JP5849315B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
ここで、上述したフリーズや回胴演出の実行の可否を、遊技における打順によって管理しようとする場合、フリーズや回胴演出を実行可能とする条件の発生時に、フリーズや回胴演出を発生させるための、あるいは発生させないための停止スイッチの打順(操作順序)を報知するという手法が採用されている。例えば特許文献2には、演出状態がペナルティ中である場合には、フリーズの発生契機に該当した場合に、フリーズを発生させない打順を報知することが記載されている。
本発明は、このような事情に鑑み、遊技機において、当選領域の数を増やすことなく打順により特定の制御状態への移行の可否を決定可能とし、特定の制御状態に移行するまでのタイムラグを極力少なくすることを目的とする。
すなわち、本発明に係る遊技機(スロットマシンS)は、外周面に複数の図柄が付された複数の回転リール61〜63と、複数の回転リール61〜63を回転させるスタートスイッチ20と、回転中の回転リール61〜63を個々に停止させる複数の停止スイッチ31〜33と、遊技の進行を制御するメイン制御装置100と、メイン制御装置100からの出力信号を一方向的に入力して演出を制御するサブ制御装置200と、を備え、メイン制御装置100は、小役を含む複数種類の役について当選か否かの抽選を行う役抽選手段120と、スタートスイッチ20の操作信号の入力に基づき回転リール61〜63の回転を制御し、停止スイッチ31〜33の操作信号の入力に基づき回転中の回転リール61〜63の停止を制御するリール制御手段130と、スタートスイッチ20の操作により回転開始した複数の回転リール61〜63が、停止スイッチ31〜33の操作により全て停止したときに、役抽選により当選した役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に、入賞と判定する入賞判定手段(遊技結果判定手段140)と、スタートスイッチ20が操作されてから停止スイッチ31〜33の操作が有効とされるまでの間に、遊技の進行が停止した状態となるフリーズを設定可能なフリーズ設定手段170と、を少なくとも備え、リール制御手段130は、フリーズ設定手段170がフリーズを設定しているフリーズ中に、回転リール61〜63を回転させ、停止スイッチ31〜33の操作信号の入力に伴い回転している回転リール61〜63を停止させることにより、擬似的に遊技を進行させることができ、擬似的に進行している擬似遊技においては、当該擬似遊技で停止スイッチ31〜33を操作する際の特定の打順が設定され、サブ制御装置200は、小役の入賞を補助する補助演出を実行可能に形成されているとともに、補助演出が実行され得る演出状態である場合に、擬似遊技において、当該擬似遊技で停止スイッチ31〜33を操作する際の特定の打順を遊技者に向けて報知可能であり、メイン制御装置100は、擬似遊技において、当該擬似遊技で停止スイッチ31〜33を操作する際の特定の打順で停止スイッチ31〜33が操作された場合に、この停止スイッチ31〜33の操作に基づく図柄の停止態様にかかわらず、メイン制御装置100の制御状態を、特定の処理が実行され得る特定の制御状態に移行させるように形成されていることを特徴とする。
また、擬似遊技において回転リール61〜63が停止した後、スタートスイッチ20の操作信号の入力に基づいて回転リール61〜63を回転させることにより、フリーズ中に複数回の擬似遊技を行わせるようにすれば、擬似遊技中に、複数回、特定の打順で操作されることを条件として、特定の制御状態への移行を決定することができる。これにより、操作ミスや故意によって誤って特定の制御状態に移行してしまう可能性を低くすることができるだけでなく、特定の制御状態への移行の可否の判定を、1回の遊技中に完結させることができ、無駄な遊技を行うことなく迅速に状態移行処理を行うことができる。
(スロットマシンS)
スロットマシンSは、図1に示すように、正面側(遊技者と対向する前面側)に開口部を有する方形の筐体Bと、この筐体Bの開口部を塞ぐ前扉Dを備えている。
筺体Bの内部には、スロットマシンSの作動を制御するための制御装置1、外周面に複数の図柄が付された3個の回転リール61,62,63を有するリールユニット2、メダルを貯留するとともに貯留されているメダルを払い出すためのホッパーユニット3、スロットマシンSに備えられた各種装置に電力を供給するための電源装置4等が設置されている。
スタートスイッチ20は、上下方向に揺動可能なレバースイッチであって、スタートスイッチ200の筐体内部側には、押下操作によるレバーの位置移動を検出する検知部が設けられており、検知部の検出信号がスタートスイッチ20の操作信号として扱われるようになっている。
停止スイッチ31〜33は、前後方向に移動可能なボタンスイッチであって、各停止スイッチ31〜33の筐体内部側には、特に図示しないが、押圧操作によるボタンの位置移動を検出する検知部がそれぞれ設けられており、検知部の検出信号が各停止スイッチ31〜33の操作信号として扱われるようになっている。
なお、操作部Cに設けられる操作スイッチとして、遊技者が演出内容を選択することができる演出スイッチを設けてもよい。
制御装置1は、図示しないメイン基板ケースにメイン基板を収納したメイン基板ユニットと、図示しないサブ基板ケースにサブ基板を収納したサブ基板ユニットとから構成される。メイン基板及びサブ基板は、IC等の各種電子部品を搭載した制御基板であり、メイン基板はスロットマシンSの遊技に関する制御を行うメイン制御装置100(図2参照)を構成し、サブ基板は演出や報知に関する制御を行うサブ制御装置200(図2参照)を構成する。また、メイン制御装置100とサブ制御装置200との間では、メイン制御装置100からサブ制御装置200への一方へ向けてのみコマンドやデータが出力され、サブ制御装置200からメイン制御装置100へ向けてはコマンドやデータが出力されないようになっている。
メイン制御装置100は、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作に基づき、回転リール61〜63の回転及び停止を制御するものである。
メイン制御装置100の入力側には、図2に示すように、メダルセンサ7A、リールセンサ2A、払い出しセンサ3A、ベットスイッチ10、スタートスイッチ20、停止スイッチ61〜63及び精算スイッチ40が接続されている。ここで、メダルセンサ7Aは、図1に示すように、メダルセレクター7に設けられた検知部であって、メダル投入口5から投入されホッパーユニット3に移送されるメダルを検出するためのものである。リールセンサ2Aは、図示しないが、リールユニット2の枠体に設けられた検知部であって、回転リール61〜63に設けられたスタートインデックスを検出して回転リール61〜63の回転を検知するためのものである。払い出しセンサ3Aは、図示しないが、ホッパーユニット3に設けられた検知部であって、メダル払出装置から払い出されるメダルを検出するためのものである。
投入制御手段110は、メダル投入口5からのメダルの投入又はベットスイッチ10の操作(以下投入操作という)と、遊技結果判定手段140の判定結果に基づいて、1回の遊技を行うためのメダルが掛けられた状態(ベット状態)を設定するためのものである。
さらに、投入制御手段110は、遊技結果判定手段140が後述するリプレイの入賞を判定した場合には、前回の遊技と同一のベット数で自動的にベット状態を設定する。投入制御手段110によって自動的にベット状態が設定されることを、再遊技の作動という。
役抽選手段120は、回転リール61〜63に付されている図柄による所定の図柄組合せが対応付けられた「役」について、当選か否かの役抽選を行うものであり、図示しないが、乱数発生手段、乱数抽出手段、役抽選テーブル、判定手段及び当選状態設定手段を備えている。乱数発生手段は、一定時間に所定(例えば0から65535)の数字を繰り返してカウントするループカウンタであり、乱数抽出手段は、スタートスイッチ20の操作信号を入力したタイミングで、ループカウンタのカウント値を読み取って記憶するものである。ループカウンタは乱数を発生しているわけではないが、ループカウンタのカウント値を乱数抽出手段が読み取ることにより、ランダムな数値を抽出できるので、便宜上乱数発生手段というものとする。役抽選テーブルは、ループカウンタがカウントする数値(乱数発生手段の発生可能な全乱数値)を全領域として各役についての当選領域を規定したものである。判定手段は、カウント値抽出手段の読み取ったカウント値と役抽選テーブルの当選領域とを照合し、カウント値が所定の当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、カウント値がいずれの不当選の領域に属する場合には、「ハズレ」の決定をするものである。当選状態設定手段は、判定手段が当選を決定した場合に、当該当選に対応する当選フラグを成立させることにより当選状態を設定するものである。なお、当選状態設定手段は、判定手段の判定結果に関わらず当選状態を設定する場合があるがこれについては後述する。
本実施の形態においては、図4に示すように、ボーナスとして、「スイカB・ダミーB・ダミーA」の図柄組合せが対応付けられたBB(ビッグボーナス)が設けられている。BBが入賞すると、次の遊技からボーナス遊技が開始される。ボーナス遊技では、役抽選の抽選結果に関わらず小役が当選状態になるとともに、少なくとも1個の回転リールについて、後述するスベリコマ数が最大スベリコマ数よりも少ないコマ数以下となる。また、本実施の形態では、ボーナス遊技以外の遊技では、規定数が3に設定されており、ボーナス遊技中は、規定数が2に変更される。ボーナス遊技中は、図4に示すように、小役が入賞しても1回の遊技で投入枚数以下のメダルしか払い出されない。ボーナス遊技は、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数、例えば28枚を超えた場合に終了する。
役抽選テーブルとしては、図5に示すように、通常状態において用いられる通常テーブルと、ボーナス内部中において用いられる内部中テーブルと、ボーナス作動中において用いられるボーナステーブルとが設けられている。
また、「リプレイA」「リプレイB」「リプレイC」の各当選確率は、「リプレイA」が比較的頻繁に当選し、「リプレイB」「リプレイC」は希に当選するような設定となっている。
なお、上記した役抽選テーブルの構成や当選確率は一例であって、上記した態様や数値に限られるものではない。例えば、ボーナステーブルに小役やリプレイや不当選の当選領域が設けられていてもよい。
なお、BBテーブルに、全ての小役が同時に当選する当選領域を設け、ボーナス作動中は、役抽選の抽選結結果に基づいて、全ての小役が当選状態となるように形成してもよい。
リール制御手段130は、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作信号に基づいて、回転リール61〜63の回転及び停止を制御するためのものである。以下、リール制御手段130による回転リール61〜63の回転制御及び停止制御について説明する。
(回転制御)
