JP4758124B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の点火に使用されるスパークプラグに関するものである。
従来、自動車等のエンジンには点火のためのスパークプラグが用いられている。一般的なスパークプラグは、軸孔内の先端側で中心電極を保持し、後端側で接続端子を保持した絶縁碍子と、その絶縁碍子の胴部の周囲を取り囲んで保持する主体金具と、この主体金具の先端に一端が溶接され、他端が中心電極の先端に対向し火花放電ギャップを形成する接地電極とから構成されている。
このようなスパークプラグを製造する場合、中心電極を配置した絶縁碍子の軸孔内にガラスを主成分とする導電性粉末を充填し、高温で軟化させる。この状態で軸孔の後端側より接続端子を軟化した導電性粉末中に圧入した後、温度低下により導電性粉末が硬化し固定され、中心電極と接続端子との導通もなされる。これがガラスシール工程である。なお、接続端子のうちガラスシールで固定される部分には、ねじ状やローレット状の加工が施されている(例えば特許文献1参照。)。
このようにして製造されるスパークプラグの接続端子は、その後端の端子部が絶縁碍子の後端より露出されている。スパークプラグを内燃機関に組み付けた際には、端子部ごと絶縁碍子の後端部にゴム製のプラグキャップが被せられ、フラッシュオーバーが防止されている。
特開平9−219273号公報
しかしながら、接続端子を絶縁碍子の軸孔に圧入する際に、接続端子が偏芯したり曲がったり撓ったりした状態で軸孔内に固定されてしまう場合がある。このような状態のままスパークプラグが製造されると、絶縁碍子の後端から露出される接続端子後端の端子部が、絶縁碍子の軸中心からずれた状態で配置されてしまう。すると、スパークプラグを内燃機関に組み付けた際に、その端子部に被せられるプラグキャップと絶縁碍子との密着性が低下し、フラッシュオーバーの原因となってしまう虞があった。
一方で、こうした接続端子の曲がりや偏芯、撓りおよび同軸度の低下を防止するには、中胴部の径を絶縁碍子の軸孔の径と略同等の径として、軸孔の内周面と接続端子の外周面との間のクリアランスを小さくすることが考えられる。しかし、クリアランスを小さくすれば、ガラスシール工程時に、絶縁碍子の軸孔に接続端子を挿入することが困難となってしまう。さらに、ガラスシール工程時や、スパークプラグの使用時の熱により接続端子が熱膨張すると、絶縁碍子を軸孔内から破壊してしまう虞があった。また、クリアランス管理のために高い加工精度を実現するには、接続端子の加工のピースタイムが増大し、歩留まりが低減する虞もある。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、絶縁碍子の軸孔内に固定される接続端子の曲がりや偏芯、撓りおよび同軸度の低下を防止することができるスパークプラグを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のスパークプラグは、軸線方向に延びる軸孔を自身の径方向内部に形成した絶縁碍子と、前記絶縁碍子の前記軸孔の先端側で保持される中心電極と、前記絶縁碍子の後端側から前記軸孔内に挿入され、前記軸孔内で前記中心電極と電気的に接続される棒状の接続端子とを備えたスパークプラグであって、前記接続端子は、前記軸線方向に延び、前記軸孔内に位置する中胴部と、前記中胴部の一端側に形成され、前記軸孔の後端側から露出される端子部と、前記中胴部の表面から突出された突出部とを備え、前記接続端子の前記中胴部および前記突出部を、前記絶縁碍子の前記軸線方向と直交する平面に投影してみたときに、投影された前記突出部の先端部分を結んで形成される図形内に、前記絶縁碍子の前記軸線の位置が含まれ、かつ、前記接続端子の前記中胴部および前記突出部を、前記軸線方向の任意の位置における軸線と直交する断面でみたときに、前記突出部は、前記中胴部の外周一周に連続していないことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明のスパークプラグは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記突出部は、前記中胴部の前記一端側から前記他端側にかけて、前記中胴部の延設方向に沿ってリブ状に設けられている。
