JP5850104B2 - 樹脂付リードフレームおよびその製造方法、ならびに半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

樹脂付リードフレームおよびその製造方法、ならびに半導体装置およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、LED素子を載置するために用いられる樹脂付リードフレームおよびその製造方法、ならびにこのような樹脂付リードフレームを備えた半導体装置およびその製造方法に関する。
従来より、LED(発光ダイオード)素子を光源として用いる照明装置が、各種家電、OA機器、車両機器の表示灯、一般照明、車載照明、およびディスプレイ等に用いられている。このような照明装置の中には、リードフレームとLED素子とを有する半導体装置を含むものがある。
このような半導体装置として、例えば特許文献1には、Cu基板の一面側に凹部を形成して、LED素子をこの凹部に搭載し、該凹部側に配設された絶縁層上に接続用のCu配線層を形成し、LEDの端子部とCu配線層とをワイヤボンディング接続し、樹脂封止したものが記載されている。また特許文献1において、Cu配線層表面にはAgめっきが施されている。
特開2006−245032号公報
ところで、近年、半導体装置の薄型化を図るため、例えばSON(Small Outline Non-leaded Package)タイプの半導体装置にLED素子を搭載することが行われている。このような半導体装置の中には、LED素子を封止する透明な樹脂(封止樹脂)と、LED素子からの反射光を制御するための樹脂(外側樹脂)とを有するものが存在する。
また近年、このような半導体装置における発光効率を高め、LED用半導体装置の輝度を更に向上させることが求められている。このため、半導体装置に搭載されるLED素子からの光の反射性能を高めるべく、LED素子からの光を反射する反射層を改良することが試みられている。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、LED素子を含む半導体装置において、LED素子からの光の反射性能を高め、半導体装置における発光効率を高めることが可能な、樹脂付リードフレームおよびその製造方法、ならびに半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。さらに本発明は、前記光の反射性能を高める加工に伴って、外側樹脂とAgめっき層との密着強度が低下するのを防ぐことが可能な、樹脂付リードフレームおよびその製造方法、ならびに半導体装置およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、LED素子用の樹脂付リードフレームにおいて、LED素子を載置するとともにLED素子を封止する封止樹脂が設けられるリードフレームと、リードフレーム上に設けられ、LED素子を取り囲む外側樹脂とを備え、リードフレームは、LED素子を載置する載置面を有する本体部と、本体部上に設けられ、LED素子からの光を反射するための反射層として機能するAgめっき層とを含み、Agめっき層は、外側樹脂に対応する外側樹脂対応部と、封止樹脂に対応する封止樹脂対応部とからなり、Agめっき層の封止樹脂対応部の光沢度は、外側樹脂対応部の光沢度より高いことを特徴とする樹脂付リードフレームである。
本発明は、本体部は、銅、銅合金、または42合金からなることを特徴とする樹脂付リードフレームである。
本発明は、Agめっき層の封止樹脂対応部は、リードフレームのAgめっき層に対して、外側樹脂をマスクとしてAgめっき層表面を電解剥離することにより得られたものであることを特徴とする樹脂付リードフレームである。
本発明は、半導体装置において、LED素子を載置する載置面を有する本体部と、本体部上に設けられ、LED素子からの光を反射するための反射層として機能するAgめっき層とを含むリードフレームと、リードフレームの本体部の載置面上に載置されたLED素子と、リードフレームとLED素子とを電気的に接続する導電部と、リードフレーム上に設けられ、LED素子を取り囲む外側樹脂と、LED素子と導電部とを封止する封止樹脂とを備え、リードフレームのAgめっき層は、外側樹脂に対応する外側樹脂対応部と、封止樹脂に対応する封止樹脂対応部とからなり、Agめっき層の封止樹脂対応部の光沢度は、外側樹脂対応部の光沢度より高いことを特徴とする半導体装置である。
本発明は、本体部は、銅、銅合金、または42合金からなることを特徴とする半導体装置である。
本発明は、封止樹脂はシリコーン樹脂からなることを特徴とする半導体装置である。
本発明は、外側樹脂はLED素子を取り囲む凹部を有し、封止樹脂は、外側樹脂の凹部内に充填されていることを特徴とする半導体装置である。