リール制御手段130は、スタートスイッチ20の有効な操作信号を入力した場合に、リールモータM1〜M3を駆動させて回転リール61〜63を回転させるものである。すなわち、規定数のメダルがベットされている状態でスタートスイッチ20の操作信号を入力した場合には、前遊技における回転リール61〜63の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、全ての回転リール61〜63を一斉に、あるいは所定の順番で回転開始させる。そして、全ての回転リール61〜63の回転速度が、停止スイッチ31〜33の操作(以下停止操作という)を可能とするためにあらかじめ設定された定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度を維持する定常回転を行わせるものとなっている。
そして、本実施の形態においては、リール制御手段130は、後述するフリーズ設定手段170がフリーズを設定している場合における所定時に、前記した回胴演出回転データに基づき回転リール61〜63の作動を制御することができるように形成されている。
リール制御手段130は、リールセンサ2A(図2参照)の検出信号に基づき回転リール61〜63の回転角度を把握しつつ、停止スイッチ31〜33の作動時点(停止スイッチ31〜33の操作が検出された時点=停止操作のタイミング)での回転リール61〜63の回転角度から、有効ライン上に位置している図柄を特定すること(以下図柄参照という)ができるようになっている。そして、リール制御手段130は、停止操作がされた時点において所定位置(例えば上段位置)にある回転リール61〜63の図柄を基準図柄として、回転リール61〜63の回転角度が前記基準図柄をあらかじめ定められたコマ数(最大スベリコマ数、例えば4コマ)だけ回転方向に移動させたコマ数(引き込み可能コマ数、例えば5コマ)の範囲内となるように、回転リール61〜63を停止させることができる。
本実施の形態では、役についての優先順位が「リプレイ>小役>ボーナス」の順序で定められており、停止テーブルでは、ボーナスと小役が同時に当選している場合(ボーナス内部中に小役が当選した場合)には小役に対応付けられた小役図柄を優先的に有効ライン上に引き込み、ボーナスとリプレイが同時に当選している場合(ボーナス内部中にリプレイが当選した場合)にはリプレイに対応付けられたリプレイ図柄を優先的に有効ライン上に引き込むように形成されている。したがって、ボーナス内部中において、ボーナスに対応付けられたボーナス図柄が優先的に引き込まれるのは、役抽選の結果がハズレの場合のみとなる。しかし、本実施の形態においては、内部中テーブルのハズレの領域が無いので、ボーナス当選に係る遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、特定の場合(例えば所定の小役の当選時に、所定の打順かつ特定のタイミングで停止操作された場合)を除き、ボーナスが入賞する場合はないようになっている。
次に、「打順ベル」のいずれか、すなわち図5に示す「中ベル1」〜「右ベル6」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。
本実施の形態においては、「打順ベル」の領域に共通して含まれるベル1の図柄組合せを構成する図柄(ベル図柄)は、全ての回転リール61〜63において通常状態及びボーナス内部中における最大スベリコマ数(4コマ)を超える間隔をあけずに配置されている。また、「中ベル1」〜「中ベル6」の領域に共通して含まれるベル2の図柄組合せを構成する図柄と、「右ベル1」〜「右ベル6」の領域に共通して含まれるベル3の図柄組合せを構成する図柄は、個々の図柄組合せについてみると全ての回転リール61〜63において4コマを超える間隔をあけずに配置されているわけではないが、複数の図柄組合せを合わせると、全ての回転リール61〜63において4コマを超える間隔をあけずに配置されているものとなっている。つまり、ベル1〜3は、最大スベリコマ数が4コマに設定されている制御中(ボーナス作動中以外)においては、停止操作のタイミングに関わらず入賞可能な設定となっている。一方、「打順ベル」に含まれる、ベル4〜9のベル役の図柄組合せを構成する図柄には、回転リール61〜63のいずれかにおいて4コマを超える間隔をあけて配置されている図柄が含まれており、ベル4〜9が単独で当選したとしても目押しをしないと入賞できない設定となっている。そして、リール制御手段130は、ボーナス作動中以外において、役抽選により、いずれかの「打順ベル」が当選した場合には、停止操作の態様に応じて、当該領域に含まれるベル1〜9のいずれかのベル役に対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。これらの制御は、停止スイッチ31〜33の打順に応じて設けられている停止テーブルを参照して行われる。
本実施の形態においては、リプレイ1とリプレイ3の重複当選領域である「リプレイC」が当選した場合には、打順に応じて、入賞するリプレイが異なるようになっている。
具体的には、「リプレイC」の当選時に、左押しで停止操作された場合には、回転リール61でベル図柄及び赤7図柄に優先してリプレイ図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せ(以下リプレイ揃いという)が表示されてリプレイ1が入賞する。また、「リプレイC」の当選時に、左押し以外の打順で停止操作された場合には、回転リール62ではリプレイ図柄に優先して赤7図柄を有効ライン上に引き込み、回転リール61及び回転リール63ではリプレイ図柄及びベル図柄に優先して赤7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。停止操作のタイミングで赤7図柄を有効ライン上に引き込めた場合には、「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せ(以下赤7揃いという)が表示されてリプレイ3が入賞する。一方、停止操作のタイミングで赤7図柄を有効ライン上に引き込めない場合には、回転リール61、63において、リプレイ図柄に優先してベル図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。この場合には、「ベル・赤7・ベル」や「赤7・リプレイ・ベル」などの、リプレイ3に対応付けられた赤7揃い以外の図柄組合せが表示されてリプレイ3が入賞する。
