JP5874135B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
このような従来の遊技機では、ARTへの移行が内部的に決定している場合でも、ARTの開始契機となる特定役が当選しないと、小役のナビが行われる本来のARTが開始されないようになっていたので、特定役が当選するまでの間に遊技者がメダルを使い果たしてしまい、ARTの恩恵を十分に受けられない場合があった。そこで、ATにおいて安定的にメダルを獲得可能とするために、通常時からリプレイの当選確率(リプレイ確率)を高く設定しておくことが考えられる。例えば、特許文献1には、ボーナス内部中のリプレイ確率を高く設定するとともに、ボーナスが当選してもボーナスを入賞させないようにして、内部抽選状態を常にボーナス内部中としておき、ボーナス内部中においてATが行われ得るようにした遊技機が記載されている。このような仕様におけるATは、役抽選の結果として発生する本来のボーナスとは異なるものであるが、本来のボーナスを模した有利状態として擬似ボーナスと称される場合がある。そして、遊技の結果、特定の図柄組合せ(例えば「7・7・7」)が有効ライン上に揃うことを契機に、擬似ボーナスであるATが開始されるようにすることも行われている。
一方、スロットマシンにおける演出の態様として、遊技の進行が一時的に停止するフリーズや、フリーズ中に回転リールを通常と異なる態様で作動させる回胴演出が広く知られている。例えば、特許文献2には、フリーズ中に、遊技者の操作に応じて回転リールを回転させ、ストップスイッチの操作に基づいて回転中の回転リールを停止させる擬似遊技を実行可能な遊技機が開示されている。
そこで本願発明は、上記した従来技術を踏まえた上で、単一の内部抽選状態においてATにより出玉を増やす仕様の遊技機において、ATの実行が決定された場合に、役抽選に基づく本来のボーナスが当選した場合と同様の遊技感を再現可能な遊技機を提供することを目的とする。
すなわち、本発明に係る遊技機(スロットマシンS)は、外周面に複数の図柄が付された複数の回転リール61〜63と、複数の回転リール61〜63を回転させるスタートスイッチ20と、回転中の回転リール61〜63を個々に停止させる複数の停止スイッチ31〜33と、所定の図柄組合せが対応付けられた小役を含む複数の役について当選か否かの役抽選を行う役抽選手段120と、スタートスイッチ20の操作に基づいて回転リール61〜63の回転を制御し、停止スイッチ31〜33の操作に基づいて回転している回転リール61〜63の停止を制御するリール制御手段130と、を備え、停止スイッチ31〜33の操作に基づいて複数の回転リール61〜63が停止した状態において、小役に対応付けられた図柄組合せが所定の有効ライン上に表示された場合に入賞となり、遊技媒体が払い出されるように形成されている。
また、この遊技機は、スタートスイッチ20が操作されてから停止スイッチ31〜33の操作が有効とされるまでの間において、遊技の進行が停止した状態となるフリーズを発生させることができるフリーズ設定手段182と、小役の入賞を補助する補助演出を含む所定の演出を行わせることができる演出制御手段(演出実行制御手段210)と、を備え、役抽選の抽選態様の違いに基づく内部抽選状態のうちの、特定の内部抽選状態中(特別遊技内部中)の遊技状態として、第一遊技状態(通常遊技状態及び特別遊技高確率状態)と、補助演出が行われることにより入賞による獲得遊技媒体が第一遊技状態よりも多くなる第二遊技状態(特別遊技状態)と、を備え、フリーズ設定手段182がフリーズを発生させているフリーズ中に、リール制御手段130が、回転リール61〜63を擬似回転させ擬似回転中の回転リール61〜63を停止スイッチ20の操作信号の入力に基づいて擬似停止させることにより、擬似的に遊技が進行する擬似遊技を実行させることができるようになっている。
本発明によれば、第一遊技状態において、例えば特定役の当選や遊技中に行われる第二遊技状態への移行抽選(擬似遊技実行抽選)に当選した場合や、特定役の当選時などに、第二遊技状態への移行が許可される。そして、第二遊技状態への移行が許可されている状態において発生した擬似遊技では、停止スイッチ31〜33の操作に基づいて、第二の図柄組合せ(リーチ目)が表示され得る。このように形成することにより、第二遊技状態への移行が確定していることを、役抽選の抽選結果に拘束されずに、表示される図柄組合せ(出目)によって遊技者に報知することができる。
このように形成することにより、擬似遊技において第一の図柄組合せを表示できなかった場合でも、再度の擬似遊技で第一の図柄組合せの表示に挑戦できる。擬似遊技は、本来の遊技の進行が停止しているフリーズ中に行われるものであるため、再度の擬似遊技が複数回となっても遊技のために使用する遊技媒体を浪費することもない。また、役抽選の抽選結果に拘束されずに、第二の図柄組合せ(リーチ目)が表示された後に、第一の図柄組合せ(ボーナス図柄)が表示されて、第二遊技状態に移行する(ボーナスが開始)という遊技の流れを作ることができる。
このように、第二遊技状態への移行が許可されている状態に移行した直後には確定報知を行わないようにすることにより、擬似遊技で第二の図柄組合せ(リーチ目)の出現により第二遊技状態への移行確定を察知し、確定報知が行われる前に、第一の図柄組合せ(ボーナス図柄)を表示させることも可能となる。
このように形成することにより、いわゆるボーナスのストックを実現することができるとともに、第二遊技状態が終了した次遊技(あるいは次々遊技)で擬似遊技(フリーズ)が発生し、擬似遊技により第一の図柄組合せを表示し得るので、第二遊技状態を連続して発生させることができる。
ここで、「第三の図柄組合せ」は、有利な状態への移行が許可される契機となる図柄組合せ(いわゆるチャンス目)に相当する。このように形成した場合には、1回の遊技中に、「チャンス目」「リーチ目」「ボーナス図柄」が順次表示されて第二遊技状態(擬似ボーナス)に移行するという流れを作ることができる。
(スロットマシンS)
スロットマシンSは、図1に示すように、正面側(遊技者と対向する前面側)に開口部を有する方形の筐体Bと、この筐体Bの開口部を塞ぐ前扉Dを備えている。
