JP5851927B2 - 点火装置 - Google Patents

点火装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5851927B2
JP5851927B2 JP2012105075A JP2012105075A JP5851927B2 JP 5851927 B2 JP5851927 B2 JP 5851927B2 JP 2012105075 A JP2012105075 A JP 2012105075A JP 2012105075 A JP2012105075 A JP 2012105075A JP 5851927 B2 JP5851927 B2 JP 5851927B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plug
cable
insulator
ignition device
outer conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012105075A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013232381A (ja
Inventor
智行 五十嵐
智行 五十嵐
山田 達範
達範 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2012105075A priority Critical patent/JP5851927B2/ja
Publication of JP2013232381A publication Critical patent/JP2013232381A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5851927B2 publication Critical patent/JP5851927B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Spark Plugs (AREA)

Description

本発明は、スパークプラグを備える点火装置に関するものである。
内燃機関の点火のために用いる点火装置は、点火のための火花を発生させるスパークプラグを備える。このようなスパークプラグでは、一般に、中心電極と接地電極との間に火花が形成される空間であるギャップが形成されている。スパークプラグのギャップに火花を形成する方法としては、中心電極に高電圧を印加する方法の他、交流電力(高周波)を用いる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭51−77719号公報
交流電力を用いる場合には、直流の電圧のみを用いる場合に比べて、信号線とスパークプラグの電気的な接続状態を充分に維持することが、より強く望まれる。交流電力を用いる場合に、信号線とスパークプラグの接触が不十分になると、例えば、電波の漏れが他の機器でノイズとして影響を与えたり、反射が起こることで十分な交流電力を点火のために供給できなくなりエンジン失火の原因となる可能性があるためである。また、信号線とスパークプラグの接触が不十分な場所があると、その部分が抵抗となって発熱したり、接触が途切れて隙間が生じると、放電が起こって電力ロスが大きくなる可能性があるためである。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、点火のために交流電力を用いる点火装置において、スパークプラグと信号線の電気的な接続状態を充分に維持して、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なうことを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実施することが可能である。
[適用例1]
筒状の主体金具と、前記主体金具の内周に配置された筒状のプラグ内絶縁体と、前記プラグ内絶縁体の後端に設けられたプラグ側端子と、を備えるスパークプラグと、
前記スパークプラグにおける火花の形成および/または維持のために前記スパークプラグに交流電力を供給する交流電源と、
前記スパークプラグと前記交流電源とを接続するケーブルと、
を備える点火装置において、
前記ケーブルは、
該ケーブルの中心線に沿って延出する内部導体と、
前記ケーブルの外表面に形成される外部導体と、
前記ケーブルの内部において前記内部導体の先端に設けられたケーブル端子であって、前記プラグ側端子と接続するケーブル端子と、
前記外部導体と前記内部導体との間において、前記外部導体の先端部を除く部位に設けられ、前記外部導体と前記内部導体の間を絶縁するケーブル内絶縁体と、
を備え、
前記ケーブルが前記スパークプラグに接続される前の状態において、前記外部導体の前記先端部は、前記先端部と接触する前記主体金具におけるプラグ側接触部の外接円の径よりも径が小さい内接円を有するケーブル側接触部であって、前記外部導体の径方向に弾性を有するケーブル側接触部を備え、
前記プラグ側接触部と前記ケーブル側接触部とが接するように、前記ケーブル内に前記主体金具が嵌め込まれることを特徴とする
点火装置。
適用例1に記載の点火装置によれば、スパークプラグに対して交流電力を供給する際に、外部導体は、外部導体から主体金具へと径方向内側向きの力を加えながら、スパークプラグを内部に保持することができる。そのため、点火装置に振動が加わっても、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なうことができる。
[適用例2]
適用例1記載の点火装置であって、前記外部導体の前記先端部は、前記ケーブル側接触部よりも先端側から、前記ケーブル側接触部よりも後端側へと、複数のスリットが形成されていることを特徴とする点火装置。
適用例2に記載の点火装置によれば、ケーブル内へのスパークプラグの嵌め込みの動作を容易化することができる。
[適用例3]
適用例2記載の点火装置であって、前記主体金具は、外周方向に張り出し、軸直交断面形状が多角形状であり、前記プラグ側接触部が形成される工具係合部を備え、前記スリットは、前記外部導体の前記先端部に前記工具係合部を嵌め込んだときに前記多角形状の各々の角部と対応する位置に、軸線方向に延出して形成されている点火装置。
適用例3に記載の点火装置によれば、外部導体と工具係合部の接触箇所をより多く確保して、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なうことができる。
[適用例4]
適用例3記載の点火装置であって、前記外部導体の前記先端部において、前記スリットによって互いに離間されて少なくとも前記ケーブル側接触部を含む領域が、平坦面を成し、前記工具係合部における前記プラグ側接触部と、該プラグ側接触部に接する前記ケーブル側接触部とは、線分状に形成されることを特徴とする点火装置。
適用例4に記載の点火装置によれば、外部導体と工具係合部が接触する部位をより大きく確保して、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なうことができる。
[適用例5]
適用例2から4のいずれかに記載の点火装置であって、前記スリットは、前記外部導体の先端から軸線方向に沿って後端側へと延出する長さが、5mm以上であることを特徴とする点火装置。
適用例5に記載の点火装置によれば、外部導体のスリット近傍で振動を吸収する効果を高め、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なうことができる。
[適用例6]
適用例1から5のいずれかに記載の点火装置であって、前記外部導体は、該外部導体の外表面先端から該外部導体の内表面へと至る領域が、曲面状に形成されている点火装置。
適用例6に記載の点火装置によれば、ケーブル内へのスパークプラグの嵌め込みの動作を容易化することができる。
[適用例7]
適用例1から6のいずれかに記載の点火装置であって、さらに、前記スパークプラグに火花放電を生じさせるための電圧の印加を行なう放電用電源を備え、前記ケーブル内絶縁体は、ゴムによって形成される円環状のゴム部であって、前記ケーブルが前記スパークプラグに接続される前の状態において前記プラグ内絶縁体の外径よりも小さい内径を有するゴム部を先端に備え、前記ゴム部を含む前記ケーブル内絶縁体の先端部内に、前記プラグ内絶縁体が嵌め込まれることを特徴とする点火装置。
適用例7に記載の点火装置によれば、ケーブル内絶縁体とプラグ内絶縁体との密着性を高めることができるため、放電用電源による電圧印加を行なったときに、プラグ側端子と外部導体との間で、プラグ内絶縁体の表面を経由する短絡を抑制することができる。
[適用例8]
適用例7記載の点火装置であって、前記ゴム部は、前記スパークプラグの軸線方向の長さが5mm以上であることを特徴とする点火装置。
適用例8に記載の点火装置によれば、放電用電源による電圧印加を行なったときに、プラグ側端子と外部導体との間でプラグ内絶縁体の表面を経由する短絡を抑制する効果を、さらに高めることができる。
[適用例9]
適用例1から6のいずれかに記載の点火装置であって、さらに、前記スパークプラグに火花放電を生じさせるための電圧の印加を行なう放電用電源を備え、前記ケーブル内絶縁体は、前記ケーブル端子と前記プラグ側端子との結合部の表面、および、前記主体金具後端から突出する前記プラグ内絶縁体における前記プラグ側端子との境界を含む外表面を覆うと共に、前記プラグ内絶縁体上において、前記プラグ内絶縁体の後端から前記主体金具の後端までの軸線方向の距離の、50%以上を覆うように形成されていることを特徴とする点火装置。
適用例9に記載の点火装置によれば、放電用電源による電圧印加を行なうときに、プラグ側端子と外部導体との間でプラグ内絶縁体の表面を経由する短絡を抑制する効果を高めることができる。
[適用例10]
適用例7または8に記載の点火装置であって、前記ケーブル内絶縁体は、前記ケーブル端子と前記プラグ側端子との結合部の表面、および、前記主体金具後端から突出する前記プラグ内絶縁体における前記プラグ側端子との境界を含む外表面を覆うと共に、前記プラグ内絶縁体上において、前記プラグ内絶縁体の後端から前記主体金具の後端までの軸線方向の距離の、50%以上を覆うように形成されていることを特徴とする点火装置。
