JP4439329B2 - シュー生地、及びシュー菓子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シューとして良好な食感と口溶けを有しながらも、浮きが抑制され、表面が平滑で、空洞の形成が抑制されたシュー菓子が得られるシュー生地、及び、該特徴を有するシュー菓子の製造方法に関する。本発明のシュー生地は、特にクリームを大量にサンドする製菓用途に最適なものである。
従来のシュー生地は、油脂類と水を沸騰させ、この中に澱粉類の全量を一度に投入して、撹拌混合し、十分に澱粉類を糊化させた後、60℃以下まで冷却し、ここに卵類を2〜数回に分けて添加、混合し、滑らかな生地とすることによって得られるものであり、油脂類、水、糊化工程を経た澱粉類、卵類を含むものである。この糊化工程を経た澱粉類を含むことにより、焼成時に大きく膨張し、表面が割れ、空洞の形成されたキャベツ状のシュー菓子となる。
しかし、例えば、シューロールに使用するシュー板などの様に、シューとして好適な食感を有しながら、浮きが抑制され、表面が平滑で、空洞の形成が抑制されていることを求められる菓子がある。
このような菓子を得るためには、従来のシュー生地に砂糖やカスタードを添加する方法(例えば非特許文献1参照)や、一次加熱を省略した流動状シュー生地を焼成する方法(例えば特許文献1参照)などが行なわれてきた。
しかし、従来のシュー生地に砂糖やカスタードを添加して焼成すると、たしかに浮きがある程度抑制され、空洞の形成は抑制されるが、表面が平滑にならず、焦げを生じやすいという問題があった。さらに、砂糖やカスタードを添加すると、焼成後も内相水分含量が高く、保存性が悪くなってしまう問題もあった。また、当然のことながら、甘味のないシュー菓子を得ることはできない。
また、流動状シュー生地を焼成する方法では、型を使用しないと決まった形に焼成することができないなど、生地を扱いにくいことに加え、焼成までに時間がかかるため生地の端部が焦げてしまう問題があった。
世界の菓子PCG Vol.318 全日本洋菓子工業会 1996年5月1日発行、25頁及び36頁 特開2002−185号公報
本発明の目的は、シューとして良好な食感と口溶けを有しながら、浮きが抑制され、表面が平滑で、空洞の形成が抑制されたシュー菓子が得られるシュー生地、及び、該特徴を有するシュー菓子の製造方法を提供することにある。
本発明は、「水に油脂類及び食塩を加えて煮沸し、これに澱粉類を加え、練り上げ、十分に澱粉類を糊化させ、これに卵類を数回に分けて加え、均一に混合し、その後、糊化工程を経ない小麦粉を添加し、混合することによって得られた、糊化工程を経ない小麦粉を含有するシュー生地を薄板状に成形してなる、シュー生地」、及び、「該シュー生地を焼成することを特徴とするシュー菓子の製造方法」を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明のシュー生地を用いた本発明のシュー菓子の製造方法によれば、シューとして良好な食感と口溶けを有しながら、浮きが抑制され、表面が平滑で、空洞の形成が抑制されたシュー菓子を得ることができ、この菓子は、シュガークリームやチョコレートで貼り合わせた複合菓子、該シュー菓子にチョコレートをエンローバー、コーティングあるいはトッピングしたチョコ複合菓子に好適に使用することができる。また、本発明のシュー生地は、冷凍後、解凍した際の離水が抑制される。
まず、本発明のシュー生地について詳細に説明する。
本発明のシュー生地は、従来のシュー生地に対し、糊化工程を経ない小麦粉(未糊化状態の小麦粉〔以下、糊化工程を経ない澱粉類(未糊化状態の澱粉類)という〕を含むことを特徴としており、該糊化工程を経ない澱粉類以外の材料は従来のシュー生地と同様である。
すなわち、本発明のシュー生地は、油脂類、水、糊化工程を経た澱粉類、卵類などの従来のシュー生地の材料に加え、更に、糊化工程を経ない澱粉類(未糊化状態の澱粉類)を含有することを特徴とする。この糊化工程を経ない澱粉類を含有することにより、焼成時の生地の膨張性が適度に阻害され、表面が平滑になり、また空洞の形成が抑制され、均質な内相のシュー菓子を得ることができる。
上記糊化工程を経ない澱粉類としては、強力粉、薄力粉、フランス粉、全粒粉などの小麦粉や、さらには、上記の小麦粉に小麦グルテンを添加した混合粉が挙げられ、これらの1種又は2種以上が使用される。本発明においては、均質な内相が得られることから、小麦粉を使用するのが好ましく、ヒキの無い食感を得られることから、薄力粉を使用することが特に好ましい。
