JP5860753B2 - 点火装置及び点火プラグ - Google Patents
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Description
点火プラグと、
前記点火プラグの電極間に火花放電を発生させる直流電力を生成する直流電源と、
前記火花放電を発生させた電極間に交流プラズマを発生させる交流電力を生成する交流電源と、
前記交流電力を前記点火プラグに供給するための回路と
を備える点火装置であって、
前記点火プラグは、内部にインダクタンス成分を有し、
前記回路は、前記交流電源と前記点火プラグとの間に直列に設けられたコンデンサを有し、
前記コンデンサの静電容量をC[F]とし、
前記交流電力の周波数をf[Hz]とした場合に、
前記インダクタンス成分のインダクタンスL[H]は、
この構成によれば、コンデンサに起因するインピーダンスの一部または全部を、点火プラグが内部に有するインダクタンス成分によって相殺することができるので、電力反射率を低減することができ、この結果、点火装置の着火性能を向上させることができる。
適用例1記載の点火装置であって、
前記インダクタンス成分は、前記点火プラグ内に配置されたコイルによって生成されることを特徴とする、点火装置。
この構成によれば、インダクタンス成分を内部に有する点火プラグを容易に製造することができる。
適用例2に記載の点火装置であって、
前記点火プラグは、絶縁体と、該絶縁体を取り囲む主体金具と、前記交流電力の供給を受けるための端子とを有し、
前記主体金具は、内径が縮小された縮径部と、該縮径部に接続された筒状部とを有し、
前記コイルの少なくとも一部は、前記縮径部と前記筒状部との境界よりも前記端子側に配置されていることを特徴とする、点火装置。
この構成によれば、主体金具とコイルとの間における静電容量を小さくすることができるので、点火装置の着火性能の低下を抑制することができる。
適用例2または適用例3に記載の点火装置であって、
前記コイルを構成する導線の直径は、0.2mm以上であることを特徴とする、点火装置。
この構成によれば、導線の抵抗が小さくなるので、供給される交流電力が高周波である場合におけるロスを低減することができ、点火装置の着火性能を向上させることができる。
適用例2から適用例4のいずれか一項に記載の点火装置であって、
前記コイルは、内部にコアを有することを特徴とする、点火装置。
この構成によれば、インダクタンスLを容易に大きな値にすることができるので、コンデンサの静電容量が小さい場合であっても、点火装置の着火性能を向上させることができる。
適用例5に記載の点火装置であって、
前記コアは、フェライトまたはケイ素鋼板またはカーボニル鉄によって形成されていることを特徴とする、点火装置。
この構成によれば、インダクタンスLを容易に大きな値にすることができるので、コンデンサの静電容量が小さい場合であっても、点火装置の着火性能を向上させることができる。
火花放電を発生させた電極間に交流電力が供給されることによって交流プラズマを発生させる点火プラグであって、
前記点火プラグは、内部にインダクタンス成分を有しており、
前記交流電力を生成する交流電源と前記点火プラグとの間に直列に設けられたコンデンサの静電容量をC[F]とし、
前記交流電力の周波数をf[Hz]とした場合に、
前記インダクタンス成分のインダクタンスL[H]は、
この構成によれば、適用例1の場合と同様に、点火装置の着火性能を向上させることができる。
A.第1実施形態:
A−1.プラズマ点火装置の構成:
A−2.原理:
A−3.スパークプラグの構成:
B.第2実施形態:
C.第3実施形態:
D.実験例:
D−1.コイル70のインダクタンスLの値に関する実験例:
D−2.コイル70の位置に関する実験例:
D−3.コイル70を構成する導線の直径に関する実験例:
E.変形例:
A−1.プラズマ点火装置の構成:
図1は、プラズマ点火装置700を示す説明図である。プラズマ点火装置700は、スパークプラグ100における中心電極20と接地電極30との電極間に交流プラズマを発生させることによって点火する。本実施形態では、プラズマ点火装置700は、内燃機関(図示せず)の燃料に点火する装置である。
図2は、スパークプラグ100に対して交流電力が供給されている場合における等価回路を示す説明図である。なお、この図2には、交流電源220の内部抵抗222および放電時における負荷(抵抗)80が示されている。この等価回路において、電力反射率Pは、以下の式(1)によって示される。
図5は、スパークプラグ100の構成を示す断面図である。なお、図5において、スパークプラグ100の軸線方向ODを図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ100の先端側、上側を後端側として説明する。
図6は、第2実施形態におけるスパークプラグ100bの構成を示す断面図である。図5に示した第1実施形態との違いは、コイル70の内部にコア72が設けられているという点だけであり、他の構成は第1実施形態と同じである。
図7は、第3実施形態におけるスパークプラグ100cの構成を示す断面図である。上記実施形態では、スパークプラグ100が内部に有するインダクタンス成分は、軸孔12内に配置されたコイル70によって生成されていたが、本実施形態のように、コイル70の代わりに、段差形状の導電部材76が配置されていてもよい。この導電部材76は、コイル70と同様に、インダクタンス成分を有しており、そのインダクタンスLは、上記式(4)を満たしている。このように、コイル70の代わりに段差形状の導電部材76が配置されていても、電力反射率Pを低減することができ、プラズマ点火装置700の着火性能を向上させることができる。
