JP5849338B2 - 炭化水素混合冷媒 - Google Patents

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Description

本発明は、フロンや代替フロンを使用しない炭化水素混合冷媒、それを使用する冷凍冷蔵及び冷暖房空調システム及び上記炭化水素混合冷媒を使用する冷凍冷蔵又は冷暖房空調方法、並びに冷凍冷蔵又は冷暖房空調システムの製造方法に関する。
従来よりエアコンや冷蔵庫の冷媒として、ジクロロジフルオロメタン(CFC12), クロロトリフルオロメタン(CFC13)等のいわゆるフロン(CFC、クロロフルオロカーボン)が使用されていた。しかしながら、フロンはオゾン層を破壊し、地球環境に深刻な影響を及ぼすことから、日本では全廃されている。そのため、ジクロロフルオロメタン(HCFC21)、クロロジフルオロメタン(HCFC22)等のHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)、1,1,2,2-テトラフルオロエタン(HFC134)、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(HFC−134a)、1,1,1-トリフロオロエタン(HFC143a)等のHFC(ハイドロフルオロカーボン)などに代表される代替フロンが開発された。これらのHCFC、HFCは、CFCに比較して、オゾン層を分解する能力は低いか、又はゼロであるが、地球を温暖化する作用が炭酸ガスに比較して数百倍から数千倍と非常に大きいものとなっている。
このような状況に対し、HCFC、HFCを代替する冷媒として、炭酸ガス、アンモニア、炭化水素等の自然冷媒が使用されてきている。炭化水素冷媒としては、例えば、日本国内における家庭用冷蔵庫の冷媒としてイソブタンが使用されている。
さらにプロパンや、プロパンとイソブタンを同じモル数混合した冷媒がエアコンのHFCに相当する空調性能を示すことが知られているが、家庭用冷蔵庫より必要な冷媒充填量が大幅に増加にするので、機器側での高度な冷媒可燃性対策や、冷媒充填量の減少が実用化の大きな課題となってくる。
また、近年、地球温暖化防止対策として冷凍空調機器の省電力化対策が急務となっている。
特許文献1及び2には、炭化水素単体冷媒では代替困難だったフロンR12を代替できる炭化水素混合冷媒として、十分な量を充填したときに加圧下の蒸発と凝縮温度に関してフロンR12と近似する物理的特性を有するようにプロパン及びブタンの混合冷媒を使用すること、またはフロンR12と近似する蒸気圧曲線を有するようにプロパン、ブタン及びエタンの混合冷媒を使用することが記載されている。しかし、これらの混合冷媒では、上記の代替フロンを代替するには十分な冷凍空調機能が得られないという問題があった。
特許文献3には、エタン、プロパン、イソブタン、n-ブタン、イソペンタン及びn-ペンタンを含有する冷媒が記載されているが、その目的はプロパン及びブタンの冷媒の発火点が400℃程度と低い問題を改善するものであり、HCFC,HFC等の代替フロンを代替するには十分な冷凍空調機能が得られないという問題があった。
米国特許第6,336,333号 国際出願公開97/20902号 特開2004−35701号公報
本発明の課題は、フロン(CFC)より低沸点で蒸気圧の高い代替フロン(HCFC,HFC)を自然冷媒の炭化水素冷媒に置き換え、自然冷媒の炭化水素冷媒によるノンフロン化を可能とすることにより温室効果ガスである代替フロンを削減し、かつ冷凍空調機の省エネ化を図ることにより地球温暖化防止に寄与することである。
また、より具体的には冷凍空調機器の省電力化に寄与し、冷媒充填量の減少を可能にして機器の冷媒可燃性対策を容易にする炭化水素混合冷媒、並びにこれを使用する空調システム、及び空調方法を提供することである。
本発明の第1の態様における炭化水素混合冷媒は、プロパンを含有し、プロピレンの含有量がプロパンとプロピレンの含有量の合計に対してモル比で0.8以下、n―ブタンおよびイソブタンの含有量の合計が1.0〜6.6モル%、n―ブタンの含有量が6.0モル%以下、イソブタンの含有量が6.6モル%以下である炭化水素混合冷媒であって、7℃の飽和蒸気圧が0.4〜0.9MPa及び35℃の飽和蒸気圧が0.9〜2.0MPa並びに沸点が−37℃以下であり、かつ
式(V)〜(IX)のすべてを満足することを特徴とする炭化水素混合冷媒。
COPRC(7℃/35℃)/{ρL(7℃)×(1/ρV(7℃))}≧4.6・・・・式(V)
〔式中、COPRC(7℃/35℃):蒸発温度が7℃、凝縮温度が35℃の冷凍サイクルの理論冷房成績係数 ρL(7℃):7℃、または非共沸性の場合は7℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l) ρV(7℃):7℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m)]
COPRH(7℃/35℃)/{ρL(35℃)×(1/ρV(35℃))}≧11.9・・・・式(VI)
〔式中、COPRH(7℃/35℃):蒸発温度が7℃、凝縮温度が35℃の冷凍サイクルの理論暖房成績係数 ρL(35℃):35℃、または非共沸性の場合は35℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l) ρV(35℃):35℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m)]
COP RC (0℃/50℃)/{ρL(0℃)×(1/ρV(0℃))}≧1.7・・・式(VII)