筺体Bの内部には、スロットマシンSの作動を制御するための制御装置1、外周面に複数の図柄が付された3個の回転リール61,62,63を有するリールユニット2、メダルを貯留するとともに貯留されているメダルを払い出すためのホッパーユニット3、スロットマシンSに備えられた各種装置に電力を供給するための電源装置4等が設置されている。
スタートスイッチ20は、上下方向に揺動可能なレバースイッチであって、スタートスイッチ20の筐体内部側には、押下操作によるレバーの位置移動を検出する検知部が設けられており、検知部の検出信号がスタートスイッチ20の操作信号として扱われるようになっている。
停止スイッチ31〜33は、前後方向に移動可能なボタンスイッチであって、各停止スイッチ31〜33の筐体内部側には、特に図示しないが、押圧操作によるボタンの位置移動を検出する検知部がそれぞれ設けられており、検知部の検出信号が各停止スイッチ31〜33の操作信号として扱われるようになっている。
なお、操作スイッチとして、その操作によりスロットマシンSにより行われる演出のパターンを選択したり、操作に同期して演出表示を変化させるような演出の進行に関わる操作を行うための演出スイッチを設けてもよい。
ここで、図柄表示窓Wを通して図柄を視認するための表示位置として、各回転リール61〜63について上段、中段、下段が設けられており、各回転リール61〜63の表示位置の組合せによって有効ラインが設定される。有効ラインとは、3個の回転リール61〜63の各表示位置にある縦3個横3個合計9個の図柄を1個ずつ繋いでできるライン(入賞ライン)のうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。本実施の形態においては、図1に示すように、各回転リール61〜63の中段に位置する図柄を結ぶ中段ラインLが入賞ラインとして設定されている。また、本実施の形態では、1回の遊技を行うために、メダルを3枚又は2枚ベットする(掛ける)ことが可能となっており、3枚のメダルをベットした場合も、2枚のメダルをベットした場合も、中段ラインLが有効になり、有効ラインとなるものである。
制御装置1は、図示しないメイン基板ケースにメイン基板を収納したメイン基板ユニットと、図示しないサブ基板ケースにサブ基板を収納したサブ基板ユニットとから構成される。メイン基板及びサブ基板は、IC等の各種電子部品を搭載した制御基板であり、メイン基板はスロットマシンSの遊技に関する制御を行うメイン制御装置100(図2参照)を構成し、サブ基板は演出や報知に関する制御を行うサブ制御装置200(図2参照)を構成する。また、メイン制御装置100とサブ制御装置200との間では、メイン制御装置100からサブ制御装置200への一方へ向けてのみコマンドやデータが出力され、サブ制御装置200からメイン制御装置100へ向けてはコマンドやデータが出力されないようになっている。
メイン制御装置100は、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作に基づく遊技の進行を制御するものである。
メイン制御装置100の入力側には、図2に示すように、メダルセンサ7A、リールセンサ2A、払い出しセンサ3A、ベットスイッチ10、スタートスイッチ20、停止スイッチ61〜63及び精算スイッチ40が接続されている。ここで、メダルセンサ7Aは、図1に示すように、メダルセレクター7に設けられた検知部であって、メダル投入口5から投入されホッパーユニット3に移送されるメダルを検出するためのものである。リールセンサ2Aは、図示しないが、リールユニット2の枠体に設けられた検知部であって、回転リール61〜63に設けられたスタートインデックスを検出して回転リール61〜63の回転を検知するためのものである。払い出しセンサ3Aは、図示しないが、ホッパーユニット3に設けられた検知部であって、メダル払出装置から払い出されるメダルを検出するためのものである。
投入制御手段110は、メダル投入口5からのメダルの投入又はベットスイッチ10の操作(以下投入操作という)と、遊技結果判定手段140の判定結果に基づいて、1回の遊技を行うためのメダルが掛けられた状態(ベット状態)を設定するためのものである。
さらに、投入制御手段110は、遊技結果判定手段140が後述するリプレイの入賞を判定した場合には、前回の遊技と同一のベット数で自動的にベット状態を設定する。投入制御手段110によって自動的にベット状態が設定されることを、再遊技の作動という。
役抽選手段120は、回転リール61〜63に付されている図柄による所定の図柄組合せが対応付けられた「役」について、当選か否かの役抽選を行うものであり、図示しないが、乱数発生手段、乱数抽出手段、役抽選テーブル、判定手段及び当選状態設定手段を備えている。乱数発生手段は、一定時間に所定(例えば0から65535)の数字を繰り返してカウントするループカウンタであり、乱数抽出手段は、スタートスイッチ20の操作信号を入力したタイミングで、ループカウンタのカウント値を読み取って記憶するものである。ループカウンタは乱数を発生しているわけではないが、ループカウンタのカウント値を乱数抽出手段が読み取ることにより、ランダムな数値を抽出できるので、便宜上乱数発生手段というものとする。役抽選テーブルは、ループカウンタがカウントする数値(乱数発生手段の発生可能な全乱数値)を全領域として各役についての当選領域を規定したものである。判定手段は、カウント値抽出手段の読み取ったカウント値と役抽選テーブルの当選領域とを照合し、カウント値が所定の当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、カウント値がいずれの不当選の領域に属する場合には、「ハズレ」の決定をするものである。当選状態設定手段は、判定手段が当選を決定した場合に、当該当選に対応する当選フラグを成立させることにより当選状態を設定するものである。なお、当選状態設定手段は、判定手段の判定結果に関わらず当選状態を設定する場合があるがこれについては後述する。
