JP2013056490A - 媒体搬送装置および記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乾燥領域における乾燥効率の低下を抑制することができる媒体搬送装置及びこの媒体搬送装置を備える記録装置を提供する。
【解決手段】カットシートCSを搬送方向の上流側から下流側へ搬送する搬送手段と、搬送されるカットシートの搬送経路の途中においてカットシートの表面と対向する位置に形成された吹出口53から表面に向けて加熱した空気を吹き出すことによりカットシートに乾燥処理を施す乾燥手段と、乾燥手段よりも搬送方向の下流側の位置に配置され、搬送方向と交差する方向に沿う軸線を中心として回転する回転軸35Jと、軸線方向へ互いに間隔を設けて回転軸に支持されるとともにカットシートの表面に対して当接する複数のローラー本体部35Rと、を有する搬送ローラー35と、回転軸においてローラー本体部を支持しない領域に配置され、吹出口から吹き出された空気の搬送方向への流れを規制する羽形状部35Hと、を備えた。
【選択図】図4

Description

本発明は、媒体搬送装置およびこの媒体搬送装置を備えた記録装置に関する。
一般に、媒体(記録媒体)に対して液体を付着させることで記録を行う記録装置の一例として、インク(液体)を噴射する液体噴射ヘッドを記録ヘッドとして備えたインクジェット式の液体噴射装置が広く知られている。そして、こうした記録装置には、例えば、特許文献1に開示されているように、搬送手段によって搬送される記録媒体の搬送経路途中においてインクが付着した記録媒体に乾燥処理を施す乾燥手段を設けた媒体搬送装置が備えられている。
乾燥手段は、外部から空気を取り入れるための吸引ファンと、取り入れられた空気を温めるための加熱ヒーターと、温められた空気(温風)を搬送途中の記録媒体に向けて吹き出す吹出口と、を備えている。そして、媒体搬送装置は、乾燥手段によって温風を吹出口から吹き出して記録媒体に吹き付けることにより、記録媒体に付着したインクを乾燥させる乾燥処理を施す。その後乾燥処理が施された記録媒体は、搬送手段によって乾燥手段よりも搬送方向下流側に搬送され、排出口から排紙される。
特開2009−045861号公報
ところで、特許文献1の記録装置が備える媒体搬送装置では、乾燥手段が記録媒体の搬送経路の上方位置に設けられるとともに、その乾燥手段よりも記録媒体の搬送方向の下流側位置に、記録媒体を上下両側から挟んで対向する上側区画壁と下側区画壁とで区画された乾燥領域(乾燥室)が形成されている。また、乾燥領域は、記録媒体の搬送方向の上流側に設けられた搬送ローラーと下流側に設けられた搬送ローラーとによって、その搬送方向においても区画形成されている。そして、このように区画形成された乾燥領域において、乾燥手段の吹出口から吹き出された温風を滞留させることによって、記録媒体に乾燥処理を施すことができる。
しかしながら、搬送方向において、記録媒体に吹き付けられる温風が主に流れる方向となる搬送方向下流側に位置する搬送ローラーは、通常、記録媒体と当接する複数のローラー本体部が搬送ローラーの回転軸の軸線方向に互いに間隔を設けて支持される。また、ローラー本体部の外径の方が搬送ローラーの回転軸の外径よりも大きく形成されている。このため、ローラー本体部が記録媒体と当接した状態において、これらの径の差異によって回転軸にはローラー本体部が支持されていない領域において周囲に空間領域が形成されるので、この空間領域から温風が搬送方向に流れて乾燥領域外に漏れ出てしまう。この結果、乾燥領域における乾燥効率が低下することがあった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は乾燥領域における乾燥効率の低下を抑制することができる媒体搬送装置及びこの媒体搬送装置を備える記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の媒体搬送装置は、表面に液体が付着した媒体を搬送方向の上流側から下流側へ搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記媒体の搬送経路の途中において前記媒体の前記表面と対向する位置に形成された吹出口から前記表面に向けて加熱した空気を吹き出すことにより前記媒体に乾燥処理を施す乾燥手段と、前記搬送手段における前記乾燥手段よりも前記搬送方向の下流側の位置に配置され、前記搬送方向と交差する方向に沿う軸線を中心として回転する回転軸と、前記軸線方向へ互いに間隔を設けて前記回転軸に支持されるとともに前記媒体の表面に対して当接する複数のローラー本体部と、を有する搬送ローラーと、前記回転軸においてローラー本体部を支持しない領域に配置され、前記吹出口から吹き出された前記空気の前記搬送方向への流れを規制する気流規制部材と、を備えた。
この構成によれば、乾燥手段から加熱されて吹き出される空気が、媒体の乾燥処理が施される表面領域から搬送ローラーの回転軸においてローラー本体部を支持しない領域を通過して搬送方向へ流れることを規制する。この結果、加熱された空気が媒体の表面領域に滞留する確率が高くなる。従って、乾燥手段による媒体の乾燥処理において乾燥効率の低下を抑制することができる。
本発明の媒体搬送装置において、前記乾燥手段は吸気口を備え、前記気流規制部材は、前記吹出口から吹き出された前記空気の流れ方向を前記吸気口に向かう方向に規制する。
