JP2015195990A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】擬似遊技を用いた新たな遊技性を備えた遊技機を提供する。
【解決手段】フリーズ中において、スタートスイッチ20の操作信号の入力に伴い回転リール61〜63を本来の遊技と同じ態様で回転させ、停止スイッチ31〜33の操作信号の入力に伴い、保存されている前回の抽選結果に基づいて本来の遊技と同等の引き込み及び蹴飛ばし処理を用いて回転リール61〜63を停止させる擬似遊技を行わせる。擬似遊技は、擬似遊技のストック数(所定の記憶部の記憶値)が所定値以上ある場合に、遊技者がベットスイッチ10の長押し(所定操作)を行うことで実行可能であり、擬似遊技が行われると、擬似遊技のストック数が所定数だけ減じられる。
【選択図】図11

Description

この発明は、停止操作によって停止する回転リールを備えた遊技機に関するものである。
この種の遊技機、例えばスロットマシンにおいては、所定の図柄組合せが対応付けられた役について当選か否かを決定する役抽選の抽選結果について、様々な方法で遊技者に報知する演出が行われるように形成されている。そして、演出の態様として、遊技の進行が一時的に停止するフリーズや、フリーズ中に回転リールを通常と異なる態様で作動させる回胴演出が広く知られている。例えば、特許文献1には、フリーズ中に、遊技者の操作に応じて回転リールを回転させ、ストップスイッチの操作に基づいて回転中の回転リールを停止させる擬似遊技を実行可能な遊技機が開示されている。
特開2011−194146号公報
しかし、従来の遊技機では、擬似遊技が実行されるか否かを、役抽選の結果等に基づいて遊技機の側で決定しており、遊技者が積極的にその実行を選択できるものではなかった。
本発明は、上記した従来技術を踏まえた上で、遊技者が任意に擬似遊技を行うことができ、擬似遊技を用いた新たな遊技性を生み出すことができる遊技機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下のような構成を有する。
すなわち、本発明に係る遊技機(スロットマシンS)は、外周面に複数の図柄が付された複数の回転リール61〜63と、複数の回転リール61〜63を回転させるためのスタートスイッチ20と、回転中の回転リール61〜63を個々に停止させるための複数の停止スイッチ31〜33と、所定の図柄組合せが対応付けられた役について、遊技毎に、当選か否かの役抽選を行う役抽選手段120と、スタートスイッチ20の操作に基づいて回転リール61〜63を回転させ、役抽選手段120による役抽選の結果及び停止スイッチ31〜33の操作に基づいて回転リール61〜63を停止させる制御を行うリール制御手段130と、スタートスイッチ20が操作されてから、停止スイッチ31〜33の操作が有効とされるまでの間に、遊技の進行が停止した状態となるフリーズを設定するフリーズ設定手段183と、所定の記憶部に記憶されている記憶値に対して加減算を行う加減算手段(ストックカウンタ182)と、を少なくとも備え、フリーズ設定手段183がフリーズを設定している間に、リール制御手段130が回転リール61〜63を回転させ、停止スイッチ31〜33の操作に基づいて回転している回転リール61〜63を停止させることにより、擬似的に遊技が進行する擬似遊技を行わせることができる遊技機に係る。
そして、フリーズ設定手段183は、所定の記憶部に記憶されている記憶値が所定値以上である場合において、遊技者により、擬似遊技の実行契機となるあらかじめ定められた所定操作が行われた場合に、擬似遊技を実行可能なフリーズを設定し、加減算手段は、遊技中の所定条件該当を契機に、所定の記憶部の記憶値に所定の加算値を加算し、遊技者の所定操作に基づき擬似遊技が実行される場合には、所定の記憶部の記憶値から所定の減算値を減算するように形成されていることを特徴とする。
本発明において、加減算手段は、遊技中の所定条件に該当すること(例えば特定役の当選等)を契機に、所定の記憶部に記憶されている記憶値に所定の加算値を加算する。所定条件は複数種類設定されていてもよく、所定の加算値は所定条件の種類によって異なっていてもよい。そして所定の記憶部の記憶値が、擬似遊技を実行可能とするあらかじめ設定された値になると、遊技者が所定操作を行うこと(例えば遊技機に設けられている所定の操作手段を所定の態様で操作すること)により、フリーズ設定手段183がフリーズを発生させ、擬似遊技が実行可能となる。擬似遊技が行われる場合(擬似遊技の実行が決定された場合、擬似遊技が行われた場合)には、加減算手段は、所定の記憶部の記憶値から所定の減算値を減算する。所定の減算値は、所定の加算値と同じであってもよいし、異なっていてもよい。本発明によれば、所定の記憶部に、擬似遊技を実行可能とするのに必要十分な値が記憶されていることを条件に、遊技者が好きなときに擬似遊技を行うことができる。
ここで、前回以前の遊技における役抽選の結果を保存する抽選結果保存手段181をさらに設け、リール制御手段130は、擬似遊技においては、抽選結果保存手段181により保存されている前回以前の抽選結果に基づいて、停止スイッチ31〜33の操作信号の入力に基づく回転リール61〜63の停止を制御するように形成することができる。
このように形成した場合には、前回以前の遊技における役抽選の抽選結果を擬似遊技で再現することができる。そして、擬似遊技では本来の遊技と同様に停止制御が行われるので、擬似遊技において、前回以前の遊技をやり直すことができる。
本発明は、以上のように構成されているので、遊技者が任意に擬似遊技を行うことができ、擬似遊技を用いた新たな遊技性を生み出すことができる遊技機を提供することができる。
本発明の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。 本発明の実施の形態であって、スロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、回転リールの図柄配列を示す図である。 本発明の実施の形態であって、当選役に対応する図柄組合せを示す表である。 本発明の実施の形態であって、役抽選テーブルの概念図である。 本発明の実施の形態であって、停止スイッチの操作順序と入賞役との関係を示す表である。 本発明の実施の形態であって、(A)内部抽選状態の移行及び(B)演出状態の移行を示す図である。 本発明の実施の形態であって、画像表示部の表示画面を示す図である。 本発明の実施の形態であって、履歴表示部の説明図である。 本発明の実施の形態であって、メイン制御装置の制御に基づく1遊技における遊技制御処理の概略を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、擬似遊技実行判定処理を示すフローチャートである。 1遊技における遊技制御処理のうちの回転リールの回転開始処理を示すフローチャートである。 回転リールの回転開始処理のうちの擬似遊技実行処理を示すフローチャートである。 擬似遊技実行処理のうちの擬似遊技継続判定処理を示すフローチャートである。
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(スロットマシンS)
スロットマシンSは、図1に示すように、正面側(遊技者と対向する前面側)に開口部を有する方形の筐体Bと、この筐体Bの開口部を塞ぐ前扉Dを備えている。
筺体Bの内部には、スロットマシンSの作動を制御するための制御装置1、外周面に複数の図柄が付された3個の回転リール61、62、63を有するリールユニット2、メダルを貯留するとともに貯留されているメダルを払い出すためのホッパーユニット3、スロットマシンSに備えられた各種装置に電力を供給するための電源装置4等が設置されている。
前扉Dには、図1に示すように、3個の回転リール61〜63の図柄を視認可能な図柄表示窓Wが形成されている。そして、この図柄表示窓Wの下方であってスロットマシンSの高さ方向略中央部は、スロットマシンSを作動させるための操作スイッチが設けられたカウンター状の操作部Cとなっている。操作部Cの上面右端にはメダル投入口5が設けられ、メダル投入口5の左側には演出スイッチ50が設けられている。また、操作部Cの上面左側には、スロットマシンSに電子的に貯留されているメダルであるクレジットメダルを、遊技を行うためのメダルのベットに代えるためのベットスイッチ10が設けられている。
また、操作部Cの正面左側には、回転リール61〜63を回転開始させるためのスタートスイッチ20が設けられ、操作部Cの正面中央部には、3個の回転リール61〜63を個々に停止させるための3個の停止スイッチ31、32、33が設けられている。具体的には、左側に位置する停止スイッチ31は左側に位置する回転リール61を停止させるものであり、中央に位置する停止スイッチ32は中央に位置する回転リール62を停止させるものであり、右側に位置する停止スイッチ33は右側に位置する回転リール63を停止させるものである。操作部Cの正面左端には、クレジットを払い戻すための精算スイッチ40が設けられている。
前記ベットスイッチ10は、上下方向に移動可能なボタンスイッチであって、ベットスイッチ10の筐体内部側には、ボタンの位置移動を検出する検知部が設けられており、検知部の検出信号がベットスイッチ10の操作信号として扱われるようになっている。
スタートスイッチ20は、上下方向に揺動可能なレバースイッチであって、スタートスイッチ20の筐体内部側には、押下操作によるレバーの位置移動を検出する検知部が設けられており、検知部の検出信号がスタートスイッチ20の操作信号として扱われるようになっている。
停止スイッチ31〜33は、前後方向に移動可能なボタンスイッチであって、各停止スイッチ31〜33の筐体内部側には、特に図示しないが、押圧操作によるボタンの位置移動を検出する検知部がそれぞれ設けられており、検知部の検出信号が各停止スイッチ31〜33の操作信号として扱われるようになっている。
演出スイッチ50は、その操作によりスロットマシンSにより行われる演出のパターンを選択したり、操作に同期して演出表示を変化させるような演出の進行に関わる操作を行ったりするためのものである。
前扉Dにおいて図柄表示窓Wの上方には、液晶表示装置などの画像表示部70が設けられ、図柄表示窓Wの両側に位置する前扉Dの側部及び前扉Dの上端部には、ランプ80が設けられている。また、前扉Dの下部には、メダルを貯留可能な下皿6が設けられているとともに、下皿6の奥壁には、ホッパーユニット3から払い出されたメダルを下皿6に排出するためのメダル排出口8と、メダル排出口8の両側に配置されたスピーカ90が設けられている。そして、メダル投入口5の下方であって前扉Dの裏側には、投入メダルを検知しメダルを判別するためのメダルセレクター7が設けられている。
リールユニット2は、図示しない枠体に固定された3個のリールモータM1、M2、M3(図2参照)と、各リールモータM1〜M3の駆動軸にそれぞれ固定された3個の回転リール61〜63と、リールモータM1〜M3を駆動させるためのモータ駆動基板(図示せず)を備えている。なお、図示しないが、リールモータM1には回転リール61が固定され、リールモータM2には回転リール62が固定され、リールモータM3には回転リール63が固定されている。
リールモータM1〜M3は、ステッピングモータであって、図示しないが、駆動軸に連結されたロータと4相のコイルを備えており、コイルが順次励磁されることにより、ロータが回転して駆動軸が回転し、駆動軸に固定された回転リール61〜63が回転するようになっている。4相のコイルは、モータ駆動基板に所定の駆動パルスが供給されることにより励磁し、駆動パルスのパルス数やパルス幅などが制御されることによって、回転リール61〜63に付されている図柄が図柄表示窓Wを上側から下側へ向けて通過するように回転リール61〜63を回転(正回転)させることができるとともに、回転リール61〜63を図柄単位で停止させることができるようになっている。
各回転リール61〜63の外周面には、図3に示すように、「赤7」、「青7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカA」、「スイカB」、「ベル」、「チェリー」、「ダミーA」、「ダミーB」などの図柄が、1つの回転リールにつき21個ずつ付されている。ここで、回転リールに表示されている1図柄分の領域を1コマと称し、回転リール61〜63はそれぞれ、21個の図柄に対応して等分割された21コマを有している。そして、各回転リール61〜63の外周面に連続して配置されている3つの図柄が、図柄表示窓Wから視認可能となっている。