また、請求項3に係る発明のスパークプラグは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記突出部は、前記中胴部の前記一端側から前記他端側にかけて、前記中胴部の外周を取り巻く螺旋状に設けられている。
また、請求項4に係る発明のスパークプラグは、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記中胴部の前記一端側から前記他端側にかけて連続する前記突出部が、以上設けられている。
また、請求項5に係る発明のスパークプラグは、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記接続端子は、前記中胴部の前記他端に形成され、外表面がローレット状またはねじ状に加工され、前記軸孔内にて固定される固定部を備えている。
上記構成を備えることによって、本発明に係るスパークプラグでは、絶縁碍子に接続端子が組み付けられる際に、絶縁碍子の軸孔内に挿入される接続端子の中胴部は突出部により軸孔の内周面にて支持される形となる。すると突出部が設けられた側の径方向に向けた接続端子の変位を抑制することができる。したがって、絶縁碍子の軸線方向と直交する平面に投影した突出部の先端部分を結んで形成される図形内に軸線位置が含まれるように突出部を構成すれば、軸孔の径方向の全方向において、突出部により中胴部を支持することができ、同軸度が低下する偏芯の発生を低減することが可能となる。これにより、絶縁碍子の軸線と接続端子の軸線とを揃えることもできる(同軸度矯正効果)。
また、軸孔の内周面に当接しうる接続端子の部分は、絶縁碍子の軸線と、軸孔の径と略同等の中胴部ではなく、中胴部の表面から突出した突出部であるため、接続端子が絶縁碍子へ及ぼす応力は小さい。このため、絶縁碍子の破壊を防ぐことができうる。このように突出部が形成されていると、導電性粉末へ圧入したときに接続端子が曲がったり撓ったりすることを抑制することができる。
なお、絶縁碍子の軸線方向と直交する平面に接続端子の中胴部および突出部を投影し、その突出部の先端部分を結んで形成される図形と、絶縁碍子の軸線の位置との関係について、図13を参照しながら説明する。図13は、接続端子の中胴部および突出部を絶縁碍子の軸線方向と直交する平面に投影した様子を示す模式図である。
図13に示すサンプル1のように、接続端子の中胴部および突出部を絶縁碍子の軸線方向と直交する平面に投影して見たとき、中胴部表面に形成した突出部の先端部分の位置D,E,Fのそれぞれを結んで形成される図形(図中斜線部で示す。)内に、絶縁碍子の軸線の位置が含まれるように突出部を構成する。このようにすると、突出部によって軸孔内で支持される中胴部は、突出部の各先端部分の位置D,E,Fを通る仮想円に対して位置決めされることとなる。この仮想円が、絶縁碍子の軸孔の内周面を上記平面に投影した円と略同一になれば、軸孔内に接続端子が挿入された際に、中胴部は、軸孔内に対し、その径方向において突出部により位置決めされることとなる。
ここで、サンプル2で示すように、中胴部表面に形成した突出部の先端部分の位置G,H,Iのそれぞれを結んで形成される図形内に絶縁碍子の軸線の位置が含まれない場合、絶縁碍子は、その径方向において、図中矢印で示す方向などに変位できてしまうこととなる。
もっとも、突出部が中胴部の外周を周方向に回り込むように設けられていれば、サンプル3で示す、突出部の先端部分の位置Jのように先端部分が周方向に連続したりすることもあるが、サンプル1と同様に、先端部分の位置J,K,Lをそれぞれ結んで形成される図形内に絶縁碍子の軸線の位置が含まれれば同様の効果を得ることができる。
さらに、突出部の先端部分の位置が2点のみであったとしても、軸孔の軸線と直交する断面が円形であるため、その2つの先端部分の位置を結ぶ線上に絶縁碍子の軸線の位置が存在すれば、その突出部に支持される中胴部は軸孔内で位置決めされ、上記同様の効果を得ることができる。
