JP2020080280A - 点火プラグ及び点火プラグの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明によれば、絶縁体の内部に埋め込まれた導電部材により、絶縁体の露出部においてバリア放電が漏洩することを抑制できる。
以下、本発明を具体化した実施例1について、図1〜図3を参照しつつ詳細に説明する。
本実施例における点火プラグは、図示しない内燃機関に取り付けられ、内燃機関の燃焼室の混合気に点火するものである。点火プラグの先端部は燃焼室の内側に露出し、後端部は図示しない電圧印加部と電気的に接続される。電圧印加部は、交流電圧または複数回のパルス電圧を点火プラグに印加する。これにより、点火プラグの先端部において、非平衡プラズマが発生し、燃焼室の混合気が着火する。
絶縁体10の軸線方向の中間(略中央)には、外径寸法が最も大きい鍔部12が形成されている。絶縁体10のうち鍔部12より後端側には、後端側胴部13が形成され、鍔部12より先端側には、先端側胴部14が形成されている。先端側胴部14は、後端側胴部13に比して外径寸法が小さくされている。
工具嵌合部32の内周面には、一対のリング部材35が挿入されている。一対のリング部材35の間には、タルク36の粉末が充填されている。
点火プラグの製造方法は、絶縁体10を製造する工程と、絶縁体10に中心電極23及び端子金具24等を組み付けて組立体を製造する工程と、組立体に主体金具30を固定する工程と、を経る。
筒状部54の外周面57は、第2分割体52及び第3分割体53との接着面である。第2分割体52との接着面は、導電部材40の本体部41の配置面である。
延出部55の先端面58は、第2分割体52との接着面である。延出部55の先端面58は、軸線Lに対して直交する面である。
第2分割体52の内周面63は、第1分割体51の外周面57との接着面であり、導電部材40の本体部41の配置面である。
第2分割体52の先端面61及び後端面62は、軸線Lに対して直交し、第2分割体52の内周面63は、軸線Lに平行をなしている。
以上により、絶縁体製造工程が完了する。
本実施例の点火プラグは、後端から先端側へ軸線方向に延びた軸孔11を有する絶縁体10と、絶縁体10を保持する筒状の主体金具30と、を備えている。主体金具30は軸線方向に延び、絶縁体10の先端側及び後端側を外部に突出させた状態で絶縁体10を保持する。軸孔11の先端側には、絶縁体10に覆われる中心電極23が配置されている。軸孔11の後端側には、中心電極23に電気的に接続される端子金具24が配置されている。絶縁体10のうち少なくとも主体金具30から後側に露出した露出部18の内部には導電部材40が配置されている。導電部材40は、軸孔11を包囲し、端子金具24と絶縁された状態で主体金具30に電気的に接続されている。この構成によれば、絶縁体10の内部に埋め込まれた導電部材40により、絶縁体10の露出部18においてバリア放電が漏洩することを抑制できる。
次に、本発明を具体化した実施例2に係る点火プラグを図4〜図6によって説明する。
本実施例の点火プラグは、導電部材80が、導電性パッキン22を介して主体金具30と電気的に接続する点で、実施例1とは相違する。なお、実施例1と同様の構成には同一符号を付して重複する説明を省略する。
点火プラグの製造方法は、実施例1と同様、絶縁体10を製造する工程と、絶縁体10に中心電極23及び端子金具24等を組み付けて組立体を製造する工程と、組立体に主体金具30を固定する工程と、を経る。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例1では、第3分割体53の後端部に、第1分割体51の先端部が嵌合する嵌合部65が凹んだ形態で形成されているが、これに限らず、第3分割体の後端部を突出させ、第2分割体の内側に嵌合する形態としてもよい。
(2)上記実施例1では、接続部42が本体部41の先端から延出しているが、これに限らず、接続部は本体部の中間部から延出してもよい。すなわち本体部が、接続部より先端側に延びていても良い。
(3)上記実施例1では、第1分割体51が、筒状部54と延出部55とを一体に有しているが、これに限らず、第1分割体が筒状部のみを有し、第2分割体の後端部に内周側(第1分割体の後側)に延出する部分を一体に形成してもよい。この場合、後端部に延出部分を有する第2分割体と、第1分割体及び第3分割体を一体に有する形状の分割体と、の2つの分割体により絶縁体を製造してもよい。
(4)上記実施例では、導電部材40(80)が、金属メッキにより形成された薄い金属層であるが、これに限らず、導電部材は、例えば導電性を有する細線をメッシュ状に編み込んでなる編組部材であってもよし、また金属筒体を組み付けてもよい。