ここで、図柄表示窓Wを通して図柄を視認するための表示位置として、各回転リール61〜63について上段、中段、下段が設けられており、各回転リール61〜63の表示位置の組合せによって有効ラインが設定される。有効ラインとは、3個の回転リール61〜63の各表示位置にある縦3個横3個合計9個の図柄を1個ずつ繋いでできるライン(入賞ライン)のうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。本実施の形態においては、図1に示すように、各回転リール61〜63の中段に位置する図柄を結ぶ中段ラインLが入賞ラインとして設定されている。また、本実施の形態では、1回の遊技を行うために、メダルを3枚又は2枚ベットする(掛ける)ことが可能となっており、3枚のメダルをベットした場合も、2枚のメダルをベットした場合も、中段ラインLが有効になり、有効ラインとなるものである。
本実施の形態では、各回転リール61〜63の上段に位置する図柄を結ぶ上段ライン、各回転リール61〜63の下段に位置する図柄を結ぶ下段ライン、左側に位置する回転リール61の下段位置、中央に位置する回転リール62の中段位置、右側に位置する回転リール63の上段位置を結ぶ右上りライン、左側に位置する回転リール61の上段位置、中央に位置する回転リール62の中段位置、右側に位置する回転リール63の下段位置を結ぶ右下りラインは、それぞれ、有効ラインとはならない入賞ライン(無効ライン)である。そして、スロットマシンSは、スタートスイッチ20の操作によって回転開始し停止スイッチ31〜33の操作によって回転停止した回転リール61〜63の停止図柄により、役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示される(以下、このことを入賞という)と、役に応じた利益が付与されるようになっている。
(制御装置1)
制御装置1は、図示しないメイン基板ケースにメイン基板を収納したメイン基板ユニットと、図示しないサブ基板ケースにサブ基板を収納したサブ基板ユニットとから構成される。メイン基板及びサブ基板は、IC等の各種電子部品を搭載した制御基板であり、メイン基板はスロットマシンSの遊技に関する制御を行うメイン制御装置100(図2参照)を構成し、サブ基板は演出や報知に関する制御を行うサブ制御装置200(図2参照)を構成する。また、メイン制御装置100とサブ制御装置200との間では、メイン制御装置100からサブ制御装置200への一方へ向けてのみコマンドやデータが出力され、サブ制御装置200からメイン制御装置100へ向けてはコマンドやデータが出力されないようになっている。
(メイン制御装置100)
メイン制御装置100は、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作に基づき、回転リール61〜63の回転及び停止を制御するものである。
メイン制御装置100の入力側には、図2に示すように、メダルセンサ7A、リールセンサ2A、払い出しセンサ3A、ベットスイッチ10、スタートスイッチ20、停止スイッチ61〜63、精算スイッチ40及び演出スイッチ50が接続されている。ここで、メダルセンサ7Aは、図1に示すように、メダルセレクター7に設けられた検知部であって、メダル投入口5から投入されホッパーユニット3に移送されるメダルを検出するためのものである。リールセンサ2Aは、図示しないが、リールユニット2の枠体に設けられた検知部であって、回転リール61〜63に設けられたスタートインデックスを検出して回転リール61〜63の回転を検知するためのものである。払い出しセンサ3Aは、図示しないが、ホッパーユニット3に設けられた検知部であって、メダル払出装置から払い出されるメダルを検出するためのものである。
一方、メイン制御装置100の出力側には、図2に示すように、リールモータM1〜M3、ホッパーモータ3B、ブロッカー7B、ベット表示部11及びクレジット表示部12が接続されている。ホッパーモータ3Bは、図示しないが、ホッパーユニット3に貯留されているメダルを1枚ずつ排出するメダル払出装置を駆動させるためのものである。ブロッカー7Bは、図示しないが、メダルセレクター4の内部を通過するメダルを、メダルセンサ7Aで検出される前にメダルセレクター4の外部に排出するためのメダルキャンセル装置である。排出されたメダルは、下皿6に払い戻される。ベット表示部11は、図1に示すように、図柄表示窓Wの下方に設けられた発光表示部であって、1回の遊技を行うために掛けた(ベットした)メダル数を発光する発光領域の数により表示するものである。クレジット表示部12は、同じく図柄表示窓Wの下方に設けられた7セグメント表示部であり、クレジットされているメダル数を数字で表示するものである。
メイン制御装置100を構成するメイン基板には、図示しないが、遊技に関するプログラムやデータが記憶されたROM、ROMに記憶されたプログラム等に基づいて遊技の進行に関する制御を行うメインCPU、読み書き可能であって遊技の進行に関する制御を行うためのデータ等を一時的に記憶するRAM、I/O等、種々の電子部品が備えられている。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、投入制御手段110、役抽選手段120、リール制御手段130、遊技結果判定手段140、払出制御手段150、内部抽選状態移行手段160、及び擬似遊技制御手段180の各手段として機能する。
(投入制御手段110)
投入制御手段110は、メダル投入口5からのメダルの投入又はベットスイッチ10の操作(以下投入操作という)と、遊技結果判定手段140の判定結果に基づいて、1回の遊技を行うためのメダルが掛けられた状態(ベット状態)を設定するためのものである。
具体的には、投入制御手段110は、メダル投入口5からメダルが投入されメダルセンサ7Aがメダルを検出することに伴って、規定数を限度として、検出された数のメダルをベットされたメダルとして取り扱い、ベット状態を設定する。ベット数はベット表示部11に表示される。規定数とは、1回の遊技に掛けることができるメダルの数であり、本実施の形態においては、規定数が3である場合と2である場合が存在する。また、規定数を超えてメダルが投入された場合には、所定数(50)を限度として、投入されたメダルがスロットマシンSに電子的に貯留(クレジット)されたものとして取り扱う。クレジット数はクレジット表示部12に表示される。なお、クレジット数が所定数に達した場合には、ブロッカー7Bが作動してメダル投入口5から投入されたメダルがキャンセルされるようになっている。
そして、投入制御手段110は、クレジットがされている状態でベットスイッチ10が操作されベットスイッチ10の操作信号が入力されることに伴って、規定数を限度として、クレジットされたメダルをベットされたメダルとして取り扱い、ベット状態を設定する。すなわち、ベットスイッチ10の操作信号の入力に伴い、クレジット表示部12に表示されている数値を規定数分だけ減じて表示するとともに、ベット表示部11に規定数のベット数を表示する。本実施の形態では、ベットスイッチ10を1回操作するごとに規定数のメダル(規定数が3の場合には3枚、規定数が2の場合には2枚)がベットされるように形成されているが、ベットスイッチ10を1回操作するごとに1枚のメダルがベットされるようにしてもよい。あるいは、1回操作するごとに1枚のメダルがベットされるシングルベットスイッチを別に設けてもよい。
さらに、投入制御手段110は、遊技結果判定手段140が後述するリプレイの入賞を判定した場合には、前回の遊技と同一のベット数で自動的にベット状態を設定する。投入制御手段110によって自動的にベット状態が設定されることを、再遊技の作動という。
(役抽選手段120)
役抽選手段120は、回転リール61〜63に付されている図柄による所定の図柄組合せが対応付けられた「役」について、当選か否かの役抽選を行うものであり、図示しないが、ループカウンタ、カウント値抽出手段、役抽選テーブル、判定手段及び当選状態設定手段を備えている。ループカウンタは、一定時間に所定(例えば0から65535)の数字を繰り返してカウントするカウンタであり、カウント値抽出手段は、スタートスイッチ20の操作信号を入力したタイミングで、ループカウンタのカウント値を読み取って記憶するものである。役抽選テーブルは、ループカウンタがカウントする数値を全領域として各役についての当選領域を規定したものである。判定手段は、カウント値抽出手段の読み取ったカウント値と役抽選テーブルの当選領域とを照合し、カウント値が所定の当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、カウント値がいずれの不当選の領域に属する場合には、「ハズレ」の決定をするものである。当選状態設定手段は、判定手段が当選を決定した場合に、当該当選に対応する当選フラグを成立させることにより当選状態を設定するものである。なお、当選状態設定手段は、判定手段の判定結果に関わらず当選状態を設定する場合があるがこれについては後述する。
前記役としては、入賞により所定枚数のメダルが払い出される小役と、入賞により次遊技において投入操作を行うことなく再度の遊技を行えるリプレイと、入賞により次遊技からボーナス遊技が行われるボーナスとを備えている。
本実施の形態においては、図4に示すように、ボーナスとして、「スイカB・ダミーB・ダミーA」の図柄組合せが対応付けられたBB(ビッグボーナス)が設けられている。BBが入賞すると、次の遊技からボーナス遊技が開始される。ボーナス遊技では、役抽選の抽選結果に関わらず小役が当選状態になるとともに、少なくとも1個の回転リールについて、後述するスベリコマ数が最大スベリコマ数よりも少ないコマ数以下となる。また、本実施の形態では、ボーナス遊技以外の遊技では、規定数が3に設定されており、ボーナス遊技中は、規定数が2に変更される。ボーナス遊技中は、図4に示すように、小役が入賞しても1回の遊技で投入枚数以下のメダルしか払い出されない。ボーナス遊技は、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数、例えば28枚を超えた場合に終了する。
なお、ボーナス遊技では、役抽選の抽選結果に基づいて小役が当選状態となるように形成してもよい。
前記小役としては、ベル1〜ベル10までの10個のベル役と、チェリー役が設けられている。各ベル役には、ベル図柄、リプレイ図柄、BAR図柄、スイカA図柄、スイカB図柄、チェリー図柄、赤7図柄、青7図柄、ダミーA図柄、ダミーB図柄を組み合わせて構成される図柄組合せが対応付けられている。例えばベル1は「ベル・ベル・ベル」の図柄組合せが対応付けられており、ベル2は「青7・ベル・リプレイ」など6個の図柄組合せが対応付けられている。なお、ベル10に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に揃うと、無効ラインである上段ラインにベル図柄が揃うようになっている。また、チェリー役には、「チェリー・ANY・ANY」(ANYは何の図柄でもよい意味)の図柄組合せが対応付けられている。小役の入賞により払い出されるメダル数は、規定数に応じて設定されている。すなわち、規定数が2の場合には、全ての小役は入賞により2枚以下のメダルが払い出される。一方、規定数が3の場合には、ベル1については入賞により9枚のメダルが払い出され、その他のベル役は入賞により1枚のメダルが払い出されるように形成されている。
前記リプレイとしては、リプレイ1〜リプレイ6の6個が設けられている。リプレイ1〜リプレイ6のそれぞれには、リプレイ図柄、ベル図柄、スイカA図柄、スイカB図柄、赤7図柄を組み合わせて構成される図柄組合せが対応付けられている。例えば、リプレイ1には、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せが対応付けられており、リプレイ2には、「赤7・赤7・赤7」「赤7・赤7・リプレイ」などの8個の図柄組合せが対応付けられており、リプレイ6には「ベル・スイカA・ベル」などの6個の図柄組合せが対応付けられている。なお、リプレイ4に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に揃うと、無効ラインである下段ラインにスイカ図柄が揃う場合があるようになっている。また、リプレイ6に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に揃うと、無効ラインである右下りラインにスイカ図柄が揃う場合があるようになっている。リプレイ1〜リプレイ6のいずれかが入賞すると、再遊技が作動し、当該遊技終了後の次遊技において、投入操作を行うことなくスタートスイッチ20が操作可能となる。
本実施の形態における役抽選テーブルの概念図を図5に示す。ここで、図5は、複数の役抽選テーブルに設定されている当選領域の有無を示したものであり、左欄に示した当選領域が含まれていることを丸印で表している。当選領域には不当選(ハズレ)も含まれる。
役抽選テーブルとしては、図5に示すように、通常状態において用いられる通常テーブルと、ボーナス内部中において用いられる内部中テーブルと、ボーナス作動中において用いられるBBテーブルとが設けられている。