なお、上記突出部が、特に中胴部のうち導電性粉末に埋設される部分において、周方向に連続して設けられていなければ、上記効果に加え、次の効果を奏する。接続端子の先端に押圧される導電性粉末(ガラスシール工程中では、導電性粉末は軟化した状態となっている。)が流動することを妨げることがなく、接続端子をより確実にガラスシールで固定することができる。これを鑑みれば、中胴部の軸線方向のある位置において突出部が外周一周にわたって鍔状に形成されている場合、特に導電性粉末に埋設される部分では溶融した導電性粉末の流動が妨げられる虞がある。しかし、その軸線方向と直交する断面において、どの位置においても、中胴部の外周一周にわたる突出部が設けられていなければ、溶融した導電性粉末の流動は妨げられることはない。すなわち、上記した突出部の先端部分の位置は、軸線と直交する平面に対して投影した場合には連続して中胴部の外周一周にわたって設けられていてもよいが、軸線方向の任意の位置における軸線と直交する断面においては、中胴部の外周一周には突出部が連続していないことが望ましい。
また、突出部の突出量はそれぞれの突出部ごとに、略同等であることが好ましい。中胴部の全周一周にわたって突出部により支持されることを鑑みれば、いずれの径方向に対しても軸孔の内周面から同等の距離にて接続端子の軸線が位置するようにする方が、偏芯を抑制するうえでより効果的である。しかし、軸孔の位置によってはその径が異なることが考えられるため、それぞれの突出部は当接しうる軸孔の内周面までの距離が変化するのであれば、それら突出量が同等である必要はない。
また、請求項2に係る発明のスパークプラグでは、請求項1に係る発明の効果に加え、本発明の第2の形態として、突出部が中胴部の一端側から他端側にかけて、延設方向にリブ状に設けられているとよい。突出部が中胴部の延設方向に沿ったリブ状に設けられているので、前述の効果を備えるとともに、中胴部の撓りを抑制する補強構造として機能することができる。
ところで、この延設方向に設けられているリブ状の突出部は、接続端子の軸線に垂直方向にのみ突出していなければならないわけではない。この突出部が周方向に倒れ込む形態であれば、絶縁碍子の軸孔の内周面と突出部とが当接し突出部によって絶縁碍子を破壊してしまうような応力がかかったとしても、接続端子の軸線と絶縁碍子の軸線とを揃えるように接続端子を支持するとともに、突出部が倒れ込むこと、すなわち弾性変形することによって応力を緩和し、絶縁碍子の破壊を防ぐことが可能となるためである。
また、請求項3に係る発明のスパークプラグでは、請求項1に係る発明の効果に加え、本発明の第3の形態として、突出部が中胴部の一端側から他端側に掛けて螺旋状に設けられていてもよい。突出部が螺旋状に設けられていれば、接続端子を軸線方向からみたときに、その突出部は周方向に連続的に形成されている形態となる。このため、軸孔の内周面と当接して支持しうる部分が周方向に連続して存在していることとなり、接続端子の偏芯や同軸度の低下を抑制することができる。
なお、このように突出部が螺旋状に設けられているとき、突出部の一部にいわゆる切り欠きを有するような形態であってもよい。切り欠きを設けることによって、上記した導電性粉末の流動性の低下を低減できる。また、突出部の突出する方向は必ずしも軸線に垂直である必要はない。例えば、突出部が接続端子の軸線方向に沿って倒れ込む形態であれば、応力がかかって絶縁碍子の破壊の虞が生じたときに、その応力を緩和することが可能となる。この場合、突出部が倒れ込む方向は、接続端子の一端側(端子部側)であっても他端側(端子部とは反対側)であってもよい。
また、請求項4に係る発明のスパークプラグでは、請求項1乃至3のいずれかに係る発明の効果に加え、中胴部に設けられる突出部は2以上設けられているとよい。突出部の数が多いほど絶縁碍子の軸線に対する接続端子の軸線の位置の矯正を確実に行うことができ、両者の同軸度を高めることができる。
また、請求項5に係る発明のスパークプラグでは、請求項1乃至4のいずれかに係る発明の効果に加え、中胴部の他端に固定部を設け、この固定部を導電性粉末に埋設される部分とすれば、上記した導電性粉末の流動性が突出部により妨げられることはない。そしてその固定部の外表面をローレット状またはねじ状に加工することで、導電性粉末と固定部との接触面積が大きくなり、接続端子の固定を確実に行うことができる。
