JP4200780B2 - 蒸気圧縮式冷凍機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮機にて圧縮された高圧の冷媒を放冷するとともに、蒸発器にて低圧の冷媒を蒸発させることにより低温側の熱を高温側に移動させる蒸気圧縮式冷凍機のうちエジェクタを用いたエジェクタサイクルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のエジェクタサイクルでは、冷媒として、少なくとも2種類の冷媒が混合された混合冷媒を用いて蒸発器での冷凍能力(吸熱能力)を向上させている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−323264号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エジェクタサイクルは、後述するように、ノズルで高圧冷媒を等エントロピ的に減圧膨脹させて冷媒を加速し、エジェクタで発生するポンプ作用(JIS Z 8126 番号2.1.2.3等参照)にて気液分離器内の液相冷媒を蒸発器に循環させるとともに、冷媒の速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機の吸入圧を上昇させることにより圧縮機の消費動力の低減を図るものである。
【0005】
したがって、エジェクタで回収する膨脹(速度)エネルギ、つまり減圧膨脹時の断熱熱落差が大きいほど、圧縮機の消費動力を効率よく回収(低減)することができる。
【0006】
また、速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する際の変換効率が高いほど、圧縮機の吸入圧を上昇させることができるので、圧縮機の消費動力を効率よく回収(低減)することができる。
【0007】
本発明は、上記点に鑑み、第1には、従来と異なる新規なエジェクタ方式の蒸気圧縮式冷凍機を提供し、第2には、蒸気圧縮式冷凍機の消費動力を低減して成績係数(運転効率)を向上させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明では、低温側の熱を高温側に移動させる蒸気圧縮式冷凍機であって、圧縮機(10)から吐出した高圧冷媒の熱を放熱する放熱器(20)と、低圧冷媒を蒸発させる蒸発器(30)と、高圧冷媒を等エントロピ的に減圧膨張させるノズル(41)、ノズル(41)から噴射する冷媒と蒸発器(30)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(42、43)を有するエジェクタ(40)と、エジェクタ(40)から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離し、気相冷媒用出口が圧縮機(10)の吸引側に接続され、液相冷媒用出口が蒸発器(30)に接続された気液分離器(50)とを備え、冷媒として、少なくとも第1、2冷媒が混合された混合冷媒が用いられているとともに、ノズル(41)で減圧膨脹する際の第1冷媒の断熱熱落差がノズル(41)で減圧膨脹する際の第2冷媒の断熱熱落差より大きく、かつ、ノズル(41)出口における第1冷媒の気液密度差がノズル(41)出口における第2冷媒の気液密度差より小さく、かつ、第2冷媒の蒸発潜熱が第1冷媒の蒸発潜熱より大きく、さらに、気液分離器(50)内において、気相の第1冷媒が気相の第2冷媒より多くなり、かつ、液相の第2冷媒が液相の第1冷媒より多くなるようになっており、第1冷媒はプロパンであり、第2冷媒はブタンであることを特徴とする。
【0009】
これにより、エジェクタ(40)で回収できる膨脹エネルギを増大させて圧縮機(10)の消費動力を効率よく回収(低減)することができるとともに、蒸発器(30)で発生する冷凍能力を増大させることができるので、蒸気圧縮式冷凍機の消費動力を低減して成績係数(運転効率)を向上させることできる。
【0011】
さらに、ノズル(41)から噴射される液相冷媒及び気相冷媒の両者を略同等程度まで昇圧部(42、43)にて減速することができ、ノズル(41)にて回収した膨脹エネルギを効果的に圧力エネルギに変換することができるので、蒸気圧縮式冷凍機の消費動力を低減して成績係数(運転効率)を向上させることできる。
【0015】
請求項に記載の発明では、第1冷媒と第2冷媒とは、非共沸混合冷媒を組成する冷媒であることを特徴とする。
【0016】
これにより、蒸発時に蒸発温度が乾き度によらず一定となる共沸混合冷媒を用いた場合に比べて、冷媒と媒体とを熱交換させる場合に、冷媒と媒体とを効率よく熱交換させることができる。
