JP5850013B2 - 定着装置、画像形成装置および誘導加熱装置 - Google Patents

定着装置、画像形成装置および誘導加熱装置 Download PDF

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Description

本発明は、電磁誘導加熱方式の定着装置、当該定着装置を備える画像形成装置および誘導加熱装置に関する。
プリンター等の画像形成装置では、ハロゲンヒーターを熱源とする定着装置よりも省エネルギー化を図れる電磁誘導加熱方式の定着装置を備えるものが多く採用されている。
この電磁誘導加熱方式の定着装置は、電力が供給された励磁コイルから発生する磁束により、発熱層を有する定着ローラーなどの発熱体を誘導加熱する構成になっている。
励磁コイルは、電力供給により、その巻線部分からジュール熱を発生させるが、これを単に排熱するのではエネルギーの損失になる。
このような熱エネルギーの損失を防止するため、排熱される熱エネルギーを熱電変換素子により電気エネルギーに変換して利用する技術が従来から提案されている。
特開2005−84127号公報 特開2006−313200号公報
励磁コイルから生じる熱を熱電変換素子により電気エネルギーに変換する構成をとろうとする場合、熱電変換効率の観点から、熱電変換素子を熱源である励磁コイルにできるだけ近い位置に配置することが望ましい。
ところが、熱電変換素子を励磁コイルに近づけるため、例えば熱電変換素子の被加熱(高温)側の面を励磁コイルの巻線部分に直接接触させる構成をとると、磁束の影響を受けて熱電変換素子全体が発熱して熱電変換効率の低下や誤作動を起こすという問題がある。
このような問題は、画像形成装置に備えられる定着装置に限られず、いわゆるIH(Induction Heating)による電磁調理器などの誘導加熱装置に生じ得る。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、電磁誘導により発熱体を発熱させる構成において、励磁コイルから生じる熱を電気エネルギーに変換する熱電変換素子を用いて有効利用することができる定着装置、これを備える画像形成装置、および被加熱物を誘導加熱する誘導加熱装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係る定着装置は、電磁誘導により発熱する発熱体の熱により、シート上の未定着画像を熱定着する定着装置であって、前記発熱体を発熱させるための磁束を発生させる励磁コイルと、前記励磁コイルを挟んで前記発熱体とは反対側に配される1以上のコア部材と、前記各コア部材よりも前記励磁コイルから離れた位置に配される熱電変換素子と、前記励磁コイルと前記熱電変換素子の被加熱側の面とを連結し、前記励磁コイルの熱を前記熱電変換素子に伝える熱伝導性部材と、を備え、前記コア部材は、複数個が間隔をあけて並べられて配されており、前記熱伝導性部材は、前記励磁コイルが巻き回されるボビンであり、前記ボビンには、隣り合う2つのコア部材の間の空間に向かって延出する延出部が設けられており、前記延出部は、その先端側が前記空間を通過して前記2つのコア部材よりも前記励磁コイルから離れた位置に位置するように形成され、前記熱電変換素子は、前記延出部の先端側の部分に取着されていることを特徴とする。
ここで、前記発熱体と間隔をおいて配置されるベースを備え、前記ボビンは、前記ベースの、前記発熱体が位置する側とは反対側の面に設けられ、前記ベースと前記ボビンとが同じ材料で一体に形成されているとしても良い。
また、前記励磁コイルは、前記シートの幅方向に関して細長い形状に形成されており、前記それぞれのコア部材は、前記シートの幅方向に沿って間隔をあけて並べられているとしても良い。
さらに、前記熱伝導性部材は、絶縁体であるとしても良い。
また、前記発熱体は、回転体であり、前記コア部材は、前記回転体である発熱体の周方向に関して細長い形状に形成されているとしても良い。
さらに、放熱部材を備え、前記熱電変換素子の被冷却側の面が前記放熱部材に接触しているとしても良い。
本発明に係る定着装置は、電磁誘導により発熱する発熱体の熱により、シート上の未定着画像を熱定着する定着装置であって、前記発熱体を発熱させるための磁束を発生させる励磁コイルと、前記励磁コイルを挟んで前記発熱体とは反対側に配される1以上のコア部材と、前記各コア部材よりも前記励磁コイルから離れた位置に配される熱電変換素子と、前記励磁コイルと前記熱電変換素子の被加熱側の面とを連結し、前記励磁コイルの熱を前記熱電変換素子に伝える熱伝導性部材と、放熱部材と、を備え、前記熱電変換素子の被冷却側の面が前記放熱部材に接触しており、前記放熱部材は、当該定着装置の外装カバーであることを特徴とする。
ここで、前記放熱部材は、前記外装カバーに加えて、前記外装カバーにおける前記熱電変換素子の位置する側とは反対側の面に設けられたヒートシンクを含むとしても良い。
本発明に係る定着装置は、電磁誘導により発熱する発熱体の熱により、シート上の未定着画像を熱定着する定着装置であって、前記発熱体を発熱させるための磁束を発生させる励磁コイルと、前記励磁コイルを挟んで前記発熱体とは反対側に配される1以上のコア部材と、前記各コア部材よりも前記励磁コイルから離れた位置に配される熱電変換素子と、前記励磁コイルと前記熱電変換素子の被加熱側の面とを連結し、前記励磁コイルの熱を前記熱電変換素子に伝える熱伝導性部材と、放熱部材と、透孔を有する外装カバーと、を備え、前記熱電変換素子の被冷却側の面が前記放熱部材に接触しており、前記放熱部材は、前記外装カバーの透孔を介して前記外装カバーよりも外側の周辺空間に露出するヒートシンクであることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、シート上に未定着画像を形成し、形成された未定着画像を定着部により熱定着する画像形成装置であって、前記定着部として、上記の定着装置を備えることを特徴とする。
