JP2017147020A - スパークプラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】スパークプラグにおいて、燃焼室からの気密性を確保しつつ高電圧電極と浮遊電極との間の耐電圧性を確保する。【解決手段】スパークプラグは、後端から先端側に向けて延びる第1孔と先端から後端側に向けて延びる第2孔とを有し外周に環状に形成され後端側から先端側に向けて縮径する第1段部を有する筒状の第1絶縁部材と、先端側が第1絶縁部材の第1孔内に設けられた第1電極と、後端側が第1絶縁部材の第2孔内に設けられ第1絶縁部材内で第1電極と軸線に垂直な方向で対向する対向部を有する第2電極と、第1電極と対向部との間に配置される第2絶縁部材と、第1絶縁部材の外周に配置され自身の内周に第1段部が接触する環状の第2段部を有する筒状の主体金具と、主体金具の先端部に固定され第2電極との間に隙間を形成する接地電極と、を備える。対向部は、第1段部の後端よりも後端側に位置する。【選択図】図1

Description

本発明は、スパークプラグに関する。
内燃機関に用いられる一般的なスパークプラグは、高電圧電極と接地電極とを備える。高電圧電極と接地電極との間に高電圧が印加されると、高電圧電極と接地電極との間で放電が行われ、混合気への着火が行われる。
これに対して、例えば、特許文献1には、高電圧電極(以下、「第1電極」という)と接地電極とに加え、これらの電極から絶縁された浮遊電極(以下、「第2電極」という)を有するスパークプラグが開示されている。このスパークプラグでは、第1電極と第2電極とが、電気的にコンデンサとして機能し、また、接地電極が固定された主体金具と第2電極も、電気的にコンデンサとして機能する。このようなスパークプラグでは、第1電極と接地電極との間に電圧を印加すると、2つのコンデンサによって分圧された電圧により、第2電極から接地電極に対して放電が行われる。このようなスパークプラグにおいて、パルス状の電圧を第1電極に印加して第2電極から繰り返し放電を行わせることにより、低温プラズマ状態での放電(ストリーマ放電)が可能となり、効率的に着火を行うことができる。
特開2013−197023号公報
第2電極から接地電極に対して放電が行われると、第2電極と接地電極とは同電位になる。そのため、放電時に、第1電極と第2電極との間で絶縁破壊が起こらないように、第1電極と第2電極との間の耐電圧性を十分に確保することが好ましい。また、スパークプラグの先端部は、燃焼室内に曝されるため、第2電極を備えるスパークプラグにおいても、燃焼室からの気密漏れを効果的に抑制することが好ましい。そのため、第1電極と第2電極とを備えるスパークプラグにおいて、燃焼室からの気密性を確保しつつ、高電圧電極と浮遊電極との間の耐電圧性を確保可能な技術が求められている。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、スパークプラグが提供される。このスパークプラグは、軸線に沿って後端から先端側に向けて延びる第1孔と、前記先端から前記後端側に向けて延びる第2孔とを有し、外周に環状に形成され、前記後端側から前記先端側に向けて縮径する第1段部を有する筒状の第1絶縁部材と;自身の先端側が、前記第1絶縁部材の前記第1孔内に設けられた棒状の第1電極と;自身の後端側が、前記第1絶縁部材の前記第2孔内に設けられ、前記第1絶縁部材内で、前記第1電極と前記軸線に垂直な方向で対向する対向部を有する第2電極と;前記第1電極と前記対向部との間に配置される第2絶縁部材と;前記第1絶縁部材の外周に配置され、自身の内周に前記第1段部が接触する環状の第2段部を有する筒状の主体金具と;前記主体金具の先端部に固定され、前記第2電極との間に隙間を形成する接地電極と;を備え、前記対向部は、前記第1段部の後端よりも後端側に位置することを特徴とする。このような形態のスパークプラグであれば、第1絶縁部材の外周に設けられた第1段部と主体金具の内周に設けられた第2段部とが接触することによって気密性を確保することができる。また、第1電極と第2電極とが対向する対向部が、後端側から先端側に向けて縮径する第1段部の後端よりも後端側に位置しているため、第1電極と第2電極との間の距離を大きくすることができ、これにより耐電圧性を確保ことができる。したがって、第1電極と第2電極とを備えるスパークプラグにおいて、燃焼室との間の気密性を確保しつつ、第1電極と第2電極との間の耐電圧性を確保することが可能になる。
