JP2017127513A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技性を多様化して、遊技が単調にならないようにする。【解決手段】RT1状態から移行しRT1状態よりもリプレイ確率が高いRT3状態及びRT4状態と、RT4状態のみから移行可能でありRT1状態よりもリプレイ確率が高いRT5状態とを設け、RT3状態ではARTが実行され、RT5状態においてはAT状態へは移行しないが一定期間遊技状態が変動しないようになっている。高ベースのRT5状態への移行を保障するRT4状態への移行と、RT5状態よりもベースは低いがART状態に移行する可能性があるRT1状態への滞在の有無を、RT1状態における「打順リプレイD」の当選時の打順によって制御し、打順をナビする。ナビに従うか否かによって、複数の遊技態様の中から1の遊技態様を選択することができる。【選択図】図8

Description

この発明は、主として、小役の入賞を補助する補助演出によって出玉を増やすようにした遊技機に関するものである。
この種の遊技機、例えばスロットマシンは、役抽選の結果に基づくボーナスとは別の有利状態として、小役の入賞を補助する演出を行い、通常時よりも獲得利益を増やすようにしたアシストタイム(AT)を搭載している機種が多い。このようなATの態様として、入賞すると遊技媒体を投入しなくても次遊技を行うことができる役であるリプレイの当選確率が相対的に低い状態と高い状態とを設け、リプレイ確率が高く、遊技者の手持ちの遊技媒体数が目減りし難い状態で小役の入賞を補助する演出を行い、効率的に出玉を増やすようにしたアシストリプレイタイム(ART)が知られている。ARTでは、リプレイ確率の異なる複数の状態間の移動を、遊技状態の移行契機となる役(当選領域)の当選時における停止スイッチの操作順序(打順)によって管理し、ARTへの移行が決定している場合には、遊技状態の移行契機となる役の当選時に、リプレイ確率が高い遊技状態へ移行するための打順を遊技者に報知して、遊技状態を最も有利な状態に移行させる手法が採用されている。
例えば、特許文献1に記載の遊技機では、遊技状態として、通常状態と、通常状態よりも有利な複数のRT状態とが存在し、打順が対応付けられたリプレイ(打順リプレイ)と、打順が対応付けられた小役(択役)が設けられている。そして、RT状態において打順リプレイの当選時に正解の打順で停止操作された場合には、より有利なRT状態へ移行し、通常状態において択役の当選時に不正解の打順で停止操作された場合にはRT状態へ移行し、RT状態において打順リプレイの当選時に不正解の打順で停止操作された場合には、RT状態よりも不利な通常状態へ移行する。そして、特定時(AT中)には、打順リプレイや択役の正解の打順をナビすることにより、いつでも有利なRT状態へ移行可能であることが記載されている。
特許5540187号公報
上述のような、複数の遊技状態間を移行するように形成された遊技機では、遊技状態の移行条件や移行ルートを種々工夫することにより、様々な遊技性を作り出すことができる。
本発明は、上記した従来技術を踏まえた上で、主としてAT(ART)によって出玉を増やす遊技機であってリプレイ確率の異なる複数の遊技状態を有する遊技機において、遊技性を多様化して、遊技が単調にならないようにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下のような構成を有する。なお、以下の記載中、括弧内の記載は、本発明の実施の形態に対応する内容を表すものであり、本発明の発明特定事項を限定するものではない。
本発明に係る遊技機(スロットマシンS)は、外周面に複数の図柄が付された複数の回転リール61〜63と、前記複数の回転リール61〜63を回転させるスタートスイッチ20と、回転中の前記回転リール61〜63を個々に停止させる複数の停止スイッチ31〜33と、所定の図柄組合せが対応付けられた、小役及びリプレイを含む複数種類の役について、当選か否かの役抽選を行う役抽選手段120と、前記スタートスイッチ20の操作信号の入力に基づき前記回転リール61〜63の回転を制御し、前記停止スイッチ31〜33の操作信号の入力に基づき回転中の前記回転リール61〜63の停止を制御するリール制御手段130と、前記スタートスイッチ20の操作により回転開始した前記複数の回転リール61〜63が前記停止スイッチ31〜33の操作により全て停止したときに、役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されることに基づいて入賞と判定する入賞判定手段140と、前記役抽選手段120の抽選態様の違いに基づく複数の遊技状態間で遊技状態を移行させる制御を行う遊技状態移行手段160と、前記小役のうちの特定小役(ベル1)の入賞を補助する補助演出(ベルナビ)が行われる補助演出状態(ART状態)の開始及び終了を制御し、所定の開始条件の成立(例えば「レア役リプレイ」など特定役の当選)に基づいて、前記補助演出状態の開始を決定可能(AT移行抽選を実行可能)に形成された補助演出制御手段(AT制御手段170)と、を備えている。
また、この遊技機では、遊技状態として、前記小役及びリプレイがそれぞれ所定の確率で当選するように設定された第1遊技状態(RT1状態)と、前記小役が前記第1遊技状態と同等の確率で当選し、前記リプレイの抽選態様が前記第1遊技状態とはそれぞれ異なる第2遊技状態(RT3状態)、第3遊技状態(RT4状態)及び第4遊技状態(RT5状態)と、が少なくとも設けられている。
また、前記役抽選手段120は、前記第2遊技状態及び前記第4遊技状態において、前記リプレイが前記第1遊技状態よりも高確率で当選するように役抽選を行い、前記第1遊技状態では、前記役抽選において、少なくとも、前記リプレイのうちの第1リプレイ(リプレイ2)を含む複数のリプレイが重複して当選状態となる第1リプレイ重複当選態様(打順リプレイA1〜A6)、及び前記リプレイのうちの第2リプレイ(リプレイ4)を含む複数のリプレイが重複して当選状態となる第2リプレイ重複当選態様(打順リプレイD1〜D3)が当選するように役抽選を行う。
また、前記リール制御手段130は、前記第1又は第2リプレイ重複当選態様の当選時に、前記停止スイッチ31〜33が各当選に対してあらかじめ設定された操作態様で操作されたか否かに基づいて、入賞するリプレイが異なるように前記回転リール61〜63の停止を制御するようになっている。
そして、前記遊技状態移行手段160は、前記第1遊技状態において、前記第1リプレイが入賞した場合には、(例えばもう1つの遊技状態を経由して)遊技状態を前記第2遊技状態へ移行させることができ、前記第1遊技状態において、前記第2リプレイが入賞した場合には、遊技状態を前記第3遊技状態へ移行させる。また、前記第3遊技状態において遊技状態を前記第4遊技状態へ移行させるための移行契機(例えば打順リプレイ不正解など)が発生した場合には、遊技状態を前記第4遊技状態へ移行させ、前記第2遊技状態及び前記第4遊技状態において、遊技状態を前記第1遊技状態へ移行させるための移行契機(例えばブランク表示や打順リプレイ不正解や所定回数の遊技消化など)が発生した場合には、遊技状態を前記第1遊技状態へ移行させることができる。そして、前記第3遊技状態へは前記第1遊技状態からのみ移行させるとともに、前記第4遊技状態へは、前記第3遊技状態からのみ移行させる。
そして、前記補助演出制御手段は、前記補助演出状態の開始を決定し、かつ遊技状態が前記第2遊技状態へ移行した場合に、前記補助演出状態を開始させることができるように形成されていることを特徴とする。
ここで、第2遊技状態(RT3状態)及び第4遊技状態(RT5状態)は、他の遊技状態(第1遊技状態及び第3遊技状態)と比べると、入賞により遊技媒体が払い出される小役の当選確率は等しいものの、入賞により遊技媒体の投入なしに次遊技を行うことができるリプレイの当選確率が高く設定されている。すなわち、他の遊技状態よりも手持ちの遊技媒体の目減りが少なく、一定期間において投入した総遊技媒体数に対する払い出された総遊技媒体数の比率(出玉率)の下限値(ベース)が高い遊技状態となっている。また、第2遊技状態は、補助演出状態(ART状態)が発動する遊技期間であるが、第4遊技状態は、補助演出状態が発動しない遊技期間である。
このように、ベースが高いが補助演出状態(ART)による出玉増加は期待できない第4の遊技態様(RT5状態)と、ベースが低いが第2遊技状態への移行可能性がありARTによる出玉増加を期待できる第1の遊技態様(RT1状態)という、出玉の態様が異なる2つの遊技態様が作り出され、遊技態様を豊富にして遊技性を向上させることができる。
また、本発明では、遊技状態の移行ルートとして、第1遊技状態から第2遊技状態へ移行するルートと、第1遊技状態から第3遊技状態を経て第4遊技状態へ移行するルートとが設けられている。そして、高ベースの第4遊技状態への移行を保障する第3遊技状態への移行と、第4遊技状態よりもベースが低いもののARTが発動する第2遊技状態に移行する可能性がある第1遊技状態への滞在の有無を、第1遊技状態におけるリプレイ重複当選態様の当選時における停止操作の態様(打順や操作タイミング)によって制御している。これにより、異なる2つの遊技態様間の変動を、遊技者の停止操作に基づいて実現させることができ、遊技態様の変動に遊技者を関与させることにより遊技の興趣を高めることができる。
また、本発明では、第1遊技状態から第3遊技状態を経由して第4遊技状態へ移行するとともに、第1遊技状態と第3遊技状態間でも移行可能に形成してあるので、第1遊技状態における操作ミスにより第3遊技状態へ移行した場合でも、第4遊技状態へ移行する前に、第3遊技状態から第1遊技状態に戻し、無駄な時間を過ごすことがないようにすることができる。これは、第4遊技状態が有限期間である(例えば一定回数の遊技が終了するまで他の遊技状態に移動しない)場合にはより効果的である。
さらに、本発明では、補助演出状態が実行される第2遊技状態の他に、ベースの高い第4遊技状態を設けたことにより、遊技全体のベースを一定範囲内に収めつつ、第1遊技状態や他の遊技状態のベースを低く抑えることができ、補助演出状態が実行される場合と実行されない場合との出玉の差を大きくして補助演出状態のパワーアップを図ったり、補助演出状態を開始させるか否かの抽選における当選確率を高めに設定することができるようになる。
ところで、本発明において、前記第4遊技状態では、前記補助演出状態の開始条件が、他の遊技状態よりも成立し難いように設定してもよい。ここで、「成立し難い」には、成立しない場合も含むものとする。例えば、AT移行抽選の契機となる特定役(レア役リプレイ)の当選確率を極めて低くし、もしくは当選しないようにして、第4遊技状態を、補助演出状態が発動し難い(発動しない)遊技期間とすることができる。
また、前記第2リプレイ重複当選態様が当選した場合には、前記第2リプレイの入賞を回避することができる前記停止スイッチ31〜33の操作態様で停止操作することを示唆する演出が行われるように形成してもよい。第2リプレイの入賞を回避すれば、遊技状態は第4遊技状態へ移行しないので、第1遊技状態を維持することができ、逆に、第2リプレイの入賞を回避しなければ、第4遊技状態へ移行する。これにより、遊技者の意思(演出の示唆に従うか否か)によって、複数の遊技態様の中から1の遊技態様を選択することができるという遊技性が生まれ、遊技が単調になるのを防止することができる。
本発明は、以上のように構成されているので、主としてAT(ART)によって出玉を増やす遊技機であってリプレイ確率の異なる複数の遊技状態を有する遊技機において、遊技性を多様化して、遊技が単調にならないようにすることができる。
本発明の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。 本発明の実施の形態であって、スロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、回転リールの図柄配列の一部を示す図である。 本発明の実施の形態であって、当選役の種類を示す表である。 本発明の実施の形態であって、役抽選テーブルの概念図である。 本発明の実施の形態であって、打順と入賞役の関係を示す表である。 本発明の実施の形態であって、打順と遊技状態の移行の関係を示す表である。 本発明の実施の形態であって、遊技状態の遷移を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、演出状態の遷移を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、ナビ演出の態様を示す図である。 本発明の実施の形態であって、メイン制御装置の制御に基づくスロットマシンの1遊技における遊技制御処理を示すフローチャートである。
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(スロットマシンS)
スロットマシンSは、図1に示すように、正面側(遊技者と対向する前面側)に開口部を有する方形の筐体Bと、この筐体Bの開口部を塞ぐ前扉Dを備えている。
筺体Bの内部には、スロットマシンSの作動を制御するための制御装置1、外周面に複数の図柄が付された3個の回転リール61,62,63を有するリールユニット2、メダルを貯留するとともに貯留されているメダルを払い出すためのホッパーユニット3、スロットマシンSに備えられた各種装置に電力を供給するための電源装置4等が設置されている。
前扉Dには、図1に示すように、3個の回転リール61〜63の図柄を視認可能な図柄表示窓Wが形成されている。そして、この図柄表示窓Wの下方であってスロットマシンSの高さ方向略中央部は、スロットマシンSを作動させるための操作スイッチが設けられたカウンター状の操作部Cとなっている。操作部Cの上面右端にはメダル投入口5が設けられ、操作部Cの上面左側には、スロットマシンSに電子的に貯留されているメダルであるクレジットメダルを、遊技を行うために投入されたメダルに代えるためのベットスイッチ10が設けられている。なお、操作部Cには、遊技者が演出内容を選択することができる演出スイッチを設けてもよい。
