JP5904381B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

この発明は、遊技媒体を投入して遊技を行う遊技機に関するものである。
この種の遊技機、例えばスロットマシンは、遊技媒体であるメダルの投入(ベット)により遊技を開始可能となり、スタートスイッチの操作に基づき回転開始した回転リールを停止スイッチの操作に基づき停止させ、全ての回転リールが停止したときに、役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に揃うと入賞となり、役に応じた利益が付与される。また、スロットマシンは、1回に掛けることができるメダル数(規定数)があらかじめ定められており、規定数を超えて投入されたメダルを遊技機内部に電子的に貯留(クレジット)するとともに、電子的に貯留されているメダルをベットスイッチの操作によりメダルの投入に代えることができるようになっている。
そして、役として、入賞すると、次遊技をメダルの投入なしで行う権利が与えられるリプレイが知られている。リプレイが入賞した場合には、自動的に、前遊技の掛けメダルと同数のメダルがベットされた状態が設定される。
しかし、自動的にメダルがベットされた状態が設定されると、遊技者がメダルを投入してもキャンセルされてしまうので、特に、遊技毎にメダルを手で投入して遊技を行う場合には煩わしさにたえない。これに対し、特許文献1に示すように、リプレイが入賞した場合には、自動的にメダルがベットされるとともに、自動的にメダルがベットされた状態で遊技者がメダルを投入した場合には、そのメダルを貯留(クレジット)扱いとする遊技機が考案されている。
一方、通常時よりもリプレイの当選確率を高くする遊技状態(いわゆるリプレイタイム)を設けたり、リプレイの当選確率が異なる複数の遊技状態を設けたりして遊技が複雑化するのに伴い、複数種類のリプレイが設けられるようになった。これにより、リプレイに対応付けられる図柄組合せとして、一見してリプレイと判別できないような図柄組合せも用いられることがある。そして、特許文献2には、そのような一見してリプレイと判別できないリプレイが入賞した場合には、通常のリプレイの入賞時に行われるリプレイ入賞の報知(自動ベットの際の投入音や投入表示)を行わず、ベットボタンが押下された場合にそれらの報知を行うようにして、リプレイの入賞と気づかせないようにすることが記載されている。
特開2003−325749号公報 特開2009−240512号公報
ここで、リプレイの入賞に基づき自動的にベットがされる場合と、手動投入やベットスイッチの操作に基づいてベットがされる場合とで、その後の演出処理が異なるように設定したい場合がある。また、リプレイの種類によって、自動ベットの際の投入音や投入表示を行わない設定としている場合であっても、その後にメダルが手投入された場合には、投入音が出力されるようにしたい場合もある。しかし、上記した従来の技術には、このような課題を解決するための具体的手法については開示されていない。
本発明は、このような事情に鑑み、遊技媒体の投入に基づく処理を、投入の形態に応じて簡易かつ確実に行うことができるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、以下のような構成を有する。
すなわち、本発明に係る遊技機(スロットマシンS)は、外周面に複数の図柄が付された複数の回転リール61〜63と、複数の回転リール61〜63を回転させるスタートスイッチ20と、回転中の回転リール61〜63を個々に停止させる複数の停止スイッチ31〜33と、所定の図柄組合せが対応付けられたリプレイを含む複数の役について当選か否かの役抽選を行う役抽選手段120と、スタートスイッチ20の操作信号の入力に基づき回転リール61〜63の回転を制御し、停止スイッチ31〜33の操作信号の入力に基づき回転中の回転リール61〜63の停止を制御するリール制御手段130と、停止スイッチ31〜33の操作により停止した回転リール61〜63の図柄に基づき、役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に入賞と判定する入賞判定手段(遊技結果判定手段140)と、遊技媒体の投入に基づき遊技媒体がベットされたベット状態を設定し、リプレイの入賞に基づきリプレイの当選に係る遊技でベットされた遊技媒体と同数の遊技媒体がベットされたベット状態を自動的に設定する投入制御手段110と、を備え、スタートスイッチ20の操作に基づき開始される1回の遊技を行うためにベット可能な遊技媒体の最大数を超えて投入された遊技媒体を、最大貯留数の範囲内で遊技機内部に電子的に貯留可能に形成されているとともに、自動的にベット状態が設定されているときには、電子的に貯留されている遊技媒体数が最大貯留数未満であることを条件に、遊技媒体の投入を受け付け可能に形成された遊技機である。
そして、本発明に係る遊技機は、遊技媒体の投入に基づき第1コマンドを出力し、リプレイの入賞に基づき第2コマンドを出力するコマンド出力手段170と、コマンド出力手段170が出力するコマンドを入力して、ベット状態の設定に付随する報知を含む所定の演出の実行に関する処理を行う演出制御手段(サブ制御装置200)と、をさらに備え、演出制御手段は、第1コマンドを入力した場合には第1コマンドに対応する処理を行い、第2コマンドを入力した場合には第2コマンドに対応する処理を行うように形成されていることを特徴とする。
ここで、「遊技媒体の投入」には、遊技媒体投入口(メダル投入口5)から遊技媒体(メダル)を投入することの他、遊技機内部に電子的に貯留(クレジット)されている遊技媒体を、所定の操作手段(ベットスイッチ10)の操作に基づき、投入した遊技媒体に代える処理が行われることも含む。すなわち、ここでいう遊技媒体の投入は、リプレイの入賞に基づき遊技者の意思とは無関係に自動的にベット状態が設定される場合とは異なり、遊技者が自らの意思で投入動作を行うことを意味している。
またここで、「遊技媒体の投入又はベット状態の設定に付随する報知」には、遊技媒体の投入に伴う投入音の出力や、ベット状態が設定されていることをランプ(ベットランプ85)の点灯によって報知することが含まれる。
本発明においては、自動的にベット状態が設定される場合(自動投入の場合)と、遊技媒体の投入に基づきベット状態が設定される場合(手動投入の場合)とで、演出制御手段に異なる種類のコマンドが出力される。このように形成することにより、リプレイが入賞した場合と、それ以外の場合とで、遊技媒体の投入又はベット状態の設定に付随する報知や演出の実行(キャンセルも含む)に関する処理を異ならせたい場合に、判断の分岐が容易となり、異なる処理を確実に行わせることができる。
また、この遊技機において、演出制御手段は、第1コマンドに対応する処理として、第1コマンドの入力を契機に実行中の演出を更新する処理を行い、第2コマンドに対応する処理として、第2コマンドの入力を契機としては実行中の演出を更新せずその後の第1コマンドの入力を契機に実行中の演出を更新する処理を行うように形成されている。
ここで、「実行中の演出を更新」するとは、実行中の演出をキャンセルすることや、次の演出(例えば遊技開始時の演出)を開始させることである。このように形成することにより、自動投入の場合には実行中の演出がキャンセルされない(あるいは次の演出が開始されない)が、その後に手動投入を行うと実行中の演出がキャンセルされる(あるいは次の演出が開始される)という処理を、簡易かつ確実に行うことができる。
また、この遊技機では、リプレイとして、入賞時に、一般にリプレイに対応する図柄組合せとして認識されている図柄組合せが表示される第1リプレイ(リプレイが入賞したように見えるリプレイ)と、入賞時に、一般にリプレイに対応する図柄組合せとして認識されている図柄組合せが表示されない第2リプレイ(リプレイが入賞したように見えないリプレイ)とが設けられ、演出制御手段は、第1コマンドに対応する処理として、第1コマンドの入力を契機に、ベットされた遊技媒体数の報知(ベットランプ58の点灯表示)又は遊技媒体のベットに伴う音声出力(メダル投入音の出力)を含む投入演出を実行する処理を行い、第2コマンドに対応する処理として、第1リプレイの入賞時には第2コマンドの入力を契機に投入演出を実行し、第2リプレイの入賞時には第2コマンドの入力を契機としては投入演出を実行せずその後の第1コマンドの入力を契機に投入演出を実行する処理を行うように形成されている。
このように形成することにより、第2リプレイの入賞時には、ベット状態が設定された報知である投入演出が行われないが、その後遊技媒体を投入することにより投入演出が行われるものとなる。これにより、リプレイが入賞したように見えない図柄組合せが表示される第2リプレイの入賞を、リプレイの入賞でないように見せかけることができる。
本発明は、以上のように構成されているので、遊技媒体の投入に基づく処理を、投入の形態に応じて簡易かつ確実に行うことができるようにすることができる。