ここで、通常状態、ボーナス内部中、ボーナス作動中は、それぞれ、役抽選手段120の抽選態様の違いによるスロットマシンSの内部抽選状態を表すものである。ボーナス作動中とはボーナス遊技が行われる内部抽選状態のことであり、ボーナス内部中とは、後述するボーナスフラグ(BBフラグ)が持ち越されている内部抽選状態のことであり、通常状態とは、それらのいずれでもない内部抽選状態のことである。通常テーブルには、図5に示すように、単独又は複数の所定の役から構成される当選領域と、不当選領域とが設けられている。内部中テーブルには、BBの当選領域が設けられていない。BBテーブルは、不当選の領域のみが設けられている。
また、図5に示す「中ベル1」〜「右ベル6」の12個の当選領域に対しては、3個の停止スイッチ31〜33に基づく6通りの操作順序(打順)のうち、左側に位置する停止スイッチ31を最初に操作する打順(左押し)以外の打順が、それぞれ割り当てられている。具体的には、「中ベル1」〜「中ベル3」の各当選領域に対しては、停止スイッチ32、停止スイッチ31、停止スイッチ33の順で操作する打順(中→左→右)が、「中ベル4」〜「中ベル6」の各当選領域に対しては、停止スイッチ32、停止スイッチ33、停止スイッチ31の順で操作する打順(中→右→左)が、「右ベル1」〜「右ベル3」の各当選領域に対しては、停止スイッチ33、停止スイッチ31、停止スイッチ32の順で操作する打順(右→左→中)が、「右ベル4」〜「右ベル6」の各当選領域に対しては、停止スイッチ33、停止スイッチ32、停止スイッチ31の順で操作する打順(右→中→左)が、それぞれ割り当てられている。割り当てられている打順が、各当選領域の当選に対する正解の打順となる。そして、「中ベル1」〜「右ベル6」のいずれかが当選した場合、正解の打順で停止スイッチ31〜33が操作されたか否かによって、入賞し得るベル役が変化するようになっているが、これについては後述する。上記したように打順が設定されている当選領域「中ベル1」〜「右ベル6」を総称して「打順ベル」というものとする。
なお、「リプレイB」〜「リプレイE」の4個の当選領域が当選した場合には、どのような打順で停止スイッチ31〜33が操作(停止操作)されたかにより、入賞するリプレイや表示される図柄組合せが変化するようになっているが、この詳細についても後述する。
さて、図5では明記していないが、各役抽選テーブルにおける全ての小役の当選領域の全領域に対する割合(当選確率)は、通常テーブル及び内部中テーブルにおいて、同等に設定されている。また、BBテーブル以外の役抽選テーブルにおけるリプレイの当選確率(合算値)は、通常テーブルよりも内部中テーブルの方が高くなるように設定されている。例えば、通常テーブルでは、リプレイの当選確率が約1/7.3に設定されており、内部中テーブルでは、リプレイの当選確率が約1/2.5に設定されている。
また、「リプレイB」〜「リプレイE」の各当選確率は、「リプレイA」よりも低く設定されており、「リプレイF」よりも高く設定されている。すなわち、「リプレイA」は比較的頻繁に当選するが、「リプレイF」は希にしか当選せず、「リプレイB」〜「リプレイE」はそれぞれ、その中間程度で当選するようになっている。さらに、内部中テーブルにおける不当選の確率は、極めて低く(例えば1/65536)設定されている。
なお、上記した役抽選テーブルの構成や当選確率は一例であって、上記した態様や数値に限られるものではない。例えば、BBテーブルに小役やリプレイや不当選の当選領域が設けられていてもよい。BBテーブルにおいて、全ての小役が同時に当選する当選領域を設けた場合には、ボーナス遊技で、役抽選の抽選結果に基づいて小役が当選状態となるように形成することができる。
上記した当選状態設定手段は、ボーナス作動中でない場合において、前記役抽選手段120による役抽選の結果、小役が当選した場合には小役フラグ(ベル1フラグ、チェリーフラグなど)を成立させ、ボーナスが当選した場合にはボーナスフラグ(BBフラグ)を成立させ、リプレイが当選した場合にはリプレイフラグ(リプレイ1フラグなど)を成立させる。また、複数の役から構成される当選領域が当選した場合には、当該領域に含まれる全ての役に対応する当選フラグを成立させる。小役フラグ及びリプレイフラグは1回の遊技限りでリセットされるが、ボーナスフラグは、当該ボーナス(BB)が入賞するまでリセットされない。すなわち、ボーナス当選の場合には、当選状態が次の遊技以降に持ち越されるようになっている。さらに、当選状態設定手段は、ボーナス作動中においては、役抽選の結果に関わらず、全ての小役フラグを成立させるようになっている。すなわち、ボーナス作動中は、役抽選の結果が不当選であっても、全ての小役(ベル1〜10、チェリー)の当選フラグを成立させる。これにより、ボーナス作動中は全ての小役が当選状態に設定され、小役の入賞が容易な状態となる。ただし、ボーナス作動中は小役が入賞しても規定数を超えるメダルは払い出されないので、メダルの獲得に関してはボーナス内部中よりも不利な状態となる。
(リール制御手段130)
リール制御手段130は、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作信号に基づいて、回転リール61〜63の回転及び停止を制御するためのものである。以下、リール制御手段130による回転リール61〜63の回転制御及び停止制御について説明する。
(回転制御)
リール制御手段130は、スタートスイッチ20の有効な操作信号を入力した場合に、リールモータM1〜M3を駆動させて回転リール61〜63を回転させるものである。すなわち、規定数のメダルがベットされている状態でスタートスイッチ20の操作信号を入力した場合には、前遊技における回転リール61〜63の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、全ての回転リール61〜63を一斉に、あるいは所定の順番で回転開始させる。そして、全ての回転リール61〜63の回転速度が、停止操作を可能とするためにあらかじめ設定された定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度を維持する定常回転を行わせるものとなっている。
(停止制御)
リール制御手段130は、リールセンサ2A(図2参照)の検出信号に基づき回転リール61〜63の回転角度を把握しつつ、停止スイッチ31〜33の作動時点(停止スイッチ31〜33の操作が検出された時点=停止操作のタイミング)での回転リール61〜63の回転角度から、有効ライン上に位置している図柄を特定すること(以下図柄参照という)ができるようになっている。そして、リール制御手段130は、停止操作がされた時点において所定位置(例えば上段位置)にある回転リール61〜63の図柄を基準図柄として、回転リール61〜63の回転角度が前記基準図柄をあらかじめ定められたコマ数(最大スベリコマ数、例えば4コマ)だけ回転方向に移動させたコマ数(引き込み可能コマ数、例えば5コマ)の範囲内となるように、回転リール61〜63を停止させることができる。
具体的には、前記基準図柄を所定位置(上段位置)に停止させてもよい場合には、停止操作のタイミングで、リールモータM1〜M3の駆動を停止させるための停止信号を出力してそのまま回転リール61〜63を停止させる。また、基準図柄を所定位置に停止させることによって有効ライン上に停止させてはいけない図柄が停止することとなる場合には、停止信号を出力するタイミングを遅らせて、有効ライン上からその図柄を蹴飛ばす蹴飛ばし処理を行う。また、前記引き込み可能コマ数の範囲内に、当選した役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄(当選図柄)が含まれている場合には、停止信号を出力するタイミングを遅らせて、有効ライン上にその当選図柄を引き込む引き込み処理を行う。
リール制御手段130は、これらの処理を、回転リール61〜63の停止位置候補を特定するためのあらかじめ定められた優先順位に基づいて、基準図柄から何コマ分回転させて回転リール61〜63を停止させるかを役抽選の結果及び停止操作のタイミングに応じて図柄ごとにテーブル上に規定した停止テーブルを用いて行う。
本実施の形態では、役についての優先順位が「リプレイ>小役>ボーナス」の順序で定められており、停止テーブルでは、ボーナスと小役が同時に当選している場合(ボーナス内部中に小役が当選した場合)には小役に対応付けられた小役図柄を優先的に有効ライン上に引き込み、ボーナスとリプレイが同時に当選している場合(ボーナス内部中にリプレイが当選した場合)にはリプレイに対応付けられたリプレイ図柄を優先的に有効ライン上に引き込むように形成されている。したがって、ボーナス内部中において、ボーナスに対応付けられたボーナス図柄が優先的に引き込まれるのは、役抽選の結果がハズレの場合のみとなるが、本実施の形態においては、内部中テーブルのハズレの領域が極めて少ないので、ボーナス当選に係る遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、ボーナスが入賞するのは極めて希なこととなる。
また、停止テーブルとしては、引き込み可能コマ数の範囲内で当選図柄を有効ライン上に引き込み、当選図柄以外の図柄を有効ライン上から蹴飛ばすように、回転リール61〜63の停止位置が規定された当選図柄引き込みテーブルと、引き込み可能コマ数の範囲内で、いかなる役に対応する図柄組合せも有効ライン上に揃わないように、回転リール61〜63の停止位置が規定されたハズレテーブルとが設けられている。停止テーブルは、3個の回転リール61〜63にそれぞれ対応して設けられており、先に停止した回転リールの停止図柄に応じて、未停止の回転リールの停止テーブルが選択されるようになっている。
ここで、ボーナス作動中においては、全ての小役フラグが成立している状態に対応した停止テーブルが用いられる。これにより、停止操作のタイミングによって、いずれの小役図柄でも、有効ライン上に引き込み可能となっている。また、ボーナス作動中においては、あらかじめ設定された少なくとも1個の回転リール(例えば左リール61)について、スベリコマ数が1コマ以下(1コマ又は0コマ)となるように対応された停止テーブルが用いられる。これにより、ボーナス作動中においては、少なくとも1個の回転リールについては、当選図柄の引き込みコマ数が最大1コマとなる。
(打順ベル当選時の停止制御)
次に、「打順ベル」のいずれか、すなわち図5に示す「中ベル1」〜「右ベル6」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。
本実施の形態においては、「打順ベル」の領域に共通して含まれるベル1の図柄組合せを構成する図柄(ベル図柄)は、全ての回転リール61〜63において通常状態及びボーナス内部中における最大スベリコマ数(4コマ)を超える間隔をあけずに配置されている。また、「中ベル1」〜「中ベル6」の領域に共通して含まれるベル2の図柄組合せを構成する図柄と、「右ベル1」〜「右ベル6」の領域に共通して含まれるベル3の図柄組合せを構成する図柄は、個々の図柄組合せについてみると全ての回転リール61〜63において4コマを超える間隔をあけずに配置されているわけではないが、複数の図柄組合せを合わせると、全ての回転リール61〜63において4コマを超える間隔をあけずに配置されているものとなっている。つまり、ベル1〜3は、最大スベリコマ数が4コマに設定されている制御中(ボーナス作動中以外)においては、停止操作のタイミングに関わらず入賞可能な設定となっている。一方、各「打順ベル」に含まれる、ベル4〜9のベル役の図柄組合せを構成する図柄には、回転リール61〜63のいずれかにおいて4コマを超える間隔をあけて配置されている図柄が含まれており、ベル4〜9が単独で当選したとしても目押しをしないと入賞できない設定となっている。そして、リール制御手段130は、ボーナス作動中以外において、役抽選により、いずれかの「打順ベル」が当選した場合には、停止操作の態様に応じて、当該領域に含まれるベル1〜9のいずれかのベル役に対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。これらの制御は、停止スイッチ31〜33の打順に応じて設けられている停止テーブルを参照して行われる。
具体的には、役抽選により「打順ベル」が当選した場合に、当選した当選領域に対して割り当てられている正解の打順で各停止スイッチ31〜33が操作された場合には、停止操作のタイミングに関わらず、ベル1の図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで、ベル1を入賞させる。ベル1が入賞した場合には、9枚のメダルが払い出される。一方、その正解の打順以外の打順(不正解の打順)で各停止スイッチ31〜33が操作された場合には、ベル2乃至ベル9のいずれかの図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込む制御を行う。ベル2乃至ベル9のいずれかが入賞した場合には、1枚のメダルが払い出される。すなわち、ベル1は正解の打順で停止操作したときに入賞する正解役であり、それ以外のベル役は不正解の打順で停止操作したときに入賞する不正解役として位置づけられている。
