JP4578429B2 - 焼菓子生地 - Google Patents
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Description
ここで、クッキー生地、ガレット生地、練パイ生地、タルト生地等の油脂を多く含有し焼きあがりがサクサクした食感となる焼菓子生地、すなわち、ショートペーストは、水分含量が少なく、常温で流動性がなく、膨張性がほとんどないため、成形した形状そのままの形で焼きあがるので焼型を使用することはほとんどなく、平展板で焼成する。
そして、得られた焼菓子も、水分が少なく、油脂が比較的多いため、硬く、歯切れのよい食感を有する。
そして、得られた焼菓子も、水分が多く、油脂が比較的少ないため、ソフトなしっとりした食感を有する。
また、上記焼菓子生地をパン生地等の上掛け生地として使用した複合生地を焼成した、メロンパンに代表される複合ベーカリー食品は、バラエティーに富み、見た目も美しく食欲をそそられる上、異なる2つの食感が味わえることから、たいへん好まれている。
しかし、流動性のある生地であるバッターはもちろん、ショートペーストであっても油分が焼成中に溶けるため生地が流動化して、パン生地表面から垂れて複合ベーカリー食品の外観を損なう問題、さらには焼成中に展板まで流出して焦げついたりする問題があった。
しかし、これらの公報に記載の方法では、バッターを上掛け生地に使用した場合では、垂れ防止について一定の効果を得るには、上記副原料を大量に添加することが必要であるため、生地の粘度が著しく高くなって扱いにくくなることに加え、生地が粉っぽい不良な食感になってしまう問題もあった。
また、ショートペーストを上掛け生地に使用した場合では、上記副原料を添加してもその効果は極めて弱く、その上、生地がぼろついたものとなってしまい極めて扱いにくくなることに加え、焼成後の上掛け生地も、ぼろついた不良な食感になってしまう問題もあった。
即ち、本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、複合ベーカリー食品生地の上掛け生地に使用する焼菓子生地であって、B型粘度計で、25℃、60rpmの条件下で測定したときのキサンタンガム1質量%水溶液の粘度が1000mPa・s以上である高粘度キサンタンガムを、0.01〜5質量%含有し、油分含量が10〜30質量%、且つ、水分含量が20〜50質量%のバッターであることを特徴とする焼菓子生地を提供することで、上記目的を達成したものである。
本発明で使用する高粘度キサンタンガムは、B型粘度計で、25℃、60rpmの条件下で測定したときの1質量%水溶液の粘度が1000mPa・s以上、好ましくは1200〜2500mPa・sとなるものである。
尚、通常のキサンタンガムは、B型粘度計で、25℃、60rpmの条件下で測定したときの1質量%水溶液の粘度が100〜800mPa・S程度である。
該高粘度キサンタンガムとしては、市販品を用いることができ、該市販品としては、伊那食品工業(株)製 商品名:ウルトラキサンタンV−T、ウルトラキサンタンV−7T等が挙げられる。
高粘度キサンタンガムの含有量が0.01質量%未満であると、得られる焼菓子の食感の改良効果が得られないことに加え、上掛け生地に使用した場合、焼成中に垂れてしまう。また、5質量%を超えると、表面がひび割れ状になったり、食感がねちゃついたものになってしまうことに加え、生地粘度が高くなりすぎ、強い曳糸性を示すなど、扱いにくい物性となってしまう。
上記澱粉類の含有量は、上記焼菓子生地中、0〜50質量%が好ましく、5〜35質量%がより好ましい。
上記油脂類の含有量は、上記焼菓子生地中、5〜50質量%が好ましく、5〜35質量%がより好ましい。
上記卵類の含有量は、上記焼菓子生地中、3〜50質量%が好ましく、10〜45質量%がより好ましい。
上記糖類の含有量は、上記焼菓子生地中、10〜45質量%が好ましく、10〜35質量%がより好ましい。
上記乳製品の含有量は、上記焼菓子生地中、0〜20質量%が好ましく、0〜15質量%がより好ましい。
上記乳化剤の含有量は、上記焼菓子生地中、0〜3質量%が好ましく、0〜1質量%がより好ましい。
ここでバッターの油分含量が30質量%を超えると、油っぽい食感となってしまうおそれがあり、一方、油分含量が10質量%未満であると歯切れが悪くなるおそれがある。また、水分含量が20質量%未満であると、ソフトでしっとりした食感が得られにくく、焼成直後の食感が、全体に均質なものにならないおそれがある。一方、水分含量が50質量%を超えると、ねちゃついた食感の焼菓子となってしまうおそれがある。
本発明の焼菓子の製造方法は、焼菓子生地を製造する過程において、高粘度キサンタンガムを添加及び混合すること以外は、公知の焼菓子の製造方法によって得ることができる。
本発明の焼菓子生地は、特に焼成時の流動性が少なく、得られる焼菓子の食感がしっとりとしてボソつきがなく、上掛け生地として使用する。
