JP5849521B2 - 記録装置 - Google Patents

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本発明は、記録ヘッドが記録媒体に付着させた液体を、乾燥風を吹き付けて乾燥する乾燥手段と、吹出口よりも記録媒体の搬送方向における下流側で記録媒体の後端を検知する検知手段とを備えた記録装置に関する。
一般に、記録媒体に対して液体を付着させることで記録を行う記録装置として、インクジェット式記録装置が広く知られている。この種の記録装置には、インク(液体)が付着した記録媒体を搬送途中に乾燥させるための乾燥装置が記録媒体の搬送経路上に設けられたものがある(例えば、特許文献1)。
例えば特許文献1に記載された乾燥装置は、外部から空気を筐体内に取り入れるための吸引ファンと、筐体内に取り入れられた空気を加熱するための加熱ヒーターと、空気が加熱されたことによる乾燥風(温風)を画像記録後の記録媒体に向かって吹き出す吹出口と、吹出口から吹き出された乾燥風を吸引ファンに再び導く流通空間とを備えている。そして、乾燥風を記録媒体に吹き付けつつ循環させることにより、乾燥風を早期に目標温度に昇温させるとともに、記録媒体に付着したインクを効率よく乾燥させる。そして、乾燥された記録媒体は乾燥装置の搬送方向下流側に排出されるように構成されている。
特開2009−45861号公報
ところで、乾燥装置に設けられた吹出口よりも搬送方向下流側に、記録媒体の後端を検出する検知手段を配置した場合、乾燥風により記録媒体の後端が浮き上がり、後端が誤検知されやすくなるという問題があった。例えば用紙の後端が浮き上がり、その後端が検知手段の検知域から搬送面の垂直方向に外れて記録媒体の後端が検知できなくなったり、乾燥風により記録媒体の後端が上下動して検知手段のチャタリングが発生したりする。
記録装置に設けられた制御手段は、検知手段が記録媒体の後端を検知した検知結果に基づき所定処理を行う。しかし、検知手段による記録媒体の後端の検知が不能になったり、検知手段がチャタリングを発生したりした場合、制御手段が行うべき所定処理が適切に行われなくなるという問題がある。なお、所定処理としては、記録媒体のカールを矯正するカール矯正処理など記録媒体に所定の加工を施す加工処理が挙げられ、この種の加工機能を備えない記録装置では、排紙処理や停止処理などの搬送系の処理が挙げられる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的の一つは、記録媒体に付着した液体を乾燥させるために乾燥手段の吹出口から吹き出された乾燥風によって、検知手段が検知できなくなるほど記録媒体の後端が浮き上がることを防止できる記録装置を提供することにある。
本発明の態様の一つは、液体の付着により記録が施される記録媒体を搬送方向の上流側から下流側へと搬送する搬送手段と、搬送される記録媒体に搬送経路の途中で記録を施す記録ヘッドと、前記搬送手段により搬送される前記記録媒体の搬送経路の途中において前記記録媒体の前記液体が付着した表面と対向する位置に形成された吹出口から前記表面に向けて加熱した空気を吹き出すことにより前記記録媒体に乾燥処理を施す乾燥手段と、前記乾燥手段の前記吹出口よりも前記搬送方向の下流側に配置され前記記録媒体の前記搬送方向の後端を検知する検知手段と、前記乾燥手段の前記吹出口から吹き出された前記空気を前記記録媒体の表面側において滞留させて乾燥領域を形成する乾燥領域形成部材と、を備え、前記乾燥領域形成部材の前記搬送方向の下流端を構成する部材は、前記記録媒体の表面が接触することにより、前記検知手段が該記録媒体の後端を検知可能な位置に拘束する拘束部材であることを要旨とする。
上記構成によれば、乾燥手段の吹出口から吹き出された空気を、乾燥領域形成部材が記録媒体の表面側において滞留させることで乾燥領域が形成される。この乾燥領域を搬送されるときに記録媒体に付着した液体の乾燥が進む。乾燥領域形成部材の搬送方向の下流端を構成する拘束部材に対し、記録媒体の表面が接触することにより、記録媒体は、検知手段が記録媒体の後端を検知可能な位置に拘束される。このため、吹出口からの乾燥風あるいは乾燥領域内の気流により記録媒体の後端が、検知手段が検知できなくなるほど浮き上がることを防止できる。すなわち、乾燥手段の吹出口から記録媒体の表面に吹き付けられた乾燥風を記録媒体の表面側に滞留させて形成される乾燥領域内の気流によって、検知手段が検知できなくなるほど記録媒体の後端が浮き上がることを防止できる。よって、検知手段により記録媒体の後端をより確実に検知し、検知手段の検知結果に基づく処理を不都合なく行うことができる。
本発明の態様の一つである記録装置では、前記乾燥領域形成部材は、前記搬送方向において前記吹出口の上流側及び下流側に配置され前記記録媒体を搬送する一対の搬送部材と、当該一対の搬送部材よりも前記搬送方向の下流側に配置された前記拘束部材とを備え、前記乾燥領域は、前記乾燥手段の前記吹出口から吹き出された空気を前記記録媒体の表面側における前記一対の搬送部材の間に滞留させて形成される第1の乾燥領域と、前記第1の乾燥領域から前記搬送方向の下流側へ漏れた空気を前記拘束部材が前記記録媒体の表面側において滞留させて形成される第2の乾燥領域とを含むことが好ましい。
上記構成によれば、乾燥手段の吹出口から吹き出された空気を、記録媒体の表面側における一対の搬送部材の間に滞留させることで第1の乾燥領域が形成される。また、第1の乾燥領域(つまり一対の搬送部材のうち搬送方向の下流側に配置された搬送部材)から搬送方向の下流側へ漏れた空気を、拘束部材が記録媒体の表面側において滞留させることで第2の乾燥領域が形成される。この第2の乾燥領域が形成されることで、一対の搬送部位の間に形成される第1の乾燥領域を含む乾燥領域全体が、搬送方向下流側に拡張されることになる。すなわち、検知手段が記録媒体の後端を検知可能な位置に記録媒体を拘束する拘束部材によって、乾燥領域が搬送方向の下流側へ拡張される。よって、記録媒体に付着した液体の乾燥が促進されるうえ、検知手段が記録媒体の後端を検知できなくなることを回避できる。
本発明の態様の一つである記録装置では、前記拘束部材は、前記第1の乾燥領域から前記搬送方向の下流側へ漏れた空気を前記記録媒体の表面へ誘導するガイド部材であることが好ましい。
上記構成によれば、第1の乾燥領域から搬送方向の下流側へ漏れた比較的温かい空気(空気流)は、ガイド部材により記録媒体の表面側へ誘導される。このため、記録媒体に付着した液体の乾燥が促進される。また、ガイド部材と記録媒体との隙間から、搬送方向の下流側へ比較的速い流速の気流が記録媒体の表面に沿って流れ、この気流によってガイド部材よりも搬送方向の下流側の領域でも、記録媒体に付着した液体の乾燥が進む。
本発明の態様の一つである記録装置では、前記ガイド部材は、前記搬送方向の下流側ほど前記記録媒体の搬送面に近づくように傾斜する姿勢で配置されたガイド板であり、前記検知手段は、前記記録媒体の搬送経路に向かって出射した光の反射光を検出することで前記記録媒体の後端を検知する反射型の検知手段であることが好ましい。
上記構成によれば、ガイド板は、搬送方向の下流側ほど記録媒体の搬送面に近づくような傾斜する姿勢で配置されているので、反射型の検知手段から出射された光がガイド板で反射した反射光は検知手段へは戻らない。このため、検知手段がガイド板からの反射光を検知することに起因する誤検知を回避できる。