本実施の形態においては、図4に示すように、ボーナスとして、「スイカB・ダミーB・ダミーA」の図柄組合せが対応付けられたBB(ビッグボーナス)が設けられている。BBが入賞すると、次の遊技からボーナス遊技が開始される。ボーナス遊技では、役抽選の抽選結果に関わらず小役が当選状態になるとともに、少なくとも1個の回転リールについて、後述するスベリコマ数が最大スベリコマ数よりも少ないコマ数以下となる。また、本実施の形態では、ボーナス遊技以外の遊技では、規定数が3に設定されており、ボーナス遊技中は、規定数が2に変更される。ボーナス遊技中は、図4に示すように、小役が入賞しても1回の遊技で投入枚数以下のメダルしか払い出されない。ボーナス遊技は、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数、例えば28枚を超えた場合に終了する。
役抽選テーブルとしては、図5に示すように、通常状態において用いられる通常テーブルと、ボーナス内部中において用いられる内部中テーブルと、ボーナス作動中において用いられるBBテーブルとが設けられている。
また、「リプレイ2」、「リプレイ3」の当選確率は、「リプレイ1」の当選確率よりも低く設定されている。例えば、「リプレイ2」は約1/64の確率で当選し、「リプレイ3」は、1/65536の確率で当選するように設定されている。
なお、上記した役抽選テーブルの構成や当選確率は一例であって、上記した態様や数値に限られるものではない。例えば、内部中テーブルに不当選の当選領域を設けてもよく、BBテーブルに小役やリプレイや不当選の当選領域が設けられていてもよい。
なお、BBテーブルに、全ての小役が同時に当選する当選領域を設け、ボーナス作動中は、役抽選の抽選結結果に基づいて、全ての小役が当選状態となるように形成してもよい。
リール制御手段130は、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作信号に基づいて、回転リール61〜63の回転及び停止を制御するためのものである。以下、リール制御手段130による回転リール61〜63の回転制御及び停止制御について説明する。
(回転制御)
リール制御手段130は、スタートスイッチ20の有効な操作信号を入力した場合に、リールモータM1〜M3を駆動させて回転リール61〜63を回転させるものである。すなわち、規定数のメダルがベットされている状態でスタートスイッチ20の操作信号を入力した場合には、前遊技における回転リール61〜63の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、全ての回転リール61〜63を一斉に、あるいは所定の順番で回転開始させる。そして、全ての回転リール61〜63の回転速度が、停止操作を可能とするためにあらかじめ設定された定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度を維持する定常回転を行わせるものとなっている。
リール制御手段130は、リールセンサ2A(図2参照)の検出信号に基づき回転リール61〜63の回転角度を把握しつつ、停止スイッチ31〜33の作動時点(停止スイッチ31〜33の操作が検出された時点=停止操作のタイミング)での回転リール61〜63の回転角度から、有効ライン上に位置している図柄を特定すること(以下図柄参照という)ができるようになっている。そして、リール制御手段130は、停止操作がされた時点において所定位置(例えば上段位置)にある回転リール61〜63の図柄を基準図柄として、回転リール61〜63の回転角度が前記基準図柄をあらかじめ定められたコマ数(最大スベリコマ数、例えば4コマ)だけ回転方向に移動させたコマ数(引き込み可能コマ数、例えば5コマ)の範囲内となるように、回転リール61〜63を停止させることができる。
本実施の形態では、役についての優先順位が「リプレイ>小役>ボーナス」の順序で定められており、停止テーブルでは、ボーナスと小役が同時に当選している場合(ボーナス内部中に小役が当選した場合)には小役に対応付けられた小役図柄を優先的に有効ライン上に引き込み、ボーナスとリプレイが同時に当選している場合(ボーナス内部中にリプレイが当選した場合)にはリプレイに対応付けられたリプレイ図柄を優先的に有効ライン上に引き込むように形成されている。したがって、ボーナス内部中において、ボーナスに対応付けられたボーナス図柄が優先的に引き込まれるのは、役抽選の結果がハズレの場合のみとなる。しかし、本実施の形態においては、内部中テーブルのハズレの領域が無いので、ボーナス当選に係る遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、特定の場合(例えば所定の小役の当選時に、所定の打順かつ特定のタイミングで停止操作された場合)を除き、ボーナスが入賞する場合はない。
次に、「打順ベル」のいずれか、すなわち図5に示す「中ベル1」〜「右ベル6」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。
本実施の形態においては、「打順ベル」の領域に共通して含まれるベル1の図柄組合せを構成する図柄(ベル図柄)は、全ての回転リール61〜63において通常状態及びボーナス内部中における最大スベリコマ数(4コマ)を超える間隔をあけずに配置されている。また、「中ベル1」〜「中ベル6」の領域に共通して含まれるベル2の図柄組合せを構成する図柄と、「右ベル1」〜「右ベル6」の領域に共通して含まれるベル3の図柄組合せを構成する図柄は、個々の図柄組合せについてみると全ての回転リール61〜63において4コマを超える間隔をあけずに配置されているわけではないが、複数の図柄組合せを合わせると、全ての回転リール61〜63において4コマを超える間隔をあけずに配置されているものとなっている。つまり、ベル1〜3は、最大スベリコマ数が4コマに設定されている制御中(ボーナス作動中以外)においては、停止操作のタイミングに関わらず入賞可能な設定となっている。一方、「打順ベル」に含まれる、ベル4〜9のベル役の図柄組合せを構成する図柄には、回転リール61〜63のいずれかにおいて4コマを超える間隔をあけて配置されている図柄が含まれており、ベル4〜9が単独で当選したとしても目押しをしないと入賞できない設定となっている。そして、リール制御手段130は、ボーナス作動中以外において、役抽選により、いずれかの「打順ベル」が当選した場合には、停止操作の態様に応じて、当該領域に含まれるベル1〜9のいずれかのベル役に対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。これらの制御は、停止スイッチ31〜33の打順に応じて設けられている停止テーブルを参照して行われる。
