JP5850754B2 - 調速機及びこの調速機を備えたエレベーター装置 - Google Patents

調速機及びこの調速機を備えたエレベーター装置 Download PDF

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Description

本発明はエレベーター装置に使用される調速機及びエレベーター装置に関し、特に乗りかごの上昇方向と下降方向で異なった異常速度を検出できる調速機及びこの調速機を備えたエレベーター装置に関するものである。
従来、エレベーター装置には異常が生じて乗りかごが所定の決められた移動速度以上で下降運転或いは上昇運転した際に適切な減速度で乗りかごを停止させるための安全装置を設置している。
一般には乗りかごの上昇方向と下降方向の速度検出はフライウエイト機構を使用した調速機を用いて検出しており、調速機は2つのプーリにかけ渡された無端状ロープを乗りかごに接続し、乗りかごが上昇方向或いは下降方向に移動した際にロープの移動と共に回転するプーリの回転速度を調速機で検出して、乗りかごの移動速度を検出する構成となっている。
そして、乗りかごの移動速度が定格速度をある程度超過すると調速機によって安全装置を動作させ、強制的に乗りかごを停止させるようになっている。
通常では乗りかごは上昇運転時と下降運転時の移動速度はほぼ同じ速度に設定されているため乗りかごの移動速度を検出する調速機は1台あれば良い。しかしながら、超高層ビルに設置される高速エレベーターにおいては上昇運転用の調速機と下降運転用の調速機を設置することが要請されている。
その理由として、超高層ビルに設置される高速エレベーターでは高速運転による乗りかご内の急激な圧力変動により乗客が耳に不快感を覚える場合があるからである。特に上昇運転時より下降運転時に関して大きな不快感を覚える傾向にある。
そこで、このような乗客の不具合を軽減するため、上昇運転と下降運転で乗りかごの移動速度を変える、具体的には上昇速度よりも下降速度を遅くして乗りかごを運転する高速運転用のエレベーター装置が提案されている。
このような高速運転用のエレベーター装置においては、特開2000−327241号公報(特許文献1)にあるように調速機を上昇用と下降用に2台設置して対応することができる。或いは、1台の調速機に上昇用の速度検出器と下降用の異常速度検出器(以下、過速度検出器という)を備えて運転方向によって切り替えて対応するものも知られている。
特開2000−327241号公報
しかしながら、調速機や過速度検出器を上昇運転用と下降運転用として別々に備える場合は、調速機の調整に多くの時間を費やすことになる。これは、上昇運転、及び下降運転において所定の移動速度に設定した異常速度(以下、過速度という)で安全装置が確実に作動するように電源遮断機構の電源遮断タイミングや、非常止め装置の調速機ロープ把持タイミングを動作機構部で調整して組み立てる必要があり多くの工数を必要とする。同様に保守、点検時にも2つの調速機や過速度検出器の動作を確認しなければならず多くの時間を費やすことになる。
また、このように2つの過速度検出器や2つの調速機を用いる装置ではその形状が大きくなってレイアウトの自由度が限られるので機械室を広く確保する必要がある。
特に、特許文献1に記載の技術では下降運転の場合は上昇運転用の過速度検出器も同時に動作する構成であるので、過速度検出器に不具合が生じると下降運転時の移動速度を確実に検出できなくなる可能性があり好ましいものではなかった。
本発明の目的は、構成が大型化せずに、しかも組み立てに多くの工数を必要としない、乗りかごの上昇方向と下降方向で異なった過速度を検出できる調速機及びこの調速機を備えたエレベーター装置を提供することにある。
本発明の特徴は、乗りかごの移動に合わせて移動し、乗りかごに設けた非常止め装置を作動させる無端ロープと、無端ロープを巻き掛けて無端ロープの移動により回転するガバナプーリと、乗りかごの過速度を検出する一つの過速度検出器と、乗りかごが下降運転する時にガバナプーリの回転を過速度検出器に伝達する下降側伝達手段と、乗りかごが上昇運転する時にガバナプーリの回転を過速度検出器に伝達する上昇側伝達手段と、乗りかごの上昇方向、及び下降方向別に決められた所定の第1過速度に達した時に巻上機の電動機への電源を遮断する電源遮断機構と、乗りかごの下降方向で前記所定の第1過速度より高い所定の第2過速度に達した時に無端ロープを把持、固定するロープ把持機構を有すると共に、過速度検出器には回転出力手段が備えられ、下降側伝達手段及び前記上昇側伝達手段が回転出力手段にガバナプーリの回転を伝え、回転出力手段は出力プーリであり、下降側伝達手段は下降側伝達プーリであり、上昇側伝達手段は上昇側伝達プーリであり、これらのプーリは伝達ベルトを介して回転が伝えられ、更に下降側伝達プーリ及び上昇側伝達プーリにはガバナプーリの回転を選択的に伝達、或いは伝達切り離しができるクラッチを備えており、一方のクラッチがガバナプーリの回転を伝達する場合は、他方のクラッチはガバナプーリの回転を伝達しないように切り離す調速機、にある。
