JP6467370B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、点火電圧印加電極と交流電力印加電極とを有する交流電力重畳タイプのスパークプラグに関する。
内燃機関に使用されるスパークプラグは、一般に、筒状の主体金具と、この主体金具の内孔に配置される筒状の絶縁体と、絶縁体の軸孔内に挿入されて絶縁体の先端から外部に突出する中心電極と、絶縁体の軸孔内に挿入されて絶縁体の後端から外部に突出する端子金具と、主体金具の先端側に一端が接合され、他端が火花放電ギャップを介して中心電極と対向する接地電極とを備える。中心電極と端子金具は、絶縁体の軸孔内に設けられた導電性のガラスシール部で電気的に接続される。
近年では、燃費やエミッションの改善のために、スパークプラグの点火性能の強化が要望されている。点火性能の強化手段として、火花の発生後に大電力の交流電力を供給する交流電力重畳タイプのスパークプラグが提案されている(特許文献1,2)。交流電力重畳タイプのスパークプラグでは、外部電源から中心電極に電力を供給するために、端子金具の他に交流電力印加用の電極が別個に設けられている。点火時には、まず高電圧電源から端子金具に高電圧が印加されて火花が発生し、火花が発生すると交流電源から交流電力印加電極に大電力の交流電力が供給される。この結果、火花の発生後に供給される交流電力によって火花が強化されるので、点火性能が大幅に向上する。この交流電力重畳タイプのスパークプラグでは、交流電力印加電極が、パイプ状(中空円筒状)の導電部材として実装される場合が多い。
特開2009−170324号公報 特開2012−219748号公報
ところで、スパークプラグは、内燃機関の振動や熱サイクルなどの使用環境が厳しいため、これらの環境下でも健全性を維持できるように、スパークプラグの部品同士が強固に結合して十分な耐久性を有することが求められる。
しかしながら、交流電力重畳タイプのスパークプラグでは、中空円筒状の交流電力印加電極をスパークプラグ内で固定することが難しいため、スパークプラグの耐久性に問題がある場合があった。そこで、交流電力重畳タイプのスパークプラグにおいて、中空円筒状の交流電力印加電極をしっかりと固定する技術が望まれていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、前記軸孔内に挿入されて前記絶縁体の先端から外部に突出する中心電極と、前記絶縁体の後端から外部に突出する端子金具部を含み前記軸孔内に挿入される点火電圧印加電極と、前記絶縁体を収容する主体金具と、前記主体金具の先端側に一端が接合され他端が火花放電ギャップを介して前記中心電極と対向する接地電極と、前記軸孔内において前記点火電圧印加電極と前記中心電極の後端部の周囲を取り囲むように配置された中空円筒状の交流電力印加電極と、前記軸孔内で前記中心電極と前記点火電圧印加電極との間及び前記中心電極と前記交流電力印加電極との間を封着するとともに電気的に接続する導電性のガラスシール部と、を備えるスパークプラグが提供される。このスパークプラグは、前記交流電力印加電極の先端面は、前記点火電圧印加電極の先端面よりも先端側に位置しており、前記交流電力印加電極の先端面と、前記中心電極の後端部の外周面と、前記絶縁体の軸孔の内面とが前記ガラスシール部により封着されていることを特徴とする。
上記スパークプラグによれば、交流電力印加電極の先端面と中心電極の後端部の外周面と絶縁体の軸孔の内面とがガラスシール部により封着されているので、中空円筒状の交流電力印加電極を強固に固定することができる。
(2)上記スパークプラグにおいて、前記交流電力印加電極の先端部の外面のうちの少なくとも一部と前記絶縁体の前記軸孔の内面との間が前記ガラスシール部により封着されているものとしてもよい。
この構成によれば、交流電力印加電極の先端部の外面と絶縁体の軸孔の内面との間がガラスシール部により封着されているので、中空円筒状の交流電力印加電極を更に強固に固定できる。
