉類を2回以上に分けて添加、練り込むことを特徴とする練りパイ生地の製造方法。
  2. 1回目に添加する澱粉類の添加量が、全澱粉類中の70〜95質量%であることを特徴とする請求項1記載の練りパイ生地の製造方法。
  3. 1回目に添加する澱粉類が、小麦粉であることを特徴とする請求項1又は2記載の練りパイ生地の製造方法。
  4. 2回目以降に添加する澱粉類が、堅果粉であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の練りパイ生地の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法によって得られた練りパイ生地。
  6. 請求項5記載の練りパイ生地を使用して得られた層状菓子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2043417A2 (en) 2007-09-27 2009-04-01 Sanyo Electric Co., Ltd. Circuit device, circuit module, and outdoor unit
KR101521020B1 (ko) * 2013-07-24 2015-05-19 한현정 휴지기가 필요없는 파이지반죽 및 파이지반죽 제조방법

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