また、操作部Cの正面左側には、回転リール61〜63を回転開始させるためのスタートスイッチ20が設けられ、操作部Cの正面中央部には、3個の回転リール61〜63を個々に停止させるための3個の停止スイッチ31,32,33が設けられている。具体的には、左側に位置する停止スイッチ31は左側に位置する回転リール61を停止させるものであり、中央に位置する停止スイッチ32は中央に位置する回転リール62を停止させるものであり、右側に位置する停止スイッチ33は右側に位置する回転リール63を停止させるものである。操作部Cの正面左端には、クレジットを払い戻すための精算スイッチ40が設けられている。
前記ベットスイッチ10は、上下方向に移動可能なプッシュボタンを備え、ベットスイッチ10の筐体内部側には、押圧操作によるプッシュボタンの位置移動を検出する検知部が設けられており、検知部の検出信号がベットスイッチ10の操作信号として扱われるようになっている。
スタートスイッチ20は、上下方向に揺動可能なレバーを備え、スタートスイッチ20の筐体内部側には、押下操作によるレバーの位置移動を検出する検知部が設けられており、検知部の検出信号がスタートスイッチ20の操作信号として扱われるようになっている。
停止スイッチ31〜33は、前後方向に移動可能なプッシュボタンを備え、各停止スイッチ31〜33の筐体内部側には、押圧操作によるプッシュボタンの位置移動を検出する検知部がそれぞれ設けられており、検知部の検出信号が各停止スイッチ31〜33の操作信号として扱われるようになっている。
前扉Dにおいて図柄表示窓Wの上方には、液晶表示装置などの画像表示部70が設けられ、図柄表示窓Wの両側に位置する前扉Dの側部及び前扉Dの上端部には、電飾ランプ80が設けられている。また、前扉Dの下部には、メダルを貯留可能な下皿6が設けられているとともに、下皿6の奥壁には、ホッパーユニット3から払い出されたメダルを下皿6に排出するためのメダル排出口8と、メダル排出口8の両側に配置されたスピーカ90が設けられている。そして、メダル投入口5の下方であって前扉Dの裏側には、投入メダルを検知しメダルを判別するためのメダルセレクター7が設けられている。
リールユニット2は、図示しない枠体に固定された3個のリールモータM1,M2,M3(図2参照)と、各リールモータM1〜M3の駆動軸にそれぞれ固定された3個の回転リール61〜63と、各リールモータM1〜M3を駆動させるためのモータ駆動基板(図示せず)とを備えている。なお、図示しないが、リールモータM1には回転リール61が固定され、リールモータM2には回転リール62が固定され、リールモータM3には回転リール63が固定されている。
リールモータM1〜M3は、ステッピングモータであって、図示しないが、駆動軸に連結されたロータと4相のコイルを備えており、コイルが順次励磁されることにより、ロータが回転して駆動軸が回転し、駆動軸に固定された回転リール61〜63が回転するようになっている。4相のコイルは、モータ駆動基板に所定の駆動パルスが供給されることにより励磁し、駆動パルスのパルス数やパルス幅などが制御されることによって、回転リール61〜63に付されている図柄が図柄表示窓Wを上側から下側へ向けて通過するように回転リール61〜63を回転(正回転)させることができるとともに、回転リール61〜63を図柄単位で停止させることができるようになっている。
各回転リール61〜63の外周面には、図3に示すように、「白7」、「黒BAR」、「赤BAR」、「青BAR」、「リプレイ」、「スイカa」、「スイカb」、「ベル」、「チェリー」などの図柄が、1つの回転リールにつき21個ずつ付されている。ここで、回転リールに表示されている1図柄分の領域を1コマと称し、回転リール61〜63はそれぞれ、21個の図柄に対応して等分割された21コマを有している。そして、各回転リール61〜63の外周面に連続して配置されている3つの図柄が、図柄表示窓Wから視認可能となっている。
なお、図3は回転リール61〜63の図柄配列の一部を示している。図示していないが、白7図柄は、回転リール61、62にはそれぞれ1個ずつ配置され、回転リール63には図示するごとく2個配置されているものとする。また、黒BAR図柄、赤BAR図柄、青BAR図柄及びチェリー図柄は、各回転リール61〜63にそれぞれ1個ずつ配置されているものとする。また、スイカa図柄及びスイカb図柄は、各回転リール61〜63に配置されており、1のスイカa図柄と直近のスイカa図柄、1のスイカb図柄と直近のスイカb図柄との間が、それぞれ5コマ以上離れて配置されている箇所があるものの、スイカa図柄とスイカb図柄をあわせたスイカ図柄としては、各回転リール61〜63において、4コマ(後述する最大スベリコマ数)を超える間隔をあけずに配置されているものとする。そして、ベル図柄及びリプレイ図柄は、各回転リール61〜63において、4コマを超える間隔をあけずに配置されているものとする。
また、図柄表示窓Wを通して図柄を視認するための表示位置として、各回転リール61〜63について上段、中段、下段が設けられており、各回転リール61〜63の表示位置の組合せによって有効ラインが設定される。有効ラインとは、3個の回転リール61〜63の各表示位置にある縦3個横3個合計9個の図柄を1個ずつ繋いでできるライン(入賞ライン)のうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。本実施の形態においては、図1に示すように、各回転リール61〜63の中段に位置する図柄を結ぶ中段ラインL1が入賞ラインとして設定されている。
そして、本実施の形態では、1回の遊技を行うために、メダルを3枚ベットする(掛ける)ことが可能となっており、3枚のメダルをベットすると、上記した中段ラインL1が有効ラインとなるものである。そして、スロットマシンSは、スタートスイッチ20の操作によって回転開始し停止スイッチ31〜33の操作によって回転停止した回転リール61〜63の停止図柄により、役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示される(以下、このことを入賞という)と、役に応じた利益が付与されるようになっている。
(制御装置1)
制御装置1は、図示しないメイン基板ケースにメイン基板を収納したメイン基板ユニットと、図示しないサブ基板ケースにサブ基板を収納したサブ基板ユニットとから構成される。メイン基板及びサブ基板は、IC等の各種電子部品を搭載した制御基板であり、メイン基板はスロットマシンSの遊技に関する制御を行うメイン制御装置100(図2参照)を構成し、サブ基板は演出や報知に関する制御を行うサブ制御装置200(図2参照)を構成する。また、メイン制御装置100とサブ制御装置200との間では、メイン制御装置100からサブ制御装置200への一方へ向けてのみコマンドやデータが出力され、サブ制御装置200からメイン制御装置100へ向けてはコマンドやデータが出力されないようになっている。
(メイン制御装置100)
メイン制御装置100は、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作に基づき、回転リール61〜63の回転及び停止を制御するものである。
メイン制御装置100の入力側には、図2に示すように、メダルセンサ7A、リールセンサ2A、払い出しセンサ3A、ベットスイッチ10、スタートスイッチ20、停止スイッチ31〜33、精算スイッチ40が接続されている。ここで、メダルセンサ7Aは、図1に示すように、メダルセレクター7に設けられた検知部であって、メダル投入口5から投入されホッパーユニット3に移送されるメダルを検出するためのものである。リールセンサ2Aは、図示しないが、リールユニット2の枠体に設けられた検知部であって、回転リール61〜63に設けられたスタートインデックスを検出して回転リール61〜63の回転を検知するためのものである。払い出しセンサ3Aは、図示しないが、ホッパーユニット3に設けられた検知部であって、ホッパーユニット3のメダル払出装置から払い出されるメダルを検出するためのものである。
一方、メイン制御装置100の出力側には、図2に示すように、リールモータM1〜M3、ホッパーモータ3B、ブロッカー7B、ベット表示部11及びクレジット表示部12が接続されている。ホッパーモータ3Bは、図示しないが、メダル払出装置を駆動させるためのものである。ブロッカー7Bは、図示しないが、メダルセレクター7の内部を通過するメダルを、メダルセンサ7Aで検出される前にメダルセレクター7の外部に排出するためのメダルキャンセル装置である。排出されたメダルは、下皿6に払い戻される。ベット表示部11は、図1に示すように、図柄表示窓Wの下方に設けられた発光表示部であって、1回の遊技を行うために掛けた(ベットした)メダル数を発光する発光領域の数により表示するものである。クレジット表示部12は、同じく図柄表示窓Wの下方に設けられた7セグメント表示部であり、クレジットされているメダル数を数字で表示するものである。
メイン制御装置100を構成するメイン基板には、図示しないが、遊技に関するプログラムやデータが記憶されたROM、ROMに記憶されたプログラム等に基づいて遊技の進行に関する制御を行うメインCPU、読み書き可能であって遊技の進行に関する制御を行うためのデータ等を一時的に記憶するRWM、I/O等、種々の電子部品が備えられている。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、投入制御手段110、役抽選手段120、リール制御手段130、入賞判定手段140、払出制御手段150、遊技状態移行手段160、AT制御手段170の各手段として機能する。
(投入制御手段110)
投入制御手段110は、メダル投入口5からのメダルの投入又はベットスイッチ10の操作(以下投入操作という)と、入賞判定手段140の判定結果に基づいて、1回の遊技を行うためのメダルが掛けられた状態(ベット状態)を設定するためのものである。
具体的には、投入制御手段110は、メダル投入口5からメダルが投入されメダルセンサ7Aがメダルを検出することに伴って、規定数を限度として、検出された数のメダルをベットされたメダルとして取り扱い、ベット状態を設定する。ベット数はベット表示部11に表示される。規定数とは、1回の遊技に掛けることができるメダルの数であり、本実施の形態におけるスロットマシンSは規定数が3に設定されたいわゆる3枚掛け専用機である。また、規定数を超えてメダルが投入された場合には、所定数(50)を限度として、投入されたメダルがスロットマシンSに電子的に貯留(クレジット)されたものとして取り扱う。クレジット数はクレジット表示部12に表示される。なお、クレジット数が所定数に達した場合には、ブロッカー7Bが作動してメダル投入口5から投入されたメダルがキャンセルされるようになっている。
そして、投入制御手段110は、クレジットがされている状態でベットスイッチ10が操作されベットスイッチ10の操作信号が入力されることに伴って、規定数を限度として、クレジットされたメダルをベットされたメダルとして取り扱い、ベット状態を設定する。すなわち、ベットスイッチ10の操作信号の入力に伴い、クレジット表示部12に表示されている数値を規定数分だけ減じて表示するとともに、ベット表示部11に規定数のベット数を表示する。本実施の形態では、ベットスイッチ10を1回操作するごとに最大規定数のメダル(3枚)がベットされるマックスベットスイッチとして機能するように形成されているが、ベットスイッチ10を1回操作するごとに1枚のメダルがベットされるようにしてもよい。あるいは、1回操作するごとに1枚のメダルがベットされるシングルベットスイッチを別に設けてもよい。
さらに、投入制御手段110は、入賞判定手段140が後述するリプレイの入賞を判定した場合には、前回の遊技と同一のベット数で自動的にベット状態を設定する。投入制御手段110によって自動的にベット状態が設定されることを、再遊技の作動という。
(役抽選手段120)
役抽選手段120は、回転リール61〜63に付されている図柄による所定の図柄組合せが対応付けられた「役」について、当選か否かの役抽選を行うものであり、役抽選の結果、所定の抽選結果を導出するものである。そして、役抽選手段120は、図示しないが、乱数発生手段、乱数抽出手段、役抽選テーブル、判定手段及び当選状態設定手段を備えている。乱数発生手段は、一定時間に所定(例えば0から65535)の数字を繰り返してカウントするループカウンタであり、乱数抽出手段は、スタートスイッチ20の操作信号を入力したタイミングで、ループカウンタのカウント値を読み取って記憶するものである。ループカウンタは乱数を発生しているわけではないが、ループカウンタのカウント値を乱数抽出手段が読み取ることにより、ランダムな数値を抽出できるので、便宜上乱数発生手段というものとする。役抽選テーブルは、ループカウンタがカウントする数値(乱数発生手段の発生可能な全乱数値)を全領域として各役についての当選領域を規定したものである。判定手段は、カウント値抽出手段の読み取ったカウント値と役抽選テーブルの当選領域とを照合し、カウント値が所定の当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定(当選の抽選結果を導出)し、カウント値が不当選の領域に属する場合には、「ハズレ」を決定(ハズレの抽選結果を導出)するものである。当選状態設定手段は、判定手段が当選を決定した場合に、当該当選に対応する当選フラグを成立させることにより当選状態を設定するものである。なお、当選状態設定手段は、判定手段の判定結果に関わらず当選状態を設定する場合があるがこれについては後述する。
前記役としては、入賞により所定枚数のメダルが払い出される小役と、入賞により次遊技において投入操作を行うことなく再度の遊技を行えるリプレイと、入賞により次遊技からボーナス遊技が行われるボーナスとを備えている。