(リプレイ当選時の停止制御)
次に、図5に示す「リプレイB」〜「リプレイE」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。リール制御手段130は、役抽選により上記した「リプレイB」〜「リプレイD」のいずれかが当選した場合には、停止操作の態様に応じて、有効ライン上に停止表示させるリプレイに対応する図柄組合せが異なるものとなるように停止制御を行う。これらの制御は、停止スイッチ31〜33の打順に応じて設けられている停止テーブルを参照して行われる。
具体的には、図6に示すように、「リプレイB」の当選時に、左押しで停止操作された場合、及び中央に位置する停止スイッチ32を最初に操作する打順(中押し)で停止操作された場合には、全ての回転リール61〜63においてリプレイ図柄を有効ライン上に引き込む制御を行う。これにより、停止操作のタイミングに関わらず、リプレイ1に対応する「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せ(以下リプレイ揃いという)が有効ライン上に表示される(リプレイ1が入賞する)。また、「リプレイB」の当選時に、右停止スイッチ33、中停止スイッチ32、左停止スイッチ31の順で操作する打順「右→中→左」で停止操作された場合には、当該停止操作のタイミングが赤7図柄を有効ライン上に引き込み可能なタイミングである場合には、赤7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、リプレイ2に対応する図柄組合せのうちの「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せ(以下赤7揃いという)を表示させることができる。
一方、「リプレイB」の当選時に「右→中→左」で停止操作された場合において、停止操作のタイミングで赤7図柄を有効ライン上に引き込めない場合には、回転リール61でベル図柄、回転リール62、63でリプレイ図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、いずれかの回転リール61〜63について赤7図柄を引き込み可能なタイミングで停止操作された場合には、リプレイ2に対応する図柄組合せのうちの「ベル・リプレイ・赤7」のような赤7図柄を含む図柄組合せが表示され、全ての回転リール61〜63で赤7図柄を引き込めない場合にはリプレイ2に対応する図柄組合せのうちの「ベル・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せが表示される。また、「リプレイB」の当選時に、右停止スイッチ33、左停止スイッチ31、中停止スイッチ32の順で操作する打順「右→左→中」で停止操作された場合には、回転リール61においてベル図柄、回転リール62、63においてリプレイ図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、リプレイ2に対応する図柄組合せのうちの「ベル・リプレイ・リプレイ/赤7」の図柄組合せが表示される。
上記と同様にして、「リプレイC」の当選時に、左押しで停止操作された場合には、リプレイ揃いを有効ライン上に表示させる。また、中押しで停止操作された場合には、リプレイ3に対応する「リプレイ・ベル・ベル」の図柄組合せを表示させる。また、「右→中→左」で停止操作された場合には、リプレイ3に対応する「リプレイ・ベル・ベル/赤7」の図柄組合せを表示させる。そして、「リプレイC」の当選時に、「右→左→中」で停止操作された場合には、停止操作のタイミングに応じて赤7揃いを有効ライン上に表示させる。
また、「リプレイD」の当選時に、右側に位置する停止スイッチ33を最初に操作する打順(右押し)で停止操作された場合には、リプレイ揃いを有効ライン上に表示させる。また、左押しで停止操作された場合には、リプレイ4に対応する「リプレイ・リプレイ・ベル」の図柄組合せを表示させる。既述したように、この場合には、有効ラインではない下段ラインに「スイカ・スイカ・スイカ」の図柄組合せ(以下スイカ揃いという)が表示される場合がある。また、中停止スイッチ32、左停止スイッチ31、右停止スイッチ33の順で操作する打順「中→左→右」で停止操作された場合には、リプレイ4に対応する「リプレイ・リプレイ/赤7・ベル」の図柄組合せを表示させる。そして、「リプレイD」の当選時に、中停止スイッチ32、右停止スイッチ33、左停止スイッチ31の順で操作する打順「中→右→左」で停止操作された場合には、停止操作のタイミングに応じて赤7揃いを有効ライン上に表示させる。
また、「リプレイE」の当選時に、右押しで停止操作された場合には、リプレイ揃いを有効ライン上に表示させ、左押しで停止操作された場合には、リプレイ5に対応する「ベル・リプレイ・ベル」の図柄組合せを表示させる。また、「中→右→左」で停止操作された場合には、リプレイ5に対応する「ベル・リプレイ/赤7・ベル」の図柄組合せを表示させる。そして、「リプレイE」の当選時に、「中→左→右」で停止操作された場合には、停止操作のタイミングに応じて赤7揃いを有効ライン上に表示させる。
なお、赤7揃いを有効ライン上に表示させることができる打順、すなわち、「リプレイB」当選時の「右→中→左」、「リプレイC」当選時の「右→左→中」、「リプレイD」当選時の「中→右→左」及び「リプレイE」当選時の「中→左→右」は、赤7揃いを表示させるための正解打順として位置づけられる。
ところで、本実施の形態においては、所定の場合に、スタートスイッチ20の操作信号に基づき回転リール61〜63を擬似的に回転させ、停止スイッチ30〜33の操作信号に基づき回転リール61〜63を擬似的に停止させる擬似遊技が行われるものとなっている。上記した回転制御及び停止制御は、本来の遊技中において行われるものである。そして、リール制御手段130は、擬似遊技中においては、回転リール61〜63の擬似的な回転及び擬似的な停止を制御する擬似停止制御を行うものとなっているが、この詳細については後述する。
(遊技結果判定手段140)
遊技結果判定手段140は、停止スイッチ31〜33の操作によって回転リール61〜63が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するためのものである。
具体的には、回転リール61〜63が停止したときに所定の記憶部に記憶される停止図柄の情報に基づき、有効ライン上に揃った図柄の組合せが、所定の役に対応付けられたものか否かを判断する。そして、所定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には入賞と判定し、その判定結果情報を、払出制御手段150及び内部抽選状態移行手段160に送信する。前述したように、入賞によるメダルの払い出し枚数は、規定数によって異なっており、内部抽選状態がボーナス作動中である場合には、規定数が2の場合に対応する払い出しを決定し、ボーナス作動中でない場合には、規定数が3の場合に対応する払い出しを決定する(図4参照)。小役が入賞した判定結果情報を受信した払出制御手段150は、ホッパーユニット3を作動させて入賞メダルの払い出し処理を行う。リプレイが入賞した判定結果情報を受信した投入制御手段110は自動ベット処理を行い、ボーナスが入賞した判定結果を受信した内部抽選状態移行手段160は、ボーナス作動中への移行準備処理を行い、ボーナスが当選した遊技でボーナスが入賞しなかった判定結果を受信した内部抽選状態移行手段160は、ボーナス内部中への移行準備処理を行う。
(払出制御手段150)
払出制御手段150は、遊技結果判定手段140の判定結果及び精算スイッチ40の操作に基づいて、ホッパーモータ3Bを作動させてホッパーユニット3からメダルを払い出させるものである。すなわち、遊技結果判定手段140が小役の入賞を判定した場合には、当該小役の入賞に応じたメダルを払い出させ、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ40の操作信号を入力したときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出させるようになっている。
なお、入賞により払い出されるメダルを、クレジットに電子的に貯留し、クレジットを超過する払い出し分をホッパーユニット3から払い出させるようにしてもよい。
(内部抽選状態移行手段160)
内部抽選状態移行手段160は、内部抽選状態の移行を制御するものである。本実施の形態では、前述したように、内部抽選状態として、通常状態と、ボーナス内部中と、ボーナス作動中とが設けられている(図7(A)参照)。スロットマシンSの内部抽選状態は、初期状態(工場出荷時又は設定変更時)において通常状態に設定されており、内部抽選状態移行手段160は、通常状態中にボーナス(BB)が当選し当該遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、内部抽選状態をボーナス内部中に移行させる。また、ボーナス内部中においてボーナスが入賞すると、内部抽選状態をボーナス作動中に移行させる。そして、所定のボーナス終了条件(所定枚数を超える払い出し)に該当した場合には、内部抽選状態を通常状態に移行させる。そして、役抽選手段120が内部抽選状態に応じた役抽選テーブルを取得し役抽選を行うことにより、通常状態、ボーナス内部中、ボーナス作動中の各内部抽選状態が発動する。
ここで、既述したように、本実施の形態においては、ボーナス内部中にボーナスを入賞させることが極めて希な仕様となっている。したがって、本実施の形態における内部抽選状態は、いったんボーナスが当選し当該遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、ほぼ常にボーナス内部中に滞在することとなる。
(擬似遊技制御手段180)
擬似遊技制御手段180は、擬似遊技の実行を制御するものである。擬似遊技は、後述するフリーズが設定されているときに擬似的に進行される遊技であって、スタートスイッチ20の操作に基づき回転リール61〜63を擬似的に回転させ、擬似的に回転している回転リール61〜63を、それぞれに対応する停止スイッチ31〜33の操作に基づき擬似的に停止させるように設定されたものである。そして、擬似遊技制御手段180は、図2に示すように、抽選結果保存手段181、ストックカウンタ182、フリーズ設定手段183の各手段を備えている。抽選結果保存手段181は、前回の遊技における役抽選の結果を保存(記憶)するものである。ストックカウンタ182は、擬似遊技の実行の権利のストック及び消費を管理するためのものである。フリーズ設定手段183は、所定の契機で、遊技の進行が停止した状態となるフリーズを設定するものである。
ここで、本実施の形態における擬似遊技の概略を説明すると、スタートスイッチ20の操作を契機にフリーズ設定手段183がフリーズを設定することにより、リール制御手段130は回転リール61〜63を回転開始させる。この際、本来の遊技と同様の制御ロジックで回転処理や図柄参照が行われるが、フリーズが設定されている間(フリーズ中)に回転リール61〜63を回転させることを、本来の遊技の回転リール61〜63の回転と区別して擬似回転というものとする。また、回転リール61〜63が擬似回転しているときに、停止スイッチ30〜33の操作信号を入力すると、リール制御手段130が回転リール61〜63を停止させる。この際、抽選結果保存手段181が保存している抽選結果に応じて本来の遊技と同様の引き込み処理や蹴飛ばし処理が行われるが、フリーズ中に回転リール61〜63を停止させることを、本来の遊技の回転リール61〜63の停止と区別して擬似停止というものとする。そして、3個の回転リール61〜63を擬似停止させると、1回の擬似遊技が終了したものとなる。
また、フリーズ中において、遊技結果判定手段140は、擬似遊技の遊技結果を判定するが、擬似遊技の結果、所定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示されても、そのことによって入賞に応じた利益が付与されることはない。すなわち、小役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されてもメダルの払い出しは行われず、リプレイに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されても再遊技は作動せず、ボーナスに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されてもボーナスは作動しない。フリーズ中に遊技結果判定を行うことを、本来の遊技の遊技結果判定と区別して擬似遊技結果判定というものとする。