以下、本発明を具体化したスパークプラグの一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1〜図3を参照して、本発明に係るスパークプラグの一例としてのスパークプラグ100の構造について説明する。図1は、スパークプラグ100の部分断面図である。図2は、接続端子40の側面図である。図3は、図2の一点鎖線A−Aにおいて矢視方向からみた接続端子40の断面図である。なお、絶縁碍子10の軸線O方向および接続端子40の軸線P方向をそれぞれ図面における上下方向とし、下側をそれぞれの先端側、上側を後端側として説明する。
図1に示すように、スパークプラグ100は、概略、絶縁碍子10と、この絶縁碍子10を保持する主体金具50と、絶縁碍子10の軸孔12内に保持された中心電極20と、主体金具50に接合され、先端部31の内面33が中心電極20の先端面22に対向する接地電極30と、絶縁碍子10の後端側に設けられた接続端子40とから構成されている。
まず、このスパークプラグ100の絶縁碍子10について説明する。絶縁碍子10は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成され、軸線O方向に軸孔12を有する筒状の絶縁部材である。軸線O方向の略中央には外径が最も大きな鍔部19が形成されており、これより後端側には後端側胴部18が形成されている。また、その後端側胴部18よりさらに後端側に、沿面距離を稼ぐためのコルゲーション部16が形成されている。鍔部19より先端側には後端側胴部18より外径の小さな先端側胴部17が形成され、さらにその先端側胴部17よりも先端側に、先端側胴部17よりも外径の小さな脚長部13が形成されている。脚長部13は先端側ほど縮径されており、スパークプラグ100が図示外の内燃機関に組み付けられた際には、その燃焼室に曝される。
次に、中心電極20について説明する。中心電極20は、インコネル(商標名)600または601等のニッケル系合金等からなる電極母材の中心部に、放熱促進のための銅、あるいは銅合金などで構成された芯材23が埋設された棒状の電極である。中心電極20の後端側には鍔部21が形成されており、絶縁碍子10の軸孔12内に形成された段部14に鍔部21が係止されることで、中心電極20は、先端面22が絶縁碍子10の先端面より突出した状態で、脚長部13が形成された部分にあたる軸孔12内にて保持される。
また中心電極20は、軸孔12の内部に設けられたシール材80、抵抗体85およびシール材81を経由して、軸孔12の後端側に保持される接続端子40と電気的に接続されている。シール材80,81は金属成分とガラス成分とが混合されたガラスシールからなり、軸孔12内にて軸線O方向を積層方向として積層配置され、間に抵抗体85を挟んだ状態で焼結されている。そしてシール材80,81は、中心電極20と接続端子40と軸孔12とに固着して互いを固定するとともに、中心電極20と接続端子40とを導通している。
次に、主体金具50について説明する。主体金具50は絶縁碍子10を保持し、図示外の内燃機関にスパークプラグ100を固定するためのものである。主体金具50は、絶縁碍子10の鍔部19近傍の後端側胴部18から、鍔部19、先端側胴部17および脚長部13を取り囲むようにして絶縁碍子10を保持している。主体金具50は低炭素鋼材で形成され、図示外のスパークプラグレンチが嵌合する工具係合部51と、図示外の内燃機関上部に設けられたエンジンヘッドに螺合するねじ部52とを備えている。さらに、主体金具50は工具係合部51の後端側に加締め部53を有しており、この加締め部53を加締めることにより、主体金具50の内周に形成した段部56に、絶縁碍子10の先端側胴部17と脚長部13との間の段部15が板パッキン8を介して支持され、主体金具50と絶縁碍子10とが一体にされる。加締めによる密閉を完全なものとするため、主体金具50の加締め部53近傍の内周面と、絶縁碍子10の鍔部19近傍の後端側胴部18の外周面との間に環状のリング部材6,7が介在され、リング部材6,7の間にはタルク(滑石)9の粉末が充填されている。また、主体金具50の中央部には鍔部54が形成され、ねじ部52の後端部側(図1における上部)近傍、すなわち鍔部54の座面55にはガスケット5が嵌挿されている。