遊技結果判定手段140は、停止スイッチ31〜33の操作によって回転リール61〜63が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するためのものである。
具体的には、回転リール61〜63が停止したときに所定の記憶部に記憶される停止図柄の情報に基づき、有効ライン上に揃った図柄の組合せが、所定の役に対応付けられたものか否かを判断する。そして、所定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には入賞と判定し、その判定結果情報を、払出制御手段150及び内部抽選状態移行手段160に送信する。前述したように、入賞によるメダルの払い出し枚数は、規定数によって異なっており、内部抽選状態がボーナス作動中である場合には、規定数が2の場合に対応する払い出しを決定し、ボーナス作動中でない場合には、規定数が3の場合に対応する払い出しを決定する(図4参照)。小役が入賞した判定結果情報を受信した払出制御手段150は、ホッパーユニット3を作動させて入賞メダルの払い出し処理を行う。リプレイが入賞した判定結果情報を受信した投入制御手段110は自動ベット処理を行い、ボーナスが入賞した判定結果を受信した内部抽選状態移行手段160は、ボーナス作動中への移行準備処理を行い、ボーナスが当選した遊技でボーナスが入賞しなかった判定結果を受信した内部抽選状態移行手段160は、ボーナス内部中への移行準備処理を行う。
払出制御手段150は、遊技結果判定手段140の判定結果及び精算スイッチ40の操作に基づいて、ホッパーモータ3Bを作動させてホッパーユニット3からメダルを払い出させるものである。すなわち、遊技結果判定手段140が小役の入賞を判定した場合には、当該小役の入賞に応じたメダルを払い出させ、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ40の操作信号を入力したときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出させるようになっている。
なお、入賞により払い出されるメダルを、クレジットに電子的に貯留し、クレジットを超過する払い出し分をホッパーユニット3から払い出させるようにしてもよい。
内部抽選状態移行手段160は、内部抽選状態の移行を制御するものである。本実施の形態では、前述したように、内部抽選状態として、通常状態と、ボーナス内部中と、ボーナス作動中とが設けられている(図6(A)参照)。スロットマシンSの内部抽選状態は、初期状態(工場出荷時又は設定変更時)において通常状態に設定されており、内部抽選状態移行手段160は、通常状態中にボーナス(BB)が当選すると、内部抽選状態をボーナス内部中に移行させる。また、ボーナス内部中においてボーナスが入賞すると、内部抽選状態をボーナス作動中に移行させる。そして、所定のボーナス終了条件(所定枚数を超える払い出し)に該当した場合には、内部抽選状態を通常状態に移行させる。そして、役抽選手段120が内部抽選状態に応じた役抽選テーブルを取得し役抽選を行うことにより、通常状態、ボーナス内部中、ボーナス作動中の各内部抽選状態が発動する。
フリーズ設定手段170は、所定の契機で、本来の遊技の進行が停止した状態となるフリーズの発生及び終了を制御するものである。
具体的には、フリーズ設定手段170は、所定のフリーズ開始条件に該当した場合に、スタートスイッチ20の操作を契機としてフリーズを設定する。フリーズ設定手段170がフリーズを設定することにより、本来の遊技の進行が停止するフリーズが発生する。
また、フリーズ設定手段170は、所定のフリーズ終了条件に該当した場合には、フリーズの設定を解除する。フリーズ設定手段170がフリーズの設定を解除することにより、フリーズが終了する。
そして、フリーズ制御手段170によりフリーズの設定が解除されると、メイン制御装置100は回転リール61〜63の回転開始の保留を解除する。これにより、フリーズ終了後、再度スタートスイッチ20が操作されなくても、回転リール61〜63は本来の回転を開始する。
さらに、フリーズ制御手段170は、上記以外のフリーズを設定可能であってもよい。例えば、所定の場合に、当該遊技で停止スイッチ31〜33の操作が無効とされるフリーズや、ベットスイッチ10の操作が無効とされるフリーズを設定可能に形成してもよい。
擬似遊技制御手段180は、擬似遊技の開始及び終了を制御するものである。擬似遊技は、前述したフリーズが設定されているときに擬似的に進行される遊技であって、スタートスイッチ20の操作に基づき回転リール61〜63を擬似的に回転させ、擬似的に回転している回転リール61〜63を、それぞれに対応する停止スイッチ31〜33の操作に基づき擬似的に停止させるように設定されたものである。そして、擬似遊技制御手段180は、図2に示すように、実行決定手段181及び停止制御決定手段182を備えている。
以上のように、擬似遊技では、本来の遊技と同様の操作手順で本来の遊技と同様の回転リール61〜63の挙動が実現されるが、擬似遊技は、フリーズ中における所定の操作スイッチの操作信号入力に基づいて行われる回胴演出の一態様として位置づけられるものである。本実施の形態では、フリーズ中に回胴演出回転データを用いて回転リール61〜63を作動させる回胴演出を「回胴演出」といい、フリーズ中に通常回転データを用いて回転リール61〜63を作動させ停止スイッチ31〜33の操作に基づき回転リール61〜63を停止させる回胴演出を「擬似遊技」というものである。