以上のように、擬似遊技では、本来の遊技と同様の操作手順で本来の遊技と同様の回転リール61〜63の挙動が実現されるが、擬似遊技は、あくまでも、フリーズ中に操作スイッチの操作信号に基づいて行われる、メイン制御装置100の制御に基づく演出の一態様として位置づけられる。
前記抽選結果保存手段181は、役抽選手段120により役抽選が行われた場合に、その抽選結果を所定の記憶部に記憶するとともに、当該遊技終了後もその記憶を保持する。そして、次遊技で役抽選手段120により役抽選が行われた場合に、新たな抽選結果を上書きするようになっている。なお、記憶部の記憶は、スロットマシンSの出玉の設定を変更した場合には消去(初期化)される。
また、前記ストックカウンタ182は、擬似遊技を実行するために必要となる数値(ストック数)を、図示しない所定の記憶部に記憶するものであり、記憶値の初期値は0である。ストックカウンタ182は、遊技中に所定のストック加算条件に該当した場合には、所定の記憶部の記憶値を所定数加算する。後述するが、ストックカウンタ182が所定数の記憶値を有している場合には、遊技終了後に遊技者が擬似遊技の実行契機となる所定操作を行うことにより、次遊技で擬似遊技を実行することができるようになっている。すなわち、ストックカウンタ182が所定の記憶値を有することにより、擬似遊技を実行する権利が保障されるものとなっている。
ここで、ストック加算条件は、役抽選の結果、「リプレイF」「チェリー」「不当選」などの、特定抽選結果が発生した場合や、遊技店の開店からの遊技回数(回転数)が所定回数(例えば777回や999回など)に達した場合なとどすることができる。特定抽選結果の種類や、回転数に応じて、記憶値に加算される数値(加算値)が異なるようにしてもよい。例えば、「リプレイF」や「チェリー」が当選した場合には記憶値が1加算され、「不当選」が当選した場合には記憶値が2加算されるようにすることができる。なお、メイン制御装置100は、ストックカウンタ182が記憶値に加算値を加算した場合には、サブ制御装置200にストック加算情報を出力する。
また、ストックカウンタ182は、フリーズ設定手段183によってフリーズ(擬似遊技)の実行が決定された場合には、記憶値から所定数を減算する。ここで記憶値から減算される数値(減算値)は、フリーズの実行が決定されたときに抽選結果保存手段181により保存されている抽選結果の種類に応じてあらかじめ定められている。例えば、保存されている抽選結果が「リプレイA」〜「リプレイF」、「打順ベル」、「ベル」のいずれかである場合には、記憶値が1減算され(減算値は1であり)、保存されている抽選結果が「チェリー」、「不当選」のいずれかである場合には、記憶値が3減算される(減算値は3である)。保存されている抽選結果が、当選確率の低いもの(いわゆるレア役)である場合には、そうでないものよりも、減算値が多くなるように設定されている。なお、メイン制御装置100は、ストックカウンタ182が記憶値から減算値を減算した場合には、サブ制御装置200にストック減算情報を出力する。
そして、本実施の形態では、フリーズ設定手段183は、ストックカウンタ182の記憶値が、保存されている抽選結果に対応する減算値(すなわち擬似遊技を実行するための消費ストック)以上である場合において、ベットスイッチ10が所定時間(例えば3秒)以上、連続して押下(長押し)される(すなわち、擬似遊技の実行契機となる所定操作が行われる)と、擬似遊技実行フラグをONにして擬似遊技の実行が決定された状態にするとともに、その後のスタートスイッチ20の操作を契機に、本来の遊技の進行が停止するフリーズを設定する。そして、リール制御手段130は、スタートスイッチ20の操作信号入力時に、擬似遊技実行フラグがONとなっている場合に、回転リール61〜63の擬似回転及び擬似停止による擬似遊技を進行させるようになっている。
ここで、メイン制御装置100は、基本的には、回転リール61〜63の回転中や入賞によるメダルの払い出し中、あるいは再遊技の作動中やすでにベットされている状態では、ベット操作ができないようになっている。すなわち、メダルセレクター4をメダルキャンセル状態にして投入メダルを受け付けず、ベットスイッチ10の操作を無効に(ベットスイッチ10として機能しないように)している。なお、本実施の形態では、スタートスイッチ20が操作される前であれば、ベットスイッチ10の操作が無効となっていても、ベットスイッチ10の操作信号は受け付けている。また、回転リール61〜63の回転中はもちろんのこと、回転リール61〜63が停止していてもベットがされていない状態では、スタートスイッチ20の操作を無効(操作信号を受け付けない、あるいは受け付けても無視する。以下同様)とし、所定のウエイト時間が経過するまでは、スタートスイッチ20の操作に基づく回転リール61〜63の回転開始を保留する。すなわち、ウエイト時間の経過前にスタートスイッチ20の操作信号を入力しても、ウエイト時間が経過するまではリールモータM1〜M3に駆動信号が出力されないようになっている。ただし、スタートスイッチ20の操作信号に基づく役抽選処理は行われ、ウエイト時間の経過後、回転リール61〜63は再度のスタートスイッチ20の操作なしに回転開始する。また、回転リール61〜63が停止している場合はもちろんのこと、回転リール61〜63の回転開始後、回転速度が定常回転速度に達し、かつ全ての回転リール61〜63についてスタートインデックスが検知されて図柄参照が可能な状態となるまでは、停止スイッチ31〜33の操作を無効としている。
一方、フリーズ設定手段183によってフリーズが設定された場合には、メイン制御装置100は、ベットスイッチ10、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作信号を受け付けるものの、それらの信号に基づく本来的な遊技の進行を停止した状態とする。具体的には、フリーズの設定に伴いリール制御手段130が回転リール61〜63を擬似回転させると、回転リール61〜63の擬似回転中には、回転速度が定常回転速度に達し、かつ全ての回転リール61〜63について図柄参照が可能な状態になることを条件に停止スイッチ31〜33の操作信号を受け付けるが、リール制御手段130は抽選結果保存手段181により保存されている抽選結果に基づいて引き込み処理や蹴飛ばし処理を行い、本来のスタートスイッチ20の操作に基づく役抽選の結果に応じた停止制御を行うことなく回転リール61〜63を擬似停止させる。そして、回転リール61〜63が擬似停止した場合には、遊技結果判定手段140は擬似遊技結果の判定を行う。また、1回の擬似遊技の終了後、フリーズ設定手段183が後述する擬似遊技の継続を決定した場合には、回転リール61〜63の擬似停止中にベットスイッチ10の操作信号を受け付けるが、投入制御手段110はベット処理を行わない。また、回転リール61〜63の擬似停止中にスタートスイッチ20の操作信号を受け付け、これに基づきリール制御手段130はリールモータM1〜M3に駆動信号を出力するが、役抽選手段120は役抽選を行わない。
さて、フリーズ設定手段183は、フリーズの設定後、回転リール61〜63が擬似回転し、停止スイッチ31〜33の操作に基づき回転リール61〜63が擬似停止して1回の擬似遊技が終了した後、擬似遊技の継続が決定されなかった場合には、ベットスイッチ10又はスタートスイッチ20が操作されることに基づいて、フリーズを解除する。また、1回の擬似遊技が終了した後、ベットスイッチ10又はスタートスイッチ20が一定時間(例えば60秒)操作されない場合にも、フリーズを解除する。フリーズが解除されると、回転リール61〜63の擬似停止が解除されて、回転リール61〜63は本来の停止状態となる(見た目上は変わらないが、制御上はそのように扱われる)。その後、回転リール61〜63が本来の回転を開始する。なお、フリーズ中にスタートスイッチ20が操作されていなくても、フリーズの解除に伴い、回転リール61〜63は回転開始する。さらに、1回の擬似遊技が終了した後、ベットスイッチ10が長押しされた場合には、ストックカウンタ182の記憶値が消費ストック数以上あることを条件として、擬似遊技の継続を決定する。擬似遊技の継続が決定されると、スタートスイッチ20の操作に基づいて回転リール61〜63が擬似回転を開始する。すなわち、ストックカウンタ182が、保存されている抽選結果に対応する消費ストック数以上の記憶値を有している限り、擬似遊技を連続して行うことができる。なお、フリーズ中はブロッカー7Aが作動しているので、メダル投入口5から投入されたメダルはキャンセルされる。あるいは、フリーズ中であってもブロッカー7Aを作動させずにメダル投入口5から投入されたメダルを受け付け可能とし、クレジットが満杯でないことを条件に、投入されたメダルをクレジットに回すようにしてもよい。
(サブ制御装置200)
サブ制御装置200は、メイン制御装置100から出力されるコマンドやデータ(遊技制御情報)に基づいて、画像表示部70やランプ80やスピーカ90等を制御するためのものである。メイン制御装置100がサブ制御装置200に出力する遊技制御情報としては、スタートスイッチ20等の操作スイッチの操作に関する情報や、役抽選の抽選結果に関する情報や、回転リール61〜63の回転及び停止に関するリールユニット2の作動情報や、停止図柄の表示態様などの遊技結果又は擬似遊技結果に関する情報(遊技結果状態、擬似遊技結果情報)や、内部抽選状態の移行に関する情報や、擬似遊技のストック数に関する情報(加算情報、減算情報)がある。
サブ制御装置200を構成するサブ基板には、図示しないが、演出に関するプログラムやデータが記憶されたROM、ROMに記憶されたプログラム等に基づいて演出の進行に関する制御を行うメインCPU、読み書き可能であって遊技の進行に関する制御を行うためのデータ等を一時的に記憶するRAM、I/O等、種々の電子部品が備えられている。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、少なくとも、演出状態移行手段210、演出実行制御手段220、AT制御手段230として機能する。
(演出状態移行手段210)
演出状態移行手段210は、サブ制御装置200の制御に基づく演出状態の移行を制御するためのものである。
演出状態としては、図7(B)に示すように、大きく分けて、役抽選の結果に関する情報が遊技者に報知されるAT(アシストタイム)が実行される演出状態であるAT状態と、AT状態以外の演出状態である非AT状態とが設けられている。非AT状態には、サブ通常状態と、通常状態よりもAT状態に移行しやすい一定期間のAT高確率状態が設けられており、AT状態には、通常のATが行われる通常AT状態と、特別ATが行われる一定期間の特別AT状態が設けられている。
スロットマシンSの演出状態は、初期状態(工場出荷時等)においては、サブ通常状態となっている。そして、演出状態移行手段210は、サブ通常状態中(以下サブ通常中と省略)において、後述するAT移行抽選に当選した場合には、演出状態を通常AT状態に移行させる。通常AT状態は、例えば最低40回の遊技が保証されており、後述する上乗せ抽選に当選した場合には、さらに所定の遊技回数が上乗せされる。通常AT状態中(以下通常AT中と省略)においては、「打順ベル」の当選時に、ベル1を入賞させるための正解の打順が報知される打順ナビ(ベルナビ)が行われる。そして、設定された回数の遊技が終了すると、演出状態移行手段210は、演出状態を通常AT状態からサブ通常状態に移行させる。
また、演出状態移行手段210は、サブ通常中において、後述する高確率移行抽選に当選した場合には、演出状態をAT高確率状態に移行させる。AT高確率状態中(以下AT高確率中と省略)においては、AT移行抽選がサブ通常状態よりも高確率で行われるとともに、後述する演出実行制御手段220によって、赤7揃いを表示可能とする正解打順(図6参照)で停止操作することを遊技者に委ねる正解操作指示演出が行われる。演出状態移行手段210は、AT高確率中にAT移行抽選に当選した場合には、演出状態を通常AT状態に移行させる。また、AT高確率中に正解操作指示演出が行われかつ正解操作(赤7揃いを表示可能とする打順で停止操作)が行われた場合には、赤7揃いが表示されたか否かに関わらず、演出状態を特別AT状態に移行させる。なお、正解操作指示演出が実行されていないときに赤7揃いが表示されても、特別AT状態へは移行させない。そして、演出状態を通常AT状態や特別AT状態に移行させることなくAT高確率状態に設定されている遊技回数(例えば10回)が消化された場合には、演出状態をサブ通常状態に移行させる。