(2)上記形態のスパークプラグにおいて、前記第1絶縁部材のうちの、前記主体金具と前記対向部との間に位置する部分の厚みの平均値t1と、前記第2絶縁部材のうちの、前記対向部のうちの前記主体金具と対向する部分と、前記第1電極との間に配置される部分の厚みの平均値t2とが、
t1>t2
の関係を満たしてもよい。このような形態のスパークプラグであれば、第1電極と第2電極との間の静電容量を大きくすることができ、また、主体金具と第2電極との間の静電容量が大きくなることを抑制することができる。そのため、第2電極の電圧を相対的に大きくすることができ、着火性を向上させることができる。
(3)上記形態のスパークプラグにおいて、前記対向部は、前記主体金具の後端よりも後端側まで延設されてもよい。このような形態のスパークプラグであれば、主体金具と第2電極との間の静電容量を増加させることなく、第1電極と第2電極との間の静電容量を大きくすることができる。そのため、第2電極の電圧を相対的に大きくすることができ、着火性を向上させることができる。
本発明は、上述したスパークプラグとしての形態以外にも、例えば、スパークプラグの製造方法など、種々の形態で実現することが可能である。
本発明の第1実施形態としてのスパークプラグの断面図である。 第2電極の外観形状を模式的に示す斜視図である。 第1評価試験の結果を示す図である。 比較例としてのサンプルの断面図である。 第2評価試験の結果を示す図である。 第3評価試験の結果を示す図である。
A.実施形態:
図1は、本発明の第1実施形態としてのスパークプラグ100の断面図である。スパークプラグ100は、軸線Oに沿った細長形状を有している。以下の説明では、図1の下方側をスパークプラグ100の先端側と呼び、図1の上方側を後端側と呼ぶ。
スパークプラグ100は、第1絶縁部材10と、主体金具50と、第1電極20と、第2絶縁部材70と、第2電極25と、接地電極30と、を備える。
第1絶縁部材10は、アルミナを始めとするセラミックス材料を焼成して形成された筒状の絶縁碍子である。第1絶縁部材10は、主体金具50と第1電極20とを絶縁するとともに、主体金具50と第2電極25とを絶縁する。第1絶縁部材10の軸方向中央には外径の大きい中央胴部19が形成されている。中央胴部19の後端側には、中央胴部19よりも外径が小さい後端側胴部18が形成されている。中央胴部19の先端側には、後端側胴部18よりも外径が小さい先端側胴部17が形成されている。先端側胴部17の更に先端側には、先端側胴部17よりも小さい外径であって先端側ほど外径が小さくなる脚長部13が形成されている。先端側胴部17と脚長部13の間の外周には、環状に形成され、後端側から先端側に向けて縮径する第1段部15が備えられている。
第1絶縁部材10は、第1孔11と第2孔12とを有する。第1孔11は、軸線Oに沿って自身の後端から先端側に向けて延びる孔である。第2孔12は、自身の先端から後端側に向けて延びる孔である。第1孔11は、後端側胴部18の後端から先端側胴部17の一部までの間に形成されている。第2孔12は、脚長部13の先端から先端側胴部17の一部までの間に形成されている。第2孔12の後端は、第1孔11の先端に繋がっている。つまり、第1孔11と第2孔12とは、1つの孔として捉えることも可能である。本実施形態では、第2孔12は、軸線Oの周囲に複数設けられている。
主体金具50は、第1絶縁部材10の後端側胴部18の一部から脚長部13に亘る部位を包囲して保持する筒状の金具である。主体金具50は、例えば、低炭素鋼により形成され、全体にニッケルめっきや亜鉛めっき等のめっき処理が施されている。主体金具50は、後端側から順に、工具係合部51と、シール部54と、取付ネジ部52とを備える。工具係合部51には、スパークプラグ100をエンジンヘッドに取り付けるための工具が嵌合する。取付ネジ部52は、エンジンヘッドの取付ネジ孔にねじ込まれるネジ山を有する。シール部54は、取付ネジ部52の根元に鍔状に形成されている。シール部54とエンジンヘッドとの間には、ガスケット65が嵌挿される。主体金具50の先端側の端面57は、中空の円状であり、その中央からは、第1絶縁部材10の脚長部13の先端部が突出する。