本発明によれば、過速度検出器が1系統なので電源遮断機構の接点の調整や、非常止め装置の動作機構の調整も少なくて済む効果がある。したがって、エレベーター装置や調速機を組み上げた時や、保守、点検作業時の調整時間が短時間にでき、更には、調速機が小型になり設置レイアトの自由度が増すという効果も期待できるものである。
本発明が適用される調速機を備えたエレベーター装置の概略構成を示した構成図である。 乗りかごと非常止め装置及びガイドレールの配置関係を示した斜視図である。 図2に示した非常止め装置の詳細な構成を示した構成図である。 本発明の一実施例になる調速機を分解してその構成を示した分解斜視図である。 本発明の一実施例になる調速機によって動作する(a)電源遮断器の動作を説明する構成図、及び(b)非常止め装置の動作を説明する構成図である。 本発明の一実施例になる調速機のガバナプーリと伝達プーリの関係を説明する分解斜視図である。 本発明の一実施例になる調速機の下降運転時の動作を説明する動作説明図である。 本発明の一実施例になる調速機の上昇運転時の動作を説明する動作説明図である。 本発明の他の実施例になる調速機のガバナプーリと伝達プーリの関係を説明する分解斜視図である。 本発明の他の実施例になる調速機のガバナプーリと伝達プーリの関係を説明する構成図である。 本発明の他の実施例になる調速機のガバナプーリと伝達プーリの関係を説明する構成図である。
次に本発明の一実施例になるエレベーター装置の調速機について図を参照して詳細に説明する。
図1は調速機を備えたエレベーター装置の構成を示すものであり、乗客を乗せる乗りかご6は主ロープ4の一端に連結され、この主ロープ4は建築物の最上階にある巻上機2及びそらせ車3に巻きかけられ、主ロープ4の他端は錘5に連結されている。乗りかご6にはドア開閉機、外枠等が備えられているがこの図ではその詳細は省略している。巻上機2は制御装置1によってその巻き上げ方向や巻き上げ速度、ブレーキ制御等が指示されるものである。
昇降路の両側壁面には、乗りかご6の昇降をガイドするガイドレール8、9が設置されている。また、乗りかご6の下端部には非常止め装置7a、7bがガイドレール8、9を挟むように設置されている。尚、非常止め装置7a、7bは乗りかご6が下降する方向に移動したときに作動するようになっており、上昇する方向に移動したときには作動しないものである。
乗りかご6には昇降速度を調速する調速機16が接続されており、調速機16は2つのプーリ10、14と、これにかけ渡された無端状のガバナロープ12と、このガバナロープ12を乗りかご6に接続する連結部材11と、乗りかご6の超過速度を検出する過速度検出器15と、所定速度を超過した時に非常止め装置7a、7bを動作させる安全装置作動機構13からなる。
エレベーター装置は概ね以上のような構成からなり、エレベーター装置に異常が生じて乗りかご6が所定速度を超過して昇降した際には、強制的に乗りかご6の運行を停止させるようになっている。
図2及び図3において非常止め装置7a、7bの構成について説明すると、図2は非常止め装置7a、7bを備えた乗りかご6とガイドレール8、9の関係を示しており、乗客を乗せる乗りかご6は上部に周知の構成によって取り付けられた主ロープ4によって建築物の最上階にある巻上機2に連結されて運行される構成になっている。
乗りかご6が昇降する昇降路の両側には、乗りかご6の昇降をガイドし、かつ制動子と協働して乗りかご6の意図しない昇降にブレーキをかけるためのガイドレール8、9が設置されている。このガイドレール8、9は乗りかご6の両側に対向するように一対配置されている。
そして、乗りかご6の下端部にはこれも一対のガイドレール8、9に対応して一対の非常止め装置7a、7bが設けられている。この非常止め装置7a、7bは後述する一対の制動子70がガイドレール8、9を両側から挟むように設置されている。
制動子70はU字状の弾性体71に固定されたガイド部材72に対向配置されており、ガイド部材72と制動子70の相補的な動きによって制動子70がガイドレール8、9に強く押圧されてブレーキ作用が発生する構成となっている。
そして、非常止め装置7a、7bは筐体等の構造物の詳細を簡略して図示しているが、実際にはU字状の弾性体71は筐体で覆われている。
図3は非常止め装置7a、7b(動作前)の概略の構成を示すものであり、非常止め装置7a、7bは昇降路の壁に固定されているガイドレール8、9を挟んで左右対称に配置された一対の制動子70を主体に構成されており、この一対の制動子70を構成する支持体73の正面部74はガイドレール8,9を両方向から押圧可能にガイドレール8,9と僅かな隙間を持って略平行に対向配置されている。
また、制動子70の支持体73の背面部75は上方が狭くなるくさび状の平滑な傾斜面になっている。
