JP5858436B2 - ばね成形機 - Google Patents

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Description

本発明は、第1加工ステージで線材から引張コイルばねの一端側フック部とコイル部とを成形すると共に他端側フック部を途中段階まで成形した後、その引張コイルばねを後続の線材から切り離して第2加工ステージに移動し、他端側フック部を完成させるばね成形機に関する。
この種のばね成形機は、一般に第1加工ステージで成形された引張コイルばねのコイル部を把持して第2加工ステージへと移動するコイル把持移送機構を備えている(例えば、特許文献1参照)。そして、従来のばね成形機では、コイル把持移送機構が第1及び第2の加工ステージの成形工具その他の被駆動部と同じ駆動源から動力を受けて、それら被駆動部と同期して動作する構造になっていた。
特開昭55−117537号公報(P.12〜P.13,第16図〜第20図)
しかしながら、上記した従来のばね成形機では、成形対象となる引張コイルばねの形状を変更する場合に、駆動源から第1及び第2の加工ステージの被駆動部又はコイル把持移送機構へと動力を伝達する動力伝達部品(例えば、カム、ギヤ等)の交換が必要になるので、成形対象となる引張コイルばねの形状変更に手間がかかるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、成形対象となる引張コイルばねの形状変更に容易に対応可能なばね成形機の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るばね成形機は、ベース盤の前面に第1加工ステージと第2加工ステージとコイル把持移送機構とを備え、第1加工ステージに送給される線材から引張コイルばねのコイル部とそのコイル部の一端面に直交した一端側フック部とを成形し、他端側フック部をコイル部の他端面と略同一面内に位置した途中段階まで成形した後、コイル把持移送機構にてコイル部を把持して他端側フック部を後続の線材から切り離し、成形途中の引張コイルばねを第2加工ステージに移動してから他端側フック部をコイル部の他端面から曲げ起こすばね成形機において、第1加工ステージ及び第2加工ステージに備えた成形工具その他の被駆動部の駆動源である加工用サーボモータと、コイル把持移送機構の駆動源である移送用サーボモータとを別個に設け、それら加工用サーボモータの位置と移送用サーボモータの位置とを対応させて位置制御するサーボリンク手段を備え、コイル把持移送機構には、同一の回動中心回りに回動する第1及び第2のレバーと、第1及び第2のレバーをそれぞれ別々に回動する第1及び第2の移送用サーボモータとが備えられ、第1及び第2のレバーの間でコイル部を把持すると共に、第1及び第2のレバーを、それらの相互間を一定角度に維持して回動することで引張コイルばねを第1加工ステージから第2加工ステージに移動するところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項に記載のばね成形機において、筒形シャフトと、その筒形シャフトの内側を貫通して両端部が外側に突出した貫通シャフトとを備え、貫通シャフトの一端部に第1レバーを一体回転可能に設けると共に、貫通シャフトの他端部の外周面に第1の出力側ピニオンを一体回転可能に設ける一方、筒形シャフトの一端部に第2レバーを一体回転可能に設けると共に、筒形シャフトの他端部の外周面に第2の出力側ピニオンを一体回転可能に設け、筒形シャフト及び貫通シャフトの中心軸を挟んだ両側に第1及び第2の移送用サーボモータを配置して、第1の移送用サーボモータにて回転駆動される第1の入力側ピニオンと第1の出力側ピニオンとの間をベース盤の前面に直動可能に支持された第1直動ラックにて連結すると共に、第2の移送用サーボモータにて回転駆動される第2の入力側ピニオンと第2の出力側ピニオンとの間をベース盤の前面に直動可能に支持された第2直動ラックにて連結したところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1又は2に記載のばね成形機において、コイル部を把持したときに移送用サーボモータに通電する電流を予め設定された電流制限値に制限したところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項乃至の何れか1の請求項に記載のばね成形機において、第1加工ステージにおける成形工程の途中で、第1加工ステージに備えた被駆動部が第1又は第2のレバーの可動領域に進入して引張コイルばねの一部を成形する前進成形処理を行うように構成され、第1加工ステージにおける成形工程のうち前進成形処理の終了前までは、第1又は第2のレバーをコイル部を把持する把持位置から離れた第1離間位置に待機させ、前進成形処理の終了後に、第1又は第2のレバーを第1離間位置より把持位置に接近した第2離間位置に移動して待機させるように制御するところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項1乃至の何れか1の請求項に記載のばね成形機において、第1加工ステージにおける成形工程の途中で、第1加工ステージに備えた成形工具を駆動してコイル部の一巻き目の成形歪みを補正するところに特徴を有する。