適用例10に記載の点火装置によれば、放電用電源による電圧印加を行なったときに、プラグ側端子と外部導体との間でプラグ内絶縁体の表面を経由する短絡を抑制する効果を高めることができる。
[適用例11]
適用例1から6のいずれかに記載の点火装置であって、さらに、前記スパークプラグに火花放電を生じさせるための電圧の印加を行なう放電用電源を備え、前記プラグ内絶縁体と前記外部導体との間に形成される前記ケーブル内絶縁体の、前記スパークプラグの軸線方向に垂直な方向の厚みは、5mm以上であることを特徴とする点火装置。
適用例11に記載の点火装置によれば、放電用電源による電圧印加に伴って、プラグ側端子と外部導体との間でケーブル内絶縁体を厚み方向に横断する短絡が生じることを、抑制する効果を高めることができる。
[適用例12]
適用例7から10のいずれかに記載の点火装置であって、前記プラグ内絶縁体と前記外部導体との間に形成される前記ケーブル内絶縁体の、前記スパークプラグの軸線方向に垂直な方向の厚みは、5mm以上であることを特徴とする点火装置。
適用例12に記載の点火装置によれば、放電用電源による電圧印加に伴って、プラグ側端子と外部導体との間でケーブル内絶縁体を厚み方向に横断する短絡が生じることを、抑制する効果を高めることができる。
[適用例13]
適用例1から12のいずれかに記載の点火装置であって、前記外部導体の前記先端部は、前記ケーブル側接触部よりも後端側において、径方向内側に突出して前記主体金具に接する突起部を備える点火装置。
適用例13に記載の点火装置によれば、前記ケーブル内に前記主体金具を嵌め込む動作を困難化することなく、外部導体と主体金具との接触部位を増加させることができるため、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なうことができる。
[適用例14]
適用例1から13のいずれかに記載の点火装置であって、さらに、前記外部導体の外周上に設けられ、前記外部導体に対して径方向内側に向かう力を加える締め付け部材を備える点火装置。
適用例14に記載の点火装置によれば、締め付け部材によって、外部導体が径方向外向きに広がるのを抑え、外部導体から主体金具へと作用する径方向内側向きの力を強めることができる。また、外部導体と主体金具とが接触する面積を大きくすることが可能になる。その結果、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なうことができる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、スパークプラグを備える点火装置の製造方法などの形態で実現することが可能である。
点火装置の概略構成を表わすブロック図である。 スパークプラグの部分断面図である。 スパークプラグとプラグケーブルの結合部の様子を表わす説明図である。 外部導体の先端部の外観を模式的に表わす斜視図である。 工具係合部と外部導体の接続部近傍の様子を拡大して示す説明図である。 振動試験装置を用いて振動試験を行なう様子を表わす説明図である。 比較例としてのプラグケーブルとスパークプラグとの結合部の様子を表わす説明図である。 外部導体と主体金具の接続の様子を表わす説明図である。 スリット長さαが異なるときの接続部A近傍の様子を表わす説明図である。 さらに他の条件について検討した内容を示す説明図である。 スパークプラグと外部導体の間で生じ得る望ましくない短絡現象を表わす説明図である。 スパークプラグとプラグケーブルの結合部の様子を表わす説明図である。 スパークプラグとプラグケーブルの結合部の様子を表わす説明図である。 スパークプラグとプラグケーブルの結合部の様子を表わす説明図である。 スパークプラグとプラグケーブルの結合部に係る変形例の説明図である。 スパークプラグとプラグケーブルの結合部に係る変形例の説明図である。 スパークプラグとプラグケーブルの結合部に係る変形例の説明図である。 スパークプラグとプラグケーブルの結合部に係る変形例の説明図である。
A.点火装置の全体構成:
図1は、本発明の第1の実施形態としての点火装置40の概略構成を表わすブロック図である。点火装置40は、スパークプラグ100と、放電用電源41と、交流電源42と、混合部43と、を備えている。
スパークプラグ100は、中心電極20と接地電極30とを備え、これらの電極間に火花放電を生じさせると共に交流プラズマを発生させることによって、スパークプラグ100が取り付けられた図示しない内燃機関の燃料に点火する装置である。スパークプラグ100の詳しい構成については後に説明する。
放電用電源41は、スパークプラグ100の電極間において火花放電を起こさせるために、スパークプラグ100に対して高電圧(本実施形態では、数万ボルトの高電圧パルス)を供給する直流電源である。放電用電源41としては、例えば、点火コイルを用いることができる。
交流電源42は、火花放電を発生させたスパークプラグ100の電極間に交流プラズマを発生させるために、スパークプラグ100に対して交流電力を供給する。本実施形態では、交流電源42によって生成される交流電力の周波数は、交流プラズマを発生させるために、50kHz〜100MHzとすることが好ましく、500kHz〜20MHzとすることがさらに好ましい。
混合部43は、放電用電源41に接続する第1の伝送路46と、交流電源42に接続する第2の伝送路47と、第1の伝送路46および第2の伝送路47を結合すると共に、スパークプラグ100に接続する第3の伝送路であるプラグケーブル60と、を備える。第1の伝送路46にはコイル(インダクタ)44が設けられ、交流電源42から出力される電流の放電用電源41側への流入が抑制されている。また、第2の伝送路47にはコンデンサ45が設けられ、放電用電源41から出力される電流の交流電源42側への流入が抑制されている。本実施形態では、交流電源42からスパークプラグ100までの交流電力の伝送路である第2の伝送路47およびプラグケーブル60は、内部導体と該内部導体の外側に配置された外部導体とを有する同軸ケーブルとして構成されており、交流電力の反射防止が図られている。同軸ケーブルとして構成されたプラグケーブル60の詳しい構成については後述する。なお、放電用電源41として点火コイルを用いる場合には、点火コイルの有する二次コイルを上記コイル44の代わりとして用い、コイル44を省略することが可能である。
スパークプラグ100の中心電極20は、混合部43を介して放電用電源41および交流電源42に電気的に接続され、スパークプラグ100の接地電極30は、電気的に接地されている。そして、点火装置40では、スパークプラグ100の電極間における火花放電に伴って交流プラズマが発生するように、放電用電源41および交流電源42が制御される。
なお、図1では、点火装置40は1つのスパークプラグ100を有しているが、スパークプラグ100を取り付ける内燃機関が複数の気筒を有する場合には、各気筒に対応してスパークプラグ100が1つずつ設けられる。この場合には、放電用電源41や交流電源42からの電力を、図示しないディストリビュータを介して各スパークプラグ100へと供給すればよい。
図2は、スパークプラグ100の構成を示す部分断面図である。図2において、一点破線で示す軸線Axの右側は、外観正面図を示し、軸線Axの左側は、スパークプラグ100の中心軸を通る断面でスパークプラグ100を切断した断面図を示している。以下の説明では、軸線Axに平行な方向において、図2の下方側を先端側と呼び、図2の上方側を後端側と呼ぶ。
スパークプラグ100は、絶縁碍子10と、中心電極20と、接地電極30と、端子金具32と、主体金具50とを備える。絶縁碍子10の一端から突出する棒状の中心電極20は、絶縁碍子10の内部を通じて、絶縁碍子10の他端に設けられた端子金具32に電気的に接続されている。中心電極20の外周は、絶縁碍子10によって保持され、絶縁碍子10の外周は、端子金具32から離れた位置で主体金具50によって保持されている。主体金具50に電気的に接続された接地電極30は、火花を発生させる隙間である火花ギャップを中心電極20の先端との間に形成する。スパークプラグ100は、内燃機関のエンジンヘッド200のプラグホール202内に設けられた取付ネジ孔201に主体金具50を介して取り付けられる。端子金具32に2万〜3万ボルトの高電圧が印加されると、中心電極20と接地電極30との間に形成された火花ギャップに火花放電が発生する。なお、端子金具32の後端部であって、絶縁碍子10から露出する部分を、以下、プラグ側端子33と呼ぶ。
絶縁碍子10は、アルミナを始めとするセラミックス材料を焼成して形成された絶縁体である。絶縁碍子10は、中心電極20および端子金具32を収容する軸孔12が中心に形成された筒状の部材である。絶縁碍子10の軸方向中央には外径を大きくした中央胴部19が形成されている。中央胴部19よりも端子金具32側には、端子金具32と主体金具50との間を絶縁する後端側胴部18が形成されている。中央胴部19よりも中心電極20側には、後端側胴部18よりも外径が小さい先端側胴部17が形成され、先端側胴部17の更に先には、先端側胴部17よりも小さい外径であって先端側へ向かうほど外径が小さくなる脚長部13が形成されている。なお、絶縁碍子10は、特許請求の範囲の「プラグ内絶縁体」に相当する。
主体金具50は、絶縁碍子10の後端側胴部18の一部から脚長部13に亘る部位を包囲して保持する円筒状の金具である。本実施形態では、主体金具50は、低炭素鋼により形成され、全体にニッケルめっきや亜鉛めっき等のめっき処理が施されている。主体金具50は、工具係合部51と、取付ネジ部52と、ガスケット受け部54とを備える。主体金具50の工具係合部51は、スパークプラグ100をエンジンヘッド200に取り付ける工具(図示せず)が嵌合する部位であり、本実施形態では、横断面(軸線Axに直交する断面の形状)が六角形状に形成されている。主体金具50の取付ネジ部52は、エンジンヘッド200の取付ネジ孔201に螺合するネジ山を有する。主体金具50のガスケット受け部54は、取付ネジ部52の後端側において、取付ネジ部52よりも径方向の外周側に張り出して、鍔状に形成されている。また、主体金具50には、ガスケット受け部54の先端側端部に接するように、中実の略円環状部材であるガスケット5が嵌挿される。このガスケット5によって、スパークプラグ100のガスケット受け部54とエンジンヘッド200との間のシール性が確保される。なお、主体金具50の先端面57は、中央部に開口を有する円形状に形成されており、その中央部では、絶縁碍子10の脚長部13から中心電極20が突出する。
