JP6691876B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、スパークプラグに関するものである。
内燃機関に用いられる一般的なスパークプラグは、高電圧電極と接地電極とを備える。高電圧電極と接地電極との間に高電圧が印加されると、高電圧電極と接地電極との間で放電が行われ、混合気への着火が行われる。
これに対して、例えば、特許文献1には、高電圧電極(以下、「第1電極」という)と接地電極とに加え、これらの電極から絶縁された浮遊電極(以下、「第2電極」という)を有するスパークプラグが開示されている。このスパークプラグでは、第1電極と第2電極とが、電気的にコンデンサとして機能し、また、接地電極が固定された主体金具と第2電極も、電気的にコンデンサとして機能する。このようなスパークプラグでは、第1電極と接地電極との間に電圧を印加すると、2つのコンデンサによって分圧された電圧により、第2電極から接地電極に対して放電が行われる。このようなスパークプラグにおいて、パルス状の電圧を第1電極に印加して第2電極から繰り返し放電を行わせることにより、低温プラズマ状態での放電(ストリーマ放電)が可能となり、効率的に着火を行うことができる。
WO2013/042555公報
ところで、特許文献1には、第1電極と第2電極との間の静電容量(以下、第1静電容量)を、第2電極と主体金具との間の静電容量(以下、第2静電容量)よりも大きくすることで、第2電極と主体金具との間に高電圧を誘起して、第2電極と接地電極との間に強力なストリーマ放電を発生させる技術が記載されている。
また、特許文献1では、第1電極と第2電極との間に介在する部材の形状を変更して、第1静電容量を大きくすることが記載されている。
しかしながら、特許文献1では、単に第1電極と第2電極との対向面積を大きくすることで、第1静電容量を大きくしており、第1電極と第2電極との間に介在する部材の材質について考慮されていなかった。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、第2電極と接地電極との間に強力なストリーマ放電を発生させることを目的とする。
その解決手段は、筒状の第1絶縁部材と、先端側が前記第1絶縁部材の筒孔内に設けられた棒状の第1電極と、後端側が前記筒孔内に設けられ、前記筒孔内で、前記第1電極と対向する対向部を有する第2電極と、前記筒孔内に配置され、前記第1電極と前記対向部との間に配置されるとともに前記第1電極と前記第2電極とを絶縁する第2絶縁部材と、前記第1絶縁部材の外周に配置された筒状の主体金具と、一端が前記主体金具の先端部に接続され、他端が前記第2電極との間で間隙を形成する接地電極と、を備えるスパークプラグであって、前記第2絶縁部材は、前記第1絶縁部材よりも誘電率の高い材料で構成されていることを特徴とするスパークプラグである。
上記構成によれば、第1電極と第2電極との間に配置される第2絶縁部材として、第2電極と主体金具との間に配置される第1絶縁部材よりも誘電率の高い材料を用いているため、第1電極と第2電極との間の第1静電容量を、第2電極と主体金具との間の第2静電容量よりも大きくすることができる。これによって、第1電極と主体金具との間に電圧を印加した際に、第2電極と主体金具(接地電極)との間に高電圧を誘起させることができ、第2電極と接地電極との間に強力なストリーマ放電を発生させることができる。
また、前記第1絶縁部材は、自身の外周に環状に形成される第1段部を有し、前記主体金具は、前記第1段部が直接又は他部材を介して接触する環状の第2段部を有し、前記第1段部のうち前記第2段部と接触する部分よりも先端側の前記第1絶縁部材を見たときに、前記第2絶縁部材が露出してないことが好ましい。
上記構成によれば、第2絶縁部材が内燃機関の燃焼室に露出しないため、第2絶縁部材が燃焼室内の高温の燃焼ガスに直接晒されない。一般的に、スパークプラグに用いられるような耐熱性を備えた材料において、誘電率の高い材料は熱伝導性が低い。そのような材料をスパークプラグの発火部近傍に用いた場合、絶縁体の異常過熱により発火する現象(プレイグニッション)が発生する虞がある。そのため、上記構成によって第2絶縁部材が過熱されることを抑制することで、プレイグニッションの発生を抑制しながら、強力なストリーマ放電を発生させることができる。