〔式中、COP RC (0℃/50℃):蒸発温度が0℃、凝縮温度が50℃の冷凍サイクルの理論冷房成績係数 ρL(0℃):0℃、または非共沸性の場合は0℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l) ρV(0℃):0℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m )]
COP RH (0℃/50℃)/{ρL(50℃)×(1/ρV(50℃))}≧9.6・・・・式(VIII)
〔式中、COP RH (0℃/50℃):蒸発温度が0℃、凝縮温度が50℃の冷凍サイクルの理論暖房成績係数 ρL(50℃):50℃、または非共沸性の場合は50℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l) ρV(50℃):50℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m )]
COP RC (−15℃/30℃)/{ρL(−15℃)×(1/ρV(−15℃))}≧1.2・・・・式(IX)
〔式中、COP RC (−15℃/30℃):蒸発温度が−15℃、凝縮温度が30℃の冷凍サイクルの理論冷房成績係数 ρL(−15℃):−15℃、または非共沸性の場合は−15℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l) ρV(−15℃):−15℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m )]
また、本発明の望ましい態様の炭化水素混合冷媒は、第1の態様の炭化水素混合冷媒において、さらにプロピレンの含有量が0モル%を越え、エタンの含有量が2〜25モル%であることを特徴とする。
本発明によれば、フロンより低沸点で蒸気圧の高い代替フロンを自然冷媒と置き換えることができ、温室効果ガスである代替フロンを削減し、かつ冷凍冷蔵及び冷暖房空調機器の省エネ化を図ることができ、地球温暖化防止に寄与することができる。
本発明の炭化水素混合冷媒は、代替フロン系冷媒が使用されていた従前の冷凍冷蔵及び冷暖房空調システム(冷凍空調機器)をそのまま使用することができる。このため新たに装置を設置する必要がなく、従前の装置に対して本発明の炭化水素混合冷媒を使用することにより、極めて経済的で、かつ迅速に温室効果ガスの削減ができると共に省エネができ、様々な方法で地球温暖化防止に寄与できる。また、本発明の炭化水素混合冷媒を使用することにより、従来の代替フロン系冷媒の冷凍空調機器の技術や設計を利用して短期間で省エネ型の空調機器が製造可能となる。
さらに、本発明の炭化水素混合冷媒を使用すれば、冷媒廃棄処理コストを従来の代替フロンのそれと比較して大幅に低減することができる。
さらに、本発明の炭化水素混合冷媒を使用すれば、代替フロン系冷媒の冷凍空調機器において従来知られているプロパンや、プロパンとイソブタンを同じモル数混合した炭化水素冷媒より高い冷凍空調性能が得られるので冷媒充填量の減少を可能にして機器の冷媒可燃性対策を容易にすることができる。
冷媒の飽和蒸気圧測定に用いる試料容器を示す図である。 冷媒の臨界点及び飽和蒸気圧の測定に用いる試料容器である。 冷媒の飽和蒸気圧測定装置を示す図である。 R22および冷媒Bの冷凍冷蔵試験の結果を示すグラフである。 R134aおよび冷媒Bの冷凍冷蔵試験の結果を示すグラフである。 R134aおよび冷媒Aの冷凍冷蔵試験の結果を示すグラフである。 インバータヒートポンプ空調機の冷房における実測COPと冷媒理論COPとの関係を示すグラフである。 インバータヒートポンプ空調機の暖房における実測COPと冷媒理論COPとの関係を示すグラフである。 プロパンとC2、C3炭化水素との2元混合冷媒の理論COP(7℃/35℃)との関係を示すグラフである。 プロパンとC1、C5炭化水素との2元混合冷媒の理論COP(7℃/35℃) との関係を示すグラフである。 プロパンとC4炭化水素との2元混合冷媒の理論COP(7℃/35℃) との関係を示すグラフである。
1,10 試料容器
2 圧力センサー
3 シース型白金抵抗測温体
4 高圧弁
5 デジタルマルチメーター
6 コンピュータ
7 恒温槽
8 直流電源
11 透明部分
12 サファイアガラス
13 オーリング
14 バックアップリング
15 試料容器本体
16 中央部材
実施形態(1)の炭化水素混合冷媒は、プロパンを含有し、更にn−ブタンとイソブタンを含有してもよく、更にエタンを含有していてもよい。これらの炭化水素混合冷媒は7℃の飽和蒸気圧が0.3〜1MPa、好ましくは0.35〜0.9MPa、35℃の飽和蒸気圧が0.6〜2.2MPa、好ましくは0.8〜2.2MPa、より好ましくは1.3〜1.5MPaの条件となるように混合される。炭化水素混合冷媒の7℃における飽和蒸気圧が0.3MPa未満では、十分な冷凍空調性能が得られず、1MPaを越える場合には十分な省エネ効果が得られない。また、炭化水素混合冷媒の35℃における飽和蒸気圧が0.6MPa未満では、十分な冷凍空調性能が得られず、2.2MPaを越える値では十分な省エネ効果が得られない。
炭化水素混合冷媒全体に対するプロパンの配合比は、50〜97モル%、より好ましくは60〜93モル%である。この範囲とすることにより、7℃と35℃の冷媒の飽和蒸気圧を好ましい値に調整することができる。プロピレンはモル比が(プロピレン)/(プロパン+プロピレン)=0〜0.8の範囲でプロパンと併用して使用することもできる。