主体金具50の工具係合部51より後端側には薄肉の加締部53が設けられている。また、ガスケット受け部54と工具係合部51との間には、加締部53と同様に薄肉の圧縮変形部58が設けられている。工具係合部51から加締部53にかけての主体金具50の内周面と絶縁碍子10の後端側胴部18の外周面との間には、円環状のリング部材6,7が介在されており、さらに両リング部材6,7間にタルク(滑石)9の粉末が充填されている。スパークプラグ100の製造時には、加締部53を内側に折り曲げるようにして先端側に押圧することにより圧縮変形部58を圧縮変形させる加締加工を行なう。加締加工を行なうことで、リング部材6,7およびタルク9を介し、絶縁碍子10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。この押圧により、タルク9が軸線Ax方向に圧縮されて主体金具50内の気密性が高められる。
また、主体金具50の内周においては、取付ネジ部52の位置に形成された金具内段部56に、環状の板パッキン8を介し、絶縁碍子10の脚長部13の基端に位置する碍子段部15が押圧されている。この板パッキン8は、主体金具50と絶縁碍子10との間の気密性を保持する部材であり、燃焼ガスの流出が防止される。
中心電極20は、有底筒状に形成された電極母材21の内部に、電極母材21よりも熱伝導性に優れる芯材25を埋設した棒状の部材である。本実施形態では、電極母材21は、ニッケルを主成分とするニッケル合金から成り、芯材25は、銅または銅を主成分とする合金から成る。中心電極20は、電極母材21の先端が絶縁碍子10の軸孔12から突出した状態で絶縁碍子10の軸孔12に挿入され、シール体4を介して端子金具32に電気的に接続されている。
接地電極30は、耐腐食性の高い金属から構成され、一例として、ニッケル合金が用いられる。この接地電極30の基端は、主体金具50の先端面57に溶接されている。接地電極30の先端側は、軸線Axと交差する方向に屈曲されており、接地電極30の先端部が、中心電極20の先端面と軸線Ax上で対向している。
B.スパークプラグとケーブルの結合部の構成:
図3は、スパークプラグ100とプラグケーブル60の結合部の様子を表わす説明図である。図3では、プラグケーブル60については断面を表わし、スパークプラグ100については外観を表わしている。図3に示すように、プラグケーブル60は、内部導体61と、外部導体63と、ケーブル端子65と、ケーブル内絶縁体62と、を備えている。
内部導体61は、プラグケーブル60の中心線に沿って延出して設けられている。外部導体63は、プラグケーブル60の外表面に設けられている。内部導体61および外部導体63は、導電性材料によって形成されており、例えば、アルミニウム合金、銅合金、鉄合金、およびニッケル合金から選択される材料によって形成することができる。ここで、外部導体63は、後述するようにスパークプラグ100と接触するため、スパークプラグ100の使用環境において、スパークプラグ100との接触部位における電気抵抗を充分に小さく(例えば、5×10-8Ωm以下に)維持できることが望ましい。外部導体63の構成材料として上記した材料を用いれば、このような低抵抗を実現することが可能となる。
ケーブル端子65は、内部導体61の先端に設けられており、プラグケーブル60とスパークプラグ100とを接続する際に、スパークプラグ100の端子金具32の後端部(プラグ側端子33)を嵌め込むためのメス端子である。
ケーブル内絶縁体62は、外部導体63内で、内部導体61との間を埋めるように、軸線Ax方向に延出して設けられている。すなわち、ケーブル内絶縁体62は、外部導体63内で、内部導体61、ケーブル端子65とプラグ側端子33の結合部、および、スパークプラグ100の絶縁碍子10におけるプラグ側端子33との境界を含む外表面、を覆っている。このケーブル内絶縁体62の先端は、外部導体63の先端よりも軸線Ax方向の後端側に位置し、外部導体63の先端から離間している。本実施形態では、ケーブル内絶縁体62は、その先端に、円環状のゴム製部材であって、他の部位とは別体で形成されたゴム部64を備えている。ケーブル内絶縁体62において、ゴム部64以外の他の部位は、例えば、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、エポキシ樹脂、セラミック、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、アクリルゴム、ニトリルゴムから選択される絶縁性材料によって形成することができる。
図3に示すように、外部導体63は、その先端近傍であって、ケーブル内絶縁体62に覆われていない領域の内壁において、スパークプラグ100の主体金具50における工具係合部51の後端角部と接触する。図3では、外部導体63と工具係合部51とが接触する部位を、接続部Aとして示している。
図4は、外部導体63の先端部の外観を模式的に表わす斜視図である。外部導体63には、先端から軸線Ax方向に平行に延出する複数(本実施形態では6本)のスリット67が形成されている。これら複数のスリット67は、スリット長さαとなるように形成されている。また、これら複数のスリット67は、プラグケーブル60の先端部にスパークプラグ100を嵌め込んだときに、スパークプラグ100の工具係合部51における横断面の六角形の角に対応する(重なる)位置に設けられている。すなわち、スリット67は、工具係合部51の側面に形成される軸線Ax方向に平行に延出する角部に対応する位置に、上記角部と同じ数だけ形成されている。さらに、外部導体63は、少なくとも先端近傍において、軸線Ax方向に垂直な横断面の内径rが、スパークプラグ100の工具係合部51の横断面における最も長い径(本実施形態では、工具係合部51の横断面はほぼ正六角形であるため、この正六角形の向かい合う頂点同士を結ぶ線分であり、工具係合部51の横断面の外接円の径。以下、最長径と呼ぶ)よりも、小さくなるように形成されている。
プラグケーブル60を作製するには、まず、外部導体63を形成するための円筒形状の金属製部材を用意する。そして、その先端部に切り込み加工を施して、スリット長さαのスリット67を、6本形成する。これにより、スリット67によって離間された6つの接続片66が先端部に設けられた外部導体63が形成される(図4参照)。その後、この外部導体63内の所定の位置に、ケーブル内絶縁体62を構成するための別途作製した絶縁性部材を嵌め込む。この絶縁性部材は、内部に収納すべき内部導体61、ケーブル端子65、およびスパークプラグ100に対応する形状となるように、予め、例えば射出成形によって形成すればよい。その後、上記絶縁性部材を嵌め込んだ外部導体63の先端側から、先端にケーブル端子65を取り付けた内部導体61を挿入し、内部導体61およびケーブル端子65の組付けを行なう。また、上記絶縁性部材の先端に、ゴム部64を嵌め込んで、ケーブル内絶縁体62を形成する。このゴム部64は、スパークプラグ100の絶縁碍子10の外径よりも小さい内径を有している。
スパークプラグ100とプラグケーブル60とを接続する際には、まず、内燃機関のエンジンヘッド200のプラグホール202内の取付ネジ孔201へと、スパークプラグ100が取り付けられる(図2参照)。その後、プラグケーブル60の先端部を、プラグホール202内に挿入し、ケーブル内絶縁体62内へと、スパークプラグ100の後端部を嵌め込む。
このようにプラグケーブル60内にスパークプラグ100の後端部を嵌め込むと、外部導体63の横断面の内径が、工具係合部51の横断面における最長径よりも小さいため、やがて、工具係合部51の後端角部が、外部導体63の先端に当接する。ここで、外部導体63の先端部には、複数のスリット67が形成されているため、プラグケーブル60をさらに押し込むと、外部導体63の先端部を押し広げながら、プラグケーブル60のさらに後端側へと、スパークプラグ100を挿入することができる。プラグケーブル60の後端側へとスパークプラグ100を押し込むことができる程度(嵌め込み深さ)は、外部導体63の横断面の内径と工具係合部51の横断面の最長径との関係と、スリット長さαと、によって定まる。本実施形態では、上記のように定まる嵌め込み深さまでスパークプラグ100を押し込んだときに、ケーブル端子65とプラグ側端子33とが丁度接続されるように、ケーブル端子65が配置されている。図3では、外部導体63の先端部に設けたスリット67の長さを、双方向矢印で示している。
図5は、工具係合部51と外部導体63の接続部Aの近傍の様子を拡大して模式的に示す説明図である。本実施形態では、外部導体63の先端部にスリット67を形成するため、スリット67によって離間される各接続片66は、外部導体63の径方向に弾性を有する板バネ状となる。そして、外部導体63の先端部の横断面の内径は、工具係合部51の最長径よりも小さく形成されている。そのため、外部導体63の先端部内にスパークプラグ100を押し込んで、外部導体63の先端部を押し広げることで、各接続片66では、スパークプラグ100との接続部Aにおいて、径方向内側向きの力が生じる。図5では、接続部Aにおいて外部導体63から工具係合部51へと加えられる力を、矢印で示している。また、図5では、工具係合部51(スパークプラグ100)における外部導体63との接触部位を、プラグ側接触部59と表わし、外部導体63における工具係合部51との接触部位を、ケーブル側接触部68と表わしている。
このように、プラグケーブル60とスパークプラグ100とを接続することにより、内部導体61およびケーブル端子65を介して、スパークプラグ100へと、直流電圧が印加されると共に交流電力が供給される。また、プラグケーブル60とスパークプラグ100とを接続することにより、スパークプラグ100の主体金具50が外部導体63と接触して、アースされる。
このとき、放電用電源41からの直流電圧をスパークプラグ100に印加することにより、電極間の火花ギャップで火花放電を発生させることができる。さらに、交流電源42からの交流電力をスパークプラグ100に供給することにより、火花ギャップにおいてプラズマを発生させ、直流電圧の印加によって生じた火花に対して、交流電力を用いて更なるエネルギ供給することができる。このように、直流電源を用いて発生させた火花に対して、交流電力を用いて更なるエネルギを供給することで、直流電源のみを用いて点火を行なう場合に比べて、スパークプラグ100における着火性を向上させ、点火の動作を安定化することができる。