さらに、第2絶縁部材は、自身の先端が第1絶縁部材の第1段部のうち主体金具の第2段部との接触する部分の先端よりも後端側に位置することが好ましい。上記構成によれば、第2絶縁部材は、第1絶縁部材のうち燃焼ガスに曝されない部分に配置されるため、プレイグニッションの発生をさらに抑制できる。
また、第2絶縁部材は、自身の先端が主体金具の先端よりも後端側に位置することが好ましい。上記構成によれば、第2絶縁部材の全てが主体金具の筒孔内に配置されるため、主体金具の筒孔から先端側に突出している場合と比較して、燃焼ガスによって第2絶縁部材が加熱されることが抑制され、プレイグニッションの発生をさらに抑制することができる。
また、第1絶縁部材はアルミナを主成分とするセラミック焼結体であり、前記第2絶縁部材はジルコニアを主成分とするセラミック焼結体であることが好ましい。アルミナは比較的熱伝導性の高い材料であるため、燃焼ガスから与えられた熱を分散できるので、プレイグニッションの発生をさらに抑制することができる。
また、ジルコニアを主成分とするセラミック焼結体は、アルミナを主成分とするセラミック焼結体よりも誘電率が高いため、第1絶縁部材よりも誘電率の大きな第2絶縁部材を備えたスパークプラグを構成できる。
本発明の第1実施形態としてのスパークプラグの断面図である。 第2電極の外観形状を模式的に示す斜視図である。
図1は、本発明の第1実施形態としてのスパークプラグ100の断面図である。スパークプラグ100は、軸線Oに沿った細長形状を有している。以下の説明では、図1の下方側をスパークプラグ100の先端側と呼び、図1の上方側を後端側と呼ぶ。
スパークプラグ100は、第1絶縁部材10と、主体金具50と、第1電極20と、第2絶縁部材70と、第2電極25と、接地電極30と、を備える。
第1絶縁部材10は、アルミナを主成分するセラミックス材料を焼成して形成された筒状の絶縁碍子である。ここで、主成分とは、最も含有率の高い物質のことである。第1絶縁部材10は、主体金具50と第1電極20とを絶縁するとともに、主体金具50と第2電極25とを絶縁する。第1絶縁部材10の軸方向中央には外径の大きい中央胴部19が形成されている。中央胴部19の後端側には、中央胴部19よりも外径が小さい後端側胴部18が形成されている。中央胴部19の先端側には、後端側胴部18よりも外径が小さい先端側胴部17が形成されている。先端側胴部17の更に先端側には、先端側胴部17よりも小さい外径であって先端側ほど外径が小さくなる脚長部13が形成されている。先端側胴部17と脚長部13の間の外周には、環状に形成され、後端側から先端側に向けて縮径する第1段部15が備えられている。
第1絶縁部材10は、筒孔を有しており、具体的には、第1孔11と第2孔12とを有する。第1孔11は、後端側胴部18の後端から先端側胴部17の一部までの間に形成されている。第2孔12は、脚長部13の先端から先端側胴部17の一部までの間に形成されている。第2孔12の後端は、第1孔11の先端に繋がっている。本実施形態では、第2孔12は、軸線Oの周囲に2箇所設けられている。
主体金具50は、第1絶縁部材10の後端側胴部18の一部から脚長部13に亘る部位を包囲して保持する筒状の金具である。主体金具50は、例えば、低炭素鋼により形成され、全体にニッケルめっきや亜鉛めっき等のめっき処理が施されている。主体金具50は、後端側から順に、工具係合部51と、シール部54と、取付ネジ部52とを備える。工具係合部51には、スパークプラグ100をエンジンヘッドに取り付けるための工具が嵌合する。取付ネジ部52は、エンジンヘッドの取付ネジ孔にねじ込まれるネジ山を有する。シール部54は、取付ネジ部52の根元に鍔状に形成されている。シール部54とエンジンヘッドとの間には、ガスケット65が嵌挿される。主体金具50の先端側の端面57は、中空の円状であり、その中央からは、第1絶縁部材10の脚長部13の先端部が突出する。