本発明に係る誘導加熱装置は、被加熱物を電磁誘導により加熱する誘導加熱装置であって、前記被加熱物を発熱させるための磁束を発生させる励磁コイルと、前記励磁コイルを挟んで前記被加熱物とは反対側に配される1以上のコア部材と、前記各コア部材よりも前記励磁コイルから離れた位置に配される熱電変換素子と、前記励磁コイルと前記熱電変換素子の被加熱側の面とを連結し、前記励磁コイルの熱を前記熱電変換素子に伝える熱伝導性部材と、を備え、前記コア部材は、複数個が間隔をあけて並べられて配されており、前記熱伝導性部材は、前記励磁コイルが巻き回されるボビンであり、前記ボビンには、隣り合う2つのコア部材の間の空間に向かって延出する延出部が設けられており、前記延出部は、その先端側が前記空間を通過して前記2つのコア部材よりも前記励磁コイルから離れた位置に位置するように形成され、前記熱電変換素子は、前記延出部の先端側の部分に取着されていることを特徴とする。
上記のように構成することにより、励磁コイルから発生する磁束の熱電変換素子への影響を抑制しつつ、励磁コイルから生じる熱を熱伝導性部材により熱電変換素子に熱伝導することが可能になるので、熱電変換素子による熱電変換効率の向上を図ることができ、励磁コイルから生じる熱を有効利用することができるようになる。
実施の形態に係るプリンターの構成を示す図である。 プリンターに設けられる制御部の構成を示すブロック図である。 定着部の構成を示す一部切り欠き斜視図である。 (a)は、図3に示すE−E線における定着部の矢視断面図であり、(b)は、(a)に示すD部分における定着ベルトの断面図である。 図3に示すF−F線における矢視断面図である。 直列接続された複数個の熱電変換素子を含む回路構成の例を示す図である。 (a)は、熱電変換素子の低温側の面とヒートシンクとが直接接触する構成例を示す概略分解斜視図であり、(b)は、その構成の断面を示す図である。
以下、本発明に係る定着装置および画像形成装置の実施の形態を、タンデム型カラープリンター(以下、単に「プリンター」という。)に適用した場合を例にして説明する。
(1)プリンターの構成
図1は、本実施の形態に係るプリンター1の構成を示す図である。
同図に示すように、プリンター1は、画像形成部3、給送部4、定着部5、制御部6等を備えている。
プリンター1は、ネットワーク(例えば、LAN)に接続され、外部の端末装置(不図示)から印刷指示を受け付けると、その指示に基づいてイエロー、マゼンタ、シアンおよびブラックの各色のトナー像を形成し、これらを記録用のシートへ多重転写してフルカラーの画像を形成することにより、記録用のシートへの印刷処理(プリントジョブ)を実行する。以下、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各再現色をY、M、C、Kと表し、各再現色に関連する構成要素の番号にこのY、M、C、Kを添字として付加する。
画像形成部3は、作像部3Y、3M、3C、3K、露光部10、中間転写ベルト11、二次転写ローラー45などを有している。
作像部3Yは、感光体ドラム31と、その周囲に配設された帯電器32、現像器33、一次転写ローラー34、および感光体ドラム31を清掃するためのクリーナー35などを有しており、感光体ドラム31上にY色のトナー像を作像する。
他の作像部3M〜3Kについても作像部3Yと基本的に同様の構成になっており、感光体ドラム31上に対応する色のトナー像を作像する。なお、作像部3M〜3Kについては、各部材の符号を省略している。
中間転写ベルト11は、無端状のベルトであり、駆動ローラー12と従動ローラー13に張架されて矢印Cで示す方向に周回駆動される。従動ローラー13の近傍には、中間転写ベルト11上に残留するトナーを除去するためのクリーナー21が配置されている。
露光部10は、レーザーダイオードなどの発光素子を備え、制御部6からの駆動信号によりY、M、C、K色の画像形成のためのレーザー光Ly、Lm、Lc、Lkを発し、作像部3Y、3M、3C、3Kごとに、その帯電器32により帯電された感光体ドラム31を露光走査する。この露光走査により、作像部3Y〜3Kの各感光体ドラム31上に静電潜像が形成される。
作像部3Y〜3Kごとに、感光体ドラム31上に形成された静電潜像は、現像器33により現像されることにより、対応する色のトナー像が感光体ドラム31上に形成される。
それぞれの感光体ドラム31上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト11を挟んでその感光体ドラム31と対向する一次転写ローラー34により、中間転写ベルト11上に一次転写される。この一次転写の際に、各色のトナー像が中間転写ベルト11上の同じ位置で重ね合わされるように、作像部3Yを基準に他の作像部3M〜3Kにおけるトナー像の作像タイミングを所定時間だけずらす制御が実行される。これにより、中間転写ベルト11上にカラーのトナー像が形成される。
給送部4は、記録用のシートSを収容する給紙カセット41と、給紙カセット41内のシートSを搬送路43上に1枚ずつ繰り出す繰り出しローラー42と、繰り出されたシートを二次転写位置46に送り出すタイミングをとってシートSを搬送するタイミングローラー44などを備えている。
また、給紙カセット41の下部には、除湿ヒーター9が配置されており、給紙カセット41の周辺には、湿度検出センサー47が配されている。