【0017】
因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係るエジェクタサイクル(蒸気圧縮式冷凍機)を車両用空調装置に適用したものであって、図1はエジェクタサイクルの模式図であり、図2はエジェクタ40の模式図である。
【0019】
図1中、圧縮機10は走行用エンジンから動力を得て冷媒を吸入圧縮する周知の可変容量型の圧縮機であり、放熱器20は圧縮機10から吐出した冷媒と室外空気とを熱交換して冷媒を冷却する高圧側熱交換器である。
【0020】
蒸発器30は室内に吹き出す空気と液相冷媒とを熱交換させて液相冷媒を蒸発させることにより冷媒を蒸発させて室内に吹き出す空気を冷却する低圧側熱交換器である。
【0021】
エジェクタ40は冷媒を減圧膨張させて蒸発器30にて蒸発した気相冷媒を吸引するとともに、膨張エネルギーを圧力エネルギーに変換して圧縮機10の吸入圧を上昇させるものである。
【0022】
なお、エジェクタ40は、図2に示すように、流入する高圧冷媒の圧力エネルギーを速度エネルギーに変換して冷媒を等エントロピー的に減圧膨張させるノズル41、ノズル41から噴射する高い速度の冷媒流により蒸発器30にて蒸発した気相冷媒を吸引しながら、ノズル41から噴射する冷媒流とを混合する混合部42、及びノズル41から噴射する冷媒と蒸発器30から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させるディフューザ43等からなるものである。
【0023】
因みに、本実施形態では、ノズル41から噴出する冷媒の速度を音速以上まで加速するために、通路途中に通路面積が最も縮小した喉部を有するラバールノズル(流体工学(東京大学出版会)参照)を採用しているが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば先細ノズルを採用してもよい。
【0024】
なお、混合部42においては、ノズル41から噴射する冷媒流の運動量と、蒸発器30からエジェクタ40に吸引される冷媒流の運動量との和が保存されるように混合するので、混合部42においても冷媒の静圧が上昇する。
【0025】
また、ディフューザ43においては、通路断面積を徐々に拡大することにより、冷媒の動圧を静圧に変換するので、エジェクタ40においては、混合部42及びディフューザ43の両者にて冷媒圧力を昇圧する。そこで、混合部42とディフューザ43とを総称して昇圧部と呼ぶ。
【0026】
また、図1中、気液分離器50はエジェクタ40から流出した冷媒が流入するとともに、その流入した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して冷媒を蓄える気液分離手段であり、気液分離器50の気相冷媒流出口は圧縮機10の吸引側に接続され、液相冷媒流出口は蒸発器30側の流入側に接続される。絞り60は気液分離器50から流出した液相冷媒を減圧する減圧手段である。
【0027】
次に、エジェクタサイクルの概略作動を述べる。
【0028】
圧縮機10が起動すると、気液分離器50から気相冷媒が圧縮機10に吸入され、圧縮された冷媒が放熱器20に吐出される。そして、放熱器20にて冷却された冷媒は、エジェクタ40のノズル41にて略等エントロピ(断熱)的に減圧膨張して加速され、その巻き込み作用(JIS Z 8126 番号2.1.2.3等参照)により蒸発器30内の冷媒を吸引する。
【0029】
次に、蒸発器30から吸引された冷媒とノズル41から吹き出す冷媒とは、混合部42にて混合しながらディフーザ43にてその動圧が静圧に変換されて気液分離器50に戻る。
【0030】
つまり、ノズル41から流出したジェット流(駆動流冷媒)は、蒸発器30から冷媒を吸引加速させながら、自らはその流速を低下させていく。このとき、混合部42の冷媒出口部(ディフーザ43の冷媒入口部)において、蒸発器30から吸引した吸引ガス(吸引流冷媒)の流速と駆動流冷媒の流速とが略等しくなるように混合し、その混合した冷媒は、ディフーザ43内に流入してその流速を低下させながら、圧力を上昇させる。
【0031】
一方、エジェクタ40にて蒸発器30内の冷媒が吸引されるため、蒸発器30には気液分離器50から液相冷媒が流入し、その流入した冷媒は、室内に吹き出す空気から吸熱して蒸発する。
【0032】
次に、本実施形態の特徴を述べる。
【0033】
図3はエジェクタサイクルの概略作動を示すp−h線図であり図3に示す番号は図1に示す番号の位置における冷媒の状態を示すものである。
【0034】