本実施の形態においては、図4に示すように、ボーナスとして、「スイカb・黒BAR・チェリー」の図柄組合せが対応付けられたBB(ビッグボーナス)が設けられている。BBが入賞すると、次の遊技からボーナス遊技としてのBB遊技が開始される。
BB遊技は、役抽選の抽選結果に関わらず小役が当選状態になるとともに、少なくとも1個の回転リールについて、後述するスベリコマ数が最大スベリコマ数よりも少ないコマ数以下となる特別遊技としてのCB遊技(チャレンジボーナス遊技)が連続して行われるものである。CB遊技は、1回の遊技消化で終了するものであり、BB遊技では、CB遊技が無条件で開始され、1回のCB遊技が終了すると、再び無条件で次のCB遊技が開始される。そして、BB遊技は、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数、例えば27枚を超えた場合に終了する。
前記リプレイとしては、図4に示すように、リプレイ1〜リプレイ8の8個が設けられている。各リプレイには、回転リール61〜63に付されているいずれかの図柄を組み合わせて構成される図柄組合せが対応付けられている。例えば、リプレイ1には、「リプレイ・リプレイ・ベル」など複数の図柄組合せが対応付けられており、リプレイ3には、「白7・白7・白7」など複数の図柄組合せが対応付けられている。リプレイ6には「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せが対応付けられており、リプレイ7には「チェリー・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せが対応付けられている。なお、図示していないが、リプレイ8には、所定の図柄組合せが対応付けられている。いずれかのリプレイが入賞すると、再遊技が作動し、当該遊技終了後の次遊技において、投入操作を行うことなくスタートスイッチ20が操作可能となる。
前記小役としては、図4に示すように、ベル1〜ベル6の6個のベル役と、特殊1役及び特殊2役が設けられている。各小役には、回転リール61〜63に付されているいずれかの図柄を組み合わせて構成される図柄組合せが対応付けられている。例えば、ベル1には「ベル・ベル・ベル」の図柄組合せが対応付けられており、ベル2には「ベル・リプレイ・スイカa」の図柄組合せが対応付けられており、ベル4には「スイカ・ベル・リプレイ」の図柄組合せが対応付けられている。また、特殊1役には、「青BAR・青BAR・青BAR」「青BAR・青BAR・スイカ」など18個の図柄組合せが対応付けられている。そして、ベル1については入賞により9枚のメダルが払い出され、ベル2〜ベル6については入賞により1枚のメダルが払い出されるようになっている。また、特殊1役は、入賞により13枚のメダルが払い出され、特殊2役は、入賞により14枚のメダルが払い出されるようになっている。
本実施の形態における役抽選テーブルの概念図を図5に示す。図5は、複数の役抽選テーブルに設定されている当選領域の有無を示したものであり、左欄に示した当選領域が含まれていることを丸印で表し、その当選領域が含まれていない場合には無印で表している。当選領域には不当選(ハズレ)も含まれる。
役抽選テーブルは、後述する遊技状態(図8参照)に応じて、複数設けられている。具体的には、図5に示すように、通常状態において用いられる通常テーブルと、RT1状態において用いられるRT1テーブルと、RT2状態において用いられるRT2テーブルと、RT3状態において用いられるRT3テーブルと、RT4状態において用いられるRT4テーブルと、RT5状態において用いられるRT5テーブルと、ボーナス内部中において用いられる内部中テーブルと、ボーナス作動中において用いられるCBテーブルと、が設けられている。そして、これらの複数のテーブル群が、出玉の設定ごとに設けられている。
ここで、スロットマシンSは、出玉の設定が設定1から設定6までランク分けされており、この設定の設定値の違いにより、役の当選確率が異なるようになっている。例えば、設定1よりも設定6の方が、役が当選する確率が大きくなるように形成されており、当選確率が高ければ、当然入賞の可能性も増えるので、設定値を調整することにより、その台の想定払い出しメダル量が変わってくる。そして、役抽選テーブルは、設定1〜6のそれぞれに対応して設けられており、設定が変更されたときには、設定値ごとに設けられた複数の抽選テーブルがまるごと変更されることになる。
各役抽選テーブルに設定されている当選の領域としては、単独の役から構成される当選領域である単独当選領域と、複数種類の役から構成される重複当選領域とがある。図5において、「BB」、「リプレイ」、「RT5リプレイ」、「ベル」、「特殊1」及び「特殊2」の当選領域は、それぞれ、BB、リプレイ6、リプレイ5、ベル1、特殊1、特殊2の単独当選領域である。一方、「打順リプレイA1」〜「打順リプレイD3」までの18個の当選領域(総称して「打順リプレイ」という)、及び「レア役リプレイ」は、複数のリプレイの重複当選領域であり、「打順ベル1」〜「打順ベル6」までの6個の当選領域(総称して「打順ベル」という)は、複数のベル役の重複当選領域である。
ところで、上述した「打順ベル1」〜「打順ベル6」の6個の重複当選領域に対しては、3個の停止スイッチ31〜33に基づく6通りの操作順序(打順)が、それぞれ割り当てられている。具体的には、「打順ベル1」の当選領域に対しては、左側の停止スイッチ31、中央の停止スイッチ32、右側の停止スイッチ33の順に操作する打順「左中右」が割り当てられ、「打順ベル2」の当選領域に対しては、左側の停止スイッチ31、右側の停止スイッチ33、中央の停止スイッチ32の順に操作する打順「左右中」が割り当てられている。また、「打順ベル3」の当選領域に対しては、中央の停止スイッチ32、左側の停止スイッチ31、右側の停止スイッチ33の順に操作する打順「中左右」が割り当てられ、「打順ベル4」の当選領域に対しては、中央の停止スイッチ32、右側の停止スイッチ33、左側の停止スイッチ31の順に操作する打順「中右左」が割り当てられている。そして、「打順ベル5」の当選領域に対しては、右側の停止スイッチ33、左側の停止スイッチ31、中央の停止スイッチ32の順に操作する打順「右左中」が割り当てられ、「打順ベル6」の当選領域に対しては、右側の停止スイッチ33、中央の停止スイッチ32、左側の停止スイッチ31の順に操作する打順「右中左」が割り当てられている。
なお、「左中右」「左右中」の打順を総称して左押し、「中左右」「中右左」の打順を総称して中押し、「右左中」「右中左」の打順を総称して右押しというものとする。
また、上述した「打順リプレイ」のうちの「打順リプレイA1」〜「打順リプレイA6」の6個の重複当選領域(あわせて「打順リプレイA」という)、及び「打順リプレイB1」〜「打順リプレイB6」の6個の重複当選領域(あわせて「打順リプレイB」という)に対しても、6通りの打順がそれぞれ割り当てられている。具体的には、「打順リプレイA1」「打順リプレイB1」の各当選領域に対しては「左中右」の打順が割り当てられており、「打順リプレイA2」「打順リプレイB2」の各当選領域に対しては「左右中」の打順が割り当てられている。また、「打順リプレイA3」「打順リプレイB3」の各当選領域に対しては「中左右」の打順が割り当てられ、「打順リプレイA4」「打順リプレイB4」の各当選領域に対しては「中右左」の打順が割り当てられている。そして、「打順リプレイA5」「打順リプレイB5」の各当選領域に対しては「右左中」の打順が割り当てられ、「打順リプレイA6」「打順リプレイB6」の各当選領域に対しては「右中左」の打順が割り当てられている。
さらに、上述した「打順リプレイ」のうちの「打順リプレイC1」〜「打順リプレイC3」の3個の重複当選領域(あわせて「打順リプレイC」という)、及び「打順リプレイD1」〜「打順リプレイD3」の3個の重複当選領域(あわせて「打順リプレイD」という)に対しては、3個の停止スイッチ31〜33に基づく3通りの打順が、それぞれ割り当てられている。具体的には、「打順リプレイC1」「打順リプレイD1」の各当選領域に対しては、左側の停止スイッチ31を最初に操作する打順「左」が割り当てられており、「打順リプレイC2」「打順リプレイD2」の各当選領域に対しては、中央の停止スイッチ32を最初に操作する打順「中」が割り当てられており、「打順リプレイC3」「打順リプレイD3」の各当選領域に対しては、右側の停止スイッチ33を最初に操作する打順「右」が割り当てられている。
割り当てられている打順が、各当選領域の当選に対する正解の打順となる。そして、前記重複当選領域のいずれかが当選した場合、正解の打順で停止スイッチ31〜33が操作されたか否かによって、入賞し得る役が変化するようになっているが、これについては後述する。
さて、図5では明記していないが、通常テーブル、RT1テーブル〜RT5テーブル(あわせてRTテーブルという)及び内部中テーブルにおける小役の当選領域の全領域に対する割合(当選確率)は、それぞれ同等に設定されている。例えば、「打順ベル」は約1/4の当選確率に設定され、「ベル」は約1/260の当選確率に設定され、「特殊1」及び「特殊2」はそれぞれ1/65536の当選確率に設定されている。なお、「打順ベル」のうち、「打順ベル1」〜「打順ベル6」はそれぞれ同等の当選確率(約1/23.4)に設定されている。また、通常テーブル、RTテーブルにおけるボーナスの当選確率も、それぞれ同等(例えば約1/16)に設定されている。
また、各役抽選テーブルにおけるリプレイの当選確率の合算値(リプレイ確率)は、通常テーブル、RT4テーブル及び内部中テーブルが約1/7.3、RT1テーブルが約1/7.29、RT2テーブル及びRT3テーブルが約1/1.48、RT5テーブルが約1/1.72に設定されている。
なお、「レア役リプレイ」は、他のリプレイに比べて当選確率が低く(例えば1/65程度)設定されている。
ここで、RT2テーブルが用いられるRT2状態、RT3テーブルが用いられるRT3状態、及びRT5テーブルが用いられるRT5状態においては、新たなメダル投入なしで遊技を行える再遊技の回数が増えるとともに、小役の当選確率は変化しないので、手持ちのメダルの目減りが少なくなり、一定期間において投入した総メダル数に対する払い出された総メダル数の比率(出玉率)の下限値(ベース)が、他の状態(通常状態、RT1状態)よりも高くなっている。また、RT2状態及びRT3状態は、RT5状態よりもベースが高くなっている。なお、RT5状態におけるリプレイ確率は、出玉率が100%を超えない程度に設定されているものとする。
そして、各役抽選テーブルにおいて抽選対象となるリプレイの当選領域の種類は、それぞれ異なるように設定されている。
具体的には、通常テーブルでは、「リプレイ」及び「レア役リプレイ」が抽選対象とされており、RT1テーブルでは「打順リプレイA」、「打順リプレイD」及び「レア役リプレイ」が抽選対象とされている。また、RT2テーブルでは「打順リプレイB」及び「レア役リプレイ」が抽選対象とされ、RT3テーブルでは「打順リプレイC」及び「レア役リプレイ」が抽選対象とされている。また、RT4テーブルでは「RT5リプレイ」のみが抽選対象とされ、RT5テーブル及び内部中テーブルでは「リプレイ」のみが抽選対象とされている。
なお、内部中テーブル及びCBテーブルではBBの当選領域が除外されており、RT2テーブル及びRT3テーブルでは不当選の当選領域が除外されている。CBテーブルには、「不当選」の領域のみが設けられている。
本実施の形態では、「BB」は比較的頻繁に当選するものの、1回のBBで払い出されるメダルの総数がそれほど多くない設定となっており、主として、後述するAT(アシストタイム)において獲得メダルを増やす仕様となっている。
上記した当選状態設定手段は、CB遊技以外の遊技が行われる場合において、前記役抽選手段120による役抽選の結果、小役が当選した場合には小役フラグ(ベル1フラグ、特殊1フラグなど)を成立させ、ボーナスが当選した場合にはボーナスフラグ(BBフラグ)を成立させ、リプレイが当選した場合にはリプレイフラグ(リプレイ1フラグなど)を成立させる。また、複数の役から構成される重複当選領域が当選した場合には、当該領域に含まれる全ての役に対応する当選フラグを成立させる。小役フラグ及びリプレイフラグは1回の遊技限りでリセットされるが、ボーナスフラグは、当該ボーナスが入賞するまでリセットされない。すなわち、ボーナス当選の場合には、当選状態が次の遊技以降に持ち越されるようになっている。さらに、当選状態設定手段は、CB遊技が行われる場合においては、役抽選の結果に関わらず、全ての小役フラグを成立させるようになっている。すなわち、CB遊技中は、役抽選の結果が不当選であっても、全ての小役(ベル1〜6、特殊1、特殊2)の当選フラグを成立させる。これにより、CB遊技中は全ての小役が当選状態に設定され、小役の入賞が容易な状態となる。
ちなみに、CBテーブルに、全ての小役が同時に当選する当選領域を設け、ボーナス作動中は、役抽選の抽選結果に基づいて、全ての小役が当選状態となるように形成してもよい。
なお、上記した役抽選テーブルの構成や当選確率は一例であって、上記した態様や数値に限られるものではない。例えば、RT2テーブルやRT3テーブルに「不当選」の当選領域が設けられていてもよく、RT4テーブルに「リプレイ」の当選領域が設けられていてもよく、RT4テーブルのリプレイ確率を、RT1テーブルと同等にしてもよい。また、「レア役リプレイ」の当選領域は、少なくともRT1テーブルにのみ設けられていればよい。また、「BB」の終了条件となる払出枚数を多め(例えば300枚)に設定し、「BB」の当選確率を低め(例えば1/1000)に設定してもよい。ボーナスは、小役の当選確率を高くすることにより小役を入賞し易くしたRB遊技(レギュラーボーナス遊技)が連続して行われる仕様としてもよい。
(リール制御手段130)
