JP6691765B2 - 複合菓子の製造方法 - Google Patents

複合菓子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6691765B2
JP6691765B2 JP2015229776A JP2015229776A JP6691765B2 JP 6691765 B2 JP6691765 B2 JP 6691765B2 JP 2015229776 A JP2015229776 A JP 2015229776A JP 2015229776 A JP2015229776 A JP 2015229776A JP 6691765 B2 JP6691765 B2 JP 6691765B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dough
mass
pie
oil
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015229776A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017093363A (ja
Inventor
千恵 岡本
千恵 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Adeka Corp
Original Assignee
Adeka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Adeka Corp filed Critical Adeka Corp
Priority to JP2015229776A priority Critical patent/JP6691765B2/ja
Publication of JP2017093363A publication Critical patent/JP2017093363A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6691765B2 publication Critical patent/JP6691765B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Confectionery (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

本発明は、パイとシューの複合菓子を、安定して製造することができる、複合菓子の製造方法に関する。
焼菓子には様々な配合や製法のものがあるが、膨張率が高い、即ち体積の大きな焼菓子として、シューと、パイが知られている。
シューは、澱粉類を糊化した形態で含有することに加え、さらに卵を大量に含有し、水分含量が極めて高いシュー生地を使用する。そのため、焼成により生地が大きく膨張し、空洞を有する大きなキャベツ状の表面がごつごつした形状の焼菓子となる。
また、パイは、ロールイン油脂により生地の層間に油脂層が形成されている積層状生地を使用する。そのため、焼成時により生地中の水分がその油脂層を押し上げて膨張することから、浮きが高いが不均質な浮きの高さである層状構造の焼菓子となる。
ここで、より体積の大きな焼菓子を得ることを目的として、この2種のシュー生地と積層状生地を組み合わせて焼成した複合菓子はいろいろ考案され、紹介されている。
例えば、積層状生地の上にシュー生地を絞って焼成したもの(例えば特許文献1参照)シュー生地の上に積層状生地を置いて焼成した複合菓子(例えば特許文献2、3参照)、積層状生地の中にシュー生地を包餡し、焼成した複合菓子(例えば特許文献4参照)、練りパイ生地でシュー生地を包餡して焼成した複合菓子(例えば特許文献5、6参照)、積層状生地でシュー生地を包んで焼成した複合菓子(例えば特許文献7参照)、積層状生地に孔やスリットをあけてシュー生地をその孔から突出させた複合菓子(例えば特許文献8、9参照)、層を横切る形でスライスした積層状生地をシュー生地の上において焼成した複合菓子(例えば特許文献10、11参照)、渦巻状又は同心円状に打ち抜いた積層状生地をシュー生地の上において焼成した複合菓子(例えば特許文献12参照)などが紹介されている。
しかし、これらの複合菓子は、シュー生地と積層状生地を組み合わせその2種の形態を単純に楽しむもの、積層状生地中に空洞を生じさせるもの、あるいは、シューの表面に装飾的効果を与えるものであり、また、安定した形状にならないという問題、パイ部分の表面が平滑でないという問題があった。
また、洋菓子業界では、これらの複合菓子に代わる新規な形状と食感の複合菓子が求められている。
特開昭58−056634号公報 特開平10−066502号公報 特開平06−327408号公報 特開昭58−013339号公報 実案登録3086215号公報 実案登録3086216号公報 特開2000−157150号公報 特開2002−176916号公報 特開2002−272360号公報 特開平10−150910号公報 特開平02−167021号公報 特開2000−139328号公報