また、通常AT中において、「リプレイB」〜「リプレイE」の当選時に、後述する特別AT移行抽選に当選した場合には、演出実行制御手段220によって、赤7揃いを表示可能とする正解打順(図6参照)を遊技者にナビする打順ナビ(赤7ナビ)が行われる。演出状態移行手段210は、赤7ナビが行われた場合において、ナビに従い停止操作された場合には、赤7揃いが表示されたか否かに関わらず、演出状態を特別AT状態に移行させる。なお、赤7ナビが実行されていないときに赤7揃いが表示されても、特別AT状態へは移行させない。
特別AT状態中(以下特別AT中と省略)においては、ベルナビが行われるとともに、ATの遊技回数の上乗せ抽選が通常AT中よりも高確率で行われる。さらに、特別AT中においては、所定のミッション(達成条件)達成によっても上乗せが行われるようになっているが、これについては後述する。演出状態移行手段210は、特別AT状態に設定されている遊技回数(例えば30回)が消化された場合には、演出状態を通常AT状態に移行させる。
(演出実行制御手段220)
演出実行制御手段220は、画像表示部70やランプ80やスピーカ90等の演出装置の作動を制御するためのものであり、以下に述べるAT制御手段230や、図示しない演出決定手段の決定に基づき、ROMに記憶されている演出データをもとに、AT中の打順ナビや、正解操作指示演出やその他の演出を行わせる。さらに、演出実行制御手段220は、現時点でストックされている擬似遊技のストック数を所定のストック数表示部72(図8参照)に表示させる制御を行うとともに、前回以前の遊技に係る遊技結果(遊技結果の履歴)を所定の履歴表示部73に表示させる制御を行う。
ここで、ストック数表示部72は、図8に示すように、画像表示部70の表示画面71の左下隅角部に設けられた表示領域であり、演出状態に関わらず表示されるものとなっている。そして、ストック数表示部72は、メイン制御装置100から入力した擬似遊技のストック数に関する情報に基づき所定の数値を表示可能となっている。演出実行制御手段220は、メイン制御装置100からストック加算情報を入力した場合には、ストック数表示部72に表示されている数値に加算分を加えて表示(加算表示)させ、ストック減算情報を入力した場合には、ストック数表示部72に表示されている数値から減算分を減じて表示(減算表示)させる。
また、履歴表示部73は、図8に示すように、画像表示部70の表示画面71の右下隅角部に設けられた表示領域であり、演出状態に関わらず表示されるようになっている。履歴表示部73は、5個の領域に区切られており、過去5回の遊技又は擬似遊技における遊技結果の履歴を表示可能となっている。遊技結果の履歴は、遊技又は擬似遊技の結果、表示されるはずであった図柄組合せに対応付けられた所定の表示情報(文字図形記号)を用いて、当該遊技又は擬似遊技の終了後(全ての回転リール61〜63の回転停止後)に表示される。遊技又は擬似遊技の結果、表示されるはずであった図柄組合せとは、役抽選の結果又は保存されている抽選結果と停止操作の打順により特定される図柄組合せであって、遊技又は擬似遊技の結果、その図柄組合せが実際に表示されなくても、その図柄組合せを表示可能とする抽選結果及び打順であった場合には、遊技結果の履歴として表示される。また、表示されるはずであった図柄組合せは、有効ライン上に表示される図柄組合せに限られず、無効ラインに表示される図柄組合せも含まれる。すなわち、見た目上、何らかの役が入賞したかのように見える図柄組合せに対応付けられた表示情報が、当該遊技(擬似遊技)の結果を表示するための領域に表示される。
図柄組合せに対応付けられた表示情報としては、図9(B)に示すように、赤7揃いには赤色の丸印、スイカ揃いには緑色の丸印、「ベル・ベル・ベル」の図柄組合せであるベル揃いには黄色の丸印、リプレイ揃いには青色の丸印、「チェリー・ANY・ANY」の図柄組合せであるチェリー揃いには桃色の丸印が、それぞれ対応付けられている。そして、何らかの役が入賞したように見えない図柄組合せ(見た目上のハズレの出目)には、無色の丸印が対応付けられている。
そして、例えば、「リプレイB」の当選時に「右→中→左」で停止操作された場合には、赤7揃いが表示可能であるため、有効ライン上に赤7揃いが停止しなくても、遊技結果の履歴は赤7揃いとなり、履歴表示部73には赤色の丸印が表示される。一方、「リプレイB」の当選時に「右→左→中」で停止操作された場合には、リプレイ2に対応するハズレの出目(「ベル・リプレイ・赤7」など)が表示されるので、遊技結果の履歴はハズレ(ただし、実際の遊技結果はリプレイ2の入賞)となり、履歴表示部73には無色の丸印が表示される。また、「リプレイF」の当選時には、右下りラインにスイカ揃いが表示可能であるため、右下りラインにスイカ揃いが停止しなくても、遊技結果の履歴はスイカ揃いとなり、履歴表示部73には緑色の丸印が表示される。
なお、履歴表示部73に表示させる表示情報は、7図柄、スイカ図柄、ベル図柄などの図柄を表したものとしてもよく、所定の文字(7、S、Bなど)であってもよい。あるいは、履歴表示部73の1遊技に対応する領域全体を、図柄組合せに対応付けられた色彩で表示するようにしてもよい。
ここで、初期状態においては、履歴表示部73には何の表示もされていない。そして、最初の遊技(初期状態での1回目の遊技)が行われると(最初の遊技では擬似遊技は行われない)、演出実行制御手段220は、メイン制御装置100から入力した遊技結果情報に基づき、履歴表示部73の最も左側に位置する領域(図9(B)(C)に示す領域番号1)に、当該遊技で表示されるはずであった図柄組合せに対応する表示情報を表示させる(図9(B)参照)。そして、次の遊技又は擬似遊技が行われると、履歴表示部73の領域番号1に表示されている表示情報(つまり前回の遊技の遊技結果の履歴を表す表示情報)を領域番号2に移動させ、領域番号1に当該遊技又は擬似遊技で表示されるはずであった図柄組合せに対応する表示情報を表示させる。また、すでに領域番号1〜5に表示情報が表示されている場合(5回以上の遊技又は擬似遊技が行われた場合)において、メイン制御装置100から遊技結果情報又は擬似遊技結果情報を入力した場合には、領域番号1〜4に表示されている表示情報をそれぞれ1つずつ右側に移動させるとともに、領域番号5に表示されている表示情報(つまり6回前の遊技の遊技結果の履歴を表す表示情報)は消去させる(図9(C)参照)。
上記した打順ナビは、画像表示部70に、正解打順や特定の図柄組合せを表示させるための打順を矢印で示したり、停止操作すべき停止スイッチ31〜33の位置を左、中、右などの文字で表示させたり、それらをスピーカ90から音声により指示したり、停止スイッチ31〜33のボタンの内部に設けた発光体の発光色を変化させて、最初に操作すべき停止スイッチ31〜33を示すことなどにより行われる。
上記した正解操作指示演出は、AT高確率中において、役抽選の結果が「リプレイB」〜「リプレイE」のいずれかとなった場合において行われる演出である。具体的には、演出実行制御手段220は、図8(A)に示すように、画像表示部70の表示画面71に、停止スイッチ31〜33の打順のうち、左押し以外の4個の打順の中から、正解打順を打ち当てて停止操作するように遊技者に指示する表示を行わせる。この正解打順とは、「リプレイB」〜「リプレイE」の当選時に赤7揃いを表示可能とする打順(図6参照)である。遊技者が首尾よく正解打順を打ち当てることができた場合には、図示しないが、演出状態が特別AT状態に移行する旨を告知する表示を行わせる。また、正解打順を打ち当てられなかった場合には、図8(B)に示すような残念表示を行わせる。
この場合において、擬似遊技のストック数が1以上ある場合(ストック数表示部72の表示が1以上である場合)には、演出実行制御手段220は、打順当ての再挑戦を促すとともにベットスイッチ10を長押しするよう指示する再挑戦表示を行わせる。遊技者がベットスイッチ10を長押しすることにより、メイン制御装置100からストック減算情報が出力された場合には、ストック数表示部72の表示を1減算させる。そして、スタートスイッチ20の操作を契機にメイン制御装置100によりフリーズが設定され、擬似遊技が開始されるものとなるが、前回の遊技の抽選結果がそのまま保持されているので、擬似遊技においても、図8(A)に示したのと同様の、正解操作指示演出に係る表示を行わせる。遊技者は、擬似遊技において、前回の遊技での打順(不正解の打順)を除外した打順で停止操作することにより、前回の遊技よりも高確率(4択が3択になる)で、正解打順を打ち当てることができる。
(AT制御手段230)
AT制御手段230は、ATを制御する手段であり、図示しないが、AT抽選手段、遊技回数管理手段、報知実行手段を備え、メイン制御装置100から出力される遊技制御情報や演出状態等に基づき、ATの開始及び終了を制御する。
AT抽選手段は、ATに関する抽選を行うものである。本実施の形態においては、AT抽選手段は、メイン制御装置100から出力される遊技結果情報及び擬似遊技結果情報に基づいて、AT移行抽選、AT高確率移行抽選、上乗せ抽選、及び特別AT移行抽選を行う。
AT移行抽選及びAT高確率移行抽選は、サブ通常中において、「リプレイF」「ベル」「チェリー」「不当選」などの特定抽選結果が発生したことに伴って、通常AT状態又はAT高確率状態のいずれかに移行させるか否かを決定するものである。AT移行抽選及びAT高確率移行抽選の契機となる特定抽選結果を、移行契機役という。AT移行抽選及びAT高確率移行抽選は、移行契機役の当選時に、同時に行われる。抽選は、AT移行抽選に当選しなかった場合にAT高確率移行抽選を行うものとしてもよいし、1回の抽選で、通常AT状態に移行させるかAT高確率状態に移行させるかいずれにも移行させないかを決定するようにしてもよい。また、AT移行抽選とAT高確率移行抽選の当選確率は、移行契機役の種類に応じて異なるものとなっている。具体的には、「リプレイF」「ベル」の当選時よりも、「チェリー」「不当選」の当選時の方が、通常AT状態やAT高確率状態に移行する確率が高くなるように設定されている。
上乗せ抽選は、AT中に、「リプレイF」「ベル」「チェリー」「不当選」などの特定抽選結果が発生したことに伴って、ATの遊技回数の上乗せの有無及び上乗せ回数を決定するものである。上乗せ抽選の契機となる特定抽選結果を、上乗せ契機役という。上乗せ抽選では、上乗せ契機役の種類に応じて、当選確率及び当選により上乗せされ得る遊技回数が異なるものとなっている。具体的には、「リプレイF」「ベル」の当選時よりも、「チェリー」「不当選」の当選時の方が、上乗せが決定される確率が高くなり、上乗せ回数も多くなるように設定されている。また、特別AT中は、通常AT中よりも、上乗せ契機役の種類が多くなり、上乗せ抽選の当選確率が高く設定されるようになっている。例えば、特別AT中においては、「打順ベル」を含む全ての小役の当選時に上乗せ抽選が行われる。
特別AT移行抽選は、通常AT中に、赤7揃いを表示可能な抽選結果(「リプレイB」〜「リプレイE」の当選)が発生したこと伴って、特別AT状態に移行させるか否かを決定するものである。
遊技回数管理手段は、ATの遊技回数の増減を管理するものであり、図示しないATカウンタと、特別ATカウンタを備えている。ATカウンタは通常AT中に遊技回数をカウントするための記憶部であり、特別ATカウンタは特別AT中に遊技回数をカウントするための記憶部である。具体的には、遊技回数管理手段は、AT状態への移行が確定すると、ATカウンタにATの遊技回数を最低保障回数分(例えば40回)だけセットし、AT状態への移行後は、ATカウンタの記憶値を、1回の遊技終了ごとに1ずつ減算する。また、通常AT中に上乗せ抽選に当選した場合には、ATカウンタの記憶値に抽選で決定された数値を加算する。これにより、ATの遊技回数が上乗せされる。
また、遊技回数管理手段は、演出状態が通常AT状態から特別AT状態に移行した場合には、特別ATカウンタに特別ATの遊技回数をあらかじめ定められた回数分(例えば30回)だけセットする。また、演出状態がAT高確率状態から特別AT状態に移行した場合には、特別ATカウンタに特別ATの遊技回数をセットするとともにATカウンタには最低保障回数分の遊技回数をセットする。そして、特別AT状態への移行後は、特別ATカウンタの記憶値を、1回の遊技終了ごとに1ずつ減算する。また、通常AT中に上乗せ抽選に当選した場合には、ATカウンタの記憶値に抽選で決定された数値を加算する。そして、遊技回数管理手段は、特別AT中は、ATカウンタの記憶値の減算を行わない。これにより、特別AT中は、ATの遊技回数を増大させることができるものとなる。