本発明においては、シュー生地中に、上記糊化工程を経ない澱粉類を、好ましくは1質量%以上12質量%以下、より好ましくは3質量%以上10質量%以下となるように配合する。上記糊化工程を経ない澱粉類の配合量が1質量%未満であると、空洞があきやすく、均質な形状の菓子が得られにくい。また、12質量%を超えると、シュー様の食感が得られない。
また、本発明においては、上記糊化工程を経ない澱粉類を、シュー生地中の全澱粉量、すなわち糊化工程を経ない澱粉類と糊化工程を経た澱粉類の合計量の、好ましくは5質量%以上60質量%以下、より好ましくは10質量%以上50質量%以下、最も好ましくは20質量%以上50質量%以下となるように配合する。上記糊化工程を経ない澱粉類の配合量が全澱粉量の5質量%未満であると、空洞があきやすく、均質な形状の菓子が得られにくい。また、60質量%を超えると、シュー様の食感が得られない。
なお、あらかじめ糊化処理を行なった糊化小麦粉、糊化澱粉などの糊化澱粉類を配合する場合は、糊化工程を経た澱粉類に算入して、上記糊化工程を経ない澱粉類の含有量を計算する。
本発明のシュー生地は、上記糊化工程を経ない澱粉類を含有する以外は、従来のシュー生地と同様、油脂類、水、糊化工程を経ない澱粉類、卵類などを含む。
上記の油脂類としては、特に限定されないが、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油などの各種植物油脂、動物油脂並びにこれらを水素添加、分別及びエステル交換から選択される一又は二以上の処理を施した加工油脂が挙げられる。本発明においては、これらの油脂を単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。本発明においては、これらの油脂類を、バター、マーガリン、ショートニング、サラダ油などの形態で用いるのが好ましい。上記油脂類の配合量は、シュー生地中に好ましくは3〜40質量%、さらに好ましくは5〜35質量%、最も好ましくは10〜35質量%である。
上記のシュー生地中の水の配合量は、シュー生地中に好ましくは5〜45質量%、さらに好ましくは10〜35質量%、最も好ましくは10〜30質量%である。
本発明においては、水の一部又は全部を、例えば、牛乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳、果汁、コーヒー、紅茶等の、水を多く含む食品や食品素材で置換しても良い。
上記の糊化工程を経た澱粉類における澱粉類としては、強力粉、薄力粉、フランス粉、全粒粉などの小麦粉や、タピオカ澱粉、コーンスターチ、米澱粉、ポテトスターチ、甘藷澱粉、小麦澱粉などの澱粉、さらにはこれらの澱粉に対し、リン酸架橋などの処理を施した加工澱粉類などが挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用することができる。
上記の卵類としては、全卵、卵黄、卵白、加塩全卵、加塩卵黄、加塩卵白、加糖全卵、加糖卵黄、加糖卵白、乾燥全卵、乾燥卵黄、凍結全卵、凍結卵黄、凍結卵白、凍結加糖全卵、凍結加糖卵黄、凍結加糖卵白、酵素処理全卵、酵素処理卵黄などを用いることができ、これらの中から選ばれた1種又は2種以上を用いることができる。上記卵類の配合量は、シュー生地中に好ましくは5〜45質量%、さらに好ましくは10〜40質量%、最も好ましくは10〜35質量%である。
本発明のシュー生地においては、カゼインのナトリウム塩、カリウム塩及びカルシウム塩の中から選択される1種又は2種以上をシュー生地中に含有させることにより、さらに均質な浮きのシュー菓子とすることができる。
本発明では、風味がとくに良好で、適度の浮きのシュー菓子が得られる点から、カゼインのカリウム塩を使用することが好ましい。
本発明においては、上記カゼインのナトリウム塩、カリウム塩及びカルシウム塩の中から選択される1種又は2種以上を、シュー生地中に好ましくは0.2〜3質量%、さらに好ましくは0.5〜1.5質量%となるように配合する。
上記カゼインのナトリウム塩、カリウム塩及びカルシウム塩は、シュー生地に粉末の形態で添加してもよいが、好ましくは上記油脂類中に含有させてシュー生地中に配合する。上記油脂類中に含有させてシュー生地中に配合することにより、シュー生地中に均一に分散させることが可能となり、均質なシュー生地とすることができる。
また、本発明のシュー生地には、本発明の目的の範囲内で所要により上記成分以外の食品や添加物を配合することが出来る。