本発明のばね成形機では、第1及び第2の加工ステージの被駆動部の駆動源である加工用サーボモータと、コイル把持移送機構の駆動源である移送用サーボモータとを別個に設けて、それら加工用サーボモータの位置と移送用サーボモータの位置とを対応させて位置制御するので、コイル把持移送機構と第1及び第2の加工ステージの被駆動部とを同期させて動作させることができると共に、一方と他方のサーボモータの位置制御用の位置データの対応を変更することで、成形対象となる引張コイルばねの形状変更に容易に対応することができる。
また、本発明のばね成形機のコイル把持移送機構では、第1及び第2の移送用サーボモータによって別々に駆動可能な第1及び第2のレバーが同一の回動中心回りに回動するので、第1及び第2のレバーの間でコイル部を把持する把持動作と、コイル部を把持した状態で引張コイルばねを第1から第2の加工ステージに移動する移動動作とを、共に第1及び第2の移送用サーボモータの協働によって行うことができる。これにより、第1及び第2の移送用サーボモータの負荷を分散させて低負荷とし、それらサーボモータの小型化及び高速化を図ることができる。
ここで、コイル把持移送機構における第1及び第2の各レバーと第1及び第2の各移送用サーボモータとの間は、例えば、複数の平歯車で連結してもよいし、複数のベベルギヤで連結してもよい。また、請求項の発明のように、各レバーと各移送用サーボモータとの間を、ベース盤の前面に直動可能に支持された第1及び第2の直動ラックを含む、所謂、ラックアンドピニオンによって連結してもよい。これにより、ベース盤の前面からのコイル把持移送機構の突出量を抑えることができる。
また、第1及び第2のレバーと第1及び第2の移送用サーボモータとのうち、例えば、一方のレバーと一方のサーボモータとの間のみをラックアンドピニオンによって連結し、他方のレバーと他方のサーボモータとを同軸上に並べて連結する構造も考えられるが、請求項の発明では、第1及び第2のレバーと一体に回転する回動シャフト及び貫通シャフトの中心軸を挟んだ両側に第1及び第2の移送用サーボモータを配置して、回動シャフト及び貫通シャフトと第1及び第2の移送用サーボモータとの間を、所謂、ラックアンドピニオンによって連結したので、第1及び第2のレバーに把持されたコイル部の側方に、第1及び第2の移送用サーボモータに挟まれたスペースを確保することができる。これにより、成形対象となる引張コイルばねの形状の自由度を高くすることが可能となる。
さらに、請求項の構成によれば、コイル把持移送機構によるコイル部に対する把持力を制限して、成形後のコイル部を塑性変形させてしまうことを防ぐことができる。
また、本発明によれば、上述の通り加工用と移送用のサーボモータを別個に設けたことで、第1及び第2の加工ステージの被駆動部とコイル把持移送機構との動作タイミングを任意かつ容易に変更することができるので、請求項の発明のように、第1加工ステージに備えた被駆動部を、コイル把持移送機構に備えた第1又は第2のレバーと干渉させずに、それら第1又は第2のレバーの可動領域に進入する位置まで接近させることができる。即ち、第1加工ステージの被駆動部とコイル把持移送機構の第1及び第2のレバーの配置の自由度が高くなる。
さらに、本発明によれば、従来では困難であった、第1加工ステージにおける成形工程の途中で、第1加工ステージの成形工具にてコイル部の一巻き目の成形歪みを補正する処理を行うことができる(請求項の発明)。
本発明の一実施形態に係るばね成形機の正面図 ばね成形機の一部を拡大した正面図 (A)クイル、衝合工具、下曲工具等の側面図,(B)それらの正面図 (A)第1加工ステージから退避した衝合工具の側面図,(B)第1加工ステージに進入した衝合工具の側面図 (A)一端側フック部を曲げ起こすときの上曲工具等の正面図,(B)一端側フック部を曲げ起こした後のクイル、衝合工具の側面図 (A)コイル部の成形開始時の衝合工具等の側面図、(B)それらの正面図 (A)コイル部の成形終了時の衝合工具等の正面図、(B)引張コイルばねを後続の線材から切り離す前のコイル把持移送機構等の側面図 (A)引張コイルばねを後続の線材から切り離す直前に引張コイルばねを把持したコイル把持移送機構の側面図,(B)その正面図 コイル把持移送機構及びコイル把持受取機構の側面図 コイル把持移送機構及びコイル把持受取機構の側面図 コイル把持移送機構及びコイル把持受取機構の側面図 コイル把持移送機構の一部破断の正面図 第2加工ステージで動作する固定側曲工具、可動側曲工具等の正面図 コントローラの概念図
以下、本発明の一実施形態を図1〜図14に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態のばね成形機10は、鉛直に起立したベース盤11を有し、そのベース盤11の前面11Aの中央前方に第1加工ステージS1を備えている。また、第1加工ステージS1の周りには第1〜第4の工具直動機構部21,22,23,24が放射線状に配置されてベース盤11の前面11Aに取り付けられている。なお、「加工ステージ」とは、加工が行われる境界を有しない領域(又は空間)を指し、本実施形態では、第1〜第4の工具直動機構部21,22,23,24により線材W(図3(A)参照)が加工される領域「第1加工ステージS1」になっている。以下、ベース盤11の前面11Aと直交する水平方向を前後方向とすると共に、ベース盤11に前方から向かって右側(図1及び図2における右側)を単に「右側」、その反対側を単に「左側」と呼んで説明を続ける。