n−ブタンとイソブタンの配合比は、合計で39モル%以下であり、好ましくは0.2〜39モル%、より好ましくは1.0〜24モル%である。この範囲とすることにより、様々な代替フロンを置き換えることができる。n−ブタンの配合比は19モル%以下、好ましくは0.1〜19モル%であり、イソブタンの配合比は12モル%以下、好ましくは0.1〜12モル%である。この範囲とすることにより、7℃と35℃の冷媒の飽和蒸気圧を好ましい値に微調整することができる。
エタンの配合比は3モル%以上が好ましい。このような配合比とすることにより、7℃と35℃の飽和蒸気圧を高い方に調整することができる。エタンに代えて又はエタンに併用してメタン又はエチレン或いはこれらの両方を使用することもできる。この場合において、メタンはモル比が(メタン)/(エタン+メタン)=0〜0.8の範囲で使用することができ、またエチレンはモル比が(エチレン)/(エタン+エチレン)=0〜0.8の範囲で使用することができる。
実施形態(1)の炭化水素混合冷媒の沸点は、−20℃以下であることが好ましい。炭化水素混合冷媒の圧力を高くして冷媒能力を大きくするためであり、これにより冷凍能力の高いHCFC、HFCの代替を行うことができる。なお、本発明において、「冷媒」という用語は冷却用に使用される媒体のみではなく、暖房にも使用されるものである。冷媒を圧縮すれば発熱し、その熱を暖房にも使用できるためである。
さらに、各種冷媒の試作と熱力学物性の実測及び実際の冷凍冷蔵試験や冷暖房試験を多数回行い冷媒成分の最適条件を見出すことは試験者にとって極めて負荷が大きく、一種類の冷媒を検討するにも数年を要するところ、本発明者らは、冷媒の理論冷凍サイクルの成績係数(冷媒理論COP)と関連の熱力学物性に着目した結果、空調冷凍機器の消費電力に直接関係する冷暖房試験による実測COPは冷媒理論COPと一定の関係を有することを見出した。図7はインバータヒートポンプ空調機の実測COPと冷媒理論COPとの関係を示す冷房におけるグラフ、図8は暖房におけるグラフである。即ち、縦軸に実測COPをとり、横軸に(冷媒理論COP)/{飽和液密度ρL kg/l×(1/飽和蒸気密度ρV mol-kg/m3)}をとると、図7、図8のようにほぼ比例関係にあることを見出した。実測COPは、日本ピーマック(株)製、空気熱源ヒートポンプユニットAEP22Bを使用し、冷媒理論COPの異なる3種の冷媒、標準の代替フロン冷媒R410A、充填量650g、本発明の検討において試作した炭化水素混合冷媒の冷媒A、冷媒Bを各々260g充填して、周波数を変えて測定した。ここで冷媒理論COPは、「冷凍空調技術初級テキスト」(日本冷凍協会、平成3年発行)に記載される方法により、冷凍サイクルの蒸発温度、凝縮温度と冷媒の圧力とエンタルピーとの関係から冷凍能力と理論所要圧縮動力と定義される各エンタルピー差から算出する。但し、本発明の炭化水素冷媒が非共沸性である場合は、気液共存状態においても等温線は等圧線からずれるので、飽和蒸気線で蒸発温度、凝縮温度を設定し、等圧変化させて液側のエンタルピーを算出した。また、このエンタルピーを計算するのに必要な冷凍サイクルにおける冷媒のエンタルピー等の熱力学物性を算出するのに、各種状態式や経験式が提案されているが、初期の方法は実測値との差が大きい問題があり、さらに炭化水素混合冷媒の実績は少なく、信頼性の確認が十分できていなかったのが現状である。そこで発明者らは米国のThe National Institute of Standards and Technology(NIST)のSUPERTRAPP(Peng−Robinson状態式による熱力学物性計算プログラム)などと冷媒の実測値との比較などを行って検討し、NISTのREFPROP8.0(修正Benedict‐Webb‐Rubin状態式と混合則等による最新の熱力学物性計算プログラム)を選択してエンタルピー、飽和液密度、飽和蒸気密度等を計算した結果、実測COPと冷媒理論COPが前記の関係を有することを見出すことができた。
また、前記の実測COPとの関係が得られた冷媒理論COP及び(冷媒理論COP)/{飽和液密度×(1/飽和蒸気密度)}が大きく、代替フロン置換え可能でプロパンより冷凍空調性能が高い炭化水素混合冷媒の成分を、プロパンと23種類の炭化水素の組合せのREFPROP8.0による熱力学物性値シミュレーションと、前記の実験による知見から見出した。この結果を実施例の項の表2、3に示す計算例、及び図9〜11に示す。
この新知見に基づけば、本発明が提供する冷媒において、蒸発温度が7℃、凝縮温度が35℃の理論冷凍サイクルの成績係数〔冷媒理論COP(7℃/35℃)〕が8.4以上、好ましくは8.5以上であることがルームエアコンなどの空調機器において代替フロン冷媒や従来の炭化水素冷媒より冷暖房空調性能を得る観点から好ましい。
また、蒸発温度が0℃、凝縮温度が50℃の理論冷凍サイクルの成績係数〔冷媒理論COP(0℃/50℃)〕が3.9以上、好ましくは4.0以上であることがルームエアコン、自動販売機、冷蔵庫などの空調冷蔵機器において代替フロン冷媒や従来の炭化水素冷媒より冷暖房空調及び冷蔵性能を得る観点から好ましい。また、蒸発温度が−15℃、凝縮温度が30℃の理論冷凍サイクルの成績係数〔冷媒理論COP(−15℃/30℃)〕が4.5以上、好ましくは4.9以上であることが冷凍冷蔵庫、業務用冷蔵庫、業務用冷凍庫などの空調冷蔵機器において代替フロン冷媒や従来の炭化水素冷媒より冷蔵・冷凍性能を得る観点から好ましい。
さらに、これらの知見に基づけば、本発明の冷媒は、前記の蒸発温度及び凝縮温度において式(V)、式(VI)、式(VII)、式(VIII)、式(IX)の一つ以上、好ましくは多くを、最も望ましくはすべてを満足することが、R410Aなど比較的高圧の冷媒用に設計されている前記の機器において代替フロン冷媒や従来の炭化水素冷媒より冷凍空調性能を得る観点より好ましい。
COPRC(7℃/35℃)/{ρL(7℃)×(1/ρV(7℃))}≧4.6