なお、図5に示すように、外部導体63では、外部導体63の外表面先端から内表面にかけて、角を有しない曲面部69が形成されている。そのため、プラグケーブル60内にスパークプラグ100を嵌め込む際に、曲面部69によってスパークプラグ100を導いて、スパークプラグ100を挿入する動作を容易化することができる。なお、外部導体63の先端に曲面部69を設ける構成は、後述する他の実施形態および変形例においても、同様に適用することができる。
以上のように構成された本実施形態の点火装置40によれば、スパークプラグに対して直流電圧を印加すると共に交流電力を供給するために、プラグケーブル60を用いており、プラグケーブル60は、板バネ状の接続片66におけるケーブル側接触部68において、スパークプラグ100の主体金具と接している。そのため、プラグケーブル60は、スパークプラグ100に対して径方向内側向きの力を加えながら、スパークプラグ100を内部に保持することができる。その結果、スパークプラグ100およびプラグケーブル60に振動が加わっても、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なうことができる。
点火を行なうのに必要な交流電力を確実に供給できることに伴い、接続不良に起因する不具合、例えば、電波の漏れが他の機器でノイズとして影響を与えたり、反射が起こることで十分な交流電力を点火のために供給できなくなりエンジン失火を引き起こすといった不具合を抑制できる。また、接続不良に起因する発熱や、接続が途切れて放電が起こることに起因する電力ロスを抑えることができる。
また、このとき、プラグケーブル60を同軸ケーブルとしており、交流電流流れの往路と復路から成るループの面積を小さくしているため、プラグケーブル60におけるインダクタンスを削減し、その結果インピーダンスを抑えることができる。さらに、本実施形態では、スパークプラグ100を嵌め込むためのプラグケーブル60の表皮部分を、主体金具50と直接接してアースするための外部導体63としている。このように、スパークプラグと接続して直流電圧を印加するプラグケーブル、スパークプラグに交流電力を供給するための同軸ケーブル、および同軸ケーブルにおけるスパークプラグとの接触部、を一体化しているため、全体構造を簡素化することができる。また、本実施形態によれば、プラグケーブル60を用いることにより、直流電圧のみを印加して通常用いられるスパークプラグを利用して、交流電力の供給をさらに行なう点火装置を得ることが可能になる。また、本実施形態によれば、外部導体63の先端部が、絶縁碍子10の外径よりも大きく工具係合部51の最長径よりも小さい内径にて開口すると共に、径方向内側向きの弾性を有している。そのため、プラグケーブル60へと軸線Ax方向にスパークプラグ100を嵌め込む動作と同時に、接続部Aを形成することができる。
図6は、本実施形態による効果を確認するために、振動試験装置70を用いて振動試験を行なう様子を模式的に表わす説明図である。振動試験装置70は、任意に設定した条件(振動周波数、加速度、振動方向、振動時間等)にて振動を起こすための装置である。この振動試験装置70における水平に形成された台座部73上に、固定治具71を用いて模擬エンジンヘッド72を固定した。模擬エンジンヘッド72は、外形が略直方体形状のブロック状部材であり、その上面に、取付ネジ孔201を有するプラグホール202と同じ形状の模擬プラグホールが形成されている。また、模擬プラグホールが開口する内部空間を、任意の圧力に設定して密閉可能になっている。振動試験では、この模擬プラグホールにスパークプラグ100を取り付けると共に、取り付けたスパークプラグ100に対してプラグケーブル60を接続し、図1と同様の点火装置40を再現した。そして、振動試験装置70を用いて振動を加えつつ、スパークプラグ100に対して直流電圧の印加および交流電力の供給を行ない、そのときのスパークプラグ100の点火に係る挙動をオシロスコープにて観察した。なお、振動試験に供したプラグケーブル60において、外部導体63に設けたスリット67のスリット長さαは、5mmとしており、このようなプラグケーブル60を備えるサンプルを、以下、サンプルS01と呼ぶ。
また、プラグケーブル60(サンプルS01)の他に、比較のためにプラグケーブル160を作製した。このプラグケーブル160を、プラグケーブル60に代えてスパークプラグ100に接続して、同様の条件で直流電圧の印加および交流電力の供給を行ないつつ、振動試験に供した。
図7は、プラグケーブル160とスパークプラグ100との結合部の様子を、図3と同様に表わす説明図である。プラグケーブル60と共通する部分には同じ参照番号を付して、詳しい説明を省略する。プラグケーブル160は、外部導体63に代えて外部導体163を備える点で、プラグケーブル60と異なっている。外部導体163は、外部導体63と同様に、絶縁碍子10の横断面の外径よりも大きく、工具係合部51の最長径よりも小さい内径を有しているが、先端部にスリット67が形成されていない。そのため、プラグケーブル160は、図7に示すように、外部導体163の先端が工具係合部51の後端側に当接した状態で、スパークプラグ100と結合される。このようなプラグケーブル160を備えるサンプルを、以下、サンプルS02と呼ぶ。
振動試験装置70を用いた振動条件は、以下の通りである、振動周波数は、50Hz〜2000Hzへと、5分間かけて徐々に高めた。その後、2000Hz〜50Hzへと、5分間かけて徐々に低めた。振動の加速度は、30Gとした、このように10分間かけて振動周波数を往復させる動作を、振動試験装置70の台座部73に平行なX方向と、台座部73に平行であってX方向に垂直なY方向と、台座部73に垂直なZ方向の3方向について、それぞれ行なった。
交流電源42を用いて交流電力を供給する条件は、周波数13MHz、電力400Wとした。模擬エンジンヘッド72の内部空間の圧力は、0.2MPaとした。直流電圧の印加頻度は、10Hzとした。すなわち、X、Y、Z各々の向きに振動させる10分間の間に、上記条件で継続的に交流電力を供給しつつ、火花放電のための直流電圧の印加を6000回行なった。オシロスコープでは、交流電源42による印加電流の波形を観察した。上記波形を観察することにより、直流電圧の印加時に交流電力によってプラズマが発生して支障無く点火が行なわれた場合と、直流電圧印加による火花放電はあったが交流印加が不十分で安定した点火を行なえなかった場合と、短絡等により火花形成がうまくいかなかった場合と、を区別することができる。そこで、オシロスコープの波形に基づいて、直流電圧の印加を6000回行なったうち、点火が支障無く行なわれた回数をカウントした。結果を、以下の表1に示す。オシロスコープの波形によれば、表1に結果を示した振動試験では、点火がうまく行なえなかった場合はいずれも、交流印加が不十分となる場合であった。そのため、表1では、点火が支障無く行なわれた回数を「プラズマ発生回数」と記載し、点火が支障無く行なわれた割合を「プラズマ発生割合」と記載している。なお、表1では、3方向のうち、Z方向に振動させたときの結果を代表して示している。
Figure 0005851927
表1に示すように、第1の実施形態のプラグケーブル60(サンプルS01)を用いることで、プラズマ発生回数およびプラズマ発生割合を高めることができた。すなわち、振動条件下であっても、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なえることが確認された。外部導体63は、工具係合部51を側面から支える構造であるため、特にZ方向の振動の影響を受けやすいが、このようなZ方向の振動に対して、上記した点火を行なうのに必要な交流電力を確実に供給する効果が高いことが示された。なお、他の方向(X方向およびY方向)の振動を加えた際にも、同様に、プラズマ発生割合を高めることができた(データ示さず)。
C.第2の実施形態:
図8は、第2の実施形態のプラグケーブルが備える外部導体における主体金具との接続の様子を表わす説明図である。以下の説明では、第2の実施形態の点火装置の各部には、第1の実施形態と同じ参照番号を付し、詳しい説明を省略する。図8(A)は、第2の実施形態における外部導体63と主体金具50との接続部Aを含む横断面の一部の様子を表わし、図8(B)は、第1の実施形態における外部導体63と主体金具50との接続部Aを含む横断面の一部の様子を表わす。
図8(A)に示すように、第2の実施形態では、外部導体63の先端部に設けられ、スリット67によって離間された接続片66の各々が、平坦面として形成されている。このような外部導体63を得るには、例えば、図4に示した第1の実施形態の円筒状の外部導体を用意し、先端部の接続片66をプレス加工して、各接続片66を平坦化すればよい。あるいは、外部導体とするための円筒状部材の先端部を、六角柱状となるように予めプレス加工し、その後、六角柱の側面の6本の辺に切り込み加工を施して、スリット67を形成しても良い。
ここで、第2の実施形態では、外部導体63の先端部の横断面と、主体金具50の工具係合部51の横断面とは、いずれも略正六角形となっている。そして、外部導体63の先端部の横断面が形成する六角形の1辺の長さは、主体金具50の工具係合部51の横断面が形成する六角形の1辺の長さよりも、短い。そのため、プラグケーブル60の先端部にスパークプラグ100を嵌め込むことで、外部導体63の接続片66が外側に押し広げられ、接続片66から主体金具50へと、外部導体63の内部に向かう方向の力が働く。
図8(A)に示すように、第2の実施形態によれば、接続片66と工具係合部51の接続部Aが、線状に形成される。これに対して、図8(B)に示すように、外部導体63の先端部の横断面を円形とすると、接続片66と工具係合部51の接続部Aは、接続片66におけるスリット67を成す側部において、点状に形成される。このように、外部導体63の接続片66を平坦化することにより、工具係合部51と接触する面積を、より広く確保することができる。なお、第2の実施形態と同様に、第1の実施形態においても、スリット67が、工具係合部51の横断面における各々の角部に対応する位置に、軸線Ax方向に沿って形成されている。そのため、工具係合部51の角部に対応しない位置にスリット67を設ける場合に比べて、外部導体63と工具係合部51の接続箇所を、より多く確保することが可能になる。