遊技結果判定手段140は、停止スイッチ31〜33の操作によって回転リール61〜63が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するためのものである。
具体的には、回転リール61〜63が停止したときに所定の記憶部に記憶される停止図柄の情報に基づき、有効ライン上に揃った図柄の組合せが、所定の役に対応付けられたものか否かを判断する。そして、所定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には入賞と判定し、その判定結果情報を、払出制御手段150及び内部抽選状態移行手段160及び遊技状態移行手段170に送信する。前述したように、入賞によるメダルの払い出し枚数は、規定数によって異なっており、内部抽選状態がボーナス作動中である場合には、規定数が2の場合に対応する払い出しを決定し、ボーナス作動中でない場合には、規定数が3の場合に対応する払い出しを決定する(図4参照)。小役が入賞した判定結果情報を受信した払出制御手段150は、ホッパーユニット3を作動させて入賞メダルの払い出し処理を行う。リプレイが入賞した判定結果情報を受信した投入制御手段110は自動ベット処理を行い、ボーナスが入賞した判定結果を受信した内部抽選状態移行手段160は、ボーナス作動中への移行準備処理を行い、ボーナスが当選した遊技でボーナスが入賞しなかった判定結果を受信した内部抽選状態移行手段160は、ボーナス内部中への移行準備処理を行う。
払出制御手段150は、遊技結果判定手段140の判定結果及び精算スイッチ40の操作に基づいて、ホッパーモータ3Bを作動させてホッパーユニット3からメダルを払い出させるものである。すなわち、遊技結果判定手段140が小役の入賞を判定した場合には、当該小役の入賞に応じたメダルを払い出させ、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ40の操作信号を入力したときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出させるようになっている。
なお、入賞により払い出されるメダルを、クレジットに電子的に貯留し、クレジットを超過する払い出し分をホッパーユニット3から払い出させるようにしてもよい。
内部抽選状態移行手段160は、内部抽選状態の移行を制御するものである。本実施の形態では、前述したように、内部抽選状態として、通常状態と、ボーナス内部中と、ボーナス作動中とが設けられている(図6(A)参照)。スロットマシンSの内部抽選状態は、初期状態(工場出荷時又は設定変更時)において通常状態に設定されており、内部抽選状態移行手段160は、通常状態中にボーナス(BB)が当選し当該遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、内部抽選状態をボーナス内部中に移行させる。また、ボーナス内部中においてボーナスが入賞すると、内部抽選状態をボーナス作動中に移行させる。そして、所定のボーナス終了条件(所定枚数を超える払い出し)に該当した場合には、内部抽選状態を通常状態に移行させる。そして、役抽選手段120が内部抽選状態に応じた役抽選テーブルを取得し役抽選を行うことにより、通常状態、ボーナス内部中、ボーナス作動中の各内部抽選状態が発動する。
遊技状態移行手段170は、遊技状態の移行を制御するものである。ここで、遊技状態とは、上記した内部抽選状態とは別カテゴリーの制御状態であって、メイン制御装置100の制御に基づくメイン演出(後述するフリーズ及び擬似遊技)やサブ制御装置200の制御に基づくサブ演出(後述する補助演出)の実行態様がそれぞれ異なる状態をいうものである。
本実施の形態では、図6(B)に示すように、遊技状態として、通常遊技状態(第一遊技状態)と、通常遊技状態よりも有利な特別遊技状態(第二遊技状態)と、特別遊技状態への移行を決定し易くなる特別遊技高確率状態(第一遊技状態、高確率状態)と、特別遊技への移行が許可されている(確定している)状態である特別遊技内部中と、が設けられている。
特別遊技状態は、サブ制御装置200の制御に基づき小役の入賞を補助する補助演出が行われる遊技状態(アシストタイム=AT)であって、ATによって単位期間あたりのメダルの獲得数を通常遊技状態よりも増大させるようにしたものである。特別遊技状態は、遊技又は擬似遊技において特定の図柄組合せ(「赤7・赤7・赤7」)が表示された場合に開始(他の遊技状態から移行)し、あらかじめ定められた回数(例えば70回)の遊技消化により終了(他の遊技状態へ移行)するようになっている。特別遊技状態は、役抽選の結果に基づくボーナスとは異なる有利状態であり、擬似的なボーナス(擬似ボーナス)として位置づけられる。また、本実施の形態では、特別遊技状態中(以下特別遊技中と省略)に所定条件を満たすと、当該特別遊技状態の終了後における特別遊技状態への移行の権利が保存(ストック)されるようになっている。
特別遊技内部中は、1回の遊技中において複数回(例えば最大5回)の擬似遊技を連続して実行可能となる技状態であって、擬似遊技において、特別遊技状態への移行契機となる図柄組合せを表示させることができるようになっている。
移行抽選手段171は、特別遊技高確率状態に移行させるか否かの高確率移行抽選、及び、特別遊技状態に移行させるか否かの特別遊技実行抽選を行うものである。移行抽選は、移行抽選用の乱数を取得し、移行抽選用の抽選テーブルを用いて、前述した役抽選と同様の手法で行われる。
具体的には、移行抽選手段171は、通常遊技状態中(以下通常遊技中と省略)において、役抽選の結果、所定の高確率移行契機役(例えば「スイカ」「チェリー」「リプレイ2」など)が当選した場合に、高確率移行抽選を行うとともに、特別遊技中において、所定の抽選契機役(例えば「スイカ」「チェリー」など)が当選した場合には、高確率移行抽選及び特別遊技実行抽選を行うようになっている。なお、特別遊技中の高確率移行抽選と特別遊技実行抽選は、単一の乱数を取得し単一の抽選テーブルを用いて同時に行われる。すなわち、高確率移行当選と、特別遊技実行当選と、ハズレの領域が規定された移行抽選用の抽選テーブルを用いて行われる。