(3)上記スパークプラグにおいて、前記交流電力印加電極の先端面と、前記中心電極のうち前記交流電力印加電極の先端面と前記軸線方向に沿って対向する部分との間の距離が、0.2mm以上であるものとしてもよい。
この構成によれば、交流電力印加電極の先端面と中心電極との間の軸線方向の距離が0.2mm以上であり、この部分ガラスシール部で封着されるので、中空円筒状の交流電力印加電極を更に強固に固定できる。
(4)上記スパークプラグにおいて、前記交流電力印加電極の先端部の内面と、前記中心電極のうち前記交流電力印加電極の先端部の内面と前記軸線方向に垂直な径方向に沿って対向する部分との間の距離が、0.2mm以上であるものとしてもよい。
この構成によれば、交流電力印加電極の先端部の内面と中心電極との間の径方向の距離が0.2mm以上であり、この部分がガラスシール部で封着されるので、中空円筒状の交流電力印加電極を更に強固に固定できる。
(5)上記スパークプラグにおいて、前記交流電力印加電極の先端部は、前記交流電力印加電極の先端部の内面から外面まで貫通する貫通孔又はスリットを有するものとしてもよい。
この構成によれば、交流電力印加電極の先端部の貫通孔又はスリットがガラスシール部で封着されるので、中空円筒状の交流電力印加電極を更に強固に固定できる。
(6)上記スパークプラグは、更に、前記軸孔内において前記点火電圧印加電極の外面と前記交流電力印加電極の内面との間に挿入された筒状絶縁部材を有し、前記ガラスシール部は、前記ガラスシール部の先端にある先端シール部と、前記ガラスシール部の後端にある後端シール部と、前記先端シール部及び前記後端シール部の間に配置され前記先端シール部及び前記後端シール部よりも電気抵抗の大きな抵抗部と、を含み、前記筒状絶縁部材の先端面は、前記軸線方向において、前記点火電圧印加電極の先端面と前記交流電力印加電極の先端面との間の位置に存在し、前記筒状絶縁部材の先端部は、前記先端シール部によって封着されているものとしてもよい。
この構成によれば、点火電圧印加電極の外面と交流電力印加電極の内面との間に筒状絶縁部材が挿入されている場合にも、その筒状絶縁部材の先端部が先端シール部によって封着されているので、交流電力印加電極と筒状絶縁部材の両方を強固に固定することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、スパークプラグや、スパークプラグの製造方法の形態で実現することができる。
実施形態で利用される点火システムを示す説明図。 第1実施形態のスパークプラグの全体構成を示す断面図。 第1実施形態の交流電力印加電極の先端部と中心電極の後端部を拡大して示す図。 第2実施形態の交流電力印加電極の先端部と中心電極の後端部を拡大して示す図。 第1実施形態と第2実施形態の特徴部分を有するスパークプラグのサンプルの寸法を示す断面図。 交流電力印加電極の先端部の好ましい形状の一例を示す図。 交流電力印加電極の先端部の好ましい形状の他の例を示す図。 第3実施形態のスパークプラグの全体構成を示す断面図。 第3実施形態のガラスシール部を拡大して示す図。 第3実施形態のスパークプラグの組み立て工程を示す説明図。
図1は、本発明の実施形態で利用される点火システム300を示す説明図である。この点火システム300は、スパークプラグ100と、点火用高電圧電源210と、大電力供給用交流電源220とを有する。点火用高電圧電源210は、スパークプラグ100に点火用の高電圧を印加して、火花放電ギャップgに火花を発生させる。大電力供給用交流電源220は、火花の発生後に大電力の交流電力をスパークプラグ100に供給する。この結果、火花の発生後に供給される交流電力によって火花が強化されるので、点火性能が大幅に向上する。
図2は、本発明の第1実施形態としてのスパークプラグ100の全体構成を示す断面図である。図1の下側(発火部側)をスパークプラグ100の先端側と呼び、上側(端子側)を後端側と呼ぶ。このスパークプラグ100は、絶縁体10と、中心電極20と、点火電圧印加電極30と、主体金具40と、接地電極50と、交流電力印加電極60と、ガラスシール部70と、を備える。