従って、本発明の目的は、体積が大きく、形状が一定で、パイ部分の表面が平滑である、パイとシューの複合菓子を、安定して製造することができる、複合菓子の製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく種々検討した結果、シュー生地と積層状生地の複合方法を工夫し、さらに型焼きすることで、上記問題を解決可能であることを見出した。
本発明は、上記知見により得られたものであり、焼型の底面に、層を横切るようにスライスして得られた板状のパイ生地を敷き、その上にシュー生地を入れ、焼成することを特徴とする複合菓子の製造方法を提供するものである。
本発明の複合菓子の製造方法によれば、体積が大きく、形状が一定で、パイ部分の表面が平滑である、パイとシューの複合菓子を、安定して製造することができる。
以下、本発明について好ましい実施形態に基づいて詳述する。
まず本発明で使用するシュー生地について述べる。
本発明に用いられるシュー生地は、特に限定されず、小麦粉類、油脂類、卵類及び水を主体とし、澱粉の糊化作用を利用して得られるものである。
上記シュー生地で使用する小麦粉類の例としては、強力粉、薄力粉、フランス粉、全粒粉等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。
また、上記シュー生地で使用する油脂類としては、バター、マーガリン、ラード、牛脂、ショートニング、液状油等が挙げられ、これらの中から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。
さらに、上記シュー生地で使用する卵類としては、全卵、卵黄、卵白、加塩全卵、加塩卵黄、加塩卵白、加糖全卵、加糖卵黄、加糖卵白、乾燥全卵、乾燥卵黄、凍結全卵、凍結卵黄、凍結卵白、凍結加糖全卵、凍結加糖卵黄、凍結加糖卵白、酵素処理全卵、酵素処理卵黄などを用いることができ、これらの中から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。
なお、上記シュー生地中の水の一部または全部を、例えば、牛乳、部分脱脂乳、脱脂乳、発酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料、加工乳、果汁、コーヒー、紅茶等の、水を多く含む食品や食品素材で置換してもよい。
また、本発明では、上記シュー生地が水溶性糖類を3〜20質量%、好ましくは5〜10質量%含有することにより、シュー生地と積層状生地の結着性を高めることができ、また、焼成後の層状構造の損壊防止効果を飛躍的に向上させることができる。
上記水溶性糖類としては、特に限定されないが、例えば上白糖、グラニュー糖、粉糖、液糖、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、乳糖、酵素糖化水飴、還元澱粉糖化物、異性化液糖、ショ糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、還元乳糖、ソルビトール、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、ステビア、アスパルテーム等の糖類が挙げられる。これらの糖類は、単独で用いることもでき、又は2種以上を組み合わせて用いることもできる。また、フラワーペースト類や、カスタード類などの上記水溶性糖類を含有する製菓材料を添加することももちろん可能である。
また、上記シュー生地には、本発明の目的の範囲内で所要により上記成分以外の食品や添加物を配合することができる。
上記のシュー生地に使用できる上記成分以外の食品や添加物としては、例えば、コーンスターチ、小麦澱粉等の澱粉類、澱粉に対し糊化、リン酸架橋等の処理を施した加工澱粉類、クリーム、チーズ、濃縮ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、蛋白質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳等の乳製品、岩塩、精製塩、天塩等の食塩、デキストリン類、カゼインカルシウム、カゼインナトリウム、カゼインカリウム等の乳蛋白、アミラーゼ、プロテアーゼ、アミログルコシダーゼ、プルラナーゼ、ペントサナーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、ホスフォリパーゼ、カタラーゼ、リポキシゲナーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ、スルフィドリルオキシダーゼ、ヘキソースオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ等の酵素、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン有機酸脂肪酸エステル、レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム等の乳化剤、重炭酸アンモニウム、重曹、バーキングパウダー、イスパタ等の膨張剤、アスコルビン酸、シスチン等の酸化剤や還元剤、トコフェロール、茶抽出物、アスコルビン酸脂肪酸エステル等の酸化防止剤、β―カロチン、カラメル、紅麹色素等の着色料類、酢酸、乳酸、グルコン酸等の酸味料、塩化カリウム等の呈味剤、調味料、pH調整剤、食品保存料、日持ち向上剤、果実、ナッツペースト、香辛料、カカオマス、ココアパウダー、穀類、豆類、野菜類、肉類、酒類、魚介類等の食品素材、着香料等が挙げられる。
