JP2017080070A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技機において、制御装置のデータ容量を極力削減する。
【解決手段】所定のビット数を有する乱数値を抽出し、抽出乱数値に、当選確率に応じてあらかじめ定められた数値をビットごとに乗じて所定個数の演算結果を導出させることができる演算処理を行い、演算処理によって導出された加工乱数値が所定個数の演算結果のうちの特定の演算結果と合致している場合には当たりと判定し、特定の演算結果と合致していない場合にはハズレと判定する。
【選択図】図9

Description

この発明は、乱数を用いた抽選処理が行われる遊技機に関するものである。
この種の遊技機、例えばスロットマシンは、所定の図柄組合せが対応付けられた役について当選の有無を決定する役抽選のほか、遊技に付随する演出に関する抽選も行われる。このような抽選は、乱数発生手段の発生した乱数値を所定契機で抽出し、抽出した乱数値と、抽選結果に対応する当選領域が規定された抽選テーブルとを対比して、抽選結果を導出する手法が一般的である。演出の種類や態様が多様化すれば、演出に関する抽選の種類や態様も増え、多数の抽選テーブルが必要となる。このような抽選テーブルの増大は、遊技機の制御装置のデータ容量を圧迫する要因となっていた。
ここで、抽選手法に関する従来技術として、特許文献1には、取得した乱数値を遊技の制御状態に応じて設定される演算方法により演算して加工し、加工された乱数値を用いて演出態様の抽選を行うことが記載されている。また、この演算手法の具体例として、取得された基準となる8ビットの乱数値と特定値「0011 1111」との論理積をとることにより、加工された乱数値を0〜64の範囲とすることが開示されている。
特開2009−273505号公報
本発明は、上記した従来技術を踏まえた上で、抽選処理を行う遊技機において、制御装置のデータ容量を極力削減することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下のような構成を有する。
すなわち、本発明に係る遊技機(スロットマシンS)は、所定のビット数を有する乱数値を発生する乱数発生手段と、前記乱数発生手段が発生する乱数値を所定のタイミングで抽出する乱数抽出手段と、前記乱数抽出手段が抽出した抽出乱数値を、所定個数の演算結果を導出可能な所定の数値を用いた演算処理により加工する乱数値加工手段と、前記乱数値加工手段により加工された加工乱数値が、前記所定個数の演算結果のうちの特定の演算結果と合致している場合には第1の判定(例えば当たり)を行い、前記特定の演算結果と合致していない場合には第2の判定(例えばハズレ)を行う判定手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明における演算処理は、抽出した乱数値に対して演算処理を行うことによりあらかじめ定められた所定個数の演算結果を導出し得るような所定の数値を用いて行われる。そして、当該演算処理により導出され得る演算結果のうち、特定の演算結果を「当たり」に該当するものとしてあらかじめ設定しておく。そして、演算処理により得られた演算結果(加工乱数値)が特定の演算結果と合致した場合には、「当たり」と判定される。例えば、ある所定の数値を用いた演算処理により2個の演算結果が導出され得る場合、いずれか一方を「当たり」として設定しておくことにより、1/2の当選確率での抽選を行うことができる。演算処理により導出され得る演算結果の個数が異なるものとなる所定の数値を複数設けておくことにより、分母の数が導出され得る演算結果の個数となる当選確率ので抽選を行うことができる。
ここで、前記所定個数の演算結果を導出可能な演算処理は、前記抽出乱数値に、当選確率に応じて設定された前記所定の数値をビットごとに乗じて、前記抽出乱数値のうちの特定のビット以外の数値を0にする処理とすることができる。
本発明によれば、同一の当選確率での抽選においては、共通する「所定の数値」と「特定の演算結果」を用いて演算処理及び判定処理を行えばよい。すなわち、抽選対象や抽選契機に応じた複数の抽選テーブルを設ける必要がないので、その分のデータ容量を削減することができる。
本発明は、以上のように構成されているので、抽選処理を行う遊技機において、制御装置のデータ容量を極力削減することができる。
本発明の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。 本発明の実施の形態であって、スロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、回転リールの図柄配列を示す図である。 本発明の実施の形態であって、当選役に対応する図柄組合せを示す表である。 本発明の実施の形態であって、役抽選テーブルの概念図である。 本発明の実施の形態であって、内部抽選状態の遷移を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、演出状態の遷移を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、ATに関する抽選の抽選態様を示す図である。 本発明の実施の形態であって、当否抽選を行う場合の抽選手法の説明図である。 本発明の実施の形態であって、一連の増加区間の説明図である。 本発明の実施の形態の変形例であって、一連の増加区間の説明図である。 本発明の実施の形態であって、メイン制御装置の制御に基づくスロットマシンの1遊技における遊技制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、当否抽選処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、遊技モード中における初期化判定処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、設定変更モード中における初期化判定処理を示すフローチャートである。
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(スロットマシンS)
スロットマシンSは、図1に示すように、正面側(遊技者と対向する前面側)に開口部を有する方形の筐体Bと、この筐体Bの開口部を塞ぐ前扉Dを備えている。
筺体Bの内部には、スロットマシンSの作動を制御するための制御装置1、外周面に複数の図柄が付された3個の回転リール61,62,63を有するリールユニット2、メダルを貯留するとともに貯留されているメダルを払い出すためのホッパーユニット3、スロットマシンSに備えられた各種装置に電力を供給するための電源装置4等が設置されている。
前扉Dには、図1に示すように、3個の回転リール61〜63の図柄を視認可能な図柄表示窓Wが形成されている。そして、この図柄表示窓Wの下方であってスロットマシンSの高さ方向略中央部は、スロットマシンSを作動させるための操作スイッチが設けられたカウンター状の操作部Cとなっている。操作部Cの上面右端にはメダル投入口5が設けられ、操作部Cの上面左側には、スロットマシンSに電子的に貯留されているメダルであるクレジットメダルを、遊技を行うためのメダルのベットに代えるためのベットスイッチ10が設けられている。なお、操作部Cには、遊技者が演出内容を選択することができる演出スイッチを設けてもよい。
また、操作部Cの正面左側には、回転リール61〜63を回転開始させるためのスタートスイッチ20が設けられ、操作部Cの正面中央部には、3個の回転リール61〜63を個々に停止させるための3個の停止スイッチ31,32,33が設けられている。具体的には、左側に位置する停止スイッチ31は左側に位置する回転リール61を停止させるものであり、中央に位置する停止スイッチ32は中央に位置する回転リール62を停止させるものであり、右側に位置する停止スイッチ33は右側に位置する回転リール63を停止させるものである。操作部Cの正面左端には、クレジットを払い戻すための精算スイッチ40が設けられている。
前記ベットスイッチ10は、上下方向に移動可能なプッシュボタンを備え、ベットスイッチ10の筐体内部側には、押圧操作によるプッシュボタンの位置移動を検出する検知部が設けられており、検知部の検出信号がベットスイッチ10の操作信号として扱われるようになっている。
スタートスイッチ20は、上下方向に揺動可能なレバーを備え、スタートスイッチ20の筐体内部側には、押下操作によるレバーの位置移動を検出する検知部が設けられており、検知部の検出信号がスタートスイッチ20の操作信号として扱われるようになっている。
停止スイッチ31〜33は、前後方向にプッシュボタンを備え、各停止スイッチ31〜33の筐体内部側には、押圧操作によるプッシュボタンの位置移動を検出する検知部がそれぞれ設けられており、検知部の検出信号が各停止スイッチ31〜33の操作信号として扱われるようになっている。
前扉Dにおいて図柄表示窓Wの上方には、液晶表示装置などの画像表示部70が設けられ、図柄表示窓Wの両側に位置する前扉Dの側部及び前扉Dの上端部には、電飾ランプ80が設けられている。また、前扉Dの下部には、メダルを貯留可能な下皿6が設けられているとともに、下皿6の奥壁には、ホッパーユニット3から払い出されたメダルを下皿6に排出するためのメダル排出口8と、メダル排出口8の両側に配置されたスピーカ90が設けられている。そして、メダル投入口5の下方であって前扉Dの裏側には、投入メダルを検知しメダルを判別するためのメダルセレクター7が設けられている。
リールユニット2は、図示しない枠体に固定された3個のリールモータM1,M2,M3(図2参照)と、各リールモータM1〜M3の駆動軸にそれぞれ固定された3個の回転リール61〜63と、リールモータM1〜M3を駆動させるためのモータ駆動基板(図示せず)を備えている。なお、図示しないが、リールモータM1には回転リール61が固定され、リールモータM2には回転リール62が固定され、リールモータM3には回転リール63が固定されている。
リールモータM1〜M3は、ステッピングモータであって、図示しないが、駆動軸に連結されたロータと4相のコイルを備えており、コイルが順次励磁されることにより、ロータが回転して駆動軸が回転し、駆動軸に固定された回転リール61〜63が回転するようになっている。4相のコイルは、モータ駆動基板に所定の駆動パルスが供給されることにより励磁し、駆動パルスのパルス数やパルス幅などが制御されることによって、回転リール61〜63に付されている図柄が図柄表示窓Wを上側から下側へ向けて通過するように回転リール61〜63を回転(正回転)させることができるとともに、回転リール61〜63を図柄単位で停止させることができるようになっている。
各回転リール61〜63の外周面には、図3に示すように、「赤7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカa」、「スイカb」、「ベル」、「チェリー」、「ダミー」などの図柄が、1つの回転リールにつき21個ずつ付されている。ここで、回転リールに表示されている1図柄分の領域を1コマと称し、回転リール61〜63はそれぞれ、21個の図柄に対応して等分割された21コマを有している。そして、各回転リール61〜63の外周面に連続して配置されている3つの図柄が、図柄表示窓Wから視認可能となっている。
ここで、図柄表示窓Wを通して図柄を視認するための表示位置として、各回転リール61〜63について上段、中段、下段が設けられており、各回転リール61〜63の表示位置の組合せによって有効ラインが設定される。有効ラインとは、3個の回転リール61〜63の各表示位置にある縦3個横3個合計9個の図柄を1個ずつ繋いでできるライン(入賞ライン)のうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。本実施の形態においては、図1に示すように、各回転リール61〜63の中段に位置する図柄を結ぶ中段ラインL1、各回転リール61〜63の上段に位置する図柄を結ぶ上段ラインL2、各回転リール61〜63の下段に位置する図柄を結ぶ下段ラインL3、回転リール61の下段に位置する図柄と回転リール62の中段に位置する図柄と回転リール63の上段に位置する図柄とを結ぶ右上がりラインL4、及び回転リール61の上段に位置する図柄と回転リール62の中段に位置する図柄と回転リール63の下段に位置する図柄とを結ぶ右下がりラインL5の5本が入賞ラインとして設定されている。
また、本実施の形態では、1回の遊技を行うために、メダルを3枚ベットする(掛ける)ことが可能となっており、3枚のメダルをベットすると、上記した5本の入賞ラインが有効ラインとなるものである。そして、スロットマシンSは、スタートスイッチ20の操作によって回転開始し停止スイッチ31〜33の操作によって回転停止した回転リール61〜63の停止図柄により、役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示される(以下、このことを入賞という)と、役に応じた利益が付与されるようになっている。