絶縁体10は、軸線Oの方向に延びる軸孔を有している。絶縁体10の軸孔内には、中心電極20の後端部と、点火電圧印加電極30の先端部分である棒状導電部34と、中空円筒状の交流電力印加電極60と、ガラスシール部70とが収容されている。
中心電極20は、絶縁体10の軸孔内に挿入された状態で絶縁体10内に固定されている。中心電極20の先端部は、絶縁体10の先端から外部に突出しており、接地電極50の先端部と対向して火花放電ギャップgを形成している。
点火電圧印加電極30は、点火用高電圧電源210から点火用の高電圧を受ける電極である。点火電圧印加電極30は、絶縁体10の後端から外部に突出する端子金具部32と、絶縁体10の軸孔内に収納された棒状導電部34とを有する。
主体金具40は、絶縁体10を収容する金属部材である。主体金具40の先端部の外周にある雄ネジ部(図示省略)によってエンジンブロック(図示せず)にねじ止めされると、主体金具40がエンジンブロックを介して電気的に接地される。
接地電極50は、その一端(基端部)が主体金具40の先端側に接合されており、他端(先端部)が火花放電ギャップgを介して中心電極20の先端部と対向している。接地電極50の中間部分は、接地電極50の先端部が中心電極20の先端部と対向するように、湾曲した形状を有している。
交流電力印加電極60は、火花放電ギャップgで火花が発生した後に大電力供給用交流電源220から大電力の交流電力を受ける電極である。交流電力印加電極60は、中心電極20の後端部の周囲を取り囲むように配置される中空円筒状(パイプ状)の電極である。交流電力印加電極60の後端部の内面は、絶縁体10の軸孔内において、点火電圧印加電極30の棒状導電部34の外面と接触しており、両者はここで電気的に接続されている。第1実施形態において、大電力供給用交流電源220は、点火電圧印加電極30の端子金具部32に接続され、点火電圧印加電極30を介して交流電力印加電極60に接続される。交流電力印加電極60の先端面60fは、点火電圧印加電極30の先端面30fよりもスパークプラグ100のより先端側に位置している。
ガラスシール部70は、絶縁体10の軸孔内で、中心電極20と点火電圧印加電極30との間、及び、中心電極20と交流電力印加電極60との間の間隙や空間を封着するとともに、それらの電気的な接続を行う導電性部材である。ガラスシール部70は、ホウケイ酸ソーダガラス等のガラス粉末と、金属粉末等の導電部材粉末とを含むシール部材粉末を絶縁体10内に充填した後に、焼成することによって形成される。
図3は、図2の領域3を拡大した図であり、交流電力印加電極60の先端部62と中心電極20の後端部22の周囲を示している。絶縁体10の軸孔は、先端側にある小径軸孔部12と、後端側にある大径軸孔部14とに区分されており、これらの間に縮径部16が形成されている。中心電極20は、その後端部22の先端側(図3の下側)に、後端部22よりも外形の大きな大径部24が形成されている。スパークプラグ100の製造時には、この大径部24が絶縁体10の縮径部16に押し当てられることによって、中心電極20が位置決めされる。なお、中心電極20の後端部22の外径が絶縁体10の小径軸孔部12の内径よりも大きな場合には、大径部24を省略してもよい。
交流電力印加電極60の先端面60fと中心電極20の大径部24の後端面24eとの間は、スパークプラグ100の軸線方向に沿って離間しており、その間隙がガラスシール部70によって封着されている。また、中心電極20の後端部22の外周面と、絶縁体10の軸孔(大径軸孔部14)の内面との間も、軸線方向と垂直な径方向(図2に示す軸線Oから外周側に向かう方向)に沿って離間しており、その間隙もガラスシール部70によって封着されている。換言すれば、交流電力印加電極60の先端面60fと、中心電極20の大径部24の後端面24eと、中心電極20の後端部22の外周面と、絶縁体10の軸孔の内面とが、ガラスシール部70で封着されている。なお、前述したように、中心電極20の大径部24は省略可能であり、この場合にも、交流電力印加電極60の先端面60fと、中心電極20の後端部22の外周面と、絶縁体10の軸孔の内面とがガラスシール部70により封着されていることが好ましい。こうすれば、交流電力印加電極60の先端部62を強固に固定することができる。
