JP5366143B2 - コイルばね製造装置及びコイルばね製造方法 - Google Patents

コイルばね製造装置及びコイルばね製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、線材ガイドから水平方向に供給された線材を、第1と第2の成形ツールに順次衝合させて線材からコイルばねを成形するコイルばね製造装置及びコイルばね製造方法に関する。
従来、この種のコイルばね製造装置として、線材ガイドに対して第1と第2の成形ツールを上下と水平の任意の位置に移動するための鉛直駆動軸及び水平駆動軸を、第1と第2の各成形ツール毎に別々に設けて、全体で4つの成形ツール用駆動軸を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−197775号公報(図5,図6、図10A〜図10E)
ところで、線材ガイドの終端出口の中心点である線材供給始点と、第1成形ツールと線材との衝合点である第1衝合点と、第2成形ツールと線材との衝合点である第2衝合点とは、以下説明する一定の関係を有している。即ち、コイルばねのうち線材供給始点から第1及び第2の衝合点までの部分が均一径の円弧状をなしているとすると、その円弧の中心点から第1及び第2の衝合点までの各距離と、前記中心点から線材供給始点までの距離に線材の半径を加えた距離とが同一になるという理論上の関係を有している。しかしながら、そのような理論上の関係を満たす位置に線材供給始点、第1及び第2の衝合点を位置制御するためには、上記した4つの成形ツール用駆動軸を有した従来のコイルばね製造装置では、煩雑な演算処理が必要であると共に、スプリングバック等を考慮した調整を行う場合に、調整の自由度が高すぎて、マニュアル操作による調整に熟練を要するという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、第1と第2の成形ツールを簡素な演算処理で位置制御することが可能であると共に、マニュアル操作にて第1と第2の成形ツールの位置の調整を容易に行うことが可能なコイルばね製造装置及びコイルばね製造方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係るコイルばね製造装置は、線材を水平方向にガイドするガイド孔を有した線材ガイドと、線材ガイドに対して前側斜め45度下方に延びた第1ガイドレールに沿って第1成形ツールを任意の位置に位置決めする第1スライド駆動軸と、線材ガイドに対して前側斜め45度上方に延びた第2ガイドレールに沿って第2成形ツールを任意の位置に位置決めする第2スライド駆動軸とを備え、線材ガイドから送給された線材に第1成形ツール及び第2成形ツールを衝合させて線材からコイルばねを成形するコイルばね製造装置において、鉛直方向に延びた第3ガイドレールに沿って可動ベースを任意の位置に位置決め可能な第3スライド駆動軸を設けて、第1ガイドレール及び第2ガイドレールを可動ベースに搭載し、第1成形ツールのうち線材が衝合する第1衝合点から第1ガイドレールのガイド方向に延びた第1衝合基準線と、第2成形ツールのうち線材が衝合する第2衝合点から第2ガイドレールのガイド方向に延びた第2衝合基準線との交点を、ガイド孔の出口の中心点である線材供給始点を含みかつガイド孔の軸心に垂直な基準鉛直面内に配置して原点とし、原点から第1衝合点までの第1衝合距離と、原点から第2衝合点までの第2衝合距離と、原点から線材供給始点までの距離に線材の半径を加算した供給始点距離とが互いに同一になるように、第1スライド駆動軸、第2スライド駆動軸及び第3スライド駆動軸を制御するスライド制御手段を備え、コイルばね製造装置を自動駆動モードとマニュアル駆動モードとに切り替え可能とすると共に、コイルばねのコイル径及び線材の線径を設定するための緒言データ設定手段を設け、自動駆動モードでは、緒言データ設定手段にて設定されたコイル径をD、線径をdとした場合に、第1衝合距離、第2衝合距離及び供給始点距離が共に(D+d)/2になる指令位置に第1衝合点、第2衝合点及び線材供給始点が配置されるように、スライド制御手段が、第1スライド駆動軸、第2スライド駆動軸及び第3スライド駆動軸を制御し、マニュアル駆動モードでは、第1スライド駆動軸、第2スライド駆動軸及び第3スライド駆動軸が個別操作可能となるところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項に記載のコイルばね製造装置において、線材ガイドの上方又は下方に固定されて、コイルばねの内側に配置される切断待受ツールと、通常は切断待受ツールより線材ガイドから離れた上方又は下方に配置されて、コイルばねの成形完了時には線材ガイド側に直動して切断待受ツールとの間でコイルばねを後続の線材から切断する切断可動ツールとが備えられ、線材の切断面が基準鉛直面内に含まれるように、切断待受ツール及び切断可動ツールが配置されているところに特徴を有する。
請求項の発明に係るコイルばね製造方法は、請求項に記載のコイルばね製造装置を用いてコイルばねを製造するコイルばね製造方法において、自動駆動モードで第1衝合点、第2衝合点及び線材供給始点を指令位置に位置決めした後、マニュアル駆動モードに切り替え、第3スライド駆動軸を停止した状態で第1スライド駆動軸又は第2スライド駆動軸にて作動させて、コイルばねの中心が、基準鉛直面内に配置されるように第1衝合点又は第2衝合点の位置を調整するところに特徴を有する。
請求項1のコイルばね製造装置は、第1、第2及び第3の3つのスライド駆動軸で第1と第2の成形ツールの位置制御を行うので、従来に比べて成形ツール用駆動軸の数が減り、コスト削減が図られる。また、本発明のコイルばね製造装置の構成によれば、原点から第1衝合点までの第1衝合距離を第1スライド駆動軸のみで変更することができ、原点から第2衝合点までの第2衝合距離を第2スライド駆動軸のみで変更することができ、さらに、原点から線材供給始点までの距離を第3スライド駆動軸のみで変更することができる。これにより、第1及び第2の成形ツールを、原点を中心としたコイルばねに丁度接触させる位置制御の演算処理が簡素化されると共に、マニュアル操作による第1と第2の各成形ツール毎の位置の調整も容易になる。具体的には、原点から線材供給始点までの距離に線材の半径を加算した距離を供給始点距離とし、コイル径をD、線径をdとした場合に、原点を中心としたコイルばねに、第1及び第2の成形ツールを丁度接触させる理論上の指令位置を、第1衝合距離、第2衝合距離及び供給始点距離が共に(D+d)/2になるための位置として容易に演算することができる。
また、本発明のコイルばね製造装置は、自動駆動モードにして、第1衝合点、第2衝合点及び線材供給始点を、指令位置に自動的に配置してからマニュアル駆動モードに切り替えて、第1スライド駆動軸、第2スライド駆動軸及び第3スライド駆動軸を個別操作することで、実際のコイルばねを設計通りの形状に一層正確に近づけることができる。
また、請求項のコイルばね製造装置では、切断待受ツールと切断可動ツールとによる線材の切断面を、上記した原点(即ち、コイルばねの中心点)が含まれる基準鉛直面に含まれるように配置したので、自動駆動モードで、第1衝合点、第2衝合点及び線材供給始点を指令位置に配置するだけで、線材の切断面を線材の軸心と略直交した状態にすることができる。このとき、実際のコイルばねの中心が基準鉛直面からずれていると、線材の切断面が線材の軸心に対して傾斜した状態になる。このような場合、マニュアル操作によって、実際のコイルばねの中心が基準鉛直面内に配置されるように第1衝合点、第2衝合点及び線材供給始点の指令位置を補正すればよい。
請求項のコイルばね製造方法では、請求項に記載のコイルばね製造装置を用いて、自動駆動モードで第1衝合点、第2衝合点及び線材供給始点を指令位置に位置決めした後、マニュアル駆動モードに切り替え、第3スライド駆動軸を停止した状態で第1スライド駆動軸又は第2スライド駆動軸にて作動させて、コイルばねの中心が、基準鉛直面内に配置されるように第1衝合点又は第2衝合点の位置を調整するので、従来のコイルばね製造装置に比べて、マニュアル操作で操作する軸が減り、熟練を要さずにマニュアル操作による調整が可能になる。
本発明の一実施形態に係るコイルばね製造装置の正面図 コイルばね製造装置の一部拡大正面図 第1と第2の成形ツールの斜視図 コイルばね製造装置のコントローラの概念図