(制御装置1)
制御装置1は、図示しないメイン基板ケースにメイン基板を収納したメイン基板ユニットと、図示しないサブ基板ケースにサブ基板を収納したサブ基板ユニットとから構成される。メイン基板及びサブ基板は、IC等の各種電子部品を搭載した制御基板であり、メイン基板はスロットマシンSの遊技に関する制御を行うメイン制御装置100(図2参照)を構成し、サブ基板は演出や報知に関する制御を行うサブ制御装置200(図2参照)を構成する。また、メイン制御装置100とサブ制御装置200との間では、メイン制御装置100からサブ制御装置200への一方へ向けてのみコマンドやデータが出力され、サブ制御装置200からメイン制御装置100へ向けてはコマンドやデータが出力されないようになっている。
(メイン制御装置100)
メイン制御装置100は、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作に基づき、回転リール61〜63の回転及び停止を制御するものである。
メイン制御装置100の入力側には、図2に示すように、メダルセンサ7A、リールセンサ2A、払い出しセンサ3A、ベットスイッチ10、スタートスイッチ20、停止スイッチ31〜33、精算スイッチ40及び設定変更操作部50が接続されている。ここで、メダルセンサ7Aは、図1に示すように、メダルセレクター7に設けられた検知部であって、メダル投入口5から投入されホッパーユニット3に移送されるメダルを検出するためのものである。リールセンサ2Aは、図示しないが、リールユニット2の枠体に設けられた検知部であって、回転リール61〜63に設けられたスタートインデックスを検出して回転リール61〜63の回転を検知するためのものである。払い出しセンサ3Aは、図示しないが、ホッパーユニット3に設けられた検知部であって、メダル払出装置から払い出されるメダルを検出するためのものである。設定変更操作部50は、図1に示すように、制御装置1の表面に設けられた操作部であって、スロットマシンSの出玉の設定を変更する際に使用されるものである。設定変更操作部50としては、設定キースイッチ51と、設定変更スイッチ52とが設けられている。
一方、メイン制御装置100の出力側には、図2に示すように、リールモータM1〜M3、ホッパーモータ3B、ブロッカー7B、ベット表示部11及びクレジット表示部12が接続されている。ホッパーモータ3Bは、図示しないが、ホッパーユニット3に貯留されているメダルを1枚ずつ排出するメダル払出装置を駆動させるためのものである。ブロッカー7Bは、図示しないが、メダルセレクター7の内部を通過するメダルを、メダルセンサ7Aで検出される前にメダルセレクター7の外部に排出するためのメダルキャンセル装置である。排出されたメダルは、下皿6に払い戻される。ベット表示部11は、図1に示すように、図柄表示窓Wの下方に設けられた発光表示部であって、1回の遊技を行うために掛けた(ベットした)メダル数を発光する発光領域の数により表示するものである。クレジット表示部12は、同じく図柄表示窓Wの下方に設けられた7セグメント表示部であり、クレジットされているメダル数を数字で表示するものである。
メイン制御装置100を構成するメイン基板には、図示しないが、遊技に関するプログラムやデータが記憶されたROM、ROMに記憶されたプログラム等に基づいて遊技の進行に関する制御を行うメインCPU、読み書き可能であって遊技の進行に関する制御を行うためのデータ等を一時的に記憶するRWM、I/O等、種々の電子部品が備えられている。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、投入制御手段110、役抽選手段120、リール制御手段130、入賞判定手段140、払出制御手段150、状態移行手段160、AT制御手段170、初期化判定手段180及び設定変更制御手段190の各手段として機能する。
(投入制御手段110)
投入制御手段110は、メダル投入口5からのメダルの投入又はベットスイッチ10の操作(以下投入操作という)と、入賞判定手段140の判定結果に基づいて、1回の遊技を行うためのメダルが掛けられた状態(ベット状態)を設定するためのものである。
具体的には、投入制御手段110は、メダル投入口5からメダルが投入されメダルセンサ7Aがメダルを検出することに伴って、規定数を限度として、検出された数のメダルをベットされたメダルとして取り扱い、ベット状態を設定する。ベット数はベット表示部11に表示される。規定数とは、1回の遊技に掛けることができるメダルの数であり、本実施の形態におけるスロットマシンSは規定数が3に設定されたいわゆる3枚掛け専用機である。また、規定数を超えてメダルが投入された場合には、所定数(50)を限度として、投入されたメダルがスロットマシンSに電子的に貯留(クレジット)されたものとして取り扱う。クレジット数はクレジット表示部12に表示される。なお、クレジット数が所定数に達した場合には、ブロッカー7Bが作動してメダル投入口5から投入されたメダルがキャンセルされるようになっている。
そして、投入制御手段110は、クレジットがされている状態でベットスイッチ10が操作されベットスイッチ10の操作信号が入力されることに伴って、規定数を限度として、クレジットされたメダルをベットされたメダルとして取り扱い、ベット状態を設定する。すなわち、ベットスイッチ10の操作信号の入力に伴い、クレジット表示部12に表示されている数値を規定数分だけ減じて表示するとともに、ベット表示部11に規定数のベット数を表示する。本実施の形態では、ベットスイッチ10を1回操作するごとに最大規定数のメダル(3枚)がベットされるマックスベットスイッチとして機能するように形成されているが、ベットスイッチ10を1回操作するごとに1枚のメダルがベットされるようにしてもよい。あるいは、1回操作するごとに1枚のメダルがベットされるシングルベットスイッチを別に設けてもよい。
さらに、投入制御手段110は、入賞判定手段140が後述するリプレイの入賞を判定した場合には、前回の遊技と同一のベット数で自動的にベット状態を設定する。投入制御手段110によって自動的にベット状態が設定されることを、再遊技の作動という。
(役抽選手段120)
役抽選手段120は、回転リール61〜63に付されている図柄による所定の図柄組合せが対応付けられた「役」について、当選か否かの役抽選を行うものであり、図示しないが、乱数発生手段、乱数抽出手段、役抽選テーブル、判定手段及び当選状態設定手段を備えている。乱数発生手段は、一定時間に所定(例えば0から65535)の数字を繰り返してカウントするループカウンタであり、乱数抽出手段は、スタートスイッチ20の操作信号を入力したタイミングで、ループカウンタのカウント値を読み取って記憶するものである。ループカウンタは乱数を発生しているわけではないが、ループカウンタのカウント値を乱数抽出手段が読み取ることにより、ランダムな数値を抽出できるので、便宜上乱数発生手段というものとする。役抽選テーブルは、ループカウンタがカウントする数値(乱数発生手段の発生可能な全乱数値)を全領域として各役についての当選領域を規定したものである。判定手段は、カウント値抽出手段の読み取ったカウント値と役抽選テーブルの当選領域とを照合し、カウント値が所定の当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、カウント値がいずれの不当選の領域に属する場合には、「ハズレ」の決定をするものである。当選状態設定手段は、判定手段が当選を決定した場合に、当該当選に対応する当選フラグを成立させることにより当選状態を設定するものである。なお、当選状態設定手段は、判定手段の判定結果に関わらず当選状態を設定する場合があるがこれについては後述する。
前記役としては、入賞により所定枚数のメダルが払い出される小役と、入賞により次遊技において投入操作を行うことなく再度の遊技を行えるリプレイと、入賞により次遊技からボーナス遊技が行われるボーナスとを備えている。
本実施の形態においては、図4に示すように、ボーナスとして、「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せが対応付けられたRBB(レギュラービッグボーナス)と、「BAR・BAR・BAR」の図柄組合せが対応付けられたCBB(チャレンジビッグボーナス)とが設けられている。RBBが入賞すると、次の遊技からボーナス遊技としてのRBB遊技が開始され、CBBが入賞すると、次の遊技からボーナス遊技としてのCBB遊技が開始される。
RBB遊技は、小役の当選確率を高く設定することにより小役を入賞し易くした特別遊技としてのRB遊技(レギュラーボーナス遊技)が連続して行われるものである。RB遊技は、所定回数の入賞又は所定回数の遊技消化で終了するものであり、RBB遊技では、RB遊技が無条件で、すなわちRB遊技に移行させるための図柄(RB図柄)を揃えることなく開始され、1回のRB遊技が終了すると、再び無条件で次のRB遊技が開始される。そして、RBB遊技は、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数、例えば216枚を超えた場合に終了する。1回のRBBでは、150枚のメダルを獲得することができる。
CBB遊技は、役抽選の抽選結果に関わらず小役が当選状態になるとともに、少なくとも1個の回転リールについて、後述するスベリコマ数が最大スベリコマ数よりも少ないコマ数以下となる特別遊技としてのCB遊技が連続して行われるものである。CB遊技は、1回の遊技消化で終了するものであり、CBB遊技では、CB遊技が無条件で開始され、1回のCB遊技が終了すると、再び無条件で次のCB遊技が開始される。そして、CBB遊技は、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数、例えば36枚を超えた場合に終了する。1回のCBBでは、30枚のメダルを獲得することができる。
前記リプレイとしては、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せが対応付けられたリプレイAと、「リプレイ・リプレイ・ベル」の図柄組合せが対応付けられたリプレイBと、「リプレイ・ベル・リプレイ」の図柄組合せが対応付けられたリプレイCと、が設けられている。リプレイA〜リプレイCのいずれかが入賞すると、再遊技が作動し、当該遊技終了後の次遊技において、投入操作を行うことなくスタートスイッチ20が操作可能となる。
前記小役としては、「ベル・ベル・ベル」の図柄組合せが対応付けられたベル役と、スイカa図柄とスイカb図柄(合わせてスイカ図柄と省略する)から成る4つの図柄組合せがそれぞれ対応付けられたスイカA、スイカB、スイカC及びスイカD(スイカA〜Dを総称してスイカ役という)と、「チェリー・ANY・ANY」(ANYは何の図柄でもよい意味)の図柄組合せが対応付けられたチェリー役とが設けられている。ベル役及びスイカ役は、入賞により9枚のメダルが払い出され、チェリー役は、入賞により1枚のメダルが払い出されるように形成されている。
本実施の形態における役抽選テーブルの概念図を図5に示す。図5は、複数の役抽選テーブルに設定されている当選領域の有無を示したものであり、左欄に示した当選領域が含まれていることを丸印で表し、その当選領域が含まれていない場合にはバツ印で表している。当選領域には不当選(ハズレ)も含まれる。
役抽選テーブルは、後述する内部抽選状態に応じて、複数設けられている。具体的には、図5に示すように、通常状態において用いられる通常テーブルと、RT状態において用いられるRTテーブルと、ボーナス内部中において用いられる内部中テーブルと、ボーナス作動中において用いられるRBテーブル及びCBテーブルとが設けられている。そして、これらの複数のテーブル群が、出玉の設定ごとに設けられている。
ここで、スロットマシンSは、出玉の設定が設定1から設定6までランク分けされており、この設定の設定値の違いにより、役の当選確率が異なるようになっている。例えば、設定1よりも設定6の方が、役が当選する確率が大きくなるように形成されており、当選確率が高ければ、当然入賞の可能性も増えるので、設定値を調整することにより、その台の想定払い出しメダル量が変わってくる。そして、役抽選テーブルは、設定1〜6のそれぞれに対応して設けられており、設定が変更されたときには、設定値ごとに設けられた複数の抽選テーブルがまるごと変更されることになる。