この構成によれば、乾燥手段から加熱されて吹き出される空気の搬送方向への流れを規制して、吹き出された空気を吸気口側に戻すようにできるので、乾燥手段によって加熱される空気の温度上昇が素早く行われるようにできる。
本発明の媒体搬送装置において、前記気流規制部材は、前記搬送ローラーに備えられるとともに、前記回転軸の回動に伴って変位することによって、前記空気の前記搬送方向への流れを規制する。
この構成によれば、乾燥手段から加熱されて吹き出される空気の搬送方向への流れを搬送ローラーの回転軸の回動によって規制することができるので、乾燥手段による媒体の乾燥処理における乾燥効率の低下の抑制を、媒体の搬送手段を利用して行うことができる。
本発明の媒体搬送装置において、前記気流規制部材は、前記回転軸が前記媒体を搬送方向に搬送する際の回転方向と逆方向に回転することによって、前記吹出口から吹き出された前記空気の前記搬送方向への流れを規制する状態に変位する。
この構成によれば、媒体表面近傍の空気が搬送方向と逆方向へ流れるように気流規制部材が変位するので、空気が吸気口の方向へ流れる状態に気流規制部材が変位するまでの間において、空気の搬送方向への流れを規制することができる。
本発明の媒体搬送装置において、前記気流規制部材は、前記回転軸の前記逆方向の連続回転により連続的に変位することによって、前記吹出口から吹き出された前記空気の前記搬送方向への流れを規制する。
この構成によれば、搬送ローラーにおける気流規制部材が連続して逆回転することで、吹き出された空気を例えば乾燥手段の吸気口に向けて送風することができるので、乾燥手段から加熱されて吹き出される空気の搬送方向への流れをより確実に規制する。また、乾燥装手段による空気の再加熱が素早く行われることになるので、吹き出される空気を設定温度に素早く加熱上昇させることができる。
本発明の媒体搬送装置において、前記気流規制部材は、前記回転軸の軸線に対して対称位置に備えられる。
この構成によれば、ローラー本体部が支持されない領域において、乾燥手段から加熱されて吹き出される空気の搬送方向への流れを、回転軸の軸線方向と交差する方向の両側で同時に規制することができる。従って、搬送ローラーを通過して搬送方向に流れる空気を効率よく規制することができる。
本発明の記録装置は、搬送される媒体の表面に搬送経路の途中で液体を付着させて記録を施す記録ヘッドと、上記構成の媒体搬送装置と、を備えた。
この構成によれば、乾燥手段から加熱されて吹き出される空気が、記録ヘッドによって液体が付着された媒体に対して乾燥処理が施される表面領域から、ローラー本体部間を通過して搬送方向へ流れることを規制するので、加熱された空気が媒体表面に滞留する確率が高くなる。従って、乾燥手段による媒体の乾燥処理において乾燥効率の低下を抑制することができる記録装置を提供することができる。
本発明に係る実施形態の記録装置の概略構成図。 実施形態の記録装置に備えられた媒体搬送装置の部分構成を示す断面図。 気流規制部材としての羽形状部が設けられた搬送ローラーの構造を示す図で、(a)は全体斜視図、(b)は(a)における3b−3b線矢視断面図。 (a)は温風が搬送方向に流れないように規制する状態に変位した羽形状部を示す構造図、(b)は温風が搬送方向に流れないように規制するとともに乾燥装置の吸気口に向けて流れる状態に変位した羽形状部を示す構造図。 搬送ローラーが逆方向に連続回転する場合に羽形状部によって発生する乾燥装置の吸気口に向けた温風の送風状態を示す構造図。 (a)(b)は搬送ローラーに備えられた羽形状部の別の形状を示す断面図。 変形例の気流規制部材としての移動部材の構成を示す断面図。
以下、本発明を、ロール状に巻かれたロール紙から給送される長尺の媒体としてのシート(用紙)に対して、液体としてのインクを記録ヘッドとして機能する液体噴射ヘッドから噴射して画像を記録する記録装置において具体化した実施形態について、図を参照して説明する。
図1に示すように、液体噴射装置11は、本体ケース12と、本体ケース12の前側面に開口する排紙口12aと、排紙口12aから排出された印刷後のカットシートCSを載置可能に外側(図1では前方側)へ向かって略水平に延出する排紙部12b(排出トレイ)とを備えている。
本体ケース12内には、長尺状のシートST(例えば連続紙)がロール状に巻回されたロール体RTを取着する給紙部13と、給紙部13から排紙部12bに向かって延びる搬送経路に沿ってシートSTを搬送する搬送手段を備えた媒体搬送装置14とが設けられている。また、本体ケース12内には、搬送経路の途中でシートSTに対してインク滴を噴射して記録を施す記録部15と、記録後のシートSTを所定長さのカットシートCS(単票紙)に切断するカッター16とが設けられている。また、カッター16よりも搬送方向下流側(図1では前方側)には、カットシートCSの記録面(表面)に温風(乾燥風)を吹き付けてインクを乾燥させる乾燥手段の一例としての乾燥装置17が設けられている。さらに、乾燥装置17よりも搬送方向下流側(前方側)には、カットシートCSのカール(巻きぐせ)を矯正するカール矯正機構18(デカール機構)が設けられている。このカール矯正機構18は、カール矯正機能の他に搬送機能も備えて搬送手段の一部を構成する。また、本実施形態では、シートSTとカットシートCSが、媒体(記録媒体)の一例を構成している。