次に、本発明に使用するシュー生地の製造方法について述べる。
本発明で使用するシュー生地の製造方法は、通常のシューの製造方法でよく特に限定されない。例えば、水、油脂類、食塩等を大きめの鍋、ボール等の容器に入れ煮沸させ、薄力粉等の小麦粉類を加え練り上げて十分糊化させ、これに卵類を数回に分けて加え、均一に混合することによって得ることができる。なお、水溶性糖類については、糊化前に添加すると糊化抑制作用により得られる複合菓子の体積が低下するため、小麦粉類の糊化後の添加混合が好ましい。
次に本発明で使用するパイ生地について述べる。
本発明で使用するパイ生地とは、小麦粉主体のドウに対し、可塑性油脂組成物をロールインすることによって得られるものである。
上記小麦粉主体のドウとは、小麦粉に、水と、必要に応じて小麦粉以外の穀粉、油脂、卵、粉乳、食塩、糖類、呈味剤、イースト菌、膨張剤等を加えて練り上げたものである。なお、本発明では、良好な層状構造を得ることができる点でイースト菌を含まないことが好ましい。
本発明で使用する可塑性油脂組成物は、一般のパイやデニッシュ・ペストリー等のパイ生地の製造で使用するバターや水中油型マーガリン、油中水型マーガリン、ショートニング等であり、折り畳み作業に適したシート状、ブロック状、あるいは小片状の一般的なロールイン用の可塑性油脂組成物を使用することができる。
上記可塑性油脂組成物に使用する原料の油脂としては、特に限定されないが、例えばパーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、ナタネ油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂、魚油、鯨油等の各種植物油脂、動物油脂並びにこれらを水素添加、分別及びエステル交換から選択される1又は2以上の処理を施した加工油脂が挙げられる。
本発明においてはこれらの油脂を単独で用いることもでき、また2種以上を組み合わせて用いることもできる。さらに、本発明で使用する可塑性油脂組成物は、上記の原料油脂の他に、必要により、副原料として、水、糖類、糖アルコール類、乳化剤、食塩、香料、着色料、酸化防止剤、各種呈味材料等を使用することができる。そして、原料油脂やその他の副原料を用いて常法に従い、ショートニングやマーガリン等のシート状、ブロック状、あるいは小片状の可塑性油脂組成物とする。
本発明で使用するパイ生地とは、上記小麦粉主体のドウに対し、上記可塑性油脂組成物をロールインすることによって得られるものであるが、ここで可塑性油脂組成物のロールイン量は、上記の小麦粉主体のドウ100質量部に対して、好ましくは5〜80質量部、より好ましくは15〜70質量部、さらに好ましくは30〜60質量部である。可塑性油脂組成物が5質量部よりも少ないと、得られる複合菓子が層状構造を有さないものになるおそれがあるため好ましくなく、また可塑性油脂組成物が80質量部よりも多いと、得られる複合菓子の層状構造部分が脆く、損壊しやすくなってしまうおそれがあり、また、油っぽい食感となってしまう上に焼成時に油脂漏れが発生するおそれもある。
また、パイ生地の好ましい層数は3〜512層、より好ましくは16〜256層である。層数が3層よりも少ないと、得られる複合菓子の層状構造部分が脆く、損壊しやすくなってしまうおそれがあり、また、油っぽい食感となってしまう上に焼成時に油脂漏れが発生するおそれもある。また層数が512層よりも多いと、得られる複合菓子が層状構造を有さないものになるおそれがある。
上記ロールインの方法としては、シート状の可塑性油脂組成物を使用した折パイ方式であっても、小片状の可塑性油脂組成物を使用した練りパイ方式であってもよい。
なお、上記シート状の可塑性油脂組成物とは厚さ2〜30mmのもので、成形済みのものでもよいし、ブロック状の可塑性油脂組成物をバターポンプ等で送りだし、連続的に生地上にシート状に合わせていく方法によるものでもよい。
また、上記小片状とは、立方体状、直方体状、角柱状、円柱状、半円柱状、球状、薄片状、そぼろ状、塊状等の形状で、その大きさが、立方体状又は直方体状のものは一辺の長さが2mm以上30mm以下程度、角柱状のものは断面となる多角形の一辺が2mm以上30mm以下で長さが2mm以上100mm以下程度、円柱状又は半円柱状のものは直径が2mm以上30mm以下で長さが2mm以上100mm以下程度、球状のものは直径が2mm以上30mm以下程度、薄片状のものは厚さが0.5mm以上5mm以下程度、そぼろ状や塊状の場合はその平均粒径が2mm以上30mm程度のものである。
本発明では、上記のようにして得られたパイ生地を、必要に応じ、圧延したり、ストーリングしたり、3つ折り〜多層折り、パルミエ成形等の成形をしてから、層を横切るようにスライスして板状生地とする。なかでも本発明では、安定した形状を得ることが容易である点でストーリングしてからスライスしたものであることが好ましい。