主体金具50の工具係合部51より後端側には厚みの薄い加締部53が設けられている。また、シール部54と工具係合部51との間には、加締部53と同様に厚みの薄い圧縮変形部58が設けられている。工具係合部51から加締部53にかけての主体金具50の内周面と第1絶縁部材10の後端側胴部18の外周面との間には、円環状のリング部材66,67が介在されており、さらに両リング部材66,67間にタルク(滑石)69の粉末が充填されている。スパークプラグ100の製造時には、加締部53を内側に折り曲げるようにして先端側に押圧することにより圧縮変形部58が圧縮変形し、この圧縮変形部58の圧縮変形により、リング部材66,67およびタルク69を介し、第1絶縁部材10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。この押圧により、タルク69が軸線O方向に圧縮されて主体金具50内の気密性が高められる。
主体金具50は、自身の内周に、第1絶縁部材10に設けられた第1段部15が接触する環状の第2段部56を有する。第2段部56は、取付ネジ部52の内周に形成されている。本実施形態では、第1段部15と第2段部56とは、環状のパッキン68を介して接触している。パッキン68は、主体金具50と第1絶縁部材10との間の気密性を保持する部材であり、燃焼ガスの流出を防止する。なお、第1段部15と第2段部56とが直接的に接触することによって主体金具50と第1絶縁部材10との間の気密性を保持してもよい。本実施形態において「接触する」とは、直接的に接触する場合と、間接的に接触する場合の両方を含む。
第1電極20は、軸線Oに沿って延びる金属製の電極部材である。第1電極20は、自身の先端側が、第1絶縁部材10の第1孔11内に設けられている。第1電極20の後端部には、鍔部41が形成され、鍔部41よりも後端側に端子40が形成されている。鍔部41が、第1絶縁部材10の後端に接触することにより、第1電極20が第1絶縁部材10に対して位置決めされる。第1電極20には、端子40を通じて外部から電圧が印加される。
図2は、第2電極25の外観形状を模式的に示す斜視図である。第2電極25は、金属製の電極部材である。第2電極25は、丸棒状の先端部26と対向部27とを備える。第2電極25は、自身の先端よりも後端側が、第1絶縁部材10の第2孔12内に挿入される。第2電極25の先端は、第1絶縁部材10の脚長部13から先端側に突出している。対向部27は、第1孔11内に配置されている。対向部27は、第1絶縁部材10内で、第1電極20と軸線O方向に垂直な方向で対向する。対向部27は、第1孔11の内周面に沿うように配置されている。そのため、対向部27は、第1孔11の内周面に沿うように湾曲した薄板状に形成されている。対向部27は、第1絶縁部材10の外周に形成された第1段部15の後端よりも後端側に位置している。本実施形態において、「対向する」とは、直接的に向かい合う場合と、何らかの部材を挟んで向かい合う場合の両方を含む。
スパークプラグ100は、軸線Oを中心として等間隔に複数の第2電極25を備えている。第2電極25の本数は、例えば、2〜4本であり、本実施形態では2本である。本実施形態では、それぞれの第2電極25は、互いに絶縁されている。
第2絶縁部材70は、アルミナを始めとするセラミックス材料を焼成して形成された筒状の絶縁碍子である。第2絶縁部材70の先端部は閉塞している。先端部よりも後端側には、後端から先端側に向けて延びる第3孔71が形成されている。第2絶縁部材70は、第1絶縁部材10に形成された第1孔11の内周面と自身の外周面との間で第2電極25の対向部27を挟み込むように、第1孔11内に第1絶縁部材10の後端から挿入されている。第3孔71には、後端側から第1電極20が挿入されている。第2絶縁部材70によって、第1電極20と、第2電極25とが絶縁される。
接地電極30は、主体金具50の先端部に固定された電極部材である。接地電極30は棒状であり、先端側が軸線Oに向けて屈曲されている。接地電極30は、第2電極25との間に、放電のための隙間を形成する。本実施形態のスパークプラグ100は、第2電極25と同じ数だけ接地電極30を備えている。
以上で説明したスパークプラグ100において、第2絶縁部材70によって絶縁された第1電極20と第2電極25は、電気的にコンデンサとして機能し、ある一定の静電容量(以下、「第1静電容量」という)を有する。また、第1絶縁部材10によって絶縁された第2電極25と主体金具50(接地電極30を含む)も、電気的にコンデンサとして機能し、ある一定の静電容量(以下、「第2静電容量」あるいは「寄生静電容量」という)を有する。第1電極20の端子40と主体金具50(接地電極30)間に電圧を印加すると、第1静電容量と第2静電容量とによって分圧された電圧により、第2電極25から接地電極30に放電が行われる。第1電極20にパルス状の電圧を印加して繰り返し放電を行わせれば、低温プラズマ状態での放電(ストリーマ放電)が可能となり、効率的に着火を行うことができる。本実施形態のスパークプラグ100では、数マイクロ秒もしくはそれ未満のごく短時間で放電が終了するため、従来の一般的なスパークプラグの放電時間である数ミリ秒の間に、繰り返し何度も放電させることができ、それにより、混合気に着火可能なエネルギーを供給することができる。