以下、本発明の一実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。本実施形態のコイルばね製造装置10は、工場等の床面から鉛直に起立したメインベース11の鉛直主要面11Sに線材ガイド12を固定して備えている。線材ガイド12には、メインベース11の鉛直主要面11Sと平行かつ水平に延びたガイド孔12Aが貫通形成されている。また、ガイド孔12Aの後方延長線には、その上下に1対の送給ローラー12R,12Rが対称配置されて線材90を挟んでいる。そして、1対の送給ローラー12R,12Rが対称回転することで、線材ガイド12から前方に線材90が送給される。また、図2に示すように、線材ガイド12の先端面12Bは平坦面になっていて、その先端面12Bにおけるガイド孔12Aの出口の中心点が、本発明に係る線材供給始点12Pになっている。
線材ガイド12の前端部の上方には、切断待受ツール15が設けられている。切断待受ツール15は、円柱を縦割りに2分割した構造をなしてメインベース11の鉛直主要面11Sから垂直方向に突出している。また、切断待受ツール15のうち円柱の分割面に相当する平坦面15Aは、線材ガイド12の先端面12Bと逆の水平方向に向けられると共に、切断待受ツール15の平坦面15Aと線材ガイド12の先端面12Bとは略面一に配置されている。さらに、切断待受ツール15は、図示しない鉛直駆動機構によって線材ガイド12の前端部の下方まで移動することができるようになっている。
切断待受ツール15を間に挟んで上方と下方とには、それぞれ切断可動ツール16,16が設けられ、図示しない鉛直駆動軸によって上下動されるようになっている。各切断可動ツール16は、例えば上下方向に延びた角柱状をなし、その一側面が切断待受ツール15の平坦面15Aと面一に配置されている。そして、切断待受ツール15が線材ガイド12の前端部の上方に配置された状態では、上側の切断可動ツール16が降下して、切断待受ツール15回りに形成されたコイルばね91の一部を切断待受ツール15との間で切断し、切断待受ツール15が線材ガイド12の前端部の下方に配置された状態では、下側の切断可動ツール16が上昇して、切断待受ツール15回りに形成されたコイルばね91の一部を切断待受ツール15との間で切断する。
図1に示すように、メインベース11の鉛直主要面11Sのうち切断待受ツール15の側方位置には、可動ベース34が取り付けられている。可動ベース34は、メインベース11の鉛直主要面11Sに平行な縦長の板状をなし、鉛直主要面11Sに固定された1対の第3ガイドレール33G,33Gに係合して上下動可能に支持されている。また、可動ベース34とメインベース11との間には第3ボール螺旋機構33Kが設けられると共に、その第3ボール螺旋機構33Kに第3サーボモータ33Mが駆動源として備えられて、本発明に係る第3スライド駆動軸33が構成されている。
可動ベース34のうちメインベース11と反対側の主要搭載面34Sには、第1ガイドレール31Gと第2ガイドレール32Gとが搭載されている。第1ガイドレール31Gは、線材ガイド12に対して前側斜め45度下方に延びて、その第1ガイドレール31Gにスライダ31Sが係合して第1ガイド方向H1に直動するようになっている。また、そのスライダ31Sには、本発明に係る第1成形ツール21が固定されている。そして、スライダ31Sと第1ガイドレール31Gとの間に、第1ボール螺旋機構31Kが設けられると共に、その第1ボール螺旋機構31Kに第1サーボモータ31Mが駆動源として備えられて、本発明に係る第1スライド駆動軸31が構成されている。
一方、第2ガイドレール32Gは、線材ガイド12に対して前側斜め45度上方に延び、その第2ガイドレール32Gにスライダ32Sが係合して第2ガイド方向H2に直動するようになっている。また、スライダ32Sには、本発明に係る第2成形ツール22が固定されている。そして、スライダ32Sと第2ガイドレール32Gとの間には、第2ボール螺旋機構32Kが設けられ、その第2ボール螺旋機構32Kに第2サーボモータ32Mが駆動源として備えられて、本発明に係る第2スライド駆動軸32が構成されている。