本発明の実施の形態であって、スロットマシンの外観正面図である。 本発明の実施の形態であって、スロットマシンの入力、出力及び制御装置を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、回転リールの図柄配列の一部を示す図である。 本発明の実施の形態であって、図柄表示窓に表示されたリプレイに対応する図柄組合せを示す図である。 本発明の実施の形態であって、ベットランプの点灯説明図である。 本発明の実施の形態であって、再遊技作動時のメダル投入音及び演出キャンセルの有無を示す表である。 本発明の実施の形態であって、メイン制御装置の制御に基づくスロットマシンの1遊技における遊技制御処理を示すフローチャートである。 1遊技における遊技制御処理のうちの遊技開始判定処理を示すフローチャートである。 図8の続きのフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、サブ制御装置の制御に基づく投入コマンド入力時の処理を示すフローチャートである。 投入コマンド入力時の処理のうちの自動投入時の処理を示すフローチャートである。 図11の続きのフローチャートである。 投入コマンド入力時の処理のうちの手動投入時の処理を示すフローチャートである。 図13の続きのフローチャートである。
本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシンを例に、図面に基づき説明する。
(スロットマシンS)
スロットマシンSは、図1に示すように、正面側(遊技者と対向する前面側)に開口部を有する方形の筐体Bと、この筐体Bの開口部を塞ぐ前扉Dを備えている。
筺体Bの内部には、スロットマシンSの作動を制御するための制御装置1、外周面に複数の図柄が付された3個の回転リール61,62,63を有するリールユニット2、メダルを貯留するとともに貯留されているメダルを払い出すためのホッパーユニット3、スロットマシンSに備えられた各種装置に電力を供給するための電源装置4等が設置されている。
前扉Dには、図1に示すように、3個の回転リール61〜63の図柄を視認可能な図柄表示窓Wが形成されている。そして、この図柄表示窓Wの下方であってスロットマシンSの高さ方向略中央部は、スロットマシンSを作動させるための操作スイッチが設けられたカウンター状の操作部Cとなっている。操作部Cの上面右端にはメダル投入口5が設けられ、操作部Cの上面左側には、スロットマシンSに電子的に貯留されているメダルであるクレジットメダルを、遊技を行うためのメダルのベットに代えるためのベットスイッチ10が設けられている。
また、操作部Cの正面左側には、回転リール61〜63を回転開始させるためのスタートスイッチ20が設けられ、操作部Cの正面中央部には、3個の回転リール61〜63を個々に停止させるための3個の停止スイッチ31,32,33が設けられている。具体的には、左側に位置する停止スイッチ31は左側に位置する回転リール61を停止させるものであり、中央に位置する停止スイッチ32は中央に位置する回転リール62を停止させるものであり、右側に位置する停止スイッチ33は右側に位置する回転リール63を停止させるものである。操作部Cの正面左端には、クレジットを払い戻すための精算スイッチ40が設けられている。
前記ベットスイッチ10は、上下方向に移動可能なボタンスイッチであって、ベットスイッチ10の筐体内部側には、ボタンの位置移動を検出する検知部が設けられており、検知部の検出信号がベットスイッチ10の操作信号として扱われるようになっている。
スタートスイッチ20は、上下方向に揺動可能なレバースイッチであって、スタートスイッチ200の筐体内部側には、押下操作によるレバーの位置移動を検出する検知部が設けられており、検知部の検出信号がスタートスイッチ20の操作信号として扱われるようになっている。
停止スイッチ31〜33は、前後方向に移動可能なボタンスイッチであって、各停止スイッチ31〜33の筐体内部側には、特に図示しないが、押圧操作によるボタンの位置移動を検出する検知部がそれぞれ設けられており、検知部の検出信号が各停止スイッチ31〜33の操作信号として扱われるようになっている。
なお、操作部Cに設けられる操作スイッチとして、遊技者が演出内容を選択することができる演出スイッチを設けてもよい。
前扉Dにおいて図柄表示窓Wの上方には、液晶表示装置などの画像表示部70が設けられ、図柄表示窓Wの両側に位置する前扉Dの側部及び前扉Dの上端部には、電飾ランプ80が設けられている。また、前扉Dの下部には、メダルを貯留可能な下皿6が設けられているとともに、下皿6の奥壁には、ホッパーユニット3から払い出されたメダルを下皿6に排出するためのメダル排出口8と、メダル排出口8の両側に配置されたスピーカ90が設けられている。そして、メダル投入口5の下方であって前扉Dの裏側には、投入メダルを検知しメダルを判別するためのメダルセレクター7が設けられている。
リールユニット2は、図示しない枠体に固定された3個のリールモータM1,M2,M3(図2参照)と、各リールモータM1〜M3の駆動軸にそれぞれ固定された3個の回転リール61〜63と、リールモータM1〜M3を駆動させるためのモータ駆動基板(図示せず)を備えている。なお、図示しないが、リールモータM1には回転リール61が固定され、リールモータM2には回転リール62が固定され、リールモータM3には回転リール63が固定されている。
リールモータM1〜M3は、ステッピングモータであって、図示しないが、駆動軸に連結されたロータと4相のコイルを備えており、コイルが順次励磁されることにより、ロータが回転して駆動軸が回転し、駆動軸に固定された回転リール61〜63が回転するようになっている。4相のコイルは、モータ駆動基板に所定の駆動パルスが供給されることにより励磁し、駆動パルスのパルス数やパルス幅などが制御されることによって、回転リール61〜63に付されている図柄が図柄表示窓Wを上側から下側へ向けて通過するように回転リール61〜63を回転(正回転)させることができるとともに、回転リール61〜63を図柄単位で停止させることができるようになっている。
各回転リール61〜63の外周面には、図3に示すように、「赤7」、「BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「ベル」、「チェリー」などの図柄が、1つの回転リールにつき21個ずつ付されている。ここで、回転リールに表示されている1図柄分の領域を1コマと称し、回転リール61〜63はそれぞれ、21個の図柄に対応して等分割された21コマを有している。そして、各回転リール61〜63の外周面に連続して配置されている3つの図柄が、図柄表示窓Wから視認可能となっている。
なお、各回転リール61〜63において、ベル図柄及びリプレイ図柄は、4コマ(後述する最大スベリコマ数)を超える間隔を空けずに配置されており、その他の図柄については、少なくともいずれか1つの回転リール61〜63において、4コマを超える間隔を空けて配置されている箇所があるようになっている。
ここで、図柄表示窓Wを通して図柄を視認するための表示位置として、各回転リール61〜63について上段、中段、下段が設けられており、各回転リール61〜63の表示位置の組合せによって有効ラインが設定される。有効ラインとは、3個の回転リール61〜63の各表示位置にある縦3個横3個合計9個の図柄を1個ずつ繋いでできるライン(入賞ライン)のうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。本実施の形態においては、図1に示すように、各回転リール61〜63の中段に位置する図柄を結ぶ中段ラインLが入賞ラインとして設定されている。また、本実施の形態では、1回の遊技を行うために、メダルを3枚又は2枚ベットする(掛ける)ことが可能となっており、3枚のメダルをベットした場合も、2枚のメダルをベットした場合も、入賞ラインLが有効になり、有効ラインとなるものである。そして、スロットマシンSは、スタートスイッチ20の操作によって回転開始し停止スイッチ31〜33の操作によって回転停止した回転リール61〜63の停止図柄により、役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示される(以下、このことを入賞という)と、役に応じた利益が付与されるようになっている。
(制御装置1)
制御装置1は、図示しないメイン基板ケースにメイン基板を収納したメイン基板ユニットと、図示しないサブ基板ケースにサブ基板を収納したサブ基板ユニットとから構成される。メイン基板及びサブ基板は、IC等の各種電子部品を搭載した制御基板であり、メイン基板はスロットマシンSの遊技に関する制御を行うメイン制御装置100(図2参照)を構成し、サブ基板は演出や報知に関する制御を行うサブ制御装置200(図2参照)を構成する。また、メイン制御装置100とサブ制御装置200との間では、メイン制御装置100からサブ制御装置200への一方へ向けてのみコマンドやデータが出力され、サブ制御装置200からメイン制御装置100へ向けてはコマンドやデータが出力されないようになっている。
(メイン制御装置100)
メイン制御装置100は、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作に基づき、回転リール61〜63の回転及び停止を制御するものである。