本発明は、LED素子を載置するとともにLED素子を封止する封止樹脂が設けられるリードフレームと、リードフレーム上に設けられ、LED素子を取り囲む外側樹脂とを有する樹脂付リードフレームを製造する、樹脂付リードフレームの製造方法において、LED素子を載置する載置面を有する本体部を準備する工程と、本体部上に、反射層として機能するAgめっき層を形成することによりリードフレームを作製する工程と、リードフレームのAgめっき層上に、外側樹脂を形成する工程と、リードフレームのAgめっき層に対して表面の電解剥離を行うことにより、Agめっき層に、外側樹脂に対応する外側樹脂対応部と、封止樹脂に対応する封止樹脂対応部とを形成する工程とを備え、Agめっき層の封止樹脂対応部の光沢度は、外側樹脂対応部の光沢度より高いことを特徴とする樹脂付リードフレームの製造方法である。
本発明は、Agめっき層の封止樹脂対応部は、リードフレームのAgめっき層に対して、外側樹脂をマスクとしてAgめっき層表面を電解剥離することにより得られたものであることを特徴とする樹脂付リードフレームの製造方法である。
本発明は、外側樹脂を形成する工程の後、リードフレームのAgめっき層上に生じた樹脂バリを除去する工程が設けられていることを特徴とする樹脂付リードフレームの製造方法である。
本発明は、半導体装置の製造方法において、樹脂付リードフレームの製造方法により樹脂付リードフレームを作製する工程と、樹脂付リードフレームの本体部の載置面上にLED素子を搭載する工程と、LED素子とリードフレームとを導電部により接続する工程と、LED素子および導電部を封止樹脂により樹脂封止する工程とを備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法である。
本発明によれば、Agめっき層の封止樹脂対応部の光沢度は、外側樹脂対応部の光沢度より高められており、LED素子からの光は光沢度の高い封止樹脂対応部で反射させるようになっている。このことにより、半導体装置におけるLED素子からの光の反射性能を高めることができるとともに、半導体装置の発光効率を高めることができる。一方、外側樹脂は、Agめっき層の光沢度を高める処理工程以前にAgめっき層上に形成されるため、前記光沢度を高める処理の影響により外側樹脂とAgめっき層との密着強度が低下することを防ぐことができる。
本発明の一実施の形態による樹脂付リードフレームを示す断面図。 本発明の一実施の形態による半導体装置を示す断面図(図3のII−II線断面図)。 本発明の一実施の形態による半導体装置を示す平面図。 本発明の一実施の形態による半導体装置の概略拡大断面図(図2のIV部拡大図)。 本発明の一実施の形態による樹脂付リードフレームの製造方法を示す断面図。 本発明の一実施の形態による樹脂付リードフレームの製造方法を示す断面図。 本発明の一実施の形態による樹脂付リードフレームの製造方法のうち、Agめっき層を形成する工程を示す図。 本発明の一実施の形態による樹脂付リードフレームの製造方法のうち、電解剥離工程を示す図。 本発明の一実施の形態による半導体装置の製造方法を示す断面図。 本発明の一実施の形態による半導体装置が配線基板上に配置されている状態を示す断面図。 本発明の一実施の形態の変形例を示す断面図。 ハルセル装置を用いて電解剥離試験を行った後の銅板を示す図。 密着強度試験片の樹脂密着強度を測定する方法を示す図。
以下、本発明の一実施の形態について、図1乃至図11を参照して説明する。
樹脂付リードフレームの構成
まず、図1により、本実施の形態によるLED素子用の樹脂付リードフレームの概略について説明する。図1は、本実施の形態による樹脂付リードフレームを示す断面図である。
図1に示す樹脂付リードフレーム10は、LED素子21(図2)を載置するために用いられるものである。このような樹脂付リードフレーム10は、LED素子21を載置するとともにLED素子21を封止する封止樹脂24(図2)が設けられるリードフレーム15と、リードフレーム15上に設けられ、LED素子21を取り囲む外側樹脂23とを備えている。
このうちリードフレーム15は、LED素子21を載置する載置面11aを有する本体部11と、本体部11上に設けられ、LED素子21からの光を反射するための反射層として機能するAgめっき層12とを有している。
本体部11は金属板からなっている。本体部11を構成する金属板の材料としては、例えば銅、銅合金、42合金(Ni41%のFe合金)等を挙げることができる。この本体部11の厚みは、半導体装置の構成にもよるが、0.05mm〜0.5mmとすることが好ましい。
図1において、本体部11は、LED素子21側の第1の部分25(ダイパッド)と、第1の部分25から離間した第2の部分26(リード部)からなっている。これら第1の部分25と第2の部分26との間には、外側樹脂23が充填されており、第1の部分25と第2の部分26とは互いに電気的に絶縁されている。また第1の部分25の底面に第1のアウターリード部27が形成され、第2の部分26の底面に第2のアウターリード部28が形成されている。第1のアウターリード部27および第2のアウターリード部28は、それぞれ外側樹脂23から外方に露出している。