図2には、ばね成形機10における第1加工ステージS1の周辺部分が拡大して示されている。同図における符号12は、クイルであって、ベース盤11の前面11Aから第1加工ステージS1に向かって水平に突出している。クイル12は、円柱体をその軸中心からずれた面で縦割りにして軸中心を含まない側を排除した構造をなしている。また、クイル12の縦割面12Aは右側を向いている。クイル12の軸中心には、線材送給孔12Cが貫通形成されていて、ベース盤11の後面側に備えた図示しない線材送給装置から線材送給孔12Cを通して線材W(図3(A)参照)が第1加工ステージS1に送給される。なお、クイル12の先端面は、中心部が最も前方に位置するように膨出した形状になっている。
図1に示された第1〜第4の工具直動機構部21,22,23,24は、ベース盤11の前面11Aと略平行に直動するスライダ21S,22S,23S,24Sを備えていて、それら各スライダ21S,22S,23S,24Sにおける直動方向の前端部に取り付けられた工具21K,22K,23K,24K(図5(A)参照)が、第1加工ステージS1に対して進退するようになっている。具体的には、第1工具直動機構部21は、クイル12から斜め右上方に延びた直線上でスライダ21Sが直動し、第2工具直動機構部22は、クイル12から鉛直上方に延びた直線上でスライダ22Sが直動し、第3工具直動機構部23は、クイル12から左側方に延びた直線上でスライダ23Sが直動し、さらに、第4工具直動機構部24は、クイル12から斜め左下方に延びた直線上でスライダ24Sが直動するようにそれぞれ配置されている。
第1〜第4の工具直動機構部21,22,23,24には、ベース盤11を貫通したカムシャフト26がそれぞれ回転可能に設けられている。そして、図示しないカムが各カムシャフト26と一体回転することで各スライダ21S,22S,23S,24Sが直動するようになっている。また、カム入力ギヤ27群の軸中心(即ち、カムシャフト26群の軸中心)は、クイル12の近傍位置を中心とした架空の基準円E1上に配置され、カムシャフト26群の後端部には、それぞれ同じ大きさのカム入力ギヤ27がそれぞれ一体回転可能に固定されている。そして、これらカム入力ギヤ27群に共通して噛合したセンターギヤ28が、ベース盤11の後面側に設けられている。
センターギヤ28は、円環状(ドーナッツ状)をなし、上記した基準円E1の中心を回転中心として回動するようにベース盤11に支持されている。そして、本発明に係る加工用サーボモータ29の回転動力を受けて回転駆動される。即ち、第1〜第4の工具直動機構部21,22,23,24のスライダ21S,22S,23S,24Sは、共通の加工用サーボモータ29を駆動源として互いに連動して駆動される。なお、前述した線材送給装置(図示せず)からの線材は、センターギヤ28の内側に通されている。
図5(A)には、第1工具直動機構部21(図1参照)に備えた工具21K(以下、「上曲工具21K」という)と、第2工具直動機構部22(図1参照)に備えた工具22K(以下、「衝合工具22K」という)と、第3工具直動機構部23(図1参照)に備えた工具23K(以下、「心金工具23K」という)と、第4工具直動機構部24(図1参照)に備えた工具24K(以下、「下曲工具24K」という)とを前方から見た状態が示されている。
図3(A)と図4(A)とに比較して示すように、衝合工具22Kは、上方からクイル12の前方領域に進入すると共に、クイル12に前方から対向させることが可能な傾斜面22Aを備えている。傾斜面22Aは、下方に向かうに従ってクイル12から離れるように傾斜していて、その傾斜面22Aには、上下方向に延びた成形溝22Bが形成されている。そして、傾斜面22Aがクイル12に前方から対向した状態で、成形溝22Bの中間位置と線材送給孔12Cの延長線が交差するように配置されている(図3(B)参照)。この状態で、線材送給孔12Cから線材Wが前方に送出されると、成形溝22Bの内面に衝合して下方に案内され、円形に成形される。
図3(B)に示すように、心金工具23Kは、左側方からクイル12の前方領域に進入すると共に、先端に鉛直方向と平行な摺接平面23Aを有し、その摺接平面23Aが線材送給孔12Cから送出直後の線材Wに左側方から宛われる。また、心金工具23Kの上面には、先端側を段付き状に陥没させてカット用段差部23Dが形成されている。
図3(B)に示すように、下曲工具24Kは、先端部が直動方向に延びた帯板構造をなしている。その帯板構造の幅方向は、クイル12の軸方向を向き、先端面は帯板構造の表裏両面間を連絡するように丸みを帯びた成形湾曲面24Aになっている。そして、その成形湾曲面24Aが、線材送給孔12Cの略真下に位置し、円弧状に成形された線材Wの下端部に斜め左下方から宛われる。また、上記した衝合工具22Kと心金工具23Kと下曲工具24Kとの協働により、線材Wを捻りながら円弧状に成形することができる。即ち、線材Wをコイル状に成形することができる。
図5(A)に示すように、上曲工具21Kは、下曲工具24Kの帯板構造部分の上面と平行な第1平坦傾斜面21Aと、鉛直方向と平行な第2平坦傾斜面21Bとを交差させた鋭角先端部21Eを有している。また、第1工具直動機構部21には、上曲工具21Kが固定されたスライダ21Sに重ねて図示しないサブスライダがスライダ21Sと同一方向に直動可能に備えられ、カムシャフト26と一体回転するカムも、スライダ21S用とサブスライダ用との2つが重ねて取り付けられている。そして、図5(A)に示したカットオフ工具21Tがサブスライダに固定され、心金工具23Kとカットオフ工具21Tとが協働して線材Wを切断することができるようになっている。