各役抽選テーブルには、所定の当選の領域が設定されている。当選の領域としては、一の役に対応付けられた当選領域である単独当選領域の他に、複数種類の役に対応付けられた重複当選領域が設定されている。図5において、「RBB」、「CBB」、「ベル7」、「チェリー」、「リプレイ1」の当選領域は、それぞれ、RBB、CBB、ベル、チェリー、リプレイAの単独当選領域である。一方、当選領域の「ベル8」はベル役及びスイカ役(スイカA〜C)の重複当選領域であり、「ベル1」乃至「ベル6」までの6個の当選領域は、ベル役と複数のスイカ役の重複当選領域であり、「リプレイ2」及び「リプレイ3」の当選領域は、複数のリプレイの重複当選領域となっている。
ここで、上記した「ベル1」乃至「ベル6」の6個の重複当選領域に対しては、3個の停止スイッチ31〜33に基づく3通りの操作順序(打順)が、それぞれ割り当てられている。具体的には、「ベル1」「ベル2」の各当選領域に対しては、左側の停止スイッチ31を最初に操作する打順(左第一停止)が割り当てられている。また、「ベル3」「ベル4」の各当選領域に対しては、中央の停止スイッチ32を最初に操作する打順(中第一停止)が割り当てられている。そして、「ベル5」「ベル6」の各当選領域に対しては、右側の停止スイッチ33を最初に操作する打順(右第一停止)が割り当てられている。割り当てられている打順が、各当選領域の当選に対する正解の打順となる。そして、前記重複当選領域のいずれかが当選した場合、正解の打順で停止スイッチ31〜33が操作されたか否かによって、入賞し得る役が変化するようになっているが、これについては後述する。
また、「リプレイ2」及び「リプレイ3」の重複当選領域が当選した場合には、どのような打順で停止スイッチ31〜33が操作(停止操作)されたかにより、入賞するリプレイが変化するようになっているが、この詳細については後述する。
なお、「ベル1」乃至「ベル6」の当選領域を「打順ベル」といい、「リプレイ2」「リプレイ3」の当選領域を「打順リプレイ」というものとする。
さて、図5では明記していないが、通常テーブル、RTテーブル、内部中テーブルにおける小役の当選領域の全領域に対する割合(以下当選確率という)は、それぞれ同等に設定されている。また、通常テーブル、RTテーブルにおけるボーナスの当選確率も、それぞれ同等に設定されている。例えば、RBBは1/1000、CBBは1/150の当選確率に設定されている。なお、RBテーブルでは、不当選の領域がなく、「ベル7」及び「ベル8」の当選領域のみが設けられている。CBテーブルでは、不当選の領域のみが設けられている。
また、通常テーブル、RTテーブル、内部中テーブルにおけるリプレイの当選確率の合算値(リプレイ確率)は、RTテーブルが最も高く、通常テーブルが最も低く、内部中テーブルがその中間に位置するように設定されている。例えば、通常テーブルでは、リプレイ確率が約1/7.3に設定されており、RTテーブルでは、リプレイ確率が約1/1.5に設定されており、内部中テーブルでは、リプレイ確率が約1/3に設定されている。これにより、内部抽選状態がRT状態、ボーナス内部中である遊技は、新たなメダル投入なしで遊技を行える再遊技の回数が増えるとともに、小役の当選確率は変化しないので、手持ちのメダルの目減りが少なくなる。
本実施の形態では、獲得メダルを大幅に増加させることができるRBBは希にしか当選しない設定となっており、主として、後述するAT(アシストタイム)において獲得メダルを増やす仕様となっている。
なお、上記した役抽選テーブルの構成や当選確率は一例であって、上記した態様や数値に限られるものではない。例えば、RBテーブルに小役やリプレイや不当選の当選領域が設けられていてもよい。
上記した当選状態設定手段は、CB遊技以外の遊技が行われる場合において、前記役抽選手段120による役抽選の結果、小役が当選した場合には小役フラグ(ベル1フラグ、チェリーフラグなど)を成立させ、ボーナスが当選した場合にはボーナスフラグ(RBBフラグ、CBBフラグ)を成立させ、リプレイが当選した場合にはリプレイフラグ(リプレイ1フラグなど)を成立させる。また、複数の役から構成される重複当選領域が当選した場合には、当該領域に含まれる全ての役に対応する当選フラグを成立させる。小役フラグ及びリプレイフラグは1回の遊技限りでリセットされるが、ボーナスフラグは、当該ボーナスが入賞するまでリセットされない。すなわち、ボーナス当選の場合には、当選状態が次の遊技以降に持ち越されるようになっている。さらに、当選状態設定手段は、CB遊技が行われる場合においては、役抽選の結果に関わらず、全ての小役フラグを成立させるようになっている。すなわち、CB遊技中は、役抽選の結果が不当選であっても、全ての小役(ベル1〜8、チェリー)の当選フラグを成立させる。これにより、CB遊技中は全ての小役が当選状態に設定され、小役の入賞が容易な状態となる。
なお、CBテーブルに、全ての小役が同時に当選する当選領域を設け、ボーナス作動中は、役抽選の抽選結果に基づいて、全ての小役が当選状態となるように形成してもよい。
(リール制御手段130)
リール制御手段130は、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作信号に基づいて、回転リール61〜63の回転及び停止を制御するためのものである。以下、リール制御手段130による回転リール61〜63の回転制御及び停止制御について説明する。
(回転制御)
リール制御手段130は、スタートスイッチ20の有効な操作信号を入力した場合に、リールモータM1〜M3を駆動させて回転リール61〜63を回転させるものである。すなわち、規定数のメダルがベットされている状態でスタートスイッチ20の操作信号を入力した場合には、前遊技における回転リール61〜63の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、全ての回転リール61〜63を一斉に、あるいは所定の順番で回転開始させる。そして、全ての回転リール61〜63の回転速度が、停止スイッチ31〜33の操作を可能とするためにあらかじめ設定された定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度を維持する定常回転を行わせるものとなっている。
(停止制御)
リール制御手段130は、リールセンサ2A(図2参照)の検出信号に基づき回転リール61〜63の回転角度を把握しつつ、停止スイッチ31〜33の作動時点(停止スイッチ31〜33の操作が検出された時点=停止操作のタイミング)での回転リール61〜63の回転角度から、有効ライン上に位置している図柄を特定すること(以下図柄参照という)ができるようになっている。そして、リール制御手段130は、停止操作がされた時点において所定位置(例えば上段位置)にある回転リール61〜63の図柄を基準図柄として、回転リール61〜63の回転角度が前記基準図柄をあらかじめ定められたコマ数(最大スベリコマ数、例えば4コマ)だけ回転方向に移動させたコマ数(引き込み可能コマ数、例えば5コマ)の範囲内となるように、回転リール61〜63を停止させることができる。
具体的には、前記基準図柄を所定位置(上段位置)に停止させてもよい場合には、停止操作のタイミングで、リールモータM1〜M3の駆動を停止させるための停止信号を出力してそのまま回転リール61〜63を停止させる。また、基準図柄を所定位置に停止させることによって有効ライン上に停止させてはいけない図柄が停止することとなる場合には、停止信号を出力するタイミングを遅らせて、有効ライン上からその図柄を蹴飛ばす蹴飛ばし処理を行う。また、前記引き込み可能コマ数の範囲内に、当選した役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄(当選図柄)が含まれている場合には、停止信号を出力するタイミングを遅らせて、有効ライン上にその当選図柄を引き込む引き込み処理を行う。
リール制御手段130は、これらの処理を、回転リール61〜63の停止位置候補を特定するためのあらかじめ定められた優先順位に基づいて、基準図柄から何コマ分回転させて回転リール61〜63を停止させるかを役抽選の結果及び停止操作のタイミングに応じて図柄ごとにテーブル上に規定した停止テーブルを用いて行う。
本実施の形態では、役についての優先順位が「リプレイ>小役>ボーナス」の順序で定められており、停止テーブルでは、ボーナスと小役が同時に当選している場合(ボーナス内部中に小役が当選した場合)には小役に対応付けられた小役図柄を優先的に有効ライン上に引き込み、ボーナスとリプレイが同時に当選している場合(ボーナス内部中にリプレイが当選した場合)にはリプレイに対応付けられたリプレイ図柄を優先的に有効ライン上に引き込むように形成されている。したがって、ボーナス内部中において、ボーナスに対応付けられたボーナス図柄が優先的に引き込まれるのは、役抽選の結果がハズレの場合のみとなる。
また、停止テーブルとしては、引き込み可能コマ数の範囲内で当選図柄を有効ライン上に引き込み、当選図柄以外の図柄を有効ライン上から蹴飛ばすように、回転リール61〜63の停止位置が規定された当選図柄引き込みテーブルと、引き込み可能コマ数の範囲内で、いかなる役に対応する図柄組合せも有効ライン上に揃わないように、回転リール61〜63の停止位置が規定されたハズレテーブルとが設けられている。停止テーブルは、3個の回転リール61〜63にそれぞれ対応して設けられており、先に停止した回転リール61〜63の停止図柄に応じて、未停止の回転リール61〜63の停止テーブルが選択されるようになっている。
ここで、CB遊技中においては、全ての小役フラグが成立している状態に対応した停止テーブルが用いられる。これにより、停止操作のタイミングによって、いずれの小役図柄でも、有効ライン上に引き込み可能となっている。また、CB遊技中においては、あらかじめ設定された少なくとも1個の回転リール(例えば左リール61)について、スベリコマ数が1コマ以下(1コマ又は0コマ)となるように対応された停止テーブルが用いられる。これにより、CB遊技中においては、少なくとも1個の回転リールについては、当選図柄の引き込みコマ数が最大1コマとなる。
(打順が設定された当選領域当選時の停止制御)
次に、打順が設定された当選領域が当選した場合の引き込み制御について詳述する。
まず、「打順ベル」のいずれか、すなわち図5に示す「ベル1」〜「ベル6」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。
本実施の形態では、図3のリール図柄の配列に示すように、ベル役に対応する図柄組合せに含まれる図柄は、全ての回転リール61〜63において、最大スベリコマ数の範囲内で有効ライン上に引き込み可能となるように配置されている。つまり、停止操作のタイミングにかかわらず、有効ライン上に引き込み可能な配置となっている。一方、スイカ役に対応するそれぞれの図柄の組合せに含まれる図柄は、全ての回転リール61〜63において、最大スベリコマ数の範囲内で有効ライン上に引き込み可能となるように配置されているわけではない。つまり、停止操作のタイミングに応じて、有効ライン上に引き込み可能な配置となっている。そして、リール制御手段130は、役抽選により、「ベル1」などの所定の打順が設定されているベル役に関する重複当選領域に当選した場合には、停止スイッチ31〜33の操作態様に応じて、ベル役に対応する図柄の組合せ、スイカ役に対応する図柄の組合せ、他のいずれの役に対応付けられた図柄にも該当しない特定のハズレの図柄の組合せであるブランク、のうちいずれかを、有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。
具体的には、役抽選により「打順ベル」が当選した場合に、当選した当選領域に対して割り当てられている正解の打順で停止スイッチ31〜33が操作されると、停止操作のタイミングにかかわらず、スイカ役に対応する図柄(スイカa図柄、スイカb図柄)に優先して、ベル役に対応する図柄(ベル図柄)を有効ライン上に引き込んで、ベル役を入賞させる。一方、その正解の打順以外の打順(不正解の打順)で停止スイッチ31〜33が操作されると、当該操作のタイミングが、当選領域に含まれるいずれかのスイカ役に対応する図柄を有効ライン上に引き込み可能なものである場合には、ベル図柄に優先して、スイカ図柄を有効ライン上に引き込んで、そのスイカ役を入賞させることができる。しかし、当選領域に含まれるいずれのスイカ役のスイカ図柄も有効ライン上に引き込むことができない場合には、ブランクが有効ライン上に表示され、この場合には入賞とはならない。なお、ブランクは、それが表示されることを契機に内部抽選状態が移行する契機となる図柄組合せ(以下移行図柄組合せという)に設定されている。
このように、「打順ベル」が当選した場合、当該当選領域に設定された正解の打順で停止スイッチ31〜33が操作された場合には必ずベル役が入賞し、正解の打順で停止スイッチ31〜33が操作されなかった場合にはベル役は入賞せず、スイカ役が入賞するか、あるいは何の役も入賞しないようになっている。