Agめっき層12は、LED素子21からの光を反射するための反射層として機能するものであり、リードフレーム15の最表面側に位置している。このAgめっき層12は、銀(Ag)の電解めっき層からなっている。Agめっき層12は、その厚みが極薄く形成されており、具体的には0.005μm〜0.2μmとされることが好ましい。
また、Agめっき層12は、外側樹脂23に対応する外側樹脂対応部16と、封止樹脂24に対応する封止樹脂対応部17とからなっており、このうち封止樹脂対応部17の光沢度は、外側樹脂対応部16の光沢度より高くなっている。すなわち図1に示す樹脂付リードフレーム10において、本体部11の周囲の略全体にAgめっき層12が施されている。そして、Agめっき層12のうち、上面側に露出する部分が、高光沢の封止樹脂対応部17に対応し、外側樹脂23に覆われている部分および下面側に露出する部分(第1のアウターリード部27および第2のアウターリード部28)が、低光沢の外側樹脂対応部16に対応する。
なお、封止樹脂対応部17は、リードフレーム15の本体部11上にAgめっき層12を設け、その後、このAgめっき層12に対して、外側樹脂23をマスクとしてAgめっき層表面を電解剥離することにより得られたものである(後述)。
さらに、リードフレーム15の表面(上面)には、リードフレーム15と外側樹脂23との密着性を高めるための溝18が形成されている。この溝18は、リードフレーム15と外側樹脂23との間において、外側樹脂23の周縁内側に沿って設けられている。
一方、外側樹脂23は、リードフレーム15と一体化されており、LED素子21を取り囲む凹部23aを有している。なお、外側樹脂23の詳細については後述する。
半導体装置の構成
次に、図2および図3により、図1に示す樹脂付リードフレームを備えた半導体装置の一実施の形態について説明する。図2および図3は、本発明の一実施の形態による半導体装置(SONタイプ)を示す図である。
図2および図3に示すように、半導体装置20は、リードフレーム15と、リードフレーム15の本体部11の載置面11a上に載置されたLED素子21と、リードフレーム15とLED素子21とを電気的に接続するボンディングワイヤ(導電部)22とを備えている。
また、LED素子21を取り囲むように、凹部23aを有する外側樹脂23が設けられている。さらに、LED素子21とボンディングワイヤ22とは、透光性の封止樹脂24によって封止されている。封止樹脂24は、外側樹脂23の凹部23a内に充填されている。
以下、このような半導体装置20を構成する各構成部材について、順次説明する。
リードフレーム15は、上述したように、LED素子21を載置する載置面11aを有する本体部11と、本体部11上に設けられ、LED素子21からの光を反射するための反射層として機能するAgめっき層12とを含んでいる。このうちAgめっき層12は、外側樹脂23に対応する外側樹脂対応部16と、封止樹脂24に対応する封止樹脂対応部17とからなっている。そしてAgめっき層12の封止樹脂対応部17の光沢度は、外側樹脂対応部16の光沢度より高くなっている。具体的には、外側樹脂対応部16の光沢度が0.6〜0.9であり、封止樹脂対応部17の光沢度が0.9〜1.3であることが好ましい。
上述したように、封止樹脂対応部17は、リードフレーム15の本体部11上に設けられたAgめっき層12に対して、外側樹脂23をマスクとしてAgめっき層表面を電解剥離することにより得られたものである。また、本体部11上に設けられたAgめっき層12のうち電解剥離されなかった部分が、外側樹脂対応部16に相当する。したがって、図4に示すように、本体部11上面において、外側樹脂対応部16と封止樹脂対応部17との境界は、外側樹脂23と封止樹脂24との境界に一致する。
なお、リードフレーム15、およびリードフレーム15と外側樹脂23とを備えた樹脂付リードフレーム10の構成については、図1を用いて既に説明したので、ここでは詳細な説明を省略する。なお、図2および図3において、図1に示す形態と同一部分には同一の符号を付してある。
一方、LED素子21は、発光層として例えばGaP、GaAs、GaAlAs、GaAsP、AlInGaP、またはInGaN等の化合物半導体単結晶からなる材料を適宜選ぶことにより、紫外光から赤外光に渡る発光波長を選択することができる。このようなLED素子21としては、従来一般に用いられているものを使用することができる。
またLED素子21は、はんだまたはダイボンディングペーストにより、外側樹脂23の凹部23a内において本体部11の載置面11a上(厳密にはAgめっき層12上)に固定されている。なお、ダイボンディングペーストを用いる場合、耐光性のあるエポキシ樹脂やシリコーン樹脂からなるダイボンディングペーストを選択することが可能である。
ボンディングワイヤ22は、例えば金等の導電性の良い材料からなり、その一端がLED素子21の端子部21aに接続されるとともに、その他端が樹脂付リードフレーム10の本体部11の第2の部分26表面上(Agめっき層12の封止樹脂対応部17上)に接続されている。