メイン制御装置100の入力側には、図2に示すように、メダルセンサ7A、リールセンサ2A、払い出しセンサ3A、ベットスイッチ10、スタートスイッチ20、停止スイッチ61〜63及び精算スイッチ40が接続されている。ここで、メダルセンサ7Aは、図1に示すように、メダルセレクター7に設けられた検知部であって、メダル投入口5から投入されホッパーユニット3に移送されるメダルを検出するためのものである。リールセンサ2Aは、図示しないが、リールユニット2の枠体に設けられた検知部であって、回転リール61〜63に設けられたスタートインデックスを検出して回転リール61〜63の回転を検知するためのものである。払い出しセンサ3Aは、図示しないが、ホッパーユニット3に設けられた検知部であって、メダル払出装置から払い出されるメダルを検出するためのものである。
一方、メイン制御装置100の出力側には、図2に示すように、リールモータM1〜M3、ホッパーモータ3B、ブロッカー7B、ベット表示部11及びクレジット表示部12が接続されている。ホッパーモータ3Bは、図示しないが、ホッパーユニット3に貯留されているメダルを1枚ずつ排出するメダル払出装置を駆動させるためのものである。ブロッカー7Bは、図示しないが、メダルセレクター4の内部を通過するメダルを、メダルセンサ7Aで検出される前にメダルセレクター4の外部に排出するためのメダルキャンセル装置である。排出されたメダルは、下皿6に払い戻される。ベット表示部11は、図1に示すように、ベットスイッチ10の右側に設けられた7セグメント表示部であって、1回の遊技を行うために掛けた(ベットした)メダル数を数字で表示するものである。クレジット表示部12は、図柄表示窓Wの下方に設けられた7セグメント表示部であり、クレジットされているメダル数を数字で表示するものである。
ここで、本実施の形態では、ベット表示部11とは別に、ベットしたメダル数を、発光する発光領域の数により表示するベットランプ85が設けられている。ベットランプ85は、サブ制御装置200によって表示が制御されるものであり、基本的には、ベット表示部11の表示を、発光領域の発光態様によって遊技者に告知するものとなっている。ただし、所定の場合には、ベット表示部11に表示される内容とは異なる内容を示す発光態様で表示が行われる場合があるが、これについては後述する。
メイン制御装置100を構成するメイン基板には、図示しないが、遊技に関するプログラムやデータが記憶されたROM、ROMに記憶されたプログラム等に基づいて遊技の進行に関する制御を行うメインCPU、読み書き可能であって遊技の進行に関する制御を行うためのデータ等を一時的に記憶するRWM、I/O等、種々の電子部品が備えられている。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、投入制御手段110、役抽選手段120、リール制御手段130、遊技結果判定手段140、払出制御手段150、内部抽選状態移行手段160、コマンド出力手段170の各手段として機能する。
(投入制御手段110)
投入制御手段110は、メダル投入口5からのメダルの投入又はベットスイッチ10の操作(以下投入操作という)と、遊技結果判定手段140の判定結果に基づいて、1回の遊技を行うためのメダルが掛けられた状態(ベット状態)を設定するためのものである。
具体的には、投入制御手段110は、メダル投入口5からメダルが投入されメダルセンサ7Aがメダルを検出することに伴って、最大規定数を限度として、検出された数のメダルをベットされたメダルとして取り扱い、メダルの投入に基づくベット状態を設定する。ベット数はベット表示部11に表示される。規定数とは、1回の遊技に掛けることができるメダルの数であり、本実施の形態においては、規定数が3(3枚掛け遊技のみを実行可能)である場合と、規定数が2(2枚掛け遊技のみを実行可能)である場合が存在する。投入制御手段110は、1枚のメダルが検出された場合には1ベット状態、2枚のメダルが検出された場合には2ベット状態、3枚のメダルが検出された場合には3ベット状態を設定する。また、規定数を超えてメダルが投入された場合には、所定数(50)を限度として、投入されたメダルがスロットマシンSに電子的に貯留(クレジット)されたものとして取り扱う。クレジット数はクレジット表示部12に表示される。なお、クレジット数が所定数に達した場合には、ブロッカー7Bが作動してメダル投入口5から投入されたメダルがキャンセルされるようになっている。
そして、投入制御手段110は、クレジットがされている状態でベットスイッチ10が操作されベットスイッチ10の操作信号が入力されることに伴って、規定数を限度として、クレジットされたメダルをベットされたメダルとして取り扱い、ベットスイッチ10の操作に基づくベット状態を設定する。すなわち、ベットスイッチ10の操作信号の入力に伴い、クレジット表示部12に表示されている数値を規定数分だけ減じて表示するとともに、ベット表示部11に規定数のベット数を表示する。本実施の形態では、ベットスイッチ10を1回操作するごとに最大規定数のメダル(規定数が3の場合には3枚、規定数が2の場合には2枚)がベットされるマックスベットスイッチとして機能するように形成されているが、ベットスイッチ10を1回操作するごとに1枚のメダルがベットされるようにしてもよい。あるいは、1回操作するごとに1枚のメダルがベットされるシングルベットスイッチを別に設けてもよい。
さらに、投入制御手段110は、遊技結果判定手段140が後述するリプレイの入賞を判定した場合には、当該リプレイが当選したときの遊技と同一のベット数でメダルがベットされたベット状態を自動的に設定する。リプレイの入賞に基づき自動的にベット状態が設定されることを、再遊技の作動という。
ここで、本実施の形態においては、再遊技が作動している状態(再遊技の作動中)でも、メダル投入口5からのメダル投入を受け付け、投入されたメダルは、クレジットが満杯でないことを条件に、クレジットされるようになっている。また、再遊技の作動中にメダルが投入された(メダルセンサ7AがONとなった)場合や、ベットスイッチ10が操作された(ベットスイッチ10の操作信号がONとなった)場合には、これらの信号入力に基づいて所定の処理が行われるようになっているが、これについては後述する。
(役抽選手段120)
役抽選手段120は、回転リール61〜63に付されている図柄による所定の図柄組合せが対応付けられた「役」について、当選か否かの役抽選を行うものであり、図示しないが、乱数発生手段、乱数抽出手段、役抽選テーブル、判定手段及び当選状態設定手段を備えている。乱数発生手段は、一定時間に所定(例えば0から65535)の数字を繰り返してカウントするループカウンタであり、乱数抽出手段は、スタートスイッチ20の操作信号を入力したタイミングで、ループカウンタのカウント値を読み取って記憶するものである。ループカウンタは乱数を発生しているわけではないが、ループカウンタのカウント値を乱数抽出手段が読み取ることにより、ランダムな数値を抽出できるので、便宜上乱数発生手段というものとする。役抽選テーブルは、ループカウンタがカウントする数値(乱数発生手段の発生可能な全乱数値)を全領域として各役についての当選領域を規定したものである。判定手段は、カウント値抽出手段の読み取ったカウント値と役抽選テーブルの当選領域とを照合し、カウント値が所定の当選領域に属する場合には当該当選領域に対応する当選を決定し、カウント値がいずれの不当選の領域に属する場合には、「ハズレ」の決定をするものである。当選状態設定手段は、判定手段が当選を決定した場合に、当該当選に対応する当選フラグを成立させることにより当選状態を設定するものである。なお、当選状態設定手段は、判定手段の判定結果に関わらず当選状態を設定する場合があるがこれについては後述する。
前記役としては、入賞により所定枚数のメダルが払い出される小役と、入賞により次遊技において投入操作を行うことなく再度の遊技を行えるリプレイと、入賞により次遊技からボーナス遊技が行われるボーナスとを備えている。
本実施の形態においては、ボーナスとして、所定の図柄組合せが対応付けられたBB(ビッグボーナス)が設けられている。BBが入賞すると、次の遊技からボーナス遊技が開始される。ボーナス遊技では、役抽選の抽選結果に関わらず小役が当選状態になるとともに、少なくとも1個の回転リールについて、後述するスベリコマ数が最大スベリコマ数よりも少ないコマ数以下となる。また、本実施の形態では、ボーナス遊技以外の遊技では、規定数が3に設定されており、ボーナス遊技中は、規定数が2に変更される。ボーナス遊技中は、小役が入賞しても1回の遊技で投入枚数以下のメダルしか払い出されない。ボーナス遊技は、払い出しメダルの総数があらかじめ定められた一定枚数、例えば28枚を超えた場合に終了する。
前記小役としては、例えば「ベル・ベル・ベル」の図柄組合せが対応付けられたベル役や、「チェリー・ANY・ANY」(ANYは何の図柄でもよい意味)の図柄組合せが対応付けられたチェリー役などが設けられている。規定数が3の遊技において、ベル役が入賞すると、例えば9枚のメダルが払い出され、チェリー役が入賞すると2枚のメダルが払い出される。規定数が2の遊技では、いずれも1枚のメダルが払い出される。また、小役としては、上記以外に、規定数が3及び2の遊技において入賞により1枚のメダルが払い出される複数種類の特殊小役が設けられている。