本発明の態様の一つである記録装置では、前記乾燥領域形成部材及び前記検知手段よりも前記搬送方向の下流側に配置され前記記録媒体のカールを矯正するカール矯正手段と、前記カール矯正手段を前記検知手段が前記記録媒体の少なくとも後端を検知した検知信号に基づき制御する制御手段と、を備えることが好ましい。
上記構成によれば、検知手段が記録媒体の後端をより確実に検知できるので、制御手段は、検知手段が記録媒体の少なくとも後端を検知した検知信号に基づきカール矯正手段を適切に制御することができる。例えば、記録媒体のカールをより確実に矯正できるようになる。
一実施形態におけるプリンターの概略構成を示す側断面図。 乾燥装置及びその周辺構成を示す模式側断面図。 (a),(b)カール矯正機構を示す側面図。 ガイド板の作用を説明する側断面図。 乾燥領域を示す模式平面図。 ガイド板がない比較例の構成を示す側断面図。 プリンターの電気的構成を示すブロック図。 変形例のガイド付きシャフトを示す模式側断面図。 図8と異なる変形例のガイド板を示す模式側断面図。 図9と異なる変形例におけるガイド板と吸着装置とを示す模式側断面図。
以下、本発明を記録装置の一種であるインクジェット式プリンターに具体化した一実施形態を、図1〜図7を用いて説明する。
図1に示すように、記録装置の一例であるインクジェット式プリンター(以下、単に「プリンター11」と称す。)は、上面に排紙部12aを有する本体ケース12と、記録媒体としての長尺状のシートST(例えば連続紙)がロール状に巻回されたロール体RSを取着する給紙部13とを備えている。
また、プリンター11は、本体ケース12内に、給紙部13から排紙部12aに向かって延びる搬送経路に沿ってシートSTを搬送する搬送手段の一例としての搬送装置14を備えている。また、本体ケース12内には、搬送経路の途中でシートSTに対してインク滴を噴射して記録を施す記録部15と、記録後のシートSTを所定長さのカットシートCS(単票紙)に切断するカッター16とが設けられている。また、搬送方向Xにおいてカッター16の下流側には、カットシートCSの記録面(表面)に乾燥風を吹き付けてインクを乾燥させる乾燥装置17が設けられている。さらに、搬送方向Xにおいて乾燥装置17の下流側には、カットシートCSのカール(巻きぐせ)を矯正するカール矯正機構18(デカール機構)が設けられている。このカール矯正機構18は、カール矯正機能の他に搬送機能も備え、搬送装置14の一部を構成する。なお、本実施形態では、シートSTとカットシートCSが、記録媒体の一例を構成している。
次に、給紙部13について説明する。給紙部13は、ロール体RSを回転可能に支持する回転軸19と、回転軸19を回転させる給送モーター20(図7参照)とを備えている。そして、給送モーター20の駆動に伴って回転軸19が図1における反時計方向に回転することにより、ロール体RSからシートSTが繰り出される。
次に、搬送装置14について説明する。搬送装置14は、シートST,CSを搬送方向Xの上流側から下流側に向かって搬送する複数の搬送ローラー(駆動ローラー)21〜29と、各搬送ローラー21〜28との間にシートST,CSを挟持する従動ローラー31〜38とを備えている。各搬送ローラー21〜28の駆動回転に伴い各従動ローラー31〜38が従動回転することにより、シートST,CSは搬送される。搬送装置14の一部を構成するカール矯正機構18は、大径の搬送ローラー29(上流側固定ローラー)と、搬送ローラー29に対して搬送方向Xの下流側に配置されたそれぞれ小径の搬送ローラー26と従動ローラー36からなるデカールローラー対DR(下流側作動ローラー対)とを備える。カール矯正機構18は、印刷中において、デカールローラー対DRを構成する従動ローラー36を、カールの向きと逆向きに湾曲させる矯正力をシートCSに与えうる矯正位置に移動させることにより、シートCSにカール矯正処理を施す。
また、搬送装置14は、搬送ローラー21〜29を回転させるための搬送モーター40(図7参照)と、搬送ローラー対R3と対応する位置に配置された搬送経路形成部材41と、搬送ローラー27と搬送ローラー28との間で反転経路を形成する反転経路形成部材42とを備えている。
なお、以下の説明において、互いに対をなす搬送ローラー23と従動ローラー33を搬送ローラー対R1、搬送ローラー24と従動ローラー34を搬送ローラー対R2、搬送ローラー25と従動ローラー35を搬送ローラー対R3という。また、本実施形態では、搬送ローラー対R1,R2,R3を構成するローラーのうち少なくとも従動ローラー33,34,35には、シートST,CSの表面に付着した未乾燥のインクが転写されないように撥液性(例えば撥水性)を有するローラー(例えばスポンジ製ローラー)が採用されている。
次に、記録部15について説明する。記録部15は、本体ケース12内における搬送経路の上側に、搬送方向Xと交差(直交)する幅方向Yに沿って水平に延びる状態で架設されたガイド軸45と、ガイド軸45の長手方向(幅方向Y)に沿って移動可能な状態でガイド軸45に支持されたキャリッジ46とを備えている。キャリッジ46には搬送経路に対向する状態で記録ヘッド47が取り付けられている。記録ヘッド47には、液体の一例であるインクを噴射する複数のノズル47aが設けられている。そして、キャリッジ46がガイド軸45に案内されつつ幅方向Y(主走査方向)に沿って往復移動することにより、キャリッジ46と共に記録ヘッド47が主走査方向に往復移動するようになっている。
また、記録部15は、記録ヘッド47と搬送経路を挟んで対向する位置に配置された支持台48を備えている。支持台48は、その上面に開口する複数の吸引孔(図示略)を通じてシートSTを吸着する吸引機構49を内蔵している。そして、支持台48に支持されたシートSTの表面(図1では上面)に記録ヘッド47のノズル47aからインクが噴射されることで、シートSTにインクを付着させる記録(印刷)が施されるようになっている。
詳しくは、プリンター11は、ホスト装置200(図7参照)から印刷ジョブデータを受信する。プリンター11が備える制御手段の一例としての制御装置100は、印刷ジョブデータを入力すると、その中に含まれる印刷データを、記録ヘッド47の1走査分に相当する記録データごとに分割する。キャリッジ46が1走査する途中において記録ヘッド47は記録データに基づき選択されたノズル47aからインクを噴射する印刷処理を行う。そして、1走査毎の印刷処理の合間に、シートSTが次の記録位置まで搬送される。すなわち、記録部15では、幅方向Yが長手方向となる帯状の画像の形成と、シートSTの間欠的な搬送とが交互に繰り返されることにより、シートST上に印刷ジョブに基づく画像が形成される。なお、記録部15からカール矯正機構18に至る搬送経路において、支持台48の上面と搬送経路形成部材41の上面とを含む仮想平面が、印刷中のシートST,CSを搬送する搬送面となっている。
また、カッター16によるシートSTの切断は、搬送装置14によるシートSTの搬送を停止させた状態で行われる。カッター16は、搬送ローラー対R1,R2に両側を挟持されたシート部分の略中央を幅方向Yに作動することにより切断し、シートSTからカットシートCSを切り離す。なお、本実施形態では、印刷過程でシートSTの搬送を停止したタイミングで、シートSTの切断を行うようになっている。
さらに、カッター16よりも搬送方向Xの下流側となる位置には、印刷処理によるインクが付着したカットシートCSに乾燥処理を施す乾燥手段の一例としての乾燥装置17(ヒーターユニット)が設けられている。乾燥装置17は、シートCSのインクが付着した表面(記録面)に温風(乾燥風)を吹き付けることで、シートCS上のインクを乾燥させる乾燥処理を施す。乾燥装置17は、制御装置100によって温度制御及び送風制御が行われる。