外側樹脂23は、例えば樹脂付リードフレーム10上に熱可塑性樹脂を例えば射出成形またはトランスファ成形することにより形成されたものである。外側樹脂23の形状は、射出成形またはトランスファ成形に使用する金型の設計により、様々に実現することが可能である。例えば、外側樹脂23の全体形状を、図3に示すように直方体としても良く、あるいは円筒形または錐形等の形状とすることも可能である。また凹部23aの底面は、矩形、円形、楕円形または多角形等とすることができる。凹部23aの側壁の断面形状は、図2のように直線から構成されていても良いし、あるいは曲線から構成されていてもよい。
外側樹脂23に使用される熱可塑性樹脂については、特に耐熱性、耐候性および機械的強度の優れたものを選ぶことが望ましい。熱可塑性樹脂の種類としては、ポリアミド、ポリフタルアミド、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルサルホン、シリコーン、エポキシ、ポリエーテルイミドおよびポリブチレンテレフタレート等を使用することができる。さらにまた、これらの樹脂中に光反射剤として、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、チタン酸カリウム、窒化アルミニウムおよび窒化ホウ素のうちいずれかを添加することによって、凹部23aの底面及び側面において、発光素子からの光の反射率を増大させ、半導体装置20全体の光取り出し効率を増大させることが可能となる。
封止樹脂24としては、光の取り出し効率を向上させるために、半導体装置20の発光波長において光透過率が高く、また屈折率が高い材料を選択するのが望ましい。したがって耐熱性、耐候性、及び機械的強度が高い特性を満たす樹脂として、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂を選択することが可能である。特に、LED素子21として高輝度LEDを用いる場合、封止樹脂24が強い光にさらされるため、封止樹脂24は高い耐候性を有するシリコーン樹脂からなることが好ましい。
LED用リードフレームの製造方法
次に、図1に示す樹脂付リードフレーム10の製造方法について、図5乃至図8を用いて説明する。
まず図5(a)に示すように、平板状の金属基板31を準備する。この金属基板31としては、上述のように銅、銅合金、42合金(Ni41%のFe合金)等からなる金属基板を使用することができる。なお金属基板31は、その両面に対して脱脂等を行い、洗浄処理を施したものを使用することが好ましい。
次に、金属基板31の表裏全体にそれぞれ感光性レジスト32a、33aを塗布し、これを乾燥する(図5(b))。なお感光性レジスト32a、33aとしては、従来公知のものを使用することができる。
続いて、この金属基板31に対してフォトマスクを介して露光し、現像することにより、所望の開口部32b、33bを有するエッチング用レジスト層32、33を形成する(図5(c))。
次に、エッチング用レジスト層32、33を耐腐蝕膜として金属基板31に腐蝕液でエッチングを施す(図5(d))。腐蝕液は、使用する金属基板31の材質に応じて適宜選択することができ、例えば、金属基板31として銅を用いる場合、通常、塩化第二鉄水溶液を使用し、金属基板31の両面からスプレーエッチングにて行うことができる。
次いで、エッチング用レジスト層32、33を剥離して除去する。このようにして、第1の部分25と、第1の部分25から離間した第2の部分26とを有するとともに、LED素子21を載置する載置面11aを有する本体部11が得られる(図5(e))。またこの際、ハーフエッチングにより本体部11の表面(上面)に溝18が形成される。
次に、本体部11の表面および裏面に電解めっきを施すことにより、本体部11上に金属(銀)を析出させて、反射層として機能するAgめっき層12を形成する(図5(f))。
この間、具体的には、図7に示すように、例えば電解脱脂工程(S10)、酸洗工程(S11)、化学研磨工程(S12)、銅ストライク工程(S13)、水洗工程(S14)、中性脱脂工程(S15)、シアン洗工程(S16)、および銀めっき工程(S17)を順次経ることにより、本体部11上にAgめっき層12を形成する。この場合、銀めっき工程(S17)で用いられる電解めっき用のめっき液としては、例えばシアン化銀を主成分とした銀めっき液を挙げることができる。実際の工程では、各工程間で必要に応じ適宜水洗工程を加える。
このようにして、本体部11と、本体部11上に形成されたAgめっき層12とを有するリードフレーム15が得られる(図5(f))。なお、このときAgめっき層12は、まだ高光沢化されておらず、全体として低光沢のままである。
次に、リードフレーム15のAgめっき層12上に外側樹脂23を形成し(図6(a)−(e))、その後、外側樹脂23をマスクとしてAgめっき層12に対して表面に電解剥離を行うことにより、Agめっき層12のうち封止樹脂24に対応する部分(封止樹脂対応部17)の光沢度を高める(図6(f)および図8)。以下、これらの各工程について更に説明する。