リール制御手段130は、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作信号に基づいて、回転リール61〜63の回転及び停止を制御するためのものである。以下、リール制御手段130による回転リール61〜63の回転制御及び停止制御について説明する。
(回転制御)
リール制御手段130は、スタートスイッチ20の有効な操作信号を入力した場合に、リールモータM1〜M3を駆動させて回転リール61〜63を回転させるものである。すなわち、規定数のメダルがベットされている状態でスタートスイッチ20の操作信号を入力した場合には、前遊技における回転リール61〜63の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、全ての回転リール61〜63を一斉に、あるいは所定の順番で回転開始させる。そして、全ての回転リール61〜63の回転速度が、停止スイッチ31〜33の操作を可能とするためにあらかじめ設定された定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度を維持する定常回転を行わせるものとなっている。
(停止制御)
リール制御手段130は、リールセンサ2A(図2参照)の検出信号に基づき回転リール61〜63の回転角度を把握しつつ、停止スイッチ31〜33の作動時点(停止スイッチ31〜33の操作が検出された時点=停止操作のタイミング)での回転リール61〜63の回転角度から、有効ライン上に位置している図柄を特定すること(以下図柄参照という)ができるようになっている。そして、リール制御手段130は、停止操作がされた時点において所定位置(例えば上段位置)にある回転リール61〜63の図柄を基準図柄として、回転リール61〜63の回転角度が前記基準図柄をあらかじめ定められたコマ数(最大スベリコマ数、例えば4コマ)だけ回転方向に移動させたコマ数(引き込み可能コマ数、例えば5コマ)の範囲内となるように、回転リール61〜63を停止させることができる。
具体的には、前記基準図柄を所定位置(上段位置)に停止させてもよい場合には、停止操作のタイミングで、リールモータM1〜M3の駆動を停止させるための停止信号を出力してそのまま回転リール61〜63を停止させる。また、基準図柄を所定位置に停止させることによって有効ライン上に停止させてはいけない図柄が停止することとなる場合には、停止信号を出力するタイミングを遅らせて、有効ライン上からその図柄を蹴飛ばす蹴飛ばし処理を行う。また、前記引き込み可能コマ数の範囲内に、当選した役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄(当選図柄)が含まれている場合には、停止信号を出力するタイミングを遅らせて、有効ライン上にその当選図柄を引き込む引き込み処理を行う。
リール制御手段130は、これらの処理を、回転リール61〜63の停止位置候補を特定するためのあらかじめ定められた優先順位に基づいて、基準図柄から何コマ分回転させて回転リール61〜63を停止させるかを役抽選の結果及び停止操作のタイミングに応じて図柄ごとにテーブル上に規定した停止テーブルを用いて行う。
本実施の形態では、役についての優先順位が「リプレイ>小役>ボーナス」の順序で定められており、停止テーブルでは、ボーナスと小役が同時に当選している場合(ボーナス内部中に小役が当選した場合)には小役に対応付けられた図柄を優先的に有効ライン上に引き込み、ボーナスとリプレイが同時に当選している場合(ボーナス内部中にリプレイが当選した場合)にはリプレイに対応付けられた図柄を優先的に有効ライン上に引き込むように形成されている。したがって、ボーナス内部中において、ボーナスに対応付けられた図柄が優先的に引き込まれるのは、役抽選の結果がハズレの場合のみとなる。
また、停止テーブルとしては、引き込み可能コマ数の範囲内で当選図柄を有効ライン上に引き込み、当選図柄以外の図柄を有効ライン上から蹴飛ばすように、回転リール61〜63の停止位置が規定された当選図柄引き込みテーブルと、引き込み可能コマ数の範囲内で、いかなる役に対応する図柄組合せも有効ライン上に揃わないように、回転リール61〜63の停止位置が規定されたハズレテーブルとが設けられている。停止テーブルは、3個の回転リール61〜63にそれぞれ対応して設けられており、先に停止した回転リール61〜63の停止図柄に応じて、未停止の回転リール61〜63の停止テーブルが選択されるようになっている。
ここで、CB遊技中においては、全ての小役フラグが成立している状態に対応した停止テーブルが用いられる。これにより、停止操作のタイミングによって、いずれの小役図柄でも、有効ライン上に引き込み可能となっている。また、CB遊技中においては、あらかじめ設定された少なくとも1個の回転リール(例えば左側の回転リール61)について、スベリコマ数が1コマ以下(1コマ又は0コマ)となるように対応された停止テーブルが用いられる。これにより、CB遊技中においては、少なくとも1個の回転リールについては、当選図柄の引き込みコマ数が最大1コマとなる。なお、CB遊技中は、配当が13枚の特殊1役及び配当が14枚の特殊2役が遊技毎に当選することになるので、特殊1役又は特殊2役を狙って入賞させることにより、ボーナス作動中において効率よくメダルを獲得することができる。また、特殊2役を2回連続して入賞させると27枚を超えるメダル(28枚)が払い出されてボーナス作動中が終了するが、特殊1役と特殊2役を入賞させると27枚のメダルが払い出されるのでもう1回CB遊技を行うことができ、最大41枚のメダルが払い出されて獲得メダルをより増加させることができる。
(重複当選領域当選時の停止制御)
次に、打順が設定された当選領域を含む重複当選領域が当選した場合の停止制御について詳述する。
まず、図5に示す「レア役リプレイ」が当選した場合には、停止スイッチ31の操作タイミングにより、左側の回転リール61においてチェリー図柄を有効ライン上に引き込める場合には、チェリー図柄を有効ライン上に引き込んで回転リール61を停止させる。すなわち、そのような停止位置が規定されている停止テーブルを用いて停止位置を決定し、決定した停止位置で回転リール61が停止するタイミングで、停止信号を出力する(以下同様)。また、中央の回転リール62、右側の回転リール63については、停止スイッチ32、33の操作タイミングにかかわらず、リプレイ図柄を有効ライン上に引き込んで回転リール62、63を停止させる。これにより、「チェリー・リプレイ・リプレイ」が有効ライン上に揃い、リプレイ7が入賞する。一方、回転リール61においてチェリー図柄を有効ライン上に引き込めない場合には、リプレイ図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる。これにより、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」が有効ライン上に揃い、リプレイ6が入賞する。このように、「レア役リプレイ」が当選した場合には、リプレイ6かリプレイ7のいずれかが入賞するものとなる。
(打順ベル当選時の停止制御)
次に、「打順ベル」のいずれか、すなわち図5に示す「打順ベル1」〜「打順ベル6」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。
本実施の形態において、最大スベリコマ数が4コマに設定されている制御中においては、ベル1、ベル4及びベル5は、停止操作のタイミングに関わらず入賞可能な設定となっている。一方、ベル2、ベル3及びベル6は、それらの役が単独で当選したとしても目押しをしないと入賞できない設定となっている。そして、リール制御手段130は、役抽選により、いずれかの「打順ベル」が当選した場合には、停止操作の態様に応じて、当該領域に含まれるベル1〜ベル5のいずれかのベル役に対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。
具体的には、役抽選により「打順ベル」の当選領域が当選した場合において、当選した当選領域に対して割り当てられている正解の打順で各停止スイッチ31〜33が操作された場合には、リール制御手段130は、図6に示すように、入賞により9枚のメダルが払い出されるベル1の図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、停止操作のタイミングに関わらずベル1が入賞する。
一方、その正解の打順以外の打順(不正解の打順)で各停止スイッチ31〜33が操作された場合には、リール制御手段130は、ベル1以外の、入賞により1枚のメダルが払い出されるいずれかのベル役に対応する図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。
すなわち、図6に示すように、「打順ベル1」「打順ベル2」の当選時に中押し又は右押しで停止操作された場合、「打順ベル3」の当選時に「中右左」又は右押しで停止操作された場合、及び「打順ベル4」の当選時に「中左右」又は右押しで停止操作された場合には、ベル4の図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、停止操作のタイミングに関わらずベル4が入賞して、1枚のメダルが払い出される。また、「打順ベル5」の当選時に中押し又は「右中左」で停止操作された場合、及び「打順ベル6」の当選時に中押し又は「右左中」で停止操作された場合には、ベル5の図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、停止操作のタイミングに関わらずベル5が入賞して、1枚のメダルが払い出される。
また、「打順ベル1」の当選時に「左右中」で停止操作された場合、「打順ベル3」及び「打順ベル5」の当選時に左押しで停止操作された場合には、ベル2の図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行い、「打順ベル2」の当選時に「左中右」で停止操作された場合、「打順ベル4」及び「打順ベル6」の当選時に左押しで停止操作された場合には、ベル3の図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。そして、停止操作のタイミングにより、ベル2又はベル3に対応する図柄組合せを構成する図柄のうち4コマを超える間隔をあけて配置されている図柄(右側の回転リール63のスイカa図柄、スイカb図柄)を有効ライン上に引き込めない場合には、いずれの役にも対応付けられていない特定の図柄組合せであるブランク(図4参照)に係る図柄組合せ(「ベル・リプレイ・ベル」)を構成する図柄(回転リール63のベル図柄)を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、停止操作のタイミングに応じて、ベル2又はベル3のいずれかが入賞して1枚のメダルが払い出されるか、ブランクが表示されてメダルが払い出されないかのいずれかの結果となる。
なお、ブランクは、それが表示されることに伴い遊技状態が移行する契機となる図柄組合せ(移行図柄組合せ)に設定されている。
以上のように、「打順ベル」の当選時において、正解の打順で停止操作すると必ず9枚のメダルが払い出され、不正解の打順のうち左押しで停止操作すると1枚のメダルが払い出される場合があり、不正解の打順のうち左押し以外の打順で停止操作すると必ず1枚のメダルが払い出されるように形成されている。正解の打順で停止操作した場合に入賞するベル1を正解ベルというものとする。そして、後述する演出状態がART状態である場合には、「打順ベル」の当選時に正解ベルの正解の打順が報知され、報知に従って停止操作を行った場合には、正解ベルが入賞して必ず9枚のメダルを獲得できるようになっている。
なお、本実施の形態では、図4に示すように、正解役(ベル1)と不正解役(ベル2〜ベル6)の配当が異なる設定となっているが、不正解役と正解役の配当を同等に設定してもよい。この場合の不正解役は、目押しをしないと引き込めない設定にするのが好ましい。また、有効ラインの設定や回転リール61〜63の図柄配列や役構成を異なるものとして、同時当選している役の配当は同じだが、正解打順だと複数役が重複して入賞し、不正解打順だと単独の役しか入賞しないかいずれの役も入賞しないように形成してもよい。
また、本実施の形態では、図6に示すように、「打順ベル」の当選時において、左押し以外の不正解の打順で停止操作された場合にはベル4又はベル5が入賞するように形成されていたが、不正解の打順で停止操作された場合には、一律に、ベル2が入賞するかブランクが表示されるように形成してもよい。例えば、「打順ベル1」の当選時に「左中右」で停止操作された場合にはベル1が入賞し、それ以外の打順(不正解の打順)で停止操作された場合には、ベル2が入賞するかブランクが表示され、「打順ベル2」の当選時に「左右中」で停止操作された場合にはベル1が入賞し、それ以外の打順で停止操作された場合には、ベル2が入賞するかブランクが表示されるように形成する。すなわち、「打順ベル1」〜「打順ベル6」の役構成を、そのような遊技結果を可能とする構成に設定する。この場合、不正解の打順で停止操作された場合には、ベル2とブランクとがそれぞれ1/2の確率で揃うように、ベル2の図柄組合せや回転リール61〜63の図柄配列を設定してもよい。このように形成した場合には、単純に、正解の打順で停止操作された場合と不正解の打順で停止操作された場合とで遊技結果を決定する(そのような停止制御を行う)ことができるので、制御を簡易化することができる。
(打順リプレイ当選時の停止制御)
続いて、「打順リプレイ」のいずれか、すなわち図5に示す「打順リプレイA1」〜「打順リプレイD3」のいずれかの当選領域が当選した場合の停止制御について説明する。