制動子70が上方向に円滑に所定位置に移動できるように、制動子70の移動を案内する案内板76がガイド部材72に設けられている。このガイド部材72は、内側が制動子70の傾斜する背面部75と相補的な関係を有する平行な傾斜面77が形成され、外側は垂直面78が形成されている。背面部75と傾斜面77の間には円柱状のころが介在されている。
そして、ガイド部材72の垂直面78はU字状の弾性体71に固定され、支持体73とガイド部材72との間で弾発的に制動子70をガイドレール8,9側に附勢しているが、自由な状態で支持体73の正面部74とガイドレール8,9の間は所定の隙間が確保されている。
制動子70、案内板76、ガイド部材72及び弾性体71は図示しない筐体内に収容されており、また、制動子70の上端には非常止め装置7a、7bを動作させるための引き上げ棒が接続されている。尚、図示しない調速ロープの下降速度が所定速度を超えたことを調速機16で検出すると、引き上げ棒等の引き上げ動作で制動子70を引き上げてブレーキ作用を行わせるものである。
非常止め装置7a、7bが動作した時は、制動子70が引き上げ棒によってガイド部材72に対して引き上げられると、制動子70は互いの距離が狭まるように移動する。
この移動に伴って制動子70ガイド部材72、弾性体71を押し広げるが、弾性体71の押し広げられた反力によって制動子70はガイド部材72によって逆方向にガイドレール8、9を押圧する方向に力を受け、ガイドレール8、9を両側から挟み込んで摺接するようになる。これによって、制動子70とガイドレール8、9との間で摩擦によるブレーキ作用が働き、乗りかご6が徐々に減速して停止するものである。
図4は調速機16の構成を示す分解斜視図であり、調速機16のうち機械室部に設置されている部分について図示している。
調速機16の主要部品は、ガバナプーリ14、下降側伝達プーリ34、上昇側伝達プーリ35、出力プーリ21、過速度検出器15、電源遮断機構40、安全装置作動機構19、ベース17、フレーム33等から構成されている。
ベース17は建築物の最上階の床に固定され、このベース17にガバナロープ12を把持する錘18と垂直方向にフレーム33が取り付けられている。
フレーム33の側面には水平の向きに延びる回転軸30、32が上下方向に設けられ、フレーム33上部には垂直方向に延びる回転軸26が設けられている。下側の回転軸32にはガバナプーリ14、下降側伝達プーリ34、上昇側伝達プーリ35が取り付けられ、上側の回転軸30には出力プーリ21が取り付けられている。
下降側伝達プーリ34と出力プーリ21には伝達ベルト39が巻き掛けられ、同様に上昇側伝達プーリ35と出力プーリ21にも伝達ベルト38が巻き掛けられている。
上側の回転軸30にはベベルギヤ36が設けられ、このベベルギヤ36に噛み合うようにもう一つのベベルギヤ37が回転軸26取り付けられている。この回転軸26の先端側には更にリンク24、25、27、28とフライウエイトである錘23、29からなる過速度検出器15が取り付けられている。過速度検出器15はフライウエイト機構を利用して構成されている。
また、過速度検出器15の下側の回転軸26には過速度検出器15によって回転軸26の軸方向に移動可能なアーム22が取り付けられている。このアーム22は回転軸26の回転によって生じる遠心力によって錘23,29が上側に移動すると、これに合わせてアーム22も上側に移動するものである。
アーム22の先端には垂直下方向に延びる引き上げ棒20が取り付けてあり、引上げ棒20の途中には、巻上機2の動力電源に接続された電源遮断機構40が設置されている。また、引上げ棒20の下端には非常止め装置の制動子70を作動させる作動機構19が備えてある。
過速度検出器15を構成する長リンク25、27の一端は回転軸26の先端に固定され、他端に錘23、29が取り付けられ、短リンク24、28は一端がリンク25、27に接続され他端は回転軸26に遊嵌されたリングに軸方向に移動可能に取り付けられている。上述したように錘23,29の動きをアーム22に伝えるためアーム22とリングは相互に連結されている。
ガバナプーリ14から伝達プーリ34、35、出力プーリ21及びベベルギヤ36、37を介して回転軸26が回転されると、錘23、29が遠心力によって外側に開くように回転すると回転軸26の先端に取り付けられた長リンク25、27もこれに合わせて開いていき、結果的に短リンク24、28はリングを介して回転軸26の軸方向で上側に移動するようになる。
これらリンク24、25、27、28と錘23,29は回転軸26を境に対象に2組設置される。このフライウエイト機構による短リンク24、28の軸方向の移動量から機械的にガバナプーリ14の回転数を判断できる。つまり、このフライウエイト機構を調整することによって過速度を超えるアーム22の位置が決まり、アーム22がこの位置を超えると電源遮断機構40や非常止め装置7a、7bを動作するように作動する。
図5は、巻上機2の電源遮断機構40、及び非常止め装置の作動機構部19を示している。