次に、乾燥装置17について図2を用いて詳細に説明する。乾燥装置17は、搬送方向Xに搬送ローラー対R2,R3の間に挟まれた領域に相対する上方位置に配置されている。乾燥装置17は、幅方向YにシートCSの最大幅に対応する長さを有し、シートCSの幅方向Yの全域に温風を吹き付けることが可能となっている。
図2に示すように、乾燥装置17は、略直方体形状をなすカバー51を有している。カバー51は、上面部51a、後側面部51b、下面部51c、前側面部51d、及び幅方向Yに対向する左右の側面部(図示せず)を有している。カバー51の搬送方向下流側となる後側面部51bには、複数(図2では5つ図示)の吸気口52が鉛直方向に所定間隔をおいて規則的に形成されている。さらに、カバー51の下面部51cにおいて搬送方向上流側寄り(図2では右寄り)の位置には、シートCSの表面に温風(乾燥風)を吹き付ける吹出口53が形成されている。吹出口53は、カバー51の長手方向(図2では紙面と直交する方向)に沿ってシートCSの幅方向全域に亘る長さで延びる略矩形状に開口し、搬送方向下流側へ向かう斜め下方へ温風を吹き出す。
また、カバー51の内部において吸気口52と対向する位置には、吸気口52を介してカバー51内へ空気を取り込むための複数(図2では1つのみ図示)のファンユニット54が配設されている。ファンユニット54は、前後が一部開口する四角箱状のファンケース54aと、ファンケース54a内に配設されたファンモーター55と、ファンモーター55の出力軸に固定されたファン56とを備えている。さらに、カバー51の内部には、吸気口52からファンユニット54が取り込んだ空気を吹出口53まで導くための空気流路部57が設けられている。すなわち、カバー51の内部には略J字状に形成された内壁面58a,58bが形成されるとともに、内壁面58a,58bにおける後端部がそれぞれファンケース54aの上面部及び下面部に連結される一方、その前下側の端部がそれぞれ下面部51cにおける吹出口53を挟む前後両側の箇所に連結されている。そして、カバー51の左右の両側面(図示略)と内壁面58a,58bとにより、カバー51内には空気が流れる空気流路部57が区画形成されている。
空気流路部57の内部には空気の流れ方向においてファン56と吹出口53との間の位置に、ヒーター59が設けられている。また、空気流路部57における吹出口53に至る先端部分は、吹出口53に近づくほど搬送方向Xの上流側から下流側に向かうように傾斜している。したがって、乾燥装置17は、ヒーター59を発熱させた状態でファン56を回転させることにより、吸気口52から取り込んでヒーター59が加熱した空気(温風)を、吹出口53から、搬送方向Xの上流側から下流側へ向かう斜め下方に向かって、シートCSの表面に吹き付けるようになっている。なお、空気流路部57内においてヒーター59よりも空気の流れ方向下流側の位置には、ヒーター59により加熱された空気の温度を検出する温度センサー61が設けられている。ヒーター59は、制御装置100によって、温度センサー61の検出温度が設定温度(目標温度)になるように加熱制御される。
また、図2に示すように、乾燥装置17のカバー51の下面部51cは、搬送ローラー対R2,R3間において搬送経路形成部材41の上面で規定される搬送面(又はシートCSの表面)と、所定の間隔をおいて対向する略水平面となっている。そして、シートCSの表面、カバー51の下面部51c及び従動ローラー34,35により、吹出口53からシートCSの表面(記録面)に吹き付けられた温風を滞留させてシートCS上のインクを乾燥させる第1の乾燥領域D1が形成されるようになっている。すなわち、第1の乾燥領域D1の底面がシートCS(又は搬送経路形成部材41)で構成されるとともに、第1の乾燥領域D1の天井面がカバー51の下面部51cで構成され、さらに第1の乾燥領域D1における搬送方向Xの上流端と下流端が、それぞれ従動ローラー34,35により形成される。なお、本実施形態では、第1の乾燥領域D1を形成する従動ローラー34,35により、第1の乾燥領域形成部材の一例が構成される。
また、乾燥装置17のカバー51の内部には、空気流路部57と下面部51cとに隣接する状態で区画された蓄熱空間部60が形成されている。蓄熱空間部60内の空気は、空気流路部57内の温風及びヒーター59の熱と、第1の乾燥領域D1に滞留する空気によって温められる。このため、蓄熱空間部60に隣接する空気流路部57内の空気、及び第1の乾燥領域D1に滞留した空気は、比較的放熱が抑えられるようになっている。
図2に示すように、第1の乾燥領域D1を搬送方向下流側で略塞ぐ搬送ローラー対R3よりも搬送方向下流側へ少し離れた位置には、シートCSの搬送方向Xにおける先端と後端を検知する検知手段の一例としてのセンサー62が設けられている。センサー62は、例えば搬送経路形成部材41の上面(搬送面)よりも下方位置に配置され、シートCSの下側からその先端及び後端を検知する。センサー62は、制御装置100と電気的に接続された反射型の光学式センサーで、図示しない光源部(発光素子)と受光部(受光素子)とを有する。
センサー62は、光源部が搬送面と直交する上方に向けて出射した光(検出光)の反射光を受光部が受光して、反射光の強さに応じた電気信号を制御装置100に出力する。例えば、センサー62は、シートCSが反射対象となったときに所定の閾値よりも大きいON値を出力する一方、シートCSが反射対象となっていないときに前記閾値以下となるOFF値を出力する。したがって、センサー62の出力値がOFF値からON値に変化することで、シートCSの先端が検知され、センサー62の出力値がON値からOFF値に変化することで、シートCSの後端が検知される。
センサー62に対して搬送面(つまりシートCS)を挟んで対向する上方位置には、シートCSの浮き上がりを規制するガイド板65が設けられている。ガイド板65は、搬送面との間隔が搬送方向Xの下流側ほど短くなる傾斜姿勢に配置されている。このガイド板65の下端部は、搬送方向Xにおいてセンサー62の光軸位置よりも下流側に位置し、かつ搬送面の上方へ所定距離(例えば2〜10mmの範囲内の値)だけ離れて位置している。この所定距離は、搬送面に裏面を接触させた想定される最も厚いシートCSの表面から僅か(例えば1〜8mmの範囲内の値)に上方へガイド板65の下端部が離間しうる値である。もちろん、ガイド板65と搬送面との距離は、上記値に限定されず適宜な値としてもよい。
ガイド板65は、その下端部にシートCSの表面が接触することにより、センサー62がシートCSの後端を検知できなくなるほど後端が浮き上がることを防止する機能を有する。つまり、ガイド板65は、その下端部にシートCSの表面が接触することにより、センサー62がシートCSの後端を検知できる範囲内にシートCSの位置を拘束する機能を有する。ガイド板65の下端部を、センサー62の光軸位置よりも搬送方向Xの下流側の位置に配置しているのは、センサー62がガイド板65の下端部を検知してしまう誤検知を回避するためである。ガイド板65は、搬送面との間隔が搬送方向Xの下流側ほど短くなる傾斜姿勢に配置されているので、例えばガイド板65が金属製などであってその下面が比較的反射率の高い反射面になっていても、反射型のセンサー62から出射されてガイド板65に当たった光は、センサー62(受光素子側)から外れた位置へ反射されるようになっている。