次いで、接地電極30について説明する。接地電極30は、耐腐食性の高い金属から構成され、一例として、インコネル(商標名)600または601などのニッケル合金が用いられている。この接地電極30は、自身の長手方向と直交する横断面が略長方形であり、屈曲された角棒状の外形を呈している。そして、角棒状の基端側の基部32が、主体金具50の軸線方向の先端側の先端面57に抵抗溶接により接合されている。一方、この接地電極30の基部32とは反対側の先端部31は、その内面33が中心電極20の先端面22に対向するよう屈曲され、両者間で火花放電ギャップが形成されている。
次に、接続端子40について説明する。接続端子40は、絶縁碍子10の軸孔12内で中心電極20と電気的に接続され、中心電極20と接地電極30との間で火花放電を行うための電圧を外部から中心電極20に印加するための端子である。図2に示す接続端子40は、絶縁碍子10の軸孔12内に挿入される棒状の中胴部43の一端(軸線P方向における後端)に、軸孔12の後端から露出される端子部42が形成されている。スパークプラグ100が内燃機関に組み付けられた際、この端子部42にはプラグキャップ(図示外)が被せられ、外部回路との電気的な接続がなされるとともに、印加される高電圧の漏電が防止される。
また、中胴部43の他端(軸線P方向における先端)には固定部41が設けられており、その外周面にはローレット状の加工が施されている。上記したように、接続端子40はシール材81により固定されるが、この固定部41にローレット状の凹凸が設けられたことによって両者の接触面積が大きくなり、シール材81による接続端子40の固定が強固になされる。なお、このローレット状の加工はねじ状の加工としてもよい。
さらに、中胴部43の外周面には、後端側から先端側にかけて、すなわち軸線P方向に沿って連続するリブ状の突出部45が設けられている。図3に示すように、軸線Pと直交する中胴部43の断面において、突出部45は、軸線Pを中心に互いに直交する4方向へ向けて中胴部43の外周面からそれぞれ突設されている。この断面において、各突出部45の突出先端46(軸線Pから最も遠い部位)を通る円の直径が絶縁碍子10の軸孔12の内径よりも、若干小さくなるように構成されている。すなわち、接続端子40が絶縁碍子10の軸孔12に挿入された場合、各突出部45の突出先端46は軸孔12の内周面に対してほぼ当接状態となる。なお、上記固定部41において、外径方向に最も突出した部分は、この突出先端46よりも突出量が小さいこと、すなわち突出部45を含めた中胴部43の外径よりも、固定部41の外径が小さいことが望ましい。スパークプラグ100の製造の際に固定部41を溶融したシール材81に圧入するが、このときに、軸孔12の内周面と固定部41の上記最も突出した部分との間で、その流動を妨げることがない。
このような構成のスパークプラグ100の製造時には、接続端子40の中胴部43が、その固定部41側から絶縁碍子10の軸孔12内に挿入される。そして、軸孔12内に充填されたシール材81中に固定部41が圧入された状態で、絶縁碍子10と接続端子40との組み付けがなされる。この圧入の際にはシール材81より接続端子40に応力がかかるため、絶縁碍子10の軸線Oに対して接続端子40の軸線Pにずれが生ずる虞があるが、接続端子40の突出部45が軸孔12の内周面に当接することによって、絶縁碍子10の軸線Oに対する接続端子40の軸線Pの傾きや偏芯が矯正される。これにより、絶縁碍子10の軸線Oと接続端子40の軸線Pとが揃えられ、軸孔12内での中胴部43の配置位置は矯正される。さらに、軸線P方向において突出部45が連続してリブ状に設けられているため、軸孔12への接続端子40の圧入時の応力によって中胴部43が撓ったりすることはない。
なお、本発明は上記実施の形態に限られず、各種の変更が可能である。例えば、中胴部43の後端側から先端側に向けて連続する突出部45には、その途中に切り欠きが設けられていてもよい。例えば、図4に示す接続端子140のように、突出部145に切欠部147を設ける。接続端子140を絶縁碍子10の軸孔12へ圧入する際に、突出部145の突出先端146が軸孔12の内周面に当接するが、このとき突出部145が応力を受けて曲折しても、切欠部147によって、連続する突出部145の全体が曲折することがない。このため、接続端子140の軸線Pと絶縁碍子10の軸線Oとの軸ずれが生じにくい。もっとも、突出部145の連続する長さを短く構成し、軸線P方向に沿って連なって配置させても同様の効果がある。