まず上述した工程により(図5(a)−(e))、載置面11aを有する本体部11と、LED素子21からの光を反射するための反射層として機能するAgめっき層12とを有するリードフレーム15を準備する(図6(a))。
続いて、このリードフレーム15を、射出成形機またはトランスファ成形機(図示せず)の金型35内に装着する(図6(b))。金型35内には、外側樹脂23の形状に対応する空間35aが形成されている。なお、このときリードフレーム15のAgめっき層12の表面に傷が生じることを防止するため、金型35をAgめっき層12に強く押し当てないようにすることが好ましい。このため、金型35とAgめっき層12との間にわずかな隙間35bが生じるようにしても良い。
次に、射出成形機またはトランスファ成形機の樹脂供給部(図示せず)により金型35内に熱可塑性樹脂を流し込み、その後硬化させることにより、リードフレーム15のAgめっき層12上に外側樹脂23を形成する(図6(c))。
次いで、外側樹脂23が形成されたリードフレーム15を金型35内から取り出す。このようにして、外側樹脂23とリードフレーム15とが一体に形成される(図6(d))。
この場合、上述したように、金型35とAgめっき層12との間に形成されたわずかな隙間35bにより、リードフレーム15のAgめっき層12上に樹脂バリ23bが生じていることが考えられる。このため、外側樹脂23を形成した後、Agめっき層12上に生じた樹脂バリ23bを除去することが好ましい(図6(e))。樹脂バリ23bを除去する方法としては、例えば、ジェットスクラブによる物理的洗浄方法や、超高圧水洗による樹脂剥離方法を挙げることができる。このうち、とりわけ後者の方法を用いた場合、Agめっき層12の表面が粗化されてしまうことも考えられるが、以下のように、Agめっき層12に対して表面に電解剥離を行って光沢度を高める工程が設けられているので、問題が生じることはない。なお、Agめっき層12上に樹脂バリ23bが生じない場合、このような樹脂バリ23bを除去する工程を設けなくても良い。
次に、外側樹脂23をマスクとしてAgめっき層12に対して表面に電解剥離を行う。これにより、Agめっき層12の上面のうち、外側樹脂23に覆われていない部分(すなわち封止樹脂対応部17)の光沢度を高める。
この間、電解剥離工程は、図8に示すようにして行うことができる。すなわち、リードフレーム15を薬液(剥離液)39の浴中に浸漬し、陽極であるAgめっき層12および薬液39中に設けられた陰極40により電解を行う。なお、薬液39としては、界面活性剤を含有するアルカリ性水溶液を用いることができる。
このとき、図8の矢印に示すように電気が流れ、この電気の流れによりイオンが拡散する。この場合、Agめっき層12表面のうち相対的に尖った部分ほど薬液39の浴中に溶け込みやすいため、結果的にAgめっき層12表面が平滑化され、光沢度が高められる。このため、外側樹脂23に覆われていない部分(封止樹脂対応部17)の光沢度を選択的に高めることができる。他方、Agめっき層12の上面のうち、外側樹脂23に覆われている部分(外側樹脂対応部16)は、薬液39による影響を受けないため、比較的低光沢のままである。このようにして、Agめっき層12に、外側樹脂23に対応する相対的に低光沢の外側樹脂対応部16と、封止樹脂24に対応する相対的に高光沢の封止樹脂対応部17とが形成される(図6(f))。
以上説明した各工程により、リードフレーム15と、リードフレーム15上に設けられた外側樹脂23とを備えた樹脂付リードフレーム10(図1)が得られる。
半導体装置の製造方法
次に、図2および図3に示す半導体装置20の製造方法について、図9(a)−(f)を用いて説明する。
まず、上述した工程により(図5(a)−(f)および図6(a)−(f))、リードフレーム15と、外側樹脂23とを備えた樹脂付リードフレーム10を作製する(図9(a))。
次に、リードフレーム15の本体部11の載置面11a上に、LED素子21を搭載する。この場合、はんだまたはダイボンディングペーストを用いて、LED素子21を本体部11の載置面11a上(Agめっき層12上)に載置して固定する(ダイアタッチ工程)(図9(b))。
次に、LED素子21の端子部21aと、本体部11の第2の部分26表面とを、ボンディングワイヤ22によって互いに電気的に接続する(ワイヤボンディング工程)(図9(c))。
その後、外側樹脂23の凹部23a内に封止樹脂24を充填し、封止樹脂24によりLED素子21とボンディングワイヤ22とを封止する(図9(d))。
次に、各LED素子21間の外側樹脂23をダイシングすることにより、リードフレーム15を各LED素子21毎に分離する(図9(e))。この際、まずリードフレーム15をダイシングテープ37上に載置して固定し、その後、例えばダイヤモンド砥石等からなるブレード38によって、各LED素子21間の外側樹脂23を垂直方向に切断する。
このようにして、図2および図3に示す半導体装置20を得ることができる(図9(f))。
本実施の形態の作用効果