給紙カセット41の周辺の湿度が高くなったことが湿度検出センサー47により検出されると、給紙カセット41をその下部から除湿ヒーター9の熱により温めることにより、給紙カセット41に収容されているシートSが湿気を含まないように除湿することができる。この除湿ヒーター9の作動制御は、制御部6により実行される。
タイミングローラー44は、中間転写ベルト11上に多重転写された各色トナー像が二次転写位置46に搬送されるタイミングに合わせて、シートSを二次転写位置46に搬送する。そして、二次転写位置46において、二次転写ローラー45により中間転写ベルト11上の各色トナー像が一括してシートS上に二次転写される。各色トナー像が二次転写されたシートSは、定着部5に搬送される。
定着部5は、電磁誘導加熱方式によるものであり、搬送されて来るシートS上の各色トナー像(未定着画像)を加熱、加圧により熱定着する。熱定着されたシートSは、排出ローラー7により排紙トレイ8に排出される。
(2)制御部の構成
図2は、制御部6の構成を示すブロック図である。
同図に示すように制御部6は、通信インターフェース(I/F)部101と、CPU102と、ROM103と、RAM104と、IH電力制御部105などを備え、それぞれが相互に通信を行うことができるようになっている。
通信I/F部101は、ネットワーク、例えばLANと接続するためのLANカード、LANボードといったインターフェースであり、ネットワークを介して接続される外部の端末装置と通信を行う。
CPU102は、ROM103から必要なプログラムを読み出し、画像形成部3、給送部4、定着部5を制御して、プリントジョブを円滑に実行させる。
RAM104は、CPU102のワークエリアとして用いられる。
IH電力制御部105は、定着部5に含まれる励磁コイル152への供給電力を制御して、定着ベルト51(図3)の温度を定着に適した所定の定着温度に維持させる。
(3)定着部の全体構成
図3は、定着部5の構成を示す斜視図であり、図4(a)は、図3に示すE−E線における定着部5の矢視断面図であり、図4(b)は、図4(a)に示すD部分における定着ベルト51の断面図である。なお、図3では、構成を判り易くするために、定着部5の姿勢を図1における姿勢から約90°時計周りに回転させた状態にして示すとともに、定着部5の一部を切り欠いて示しており、符号Pで示す領域は、シートSが通過しない、定着ベルト51における非通紙領域を示している。
各図に示すように、定着部5は、定着ベルト51と、定着ローラー52と、加圧ローラー53と、ガイドプレート54と、磁束発生部55と、複数個の熱電変換素子56と、ヒートシンク57と、サーミスター58を備える。
定着ベルト51は、矢印Aで示す方向に周回駆動される円筒状のベルトであり、図4(b)に示すように整磁合金層111と、発熱層112と、弾性層113が、この順に整磁合金層111が裏面側、弾性層113が表面側になるように積層されてなる。
定着ベルト51は、その内径が約40mmであり、自立して略円筒形を保持できる弾性の自己形状保持可能なベルトが用いられている。定着ベルト51の幅方向W(シートSの搬送方向に直交する幅方向に相当)長さは、最大サイズのシートの幅方向長さよりも長くなっている。図3では、最大サイズよりもサイズの小さい小サイズ紙が定着ニップ59を通過している様子を示している。
弾性層113は、厚みが約200μmのシリコーンゴムなどからなる。
発熱層112は、厚みが約10μmのニッケルなどからなり、磁束発生部55から発せられる磁束により発熱する。
整磁合金層111は、厚みが約30μmであり、ニッケルと鉄の合金などからなり、所定温度(キュリー温度)以上になると磁性体から非磁性体に変化し、当該温度を下回ると磁性を取り戻す可逆的な変化特性を有する。整磁合金層111の具体的な機能については、後述する。
定着ローラー52は、長尺で円柱状の芯金121の周囲に弾性層122が積層されてなり、定着ベルト51の周回経路(周回走行路)の内側に配される。芯金121は、アルミニウムまたはステンレス等からなり、弾性層122は、ウレタンゴム等からなり断熱層としても機能する。定着ローラー52の外径は、約35mmである。
加圧ローラー53は、長尺で円柱状の芯金131の周囲に、弾性層132を介して離型層133が積層されてなり、定着ベルト51の周回経路外側に配置され、定着ベルト51の外側から定着ベルト51を介して定着ローラー52を押圧して、定着ベルト51の表面との間に定着ニップ59を確保する。
芯金131は、アルミニウム等からなり、弾性層132は、シリコーンスポンジゴム等からなり、離型層133は、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)コート等からなる。加圧ローラー53の外径は、約35mmである。
定着ローラー52の芯金121と加圧ローラー53の芯金131は、その軸方向両端部が図示しないフレームに軸受部材などを介して回転自在に支持されると共に、加圧ローラー53は、駆動モータ(不図示)からの駆動力が伝達されることにより矢印Bで示す方向に回転駆動される。この加圧ローラー53の回転に伴って定着ベルト51と定着ローラー52が矢印Aで示す方向に従動回転する。
磁束発生部55は、ベース151と、励磁コイル152と、メインコア153と、センターコア154と、裾コア155と、外装カバー156を有し、定着ベルト51の周回経路の外側であり定着ベルト51の近辺の位置に、定着ベルト51に幅方向Wに沿うように配置される。
ベース151は、定着ベルト51の周回方向(以下、「ベルト周回方向」という。)に関して円弧状に湾曲する板状部材であり、例えば樹脂により形成され、幅方向Wの両端部が図示しないフレームなどに固定されている。ベース151と定着ベルト51の表面との間隔が約2.5mmになるように、ベース151の配設位置が調整される。