図5(a)は巻上機2の電源遮断機構40を示し、引上げ棒20に凸状の平板接点駆動面部44を備え、これに対向する位置にスイッチ43の各接点41、42が設けられている。平板接点駆動面部44は上下方向に連続した長さL0を有しており、乗りかごが停止している状態から所定の過速度に達するまでは接点41は平板接点駆動面部44と接触する状態で配置される。
接点41と接点42が接触している状態では電源は通電を維持し、非接触になると電源は遮断される。つまり、過速度検出器15のアーム22の動きに応じて引き上げ棒20は変位するが、乗りかごが停止している状態から所定の過速度に達するまでは長さL0を有する平板接点駆動面部44によって通電が維持され、所定の過速度を超えると引き上げ棒20がさらに引き上げられて接点41は平板接点駆動面部44から離脱して通電を遮断するものである。
このスイッチ43は巻上機2の動力電源に接続されているので、接点が開かれると巻上機2への電源供給が遮断されて巻上機2を非作動状態に移行させることができる。
図5(b)は非常止め動作機構の構成を示しており、引上げ棒20の先端にはガバナロープ12を把持、固定するための錘18を支持するフック45が先端ピン46に係合している。フック45に設けた横溝には錘18に植立したピン48が配置されており、これによって錘18を正規の状態に位置させている。
フック45は回転軸47を中心に回転可能になっており、過速度検出器15によって過速度が検出されると引上げ棒20が引き上げられ、先端ピン46がフック45を上側に上昇させて矢印の方向に回転する。この時ピン48はフック45の横溝から離脱して錘18が矢印方向に回転してガバナロープ12を錘18と当て板49の間に挟んでガバナロープ12の動きを停止する。
ガバナロ−プ12の動きが停止すると連結部材11によって図3に示す非常止め装置の7a、7bの制動子70を引き上げて非常止め装置7a、7bを作動させるようにする。
次に、調速機16の動作について図1乃至図5を用いて説明するが、調速機16の役割は、乗りかご6が定格速度より速くなり第1過速度に達した場合に巻上機2の動力である電源を切断し、さらに速度が高くなり第2過速度に達した場合には非常止め装置を動作させてエレベーターを停止させることである。
まず、乗りかごが第1過速度未満の場合の動作について説明すると、乗りかご6が上昇動作或いは下降動作を行うと連結部材11で繋がれたガバナロープ12が移動しガバナプーリ14が回転する。これに伴い回転伝達プーリ34、35、出力プーリ21が回転してベベルギヤ36、37を介して回転軸26、過速度検出器15が回転する。
この過速度検出器15の回転による遠心力によって錘23、29の上昇作用によってリンク25、27が開いて、リンク24、28は回転軸26の軸上をすべりながら上方向に移動し、これに伴ってリンク24、28に連結された棒状のアーム22はフレーム33に固定された一端部を支点にして他端は上方向に回動する。
その結果、アーム22先端に取り付けられた引上げ棒20は所定量だけ引き上げられるが、引上げ棒20に設けた巻上機2の電源遮断機構40の接点41、42が平板接点駆動面部44から切り離される引上げ量には至らない。
次に、第1過速度に達した場合の動作について説明すると、乗りかご6の上昇速度或いは下降速度が速くなると過速度検出器15の錘23、29が大きく開き、それに伴って引上げ棒20の引上げ量が大きくなる。
第1過速度に達すると引上げ量は連続した平板接点駆動面部44の長さL0を超えるようになり、接点41、42は開状態となり通電が切れて巻上機2の動力電源が遮断される。尚、接点41、42が第1過速度に達した時に切れるように引上げ棒20の引き上げ量、或いは平板接点駆動面部44の接点長さL0を調整することができる。
次に、第2過速に達した場合の動作に付いて説明すると、巻上機2の動力電源が遮断されても乗りかご6の下降速度が更に超過し過速度検出器15の錘23、29が更に大きく開き第2過速度に達すると、引上げ棒20は更に引き上げられ、フック45が回転して錘18がフック45から外れて矢印に回転しガバナロープ12を当て板49とで把持、固定する。
ガバナロープ12が把持、固定されると連結部材11によって非常止め装置7a、7bの制動子70が引き上げられて非常止め装置7a、7bが作動して乗りかご6を停止させることができるようになる。この引き動作も電源遮断動作と同様に調整が必要になるものである。
次に、本発明の特徴のである回転伝達機構の詳細な構成と下降運転と上昇運転で速度が異なる場合の調速機16の動作について説明する。
ここでは、乗りかご6の上昇定格速度に対して下降定格速度を1/2の速度に設定した。そして電源遮断する第1過速度及び非常止め装置を作動させる第2過速度も上昇側過速度に対して下降側過速度を1/2の速度に設定した例を示している(一般的には、定格速度の130%以下に設定している)。
図6は、調速機16の回転伝達機構を示す分解斜視図であり、乗りかご6の移動に伴ってガバナロープ12が移動すると、回転軸32の同心軸上のガバナプーリ14、下降側伝達プーリ34、上昇側伝達プーリ35は同期して回転し伝達ベルト38、39で出力プーリ21を回転させる構成となっている。