主体金具50の工具係合部51より後端側には厚みの薄い加締部53が設けられている。また、シール部54と工具係合部51との間には、加締部53と同様に厚みの薄い圧縮変形部58が設けられている。工具係合部51から加締部53にかけての主体金具50の内周面と第1絶縁部材10の後端側胴部18の外周面との間には、円環状のリング部材66,67が介在されており、さらに両リング部材66,67間にタルク(滑石)69の粉末が充填されている。スパークプラグ100の製造時には、加締部53を内側に折り曲げるようにして先端側に押圧することにより圧縮変形部58が圧縮変形し、この圧縮変形部58の圧縮変形により、リング部材66,67およびタルク69を介し、第1絶縁部材10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。この押圧により、タルク69が軸線O方向に圧縮されて主体金具50内の気密性が高められる。
主体金具50は、自身の内周に、第1絶縁部材10に設けられた第1段部15が接触する環状の第2段部56を有する。第2段部56は、取付ネジ部52の内周に形成されている。本実施形態では、第1段部15と第2段部56とは、環状のパッキン68を介して接触している。パッキン68は、主体金具50と第1絶縁部材10との間の気密性を保持する部材であり、燃焼ガスの流出を防止する。なお、第1段部15と第2段部56とが直接接触することによって主体金具50と第1絶縁部材10との間の気密性を保持してもよい。
第1電極20は、軸線Oに沿って延びる金属製の電極部材である。第1電極20は、自身の先端側が、第1絶縁部材10の第1孔11内に設けられている。第1電極20の後端部には、鍔部41が形成され、鍔部41よりも後端側に端子40が形成されている。鍔部41が、第1絶縁部材10の後端に接触することにより、第1電極20が第1絶縁部材10に対して位置決めされる。第1電極20には、端子40を通じて外部から電圧が印加される。
図2は、第2電極25の外観形状を模式的に示す斜視図である。第2電極25は、金属製の電極部材である。第2電極25は、丸棒状の先端部26と対向部27とを備える。第2電極25は、自身の先端よりも後端側が、第1絶縁部材10の第2孔12内に挿入される。第2電極25の先端は、第1絶縁部材10の脚長部13から先端側に突出している。対向部27は、第1孔11内に配置されている。対向部27は、第1絶縁部材10内で、第1電極20と軸線O方向に垂直な方向で対向する。対向部27は、第1孔11の内周面に沿うように配置されている。そのため、対向部27は、第1孔11の内周面に沿うように湾曲した薄板状に形成されている。対向部27は、第1絶縁部材10の外周に形成された第1段部15の後端よりも後端側に位置している。本実施形態において、「対向する」とは、直接的に向かい合う場合と、何らかの部材を挟んで向かい合う場合の両方を含む。
スパークプラグ100は、軸線Oを中心として等間隔に複数の第2電極25を備えている。第2電極25の本数は、例えば、2〜4本であり、本実施形態では2本である。本実施形態では、それぞれの第2電極25は、互いに絶縁されている。
第2絶縁部材70は、ジルコニアを主成分とするセラミックス材料を焼成して形成された筒状の絶縁碍子である。ここで、主成分とは、最も含有率の高い物質のことである。第2絶縁部材70は、後端から先端側に向けて延び、先端部が閉塞している第3孔71が形成されている。第2絶縁部材70は、第1絶縁部材10に形成された第1孔11の内周面と自身の外周面との間で第2電極25の対向部27を挟み込むように、第1孔11内に第1絶縁部材10の後端から挿入されている。第3孔71には、後端側から第1電極20が挿入されている。第2絶縁部材70によって、第1電極20と、第2電極25とが絶縁される。
第2絶縁部材70は、第2孔12に第2電極25が挿入されることによって有底の筒孔となった第1孔11内に配置されている。よって、第2絶縁部材70は、第1段部15のうち第2段部56と接触する部分よりも先端側を含め、全ての範囲において第1絶縁部材10から露出していない。
また、本実施例では、第2絶縁部材70は、その先端が、主体金具50の先端よりも後端側に位置し、また、第1絶縁部材10の第1段部15のうち主体金具50の第2段部56と接触する部分の先端よりも後端側に位置している。
接地電極30は、主体金具50の先端部に固定された電極部材である。接地電極30は棒状であり、先端側が軸線Oに向けて屈曲されている。接地電極30は、第2電極25との間に、放電のための隙間を形成する。本実施形態のスパークプラグ100は、第2電極25と同じ数だけ接地電極30を備えている。
以上で説明したスパークプラグ100において、第2絶縁部材70によって絶縁された第1電極20と第2電極25は、電気的にコンデンサとして機能し、ある一定の静電容量(以下、「第1静電容量」という)を有する。また、第1絶縁部材10によって絶縁された第2電極25と主体金具50(接地電極30を含む)も、電気的にコンデンサとして機能し、ある一定の静電容量(以下、「第2静電容量」という)を有する。第1電極20の端子40と主体金具50(接地電極30)間に電圧を印加すると、第1静電容量と第2静電容量とによって分圧された電圧により、第2電極25から接地電極30に放電が行われる。第1電極20にパルス状の電圧を印加して繰り返し放電を行わせれば、低温プラズマ状態での放電(ストリーマ放電)が可能となり、効率的に着火を行うことができる。本実施形態のスパークプラグ100では、数マイクロ秒もしくはそれ未満のごく短時間で放電が終了するため、従来の一般的なスパークプラグの放電時間である数ミリ秒の間に、繰り返し何度も放電させることができ、それにより、混合気に着火可能なエネルギーを供給することができる。
本実施形態のスパークプラグ100では、第2絶縁部材70は、アルミナで形成された第1絶縁部材10よりも誘電率の高いジルコニアで構成されている。よって、第1静電容量を、第2静電容量よりも大きくすることができ、第1電極20と主体金具50との間に電圧を印加した際に、第2電極25と主体金具50(接地電極30)との間に高電圧を誘起させることができ、それらの間に強力なストリーマ放電を発生させることができる。
本実施形態のスパークプラグ100によれば、第2絶縁部材70が内燃機関の燃焼室に露出しないため、第2絶縁部材70が燃焼室内の高温の燃焼ガスに直接晒されない。一般的に、スパークプラグに用いられるような耐熱性を備えた材料において、誘電率の高い材料は熱伝導性が低い。そのような材料をスパークプラグの発火部近傍に用いた場合、絶縁体の異常過熱により発火する現象(プレイグニッション)が発生する虞がある。そのため、上記構成によって第2絶縁部材70が燃焼ガスによって直接加熱され、第2絶縁部材70が過熱されることを抑制することで、プレイグニッションの発生を抑制しながら、強力なストリーマ放電を発生させることができる。

本実施形態のスパークプラグ100によれば、第2絶縁部材70は、自身の先端が第1絶縁部材10の第1段部15のうち主体金具50の第2段部56との接触部の先端よりも後端側に位置している。上記構成によれば、第2絶縁部材70は、第1絶縁部材10のうち燃焼ガスに曝されない部分に配置されるため、プレイグニッションの発生をさらに抑制できる。
本実施形態のスパークプラグ100によれば、第2絶縁部材70は、自身の先端が主体金具50の先端よりも後端側に位置している。上記構成によれば、第2絶縁部材70の全てが主体金具50の筒孔内に配置されるため、主体金具50の筒孔から先端側に突出している場合と比較して、燃焼ガスによって第2絶縁部材70が加熱されることが抑制され、プレイグニッションの発生をさらに抑制することができる。
本実施形態のスパークプラグ100によれば、第1絶縁部材10はアルミナを主成分とするセラミック焼結体であり、前記第2絶縁部材70はジルコニアを主成分とするセラミック焼結体である。アルミナは比較的熱伝導性の高い材料であるため、燃焼ガスから与えられた熱を分散できるので、プレイグニッションの発生をさらに抑制することができる。また、ジルコニアを主成分とするセラミック焼結体は、アルミナを主成分とするセラミック焼結体よりも誘電率が高いため、第1絶縁部材10よりも誘電率の大きな第2絶縁部材70を備えたスパークプラグを構成できる。
