JP6690954B2 - 圧縮成形菓子の製造方法 - Google Patents
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Description
すなわち本発明は、粉末状ベーカリー素材を含有する粉末組成物を圧縮成形することを特徴とする、圧縮成形菓子の製造方法である。
ベーカリー素材について
本明細書においてベーカリー素材とは、澱粉類を含有し、種類や用途に応じてその他任意の成分を含有するベーカリー生地を加熱処理して得られたものをいう。本発明に用いるベーカリー生地は、澱粉類を10〜90質量%、特に25〜75質量%含有することが好ましい。また、ベーカリー素材中のその他任意の成分の含有量には特に制限はなく、種類や用途に応じて適宜決定することができる。
上記ベーカリー生地の製造方法には特に制限なく、ベーカリー生地の種類や用途、等に応じ適宜決定すればよい。
また、同時に、ベーカリー素材は270メッシュ(目開き53μm)パスの粒子の含有量が30質量%未満であることが好ましく、150メッシュ(目開き106μm)パスの粒子の含有量が30質量%未満であることがより好ましい。
ベーカリー素材は、3.5メッシュを通過できない粒子の含有量が80質量%未満であると、最終的に得られる圧縮成形菓子が均一な食感とならなくなってしまう場合があるほか、崩れやすいものとなってしまう。一方、粒径が小さすぎる場合、結着力が劣ったものとなる場合があり、この場合にもボロボロと崩れやすいものとなってしまう。
上記のように得られた粉末状ベーカリー素材は適宜篩に通すことにより、粒径をそろえることできる。
粉末状ベーカリー素材の水分含量が25質量%よりも多いと、圧縮成形する際の作業性が悪いものとなる場合があり好ましくない。
なお、粉末状ベーカリー素材の水分含量の下限は0.5質量%以上とすることが好ましい。粉末状ベーカリー素材の水分含量が下限を下回ると、得られる圧縮成形菓子がパサついた食感となる場合がある。
粉末状ベーカリー素材の水分含量は、例えば赤外線水分計(例えば、株式会社ケツト科学研究所、赤外線水分計FD−720)により測定することができる。
本発明の粉末組成物は、上記粉末状ベーカリー素材のみからなっていてもよい。または、本発明の粉末組成物は、上記粉末状ベーカリー素材を含有し、かつ、一般に食品素材として使用することのできる任意の粉末状成分を含有するものであってもよい。本発明の粉末組成物が上記粉末状ベーカリー素材及び上記任意の粉末状成分を含有する場合、上記粉末状ベーカリー素材の含有量は、好ましくは圧縮成形菓子(粉末組成物)の10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、もっとも好ましくは50質量%以上である。
粉末状ベーカリー素材の含有量が10質量%よりも少ないと、本発明の効果が十分に得られない場合があるため好ましくない。
上記任意の成分としては、例えば粉末状の乳製品、粉末状の粉末チョコレート成分、粉末状の糖類・甘味料、粉末状の乳化剤、粉末果汁等が挙げられる。
水分含量が25質量%よりも多いと、圧縮成形する際の作業性が悪いものとなる場合があり好ましくない。
粉末組成物の水分含量の下限は0.5質量%以上とすることが好ましい。粉末組成物の水分含量が下限を下回ると、得られる圧縮成形菓子がパサついた食感となる場合がある。
粉末組成物の水分含量は、例えば赤外線水分計(例えば、株式会社ケツト科学研究所、赤外線水分計FD−720)により測定することができる。
圧縮成形は、上記粉末組成物に圧力をかけて固体状に固めることができれば特に制限なく行うことができるが、単発打錠機、卓上錠剤成形機などの打錠装置を使用し、直接打錠法によるのが好ましい。打錠装置は、目的とする圧縮成形菓子の量や大きさにより適宜選択することが可能である。圧縮成形する際の成形圧は、目的とする圧縮成形菓子の大きさにより異なるが、通常50〜2000kgf/cm2であり、好ましくは100〜1500kgf/cm2であり、より好ましくは150〜1000kgf/cm2である。圧縮成形は加熱下で行ってもよく、非加熱下でおこなってもよい。圧縮成形の時間は、粉末組成物に十分に保形性を有する時間であればよい。
加熱手段としては、直火による焼成、オーブンによる焼成、電子レンジによる焼成等の他、蒸し焼き、等が挙げられる。焼成は、圧縮成形菓子に焼き目を入れることなく、圧縮成形菓子を乾燥させるための処理である乾燥焼きの操作を含む。焼成温度は、一般的には180〜210℃程度であり、1〜10分間程度の焼成時間が汎用されるが、求める食感や素材によって適宜設定することができ、150℃付近や120℃付近での焼成、又は100℃付近で乾燥焼きしてもよい。
マーガリン100質量部、及び、上白糖90質量部をミキサーボウルに投入し、卓上ミキサーでビーターを使用して低速1分、高速5分クリーミングした。次いで低速でミキシングしながら、全卵(正味)90質量部、及び、液糖15質量部を2分かけてゆっくり加え、さらに低速1分ミキシングし、ここに、あらかじめ篩にかけた薄力粉100質量部とベーキングパウダー1質量部を加え混合しパウンドケーキ生地を得た。続いて、離型油をごく薄く塗布したパウンド型に生地を流しいれ、上火180℃、下火170℃で40分間焼成しパウンドケーキを得た。