接続片66を平坦化することによる効果を、第1の実施形態と同様の振動試験により確認した。用いた振動試験装置70の構成、振動試験の条件、および評価方法は、第1の実施形態と同様である。なお、第2の実施形態のプラグケーブル60において、外部導体63に設けたスリット67のスリット長さαは5mmとしており、このようなプラグケーブル60を備えるサンプルを、以下、サンプルS12と呼ぶ。結果を、以下の表2に示す。オシロスコープの波形によれば、表2に結果を示した振動試験では、点火がうまく行なえなかった場合はいずれも、交流印加が不十分となる場合であった。そのため、表2では、点火が支障無く行なわれた回数を「プラズマ発生回数」と記載し、点火が支障無く行なわれた割合を「プラズマ発生割合」と記載している。なお、表2では、3方向のうち、Z方向に振動させたときの結果を代表して示している。また、表2では、表1に示したサンプルS01の振動試験の結果をサンプルS11として併せて示し、サンプルS02の結果をサンプルS13として併せて示している。
Figure 0005851927
表2に示すように、接続部Aを線分状に形成することで(サンプルS12)、接続部Aを点状に形成する場合に比べて(サンプルS11)、プラズマ発生回数およびプラズマ発生割合をさらに高めることが確認できた。すなわち、振動条件下であっても、点火を行なうのに必要な交流電力を確実に供給できる効果が得られることが確認された。なお、他の方向(X方向およびY方向)の振動を加えた際にも、同様に、第1の実施形態に比べてプラズマ発生割合を高めることができた(データ示さず)。
D.スリット長さの検討:
図9は、外部導体63に設けたスリット67のスリット長さαが異なるときの接続部A近傍の様子を模式的に表わす説明図である。図9(A)は、スリット長さαが、より長い状態を表わし、図9(B)は、スリット長さαが、より短い状態を表わす。スリット長さαを異ならせると、板バネ状の接続片66の長さが変わり、外部導体63から主体金具50へと、外部導体63の横断面の径方向に働く弾性力の大きさが変化する。そのため、振動を吸収して接触を維持する効果が変化する。そこで、スリット長さαが異なる複数種類の外部導体63を用意し、各々の外部導体63を用いて第1の実施形態と同様に点火装置40を組み立て、図6に示す振動試験を行ない、スリット長さαの影響を調べた。振動の条件、直流電圧印加の条件、および交流電力供給の条件は、既述した振動試験と同じ条件とした。3方向のうち、Z方向に振動させたときの結果を、代表して以下の表3に示す。オシロスコープの波形によれば、表3に結果を示した振動試験では、点火がうまく行なえなかった場合はいずれも、交流印加が不十分となる場合であった。そのため、表3では、点火が支障無く行なわれた回数を「プラズマ発生回数」と記載し、点火が支障無く行なわれた割合を「プラズマ発生割合」と記載している。
なお、表3に示した各サンプルでは、第2の実施形態で示したように各々の接続片66が平坦面となるように外部導体63を成形し、接続部Aを線分状に形成している。表3において、サンプルS21はスリット長さαが1mmのサンプルを示し、サンプルS22はスリット長さαが3mmのサンプルを示し、サンプルS23はスリット長さαが5mmのサンプルを示す。すなわち、サンプルS23は、表2のサンプルS12と同じである。
Figure 0005851927
表3に示すように、スリット長さαを5mmとすることで、プラズマ発生回数およびプラズマ発生割合を極めて高く(プラズマ発生割合を100%に)することができた。なお、表2にはスリット長さαが5mmまでの結果しか示していないが、5mmを超えて、具体的には20mmまでスリット長さαを長くしても、プラズマ発生割合は100%であった(データ示さず)。また、他の方向(X方向およびY方向)の振動を加えた際にも、同様に、スリット長さαを5mm以上とすることで、プラズマ発生割合を高めることができた(データ示さず)。さらに、第1の実施形態の断面が円形の外部導体63を備えるプラグケーブル60を用いる場合にも、表3の結果と同様に、スリット長さαを5mm以上とすることで、プラズマ発生割合を効果的に高めることができた(データ示さず)。
E.直流電圧印加時の短絡抑制の検討:
図10は、上記スリット長さαの他に、直流電圧印加時の短絡抑制に係る条件について検討した内容を示す説明図である。具体的には、ゴム部64の軸線Ax方向の長さ、絶縁碍子10においてケーブル内絶縁体62に覆われる軸線Ax方向の長さの割合、および、ケーブル内絶縁体62の厚み、の各条件について検討した。
図10に示すように、ゴム部64の軸線Ax方向の長さは、以下、ゴム長さβと呼ぶ。絶縁碍子10においてケーブル内絶縁体62に覆われる軸線Ax方向の長さの割合とは、絶縁碍子10の後端から主体金具50の後端までの軸線Ax方向の距離をL、絶縁碍子10の後端からケーブル内絶縁体62の先端までの軸線Ax方向の距離をlとしたときの、l/Lの割合(百分率)をいう。ケーブル内絶縁体62の厚みとは、軸線Ax方向に垂直な方向の、ケーブル内絶縁体62の厚みであり、以下、絶縁体厚みγと呼ぶ。
図11は、スパークプラグ100に火花形成のための直流電圧を印加する際に、スパークプラグ100と外部導体63の間で生じ得る望ましくない短絡現象を示す説明図である。図11に矢印Bで示したように、スパークプラグ100のプラグ側端子33と外部導体63の間で、絶縁碍子10の表面を介して短絡が起こると、ケーブル内絶縁体62の先端部において、スパークプラグ100と外部導体63の間でフラッシュオーバーが起こる。また、図11に矢印Cで示したように、スパークプラグ100のプラグ側端子33と外部導体63の間で、絶縁碍子10の表面およびケーブル内絶縁体62の内部を経由して短絡が起こる場合がある。このような現象を、以下では「貫通」と呼ぶ。
上記したゴム長さβの短絡への影響を調べるために、ゴム長さβを、1mm、3mm、5mm、7mmの4段階に異ならせてプラグケーブル60を作製した。また、l/Lの短絡への影響を調べるために、l/Lを、35%、40%、45%、50%の4段階に異ならせてプラグケーブル60を作製した。また、絶縁体厚みγの短絡への影響を調べるために、絶縁体厚みγを、1mm、3mm、5mmの3段階に異ならせてプラグケーブル60を作製した。なお、ここでは、さらに、絶縁碍子10の径を異ならせており、絶縁碍子径が9.5mmのスパークプラグと、10.5mmのスパークプラグを用いて、点火装置40を組み立てた。
上記した各条件を異ならせつつ、図6と同様の模擬エンジンヘッド72を用いて模擬的な点火装置40を組み立て、直流電圧の印加および交流電力の供給を行ない、そのときのスパークプラグ100の点火に係る挙動をオシロスコープにて観察した。交流電源42を用いて交流電力を供給する条件は、既述した振動試験と同様に、周波数13MHz、電力400Wとしており、模擬エンジンヘッド72の内部空間の圧力は、0.8〜2.0MPaとした。また、スパークプラグ100のギャップは1.3mmとし、印加した直流電圧は、20kV、25kV、30kV、35kVの4段階に変更した。直流電圧の印加頻度は10Hzとし、このような頻度で直流電圧印加を1分間行なう動作を1セットとして、各条件について2セットずつ、評価試験を行なった。点火動作の可否は、既述した振動試験と同様に、オシロスコープで観察される波形に基づいて判断した。上記印加頻度では、1セット中に600回の点火動作を行なうことになるが、1セットの試験を行なう途中で、1度でも点火に失敗したと判断されると、当該セットの試験については点火失敗と評価した。オシロスコープの波形によれば、点火がうまく行なえなかった場合はいずれも、短絡等により火花形成がうまくいかなかった場合であった。そこで、点火に失敗した場合には、点火失敗の原因が、フラッシュオーバーによるものか貫通によるものかを確認した。具体的には、点火失敗時には、スパークプラグを分解してケーブル内絶縁体62を観察し、貫通した焦げ跡が確認されれば、点火失敗の原因を貫通と判断した。ケーブル内絶縁体62を貫通する焦げ跡が確認されなければ、点火失敗の原因をフラッシュオーバーと判断した。
上記各条件について評価を行なった結果を、以下の表4〜9に示す。表4〜6は、絶縁碍子径9.5mmのスパークプラグを用いた結果を示し、表7〜9は、絶縁碍子径10.5mmのスパークプラグを用いた結果を示す。また、表4,7は、絶縁体厚みγを1mmとしたときの結果を示し、表5,8は、絶縁体厚みγを3mmとしたときの結果を示し、表6,9は、絶縁体厚みγを5mmとしたときの結果を示す。また、各表では、ゴム長さβを異ならせた結果と、l/Lを異ならせた結果と、印加した直流電圧を異ならせた結果とを示している。各表中、2セットのうちの双方で点火失敗がなければ、「○○」と示した。1セットのみ点火失敗した場合には、「○×」と示した。2セットとも点火失敗した場合には、「××」と示した。点火失敗の場合に、原因がフラッシュオーバーによる場合と、貫通による場合とは、付したハッチによって区別している。なお、表4〜9に結果を示した各サンプルでは、外部導体63として、第1の実施形態と同様の、先端部の断面が円形の外部導体63を用いた。
Figure 0005851927
Figure 0005851927
Figure 0005851927
Figure 0005851927
Figure 0005851927
Figure 0005851927
通常、スパークプラグに印加される直流電圧は、20kV程度である。上記した表4〜9に示すように、ゴム長さβを5mm以上とすることにより、印加電圧を上記20kVよりも高い25kVとした場合であっても、直流電圧印加時の短絡を効果的に抑制することができた(「○○」となった)。これは、ゴム長さβを長くすることにより、ケーブル内絶縁体62と絶縁碍子10との間の隙間を塞ぐ作用が強まるためと考えられる。実際に、ゴム長さβが5mm未満であって、印加電圧が25kVあるいは30kVのときには、点火失敗の原因は、ほとんどがフラッシュオーバーによるものであった。以上より、ゴム長さβを5mm以上にすることにより、特に、フラッシュオーバーを抑制して、点火の動作を支障無く行なわせる効果を高めることができることが確認された。