本実施形態のスパークプラグ100では、第2電極25の第1電極20に対向する対向部27が、後端側から先端側に向けて縮径する第1段部15の後端よりも後端側に位置している。そのため、対向部27を、第1絶縁部材10の最も径の小さな脚長部13よりも径の大きな部分(先端側胴部17、中央胴部19、後端側胴部18)に配置することができる。従って、第1電極20と第2電極25(対向部27)との距離、すなわち、第2絶縁部材70の厚みを十分に確保することができる。また、本実施形態では、第1絶縁部材10の比較的先端に位置する第1段部15と、主体金具50の比較的先端に位置する第2段部56とが、軸線O方向に突き合うように接触しているので、スパークプラグ100の先端部において燃焼室の気密性を効果的に確保することができる。したがって、本実施形態によれば、第1電極20と第2電極25とを備えるスパークプラグ100において、燃焼室との間の気密性を効果的に確保しつつ、第1電極20と第2電極25との間の耐電圧性能を確保することができる。
本実施形態のスパークプラグ100において、
(A)第1絶縁部材10のうちの、主体金具50と対向部27との間に位置する部分の厚みの平均値をt1(図1参照)、
(B)第2絶縁部材70のうちの、対向部27のうち主体金具50と対向する部分と、第1電極20との間に配置される部分の厚みの平均値をt2(図1参照)、
としたときに、
t1>t2 ・・・(1)
の関係を満たしていることが好ましい。以下では、t1のことを「第1絶縁部材厚みt1」といい、t2のことを「第2絶縁部材厚みt2」という。
第1絶縁部材厚みt1と第2絶縁部材厚みt2とが上記関係(1)を満たせば、第1電極20と第2電極25との間の第1静電容量を大きくすることができ、また、主体金具50と第2電極25との間の第2静電容量が大きくなることを抑制することができる。そのため、第2電極25に誘起される電圧を相対的に高くすることができる。従って、第1電極20に印加する電圧を低くした場合においても、着火性を確保することができる。なお、第1絶縁部材厚みt1と、第2絶縁部材厚みt2とは、スパークプラグ100の半断面における各範囲の厚みの平均値である。これらの値は、スパークプラグ100の半断面を画像解析することによって測定することが可能である。
更に、本実施形態のスパークプラグ100において、対向部27は、主体金具50の後端よりも後端側まで延設されていることが好ましい。主体金具50よりも後端側では、主体金具50が存在しないため、第2静電容量が増加することがない。そのため、対向部27が主体金具50の後端よりも後端側まで延設されていれば、主体金具50と第2電極25との間の第2静電容量を増加させることなく、第1電極20と第2電極25との間の第1静電容量を相対的に大きくすることができる。そのため、第1電極20に印加する電圧を低くした場合においても、着火性を確保することができる。
B.評価試験結果:
図3は、第1評価試験の結果を示す図である。この試験では、上記実施形態のスパークプラグ100のサンプルAと、上記実施形態のスパークプラグ100とは異なる構造のサンプルBとに対して、10kHzの交流電圧を印加し、印加電圧を徐々に上げ、内部で絶縁破壊が生じることにより、第2電極と接地電極と間でアーク放電が行われた電圧を確認した。絶縁破壊が起こると、大電流が流れ、放電に伴う発光が明るくなる。そのため、アーク放電が行われたか否かは、目視で確認することができる。試験は各サンプルにつき3回行い、その結果を図3に示した。
本試験において用いたサンプルAの各部の寸法は、以下の通りである(図1参照)。なお、第2電極25の本数は2本である。
第2絶縁部材70内における第1電極20の直径R1:2.5mm
第1絶縁部材10の後端側胴部18の外径R2:10.5mm
第2絶縁部材70の外径R3:6.2mm
第1絶縁部材厚みt1:1.6mm
第2絶縁部材厚みt2:1.6mm
対向部27の厚みt3:0.3mm
軸線Oに沿った対向部27の長さL1:21.0mm
第1絶縁部材10の先端側胴部17の外径R4:9.0mm
取付ネジ部52の呼び径R5:M14
第1電極20の先端から第2電極の先端部26の後端までの距離L2:1.8mm