次に、遊技状態移行手段170による遊技状態の移行について、図6(B)に基づき説明する。
スロットマシンSの遊技状態は、初期状態において通常遊技状態に設定されており、通常遊技中においては、上述したように、高確率移行契機役の当選時に高確率移行抽選が行われる。遊技状態移行手段170は、通常遊技中において高確率移行抽選に当選した場合には、遊技選状態を特別遊技高確率状態に移行させる。また、通常遊技中において、役抽選の結果「リプレイ3」が当選し、当該遊技でリプレイ3に対応付けられた「赤7・赤7・赤7」の図柄組合せ(赤7揃い)を表示させることができた場合には、遊技選状態を特別遊技状態に移行させる。一方、「リプレイ3」の当選時に赤7揃いを表示できなかった場合には、遊技状態を特別遊技内部中に移行させる。なお、「リプレイ3」の当選時に赤7揃いを表示できない場合には、「赤7・赤7・リプレイ」、「赤7・リプレイ・リプレイ」のようなリプレイ3に対応付けられた赤7揃い以外のいずれかの図柄組合せが必ず有効ライン上に表示されてリプレイ3が入賞するようになっている。赤7揃い以外のいずれかの図柄組合せのうち、「赤7・赤7・リプレイ」などは、赤7揃いを表示できない場合に表示されるいわゆるリーチ目として位置づけられる。
特別遊技中においては、サブ制御装置200の制御に基づき、「打順ベル」の当選時にベル1を入賞させるための正解打順が報知される補助演出(ベルナビ)が行われる。また、上述したように、所定の抽選契機役の当選時に高確率移行抽選及び特別遊技実行抽選が行われる。遊技状態移行手段170は、高確率移行抽選に当選した場合には、高確率移行フラグをセット(ON)してその旨を記憶し、特別遊技実行抽選に当選した場合には、ストックカウンタ173の記憶値を1加算させる。
ここにおいて、上記した各遊技状態の移行は、内部抽選状態の移行とは無関係に制御されるものであるが、本実施の形態では、スロットマシンSの内部抽選状態は、初期状態からボーナス(BB)が当選するまでを除きほぼ常にボーナス内部中であるため、特別遊技高確率状態や、特別遊技状態は、ほぼボーナス内部中において発動するものとなっている。
擬似遊技制御手段180は、擬似遊技の実行を制御するものである。擬似遊技は、後述するフリーズの設定がされているときに擬似的に進行する遊技であって、スタートスイッチ20の操作に基づき回転リール61〜63を擬似的に回転させ、擬似的に回転している回転リール61〜63を、それぞれに対応する停止スイッチ31〜33の操作に基づき擬似的に停止させるように設定されたものである。そして、擬似遊技制御手段180は、図2に示すように、実行抽選手段181、フリーズ設定手段182の各手段を備えている。実行抽選手段181は、擬似遊技を開始させるか否かの擬似遊技実行抽選を行うものである。フリーズ設定手段182は、所定の契機で、本来の遊技の進行が停止した状態となるフリーズ状態を設定するものである。
以上のように、擬似遊技では、本来の遊技と同様の操作手順で本来の遊技と同様の回転リール61〜63の挙動が実現されるが、あくまでも、フリーズ中に操作スイッチの操作信号に基づいて行われる、メイン制御装置100の制御に基づくメイン演出の一態様として位置づけられる。
そして前記フリーズ設定手段182は、スタートスイッチ20の操作時に、擬似遊技実フラグがONとなっている場合に、本来の遊技の進行が停止するフリーズを発生させる。そして、リール制御手段130は、フリーズ設定手段182がフリーズを発生させることを契機に、回転リール61〜63の擬似回転及び擬似停止による擬似遊技を進行させるようになっている。フリーズ設定手段182がフリーズを発生させることを、フリーズの設定という。
なお、本実施の形態では、擬似遊技が行われる場合には、特別遊技状態への移行が確定するものであることから、擬似遊技実行抽選は、特別遊技状態への移行を決定する抽選と同義である。
また、1回の擬似遊技の終了後、フリーズ設定手段182が後述する擬似遊技の継続を決定した場合には、回転リール61〜63の擬似停止中にスタートスイッチ20の操作信号を受け付け、これに基づきリール制御手段130はリールモータM1〜M3に駆動信号を出力するが、役抽選手段120は役抽選を行わない。
また、フリーズ中にベットスイッチ10の操作信号を受け付け、擬似遊技においてベットスイッチ10の操作に基づきベット表示部11に擬似的なベット表示がされるように形成してもよい。
そして、外部信号出力装置は、遊技状態が特別遊技状態に移行した場合には特別遊技作動信号を出力し、遊技状態が特別遊技状態から他の遊技状態に移行した場合には特別遊技作動信号の出力を停止するものとなっている。
サブ制御装置200は、メイン制御装置100から出力されるコマンドやデータ(遊技制御情報)に基づいて、画像表示部70やランプ80やスピーカ90等を制御するためのものである。メイン制御装置100がサブ制御装置200に出力する遊技制御情報としては、スタートスイッチ20等の操作スイッチの操作に関する情報や、役抽選の抽選結果に関する情報や、回転リール61〜63の回転及び停止に関するリールユニット2の作動情報や、停止図柄の表示態様などの遊技結果又は擬似遊技結果に関する情報(遊技結果情報、擬似遊技結果情報)や、遊技状態の移行に関する情報(特別遊技作動信号の出力に関する情報を含む)や、擬似遊技の実行回数に関する情報などがある。
(演出実行制御手段210)
演出実行制御手段210は、画像表示部70やランプ80やスピーカ90等の演出装置の作動を制御するためのものであり、図示しない演出決定手段の決定に基づき、ROMに記憶されている演出データをもとに、AT中の打順ナビや、特別遊技状態の確定報知や、入賞の報知や、遊技状態に応じたその他の演出を行わせる。
特別遊技状態の確定報知は、画像表示部70等により、特別遊技状態への移行が確定している旨を遊技者に告知するものである。演出実行制御手段210は、特別遊技内部中において、メイン制御装置100から、擬似遊技の実行回数が3回となった場合に出力される特別遊技確定信号を入力した場合に、特別遊技状態の確定報知を行わせる。