ここで、下降側伝達プーリ34、及び上昇側伝達プーリ35の内部には回転軸32の回転を下降側伝達プーリ34の外周プーリ部51、上昇側伝達プーリ35の外周プーリ部53に伝達したり、切り離したりするためのクラッチ50、52が備えてある。このクラッチ50、52は周知のワンウェイクラッチ等の機械的な構造のクラッチや、或いは電磁コイルを使用した電磁クラッチ等が適用できるものである。これらのクラッチの構造はよく知られているのでここではその説明は省略する。
そして、下降側伝達プーリ34に備えたクラッチ50は乗りかご6が下降運転された際にはガバナプーリ14による回転軸32の回転を外周プーリ部51に伝達し、乗りかご6が上昇運転された際には回転軸32の回転を外周プーリ部51に伝達しないようにする機能を有している。
つまり、例えばクラッチ50にワンウェイクラッチを用いた場合に乗りかご6が下降運転されると、ワンウェイクラッチは回転軸32と外周プーリ部51を連結し、乗りかご6が上昇運転された際には回転軸32と外周プーリ部51の連結を解除するように作動する。
一方、上昇側伝達プーリ35に備えたクラッチ52は下降側プーリ34とは逆の動作を行うようになる。
上昇側伝達プーリ35に備えたクラッチ52は乗りかご6が上昇運転された際にはガバナプーリ14による回転軸32の回転を外周プーリ部53に伝達し、乗りかご6が下降運転された際には回転軸32の回転を外周プーリ部53に伝達しないようにする機能を有している。
つまり、例えばクラッチ52にワンウェイクラッチを用いた場合に乗りかご6が上昇運転されると、ワンウェイクラッチは回転軸32と外周プーリ部53を連結し、乗りかご6が下降運転された際には回転軸32と外周プーリ部53の連結を解除するように作動する。
ここで、外周プーリ部51と外周プーリ53の直径比は、電源遮断する第1過速度の比率に対応して設定される。ここでは、下降側伝達プーリ34の外周プーリ部51の外径は上昇側伝達プーリ35の外周プーリ部52の外径の2倍に設定されている。そして、出力プーリ21の伝導ベルト38、39が巻きかけられた位置のプーリ外径は下降側伝達プーリ34の外周プーリ部51の直径と同じにしている。
以上のような構成において次に乗りかご6が下降運転した時の調速機16の動作を説明する。
図7は下降運転時の調速機16の動作を説明する図であって、図7(a)は回転伝達機構を示す図である。乗りかご6が下降運転すると下降側伝達プーリ34はクラッチ50が連結されて矢印の方向に回転する。そして、そのときの乗りかご6の下降速度Vdに対して下降側外周プーリ51の回転数をR1とすると、出力プーリ21の回転数もR1となる。
一方、上昇側伝達プーリ35のクラッチ52は切り離されているので上昇側外周プーリ部53は回転軸32とは非連結状態となる。但し、出力プーリ21と上昇側伝達プーリ35の外周プーリ部53は破線で示す伝達ベルト38によって接続されているので上昇側伝達プーリ35の外周プーリ部53は出力プーリ21に同期して空回りすることになる。尚、上昇側伝達プーリ35の外周プーリ部53の外径が出力プーリ21の外径に対して1/2倍なので上昇側外周プーリ部53は2×R1で回転することになる。
図7(b)は、過速度検出器15の引き上げ棒の動作を示す図であり、図7(a)で出力プーリ21が回転すると、ベベルギヤ36、37を介して回転軸26が回転し、これに伴い過速度検出器15も回転する。この回転による遠心力によって錘23、29とリンク24、28が開き、リンク24、27は回転軸26上をすべりながら上方向に移動する。
そして、リンク24、28に連結された棒状のアーム22はフレーム33に固定された一端部54を支点にして他端が上方向に回動する。その結果、アーム22の先端に取り付けられた引き上げ棒20は所定量L1だけ引き上げられる。この引き上げ量は過速度検出器15のリンク24、28の開き量、すなわち乗りかご6の下降速度Vdに対応して増減する。
図8は、調速機15の上昇運転時の動作を説明する図であって、図8(a)は、回転伝達機構を示す図である。乗りかご6が上昇運転すると上昇側伝導プーリ35はクラッチ52が連結されて矢印の方向に回転する。そして、そのときの乗りかご6の上昇速度Vuに対して上昇側外周プーリ部53の回転数をR2とすると、出力プーリ21の外径が2倍になっているので回転数R3は0.5×R2となる。
一方、下降側伝達プーリ34のクラッチ50は切り離されているので下降側伝達プーリ34の外周プーリ部51は回転軸とは非連結状態となる。但し、出力プーリ21と下降側伝達プーリ34の外周プーリ部51は破線で示す伝達ベルト39によって接続されているので下降側伝達プーリ34の外周プーリ部51は出力プーリ21に同期して空回りする。下降側伝達プーリ34の外周プーリ部51の外径が出力プーリ21の外径と同じなので下降側伝達プーリ34の外周プーリ部51は0.5×R2で回転する。