また、ガイド板65は、その下端部が搬送面に所定距離を隔てた近傍に位置し、かつその上端部が乾燥装置17から僅かの隙間を隔てた近傍に位置する。また、図5に示すように、ガイド板65は、幅方向Yの長さがシートCSの幅よりも長くなっている。このため、ガイド板65は、従動ローラー35よりも搬送方向Xの下流側の隙間をほぼ閉塞し、第1の乾燥領域D1から漏れた温風、つまり従動ローラー35を乗り越えたり、従動ローラー35間の隙間を通ったりして搬送方向Xの下流側へ流れた温風の大きな流路抵抗となる。このため、第1の乾燥領域D1から下流側へ漏れた温風は、ガイド板65と従動ローラー35との間におけるシートCSの表面側に滞留し、第2の乾燥領域D2を形成する。
ガイド板65は、下端部と上端部を折り返すことによりその強度を上げている。また、搬送ローラー対R2,R3等にシートCSが詰まる紙ジャムの発生時には、本体ケース12に設けられた不図示の蓋部を開けて、乾燥装置17を本体ケース12の外側に取り外すことで、詰まったシートCSを除去する作業が可能となっている。このとき、紙ジャムのシートCSを除去する作業を行うときにガイド板65の上端の折り返し部分に、手が当たっても傷付くことがない。なお、本実施形態では、ガイド板65により、第2の乾燥領域形成部材、拘束部材及びガイド部材の一例が構成される。また、従動ローラー34とガイド板65により、乾燥領域形成部材の一例が構成される。
また、センサー62よりも搬送方向Xの下流側の位置には、カール矯正機構18が設けられている。カール矯正機構18は、相対的に大径の搬送ローラー29(固定ローラー)と、搬送ローラー29よりも搬送方向Xの少し下流側に位置するデカールローラー対DR(作動ローラー対)とを有している。また、カール矯正機構18には、シートCSの先端部をデカールローラー対DRの隙間に案内するデカール板72が設けられている。デカール板72は、搬送方向Xの下流側ほど搬送面との間隔が徐々に短くなる傾斜姿勢で配置されている。カール矯正機構18は、従動ローラー36が図2に示す矯正位置に移動することで、シートCSをデカールローラー対DRに挟持させるとともに、その挟持位置と搬送ローラー29との間のシート部分に、カールと反対向きに所定の曲率で湾曲させた湾曲部を形成するようになっている。
制御装置100は、センサー62がシートCSの先端を検知した検知信号(先端検知信号)に基づき、その検知された先端がデカールローラー対DRの隙間に挿入したタイミングで、カール矯正機構18を矯正位置に作動させる。そして、制御装置100は、センサー62がシートCSの後端を検知した検知信号(後端検知信号)に基づき、その検知された後端がデカールローラー対DRを通過し終わった直後のタイミングで、カール矯正機構18を待機位置に復帰させる。
次に、カール矯正機構18の詳細な構成について図3を用いて説明する。図3(a)はカール矯正機構が待機位置に配置された状態を示し、図3(b)はカール矯正機構が矯正位置に配置された状態を示す。
カール矯正機構18は、幅方向Yに延びる軸部29aに支持された大径の搬送ローラー29と、幅方向Yに延びる軸部26a,36aにそれぞれ支持された小径の搬送ローラー26と従動ローラー36からなるデカールローラー対DRとを備えている。従動ローラー36が待機位置にあるときには、従動ローラー36と搬送ローラー26との離間距離がシートCSの厚さよりも長くなっており、シートCSは従動ローラー36に挟持されることなく、搬送ローラー26によって図3(a)に示す搬送経路で下流側に搬送される。
また、カール矯正機構18は、デカールローラー対DRの隙間にシートCSを案内するための下側のガイド板71と上側のデカール板72とを備えている。下側のガイド板71は、支持部74から搬送方向下流側に向けて複数の搬送ローラー29間の各隙間に配置されるように複数延設された櫛歯状に形成されている。この櫛歯状のガイド板71は、案内位置(図3(a))ではその上面が搬送経路形成部材41(図4参照)の上面41aと略面一となってシートCSの搬送面を形成し、退避位置(図3(b))ではカール矯正処理の妨げにならないように下方へ退避する構成となっている。一方、上側のデカール板72は、従動ローラー36と一体に移動する支持部75に傾斜姿勢で支持されている。そして、ガイド板71は搬送ローラー29によって搬送されるシートCSの裏面側をガイドする一方、デカール板72はシートCSの表面側をガイドするようになっている。
カール矯正機構18は、従動ローラー36とガイド板71を待機位置と矯正位置とに作動させる動力源となるカムモーター73(図7参照)と、カムモーター73の動力を従動ローラー36とガイド板71に伝達するカム機構80とを備えている。
図3(a),(b)に示すように、カム機構80は、カムモーター73(図7参照)の動力により回転するカム軸82と、カム軸82の回転に伴って回転するカム部材83,84と、カム部材83,84の回転にそれぞれ従動するレバー85,86とを備えている。レバー85の側面にはガイド板71を支持する支持部74が固定されている。また、レバー85は搬送方向Xの下流側に向けて斜め下方に延びる延出部85aを有し、延出部85aの端面(カムフォロア面)(図3では下面)にカム部材83が係合している。レバー85は、図示しない付勢部材(例えば、ねじりコイルばね)によって図3における反時計方向に付勢され、常時はカム部材83及びレバー85は図3(a)に示す待機時の回動位置に配置される。
また、レバー86は回動軸88を中心に回動可能となっている。レバー86は、回動軸88から下方に延びる延出部86aを有し、カム部材84はこの延出部86aの端面(カムフォロア面)に係合している。レバー86において回動軸88から上方に延びる支持部86bの先端部には、従動ローラー36の軸部36aが回転自在に支持されるとともに、デカール板72を支持する支持部75が取り付けられている。レバー86は、図示しない付勢部材(例えば、ねじりコイルばね)の付勢力によって図3における反時計方向に付勢され、常時はカム部材84及びレバー86が図3(a)に示す待機時の回動位置に配置される。なお、カム部材83,84及びレバー85,86は、シートCSの幅より長い軸長を有するカム軸82の軸方向両端部に1組ずつ設けられている。
カム軸82がカムモーター73の駆動に伴って図3(a)に示す待機位置から略180度回転すると、カム部材83,84の回転に伴って、レバー85が図3(a)における反時計方向に回動するとともに、レバー86が図3(a)における時計方向に回動し、各レバー85,86は図3(b)に示す矯正時の回動位置に配置される。この結果、ガイド板71は搬送面を形成する案内位置(図3(a))から、搬送面から下方へ退避する退避位置(図3(b))へ変位する。また、従動ローラー36が、その変位途中で搬送ローラー26との間にシートCSを挟持しつつ回動軸88を中心に時計方向(搬送方向Xの上流側方向)へ円弧状の経路で変位することで、シートCSの挟持位置と搬送ローラー29との間のシート部分を湾曲させてカールを矯正する図3(b)に示す矯正位置に配置される。
また、カムモーター73の駆動に伴ってカム軸82が図3(b)に示す待機状態から略180度回転すると、カム部材83,84の回転に伴って、レバー85が図3(b)における時計方向に回動するとともに、レバー86が図3(b)における反時計方向に回動する。この結果、従動ローラー36及びガイド板71は、図3(b)に示す矯正位置から図3(a)に示す待機位置に復帰する。