また、表4〜9に示すように、l/Lを50%以上にすることにより、印加電圧を上記20kVよりも高い25kVとした場合であっても、直流電圧印加時の短絡を効果的に抑制することができた(ゴム長さβが3mm以上の条件下では、「○○」となった)。ここで、ゴム長さβが1mmの条件下では、l/Lが50%であっても「○○」ではなく「○×」となる場合もあるが、その場合であっても、l/Lを45%から50%にすることにより、「××」から「○×」へと点火成績が向上した(表4、7参照)。これは、l/Lの割合を大きくして、ケーブル内絶縁体62に覆われる絶縁碍子10表面の軸方向長さを長くすることで、絶縁碍子10の表面を経由する短絡を抑制する効果が高まるためと考えられる。実際に、l/Lが50%未満であって、印加電圧が25kVあるいは30kVのときには、点火失敗の原因は、ほとんどがフラッシュオーバーによるものであった(表4〜9参照)。以上より、l/Lを50%以上にすることにより、特に、フラッシュオーバーを抑制して、点火の動作を支障無く行なわせる効果を高めることができることが確認された。
また、表4〜9に示すように、絶縁体厚みγを5mm以上にすることにより、直流電圧印加時の短絡を効果的に抑制することができた。例えば、ゴム長さβが5mm以上であり、l/Lが50%以上であれば、印加電圧を35kVまで高めても、絶縁体厚みγを5mm以上にすることで「○○」となった(表6、9参照)。これは、絶縁体厚みγを厚くすることで、ケーブル内絶縁体62を貫通する短絡を抑制する効果が高まるためと考えられる。実際に、絶縁体厚みγが5mm未満であって、印加電圧が35kVのときには、点火失敗の原因は、貫通によるものであった(表4、5、7、8参照)。以上より、絶縁体厚みγを5mm以上にすることにより、特に、貫通を抑制して、点火の動作を支障無く行なわせる効果を高めることができることが確認された。
上記のように、ゴム長さβを5mm以上とすることや、l/Lを50%以上にすること、あるいは絶縁体厚みγを5mm以上にすることにより、交流電圧印加を伴う点火動作を安定化できることが確認された。特に、上記した3つの条件全てを満たす場合には、印加する直流電圧を35kVまで高めても、「○○」となった(表6、9参照)。スパークプラグについては、近年エンジンのダウンサイジング(高圧縮、高過給)化に伴い、印加する直流電圧をより高くしたいという要求が高まっている。上記した各条件の少なくとも一つを満たすことにより、印加電圧を高めても、短絡を抑えて点火の動作を支障無く行なわせる効果を高めることができると考えられる。
なお、ゴム長さβを7mmとした場合や、l/Lを55%あるいは60%とした場合にも同様に、フラッシュオーバーを抑制することができた(データ示さず)。また、絶縁体厚みγを10mm以上とした場合にも同様に、貫通を抑制することができた(データ示さず)。
F.第3の実施形態:
図12は、第3の実施形態の点火装置におけるスパークプラグとプラグケーブルとの結合部の様子を、図3と同様に表わす説明図である。第3の実施形態において、第1の実施形態と共通する部分には同じ参照番号を付して、詳しい説明は省略する。第3の実施形態の点火装置は、第1の実施形態に比べて、プラグケーブル60に代えてプラグケーブル260を備える点が異なっている。プラグケーブル260は、プラグケーブル60と同様の構成に加えて、さらに、締め付け部材269を備える。
図12に示すように、締め付け部材269は、軸線Ax方向に延出する部材であり、外部導体63の外側において、外部導体63の先端側の外表面に接するように配置される。本実施形態では、締め付け部材269は、円筒状部材であり、その先端部が、外部導体63内に嵌め込まれたスパークプラグ100の工具係合部51における下端近傍に達するように、プラグケーブル260の後端側から先端側へと、外部導体63上に嵌め込まれている。また、締め付け部材269は、その横断面の内径が、スパークプラグ100が内部に嵌め込まれたときの外部導体63における接続部Aでの横断面の外径よりも、若干小さく形成されている。これにより、締め付け部材269は、外部導体63が径方向外向きに広がるのを抑え、締め付け部材269から外部導体63へと、径方向内側向きの押圧力を加えることができる。
その結果、接続部Aにおいて、外部導体63から工具係合部51へと加えられる押圧力がより大きくなり、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なう効果を高めることができる。さらに、このような締め付け部材269を設けることにより、外部導体63と工具係合部51とが接触する接続部Aの面積を大きくして、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なう効果をより高めることができる。
ここで、締め付け部材269は、少なくとも接続部Aに対応する位置(接続部Aの外側)において、外部導体63に対して径方向内向きの押圧力を加えることができれば良く、円筒形状とする他、軸線Ax方向の長さがより短いリング状や、軸線Ax方向にスリットが入ったCリング状等、種々の形状とすることができる。このような締め付け部材269は、例えば、金属材料によって形成することができる。
G.第4の実施形態:
図13は、第4の実施形態の点火装置におけるスパークプラグとプラグケーブルとの接続部の様子を表わす説明図である。第4の実施形態において、第1の実施形態と共通する部分には同じ参照番号を付して、詳しい説明は省略する。第4の実施形態の点火装置は、第1の実施形態に比べて、プラグケーブル60に代えてプラグケーブル360を備える点が異なっている。プラグケーブル360は、外部導体63に代えて外部導体363を備える。そして、外部導体363の先端部に、スリット67および接続片66に代えてプリーツ部366を備えている。
図13(A)は、プラグケーブル360とスパークプラグ100の結合部近傍の外観を表わす説明図である。図13(B)は、プラグケーブル360と工具係合部51とが接する接続部Aにおける横断面の様子を模式的に表わす図である。図13(A)では、図13(B)に示す横断面の位置を、断面Bとして示している。
プリーツ部366は、軸線Ax方向に延出する6つの凸部と6つの凹部が交互に形成されており、先端側に向かって次第に拡径する形状を有している。このようなプリーツ部366を有するプラグケーブル360は、例えば、プラグケーブル360を作製するための略円筒状金属部材の先端部に対して、プレス加工を施すことにより形成できる。
外部導体363において、プリーツ部366よりも後端側の内径は、工具係合部51の最長径よりも小さく形成されると共に、絶縁碍子10の外径よりも大きく形成されている。また、プリーツ部366の先端の内接円は、工具係合部51の最長径よりも大きく形成されている。そのため、プラグケーブル360内に、プラグケーブル360の先端側からスパークプラグ100を嵌め込むと、プリーツ部366の途中の位置でプリーツ部366の内壁と工具係合部51の後端角部とが接触する。図13(B)は、プリーツ部366における上記凹部が、工具係合部51の六角形の横断面における各辺の中央部に当接して接続部Aを形成し、この接続部Aを含む横断面において、プリーツ部366の内接円と、工具係合部51の横断面の内接円とが、内接円Dとして重なる様子を表わしている。軸線Ax方向に延出する複数の凹凸を有するプリーツ部366内に工具係合部51を押し込むことにより、接続部Aにおいて、プリーツ部366から工具係合部51に対して、径方向内側向きの押圧力を生じさせることができる。図13(B)では、径方向内側向きに働く力を矢印で表わしている。
このような構成としても、接続部Aにおいて径方向内側向きの力を生じさせることにより、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なう効果を高めて、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
H.第5の実施形態:
図14は、第5の実施形態の点火装置におけるスパークプラグとプラグケーブルとの結合部の様子を表わす説明図である。第5の実施形態において、第1の実施形態と共通する部分には同じ参照番号を付して、詳しい説明は省略する。第5の実施形態の点火装置は、第1の実施形態に比べて、プラグケーブル60に代えてプラグケーブル460を備える点が異なっている。プラグケーブル460は、外部導体63に代えて外部導体463を備える。そして、外部導体463の先端部に、スリット67および接続片66に代えて、スリット467を有する拡径部466を備えている。
図14(A)は、プラグケーブル460とスパークプラグ100とを組み付けた外観を表わす。図14(B)は、スパークプラグ100を組み付ける前のプラグケーブル460の先端部分の外観を表わす。
図14(B)に示すように、拡径部466は、先端側に向かって次第に拡径する略円錐台形状の外観を有している。また、拡径部466は、その中程において、軸線Ax方向に延出する複数の線分状のスリット467を有している。このような拡径部466を有するプラグケーブル460は、例えば、プラグケーブル460を作製するための略円筒状金属部材の先端部に対して、プレス加工を施して次第に拡径する形状に成形すると共に、切り込み加工でスリット467を形成することにより作製できる。
外部導体463において、拡径部466よりも後端側の内径は、工具係合部51の最長径よりも小さく形成されると共に、絶縁碍子10の外径よりも大きく形成されている。また、拡径部466の先端の内径は、工具係合部51の最長径よりも大きく形成されている。そのため、プラグケーブル460内に、プラグケーブル460の先端側からスパークプラグ100を嵌め込むと、拡径部466の途中の位置、具体的には、スリット467が形成されている位置で、拡径部466の内壁と工具係合部51の後端角部とが接触する。スリット467の位置で拡径部466の内壁と工具係合部51の後端角部とが接触した後、さらにスパークプラグ100を押し込むと、各スリット467が開きつつ、工具係合部51の後端角部によって拡径部466が押し広げられる。このようにスパークプラグ100を嵌め込むことで、拡径部466から工具係合部51に対して、径方向内側向きの押圧力を生じさせることができる。
このように、外部導体において、先端に達することなく線分状に形成されたスリットを設ける場合にも、接続部Aにおいて径方向内側向きの力を生じさせることができ、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なう効果を高め、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