・・・・式(V)
〔式中、COPRC(7℃/35℃):蒸発温度が7℃、凝縮温度が35℃の冷凍サイクルの理論冷房成績係数
ρL(7℃):7℃、または非共沸性の場合は7℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l)
ρV(7℃):7℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m)]

COPRH(7℃/35℃)/{ρL(35℃)×(1/ρV(35℃))}≧11.9
・・・・式(VI)
〔式中、COPRH(7℃/35℃):蒸発温度が7℃、凝縮温度が35℃の冷凍サイクルの理論暖房成績係数
ρL(35℃):35℃、または非共沸性の場合は35℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l)
ρV(35℃):35℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m)]

COPRC(0℃/50℃)/{ρL(0℃)×(1/ρV(0℃))}≧1.7
・・・式(VII)
〔式中、COPRC(0℃/50℃):蒸発温度が0℃、凝縮温度が50℃の冷凍サイクルの理論冷房成績係数
ρL(0℃):0℃、または非共沸性の場合は0℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l)
ρV(0℃):0℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m)]

COPRH(0℃/50℃)/{ρL(50℃)×(1/ρV(50℃))}≧9.6
・・・・式(VIII)
〔式中、COPRH(0℃/50℃):蒸発温度が0℃、凝縮温度が50℃の冷凍サイクルの理論暖房成績係数
ρL(50℃):50℃、または非共沸性の場合は50℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l)
ρV(50℃):50℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m)]

COPRC(−15℃/30℃)/{ρL(−15℃)×(1/ρV(−15℃))}≧1.2
・・・・式(IX)
〔式中、COPRC(−15℃/30℃):蒸発温度が−15℃、凝縮温度が30℃の冷凍サイクルの理論冷房成績係数
ρL(−15℃):−15℃、または非共沸性の場合は−15℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l)
ρV(−15℃):−15℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m)]
本発明の冷媒の成分は、前記の熱力学物性を満たすためにR410Aなど比較的高圧の代替フロンに近い熱力学物性を有するプロパンを主成分とし、C1炭化水素、C2炭化水素、C3炭化水素、C4炭化水素から選ばれる少なくとも一種の炭化水素を含有し、高い冷媒理論COPと、(COP)/{飽和液密度ρL×(1/飽和蒸気密度ρV)}を有することを特徴する。
従来の代替フロン、及びプロパン、プロパンとイソブタンを同じモル数混合した炭化水素冷媒より高い冷媒理論COPを有するので各種の冷凍空調機器で高い性能を得ることができる。また、(COP)/{飽和液密度ρL×(1/飽和蒸気密度ρV)}が高いので、R410Aなど比較的高圧の冷媒用に設計されている機器においては電力消費を節減することができる。
C5炭化水素のノーマルペンタン、イソペンタン、ネオペンタンは、30モル%以上をプロパンと混合するとCOPを向上できる効果が認められるが、また、飽和蒸気圧、飽和蒸気密度が低下し、飽和液密度が増加するので(COP)/{飽和液密度ρL×(1/飽和蒸気密度ρV)}が低下し高圧冷媒用に設計されている機器への適合が困難である。ヘキサン、ヘプタンなどC6以上の炭化水素も同様である。
また、本発明の炭化水素混合冷媒はプロパンを55〜98モル%(炭化水素混合冷媒中)、好ましくは60〜96モル%、より好ましくは70〜95モル%、並びにメタン、エチレン、エタン、n−ブタン、イソブタン、プロピン、シクロプロパン、ブテン、イソブテンから選ばれる少なくとも一種を含有することができる。
プロパンと一種類の炭化水素からなる2元混合冷媒の場合は、図9〜11の冷媒理論COPが示すように、従来の代替フロン冷媒や従来の炭化水素冷媒より高い冷凍空調性能を得られる冷媒成分モル%は混合する炭化水素の種類により異なる。図9はプロパンとC2、C3炭化水素、図10はプロパンとC1、C5炭化水素、図11はプロパンとC4炭化水素との、2元混合冷媒の理論COP(7℃/35℃)との関係を示すグラフである。プロパンより炭素数の少ないC1、C2炭化水素を混合すると冷媒理論COPは5〜35モル%の範囲で極大値を示して向上するので、プロパンとメタンの混合冷媒の場合は、メタンが5〜40モル%、飽和蒸気圧と、気液共存状態における等温線と等圧線のずれを考慮すると5〜25モル%であることが代替フロン冷媒や従来の炭化水素冷媒より冷凍空調性能を得る観点でより好ましい。プロパンとエチレンの混合冷媒の場合は、エチレンが5〜35モル%であることが同様の観点でより好ましい。プロパンとエタンの混合冷媒の場合は、エタンが5〜25モル%であることが同様の観点でより好ましく、冷媒理論COP向上効果が比較的小さいことを考慮すると極大値に近い10〜15モル%がより好ましい。