ベース151の、定着ベルト51が位置する側とは反対側の面159には、ベルト周回方向に間隔をあけた2か所の位置のそれぞれに、矢印G(図4(a))で示す方向(定着ベルト51から遠ざかる方向)に立ち上る板状のボビン161が設けられている。ボビン161は、幅方向Wに沿って長尺状の突条を形成している。
この2本のボビン161は、それぞれがベース151とは別の材料である熱伝導性絶縁樹脂から射出成型などにより形成されたものであり、ベース151に、接着剤などによる接着やネジなどの締結などにより取着されている。
熱伝導性絶縁樹脂としては、例えば住友大阪セメント株式会社の製品「ジーマ・イナス」を用いることができる。なお、ベース151とボビン161とを熱伝導性絶縁樹脂により一体成型により形成したものを用いるとしても良い。
また、ベース151のベルト周回方向両端部のそれぞれには、定着ベルト51の位置する側とは反対側に折り曲げられた側壁168、169が設けられている。
メインコア153、センターコア154、裾コア155は、それぞれが高透磁率のパーマロイやフェライトなどからなり、ベース151に支持されている。
センターコア154と裾コア155は、幅方向Wに沿って長尺状に形成されている。
センターコア154は、ベース151の面159上の領域のうち、2本のボビン161の間の領域193に、長手方向が幅方向Wに沿うようにして配置される。
2つの裾コア155は、ベース151の面159上であり、側壁168、169と隣接する位置に、長手方向が幅方向Wに沿うようにして配置される。
メインコア153は、複数個、配置されており、それぞれがベルト周回方向に長尺状であり、ベルト周回方向に関して湾曲形状に形成されている。それぞれのメインコア153は、長手方向がベルト周回方向に沿った姿勢で、幅方向Wに所定の間隔Zをあけて並ぶようにして配置されている。
励磁コイル152は、幅方向Wに関して細長くなるように、長尺の線材(導線)を2本のボビン161に架け渡し、巻き回すことにより形成されている。励磁コイル152の長手方向長さは、定着ベルト51の幅方向長さよりもやや長くなっている。
図3では、励磁コイル152のうち、幅方向Wに沿って長い導線部分(巻線部分)が、ベース151の面159とメインコア153との間の領域であり、面159のうち、一方のボビン161と一方の裾コア155との間の領域191と、他方のボビン161と他方の裾コア155との間の領域192に載置されている様子が示されている。
なお、励磁コイル152のうち、幅方向Wの両端側である折り返し部に相当する巻線部分は、図示していないが、円弧状のベース151に沿った形状に形成されており、ベース151の面159のうち、ボビン161の存在しない領域に載置されている。
ここで、定着ベルト51と励磁コイル152とメインコア153は、図4(a)に示すように矢印Gで示す方向において、メインコア153が励磁コイル152を挟んで定着ベルト51とは反対側に位置する関係を有する。また、ベース151とメインコア153との間に励磁コイル152が位置する関係になっている。
励磁コイル152は、公知の高周波インバータを含む励磁コイル駆動回路(不図示)を有するIH電力制御部105に接続され、IH電力制御部105からの電力供給による通電により、定着ベルト51の発熱層112を発熱させるための交番磁束を発生させる。
励磁コイル152から発せられた磁束は、メインコア153、センターコア154、裾コア155を含むコア部材を通って、定着ベルト51の発熱層112の、主に磁束発生部55と対向する部分を貫き、発熱層112に渦電流を発生させて発熱層112を発熱させる。この発熱量は、用紙幅方向にどの位置でも略均一になるようになっている。
発熱層112における発熱した部分の熱が定着ベルト51の周回駆動により定着ニップ59で加圧ローラー53等に伝わることにより定着ニップ59の温度が上昇する。
この励磁コイル152から発せられる磁束がメインコア153を介して励磁コイル152に位置する側とは反対側に漏れて、その反対側に位置する熱電変換素子56がその磁束による影響を実質的に受けない(誤動作などが生じない)ように、メインコア153などの各コア部材の数、配置位置、材料などが予め実験などにより決められている。
サーミスター58は、定着ベルト51の温度を検出するためのセンサーであり、その検出信号を制御部6に送る。制御部6は、サーミスター58の検出信号から定着ベルト51の現在の温度を検出し、この検出温度に基づき定着ニップ59の温度が目標の定着温度に維持されるように、励磁コイル152への電力供給を制御する。この制御は、IH電力制御部105が担当する。
これにより、定着ニップ59の温度が定着温度に維持された状態でシートSが定着ニップ59を通過する際に、シートS上の未定着のトナー像が加熱、加圧されて当該シートS上に熱定着される。
ガイドプレート54は、定着ベルト51の周回経路の内側かつ定着ベルト51を介して磁束発生部55に対向する位置に配置され、周回駆動される定着ベルト51の内周面に接触して、定着ベルト51をベルト周回方向に案内しつつ、定着ベルト51の周回位置(定着ベルト51と磁束発生部55との相対位置)を規制する。
ガイドプレート54は、厚みが約1mmの銅またはアルミニウムなどの低抵抗導電材料からなる板状部材であり、ベルト周回方向に所定の曲率で湾曲するとともに幅方向Wに沿って伸びる長尺状に形成されており、幅方向Wの両端部が不図示のフレームに固定されている。
このガイドプレート54と定着ベルト51の整磁合金層111とにより、多数枚の小サイズのシートSを連続してプリントする場合の過昇温を防止することができる。