図4、図5に示すように、吹出口53からシートCSに吹き付けられた温風(図5に示す黒矢印)は、従動ローラー34,35間に滞留し乾燥領域D1を形成する。乾燥領域D1の搬送方向上流側には、軸部34aに一体回転可能に支持された複数(例えば5個)の従動ローラー34が幅方向Yに間欠的に配置されている。また、乾燥領域D1の搬送方向下流側には、軸部35aに一体回転可能に支持された複数(例えば5個)の従動ローラー35が幅方向Yに間欠的に配置されている。乾燥領域D1の下面は、搬送中のシートCSで覆われ、シートCSがないときには、一部を除いて搬送経路形成部材41の上面41aにより覆われる。そして、乾燥領域D1の上側は乾燥装置17の下面部51cに覆われ、下面部51cが乾燥領域D1の天井面となる。なお、乾燥領域D1の幅方向Yにおける両側面は、従動ローラー34,35の軸部34a,35aが軸支された板金などからなるフレームの側壁面(図示せず)に覆われるようになっている。
図4、図5に示す乾燥領域D1の搬送方向下流側が複数個の従動ローラー35で間欠的に覆われているだけなので、乾燥領域D1に滞留する空気の一部が、従動ローラー35の上側の隙間を通る図4、図5に実線矢印で示す経路で搬送方向Xの下流側へ漏れるとともに、従動ローラー35間の隙間を通っても搬送方向Xの下流側へ漏れる。しかし、本実施形態では、従動ローラー35よりも搬送方向Xの下流側の位置に、図5に示すようにシートCSの幅方向Y全域に亘る幅を有するガイド板65が設けられているので、乾燥領域D1から搬送方向Xの下流側に漏れた温風は、ガイド板65の上流側に滞留し第2の乾燥領域D2が形成される。つまり、本実施形態では、第1の乾燥領域D1から搬送方向下流側に漏れた温風をガイド板65が滞留させて第2の乾燥領域D2を形成することにより、各乾燥領域D1,D2を含む乾燥領域Dの全体が実質的に搬送方向Xの下流側へ拡張されている。
また、図6に示すように、ガイド板65がない比較例の構成では、乾燥領域D1から図6に実線矢印で示す経路で漏れた温風によりシートCSの後端が浮き上がる。そして、この浮き上がったシートCSの後端が上下動することが原因で、センサー62からの出力がON値とOFF値に交互に切り換わるチャタリングが発生する。このようなセンサー62のチャタリングが発生した場合、制御装置100はカール矯正機構18を正常に動作させることができず、シートCSに適切なカール矯正処理が施されなくなったり、エラー停止したりする。
そこで、本実施形態では、図4に示すようにガイド板65を設け、センサー62よりも搬送方向Xの下流側に位置するガイド板65の下端部に、シートCSの表面が接触することにより、センサー62が検知できなくなるほどシートCSの後端が浮き上がることを抑えるようにしている。つまり、ガイド板65の下端部にシートCSの表面が接触することにより、センサー62がシートCSの後端を検知できる範囲内にシートCSの搬送面から離れる方向の位置を拘束する。
また、ガイド板65は、搬送方向Xの下流側ほど搬送面に近づく傾斜姿勢で配置されているので、第1の乾燥領域D1から漏れた温風はガイド板65の下面に沿ってシートCSの表面側へ案内(誘導)される。また、第2の乾燥領域D2に滞留した空気の一部が、ガイド板65とシートCSとの隙間を通って搬送方向Xの下流側へ流れる。すなわち、図2に示すように、ガイド板65の下端とシートCSとの隙間は比較的狭いので、第2の乾燥領域D2からその隙間を通って比較的速い流速の気流FがシートCSの表面に沿って流れるようになっている。なお、ガイド板65とデカール板72との間の領域は、吹出口53から搬送方向下流側へかなり離れて空気の温度がかなり降温しているうえ、幅方向Yに亘ってほぼ塞ぐガイド板65の存在により、第2の乾燥領域D2よりも温度が一段低く、滞留する空気の熱が乾燥に寄与する率が低いため、本実施形態では乾燥領域とは定義されない。
次に、プリンター11の電気的構成を図7に基づいて説明する。図7に示すように、プリンター11は、ホスト装置200と通信可能に接続され、ホスト装置200から印刷ジョブデータを受信する。プリンター11は印刷制御をはじめとする各種の制御を司る制御装置100を備え、ホスト装置200からプリンター11が受信した印刷ジョブデータは制御装置100に入力される。制御装置100は、コンピューター101と、ヘッド駆動回路102と、モーター駆動回路103〜106と、ヒーター駆動回路107とを備えている。コンピューター101には、ヘッド駆動回路102、モーター駆動回路103〜106及びヒーター駆動回路107が電気的に接続されている。
コンピューター101は、ASIC109(Application Specific IC(特定用途向けIC))、CPU110、ROM111、RAM112および不揮発性メモリー113を備えている。ROM111には、各種制御プログラム及び各種設定データなどが記憶されている。不揮発性メモリー113には、ファームウェアプログラムをはじめとする各種プログラム及び印刷制御に必要な各種設定データなどが記憶されている。RAM112には、CPU110によって実行されるプログラムデータや各種設定データ、CPU110による演算結果及び処理結果である各種データ、並びにASIC109で処理された各種データなどが一時記憶される。
コンピューター101は、CPU110がROM111や不揮発性メモリー113に記憶されたプログラムを実行することで、各種の制御を行う。例えば、コンピューター101は、ヘッド駆動回路102を介して記録ヘッド47を制御するとともに、モーター駆動回路103〜106を介して給送モーター20、搬送モーター40、カムモーター73及びファンモーター55をそれぞれ駆動制御する。
コンピューター101は、モーター駆動回路103を介して給送モーター20を駆動し、ロール体RS(図1参照)からシートSTを給送するとともに、モーター駆動回路104を介して搬送モーター40を駆動することにより、給送されたシートSTを搬送ローラー21〜29の回転により搬送させる。
コンピューター101には、搬送装置14を構成する搬送モーター40の回転量に比例したパルス数のパルス信号を出力するロータリーエンコーダー67が接続されている。そして、コンピューター101は、印刷開始前のシートSTの先端が不図示のセンサーに検知された基準位置から、ロータリーエンコーダー67から入力するパルス信号のパルス数を計数し、その計数値から、シートST,CSの搬送位置を把握するようになっている。また、コンピューター101は、ロータリーエンコーダー67からのパルス信号に基づき、搬送モーター40の回転速度に比例する搬送速度及び搬送モーター40の回転方向に応じたシートの搬送される向きも検出する。
図7に示すように、搬送モーター40の出力軸には動力伝達切換装置68が接続されている。動力伝達切換装置68は、シートSTの搬送工程に応じて、搬送モーター40と搬送ローラー21〜29との間で動力の伝達先を切り換える。また、動力伝達切換装置68と搬送ローラー21〜29との間に介装された減速機構により、シート搬送速度は、カッター16による切断前よりも切断後の方が少し高速となっており、切断後の各シートCSは僅かな間隔をあけて搬送される。なお、ロータリーエンコーダー67は、シートSTの搬送位置などを検出できる限りにおいて、動力伝達切換装置68の動力伝達系の回転や、搬送ローラー21〜29の軸部の回転などを検出する構成としてもよい。
例えばコンピューター101は、温度センサー61の検出温度が設定温度(目標温度)になるようにヒーター駆動回路107を介してヒーター59の通電電流を制御することにより、乾燥装置17の吹出口53から吹き出される温風の温度を制御する。また、コンピューター101は、モーター駆動回路106を介してファンモーター55を駆動することによりファン56の回転速度を設定速度になるように制御し、吹出口53から吹き出される温風の流量を制御する。