まず、リール制御手段130は、「打順リプレイA」のいずれかの当選時に、各当選領域に割り当てられた正解の打順で停止操作された場合には、リプレイ2に対応付けられた「リプレイ・スイカ(a又はb)・リプレイ」の図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、「リプレイ・スイカ(a又はb)・リプレイ」の図柄組合せが有効ライン上に揃い、停止操作のタイミングに関わらず、リプレイ2が入賞する。
一方、「打順リプレイA」のいずれかの当選時に、不正解の打順で停止操作された場合には、リール制御手段130は、リプレイ1又はリプレイ6に対応付けられたいずれかの図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。
具体的には、正解打順が左押しであるとき(「打順リプレイA1」「打順リプレイA2」の当選時)に中押し又は右押しで停止操作された場合、正解打順が中押しであるとき(「打順リプレイA3」「打順リプレイA4」の当選時)に左押し又は右押しで停止操作された場合、及び正解打順が右押しであるとき(「打順リプレイA5」「打順リプレイA6」の当選時)に左押し又は中押しで停止操作された場合(端的に言うと、最初の停止操作が不正解である場合)には、リプレイ1に対応付けられた「リプレイ・リプレイ・ベル」の図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。また、正解打順が「中左右」であるとき(「打順リプレイA3」の当選時)に「中右左」で停止操作された場合、及び正解打順が「中右左」であるとき(「打順リプレイA4」の当選時)に「中左右」で停止操作された場合(端的に言うと、中押しが正解打順で最初の停止操作が正解であり、2番目の停止操作が不正解である場合)には、リプレイ1に対応付けられた「リプレイ・リプレイ・ベル」以外の他の図柄組合せ1(少なくとも中央の回転リール62に対応する図柄がスイカ図柄である)を構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、他の図柄組合せ1が有効ライン上に揃い、停止操作のタイミングに関わらず、リプレイ1が入賞する。
これに対して、正解打順が「左中右」であるとき(「打順リプレイA1」の当選時)に「左右中」で停止操作された場合、正解打順が「左右中」であるとき(「打順リプレイA2」の当選時)に「左中右」で停止操作された場合、正解打順が「右左中」であるとき(「打順リプレイA5」の当選時)に「右中左」で停止操作された場合、及び正解打順が「右中左」であるとき(「打順リプレイA6」の当選時)に「右左中」で停止操作された場合(端的に言うと、左押し又は右押しが正解打順で最初の停止操作が正解であり、2番目の停止操作が不正解である場合)には、中央の回転リール62においてリプレイ図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せが有効ライン上に揃い、停止操作のタイミングに関わらず、リプレイ6が入賞する。
また、リール制御手段130は、「打順リプレイB」のいずれかの当選時に、各当選領域に割り当てられた正解の打順で停止操作された場合には、リプレイ3に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄のうち、白7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。全ての回転リール61〜63において停止操作のタイミングで白7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させることができた場合には、「白7・白7・白7」の図柄組合せが有効ライン上に揃い、リプレイ3が入賞する。また、いすれかの回転リール61〜63において停止操作のタイミングで白7図柄を有効ライン上に引き込んで停止させることができない場合には、リプレイ3に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄のうち、白7図柄以外の図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、リプレイ3に対応付けられた「白7・白7・白7」以外のいずれかの図柄組合せ(例えば「白7・リプレイ・リプレイ」「ベル・リプレイ・リプレイ」など)が有効ライン上に揃い、リプレイ3が入賞する。
一方、「打順リプレイB」のいずれかの当選時に、不正解の打順で停止操作された場合には、リール制御手段130は、リプレイ1に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。
具体的には、最初の停止操作が不正解である場合には、リプレイ1に対応付けられた「リプレイ・リプレイ・ベル」の図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これに対して、最初の停止操作が正解であり、2番目の停止操作が不正解である場合には、「リプレイ・リプレイ・ベル」及び前記他の図柄組合せ1以外の図柄組合せ(左押しが正解打順の場合には少なくとも回転リール61に対応する図柄が白7又はベル図柄である他の図柄組合せ2・3、中押しが正解打順の場合には少なくとも回転リール62に対応する図柄が白7又はリプレイ図柄である他の図柄組合せ4・5、右押しが正解打順の場合には少なくとも回転リール63に対応する図柄が白7又はリプレイ図柄である他の図柄組合せ6・7)を構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、他の図柄組合せ2〜7が有効ライン上に揃い、停止操作のタイミングに関わらず、リプレイ1が入賞する。
さらに、リール制御手段130は、「打順リプレイC」のいずれかの当選時に、各当選領域に割り当てられた正解の打順で停止操作された場合には、リプレイ8に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、リプレイ8に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に揃い、停止操作のタイミングに関わらず、リプレイ8が入賞する。
一方、「打順リプレイC」のいずれかの当選時に、不正解の打順で停止操作された場合には、リプレイ1に対応付けられた「リプレイ・リプレイ・ベル」の図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、停止操作のタイミングに関わらず、リプレイ1が入賞する。
そして、リール制御手段130は、「打順リプレイD」のいずれかの当選時に、各当選領域に割り当てられた正解の打順で停止操作された場合には、リプレイ1の図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。一方、「打順リプレイD」のいずれかの当選時に、不正解の打順で停止操作された場合には、「リプレイ・ベル・ベル」の図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。これにより、リプレイ4に対応付けられた「リプレイ・ベル・ベル」の図柄組合せが有効ライン上に揃い、停止操作のタイミングに関わらず、リプレイ4が入賞する。
ここで、リプレイ1〜リプレイ5は、役に対応付けられた図柄組合せが表示されること(入賞)に伴い、後述する遊技状態移行手段160の制御に基づき遊技状態が移行する契機となる移行契機役に設定されている。具体的には、図4に示すように、リプレイ1はRT1状態への移行契機役、リプレイ2はRT2状態への移行契機役、リプレイ3はRT3状態への移行契機役、リプレイ4はRT4状態への移行契機役、リプレイ5はRT5状態への移行契機役に、それぞれ設定されている。したがって、リプレイ1〜リプレイ5が入賞した場合には、それぞれ、現在滞在している遊技状態から所定の遊技状態へと移行するものとなる。なお、「遊技状態の移行」には、現在の遊技状態と同一の遊技状態への移行(例えばRT1状態からRT1状態への移行)も含むものである。一方、リプレイ6〜リプレイ8については、入賞しても遊技状態が移行することはなく、滞在中の遊技状態が維持されるものとなる。遊技状態の移行の詳細については後述する。
(入賞判定手段140)
入賞判定手段140は、停止スイッチ31〜33の操作によって回転リール61〜63が全て停止したときに、当該遊技の結果(入賞したか否か、及び特定の図柄組合せが表示されたか)を判定するためのものである。
具体的には、回転リール61〜63が停止したときに所定の記憶部に記憶される停止図柄の情報に基づき、有効ライン上に揃った図柄の組合せが、所定の役に対応付けられたものか否かを判断する。そして、所定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には入賞と判定し、その判定結果情報を、払出制御手段150及び遊技状態移行手段160に送信する。また、ブランクが表示されたと判断した場合や、所定のRT状態への移行契機役が入賞したと判定した場合には、その判定結果情報を遊技状態移行手段160に送信する。
(払出制御手段150)
払出制御手段150は、入賞判定手段140の判定結果及び精算スイッチ40の操作に基づいて、ホッパーモータ3Bを作動させてホッパーユニット3からメダルを払い出させるものである。すなわち、入賞判定手段140が小役の入賞を判定した場合には、当該小役の入賞に応じたメダルを払い出させ、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ40の操作信号を入力したときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出させるようになっている。
なお、入賞により払い出されるメダルを、クレジットとして電子的に貯留し、クレジットを超過する払い出し分をホッパーユニット3から払い出させるようにしてもよい。
(遊技状態移行手段160)
遊技状態移行手段160は、スロットマシンSの制御状態のうちの、役抽選の抽選態様の違いに基づく遊技状態について、複数の遊技状態間の移行を制御するものである。そして、遊技状態移行手段160の決定に基づき、役抽選手段120が遊技状態に応じた役抽選テーブルを取得し役抽選を行うことにより、所定の遊技状態が発動するようになっている。
(遊技状態の移行)
本実施の形態における遊技状態は、図8に示すように、大きく分けて、ボーナス作動中と、ボーナス非作動中とから構成され、ボーナス非作動中は、ボーナス内部中と、ボーナス非内部中とに分けられる。ボーナス作動中とは、ボーナス(BB)の入賞に基づくボーナス遊技が行われる遊技状態であり、ボーナス非作動中はそれ以外の遊技状態である。ボーナス内部中とは、ボーナスフラグが持ち越されている遊技状態であり、ボーナス非内部中とは、それ以外の遊技状態である。ボーナス非内部中には、通常状態と、RT1状態〜RT5状態までの5つのRT状態とが含まれる。通常状態は、スロットマシンSの工場出荷時における遊技状態であり、RT状態は、リプレイの抽選態様が通常状態とそれぞれ異なる遊技状態であって、いわゆるリプレイタイムと呼ばれるものである。
そして、遊技状態移行手段160は、ボーナス非内部中においてボーナス(BB)が当選し、当該遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、遊技状態をボーナス内部中へ移行させる決定を行う。また、ボーナス非作動中においてボーナスが入賞した場合には、遊技状態をボーナス作動中へ移行させる決定を行う。そして、ボーナス作動中に所定のボーナス終了条件(所定枚数を超える払い出し)に該当した場合には、遊技状態をRT1状態へ移行させる決定を行う。
また、遊技状態移行手段160は、通常状態において、「打順ベル」の当選時にブランクが表示された場合には、遊技状態をRT1状態へ移行させる決定を行う。すなわち、「打順ベル」の当選時に左押しの不正解の打順で停止操作された場合には、遊技状態がRT1状態へ移行するものとなる。
また、遊技状態移行手段160は、RT1状態において、「打順リプレイA」の当選時にリプレイ2が入賞した場合には、遊技状態をRT2状態へ移行させる決定を行い、リプレイ1が入賞した場合にはRT1状態へ移行させる決定を行い、リプレイ6が入賞した場合には遊技状態を移行させる決定を行わない。すなわち、「打順リプレイA」の当選時に正解の打順で停止操作された場合には遊技状態がRT2状態へ移行し、不正解の打順で停止操作された場合にはRT1状態が維持されるものとなる(図7(A)参照)。
また、遊技状態移行手段160は、RT1状態において、「打順リプレイD」の当選時にリプレイ1が入賞した場合には、遊技状態をRT1状態へ移行させる決定を行い、リプレイ4が入賞した場合にはRT4状態へ移行させる決定を行う。すなわち、「打順リプレイD」の当選時に正解の打順で停止操作された場合にはRT1状態が維持され、不正解の打順で停止操作された場合には遊技状態がRT4状態へ移行するものとなる(図7(D)参照)。
また、遊技状態移行手段160は、RT2状態において、「打順リプレイB」の当選時にリプレイ3が入賞した場合には、遊技状態をRT3状態へ移行させる決定を行い、リプレイ1が入賞した場合にはRT1状態へ移行させる決定を行う。すなわち、「打順リプレイB」の当選時に正解の打順で停止操作された場合には遊技状態がRT3状態へ移行し、不正解の打順で停止操作された場合には遊技状態がRT1状態へ移行するものとなる(図7(B)参照)。さらに、遊技状態移行手段160は、RT2状態において、「打順ベル」の当選時にブランクが表示された場合にも、遊技状態をRT1状態へ移行させる決定を行う。
また、遊技状態移行手段160は、RT3状態において、「打順ベル」の当選時にブランクが表示された場合には、遊技状態をRT1状態へ移行させる決定を行う。
また、RT3状態において、「打順リプレイC」の当選時にリプレイ8が入賞した場合には、遊技状態を移行させる決定を行わず、リプレイ1が入賞した場合にはRT1状態へ移行させる決定を行う。すなわち、「打順リプレイC」の当選時に正解の打順で停止操作された場合にはRT3状態が維持され、不正解の打順で停止操作された場合には遊技状態がRT1状態へ移行するものとなる(図7(C)参照)。