得られたパウンドケーキは粗熱が取れた後15mm厚にスライスし、さらに110℃で30分再焼成(乾燥焼き)し、その後フードプロセッサーで粉砕し、粉末状ベーカリー素材1を得た。
(粉末状ベーカリー素材1の粒径:9メッシュパスしたものは80質量%以上、150メッシュパスしたものは30質量%未満)
ドライイースト0.25質量部、及び水30質量部をミキサーボウルに投入し、予備発酵させた後、中力粉70質量部を加え、フックを使用し低速で2分、中速で2分混合し、中種生地を得た。この中種生地を生地ボックスに入れ、温度25℃、相対湿度80%の恒温室で、18時間中種醗酵を行なった。
続いて、あらかじめ篩にかけた薄力粉30質量部に上記中種生地、ショートニング10質量部、食塩1.5質量部、重曹0.65質量部、水3質量部を添加し、低速で3分、中速で3分本捏ミキシングし、クラッカー生地を得た。
得られたクラッカー生地を3つ折り2回し(最終圧延0.75mm)、クラッカー形状にカットしてピケを入れ、上火240℃、下火250℃で6分間焼成し、クラッカーを得た。
得られたクラッカーをすり鉢で細かく磨り潰した後、目開き5mmのザルでふるい、粉末状ベーカリー素材2を得た。
(粉末状ベーカリー素材2の粒径:9メッシュパスしたものは100質量%、150メッシュパスしたものは30質量%未満)
[実施例1]
上記粉末状ベーカリー素材1をそのまま粉末組成物Aとした(粉末組成物Aの水分含量:5質量%)。
続いて、粉末組成物A4gを打錠機(HANDTAB-100T15、市橋精機株式会社製)を用いて500kgf/cm2で圧縮成形し、圧縮成形菓子aを得た。打錠(圧縮成形)は25℃で行った。
得られた圧縮成形菓子aは歯切れの良い食感を有しながらも口中で溶けるような口どけを有していた。
上記粉末状ベーカリー素材1を80質量部と粉末チョコレート20質量部を粉末組成物Bとした(粉末組成物Aの水分含量:4.5質量%)。粉末組成物A4gを打錠機(HANDTAB-100T15、市橋精機株式会社製)を用いて500kgf/cm2で圧縮成形し、圧縮成形菓子bを得た。打錠(圧縮成形)は25℃で行った。
得られた圧縮成形菓子bは歯切れの良い食感を有しながらも口中で溶けるような口どけを有していた。
上記粉末状ベーカリー素材2をそのまま粉末組成物Cとした(粉末組成物Cの水分含量:3質量%)。
続いて、粉末組成物C4gを打錠機(HANDTAB-100T15、市橋精機株式会社製)を用いて500kgf/cm2で圧縮成形し、圧縮成形菓子cを得た。打錠(圧縮成形)は25℃で行った。
得られた圧縮成形菓子cは歯切れの良い食感を有しながらも口中で溶けるような口どけを有していた。
上記粉末状ベーカリー素材2を80質量部とチーズパウダー20質量部を混合し粉末組成物Dとした(粉末組成物Dの水分含量:3.5質量%)。
続いて、粉末組成物D4gを打錠機(HANDTAB-100T15、市橋精機株式会社製)を用いて500kgf/cm2で圧縮成形し、圧縮成形菓子dを得た。打錠(圧縮成形)は25℃で行った。
得られた圧縮成形菓子dは歯切れの良い食感を有しながらも口中で溶けるような口どけを有していた。
上記粉末組成物D4gを打錠機(HANDTAB-100T15、市橋精機株式会社製)を用いて500kgf/cm2で圧縮成形し、続いて上火200℃、下火170℃で4分間焼成し、圧縮成形菓子eを得た。打錠(圧縮成形)は25℃で行った(粉末組成物Dの水分含量:3.5質量%)。
得られた圧縮成形菓子eは非常に歯切れの良い食感を有しながらも口中で溶けるような口どけを有していた。
上記粉末状ベーカリー素材2を60質量部とチーズパウダー40質量部を混合し粉末組成物Eとした(粉末組成物Eの水分含量:4質量%)。
続いて、粉末組成物E4gを打錠機(HANDTAB-100T15、市橋精機株式会社製)を用いて500kgf/cm2で圧縮成形し、続いて上火200℃、下火170℃で4分間焼成し、圧縮成形菓子fを得た。打錠(圧縮成形)は25℃で行った。
得られた圧縮成形菓子fは非常に歯切れの良い食感を有しながらも口中で溶けるような口どけを有していた。
粉末チョコレート4gを打錠機(HANDTAB-100T15、市橋精機株式会社製)を用いて500kgf/cm2で圧縮成形し、比較例である圧縮成形菓子gを得た。打錠(圧縮成形)は25℃で行った。
得られた圧縮成形菓子gは口どけは良好であったものの、歯切れが乏しいものであった。
Claims (4)
- 粉末状ベーカリー素材を含有する粉末組成物を圧縮成形する工程と、圧縮成形された粉末組成物を加熱処理する工程とを有する、圧縮成形菓子の製造方法。
- 上記粉末状ベーカリー素材の含有量が10質量%以上である、請求項1記載の圧縮成形菓子の製造方法。
- 上記粉末状ベーカリー素材は6メッシュパス(目開き3.35mm)の粒子を80質量%以上含有する、請求項1又は2記載の圧縮成形菓子の製造方法。
- 上記粉末組成物の水分含量が25質量%以下である、請求項1〜3いずれか一項記載の圧縮成形菓子の製造方法。
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