さらにコンピューター101は、センサー62からの入力信号がOFF値からON値に変化したことをもってシートCSの先端を検知すると、その先端がデカールローラー対DRの隙間に挿入したタイミングで、カムモーター73をカム軸82の約180度分に相当する回転量だけ駆動し、カール矯正機構18を待機位置(図3(a))から矯正位置(図3(b))に配置する。また、コンピューター101は、センサー62からの入力信号がON値からOFF値に変化したことをもってシートCSの後端を検知すると、その後端がデカールローラー対DRの隙間を通過し終えたタイミングで、カムモーター73をカム軸82の約180度分に相当する回転量だけ駆動し、カール矯正機構18を待機位置(図3(a))に復帰させるようになっている。なお、センサー62が先端又は後端を検知したことを契機にロータリーエンコーダー67からのパルス信号のパルス数を計数してその計数値からその検知位置からの搬送距離を取得し、その搬送距離が、矯正動作開始用の第1設定距離又は復帰動作用の第2設定距離に達したタイミングで、カール矯正機構18を制御するようになっている。
<作用>
次に本実施形態のプリンター11の作用を説明する。
プリンター11の電源が投入されると、制御装置100がヒーター59の通電及びファンモーター55の駆動を開始することにより、乾燥装置17の吹出口53からの温風の送風が開始される。そして、温度センサー61の検出温度が設定温度に達すると、プリンター11は準備状態を終え、印刷を実施可能な待機状態となる。この待機状態では、乾燥装置17の吹出口53から吹き出された温風が乾燥装置17の下側における従動ローラー34,35間の領域に滞留し、温められた空気が滞留する第1の乾燥領域D1(図2、図4、図5を参照)が形成される。
そして、ホスト装置200から印刷ジョブデータを受信すると、制御装置100は、給送モーター20及び搬送モーター40を駆動することによるシートSTの搬送と、キャリッジモーター(不図示)を駆動することによるキャリッジ46の幅方向Yへの走査とを交互に行う。このとき、キャリッジ46の走査途中で記録ヘッド47が記録データに基づき選択されたノズル47aからインクを噴射することにより、シートSTの表面に印刷ジョブに基づく画像が1走査分ずつ形成される。こうしてシートSTの表面に印刷ジョブに基づく画像が印刷される。画像の印刷が施されインクが付着したシートSTは、その切断位置がカッター16に対応する位置まで搬送される度に、カッター16により1枚分の画像ごとに切断される。
そして、インクが未乾燥の状態にあるシートCSは、乾燥装置17の下側に形成された第1の乾燥領域D1へ順次搬送される。この第1の乾燥領域D1では、シートCSの表面に向かって吹出口53から温風が吹き付けられる。このため、シートCSの表面に付着したインクは、第1の乾燥領域D1に滞留する空気の熱と、シートCSの表面に向かって吹き付けられた温風(気流)とにより、その乾燥が進む。
図4、図5に示すように、第1の乾燥領域D1における搬送方向Xの下流端では、従動ローラー35を乗り越える流路(各図の矢印)、あるいは従動ローラー35間の隙間を通る流路で、温風が搬送方向Xの下流側へ、つまりセンサー62の上方空間に漏れる。このとき、漏れた温風によって仮にシートCSが浮き上がっても、図4に示すように、シートCSの表面におけるセンサー62よりも搬送方向Xの下流側の部位が、ガイド板65の下端部に接触することにより、シートCSはその後端がセンサー62の検知域内に留まるように搬送面から離れる方向(図4では上方向)に所定距離内の位置に拘束される。この結果、シートCSの後端がセンサー62の検知位置を通過するときにおけるシートCSの後端の浮き上がり量が小さく抑えられる。このため、例えば図6に示すようにガイド板65がない比較例の構成の場合に、シートCSの後端が大きく浮き上がることに起因して起こるセンサー62のチャタリング等を防止することが可能となる。
また、図6に示す比較例の構成では、仮にセンサー62の検知域が長くチャタリングがなくても、シートCSの後端が大きく浮き上がった場合、その浮き上がりがなかった場合に比べ早めに後端が検知されることになる。このため、カール矯正機構18が本来復帰すべき時期よりも早めに待機位置に復帰してしまい、シートCSの後端まで確実にカール矯正処理を施すことができなくなる心配がある。しかし、本実施形態では、センサー62の位置におけるシートCSの後端の浮き上がり量が小さく抑えられるため、仮に浮き上がった後端が少し早めに検知されて、カール矯正機構18が待機位置に復帰するタイミングが少し早まっても問題のない範囲なので、シートCSに対するカール矯正処理をその後端まで確実に施すことができる。
一方、第1の乾燥領域D1から搬送方向Xの下流側へ漏れた温風は、ガイド板65が流路抵抗となってガイド板65よりも搬送方向Xの上流側に滞留し、従動ローラー35とガイド板65との間に第2の乾燥領域D2を形成する。このため、乾燥領域Dが実質的に乾燥領域D1と乾燥領域D2とを含む範囲に、搬送方向Xの下流側へ拡張されたことになる。この結果、第2の乾燥領域D2の熱によってシートCS上のインクの乾燥が進む。また、第2の乾燥領域D2へ漏れた温風はガイド板65の下面に沿ってシートCSの表面側へ案内されるので、その案内された温風の気流によってもシートCS上のインクの乾燥が多少促進される。また、第2の乾燥領域D2の形成により、センサー62の上方空間では空気が滞留し、図6に示す比較例の構成に比べ、シートCSを浮き上がらせる気流が発生しにくくなる。このため、センサー62の位置におけるシートCSの後端の浮き上がりが発生しにくくなる。
また、図2に示すように、ガイド板65の下端部とシートCSとの間にある僅かな隙間が一種の絞りとして働き、その隙間から搬送方向Xの下流側へ比較的速い流速の気流FがシートCSの表面に沿って流れる。このため、ガイド板65よりも搬送方向Xの下流側、つまり第2の乾燥領域D2の下流側においても、この気流FによってシートCS上のインクは乾燥する。よって、気流FによってもシートCS上のインクの乾燥が促進される。
したがって、本実施形態のプリンター11では、シートCS上のインクの乾燥が促進されて、インクの乾燥に必要な時間が短く済む分、シートCSの搬送速度をより高速にすることが可能になる。この結果、プリンター11の印刷スループットを向上させることができる。
以上詳述したように本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)センサー62に対し搬送方向Xの下流側に少し離れた位置でシートCSに当たるガイド板65を設けたので、センサー62の位置におけるシートCSの浮き上がり量を小さく抑えることができ、シートCSの後端の浮き上がりに起因するセンサー62のチャタリング等を抑えることができる。このため、センサー62のチャタリング等が原因で、カール矯正機構18が動作不能に陥ることを回避できる。
また、シートCSの後端の浮き上がりに起因して後端位置が早めに検知され過ぎることを回避し、カール矯正動作の終了タイミングを決めるシートCSの後端位置の検知精度を高めることができる。よって、シートCSの後端まで確実にカール矯正処理を施すことができる。