図2に示すように、本実施形態のばね成形機10は、第1加工ステージS1の下方に第2加工ステージS2を備えていて、図13の右側に全体が示された引張コイルばね90を第1加工ステージS1で途中まで成形してから、その残りを第2加工ステージS2で成形するようになっている。まずは、第1加工ステージS1で行われる引張コイルばね90の成形工程について説明する。
線材Wから引張コイルばね90を成形するには、衝合工具22K、心金工具23K、下曲工具24Kの協働により、図3(A)に示すように、線材Wから半円弧状の第1半円弧部80成形する。次いで、図4(A)に示すように、衝合工具22K、心金工具23K、下曲工具24Kを第1加工ステージS1から退避させて線材Wを所定量送給し、第1半円弧部80から第1直線部81が延びた状態にする。次いで、図4(B)に示すように、衝合工具22Kを前進させて第1直線部81を基端部から下方に折り曲げ、第1直線部81の後尾に1/4円弧部82を成形する。
次いで、図5(A)に示すように、衝合工具22Kを後退させてから、上曲工具21Kと下曲工具24Kとを互いにすれ違う位置まで前進させる。これにより、第1直線部81が、上曲工具21Kの第1平坦傾斜面21Aと下曲工具24Kとの間に挟まれて1/4円弧部82の下端部から右斜め上方に鋭角状に曲げられ、その後、上曲工具21Kと下曲工具24Kとが後退して、スプリングバックにより、第1直線部81が1/4円弧部82の下端部から右水平側方に延びた状態になる(図5(B)参照)。
次いで、図6(A)及び図6(B)に示すように、衝合工具22K、心金工具23K及び下曲工具24Kを前進させて1/4円弧部82の後続の線材Wを捻りながら円弧状に成形していく。このようにして、図7(A)に示すように、引張コイルばね90のうち第1半円弧部80と第1直線部81とからなる一端側フック部92とコイル部91とを完成する。
次いで、衝合工具22K、心金工具23K、下曲工具24Kを第1加工ステージS1から退避させて線材Wを所定量送給して、コイル部91から第2直線部83を延ばし、再度、図7(B)に示すように、衝合工具22K、心金工具23K、下曲工具24Kを第1加工ステージS1へと前進させて、第2直線部83の後端部に第2半円弧部84を成形する。すると、第2直線部83は、クイル12の軸方向に沿って第2半円弧部84からクイル12の基端側(ベース盤11側)に向かって延びかつコイル部91の端面がクイル12の縦割面12Aに宛われた状態になる。この状態で、図8(A)に示すように、次述するコイル把持移送機構30にてコイル部91を把持し、図8(B)に示したカットオフ工具21Tと心金工具23Kとを前進させて第2半円弧部84を後続の線材Wから切り離す。
このように第1加工ステージS1では、引張コイルばね90は、第2半円弧部84と第2直線部83とからなる他端側フック部93が、コイル部91の端面と略同一面内に位置した途中段階まで成形される。そして、この引張コイルばね90が、コイル把持移送機構30に把持された状態で第2加工ステージS2に移動され、他端側フック部93の第2直線部83がコイル部91の端面から直立した状態に成形されて、引張コイルばね90が完成する。
次に、コイル把持移送機構30の構成について説明する。図7(B)に示すように、コイル把持移送機構30は、第1と第2のレバー31,32を備え、これら第1と第2のレバー31,32が、クイル12の基端部の下方に配置された共通の回動軸J1を中心に互いに独立して回動するようになっている。また、第1及び第2のレバー31,32は、回動軸J1の軸方向から見て共にL字形状になっている。そして、例えば、図7(B)に示すように、第1レバー31が、回動軸J1から上方に延びて途中で前側に略直角に曲がった姿勢になる一方、第2レバー32が、回動軸J1から下方に延びて途中で前側に略直角に曲がった姿勢になって、コイル把持移送機構30を開いた状態になる。
また、図12に示すように、第1レバー31は、第2レバー32の左側に重ねて配置されている。さらに、第1及び第2のレバー31,32の先端部は、それぞれは回動軸J1の軸方向で厚くなったブロック体31K,32Kで構成され、それらブロック体31K,32K同士の回動領域が重なり合っている。そして、コイル把持移送機構30を閉じると、図8(A)に示すように、ブロック体31K,32K同士、即ち、第1及び第2のレバー31,32の先端部同士の間に引張コイルばね90のコイル部91が把持される。
詳細には、図7(B)に示すように、第1レバー31の先端部には、ブロック体31Kの先端面と内側面との角部を斜めにカットしてなる第1把持平面31Cが備えられている。一方、第2レバー32の先端部は、先端面である第2把持平面32Cの外側縁部に先端突起32Tを備え、その先端突起32Tと第2把持平面32Cとの間の段差面を傾斜させて第3把持平面32Dとした構造をなしている。即ち、第2レバー32の先端部は、第2把持平面32Cと第3把持平面32DとがV字状に交差したヤゲン構造になっている。
そして、図8(A)に示すように、コイル把持移送機構30が第1加工ステージS1の引張コイルばね90を把持する際には、第1レバー31における先端側の直線部分(図8(A)の符号31B)がクイル12と略平行になった状態で、第1把持平面31Cがコイル部91に宛われると共に、第2レバー32における先端側の直線部分(図8(A)の符号32B)がクイル12と略直交した状態で、第2及び第3の把持平面32C,32Dがコイル部91に宛われて引張コイルばね90が把持される。このとき、コイル把持移送機構30は、図8(B)に示すように、コイル部91のうち一端側フック部92側の端部を把持する。