さらに、本実施の形態では、遊技回数管理手段は、特別AT中において、遊技結果の履歴が所定の履歴となった場合には、ATカウンタの記憶値にあらかじめ定められた数値を加算するようになっている。例えば、遊技結果の履歴が、5回連続してベル揃いとなった場合や、チェリー揃い又はスイカ揃いが3連続あるいは5回中3回発生した場合などに、ATカウンタの記憶値を所定数だけ加算する(ATの遊技回数を上乗せする)。加算される所定数は、履歴の種類に応じて異なるように設定してもよい。このように、5回の遊技中に所定の遊技結果の履歴を発生させることが、特別AT中のミッションとして位置づけられ、ミッションを達成した場合には、ATの遊技回数が上乗せされるという特典が付与されることとなる。
ここにおいて、遊技結果の履歴には、擬似遊技の遊技結果も含まれるので、擬似遊技がストックされている場合には、擬似遊技によってミッション達成を図ることができる。例えば、「ベル揃い連続5回」のミッションがある場合において、本来の遊技でベル揃いが4回連続した場合に、ストック数表示部72の表示値(ストックカウンタ182の記憶部の記憶値)が1以上であることを条件に、次の遊技でベットスイッチ10を長押しして擬似遊技を行うと、保存されている前回の抽選結果がメイン制御装置100から送られてくる。擬似遊技では、前回の抽選結果が「ベル」当選である場合には打順にかかわらず、前回の抽選結果がいずれかの「打順ベル」当選である場合にはベルナビに従うことにより、擬似遊技の終了後、前回の抽選結果(ベル当選)が遊技結果の履歴として扱われる。これにより、履歴表示部73の今回の遊技結果の履歴を表示する領域には、ベル揃いに対応する表示情報が表示され、ベル揃いが5回連続するミッションを達成したものとなる。
なお、前回の抽選結果が「チェリー」である場合には、擬似遊技のストック数が1や2では擬似遊技を行うことができないので、この場合には、ストック数表示部72に表示されている表示値(=ストック数)では擬似遊技を実行不能である旨の報知をするのが好ましい。例えば、表示されている数のストックを利用可能な場合にはストック数表示部72の数値を青色点灯させ、表示されている数のストックでは不足している場合にはストック数表示部72の数値を赤色点灯させるようにすることができる。
また、特別AT中において、上述したミッションを達成するために擬似遊技のストックを利用できる旨を、特に遊技者に報知する必要はないが、ストック数表示部72の数値が青色点灯している場合にはいつでも擬似遊技を発生させることができる旨を、説明書などにより遊技者に告知しておくことが望ましい。
報知実行手段は、演出実行制御手段220に打順ナビを実行させるためのものである。既述したように、打順ナビには、役抽選の結果「打順ベル」が当選した場合ベル1が入賞するための正解打順を報知ベルナビと、特別AT状態への移行が確定(「リプレイB」〜「リプレイD」の当選時に特別AT移行抽選に当選)した場合に赤7揃いを表示可能とする正解打順(図6参照)を遊技者にナビする赤7ナビとがある。赤7ナビに従って停止操作された場合には、赤7揃いの表示の有無に関わらず、次の遊技から特別AT状態に移行するようになっている。なお、赤7ナビに従わない場合には、特別AT移行抽選の当選を取り消してもよいし、特別AT状態への移行が確定した状態を保持し、次に「リプレイB」〜「リプレイD」が当選したときに、再度赤7ナビを行わせるようにしてもよい。
ところで、本実施の形態においては、AT状態でないとき(ナビが行われない状態)に、停止スイッチ31〜33が左押し以外の打順で操作(いわゆる変則押し)されたことに基づいて、所定のペナルティを設定するようになっており、AT制御手段230は、このペナルティに関する制御をも行うものである。具体的には、AT制御手段230は、図示しないペナルティカウンタを備えており、ペナルティの設定条件に該当すると、ペナルティカウンタに所定の遊技回数がセットされる。ペナルティ遊技回数は、遊技消化ごとに減算されるが、ペナルティカウンタが遊技回数を有している間(ペナルティ中)は、AT移行抽選、AT高確率移行抽選、特別AT移行抽選、上乗せ抽選を行わない、ベルナビや赤7ナビを行わない、正解操作指示演出を行わない等のペナルティが実行される。そして、ペナルティに該当する行為(変則押し)が行われた場合には、所定の警告表示がなされ、遊技者に適正な操作を促すようになっている。
(スロットマシンSの作動)
上記構成を有するスロットマシンSの、1回の遊技における作動の概略(1遊技における遊技制御処理)を、図10のフローに基づき説明する。
まず、規定数のメダルがベットされることを条件として、スタートスイッチ20がONとなる(操作信号を入力する)ことに伴って、役抽選処理が行われるともに、遊技結果保存処理が行われる(S100〜S103)。また、役抽選の結果に基づいて、擬似遊技ストック処理が行われる(S104)。擬似遊技ストック処理は、所定のストック加算条件(特定抽選結果の発生など)に該当した場合に、ストックカウンタ182の記憶値を、抽選結果に応じた所定数だけ加算する処理である。
その後、回転リール61〜63の回転開始処理が行われ(S105)、いずれかの停止スイッチ31〜33がONとなった場合には、対応する回転リール61〜63について回転停止処理が行われる(S106、S107)。全ての回転リール61〜63が停止するまでS106〜107が繰り返され(S106〜S108)、全ての回転リール61〜63が停止した場合には、遊技結果判定処理が行われ(S109)、判定結果に応じた処理が行われる(S110)。具体的には、小役が入賞したと判定された場合には対応するメダルの払い出し処理を行い、ボーナスが入賞したと判定された場合にはボーナス作動中に移行するための準備処理(BBテーブルの取得等)を行う。また、リプレイが入賞したと判定された場合には、再遊技の作動の処理を行う。また、ボーナスが当選した遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、ボーナス内部中に移行するための準備処理(内部中テーブルの取得等)を行う。そして、1回の遊技を終了する。
次に、擬似遊技実行判定処理について、図11のフローに基づき説明する。擬似遊技実行判定処理は、上記した1遊技における遊技制御処理とは別ルーティンで行われる。
まず、スタートスイッチ20がONとなる前にベットスイッチ10がONとなった場合において、擬似遊技ストック判定処理が行われる(S300〜302)。ここで、ストック判定処理は、ストックカウンタ182の記憶値が、抽選結果保存手段181により保存されている抽選結果に応じた消費ストック数以上あるか否かを判断する処理である。ストックカウンタ182の記憶値が保存されている抽選結果に応じた消費ストック数以上ある場合には、擬似遊技ストックがあると判断され(S303でYes)、ベットスイッチ10の押下時間を計測するためのタイマー(図示せず)が計時を開始する(S304)。
タイマーの計時中にベットスイッチ10がOFFとなった場合(S306でYes)にはタイマーをリセットして(S307)、擬似遊技実行判定処理を終了する。一方、タイマーがタイムアップした場合(S305でYes)、すなわち、ベットスイッチ10が所定時間以上、連続して押下されている(長押しされている)場合には、ストック減算処理(ストックカウンタ182の記憶値の減算処理)が行われ(S308)、擬似遊技実行フラグがONとされる(S309)。そして、擬似遊技実行判定処理を終了する。
遊技又は擬似遊技においてスタートスイッチ20が操作されている場合(S300でYes)や、擬似遊技ストック数がない場合(S303でNo)には、そのまま擬似遊技実行判定処理を終了する。すなわち、これらの場合には、ベットスイッチ10の長押しの判断(S304〜S306)を行わず、擬似遊技の実行が決定されることはない(擬似遊技実行フラグがONとならない)。
なお、擬似遊技実行判定処理は、規定数のメダルがベットされたか否かとは無関係に行われる。したがって、例えば、メダル投入口5からメダルが投入されることにより規定数のメダルがベットされている場合や、ベットスイッチ10によってすでに規定数のメダルがベットされている場合でも、スタートスイッチ20の操作前にベットスイッチ10が長押しされれば、上記処理が行われるものとなる。
次に、図10のステップ105における回転リール回転開始処理について、図12のフローに基づき説明する。
まず、擬似遊技実行フラグがONとなっている場合(S400でYes)には、擬似遊技実行処理が行われる(S401)。なお、擬似遊技の終了時には、全ての回転リール61〜63は停止状態になっている。その後、ウエイト時間が経過していることを条件に、リールモータM1〜M3に駆動信号を出力する(S402、S403)。なお、擬似遊技実行フラグがONとなっていない場合(S400でNo)には、擬似遊技実行処理は行われない。回転リール61〜63の回転開始後、所定の停止可能要件が満たされたことを条件に、停止スイッチ31〜33の操作無効状態を解除する(S404、S405)。ここでの停止可能要件とは、回転リール61〜63の回転速度が定常回転速度に達し、全ての回転リール61〜63についてスタートインデックスが検知されることにより、図柄参照が可能な状態となっていることである。そして、回転リール回転開始処理を終了する。
なお、本実施の形態では、ウエイト時間が経過していないと駆動信号を出力しない構成としてあるが、ベット操作後、スタートスイッチ20が操作された場合は、ウエイト時間が経過しているか否か関わらず、駆動信号を出力するように形成してもよい。この場合は、S405の停止可能要件に、ウエイト時間が経過していることが含まれるものとなる。
また、擬似遊技終了後に回転リール61〜63を回転させる際に、各リールモータM1〜M3に駆動信号を出力するタイミングを異ならせたり、加速度を異ならせたりして、擬似遊技の結果表示された図柄組合せをランダムにばらけさせるようにしてもよい。あるいは、擬似遊技終了後、擬似遊技開始前の図柄組合せを再現させる処理を行うようにしてもよい。
続いて、上記したステップ401の擬似遊技実行処理について、サブ制御装置200の制御に基づく処理についての説明を交えつつ、図13のフローに基づき説明する。
まず、フリーズ設定手段183によりフリーズが設定され(S500)、保存抽選結果(抽選結果保存手段181が保存している抽選結果)が、役抽選の結果としてサブ制御装置200に出力される(S501)。保存抽選結果を入力したサブ制御装置200では、本来の遊技と同様に、抽選結果に応じた演出の決定を行う。例えば、演出状態がAT状態であり、保存抽選結果がいずれかの「打順ベル」の当選である場合には、ベルナビを実行させ、演出状態がAT高確率状態であり、保存抽選結果が「リプレイB」〜「リプレイE」のいずれかの当選である場合には、図8(A)に示す正解操作指示演出を行わせる。
その後、回転リール61〜63の擬似回転処理が行われ(S502)、いずれかの停止スイッチ31〜33がONとなれば、保存抽選結果に応じた回転リール61〜63の擬似停止処理が行われ(S503、S504)、全ての回転リール61〜63が擬似停止した場合(S505でYes)には、擬似遊技結果判定処理が行われる(S506)。そして、この擬似遊技結果判定の判定結果は、サブ制御装置200に出力される(S507)。判定結果を入力したサブ制御装置200では、本来の遊技と同様に、抽選結果に応じた演出の決定を行う。例えば、入力した保存抽選結果がいずれかの「打順ベル」の当選であり、ベルナビに従って正解打順で停止操作された場合には、履歴表示部73の領域番号1(図9参照)に黄色の丸印を表示させる。また、正解操作指示演出が行われていた場合において、正解打順で停止操作されなかった場合には、擬似遊技ストック数が1以上あることを条件に、図8(B)に示す再挑戦表示を行わせる。
続いて、擬似遊技継続判定処理が行われ(S508)、擬似遊技を継続すると判定された場合(S509でYes)には、再び回転リール61〜63の擬似回転を開始する(S502)。一方、擬似遊技を継続すると判定されなかった場合(S509でNo)には、フリーズを解除するとともに、擬似遊技実行フラグをOFFして(S510)、擬似遊技実行処理を終了する。
上記したステップ508の擬似遊技継続判定処理について、図14のフローに基づき説明する。擬似遊技継続判定処理では、ベットスイッチ10がONとなった場合(S600でYes)には、擬似遊技ストックがあることを条件として、ベットスイッチ10が長押しされたか否かが判断され(S603、S604)、ベットスイッチ10が長押しされた場合(S604でYes)には、ストックカウンタ182減算処理が行われる(S605)。なお、ベットスイッチ10が長押しされたか否かの判断は、図11のS303〜S306の処理に準拠する。そして、スタートスイッチ20がONとなることを契機に、擬似遊技の継続が決定され(S606、S607)、擬似遊技継続判定処理を終了する。
また、ベットスイッチ10がONにならない場合(S600でNo)には、スタートスイッチ20がONとなれば(S601でYes)、そのまま擬似遊技継続判定処理を終了する。この場合には、擬似遊技の継続は決定されず、フリーズが解除されて本来の遊技が開始する。ベットスイッチ10もスタートスイッチ20もONとならないまま一定時間が経過した場合(S602でYes)にも、そのまま擬似遊技継続判定処理を終了する。この場合には、フリーズが解除されることに伴って回転リール61〜63が回転開始する。