実行決定手段181は、擬似遊技を実行するか否かを決定するためのものである。本実施の形態では、所定のリプレイの当選時にあらかじめ定められた打順で停止操作された場合に、擬似遊技の実行を決定するものとなっている。
具体的には、実行決定手段181は、「リプレイA」の当選時に「右左中」の打順で停止操作された場合、及び「リプレイB」の当選時に「右中左」の打順で停止操作された場合、及び「リプレイC」の当選時に「左右中」の打順で停止操作された場合(図7参照)に、次遊技での擬似遊技の実行を決定する。なお、「リプレイA」の当選時に「右左中」の打順で停止操作された場合にはリプレイ1が入賞し、「リプレイB」の当選時に「右中左」の打順で停止操作された場合にはリプレイ2が入賞し、「リプレイC」の当選時に「左右中」の打順で停止操作された場合にはリプレイ1が入賞する。
また、本実施の形態では、サブ制御装置200の制御に基づく演出状態に応じて、フリーズ正解打順が遊技者に報知(ナビ)されるとともに、フリーズ中に行われる擬似遊技において、特定の打順(擬似遊技正解打順)で停止操作されることに基づいて、特定の処理が行われるようになっているが、これについては後述する。
なお、フリーズ正解打順を、抽選により決定するようにしてもよい。
停止制御決定手段182は、擬似遊技中において、リール制御手段130が回転リール61〜63を擬似停止させる際に参照する停止制御データ(停止テーブル)を決定するためのものである。
上述したように、本実施の形態では、フリーズ中において停止スイッチ31〜33の操作信号の入力に基づいてリール制御手段130が回転リール61〜63を停止させる際、あらかじめ定められた抽選結果に応じて本来の遊技と同様の引き込み処理や蹴飛ばし処理を行うようになっている。停止制御決定手段182は、このあらかじめ定められた抽選結果(擬似抽選結果)を、擬似遊技の実行回数に応じて決定する。また、停止制御決定手段182は、上述した擬似遊技正解打順を、打順抽選により決定する。
回胴演出制御手段185は、回胴演出の開始及び終了を制御するものであり、図示しないが、実行判定手段及び継続抽選手段を備えている。本実施の形態では、フリーズ中において、リール制御手段130が、7揃い回転データに基づき赤7図柄を有効ライン上に揃えた後、逆回転データに基づき回転リール61〜63を一斉に逆回転させてから停止させる回胴演出を実行可能に形成されている。また、回胴演出の継続が決定されている場合には、1回の回胴演出の終了後、スタートスイッチ20の操作信号の入力に基づき、回転リール61〜63を逆回転させて停止させる回胴演出が繰り返されるようになっている。なお、本実施の形態では、回胴演出が行われるごとに、後述するATの遊技回数が上乗せされるようになっている。
ここで、メイン制御装置100の制御状態の一つである信号出力状態として、後述する外部信号出力手段190により所定の外部信号(AT作動信号)が出力されている状態(信号出力中)と、前記外部信号が出力されていない状態(信号停止中)とがある。実行判定手段は、信号出力中において、「リプレイA」又は「リプレイB」又は「リプレイC」の当選時にフリーズ正解打順で停止操作されることに基づいて実行される擬似遊技で、擬似遊技正解打順で停止操作されることを条件として、当該擬似遊技に引き続き回胴演出を行う決定をし、回胴演出実行フラグをONにしてその旨を記憶する。このように、擬似遊技に引き続き回胴演出を行うようにする(間に本来の遊技を挟まない)ことにより、無駄なメダルの消費を抑えることができるとともに、本来の遊技の役抽選において何らかの契機役が当選した場合を考慮する必要がなくなり、制御を簡素化できる。
また、実行判定手段は、擬似遊技において、擬似遊技正解打順で停止操作されなかった場合には、回胴演出の実行を決定せず、回胴演出実行フラグをセットしない。この場合には、フリーズ設定手段170は、擬似遊技実行フラグがOFFとなった後スタートスイッチ20が操作されることを契機に、フリーズの設定を解除する。
外部信号出力手段190は、スロットマシンSの遊技状態が所定の有利状態となっている旨の信号を外部に出力するためのものである。ここで、遊技状態とは、メイン制御装置100の制御状態とサブ制御装置200の制御状態をあわせたスロットマシンSの作動状態のことである。外部信号出力手段190は、スロットマシンSが設置される遊技場の島設備に設けられ遊技場のホールコンピュータに接続された情報表示装置に、所定の信号を出力可能に形成されており、情報表示装置にスロットマシンSの作動情報を表示させたり、ホールコンピュータでスロットマシンSの稼働状況を管理したりすることができるようになっている。
そして、外部信号出力手段190は、所定の信号出力条件に該当した場合にはAT作動信号(補助演出状態作動信号)を出力し、所定の信号停止条件に該当した場合にはAT作動信号の出力を停止する。AT作動信号は、サブ制御装置200の制御に基づく演出状態がAT状態である蓋然性が高い場合に出力される外部出力信号である。
サブ制御装置200は、メイン制御装置100から出力されるコマンドやデータ(遊技制御情報)に基づいて、画像表示部70やランプ80やスピーカ90等を制御するためのものである。メイン制御装置100がサブ制御装置200に出力する遊技制御情報としては、スタートスイッチ20等の操作スイッチの操作に関する情報や、役抽選の抽選結果に関する情報や、リールユニット2の作動情報(回転リール61〜63の回転及び停止に関する情報)や、停止図柄の表示態様などの遊技結果に関する情報がある。また、内部抽選状態の移行に関する情報や、信号出力状態に関する情報や、擬似遊技又は回胴演出に関する情報がある。擬似遊技に関する情報としては、擬似抽選結果に関する情報や、フリーズ正解打順及び擬似遊技正解打順に関する情報などがある。回胴演出に関する情報としては、回胴演出開始コマンドや、回胴演出継続コマンド、回胴演出終了コマンドなどがある。