前記リプレイとしては、対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に揃うと一見してリプレイが入賞したように見える図柄組合せのみが表示される通常リプレイと、対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に揃うと一見して小役が入賞したように見える図柄組合せが所定のライン上に表示され、かつ一見してリプレイが入賞したように見える図柄組合せがいずれのラインにも表示されない小役図柄リプレイとが設けられている。
通常リプレイは、図4(A)に示すように、「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せが対応付けられたリプレイ1の他に、図4(B)に示すように、対応付けられた図柄組合せ「赤7・ベル・ベル」が有効ライン上に揃うと、無効ラインである下段ラインD1(回転リール61〜63の下段位置を結ぶライン)に、リプレイ図柄が揃うように設定されているリプレイ2が設けられている。
小役図柄リプレイとしては、図4(C)に示すように、対応付けられた図柄組合せ「スイカ・ベル・リプレイ」が有効ライン上に揃うと、無効ラインである右上りラインD2(左側の回転リール61の下段位置、中央の回転リール62の中段位置、右側の回転リール63の上段位置を結ぶライン)に、小役ベルの図柄組合せである「ベル・ベル・ベル」が揃うように設定されたリプレイ3や、図4(D)に示すように、対応付けられた図柄組合せ「ベル・スイカ・リプレイ」が有効ライン上に揃うと、無効ラインである右下りラインD3(左側の回転リール61の上段位置、中央の回転リール62の中段位置、右側の回転リール63の下段位置を結ぶライン)に、一般に小役としてのスイカ役の図柄組合せとして知られている「スイカ・スイカ・スイカ」の図柄組合せが揃うように設定されたリプレイ4が設けられている。
なお、小役図柄リプレイとして、「ベル・ベル・ベル」や「スイカ・スイカ・スイカ」の図柄組合せが対応付けられたものを設けてもよい。この場合には、小役(ベル役やスイカ役)に対応する図柄組合せとしてこれらの図柄組合せは設定しないようにする。
上記した通常リプレイ、小役図柄リプレイのいずれが入賞した場合にも再遊技が作動し、当該遊技終了後の次遊技において、投入操作を行うことなくスタートスイッチ20が操作可能となる。
前記役抽選テーブルとしては、図示しないが、通常状態において用いられる通常テーブルと、ボーナス内部中において用いられる内部中テーブルと、ボーナス作動中において用いられるボーナステーブルとが設けられている。
ここで、通常状態、ボーナス内部中、ボーナス作動中は、それぞれ、役抽選手段120の抽選態様の違いに基づくスロットマシンSの内部抽選状態を表すものである。ボーナス作動中とはボーナス遊技が行われる内部抽選状態のことであり、ボーナス内部中とは、後述するボーナスフラグ(BBフラグ)が持ち越されている内部抽選状態のことであり、通常状態とは、それらのいずれでもない内部抽選状態のことである。通常テーブルには、単独又は複数の所定の役から構成される当選領域と、不当選領域とが設けられている。内部中テーブルには、BBの当選領域と不当選領域が設けられていない。ボーナステーブルは、不当選の領域のみが設けられている。
通常テーブル及び内部中テーブルには、入賞により9枚のメダルが払い出されるベル役と、入賞により1枚のメダルが払い出される複数の特殊小役からなる小役群が、重複して当選状態となる当選領域が複数個(例えば12個)設けられている。各当選領域の小役群に含まれる特殊小役の組合せは、領域ごとに異なるものとなっている。そして、この複数の小役の重複当選領域には、3個の停止スイッチ31〜33に基づく6通りの打順(操作順序)のうち、左側に位置する停止スイッチ31を最初に操作する打順(左押し)以外の打順が、それぞれ割り当てられている。例えば、1個目から3個目の各当選領域に対しては、停止スイッチ32、停止スイッチ31、停止スイッチ33の順で操作する打順(中左右)が、4個目から6個目の各当選領域に対しては、停止スイッチ32、停止スイッチ33、停止スイッチ31の順で操作する打順(中右左)が、7個目から9個目の各当選領域に対しては、停止スイッチ33、停止スイッチ31、停止スイッチ32の順で操作する打順(右左中)が、10個目から12個目の各当選領域に対しては、停止スイッチ33、停止スイッチ32、停止スイッチ31の順で操作する打順(右中左)が、それぞれ割り当てられている。割り当てられている打順が、各当選領域の当選に対する正解の打順となる。そして、複数の小役の重複当選領域のいずれかが当選した場合、正解の打順で停止スイッチ31〜33が操作されたか否かによって、入賞し得る役が変化するようになっているが、これについては後述する。上記したように打順が設定されている複数の小役の重複当選領域を総称して「打順ベル」というものとする。
さて、各役抽選テーブルにおける全ての小役の当選領域の全領域に対する割合(当選確率)は、通常テーブル及び内部中テーブルにおいて、同等に設定されている。また、ボーナステーブル以外の役抽選テーブルにおけるリプレイの当選確率(合算値)は、通常テーブルよりも内部中テーブルの方が高くなるように設定されている。例えば、通常テーブルでは、リプレイの当選確率が約1/7.3に設定されており、内部中テーブルでは、リプレイの当選確率が約1/1.5に設定されている。
なお、上記した役抽選テーブルの構成や当選確率は一例であって、上記した態様や数値に限られるものではない。例えば、ボーナステーブルに小役やリプレイや不当選の当選領域が設けられていてもよい。
上記した当選状態設定手段は、ボーナス作動中でない場合において、前記役抽選手段120による役抽選の結果、小役が当選した場合には小役フラグ(ベルフラグ、チェリーフラグなど)を成立させ、ボーナスが当選した場合にはボーナスフラグ(BBフラグ)を成立させ、リプレイが当選した場合にはリプレイフラグ(リプレイ1フラグなど)を成立させる。また、複数の役から構成される当選領域が当選した場合には、当該領域に含まれる全ての役に対応する当選フラグを成立させる。小役フラグ及びリプレイフラグは1回の遊技限りでリセットされるが、ボーナスフラグは、当該ボーナスが入賞するまでリセットされない。すなわち、ボーナス当選の場合には、当選状態が次の遊技以降に持ち越されるようになっている。さらに、当選状態設定手段は、ボーナス作動中においては、役抽選の結果に関わらず、全ての小役フラグを成立させるようになっている。すなわち、ボーナス作動中は、役抽選の結果が不当選であっても、全ての小役の当選フラグを成立させる。これにより、ボーナス作動中は全ての小役が当選状態に設定され、小役の入賞が容易な状態となる。ただし、ボーナス作動中は小役が入賞しても規定数を超えるメダルは払い出されないので、メダルの獲得に関してはボーナス内部中よりも不利な状態となる。
なお、BBテーブルに、全ての小役が同時に当選する当選領域を設け、ボーナス作動中は、役抽選の抽選結結果に基づいて、全ての小役が当選状態となるように形成してもよい。
(リール制御手段130)
リール制御手段130は、スタートスイッチ20及び停止スイッチ31〜33の操作信号に基づいて、回転リール61〜63の回転及び停止を制御するためのものである。以下、リール制御手段130による回転リール61〜63の回転制御及び停止制御について説明する。
(回転制御)
リール制御手段130は、スタートスイッチ20の有効な操作信号を入力した場合に、リールモータM1〜M3を駆動させて回転リール61〜63を回転させるものである。すなわち、規定数のメダルがベットされている状態でスタートスイッチ20の操作信号を入力した場合には、前遊技における回転リール61〜63の回転開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウエイト時間)が経過していることを条件に、全ての回転リール61〜63を一斉に、あるいは所定の順番で回転開始させる。そして、全ての回転リール61〜63の回転速度が、停止スイッチ31〜33の操作(以下停止操作という)を可能とするためにあらかじめ設定された定常回転速度(例えば80rpm)に達すると、この定常回転速度を維持する定常回転を行わせるものとなっている。
(停止制御)
リール制御手段130は、リールセンサ2A(図2参照)の検出信号に基づき回転リール61〜63の回転角度を把握しつつ、停止スイッチ31〜33の作動時点(停止スイッチ31〜33の操作が検出された時点=停止操作のタイミング)での回転リール61〜63の回転角度から、有効ライン上に位置している図柄を特定すること(以下図柄参照という)ができるようになっている。そして、リール制御手段130は、停止操作がされた時点において所定位置(例えば上段位置)にある回転リール61〜63の図柄を基準図柄として、回転リール61〜63の回転角度が前記基準図柄をあらかじめ定められたコマ数(最大スベリコマ数、例えば4コマ)だけ回転方向に移動させたコマ数(引き込み可能コマ数、例えば5コマ)の範囲内となるように、回転リール61〜63を停止させることができる。