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について、図10を用いて説明する。図10は、本実施の形態による半導体装置が配線基板上に配置されている状態を示す断面図である。
図10に示すように、本実施の形態による半導体装置20を配線基板41上に配置する。このような配線基板41は、基板本体42と、基板本体42上に形成された配線端子部43、44とを有している。このうち一方の配線端子部43は、一方の接続はんだ部45を介して、第1のアウターリード部27に接続されている。また他方の配線端子部44は、他方の接続はんだ部46を介して、第2のアウターリード部28に接続されている。
このようにして、半導体装置20を配線基板41上に配置するとともに、一対の配線端子部43、44間に電流を流した場合、本体部11の載置面11a上のLED素子21に電流が加わり、LED素子21が点灯する。
この際、LED素子21からの光は、封止樹脂24を通過して封止樹脂24の表面から放出され、または外側樹脂23の凹部23aの側壁で反射することにより封止樹脂24の表面から放出される。あるいは、LED素子21からの光は、Agめっき層12の封止樹脂対応部17の表面で反射することにより封止樹脂24の表面から放出される。
本実施の形態において、Agめっき層12のうち、反射層となる封止樹脂対応部17の光沢度は、外側樹脂対応部16の光沢度より高められている。これにより、とりわけAgめっき層12におけるLED素子21からの光を効率的に反射させることができる。
他方、Agめっき層12のうち外側樹脂23に対応する外側樹脂対応部16は、表面に電解剥離が行われていないため、粗度が相対的に高いままである。したがって、封止樹脂対応部17の光沢度を高めても、Agめっき層12と外側樹脂23との密着性が低下するおそれはない。
以上説明したように本実施の形態によれば、Agめっき層12の封止樹脂対応部17の光沢度は、外側樹脂対応部16の光沢度より高いので、半導体装置20におけるLED素子21の光の反射性能を高めることができ、半導体装置20の発光効率を高めることができる。
また本実施の形態によれば、Agめっき層12の封止樹脂対応部17は、リードフレーム15の本体部11上に設けられたAgめっき層12に対して、外側樹脂23をマスクとしてAgめっき層表面を電解剥離することにより得られるので、電解剥離工程において、封止樹脂対応部17のみを選択的に高光沢化するための特別な工程を必要としない。
また本実施の形態によれば、外側樹脂23はLED素子21を取り囲む凹部23aを有し、封止樹脂24は、外側樹脂23の凹部23a内に充填されているので、外側樹脂23と封止樹脂24との密着性を高めることができる。
さらに本実施の形態によれば、外側樹脂23を形成する工程の後、リードフレーム15のAgめっき層12上に生じた樹脂バリ23bを除去する工程が設けられているので、Agめっき層12上に樹脂バリ23bが生じた場合でも、これを確実に除去することができる。このため外側樹脂23を形成するための金型35をAgめっき層12に強く押し当てる必要が無く、Agめっき層12に傷が生じることを防止することができる。
さらに本実施の形態によれば、リードフレーム15の本体部11上にAgめっき層12を形成した後、外側樹脂23を形成し、その後、外側樹脂23をマスクとしてAgめっき層表面を電解剥離することにより封止樹脂対応部17の光沢度を高める処理を行っている。このことにより、Agめっき層12の外側樹脂対応部16と外側樹脂23との密着強度が高い状態を維持したまま、Agめっき層12の封止樹脂対応部17の光沢度を高めることができる。
本願発明の上記の実施の形態を、半導体装置の断面図である図4を用いて説明する。図4に示したように本体部11上面において、外部樹脂対応部16と封止樹脂対応部17との境界は、外側樹脂23と封止樹脂24の境界に一致する。つまり、Agめっき層12のうち表面が電解剥離された領域(封止樹脂対応部17)と、表面が電解剥離されていない領域(外側樹脂対応部16)の境界位置が一致していることが特徴となっている。めっき表面を電解剥離すると電解研磨の場合と同様に、Agめっき層表面の凹凸の突起部等が優先的に溶解するため表面の凹凸が小さくなって平滑化され、結果として光沢度が増す(図8に図示)。本発明の半導体装置を、半導体装置の断面に沿ってAgめっき層表面の粗度を評価した場合、Agめっき層表面の算術平均粗さRaは、封止樹脂対応部17と外側樹脂対応部16との境界で変化し、封止樹脂対応部17の算術平均粗さは外側樹脂対応部16の算術平均粗さより小さい。
なお、本実施の形態による樹脂付リードフレーム10および半導体装置20においては、外側樹脂23および封止樹脂24をAgめっき層12から機械的に剥離し、露出させた外側樹脂対応部16およびLED素子搭載部17の光沢度を測定することも可能である。
変形例