演出状態移行手段210は、サブ制御装置200の制御に基づく演出状態の移行を制御するためのものである。
演出状態としては、図6(B)に示すように、大きく分けて、役抽選の結果に関する情報が遊技者に報知されるAT(アシストタイム)が実行される演出状態であるAT状態(補助演出状態)と、AT状態以外の演出状態である非AT状態とが設けられている。非AT状態は、サブ通常状態であり、AT状態には、通常のATが行われる通常AT状態と、メイン制御装置100の制御に基づく回胴演出が行われる特別AT状態が設けられている。
演出実行制御手段220は、画像表示部70やランプ80やスピーカ90等の演出装置の作動を制御するためのものであり、以下に述べるAT制御手段230や、図示しない演出決定手段の決定に基づき、ROMに記憶されている演出データをもとに、AT中の打順ナビや、演出状態に応じた演出を行わせる。
演出状態に応じた演出としては、例えば、サブ通常中においてAT状態への移行をほのめかす演出や、AT状態への移行が確定した場合に行われる確定演出や、AT中の遊技を盛り上げるための演出や、回胴演出中(特別AT中)に所定の操作(スタートスイッチ20の操作)を促す報知や、特別AT中に上乗せされたATの遊技回数を告知する演出などがある。
AT制御手段230は、補助演出制御手段であって、小役の入賞を補助する情報が報知されるAT(アシストタイム)を制御するものである。そして、AT制御手段230は、図示しないが、AT抽選手段、遊技回数管理手段、報知実行手段を備え、メイン制御装置100から出力される遊技制御情報や演出状態等に基づき、ATの開始及び終了を制御する。
通常AT移行抽選は、サブ通常中に、所定の移行抽選契機が発生(例えば「チェリー」や「リプレイB」や「リプレイC」が当選)した場合に、通常AT状態に移行するか否かを抽選により決定するものである。
上乗せ抽選は、通常AT中に、所定の上乗せ抽選契機が発生(例えば「チェリー」や「リプレイB」や「リプレイC」が当選)した場合に、ATの遊技回数の上乗せの有無及び上乗せ回数を、抽選により決定するものである。また、上乗せ抽選は、回胴演出開始コマンドを入力した場合と、回胴演出継続コマンドを入力した場合にも行われる。
特別AT移行抽選は、通常AT中に、所定の移行抽選契機が発生(例えば「チェリー」や「リプレイB」や「リプレイC」が当選)した場合に、特別AT状態に移行するか否かを抽選により決定するものである。
上記構成を有するスロットマシンSの、メイン制御装置100の制御に基づく処理について、サブ制御装置200の制御に基づく処理についての説明を交えつつ説明する。
図9は、メイン制御装置100の制御に基づく1遊技における遊技制御処理を示す。
スロットマシンSは、規定数のメダルがベットされることによりスタートスイッチ20の操作が有効化され、スタートスイッチ20がONとなる(操作信号を入力する)ことに伴って、役抽選処理が行われる(S100、S102)。また、役抽選の結果に基づき、役抽選に伴う処理が行われる(S103)。その後、回転リール61〜63の回転開始処理が行われ(図9のS104)、いずれかの停止スイッチ31〜33がONとなった場合には、対応する回転リール61〜63について回転停止処理が行われる(S105、S106)。全ての回転リール61〜63が停止するまでS105〜106が繰り返され(S105〜S107)、全ての回転リール61〜63が停止した場合には、遊技結果判定処理が行われる(S108)。具体的には、小役が入賞したと判定された場合には対応するメダルの払い出し処理が行われ、ボーナスが入賞したと判定された場合にはボーナス作動中に移行するための処理(ボーナステーブルの取得等)が行われる。また、リプレイが入賞したと判定された場合には、再遊技の作動の処理が行われ、ボーナス当選に係る遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、ボーナス内部中に移行するための処理(内部中テーブルの取得等)が行われる。その後、遊技結果に基づいて停止後擬似遊技実行判定処理が行われるとともに(S109)、信号出力判定処理が行われる(S110)。そして、1遊技における遊技制御処理を終了する。
まず、役抽選の結果、所定のリプレイ、すなわち「リプレイA」又は「リプレイB」又は「リプレイC」が当選した場合(S200でYes)には、サブ制御装置200に、当選したリプレイに応じたフリーズ正解打順(図7参照)に関する情報が出力される(S201)。そして、役抽選に伴う処理を終了する。
まず、擬似遊技実行フラグがONとなっている場合(S300でYes)には、擬似遊技実行処理が行われる(S301)。ここで、擬似遊技実行フラグがONである場合とは、前回の遊技でいずれかのリプレイが当選しかつフリーズ正解打順で停止操作されていた場合(後述する図15のS701参照)である。その後、回胴演出実行フラグがONとなっているか否かが判断される。ここで、擬似遊技実行処理の終了後に回胴演出実行フラグがONである場合とは、信号出力中におけるいずれかのリプレイの当選時にフリーズ正解打順で停止操作されたことに基づいて発生した擬似遊技中に、擬似遊技正解打順で停止操作が行われた場合である。
S304において、ウエイト時間が経過していると判断された場合(S304でYes)には、通常回転データに基づく回転リール61〜63の回転処理が行われ(S305)、本来の遊技における回転リール61〜63の回転が開始される。その後、所定の停止可能要件が満たされたことを条件に、停止スイッチ31〜33の操作無効状態が解除される(S306〜S307)。ここでの停止可能要件とは、回転リール61〜63の回転速度が定常回転速度に達し、全ての回転リール61〜63についてスタートインデックスが検知されることにより、図柄参照が可能な状態となっていることである。そして、回転リール回転開始処理を終了する。