また、遊技状態移行手段160は、RT4状態において、「RT5リプレイ」が入賞した場合には、遊技状態をRT5状態へ移行させる決定を行う。一方、RT4状態において、「打順ベル」の当選時にブランクが表示された場合には、遊技状態をRT1状態へ移行させる決定を行う。
さらに、遊技状態移行手段160は、図示しない遊技回数カウンタを備えており、RT5状態において、所定回数、例えば50回の遊技が行われた場合には、遊技状態を通常状態へ移行させる決定を行う。
以上のように、本実施の形態では、遊技状態の移行ルートとして、RT1状態からRT2状態を経てRT3状態へと移行するルートと、RT1状態からRT4状態を経てRT5状態へと移行するルートとが形成されている。また、いったんRT2状態へ移行すると、RT1状態からRT4状態を経ないと通常状態へは移行できないようになっており、逆に、RT5状態へ移行すると、通常状態からRT1状態を経ないとRT2状態及びRT3状態へは移行できないようになっている。
すなわち、本実施の形態では、図8に示すように、RT5状態に滞在可能な移行ルートと、RT3状態に滞在可能な移行ルートとが、RT1状態を隔てて完全に分離しており、RT1状態、RT2状態及びRT3状態の間で遊技状態がループする場合と、通常状態、RT1状態、RT4状態及びRT5状態の間で遊技状態がループする場合とがある構成になっている。
なお、遊技状態移行手段160は、設定変更が行われた場合には、遊技状態を、通常状態へ移行させる決定を行うようにしてもよいし、RT1状態へ移行させる決定を行うようにしてもよい。あるいは、設定変更によっては遊技状態の移行を決定しないようにしてもよい。
また、遊技状態移行手段160は、ボーナスが終了した場合には、遊技状態を通常状態へ移行させる決定を行うようにしてもよい。
(AT制御手段170)
AT制御手段170は、AT状態の開始及び終了を制御する手段であり、図示しないが、AT抽選手段及び遊技回数管理手段を備えている。
(AT抽選手段)
AT抽選手段は、ATに関する抽選を行うものである。本実施の形態においては、AT抽選手段は、AT移行抽選と上乗せ抽選を行う。AT抽選は、AT抽選用の乱数と、AT抽選用の抽選テーブル(AT移行抽選テーブル、上乗せ抽選テーブル)を用いて、役抽選と同様の手法で行われる。
AT移行抽選は、通常演出状態中において、AT状態に移行させるか否かを抽選により決定するものである。本実施の形態では、AT抽選手段は、「レア役リプレイ」の当選時にAT移行抽選を行う。ここで、役抽選テーブルのうちRT4テーブル及びRT5テーブルには、「レア役リプレイ」の当選領域が設けられていない(図5参照)。すなわち、RT4状態及びRT5状態においては、AT移行抽選が行われないようになっている。
上乗せ抽選は、AT状態中(以下AT中という)において、ART状態の期間となるAT遊技回数を増加させるか否か及び増加させる回数を、抽選により決定するものである。本実施の形態では、AT抽選手段は、上乗せ抽選の契機となる特定役が当選した場合に、上乗せ抽選を行う。例えば、役抽選で「レア役リプレイ」「ベル」「特殊1」「特殊2」などが当選した場合に、上乗せ抽選を行う。上乗せ抽選の当選確率は特定役の種類に応じて定めておくことができる。また、AT遊技回数を増加させる回数(上乗せ数)は、当選した特定役の種類に応じてあらかじめ定められていてもよいし、抽選により決定してもよい。
(遊技回数管理手段)
遊技回数管理手段は、AT遊技回数の設定や設定されているAT遊技回数の上乗せを管理するものであり、図示しないATカウンタを備えている。ATカウンタは、AT遊技回数をカウントするものである。
具体的には、遊技回数管理手段は、AT移行抽選に当選した場合には、ATカウンタにAT遊技回数を最低保障回数(例えば40回)分だけ設定して記憶し、ART状態への移行が決定された次遊技から、ATカウンタの記憶値を、遊技開始ごとに1ずつ減算する。また、AT中に上乗せ抽選に当選した場合には、ATカウンタの記憶値に抽選で決定された数値を加算する。これにより、AT遊技回数が上乗せされ、ART状態の期間が延長される。また、AT中にボーナス(BB)が入賞した場合には、遊技回数管理手段はATカウンタの記憶値を保持し、ボーナス作動中はAT遊技回数の減算を行わない。そして、ATカウンタの記憶値が、遊技消化に基づく減算によって0になった場合には、後述する演出状態移行手段210によって通常演出状態への移行が決定される(AT状態が終了する)。ATカウンタの記憶値が0になったか否かの判定は遊技終了時に行う。
なお、AT状態の終了条件を、入賞によるメダルの払い出し枚数や、投入したメダルと払い出されたメダルの差枚数としてもよい。この場合には、ATカウンタはAT中のメダルの払い出し枚数や差枚数をカウントする。また、上乗せ抽選では、AT状態の終了条件となる枚数の上乗せを決定する。
(サブ制御装置200)
サブ制御装置200は、メイン制御装置100から出力されるコマンドやデータ(遊技制御情報)に基づいて、遊技に付随するサブ演出を制御する演出制御手段である。メイン制御装置100がサブ制御装置200に出力する遊技制御情報としては、スタートスイッチ20等の操作スイッチの操作に関する情報や、役抽選の抽選結果に関する情報や、回転リール61〜63の回転及び停止などのリールユニット2の作動情報や、停止図柄の表示態様などの遊技結果に関する情報や、ATに関する情報、遊技状態の移行に関する情報などがある。
サブ制御装置200の出力側には、図2に示すように、画像表示部70、電飾ランプ80及びスピーカ90が接続されている。
サブ制御装置200を構成するサブ基板には、図示しないが、演出に関するプログラムやデータが記憶されたROM、ROMに記憶されたプログラム等に基づいて演出の進行に関する制御を行うサブCPU、読み書き可能であって演出の進行に関する制御を行うためのデータ等を一時的に記憶するRAM、I/O等、種々の電子部品が備えられている。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、演出状態移行手段210及び演出実行制御手段220として機能する。
(演出状態移行手段210)
演出状態移行手段210は、スロットマシンSの制御状態のうちの、演出の実行態様の違いに基づく演出状態について、複数の演出状態間の移行を制御するものである。そして、演出状態移行手段210の決定に基づき、演出実行制御手段220が演出状態に応じた演出実行処理を行うことにより、所定の演出状態が発動するようになっている。
(演出状態の移行)
本実施の形態における演出状態は、図9に示すように、ボーナス演出状態、通常演出状態、及びAT状態から構成され、AT状態は、ART準備状態とART状態とに分けられる。
AT状態は、当選役に関する情報を遊技者に報知するAT(アシストタイム)が実行される演出状態である。ART状態は、AT状態であって遊技状態がRT3状態である場合の演出状態であり、ART(アシストリプレイタイム)が実行される演出状態である。ART準備状態は、AT状態であって遊技状態がRT1状態又はRT2状態である場合の演出状態であり、ARTが開始されるまでの待機期間としての演出状態である。ボーナス演出状態は、遊技状態がボーナス作動中である場合の演出状態である。通常演出状態は、上記のいずれにも該当しない演出状態である。
そして、演出状態移行手段210は、前述したAT制御手段170の決定に基づき、演出状態の移行を制御する。具体的には、初期状態(工場出荷時又は設定変更時)においては、演出状態は通常演出状態に設定されている。そして、演出状態移行手段210は、通常演出状態において、AT移行抽選に当選した場合には、演出状態をART準備状態へ移行させる決定を行う。ART準備状態においては、「打順リプレイA」の当選時にリプレイ2を入賞させるための正解の打順、「打順リプレイB」の当選時にリプレイ3を入賞させるための正解の打順が報知される移行ナビが行われる。
ART準備状態において、遊技状態がRT3状態に移行した場合には、演出状態移行手段210は、演出状態をART状態へ移行させる決定を行う。ART状態においては、「打順ベル」の当選時にベル1を入賞させるための正解の打順が報知される補助演出としてのベルナビが行われるとともに、「打順リプレイC」の当選時にリプレイ1を入賞させないための打順(リプレイ8を入賞させるための打順)が報知される転落回避ナビが行われる。そして、ART状態において、設定された回数の遊技が消化された場合(ATカウンタの記憶値が0になった場合)には、演出状態移行手段210は、演出状態を通常演出状態へ移行させる決定を行う。演出状態が通常演出状態へ移行すると、ベルナビや転落回避ナビが行われなくなるので、ARTが終了すると遊技状態はやがてRT3状態からRT1状態へ移行することとなる。
なお、演出状態移行手段210は、通常演出状態であるときにおいて遊技状態がRT3状態に移行した場合には、ART状態へ移行させる決定を行わないようにしてもよいし、このような場合でもART状態へ移行させる決定を行うようにしてもよい。
また、演出状態移行手段210は、通常演出状態、AT状態においてボーナス(BB)が入賞した場合には、演出状態をボーナス演出状態へ移行させる決定を行う。そして、通常演出状態においてボーナスが入賞した場合には、当該ボーナスの終了後に演出状態を通常演出状態へ移行させる決定を行い、AT状態においてボーナスが入賞した場合には、当該ボーナスの終了後に演出状態をART準備状態へ移行させる決定を行う。
なお、遊技状態がボーナス内部中に移行した場合には、演出状態がAT状態でなくても所定の確率でベルナビが行われるようにしてもよい。また、ART準備状態においても、ベルナビが行われるようにしてもよい。
(演出実行制御手段220)
演出実行制御手段220は、画像表示部70や電飾ランプ80やスピーカ90等の演出装置の作動を制御するものであり、図示しない演出決定手段の決定に基づき、ROMに記憶されている演出データをもとに、AT中に行われるナビ演出や、その他の演出状態に応じた演出を行わせる。
ナビ演出には、所定の打順をナビする打順ナビと、特定の図柄を狙って停止操作すべきことを示唆する図柄ナビとが含まれる。演出状態に応じた演出には、画像表示部70の表示画面71に表示させる動画等によって、演出状態が通常演出状態であるときにAT状態への移行を期待させる演出や、演出状態がART状態やボーナス演出状態であるときにそれらの遊技を盛り上げる演出が含まれる。
打順ナビは、画像表示部70の表示画面71に、特定の役を入賞させるための打順を矢印で示したり、停止操作すべき停止スイッチ31〜33の位置を左、中、右などの文字で表示させたり、それらをスピーカ90から音声により指示したり、停止スイッチ31〜33のボタンの内部に設けた発光体の発光色を変化させて、操作すべき停止スイッチ31〜33を示したりすることなどにより行われる。
図柄ナビは、画像表示部70の表示画面71に、停止させるべき図柄を表示することなどにより行われる。
打順ナビには、既述したように、AT中に行われるベルナビ、移行ナビ、転落回避ナビが含まれる。ベルナビは、ART状態において、「打順ベル」の当選時にベル1を入賞させるための正解の打順を報知するものである。移行ナビは、ART準備状態において、「打順リプレイA」の当選時にリプレイ2を入賞させるための正解の打順、「打順リプレイB」の当選時にリプレイ3を入賞させるための正解の打順を報知するものである。転落回避ナビは、ART状態において、「打順リプレイC」の当選時にリプレイ1を入賞させないための打順(リプレイ8を入賞させるための正解の打順)を報知するものである。
なお、「打順リプレイB」の当選時においては、リプレイ3を入賞させるための移行ナビとともに、白7図柄を狙って停止操作することを示唆する図柄ナビが行われる。
一方、本実施の形態においては、AT中のみならず、非AT中においても、現在の遊技状態を維持するための打順をナビする維持ナビが行われる場合があるようになっている。具体的には、演出実行制御手段220は、遊技状態がRT1状態である場合において、「打順リプレイD」の当選時に、RT1状態への移行契機役であるリプレイ1を入賞させるための打順、換言すればリプレイ4を入賞させないための打順を報知させる。ナビに従い停止操作された場合には、遊技状態がRT1状態に維持され、ナビに従わない場合には遊技状態がRT4状態に移行する。
(維持ナビとしての選択型ナビ)
ここで、上述の維持ナビは、正解打順を報知する一般的な打順ナビと同様の態様にしてもよいが、本実施の形態では、複数の選択肢を表示してその中から遊技者がいずれかを選択する選択型ナビとして行われる。
選択型ナビの具体例を図10に示す。例えば、図10(A)[1]〜[3]に示すように、全ての回転リール61〜63の回転中において、画像表示部70の表示画面に3個の「?」を表示し、色彩の異なる「?」(例えば赤色と白色の「?」)によって、最初の停止操作によって遊技状態が維持される打順及び遊技状態が移行することとなる打順を報知するものとすることができる。
具体的には、図10(A)の[1]は最初に中央の停止スイッチ32又は右側の停止スイッチ33を操作すると遊技状態が移行すること(換言すれば、最初に左側の停止スイッチ31を操作すると遊技状態が維持されること、すなわち左押しが正解打順であること)を意味し、[2]は最初に左側の停止スイッチ31又は右側の停止スイッチ33を操作すると遊技状態が移行すること(換言すれば、最初に中央の停止スイッチ32を操作すると遊技状態が維持されること、すなわち中押しが正解打順であること)を意味し、[3]は最初に左側の停止スイッチ31又は中央の停止スイッチ32を操作すると遊技状態が移行すること(換言すれば、最初に右側の停止スイッチ33を操作すると遊技状態が維持されること、すなわち右押しが正解打順であること)を意味している。そして、これらの表示は、「打順リプレイD」の当選領域に応じて表示される。すなわち、「打順リプレイD」のうち左押しが正解打順の当選領域(「打順リプレイD1」)が当選している場合には[1]が表示され、中押しが正解打順の当選領域(「打順リプレイD2」)が当選している場合には[2]が表示され、右押しが正解打順の当選領域(「打順リプレイD3」)が当選している場合には[3]が表示される。