第1実施形態では、また、交流電力印加電極60の先端部62の内面と中心電極20の後端部22の外周面との間が径方向に沿って互いに離間しており、その間隙がガラスシール部70により封着されている。この結果、交流電力印加電極60の先端部62と中心電極20の後端部22をガラスシール部70で更に強固に固定することができる。但し、交流電力印加電極60の先端部62の内面と中心電極20の後端部22の外周面との間の間隙が小さい場合には、ガラスシール部70で封着されていなくても良い。
なお、中心電極20の大径部24の外周面と、絶縁体10の軸孔の内面との間にも隙間があり、この隙間もガラスシール部70により封着されている。但し、中心電極20の大径部24の外周面と絶縁体10の軸孔の内面との間は、ガラスシール部70により封着されていなくても良い。
以上のように、第1実施形態のスパークプラグ100では、交流電力印加電極60の先端面60fと、中心電極20の後端部22の外周面と、絶縁体10の軸孔(大径軸孔部14)の内面とがガラスシール部70により封着されている。この結果、交流電力印加電極60の先端部62を強固に固定することができるので、スパークプラグ100の耐久性が向上する。
図4は、第2実施形態における交流電力印加電極60の先端部62と中心電極20の後端部22の周囲を示す図である。第2実施形態は、交流電力印加電極60の先端部62の外面と、絶縁体10の軸孔(大径軸孔部14)の内面との間が離間している点、及び、この部分がガラスシール部70により封着されている点以外は第1実施形態と同じである。このようにすれば、交流電力印加電極60の先端部62を更に強固に固定することが可能である。
なお、交流電力印加電極60の先端部62の外面と、絶縁体10の軸孔(大径軸孔部14)の内面との間の隙間は、交流電力印加電極60の先端部62の外面の全周に渡って形成されていても良く、或いは、その全周の一部のみに隙間が形成されていても良い。後者の構成は、例えば、交流電力印加電極60の先端部62の外面の全周の一部に突起が設けられている場合等に生じ得る。このように、交流電力印加電極60の先端部62の外面のうちの少なくとも一部と、絶縁体10の軸孔(大径軸孔部14)の内面との間がガラスシール部70により封着されていることが好ましい。
図5は、上述した第1実施形態と第2実施形態の特徴部分を有するスパークプラグのサンプルの寸法を示す断面図である。このサンプルは、以下の寸法が採用されている。
(1)絶縁体10の大径軸孔部14の内径D1:φ4.0mm
(2)点火電圧印加電極30の先端部分の外径D2:φ2.0mm
(3)交流電力印加電極60の外径D3:φ3.8mm
(4)交流電力印加電極60の内径D4:φ3.0mm
(5)中心電極20の後端部22の長さL:2.3mm
(6)中心電極20の後端部22の外径D5:φ2.5mm
(7)交流電力印加電極60の内面と中心電極20との間の径方向の距離d1:0.25mm
(8)交流電力印加電極60の先端面60fと中心電極20の大径部24の後端面24eとの間の軸線方向の距離G:0<G≦0.5mm
図5の形状において、距離Gをパラメータとした複数のサンプルを作成して、以下の条件で耐久性試験を行った。
・熱サイクル:−40℃と200℃でそれぞれ5分保持し、−40℃〜200℃の間を2時間で遷移するように温度変化させる熱サイクルを200サイクル実行した。
・破損荷重測定:熱サイクル実行後に、交流電力印加電極60の上部を引っ張って、破損が生じる荷重を測定した。
表1は、この耐久性試験の結果を示している。
Figure 0006467370