さらに図5に示す接続端子240のように、中胴部243の後端側から先端側に向けて短く連続する突出部245を、軸線P方向においてずらしつつ配置し、中胴部243の外周を一周するように設けてもよい。このようにすれば、図4のように、中胴部143の外周に複数設けた突出部145の切欠部147の形成位置が、軸線P方向において、中胴部143の全周にわたって一致してしまう部位が生じにくく、中胴部243の撓りを防止することができる。
また、図6に示す接続端子340のように、中胴部343の後端側から先端側にかけて連続し、外周を取り巻くねじ状の突出部345を設けてもよい。突出部345をこのような構成とした場合、突出部345は中胴部343の外周全周において1組設けるだけで、軸線Pを中心とした全方向に対し、軸孔12の内周面と中胴部343の外周面との間に突出部345を配置させることができ、絶縁碍子10の軸線Oに対する接続端子340の軸線Pの位置ずれの矯正を確実に行うことができる。さらに、中胴部343の先端部分をテーパー状に形成すれば、その部分における突出部345の突出先端346と軸孔12の内周面との間のクリアランスを大きくすることができる。これにより、軸孔12への接続端子340の挿入時において、その挿入を容易に行うことができる。さらに、突出部345を中胴部343の先端まで設ければ、固定部341の形状をローレット状にしなくともシール材81による固定を確実に行うことができるので、接続端子340の製造の工程を簡易にすることができる。また、上記同様に、図7に示すように、図6のネジ径状を有する突出部345に切欠部347を形成してもよい。なお、上記のようにテーパーを形成する際、中胴部343をテーパー状としなければならないわけではなく、突出部345の突出量を先端に向かって少なくすることで、突出先端346軸孔12の内周面との間のクリアランスを大きくしてもよい。また、切欠部347は必ずしも軸線方向に一致している必要もない。
また、図8,図9に示す接続端子440のように、軸線Pと直交する中胴部443の断面において、中胴部443より突出部445が放射状に突出するように、その断面形状が多角形状を有するものであってもよい。つまり中胴部443のその断面において、突出部445の形状が、矩形や台形でなくともよく、突出先端446と軸線Pとの間の距離が、軸孔12の内径の略半分となるように構成すればよい。この図9に示すように、突出部445の先端形状は突出先端446のように、径方向外周に向かうに従って先細りとなる尖った形状であることが望ましい。尖った形状となることで、絶縁碍子の内周面に当接して応力がかかった際に、尖った部分が変形することによって絶縁碍子の変形を防ぐことが可能となるためである。この形態は図9に示す変形例に限られるものではなく、本実施の形態や、他の変形例に適用することも可能である。
さらに、図10に示す接続端子540のように、図8,図9に示した接続端子440の中胴部443を、軸線Pを中心としてひねった形状となるように構成してもよい。このようにすれば軸線Pを中心とした全方向において、軸線P方向のいずれかの位置で、突出部545の突出先端546を軸孔12の内周面と中胴部543の外周面との間に配置させることができる。すなわち、絶縁碍子10の軸線Oに対する接続端子340の軸線Pの位置ずれの矯正をより確実に行うことができる。このように、軸線Pを中心として中胴部543をひねった形状とするならば、例えば図11に示す接続端子640のように、軸線Pと直交する断面が正方形状であってもよいし、あるいは三角形状や長方形状であってもよく、すなわち、中胴部と突出部とが一体となった形状として構成されてもよい。
また、図12に示す接続端子740のように、中胴部743から突出された突出部745の突出方向が、軸線Pと直交する方向でなくともよい。このようにすれば、突出部745を、軸線Pと直交する方向に対して撓みやすい構成とすることができるので、突出部745により軸孔12内から絶縁碍子10を破壊する虞がない。このため、軸線Pに対する突出先端746の位置について、製造時の公差を大きくとることができる。
また、本実施の形態では接続端子40の固定部41の外周に形成した凹凸部の形状をローレット状としたが、これに限らず、例えば、ねじ状でもよいし、じゃばら状の凹凸を形成してもよい。