そして、図10(A)の[1]〜[3]の表示がされているときに、赤色の「?」を選択した場合(赤色の「?」に対応する停止スイッチ31〜33を操作した場合)には、「打順リプレイD」の当選時における停止操作が正解の打順で行われたこととなり、白色の「?」を選択した場合には、「打順リプレイD」の当選時における停止操作が不正解の打順で行われたこととなる。したがって、赤色の「?」を選択した場合には、遊技状態はRT1状態に維持され、白色の「?」を選択した場合には、遊技状態はRT4状態へ移行する。
ここで、選択型ナビとしては、図10(B)に示すように、画像表示部70の表示画面に「波乱」及び「安定」の文字を表示し、「波乱」か「安定」かによって、遊技状態が維持される打順及び遊技状態が移行することとなる打順を報知するようにしてもよい。「波乱」は図10(A)の赤色の「?」に該当し、「安定」は図10(B)の白色の「?」に該当する。選択項目と遊技状態の移行との関係は、図10(A)の場合と同様であるので、説明は省略する。
以上のように、赤色の「?」や「波乱」はRT1状態を維持するための打順、白色の「?」や「安定」はRT4状態へ移行させるための打順をそれぞれ示しているものであるが、遊技者は、ナビされる打順に従うというより、表示された各項目を選択しているという感覚で、遊技を行うことができる。このように形成することにより、非AT中において打順ナビが出現する違和感を払拭することができる。
なお、上記した色違いの「?」や「波乱」「安定」の意味するところは、スロットマシンSの遊技方法を記した小冊子(いわゆる攻略本)やインターネットのウエブサイトなどを用いて、遊技者に知らしめることができる。
(スロットマシンSの作動)
上記構成を有するスロットマシンSの、メイン制御装置100の制御に基づく処理について説明する。
ここで、メイン制御装置100は、基本的に、回転リール61〜63の回転中や入賞によるメダルの払い出し中、あるいは再遊技の作動中には、ベット操作(メダルの投入又はベットスイッチ10の操作)を無効としている。すなわち、メダルセレクター7をメダルキャンセル状態にし、ベットスイッチ10の操作を無効としている(操作信号を受け付けない、あるいは受け付けても無視する。以下同様)。また、回転リール61〜63の回転中はもちろんのこと、回転リール61〜63が停止していてもベットがされていない状態では、スタートスイッチ20の操作を無効とし、所定のウエイト時間が経過するまでは、スタートスイッチ20の操作に基づく回転リール61〜63の回転開始を保留する。すなわち、ウエイト時間の経過前にスタートスイッチ20の操作信号を入力しても、ウエイト時間が経過するまではリールモータM1〜M3に駆動信号が出力されないようになっている。ただし、スタートスイッチ20の操作信号に基づく役抽選処理は行われ、ウエイト時間の経過後、回転リール61〜63は再度のスタートスイッチ20の操作なしに回転開始する。また、回転リール61〜63が停止している場合はもちろんのこと、回転リール61〜63の回転開始後、回転速度が定常回転速度に達し、かつ全ての回転リール61〜63についてスタートインデックスが検知されて図柄参照が可能な状態となるまでは、停止スイッチ31〜33の操作を無効としている。
図11は、メイン制御装置100の制御に基づく1遊技における遊技制御処理を示す。
スロットマシンSは、規定数のメダルがベットされ(S100でYes)、スタートスイッチ20がONとなること(S101でYes)に伴って、役抽選処理が行われる(S102)とともに、役抽選に伴う処理が行われる(S103)。役抽選に伴う処理には、演出状態が通常演出状態である場合において「レア役リプレイ」が当選した場合に行われるAT移行抽選処理や、AT移行抽選に当選した場合に行われるART準備状態への移行処理や、演出状態がART準備状態又はART状態である場合において特定役が当選した場合に行われる上乗せ抽選処理や、演出状態がART状態である場合において行われるATカウンタの減算処理などが含まれる。
その後、回転リール61〜63の回転開始処理が行われ(S104)、いずれかの停止スイッチ31〜33がONとなった場合には、対応する回転リール61〜63について回転停止処理が行われる(S105、S106)。
全ての回転リール61〜63が停止するまでS105〜106が繰り返され(S105〜S107)、全ての回転リール61〜63が停止した場合(S107でYes)には、入賞判定処理及び判定結果に応じた処理が行われる(S108)。具体的には、小役が入賞したと判定された場合には対応するメダルの払い出し処理が行われ、ボーナスが入賞したと判定された場合にはボーナス作動中に移行するための処理(ボーナステーブルの取得等)が行われる。また、リプレイが入賞したと判定された場合には、再遊技の作動の処理が行われ、ボーナス当選に係る遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、ボーナス内部中に移行するための処理(内部中テーブルの取得等)が行われる。また、当該遊技でボーナス遊技が終了した場合や、遊技状態の移行契機となっている遊技結果(リプレイ1〜リプレイ5の入賞、ブランクの表示、RT5状態における所定回数の遊技消化)が発生した場合には、遊技状態の移行処理が行われ、演出状態の移行契機に該当している場合(RT3状態への移行が決定された場合、当該遊技でATカウンタが0になった場合、ボーナスが入賞又は終了した場合)には、演出状態の移行処理(ART状態への移行処理、通常演出状態への移行処理、ボーナス演出状態への移行処理等)が行われる。そして、1遊技における遊技制御処理が終了する。
(遊技の流れ)
次に、ボーナス非内部中における遊技の流れを、遊技状態及び演出状態の移行とあわせて説明する。
まず、スロットマシンSは、工場出荷時において、遊技状態は通常状態、演出状態は通常演出状態に設定されている。通常状態において、「打順ベル」の当選時にブランクが表示された場合には、遊技状態はRT1状態へ移行する。「打順ベル」は比較的高確率で当選するので、ブランクが表示される可能性も高く、通常状態からRT1状態へは比較的早期に移行可能である。
RT1状態においては、RT2状態へ移行するか遊技状態を維持するかを決定付ける「打順リプレイA」が抽選対象とされるとともに、RT4状態へ移行するか遊技状態を維持するかを決定付ける「打順リプレイD」が抽選対象とされる。また、通常状態及びRT1状態においては、「レア役リプレイ」の当選時にAT移行抽選が行われ、AT移行抽選に当選した場合には、演出状態がART準備状態へ移行する。
演出状態がART準備状態である場合には、「打順リプレイA」の当選時にリプレイ2を入賞させるための移行ナビが行われる。ナビに従い停止操作された場合には、遊技状態がRT2状態へ移行し、ナビに従わない場合にはRT1状態が維持される。演出状態が通常演出状態である場合には、リプレイ2を入賞させるための移行ナビが行われないので、偶然に正解の打順で停止操作された場合を除き、RT1状態が維持される。
一方、RT1状態においては、演出状態が通常演出状態であるかART準備状態であるかにかかわらず、「打順リプレイD」の当選時にリプレイ1を入賞させるための維持ナビが行われる。維持ナビは、上述したように、遊技者がいずれかの項目を選択する選択型ナビとして行われる。選択の結果、リプレイ1が入賞した場合(図10(A)の赤色「?」、図10(B)の「波乱」を選択した場合)にはRT1状態が維持され、リプレイ4が入賞した場合(図10(A)の白色「?」、図10(B)の「安定」を選択した場合)には遊技状態がRT4状態へ移行する。なお、維持ナビを無視して遊技を行った場合には、偶然にリプレイ1を入賞させるための正解の打順で停止操作された場合を除き、遊技状態がRT4状態へ移行する。
RT2状態においては、RT3状態へ移行するかRT1状態へ戻るかを決定付ける「打順リプレイB」が抽選対象とされる。演出状態がART準備状態である場合には、「打順リプレイB」の当選時にリプレイ3を入賞させるための移行ナビが行われる。ナビに従い停止操作された場合には、遊技状態がRT3状態へ移行し、ナビに従わない場合にはリプレイ1が入賞して遊技状態がRT1状態へ移行する。演出状態が通常演出状態である場合には、リプレイ3を入賞させるための移行ナビが行われないので、偶然に正解の打順で停止操作された場合を除き、RT1状態へ移行する。「打順リプレイB」は比較的高確率で当選するので、移行ナビが行われない状態ではリプレイ1が入賞する可能性が高く、RT2状態からRT1状態へは比較的早期に移行する。そして、演出状態が通常演出状態である場合には、遊技状態はRT1状態とRT2状態との間を行き来するものとなる。なお、通常演出状態において遊技状態がRT3状態へと移行したからといって、演出状態がART状態へ移行することはない。
RT3状態においては、RT1状態へ移行するかRT3状態を維持するか(RT1状態への転落を回避するか)を決定付ける「打順リプレイC」が抽選対象とされる。また、演出状態がART準備状態である場合に遊技状態がRT3状態へ移行した場合には、演出状態がART状態へ移行する。ART状態では、「打順リプレイC」の当選時にRT1状態への転落を回避する転落回避ナビが行われるとともに、「打順ベル」の当選時に正解ベル(ベル1)を入賞させるためのベルナビが行われる。転落回避ナビに従い停止操作された場合にはRT3状態が維持され、ベルナビに従い停止操作された場合にはベル1の入賞により9枚のメダルが払い出される。一方、転落回避ナビに従わない場合(もしくは操作ミスした場合)には、遊技状態がRT1状態へ移行し、ベルナビに従わない場合(もしくは操作ミスした場合)には、ベル1以外のベル役の入賞により1枚のメダルが払い出されるか、ブランクが表示される。ブランクが表示された場合には、遊技状態がRT1状態へ移行する。ベルナビは、ブランクを表示させないための転落回避ナビとしても機能しているものである。
ART状態(RT3状態)において、遊技消化によりATカウンタの記憶値が0になった場合には、演出状態は通常演出状態へ移行し、ART状態が終了する。
ここで、ART状態中に遊技状態がRT1状態へ転落した場合には、ATカウンタの減算が継続される。また、「打順リプレイA」「打順リプレイB」の当選時に移行ナビが行われるとともに、「打順ベル」の当選時にはベルナビが行われる。遊技状態がRT2状態を経てRT3状態へ移行するまでの間に、ATカウンタの記憶値が0になった場合には、演出状態は通常演出状態へ移行する。なお、遊技状態がRT1状態へ転落した場合には、ATカウンタの記憶値を初期化(0クリア)して、AT状態を強制的に終了(通常演出状態へ移行)させるようにしてもよい。
RT3状態において、演出状態が通常状態である場合(通常演出状態において偶然にRT3状態まで移行した場合)や、ART状態においてATカウンタの記憶値が0になる(ART状態が終了する)ことにより、演出状態が通常演出状態へ移行した場合には、転落回避ナビ及びベルナビが行われないので、「打順ベル」や「打順リプレイC」の当選時に偶然に正解の打順で停止操作された場合を除き、遊技状態はRT1状態へ移行する。「打順ベル」及び「打順リプレイC」は比較的高確率で当選するので、ベルナビや転落回避ナビが行われない状態ではブランクの表示やリプレイ1が入賞する可能性が高く、RT3状態からRT1状態へは比較的早期に移行する。
以上のように、RT1状態において「打順リプレイD」の当選時に遊技状態の維持を選択する打順で停止操作を行い、かつ「打順リプレイA」の当選時にレプレイ2が入賞する正解の打順で停止操作を行うことにより、遊技状態がRT1状態からRT2状態へと移行するルートが選択される場合には、RT1状態→RT2状態→RT3状態→RT1状態・・・と遊技状態がループする流れで遊技が進行するものとなる。
一方、RT1状態において、維持ナビでRT4状態への移行を選択した場合(図10(A)の白色「?」、図10(B)の「安定」を選択した場合)には、遊技状態がRT4状態へ移行する。
RT4状態においては、RT5状態への移行契機となる「RT5リプレイ」が抽選対象とされる。「RT5リプレイ」が当選すると、リプレイ5が必ず入賞し、遊技状態はRT5状態へ移行する。また、RT4状態において、「打順ベル」の当選時にブランクが表示された場合には、遊技状態がRT1状態へ移行する。また、RT4状態においては、「レア役リプレイ」が抽選対象から外されているので、AT移行抽選が行われない。そして、演出状態が通常演出状態である場合はもちろん、ART準備状態(通常状態又はRT1状態でAT移行抽選に当選した状態でRT4状態に移行した場合)であっても、遊技状態がRT4状態である場合にはベルナビが行われないので、「打順ベル」の当選時にブランクが表示される可能性が高くなる。「RT5リプレイ」は1/7.3の確率で当選するので、RT4状態からRT5状態へは比較的早期に移行する。また、「打順ベル」は1/4の確率で当選し、ナビが行われていないときに一般的な打順である左押しで遊技を行っているとブランクが表示され得るので、RT4状態からRT1状態へも比較的早期に移行する。
RT5状態においては、「レア役リプレイ」が抽選対象から外されているので、AT移行抽選が行われない。RT1状態などでAT移行抽選に当選していても、遊技状態がRT3状態に移行しないとベルナビが行われるART状態は発動しないので、RT5状態でARTが行われることはない。そして、RT5状態において、50回の遊技が消化されると、遊技状態は通常状態へ移行する。