第1評価試験の試験結果
表1は、第1評価試験の試験結果を示している。この試験では、上記実施形態のスパークプラグ100のうち第2絶縁部材をジルコニアで形成したサンプル(サンプルA)と、第2絶縁部材をアルミナで形成したサンプル(サンプルB:比較例)とを用いた。
本試験において用いた第1絶縁部材は、誘電率が8.0のアルミナによって形成されている。また、第2絶縁部材は、サンプルAでは誘電率が20.0のジルコニアによって、サンプルBでは誘電率が8.0(第1絶縁部材と同じ)のアルミナによって形成されている。
本試験において用いたサンプルA,Bの各部の寸法は、以下の通りである(図1参照)。なお、第2電極25の本数は2本である。
第2絶縁部材70内における第1電極20の直径R1:2.5mm
第1絶縁部材10の後端側胴部18の外径R2:10.5mm
第2絶縁部材70の外径R3:6.2mm
第1絶縁部材厚みt1:1.6mm
第2絶縁部材厚みt2:1.6mm
対向部27の厚みt3:0.3mm
軸線Oに沿った対向部27の長さL1:21.0mm
第1絶縁部材10の先端側胴部17の外径R4:9.0mm
取付ネジ部52の呼び径R5:M14
第1電極20の先端から第2電極の先端部26の後端までの距離L2:1.8mm
第1絶縁部材10の脚長部13の後端の外径R6:7.3mm
第2電極25の先端部26の軸線Oに沿った長さL3:18.5mm
主体金具50の先端面からの第1絶縁部材10の突き出し量L4:6.0mm
第2電極25の先端部26の直径R7:1.0mm
第2電極25の先端部26の第1絶縁部材10からの突き出し量L5:2.0mm
第2電極25と接地電極30との間隔L6:0.5mm
第2電極25間の間隔L7:2.5mm
本試験では、10kHzの交流電圧を印加した後、印加電圧を徐々に上げていき、第2電極と接地電極との間で放電が発生した電圧を確認した。絶縁破壊が起こると、大電流が流れ、放電に伴う発光が明るくなる。そのため、放電が行われたか否かは、目視で確認することができる。試験は各サンプルにつき3回行い、その結果を表1に示した。
表1に示すように、サンプルAでは、サンプルBと比べて、低い電圧で放電が発生した。したがって、サンプルAの方が、ストリーマ放電を発生させやすいことが分かる。サンプルAでは、第2絶縁部材が第1絶縁部材を構成するアルミナよりも誘電率の高いジルコニアで構成されているため、第1絶縁部材と第2絶縁部材とが共にアルミナで形成されているサンプルBと比較して、第1静電容量が第2静電容量よりも大きい。そのため、サンプルAでは、第2電極と主体金具(接地電極を含む)との間に分圧される電圧が大きくなり、第1電極の端子と主体金具(接地電極)間に印加する全体の電圧が小さくても、ストリーマ放電を発生させることができたと考えられる。
表2は、第2評価試験の結果を示す図である。この試験では、第2絶縁部材先端の軸線方向における位置を変化させたサンプルを用いて、各サンプルの耐プレイグニッション性の評価を行った。
評価用エンジンとして、1.6L、L4、N/A、MPIのエンジンを用いて、6000rpm/WOTの条件で点火進角するように稼働させ、プレイグニッションの発生する進角度を測定した。本試験においては、プレイグニッションの発生時の進角値が大きいほど、プレイグニッションが発生しにくいプラグであることを示している。プレイグニッションの発生時の進角値が35°以上であった場合は評価「◎◎」(最も望ましい)とし、進角値が30°以上で35°よりも小さい場合は評価「◎」(より望ましい)とし、進角度が25°以上で30°よりも小さい場合は評価「〇」(望ましい)とし、進角値が25°よりも小さい場合は、評価「×」(望ましくない)とした。