図12に示すように、第1及び第2のレバー31,32の回動軸上には、筒形シャフト34とその内側を貫通した貫通シャフト33とが設けられている。そして、筒形シャフト34の左側端部に第2レバー32が一体回転可能に固定され、筒形シャフト34から左外側に突出した貫通シャフト33の左側端部に第1レバー31が一体回転可能に固定されている。また、筒形シャフト34は、ベース盤11から前方に突出したシャフト回動支持部35に備えたメタル軸受(図示せず)にて回転可能に支持され、貫通シャフト33は、筒形シャフト34の内周面に備えたメタル軸受(図示せず)にて回転可能に支持されている。そして、筒形シャフト34のうちシャフト回動支持部35から突出した右側端部の外周面に、本発明に係る第2の出力側ピニオン34Pが形成されている。また、貫通シャフト33は、筒形シャフト34の右側端部から外側に突出した部分の先端に、本発明に係る第1の出力側ピニオン33Pが一体回転可能に取り付けられている。
図1に示すように、コイル把持移送機構30には、第1レバー31を駆動するための第1の移送用サーボモータ48と、第2レバー32を駆動するための第2の移送用サーボモータ49とが備えられている。これら第1と第2の移送用サーボモータ48,49の前端部には、減速機48G,49Gが接続されている。そして。第1の移送用サーボモータ48の減速機48Gの出力回転軸に、本発明に係る第1の入力側ピニオン48Pが一体回転可能に取り付けられる一方、第2の移送用サーボモータ49の減速機49Gの出力回転軸に、本発明に係る第2の入力側ピニオン49Pが一体回転可能に取り付けられている。
また、シャフト回動支持部35の右下部分には、第1支持突部30Cがベース盤11から前方に突出していて、そこに第1の移送用サーボモータ48の減速機48Gが固定されると共に、シャフト回動支持部35の右上部分には、第2支持突部30Bがベース盤11から前方に突出していて、そこに第2の移送用サーボモータ49の減速機49Gが固定されている。そして、第1及び第2の移送用サーボモータ48,49が第1及び第2の支持突部30C,30Bの右側に配置される一方、第1及び第2の入力側ピニオン48P,49Pが各第2支持突部30C,30Bの左側に配置されている。また、図2に示すように、第2支持突部30Bは第1支持突部30Cより左側にずれた配置になっていて、第2の入力側ピニオン49Pも、第1の入力側ピニオン48Pより左側にずれた配置になっている。
図12に示すように、ベース盤11の前面11Aには、第1の入力側ピニオン48Pが前方から対向する位置に上下方向に延びた第1の直動ガイド39が設けられ、その第1の直動ガイド39に第1の直動ラック37が直動可能にスライド係合している。また、第2の入力側ピニオン49Pが前方から対向する位置には、上下方向に延びた第2の直動ガイド38が設けられ、その第2の直動ガイド38に第2の直動ラック36が直動可能にスライド係合している。そして、第1の直動ラック37に第1の出力側ピニオン33Pと第1の入力側ピニオン48Pとが噛合し、第2の直動ラック36に第2の出力側ピニオン34Pと第2の入力側ピニオン49Pとが噛合している。これにより、第1の移送用サーボモータ48の出力が第1レバー31を回動する動力として伝達される一方、第2の移送用サーボモータ49の出力が、第2レバー32を回動する動力として伝達される。
コイル把持移送機構30では、上述の如く、図8(B)に示すように第1加工ステージS1において、引張コイルばね90のコイル部91における一端側フック部92側の端部を、第1及び第2のレバー31,32の間で挟んで把持する。また、その際の第1及び第2のレバー31,32の間の角度を維持し、引張コイルばね90を後続の線材Wから切り離してから、図9から図10の変化に示すように、第1及び第2のレバー31,32を一体的に下方に回動することで、引張コイルばね90を第2加工ステージS2に移送する。そのコイル把持移送機構30から引張コイルばね90を受け取るために、図2に示すように、第1加工ステージS1の下方には、コイル把持受取機構50が備えられている。
コイル把持受取機構50には、第1及び第2のレバー31,32の丁度、真下となる位置に回動支持突部51が備えられ、その回動支持突部51に、クランプレバー52が回動可能に支持されている。図9に示すように、クランプレバー52は、全体が上下方向に延び、上端部が後側(ベース盤11側)に屈曲すると共に、下端部から前側と後側とに中継突部52Bとシャフト固定突部52Aとが張り出した形状をなしている。そして、シャフト固定突部52Aから右側に延びたシャフト52Jが回動支持突部51に回動可能に支持されている。
また、図2に示すように、回動支持突部51の下方には、第1中継スライダ55がスライドレール55Rに上下動可能に支持されている。そして、図9に示すように、第1中継スライダ55とクランプレバー52の中継突部52Bとがリンクバー54によって連結され、第1中継スライダ55の上下動に伴ってクランプレバー52が回動するようになっている。