I.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
I1.変形例1(接続部Aの構成に係る変形):
I1−1.接続部Aの位置に係る変形:
第1ないし第5の実施形態では、接続部Aを構成する主体金具50側のプラグ側接触部59を、工具係合部51の後端角部に形成したが、異なる構成としても良い。以下に、スパークプラグとプラグケーブルの結合の様子に係る変形例について説明する。
図15は、スパークプラグとプラグケーブルの結合部に係る変形例の一つを表わす説明図である。以下に示す変形例では、第1の実施形態と共通する部分には同じ参照番号を付して、詳しい説明は省略する。図15に示すプラグケーブル560は、外部導体63に代えて外部導体563を備える。外部導体563には、周方向に延出して、径方向内側向きに屈曲された接触凹部569が形成されている。この接触凹部569は、外部導体563内にスパークプラグ100を嵌め込んだときに、主体金具50の圧縮変形部58と接触する。すなわち、外部導体563においては、接触凹部569の内壁にケーブル側接触部68が形成され、主体金具50においては、圧縮変形部58の表面に、プラグ側接触部59が形成される。
図16は、スパークプラグとプラグケーブルの結合部に係る他の変形例を表わす説明図である。図16(A)では、外部導体63に代えて外部導体663Aが用いられている。外部導体663Aには、その先端に、径方向内側向きに屈曲された屈曲部669Aが形成されている。屈曲部669Aは、その内径が、工具係合部51の最長径よりも小さく形成されており、外部導体663A内にスパークプラグ100を嵌め込んだときに、工具係合部51の側面と接触する。
図16(B)では、外部導体63に代えて外部導体663Bが用いられている。外部導体663Bには、周方向に延出して、径方向内側向きに屈曲された接触凹部669Bが形成されている。この接触凹部669Bは、外部導体663B内にスパークプラグ100を嵌め込んだときに、工具係合部51の先端角部と接触する。
図16(C)では、外部導体63に代えて外部導体663Cが用いられている。外部導体663Cには、周方向に延出して、径方向内側向きに屈曲された接触凹部669Cが形成されている。この接触凹部669Cは、外部導体663C内にスパークプラグ100を嵌め込んだときに、ガスケット受け部54の後端角部と接触する。
I1−2.接続部Aを複数設ける構成:
図17は、スパークプラグとプラグケーブルの結合部に係るさらに他の変形例として、接続部Aが、軸線Ax方向に沿って複数箇所設けられる例を表わす説明図である。図17では、外部導体63に代えて外部導体763が用いられている。外部導体763には、周方向に延出すると共に径方向内側に屈曲された接触凹部769が形成されている。接触凹部769は、その内径が、工具係合部51の最長径およびガスケット受け部54の外径よりも小さく形成されている。そして、外部導体763内にスパークプラグ100を嵌め込んだときには、接触凹部769は圧縮変形部58の近傍に位置し、外部導体763は、接触凹部769の先端側および後端側の2カ所で主体金具と接触する。具体的には、外部導体763は、接触凹部769の後端側のケーブル側接触部68Aで、工具係合部51の先端角部(プラグ側接触部59A)と接触する。また、接触凹部769の先端側のケーブル側接触部68Bで、ガスケット受け部54の後端角部(プラグ側接触部59B)と接触する。
なお、図17では、外部導体763が、主体金具50の工具係合部51の先端角部およびガスケット受け部54の後端角部と接するように、接触凹部769を設けたが、異なる構成としても良い。接続部Aの配置にかかわらず、外部導体が、主体金具50におけるプラグ側接触部59の外接円の径よりも径が小さい内接円を有するケーブル側接触部68を備え、ケーブル側接触部68において、外部導体の径方向に弾性を有していればよい。外部導体の先端部に所定の凹凸形状を設け、接続部Aを、軸線Ax方向に沿って複数箇所設設けるならば、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なう効果を高めることができる。
I1−3.外部導体内壁に突起部を設ける構成:
図18は、スパークプラグとプラグケーブルの結合部に係るさらに他の変形例として、主体金具と接触するための突起部を、外部導体の内壁から突出して設ける例を表わす説明図である。図18(A)、図18(B)では、それぞれ、外部導体63に代えて外部導体863A、863Bが用いられている。外部導体863A、863Bには、図17の外部導体763と同様の接触凹部769が形成され、工具係合部51の先端角部とガスケット受け部54の後端角部に対応する2カ所で、接続部Aが形成されている。さらに、外部導体863A、863Bは、その内表面から突出して周方向に延出するように設けられ突起部80を備えている。図18(A)では、突起部80は、工具係合部51の後端角部よりも後端寄りの工具係合部側面において、主体金具50と接触する。また、図18(B)では、突起部80は、ガスケット受け部54の後端角部よりも先端寄りのガスケット受け部側面において、主体金具50と接触する。図18では、突起部80と主体金具50とが接触する部位を、接続部Eとして示している。このように、突起部80を設けて、外部導体と主体金具との接続部を増加させることにより、点火を行なうのに必要な交流電力の供給を確実に行なう効果をさらに高めることができる。
突起部80を、図18とは異なる位置に設け、主体金具50における他の部位と突起部80とが接することとしても良い。ただし、突起部80は、図18(A)のように、接続部Aよりも後端側、特に、工具係合部51よりも後端側に設ける方が、外部導体内へのスパークプラグ100の差し込みの動作が容易になるため望ましい。
上記突起部80は、外部導体863の内表面を1周する形状とする他、外部導体863の内周に沿った複数の位置に、互いに離間する爪状の突起として設けても良い。このような突起部80は、例えば、溶接によって形成しても良く、あるいは、外部導体863に切り込み加工を施した後に内周側に折り曲げ、爪出ししても良い。なお、このような突起部80を設ける構成は、図17の構成と組み合わせるのではなく、第1ないし第5の実施形態を始めとして、異なる形状の接続部Aを有する任意の構成と組み合わせることができる。
また、図15ないし図18に示した各構成において、ケーブル側接触部68を含む外部導体の先端部は、第1の実施形態と同様のスリットを有していても良い。スリットを設けるならば、スパークプラグとプラグケーブルの嵌め込みの動作をより容易にできる。ただし、上記外部導体の先端部は、スパークプラグへのプラグケーブルの嵌め込みが可能な程度に弾性変形すれば良く、主体金具50における外部導体に覆われる領域の外径と、外部導体の内径の差が充分に小さければ、外部導体の先端部にスリットを形成しないこととしても良い。
I2.変形例2(プラグケーブルに係る変形):
既述した第1〜第5の実施形態では、プラグケーブルが備えるケーブル内絶縁体62は、先端にゴム部64を備えることとしたが、ゴム部64を備えないこととしても良い。ケーブル内絶縁体62全体で、ケーブル内絶縁体62と絶縁碍子10との間の密着性が許容できる程度に確保されていれば良い。
また、内部導体61の先端に設けたケーブル端子65と、スパークプラグ100に設けた端子金具32の接続の形態を異ならせても良い。例えば、ケーブル端子65側をオス端子とし、スパークプラグ100の端子金具32にメス端子を形成しても良い。スパークプラグ100にプラグケーブルを嵌め込む動作と同時に、内部導体61と端子金具32とを接続できれば良い。
I3.変形例3:
第1〜第5の実施形態では、スパークプラグ100に対して、放電用電源41から直流電圧を印加すると共に、交流電源42から交流電力を供給したが、異なる構成としても良い。交流電源42から供給される交流電力のみを用いて、点火の動作を行なうこととしても良い。少なくとも交流電源42からスパークプラグ100に対して電力供給する点火装置に本願構成を適用することで、点火を行なうのに必要な交流電力の確保に係る既述した効果が得られる。
4…シール体
5…ガスケット
6,7…リング部材
8…板パッキン
9…タルク
10…絶縁碍子
12…軸孔
13…脚長部
15…碍子段部
17…先端側胴部
18…後端側胴部
19…中央胴部
20…中心電極
21…電極母材
25…芯材
30…接地電極
32…端子金具
33…プラグ側端子
40…点火装置
41…放電用電源
42…交流電源
43…混合部
44…コイル
45…コンデンサ
46…第1の伝送路
47…第2の伝送路
50…主体金具
51…工具係合部
52…取付ネジ部
53…加締部
54…ガスケット受け部
56…金具内段部
57…先端面
58…圧縮変形部
59…プラグ側接触部
60、160、260、360、460、560…プラグケーブル
61…内部導体
62…ケーブル内絶縁体
63、163、363、463、563、663、763、863…外部導体
64…ゴム部
65…ケーブル端子
66…接続片
67、467…スリット
68…ケーブル側接触部
69…曲面部
70…振動試験装置
71…固定治具
72…模擬エンジンヘッド
73…台座部
80…突起部
100…スパークプラグ
200…エンジンヘッド
201…取付ネジ孔
202…プラグホール
269…締め付け部材
366…プリーツ部
466…拡径部
569、669B、669C、769…接触凹部
669A…屈曲部

Claims (14)

  1. 筒状の主体金具と、前記主体金具の内周に配置された筒状のプラグ内絶縁体と、前記プラグ内絶縁体の後端に設けられたプラグ側端子と、を備えるスパークプラグと、
    前記スパークプラグにおける火花の形成および/または維持のために前記スパークプラグに交流電力を供給する交流電源と、
    前記スパークプラグと前記交流電源とを接続するケーブルと、
    を備える点火装置において、
    前記ケーブルは、
    該ケーブルの中心線に沿って延出する内部導体と、
    前記ケーブルの外表面に形成される外部導体と、
    前記ケーブルの内部において前記内部導体の先端に設けられたケーブル端子であって、前記プラグ側端子と接続するケーブル端子と、
    前記外部導体と前記内部導体との間において、前記外部導体の先端部を除く部位に設けられ、前記外部導体と前記内部導体の間を絶縁するケーブル内絶縁体と、