すなわち、当該プリント中に定着ベルト51のうち、図3に示すように幅方向Wに小サイズのシートSが通過しない両端側の部分(非通紙部)Pの温度が、当該シートSに熱が奪われないために定着温度より上昇してキュリー点に達すると、整磁合金層111の非通紙部Pに対応する部分が磁性体から非磁性体に変化する。整磁合金層111の非通紙部Pに対応する部分が非磁性体に変化すると、その変化した部分については磁束発生部55からの磁束が定着ベルト51の発熱層112から整磁合金層111を介してガイドプレート54に通り抜け易くなる。
ガイドプレート54の非通紙部Pに対応する部分では、当該対応する部分を通過する磁束に対して、打ち消す方向の磁束が発生し、この打ち消す方向の磁束の発生により、定着ベルト51の発熱層112のうち非通紙部Pに対応する部分の発熱が抑制される(自己温度制御機能)。
この自己温度制御機能の作用により非通紙部Pに対応する部分の温度がキュリー点を大幅に超えることがなくなり、定着ベルト51にダメージを与えるような過昇温に至ることが防止される。
なお、キュリー温度は、過昇温を防止できる温度であれば上記の温度に限られることはない。整磁合金層111の素材についても上記のものに限られない。定着部5の構成に応じて適切な温度が所定温度として実験などから予め設定され、設定された温度で上記の磁性変化が生じるように整磁合金層111の素材等が決められる。
複数個の熱電変換素子56のそれぞれは、P型半導体素子とN型半導体素子とを組み合わせてなり、高温側(被加熱側)と低温側(被冷却側)の温度差に基づくゼーベック効果により熱起電力が生じる熱電変換デバイスである。1つの熱電変換素子56に、P型半導体素子とN型半導体素子の組が1組以上含まれて構成される。各熱電変換素子56は、不図示の電源線により直列接続されている。この直列回路の構成については、後述する。
各熱電変換素子56は、ベース151に設けられたボビン161に取着されている。
図5は、図3に示すF−F線における、ベース151とメインコア153と熱電変換素子56と外装カバー156とヒートシンク57の矢視断面図であり、励磁コイル152の導線部分については破線で示している。
同図に示すようにベース151に設けられたボビン161には、幅方向Wに沿って間隔(空間)Zをあけて並ぶ隣り合う2つのメインコア153ごとに、その間の空間を通過して、先端部163が矢印Gで示す方向に関してそれぞれのメインコア153よりも励磁コイル152から離れた位置まで延出する延出部162が設けられている。
それぞれの延出部162は、ボビン161の一部として形成されたものであり、断面T字状(図4)で、その先端部163が幅広に形成されてなる。
1つの熱電変換素子56は、高温側(被加熱側)の面561が幅広の先端部163の上面164に接触し、低温側(被冷却側)の面562が外装カバー156の裏面(内面)171に接触した状態で、ベース151と外装カバー156との間に挟まれるように支持される。この支持は、例えば接着や締結などにより行われる。
図3〜図5の各図に示すように、外装カバー156は、樹脂またはアルミなどからなり、ベース151の面159上に配されている励磁コイル152、メインコア153、熱電変換素子56などの各部材を覆うようにしてベース151に取着される。
ヒートシンク57は、長尺状であり、長手方向が幅方向Wに沿った姿勢で、外装カバー156を介して、幅方向Wに沿って並ぶ複数個の熱電変換素子56の列と対向するように、外装カバー156の表面(外面)172のベルト周回方向に沿って間隔をあけた2か所のそれぞれの位置に接着や締結などにより取着されている。
(4)熱電変換素子56による熱電変換
励磁コイル152への電力供給により、励磁コイル152から磁束が発生すると、上記のように定着ベルト51の発熱層112が発熱するが、励磁コイル152自体からも通電によるジュール熱が発生する。
この励磁コイル152から生じた熱は、励磁コイル152と直接、接触しているボビン161の延出部162を介して熱電変換素子56の高温側の面561に熱伝導により伝わる。これにより、熱電変換素子56の高温側の面561の温度が上昇する。
一方で、熱電変換素子56の低温側の面562は、外装カバー156を介してヒートシンク57に接触しており、ヒートシンク57の放熱作用により、高温側の面561のように温度が上昇することはない。
従って、それぞれの熱電変換素子56ごとに、その高温側の面561と低温側の面562との間で温度差が生じ、この温度差の大きさに応じた量の起電力が生じる。
例えば、励磁コイル152の導線部分の温度が約120℃、定着部5の周辺環境(外気)の温度が約25℃とすると、ボビン161の温度が約110℃、ボビン161における延出部162の温度が約80℃、熱電変換素子56の高温側の面561の温度が約75℃、熱電変換素子56の低温側の面562の温度が約45℃、ヒートシンク57における外装カバー156との取着(根本)部分571の温度が約40℃、ヒートシンク57の先端部分572の温度が約35℃になり、熱電変換素子56の高温側の面561と低温側の面562との間に約30℃の温度差が生じる。
仮に、温度差が30℃のときに1Wの起電力を生じる性能を有する熱電変換素子56を用いれば、10個の熱電変換素子56を直列接続することにより、10Wの電力を取り出すことが可能になる。
図5において、矢印Gで示す方向に関し、メインコア153を挟んで励磁コイル152の位置する側と熱電変換素子56の位置する側とに分けたときの熱電変換素子56側の領域を第1領域Q1、第1領域Q1と励磁コイル152との間の領域を第2領域Q2、各領域の境界をQと仮定したとき、メインコア153や裾コア155を含むコア部材は、励磁コイル152から発せられる磁束を集めて磁束密度を高めるとともに当該磁束が第1領域Q1内に漏れないように磁路を形成する磁路形成部材の機能を有するものといえる。