具体的には、前記基準図柄を所定位置(上段位置)に停止させてもよい場合には、停止操作のタイミングで、リールモータM1〜M3の駆動を停止させるための停止信号を出力してそのまま回転リール61〜63を停止させる。また、基準図柄を所定位置に停止させることによって有効ライン上に停止させてはいけない図柄が停止することとなる場合には、停止信号を出力するタイミングを遅らせて、有効ライン上からその図柄を蹴飛ばす蹴飛ばし処理を行う。また、前記引き込み可能コマ数の範囲内に、当選した役に対応付けられた図柄組合せを構成する図柄(当選図柄)が含まれている場合には、停止信号を出力するタイミングを遅らせて、有効ライン上にその当選図柄を引き込む引き込み処理を行う。
リール制御手段130は、これらの処理を、回転リール61〜63の停止位置候補を特定するためのあらかじめ定められた優先順位に基づいて、基準図柄から何コマ分回転させて回転リール61〜63を停止させるかを役抽選の結果及び停止操作のタイミングに応じて図柄ごとにテーブル上に規定した停止テーブルを用いて行う。
本実施の形態では、役についての優先順位が「リプレイ>小役>ボーナス」の順序で定められており、停止テーブルでは、ボーナスと小役が同時に当選している場合(ボーナス内部中に小役が当選した場合)には小役に対応付けられた小役図柄を優先的に有効ライン上に引き込み、ボーナスとリプレイが同時に当選している場合(ボーナス内部中にリプレイが当選した場合)にはリプレイに対応付けられたリプレイ図柄を優先的に有効ライン上に引き込むように形成されている。したがって、ボーナス内部中において、ボーナスに対応付けられたボーナス図柄が優先的に引き込まれるのは、役抽選の結果がハズレの場合のみとなる。しかし、本実施の形態においては、内部中テーブルのハズレの領域が無いので、ボーナス当選に係る遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、特定の場合(例えば所定の小役の当選時に、所定の打順かつ特定のタイミングで停止操作された場合)を除き、ボーナスが入賞する場合はないようになっている。
また、停止テーブルとしては、引き込み可能コマ数の範囲内で当選図柄を有効ライン上に引き込み、当選図柄以外の図柄を有効ライン上から蹴飛ばすように、回転リール61〜63の停止位置が規定された当選図柄引き込みテーブルと、引き込み可能コマ数の範囲内で、いかなる役に対応する図柄組合せも有効ライン上に揃わないように、回転リール61〜63の停止位置が規定されたハズレテーブルとが設けられている。停止テーブルは、3個の回転リール61〜63にそれぞれ対応して設けられており、先に停止した回転リールの停止図柄に応じて、未停止の回転リールの停止テーブルが選択されるようになっている。
ここで、ボーナス作動中においては、全ての小役フラグが成立している状態に対応した停止テーブルが用いられる。これにより、停止操作のタイミングによって、いずれの小役図柄でも、有効ライン上に引き込み可能となっている。また、ボーナス作動中においては、あらかじめ設定された少なくとも1個の回転リール(例えば左リール61)について、スベリコマ数が1コマ以下(1コマ又は0コマ)となるように対応された停止テーブルが用いられる。これにより、ボーナス作動中においては、少なくとも1個の回転リールについては、当選図柄の引き込みコマ数が最大1コマとなる。
(打順ベル当選時の停止制御)
次に、「打順ベル」のいずれかが当選した場合の停止制御について説明する。
本実施の形態においては、「打順ベル」の領域に共通して含まれるベル役の図柄組合せを構成する図柄(ベル図柄)は、全ての回転リール61〜63において通常状態及びボーナス内部中における最大スベリコマ数(4コマ)を超える間隔をあけずに配置されている。すなわち、ベル役は、最大スベリコマ数が4コマに設定されている制御中(ボーナス作動中以外)においては、停止操作のタイミングに関わらず入賞可能な設定となっている。また、「打順ベル」の領域に含まれる複数種類の特殊小役のそれぞれには、回転リール61〜63のいずれかにおいて4コマを超える間隔をあけて配置されている図柄が含まれる図柄組合せが対応付けられている。すなわち、制御小役は、それらの役が単独で当選したとしても目押しをしないと入賞できない設定となっている。そして、リール制御手段130は、ボーナス作動中以外において、役抽選により、いずれかの「打順ベル」が当選した場合には、停止操作の態様に応じて、当該領域に含まれるベル役、特殊小役のいずれかの小役に対応する図柄組合せを有効ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。これらの制御は、停止スイッチ31〜33の打順に応じて設けられている停止テーブルを参照して行われる。
具体的には、役抽選により「打順ベル」が当選した場合に、当選した当選領域に対して割り当てられている正解の打順で各停止スイッチ31〜33が操作された場合には、停止操作のタイミングに関わらず、ベル役の図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。すなわち、そのような停止位置が設定されている停止テーブルを用いて停止位置を決定し、回転リール61〜63を停止させる(以下同様)。これによりベル役が入賞し、9枚のメダルが払い出される。一方、その正解の打順以外の打順(不正解の打順)で各停止スイッチ31〜33が操作された場合には、特殊小役の図柄組合せを構成する図柄を有効ライン上に引き込んで停止させる制御を行う。この場合には、停止操作のタイミングによって、特殊小役が入賞して1枚のメダルが払い出されることもあるが、何の役も入賞せずメダルが払い出されないことがある。すなわち、ベル役は正解の打順で停止操作したときに入賞する正解役であり、特殊小役は不正解の打順で停止操作したときに入賞する不正解役として位置づけられている。
(遊技結果判定手段140)
遊技結果判定手段140は、停止スイッチ31〜33の操作によって回転リール61〜63が全て停止したときに、当該遊技の結果を判定するためのものである。
具体的には、回転リール61〜63が停止したときに所定の記憶部に記憶される停止図柄の情報に基づき、有効ライン上に揃った図柄の組合せが、所定の役に対応付けられたものか否かを判断する。そして、所定の役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示されたと判断した場合には入賞と判定し、その判定結果情報を、払出制御手段150及び内部抽選状態移行手段160に送信する。前述したように、入賞によるメダルの払い出し枚数は、規定数によって異なっており、内部抽選状態がボーナス作動中である場合には、規定数が2の場合に対応する払い出しを決定し、ボーナス作動中でない場合には、規定数が3の場合に対応する払い出しを決定する。小役が入賞した判定結果情報を受信した払出制御手段150は、ホッパーユニット3を作動させて入賞メダルの払い出し処理を行う。リプレイが入賞した判定結果情報を受信した投入制御手段110は自動的にベット状態を設定する自動ベット処理を行い、ボーナスが入賞した判定結果を受信した内部抽選状態移行手段160は、ボーナス作動中への移行準備処理を行い、ボーナスが当選した遊技でボーナスが入賞しなかった判定結果を受信した内部抽選状態移行手段160は、ボーナス内部中への移行準備処理を行う。
(払出制御手段150)
払出制御手段150は、遊技結果判定手段140の判定結果及び精算スイッチ40の操作に基づいて、ホッパーモータ3Bを作動させてホッパーユニット3からメダルを払い出させるものである。すなわち、遊技結果判定手段140が小役の入賞を判定した場合には、当該小役の入賞に応じたメダルを払い出させ、クレジットが1以上ある場合に精算スイッチ40の操作信号を入力したときには、クレジットとして貯留されているメダルを払い出させるようになっている。
なお、入賞により払い出されるメダルを、クレジットに電子的に貯留し、クレジットを超過する払い出し分をホッパーユニット3から払い出させるようにしてもよい。
(内部抽選状態移行手段160)
内部抽選状態移行手段160は、内部抽選状態の移行を制御するものである。本実施の形態では、前述したように、内部抽選状態として、通常状態と、ボーナス内部中と、ボーナス作動中とが設けられている。スロットマシンSの内部抽選状態は、初期状態(工場出荷時又は設定変更時)において通常状態に設定されており、内部抽選状態移行手段160は、通常状態中にボーナス(BB)が当選すると、内部抽選状態をボーナス内部中に移行させる。また、ボーナス内部中においてボーナスが入賞すると、内部抽選状態をボーナス作動中に移行させる。そして、所定のボーナス終了条件(所定枚数を超える払い出し)に該当した場合には、内部抽選状態を通常状態に移行させる。そして、役抽選手段120が内部抽選状態に応じた役抽選テーブルを取得し役抽選を行うことにより、通常状態、ボーナス内部中、ボーナス作動中の各内部抽選状態が発動する。