ところで、本実施の形態では、回胴演出において、遊技者の停止操作に基づかず特定図柄組合せ(赤7揃い)をメイン制御装置100において表示させているので、回胴演出の終了後に、本来の遊技での回転リール61〜63を回転させる際、各リールモータM1〜M3に駆動信号を出力するタイミングを異ならせたり、加速度を異ならせたりして、回胴演出で表示された図柄組合せ(赤7揃い)をランダムにばらけさせるのが好ましい。あるいは、回胴演出の開始前に停止していた図柄組合せを再現するようにしてもよい。
まず、フリーズ設定手段170によりフリーズが設定され(S400)、擬似遊技実行回数がN回に設定される(S401)。また、擬似遊技実行回数に応じた擬似抽選結果が設定される(S402)。具体的には、N=2の場合すなわち1回目の擬似遊技では「リプレイA」が設定され、N=1すなわち2回目の擬似遊技では「リプレイC」が設定される。そして、擬似遊技正解打順を決定する打順抽選処理が行われるとともに、抽選により決定された擬似遊技正解打順の情報がサブ制御装置200に出力される(S403)。演出状態がAT状態であれば、擬似遊技正解打順に関する情報を入力したサブ制御装置200の制御に基づき、擬似遊技正解打順がナビされる。また、2回目の擬似遊技では赤7ナビも行われる。
一方、擬似遊技実行回数が0となった場合(S408でNo)には、信号出力フラグがONであるか否か、すなわち信号出力中であるか否かが判断される(図13のS500)。信号出力フラグがONでない場合、すなわち信号停止中である場合(S500でNo)には、信号出力決定フラグがONとされ(S501)、擬似遊技実行フラグがOFFとされる(S502)。そして、スタートスイッチ20がONとなることを契機に、フリーズの設定が解除される(S503、S504)。そして、擬似遊技実行処理を終了する。この後、サブ制御装置200により、ATの開始を告知する演出が行われる。
図12のS406において擬似遊技正解打順で停止操作されなかったと判断された場合には、擬似遊技実行フラグがOFFとされ(図13のS502)、スタートスイッチ20がONとなること(S503でYes)を契機に、フリーズの設定が解除される(S504)。そして、擬似遊技終了処理を終了する。
まず、サブ制御装置200に回胴演出開始コマンドが出力される(S600)。回胴演出開始コマンドを入力したサブ制御装置200は、あらかじめ定められた又は抽選により決定した回数のAT遊技回数を上乗せする。すなわち、回胴演出が行われる場合には、必ず所定数の上乗せが保証されるようになっている。次に、有効ライン上に赤7図柄が停止していない回転リール61〜63について、7揃い回転データに基づき赤7図柄を揃える処理が行われる(S601)。なお、擬似遊技の結果、赤7揃いが表示されている場合には、S601の処理は省略される。その後、逆回転データに基づき回転リール61〜63の逆回転処理が行われる(S602)。逆回転処理が終了して回転リール61〜63が停止した場合には、図示していないが、タイマーが計時を開始するとともに、サブ制御装置200に逆回転処理が終了した旨の信号が出力される。これに基づき、サブ制御装置200により、上乗せ抽選の結果(上乗せされる遊技回数)を告知する演出(例えば画像表示部70に「+10」などの数字を表示)や、スタートスイッチ20の操作を促す演出(例えば画像表示部70に”レバーを叩け!”などの文字を表示)が行われる。
まず、当該遊技でいずれかのリプレイが当選しており(S700でYes)、かつフリーズ正解打順で停止操作されていた場合(S701でYes)には、擬似遊技実行フラグがONとされる(S702)。これにより、次遊技において擬似遊技行われるものとなる。
まず、信号出力決定フラグがONとなっている場合(S800でYes)には、信号出力決定フラグをOFFにして信号出力フラグをONにする(S810)とともに、AT作動信号の出力を開始する(S811)。そして信号出力判定処理を終了する。
また、信号出力フラグがONである場合(S801でYes)には、「打順ベル」の当選時にベル1が非入賞であったか否かを判断し(S802、S803)、ベル1が非入賞であった場合(S803でYes)には、非入賞回数を1加算し(S805)、ベル1が非入賞でなかった場合(S803でNo)すなわちベル1が入賞した場合には、非入賞回数が1以上であることを条件に非入賞回数を1減算する(S804)。なお、非入賞回数が0である場合には減算は行わない。そして、非入賞回数が2となった場合(S806でYes)、すなわち、「打順ベル」の当選時にベル1が入賞しないことが2回連続した場合には、AT作動信号の出力を停止して(S807)、信号出力フラグをOFFにする(S808)。なお、非入賞回数は、信号出力停止時又は次回信号出力フラグをONとするときに0クリアする。一方、非入賞回数が2になっていない場合(S806でNo)には、AT作動信号の出力を継続する(S809)。そして、信号出力判定処理を終了する。
以上のように、本実施の形態では、所定の契機でフリーズを発生させ、フリーズ中に擬似遊技を行わせるとともに、擬似遊技中において打順抽選により決定された擬似遊技正解打順で停止操作されることに基づいて、外部信号(AT作動信号)の出力や、回胴演出の実行を決定するようにしている。打順抽選により決定された擬似遊技正解打順は、サブ制御装置200の制御に基づく演出状態が特定の状態(通常AT状態、特別AT状態)である場合に遊技者にナビされるので、外部信号の出力や、回胴演出などの、メイン制御装置100の制御に基づく処理を、サブ制御装置200の都合に合わせて行わせることができる。