従って、励磁コイル152から磁束が発せられたときに、第1領域Q1に属する位置、すなわち励磁コイル152からメインコア153よりも離れた位置に配される各熱電変換素子56には、その磁束の影響が及ばず、これにより、磁束の影響による熱電変換素子56の熱電変換効率の低下や誤動作が防止される。
そして、励磁コイル152と熱電変換素子56の高温側の面561とを連結する熱伝導性部材としてのボビン161が熱伝導性絶縁樹脂から形成されているので、励磁コイル152から発生した熱を効率良く熱電変換素子56に伝えることができ、熱電変換効率を向上することができる。
また、熱電変換素子56を第1領域Q1内で、できるだけ励磁コイル152に近い位置に配置すれば、それだけボビン161の延出部162の長さを短くすることができ、その分、励磁コイル152の熱を熱電変換素子56に効率良く伝えることができる。
さらに、ボビン161が電気的に絶縁体であることから、仮に導電体を用いるとした場合にその導電体の一部が第2領域Q2に属することにより、第2領域Q2内における磁場が乱れたり、励磁コイル152に供給した電力の一部が導電体からなるボビン自体の発熱に使われてしまったりして、定着ベルト51の昇温に影響を与えるといったおそれがなく、電磁誘導による定着ベルト51の昇温を効率良く行うことができる。
また、励磁コイル152の温度上昇を防止できるので、定着ベルト51の発熱効率の向上を図ることもできる。
(5)複数個の熱電変換素子を含む回路の構成
図6は、直列接続された複数個の熱電変換素子56を含む回路構成の例を示す図である。同図に示すように複数個の熱電変換素子56と蓄電池91とが直列接続される第1直列回路と、蓄電池91と除湿ヒーター9とが直列接続される第2直列回路とが、制御部6からの切替信号により動作するスイッチ92により切り替え可能な構成になっている。
ここで、蓄電池91は、例えばリチウムイオン電池であり、直列接続された複数個の熱電変換素子56による起電力を蓄電(充電)する機能と、充電電力を放出(放電)する機能を有するものである。
制御部6は、湿度検出センサー47(図1)の検出信号に基づき、給紙カセット41の周辺の湿度を検出し、検出湿度が所定値以下であれば、第1直列回路が構成されるようにスイッチ92を切り替え(破線で示す状態)、検出湿度が所定値を超えると、第2直列回路が構成されるようにスイッチ92を切り替える(実線で示す状態)制御を実行する。
これにより、給紙カセット41周辺の湿度が高くない通常環境では、熱電変換素子56により生じる電力が蓄電池91に充電され、プリンター1周辺の環境変動により給紙カセット41内が高湿になると、蓄電池91の放電により除湿ヒーター9に電力を供給してシートSを除湿することができる。蓄電池91の電力を利用して除湿ヒーター9を動作させるので、商用電源の電力を用いない分、商用電源の消費電力を削減できる。
なお、上記では、熱電変換素子56により熱電変換された電力を蓄電池91に充電し、蓄電池91に充電された電力を除湿ヒーター9に供給する構成例を説明したが、この構成に限られることはない。例えば、熱電変換素子56により生成された電力を、装置内部に配された冷却ファン(不図示)を駆動するための電力に利用することも考えられる。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、熱電変換素子56の低温側の面562を冷却するための放熱部材として、外装カバー156とヒートシンク57を用い、熱電変換素子56の低温側の面562とヒートシンク57とを外装カバー156を介して間接的に接触する構成例を説明したが、これに限られず、例えば直接的に接触する構成をとることもできる。
図7(a)は、熱電変換素子56の低温側の面562とヒートシンク57とを直接、接触する構成例を示す概略分解斜視図であり、図7(b)は、その構成の断面を示す図である。
図7(a)と図7(b)に示すように、外装カバー156に設けられた透孔181に熱電変換素子56が位置し、かつ、ボビン161に設けられた延出部162の先端部163の上面164に熱電変換素子56の高温側の面561が面接触し、熱電変換素子56の低温側の面562がヒートシンク57に面接触しており、熱電変換素子56が延出部162とヒートシンク57との間に挟まれた状態で保持されている。
このようにヒートシンク57を放熱部材として用いるとともに、ヒートシンク57を外装カバー156の透孔181を介して外装カバー156よりも外側の周辺空間Q3に露出させる構成をとれば、熱電変換素子56の低温側の面562の冷却がより行われ易くなり、熱電変換素子56の高温側の面561と低温側の面562との温度差をより大きくとれるようになって、熱電変換がより行われ易くなる。
なお、熱電変換素子56の低温側の面562とヒートシンク57との間に、例えば接着剤などの接着層を介在させる構成とすることもできる。この場合、この接着層が熱伝導性部材の一部になる。このことは、実施の形態において、熱電変換素子56の低温側の面562と外装カバー156の裏面171との間に接着層が介在する構成やボビン161と励磁コイル152との間に接着剤が介在する構成をとる場合なども同様である。
図7では、複数個の熱電変換素子56のうち1つだけを示しているが、他の熱電変換素子56についても同様の構成をとることができる。
また、例えば熱電変換素子56の低温側の面562を外装カバー156だけで冷却できれば、ヒートシンク57を設けない構成をとるとしても良い。さらに、外装カバー156やヒートシンク57以外の部材を放熱部材として用いることもできる。