なお、本実施の形態では、図4に示すように、正解役(ベル役)と不正解役(スイカ役)の配当が同じ設定となっているが、不正解役は正解役よりも払い出しが少ないように設定してもよい。この場合には、不正解役についても、当選していれば必ず引き込める設定にしてもよい。また、有効ラインの設定や回転リール61〜63の図柄配列や役構成を異なるものとして、同時当選している役の配当は同じだが、正解打順だと複数役が重複して入賞し、不正解打順だと単独の役しか入賞しないかいずれの役も入賞しないように形成してもよい。
次に、「打順リプレイ」のいずれか、すなわち図5に示す「リプレイ2」「リプレイ3」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。
リール制御手段130は、役抽選により上述した「打順リプレイ」のいずれかが当選した場合には、停止スイッチ31〜33の操作態様に応じて、有効ライン上に停止表示させるリプレイに対応する図柄組合せが異なるものとなるように停止制御を行う。これらの制御は、停止スイッチ31〜33の操作順に応じて設けられている停止テーブルを用いて行われる。
まず、「リプレイ2」の当選時に、左第一停止又は中第一停止で停止操作された場合には、他の図柄に優先してリプレイ図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御が行われる(停止テーブルにおいてそのように停止位置が規定されている)。これにより、リプレイAに対応する図柄組合せである「リプレイ・リプレイ・リプレイ」(以下リプレイ揃いという)が表示されて、リプレイAが入賞する。リプレイ図柄は、全ての回転リール61〜63において最大スベリコマ数(4コマ)を超えるコマ数をあけずに配置されているので、「リプレイ2」の当選時に左第一停止又は中第1停止で停止操作された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、リプレイAが入賞する。
一方、「リプレイ2」の当選時に、右第一停止で停止操作された場合には、右側の回転リール63においてリプレイ図柄に優先してベル図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御が行われる。これにより、リプレイBに対応する図柄組合せである「リプレイ・リプレイ・ベル」が表示されて、リプレイBが入賞する。ベル図柄も、全ての回転リール61〜63において最大スベリコマ数を超えるコマ数をあけずに配置されているので、「リプレイ2」の当選時に右第一停止で停止操作された場合には、停止操作のタイミングにかかわらず、リプレイBが入賞する。
また、「リプレイ3」の当選時に、左第一停止又は中第一停止で停止操作された場合には、上記と同様の停止制御が行われ、リプレイAが入賞する。そして、「リプレイ3」の当選時に、右第一停止で停止操作された場合には、中央の回転リール62においてリプレイ図柄に優先してベル図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御が行われる。これにより、リプレイCに対応する図柄組合せである「リプレイ・ベル・リプレイ」が表示されて、リプレイCが入賞する。
(入賞判定手段140)
入賞判定手段140は、停止スイッチ31〜33の操作によって回転リール61〜63が全て停止したときに、当該遊技の結果(入賞したか否か、及び特定の図柄組合せが表示されたか)を判定するためのものである。
具体的には、回転リール61〜63が停止したときに所定の記憶部に記憶される停止図柄の情報に基づき、有効ライン上に揃った図柄の組合せが、所定の役に対応付けられたものか否かを判断する。そして、所定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には入賞と判定し、その判定結果情報を、払出制御手段150及び状態移行手段160に送信する。また、ブランクが表示されたと判断した場合には、その判定結果情報を状態移行手段160に送信する。
(払出制御手段150)
払出制御手段150は、入賞判定手段140の判定結果及び精算スイッチ40の操作に基づいて、ホッパーモータ3Bを作動させてホッパーユニット3からメダルを払い出させるものである。すなわち、入賞判定手段140が小役の入賞を判定した場合には、当該小役の入賞に応じたメダルを払い出させ、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ40の操作信号を入力したときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出させるようになっている。
なお、入賞により払い出されるメダルを、クレジットに電子的に貯留し、クレジットを超過する払い出し分をホッパーユニット3から払い出させるようにしてもよい。
(状態移行手段160)
状態移行手段160は、スロットマシンSの制御状態の移行に関する制御を行うものである。スロットマシンSの制御状態としては、役抽選の抽選態様の違いに基づく内部抽選状態と、サブ制御装置200の制御による演出の実行態様の違いに基づく演出状態とがあり、それらとは異なるカテゴリの制御状態として、スロットマシンSの作動モードがある。作動モードとしては、遊技を実行可能な状態である遊技モードと、スロットマシンSの出玉の設定を変更可能な設定変更モードとが設けられている。
(内部抽選状態の移行)
本実施の形態では、図6に示すように、内部抽選状態として、通常状態と、RT状態と、ボーナス内部中と、ボーナス作動中とが設けられている。通常状態とは、スロットマシンSの初期状態(工場出荷時又は設定変更後)の内部抽選状態であり、RT状態とは、リプレイ確率が通常状態とは異なるように設定されている内部抽選状態であっていわゆるリプレイタイムと呼ばれるものである。ボーナス内部中とは、ボーナスフラグが持ち越されている内部抽選状態であり、ボーナス内部中には、RBBフラグが持ち越されているRBB内部中と、CBBフラグが持ち越されているCBB内部中とがある。ボーナス作動中とはボーナス遊技が行われる内部抽選状態であり、ボーナス作動中には、RBB遊技が行われるRBB作動中と、CBB遊技が行われるCBB作動中とがある。
そして、状態移行手段160は、入賞判定手段140の判定結果に基づき、内部抽選状態の移行を制御する。具体的には、通常状態において、「リプレイ2」の当選に基づきリプレイBが入賞した場合には、内部抽選状態をRT状態へ移行させる決定を行う。また、RT状態において、「リプレイ3」の当選に基づきリプレイCが入賞した場合、あるいは「打順ベル」の当選に基づきブランクが表示された場合には、内部抽選状態を通常状態へ移行させる決定を行う。さらに、状態移行手段160は、通常状態又はRT状態においてボーナス(RBB又はCBB)が当選し、当該遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、内部抽選状態をボーナス内部中へ移行させる決定を行う。また、通常状態、RT状態又はボーナス内部中においてボーナスが入賞した場合には、内部抽選状態をボーナス作動中へ移行させる決定を行う。そして、ボーナス作動中に所定のボーナス終了条件(所定枚数を超える払い出し)に該当した場合には、内部抽選状態を通常状態へ移行させる決定を行う。
状態移行手段160の決定に基づき、役抽選手段120が内部抽選状態に応じた役抽選テーブルを取得し役抽選を行うことにより、通常状態、RT状態、ボーナス内部中、ボーナス作動中の各内部抽選状態が発動する。
(演出状態の移行)
本実施の形態では、図7に示すように、演出状態として、通常演出状態と、AT状態と、ボーナス演出状態とが設けられている。AT状態には、ART状態と、ART待機状態と、継続判定状態とが含まれる。AT状態は、サブ制御装置200の制御に基づき当選役に関する情報を遊技者に報知するAT(アシストタイム)が実行される演出状態である。ART状態は、演出状態がAT状態であって内部抽選状態がRT状態又はボーナス内部中である場合の演出状態であり、ART待機状態は、演出状態がAT状態であって内部抽選状態が通常状態又はボーナス内部中である場合の演出状態である。継続判定状態は、ART状態の終了後に滞在する所定期間の演出状態であり、ボーナス演出状態は、内部抽選状態がボーナス作動中である場合の演出状態である。通常演出状態は、上記のいずれにも該当しない演出状態である。
そして、状態移行手段160は、後述するAT制御手段170の決定に基づき、演出状態の移行を制御する。具体的には、初期状態においては、演出状態は通常演出状態に設定されている。そして、状態移行手段160は、通常演出状態において、後述するAT移行抽選に当選した場合には、演出状態をART待機状態へ移行させる決定を行う。また、状態移行手段160は、通常演出状態において、AT移行抽選に当選しないまま、所定回数の遊技が行われた場合には、AT移行抽選によらず、演出状態をART待機状態へ移行させる決定を行う。ART待機状態においては、サブ制御装置200の制御に基づき、「リプレイ2」の当選時にリプレイBを入賞させるための打順が報知される移行ナビが行われる。ART待機状態において、内部抽選状態がRT状態に移行した場合には、状態移行手段160は、演出状態をART状態へ移行させる決定を行う。ART状態においては、サブ制御装置200の制御に基づき、「打順ベル」の当選時にベル役を入賞させるための打順(正解打順)が報知される補助演出としてのベルナビが行われるとともに、「リプレイ3」の当選時にリプレイCを入賞させないための打順が報知される転落回避ナビが行われる。なお、通常演出状態であるときに、内部抽選状態がRT状態に移行した場合には、状態移行手段160はART状態へ移行させる決定を行わないようにしてもよいし、このような場合でもART状態へ移行させる決定を行うようにしてもよい。また、ART準備状態においても、ベルナビが行われるようにしてもよい。
また、状態移行手段160は、ART状態において、設定された回数の遊技が消化された場合には、演出状態を継続判定状態へ移行させる決定を行う。継続判定状態においては、AT制御手段170によりAT状態を継続させるか否かの継続抽選が行われるとともに、サブ制御装置200の制御に基づき、ベルナビ及び転落回避ナビが行われる。そして、状態移行手段160は、継続抽選に当選した場合には、演出状態をART状態へ移行させる決定を行い、継続抽選に当選しないまま所定回数(例えば5回)の遊技が消化されるか、ナビに従わなかったり操作ミスによって内部抽選状態が通常状態に移行した場合には、演出状態を通常演出状態へ移行させる決定を行う。また、継続抽選に当選した場合には、ただちに演出状態をART状態へ移行させるようにしてもよいし、5回の遊技の終了後にART状態へ移行させるようにしてもよい。
また、状態移行手段160は、通常演出状態、AT状態においてボーナス(RBB又はCBB)が入賞した場合には、演出状態をボーナス演出状態へ移行させる決定を行う。そして、通常演出状態又は継続判定状態においてボーナスが入賞した場合には、当該ボーナスの終了後に演出状態を通常演出状態へ移行させる決定を行い、ART待機状態又はART状態においてボーナスが入賞した場合、あるいは通常演出状態又は継続判定状態においてボーナス(RBB)の当選に伴いAT移行抽選に当選した場合には、当該ボーナスの終了後に演出状態をART待機状態へ移行させる決定を行う。
状態移行手段160による演出状態の決定は所定の記憶部に記憶されるとともに、当該決定に関する情報がサブ制御装置200に出力される。そして、サブ制御装置200が演出状態に応じた演出実行処理を行うことにより、AT状態やボーナス演出状態などの所定の演出実行状態が発動するようになっている。
なお、内部抽選状態がボーナス内部中に移行した場合には、演出状態がAT状態でなくてもサブ制御装置200の制御に基づき所定の確率でベルナビが行われるようにしてもよい。
(作動モードの移行)
状態移行手段160は、設定変更操作部50のうちの設定キースイッチ51(図1参照)のON/OFFの状態に基づいて、スロットマシンSの作動モードを遊技モードと設定変更モードとに切り替える。具体的には、設定キースイッチ51は、鍵穴にキーを差し込んで回転させることでON/OFFの切り替えができるようになっており、スロットマシンSの電源がONとなったときに、設定キースイッチ51がONとなっている場合には、スロットマシンSの作動モードを遊技モードから設定変更モードに切り替え、設定変更モード中に設定キースイッチ51がOFFとなった場合には、設定変更モードから遊技モードに切り替える。
(AT制御手段170)