給紙部13は、ロール体RTを回転可能に支持する回転軸19と、回転軸19を回転させる給送モーター(不図示)とを備えている。そして、給送モーターの駆動に伴って回転軸19が右方向から見て反時計方向に回転することにより、ロール体RTからシートSTが繰り出される。
媒体搬送装置14は、シートSTおよびカットシートCSを搬送方向の上流側から下流側すなわち後から前へ向かって搬送する複数の搬送ローラー(駆動ローラー)21〜26と、各搬送ローラー21〜26との間でシートSTおよびカットシートCSを挟持する搬送ローラー(従動ローラー)31〜36とを備えている。そして各搬送ローラー21〜26の回転に伴い各搬送ローラー31〜36が対をなして従動して回転することにより、シートSTおよびカットシートCSをローラー間に挟持しながら搬送する搬送手段として機能する。なお、互いに対をなす搬送ローラー23と搬送ローラー33を搬送ローラー対R1、搬送ローラー24と搬送ローラー34を搬送ローラー対R2、搬送ローラー25と搬送ローラー35を搬送ローラー対R3と呼ぶことにする。
搬送ローラー26よりも搬送方向上流側(図1では後方側)には、大径の搬送ローラー27が設けられ、この搬送ローラー27と、搬送ローラー27に対して搬送方向下流側に配置されたそれぞれ小径の搬送ローラー26と搬送ローラー36とによってデカールローラー対DRが構成される。カール矯正機構18は、印刷中において、このデカールローラー対DRを構成する搬送ローラー36を、カールの向きと逆向きに湾曲させる矯正力をカットシートCSに与えうる矯正位置に移動させることにより、カットシートCSにカール矯正処理を施す。また、媒体搬送装置14は、搬送ローラー25に搬送されるカットシートCSを下側から支持する搬送経路形成部材41を乾燥装置17と対応する位置に備えている。
記録部15は、本体ケース12内における搬送経路の上側に、搬送方向と交差(直交)するシートSTの幅方向(左右方向)に沿って水平に延びる状態で架設されたガイド軸45と、ガイド軸45に沿って左右方向に移動可能な状態でガイド軸45に支持されたキャリッジ46とを備えている。キャリッジ46には搬送されるシートSTに対向する状態で液体噴射ヘッドが記録ヘッド47として取り付けられている。記録ヘッド47には、液体の一例であるインクを噴射する複数のノズル47aが設けられている。そして、キャリッジ46がガイド軸45に案内されつつ左右方向(主走査方向とも呼ぶ)に沿って往復移動することにより、キャリッジ46と共に記録ヘッド47が主走査方向に往復移動する。
また、記録部15は、搬送されるシートSTを挟んで記録ヘッド47と対向する位置に、シートSTを下側から支持する支持台48を備えている。支持台48は、その上面に開口する複数の吸引孔(図示略)を通じてシートSTを吸着する吸引機構49を内装している。そして、支持台48に吸着されて支持されたシートSTの表面(図1では上面)に、記録ヘッド47のノズル47aからインクが噴射されることで、シートSTにインクの付着による記録(印刷)が施される。
カッター16は、記録が施されたシートSTを切断する。シートSTの切断は、搬送手段によるシートSTの搬送を停止させた状態で行われる。すなわち、カッター16は、回転が停止した状態の搬送ローラー対R1,R2に両側を挟持されたシートSTの略中央部分を左右方向に切り込みながら移動することにより、シートSTを切断して所定の長さのカットシートCSに分離する。
さらに、媒体搬送装置14には、カッター16よりも搬送方向下流側となる位置に、記録処理によってインクが付着したカットシートCSに乾燥処理を施す乾燥手段の一例としての乾燥装置17が備えられている。すなわち、乾燥装置17は、搬送ローラー対R2,R3の間に挟まれた搬送領域であって、搬送経路形成部材41の上方となる領域に配置されている。また、乾燥装置17は、左右方向においてカットシートCSの最大幅に対応する長さを有し、カットシートCSの幅方向の全域に加熱されて温められた空気つまり温風を吹き付けることが可能となっている。そして、カットシートCSの表面(記録面)に温風(乾燥風)を吹き付けることで、カットシートCSにインクを乾燥する乾燥処理を施す。なお、乾燥装置17は、液体噴射装置11に備えられた制御部60によって温度制御及び送風制御が行われる。
次に、乾燥装置17について図2を参照して説明する。図2に示すように、乾燥装置17は、略直方体形状をなすカバー51を有している。カバー51は、上面部51a、前側面部51b、下面部51c、後側面部51d、及び左右方向の側面部(図示せず)を有している。また、前側面部51bと下面部51cとの間には、前方に向かって上昇する斜面部51eを有している。
カバー51の搬送方向下流側の前側面部51bには、複数(図2では5つ図示)の吸気口52が鉛直方向に所定間隔をおいて規則的に形成されている。さらに、カバー51の下面部51cには搬送方向上流側寄り(後寄り)の位置に、カットシートCSの表面に向かって温風F1を吹き出す吹出口53が形成されている。吹出口53は、カバー51における下面部51cに、左右方向に沿ってカットシートCSの幅方向全域に亘る長さで延設された略矩形の開口を有している。