また、回転リール61〜63を擬似回転させた後、停止スイッチ31〜33の操作が有効となったことを、本来の遊技と同様に報知するようにしてもよい。例えば、本来の遊技において、停止スイッチ31〜33のボタンの内部に設けた発光体を赤色から青色に変えて停止操作が有効になったことを報知している場合には、擬似遊技においても同様の手法で報知する。これにより、本来の遊技と擬似遊技の見分けがつかないようにすることができる。
また、本実施の形態では、擬似遊技の遊技結果として、リプレイ(リプレイ1、リプレイ3)に対応付けられた図柄組合せを、本来の遊技で有効ラインとなる中段ラインLに表示させるようにしているので、遊技者が擬似遊技を本来の遊技と勘違いしても、リプレイが表示されることでベット操作なしにもう1回遊技を行うことができると認識できる。これにより、遊技者が擬似遊技の途中で遊技をやめてしまうのを防ぐことができる。
なお、リプレイに対応付けられる図柄組合せや回転リール61〜63の図柄配列によっては、リプレイの入賞時に、いずれかの無効ラインにリプレイ揃いが表示されるようにすることもできる。このように形成した場合でも、上記と同様の効果を得ることができる。
上記した実施の形態では、いずれかのリプレイの当選時にフリーズ正解打順で停止操作された場合に擬似遊技が行われるように形成してあったが、特定役の当選を契機としてフリーズを発生させ、そこで擬似遊技を行わせるようにしてもよい。
例えば、「リプレイC」が当選した場合には無条件でフリーズが発生するように形成し、フリーズ中に擬似遊技を行わせる。そして、この擬似遊技においては、擬似抽選結果を「リプレイA」に設定し、擬似遊技正解打順で停止操作されることが所定回数(例えば3回)連続した場合には、信号出力を決定する。サブ制御装置200は、「リプレイC」の当選時にAT移行抽選を行い、AT移行抽選に当選した場合に擬似遊技正解打順をナビする。そして、擬似遊技正解打順で所定回数停止操作された場合には、フリーズ終了後に再開される本来の遊技で、赤7揃いを表示可能とする打順をナビし、ATの開始を報知する。このように形成した場合にも、赤7揃いの表示でATが開始されAT作動信号が出力される一連の処理を、1回の遊技において完結させることができる。
さらに本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。
10 ベットスイッチ 20 スタートスイッチ
31〜33 停止スイッチ 61〜63 回転リール
100 メイン制御装置 120 役抽選手段
130 リール制御手段 140 遊技結果判定手段(入賞判定手段)
170 フリーズ設定手段 180 擬似遊技制御手段
185 回胴演出制御手段 190 外部信号出力手段
200 サブ制御装置 230 AT制御手段
Claims (2)
- 外周面に複数の図柄が付された複数の回転リールと、
複数の回転リールを回転させるスタートスイッチと、
回転中の回転リールを個々に停止させる複数の停止スイッチと、
遊技の進行を制御するメイン制御装置と、
メイン制御装置からの出力信号を一方向的に入力して演出を制御するサブ制御装置と、を備え、
メイン制御装置は、
小役を含む複数種類の役について当選か否かの抽選を行う役抽選手段と、
スタートスイッチの操作信号の入力に基づき回転リールの回転を制御し、停止スイッチの操作信号の入力に基づき回転中の回転リールの停止を制御するリール制御手段と、
スタートスイッチの操作により回転開始した複数の回転リールが、停止スイッチの操作により全て停止したときに、役抽選により当選した役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に、入賞と判定する入賞判定手段と、
スタートスイッチが操作されてから停止スイッチの操作が有効とされるまでの間に、遊技の進行が停止した状態となるフリーズを設定可能なフリーズ設定手段と、を少なくとも備え、
リール制御手段は、フリーズ設定手段がフリーズを設定しているフリーズ中に、回転リールを回転させ、停止スイッチの操作信号の入力に伴い回転している回転リールを停止させることにより、擬似的に遊技を進行させることができ、
擬似的に進行している擬似遊技においては、当該擬似遊技で停止スイッチを操作する際の特定の打順が設定され、
サブ制御装置は、小役の入賞を補助する補助演出を実行可能に形成されているとともに、補助演出が実行され得る演出状態である場合に、擬似遊技において、当該擬似遊技で停止スイッチを操作する際の特定の打順を遊技者に向けて報知可能であり、
メイン制御装置は、擬似遊技において、当該擬似遊技で停止スイッチを操作する際の特定の打順で停止スイッチが操作された場合に、この停止スイッチの操作に基づく図柄の停止態様にかかわらず、メイン制御装置の制御状態を、特定の処理が実行され得る特定の制御状態に移行させるように形成されていることを特徴とする遊技機。 - 遊技媒体が投入されることに基づいて遊技を開始可能であり、
複数種類の役には、入賞により、遊技媒体の投入なしに次の遊技を開始させることができるリプレイを含み、
リール制御手段は、擬似遊技において、本来の遊技における回転リールの回転態様と同様の態様で回転リールを回転させるとともに、停止スイッチの操作信号の入力に基づき、本来の遊技において有効ラインとなるラインを含む所定のラインにリプレイに対応する図柄組合せが表示されるよう、本来の遊技における回転リールの停止態様と同様の態様で回転リールを停止させる制御を行うように形成されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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