以下、本実施の形態による半導体装置の変形例について、図11を参照して説明する。図11は、半導体装置の変形例(SONタイプ)を示す断面図である。図11において、図2に示す実施の形態と同一部分には同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。
図11に示す実施の形態は、本体部11の第1の部分(ダイパッド)51の両側に、2つのリード部(第2の部分52および第3の部分53)が設けられている点が異なるものであり、他の構成は上述した図3に示す実施の形態と略同一である。
すなわち図11に示す半導体装置50において、本体部11は、LED素子21を載置する第1の部分(ダイパッド)51と、第1の部分(ダイパッド)51の周囲であって、第1の部分51を挟んで互いに対向する位置に設けられた、一対のリード部(第2の部分52および第3の部分53)とを有している。
図11において、LED素子21は一対の端子部21aを有しており、この一対の端子部21aは、それぞれボンディングワイヤ22を介して、第2の部分52および第3の部分53に接続されている。
この場合も、図2に示す実施の形態と同様に、Agめっき層12は、外側樹脂23に対応する外側樹脂対応部16と、封止樹脂24に対応する封止樹脂対応部17とからなっており、封止樹脂対応部17の光沢度は、外側樹脂対応部16の光沢度より高くなっている。
図11に示す半導体装置50においても、上述した半導体装置20(図2)と略同様の作用効果を得ることができる。
次に、図12を用いて本実施の形態による樹脂付リードフレームの製造方法のうち電解剥離工程について、具体的実施例により説明する。
ハルセル装置を用いた電解剥離法によるAgめっき高光沢化
まず、図12に示すような略矩形状の1枚の銅板60を準備し、この銅板60の表裏全面にAgめっき層を形成した。続いて、Agめっき層を形成した銅板60をハルセル装置(山本鍍金試験社製、品番B−53)に装着し、電解剥離試験を実施した。ハルセル試験は、平面電極と試験用金属板を50度程度の角度を持たせて薬液槽にセットし、平面電極と試験用金属板との間に電圧を加えることにより試験用金属板上に電流密度分布を形成して、各電流密度におけるめっきもしくは電解剥離の結果を1枚の試験用金属板で一括して評価する試験方法である。本発明の評価では、試験用金属板として、電解めっきにてAgめっき層を形成した銅板60を用い、電流密度を変化させた場合の電解剥離の効果を確認した。
この場合、ハルセル装置の薬液槽に充填する薬液(剥離液)としては、界面活性剤(ケミテック社製、品番AgE471)(80g/L)およびアルカリ溶液(KOH)(30g/L)を混合した混合液を用いた。また、薬液(剥離液)の液温は30℃とし、薬液(剥離液)への銅板60の浸漬時間は27秒とした。液攪拌は、エアバブリング攪拌を行った。
なお、図中、符号61は、銅板60のうち薬液(剥離液)に浸漬しない非浸漬領域を示し、符号62は、銅板60のうち薬液(剥離液)に浸漬する浸漬領域を示している。また、図中、斜線で示す領域は、銅板60のうち高光沢となった領域を概略的に示している。
電解剥離が終了した後、銅板60をハルセル装置の槽から引き上げ、図中の各箇所における光沢度について測定した(表1)。図12中、P1〜P8は、浸漬領域62中の各測定点を示し、これら各測定点は、同一の液攪拌強度(深さ)であって、電流密度が互いに異なっている。また図12中、P0は、比較例として、非浸漬領域61(すなわち電解剥離を行わない場所)における測定点を示している。なお、光沢度として、試料面に対し投光側45度、受光側90度(垂直)の光学条件で測定した反射濃度値を用いた。試料であるAgめっき層表面が平滑で光沢度が高い場合は、反射濃度値は大きく、Agめっき層表面が粗で光沢度が低い場合は、反射濃度値は小さい。実際の測定には、微小面分光色差計(日本電色工業株式会社性VSR300)を用いた。また、めっき厚の測定には蛍光X線を用いた。
Figure 0005850104
この結果、電解剥離を行った測定点(P1〜P8)は、いずれも電解剥離を行わない測定点(P0)より光沢度が高くなった。すなわち、電解剥離を行うことによってAgめっき層の光沢度が高められることが分かった。また、電流密度を低めとした方が、銅板60の面内における光沢度のばらつきを抑えつつ、Agめっき層を高光沢化することができた。具体的には、電流密度が0.1〜3A/dmの電流密度の範囲で安定してAgめっき層の光沢度を高めることができ、特に0.5〜2A/dmの範囲で高光沢化の効果が顕著であった。さらに、液攪拌が強いほどAgめっき層が高光沢状態となり、液攪拌が弱いとAgめっき層が極めて低光沢状態となることが分かった。なお、電解剥離前のAgめっき層の厚さは2.0μmで、表面の電解剥離終了後の残存Agめっき層の厚さはP4からP7の位置で1.0〜1.2μmであった。
一方、上記のテスト結果に対し、実際のLED用の部材としては、外側樹脂23に対応する部分(外側樹脂対応部16)は光沢度が0.6〜0.9であり、LED素子搭載部(封止樹脂対応部17)の光沢度は0.9〜1.3であることが好ましい。