また、カバー51の内部において吸気口52と対向する位置には、複数(図2では1つのみ図示)のファンユニット54が配設されている。ファンユニット54は、前後が一部開口する四角箱状のファンケース54aと、ファンケース54a内に配設されたファンモーター55と、ファンモーター55の出力軸に固定されたファン56とを備えている。さらに、カバー51の内部には、ファンユニット54が吸気口52からカバー51内へ取り込んだ空気を吹出口53まで導くための空気流路部57が設けられている。カバー51の内部では、略J字状に形成された内壁面57a,57bの前端部がそれぞれファンケース54aの上面部及び下面部に連結される一方、その後下側の端部が下面部51cに対して吹出口53を挟む前後両側の箇所に連結されている。そして、空気流路部57は、各内壁面57a,57bとカバー51の左右側面部(図示略)とにより区画形成されている。
空気流路部57の内部には、空気の流れ方向においてファン56と吹出口53との間の位置に空気を加熱するヒーター58が設けられている。また、空気流路部57の吹出口53側の先端部分は、吹出口53側ほど搬送方向下流側(前方側)へ向かうように傾斜している。したがって、乾燥装置17は、ヒーター58を発熱させた状態でファン56が回転することにより、吸気口52から取り込んでヒーター58が加熱した空気すなわち温風F1を、吹出口53から搬送方向下流側へ向かう斜め下方へ吹き出す。
さらに空気流路部57内においてヒーター58よりも空気流れ方向下流側の位置には、空気の温度を検出する温度センサー59が設けられている。ヒーター58は、制御部60によって、温度センサー59の検出温度が設定温度(目標温度)になるように加熱制御される。
乾燥装置17のカバー51の下面部51cは、図2に示すように、搬送経路形成部材41の上面(搬送面)と所定の間隔をおいて対向する略水平面となっている。そして、カットシートCSの表面、カバー51の下面部51c及び搬送ローラー34,35により囲まれた領域が、吹出口53からカットシートCSの表面(記録面)に吹き付けられた温風を滞留させる乾燥領域KSとして形成される。すなわち、カットシートCS(又は搬送経路形成部材41)によって乾燥領域KSの底面が形成され、カバー51の下面部51cによって乾燥領域KSの天井面が形成される。さらに搬送ローラー34および搬送ローラー35によって、乾燥領域KSの搬送方向における上流端面および下流端面がそれぞれ形成される。そして、図2において太線矢印で示すように、吹出口53から温風F1を吹き出すことで、乾燥領域KSに温められた空気を滞留させカットシートCSに付着したインクを乾燥させる。
乾燥領域KSを形成する搬送ローラー35は、搬送方向と交差する左右方向に沿う軸線を中心として回転する回転軸35Jにおいて軸線方向へ互いに間隔W(図3(a)参照)を設けて支持されるとともに、回転軸35Jの外径よりも大きい外径を有する複数(図3では5つ)のローラー本体部35Rを有して構成されている。すなわち、搬送ローラー35は、軸線方向(左右方向)に間隔Wをおいて設けられたローラー本体部35RがカットシートCSの表面に対して当接する。従って、搬送ローラー35は、搬送ローラー25の回転によって搬送されるカットシートCSに対してローラー本体部35Rが当接することによって回転し、カットシートCS(またはシートST)の表面に付着したインクの転写を抑制しつつカットシートCS(またはシートST)を搬送する。こうして、搬送ローラー35は搬送手段の一部として機能する。なお、本実施形態では、ローラー本体部35Rに、撥液性(例えば撥水性)を有するローラー(例えばスポンジ製ローラー)が採用されている。
この結果、搬送ローラー35には、回転軸35Jにおけるローラー本体部35Rを支持しない領域において、回転軸35Jとローラー本体部35Rとの外径差に応じた空間領域が回転軸35Jの周囲に形成される。このため、吹出口53からカットシートCSに吹き付けられた温風F1は、乾燥領域KSの搬送方向下流端面を形成する搬送ローラー35において回転軸35Jの上下に形成される空間領域を通過し、図2に破線矢印で示したように、温風F2となって搬送方向下流側に流出してしまう。そして、流出した温風F2は、そのまま搬送経路に沿って流れてカール矯正機構18を通過し、搬送方向下流側に位置する排紙口12aから吹き出てしまう。このためインクの乾燥効率が低下する。
そこで、本実施形態の液体噴射装置11では、搬送ローラー35の空間領域において搬送方向に流出する温風F2の発生を抑制するように、図2では説明の都合上図示していない搬送方向への流れを規制する気流規制部材を搬送ローラー35の空間領域に備える。この気流規制部材について、図3(a),(b)を参照して説明する。なお、本実施形態では、気流規制部材は、回転軸35Jにおいてローラー本体部35Rが支持されていない領域のうち、ローラー本体部35R間の間隔Wにおいて形成される空間領域(これを「間隔領域RS」と呼ぶ)に形成されるものとして説明する。
図3(a),(b)に示すように、搬送ローラー35には、軸線方向(左右方向)におけるローラー本体部35R間の間隔Wに形成される間隔領域RSに、回転軸35Jの回動に伴って回動する羽形状部35Hが気流規制部材として形成されている。羽形状部35Hは、回転軸35Jの軸線に対して対称位置に備えられるとともに、羽の厚さが寸法L2、羽の外周がローラー本体部35Rの外周よりも寸法L1だけ回転軸35J側に退いた形状で、回転軸35Jの軸線方向(左右方向)に沿って延びる平板形状で設けられている。