図3に示すように、第1成形ツール21は、角柱状をなし、その先端部には第1ガイド方向H1を法線とする第1衝合面21Fが備えられている。これと同様に、第2成形ツール22も角柱状をなし、その先端部には第2ガイド方向H2を法線とする第2衝合面22Fが備えられている。また、それら第1と第2の衝合面21F,22Fには、それぞれ円弧溝21M,22Mが形成されている。第1衝合面21Fの円弧溝21Mは、第1衝合面21Fの上下の傾斜方向に沿って延び、第2衝合面22Fの円弧溝22Mは、第2衝合面22Fの上下の傾斜方向に沿って延びている。そして、線材ガイド12から送給された直線状の線材90が上方に曲げられて第1衝合面21Fの円弧溝21Mの内面で摺接してから、第2衝合面22Fの円弧溝22Mの内面で摺接して円弧状に塑性変形され、コイルばね91が成形されて行く。
ここで、円弧溝21M,22Mの内径は、線材90の外径より大きくなっている。また、理論上、線材90は、円弧溝21M,22Mの底面の1点で摺接する。そして、本実施形態では、図2に示すように、円弧溝21Mにおける線材90との理論上の摺接点が、本発明に係る第1衝合点21Pになり、円弧溝22Mにおける線材90との理論上の摺接点が本発明に係る第2衝合点22Pになっている。
また、本実施形態では、第1衝合点21Pから第1ガイド方向H1(第1ガイドレール31Gによるガイド方向)に延びた第1衝合基準線V1と、第2衝合点22Pから第2ガイド方向H2(第2ガイドレール32Gによるガイド方向)に延びた第2衝合基準線V2との交点が、線材ガイド12の線材供給始点12Pを含みかつガイド孔12Aの軸心に垂直な基準鉛直面10K内に配置されている。そして、上記第1と第2の衝合基準線V1,V2の交点を原点10Pとして、後述する制御が行われる。
図4には、コイルばね製造装置10に備えたコントローラ50が概念的に示されされている。コントローラ50には、第1〜第3の各サーボモータ31M,32M,33Mに対応したサーボアンプ51,52,53が備えられている。そして、それらサーボアンプ51,52,53がメイン制御回路54(本発明の「スライド制御手段」に相当する)に接続され、そのメイン制御回路54にコンソール55(本発明の「緒言データ設定手段」に相当する)、記憶装置56及びモニタ57等が接続されている。そして、コンソール55を用いて、コイルばね製造装置10で製造するコイルばね91のコイル径及び線材90の線径を入力することができる。また、コンソール55の操作によって、コイルばね製造装置10を自動駆動モードとマニュアル駆動モードとに切り替えることができる。
ここで、以下の説明において、図2に示すように、原点10Pから第1衝合点21Pまでの第1衝合距離をL1、原点10Pから第2衝合点22Pまでの第2衝合距離をL2、原点10Pから線材供給始点12Pまでの距離に線材90の半径を加算した供給始点距離をL3、コイル径をD、線径をdと、適宜呼ぶこととする。また、前記した第1と第2の衝合基準線V1,V2の交点と第1衝合点21Pとが一致する位置を、第1衝合点21Pの0点と呼び、同様に、第1と第2の衝合基準線V1,V2の交点と第2衝合点22Pとが一致する位置を、第2衝合点22Pの0点と呼び、さらに、第1と第2の衝合基準線V1,V2との交点と線材供給始点12Pとが一致する位置を、線材供給始点12Pの0点と呼ぶこととする。
コイルばね製造装置10を自動駆動モードにすると、メイン制御回路54は、第1衝合点21Pを0点から(D+d)/2だけ離れた位置に配置するための第1サーボモータ31M用の位置指令データを生成し、第2衝合点22Pを0点から(D+d)/2だけ離れた位置に配置するための第2サーボモータ32M用の位置指令データを生成し、さらに、第1と第2の衝合基準線V1,V2の交点を線材供給始点12PからD/2だけ離れた位置に配置するための第3サーボモータ33M用の位置指令データを生成する。そして、これら位置指令データに基づいて第1〜第3のサーボモータ31M,32M,33Mが駆動されると、第1衝合距離L1、第2衝合距離L2及び供給始点距離L3が共に、(D+d)/2になるように第1成形ツール21,第2成形ツール22,可動ベース34が位置決め制御される。これにより、第1及び第2の成形ツール21,22を、原点10Pを中心としたコイルばね91に丁度接触させることができる。