本発明のシュー生地に使用できる上記の食品や添加物としては、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウムなどの乳化剤、チーズ、濃縮ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、蛋白質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、発酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料などの乳製品、上白糖、液糖、はちみつ、ブドウ糖、ソルビトール、ヘミセルロース、モラセスなどの糖類、岩塩、精製塩、天塩などの食塩、デキストリン類、カゼイン蛋白、ホエー蛋白、乳脂肪球皮膜などの乳蛋白、グアーガム、タマリンドガム、キサンタンガム、カラギーナン、ペクチン、微結晶セルロース、ファーセレラン、寒天、ゼラチン、ジェランガム、グルコマンナン、アルギン酸、アルギン酸塩、カードラン、ローカストビーンガム、アラビアガム、プルラン、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、卵白粉末などの増粘安定剤やゲル化剤、重炭安、重曹、ベーキングパウダーなどの膨張剤、アミラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、アミログルコシダーゼ、プルラナーゼ、ペントサナーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、ホスフォリパーゼ、カタラーゼ、リポキシゲナーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、スルフィドリルオキシダーゼ、ヘキソースオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼなどの酵素、アスコルビン酸、シスチンなどの酸化剤や還元剤、トコフェロール、茶抽出物、アスコルビン酸脂肪酸エステルなどの酸化防止剤、β―カロチン、カラメル、紅麹色素などの着色料類、酢酸、乳酸、グルコン酸などの酸味料、塩化カリウムなどの呈味剤、調味料、pH調整剤、食品保存料、日持ち向上剤、果実、ナッツペースト、カスタード、香辛料、カカオマス、ココアパウダー、小麦粉以外の穀類、豆類、野菜類、肉類、酒類、魚介類などの食品素材、着香料などが挙げられる。
上記の食品や添加物は、シュー生地に直接配合してもよいが、好ましくは、油溶性の成分については油脂類に、水溶性の成分については水や、マーガリンの水相に溶解して使用するのが好ましい。
上記の食品や添加物の配合量は、シュー生地中に好ましくは0.05〜45質量%、より好ましくは0.05〜30質量%、さらに好ましくは0.1〜5質量%である。
次に、本発明のシュー生地の製造方法について述べる。
本発明のシュー生地の製造方法としては、糊化工程を経ない澱粉類を含有させる以外は、通常のシュー生地の製造方法でよく、特に限定されない。例えば、水、油脂類、食塩などを大きめの鍋、ボールなどの容器に入れて煮沸させ、これに薄力粉などの澱粉類を加え、練り上げ、十分に澱粉類を糊化させる。これに卵類を数回に分けて加え、均一に混合し、その後、糊化工程を経ない澱粉類を添加し、軽く混合することによって、本発明のシュー生地を得ることができる。
なお、澱粉類の一部を、糊化小麦粉や糊化澱粉に置換することにより、煮沸、練り上げ工程を略する、いわゆるインスタントシュー生地の製造方法であっても問題なく採用可能である。
本発明のシュー生地は、冷凍保存することも可能であり、冷凍保存した場合、糊化工程を経ない澱粉類が若干の吸水性を有するため、解凍時の離水が抑制されるとの効果も有する。
次に、本発明のシュー菓子の製造方法について述べる。
本発明のシュー菓子は、上記の本発明のシュー生地を焼成することによって得られる。例えば、上記シュー生地を、展板上、又は焼き型や紙型に絞り、又は充填後、焼成する方法などが挙げられる。あるいは、上記シュー生地を、パン生地やケーキ生地などのベーカリー生地上に絞り、又は充填後、焼成してもよい。
本発明のシュー菓子の製造方法では、上記シュー生地を好ましくは1〜10mm、さらに好ましくは2〜7mm、最も好ましくは3〜5mmの厚みの薄板状に成形することにより、さらに空洞が空きにくく、表面が平滑であるシュー菓子を得る。