具体的には、図2に示すように、第1中継スライダ55の右側方には、左右方向に延びた第1中継レバー56が備えられ、その第1中継レバー56の右側端部がベース盤11に回動可能に支持されている。そして、その第1中継レバー56の左側端部が、第1中継レバー56を左右方向に貫通した横向係合孔55Aに係合している。また、第1中継レバー56の下方には、ベース盤11を貫通したカムシャフト57が備えられ、そのカムシャフト57の後端部に一体回転可能に固定されたカム入力ギヤ57Gが前記したセンターギヤ28に噛合する一方、カムシャフト57の前端部に一体回転可能に固定されたカム57Aが、第1中継レバー56に取り付けられたカムフォロア56Fに当接している。これにより、前述の加工用サーボモータ29(図1参照)の動力によって第1中継レバー56が回動して第1中継スライダ55が上下動し、それらに連動してクランプレバー52が回動する。
図2に示すように、クイル12の真下でかつ回動支持突部51の左斜め上方位置には、第2加工ステージ用台座53が設けられている。そして、第2加工ステージ用台座53の先端面(前面)のうち右側外縁部は、クランプレバー52をベース盤11側に回動したときに、クランプレバー52の先端部と接合するクランプ受部53Kになっている。また、図9に示すように、クランプレバー52とクランプ受部53Kの各接合面には、可動側把持溝52Mと固定側把持溝53Mとがそれぞれ形成されている。これら可動側及び固定側の把持溝52M,53Mは、断面半円形をなして互いに向かい合って円形孔を構成し、その円形孔の中心軸がベース盤11の左右方向を向いている。そして、図10に示すように、クランプレバー52を第2加工ステージ用台座53から離間させた状態で、コイル把持移送機構30にて引張コイルばね90を第1加工ステージS1から第2加工ステージS2まで移送すると、その引張コイルばね90のコイル部91における他端側フック部93側の端部が、図13に示すように、第2加工ステージ用台座53の固定側把持溝53Mに収まる。この状態で、図11に示すように、クランプレバー52を第2加工ステージ用台座53側に回動することで、クランプレバー52の可動側把持溝52Mにもコイル部91の他端側フック部93側の端部が収まって、これらクランプレバー52と第2加工ステージ用台座53との間で引張コイルばね90のコイル部91が把持される。また、この状態で、引張コイルばね90の他端側フック部93は、コイル部91から下方に延びた状態になる。
なお、これら可動側及び固定側の把持溝52M,53Mの内面には、コイル部91の外周面の螺旋状の凹凸と係合可能な図示しない螺旋係合突条が形成されている。
図13に示すように、第2加工ステージ用台座53の先端面には、クランプ受部53Kの左側に隣接させて固定側曲工具64が固定されている。固定側曲工具64は、左右の両側面が上下方向と平行で、下端面が右側面の下端部から左側面に向かって左上がりに傾斜した下端傾斜面64Bになっている。なお、固定側曲工具64の右側面は、クランプ受部53Kより前方に突出している。
第2加工ステージ用台座53の下方には、第2中継スライダ60がスライドレール60Rに直動可能に支持されている。この第2中継スライダ60も、図1に示すように前述の第1中継スライダ55と同様にセンターギヤ28を通して加工用サーボモータ29から動力を受けて直動する。具体的には、第2中継スライダ60の下方には、第2中継レバー58が設けられ、その第2中継レバー58は、左側端部を中心に回動可能に支持されている。また、第2中継レバー58の下方には、カムシャフト59がベース盤11を前後に貫通していて、カムシャフト59の後端部に一体回転可能に固定されたカム入力ギヤ59Gがセンターギヤ28に噛合する一方、カムシャフト59の前端部に一体回転可能に固定されたカム59Aが、第2中継レバー58に取り付けられたカムフォロア58Fに当接している。これにより、加工用サーボモータ29(図1参照)の動力によって第2中継レバー58が回動して第2中継スライダ60が上下動する。
図13に示すように、第2中継スライダ60には、工具ホルダ61が取り付けられている。工具ホルダ61は、前後に延びた傾動シャフト61Jを有して、その傾動シャフト61Jを中心に第2中継スライダ60に対して傾動する。また、工具ホルダ61は、傾動シャフト61Jから左側方に延びた回動アーム61Aの先端にコロ61Fを備えると共に、傾動シャフト61Jより上方に向かって突出した可動側曲工具62を保持している。そして、工具ホルダ61は、図示しないトーションばねにより傾動シャフト61Jを中心に時計回り方向に付勢されると共に、図示しないストッパによって図13に示した原点姿勢となるように位置決めされている。
また、可動側曲工具62は、左右の両側面が上下方向と平行になっていて、上端面が右側面の上端から左側面に向かって左下がりに傾斜した上端傾斜面62Bになっている。即ち、可動側曲工具62の上端傾斜面62Bと固定側曲工具64の下端傾斜面64Bとは、上下方向で対称的に傾斜している。また、可動側曲工具62が原点姿勢となると、可動側曲工具62の鋭角な上端角部62Aが、固定側曲工具64の右側面より右側方にずれた位置に配置されるようになっている。
また、スライドレール60Rの左側方には、上下方向に延びたカムレール63が設けられている。カムレール63のうち第2中継スライダ60側を向いた側面には、上下方向の中間にカム傾斜面63Bが備えられ、カム傾斜面63Bより上側がカム傾斜面63Bより下側より第2中継スライダ60側に迫り出したカム平面63Cになっている。そして、第2中継スライダ60が上方に移動する途中で、コロ61Fがカム傾斜面63Bに乗り上がって工具ホルダ61が傾動シャフト61Jを中心に反時計回りに傾動する。これにより、可動側曲工具62は、上昇しながら反時計回りに傾動することになる。