そして、図3に示すp−h線図から明らかなように、圧縮機10から吐出した高圧冷媒は、エジェクタ40(ノズル41)にて等エントロピ的に減圧膨脹し、エジェクタ40は、このノズル41での断熱熱落差、つまりノズル41の冷媒入口と冷媒出口とのエンタルピ差をエネルギとして、エジェクタ40が蒸発器30に冷媒を循環させるポンプとして機能するとともに、昇圧部(混合部42及びディフーザ43)にてノズル41で得られたエネルギ、つまり速度エネルギを圧力エネルギに変化して圧縮機の吸入圧を上昇させる。
【0035】
したがって、エジェクタ40で回収する膨脹(速度)エネルギ、つまり減圧膨脹時の断熱熱落差が大きいほど、圧縮機10の消費動力を効率よく回収(低減)することができる。また、速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する際の変換効率が高いほど、圧縮機の吸入圧を上昇させることができるので、圧縮機の消費動力を効率よく回収(低減)することができる。
【0036】
また、蒸発器30に流れ込む冷媒の蒸発潜熱が大きいほど、蒸発器30に流れ込む冷媒の質量流量が同一であっても蒸発器30で発生する冷凍能力、つまり吸熱能力を増大する。
【0037】
そこで、本実施形態では、冷媒として、少なくとも第1、2冷媒が混合された混合冷媒を用いるとともに、その物性値として、ノズル41で減圧膨脹する際の第1冷媒の断熱熱落差がノズル41で減圧膨脹する際の第2冷媒の断熱熱落差より大きく、かつ、第2冷媒の蒸発潜熱が第1冷媒の蒸発潜熱より大きくなる冷媒を用いている。具体的には、第1冷媒をプロパンとし、第2冷媒をブタンとしている。
【0038】
さらに、断熱熱落差が大きい第1冷媒がより多くノズル41に流入し、かつ、蒸発潜熱が大きい第2冷媒がより多く蒸発器30に供給されるように、気液分離器50内において、気相の第1冷媒が気相の第2冷媒より多くなり、かつ、液相の第2冷媒が液相の前記第1冷媒より多くなるように、第1冷媒と第2冷媒との混合比等を選定している。
【0039】
したがって、エジェクタ40で回収できる膨脹エネルギを増大させて圧縮機10の消費動力を効率よく回収(低減)することができるとともに、蒸発器30で発生する冷凍能力を増大させることができるので、蒸気圧縮式冷凍機の消費動力を低減して成績係数(運転効率)を向上させることできる。
【0040】
なお、気液分離器50内における気相冷媒と液相冷媒との比、つまり乾き度は気液分離器50内の圧力等に応じて変化するので、第1冷媒と第2冷媒との混合比等は、気液分離器50内の圧力変動幅を考慮して選定する必要がある。
【0041】
ところで、エジェクタ40では、高圧冷媒をノズル41にて加速した後、理想的には図4に示すように、昇圧部(混合部42及びディフーザ43)にてノズル41から吹き出した冷媒を減速させながら、その速度エネルギを圧力エネルギに変換する。
【0042】
このとき、ノズル41では、図3に示すように、減圧途中において冷媒が気液二相状態となるので、ノズル41から噴射する冷媒のうち、密度の大きい液相冷媒の速度が密度の小さい気相冷媒の速度より大きくなり、速度分布に大きな偏りが発生してしまう。
【0043】
一方、昇圧部にてノズル41から吹き出した冷媒を減速させながら、その速度エネルギを圧力エネルギに変換する際に、密度が大きく慣性量が大きい液相冷媒を十分に減速することができず、密度が小さく慣性量が小さい気相冷媒の速度エネルギは圧力エネルギに変換され、大きな速度エネルギを有する液相冷媒は、減速されることなく、エジェクタ40から流出してしまうおそれが高く、ノズル41にて回収した膨脹エネルギを効果的に圧力エネルギに変換することが難しい。
【0044】
これに対して、本実施形態では、図5に示すように、ノズル41出口における第1冷媒(プロパン)の気相冷媒と液相冷媒との密度差が、ノズル41出口における第2冷媒(ブタン)の気相冷媒と液相冷媒との密度差より小さいので、ノズル41から噴射される液相冷媒及び気相冷媒の両者を略同等程度まで昇圧部にて減速することができ、ノズル41にて回収した膨脹エネルギを効果的に圧力エネルギに変換することができる。延いては、蒸気圧縮式冷凍機の消費動力を低減して成績係数(運転効率)を確実に向上させることできる。
【0045】
(第2実施形態)
第1実施形態では、蒸発器30にて室内に吹き出す空気を直接に冷却していたが、本実施形態は、図6に示すように、蒸発器30にて冷却された媒体(と室内に吹き出す空気とを熱交換する熱交換器31を設けることにより、室内に吹き出す空気を間接的に冷却するものである。
【0046】
因みに、媒体として、本実施形態では、水にエチレングリコール系の不凍液が混入された流体を採用するとともに、冷媒と媒体とを熱交換する蒸発器30は、冷媒流れと媒体流れとが対向流となるように設定されている。