また、例えば熱電変換素子56の低温側の面562を外装カバー156の透孔181を介して周辺空間Q3に露出させる構成としても、熱電変換素子56の低温側の面562の冷却を図ることができる。この構成の場合、放熱部材が不要になる。さらに、外装カバー156を備えない構成であれば、熱電変換素子56の低温側の面562が周辺空間Q3に直接、露出されるので、低温側の面562が冷却され易くなる。
(2)上記実施の形態では、メインコア153と熱電変換素子56とをシート幅方向Wに重ならないようにシート幅方向Wに沿ってずらして配置する構成例を説明したが、これに限られない。例えば、図5においてメインコア153の直上の位置に熱電変換素子56を配置する構成をとることもできる。この場合、熱伝導性部材であるボビン161に設けられた延出部162の先端部163がメインコア153の直上の位置までさらにシート幅方向Wに沿って延出され、その延出部分に熱電変換素子56の高温側の面561が載置される構成をとることができる。
また、コア部材として、メインコア153や裾コア155などを用いるとしたが、各コアの個数、形状、配置位置などが上記に限られることはない。
さらに、上記では、励磁コイル152からの磁束が第1領域Q1に漏れないとしたが、仮に少しが第1領域Q1に漏れることがあったとしても、磁束を集めるコア部材よりも励磁コイル152から離れた位置(コア部材を挟んで励磁コイル152とは反対側の領域)に熱電変換素子56を配置すれば、コア部材よりも励磁コイル152に近い側である第2領域Q2内において熱電変換素子56を例えば励磁コイル152に直接、接触する位置に配置する構成よりも、磁束の影響を抑制することができ、磁束の影響による熱電変換効率の低下や誤動作を防止して、上記と同様の効果を得ることができる。
この場合でも、励磁コイル152の熱を熱電変換素子56に効率良く伝えるには、実質的に磁束の影響を受けない領域内で、できるだけ励磁コイル152に近い位置に熱電変換素子56を配置することが望ましい。
(3)上記実施の形態では、ボビン161が熱伝導性部材を兼用するとしたが、これに限られることはない。励磁コイル152と熱電変換素子56の被加熱側の面561とを連結して、励磁コイル152の熱を熱電変換素子56に伝導する機能を有する部材であれば、他の部材を別途、設けるとしても良い。
(4)上記実施の形態では、本発明に係る定着装置および画像形成装置をタンデム型カラープリンターに適用した場合の例を説明したが、これに限られず、例えばモノクロ画像だけを形成可能なプリンターであっても良い。
発熱層を有する定着ベルトなどの発熱体を電磁誘導により発熱させる電磁誘導加熱方式の定着装置およびこれを備える画像形成装置であれば、例えば複写機、ファクシミリ装置、MFP(Multiple Function Peripheral)等に適用できる。
また、定着ベルト51の内側に定着ローラー52を配置する構成例を説明したが、これに限られず、例えば定着ベルト51の内側に押圧パッドを配置して、定着ベルト51を介して加圧ローラー53を押圧することにより、定着ベルト51と加圧ローラー53との間に定着ニップ59を形成する構成をとるとしても良い。
また、誘導加熱される発熱体を定着ベルト51とする構成例を説明したが、これに限られず、例えば定着ベルトを備えずに定着ローラーに発熱層が設けられている構成であれば、定着ローラーを発熱体とすることができる。また、ガイドプレート54を発熱体とする構成もあり得る。
さらに、ベース151、励磁コイル152、メインコア153、外装カバー156のそれぞれについて、その形状、大きさ、材料などが上記のものに限られることはない。また、熱電変換素子56やヒートシンク57についても、その数、大きさ、形状などが上記に限られることはない。さらに、ボビン161として絶縁性のものを用いるとしたが、定着ベルト51の昇温特性などを含めて定着性に影響がなければ、絶縁性に代えて、例えば導電性の素材を用いることもできる。
(5)上記実施の形態では、画像形成装置に備えられる定着装置に本発明を適用した場合の例を説明したが、定着装置に限られず、被加熱物を誘導加熱するIH調理器などの誘導加熱装置一般に本発明を適用することができる。
例えば、IH調理器の場合、鍋などの被加熱物が載置されるトッププレートの下方に、励磁コイルと、フェライトなどの1以上のコア部材とがこの順に配され、コアが励磁コイルからの磁束の通路になりその磁束がコアよりも下方に漏れない(遮蔽される)ように磁路を形成する構成において、コアよりも下方に熱電変換素子を配置し、かつ励磁コイルと熱電変換素子とを熱伝導性部材で連結することにより実現できる。
また、上記実施の形態及び上記変形例の内容をそれぞれ可能な限り組み合わせるとしてもよい。本発明の効果を得られる範囲で、定着部などの各部の機構や各部材を別の機構や別の形状の部材に代えて適用することとしても良い。
本発明は、電磁誘導加熱方式の定着装置に適用することができる。
1 プリンター
5 定着部
51 定着ベルト
52 定着ローラー
53 加圧ローラー
55 磁束発生部
56 熱電変換素子
57 ヒートシンク
151 ベース
152 励磁コイル
153 メインコア
156 外装カバー
161 ボビン
162 延出部
163 先端部
181 外装カバーの透孔
561 熱電変換素子の高温側(被加熱側)の面
562 熱電変換素子の低温側(被冷却側)の面
Q1 第1領域
Q2 第2領域
Q3 周辺空間
Z 間隔

Claims (11)

  1. 電磁誘導により発熱する発熱体の熱により、シート上の未定着画像を熱定着する定着装置であって、
    前記発熱体を発熱させるための磁束を発生させる励磁コイルと、