本実施形態では羽形状部35Hはローラー本体部35Rと一体で形成されている。従って、羽形状部35Hはローラー本体部35Rと同じ材料(例えばスポンジ材料)であることから、寸法L2は、ローラー本体部35Rの材料に応じて、羽形状部35Hが温風の搬送方向への流れを規制できる範囲で最も小さい値となっている。また、寸法L1は、ローラー本体部35RがカットシートCSに当接した状態において、羽形状部35HがカットシートCSと接触することなくカットシートCSに隣接する状態になる値となっている。
また、液体噴射装置11では、制御部60によって搬送ローラー35の回動を制御し、搬送ローラー35に形成された羽形状部35Hを、回転軸35Jを中心に回動させて変位させる。すなわち、図3(a)に示すように、制御部60は搬送ローラー35(回転軸35J)の回動状態を検出センサー61で検出する。そして検出センサー61の検出データに基づいてモーター62を回動させ、搬送ローラー対R3における駆動ローラーである搬送ローラー25(図2参照)を回動させることによって、従動ローラーである搬送ローラー35を回動させる。なお、検出センサー61の検出方式としては、エンコーダー(ロータリーエンコーダー)方式や、回転軸35Jに設けた突起部によってマイクロスイッチをオンオフさせる制御方式など周知の方式が採用できる。
次に、液体噴射装置11に備えられた媒体搬送装置14における作用、すなわち羽形状部35Hの変位による温風の搬送方向への流れの規制作用について、図4(a),(b)を参照して説明する。なお、図4(a),(b)において既に説明した要素については同符号を付し、それらの説明を省略する。
図4(a)に示すように、カットシートCSを搬送中の搬送ローラー35において、例えば羽形状部35Hが二点鎖線で示した位置すなわち前後方向に並んだ状態にある場合、回転軸35Jの上下において間隔領域RSが搬送方向に連通する。そこで、制御部60は、モーター62を駆動して搬送ローラー25を右から見て反時計方向に回転駆動させ、カットシートCSを搬送方向(前方向)に移動させるとともに搬送ローラー35を回転軸35Jを中心に右から見て時計方向に回転させる。そして、検出センサー61の検出データに基づいて、羽形状部35Hが変位して図中実線で示した位置、つまり回転軸35Jの上下において羽形状部35Hが鉛直方向に並んだ状態になったとき、搬送ローラー25の回転を停止させる。なお、乾燥装置17において加熱を開始する初期段階となるウオームアップ時などの場合は、搬送ローラー35がカットシートCSを挟持しない状態で、上記動作が行われる。
この回転軸35Jの上下において鉛直方向に並んだ状態に変位した羽形状部35Hは、回転軸35Jの上下におい間隔領域RSが搬送方向に連通しないように規制する。従って、乾燥装置17のカバー51の下面部51cに設けられた吹出口53から吹き出した温風F1は、搬送方向への流れが羽形状部35Hによって規制されるため、図中実線矢印で示す温風F2となって乾燥領域KS側に戻される。この結果、温風F1は搬送方向に流出することなく乾燥領域KSに滞留してカットシートCSの表面を乾燥処理する。
なお、乾燥処理が終了すると、次の乾燥対象となる表面が乾燥領域KSに位置するように搬送ローラー25が回転してカットシートCSを搬送方向に所定量搬送する。この搬送に際しても、搬送ローラー35は、制御部60によって回転駆動され、回転軸35Jの上下において羽形状部35Hが鉛直方向に並んだ状態になったとき、その回転が停止される。この動作が繰り返し行われることで、カットシートCSの表面の乾燥処理が行われる。
なお、図4(a)に示すように、搬送ローラー35とカバー51との間において隙間GPが存在する場合、この隙間GPを介して上方に流出する温風F3が発生する。この温風F3はカバー51の前側面部51bと下面部51cとの間に形成された斜面部51eに沿って流れ、図中破線矢印で示すように吸気口52からカバー51内に吸入される。この結果、温風F3が加熱されるので、ヒーター58は設定温度から低下した温度の温風F3を加熱して短時間で設定温度に上昇させ、再び温風F1として吹き出す。
そこで、制御部60は、このように乾燥装置17の吸気口52へ流れる温風F3の流量がより多くなるように搬送ローラー35を回転させる場合もある。すなわち、図4(b)に示すように、制御部60は、モーター62を駆動して搬送ローラー25を右から見て反時計方向に回転駆動させ、カットシートCSを搬送方向(前方向)に移動させるとともに搬送ローラー35を回転軸35Jを中心に右から見て時計方向に回転させる。そして、検出センサー61の検出データに基づいて、羽形状部35Hが図中二点鎖線で示したような前後方向に並んだ状態の位置ではなく、図中実線で示した位置つまり鉛直方向に対して反時計方向に90度よりも小さい角度α傾いた状態になったとき、搬送ローラー25の回転を停止させる。
この変位によって羽形状部35Hは、回転軸35Jの下側におい乾燥領域KSと羽形状部35Hの前方に位置する間隔領域RSとが搬送方向で連通する領域を抑制する一方、羽形状部35Hの傾き方向に沿って温風F1が流れるように導く。従って、カバー51の下面部51cに設けられた吹出口53から吹き出した温風F1は、搬送方向への流れが羽形状部35Hによって規制されるため、図中破線矢印で示す搬送方向へ流出する温風F2の発生は少なくなる。一方、羽形状部35Hの傾きに沿って吸気口52に向かって流れる温風F3の流量が多くなる。なお、羽形状部35Hの傾きの角度αは、カバー51(斜面部51e)の形状や吸気口52の配置位置に依存して、温風F2の流量が少なく温風F3の流量が多くなる適切な値に設定される。