上記パイ生地を層を横切るようにスライスする際、層を横切る角度は、層と垂直方向の±45°以内であることが好ましく、より好ましくは±30°以内、さらに好ましくは±15°以内、最も好ましくは±5°以内である。尚、「層を横切るようにスライスする」とは、スライス断面に積層構造が現れるようにスライスすることを意味する。ストーリングしたり、3つ折り〜多層折り、パルミエ成形等の成形をしてからスライスする場合は、うず巻き、3つ折り〜多層折り、パルミエ等の形状がスライス断面に現れるようにスライスする。
また、本発明では、パイ部分の表面がより平滑である複合菓子が得られる点で、上記板状のパイ生地が、スライス後にさらに延展して得られたものであることが好ましい。
ここで板状のパイ生地のサイズは、目的とする複合菓子のサイズや、下で述べる焼型のサイズ等を考慮して適宜選択すればよく、特に制限されるものではないが、その厚さについては、焼型に敷く点で1〜10mmであることが好ましく、より好ましくは2〜8mm、特に好ましくは2〜5mmとする。また、板状のパイ生地の形状は、目的とする複合菓子の外観や焼型の形状によって適宜選択すればよい。
本発明は、上記板状のパイ生地を、焼型の底面に敷き、その上に、上記シュー生地を入れ、焼成するものである。
具体的には焼型中に板状のパイ生地を敷き、その上にシュー生地を積置する方法や、シュー生地を板状のパイ生地に積置した後に焼型に入れる方法、あるいは板状のパイ生地でシュー生地を包んでから焼型に入れる方法などを適宜選択することができる。
なお、焼型の底面に上記パイ生地を敷く際には、離形性が優れ、より安定した形状の複合菓子が得られる点で、焼型の底面だけでなく、側面を含む内面すべてを覆い、シュー生地が焼型と接触しないようにすることが好ましい。
ここで、板状のパイ生地の上に入れるシュー生地の量は、目的とする複合菓子のサイズや、焼型のサイズ等を考慮して適宜選択すればよく、特に制限されるものではないが、例えば、直径80mmのわん高型を使用する場合は、好ましくは5〜30g、より好ましくは10〜20gである。
なお、ここで使用する焼型としては、金属製のものであっても、紙製のものであっても、また、プラスティック製やゴム製、シリコン製、陶器製、木製など、焼菓子に使用される焼型であれば問題なく使用可能であり、金属製のものの例としては、六取り展板や八取り展板にわん型、カステラカップ型、ホール型、フォーマル型、小判型、マフィン型、フラワー型、カップケーキ型、玉子型などの複数の窪みを設けたいわゆる型展板や、単体のカップケーキ型、プリン型、パウンド型、デコ型、あるいはアルミカップなどが挙げられ、紙製のものとしては、マフィン型やカップケーキ型などが挙げられる。
なお、本発明では、上記焼型のなかでも、複合菓子の形状の安定性、離形性、あるいは量産性の点で金属製の型展板、とくにわん型や半円筒型の型展板を使用することが好ましい。
焼成温度は、通常のべーカリー食品同様、好ましくは160℃〜250℃、より好ましくは170℃〜220℃である。160℃未満であると焼成時間が延びてしまうことに加え、得られる複合菓子が体積が小さく、またパイ部分の火どおりが悪いものとなってしまう。また250℃を超えると焦げを生じ、食味が悪く、また体積も小さいものとなってしまうおそれがある。
焼成後、型展板や金属性焼型など繰り返し使用する焼型を使用した場合は、焼成後ただちに反転させる等の方法で焼成品を型抜きし、放冷後、必要に応じ、包装する。
なお、焼型に敷紙を敷いて焼成した場合は、型抜き後、適当な時間おいて紙を剥してもよいし、喫食時にはがしてもよい。
本発明の複合菓子の製造方法によれば、体積が大きく、形状が一定で、パイ部分の表面が平滑である、パイとシューの複合菓子を、安定して製造することができる。
以上のようにして得られた複合菓子は、シューの少なくとも底面にパイが結着した外観を呈するものであるが、体積が大きく、形状が一定で、パイ部分の表面が平滑であるという特徴を有する。
なお得られた複合菓子は、十分な空洞を有しているため、カスタードクリームやホイップクリーム、ジャムや餡といったフィリング材を十分な量を注入することが可能である。
また、その形状の安定化や装飾のためにナパージュやグラサージュ、あるいはチョコレート掛けをすることも可能である。
以下に実施例を比較例と共に挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
〔実施例1〕
<シュー生地の製造>
シュー生地配合:シューマーガリン140質量部、水140質量部、薄力粉100質量部、全卵(正味)210質量部、重炭安1質量部、上白糖10質量部
シュー生地製法:水、シューマーガリンをミキサーボウルに投入し軽く混合後、加熱し沸騰させたところに、小麦粉を加え、木へらで1分練りながら、十分に糊化させた。竪型ミキサーにこのミキサーボウルをセットし、ビーターを使用し、高速2分ミキシングした。さらに全卵を3回に分けて投入し、投入毎に中速1分ミキシングし、シュー生地を得た。なお、重炭安と上白糖は、3回目の全卵投入の際に、該全卵に溶解して加えた。
<パイ生地の製造>