AT制御手段170は、ATの開始及び終了を制御する手段であり、図2に示すように、モード決定手段171、AT抽選手段172及び回数管理手段173を備えている。
(モード決定手段171)
モード決定手段171は、ATに関する有利度がそれぞれ異なる複数種類のATモードの中から、適用すべきATモードを決定するものである。ATモードとしては、相対的にATに関する有利度が低い低確率モードと、低確率モードよりもATに関する有利度が高い通常モードと、通常モードよりもさらにATに関する有利度が高い高確率モードとが設けられている。これらのATモードの違いにより、以下に述べるAT抽選で当選する確率や内容が異なるものとなっている(図8(B)〜(F)参照)。なお、図8に示す抽選対象や当選確率は一例であって、それらの内容に限定されるものではない。
本実施の形態では、モード決定手段171は、所定の抽選契機に該当した場合に、ATモード抽選によってその後のATモードを決定するようになっている。ATモード抽選は、図示しない演出抽選用の乱数発生手段が発生する乱数値を、演出抽選用の乱数抽出手段が所定のタイミング、例えばスタートスイッチ20の操作信号の入力を契機に取得し、取得された乱数値とATモード抽選テーブルと対比することにより行われる(以下、天井ゲーム数抽選、ART遊技回数抽選において同じ)。具体的には、図8(A)に示すように、後述する初期化判定手段180により初期化の決定がされた場合(初期化後)、CBB遊技が終了した場合、及びRBB遊技が終了した場合に、ATモード抽選が行われる。モード決定手段171は、初期化後には、3%の確率で高確率モードが当選し、7%の確率で通常モードが当選し、90%の確率で低確率モードが当選するように設定されたATモード抽選テーブルを用いてATモード抽選を行う。また、所定枚数のメダルが払い出されてCBB遊技が終了(以下CBBが終了という)した場合には、25%の確率で高確率モードが当選し、50%の確率で通常モードが当選し、25%の確率で低確率モードが当選するように設定されたATモード抽選テーブルを用いてATモード抽選を行う。また、所定枚数のメダルが払い出されてRBB遊技が終了(以下RBBが終了という)した場合には、50%の確率で高確率モードが当選し、30%の確率で通常モードが当選し、20%の確率で低確率モードが当選するように設定されたATモード抽選テーブルを用いてATモード抽選を行う。ATモード抽選によって決定されたATモードは、所定の記憶部に記憶され、次回ATモード抽選が行われるまで当該ATモードが維持される。
(AT抽選手段172)
AT抽選手段172は、ATに関する抽選(AT抽選)を行うものである。本実施の形態においては、AT抽選手段172は、天井ゲーム数抽選、ART遊技回数抽選、AT移行抽選、上乗せ抽選及び継続抽選を行う。
天井ゲーム数抽選は、天井ゲーム数、すなわち、AT移行抽選によらず次回AT状態(ART待機状態)への移行が解除される、いわゆる天井までの残遊技回数を、抽選により決定するものである。本実施の形態では、天井ゲーム数抽選は、初期化後、CBBが終了した場合、及びRBBが終了した場合に行われる。具体的には、AT抽選手段172は、初期化処理が行われた場合には、1%の確率で天井ゲーム数50回が当選し、9%の確率で天井ゲーム数100回が当選し、90%の確率で天井ゲーム数1000回が当選するように設定された天井ゲーム数抽選テーブルを用いて天井ゲーム数抽選を行い、CBBが終了した場合には、5%の確率で天井ゲーム数50回が当選し、80%の確率で天井ゲーム数100回が当選し、15%の確率で天井ゲーム数1000回が当選するように設定された天井ゲーム数抽選テーブルを用いて天井ゲーム数抽選を行う。また、RBBが終了した場合には、80%の確率で天井ゲーム数50回が当選し、18%の確率で天井ゲーム数100回が当選し、2%の確率で天井ゲーム数1000回が当選するように設定された天井ゲーム数抽選テーブルを用いて天井ゲーム数抽選を行う。天井ゲーム数抽選によって決定された残遊技回数は、後述する天井カウンタに記憶される。
ART遊技回数抽選は、ART状態の期間となるART遊技回数の初期設定数を抽選により決定するものである。本実施の形態においては、AT移行抽選に当選した場合、及び継続抽選に当選した場合に、図8(C)に示すように、そのときのATモードに応じてART遊技回数抽選が行われる。具体的には、AT抽選手段172は、AT移行抽選の当選時において、低確率モードである場合には、70%の確率でART遊技回数30回が当選し、25%の確率でART遊技回数60回が当選し、5%の確率でART遊技回数90回が当選するように設定されたART遊技回数抽選テーブルを用いてART遊技回数抽選を行い、通常モードである場合には、60%の確率でART遊技回数30回が当選し、30%の確率でART遊技回数60回が当選し、10%の確率でART遊技回数90回が当選するように設定されたART遊技回数抽選テーブルを用いてART遊技回数抽選を行う。また、高確率モードである場合には、50%の確率でART遊技回数30回が当選し、30%の確率でART遊技回数60回が当選し、20%の確率でART遊技回数90回が当選するように設定されたART遊技回数抽選テーブルを用いてART遊技回数抽選を行う。ART遊技回数抽選によって決定されたART遊技回数は、後述するATカウンタに記憶される。
AT移行抽選は、通常演出状態において、AT状態(ART待機状態)に移行させるか否かを抽選により決定するものである。本実施の形態では、AT移行抽選の契機となる抽選契機役が当選した場合に、ATモードに応じてAT移行抽選が行われる。
具体的には、AT抽選手段172は、図8(D)に示すように、「RBB」「チェリー」「ベル7」が当選した場合に、AT移行抽選を行うものであり、低確率モードにおいては、「RBB」の当選時に1/2の確率、「チェリー」の当選時に1/16の確率、「ベル7」の当選時に1/32の確率で当選するようにAT移行抽選を行う。また、通常モードにおいては、「RBB」の当選時に3/4の確率、「チェリー」の当選時に1/8の確率、「ベル7」の当選時に1/16の確率で当選するようにAT移行抽選を行い、高確率モードにおいては、「RBB」の当選時に1/1の確率、「チェリー」の当選時に1/4の確率、「ベル7」の当選時に1/8の確率で当選するようにAT移行抽選を行う。AT移行抽選に当選した場合には、その旨が所定の記憶部に記憶(ATフラグがON)され、当該当選に基づくAT状態が終了するまでその記憶が維持される。
ここで、AT移行抽選、上乗せ抽選、継続抽選では、抽選結果が当選と不当選のいずれかに決定される。そして、これらの抽選処理においては、上述のATモード抽選や天井ゲーム数抽選やART遊技回数抽選とは異なる抽選手法が用いられるようになっているが、この詳細については後述する。
上乗せ抽選は、ART待機状態中及びART状態中において、設定されているART遊技回数を増加させるか否かを、抽選により決定するものである。本実施の形態では、上乗せ抽選の契機となる抽選契機役が当選した場合に、ATモードに応じてAT移行抽選が行われる。
具体的には、AT抽選手段172は、図8(E)に示すように、「チェリー」「ベル7」の当選時に上乗せ抽選を行うものであり、低確率モードにおいては、「チェリー」の当選時に1/4の確率、「ベル7」の当選時に1/8の確率で当選するように上乗せ抽選を行う。また、通常モードにおいては、「チェリー」の当選時に1/2の確率、「ベル7」の当選時に1/4の確率で当選するように上乗せ抽選を行い、高確率モードにおいては、「チェリー」の当選時に1/1の確率、「ベル7」の当選時に1/2の確率で当選するように上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選に当選すると、ATカウンタに所定の上乗せ遊技回数が加算される。
なお、上乗せされる遊技回数は抽選契機役とATモードに応じてあらかじめ定められていてもよいし、上乗せの当否の決定後、上乗せ遊技回数を抽選により決定してもよい。
継続抽選は、継続判定状態中において、AT状態を継続させるか否かを抽選により決定するものである。本実施の形態では、継続判定状態中、遊技毎に、ATモードに応じて継続抽選が行われる。
具体的には、AT抽選手段172は、低確率モードにおいては1/32の確率、通常モードにおいては1/8の確率、高確率モードにおいては1/2の確率で当選するように継続抽選を行う。継続抽選に当選すると、演出状態がART状態に移行する。
なお、継続抽選は、継続判定状態の終了に基づく初期化処理が行われる前に滞在していたATモードに応じた当選確率で行われるようになっている。
また、継続抽選は、ART遊技の終了後、特定抽選結果の発生時(例えば「打順ベル」や「リプレイ3」の当選時)に行われるようにしてもよい。この場合、継続判定状態は、ART遊技の終了後特定抽選結果が発生するまでの間の期間となる。
(抽選により当否を決定する場合の抽選手法)
ここで、上述のAT移行抽選や、上乗せ抽選や継続抽選を行う場合の抽選手法について、図9に基づき説明する。
本実施の形態では、演出抽選用の乱数発生手段は、8ビットの数値、具体的には、0000 0000B〜1111 1111B(Bは2進数であることを示す)を発生させることができ、演出抽選用の乱数抽出手段は、発生された乱数の中から基準となる乱数値を取得する。そして、AT抽選手段172は、取得した乱数値を所定の演算方法により演算して加工し、加工された乱数値によって、当否を判定する。具体的には、当選確率に応じて、取得した乱数値(2進数)に所定の数値(2進数)を乗じることにより、乱数値の上位所定ビットをマスクし、マスクした結果の下位所定ビットの数値が、あらかじめ定められた「当たり」や「ハズレ」の抽選結果に該当するかを参照して、当否の判定を行う。
ここで、AT抽選手段172は、図示していないが、当選確率データ、当選確率に応じた当選データ及び演算データをそれぞれ記憶する記憶部を有している。当選確率データとは、ATモードや抽選契機役に応じて設定されている当選確率のデータであり(図8(D)〜(F)参照)、例えば、AT移行抽選を行う場合であって、ATモードが低確率モードで、抽選契機役がRBBである場合には、「1/2」が当選確率データとして設定されている。また、当選データとは、当選確率に応じて設定された、当選と判定されるための演算結果であり(図9参照)、例えば、当選確率が1/2の場合には、「0000 0001B」が当選データとして設定されている。また、演算データとは、当選確率に応じて設定された、取得した乱数値に乗じる数値のデータであり(図9参照)、例えば、当選確率が1/2の場合には、「0000 0001B」が演算データとして設定されている。
そして、AT抽選手段172は、上記した記憶部に記憶されたデータに基づいて、当否抽選処理を行う。
例えば、抽選対象の当選確率データが1/2である場合には、取得した乱数値に、「0000 0001B」を乗じる演算処理を行う。これにより、上位7ビットが0になり(マスクされ)、下位1ビットが0か1のいずれかになる。すなわち、演算結果は「0000 0000B」か「0000 0001B」のいずれかとなる。AT抽選手段172は、演算結果が当選データである「0000 0001B」に該当している場合には、当選を判定する。演算結果が「0000 0000B」となる確率及び「0000 0001B」となる確率はともに1/2であるので、上記処理を行うことで1/2の当選確率での抽選が行われることとなる。
また、抽選対象の当選確率データが3/4である場合には、取得した乱数値に、「0000 0011B」を乗じる演算処理を行う。これにより、上位6ビットが0になり(マスクされ)、演算結果は「0000 0000B」、「0000 0001B」、「0000 0010B」、「0000 0011B」のいずれかとなる。AT抽選手段172は、演算結果が当選データである「0000 0000B」、「0000 0010B」、「0000 0011B」のいずれかに該当している場合(演算結果が当選データに含まれる場合)には、当選を判定する。演算結果が「0000 0000B」、「0000 0010B」、「0000 0011B」のいずれかとなる確率は3/4であるので、上記処理を行うことで3/4の当選確率での抽選が行われることとなる。なお、いずれか1つの演算結果、例えば「0000 0001B」を「ハズレ」に設定し、演算結果が「0000 0001B」に該当している場合には、不当選を判定するようにしてもよい。このようにしても3/4の当選確率での抽選が行われることとなる。
上記と同様にして、取得した乱数値の上位5ビットをマスクすれば、1/8の当選確率での抽選や、3/8、5/8の当選確率での抽選を行うことができ、取得した乱数値の上位4ビットをマスクすれば、1/16の当選確率での抽選や、3/16、5/16などの当選確率での抽選を行うことができ、取得した乱数値の上位3ビットをマスクすれば、1/32の当選確率での抽選や、5/32、30/32などの当選確率での抽選を行うことができる。すなわち、上記処理によって、分母が2のn乗となる当選確率での抽選を行うことができる。