ここで、既述したように、本実施の形態においては、ボーナス内部中にボーナスを入賞させることが極めて希な仕様となっている。したがって、本実施の形態における内部抽選状態は、いったんボーナスが当選し当該遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、ほぼ常にボーナス内部中に滞在することとなる。また、通常テーブルにおいて、BBの当選確率を高く設定しておく(例えば小役やリプレイと重複当選させておく)ことにより、初期状態から早期にボーナス内部中に移行させることができる。
(コマンド出力手段170)
コマンド出力手段170は、サブ制御装置200に所定のコマンドを出力するものである。メイン制御装置100がサブ制御装置200に出力するコマンドとしては、メダルの投入(ベット状態が設定されることを含む)に関するコマンドや、スタートスイッチ20等の操作スイッチの操作に関するコマンドや、役抽選の抽選結果に関するコマンドや、回転リール61〜63の回転及び停止に関するコマンドや、停止図柄の表示態様などの遊技結果に関するコマンドや、内部抽選状態の移行に関するコマンドなどがある。
ここで、コマンド出力手段170は、メダルの投入に関するコマンド(以下投入コマンドという)について、状態に応じた異なるコマンドを出力するものとなっている。
具体的には、コマンド出力手段170は、メダル投入口5からメダルが投入された場合には、メダルセンサ7Aがメダルを検知したタイミングで、手動投入コマンドを出力する。また、リプレイが入賞した場合には、リプレイの入賞が判定された後に、自動投入コマンドを出力する。この場合、リプレイの当選に係る遊技が3枚掛け遊技であったときは3ベット、リプレイの当選に係る遊技が2枚掛け遊技であったときは2ベットに係る自動投入コマンドを出力する。
さらに、コマンド出力手段170は、ベットスイッチ10が操作された場合には、ベットスイッチ10の操作信号を入力したタイミングで、ベットコマンドを出力する。この場合、規定数が3の遊技では3ベット、規定数が2の遊技では2ベットに係るベットコマンドを出力する。クレジットが規定数に満たない場合には、あるだけのベット数に係るベットコマンドを出力する。また、メダルの投入や自動ベットによってすでにベットがされている状態でベットスイッチ10が操作された場合には、規定数からベットされている数を減じた数に係るベットコマンドを出力する。例えば、規定数が3の場合において、すでに1ベット状態が設定されている場合には2ベットに係るベットコマンドを出力し、すでに3ベット状態が設定されている場合には0ベットに係るベットコマンドを出力する。
ここで、メイン制御装置100は、基本的に、回転リール61〜63の回転中(スタートスイッチ20の操作後)や入賞によるメダルの払い出し中は、ベット操作(メダルの投入又はベットスイッチ10の操作)を無効としている。すなわち、メダルセレクター4をメダルキャンセル状態にし、ベットスイッチ10の操作を無効としている(操作信号を受け付けない、あるいは受け付けても無視する。以下同様)。再遊技の作動中においては、メダルの投入やベットスイッチ10の操作信号を受け付けているが、これらの信号によってメダルの投入に基づくベット状態やベットスイッチ10の操作に基づくベット状態が設定されることはない(すでにベット状態が設定されている)。
また、回転リール61〜63の回転中はもちろんのこと、回転リール61〜63が停止していてもベットがされていない状態では、スタートスイッチ20の操作を無効とし、所定のウエイト時間が経過するまでは、スタートスイッチ20の操作に基づく回転リール61〜63の回転開始を保留する。すなわち、ウエイト時間の経過前にスタートスイッチ20の操作信号を入力しても、ウエイト時間が経過するまではリールモータM1〜M3に駆動信号が出力されないようになっている。ただし、スタートスイッチ20の操作信号に基づく役抽選処理は行われ、ウエイト時間の経過後、回転リール61〜63は再度のスタートスイッチ20の操作なしに回転開始する。
また、回転リール61〜63が停止している場合はもちろんのこと、回転リール61〜63の回転開始後、回転速度が定常回転速度に達し、かつ全ての回転リール61〜63についてスタートインデックスが検知されて図柄参照が可能な状態となるまでは、停止スイッチ31〜33の操作を無効としている。上記した要件が満たされた場合には、停止スイッチ31〜33の操作無効状態を解除する。
(サブ制御装置200)
サブ制御装置200は、メイン制御装置100から出力されるコマンドに基づいて、画像表示部70や電飾ランプ80やベットランプ85やスピーカ90等を制御するためのものである。
サブ制御装置200を構成するサブ基板には、図示しないが、演出に関するプログラムやデータが記憶されたROM、ROMに記憶されたプログラム等に基づいて演出の進行に関する制御を行うサブCPU、読み書き可能であって演出の進行に関する制御を行うためのデータ等を一時的に記憶するRWM、I/O等、種々の電子部品が備えられている。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、図2に示すように、少なくとも、コマンド入力手段210、演出実行制御手段220、AT制御手段230として機能する。
(コマンド入力手段210)
コマンド入力手段210は、メイン制御装置100のコマンド出力手段170から出力されるコマンドを入力するためのものである。
(演出実行制御手段220)
演出実行制御手段220は、画像表示部70やランプ80やスピーカ90等の演出装置の作動を制御するためのものであり、メイン制御装置100から入力するコマンドや、図示しない演出決定手段の決定に基づき、ROMに記憶されている演出データをもとに、打順ナビや、遊技状態に応じた演出を行わせる。
打順ナビは、小役の入賞を補助する情報が報知されるAT(アシストタイム)において行われるものであり、画像表示部70に、正解打順を矢印で示したり、停止操作すべき停止スイッチ31〜33の位置を左、中、右などの文字で表示させたり、それらをスピーカ90から音声により指示したり、停止スイッチ31〜33のボタンの内部に設けた発光体の発光色を変化させて、最初に操作すべき停止スイッチ31〜33を示すことなどにより行われる。
遊技状態に応じた演出としては、ATでない場合に行われるATへの移行を示唆する演出や、ATが開始される場合に行われるAT開始告知演出や、AT中の遊技を盛り上げる演出などがある。
ここで、演出実行制御手段220は、ベットランプ85の点灯表示やメダル投入音の出力(以下投入演出という)に関する制御を行うものとなっている。また、演出実行制御手段220は、メダルの投入やベットスイッチ10の操作に基づいて、回転リール61〜63の回転停止後に画像表示部70等において実行されている演出、例えば、ATの開始告知演出などをキャンセルすることができるようになっている。そして、演出実行制御手段220は、投入演出や演出のキャンセルを、メイン制御装置100から入力する投入コマンドの種類に応じて行うものとなっている。
ベットランプ85は、図1及び図5に示すように、縦方向に並ぶ3個の発光領域を備え、領域内部にそれぞれ設けられた発光体を点灯させることにより、領域ごとに発光表示できるものとなっている。そして、演出実行制御手段220は、投入コマンドのうち、手動投入コマンドを入力した場合には、コマンドの入力ごとに、すなわち、メダルが1枚投入される都度、ベットランプ85の点灯領域を増やしていく。具体的には、図5(A)に示すように、1枚目のメダルが投入された場合には、下側に位置する発光領域を点灯させ、2枚目のメダルが投入された場合には、中央に位置する発光領域を点灯させ、3枚目のメダルが投入された場合には、上側に位置する発光領域を点灯させる。これにより、メダルを1枚投入すると1個の発光領域が点灯し、メダルを2枚投入すると2個の発光領域が点灯し、メダルを3枚投入すると3個の発光領域が点灯するものとなる。
一方、投入コマンドのうち、自動投入コマンド又はベットコマンドを入力した場合には、コマンドの入力に基づき、ベット数に応じた数の発光領域を、所定時間経過ごとに、ベットランプ85の点灯領域を増やしていく。例えば、3ベットに係る自動投入コマンド又はベットコマンドを入力した場合には、図5(B)に示すように、t秒(例えば0.03秒)後に下側に位置する発光領域を点灯させ、そのt秒後に中央に位置する発光領域を点灯させ、さらにt秒後に上側に位置する発光領域を点灯させる。これにより、再遊技が作動した場合又はベットスイッチ10を操作した場合には、発光領域が下から順次点灯し3t秒経過後に3個の発光領域が点灯するものとなる。2ベットに係る自動投入コマンド又はベットコマンドを入力した場合には2個の発光領域まで点灯させる。
なお、演出実行制御手段220は、遊技終了時、すなわち、全回転リール61〜63の停止後に、ベットランプ85を消灯させる。