コイルばね製造装置10をマニュアル駆動モードに切り替えると、コンソール55に備えた3つのマニュアル操作スイッチによって、第1スライド駆動軸31、第2スライド駆動軸32及び第3スライド駆動軸33を個別に操作することが可能になる。
本実施形態のコイルばね製造装置10の構成に関する説明は以上である。本実施形態のコイルばね製造装置10は、第1、第2及び第3の3つのスライド駆動軸31,32,33で第1と第2の成形ツール21,22の位置制御を行うので、従来に比べて成形ツール用駆動軸の数が減り、コスト削減が図られる。また、本実施形態のコイルばね製造装置10の構成によれば、原点10Pから第1衝合点21Pまでの第1衝合距離L1を第1スライド駆動軸31のみで変更することができ、原点10Pから第2衝合点22Pまでの第2衝合距離L2を第2スライド駆動軸32のみで変更することができ、さらに、原点10Pから線材供給始点12Pまでの距離を第3スライド駆動軸33のみで変更することができる。これにより、第1及び第2の成形ツール21,22を、原点10Pを中心としたコイルばね91に丁度接触させる位置制御の演算処理が簡素化されると共に、マニュアル操作による第1と第2の各成形ツール21,22毎の位置の調整も容易になる。具体的には、原点10Pを中心としたコイルばね91に、第1及び第2の成形ツール21,22を丁度接触させるための第1衝合点21P,第2衝合点22P及び線材供給始点12Pの指令位置を、第1衝合距離L1、第2衝合距離L2及び供給始点距離L3が共に(D+d)/2になるための位置として容易に演算することができる。
また、本実施形態のコイルばね製造装置10では、切断待受ツール15と切断可動ツール16とによる線材90の切断面を、上記した原点10P(即ち、コイルばねの中心点)が含まれる基準鉛直面10Kに含まれるように配置したので、自動駆動モードで、第1衝合点21P、第2衝合点22P及び線材供給始点12Pを指令位置に配置するだけで、コイルばね91における切断面を線材90の軸心と略直交した状態にすることができる。
さらに、本実施形態のコイルばね製造装置10では、自動駆動モードにして、第1衝合点21P、第2衝合点22P及び線材供給始点12Pを、指令位置に自動的に配置してからマニュアル駆動モードに切り替えて、第1〜第3のスライド駆動軸31,32,33を個別操作することで、実際のコイルばね91を設計通りの形状に一層正確に近づけることができる。
具体的には、実際のコイルばね91の中心が基準鉛直面10Kからずれていたり、スプリングバックによってコイルばね91の実際のコイル径が設計値のコイル径と異なっていた場合には、第1〜第3のスライド駆動軸31,32,33を個別操作することで、実際のコイルばね91を設計通りの形状に近づけるように、第1衝合点21P、第2衝合点22P及び線材供給始点12Pの指令位置を補正して、その補正した指令位置のデータを記憶装置56に記憶すればよい。そして、ティーチングプレイバック方式によって記憶装置56に記憶された指令位置のデータを使用してコイルばね製造装置10を動作させることで、実際のコイルばね91を設計通りの形状に一層正確に近づけることができる。また、指令位置を補正する際の調整作業においては、従来のコイルばね製造装置に比べて、操作する成形ツール駆動軸の数が少ないので、熟練を要さずに容易に、調整することができる。
また、切断待受ツール15を線材ガイド12の下方に移動し、線材ガイド12から供給された線材90を第2成形ツール22、第1成形ツール21の順番で衝合させてコイルばね91を成形することもできる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、上記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
10 コイルばね製造装置
10K 基準鉛直面
10P 原点
12 線材ガイド
12A ガイド孔
12B 先端面
12P 線材供給始点
15 切断待受ツール
16 切断可動ツール
21 第1成形ツール
21F 第1衝合面