この試験結果から理解できるように、封着を強固にして耐久性を向上させるためには、交流電力印加電極60の先端面60fと中心電極20の大径部24の後端面24eとの間の軸線方向の距離Gが、0.2mm以上であることが好ましく、この部分Gがガラスシール部70で封着されていることが好ましい。なお、中心電極20の大径部24の後端面24eは、「交流電力印加電極60の先端面60fと軸線方向に沿って対向する部分」に相当する。
なお、図5では、交流電力印加電極60の内面と中心電極20の後端部22の外周面の径方向の距離d1は0.25mmに設定されているが、この距離d1も、交流電力印加電極60の先端部62を固定するという役割に関しては、交流電力印加電極60の先端面60fと中心電極20の大径部24の後端面24eとの間の軸線方向の距離Gと同様の機能を有するものと推定される。従って、封着を強固にして耐久性を向上させるためには、交流電力印加電極60の内面と中心電極20の後端部22の外周面の径方向の距離d1も、0.2mm以上であることが好ましく、この部分がガラスシール部70で封着されていることが好ましい。なお、中心電極20の後端部22の外周面は、「中心電極20のうち交流電力印加電極60の先端部62の内面と軸線方向に垂直な径方向に沿って対向する部分」に相当する。
図6は、交流電力印加電極60の先端部62の好ましい形状の一例を示す図である。この交流電力印加電極60は、その先端部62に内面から外面まで貫通するスリット64が形成されている。このようなスリット64を設けておけば、スリット64がガラスシール部70で封着されるので、交流電力印加電極60を更に強固に固定することができる。なお、スリット64の数は、1以上の任意の値に設定可能であるが、複数のスリット64を設けることが好ましい。特に、交流電力印加電極60の先端部62の外周に沿って複数のスリット64を等間隔で設けることが好ましい。
図7は、交流電力印加電極60の先端部62の好ましい形状の他の例を示す図である。この交流電力印加電極60は、その先端部62に内面から外面まで貫通する貫通孔66が形成されている。このような貫通孔66を設けておけば、貫通孔66がガラスシール部70で封着されるので、交流電力印加電極60を更に強固に固定することができる。なお、貫通孔66の数は、1以上の任意の値に設定可能であるが、複数の貫通孔66を設けることが好ましい。特に、交流電力印加電極60の先端部62の外周に沿って複数の貫通孔66を等間隔で設けることが好ましい。
表2は、図6に示したスリット64を有する交流電力印加電極60を使用したスパークプラグのサンプルに関する耐久性試験の結果を示している。交流電力印加電極60としては、幅1mmで軸線方向の長さが2mmのスリット64を等間隔で6つ設けたものを使用した。サンプルの他の寸法は、上述した図5と同じであり、距離Gの値は0.05mm未満とした。耐久性試験は、上述した表1と同様の条件で行った。
Figure 0006467370
この試験結果から理解できるように、交流電力印加電極60の先端部62にスリット64が形成されていれば、交流電力印加電極60を更に強固に固定することができる。なお、図7に示した貫通孔66も同様の効果を有するものと推定される。
図8は、第3実施形態のスパークプラグ100aの全体構成を示す断面図である。第3実施形態のスパークプラグ100aは、交流電力印加電極60と点火電圧印加電極30の棒状導電部34との間に筒状絶縁部材80が挿入されている点、及び、ガラスシール部70が先端シール部71と後端シール部72と抵抗部73とを含む点が第2実施形態と異なっており、他の構成は第2実施形態と同じである。なお、交流電力印加電極60と点火電圧印加電極30の間は、筒状絶縁部材80によって絶縁されているので、スパークプラグ100aをエンジンブロック(図示せず)に装着する際には、絶縁体10の外側に、交流電力印加電極60に交流電力を印加するための交流電極222が設置される。この交流電極222と交流電力印加電極60は、絶縁体10を挟んで容量結合されており、大電力供給用交流電源220から交流電極222に交流電力が印加されると、交流電極222を介して交流電力印加電極60に交流電力が供給される。但し、交流電極222を用いずに、図8では図示しない別の配線経路を介して大電力供給用交流電源220を交流電力印加電極60に接続しても良い。これら以外の第3実施形態の構成は、第2実施形態と同じである。