上記説明した実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)乾燥装置17から加熱されて吹き出される空気つまり温風F1が、媒体の乾燥処理が施される表面領域から搬送ローラー35の回転軸35Jにおいてローラー本体部35Rを支持しない空間領域(間隔領域RS)を通過して搬送方向へ流れることを規制する。この結果、温風F1がカットシートCS(シートST)の表面領域すなわち乾燥領域KSに滞留する確率が高くなる。従って、乾燥装置17によるカットシートCS(シートST)の乾燥処理において乾燥効率の低下を抑制することができる。
(2)乾燥装置17から加熱されて吹き出される温風F1の搬送方向への流れを規制して、吹き出された温風F1を吸気口52側に戻すようにできるので、乾燥装置17によって加熱される空気の温度上昇が素早く行われるようにできる。
(3)乾燥装置17から加熱されて吹き出される温風F1の搬送方向への流れを搬送手段として機能する搬送ローラー35の回転軸35Jの回動によって規制することができる。従って、乾燥装置17によるカットシートCS(シートST)の乾燥処理における乾燥効率の低下の抑制を、カットシートCS(シートST)の搬送手段を利用して行うことができる。
(4)羽形状部35Hが回転軸35Jの軸線に対して対称位置に設けられているので、ローラー本体部35Rが支持されない領域において、乾燥装置17から加熱されて吹き出される温風F1の搬送方向への流れを、回転軸35Jの軸線方向と交差する上下方向の両側で同時に規制することができる。従って、搬送ローラー35を通過して搬送方向に流れる温風F2を効率よく規制することができる。また、羽形状部35Hが吸気口52の方向へ温風F3を流す状態に移動するまでの回転軸35Jの回転角を少なく(最大で180度に)することができる。
(5)ローラー本体部35Rと羽形状部35Hとが一体であることから、ローラー本体部35Rと羽形状部35Hとの間において軸線方向の隙間の発生が抑制されるので、乾燥装置17から加熱されて吹き出される温風F1の搬送方向への流れをより確実に規制することができる。
(6)乾燥装置17から加熱されて吹き出される温風F1が、記録ヘッド47によってインクが付着されたカットシートCS(シートST)に対して乾燥処理が施される表面領域から、ローラー本体部35R間を通過して搬送方向へ流れることを規制するので、加熱された温風F1がカットシートCS(シートST)表面に滞留する確率が高くなる。従って、乾燥装置17によるカットシートCS(シートST)の乾燥処理において乾燥効率の低下を抑制することができる液体噴射装置11を提供することができる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記実施形態において、媒体搬送装置14は、搬送ローラー対R3における搬送ローラー35がカットシートCS(シートST)の搬送時の回転方向と逆方向へ回転することによって、羽形状部35Hを変位させるようにしてもよい。例えば、媒体搬送装置14においてカットシートCS(シートST)を搬送方向と逆方向に搬送可能である場合は、このように搬送ローラー25を逆回転させて搬送ローラー35を逆回転させる。すなわち、本変形例では、制御部60は搬送ローラー25の逆回転を介して搬送ローラー35を逆回転させ、羽形状部35Hを、例えば図4(a),(b)において二点鎖線で示した位置から実線で示した位置へ変位させてもよい。
上記変形例によれば、上記実施形態における効果(1)〜(6)に加えて、次の効果を奏する。
(7)カットシートCS(シートST)表面近傍の空気(温風)が搬送方向と逆方向へ流れるように羽形状部35Hが変位するので、温風が搬送方向へ流れるのを規制する状態に羽形状部35Hが変位するまでの間において、温風の搬送方向への流れを規制することができる。あるいは、温風が乾燥装置17の吸気口52の方向へ流れる状態に羽形状部35Hが変位するまでの間において、温風の搬送方向への流れを規制することができる。
・上記実施形態において、媒体搬送装置14は、カットシートCS(シートST)が搬送ローラー対R3において搬送されていない状態において、搬送ローラー35を搬送時の回転方向と逆方向へ連続回転することによって、羽形状部35Hが連続的に変位するようにしてもよい。本変形例について、図5を参照して説明する。なお、図5において、上記実施形態と同じ要素については同符号を付し、それらの説明を省略する。
図5に示すように、本変形例では、搬送ローラー35はカットシートCS(シートST)を挟持しない状態では、上下方向においてローラー本体部35Rが駆動ローラーである搬送ローラー25と当接する。そして、搬送ローラー25の回動に伴って、カットシートCS(シートST)を搬送方向に搬送する正回転(図中実線矢印方向)と、その反対方向の逆回転(図中破線矢印方向)の双方に回転が可能である。そこで、例えば、乾燥装置17において加熱を開始する初期段階となるウオームアップ時などの搬送ローラー対R3にカットシートCS(シートST)が挟持されるまでの間に、制御部60は搬送ローラー25の回転を介して搬送ローラー35を連続して逆回転させる。