強力粉70質量部、薄力粉30質量部、食塩1.5質量部、脱脂粉乳3質量部、練り込み油脂(マーガリン)5質量部、水54質量部をミキサーボウルに投入し、竪型ミキサーにて低速3分、中速3分ミキシングし、小麦粉を主体とする生地を得た。この生地を5℃の冷蔵庫内で4時間リタードした。この生地にシート状の可塑性油脂組成物(ロールイン用油脂)80質量部を積置し、リバースシーターを用いて常法によりロールイン(4つ折り4回)し、縦300mm、横300mm、厚さ35mmに成形し、小麦粉を主体とするドウ100質量部に対し可塑性油脂組成物を48質量部含み、層数が256層であるパイ生地とした。
<板状生地の製造>
得られたパイ生地は、5℃で一晩冷却後、5mmまで圧延し、ストーリングして直径70mmの棒状とし、再び5℃で2時間冷却後、層を横切るように垂直方向に幅10mmにスライスし、これをさらにシーターで厚さ2.5mmまで圧延し、板状生地とした。
<複合菓子の製造>
上記板状のパイ生地を、直径70mm、開口部直径33mmの金属製わん高型展板に押し込み、焼型に密着させ、はみだした部分を切除し、その上に上記シュー生地を20g入れ、固定窯で25分焼成し、複合菓子を得た。窯だし後、ただちに型展板を反転して複合菓子を取り出した。離型性はきわめて良好であり、また、得られた複合菓子は、体積が大きく、形状が一定で、パイ部分の表面が平滑で良好な外観であった。
〔実施例2〕
<シュー生地の製造>
シュー生地配合:シューマーガリン130質量部、水140質量部、薄力粉100質量部、全卵(正味)240質量部、重炭安1質量部
シュー生地製法:水、シューマーガリンをミキサーボウルに投入し軽く混合後、加熱し沸騰させたところに、小麦粉を加え、木へらで1分練りながら、十分に糊化させた。竪型ミキサーにこのミキサーボウルをセットし、ビーターを使用し、高速2分ミキシングした。さらに全卵を3回に分けて投入し、投入毎に中速1分ミキシングし、シュー生地を得た。なお、重炭安は、3回目の全卵投入の際に、該全卵に溶解して加えた。
<パイ生地の製造>
強力粉50質量部、薄力粉50質量部、食塩1.5質量部、練り込み油脂(マーガリン)15質量部、水45質量部をミキサーボウルに投入し、竪型ミキサーにて低速3分、中速3分ミキシングし、小麦粉を主体とする生地を得た。この生地に小片状の可塑性油脂組成物(ロールイン用油脂)80質量部を小片が見えなくなるまでミキシングする。この生地を5℃の冷蔵庫内で4時間リタードしパイ生地とした。
<板状生地の製造>
得られたパイ生地は、5℃で一晩冷却後、5mmまで圧延し、ストーリングして直径70mmの棒状とし、再び5℃で2時間冷却後、層を横切るように垂直方向に幅10mmにスライスし、これをさらにシーターで厚さ2.5mmまで圧延し、板状生地とした。
<複合菓子の製造>
上記板状のパイ生地を、直径70mm、開口部直径33mmの金属製わん高型展板に押し込み、焼型に密着させ、はみだした部分を切除し、その上に上記シュー生地を20g入れ、固定窯で25分焼成し、複合菓子を得た。窯だし後、ただちに型展板を反転して複合菓子を取り出した。離型性はきわめて良好であり、また、得られた複合菓子は、体積が大きく、形状が一定で、パイ部分の表面が平滑で良好な外観であった。
〔実施例3〕
<シュー生地の製造>
シュー生地配合:シューマーガリン140質量部、水140質量部、薄力粉100質量部、全卵(正味)210質量部、重炭安1質量部、上白糖10質量部
シュー生地製法:水、シューマーガリンをミキサーボウルに投入し軽く混合後、加熱し沸騰させたところに、小麦粉を加え、木へらで1分練りながら、十分に糊化させた。竪型ミキサーにこのミキサーボウルをセットし、ビーターを使用し、高速2分ミキシングした。さらに全卵を3回に分けて投入し、投入毎に中速1分ミキシングし、シュー生地を得た。なお、重炭安と上白糖は、3回目の全卵投入の際に、該全卵に溶解して加えた。
<パイ生地の製造>
強力粉70質量部、薄力粉30質量部、食塩1.5質量部、脱脂粉乳3質量部、練り込み油脂(マーガリン)5質量部、水54質量部をミキサーボウルに投入し、竪型ミキサーにて低速3分、中速3分ミキシングし、小麦粉を主体とする生地を得た。この生地を5℃の冷蔵庫内で4時間リタードした。この生地にシート状の可塑性油脂組成物(ロールイン用油脂)80質量部を積置し、リバースシーターを用いて常法によりロールイン(4つ折り4回)し、縦300mm、横300mm、厚さ35mmに成形し、小麦粉を主体とするドウ100質量部に対し可塑性油脂組成物を48質量部含み、層数が256層であるパイ生地とした。
<板状生地の製造>
得られたパイ生地は、5℃で一晩冷却後、厚さ2.5mmにスライスし、縦70mm、横150mmにカットし、板状生地とした。
<複合菓子の製造>
上記板状のパイ生地を、長さ150mm、幅26mmの金属製半円筒型展板(スティックフィナンシェ型展板)に押し込み、焼型に密着させ、はみだした部分を切除し、その上に上記シュー生地を30g入れ、固定窯で25分焼成し、複合菓子を得た。窯だし後、ただちに型展板を反転して複合菓子を取り出した。離型性はきわめて良好であり、また、得られた複合菓子は、体積が大きく、形状が一定で、パイ部分の表面が平滑で良好な外観であった。