(2)第1の乾燥領域D1から漏れた温風をガイド板65により滞留させることにより、第1の乾燥領域D1よりも搬送方向Xの下流側に第2の乾燥領域D2を形成することができる。つまり、乾燥領域Dを実質的に搬送方向Xの下流側へ拡張できる。このため、搬送方向Xにより広い乾燥領域Dを確保して、シートCS上のインクの乾燥を促進することができる。
(3)ガイド板65を、搬送面との間隔が搬送方向Xの下流側ほど狭くなる向きに傾斜させているので、第1の乾燥領域D1から漏れた温風をシートCSの表面側へ案内し、インクの乾燥を促進することができる。
(4)ガイド板65の下端部とシートCSとの隙間が比較的狭いので、その隙間を通って比較的速い流速の気流FがシートCSの表面に沿って流れる。よって、その気流Fの流速の効果により、ガイド板65よりも搬送方向Xの下流側の領域においても、シートCS上のインクの乾燥を進めることができる。
(5)ガイド板65を搬送面に対して傾斜させているので、例えばガイド板65が金属製などであってその下面が比較的反射率の高い反射面になっていても、反射型のセンサー62から出射されてガイド板65に当たった光は、センサー62(受光素子側)から外れた位置へ反射される。このため、仮にガイド板65の下面が金属面で比較的反射率が高いものであっても、センサー62がガイド板65を検知してしまう誤検知を回避できる。
(6)センサー62の検知対象領域は、ガイド板65が流路抵抗となって温風が滞留する第2の乾燥領域D2にあるので、シートCSの後端を浮き上がらせる気流が発生しにくくなる。このため、センサー62の位置においてシートCSの後端の浮き上がりが一層起きにくくなる。よって、ガイド板65の下端部がセンサー62に検知されないように、シートCSにおけるセンサー62よりも搬送方向下流側の部位の表面をガイド板65の下端部に接触させる構成としても、シートCSの後端がセンサー62の検知域から外れるほど浮き上がることを、ほぼ確実に防止することができる。
(7)第2の乾燥領域D2を形成する第2の乾燥領域形成部材と、シートCSの後端をセンサー62の検知域内に留めるべくシートCSを拘束する拘束部材とを兼ねたガイド板65を採用した。このため、部品点数の少ない比較的簡単な構成で、シートCS上のインクの乾燥を促進させつつ、シートCSの後端の浮き上がりに起因するセンサー62の誤検知を防止することができる。
なお、上記実施形態は以下のような形態に変更することもできる。
・拘束部材は、記録媒体の表面が接触することにより、記録媒体の後端を検知手段の検知域内に留められるように記録媒体を搬送面から所定距離内の位置に拘束しうる部材であればよい。例えば図8に示すように、記録媒体の後端の浮き上がりを抑えるシャフト91でもよい。このシャフト91は、センサー62の搬送方向下流側に搬送方向と直交する幅方向に延びた状態で、かつ搬送面から所定の間隔(例えば2〜10mmの範囲内の所定値(但しシートCSの厚さを超える値))をあけた位置に配置されている。また、シャフト91には、搬送方向下流側に向かうほど下降するように傾斜したガイド板部92が設けられている。このガイド板部92が、乾燥領域形成部材及び第2の乾燥領域形成部材の一例を構成する。このシャフト91によってシートCSが拘束され、その拘束箇所より搬送方向上流側に位置する後端の浮き上がり量を小さく抑えることができる。このため、センサー62のチャタリング等を防止できる。よって、カール矯正機構18によるカール矯正処理を適切に終了させることができる。また、シャフト91に設けられたガイド板部92により、温風をシートCSの表面付近に案内できるとともに、温風を滞留させて第2の乾燥領域D2が形成される。そして、センサー62の検知域が、空気の滞留する第2の乾燥領域D2内に位置することによっても、シートCSの浮き上がりは抑制される。
・拘束部材の一例を構成するガイド板は、第2の乾燥領域を形成しうる流路抵抗になればよく、図4に示すガイド板65のように搬送方向に対してその全部を傾斜させる必要はない。例えば図9に示すガイド板93は、搬送面に対して略垂直に配置されるとともに搬送面から所定の間隔をおいて下端部が位置する垂直板部93aと、垂直板部93aの下端部から搬送方向上流側に向かって斜め上方へ延びるガイド部93bとを有している。ガイド部93bは、シートCSの先端をガイド板93の下側を通るように案内するためのもので、例えばシートCSの幅方向に間欠的に設けられてもよい。また、ガイド板93にシートCSの先端が引っ掛かる心配がなければ、ガイド部93bは廃止できる。この構成によっても、センサー62のチャタリングを防止できるうえ、第1の乾燥領域D1から漏れた温風を滞留させた第2の乾燥領域D2を形成してシートCSの乾燥を促進できる。なお、ガイド板93が、乾燥領域形成部材及び第2の乾燥領域形成部材の一例を構成する。
・記録媒体を搬送面に吸着させる吸着手段を設けることもできる。例えば図10に示すように、センサー62に対して搬送方向Xに少し下流側の位置に、搬送面の一部を構成するその上面に複数の吸引孔94aが開口する吸着装置94を設ける。そして、吸着装置94に接続された吸引ポンプ95を駆動し、シートCSにおけるセンサー62よりも搬送方向下流側の部位を、吸引孔94aに作用する負圧によりその上面(搬送面)に吸着させて拘束する。センサー62の上方に配置されたガイド板96は、第1の乾燥領域D1から漏れた温風を滞留させて第2の乾燥領域D2を形成する機能を有する。この構成によっても、吸着装置94によるシートCSの拘束によりセンサー62のチャタリングを防止できるうえ、ガイド板96により第2の乾燥領域D2を形成することで、シートCSの乾燥を促進できる。なお、吸着装置94は、シートCSが通過した後、一定時間を経過しても次のシートが搬送されてこない場合は、吸引を停止させ、乾燥領域D2の温かい空気を吸引することを防止する。なお、吸着装置は、静電気力によりシートCSを静電吸着する静電吸着装置でもよい。
・図10において、ガイド板96は、その下端部が吸着装置94よりも搬送方向上流側に位置するように配置してもよい。この構成によれば、第2の乾燥領域D2内に吸着装置の吸引孔94aが位置しなくなるので、吸着装置94上にシートCSがないときに乾燥領域D2の温かい空気を吸着装置94が吸引して乾燥領域D2の温度を低下させることを極力防止できる。
・第1の乾燥領域D1を形成する搬送ローラー対R2,R3のうち搬送方向下流側の搬送ローラー対R3を廃止し、搬送ローラー対R2とガイド板65との間で乾燥領域Dを形成する構成としてもよい。この場合、従動ローラー34とガイド板65とにより乾燥領域形成部材が構成され、乾燥領域形成部材の後端であるガイド板65が、シートCSと接触してその後端がセンサー62の検知域外へ浮き上がることを抑える機能を有する。
・ガイド板を複数枚設けてもよい。例えば用紙を拘束するガイド板と、温風を用紙側へ案内するガイド板とを含む複数が挙げられる。
・制御装置100(制御手段)が検知手段による後端検知結果に基づき行う所定処理は、カール矯正処理に限定されない。例えばカール矯正機構18を廃止することもできる。所定処理は、検知手段の搬送方向下流側に設けられた加工装置が記録媒体に対して行う加工処理であってもよい。加工装置としては、記録媒体に折り目を付ける所定処理を行う折目形成装置、記録媒体にミシン目を入れる所定処理を行うミシン目形成装置、カットシートCSをさらに小さなサイズの複数枚に切断するカッター装置などを挙げることができる。また、乾燥後のシートに他種のインクや同種のインクを上塗り(二度塗り)する記録処理が、所定処理であってもよい。さらに、検知手段による後端検知結果に基づき、乾燥を終えたシートCSの後端が乾燥領域D1の出口である搬送ローラー対R3を通過したことを認識すると、排紙系の搬送ローラー26〜29の駆動速度を高速にして行われる排紙処理が、所定処理であってもよい。