この薄板状に成形する方法としては、薄板状に成形できればどのような成形方法でも問題ないが、好ましくは、例えば、上記シュー生地を板状口金で展板上あるいはベーカリー生地上に絞る、いわゆる板状口金絞り法、焼成の際に展板をさらに重ねて焼成する、いわゆる挟み焼き法、あるいは上記シュー生地をシェブロン型を使用して薄板状に展板に摺り込む、いわゆる摺り込み成形法が適用される。
該成形時の生地温度は、好ましくは5〜50℃、より好ましくは10〜40℃、さらに好ましくは20〜30℃である。
また、本発明においては、焼成前に上記シュー生地に霧吹きを行なうことが好ましい。該霧吹きにより、シュー生地上面の伸展性が向上し、シュー菓子のボリュームを向上させることができることに加え、更に焼成時に底上がりするため、シュー菓子2枚にクリームをサンドする際に多くのクリーム量をサンドすることができる。
本発明のシュー生地の焼成条件は、好ましくは160〜240℃で5〜30分、より好ましくは180〜220℃で8〜30分、さらに好ましくは190〜210℃で10〜20分である。
本発明のシュー菓子の製造方法によって得られたシュー菓子は、シューとして良好な食感と口溶けを有しながらも、浮きが抑制され、表面が平滑で、空洞の形成が抑制されたものである。
また、上記シュー菓子は、様々な菓子に使用することができ、特に好ましい例としては、該シュー菓子をシュガークリームやチョコレートで貼り合わせた複合菓子、該シュー菓子にチョコレートをエンローバー、コーティングあるいはトッピングしたチョコ複合菓子などが挙げられる。
以下に実施例及び比較例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、下記の(実施例1)は参考例である。
(実施例1)
水280g、バター280g及び食塩2gをミキサーボウルに投入し、火にかけて、混合しながら105℃まで加熱、沸騰させた。火を止め、ただちに薄力粉150gを加えて混合し、薄力粉を十分に糊化させた。ミキサーボウルを卓上ミキサーにセットし、高速2分混合後、品温が60℃以下になったことを確認し、全卵340gを3回に分けて添加、混合した。なお、3回目の卵に重炭安3gを溶解して添加した。次いで、薄力粉50gを添加し、低速2分、完全に混ざるまで混合し、糊化工程を経ない澱粉類がシュー生地中5質量%で全澱粉類中25質量%である本発明のシュー生地1kgを得た。得られたシュー生地を20℃まで冷却した後、展板上に絞り袋を用いて10g絞り、霧吹き後、上火180℃、下火200℃に設定した固定窯で12分焼成して本発明のシュー菓子を得た。
得られたシュー菓子は、空洞がなく、表面が平滑で、シューとして良好な食感と口溶けを有していた。
(実施例2)
水280g、シューマーガリン(油脂含量80質量%、カゼインカリウム含量3.0質量%)280g及び食塩2gをミキサーボウルに投入し、火にかけて、混合しながら105℃まで加熱、沸騰させた。火を止め、ただちに薄力粉150gを加えて混合し、薄力粉を十分に糊化させた。ミキサーボウルを卓上ミキサーにセットし、高速2分混合後、品温が60℃以下になったことを確認し、全卵340gを3回に分けて添加、混合した。なお、3回目の卵に重炭安3gを溶解して添加した。次いで、薄力粉50gを添加し、低速2分、完全に混ざるまで混合し、糊化工程を経ない澱粉類がシュー生地中5質量%で全澱粉類中25質量%であり、カゼインカリウム含量が0.84質量%である本発明のシュー生地1kgを得た。得られたシュー生地を20℃まで冷却した後、直径33mm、厚さ3mmのシェブロン型を使用して摺り込み成形を行ない、霧吹き後、上火180℃、下火200℃に設定した固定窯で12分焼成して本発明のシュー菓子を得た。
得られたシュー菓子は、空洞がなく、表面が平滑で、シューとして良好な食感と口溶けを有していた。
(実施例3)
水280g、シューマーガリン(油脂含量80質量%、カゼインカリウム含量3.0質量%)280g及び食塩2gをミキサーボウルに投入し、火にかけて、混合しながら105℃まで加熱、沸騰させた。火を止め、ただちに薄力粉100gを加えて混合し、薄力粉を十分に糊化させた。ミキサーボウルを卓上ミキサーにセットし、高速2分混合後、品温が60℃以下になったことを確認し、全卵340gを3回に分けて添加、混合した。なお、3回目の卵に重炭安3gを溶解して添加した。次いで、薄力粉100gを添加し、低速2分、完全に混ざるまで混合し、糊化工程を経ない澱粉類がシュー生地中10質量%で全澱粉類中50質量%であり、カゼインカリウム含量が0.84質量%である本発明のシュー生地1kgを得た。得られたシュー生地を20℃まで冷却した後、直径33mm、厚さ3mmのシェブロン型を使用して摺り込み成形を行ない、霧吹き後、上火180℃、下火200℃に設定した固定窯で12分焼成して本発明のシュー菓子を得た。