本試験において用いたサンプルは、以下で説明する4つのサンプル(サンプルC,D,E,F)を用いた。サンプルC(比較例)は、第2絶縁部材の先端が第1絶縁部材の先端から露出しているサンプルである。サンプルDは、第2絶縁部材が第1絶縁部材から露出せずに、主体金具よりも先端側に存在するサンプルである。サンプルEは、第2絶縁部材が第1絶縁部材から露出せずに、その先端が主体金具の先端よりも後端側に存在するサンプルである。サンプルFは、第2絶縁部材が第1絶縁部材から露出せずに、その先端が第1段部のうち第2段部と接触する部分よりも後端側に存在するサンプルである。
これらのサンプルは、全長の長さが同じ第1絶縁部材を用いて、第1孔と第2孔の軸線方向の長さを変更し、第2絶縁部材の先端の位置を変えることにより作成した。
サンプルCは、第1孔を、第1絶縁部材を軸線方向に貫通するように形成し、第2絶縁部材の先端が、第1孔の先端から露出するように配置することで作成した。この際、第2孔は、第1孔の周方向外側に軸線方向に沿うように形成した。
サンプルDは、第1孔を、第1絶縁体を軸線方向に貫通せずに、且つその先端が主体金具の先端よりも先端側に位置するように形成し、第2絶縁部材を第1孔の先端まで挿入して作成した。サンプルEは、第1孔を、その先端が主体金具の先端面よりも後端側に位置するように形成し、第2絶縁部材を第1孔の先端まで挿入することで作成した。サンプルFは、第1孔を、その先端が第1段部のうち第2段部と接触する部分よりも後端側に位置するように形成し、第2絶縁部材を第1孔の先端まで挿入することで作成した。
なお、各サンプルは、軸線Oに沿った対向部27の長さL1や、第1絶縁部材の厚みt1と第2絶縁部材の厚みt2との比率が一定となるように作成し、サンプル毎に第1静電容量と第2静電容量との比率が変化しないようにした。また、第2孔の長さに合わせて、第2電極の先端部の軸線Oに沿った長さL3を適宜調整して、第2電極の先端部の第1絶縁部材からの突き出し量L5が各サンプルで同じ長さになるように作成した。
本試験では、第1絶縁部材に誘電率が8.0のアルミナを用い、第2絶縁部材に誘電率が20.0のジルコニアを用いた。
サンプルC,D,E,Fの寸法は、第2電極の先端部の軸線Oに沿った長さL3と、第2電極25間の間隔L7以外は、第1評価試験のサンプルA,Bと同じである。また、第2電極の本数は、サンプルA,Bと同様に2本である。
表2に示すように、サンプルCでは、耐プレイグニッション性が悪く、サンプルD,E,Fは全て、プレイグニッション性能を満足することが分かった。また、サンプルD,E,Fの順に、耐プレイグニッション性能が向上することが分かった。
サンプルCは、誘電率の高い第2絶縁部材が内燃機関の燃焼室に露出しており、第2絶縁部材が燃焼室内の高温の燃焼ガスに直接晒される構成となっている。一般的に、誘電率の高い材料は熱伝導性が低いため、サンプルCでは、そのようなジルコニアが燃焼ガスに直接晒されることで、熱伝導率の高いアルミナで覆われている他のサンプルD,E,Fと比較して、より低い進角度でプレイグニッションが発生したと考えられる。
また、サンプルD,E,Fは、ジルコニアで形成された第2絶縁部材の全てが、熱伝導率の低いアルミナで形成された第1絶縁部材で覆われるため、サンプルCと比較して、プレイグニッションの発生を抑制できたと考えられる。
なお、サンプルE,Fは、第2絶縁部材の先端が前記主体金具の先端よりも後端側に位置している。よって、第2絶縁部材の全てが主体金具の筒孔内に配置されているため、主体金具の筒孔から先端側に突出しているサンプルDと比較して、燃焼ガスによって第2絶縁部材70が加熱されることが抑制され、プレイグニッションの発生をより抑制することができたと考えられる。
さらに、サンプルFは、第2絶縁体の先端が、第1絶縁部材の第1段部のうち主体金具の第2段部との接触部の先端よりも後端側に位置している。よって、第2絶縁部材が、第1絶縁部材のうち燃焼ガスに曝されない部分に配置されるため、サンプルD,Eと比較して、プレイグニッションの発生をより抑制できたと考えられる。
<変形例2>
上記実施形態では、複数の第2電極25はそれぞれ絶縁されている。これに対して、各第2電極25は、例えば、対向部27の先端(先端部26の後端)において、それぞれ電気的に接続されていてもよい。