【0047】
これにより、仮に蒸発器30にて冷媒漏れが発生しても、冷媒が室内に流れ込んでしまうことを防止でき得る。
【0048】
ところで、プロパンとブタンとの組み合わせは、蒸発時に蒸発温度が乾き度の進行に応じて上昇する非共沸混合冷媒を組成するので、蒸発器30内において、冷媒は入口から出口に向かうほど、蒸発温度が上昇するような温度分布を有する。
【0049】
したがって、本実施形態のごとく、蒸発時に蒸発温度が乾き度によらず一定となる共沸混合冷媒を用いた場合に比べて、冷媒と媒体とを熱交換させる場合には、冷媒と媒体とを効率よく熱交換させることができる。
【0050】
(その他の実施形態
【0051】
また、上述の実施形態では、本発明に係る蒸気圧縮式冷凍機(エジェクタサイクル)を車両用空調装置に適用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばショーケース等の冷凍庫・冷蔵庫等の冷熱を利用する蒸気圧縮式冷凍機、又は給湯器や暖房装置等の温熱を利用する蒸気圧縮式冷凍機に適用してもよい。
【0052】
また、上述の実施形態では、圧縮機10の吐出圧が冷媒の臨界圧力未満であったが、本発明はこれに限定されるものではなく、圧縮機10の吐出圧を臨界圧力以上としてもよい。
【0053】
また、上述の実施形態では、非共沸混合冷媒を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも請求項1を満たす混合冷媒が存在するならば、共沸混合冷媒を用いてもよい。
【0054】
また、上述の実施形態では、絞り60及びノズル41は絞り開度が固定されたものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば絞り開度を熱負荷に応じて可変制御するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るエジェクタサイクルの模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るエジェクタの模式図である。
【図3】p−h線図である。
【図4】ノズルの冷媒出口からディフィーザの冷媒出口までにおける、エジェクタの冷媒通路断面の中央部を基準とした半径方向の位置と冷媒流速との関係を示す三次元特性図である。
【図5】冷媒の物性値を示す図表である。
【図6】本発明の第1実施形態に係るエジェクタサイクルの模式図である。
【符号の説明】
10…圧縮機、20…放熱器、30…蒸発器、
40…エジェクタ、50…気液分離器、60…絞り。

Claims (2)

  1. 低温側の熱を高温側に移動させる蒸気圧縮式冷凍機であって、
    圧縮機(10)から吐出した高圧冷媒の熱を放熱する放熱器(20)と、
    低圧冷媒を蒸発させる蒸発器(30)と、
    高圧冷媒を等エントロピ的に減圧膨張させるノズル(41)、前記ノズル(41)から噴射する冷媒と前記蒸発器(30)から吸引した冷媒とを混合させながら速度エネルギーを圧力エネルギーに変換して冷媒の圧力を昇圧させる昇圧部(42、43)を有するエジェクタ(40)と、
    前記エジェクタ(40)から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離し、気相冷媒用出口が前記圧縮機(10)の吸引側に接続され、液相冷媒用出口が前記蒸発器(30)に接続された気液分離器(50)とを備え、
    前記冷媒として、少なくとも第1、2冷媒が混合された混合冷媒が用いられているとともに、前記ノズル(41)で減圧膨脹する際の前記第1冷媒の断熱熱落差が前記ノズル(41)で減圧膨脹する際の前記第2冷媒の断熱熱落差より大きく、かつ、前記ノズル(41)出口における前記第1冷媒の気液密度差が前記ノズル(41)出口における前記第2冷媒の気液密度差より小さく、かつ、前記第2冷媒の蒸発潜熱が前記第1冷媒の蒸発潜熱より大きく、
    さらに、前記気液分離器(50)内において、気相の第1冷媒が気相の前記第2冷媒より多くなり、かつ、液相の前記第2冷媒が液相の前記第1冷媒より多くなるようになっており、
    前記第1冷媒はプロパンであり、
    前記第2冷媒はブタンであることを特徴とする蒸気圧縮式冷凍機。
  2. 前記第1冷媒と前記第2冷媒とは、非共沸混合冷媒を組成する冷媒であることを特徴とするに請求項に記載の蒸気圧縮式冷凍機。
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