得られたシュー菓子は、空洞がなく、表面が平滑で、シューとして良好な食感と口溶けを有していた。
(実施例4)
実施例2で、後から添加した薄力粉50gに代えて、薄力粉40gとココアパウダー10gの混合物を使用した以外は、実施例2と同様の製法により本発明のシュー生地及びシュー菓子を得た。このシュー生地は、糊化工程を経ない澱粉類がシュー生地中4質量%で全澱粉類中21質量%であり、カゼインカリウム含量が0.84質量%であった。また、得られたシュー菓子は、空洞がなく、表面が平滑で、シューとして良好な食感と口溶けと良好なチョコ風味を有していた。
(比較例1)
水280g、シューマーガリン(油脂含量80質量%、カゼインカリウム含量3.0質量%)280g及び食塩2gをミキサーボウルに投入し、火にかけて、混合しながら105℃まで加熱、沸騰させた。火を止め、ただちに薄力粉200gを加えて混合し、薄力粉を十分に糊化させた。ミキサーボウルを卓上ミキサーにセットし、高速2分混合後、品温が60℃以下になったことを確認し、全卵340gを3回に分けて添加、混合した。なお、3回目の卵に重炭安3gを溶解して添加した。次いで、低速2分、完全に混ざるまで混合し、糊化工程を経ない澱粉類をシュー生地中に含有せず、カゼインカリウム含量が0.84質量%であるシュー生地1kgを得た。得られたシュー生地を20℃まで冷却した後、直径33mm、厚さ3mmのシェブロン型を使用して摺り込み成形を行ない、霧吹き後、上火180℃、下火200℃に設定した固定窯で12分焼成してシュー菓子を得た。
得られたシュー菓子は、シュー独特のヒキのある食感と良好な口溶けを有していたが、空洞が大きく、表面の割れが大きい、通常のシューの外観を呈していた。
(比較例2)
水230g、シューマーガリン(油脂含量80質量%、カゼインカリウム含量3.0質量%)280g、食塩2g及びグラニュー糖80gをミキサーボウルに投入し、火にかけて、混合しながら120℃まで加熱、沸騰させた。火を止め、ただちに薄力粉200gを加えて混合し、薄力粉を十分に糊化させた。ミキサーボウルを卓上ミキサーにセットし、高速2分混合後、品温が60℃以下になったことを確認し、全卵280gを3回に分けて添加、混合した。なお、3回目の卵に重炭安3gを溶解して添加した。次いで、低速2分、完全に混ざるまで混合し、糊化工程を経ない澱粉類をシュー生地中に含有せず、カゼインカリウム含量が0.84質量%であり、グラニュー糖を含有するシュー生地1kgを得た。得られたシュー生地を20℃まで冷却した後、直径33mm、厚さ3mmのシェブロン型を使用して摺り込み成形を行ない、霧吹き後、上火180℃、下火200℃に設定した固定窯で12分焼成してシュー菓子を得た。
得られたシュー菓子は、火抜けが悪く、もったりした食感で、まだらに焦げのある不均一な表面を呈していた。

Claims (7)

  1. 水に油脂類及び食塩を加えて煮沸し、これに澱粉類を加え、練り上げ、十分に澱粉類を糊化させ、これに卵類を数回に分けて加え、均一に混合し、その後、糊化工程を経ない小麦粉を添加し、混合することによって得られた、糊化工程を経ない小麦粉を含有するシュー生地を薄板状に成形してなる、シュー生地。
  2. 上記糊化工程を経ない小麦粉を1質量%以上12質量%以下含有することを特徴とする請求項1記載のシュー生地。
  3. 上記糊化工程を経ない小麦粉を、シュー生地中の全澱粉類の5質量%以上60質量%以下含有することを特徴とする請求項1又は2記載のシュー生地。
  4. カゼインのナトリウム塩、カリウム塩及びカルシウム塩の中から選択される1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のシュー生地。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載のシュー生地を焼成することを特徴とするシュー菓子の製造方法。
  6. 焼成前に上記シュー生地に霧吹きを行うことを特徴とする請求項5記載のシュー菓子の製造方法。
  7. 請求項5又は6記載の製造方法により得られたシュー菓子。
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