この結果、搬送ローラー35の周囲には羽形状部35Hが連続的に変位することによって右方向から見て反時計方向への強制的な空気の流れ、すなわち強制風FSが発生する。この強制風FSは乾燥領域KSに吹き出された温風F1を、乾燥装置17の吸気口52から吸入される温風F3として強制的に送風する。
上記変形例によれば、上記実施形態における効果(1)〜(6)に加えて、次の効果を奏する。
(8)搬送ローラー35における羽形状部35Hが連続して逆回転することで、吹き出された温風F1を例えば乾燥装置17の吸気口52に向けて送風することができるので、乾燥装置17から加熱されて吹き出される温風F1の搬送方向への流れをより確実に規制する。また、乾燥装置17による空気の再加熱が素早く行われることになるので、吹き出される温風F1を設定温度に素早く加熱上昇させることができる。
・上記実施形態において、羽形状部35Hは必ずしも平板形状でなくてもよい。羽形状部35Hについて、採用可能な別の形状を図6(a),(b)を参照して説明する。なお、図6(a),(b)において、上記実施形態と同じ要素については同符号を付し、それらの説明を省略する。
図6(a)に示すように、羽形状部35Hは均一の厚みを有する平板形状でなく、軸線方向と交差する方向の断面形状が、外周に近づくほど周方向の厚みが大きくなる形状(例えば扇形状)であってもよい。この形状によれば、回転軸35Jの回転に伴って変位した羽形状部35Hの位置にばらつきがあっても、カットシートCSと回転軸35Jとの間において間隔領域RSが搬送方向において連通する空間領域の形成を周方向の厚みによって抑制することができる。この結果、搬送方向に流れる温風F2の発生を抑制するとともに、例えば吸気口52の方向に向かう温風F3を発生させる。
あるいは、図6(b)に示すように、羽形状部35Hは平板形状でなく、軸線方向と交差する方向の断面形状が、一方の回転方向側が凹面で他方の回転方向側が凸面の曲板形状であってもよい。本変形例では、羽形状部35Hは搬送ローラー35が逆回転(図中破線矢印)する際の回転方向側が凹面の曲板形状である。この形状によれば、回転軸35Jの連続回転に伴って連続的に変位する羽形状部35Hによって、図中白抜き矢印で示したように、搬送ローラー35の周囲に風量の多い強制風FSを発生させることができる。この結果、乾燥装置17による空気の再加熱がより素早く行われることになるので、吹き出される温風F1を設定温度まで早く加熱上昇させることができる。
・上記実施形態において、羽形状部35Hは必ずしも回転軸35Jの軸線に対して対称位置に形成されなくてもよい。例えば、搬送ローラー35において、回転軸35Jの上側の羽形状部35Hを図4(a)に示した鉛直方向から角度α傾いた方向に配置するとともに、回転軸35Jの下側の羽形状部35Hを図4(b)に示した鉛直方向に配置して形成してもよい。こうすれば、回転軸35Jの下側において温風が搬送方向に流れるのを規制するとともに、温風を吸気口52の方向に適切に流すことができる。
・上記実施形態において、羽形状部35Hはローラー本体部35Rとは別体で形成されてもよい。この場合、羽形状部35Hは回転軸35Jと一体で形成されてもよい。あるいは、羽形状部35Hはローラー本体部35Rおよび回転軸35Jと、全て一体で形成されもよい。
・上記実施形態において、羽形状部35Hの外周とローラー本体部35Rの外周とは同じ寸法(すなわち寸法L1=0)であってもよい。羽形状部35HがカットシートCSの表面に当接しても表面に付着したインクが転写されることがない場合は、このように羽形状部35Hを形成してもよい。
・上記実施形態において、羽形状部35Hは、回転軸35Jにおいてローラー本体部35R間以外の領域に形成されてもよい。例えば、図3(a)において、最も右側のローラー本体部35Rから右側に向かって所定長さの羽形状部35Hを延設してもよい。同じく、図3(a)において、最も左側のローラー本体部35Rから左側に向かって所定長さの羽形状部35Hを延設してもよい。なお、所定長さは、羽形状部35Hが左右方向においてカットシートCSの最大幅に対応する領域範囲に少なくとも形成される長さとすることが好ましい。こうすれば、カットシートCSの最大幅において搬送方向への温風の流出を抑制するので、カットシートCS(シートST)の乾燥処理において乾燥効率の低下を抑制することができる。
・上記実施形態において、搬送ローラー35は従動ローラーでなく駆動ローラーであってもよい。こうすれば、例えば搬送ローラー対R3にてカットシートCSを搬送しない状態において搬送ローラー25と搬送ローラー35とが離れていても、搬送ローラー25の回動を介することなく確実に搬送ローラー35を回動させることができる。なお、この場合、搬送ローラー25は従動ローラーとすることが好ましい。
・上記実施形態において、気流規制部材は必ずしも搬送ローラー35に設けられた羽形状部35Hに限らない。例えば、搬送ローラー35とは別に媒体搬送装置14の構成部品として設けられた部材であってもよい。本変形例について図7を参照して説明する。なお、図7において、上記実施形態と同じ要素については同符号を付し、それらの説明を省略する。