Claims (3)

  1. 焼型の底面に、層を横切るようにスライスして得られた板状のパイ生地を敷き、その上にシュー生地を入れ、焼成する複合菓子の製造方法であって、焼型が、わん型、わん高型、半円筒型のいずれかである複合菓子の製造方法
  2. 上記板状のパイ生地が、パイ生地をストーリングしてからスライスしたものであることを特徴とする請求項1記載の複合菓子の製造方法。
  3. 上記板状のパイ生地が、スライス後にさらに延展して得られたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の複合菓子の製造方法。
JP2015229776A 2015-11-25 2015-11-25 複合菓子の製造方法 Active JP6691765B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015229776A JP6691765B2 (ja) 2015-11-25 2015-11-25 複合菓子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015229776A JP6691765B2 (ja) 2015-11-25 2015-11-25 複合菓子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017093363A JP2017093363A (ja) 2017-06-01
JP6691765B2 true JP6691765B2 (ja) 2020-05-13

Family

ID=58804369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015229776A Active JP6691765B2 (ja) 2015-11-25 2015-11-25 複合菓子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6691765B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017093363A (ja) 2017-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6572531B2 (ja) ベーカリー製品用チョコレート類及びベーカリー製品の製造法
JP2006296345A (ja) 焼成用トッピング材およびトッピングされた菓子類またはパン類
JP5859292B2 (ja) チルドパンの製造方法
JP6691765B2 (ja) 複合菓子の製造方法
JP6200272B2 (ja) 層状パンの製造方法及び層状パン
JP2013081391A (ja) 複合焼菓子生地
JP4318432B2 (ja) 加糖ロールイン油脂組成物
JP4416699B2 (ja) 複合積層状ベーカリー生地、層状ベーカリー食品及び複合積層状ベーカリー生地の製造方法。
JP2016086740A (ja) パン生地及びパン生地の製造方法
JP5858604B2 (ja) 複合菓子生地
JP2006115755A (ja) 型焼き中空焼菓子
JP2005323535A (ja) シュー生地、及びシュー菓子の製造方法
JP5188951B2 (ja) 複合菓子生地
JP2010081869A (ja) 複合菓子生地及び複合菓子の製造方法
JP2005341902A (ja) 菓子生地の製造方法
JP2011229446A (ja) カラメル化用トッピング材組成物
JP2008253160A (ja) フラワーペースト類
JP2011234650A (ja) 焼菓子の製造方法
JP2011055785A (ja) 複合焼菓子生地及び複合焼菓子の製造方法
JP2018061486A (ja) 冷凍喫食用ベーカリー製品
JP2008086211A (ja) 複合ベーカリー食品の製造方法
JP2007252202A (ja) 練りパイ生地の製造方法
JP2014057551A (ja) シュー生地および複合菓子生地
JP2006223108A (ja) パン類
JP2023030751A (ja) ベーカリー生地

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181010

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190820

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191016

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200317

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200413

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6691765

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151