なお、上記したS606において、スタートスイッチ20が一定時間ONにならない場合には、擬似遊技の継続を決定しないまま処理を終了するようにしてもよい。この場合にも、フリーズが解除されることに伴って回転リール61〜63が回転開始する。
(まとめ)
以上のように、本実施の形態によれば、擬似遊技の実行権を所定契機でストックし、遊技者の所定の操作(ベットスイッチ10の長押し)があった場合には、本来の遊技のスタートスイッチ20の操作を契機としてフリーズを発生させて、本来の遊技と同様の挙動で回転リール61〜63を擬似回転させるとともに、本来の遊技と同様の挙動で回転している回転リール61〜63を停止スイッチ31〜33の操作に基づいて擬似停止させる擬似遊技を実行可能とし、回転リール61〜63を擬似停止させる際には、保存されている前回の遊技の抽選結果に対応する停止制御が行われるように形成してある。これにより、遊技者自身が、前回の遊技の当選役の再現を選択することができるという新たな遊技性を生み出すことができる。そして、本実施の形態では、擬似遊技において、本来の遊技の回転リール61〜63の回転制御、停止制御の制御ロジックをそのまま用いているので、擬似遊技と本来の遊技とを見分けがつかないようにすることができ、遊技者に違和感を抱かせずにあたかも1回の遊技を消化したかのように思わせることができるとともに、設計コストや制御装置1の処理負荷を低減することができる。
また、本実施の形態では、基本的に、ストックカウンタ182が記憶値を有している場合(擬似遊技がストックされている場合)には、擬似遊技の実行を選択することができるが、1回の擬似遊技の実行に必要な消費ストック数は、抽選結果に応じて異なるものとなっている。具体的には、その抽選結果の発生により高確率で演出状態が有利な状態(AT高確率状態や通常AT状態や特別AT状態)に移行したり、ATの上乗せが高確率で行われる設定となっている抽選結果(「チェリー」や「不当選」などのレア役)については、その他の抽選結果よりも消費ストック数が多く設定されている。これにより、レア役が当選した次遊技で擬似遊技を行いさらに利益を獲得することが困難になり、かかる行為を抑制して遊技者の意思によって出玉が左右されすぎるという不都合を防ぐことができる。
(変形例)
上記した実施の形態では、ベットスイッチ10を長押しすると、スタートスイッチ20の操作を契機とするフリーズが発生して、擬似遊技が開始されるように形成されていたが、擬似遊技を開始させる契機となる所定操作は、ベットスイッチ10の長押しに限られない。例えば、スタートスイッチ20が一定時間連続して押下された場合や、通常とは異なる方向(例えば上方向)に操作された場合にフリーズを発生させてもよい。あるいは、演出スイッチ50を所定の態様で操作することにより擬似遊技を実行可能としたり、擬似遊技がストックされている場合のみ操作が有効となる擬似遊技を開始させるための専用のスイッチを設け、このスイッチが操作された場合に擬似遊技を実行可能としてもよい。
また、上記した実施の形態では、所定操作(ベットスイッチ10が長押しされること)を契機にストックカウンタ182が記憶値の減算(ストック減算処理)を行っていたが、1回の擬似遊技が終了することを契機にストック減算処理を行うようにしてもよい。
また、上記した実施の形態では、擬似遊技を行わせるためのフリーズを、スタートスイッチ20の操作を契機に発生させていたが、ベットスイッチ10の長押しを契機にフリーズを発生させ、フリーズ中のスタートスイッチ20の操作に基づき回転リール61〜63を擬似回転させるようにしてもよい。この場合は、フリーズ中のスタートスイッチ20の操作によっては役抽選が行われることはなく、擬似遊技の終了後のスタートスイッチ20の操作に基づき役抽選が行われるものとなる。
また、上記した実施の形態では、抽選結果保存手段181が遊技毎に役抽選の抽選結果を保存し、前回の遊技の抽選結果を擬似遊技で再現することにより、擬似遊技を用いて前回の遊技をもう1回やり直して、打順を当てたり所定の遊技結果を残すといったミッションを達成可能としていたが、抽選結果保存手段181は、複数回の遊技の抽選結果を保存可能であってもよい。そして、擬似遊技では、前記複数回の遊技の中から抽選により決定された所定回数目の遊技の抽選結果に基づいて、擬似停止の際の停止制御が行われるようにしてもよい。このように形成した場合には、擬似遊技によって前回の遊技のやり直しをしても、必ずしも前回と同じ条件(同じ役が当選)で擬似遊技の結果を出すことができないが、運が良ければ前回の遊技と同じ抽選結果を再現でき、擬似遊技によってミッションを達成したり、ATの上乗せ等の利益を連続して得ることができるものとなる。
また、上記した実施の形態では、擬似遊技における回転リール61〜63の挙動は本来の遊技と全く同じであるものとしていたところ、擬似遊技中においては、画像表示部70などを用いて、擬似遊技であることを遊技者に告知(例えば画像表示部70に「フリーゲーム」などと表示)するようしてもよい。このように形成すれば、遊技者は擬似遊技中であることを認識でき、見た目上小役が入賞しているのにメダルが払い出されないことなどで遊技者に不信感を抱かせたり、それに起因するトラブルが発生したりする不都合を防止することができる。また、擬似遊技を本来の遊技と勘違いした遊技者が本来の遊技はまだ終了していないのに遊技を止めてしまうのを防止することができる。
また、擬似遊技では、本来の遊技とは異なる挙動で回転リール61〜63が作動するように形成してもよい。例えば、回転リール61〜63が擬似回転を開始する時の挙動が本来の遊技と異なるものとなるようにしたり(例えばステッピングモータの励磁方式を変更する、回転開始時の加速度を変更する、振動させてから回転開始させる)、擬似回転中の態様が異なるように(例えば回転中の励磁方式を変更する、回転速度を変更する、逆回転させる)してもよい。また、回転リール61〜63が擬似停止する際の態様が異なるようにしたり(例えば振動してから停止する)、擬似停止中の態様が異なるようにしてもよい(例えば定位置に停止させないで振動させておく、停止中もステッピングモータを励磁させておく)。このよう形成することにより、上記したような不都合を回避することができる。
ところで、上記した実施の形態においては、擬似遊技のストック数の管理をメイン制御装置100において行っていたが、これをサブ制御装置200で管理するようにしてもよい。つまり、ストックカウンタをサブ制御装置200に設けてもよい。そして、サブ制御装置200は、擬似遊技を実行させてもよい演出状態である場合には、遊技者に向けて擬似遊技を実行させるための契機となる所定操作(例えばベットスイッチ10の長押し)をナビし、所定操作が行われるとメイン制御装置100において擬似遊技の実行が決定されるように形成することができる。このように形成した場合には、擬似遊技が実行可能となる特定の遊技期間を、サブ制御装置200の主導で作り出すことができる。なお、所定操作のナビをしていないときに所定操作が行われた場合、擬似遊技は実行されるが、擬似遊技の結果に応じて遊技者が得られるべき利益(演出状態の移行やATの上乗せ)は付与されない。
上記したように、擬似遊技のストック数の管理をサブ制御装置200において行うように形成した場合、演出状態に応じて、ストックカウンタが記憶値に加減算する加算値や減算値を異ならせることができる。具体例を挙げると、ストック加算条件(所定条件)に該当したときのストックカウンタの加算は、AT中にのみ行うようにしたり、非AT中とAT中とで、擬似遊技の実行が保証される消費ストック数が異なるように設定することができる。例えば、抽選結果の「チェリー」について、非AT中に擬似遊技を実行可能とする消費ストック数は5である(ストックカウンタの記憶値が5以上でないと「チェリー」の抽選結果を再現した擬似遊技は行えない)が、AT中は3とする(ストックカウンタの記憶値が3あれば「チェリー」の抽選結果を再現した擬似遊技を行える)ように形成することができる。
また、サブ通常状態において所定回数の遊技を消化すると、AT移行抽選によらずAT状態に移行するように形成(いわゆる天井が設定)されている場合において、天井までの残り遊技回数が所定回数未満であるときに、擬似遊技のストック数が加算される契機となる特定抽選結果が発生した場合には、残り遊技回数が所定回数以上であるときよりも、特定抽選結果の発生に基づきストックカウンタの記憶値に加算される数値が多くなるようにすることができる。例えば、天井までの残り遊技回数が10回以上のときにはストックカウンタの加算値は1であるが、残り遊技回数が9回以下になると、加算値が3になるようにすることができる。あるいは、天井までの残り遊技回数が9回以下のときには、残り遊技回数が10回以上の場合ではストックカウンタの加算の対象にならない抽選結果が発生したときでも、ストックカウンタの記憶値が所定数加算されるように形成してもよい。
なお、擬似遊技を実行することより遊技者が得られる利益は、有利な演出状態(特別AT状態)への移行やATの上乗せに関するものに限られない。例えば、上記した実施の形態における特別AT中のミッションの達成などに対して所定のポイントが付与されるようにし、ポイントが一定値に達すると、普段は出現しない特別な演出が実行可能になるように形成することができる。また、遊技開始時やAT開始時などに、演出スイッチ50の操作に基づいて遊技者が演出内容(演出モードや演出に登場するキャラクタやキャラクタの衣装等)を選択可能に形成されている場合に、遊技及び擬似遊技で取得したポイント数に応じて、選択可能な演出内容が変化する(ポイントが多いほど選択肢が多くなる)ように形成してもよい。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良なども含むものである。また、本発明は、矛盾を生じない範囲で、上述した実施の形態及び変形例に記載されている事項を適宜組み合わせ、あるいは組み替えてもよいものである。
さらに本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。
S スロットマシン 1 制御装置
2 リールユニット
10 ベットスイッチ 20 スタートスイッチ
31〜33 停止スイッチ 61〜63 回転リール
100 メイン制御装置 120 役抽選手段
130 リール制御手段 181 抽選結果保存手段
182 ストックカウンタ(加減算手段)183 フリーズ設定手段
200 サブ制御装置 230 AT制御手段

Claims (2)

  1. 外周面に複数の図柄が付された複数の回転リールと、
    複数の回転リールを回転させるためのスタートスイッチと、
    回転中の回転リールを個々に停止させるための複数の停止スイッチと、
    所定の図柄組合せが対応付けられた役について、遊技毎に、当選か否かの役抽選を行う役抽選手段と、
    スタートスイッチの操作に基づいて回転リールを回転させ、役抽選手段による役抽選の結果及び停止スイッチの操作に基づいて回転リールを停止させる制御を行うリール制御手段と、
    スタートスイッチが操作されてから、停止スイッチの操作が有効とされるまでの間に、遊技の進行が停止した状態となるフリーズを設定するフリーズ設定手段と、
    所定の記憶部に記憶されている記憶値に対して加減算を行う加減算手段と、を少なくとも備え、
    フリーズ設定手段がフリーズを設定している間に、リール制御手段が回転リールを回転させ、停止スイッチの操作に基づいて回転している回転リールを停止させることにより、擬似的に遊技が進行する擬似遊技を行わせることができる遊技機であって、
    フリーズ設定手段は、所定の記憶部に記憶されている記憶値が所定値以上である場合において、遊技者により、擬似遊技の実行契機となるあらかじめ定められた所定操作が行われた場合に、擬似遊技を実行可能なフリーズを設定し、
    加減算手段は、遊技中の所定条件該当を契機に、所定の記憶部の記憶値に所定の加算値を加算し、遊技者の所定操作に基づき擬似遊技が実行される場合には、所定の記憶部の記憶値から所定の減算値を減算するように形成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前回以前の遊技における役抽選の結果を保存する抽選結果保存手段をさらに備え、
    リール制御手段は、擬似遊技においては、抽選結果保存手段により保存されている前回以前の抽選結果に基づいて、停止スイッチの操作信号の入力に基づく回転リールの停止を制御するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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