第1絶縁部材10の脚長部13の後端の外径R6:7.3mm
第2電極25の先端部26の軸線Oに沿った長さL3:18.5mm
主体金具50の先端面からの第1絶縁部材10の突き出し量L4:6.0mm
第2電極25の先端部26の直径R7:1.0mm
第2電極25の先端部26の第1絶縁部材10からの突き出し量L5:2.0mm
第2電極25と接地電極30との間隔L6:0.5mm
第2電極25間の間隔L7:2.5mm
図4は、比較例としてのサンプルBの断面図である。サンプルBは、外観形状はサンプルAと同じであり、内部構造がサンプルAと異なる。具体的には、サンプルBは、サンプルAよりも長い第1電極20bを備えている。第1電極20bは、後端側よりも縮径された先端部分21が、主体金具50の先端側の端面57付近まで延びている。また、サンプルBの第2電極25bは、丸棒状の部分のみによって構成され、サンプルAのような平板状の対向部27を有していない。サンプルBでは、第1電極20bと第2電極25bとが、第1段部15の後端の後端側および先端の先端側に亘って対向している。
本試験において用いたサンプルBの各部の寸法は以下の通りである。以下に示す寸法以外の寸法は、サンプルAと同じであり、第2電極25bの本数は、サンプルAと同様に2本である。なお、サンプルAとサンプルBとでは、サンプルAの対向部27の長さL1を調整することにより、第1電極と第2電極との間の静電容量を、両サンプルで同程度とした。
第1電極20bの先端部分21の直径R8:0.8mm
第1電極20bの先端部分21と第2電極25bとが対向する長さL1b:9.5mm
第1電極20bの先端部分21と第2電極25bとの間の隙間t2b:0.35mm
サンプルAとサンプルBとが大きく異なる点は、第1電極と第2電極とが対向する間隔(図1の第2絶縁部厚みt2、図4の隙間t2b)である。具体的には、サンプルAでは、第2絶縁部厚みt2が1.6mmであり、サンプルBでは、隙間t2bが0.35mmである。
図3の試験結果に示されているように、各回の試験結果では、いずれも、サンプルAの方が、比較例であるサンプルBよりも高い電圧において絶縁破壊が生じた。従って、第1電極と第2電極との間の距離が大きいほど、耐電圧性能が優れることが確認された。サンプルAでは、対向部27が、第1段部15の後端よりも後端側に位置しているので、比較的径の大きい部分に、対向部27を設けることができる。そのため、第1電極と第2電極とが対向する部分が、縮径された第1段部15の先端側にも存在するサンプルBよりも、耐電圧性能を容易に向上させることができる。
図5は、第2評価試験の結果を示す図である。この評価試験では、第1絶縁部材厚みt1と第2絶縁部材厚みt2とを変化させたスパークプラグ100のサンプルを複数用意し、各サンプルを0.4MPaの加圧空気を充填した容器内に配置した。そして、各サンプルに10kHzの交流電圧を印加し、印加電圧を徐々に上げ、第2電極25と接地電極30との間で放電する電圧を確認した。図5には、20kV未満で放電したサンプルに「○」を付し、20kV以上でしか放電しないサンプルに「×」を付した。第1絶縁部材厚みt1および第2絶縁部材厚みt2以外の各部の寸法は、第1評価試験で用いたサンプルAと同じである。
図5の試験結果に示されているように、第1絶縁部材厚みt1が第2絶縁部材厚みt2よりも大きい場合には、20kV未満の比較的低い電圧で放電が可能であったのに対して、第2絶縁部材厚みt2が第1絶縁部材厚みt1よりも大きい場合には、放電可能な電圧が20kV以上と比較的高くなった。これは、第2絶縁部材厚みt2が第1絶縁部材厚みt1よりも小さい場合には、第1電極20と第2電極25との間の第1静電容量を大きくすることができ、逆に、第2絶縁部材厚みt2が第1絶縁部材厚みt1よりも大きい場合には、第2電極25と主体金具50との間の第2静電容量(寄生静電容量)が大きくなってしまうからであると考えられる。従って、第1絶縁部材厚みt1と第2絶縁部材厚みt2との関係は、上記式(1)を満たすことが好ましいことが確認された。
図6は、第3評価試験の結果を示す図である。この評価試験では、第2電極25の対向部27の長さL1を変化させたスパークプラグ100のサンプルを複数用意し、各サンプルについて、第2評価試験と同様の試験を行った。なお、図6に示す長さの値は、主体金具50の後端の位置X(図1参照)から対向部27の後端までの距離を示している。マイナスの値は、図1に示したスパークプラグ100のように、主体金具50の後端よりも先端側に対向部27の後端が位置していることを示す。一方、プラスの値は、主体金具50の後端よりも後端側に対向部27の後端が位置していることを示す。対向部27の長さL1以外の各部の寸法は、第1評価試験で用いたサンプルAと同じである。