これにより、クランプレバー52と第2加工ステージ用台座53との間に引張コイルばね90が把持されて、図13に示すように他端側フック部93が下方に延びた状態で第2中継スライダ60側が上昇すると、その途中で、可動側曲工具62の上端角部62Aが他端側フック部93に右側から当接して左側に押し曲げていき、さらに、図13の二点鎖線で示すように可動側曲工具62の上端角部62Aが固定側曲工具64の下端傾斜面64Bに突き合わされる位置まで前進して、他端側フック部93をコイル部91から左斜め上方に延びた姿勢になるまで押し曲げる。そして、可動側曲工具62が後退すると、スプリングバックにより他端側フック部93がコイル部91の端面から他端側フック部93が直立した姿勢になって引張コイルばね90が完成する。
図14には、ばね成形機10のコントローラ70が設けられている。コントローラ70は、加工用サーボモータ29と第1及び第2の移送用サーボモータ48,49と上記した図示しない線材送給装置の駆動源である線材送給用サーボモータ78(以下、適宜、纏めて「サーボモータ29,48,49,78」という)のサーボアンプ29A,48A,49A,78Aがそれぞれ接続されたメイン制御回路71を備えている。また、コントローラ70にはデータ入力操作部73が備えられ、データ入力操作部73の図示しないモード切替スイッチにてティーチングモードにすると、サーボモータ29,48,49,78の各出力回転軸を別個に任意の回転位置に移動することができる。
そして、データ入力操作部73の図示しないポイント記憶ボタンをオン操作することで、それらサーボモータ29,48,49,78群の位置データ群を1組としたティーチングデータをメモリ72に記憶させることができ、そのようなティーチングデータと所定のコマンドとを組み合わせて、ばね成形機10の動作プログラムを作成することができる。
そして、データ入力操作部73のモード切替スイッチにて実行モード(プレイバックモード)に切り替えて、動作プロフラムをメイン制御回路71に実行させると、メイン制御回路71が、ティーチングデータに基づいて所定周期毎のサーボモータ29,48,49,78の位置指令値を演算してサーボアンプ29A,48A,49A,78Aに付与する。即ち、本実施形態では、メイン制御回路71が、本発明に係る「サーボリンク手段」に相当し、サーボモータ29,48,49,78群を相互に対応した位置に位置制御する。これにより、第1〜第4の工具直動機構部21,22,23,24とコイル把持移送機構30とコイル把持受取機構50と第1及び第2のスライダ55,60と線材送給装置とが対応して動作し、上述の如く線材Wから引張コイルばね90を成形することができる。
また、動作プログラムのコマンドには、第1及び第2の移送用サーボモータ48,49の駆動電流の上限値を変更するコマンドが含まれている。これにより、コイル把持移送機構30によるコイル部91に対する把持力を制限して、成形後のコイル部91を非正規の形状に塑性変形させてしまうことを防ぐことができるようになっている。
本実施形態のばね成形機10の構成に関する説明は以上である。本実施形態のばね成形機10によれば、以下のような作用効果を奏する。即ち、本実施形態のばね成形機10では、第1及び第2の加工ステージS1,S2の被駆動部(衝合工具22K、コイル把持受取機構50,可動側曲工具62等)の駆動源である加工用サーボモータ29と、コイル把持移送機構30の駆動源である第1と第2の移送用サーボモータ48,49とを別個に設けて、それら加工用サーボモータ29の位置と第1及び第2の移送用サーボモータ48,49の位置とを対応させて位置制御するので、コイル把持移送機構30と第1及び第2の加工ステージS1,S2の被駆動部とを同期させて動作させることができると共に、加工用サーボモータ29の位置制御用の位置データと第1及び第2の移送用サーボモータ48,49の位置制御用の位置データとの対応を変更することで、成形対象となる引張コイルばね90の形状変更に容易に対応することができる。
これに加え、第1及び第2の加工ステージS1,S2の被駆動部とコイル把持移送機構30とが共通の駆動源で駆動されていた従来のばね成形機では困難であった以下のような動作も行わせることができる。即ち、第1加工ステージS1における引張コイルばね90の成形工程の途中で、例えば上曲工具21Kが第1又は第2のレバー31,32の可動領域に進入して引張コイルばね90の一部を成形する前進成形処理を行うように動作プログラムを作成しておき、その前進成形処理が終了する前までは、第1又は第2のレバー31,32を上曲工具21Kと干渉しない離間位置に待機させておき、前進成形処理が終了して上曲工具21Kを後退させた後に、第1又は第2のレバー31,32を第1離間位置より把持位置に接近した第2離間位置に移動して待機させることもできる。このようにすれば、コイル把持移送機構30による把持動作の高速化が図られる。また、例えば、第1加工ステージS1における成形工程において、コイル部91の一巻目の形状が歪み易い場合に、その歪みを例えば下曲工具24Kにて補正させるために、センターギヤ28を複数回反転動作させ、その分だけコイル把持移送機構30の離間位置における待機時間を長くすることもできる。
また、本実施形態のばね成形機の10のコイル把持移送機構30は、第1及び第2の移送用サーボモータ48,49によって別々に駆動可能な第1及び第2のレバー31,32が同一の回動中心回りに回動する構成になっているので、第1及び第2のレバー31,32の間でコイル部91を把持する把持動作と、コイル部91を把持した状態で引張コイルばね90を第1加工ステージS1から第2加工ステージS2に移動する移動動作とを、共に第1及び第2の移送用サーボモータ48,49の協働によって行うことができる。これにより、第1及び第2の移送用サーボモータ48,49の負荷を分散させて低負荷とし、それらサーボモータ48,49の小型化及び高速化を図ることができる。