    を備え、
    前記ケーブルが前記スパークプラグに接続される前の状態において、前記外部導体の前記先端部は、前記先端部と接触する前記主体金具におけるプラグ側接触部の外接円の径よりも径が小さい内接円を有するケーブル側接触部であって、前記外部導体の径方向に弾性を有するケーブル側接触部を備え、
    前記プラグ側接触部と前記ケーブル側接触部とが接するように、前記ケーブル内に前記主体金具が嵌め込まれることを特徴とする
    点火装置。
  2. 請求項1記載の点火装置であって、
    前記外部導体の前記先端部は、前記ケーブル側接触部よりも先端側から、前記ケーブル側接触部よりも後端側へと、複数のスリットが形成されていることを特徴とする
    点火装置。
  3. 請求項2記載の点火装置であって、
    前記主体金具は、外周方向に張り出し、軸直交断面形状が多角形状であり、前記プラグ側接触部が形成される工具係合部を備え、
    前記スリットは、前記外部導体の前記先端部に前記工具係合部を嵌め込んだときに前記多角形状の各々の角部と対応する位置に、軸線方向に延出して形成されている
    点火装置。
  4. 請求項3記載の点火装置であって、
    前記外部導体の前記先端部において、前記スリットによって互いに離間されて少なくとも前記ケーブル側接触部を含む領域が、平坦面を成し、
    前記工具係合部における前記プラグ側接触部と、該プラグ側接触部に接する前記ケーブル側接触部とは、線分状に形成されることを特徴とする
    点火装置。
  5. 請求項2から4のいずれかに記載の点火装置であって、
    前記スリットは、前記外部導体の先端から軸線方向に沿って後端側へと延出する長さが、5mm以上であることを特徴とする
    点火装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の点火装置であって、
    前記外部導体は、該外部導体の外表面先端から該外部導体の内表面へと至る領域が、曲面状に形成されている
    点火装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の点火装置であって、さらに、
    前記スパークプラグに火花放電を生じさせるための電圧の印加を行なう放電用電源を備え、
    前記ケーブル内絶縁体は、ゴムによって形成される円環状のゴム部であって、前記ケーブルが前記スパークプラグに接続される前の状態において前記プラグ内絶縁体の外径よりも小さい内径を有するゴム部を先端に備え、前記ゴム部を含む前記ケーブル内絶縁体の先端部内に、前記プラグ内絶縁体が嵌め込まれることを特徴とする
    点火装置。
  8. 請求項7記載の点火装置であって、
    前記ゴム部は、前記スパークプラグの軸線方向の長さが5mm以上であることを特徴とする
    点火装置。
  9. 請求項1から6のいずれかに記載の点火装置であって、さらに、
    前記スパークプラグに火花放電を生じさせるための電圧の印加を行なう放電用電源を備え、
    前記ケーブル内絶縁体は、前記ケーブル端子と前記プラグ側端子との結合部の表面、および、前記主体金具後端から突出する前記プラグ内絶縁体における前記プラグ側端子との境界を含む外表面を覆うと共に、前記プラグ内絶縁体上において、前記プラグ内絶縁体の後端から前記主体金具の後端までの軸線方向の距離の、50%以上を覆うように形成されていることを特徴とする
    点火装置。
  10. 請求項7または8に記載の点火装置であって、
    前記ケーブル内絶縁体は、前記ケーブル端子と前記プラグ側端子との結合部の表面、および、前記主体金具後端から突出する前記プラグ内絶縁体における前記プラグ側端子との境界を含む外表面を覆うと共に、前記プラグ内絶縁体上において、前記プラグ内絶縁体の後端から前記主体金具の後端までの軸線方向の距離の、50%以上を覆うように形成されていることを特徴とする
    点火装置。
  11. 請求項1から6のいずれかに記載の点火装置であって、さらに、
    前記スパークプラグに火花放電を生じさせるための電圧の印加を行なう放電用電源を備え、
    前記プラグ内絶縁体と前記外部導体との間に形成される前記ケーブル内絶縁体の、前記スパークプラグの軸線方向に垂直な方向の厚みは、5mm以上であることを特徴とする
    点火装置。
  12. 請求項7から10のいずれかに記載の点火装置であって、
    前記プラグ内絶縁体と前記外部導体との間に形成される前記ケーブル内絶縁体の、前記スパークプラグの軸線方向に垂直な方向の厚みは、5mm以上であることを特徴とする
    点火装置。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載の点火装置であって、
    前記外部導体の前記先端部は、前記ケーブル側接触部よりも後端側において、径方向内側に突出して前記主体金具に接する突起部を備える
    点火装置。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の点火装置であって、さらに、
    前記外部導体の外周上に設けられ、前記外部導体に対して径方向内側に向かう力を加える締め付け部材を備える
    点火装置。
JP2012105075A 2012-05-02 2012-05-02 点火装置 Active JP5851927B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012105075A JP5851927B2 (ja) 2012-05-02 2012-05-02 点火装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012105075A JP5851927B2 (ja) 2012-05-02 2012-05-02 点火装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013232381A JP2013232381A (ja) 2013-11-14
JP5851927B2 true JP5851927B2 (ja) 2016-02-03

Family

ID=49678640

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012105075A Active JP5851927B2 (ja) 2012-05-02 2012-05-02 点火装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5851927B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5139069Y2 (ja) * 1971-11-12 1976-09-24
FR2312126A1 (fr) * 1975-05-21 1976-12-17 Mayer Ferdy Dispositif antiparasites pour moteur a explosions
JPS5516388Y2 (ja) * 1977-03-09 1980-04-16
JPS55137259U (ja) * 1979-03-22 1980-09-30
JP4741417B2 (ja) * 2006-05-18 2011-08-03 ハスクバーナ・ゼノア株式会社 ケーブル端子およびこれを用いたケーブル
JP5411822B2 (ja) * 2010-09-08 2014-02-12 日本特殊陶業株式会社 点火システム及び点火プラグ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013232381A (ja) 2013-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6716531B2 (ja) 電気的性能が向上したコロナ点火装置
US9755405B2 (en) Corona suppression at the high voltage joint through introduction of a semi-conductive sleeve between the central electrode and the dissimilar insulating materials
CN109155503B (zh) 可用于高频点火系统的火花塞
US20080054777A1 (en) Extension spark plug
CN104782006B (zh) 火花塞
JP2014132535A (ja) プラズマジェット点火プラグ
JP5851927B2 (ja) 点火装置
JP5276707B2 (ja) 点火プラグ
WO2016163438A1 (ja) 内燃機関用の点火コイル
EP2195895A1 (en) Spark plug
JP5859909B2 (ja) ケーブル一体型プラグおよびその製造方法
JP6592473B2 (ja) 点火プラグ
JP5642129B2 (ja) スパークプラグ
JP6775460B2 (ja) 点火プラグ
JP6329470B2 (ja) 点火プラグ
JP2014056653A (ja) スパークプラグ
JP7070196B2 (ja) 内燃機関用のスパークプラグ
JP2019525430A (ja) コロナ点火装置および組立方法
JP5829573B2 (ja) 点火装置
JP6669185B2 (ja) 内燃機関用のスパークプラグ及びこれを備えた点火装置
JP2017147020A (ja) スパークプラグ
JP6467370B2 (ja) スパークプラグ
CN106981823B (zh) 火花塞
EP3382830A1 (en) Spark plug
JP2017016834A (ja) 点火プラグおよび点火装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140813

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150417

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5851927

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250