図6の試験結果に示されているように、対向部27が、主体金具50の後端よりも後端側まで延設されている場合(長さがプラスの場合)には、放電可能な電圧が比較的低い20kV未満となり、対向部27が、主体金具50の後端まで到達していない場合(長さがマイナスの場合)には、放電可能な電圧が20kV以上と比較的高くなった。これは、主体金具50の後端よりも後端側では、主体金具50がコンデンサとして機能しないため、対向部27が、主体金具50の後端よりも後端側まで延設されていれば、主体金具50と第2電極25との間の第2静電容量を増加させることなく、第1電極20と第2電極25との間の第1静電容量を増加させることができるためである。従って、上記実施形態におけるスパークプラグ100は、その対向部27が主体金具50の後端よりも後端側まで延設されていることが好ましいことが確認された。
C.変形例:
<変形例1>
上記実施形態では、複数の第2電極25はそれぞれ絶縁されている。これに対して、各第2電極25は、例えば、対向部27の先端(先端部26の後端)において、それぞれ電気的に接続されていてもよい。
<変形例2>
上記実施形態では、スパークプラグ100は、第2電極25を複数備えている。これに対して、スパークプラグ100は、第2電極25を1つのみ備えていてもよい。例えば、第2電極25は、円柱状の先端部26を軸線O上に備え、その後端側に、複数の対向部27dを備えてもよい。また、この場合、対向部27を円筒状にすることによって、対向部27を1つにまとめても良い。
<変形例3>
上記実施形態における各部の寸法は例示であり、上述した寸法に限られず、種々の寸法を適用可能である。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態や実施例、変形例の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…第1絶縁部材
11…第1孔
12…第2孔
13…脚長部
15…第1段部
17…先端側胴部
18…後端側胴部
19…中央胴部
20,20b…第1電極
21…先端部分
25,25b…第2電極
26…先端部
27…対向部
30…接地電極
40…端子
41…鍔部
50…主体金具
51…工具係合部
52…取付ネジ部
53…加締部
54…シール部
56…第2段部
57…端面
58…圧縮変形部
65…ガスケット
66,67…リング部材
68…パッキン
69…タルク
70…第2絶縁部材
71…第3孔
100…スパークプラグ

Claims (3)

  1. スパークプラグであって、
    軸線に沿って後端から先端側に向けて延びる第1孔と、前記先端から前記後端側に向けて延びる第2孔とを有し、外周に環状に形成され、前記後端側から前記先端側に向けて縮径する第1段部を有する筒状の第1絶縁部材と、
    自身の先端側が、前記第1絶縁部材の前記第1孔内に設けられた棒状の第1電極と、
    自身の後端側が、前記第1絶縁部材の前記第2孔内に設けられ、前記第1絶縁部材内で、前記第1電極と前記軸線に垂直な方向で対向する対向部を有する第2電極と、
    前記第1電極と前記対向部との間に配置される第2絶縁部材と、
    前記第1絶縁部材の外周に配置され、自身の内周に前記第1段部が接触する環状の第2段部を有する筒状の主体金具と、
    前記主体金具の先端部に固定され、前記第2電極との間に隙間を形成する接地電極と、
    を備え、
    前記対向部は、前記第1段部の後端よりも後端側に位置する、
    ことを特徴とするスパークプラグ。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグであって、
    前記第1絶縁部材のうちの、前記主体金具と前記対向部との間に位置する部分の厚みの平均値t1と、
    前記第2絶縁部材のうちの、前記対向部のうち前記主体金具と対向する部分と、前記第1電極と、の間に配置される部分の厚みの平均値t2とが、
    t1>t2
    の関係を満たすことを特徴とするスパークプラグ。
  3. 請求項1または請求項2に記載にスパークプラグであって、
    前記対向部は、前記主体金具の後端よりも後端側まで延設されることを特徴とするスパークプラグ。
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