    前記励磁コイルを挟んで前記発熱体とは反対側に配される1以上のコア部材と、
    前記各コア部材よりも前記励磁コイルから離れた位置に配される熱電変換素子と、
    前記励磁コイルと前記熱電変換素子の被加熱側の面とを連結し、前記励磁コイルの熱を前記熱電変換素子に伝える熱伝導性部材と、
    を備え
    前記コア部材は、
    複数個が間隔をあけて並べられて配されており、
    前記熱伝導性部材は、
    前記励磁コイルが巻き回されるボビンであり、
    前記ボビンには、隣り合う2つのコア部材の間の空間に向かって延出する延出部が設けられており、
    前記延出部は、
    その先端側が前記空間を通過して前記2つのコア部材よりも前記励磁コイルから離れた位置に位置するように形成され、
    前記熱電変換素子は、
    前記延出部の先端側の部分に取着されていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記発熱体と間隔をおいて配置されるベースを備え、
    前記ボビンは、
    前記ベースの、前記発熱体が位置する側とは反対側の面に設けられ、
    前記ベースと前記ボビンとが同じ材料で一体に形成されていることを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  3. 前記励磁コイルは、
    前記シートの幅方向に関して細長い形状に形成されており、
    前記それぞれのコア部材は、
    前記シートの幅方向に沿って間隔をあけて並べられていることを特徴とする請求項またはに記載の定着装置。
  4. 前記熱伝導性部材は、
    絶縁体であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記発熱体は、
    回転体であり、
    前記コア部材は、
    前記回転体である発熱体の周方向に関して細長い形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 放熱部材を備え、
    前記熱電変換素子の被冷却側の面が前記放熱部材に接触していることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 電磁誘導により発熱する発熱体の熱により、シート上の未定着画像を熱定着する定着装置であって、
    前記発熱体を発熱させるための磁束を発生させる励磁コイルと、
    前記励磁コイルを挟んで前記発熱体とは反対側に配される1以上のコア部材と、
    前記各コア部材よりも前記励磁コイルから離れた位置に配される熱電変換素子と、
    前記励磁コイルと前記熱電変換素子の被加熱側の面とを連結し、前記励磁コイルの熱を前記熱電変換素子に伝える熱伝導性部材と、
    放熱部材と、
    を備え
    前記熱電変換素子の被冷却側の面が前記放熱部材に接触しており、
    前記放熱部材は、
    当該定着装置の外装カバーであることを特徴とする定着装置。
  8. 前記放熱部材は、前記外装カバーに加えて、
    前記外装カバーにおける前記熱電変換素子の位置する側とは反対側の面に設けられたヒートシンクを含むことを特徴とする請求項に記載の定着装置。
  9. 電磁誘導により発熱する発熱体の熱により、シート上の未定着画像を熱定着する定着装置であって、
    前記発熱体を発熱させるための磁束を発生させる励磁コイルと、
    前記励磁コイルを挟んで前記発熱体とは反対側に配される1以上のコア部材と、
    前記各コア部材よりも前記励磁コイルから離れた位置に配される熱電変換素子と、
    前記励磁コイルと前記熱電変換素子の被加熱側の面とを連結し、前記励磁コイルの熱を前記熱電変換素子に伝える熱伝導性部材と、
    放熱部材と、
    透孔を有する外装カバーと、
    を備え
    前記熱電変換素子の被冷却側の面が前記放熱部材に接触しており、
    前記放熱部材は、
    前記外装カバーの透孔を介して前記外装カバーよりも外側の周辺空間に露出するヒートシンクであることを特徴とする定着装置。
  10. シート上に未定着画像を形成し、形成された未定着画像を定着部により熱定着する画像形成装置であって、
    前記定着部として、請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  11. 被加熱物を電磁誘導により加熱する誘導加熱装置であって、
    前記被加熱物を発熱させるための磁束を発生させる励磁コイルと、
    前記励磁コイルを挟んで前記被加熱物とは反対側に配される1以上のコア部材と、
    前記各コア部材よりも前記励磁コイルから離れた位置に配される熱電変換素子と、
    前記励磁コイルと前記熱電変換素子の被加熱側の面とを連結し、前記励磁コイルの熱を前記熱電変換素子に伝える熱伝導性部材と、
    を備え
    前記コア部材は、
    複数個が間隔をあけて並べられて配されており、
    前記熱伝導性部材は、
    前記励磁コイルが巻き回されるボビンであり、
    前記ボビンには、隣り合う2つのコア部材の間の空間に向かって延出する延出部が設けられており、
    前記延出部は、
    その先端側が前記空間を通過して前記2つのコア部材よりも前記励磁コイルから離れた位置に位置するように形成され、
    前記熱電変換素子は、
    前記延出部の先端側の部分に取着されていることを特徴とする誘導加熱装置。
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