次に、上記表1で示すテストで得られた高光沢化の電解剥離の条件でAgめっき層を高光沢化した試験片(密着強度試験片)を用意し、この密着強度試験片と樹脂との密着強度を評価した。この結果を表2に示す。
Figure 0005850104
サンプル基板:古河電気工業株式会社製EFTEC-64T(25×35×0.2mm)
Agめっき層:電解めっきにてAgめっき層形成後、電解剥離により光沢度を付与
光沢度 :微小面分光色差計(日本電色工業株式会社性VSR300) にて測定
密着強度 :図13の測定方法にて測定
樹脂成型物 :底面直径3mm、高さ3mmの円錐台
使用樹脂:日東電工NT-800シリーズ
成型条件:トランスファーモールド150℃、180秒
キュア150℃、2時間
上記密着強度試験片としては、リードフレーム用銅合金板に電解めっきにてAgめっき層を形成した後、電解剥離処理をしなかったサンプルと、それぞれ1.0、1.5、2.0(A/dm)の電流密度で表面に電解剥離処理を施したサンプルとの合計4つのサンプルを用意した。各密着強度試験片の光沢度を測定すると、それぞれ順に0.6、1.3、1.0、0.9であった(表2参照)。
密着強度試験片による樹脂密着強度の測定
次に、前記4つの密着強度試験片の樹脂密着強度を測定した(図13参照)。この場合、それぞれの密着強度試験片のAgめっき層の表面に樹脂成型物を形成し、その後、Agめっき層表面に平行な方向(つまり水平方向)に密着強度試験片と樹脂成型物とを引き剥がす力を加え、密着強度試験片と樹脂成型物との接合部が破断した時の強度を測定して密着強度を得た。前記樹脂成型物は、底面直径3mmかつ高さ3mmの円錐台形状からなっており、使用される樹脂(例えば日東電工NT-800シリーズ)を温度150℃、180秒間トランスファーモールド成型し、さらに150℃で2時間キュアすることにより形成した。
表2に示すように、光沢度が0.6、1.3、1.0、0.9である密着強度試験片について得られた樹脂密着強度は、それぞれ0.5、0.2、0.25、0.4(kN/cm)であり、光沢度と樹脂密着強度とが反比例する結果となった。つまりAgめっき層の光沢度が低いほと樹脂密着強度が高いことが分かった。
本発明のLED用樹脂付リードフレームの製造方法は、リードフレーム本体表面にAgめっき層を形成した後、ただちに外側樹脂を形成し、その後Agめっき層表面に電解剥離による光沢度を高める処理を行っている。この結果、Agめっき層の外側樹脂対応部と外側樹脂との密着強度は高い状態を維持したまま、Agめっき層の封止樹脂対応部の光沢度を高めることができる。
なお、本願ではLED素子を搭載する本体部表面に、LED素子からの光を反射する反射層としてAgめっき層を用いたが、Agめっき層に代えてAg−Au、Ag−SnなどのAg合金層を用いても同様の効果を奏することができる。
10 樹脂付リードフレーム
11 本体部
11a 載置面
12 Agめっき層
15 リードフレーム
16 外側樹脂対応部
17 封止樹脂対応部
20 半導体装置
21 LED素子
22 ボンディングワイヤ(導電部)
23 外側樹脂
23a 凹部
23b 樹脂バリ
24 封止樹脂
25 第1の部分
26 第2の部分
27 第1のアウターリード部
28 第2のアウターリード部

Claims (2)

  1. LED素子用の樹脂付リードフレームにおいて、
    LED素子を載置するとともにLED素子を封止する封止樹脂が設けられるリードフレームと、
    リードフレーム上に設けられ、LED素子を取り囲む外側樹脂とを備え、
    リードフレームは、
    LED素子を載置する載置面を有する本体部と、
    本体部上に設けられ、LED素子からの光を反射するための反射層として機能するAgめっき層とを含み、
    Agめっき層は、外側樹脂に対応する外側樹脂対応部と、封止樹脂に対応する封止樹脂対応部とからなり、
    Agめっき層の封止樹脂対応部の光沢度は、外側樹脂対応部の光沢度より高く、
    Agめっき層の外側樹脂対応部の厚さは、封止樹脂対応部の厚さよりも厚いことを特徴とする樹脂付リードフレーム。
  2. 半導体装置において、
    LED素子を載置する載置面を有する本体部と、本体部上に設けられ、LED素子からの光を反射するための反射層として機能するAgめっき層とを含むリードフレームと、
    リードフレームの本体部の載置面上に載置されたLED素子と、
    リードフレームとLED素子とを電気的に接続する導電部と、
    リードフレーム上に設けられ、LED素子を取り囲む外側樹脂と、
    LED素子と導電部とを封止する封止樹脂とを備え、
    リードフレームのAgめっき層は、外側樹脂に対応する外側樹脂対応部と、封止樹脂に対応する封止樹脂対応部とからなり、
    Agめっき層の封止樹脂対応部の光沢度は、外側樹脂対応部の光沢度より高く、
    Agめっき層の外側樹脂対応部の厚さは、封止樹脂対応部の厚さよりも厚いことを特徴とする半導体装置。
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