以上のように、RT1状態において「打順リプレイD」の当選時に遊技状態の移行を選択する打順で停止操作を行うことにより、遊技状態がRT1状態からRT4状態へと移行するルートが選択される場合には、通常状態→RT1状態→RT4状態→RT5状態→通常状態・・・と遊技状態がループする流れで遊技が進行するものとなる。
ここで、前述したように、RT5状態は、出玉率の下限(ベース)が相対的に高くなっているものの、ART状態へは移行しない。一方、RT1状態は、RT5状態に比べるとベースが低いものの、ART状態となるRT3状態へ移行する可能性がある。つまり、RT5状態は、ベースが高いがARTによる恩恵を受けられない(一定期間は出玉的な安定を保障されるがARTによる出玉増加は無い)遊技態様であり、RT1状態は、相対的にベースが低いがARTによる恩恵を受けられる可能性がある(ベースが低いがARTによる出玉増加が可能な遊技状態への移行を期待できる)遊技態様である。
そして、RT1状態で「打順リプレイD」の当選時において前述した維持ナビを行わせることにより、遊技状態の移行の有無に基づく上記したそれぞれ異なる遊技態様のうちいずれかの遊技態様を、遊技者自身に選択させることができるものとなる。
すなわち、RT1状態に滞在中、「打順リプレイD」の当選時の維持ナビが発生した場合に、ナビに従う(正解の打順に対応する項目を選択する)場合には状態RT4状態への移行を回避し、ベースが低いがARTに移行可能な遊技態様を選択でき、ナビに従わない(不正解の打順に対応する項目を選択する)場合には遊技状態がRT4状態へ移行し、ベースが高いがARTには移行しない遊技態様を選択することができる。
なお、「打順リプレイD」において、左押しが正解打順の「打順リプレイD1」の当選確率を、中押しが正解打順の「打順リプレイD2」及び右押しが正解打順の「打順リプレイD3」の当選確率よりも低く設定することにより、一般的な停止操作(左押し)をしていると遊技状態がRT1状態へ移行し難くなるよにう形成してもよい。つまり、維持ナビを無視して左押しで停止操作を行う遊技方法を採用している場合にはAT移行抽選が行われないRT4状態へ移行しやすくなるように、あらかじめ設定しておいてもよい。ナビが発生したときにはナビに従って左押し以外(変則押し)で停止操作を行う遊技方法を採用している場合には、AT移行抽選が行われるRT1状態に滞在する(RT4状態へ移行しない)こととなるのは言うまでもない。
(まとめ)
以上のように、本実施の形態では、遊技状態として、少なくとも、RT1状態(第1遊技状態)と、RT1状態から移行可能でありRT1状態よりもリプレイ確率が高いRT3状態(第2遊技状態)と、RT1状態から移行可能でありRT1状態よりもリプレイ確率の低いRT4状態(第3遊技状態)と、RT4状態から移行可能でありRT1状態よりもリプレイ確率が高いRT5状態(第4遊技状態)と、を設け、RT5状態へはRT4状態を経ないと移行できないように形成してある。また、RT1状態においてはAT状態へ移行可能であり、RT5状態においてはAT状態へは移行しないが一定期間遊技状態が変動しないようになっている。これにより、ベースが高く出玉的に安定しているがARTによる出玉増加は無い遊技態様(RT5状態)と、ベースが低いがARTによる出玉増加を期待できる遊技態様(RT1状態)という、出玉の態様が異なる2つの遊技態様が作り出され、遊技態様を豊富にして遊技性を向上させることができる。
そして、ART状態が保障されるRT3状態へ移行可能なRT2状態への移行の有無を、RT1状態における「打順リプレイA」(第1リプレイ重複当選態様)の当選時における打順によって制御しているとともに、高ベースのRT5状態への移行を保障するRT4状態への移行と、RT5状態よりもベースが低いもののART状態に移行する可能性があるRT1状態への滞在の有無を、RT1状態における「打順リプレイD」(第2リプレイ重複当選態様)の当選時における打順によって制御している。これにより、異なる2つの遊技態様間の変動を、遊技者の停止操作に基づいて実現させることができ、遊技態様の変動に遊技者を関与させることにより遊技の興趣を高めることができる。
また、「打順リプレイD」の当選時に、RT4状態(ひいてはRT5状態)へ移行するための打順(リプレイ4(第2リプレイ)を入賞させるための打順)、もしくはRT1状態を維持してRT3状態へ移行可能とする打順(具体的にはリプレイ1を入賞させるための打順又はリプレイ4(第2リプレイ)の入賞を回避する打順)を遊技者にナビすることにより、遊技者の意思(ナビに従うか否か)によって、複数の遊技態様の中から1の遊技態様を選択することができるという遊技性が生まれ、遊技が単調になるのを防止することができる。
また、本実施の形態では、高ベースの遊技区間を確実に確保すべくRT5状態の期間を有限(50回の遊技消化)としてあるが、RT1状態からRT5状態へ直接移行可能に形成してしまうと、操作ミスによりRT5状態へ移行させてしまった場合に、50回の遊技の間は、他の状態に移行できないという難点がある。この点、本実施の形態では、RT4状態を経由してRT5状態へ移行するように形成してあるので、RT1状態で操作ミスによりRT4状態へ移行した場合でもRT4状態からRT1状態に戻すことができる。また、RT4状態からRT1状態へは、当選確率が比較的高い「打順ベル」の当選時に左押ししたときに発生するブランクの表示で移行するので、比較的早期に移行させることができる。
さらに、本実施の形態では、AT(ART)が行われるRT2状態やRT3状態の他に、ベースの高いRT5状態を設けたことにより、遊技全体のベースを一定範囲内に収めつつ、通常状態やRT1状態のベースを低く抑えることができ、ARTが行われる場合と行われない場合との出玉の差を大きくしてARTのパワーアップを図ったり、RT1状態でのAT移行抽選の当選確率を高めに設定することができるようになる。
なお、本実施の形態では、RT4テーブルやRT5テーブルに、「レア役リプレイ」を設けないことにより、AT移行抽選が行われないように形成してあったが、RT4テーブルやRT5テーブルに、「レア役リプレイ」が極めて低い当選確率で設けられていてもよい。あるいは、AT抽選手段は、RT4状態やRT5状態においてはAT移行抽選を行わないか、極めて低い確率でしかAT移行抽選に当選しないように形成されていてもよい。要は、RT4状態やRT5状態は、他の状態よりもART状態へ移行しにくくなっていればよい。
(変形例)
上記した実施の形態では、RT1状態において、「打順リプレイD」の当選時に正解の打順で停止操作された場合には、RT1状態が維持されるように形成してあった(図7(D)参照)が、遊技状態として、RT6状態を設け、「打順リプレイD」の当選時に正解の打順で停止操作された場合には、RT6状態へ移行するように形成してもよい。具体的には、RT6状態への移行契機となる移行契機役として例えばリプレイ9を設け、「打順リプレイD」は、このリプレイ9を含む複数のリプレイの重複当選領域とする。また、RT6状態において、「打順ベル」の当選時にブランクが表示された場合には、RT1状態へ移行するように形成する。なお、RT6状態におけるリプレイ確率は、RT1状態と同等か、RT1状態よりも若干高めに設定するのが好ましい。
そして、このRT6状態においては、高確率で「レア役リプレイ」が当選するように形成し、RT6状態に滞在中は、AT移行抽選が頻繁に行われるようにすることかできる。
このように形成した場合には、RT6状態を、AT状態へ移行しやすいチャンスゾーンとして機能させることができ、より一層、遊技性を増すことができる。また、「打順リプレイD」の当選時に、正解打順でチャンスゾーンへの移行をナビし、ナビに従わない場合にはAT移行抽選を行わないRT4状態(ひいてはRT5状態)へ移行することとなるので、早期にAT(ART)に移行可能な遊技を採るか、AT(ART)なしの高ベース状態(RT5状態)での遊技を採るかが明白となり、遊技者が違和感なく選択できる。
ところで、上記した実施の形態では、ボーナスの終了後、遊技状態がRT1状態へ移行する(ボーナスがRTへの移行契機になる)設定となっていたが、ボーナスがRTへの移行契機にならないように形成してもよい。例えば、RT2状態においてボーナスが当選した場合には、RT2状態のままボーナス内部中となり(遊技状態として、RT2状態かつボーナス内部中が設定される。用いられる役抽選テーブルは、上記した実施の形態の内部中テーブルでもよいし、RT2テーブルでボーナスの当選利用域の無いRT2ボーナス内部中テーブルでもよい)、当該ボーナスが入賞した場合には、RT2状態のままボーナス作動中となり(遊技状態として、RT2状態かつボーナス作動中が設定される。用いられる役抽選テーブルは上記した実施の形態のCBテーブルでよい)、当該ボーナスの終了後はRT2状態が継続するようにしてもよい。このように形成すると、ボーナス当選時の遊技状態へすぐに復帰できるので、例えばナビによって遊技状態がRT1状態からRT2状態へ移行していた場合などには、無駄な遊技を行わずにすむものとなり、遊技性を向上させることができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良なども含むものである。また、本発明は、矛盾を生じない範囲で、上述した実施の形態及び変形例に記載されている事項を適宜組み合わせ、あるいは組み替えてもよいものである。
さらに本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。
S スロットマシン 1 制御装置
10 ベットスイッチ 20 スタートスイッチ
31〜33 停止スイッチ 61〜63 回転リール
100 メイン制御装置 120 役抽選手段
130 リール制御手段 140 入賞判定手段
160 遊技状態移行手段 170 AT制御手段(補助演出制御手段)
200 サブ制御装置

Claims (3)

  1. 外周面に複数の図柄が付された複数の回転リールと、
    前記複数の回転リールを回転させるスタートスイッチと、
    回転中の前記回転リールを個々に停止させる複数の停止スイッチと、
    所定の図柄組合せが対応付けられた、小役及びリプレイを含む複数種類の役について、当選か否かの役抽選を行う役抽選手段と、
    前記スタートスイッチの操作信号の入力に基づき前記回転リールの回転を制御し、前記停止スイッチの操作信号の入力に基づき回転中の前記回転リールの停止を制御するリール制御手段と、
    前記スタートスイッチの操作により回転開始した前記複数の回転リールが前記停止スイッチの操作により全て停止したときに、役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されることに基づいて入賞と判定する入賞判定手段と、
    前記役抽選手段の抽選態様の違いに基づく複数の遊技状態間で遊技状態を移行させる制御を行う遊技状態移行手段と、
    前記小役のうちの特定小役の入賞を補助する補助演出が行われる補助演出状態の開始及び終了を制御し、所定の開始条件の成立に基づいて、前記補助演出状態の開始を決定可能に形成された補助演出制御手段と、を備え、
    遊技状態として、前記小役及びリプレイがそれぞれ所定の確率で当選するように設定された第1遊技状態と、前記小役が前記第1遊技状態と同等の確率で当選し、前記リプレイの抽選態様が前記第1遊技状態とはそれぞれ異なる第2遊技状態、第3遊技状態及び第4遊技状態と、が少なくとも設けられ、
    前記役抽選手段は、
    前記第2遊技状態及び前記第4遊技状態において、前記リプレイが前記第1遊技状態よりも高確率で当選するように役抽選を行い、
    前記第1遊技状態では、前記役抽選において、少なくとも、前記リプレイのうちの第1リプレイを含む複数のリプレイが重複して当選状態となる第1リプレイ重複当選態様、及び前記リプレイのうちの第2リプレイを含む複数のリプレイが重複して当選状態となる第2リプレイ重複当選態様が当選するように役抽選を行い、
    前記リール制御手段は、前記第1又は第2リプレイ重複当選態様の当選時に、前記停止スイッチが各当選に対してあらかじめ設定された操作態様で操作されたか否かに基づいて、入賞するリプレイが異なるように前記回転リールの停止を制御し、
    前記遊技状態移行手段は、
    前記第1遊技状態において、前記第1リプレイが入賞した場合には、遊技状態を前記第2遊技状態へ移行させることができ、
    前記第1遊技状態において、前記第2リプレイが入賞した場合には、遊技状態を前記第3遊技状態へ移行させ、
    前記第3遊技状態において遊技状態を前記第4遊技状態へ移行させるための移行契機が発生した場合には、遊技状態を前記第4遊技状態へ移行させ、
    前記第2遊技状態及び前記第4遊技状態において、遊技状態を前記第1遊技状態へ移行させるための移行契機が発生した場合には、遊技状態を前記第1遊技状態へ移行させることができ、
    前記第3遊技状態へは前記第1遊技状態からのみ移行させるとともに、前記第4遊技状態へは、前記第3遊技状態からのみ移行させ、
    前記補助演出制御手段は、前記補助演出状態の開始を決定し、かつ遊技状態が前記第2遊技状態へ移行した場合に、前記補助演出状態を開始させることができるように形成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記第4遊技状態では、前記補助演出状態の開始条件が、他の遊技状態よりも成立し難いように設定されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記第2リプレイ重複当選態様が当選した場合には、前記第2リプレイの入賞を回避するための前記停止スイッチの操作態様で停止操作することを示唆する演出が行われるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020198899A (ja) * 2019-06-05 2020-12-17 株式会社北電子 遊技機

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