(5)上記実施例では、分割体51,52,53(83,84)の具体的な形状を例示したが、これに限らず、分割体は、導電部材の配置面で分割されて互いに組み合わせ可能な形状であれば、どのような形状であってもよい。例えば、分割体は、必ずしも軸線方向に組み付け可能な形状でなくてもよく、絶縁体の内周側を形成する分割体に、絶縁体の外周側を形成する分割体を、軸線方向に対して交差する方向に組み付ける形態であってもよい。
11…軸孔
12…鍔部
18…露出部
22…導電性パッキン
23…中心電極
24…端子金具
26…フランジ部
30…主体金具
34…加締め部
40,80…導電部材
41,81…本体部
42,82…接続部
51,83…第1分割体
52,84…第2分割体
53…第3分割体
66…導電材
Claims (7)
- 後端から先端側へ軸線方向に延びた軸孔を有する絶縁体と、
前記軸線方向に延び、前記絶縁体の前記先端側及び後端側を外部に突出させた状態で前記絶縁体を保持する筒状の主体金具と、
前記軸孔の前記先端側に配置されて前記絶縁体に覆われる中心電極と、
前記軸孔の前記後端側に配置されて前記中心電極に電気的に接続される端子金具と、
を備えた点火プラグであって、
前記絶縁体のうち少なくとも前記主体金具から前記後端側に露出した露出部の内部に配置されて前記軸孔を包囲し、前記端子金具と絶縁された状態で前記主体金具に電気的に接続されている導電部材を備えている点火プラグ。 - 前記端子金具は、前記絶縁体から前記後端側に突出しつつ前記絶縁体の後端面と前記軸線方向に対向するフランジ部を有し、
前記導電部材の後端が、前記フランジ部から前記先端側に0.8mm以上離れた位置に配されている請求項1に記載の点火プラグ。 - 前記主体金具は、前記絶縁体の前記軸線方向の中間に形成された鍔部にかしめ付けられる加締め部を有し、
前記導電部材は、前記軸線方向に延びた本体部と、前記本体部から前記軸線方向と交差する方向に延びて前記加締め部と電気的に接続する接続部と、を有している請求項1又は請求項2に記載の点火プラグ。 - 前記主体金具の内周面と前記絶縁体の外周面との間に介在する導電性パッキンを有し、
前記導電部材が、前記軸線方向に延びた本体部と、前記本体部の前記軸線方向の先端部に設けられて前記導電性パッキンと電気的に接続する接続部とを有している請求項1又は請求項2に記載の点火プラグ。 - 請求項3に記載の点火プラグを製造する点火プラグの製造方法であって、
前記絶縁体を製造する絶縁体製造工程において、
前記絶縁体のうち前記本体部の内側に配される第1分割体と、前記絶縁体のうち前記本体部の外側に配されるとともに前記接続部の前記後端側に配される第2分割体と、前記絶縁体のうち前記接続部の前記先端側に配される第3分割体と、に分割した形態で、前記第1分割体、前記第2分割体、及び前記第3分割体をそれぞれ製造する分割体製造工程と、
前記第1分割体、前記第2分割体又は前記第3分割体に導電材を配して前記導電部材を形成する導電部材形成工程と、
前記第1分割体、前記第2分割体及び前記第3分割体を接着して前記絶縁体を成形する分割体接着工程と、
を経る点火プラグの製造方法。 - 請求項4に記載の点火プラグを製造する点火プラグの製造方法であって、
前記絶縁体を製造する絶縁体製造工程において、
前記絶縁体のうち前記導電部材の内側に配される第1分割体と、前記絶縁体のうち前記導電部材の外側に配される第2分割体とに分割した形態で、前記第1分割体及び前記第2分割体をそれぞれ製造する分割体製造工程と、
前記第1分割体又は前記第2分割体に導電材を配して前記導電部材を形成する導電部材形成工程と、
前記第1分割体及び前記第2分割体を接着して前記絶縁体を成形する分割体接着工程と、
を経る点火プラグの製造方法。 - 前記分割体接着工程において、前記分割体をガラス層によって接着する請求項5又は請求項6に記載の点火プラグの製造方法。
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Citations (4)
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JP2017016834A (ja) * | 2015-06-30 | 2017-01-19 | 日本特殊陶業株式会社 | 点火プラグおよび点火装置 |
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2018
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