D−1.コイル70のインダクタンスLの値に関する実験例:
コイル70のインダクタンスLの値と、着火性能との関係を調べるため、インダクタンスLの値の異なるコイルを備えるスパークプラグのサンプルを用意し、発生したプラズマの大きさを調べた。具体的には、本実験例では、電極間に発生したプラズマを撮影し、撮影したプラズマの面積を測定した。そして、コイル70が設けられていないスパークプラグの電極間において発生したプラズマの面積を1として、発生したプラズマの面積比を求めた。
交流電力の周波数:13[MHz]
電力:300[W]
持続時間:1[ms]
コンデンサ320の容量:50[pF]
この条件下では、理想インダクタンス値は、以下の式(5)に示されるように、2.8[μH]となる。
交流電力の周波数:40[MHz]
電力:300[W]
持続時間:1[ms]
コンデンサ320の容量:50[pF]
この条件下では、理想インダクタンス値は、以下の式(6)に示されるように、0.32[μH]となる。
コイル70の位置と、着火性能との関係を調べるため、コイルの位置が異なるスパークプラグのサンプルを用意し、発生したプラズマの大きさを調べた。実験結果におけるプラズマの面積比については、上記のインダクタンスLの値に関する実験例と同様である。また、この実験例におけるプラズマ点火装置700の条件は以下のとおりである。
交流電力の周波数:13[MHz]
電力:300[W]
持続時間:1[ms]
コンデンサ320の容量:50[pF]
コイル70のインダクタンスL:2.8[μH]
コイル70を構成する導線の直径と、着火性能との関係を調べるため、導線の直径の異なるコイルを備えるスパークプラグのサンプルを用意し、発生したプラズマの大きさを調べた。実験結果におけるプラズマの面積比については、上記のインダクタンスLの値に関する実験例と同様である。また、この実験例におけるプラズマ点火装置700の条件は以下のとおりである。
交流電力の周波数:13[MHz]
電力:300[W]
持続時間:1[ms]
コンデンサ320の容量:50[pF]
コイル70のインダクタンスL:2.8[μH]
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態では、混合回路300におけるコンデンサ320は、交流電源220とは別の回路として構成されていたが、コンデンサ320は、交流電源220に組み込まれていてもよい。
上記実施形態では、スパークプラグ100内に配置されるコイルは1つであったが、この代わりに、スパークプラグ100の軸孔12の内部において複数のコイルが並んだ構成であってもよい。この場合、複数のコイルに起因するインダクタンスLの値が、上記式(4)の範囲内であることが好ましい。
上記実施形態では、取付ねじ部52のねじ径は、M12であったが、本発明は、M12以外のねじ径を有するスパークプラグに対しても適用可能である。
4…シール体
5…ガスケット
6…リング部材
8…板パッキン
9…タルク
10…絶縁碍子
11…先端部
12…軸孔
13…脚長部
15…支持部
17…先端側胴部
18…後端側胴部
19…鍔部
20…中心電極
21…電極母材
22…先端部
25…芯材
30…接地電極
32…基部
33…先端部
40…端子金具
50…主体金具
50a…縮径部
50b…筒状部
51…工具係合部
52…取付ねじ部
53…加締部
54…シール部
55…座面
56…段部
57…先端部
58…座屈部
59…ねじ首
70…コイル
72…コア
76…導電部材
80…負荷
90…中心電極チップ
95…接地電極チップ
100…スパークプラグ
100b…スパークプラグ
100c…スパークプラグ
200…エンジンヘッド
201…取付ねじ孔
205…開口周縁部
210…直流電源
220…交流電源
222…内部抵抗
300…混合回路
310…インダクタ
320…コンデンサ
500…点火制御部
510…電力制御部
700…プラズマ点火装置
800…運転制御部
G…火花放電ギャップ
B…境界
S1…スパークプラグ
S2…スパークプラグ
S3…スパークプラグ
OD…軸線方向
CL…クリアランス
Claims (7)
- 請求項1記載の点火装置であって、
前記インダクタンス成分は、前記点火プラグ内に配置されたコイルによって生成されることを特徴とする、点火装置。 - 請求項2に記載の点火装置であって、
前記点火プラグは、絶縁体と、該絶縁体を取り囲む主体金具と、前記交流電力の供給を受けるための端子とを有し、
前記主体金具は、内径が縮小された縮径部と、該縮径部に接続された筒状部とを有し、
前記コイルの少なくとも一部は、前記縮径部と前記筒状部との境界よりも前記端子側に配置されていることを特徴とする、点火装置。 - 請求項2または請求項3に記載の点火装置であって、
前記コイルを構成する導線の直径は、0.2mm以上であることを特徴とする、点火装置。 - 請求項2から請求項4のいずれか一項に記載の点火装置であって、
前記コイルは、内部にコアを有することを特徴とする、点火装置。 - 請求項5に記載の点火装置であって、
前記コアは、フェライトまたはケイ素鋼板またはカーボニル鉄によって形成されていることを特徴とする、点火装置。
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JP2011107429 | 2011-05-12 | ||
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