このように、「当たり」か「ハズレ」のいずれかを決定する当否抽選においては、当選確率に応じて「当たり」や「ハズレ」に該当する演算結果をあらかじめ定めておき、取得した乱数値に当選確率に応じた数値を乗じるマスク処理によって取得した乱数値を加工し、加工した演算結果が、あらかじめ定められた演算結果に含まれるか否かを判断することで、抽選結果を得ることができる。この手法では、抽選対象や抽選契機が異なっていても、同一の当選確率については同一の演算方法及び演算結果を適用できる。したがって、ATモードや抽選契機に応じて異なる当選確率で抽選を行う場合であっても、同じ当選確率であれば当選確率データ、当選データ及び演算データを共通して使用することができ、ATモードや抽選契機ごとの抽選テーブルを設ける必要がない。本実施の形態では、ATの管理をメイン制御装置100において行うこととしているので、メイン制御装置100の記憶領域が圧迫されがちであるが、かかる抽選手法を用いることで、メイン制御装置100のデータ容量を極力削減することが可能となる。
(抽選方法の変形例)
上記した手法では、取得した乱数値の上位所定ビットをマスクしていたが、下位所定ビットをマスクするようにしてもよい。例えば、1/2の当選確率での抽選を行う場合には、取得した乱数値に「1000 0000B」を乗じて下位7ビットをマスクし、上位1ビットが0の場合には「ハズレ」、1の場合には「当たり」と判定することができる。また、マスクするビットは上位所定ビット、下位所定ビットに限られず、途中のビットでもよい。要は、当選確率に応じた個数(1/2なら1ビット、1/4なら2ビット)だけ、マスクされないビットが残るようになっていればよい。
また、上記した手法では、2進数を用いた演算を行っていたが、16進数を用いた演算を行うようにしてもよい。
また、上記した手法では、取得した乱数値の所定のビットをマスクすることにより、当選確率に応じた個数の演算結果(1/2なら2個、1/4なら4個)を導き出すようにしていたが、当選確率に応じた個数の演算結果を導き出せる演算方法であれば、どのような演算方法を用いてもよい。要は、抽出した乱数値を、あらかじめ定められた個数の演算結果を導出させることができる演算方法による演算を行って加工し、演算の結果として導き出され得る数値の中のあらかじめ定められたいずれかの数値と、加工した数値とが合致するか否かによって、当否の判定が行われるようになっていればよい。
なお、上記した抽選手法は、「当たり」か「ハズレ」かの当否抽選に用いるだけでなく、抽選結果が第1の抽選結果と第2の抽選結果とに分かれる態様の抽選に用いることができる。例えば、上乗せ抽選に当選した場合おいて、10回の上乗せにするか20回の上乗せにするかを決定する抽選に用いたり、ATモードとして通常モードと通常モードよりも有利な天国モードとの2つが設けられている場合のATモード抽選に用いることができる。
また、上記した抽選手法は、メイン制御装置100における抽選に限られず、サブ制御装置200において行われる演出抽選に用いてもかまわない。
(回数管理手段173)
回数管理手段173は、次回ATまでの残遊技回数(天井ゲーム数)や、ART遊技回数の設定及び設定されているART遊技回数の上乗せを管理するものであり、図示しないATカウンタ及び天井カウンタを備えている。天井カウンタは通常演出状態において次回ATまでの残遊技回数をカウントするものであり、ATカウンタはART状態においてART遊技回数をカウントするものである。
具体的には、回数管理手段173は、天井ゲーム数抽選によって次回ATまでの残遊技回数が決定された場合に、決定された残遊技回数を天井カウンタに設定して記憶する。天井カウンタがすでに記憶値を有している場合には、天井ゲーム数抽選により決定された残遊技回数を上書きする。そして、当該ATの終了後、通常演出状態への移行が決定されることを契機に、すなわち、継続判定状態において継続抽選に当選しなかった場合に、天井カウンタの記憶値を、遊技開始ごとに1ずつ減算する。また、回数管理手段173は、天井カウンタが記憶値を有しているときにAT移行抽選に当選した場合には、天井カウンタの記憶値をリセット(0クリア)する。一方、通常演出状態中にボーナスが入賞した場合には、当該ボーナス終了後、通常演出状態に移行したら天井カウンタの減算を再開する。天井カウンタの記憶値が、遊技消化に基づく減算によって0になった場合には、状態移行手段160がAT状態(ART準備状態)への移行を決定する。天井カウンタの記憶値が0になったか否かの判定は遊技終了時に行う。
また、回数管理手段173は、AT移行抽選に当選した場合、又は継続抽選に当選した場合に、ART遊技回数抽選によって決定されたART遊技回数をATカウンタに設定して記憶する。そして、ART状態への移行が決定されることを契機に、ATカウンタの記憶値を、遊技開始ごとに1ずつ減算する。なお、ART待機状態中やART状態中に上乗せ抽選に当選した場合には、ATカウンタの記憶値に抽選で決定された数値を加算する。これにより、ART遊技回数が上乗せされ、ART状態の期間が延長される。
そして、ATカウンタの記憶値が、遊技消化に基づく減算によって0になると、状態移行手段160が継続判定状態への移行を決定してART状態が終了(以下ARTが終了という)し、その後の継続判定状態において継続抽選に当選しなかった場合には、状態移行手段160が通常演出状態への移行を決定してAT状態が終了(以下ATが終了という)する。ATカウンタの記憶値が0になったか否かの判定は遊技終了時に行う。
また、回数管理手段173は、ART状態中にリプレイCが入賞し、あるいはブランクが表示されて、内部抽選状態がRT状態から通常状態に転落した場合にも、ATカウンタの減算を継続する。この間、移行ナビは行われるがベルナビは行われない。内部抽選状態がRT状態に戻る前にATカウンタの記憶値が0になった場合には、継続判定状態に移行することなく(継続抽選を行わないまま)ATが終了する。一方、ART状態中にボーナスが入賞した場合には、ATカウンタのカウント値を維持し、当該ボーナス終了後にART状態に移行したらATカウンタの減算を再開する。
なお、ARTの終了条件を、入賞によるメダルの払い出し枚数や、投入したメダルと払い出されたメダルの差枚数としてもよい。例えば、払い出し枚数や差枚数が所定数(例えば100枚)を超えた場合に継続抽選が行われ、継続しない場合にはAT状態が終了するように設定することができる。この場合には、回数管理手段173の代わりに枚数管理手段を設け、ATカウンタはART状態中のメダルの払い出し数や差枚数をカウントする。また、上乗せ抽選では、ART状態の終了条件となる枚数の上乗せを決定する。
(初期化判定手段180)
初期化判定手段180は、スロットマシンSの状態を初期状態に戻す初期化処理を行うか否かの判定を行うものである。初期化処理を行う判定をした場合には、初期化の決定を行い、初期化の決定に基づいて、所定の初期化処理が行われる。
ここで、初期化処理は、設定変更モード中に行われる場合と、遊技モード中に行われる場合とがある。設定変更モード中に行われる初期化処理においては、内部抽選状態に関する初期化と、演出状態に関する初期化とが行われ、遊技モード中に行われる初期化処理においては、演出状態に関する初期化が行われる。内部抽選状態に関する初期化には、持ち越されているボーナスフラグのリセットが含まれる。設定変更モード中に行われる演出状態に関する初期化には、演出状態のリセットやATモードや天井ゲーム数の再設定が含まれる。そして、遊技モード中に行われる演出状態に関する初期化には、ATモードや天井ゲーム数の再設定が含まれ、これらの処理は、設定変更モード中に行われるATモードや天井ゲーム数の再設定と同一の態様で行われるようになっている。
すなわち、設定変更モード中の初期化処理においても、遊技モード中の初期化処理においても、モード決定手段171が図8(A)に示すATモード抽選テーブル(初期化後)を用いてATモード抽選を行い、AT抽選手段172が図8(B)に示す天井ゲーム数抽選テーブル(初期化後)を用いて天井ゲーム数抽選を行う。
また、初期化判定手段180は、遊技モード中において、一連の増加区間の開始及び終了を判断するともに、一連の増加区間の終了時に、初期化の決定を行うものとなっている。具体的には、初期化判定手段180は、一連の増加区間の開始条件に該当した場合には、増加区間フラグをONにしてその旨を記憶し、増加区間フラグがONであるときに一連の増加区間の終了条件に該当した場合には、初期化の決定を行うとともに、増加区間フラグをOFFにする。初期化判定手段180が初期化の決定を行うと、モード決定手段171及びAT抽選手段172がそれぞれの抽選処理を行うものとなる。
なお、初期化処理が行われた後、初期化された設定以外の設定に再度設定し直すことができるようにしてもよい。
(初期化判定の具体例)
以下、初期化判定手段180による遊技モード中における初期化判定の具体例を、図10に基づき説明する。なお、設定変更モード中における初期化判定については後述する。
図10に示した例では、ARTの開始時(ART状態への移行時)を一連の増加区間の開始時とし、継続判定状態の終了時(通常演出状態又は次のART状態又はボーナス演出状態へ移行する前まで)を一連の増加区間の終了時としている。
例えば、図10(A)に示すように、通常演出状態において、抽選契機役の当選や天井に達したことにより演出状態がART待機状態に移行し、その後ART状態へ移行すると、初期化判定手段180は、一連の増加区間の開始を判定し増加区間フラグをONにする。そして、ART状態への移行後、ART状態が終了して継続判定状態へ移行すると、そのときのATモードに対応した継続抽選テーブル(図8(F)参照)を用いて継続抽選が行われる。そして、継続抽選に当選して継続判定状態が終了するか、継続抽選に当選しないまま所定回数の遊技が消化されて継続判定状態が終了するか、あるいは継続判定状態中にボーナスが入賞して継続判定状態が終了するかした場合には、初期化判定手段180は、一連の増加区間の終了を判定し増加区間フラグをOFFにするとともに、初期化の決定を行う。この決定に基づき、初期化後に対応するATモード抽選テーブルを用いてATモード抽選が行われ、初期化後に対応する天井ゲーム数抽選テーブルを用いて天井ゲーム数抽選が行われる。
ここで、図10(A)の例において、1回目のAT当選時のATモードが高確率モードであったと仮定する。この場合には、継続抽選に当選し易いので(図8(F)参照)、継続判定状態の終了後、ART状態に移行する可能性が高い。すなわち、2回目のAT(ART)が連続して発生する可能性が高い。しかし、継続判定状態の終了後(1回目のATの終了後)には初期化処理が行われ、初期化後のATモード抽選では低確率モードが当選し易いので(図8(A)参照)、2回目のATは低確率モードで行われる可能性が高く、2回目のATのART遊技回数は少なく、上乗せもされ難くなる(図8(C)(E)参照)可能性が高い。すなわち、ART状態の有利度が低くなる可能性が高い。また、低確率モードではAT移行抽選の当選確率が低い(図8(D)参照)とともに、継続抽選にも当選し難く(図8(F)参照)、初期化後の天井ゲーム数抽選では1000回が当選し易い(図8(B)参照)ので、2回目のARTの終了後、継続判定状態においてさらに3回目のAT(ART)が連続して発生する可能性は、継続判定状態の終了後に初期化処理を行わない場合に比べて低くなる。
また、図10(B)に示すように、ART状態への移行後、ボーナス(RBB又はCBB)が入賞したとする。ボーナスが入賞した場合には、ART状態は中断され、ボーナス終了後にART待機状態に移行するとともに、内部抽選状態のRT状態への移行に伴い、中断していたART状態が再開される。そして、初期化判定手段180は、ボーナスの入賞、ボーナスの終了及びボーナス終了後のART待機状態への移行、及びその後のART状態への移行(ART状態の再開)によっては、初期化の決定を行わない。
ここで、図10(B)の例において、1回目のAT当選時のATモードは低確率モード又は通常モードであったが、ボーナス終了後に行われるATモード抽選(図8(A)参照)によって高確率モードが当選したと仮定する。そうすると、再開したARTは高確率モードで行われ、ART終了後の継続判定状態においては高確率モードで継続抽選が行われるので、継続抽選に当選する可能性が高くなり、継続判定状態の終了後(ARTの終了後)、2回目のAT(ART)が連続して発生する可能性が高くなる。しかし、1回目のATの終了後(継続抽選の後)に初期化処理が行われるので、上記と同様に、2回目のATは低確率モードで行われる可能性が高く、2回目のARTの終了後の継続判定状態においてさらに継続抽選に当選し、3回目のATが(ART)が連続して発生する可能性は、継続判定状態の終了後に初期化処理を行わない場合に比べて低くなる。