上記構成を有するスロットマシンSの、1回の遊技における作動の概略を、図7のフローに基づき説明する。
まず、規定数のメダルがベットされている場合にスタートスイッチ20がONとなる(操作信号を入力する)ことに伴って、役抽選処理が行われるとともに、役抽選に伴う処理が行われる(S100〜S103)。役抽選に伴う処理は、遊技状態に応じて所定の移行抽選や擬似遊技のストックを行う処理である。次に、回転リール61〜63の回転開始処理が行われ(S104)、いずれかの停止スイッチ31〜33がONとなった場合には、対応する回転リール61〜63について回転停止処理が行われる(S105、S106)。全ての回転リール61〜63が停止するまでS105〜106が繰り返され(S105〜S107)、全ての回転リール61〜63が停止した場合には、遊技結果判定処理が行われる(S108)。具体的には、小役が入賞したと判定された場合には対応するメダルの払い出し処理を行い、ボーナスが入賞したと判定された場合にはボーナス作動中に移行するための準備処理(ボーナステーブルの取得等)を行う。また、リプレイが入賞したと判定された場合には、再遊技の作動の処理を行う。その後、遊技状態移行判定処理が行われる(S109)。そして、1回の遊技を終了する。
まず、通常遊技中である場合(S200でYes)には、役抽選の結果、所定の高確率移行抽選契機役(「スイカ」「チェリー」)が当選していること(S201でYes)を条件に、高確率移行抽選処理が行われる(S202)。そして、役抽選に伴う処理を終了する。
また、特別遊技高確率中である場合(S203でYes)には、役抽選の結果、いずれかの小役(いずれかの「打順ベル」「スイカ」「チェリー」)が当選していること(S204でYes)を条件に、擬似遊技実行抽選処理が行われる(S205)。擬似遊技実行抽選において、抽選結果の「実行」が当選した場合(S206でYes)には、擬似遊技実行フラグがONとされ(S209)、役抽選に伴う処理を終了する。また、抽選結果の「予約」が当選した場合(S207でYes)には、擬似遊技予約フラグがONとされ(S208)、役抽選に伴う処理を終了する。特別遊技高確率中において、小役が当選しておらず(S204でNo)、擬似遊技実行抽選で「実行」も「予約」も当選しなかった場合(S206、207でNo)には、そのまま役抽選に伴う処理を終了する。
まず、擬似遊技実行フラグがONとなっている場合(S400でYes)には、擬似遊技実行処理が行われる(S401)。なお、擬似遊技の終了時には、全ての回転リール61〜63は停止状態になっている。その後、ウエイト時間が経過していることを条件に、リールモータM1〜M3に駆動信号が出力されて回転リール61〜63の通常回転処理が行われる(S402、S403)。なお、擬似遊技実行フラグがONとなっていない場合(S400でNo)には、擬似遊技実行処理は行われない。回転リール61〜63の回転開始後、所定の停止可能要件が満たされたことを条件に、停止スイッチ31〜33の操作無効状態が解除される(S404、S405)。ここでの停止可能要件とは、回転リール61〜63の回転速度が定常回転速度に達し、全ての回転リール61〜63についてスタートインデックスが検知されることにより、図柄参照が可能な状態となったことである。そして、回転リール回転開始処理を終了する。
また、擬似遊技終了後に回転リール61〜63を回転させる際に、各リールモータM1〜M3に駆動信号を出力するタイミングを異ならせたり、加速度を異ならせたりして、擬似遊技の結果表示された図柄組合せをランダムにばらけさせるようにしてもよい。この場合、擬似遊技と本来の遊技との見分けがつかないように、本来の遊技においても、回転リール61〜63を回転させる際に、上記と同様の処理を行うようにしてもよい。あるいは、擬似遊技終了後、擬似遊技開始前の図柄組合せを再現させる処理を行うようにしてもよい。なお、擬似遊技終了後に本来の遊技とは異なる回転開始処理を行うように形成した場合には、擬似遊技と本来の遊技との見分けがついてしまうが、擬似遊技が発生した時点で特別遊技状態への移行が確定しているので、擬似遊技であることが判明しても、遊技者に不測の不利益を与えることはない。
まず、フリーズ設定手段182によりフリーズの設定がされ(S500)、遊技状態に応じた抽選結果が取得される(S501)。すなわち、特別遊技高確率中においては「リプレイ4」、特別遊技内部中においては「リプレイ3」が当選したものとして、停止制御に用いる停止テーブルの設定が行われる。そして、回転リール61〜63を擬似回転させる擬似回転処理が行われ(S502)、いずれかの停止スイッチ31〜33がONとなれば、取得された抽選結果に応じた回転リール61〜63を擬似停止させる擬似停止処理が行われる(S503、S504)。そして、全ての回転リール61〜63が擬似停止した場合(S505でYes)には、擬似遊技結果判定処理が行われる(S506)。続いて、擬似遊技継続判定処理が行われ(S507)、擬似遊技を継続すると判定された場合(S508でYes)には、再び回転リール61〜63の擬似回転を開始する(S502)。一方、擬似遊技を継続すると判定されなかった場合(S508でNo)には、フリーズが解除されるとともに、擬似遊技実行フラグがOFFとされ(S509)、擬似遊技実行処理を終了する。
まず、遊技状態が特別遊技高確率中である場合(S600でYes)には、擬似遊技の継続が決定され、特別遊技内部中の設定が行われる(S601)。特別遊技内部中の設定とは、遊技状態を特別遊技内部中にするための処理であり、遊技状態が特別遊技内部中である旨を記憶することや、遊技カウンタ171(擬似遊技カウンタ)のセットなどが含まれる。ここで、1回の擬似遊技の終了時に遊技状態が特別遊技高確率状態である場合とは、擬似遊技実行抽選の当選に基づく擬似遊技が行われた場合である。このように、特別遊技高確率中に擬似遊技実行抽選の当選に基づく擬似遊技が行われた場合には、フリーズ中に遊技状態が特別遊技内部中に移行して、擬似遊技が連続して実行されるものとなる。