上記実施形態では、スパークプラグ100は、第2電極25を複数備えている。これに対して、スパークプラグ100は、第2電極25を1つのみ備えていてもよい。例えば、第2電極25は、円柱状の先端部26を軸線O上に備え、その後端側に、複数の対向部27dを備えてもよい。また、この場合、対向部27を円筒状にすることによって、対向部27を1つにまとめても良い。
上記実施例では、スパークプラグ100は、第2電極25と同じ数だけ接地電極30を備えている。これに対して、スパークプラグ100は、第2電極25よりも多い数の接地電極を備えていても良いし、第2電極25よりも少ない数の接地電極を備えていても良い。
<変形例3>
上記実施形態における各部の寸法は例示であり、上述した寸法に限られず、種々の寸法を適用可能である。
<変形例4>
上記実施形態において、第1絶縁部材として、アルミナを用いたが、その他に窒化珪素、窒化アルミ、炭化珪素から選択することができる。また、第2絶縁体としてジルコニアを用いたが、他のセラミック材料や樹脂材料を選択することができる。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態や実施例、変形例の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…第1絶縁部材
11…第1孔
12…第2孔
13…脚長部
15…第1段部
17…先端側胴部
18…後端側胴部
19…中央胴部
20,20b…第1電極
21…先端部分
25,25b…第2電極
26…先端部
27…対向部
30…接地電極
40…端子
41…鍔部
50…主体金具
51…工具係合部
52…取付ネジ部
53…加締部
54…シール部
56…第2段部
57…端面
58…圧縮変形部
65…ガスケット
66,67…リング部材
68…パッキン
69…タルク
70…第2絶縁部材
71…第3孔
100…スパークプラグ




Claims (5)

  1. 筒状の第1絶縁部材と、
    先端側が前記第1絶縁部材の筒孔内に設けられた棒状の第1電極と、
    後端側が前記筒孔内に設けられ、前記筒孔内で、前記第1電極と対向する対向部を有する第2電極と、
    前記筒孔内に配置され、前記第1電極と前記対向部との間に配置されるとともに前記第1電極と前記第2電極とを絶縁する第2絶縁部材と、
    前記第1絶縁部材の外周に配置された筒状の主体金具と、
    一端が前記主体金具の先端部に接続され、他端が前記第2電極との間で間隙を形成する接地電極と、を備えるスパークプラグであって、
    前記第2絶縁部材は、前記第1絶縁部材よりも誘電率の高い材料で構成されていることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記第1絶縁部材は、自身の外周に環状に形成される第1段部を有し、
    前記主体金具は、前記第1段部が直接又は他部材を介して接触する環状の第2段部を有し、
    前記第1段部のうち前記第2段部と接触する部分よりも先端側の前記第1絶縁部材を外部から見たときに、前記第2絶縁部材が露出してないことを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記第2絶縁部材は、前記第1段部のうち前記第2段部と接触する部分の先端よりも後端側に位置することを特徴とする請求項2に記載のスパークプラグ。
  4. 前記第2絶縁部材は、自身の先端が前記主体金具の先端よりも後端側に位置することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のスパークプラグ。
  5. 前記第1絶縁部材はアルミナを主成分とするセラミック焼結体であり、
    前記第2絶縁部材はジルコニアを主成分とするセラミック焼結体であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のスパークプラグ。
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