プロパンと同じC3炭化水素では、プロピンとシクロプロパンが冷媒理論COPを向上する効果があるが横ばいになる傾向があり、プロパンとプロピンの混合冷媒の場合は、プロピンが5〜30モル%であることが同様の観点でより好ましい。プロパンとシクロプロパンの混合冷媒の場合は、シクロプロパンが5〜40モル%であることが同様の観点でより好ましい。また、C3炭化水素との混合は気液共存状態における等温線と等圧線のずれが小さくなる利点を有する。
C4以上の炭化水素では、n−ブタンとイソブタンを除き、30モル%以上混合しないと冷媒理論COPを向上しないので、R410Aなど比較的高圧の冷媒用に設計されている前記の機器における性能を考慮すると蒸気圧が低下するので2元系での使用は難しい。プロパンとn−ブタンの混合冷媒の場合は、n−ブタンが15モル%以上で冷媒理論COP向上できるので好ましいが、蒸気圧の低下を考慮すると25モル%以下であることが同様の観点でより好ましい。プロパンとイソブタンの混合冷媒の場合は、イソブタンが5モル%以上で冷媒理論COPを向上できるので好ましいが、蒸気圧の低下を考慮すると30モル%以下であることが同様の観点でより好ましい。プロパンとイソブテンの混合冷媒の場合は、イソブテンが25〜35モル%であることが同様の観点でより好ましい。プロパンとブテンの混合冷媒の場合は、ブテンが25〜35%であることが同様の観点でより好ましい。
また、本発明の炭化水素混合冷媒のより好ましい態様は、C1、またはC2炭化水素と、C4炭化水素を組み合わせて混合するプロパン3元系炭化水素混合冷媒で、2元系炭化水素混合冷媒より冷媒理論COPを向上できる。具体的な一つの態様は、プロパン70〜85モル%、エタン10〜25モル%、イソブタン5〜10モル%を含有する。また、他の態様は、プロパン60〜85モル%、エチレン10〜30モル%、イソブタン5〜15モル%を含有する。さらに一つの態様は、プロパン50〜90モル%、メタン5〜25モル%、イソブタン5〜20モル%を含有する。
また、本発明の炭化水素混合冷媒のさらにより好ましい態様は、プロパン、イソブタン、n−ブタンに、エタン、エチレン、メタンから選ばれる少なくとも一種を混合するプロパン多元系炭化水素混合冷媒で冷媒理論COPを向上でき、さらに前記3元系炭化水素混合冷媒より(COP)/{飽和液密度ρL×(1/飽和蒸気密度ρV)}を容易に向上できる。
プロパン多元系炭化水素混合冷媒中、プロパン55〜96モル%、n−ブタン0.2〜28モル%、イソブタン0.8〜12モル%、及びエタンは2〜11モル%を含有する。
さらにエタンは25モル%まで、エチレンは2〜30モル%、メタンは2〜25モル%を含有しても良い。また、その他の炭化水素の含有量は0.1モル%以下であることが望ましい。
実施形態(1)の冷凍冷蔵又は冷暖房空調方法は、HCFC、HFC等の代替フロン系冷媒を用いた、又はかかる代替フロン系冷媒を用いられたことがある、又はかかる代替フロンを用いられたことがない冷凍冷蔵又は冷暖房システムに適用される。これらの冷凍冷蔵又は冷暖房空調システムにおいては、その冷媒流路の内部に、上述した炭化水素混合冷媒を式(I)及び式(II)を満足するように充填して運転する。より具体的には、次の3態様がある。
代替フロン系冷媒を使用する冷凍冷蔵又は冷暖房システムにおける代替フロン系冷媒を除去し、代替フロン系冷媒に入れ替えて、式(I)及び(II)を満足する炭化水素混合冷媒を充填し運転する。又は代替フロン系冷媒が既に除去された、代替フロン系冷媒を使用していた冷凍冷蔵又は冷暖房システムに、式(I)及び(II)を満足する炭化水素混合冷媒を充填し運転する。又は、代替フロン系冷媒を使用していない、若しくは代替フロン系冷媒を使用したことがない冷凍冷蔵又は冷暖房空調システムに、式(I)及び(II)を満足する炭化水素混合冷媒を充填し運転する。
実施形態(1)の式(I)、(II)は次の通りである。すなわち、
(A−B)≦0.5MPa ・・・式(I)
〔式中、A:7℃における代替フロン系冷媒の飽和蒸気圧
B:7℃における炭化水素混合冷媒の飽和蒸気圧〕
(C−D)≦1MPa ・・・式(II)
〔式中、C:35℃における代替フロン系冷媒の飽和蒸気圧
D:35℃における炭化水素混合冷媒の飽和蒸気圧〕
炭化水素混合冷媒が式(I)及び(II)を満足することにより、多くのHCFC、HFCを代替する場合においても十分な冷凍冷蔵若しくは冷暖房空調能力と省エネ効果を同時に達成することができる。
実施形態(1)において、炭化水素混合冷媒は、式(III)を満足することが好ましい。充填量が式(III)を満足することにより、HCFC、HFCを代替するときに十分な冷凍冷蔵若しくは冷暖房空調能力と省エネ効果を同時に達成することができる。
上記式(III)は次の通りである。すなわち、
Q×(R/3S) ≦ P ≦ Q×(R/S) ・・・式(III)
〔式中、P:炭化水素混合冷媒の充填質量
Q:代替フロン系冷媒が使用されている、又は使用されたことがある空調システムにおいてはその代替フロン系冷媒の充填質量を意味する。代替フロン系冷媒が使用されたことがない空調システムにおいてはその空調システムにおいて代替フロン系冷媒が使用されると想定すれば使用される代替フロン系冷媒の最適質量を意味する。
R:炭化水素冷媒の臨界密度
S:代替フロン系冷媒の臨界密度〕
上記Qの値として、代替フロン系冷媒が使用されたことがない空調システムにおいてはその空調システムにおいて代替フロン系冷媒が使用されると想定すれば使用される代替フロン系冷媒の最適質量を意味する。ここで代替フロン系冷媒の最適質量とは、その空調システムにおいて、代替フロンの充填量、空調機のインバータの周波数、及び/又は膨張弁の開閉度等の当業者が想定する変数を変化させ、JIS B8615-1の方法に従い冷房試験を行ったときに実測COP(表1の(注2)を参照)が最大値となる代替フロンの充填量である。