また、図10(C)に示すように、ART待機状態への移行後、ボーナス(RBB又はCBB)が入賞したとする。初期化判定手段180は、ボーナスの入賞、ボーナスの終了及びボーナス終了後のART待機状態への移行によっては、増加区間フラグをONにせず、その後のART状態への移行時に増加区間フラグをONにする。
ここで、図10(C)の例において、AT当選時のATモードは低確率又は通常モードであったが、ボーナス終了後に行われるATモード抽選によって高確率モードが当選したと仮定する。この場合も、ボーナス終了後に開始されたARTは高確率モードで行われ、当該ARTの終了後、継続判定状態において高確率モードで継続抽選が行われるので、継続抽選に当選する可能性が高く、継続判定状態の終了後(ARTの終了後)、2回目のAT(ART)が連続して発生する可能性が高い。しかし、1回目のATの終了後(継続抽選の後)に初期化処理が行われるので、上記と同様に、2回目のATは低確率モードで行われる可能性が高く、2回目のARTの終了後の継続判定状態においてさらに継続抽選に当選し、3回目のATが(ART)が連続して発生する可能性は、継続判定状態の終了後に初期化処理を行わない場合に比べて低くなる。
以上のように、本実施の形態は、AT(ART)が短期間において連続して発生する可能性が全くないわけではないが、何回も連続して発生することは極めて少なくなるように形成されている。これにより、遊技者にAT(ART)が連荘する期待感を抱かせることができるとともに、射倖性が高くなりすぎないようにすることができる。
また、本実施形態では、ATの有利度に関する設定の所定の項目について、遊技モードにおける初期化処理と、設定変更モードにおいて行われる初期化処理とが、同一の態様で行われるようになっている。すなわち、同じ項目の初期化処理について、異なる処理を行うためのデータを設ける必要がないので、メイン制御装置100の処理負担を減らしデータ容量を削減することができる。
(一連の増加区間の態様)
上述した一連の増加区間の態様は一例であって、一連の増加区間としては、AT(ART)の仕様に応じて種々の態様が考えられる。
例えば、一連の増加区間の開始時期として、以下の態様が考えられる。
(1)出玉が増えるAT状態への移行時
図10に示した例であり、ARTの開始時が含まれる。
(2)出玉が減少するAT状態への移行時
AT移行抽選の当選時、ART準備状態への移行時が含まれる。
(3)出玉が増えるボーナスの開始時
ボーナス(RBB、CBB)入賞時、ボーナス作動中への移行時が含まれる。
また、一連の増加区間の終了時期としては、以下の態様が考えられる。
(a)ART終了後に連続してARTが行われる可能性が高い遊技区間の終了時
図10に示した例であり、本実施の形態の継続判定状態の終了時が含まれる。また、AT終了後にAT移行抽選の当選確率が高くなるチャンスゾーン(AT高確率状態)が設けられている仕様において、そのような状態が含まれる。
(b)出玉が増えるATの終了時
ARTの終了時、すなわちATカウンタが0になったときが含まれる。
(c)AT終了後、通常演出状態への移行時
ART終了後に連続してARTが行われる可能性が高い遊技区間(上述した継続判定状態やチャンスゾーン)でARTが連続しないことが決定された場合が含まれる。例えば、継続判定状態において継続抽選に当選しなかった場合や、チャンスゾーンにおいてAT移行抽選に当選しなかった場合である。
(d)AT状態中における出玉が増えるボーナスの入賞時
ボーナスの当選はAT状態中であってもよいしAT状態への移行前であってもよい。
(e)出玉が増えるボーナスの終了後、通常演出状態への移行時
ボーナス終了時にAT状態やチャンスゾーンへ移行し得る仕様において、ボーナス終了時にAT状態やチャンスゾーンへ移行しないことが決定された場合が含まれる。
ボーナスの入賞はAT状態中であってもよいしAT状態への移行前であってもよい。
(f)ART又はボーナス終了時において入賞による払い出しメダルの累積数又は増加数が所定数を超えているとき
そして、矛盾を生じない範囲で、上記した増加区間の開始時と終了時とを組み合わせることにより、様々な態様で、AT(ART)が連続しすぎないようにしたり、ATが連続して発生してもAT状態中の払い出しメダルの増加数が極端に多くなりすぎないようにすることができる。
例えば、ARTの終了時に継続抽選を行うとともに、継続抽選に当選した場合には、所定のAT潜伏期間(例えばあらかじめ定められたあるいは抽選により決定された所定回数の遊技期間)を経て、次のAT又はARTが開始される仕様において、上記(2)と(c)を組み合わせることができる。具体的には、図11(A)に示すように、通常演出状態において、抽選契機役の当選や天井に達したことにより演出状態がART待機状態に移行すると、初期化判定手段180は、一連の増加区間の開始を判定する。そして、ART状態への移行後、ART状態が終了すると、継続抽選が行われる。なお、この際行われる継続抽選は、ATモードにかかわらず、あらかじめ定められた当選確率で行われるようにしてもよい。そして、継続抽選に当選した場合には、初期化判定手段180は、一連の増加区間の終了を判定せず、所定遊技回数の潜伏期間を経て、次のAT(ART)が開始される。その後、ARTが終了し、継続抽選に当選しなかった場合には、初期化判定手段180は、一連の増加区間の終了を判定するとともに初期化の決定を行う。この決定に基づき、初期化後に対応するATモード抽選テーブルを用いてATモード抽選が行われ、初期化後に対応する天井ゲーム数抽選テーブルを用いて天井ゲーム数抽選が行われる。
また、例えば、30回の遊技を1セットとして、AT移行抽選当選時に、ARTのセット数をセット数抽選により決定し、ART遊技回数抽選や継続抽選を行わない仕様において、上記(3)と(b)を組み合わせることができる。具体的には、図11(B)に示すように、初期化判定手段180は、通常演出状態又はAT状態中においてボーナスが入賞した場合に一連の増加区間の開始を判定し、ボーナス終了後に行われる所定セット数のARTが終了したら一連の増加区間の終了を判定し初期化の決定を行う。
このほか、一連の増加区間の開始時を上記(1)又は(2)とし、一連の増加区間の終了時期を上記(d)や(e)とすることができる。一連の増加区間の終了時期を上記(d)とした場合には、AT状態中にボーナスが入賞すると初期化処理が行われる(すなわち一連の増加区間にボーナス作動中が含まれない)ものとなり、一連の増加区間の終了時期を上記(e)とした場合には、AT状態中にボーナスが入賞すると当該ボーナスの終了後に初期化処理が行われる(すなわち一連の増加区間にボーナス作動中が含まれる)ものとなる。このように、一連の増加区間には、AT(ART)状態のみが含まれボーナス作動中は含まないものとしてもよいし、AT(ART)状態とボーナス作動中の双方を含むものとしてもよい。
また、特に図示していないが、一連の増加区間の開始時を上記(1)乃至(3)のいずれかとし、一連の増加区間の終了時期を上記(f)とすることができる。例えば、払い出メダルの増加数が50を超えた場合に初期化処理を行うこととし、ART状態での1回の遊技あたりの出玉の増加数が1.5枚であった場合、1セット30回のARTが1セットだけ行われた場合には、当該ATでのメダルの増加数は45枚なので初期化処理は行われない。また、CBBにおけるメダルの増加数は30枚なので、CBBが終了した場合にも初期化処理は行われない。ただし、その後にボーナスやATが開始された場合には、ボーナス作動中やART状態中に払い出メダルの増加数が50を超えるので、当該ボーナスやATの終了後に初期化処理が行われるものとなる。
(初期化処理の変形例)
初期化処理としては、上述した実施の形態のように抽選テーブルを変えて抽選を行う処理に限られない。例えば、初期状態におけるATモードは低確率モードに設定されており、ボーナス終了時やAT終了時にATモード抽選を行うものとし、初期化処理では、ATモード抽選によらず、ATモードを低確率モードに設定するようにしてもよい。また、初期状態における天井までの残遊技回数は1000回に設定されており、ATモードに応じて天井ゲーム数抽選を行うものとし、初期化処理では、天井ゲーム数抽選によらず、残遊技回数を1000回に設定するようにしてもよい。
また、例えば、AT状態中に発生した特定抽選結果や特定遊技結果に応じてポイントが蓄積され、蓄積されたポイント数に応じて、上乗せ抽選や継続抽選などが行われたり、AT移行抽選に当選し易い高確率状態に移行したりする仕様となっている場合において、初期化判定手段180により初期化の決定がされた場合には、AT状態中に蓄積されたポイントを0クリアするようにしてもよい。要は、初期状態ではATに関する有利度が相対的に低い状態に設定されており、初期化処理によってATに関する有利度のパラメーターを初期設定(設定変更時の設定)に戻すことにより、AT(ART)の期間が長期化したりAT(ART)が連続して行われたりしてATによる出玉が多くなり過ぎることがないようになっていればよい。
なお、上述の遊技モードにおいて行われる初期化処理を、設定変更モードにおいて行われる初期化処理と異なる態様にしてもよい。例えば、設定変更時の初期化では初期化用のATモード抽選テーブルを用いた抽選が行われるが、一連の増加区間の終了時の初期化では、ATモード抽選によらず自動的に低確率モードに設定されるようにしてもよい。
また、初期化判定手段180による初期化の決定は、一連の増加区間の終了時に行われるものに限られず、ART中に内部抽選状態が通常状態に転落したときや、通常演出状態中において、中右正解の「打順ベル」の当選時にベル役が入賞した場合、又は内部抽選状態がRT状態に移行した場合に、初期化の決定が行われるようにしてもよい。前者の場合にはART中の操作ミスに対するペナルティとなり、後者の場合にはAT状態でないとき(ナビが行われていないとき)における変則押し(左第一停止以外の打順での停止操作)に対するペナルティとなる。
ところで、AT開始時の初期値(初期設定の遊技回数等)は、その遊技区間において所定数(例えば47枚)を超えるメダルの増加が見込める値に設定するのが望ましく、一連の増加区間は、その区間で遊技を行った場合に、実際に、前記した所定数のメダルの増加があるように形成することが望ましい。また、このような条件を満たした一連の増加区間を開始させる契機となるATの当選を初当たりとし、この初当たりの当選確率は、その確率分母が、通常の遊技(内部抽選状態が通常状態で演出状態が通常演出状態である時の遊技。例えば50枚のメダルで43回の遊技が可能な遊技状態)で遊技を行ったと仮定した場合に、メダルを所定数(例えば500枚)消費するのに必要な遊技数(例えば430)よりも小さくすることが望ましい。例えば、メダルの対価が1枚20円として、1万円分の遊技でATが最低1回当選するような設定とするのが望ましい。
(設定変更制御手段190)
設定変更制御手段190は、設定変更操作部50の操作信号に基づき、スロットマシンSの出玉の設定を変更するためのものである。
ここで、設定変更操作部50としては、既述したように、設定キースイッチ51と設定変更スイッチ52とが設けられている。設定変更スイッチ52は、押しボタン式のスイッチであって、スロットマシンSの設定を変更するためのスイッチである。具体的には、スイッチを押圧する毎に設定値が変更されるように形成されている。また、本実施の形態においては、設定変更スイッチ52により変更した設定値をスロットマシンSの設定として確定させるための設定確定スイッチを、スタートスイッチ20と兼用させている。すなわち、スロットマシンSが設定変更モードになっている場合には、設定変更スイッチ52の操作後、スタートスイッチ20を操作することにより、設定が確定するようになっているものである。なお、設定確定スイッチを別途設けてもよい。
そして、設定変更制御手段190は、特に図示しないが、設定変更許可手段、設定値変更手段、設定値確定手段の各手段を備えている。設定変更許可手段は、スロットマシンSの作動モードが設定変更モードである場合に、設定変更スイッチ52の操作を有効化させるとともに、現在の設定値を所定の数値表示部に表示させるためのものである。設定値変更手段は、設定変更スイッチ52からの信号に基づき、設定に係る数値を変更するためのものである。具体的には、設定変更スイッチ52の操作信号を受信するたびに記憶されている数値を順次インクリメントしていき、現在の設定値を記憶するものである。例えば、設定変更前の設定値が「3」であった場合、設定変更スイッチ52の操作信号の入力ごとに、「4」「5」「6」と記憶する数値を変え、「6」の次には「1」を記憶する。設定値変更手段が記憶した数値は、数値表示部に表示される。