図8(b)は、過速度検出器と引上げ棒の動作を示す図であり、図8(a)で出力プーリ21が下降運転時と逆方向に回転しても図7(b)で説明した通りの同じ動作を行って、アーム22の先端に取り付けられた引上げ棒20は所定量L2だけ引き上げられる。ここでL1=L2である。
この場合、過速度検出器15は上昇運転時と下降運転時では同じ回転速度で引き上げ棒20を引き上げるようになる。例えば、乗りかご6の上昇速度Vuに対応して得られる上昇側プーリ35の回転数と、乗りかご6の下降速度Vdに対応して得られる下降側プーリ34の回転数を同一とする。
しかしながら、出力プーリ21とベルト38,39で連結されている上昇側プーリ35の直径が下降側プーリ34の直径に対して1/2倍であるので、上昇速度Vuと下降速度Vdが同じであるならば、上昇側プーリ35の方が過速度検出器15を回転させる速度は1/2倍となる。
したがって、乗りかご6が下降速度Vdの2倍の上昇速度Vuで動いた場合にこの時の下降速度Vdと同じ回転速度として検出することができ、過速度検出器15は乗りかご6の上昇運転時及び下降運転時と共に第1過速度及び第2過速度を検出することができるようになる。
更に、上昇運転時、及び下降運転時の電源遮断する第1過速度Vu、Vdと調速機15の出力プーリ21の回転数の関係について説明する。
前述したように、乗りかご6が下降する場合の方を移動速度が遅い状態で電源遮断するようにしている。
このため、乗りかご6の下降側の第1過速度Vdは上昇側の第1過速度Vuの1/2倍に設定しているので、下降運転時、及び上昇運転時の過速度検出器15が第1過速度に達した時の各伝達プーリ34、35の回転数はR2=2×R1の関係になる。よって、出力プーリの回転数は下降時も上昇時もR1で同じになる。よって、過速度検出器15は正転と逆転で同じ回転数で回転するのでこれに伴う引上げ棒の引上げ量はL1=L2となる。
すなわち、下降速度Vdと上昇速度Vuが別々に設定されていて過速度検出器15が1つの場合でも回転方向よって過速度検出器15の検出回転数を変えることで下降運転時、及び上昇運転時に別々の過速度に達した状態で電源遮断機構40を作動させることができる。当然のことながら、下降運転時の非常止め装置7a、7bを作動させる第2過速度についても同様のことである。
ここで、各伝達プーリ34、35のプーリ径の比率は以下の通りである。乗りかご6の上昇方向側の電源遮断機構40を動作させる第1過速度Vuと下降側の電源遮断機構を動作させる第1過速度Vdの速度比Vu/Vdに対して、下降側伝達プーリ34の外周径Ddと上昇側伝達プーリ35の外周径Duの比率をDu=Vd/Vu×Ddに設定している。
このように、過速度検出器15が1系統なので電源遮断機構40の接点の調整や、非常止め装置7a、7bの動作機構の調整も少なくて済む効果がある。したがって、エレベーター装置や調速機を組み上げた時や、保守、点検作業時の調整時間が短時間にでき、更には、調速機の小型になり設置レイアトの自由度が増すという効果も期待できるものである。
図9は回転伝達機構の他の実施例を示す斜視図であり、伝達プーリ34,35、伝達ベルト38,39の代わりにギヤ列でガバナプーリ1の回転を伝達する構成を示している。図において、クラッチ57を内径側に備えた上昇側ギヤ58に中間ギヤ56を介して出力ギヤ55に連結する。出力ギア55は出力プーリ21と同様に回転軸36に回転を伝える構成となっている。同様にクラッチ59を内径側に備えた下降側ギヤ60に中間ギヤ61を介して出力ギヤ55に連結する。そして、これらのギヤ比は図4に示したプーリの場合と同様に決められている。
このように、ギヤ列で構成すれば伝達ベルトなどの消耗部品の交換が無くなり保守が容易となる。
図10は回転伝達機構の更なる他の実施例を示す斜視図であり、図10(a)、(b)に示すように上昇側伝達プーリ35は図7(a)に示す構成とし、下降側伝達プーリ62を無段変速機構で構成したものである。無段変速機構はテーパ形状のプーリ63、64の間に間隔を持たせて2つ向かい合わせて配置し、その間に伝達ベルト39を巻きかけるものである。
下降側伝達プーリ62の回転速度を変えるには、2つのプーリ63、64の間隔を変えることによって可能である。高速時には(a)のようにプーリ63、64の間隔を狭め、低速時には(b)のようにプーリ63、64の間隔を広くすればよい。プーリ63、64の移動には回転軸32上に備えてあるアクチュエータ64を制御回路65で制御することによって移動できるものである。
このように、無段変速機構を採用することで減速比を自由に設定でき、乗りかごの昇降速度を変更した場合でも詳細な調整をすること無く所定の第1過速度、或いは第2過速度を設定して電源遮断機構40や、非常止め装置7a、7bの安全装置を作動させることができる。
図11は回転伝達機構の更なる他の実施例を示す斜視図であり、回転軸32と無段変速機構66は一体的に回転できるように固定されている。したがって、この実施例ではクラッチ機構は存在しない。そして、無段変速機構66はテーパ形状のプーリ67、68の間に間隔を持たせて2つ向かい合わせて配置し、その間に伝達ベルト69を巻きかけているものである。