図9は、第3実施形態のスパークプラグ100aのガラスシール部70を拡大して示す図である。前述したように、ガラスシール部70は、絶縁体10の軸孔内で中心電極20と点火電圧印加電極30との間に配置されてその間の空間や間隙を封着しており、中心電極20と点火電圧印加電極30との間、及び、中心電極20と交流電力印加電極60との間を電気的に接続する。第3実施形態のガラスシール部70は、その先端にある先端シール部71と、後端にある後端シール部72と、先端シール部71及び後端シール部72の間に配置されて先端シール部71及び後端シール部72よりも電気抵抗の大きな抵抗部73と、を含んでいる。先端シール部71と後端シール部72と抵抗部73は、ホウケイ酸ソーダガラス等のガラス粉末と、金属粉末等の導電部材粉末とを含むガラスシール部材粉末を焼成することによって形成することができる。なお、抵抗部73は、先端シール部71や後端シール部72よりも電気抵抗の高い部分として構成される。抵抗部73の電気抵抗は、導電部材の材質や含有量を調整することによって適宜調整可能である。ガラスシール部70に抵抗部73を設けることにより、高周波ノイズを低減することができる。
筒状絶縁部材80の先端面80fは、軸線方向において、点火電圧印加電極30の先端面30fと交流電力印加電極60の先端面60fとの間の位置に存在する。また、筒状絶縁部材80の先端部は、先端シール部71によって封着されている。こうすれば、交流電力印加電極60のみでなく、筒状絶縁部材80も強固に固定できるので、スパークプラグの耐久性が向上する。
図10は、第3実施形態のスパークプラグ100aの組み立て工程を示す説明図である。工程(a)では、パイプ状の交流電力印加電極60の中に筒状絶縁部材80を挿入する。工程(b)では、まず絶縁体10の先端に中心電極20を挿入し、その後、工程(a)で組み立てた交流電力印加電極60と筒状絶縁部材80のセットを挿入する。工程(c)では、筒状絶縁部材80の中心孔を利用して、先端シール部粉末71pと抵抗部粉末73pと後端シール部粉末72pとをこの順に充填する。工程(d)では、点火電圧印加電極30を、筒状絶縁部材80の中心孔に挿入し、先端シール部粉末71pと抵抗部粉末73pと後端シール部粉末72pとを軸線方向に圧縮する。工程(e)では、点火電圧印加電極30を用いて先端シール部粉末71pと抵抗部粉末73pと後端シール部粉末72pとを軸線方向に圧縮しながらガラスシール部70を焼成する。この後の工程は、通常のスパークプラグの製造工程と同様なので、説明を省略する。なお、第1実施形態や第2実施形態のスパークプラグの製造工程は、筒状絶縁部材80を用いない点を除けば、図10と同様である。
以上のように、第3実施形態では、点火電圧印加電極30の外面と交流電力印加電極60の内面との間に筒状絶縁部材80が挿入されており、この筒状絶縁部材80の先端部が先端シール部71によって封着されているので、交流電力印加電極60と筒状絶縁部材80を強固に固定することが可能である。この結果、スパークプラグの耐久性を向上させることができる。
変形例
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
・変形例1:
スパークプラグとしては、図2や図8に示したもの以外の種々の構成を有するスパークプラグを本発明に適用することが可能である。
10…絶縁体
12…小径軸孔部
14…大径軸孔部
16…縮径部
20…中心電極
22…中心電極20の後端部
24…中心電極20の大径部
24e…大径部24の後端面
30…点火電圧印加電極
30f…点火電圧印加電極30の先端面
32…点火電圧印加電極30の端子金具部
34…点火電圧印加電極30の棒状導電部