設定値確定手段は、設定確定スイッチとしてのスタートスイッチ20の操作信号に基づき、設定値変更手段により記憶されている設定値を確定するためのものである。設定値が確定されると、役抽選手段120が設定値に対応する抽選テーブル群を取得することにより、設定変更が行われたものとなる。また、設定値の確定に伴い、上述の初期化判定手段180が初期化の決定を行い、これに基づき既述した初期化処理が行われる。
(サブ制御装置200)
サブ制御装置200は、メイン制御装置100から出力されるコマンドやデータ(遊技制御情報)に基づいて、遊技に付随するサブ演出を制御する演出制御手段である。メイン制御装置100がサブ制御装置200に出力する遊技制御情報としては、スタートスイッチ20等の操作スイッチの操作に関する情報や、役抽選の抽選結果に関する情報や、回転リール61〜63の回転及び停止などのリールユニット2の作動情報や、停止図柄の表示態様などの遊技結果に関する情報や、内部抽選状態及び演出状態の移行に関する情報などがある。
サブ制御装置200の出力側には、図2に示すように、画像表示部70、電飾ランプ80及びスピーカ90が接続されている。
サブ制御装置200を構成するサブ基板には、図示しないが、演出に関するプログラムやデータが記憶されたROM、ROMに記憶されたプログラム等に基づいて演出の進行に関する制御を行うサブCPU、読み書き可能であって演出の進行に関する制御を行うためのデータ等を一時的に記憶するRAM、I/O等、種々の電子部品が備えられている。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、少なくとも、演出実行制御手段220として機能する。
(演出実行制御手段220)
演出実行制御手段220は、画像表示部70や電飾ランプ80やスピーカ90等の演出装置の作動を制御するものであり、図示しない演出決定手段の決定に基づき、ROMに記憶されている演出データをもとに、AT中に行われる打順ナビや、その他の演出状態に応じた演出を行わせる。打順ナビには、既述したように、ベルナビ、移行ナビ、転落回避ナビが含まれる。
打順ナビは、画像表示部70の表示画面71に、特定の役(ベル役、リプレイ2)を入賞させるための打順や特定の役(リプレイ3)を入賞させないための打順を矢印で示したり、停止操作すべき停止スイッチ31〜33の位置を左、中、右などの文字で表示させたり、それらをスピーカ90から音声により指示したり、停止スイッチ31〜33のボタンの内部に設けた発光体の発光色を変化させて、操作すべき停止スイッチ31〜33を示したりすることなどにより行われる。
演出状態に応じた演出には、画像表示部70の表示画面71に表示させる動画等によって、演出状態が通常演出状態であるときにAT状態への移行を期待させる演出や、演出状態がART状態やボーナス演出状態であるときにそれらの遊技を盛り上げる演出が含まれる。
(スロットマシンSの作動)
上記構成を有するスロットマシンSの、メイン制御装置100の制御に基づく処理について説明する。
ここで、メイン制御装置100は、基本的に、回転リール61〜63の回転中や入賞によるメダルの払い出し中、あるいは再遊技の作動中には、ベット操作(メダルの投入又はベットスイッチ10の操作)を無効としている。すなわち、メダルセレクター7をメダルキャンセル状態にし、ベットスイッチ10の操作を無効としている(操作信号を受け付けない、あるいは受け付けても無視する。以下同様)。また、回転リール61〜63の回転中はもちろんのこと、回転リール61〜63が停止していてもベットがされていない状態では、スタートスイッチ20の操作を無効とし、所定のウエイト時間が経過するまでは、スタートスイッチ20の操作に基づく回転リール61〜63の回転開始を保留する。すなわち、ウエイト時間の経過前にスタートスイッチ20の操作信号を入力しても、ウエイト時間が経過するまではリールモータM1〜M3に駆動信号が出力されないようになっている。ただし、スタートスイッチ20の操作信号に基づく役抽選処理は行われ、ウエイト時間の経過後、回転リール61〜63は再度のスタートスイッチ20の操作なしに回転開始する。また、回転リール61〜63が停止している場合はもちろんのこと、回転リール61〜63の回転開始後、回転速度が定常回転速度に達し、かつ全ての回転リール61〜63についてスタートインデックスが検知されて図柄参照が可能な状態となるまでは、停止スイッチ31〜33の操作を無効としている。
図12は、メイン制御装置100の制御に基づく1遊技における遊技制御処理を示す。
スロットマシンSは、規定数のメダルがベットされ(S100でYes)、スタートスイッチ20がONとなること(S101でYes)に伴って、役抽選処理が行われる(S102)とともに、役抽選に伴う処理が行われる(S103)。役抽選に伴う処理には、演出状態が通常演出状態である場合において抽選契機役が当選した場合に行われるAT移行抽選処理や、天井カウンタの減算処理が含まれ、演出状態がART準備状態又はART状態である場合において抽選契機役が当選した場合に行われる上乗せ抽選処理や、演出状態がART状態である場合において行われるATカウンタの減算処理などが含まれる。
その後、回転リール61〜63の回転開始処理が行われ(S104)、いずれかの停止スイッチ31〜33がONとなった場合には、対応する回転リール61〜63について回転停止処理が行われる(S105、S106)。
全ての回転リール61〜63が停止するまでS105〜106が繰り返され(S105〜S107)、全ての回転リール61〜63が停止した場合には、入賞判定処理及び判定結果に応じた処理が行われる(S108)。具体的には、小役が入賞したと判定された場合には対応するメダルの払い出し処理が行われ、ボーナスが入賞したと判定された場合にはボーナス作動中に移行するための処理(ボーナステーブルの取得等)が行われる。また、リプレイが入賞したと判定された場合には、再遊技の作動の処理が行われ、ボーナス当選に係る遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、ボーナス内部中に移行するための処理(内部中テーブルの取得等)が行われる。また、当該遊技でボーナス遊技が終了した場合や、内部抽選状態の移行契機となっている遊技結果(リプレイB、リプレイCの入賞、ブランクの表示)が発生した場合には、内部抽選状態の移行処理が行われ、演出状態の移行契機に該当している場合(RT状態への移行が決定された場合、当該遊技でATカウンタが0になった場合、継続抽選に当選した場合など)には、演出状態の移行処理が行われる。そして、1遊技における遊技制御処理が終了する。
次に、AT抽選手段172による当否抽選処理について、図13のフローに基づき説明する。
まず、抽選対象について、当選確率に応じた当選確率データ、当選データ及び演算データが取得される(S200)。例えば、AT移行抽選を行う場合であって、ATモードが低確率モードで、抽選契機役がRBBである場合には、当選確率データ「1/2」、当選データ「0000 0001B」、演算データ「0000 0001B」が取得される。
次に、演出用乱数抽選手段により乱数抽出処理が行われ(S201)、抽出した乱数値を所定の一時記憶部に記憶する乱数記憶処理が行われる(S202)。そして、一時記憶部に記憶された乱数値(基準となる乱数値)に、S200で取得した演算データを乗じる演算処理が行われ(S203)、演算結果とS200で取得した当選データとを対比する処理が行われる(S204)。対比の結果、演算結果が当選データと合致する場合(S205でYes)、すなわち、演算結果が当選データに該当する場合や演算結果が当選データに含まれる場合には、当選の判定が行われ(S206)、演算結果が当選データと合致しない場合(S205でNo)には不当選の判定が行われる(S207)。そして、当否抽選処理が終了する。
続いて、初期化判定手段180による遊技モード中における初期化判定処理について、図14のフローに基づき説明する。
まず、遊技開始時において、増加区間フラグがONであるか否かが判断され(S300)、増加区間フラグがONでない場合(S300でNo)、すなわち、一連の増加区間中でない場合には、増加区間の開始条件に該当したか否かが判断される(S301)。この判断は、増加区間の開始条件に応じて、遊技開始時(図12のS103役抽選に応じた処理)において判断される場合と、遊技終了時(S108判定結果に応じた処理)において判断される場合がある。例えば、一連の増加区間の開始時がARTの開始時やボーナスの入賞時に設定されている場合には、遊技終了時に判断され、一連の増加区間の開始時がATの開始時(AT移行抽選の当選時)に設定されている場合には、遊技開始時に判断される。そして、増加区間の開始条件に該当した場合(S301でYes)には、増加区間フラグがONとされ(S302)、初期化判定処理が終了する。増加区間の開始条件に該当していない場合(S301でNo)には、そのまま初期化判定処理が終了する。
一方、増加区間フラグがONである場合(S300でYes)、すなわち、一連の増加区間中である場合には、増加区間の終了条件に該当したか否かが判断される(S303)。この判断は遊技終了時に行われる。増加区間の終了条件に該当した場合(S303でYes)には、増加区間フラグがOFFとされ(S304)、初期化の決定が行われる(S305)。この決定に基づき、所定の初期化処理が行われる。例えば、AT抽選手段172が初期化後用の抽選テーブルを用いて、ATモード抽選及び天井ゲーム数抽選を行う。そして、初期化判定処理が終了する。増加区間の終了条件に該当しない場合(S303でNo)には、そのまま初期化判定処理が終了する。
図15のフローは、初期化判定手段180による設定変更モード中における初期化判定処理を示す。
設定変更モード中においては、設定値が確定された場合(S400でYes)、すなわち設定値確定スイッチとしてのスタートスイッチ20がONとなった場合に、初期化の決定が行われる(S401)。そして、初期化判定処理が終了する。
なお、上記した実施の形態における演出用の乱数発生手段は本発明の乱数発生手段に相当し、演出用の乱数抽出手段は本発明の乱数抽出手段に相当する。また、図13におけるS203の演算処理を行うAT抽選手段172は本発明の乱数値加工手段に該当し、図13におけるS204〜S207の処理を行うAT抽選手段172は本発明の判定手段に相当する。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良なども含むものである。また、本発明は、矛盾を生じない範囲で、上述した実施の形態及び変形例に記載されている事項を適宜組み合わせ、あるいは組み替えてもよいものである。
さらに本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、パチンコ遊技機や、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。
S スロットマシン 1 制御装置
10 ベットスイッチ 20 スタートスイッチ
31〜33 停止スイッチ 61〜63 回転リール
100 メイン制御装置 120 役抽選手段
130 リール制御手段 140 入賞判定手段
172 AT抽選手段(乱数抽出手段、乱数値加工手段、判定手段)
200 サブ制御装置

Claims (2)

  1. 所定のビット数を有する乱数値を発生する乱数発生手段と、
    前記乱数発生手段が発生する乱数値を所定のタイミングで抽出する乱数抽出手段と、
    前記乱数抽出手段が抽出した抽出乱数値を、所定個数の演算結果を導出可能な所定の数値を用いた演算処理により加工する乱数値加工手段と、
    前記乱数値加工手段により加工された加工乱数値が、前記所定個数の演算結果のうちの特定の演算結果と合致している場合には第1の判定を行い、前記特定の演算結果と合致していない場合には第2の判定を行う判定手段と、を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記所定個数の演算結果を導出可能な演算処理は、前記抽出乱数値に、当選確率に応じて設定された前記所定の数値をビットごとに乗じて、前記抽出乱数値のうちの特定のビット以外の数値を0にする処理であることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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JP2020018408A (ja) * 2018-07-30 2020-02-06 株式会社カプコン 遊技機

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