また、突出部45は中胴部43の後端側から先端側にかけて連続して突出したが、必ずしも中胴部43の両端を接続するように連続して突出しなくともよい。すなわち、連続する突出部45の一方の端部が他方の端部に対して中胴部43の後端側にあればよく、中胴部43の表面上の任意の位置に配置させてもよいことを意味する。その一方の端部は端子部に接続していてもよいし、あるいは端子部との間に距離を設けていてもよい。もっとも、スパークプラグ100の組み立て時において、軸孔12への中胴部43の挿入のしやすさを鑑みると、中胴部43の後端側寄り、すなわち、端子部42が形成された側寄りに、突出部45を配置させるとよい。また前述したように、突出部45をリブ状に設け補強構造として中胴部43の撓りを防止する場合には、突出部45が、軸線P方向に沿ってある程度の長さを有することが有効である。
本発明は、絶縁碍子の軸孔内に接続端子が挿入されたスパークプラグに適用することができる。
スパークプラグ100の部分断面図である。 接続端子40の側面図である。 図2の一点鎖線A−Aにおいて矢視方向からみた接続端子40の断面図である。 変形例としての接続端子140の側面図である。 変形例としての接続端子240の側面図である。 変形例としての接続端子340の側面図である。 突出部345に切欠部347を設けた例を示す接続端子340の側面図である。 変形例としての接続端子440の側面図である。 変形例としての接続端子440の軸線Pと直交する断面図である。 変形例としての接続端子540の側面図である。 変形例としての接続端子640の軸線Pと直交する断面図である。 変形例としての接続端子740の軸線Pと直交する断面図である。 接続端子の中胴部および突出部を絶縁碍子の軸線方向と直交する平面に投影した様子を示す模式図である。
10 絶縁碍子
12 軸孔
20 中心電極
40 接続端子
41 固定部
42 端子部
43 中胴部
45 突出部
100 スパークプラグ

Claims (5)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を自身の径方向内部に形成した絶縁碍子と、前記絶縁碍子の前記軸孔の先端側で保持される中心電極と、前記絶縁碍子の後端側から前記軸孔内に挿入され、前記軸孔内で前記中心電極と電気的に接続される棒状の接続端子とを備えたスパークプラグであって、
    前記接続端子は、
    前記軸線方向に延び、前記軸孔内に位置する中胴部と、
    前記中胴部の一端側に形成され、前記軸孔の後端側から露出される端子部と、
    前記中胴部の表面から突出された突出部と
    を備え、
    前記接続端子の前記中胴部および前記突出部を、前記絶縁碍子の前記軸線方向と直交する平面に投影してみたときに、投影された前記突出部の先端部分を結んで形成される図形内に、前記絶縁碍子の前記軸線の位置が含まれ、かつ、
    前記接続端子の前記中胴部および前記突出部を、前記軸線方向の任意の位置における軸線と直交する断面でみたときに、前記突出部は、前記中胴部の外周一周に連続していないことを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記突出部は、前記中胴部の前記一端側から前記他端側にかけて、前記中胴部の延設方向に沿ってリブ状に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記突出部は、前記中胴部の前記一端側から前記他端側にかけて、前記中胴部の外周を取り巻く螺旋状に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  4. 前記中胴部の前記一端側から前記他端側にかけて連続する前記突出部が、以上設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のスパークプラグ。
  5. 前記接続端子は、前記中胴部の前記他端に形成され、外表面がローレット状またはねじ状に加工され、前記軸孔内にて固定される固定部を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスパークプラグ。
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