実施形態(1)では、冷媒の好ましい充填質量の上限値及び下限値を決めるにあたり、実際に炭化水素混合冷媒の臨界密度R及び代替フロン系冷媒の臨界密度Sを知っていればその値を用いてもよいが、炭化水素混合冷媒の臨界密度R及び代替フロン系冷媒の臨界密度Sを知らずに、その充填量を変化させて適切な充填質量を決定するという手法を用いてもよい。即ち、式(III)の上限値及び下限値の意義は実施形態(1)の充填質量Pが結果として好ましくは式(III)の上限値と下限値の間にあればいいという数値を意味するということである。従って、炭化水素混合冷媒の臨界密度R及び代替フロン系冷媒の臨界密度Sの実際の値を用いて算出したか否かとは無関係であって、左辺のQ×(R/3S)及び右辺のQ×(R/S)の値は算出方法にとらわれずに単に数値を意味するものである。
実施形態(1)の冷凍冷蔵又は冷暖房空調システムの製造方法は、冷媒流路の内部に炭化水素混合冷媒を上述の式(I)及び式(II)を満足するように充填することにより行われる。すなわち、代替フロン系冷媒を使用する冷凍冷蔵又は冷暖房空調システムにおける代替フロン系冷媒を除去し、代替フロン系冷媒に入れ替えて、式(I)及び(II)を満足する炭化水素混合冷媒を充填する。又は代替フロン系冷媒が既に除去された、代替フロン系冷媒を使用していた冷凍冷蔵又は冷暖房空調システムに、式(I)及び(II)を満足する炭化水素混合冷媒を充填する。又は、代替フロン系冷媒を使用していない、若しくは代替フロン系冷媒を使用したことがない冷凍冷蔵又は冷暖房システムに、式(I)及び(II)を満足する炭化水素混合冷媒を充填する。
実施形態(2)は、実施形態(1)の冷凍冷蔵又は冷暖房空調方法において、式(IV)を式(III)に代えて式(I)、式(II)の充填条件に加えて適用することができる。式(IV)の充填条件を採用することによって、より優位な空調効果、及び省エネルギーを同時に達成することができる。
即ち、十分な冷凍冷蔵又は冷暖房空調能力を達成するためには、式(III)に代えて下記式(IV)とすることが好ましい。
Q×(R/2S) ≦ P ≦ Q×(R/S) ・・・式(IV)
〔式中、P、Q、R、S:前記の意味を示す〕
又、式(IV)又は(III)は式(I)、式(II)と独立して炭化水素混合冷媒の充填に適用しても良い。
なお、実際の計算においては式(III)、(IV)のR,Sの臨界密度は同単位(例えば、kg/l)に合わせて計算する。
上述の実施形態の冷蔵冷凍又は冷暖房空調システムは、上述した炭化水素混合冷媒を用いるものである。このように本発明の炭化水素混合冷媒を用いることにより、従来の代替フロンを使用する空調機をそのまま、又は空調機のインバータの周波数、又は膨張弁の開閉度等の若干調整を行うことによって使用することができる。これに限らず、実施形態の炭化水素混合冷媒専用の冷凍冷蔵又は冷暖房空調システムを構築してもよい。
以下、実施例により実施形態をさらに具体的に説明する。
〔実施例1〕<冷媒A及びBの調製>
プロパン、n−ブタン、イソブタン、及びエタンを混合して、表1に示す組成の冷媒A及びBを調製した。
この実施例において、飽和蒸気圧の測定は、内容積既知の試料容器に試料(冷媒)を充填し、所定の温度条件下で試料容器を保った状態で温度及び圧力を測定して行う。図1は試料容器を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図である。図2は別の試料容器を示し、(A)は側面図、(B)はa−a方向の断面図である。図3は図1の試料容器を用いて測定を行う飽和蒸気圧測定装置を示す。
試料容器1は、例えば、図1に示すように内容積が約70cmのSUS304製の容器である。試料の重量による高さ方向の密度分布をできるだけ小さく抑え、内圧による一様な変形、圧力状態となるように、形状及び外力が軸対称となる厚肉円筒を用い、これらをクロスさせた構造となっている。
また、試料容器10は、例えば、図2に示すように内容積が約600cmのSUS304製の容器を使用することができる。試料容器10の中央部には、液相のメニスカス(気液境界面)の存在を確認できる透明部分がある。この試料容器10は主として試料の臨界点の測定に使用される。図中12はサファイアガラス、13はオーリング、14はバックアップリングであり、試料容器本体15に、中央部材16によって挟まれ固定されている。
図3の飽和蒸気圧測定装置において、1は図1に示した試料容器であり、試料容器1の先端には圧力センサー2、シース型白金抵抗測温体3及び高圧弁4がそれぞれ取り付けられている。試料温度は試料容器1内に挿入されたシース型白金抵抗測温体3を用いて測定し、試料の圧力は試料容器1に直接接続された圧力センサー2を用いて測定する。試料容器1内の試料の温度及び圧力は、それぞれ電気信号としてデジタルマルチメーター5で測定され、コンピュータ6でそれぞれの物理量に換算して記録する。
測定においては、先ず、空冷式ターボ分子ポンプで試料容器1内を3×10−3Pa以下まで真空排気を行った後、試料を充填する。試料の充填量は(内容積)×(飽和密度)を考慮して決定する。その後、5分毎に恒温槽7内に試料容器1を設置して試料の飽和蒸気圧を測定する。温度及び圧力が変動せず一定値となった時点の圧力を飽和蒸気圧とする。この操作を7℃及び35℃に恒温槽を設定して行う。
〔試験例1〕<冷房性能試験>
冷房性能試験はJIS B8615−1記載の方法に準じて実施した。空調機としては、日本ピーマック(株)製、空気熱源ヒートポンプユニットAEP22B(同社商標)を使用して試験を行った。