また、第1と第2の各レバー31,32と第1と第2の各移送用サーボモータ48,49との間を、ベース盤11の前面に直動可能に支持された第1及び第2の直動ラック37,36を含む、所謂、ラックアンドピニオンによって連結したので、ベース盤11の前面からのコイル把持移送機構30の突出量を抑えることができる。
[他の実施形態]
本実施形態は、前記実施形態に限定されるものではなく、上記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
10 ばね成形機
11 ベース盤
12 クイル
21K〜24K 工具(被駆動部)
29 加工用サーボモータ
30 コイル把持移送機構
31 第1レバー
32 第2レバー
33 貫通シャフト
33P 第1の出力側ピニオン
34 筒形シャフト
34P 第2の出力側ピニオン
36 第2の直動ラック
37 第1の直動ラック
48 第1の移送用サーボモータ
49 第2の移送用サーボモータ
49P 第2の入力側ピニオン
52 クランプレバー(被駆動部)
62 可動側曲工具(被駆動部)
71 メイン制御回路(サーボリンク手段)
90 引張コイルばね
91 コイル部
92 一端側フック部
93 他端側フック部
S1 第1加工ステージ
S2 第2加工ステージ
W 線材

Claims (5)

  1. ベース盤の前面に第1加工ステージと第2加工ステージとコイル把持移送機構とを備え、前記第1加工ステージに送給される線材から引張コイルばねのコイル部とそのコイル部の一端面に直交した一端側フック部とを成形し、他端側フック部を前記コイル部の他端面と略同一面内に位置した途中段階まで成形した後、前記コイル把持移送機構にて前記コイル部を把持して前記他端側フック部を後続の前記線材から切り離し、成形途中の前記引張コイルばねを前記第2加工ステージに移動してから前記他端側フック部を前記コイル部の他端面から曲げ起こすばね成形機において、
    前記第1加工ステージ及び前記第2加工ステージに備えた成形工具その他の被駆動部の駆動源である加工用サーボモータと、前記コイル把持移送機構の駆動源である移送用サーボモータとを別個に設け、それら加工用サーボモータの位置と移送用サーボモータの位置とを対応させて位置制御するサーボリンク手段を備え
    前記コイル把持移送機構には、同一の回動中心回りに回動する第1及び第2のレバーと、前記第1及び第2のレバーをそれぞれ別々に回動する第1及び第2の前記移送用サーボモータとが備えられ、
    前記第1及び第2のレバーの間で前記コイル部を把持すると共に、前記第1及び第2のレバーを、それらの相互間を一定角度に維持して回動することで前記引張コイルばねを前記第1加工ステージから前記第2加工ステージに移動することを特徴とするばね成形機。
  2. 筒形シャフトと、その筒形シャフトの内側を貫通して両端部が外側に突出した貫通シャフトとを備え、
    前記貫通シャフトの一端部に前記第1レバーを一体回転可能に設けると共に、前記貫通シャフトの他端部の外周面に第1の出力側ピニオンを一体回転可能に設ける一方、
    前記筒形シャフトの一端部に前記第2レバーを一体回転可能に設けると共に、前記筒形シャフトの他端部の外周面に第2の出力側ピニオンを一体回転可能に設け、
    前記筒形シャフト及び前記貫通シャフトの中心軸を挟んだ両側に前記第1及び第2の移送用サーボモータを配置して、前記第1の移送用サーボモータにて回転駆動される第1の入力側ピニオンと前記第1の出力側ピニオンとの間を前記ベース盤の前面に直動可能に支持された第1直動ラックにて連結すると共に、前記第2の移送用サーボモータにて回転駆動される第2の入力側ピニオンと前記第2の出力側ピニオンとの間を前記ベース盤の前面に直動可能に支持された第2直動ラックにて連結したことを特徴とする請求項1に記載のばね成形機。
  3. 前記コイル部を把持したときに前記移送用サーボモータに通電する電流を予め設定された電流制限値に制限したことを特徴とする請求項1又は2に記載のばね成形機。
  4. 前記第1加工ステージにおける成形工程の途中で、前記第1加工ステージに備えた前記被駆動部が前記第1又は第2のレバーの可動領域に進入して前記引張コイルばねの一部を成形する前進成形処理を行うように構成され、
    前記第1加工ステージにおける成形工程のうち前記前進成形処理の終了前までは、前記第1又は第2のレバーを前記コイル部を把持する把持位置から離れた第1離間位置に待機させ、前記前進成形処理の終了後に、前記第1又は第2のレバーを前記第1離間位置より前記把持位置に接近した第2離間位置に移動して待機させるように制御することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載のばね成形機。
  5. 前記第1加工ステージにおける成形工程の途中で、前記第1加工ステージに備えた成形工具を駆動して前記コイル部の一巻き目の成形歪みを補正することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1の請求項に記載のばね成形機。
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