また、上記において、記憶値が「5」となっていない場合(S605でNo)にも、擬似遊技の継続が決定され(S609)、記憶値が「5」となった場合(S605でYes)には、擬似遊技の終了が決定され、赤7図柄を自動的に揃える処理が行われる(S606)。赤7図柄を揃える処理は、擬似停止している回転リール61〜63のうち、赤7図柄が有効ライン上に停止していない回転リール61〜63のリールモータM1〜M3に駆動信号を出力して自動的に擬似回転させ、赤7図柄が有効ライン上に位置するように擬似停止させることにより行われる。赤7図柄を有効ライン上に移動させる際、回転リール61〜63を逆回転させてもよい。そして、特別遊技状態の設定が行われるとともに、特別遊技作動信号が出力され(S607)、スタートスイッチ20がONとなること(S610でYes)を契機に、擬似遊技継続判定処理を終了する。
また、上記フローでは、赤7揃いが表示されずに擬似遊技カウンタの記憶値が「5」となった場合に、擬似停止している回転リール61〜63を擬似回転させて、いったん擬似停止させた停止位置を移動させることにより赤7揃いを表示させているが、擬似遊技カウンタの記憶値が「4」となった場合に、次回の擬似遊技の停止処理において、停止スイッチ31〜33の操作タイミングに関わらず、赤7図柄を有効ライン上に引き込んで擬似停止させ、赤7揃いを強制的に表示させるようにしてもよい。あるいは、回転リール61〜63を擬似回転させる前に擬似遊技カウンタの加算を行うようにして、記憶値が「5」となった場合に、当該擬似遊技の停止制御で、赤7揃いを強制的に表示させるようにしてもよい。
まず、当該遊技で高確率移行抽選に当選していた場合(S800でYes)には、特別遊技高確率状態の設定が行われる。特別遊技高確率状態の設定とは、遊技状態を特別遊技高確率状態にするための処理であり、遊技状態が特別遊技高確率状態である旨を記憶することや、遊技カウンタ171(高確率遊技カウンタ)に残り遊技回数をセットすることなどが含まれる。そして、通常遊技中の判定処理を終了する。
また、当該遊技の役抽選で「リプレイ3」が当選していた場合(S802でYes)において、遊技の結果、赤7揃いが表示された場合(S803でYes)には、特別遊技状態の設定が行われ、特別遊技作動信号が出力される(S804)。一方、赤7揃いが表示されなかった場合には、特別遊技内部中の設定が行われ(S805)、擬似遊技実行フラグがONとされる(S806)。そして、通常遊技中の判定処理を終了する。
なお、高確率以降抽選に当選しておらず(S800でNo)、「リプレイ3」も当選していない場合(S802でNo)には、そのまま通常遊技中の判定処理を終了する。
まず、当該遊技の役抽選で「リプレイ2」が当選していた場合(S900でYes)には、特別遊技内部中の設定が行われるとともに、擬似遊技実行フラグがONとされる(S908)。すなわち、特別遊技高確率中に「リプレイ2」が当選した場合には、当該遊技でチャンス目(「リプレイ・リプレイ・ベル」)が表示された後、次遊技で赤7揃いを表示可能とする擬似遊技が行われることとなる。
また、当該遊技の役抽選で「リプレイ3」が当選していた場合(S901でYes)において、遊技の結果、赤7揃いが表示された場合(S902でYes)には、特別遊技状態の設定が行われ、特別遊技作動信号が出力される(S903)。一方、赤7揃いが表示されなかった場合には、特別遊技内部中の設定が行われる(S904)。この際、擬似遊技予約フラグがONとなっている場合(S905でYes)には擬似遊技予約フラグがOFFとされたうえで(S906)、擬似遊技実行フラグがONとされる(S907)。そして、特別遊技高確率中の判定処理を終了する。
まず、残り遊技回数すなわち特別遊技カウンタの記憶値が1減算され(S1000)、残り遊技回数が0になっていない場合(S100でNo)には、そのまま特別遊技中の判定処理を終了する。一方、残り遊技回数が0になった場合(S100でYes)において、ストックカウンタ173の記憶値が1以上である場合、すなわち特別遊技のストックが1以上ある場合(S1002でYes)には、ストックカウンタ173の記憶値が1減算されて(S1003)、特別遊技作動信号の出力が停止されるとともに特別遊技内部中の設定が行われ(S1004)、擬似遊技実行フラグがONとされる(S1005)。これにより、特別遊技状態が終了した次遊技で、赤7揃いを表示可能な擬似遊技が行われるものとなり、擬似遊技で赤7揃いを表示できた場合には、特別遊技状態が連続して発生するものとなる。特別遊技中の判定処理を終了する。
以上のように、本実施の形態では、内部抽選状態がほとんど常にボーナス内部中(特定の内部抽選状態)である仕様において、ATにより出玉を増やす有利状態としての特別遊技状態(擬似ボーナス)を設け、特別遊技状態への移行が確定し易くなる特別遊技高確率状態においては、特別遊技状態への移行が決定される契機となり得る図柄組合せ、いわゆるチャンス目(第三の図柄組合せ)を表示可能な抽選結果が発生(「リプレイ2」が当選)した場合に、特遊技状態への移行を確定させることに加え、所定契機(小役の当選時)に行われる擬似遊技実行抽選に当選した場合にも、擬似遊技においてチャンス目を表示可能にするとともに特遊技状態への移行を確定させるようにしている。これにより、役抽選の抽選結果に関わらず、チャンス目を表示可能となり、特別遊技高確率状態と通常遊技状態とで内部抽選状態は同一であるにもかかわらず、特別遊技高確率状態において、見た目上、チャンス目の出現確率が上昇するものとなる。
また、特別遊技状態がストックされている場合、特別遊技状態の終了後、特別遊技内部中に移行するが、この場合の特別遊技内部中は、特別遊技状態の最後の遊技が終了した次遊技でのフリーズ(擬似遊技)の期間(スタートスイッチ20の操作から本来の停止操作が有効となるまでの期間)であるので、実質的には、特別遊技状態での本来の遊技の終了後、次遊技から連続して特別遊技での本来の遊技が開始されるものとなる。すなわち、次の特別遊技状態に移行するまでの準備期間や潜伏期間を設ける必要がない。このため、それらの期間中にメダルを消費することがなくなり、獲得メダルの増加スピードを鈍らせることなく、特別遊技状態を連荘させることができる。
なお、特別遊技状態がストックされている場合、特別遊技状態が終了した次遊技以降にフリーズを発生させるようにしてもよい。本実施の形態では、擬似遊技では必ずリプレイに対応付けられた図柄組合せが表示されるようになっているので、特別遊技状態の終了後、次遊技でリプレイに係る図柄組合せが表示されなかった場合には、その時点で特別遊技状態の連荘する可能性が否定されてしまい、遊技者をがっかりさせることになるからである。