21P 第1衝合点
22 第2成形ツール
22F 第2衝合面
22P 第2衝合点
31 第1スライド駆動軸
31G 第1ガイドレール
32 第2スライド駆動軸
32G 第2ガイドレール
33 第3スライド駆動軸
33G 第3ガイドレール
34 可動ベース
54 メイン制御回路(スライド制御手段)
55 コンソール(緒言データ設定手段)
56 記憶装置
90 線材
91 コイルばね
L1 第1衝合距離
L2 第2衝合距離
L3 供給始点距離
V1 第1衝合基準線
V2 第2衝合基準線

Claims (3)

  1. 線材を水平方向にガイドするガイド孔を有した線材ガイドと、前記線材ガイドに対して前側斜め45度下方に延びた第1ガイドレールに沿って第1成形ツールを任意の位置に位置決めする第1スライド駆動軸と、前記線材ガイドに対して前側斜め45度上方に延びた第2ガイドレールに沿って第2成形ツールを任意の位置に位置決めする第2スライド駆動軸とを備え、前記線材ガイドから送給された線材に前記第1成形ツール及び前記第2成形ツールを衝合させて前記線材からコイルばねを成形するコイルばね製造装置において、
    鉛直方向に延びた第3ガイドレールに沿って可動ベースを任意の位置に位置決め可能な第3スライド駆動軸を設けて、前記第1ガイドレール及び前記第2ガイドレールを前記可動ベースに搭載し、
    前記第1成形ツールのうち前記線材が衝合する第1衝合点から前記第1ガイドレールのガイド方向に延びた第1衝合基準線と、前記第2成形ツールのうち前記線材が衝合する第2衝合点から前記第2ガイドレールのガイド方向に延びた第2衝合基準線との交点を、前記ガイド孔の出口の中心点である線材供給始点を含みかつ前記ガイド孔の軸心に垂直な基準鉛直面内に配置して原点とし、
    前記原点から前記第1衝合点までの第1衝合距離と、前記原点から前記第2衝合点までの第2衝合距離と、前記原点から前記線材供給始点までの距離に前記線材の半径を加算した供給始点距離とが互いに同一になるように、前記第1スライド駆動軸、前記第2スライド駆動軸及び前記第3スライド駆動軸を制御するスライド制御手段を備え
    コイルばね製造装置を自動駆動モードとマニュアル駆動モードとに切り替え可能とすると共に、前記コイルばねのコイル径及び前記線材の線径を設定するための緒言データ設定手段を設け、
    前記自動駆動モードでは、前記緒言データ設定手段にて設定された前記コイル径をD、前記線径をdとした場合に、前記第1衝合距離、前記第2衝合距離及び前記供給始点距離が共に(D+d)/2になる指令位置に前記第1衝合点、前記第2衝合点及び前記線材供給始点が配置されるように、前記スライド制御手段が、前記第1スライド駆動軸、前記第2スライド駆動軸及び前記第3スライド駆動軸を制御し、
    前記マニュアル駆動モードでは、前記第1スライド駆動軸、前記第2スライド駆動軸及び前記第3スライド駆動軸が個別操作可能となることを特徴とするコイルばね製造装置。
  2. 前記線材ガイドの上方又は下方に固定されて、前記コイルばねの内側に配置される切断待受ツールと、通常は前記切断待受ツールより前記線材ガイドから離れた上方又は下方に配置されて、前記コイルばねの成形完了時には前記線材ガイド側に直動して前記切断待受ツールとの間で前記コイルばねを後続の前記線材から切断する切断可動ツールとが備えられ、前記線材の切断面が前記基準鉛直面内に含まれるように、前記切断待受ツール及び前記切断可動ツールが配置されていることを特徴とする請求項1に記載のコイルばね製造装置。
  3. 請求項2に記載のコイルばね製造装置を用いてコイルばねを製造するコイルばね製造方法において、前記自動駆動モードで前記第1衝合点、前記第2衝合点及び前記線材供給始点を前記指令位置に位置決めした後、前記マニュアル駆動モードに切り替え、前記第3スライド駆動軸を停止した状態で前記第1スライド駆動軸又は前記第2スライド駆動軸にて作動させて、前記コイルばねの中心が、前記基準鉛直面内に配置されるように前記第1衝合点又は前記第2衝合点の位置を調整することを特徴とするコイルばね製造方法。
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