制御回路65によって下降運転が検出されると無段変速機構66は下降側伝達プーリとして2つのプーリ63、64の間隔を広めて図11(a)のようにプーリの外径を大きくし、逆に上昇運転が検出されると無段変速機構66は上昇側伝達プーリとして2つのプーリ63、64の間隔を狭めて図11(b)のようにプーリの外径を小さくするように作動させればよいものである。
この実施例においても、無段変速機構を採用することで減速比を自由に設定でき、乗りかごの昇降速度を変更した場合でも詳細な調整をすること無く所定の第1過速度、或いは第2過速度を設定して電源遮断機構40や、非常止め装置7a、7bの安全装置を作動させることができる。
1…制御装置、2…巻上機、4…ロープ、6…乗りかご、7a、7b…非常止め装置、8、9…ガイドレール、11…ガバナロープ、13…安全装置作動機構、14…ガバナプーリ、15…過速度検出器、16…調速機、21…出力プーリ、25、27…リンク、23、29…錘、34…上昇側伝導プーリ、35…下降側伝導プーリ、38,39…伝達ベルト、40、電源遮断機構、50、52…クラッチ、51,53…外周プーリ部、62…無段変速機機構。

Claims (8)

  1. 電動機を使用した巻上機によって駆動される乗りかごの上昇速度と下降速度が異なるエレベーター装置に使用される調速機において、
    前記調速機は、前記乗りかごの移動に合わせて移動し、前記乗りかごに設けた非常止め装置を作動させる無端ロープと、前記無端ロープを巻き掛けて前記無端ロープの移動により回転するガバナプーリと、前記乗りかごの過速度を検出する一つの過速度検出器と、前記乗りかごが下降運転する時に前記ガバナプーリの回転を前記一つの過速度検出器に伝達する下降側伝達手段と、前記乗りかごが上昇運転する時に前記ガバナプーリの回転を前記一つの過速度検出器に伝達する上昇側伝達手段と、前記乗りかごの上昇方向、及び下降方向別に決められた所定の第1過速度に達した時に前記巻上機の電動機への電源を遮断する電源遮断機構と、前記乗りかごの下降方向で前記所定の第1過速度より高い所定の第2過速度に達した時に前記無端ロープを把持、固定するロープ把持機構を有すると共に
    前記過速度検出器には回転出力手段が備えられ、前記下降側伝達手段及び前記上昇側伝達手段が前記回転出力手段に前記ガバナプーリの回転を伝え、
    前記回転出力手段は出力プーリであり、前記下降側伝達手段は下降側伝達プーリであり、前記上昇側伝達手段は上昇側伝達プーリであり、これらのプーリは伝達ベルトを介して回転が伝えられ、更に前記下降側伝達プーリ及び前記上昇側伝達プーリには前記ガバナプーリの回転を選択的に伝達、或いは伝達切り離しができるクラッチを備えており、一方のクラッチが前記ガバナプーリの回転を伝達する場合は、他方のクラッチは前記ガバナプーリの回転を伝達しないように切り離すことを特徴とする調速機
  2. 請求項1に記載の調速機において
    前記巻上機の電源遮断機構を動作させる第1過速度の上昇側速度Vuと下降側速度Vdの速度比Vu/Vdに対して、下降側伝達プーリ径Ddと上昇側伝達プーリ径Duの比率をDu=Vd/Vu×Ddに設定することを特徴とする調速機
  3. 請求項1に記載の調速機において
    前記下降側伝達プーリ、または前記上昇側伝達プーリは前記伝達ベルトに回転を伝えるプーリ比が変更できる無段変速機構を備えていることを特徴とする調速機
  4. 電動機を使用した巻上機によって駆動される乗りかごの上昇速度と下降速度が異なるエレベーター装置に使用される調速機において
    前記調速機は、前記乗りかごの移動に合わせて移動し、前記乗りかごに設けた非常止め装置を作動させる無端ロープと、前記無端ロープを巻き掛けて前記無端ロープの移動により回転するガバナプーリと、前記乗りかごの過速度を検出する一つの過速度検出器と、前記乗りかごが下降運転する時に前記ガバナプーリの回転を前記一つの過速度検出器に伝達する下降側伝達手段と、前記乗りかごが上昇運転する時に前記ガバナプーリの回転を前記一つの過速度検出器に伝達する上昇側伝達手段と、前記乗りかごの上昇方向、及び下降方向別に決められた所定の第1過速度に達した時に前記巻上機の電動機への電源を遮断する電源遮断機構と、前記乗りかごの下降方向で前記所定の第1過速度より高い所定の第2過速度に達した時に前記無端ロープを把持、固定するロープ把持機構を有すると共に、
    前記過速度検出器には回転出力手段が備えられ、前記下降側伝達手段及び前記上昇側伝達手段が前記回転出力手段に前記ガバナプーリの回転を伝え、
    前記回転出力手段は外周にギヤを備えた出力ギヤであり、前記下降側伝達手段は外周にギヤを備えた下降側伝達ギヤであり、前記上昇側伝達手段は外周にギアを備えた上昇側伝達ギヤであり、これらのギヤは中間ギヤを介して回転が伝えられ、更に前記下降側伝達ギヤ及び前記上昇側伝達ギヤには前記ガバナプーリの回転を選択的に伝達、或いは伝達切り離しができるクラッチを備えており、一方のクラッチが前記ガバナプーリの回転を伝達する場合は、他方のクラッチは前記ガバナプーリの回転を伝達しないように切り離すことを特徴とする調速機