図7に示すように、本変形例の媒体搬送装置14は、搬送ローラー35のローラー本体部35R間の各間隔領域RSに対応して搬送ローラー35の前方に配設され、図示しないスライド構造を有して前後方向に移動可能な移動部材70を気流規制部材として備えている。この移動部材70は、左右方向に長い略直方体形状を有し、搬送ローラー35と対向する後方側において、その上部および下部に温風の搬送方向の流れを規制する壁面71および壁面72をそれぞれ備えている。そして、移動部材70が搬送ローラー35側に移動することによって壁面71および壁面72が、温風F1の搬送方向への流出を抑制する。
すなわち、移動部材70は、各間隔領域RSに対応して前方に配置され、図中二点鎖線で示したように搬送ローラー35側に移動することによって、壁面71と壁面72とが、回転軸35Jの鉛直方向上側と下側とにそれぞれ挿入される。この結果、壁面71および壁面72は、回転軸35Jの上側および下側において温風F1が搬送方向に流れないように各間隔領域RSを遮蔽する。
なお、移動部材70は、壁面71と壁面72との間に、移動部材70が搬送ローラー35側に移動したときに回転軸35Jと当接しないように凹部73が設けられている。また、ここでは図示を省略するが、移動部材70は少なくとも壁面71,72を有し、スライド移動や回転(揺動)移動などによって壁面71,72が図中二点鎖線で示した状態になる部材であってもよい。
・上記実施形態において、記録装置としての液体噴射装置11は、媒体としての用紙がロール状に巻かれたロール体RTを備えた装置に限られない。例えば、可撓性を有する基板や金属板、あるいはプラスチックシートや布など、長尺状の媒体がロール状に巻かれているものを備えた装置であれば、いずれも記録装置として採用することができる。さらに、長尺状の媒体は、例えば葛折状になっているなどのように必ずしもロール状に巻かれていなくてもよい。さらには、枚葉状の媒体であっても差し支えない。
・上記実施形態では、記録装置を、記録ヘッド47として備えた液体噴射ヘッドから液体としてのインクを噴射するインクジェット式の液体噴射装置11に具体化したが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置に具体化してもよい。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置がある。あるいは、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
11…記録装置としての液体噴射装置、14…媒体搬送装置、15…記録部、17…乾燥手段としての乾燥装置、19…回転軸、21〜27…搬送ローラー、31〜36…搬送ローラー、35J…回転軸、35R…ローラー本体部、35H…気流規制部材としての羽形状部、52…吸気口、53…吹出口、70…気流規制部材としての移動部材、W…間隔、RS…間隔領域、R1,R2,R3…搬送手段としての搬送ローラー対。

Claims (7)

  1. 表面に液体が付着した媒体を搬送方向の上流側から下流側へ搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送される前記媒体の搬送経路の途中において前記媒体の前記表面と対向する位置に形成された吹出口から前記表面に向けて加熱した空気を吹き出すことにより前記媒体に乾燥処理を施す乾燥手段と、
    前記搬送手段における前記乾燥手段よりも前記搬送方向の下流側の位置に配置され、前記搬送方向と交差する方向に沿う軸線を中心として回転する回転軸と、前記軸線方向へ互いに間隔を設けて前記回転軸に支持されるとともに前記媒体の表面に対して当接する複数のローラー本体部と、を有する搬送ローラーと、
    前記回転軸においてローラー本体部を支持しない領域に配置され、前記吹出口から吹き出された前記空気の前記搬送方向への流れを規制する気流規制部材と、
    を備えたことを特徴とする媒体搬送装置。
  2. 請求項1に記載の媒体搬送装置において、
    前記乾燥手段は吸気口を備え、
    前記気流規制部材は、前記吹出口から吹き出された前記空気の流れ方向を前記吸気口に向かう方向に規制することを特徴とする媒体搬送装置。
  3. 請求項1または2記載の媒体搬送装置において、
    前記気流規制部材は、前記搬送ローラーに備えられるとともに、前記回転軸の回動に伴って変位することによって、前記空気の前記搬送方向への流れを規制することを特徴とする媒体搬送装置。
  4. 請求項3に記載の媒体搬送装置において、
    前記気流規制部材は、前記回転軸が前記媒体を搬送方向に搬送する際の回転方向と逆方向に回転することによって、前記吹出口から吹き出された前記空気の前記搬送方向への流れを規制する状態に変位することを特徴とする媒体搬送装置。
  5. 請求項4に記載の媒体搬送装置において、
    前記気流規制部材は、前記回転軸の前記逆方向の連続回転により連続的に変位することによって、前記吹出口から吹き出された前記空気の前記搬送方向への流れを規制することを特徴とする媒体搬送装置。
  6. 請求項3ないし5のいずれか一項に記載の媒体搬送装置において、
    前記気流規制部材は、前記回転軸の軸線に対して対称位置に備えられることを特徴とする媒体搬送装置。
  7. 搬送される媒体の表面に搬送経路の途中で液体を付着させて記録を施す記録部と、
    請求項1ないし6のいずれか一項に記載の媒体搬送装置と、
    を備えたことを特徴とする記録装置。
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