上記した実施の形態におけるATは、小役を入賞させるための正解打順をナビするものとしていたが、ATの態様はかかる打順ナビが行われるものに限られず、当選している小役の種類を報知するものや、当選している小役を入賞させるための停止操作のタイミングをナビするものであってもよい。
また、特別遊技状態は複数種類あってもよい。例えば、「青7・青7・青7」の図柄組合せが表示された場合に移行する35回の遊技にわたる他の特別遊技状態を設けてもよい。
また、通常遊技状態の遊技回数が所定回数(例えば1000回)に達した場合に、特別遊技内部中に移行させるように形成してもよい。
また、上記した実施の形態では、特別遊技高確率中に擬似遊技実行抽選に当選した場合に特別遊技状態への移行が確定するようになっていたが、特別遊技高確率中の所定契機で行う特別遊技移行抽選に当選した場合に擬似遊技を行わせるようにしてもよい。その場合、特別遊技内部中の擬似遊技でリーチ目を強制的に表示させ(赤7が揃わないようにする)、その後赤7揃いを表示可能な制御に切り替えるようにしてもよい。
また、上記した実施の形態では、特別遊技高確率状態において擬似遊技実行抽選に当選した場合、当該遊技又は次遊技において擬似遊技を発生させるようにしていたが、擬似遊技を発生させる時期は、次遊技よりも後であってもよい。例えば5回の遊技終了後や、特別遊技高確率状態の遊技回数が所定回数(例えば10回目)になったことを契機として、擬似遊技を発生させるようにしてもよい。この場合、擬似遊技が開始されるまでの間に変則押しによるペナルティが発生することも考えられる。そこで、この間にペナルティが発生した場合には、「リプレイ2」が当選しても特別遊技内部中に移行させず、小役が当選しても擬似遊技実行抽選を行わないようにするとともに、高確率遊技カウンタのカウントを停止して擬似遊技が開始されるまでの期間を延期し、「特別遊技状態への移行が確定している通常遊技状態」を作り出さない措置をとることが望ましい。
あるいは、擬似遊技において、本来の遊技で役抽選の対象となっている役を再現するものの、例えば、引き込み制御において本来の遊技とスベリコマ数を異ならせるなど、擬似停止制御が本来の遊技と異なるように形成してもよい。
このように形成すると、チャンス目やリーチ目を察した遊技者が赤7図柄を狙って停止操作しても、制御D以外が選択されている場合には、赤7揃いが表示されないものとなるが、赤7揃いが表示されない場合の出目(例えばリーチ目)により特別遊技内部中であることを示唆できるので、赤7揃いが表示されなくても、特別遊技内部中を否定することにはならない。結果として、特別遊技内部中の出目のバリエーションを増やして、出目を楽しむようにすることができる。
また、特別遊技状態において擬似遊技を行わせる場合には、擬似遊技が実行された場合にも特別遊技カウンタの記憶値を減算するようにしてもよい。この場合において、特別遊技状態の最終遊技が擬似遊技であって、かつストックカウンタ173が記憶値を有している場合には、特別遊技状態の最終遊技(擬似遊技)に引き続き、特別遊技内部中の擬似遊技が行われる。すなわち、特別遊技状態の終了後、次遊技が開始される前に、特別遊技内部中に移行するという遊技状態の遷移が発生する場合がある。
さらに本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。
2 リールユニット
10 ベットスイッチ 20 スタートスイッチ
31〜33 停止スイッチ 61〜63 回転リール
100 メイン制御装置 120 役抽選手段
130 リール制御手段 160 内部抽選状態移行手段
170 遊技状態移行手段 173 ストックカウンタ(移行蓄積手段)
181 実行抽選手段 182 フリーズ設定手段
Claims (1)
- 外周面に複数の図柄が付された複数の回転リールと、
複数の回転リールを回転させるスタートスイッチと、
回転中の回転リールを個々に停止させる複数の停止スイッチと、
所定の図柄組合せが対応付けられた小役を含む複数の役について当選か否かの役抽選を行う役抽選手段と、
スタートスイッチの操作に基づいて回転リールの回転を制御し、停止スイッチの操作に基づいて回転している回転リールの停止を制御するリール制御手段と、を備え、
停止スイッチの操作に基づいて複数の回転リールが停止した状態において、小役に対応付けられた図柄組合せが所定の有効ライン上に表示された場合に入賞となり、遊技媒体が払い出される遊技機であって、
スタートスイッチが操作されてから停止スイッチの操作が有効とされるまでの間において、遊技の進行が停止した状態となるフリーズを発生させることができるフリーズ設定手段と、
小役の入賞を補助する補助演出を含む所定の演出を行わせることができる演出制御手段と、を備え、
役抽選の抽選態様の違いに基づく内部抽選状態のうちの、特定の内部抽選状態中の遊技状態として、第一遊技状態と、補助演出が行われることにより入賞による獲得遊技媒体が第一遊技状態よりも多くなる第二遊技状態と、を備え、
フリーズ設定手段がフリーズを発生させているフリーズ中に、リール制御手段が、回転リールを擬似回転させ擬似回転中の回転リールを停止スイッチの操作信号の入力に基づいて擬似停止させることにより、擬似的に遊技が進行する擬似遊技を実行させることができ、
第一遊技状態における所定条件の成立に基づいて、第二遊技状態への移行が許可され、
第二遊技状態への移行が許可されているときに、あらかじめ定められた第一の図柄組合せが表示された場合に、第二遊技状態に移行するように形成され、
リール制御手段は、第二遊技状態への移行が許可されている状態において実行される擬似遊技で、停止スイッチの操作信号の入力タイミングに基づいて第一の図柄組合せが表示されるように回転リールの擬似停止を制御するとともに、停止スイッチの操作信号の入力タイミングで第一の図柄組合せを表示できない場合には、第一の図柄組合せとは異なるあらかじめ定められた第二の図柄組合せが表示され得るように回転リールの擬似停止を制御可能に形成されていることを特徴とする遊技機。
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