尚、実施例1は、上記高粘度キサンタンガムを含有する焼菓子生地(チョコレートケーキ生地)の製造、比較例1及び2は、それぞれ通常のキサンタンガム又は糊化澱粉を含有する焼菓子生地(チョコレートケーキ生地)の製造、比較例3は、上記高粘度キサンタンガムを含有しない焼菓子生地(チョコレートケーキ生地)の製造を示す。
実施例及び比較例で製造した焼菓子生地を上掛け生地として、複合ベーカリー食品(メロンパン)を製造し、後述する方法により評価した。
マーガリン23質量部、上白糖23質量部を縦型ミキサーでビーターを使用して低速1分、中速1分混合したのち、全卵(正味)32質量部を徐々に添加しながらさらに中速2分混合した。次に、あらかじめ混合しておいたココアパウダー8質量部、アーモンドプードル4質量部、高粘度キサンタンガム(ウルトラキサンタンV−7:伊那食品製、B型粘度計で、25℃、60rpmの条件下で測定したとき、キサンタンガムの1質量%水溶液の粘度が、1800mPa・s)0.1質量部の混合物を添加し、中速1分混合した。最後に薄力粉9.9質量部を添加し、低速1分混合することで油分含量26質量%、水分含量30質量%のバッターである本発明の焼菓子生地(チョコレートケーキ生地)を得た。
実施例1で使用した高粘度キサンタンガムに代えて、通常のキサンタンガム(エコーガムKO−B:大日本住友製薬製、B型粘度計で、25℃、60rpmの条件下で測定したとき、キサンタンガムの1質量%水溶液の粘度が、500mPa・s)を使用した以外は、実施例1と同様の配合・製法で、油分含量26質量%、水分含量30質量%のバッターである比較例1の焼菓子生地(チョコレートケーキ生地)を得た。
実施例1で使用した高粘度キサンタンガムに代えて、糊化澱粉(パインソフトB:松谷化学製)3質量%を使用し、薄力粉を7質量部に変更した以外は、実施例1と同様の配合・製法で、油分含量26質量%、水分含量30質量%のバッターである比較例2の焼菓子生地(チョコレートケーキ生地)を得た。
実施例1で使用した高粘度キサンタンガムを無添加とし、薄力粉を10質量部に変更した以外は、実施例1と同様の配合・製法で、油分含量26質量%、水分含量30質量%のバッターである比較例3の焼菓子生地(チョコレートケーキ生地)を得た。
下記の配合・製法で得られた菓子パン生地の上に、上記焼菓子生地を上掛け生地として使用した複合生地を得、さらに焼成して複合ベーカリー食品(メロンパン)を製造し、得られた複合ベーカリー食品について、上掛け生地の垂れの程度、上掛け生地表面の状態、食感を下記評価基準にしたがって評価した。その結果を下記〔表1〕に示した。
強力粉70質量部、薄力粉30質量部、イースト4質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖15質量部、食塩1.2質量部、脱脂粉乳2質量部、全卵(正味)10質量部、水52質量部をミキサーボウルに投入し、フックを使用して低速3分、中速2分混合した。ここに、練り込み油脂(マーガリン)12質量部を投入し、更に低速2分、中速2分、高速2分混合し、菓子パン生地を得た。(捏ね上げ温度:26℃)
上記菓子パン生地をフロアタイム50分とった後、45gに分割、丸目を行ない、ベンチタイム20分とった後、コッペ型に成型して展板に並べ、38℃、湿度85%で50分ホイロをとった。この菓子パン生地上に、上記焼菓子生地を35g上掛けして、固定オーブンで180℃13分焼成した。
・生地の垂れ:
◎:上掛け生地が展板に達していない。
〇:上掛け生地が2〜3条の細い流れで展板に達している。
△:上掛け生地が塊状となって展板に達している。
×:上掛け生地のほとんどが展板まで流出している。
◎:平滑な表面である
〇:粗い凹凸が見られる
△:空隙が多数見られる
×:割れ目が多数見られる
◎:ソフトでしっとりしていて、且つ、歯切れが良好である。
〇:ソフトでしっとりしている。
△:ややボソついた食感である。
×:ボソついた食感である。
それに対し、通常のキサンタンガムを使用した比較例1の焼菓子生地から得られた複合ベーカリー食品は、生地の垂れの点は良好であったが、食感はぼそついた食感で不良であった。なお、表面の状態は未凍結品では良好であったが、凍結品は悪化しており、冷凍耐性が不十分であった。
また、糊料を含有しない比較例3の焼菓子生地から得られた複合ベーカリー食品は、生地の垂れが激しく、また、食感もぼそついた食感で不良であった。なお、表面の状態は未凍結品では良好であったが、凍結品は悪化しており、冷凍耐性が不十分であった。
Claims (1)
- 複合ベーカリー食品生地の上掛け生地に使用する焼菓子生地であって、B型粘度計で、25℃、60rpmの条件下で測定したときのキサンタンガム1質量%水溶液の粘度が1000mPa・s以上である高粘度キサンタンガムを、0.01〜5質量%含有し、油分含量が10〜30質量%、且つ、水分含量が20〜50質量%のバッターであることを特徴とする焼菓子生地。
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