そして、演出実行制御手段220は、上記したベットランプ85の点灯に同期させて、スピーカ90から所定のメダル投入音を出力させる。すなわち、手動投入コマンドを入力した場合には、コマンドの入力ごとにメダル投入音を出力させ、自動投入コマンド又はベットコマンドを入力した場合には、t秒ごとにメダル投入音を出力させる。さらに、手動投入コマンドの入力に基づくメダル投入音は、ベットランプ85が規定数分点灯した後にも出力させる。すなわち、投入メダルがクレジットされる場合にも、メダル投入音が出力される。メダル投入音は、投入コマンドの種類にかかわらず、同一の音であってもよいし、手動投入コマンドに基づくメダル投入音と自動投入コマンド又はベットコマンドに基づくメダル投入音を異ならせてもよい。また、ベットされる場合のメダル投入音と、クレジットされる場合のメダル投入音を異ならせてもよい。
また、演出実行制御手段220は、再遊技の作動中でない場合(前遊技でリプレイが入賞していない場合)において、手動投入コマンド又はベットコマンドを入力した場合には、実行中の演出をキャンセルするが、自動投入コマンドを入力した場合には、実行中の演出をキャンセルしない。自動投入コマンドは、遊技者の意思によらず出力されるものであるので、かかるコマンドに基づき実行中の演出をキャンセルするのは妥当でないからである。
ところで、前述したように、本実施の形態においては、メイン制御装置100は、再遊技の作動中において、メダルの投入やベットスイッチ10の操作を受け付けている。また、演出実行制御手段220は、自動投入コマンドを入力した場合において、上記した投入演出を行わない場合がある。以下、自動投入コマンドを入力した場合の投入演出及び演出キャンセル処理について説明する。
(自動投入コマンド入力時の投入演出及び演出キャンセル処理)
演出実行制御手段220は、自動投入コマンドを入力した場合、前遊技で入賞したのが通常リプレイ(図4(A)リプレイ1、(B)リプレイ2)であったか、小役図柄リプレイ(図4(C)リプレイ3、(D)リプレイ4)であったかによって、異なる処理を行う。なお、メイン制御装置100から出力される自動投入コマンドは、入賞したリプレイの種類を判別可能な情報を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。後者の場合は、サブ制御装置200において、メイン制御装置100から出力される遊技結果に関するコマンドに基づき、通常リプレイの入賞に基づく自動投入コマンドか小役図柄リプレイの入賞に基づく自動投入コマンドかを判断すればよい。
具体的には、演出実行制御手段220は、通常リプレイの入賞に基づく自動投入コマンドを入力した場合には、図6に示すように、ベットランプ85の点灯処理及びメダル投入音の出力処理(あわせて投入演出処理という)を行うが、実行中の演出のキャンセル処理は行わない。また、通常リプレイの入賞に基づく自動投入コマンドを入力し、投入演出処理を行った後に、手動投入コマンドを入力した場合、すなわち、再遊技の作動中にメダル投入口5からメダルが投入されてそのメダルが受け付けられた場合(クレジットが満杯でない場合)には、メダル投入音の出力処理及び演出のキャンセル処理を行う。なお、ベットランプ85はすでに点灯済みであるので、ベットランプ85の点灯処理は行わない。この場合のメダル投入音は、規定数を超えて投入されるメダルがクレジットされるときの投入音となる。
また、投入演出処理を行った後に、ベットコマンドを入力した場合、すなわち、再遊技の作動中にベットスイッチ10が操作された場合には、投入演出処理は行わないが、演出のキャンセル処理を行う。なお、手動投入コマンドに基づきすでに演出のキャンセル処理を行っている場合には、その後ベットコマンドを入力しても演出のキャンセル処理は行わず、ベットコマンドに基づきすでに演出のキャンセル処理を行っている場合には、その後投入コマンドを入力しても演出のキャンセル処理は行わない。
一方、小役図柄リプレイの入賞に基づく自動投入コマンドを入力した場合には、ベットランプ85の点灯処理及びメダル投入音の出力処理は行わず、演出のキャンセル処理も行わない。そして、手動投入コマンド又はベットコマンドを入力した場合に、投入演出処理を行うとともに、演出のキャンセル処理も行う。すなわち、小役図柄リプレイが入賞した次遊技では、見た目上自動ベット処理が行われず、メダルの投入又はベットスイッチ10の操作によってベットがされたかのように見えるものとなる。なお、手動投入コマンドに基づき投入演出処理及び演出のキャンセル処理を行った場合には、その後ベットコマンドを入力しても投入演出処理及び演出のキャンセル処理は行わず、ベットコマンドに基づきすでに投入演出処理及び演出のキャンセル処理を行った場合には、その後投入コマンドを入力してもベットランプ85の点灯処理及び演出のキャンセル処理は行わない。
以上のように、自動投入コマンドを入力した場合には、通常リプレイ、小役図柄リプレイを問わず、演出のキャンセル処理は行わないようになっているが、その後の投入操作によって演出のキャンセル処理を行うことにより、遊技者が自らの意思で演出のキャンセルを選択可能としている。
なお、投入操作によって演出のキャンセル処理を行った場合には、その後、所定の演出に移行する。例えば、回転リール61〜63の停止後、AT開始告知演出が行われていた場合には、投入操作によって当該演出がキャンセルされると、その後、AT用の演出画面を表示させる(ATに突入させる)。また、実行中の演出が、1遊技毎に行われる通常の演出である場合には、投入操作によって当該演出がキャンセルされると、その後、ベット時の演出に切り替える。ベット時の演出が特にない場合には、演出ステージなどに応じた通常演出画面を表示させる。そして、スタートコマンドの入力を契機に、スタート時の演出(連続演出の所定回数目の演出や、AT中なら打順ナビなど)を行わせる。
ところで、自動投入コマンドの入力後、投入操作が行われないまま、スタートスイッチ20の操作信号がONとなることに基づくスタートコマンドを入力した場合には、スタートコマンドの入力に基づいて、演出のキャンセル処理を行う。また、小役図柄リプレイの入賞に基づく自動投入コマンドの入力後、投入操作が行われないままスタートコマンドを入力した場合には、スタートコマンドの入力に基づいて投入演出処理を行うとともに、演出のキャンセル処理を行う。この場合には、実行中の演出のキャンセル処理と、スタート時の演出の開始処理が同時に行われる。
(AT制御手段230)
AT制御手段230は、ATを制御するものである。そして、AT制御手段230は、図示しないが、AT抽選手段、遊技回数管理手段、報知実行手段を備え、メイン制御装置100から出力されるコマンドや演出状態等に基づき、ATの開始及び終了を制御する。
AT抽選手段は、ATに関する抽選を行うものである。本実施の形態においては、AT抽選手段は、AT移行抽選、上乗せ抽選を行う。AT移行抽選は、内部抽選状態がボーナス内部中であって、演出状態がATでない場合において、所定の移行抽選契機が発生(例えば「チェリー」などが当選)した場合に、AT状態に移行するか否かを抽選により決定するものである。上乗せ抽選は、AT中に、所定の上乗せ抽選契機が発生した場合に、ATの遊技回数の上乗せの有無及び上乗せ回数を、抽選により決定するものである。
遊技回数管理手段は、ATの遊技回数の設定や上乗せを管理するものであり、図示しないATカウンタを備えている。ATカウンタは、ATの遊技回数をカウントするものである。具体的には、遊技回数管理手段は、AT移行抽選に当選することに基づいてATへの移行が確定すると、ATカウンタにATの遊技回数を最低限保証された回数分だけ設定して記憶する。そして、ATの開始後、ATカウンタの記憶値を、1回の遊技終了ごとに1ずつ減算する。また、AT中に上乗せ抽選に当選した場合には、ATカウンタの記憶値に抽選で決定された数値を加算する。これにより、ATの遊技回数が上乗せされる。
報知実行手段は、演出実行制御手段220に打順ナビを実行させるためのものである。報知実行手段は、ATを開始した場合には、「打順ベル」の当選時に、ベル役(正解役)を入賞させるための正解の打順をナビする打順ナビ(ベルナビ)を行わせる。
ところで、本実施の形態においては、AT状態でないとき(ナビが行われない状態)に、停止スイッチ31〜33が左押し以外の打順で操作(いわゆる変則押し)されたことに基づいて、所定のペナルティを設定するようになっており、AT制御手段230は、このペナルティに関する制御をも行うものである。具体的には、AT制御手段230は、図示しないペナルティカウンタを備えており、ペナルティの設定条件に該当すると、ペナルティカウンタに所定の遊技回数がセットされる。ペナルティ遊技回数は、遊技消化ごとに減算されるが、ペナルティカウンタが遊技回数を有している間(ペナルティ中)は、AT移行抽選や上乗せ抽選を行わない等のペナルティが実行される。また、ペナルティに該当する行為(変則押し)が行われた場合には、所定の警告表示がなされ、遊技者に適正な操作を促すようになっている。
(スロットマシンSの作動)
上記構成を有するスロットマシンSの、メイン制御装置100の制御に基づく処理について、図7乃至図9に基づき説明する。
図7は、メイン制御装置100の制御に基づく1遊技における遊技制御処理を示す。