40…主体金具
50…接地電極
60…交流電力印加電極
60f…交流電力印加電極60の先端面
62…交流電力印加電極60の先端部
64…スリット
66…貫通孔
70…ガラスシール部
71…先端シール部
71p…先端シール部粉末
72…後端シール部
72p…後端シール部粉末
73…抵抗部
73p…抵抗部粉末
80…筒状絶縁部材
80f…筒状絶縁部材80の先端面
100,100a…スパークプラグ
210…点火用高電圧電源
220…大電力供給用交流電源
222…交流電極
300…点火システム

Claims (6)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、前記軸孔内に挿入されて前記絶縁体の先端から外部に突出する中心電極と、前記絶縁体の後端から外部に突出する端子金具部を含み前記軸孔内に挿入される点火電圧印加電極と、前記絶縁体を収容する主体金具と、前記主体金具の先端側に一端が接合され他端が火花放電ギャップを介して前記中心電極と対向する接地電極と、前記軸孔内において前記点火電圧印加電極と前記中心電極の後端部の周囲を取り囲むように配置された中空円筒状の交流電力印加電極と、前記軸孔内で前記中心電極と前記点火電圧印加電極との間及び前記中心電極と前記交流電力印加電極との間を封着するとともに電気的に接続する導電性のガラスシール部と、を備えるスパークプラグにおいて、
    前記交流電力印加電極の先端面は、前記点火電圧印加電極の先端面よりも先端側に位置しており、
    前記交流電力印加電極の先端面と、前記中心電極の後端部の外周面と、前記絶縁体の軸孔の内面とが前記ガラスシール部により封着されていることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグであって、
    前記交流電力印加電極の先端部の外面のうちの少なくとも一部と前記絶縁体の前記軸孔の内面との間が前記ガラスシール部により封着されていることを特徴とするスパークプラグ。
  3. 請求項1又は2に記載のスパークプラグであって、
    前記交流電力印加電極の先端面と、前記中心電極のうち前記交流電力印加電極の先端面と前記軸線方向に沿って対向する部分との間の距離が、0.2mm以上であることを特徴とするスパークプラグ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のスパークプラグであって、
    前記交流電力印加電極の先端部の内面と、前記中心電極のうち前記交流電力印加電極の先端部の内面と前記軸線方向に垂直な径方向に沿って対向する部分との間の距離が、0.2mm以上であることを特徴とするスパークプラグ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のスパークプラグであって、
    前記交流電力印加電極の先端部は、前記交流電力印加電極の先端部の内面から外面まで貫通する貫通孔又はスリットを有することを特徴とするスパークプラグ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のスパークプラグであって、更に、
    前記軸孔内において前記点火電圧印加電極の外面と前記交流電力印加電極の内面との間に挿入された筒状絶縁部材を有し、
    前記ガラスシール部は、前記ガラスシール部の先端にある先端シール部と、前記ガラスシール部の後端にある後端シール部と、前記先端シール部及び前記後端シール部の間に配置され前記先端シール部及び前記後端シール部よりも電気抵抗の大きな抵抗部と、を含み、
    前記筒状絶縁部材の先端面は、前記軸線方向において、前記点火電圧印加電極の先端面と前記交流電力印加電極の先端面との間の位置に存在し、
    前記筒状絶縁部材の先端部は、前記先端シール部によって封着されていることを特徴とするスパークプラグ。
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