試験室内に空調機AEP22Bを設置した。空調機AEP22Bは冷媒として、HFC系冷媒であるR410Aを使用しているので、R410Aの測定はそのまま運転を行って比較例1とした。冷媒A及びBについては空調機からR410Aを除去後、それぞれの冷媒を充填して運転を行い、充填量をかえて2例ずつ行い冷媒Aで実施例2、3及び冷媒Bで実施例4、5とした。それぞれの冷媒について冷媒充填量、インバータ周波数及び風量を変化させ、実測COP値(表1の(注2)を参照)が最適値となる条件を求めた。
表1で示した条件によって冷房運転を行い、実測COPを算出した。この場合において、室内側吸込乾球温度は26.98〜27.00℃、室内側吸込湿球温度は18.96〜18.99℃、室外側吸込乾球温度は34.95〜35.07℃、室外側吸込湿球温度は22.07〜24.03℃に維持した。実測COP値が最適値であるときの冷媒Aの風量は7.64m/minであり、冷媒Bの風量は7.31m/minであった。
表1に示すように、冷媒A及びBを使用した場合(実施例2〜5)、R410A(比較例1)を使用したときと比較して優れた実測COPを達成することができた。また、冷媒Bと冷媒Aとを比較した場合、冷媒Bがより優れた冷房能力及び冷房実測COPを示した。
また、前記の方法で算出したCOPRC(7/35℃)、COPRC(7/35℃)/{ρL(7℃)×(1/ρV(7℃)}、COPRC(0/50℃)、COPRC(0/50℃)/{ρL(0℃)×(1/ρV(0℃)}、COPRC(−15/30℃)、及びCOPRC(−15/30℃)/{ρL(−15℃)×(1/ρV(−15℃)}を表1に示した。
〔試験例2〕<暖房能力試験>
暖房能力試験はJIS B8615−1記載の方法に準じた。試験例1で使用したのと同じ空調機により、冷媒ごとに充填量をかえて2例の冷媒A(実施例6、7)、冷媒B(実施例8、9)、及びR410A(比較例2)について冷媒充填量、インバータ周波数、及び風量を変化させ、実測COPが最適値となる条件を求めた。この場合において、室内側吸込乾球温度は20.00〜20.02℃、室内側吸込湿球温度は11.50〜11.69℃、室外側吸込乾球温度は6.95〜6.98℃、室外側吸込湿球は5.96〜6.00℃に維持した。実測COP値が最適値であるときの冷媒Aの風量は7.95m/minであり、冷媒Bの風量は8.10m/minであった。
表1に示すように、冷媒A及びBを使用した場合(実施例6〜9)、R410A(比較例2)を使用したときと比較して優れた実測COPを達成することができた。また、冷媒Bと冷媒Aとを比較したとき、冷媒Bがより優れた暖房能力及び暖房実測COPを示した。
また、前記の方法で算出したCOPRH(7/35℃)、COPRH(7/35℃)/{ρL(35℃)×(1/ρV(35℃)}、COPRH(0/50℃)、及びCOPRH(0/50℃)/{ρL(50℃)×(1/ρV(50℃)}を表1に示した。











(注1)各成分の含有量の測定はJIS K2240の方法による。
(注2)実測COP(実測のCoefficient of Performance)は次式により算出した。
実測COP=(空調機の冷暖房能力)/(空調機消費電力)
(注3)記号の意味は前記の意味を示す。
表1において、空調機の冷暖房能力は、室内空気エンタルピー法によって測定した。即ち、(1)実験室内外に設置した乾球・湿球温度計による温度・湿度の測定及び(2)実験室内にある空調機の吹き出し口風量の測定により算出した。
〔試験例3〕<冷凍冷蔵試験>
冷凍冷蔵試験は、HCFC系冷媒であるR22を使用するMITSUBISHI(形式ER−Z5A1スクロール式圧縮機タイプ:7.5kW、冷媒R22の量は約20Kg)を冷凍機として備える冷凍倉庫によって行った。倉庫の大きさは広さ15坪、天井までの高さが約3mであった。R22について平成18年11月14日〜平成18年11月16日運転を行い、24時間当たりの消費電力量(kWh)を測定した(比較例3)。また、庫内温度は約−25℃であった。
その後、冷媒R22を冷媒B(約12Kg)に入れ替え、冷凍庫の運転を平成18年11月22日〜平成19年1月22日まで運転を行い、24時間当たりの消費電力量を測定した(実施例10)。また、庫内温度は業務を停止している日を除き−20℃〜−25℃付近であった。
試験で得られたR22及び冷媒Bの消費電力量の推移を図4に示す。図4において、黒塗りとなっているグラフが実施例10である。R22及び冷媒Bの消費電力量の平均値は、R22を冷媒として使用したときが3日間の平均で124.6kWh/dayであり、一方、冷媒Bを使用したときの消費電力は28日間の平均値で81.7kWh/dayであり、一日当たり約40kWh以上少ない値であった。これはR22の消費電力を100%とすれば、冷媒Bの消費電力は65.6%という結果となる。R22を冷媒として設計された冷凍機に冷媒Bを入れ替えて充填することにより、従来の約2/3程度の消費電力量で、ほぼ同等の冷却能力が得られた。このことから既存の設備を大きく変更することなく、冷媒をR22から冷媒Bへ入れ替えて変更するだけで、家庭用エアコンばかりでなく業務用冷凍機に関しても省エネルギーに大きく貢献できることが判明した。
〔試験例4〕<冷凍冷蔵試験>
冷凍機としてダイキン工業(株)製LXE5C−1を備える日本フルハーフ(株)社製コンテナMOLU5544039(コンテナB、20フィート)により冷媒Bを使用する冷凍冷蔵試験を行った。
コンテナBの冷凍機からHFC系冷媒である約4Kgの冷媒R134aを抜き取った後、1.08Kgの冷媒Bを充填した(実施例11)。対照として、冷凍機としてダイキン工業(株)製LXE5C−1を備える日本フルハーフ(株)社製コンテナMOLU5546957(コンテナA、20フィート)によって冷媒R134aを使用する冷凍冷蔵試験を行った(比較例4)。