  5. 乗りかごと、前記乗りかごを昇降させる電動機を備えた巻上機と、前記乗りかごの昇降を案内するガイドレールと、前記乗りかごの昇降過速度を検出する調速機と、前記乗りかごが第1の過速度を超えた時に前記巻上機の電源を遮断する電源遮断機構と、前記乗りかごが第2の過速度を超えた時に前記乗りかごをガイドレールとの摩擦によって停止する非常止め装置とを備え、前記乗りかごの上昇速度と下降速度が異なるエレベーター装置において
    前記調速機は、前記乗りかごの移動に合わせて移動し、前記乗りかごに設けた非常止め装置を作動させる無端ロープと、前記無端ロープを巻き掛けて前記無端ロープの移動により回転するガバナプーリと、前記乗りかごの過速度を検出する一つの過速度検出器と、前記乗りかごが下降運転する時に前記ガバナプーリの回転を前記一つの過速度検出器に伝達する下降側伝達手段と、前記乗りかごが上昇運転する時に前記ガバナプーリの回転を前記一つの過速度検出器に伝達する上昇側伝達手段と、前記乗りかごの上昇方向、及び下降方向別に決められた所定の第1過速度に達した時に前記巻上機の電動機への電源を遮断する電源遮断機構と、前記乗りかごの下降方向で前記所定の第1過速度より高い所定の第2過速度に達した時に前記無端ロープを把持、固定して前記非常止め装置を作動させるロープ把持機構を有すると共に
    前記過速度検出器には回転出力手段が備えられ、前記下降側伝達手段及び前記上昇側伝達手段が前記回転出力手段に前記ガバナプーリの回転を伝え
    前記回転出力手段は出力プーリであり、前記下降側伝達手段は下降側伝達プーリであり、前記上昇側伝達手段は上昇側伝達プーリであり、これらのプーリは伝達ベルトを介して回転が伝えられ、更に前記下降側伝達プーリ及び前記上昇側伝達プーリには前記ガバナプーリの回転を選択的に伝達、或いは伝達切り離しができるクラッチを備えており、一方のクラッチが前記ガバナプーリの回転を伝達する場合は、他方のクラッチは前記ガバナプーリの回転を伝達しないように切り離すことを特徴とするエレベーター装置
  6. 請求項5に記載のエレベーター装置において
    前記巻上機の電源遮断機構を動作させる第1過速度の上昇側速度Vuと下降側速度Vdの速度比Vu/Vdに対して、下降側伝達プーリ径Ddと上昇側伝達プーリ径Duの比率をDu=Vd/Vu×Ddに設定することを特徴とするエレベーター装置
  7. 請求項5に記載のエレベーター装置において
    前記下降側伝達プーリ、または前記上昇側伝達プーリは前記伝達ベルトに回転を伝えるプーリ比が変更できる無段変速機構を備えていることを特徴とするエレベーター装置
  8. 乗りかごと、前記乗りかごを昇降させる電動機を備えた巻上機と、前記乗りかごの昇降を案内するガイドレールと、前記乗りかごの昇降過速度を検出する調速機と、前記乗りかごが第1の過速度を超えた時に前記巻上機の電源を遮断する電源遮断機構と、前記乗りかごが第2の過速度を超えた時に前記乗りかごをガイドレールとの摩擦によって停止する非常止め装置とを備え、前記乗りかごの上昇速度と下降速度が異なるエレベーター装置において、
    前記調速機は、前記乗りかごの移動に合わせて移動し、前記乗りかごに設けた非常止め装置を作動させる無端ロープと、前記無端ロープを巻き掛けて前記無端ロープの移動により回転するガバナプーリと、前記乗りかごの過速度を検出する一つの過速度検出器と、前記乗りかごが下降運転する時に前記ガバナプーリの回転を前記一つの過速度検出器に伝達する下降側伝達手段と、前記乗りかごが上昇運転する時に前記ガバナプーリの回転を前記一つの過速度検出器に伝達する上昇側伝達手段と、前記乗りかごの上昇方向、及び下降方向別に決められた所定の第1過速度に達した時に前記巻上機の電動機への電源を遮断する電源遮断機構と、前記乗りかごの下降方向で前記所定の第1過速度より高い所定の第2過速度に達した時に前記無端ロープを把持、固定して前記非常止め装置を作動させるロープ把持機構を有すると共に、
    前記過速度検出器には回転出力手段が備えられ、前記下降側伝達手段及び前記上昇側伝達手段が前記回転出力手段に前記ガバナプーリの回転を伝え
    前記回転出力手段は外周にギヤを備えた出力ギヤであり、前記下降側伝達手段は外周にギヤを備えた下降側伝達ギヤであり、前記上昇側伝達手段は外周にギヤを備えた上昇側伝達ギヤであり、これらのギヤは中間ギヤを介して回転が伝えられ、更に前記下降側伝達ギヤ及び前記上昇側伝達ギヤには前記ガバナプーリの回転を選択的に伝達、或いは伝達切り離しができるクラッチを備えており、一方のクラッチが前記ガバナプーリの回転を伝達する場合は、他方のクラッチは前記ガバナプーリの回転を伝達しないように切り離すことを特徴とするエレベーター装置
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