・検知手段は、接触式センサーでもよい。この構成でも、シートCSの後端の検知域外への浮き上がりを防止できるので、接触式センサーの検知域内(接触子が接触可能な高さ)にシートCSの後端を留められ、チャタリング等の検知ミスを低減できる。また、検知手段は、透過型センサーでもよい。この場合、センサーの発光素子と受光素子の間の範囲内にシートCSが配置されても、シートCSが大きく浮き上がった場合にその後端が正規の位置よりも早期に検知されてしまい、デカール矯正処理が後端まで行われることなく早期に終了されてしまう不都合を回避できる。
・記録装置は、シリアルプリンターに限定されず、フルラインヘッド型あるいはマルチヘッド型のインクジェット式ラインプリンターでもよい。すなわち、記録ヘッドは、フルライン型記録ヘッドあるいはマルチヘッド型記録ヘッドでもよい。
・前記実施形態では、記録装置をインクジェット式記録装置に具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の液体や、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体を含む)を噴射したり吐出したりする液体噴射装置に具体化することもできる。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために熱硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の流体噴射装置に本発明を適用することができる。このように記録媒体は、紙などのシート(連続紙や単票紙)に限定されず、素子や配線等がインクジェットで形成される基板でもよい。また、合成樹脂や金属からなるシートでもよい。なお、本明細書において「液体」には、液体(無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等を含む)、液状体、流状体などが含まれる。要するに、乾燥手段からの乾燥風により乾燥が必要になる液体であれば足りる。
前記実施形態及び変形例等から把握される技術的思想を以下に記載する。
(1)前記乾燥領域形成部材に対し前記搬送方向の下流側に前記記録媒体に加工処理を施す加工手段(18)と、前記加工手段を前記検知手段が前記記録媒体の後端を検知した検知信号に基づき制御する制御手段(100)と、を備え、前記拘束部材は、前記加工手段に対して前記搬送方向の上流側に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の記録装置。この構成によれば、検知手段が後端位置を正しく検知できなくなる不都合が回避されるので、制御手段により加工手段が適切に駆動制御される。例えば加工手段により記録媒体に対して適切な加工処理を施すことができる。
(2)前記拘束部材における前記記録媒体が接触する部位は、前記検知手段よりも前記搬送方向の下流側に位置することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の記録装置。上記構成によれば、拘束部材により記録媒体の後端が検知手段の検知域外に移動することを抑えうるように記録媒体を拘束しつつ、検知手段により拘束部材が誤検知されることを防止できる。
11…記録装置の一例であるプリンター、14…搬送手段の一例である搬送装置、15…記録部、16…カッター、17…乾燥手段の一例である乾燥装置、18…カール矯正手段(加工手段)の一例であるカール矯正機構、21〜29…搬送ローラー、34…乾燥領域形成部材の一例を構成するとともに搬送部材の一例である従動ローラー、35…乾燥領域形成部材を構成するとともに搬送部材の一例である従動ローラー、47…記録ヘッド、50…ヒーター、51…カバー、52…吸気口、53…吹出口、54…ファンユニット、55…ファンモーター、56…ファン、62…検知手段の一例であるセンサー、65…第2の乾燥領域形成部材、拘束部材及びガイド部材の一例であるガイド板、72…デカール板、91…拘束部材及びガイド部材の一例であるシャフト、92…ガイド板部、93…拘束部材及びガイド部材の一例であるガイド板、93a…垂直板部、93b…ガイド部、94…吸着装置、95…吸引ポンプ、96…第2の乾燥領域形成部材を構成するガイド板、100…制御手段の一例である制御装置、101…コンピューター、R2,R3…搬送ローラー対、DR…デカールローラー対、ST,CS…記録媒体の一例であるシート、X…搬送方向、Y…幅方向、D…乾燥領域、D1…第1の乾燥領域、D2…第2の乾燥領域、F…気流。

Claims (4)

  1. 液体の付着により記録が施される記録媒体を搬送方向の上流側から下流側へと搬送する搬送手段と、
    搬送される記録媒体に搬送経路の途中で記録を施す記録ヘッドと、
    前記搬送手段により搬送される前記記録媒体の搬送経路の途中において前記記録媒体の前記液体が付着した表面と対向する位置に形成された吹出口から前記表面に向けて加熱した空気を吹き出すことにより前記記録媒体に乾燥処理を施す乾燥手段と、
    前記乾燥手段の前記吹出口よりも前記搬送方向の下流側に配置され前記記録媒体の前記搬送方向の後端を検知する検知手段と、
    前記乾燥手段の前記吹出口から吹き出された前記空気を前記記録媒体の表面側において滞留させて乾燥領域を形成する乾燥領域形成部材と、
    を備え、
    前記乾燥領域形成部材は、
    前記搬送方向において前記吹出口の上流側及び下流側に配置され前記記録媒体を搬送する一対の搬送部材と、
    前記一対の搬送部材よりも前記搬送方向の下流側に配置され、前記記録媒体の表面が接触することにより、前記検知手段が前記記録媒体の後端を検知可能な位置に拘束する拘束部材とを有し、
    前記乾燥領域は、前記乾燥手段の前記吹出口から吹き出された空気を前記記録媒体の表面側における前記一対の搬送部材の間に滞留させて形成される第1の乾燥領域と、前記第1の乾燥領域から前記搬送方向の下流側へ漏れた空気を前記拘束部材が前記記録媒体の表面側において滞留させて形成される第2の乾燥領域とを含むことを特徴とする記録装置。
  2. 前記拘束部材は、前記第1の乾燥領域から前記搬送方向の下流側へ漏れた空気を前記記録媒体の表面へ誘導するガイド部材であることを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  3. 前記ガイド部材は、前記搬送方向の下流側ほど前記記録媒体の搬送面に近づくように傾斜する姿勢で配置されたガイド板であり、
    前記検知手段は、前記記録媒体の搬送経路に向かって出射した光の反射光を検出することで前記記録媒体の後端を検知する反射型の検知手段であることを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  4. 前記乾燥領域形成部材及び前記検知手段よりも前記搬送方向の下流側に配置され前記記録媒体のカールを矯正するカール矯正手段と、
    前記カール矯正手段を前記検知手段が前記記録媒体の少なくとも後端を検知した検知信号に基づき制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1乃至のうちいずれか一項に記載の記録装置。
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