双方のコンテナを5℃に設定し同時に運転した。コンテナ内温度及び消費電力を測定した。結果を図5に示す。図5において、ハッチングで示すグラフが実施例11の消費電力である。同図において、特性曲線Lが実施例11の庫内温度、特性曲線Mが比較例4の庫内温度である。消費電力は実施例7の冷媒Bの方が若干高目である反面、コンテナ内温度は冷媒Bの方が低い傾向であった。これにより冷媒Bは冷媒134aに置き換えて充分に使用できることを確認した。
〔試験例5〕<冷凍冷蔵試験>
試験例4で使用した冷凍機として、ダイキン工業(株)製LXE5C−1を備える日本フルハーフ(株)社製コンテナMOLU5544039(コンテナB)を用い、この冷凍機に対して冷媒Aを使用する冷凍冷蔵試験を行った(実施例12)。
コンテナBの冷凍機から冷媒Bを抜き取った後、1.7Kgの冷媒Aを充填した。対照として、冷凍機としてダイキン工業(株)製LXE5C−1を備える日本フルハーフ(株)社製コンテナMOLU5546957(コンテナA)により、冷媒R134aを使用する冷凍冷蔵試験を行った(比較例5)。
双方のコンテナを5℃に設定し同時に運転した。コンテナ内温度及び消費電力を測定した。結果を図6に示す。図6において、ハッチングで示すグラフが実施例12の消費電力である。同図において、特性曲線Pが実施例8のコンテナ内温度、特性曲線Qが比較例5のコンテナ内温度である。コンテナ内温度は冷媒Aの方が低く、かつ消費電力は冷媒Aが若干低い値を示した。これにより、冷媒Aは冷媒134aに置き換えて充分に使用できることを確認した。
〔計算例〕
表2に冷凍空調性能の高いプロパン2元系炭化水素混合冷媒の組成の計算例について、表3に冷凍空調性能の高いプロパン多次元炭化水素混合冷媒の組成の計算例について示した。計算の方法については、発明の詳細な説明に記載した。



産業上の利用の可能性
本発明は、代替フロンを自然冷媒と置き換えることができ、温室効果ガスである代替フロンを削減し、かつ冷凍冷蔵及び冷暖房空調機器の省エネ化を図ることができ、代替フロンの温室効果の防止と省エネルギーの双方によって地球温暖化防止に寄与し、環境保全を図りつつ冷凍冷蔵及び冷暖房空調に利用することのできるものである。

Claims (2)

  1. プロパンを含有し、プロピレンの含有量がプロパンとプロピレンの含有量の合計に対してモル比で0.8以下、n―ブタンおよびイソブタンの含有量の合計が1.0〜6.6モル%、n―ブタンの含有量が6.0モル%以下、イソブタンの含有量が6.6モル%以下である炭化水素混合冷媒であって、
    7℃の飽和蒸気圧が0.4〜0.9MPa及び35℃の飽和蒸気圧が0.9〜2.0MPa並びに沸点が−37℃以下であり、かつ
    式(V)〜(IX)のすべてを満足することを特徴とする炭化水素混合冷媒。
    COPRC(7℃/35℃)/{ρL(7℃)×(1/ρV(7℃))}≧4.6・・・・式(V)
    〔式中、COPRC(7℃/35℃):蒸発温度が7℃、凝縮温度が35℃の冷凍サイクルの理論冷房成績係数 ρL(7℃):7℃、または非共沸性の場合は7℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l) ρV(7℃):7℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m)]
    COPRH(7℃/35℃)/{ρL(35℃)×(1/ρV(35℃))}≧11.9・・・・式(VI)
    〔式中、COPRH(7℃/35℃):蒸発温度が7℃、凝縮温度が35℃の冷凍サイクルの理論暖房成績係数 ρL(35℃):35℃、または非共沸性の場合は35℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l) ρV(35℃):35℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m)]
    COP RC (0℃/50℃)/{ρL(0℃)×(1/ρV(0℃))}≧1.7・・・式(VII)
    〔式中、COP RC (0℃/50℃):蒸発温度が0℃、凝縮温度が50℃の冷凍サイクルの理論冷房成績係数 ρL(0℃):0℃、または非共沸性の場合は0℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l) ρV(0℃):0℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m )]
    COP RH (0℃/50℃)/{ρL(50℃)×(1/ρV(50℃))}≧9.6・・・・式(VIII)
    〔式中、COP RH (0℃/50℃):蒸発温度が0℃、凝縮温度が50℃の冷凍サイクルの理論暖房成績係数 ρL(50℃):50℃、または非共沸性の場合は50℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l) ρV(50℃):50℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m )]
    COP RC (−15℃/30℃)/{ρL(−15℃)×(1/ρV(−15℃))}≧1.2・・・・式(IX)
    〔式中、COP RC (−15℃/30℃):蒸発温度が−15℃、凝縮温度が30℃の冷凍サイクルの理論冷房成績係数 ρL(−15℃):−15℃、または非共沸性の場合は−15℃の飽和蒸気圧と等圧の飽和液密度(kg/l) ρV(−15℃):−15℃の飽和蒸気密度(mol−kg/m )]
  2. さらにプロピレンの含有量が0モル%を越え、エタンの含有量が2〜25モル%であることを特徴とする請求項1に記載の炭化水素混合冷媒。
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