まず、遊技開始判定処理が行われ(S100)、役抽選処理が行われる(S102)。そして、回転リール61〜63の回転開始処理が行われ(S103)、所定の停止可能要件を満たすこと(S104でYes)を条件に、いずれかの停止スイッチ31〜33がONとなったか否かが判断される。ここで、停止可能要件とは、ウエイト時間が経過しているとともに、全ての回転リール61〜63が定常回転速度に達し、全ての回転リール61〜63についてスタートインデックスが検知されることにより、図柄参照が可能な状態となることである。
いずれかの停止スイッチ31〜33がONとなった場合(S105でYes)には、対応する回転リール61〜63について回転停止処理が行われる(S106)。全ての回転リール61〜63が停止するまでS105〜106が繰り返され(S105〜S107)、全ての回転リール61〜63が停止した場合(S107でYes)には、遊技結果判定処理が行われる(S108)とともに、遊技結果に応じた処理が行われる(S109)。具体的には、小役が入賞したと判定された場合には対応するメダルの払い出し処理が行われ、ボーナスが入賞したと判定された場合にはボーナス作動中に移行するための処理(ボーナステーブルの取得等)が行われる。また、リプレイが入賞したと判定された場合には、自動ベット処理が行われ、ボーナス当選に係る遊技でボーナスが入賞しなかった場合には、ボーナス内部中に移行するための処理(内部中テーブルの取得等)が行われる。さらに、サブ制御装置200に遊技結果に関するコマンドが出力される。そして、1遊技における遊技制御処理を終了する。
次に、図7のステップ100における遊技開始判定処理について、図8のフローに基づき説明する。
まず、自動ベット処理が行われている場合(S200でYes)、すなわち前回の遊技でリプレイが入賞した場合には、サブ制御装置200に自動投入コマンドが出力される。そして、スタートスイッチ20がONとなった場合(S202でYes)には、サブ制御装置200にスタートコマンドが出力される(S210)。そして、遊技開始判定処理を終了する。
一方、スタートスイッチ20がONにならない場合(S202でNo)には、ベットスイッチ10がONとなったか否かが判断され、ベットスイッチ10がONとなった場合(S203でYes)には、サブ制御装置200にベットコマンドが出力される(S204)。なお、ここではすでにベットがされている状態であるので、0ベットに係るベットコマンドが出力される。そして、スタートスイッチ20がONとなったか否かの判断(S202)に戻る。ベットスイッチ10がONにならない場合(S203でNo)には、メダルセンサ7AがONとなったか否かが判断され、メダルセンサ7AがONにならない場合(S205でNo)には、S202に戻る。
メダルセンサ7AがONとなった場合(S205でYes)には、サブ制御装置200に手動投入コマンドが出力され(S206)、クレジット加算処理が行われる(S207)。そして、S202に戻る。
なお、このフローでは省略しているが、クレジット加算処理によって、クレジット数が50に達した場合には、ブロッカー7Bを作動させてメダルセレクター7をメダルキャンセル状態にする。この場合には、投入されたメダルはメダルセンサ7Aを通過する前にキャンセルされるので、メダルセンサ7AがONになることはない。
さて、自動ベット処理が行われていない場合(S200でNo)には、図9のS300に進み、メダルセンサ7AがONとなったか否かが判断される。メダルセンサ7AがONとなった場合(S300でYes)には、サブ制御装置200に手動投入コマンドが出力され(S301)、規定数のメダルがベットされている場合(S302でYes)には、スタートスイッチ20がONとなったか否かの判断(図8のS202)に戻る。規定数のメダルがベットされていない場合(S302でNo)には、メダルセンサ7AがONとなったか否かの判断(S300)に戻る。メダルセンサ7AがONにならない場合(S300でNo)には、ベットスイッチ10がONとなったか否かが判断される(S303)。
ベットスイッチ10がONとなった場合(S303でYes)には、クレジット減算処理(S304)、及びベット数決定処理(S305)が行われる。ここで、クレジット減算処理では、規定数のベットがされていない状態において、クレジットが規定数以上ある場合にはクレジットを規定数分だけ減算し、クレジットが1以上かつ規定数未満の場合にはあるだけの数分だけ減算し、クレジットが0の場合には減算をしないとともに、すでに規定数のベットがされている場合には、クレジットの減算をしない処理が行われる。また、ベット数決定処理では、クレジットから減じられた分のベット数が決定される。そして、決定されたベット数に係るベットコマンドがサブ制御装置200に出力される(S306)。
その後、規定数のメダルがベットされている場合(S307でYes)には、スタートスイッチ20がONとなったか否かの判断(図8のS202)に戻り、規定数のメダルがベットされていない場合(S307でNo)には、メダルセンサ7AがONとなったか否かの判断(S300)に戻る。そして、遊技開始判定処理を終了する。
続いて、サブ制御装置200の制御に基づく投入コマンド入力時の処理について、図10のフローに基づき説明する。
まず、入力した投入コマンドが自動投入コマンドであるか否かが判断され、自動投入コマンドである場合(S400でYes)には、自動投入時の処理が行われる(S401)。一方、自動投入コマンドでない場合(S400でNo)、すなわち、手動投入コマンド又はベットコマンドである場合には、手動投入時の処理が行われる(S402)。そして、投入コマンド入力時の処理を終了する。
上記したS401の自動投入時の処理について、図11及び図12のフローに基づき説明する。
まず、前遊技で通常リプレイが入賞していた場合(図11のS500でYes)、すなわち通常リプレイの入賞に基づく自動投入コマンドを入力した場合には、メダル投入音の出力処理及びベットランプ85の点灯処理が行われる(S501)。その後、手動投入コマンドを入力した場合(S502でYes)には、メダル投入音の出力処理が行われる(S503)とともに、演出キャンセル処理が行われる(S505)。また、ベットコマンドを入力した場合(S504でYes)には、演出キャンセル処理が行われる(S505)。なお、S505の処理は、すでに演出がキャンセル済みの場合には行われない。
手動投入コマンド、ベットコマンドのいずれかを入力した場合において、その後スタートコマンドを入力した場合(S506でYes)には、すでに演出キャンセル処理が行われているため、S507の演出キャンセル処理を行わずに、自動投入時の処理を終了する。一方、手動投入コマンド、ベットコマンドを入力しない場合(S502、S504でNo)において、スタートコマンドを入力した場合(S506でYes)には、演出キャンセル処理が行われ(S507)、自動投入時の処理を終了する。手動投入コマンド、ベットコマンドを入力したか否かにかかわらず、スタートコマンドを入力しない場合(S506でNo)には、手動投入コマンドを入力したか否かの判断(S502)に戻る。
さて、前遊技で通常リプレイが入賞していない場合(S500でNo)、すなわち小役図柄リプレイの入賞に基づく自動投入コマンドを入力した場合には、図12のS601に進み、ベットコマンドを入力したか否かが判断される。ベットコマンドを入力した場合(S601でYes)には、メダル投入音の出力処理及びベットランプ85の点灯処理が行われるとともに(S602)、演出キャンセル処理が行われる(S607)。
また、手動投入コマンドを入力した場合(S603でYes)には、規定数のベットランプ85が点灯していないこと(S604でNo)を条件に、メダル投入音の出力処理及びベットランプ85の点灯処理が行われ(S605)、規定数のベットランプ85が点灯している場合(S604でYes)には、メダル投入音の出力処理が行われる(S606)。そして、演出キャンセル処理が行われる(S607)。なお、S607の処理は、すでに演出がキャンセル済みの場合には行われない。
ベットコマンドを入力した場合、又は投入コマンドを入力しておりすでに規定数分のベットランプ85が点灯している場合において、その後スタートコマンドを入力した場合(S608でYes)には、すでにメダル投入音の出力処理及びベットランプ85の点灯処理が行われているため、S609のメダル投入音の出力処理及びベットランプ85の点灯処理を行わずに、自動投入時の処理を終了する。一方、ベットコマンド、手動投入コマンドを入力しない場合(S600、S603でNo)において、スタートコマンドを入力した場合(S608でYes)には、メダル投入音の出力処理及びベットランプ85の点灯処理が行われる(S609)とともに、図11のS507に進み、演出キャンセル処理が行われる。ベットコマンド、手動投入コマンドを入力したか否かにかかわらず、スタートコマンドを入力しない場合(S608でNo)には、ベットコマンドを入力したか否かの判断(S600)に戻る。
なお、上記フローでは、投入コマンドを入力するごとに、ベットランプ85を1つずつ点灯させる仕様となっているが、ベットランプ85の点灯処理が行われていてない状態で最初に投入コマンドを入力したときに、ベットランプ85を規定数分だけ点灯させるようにしてもよい。
図10のS402における手動投入時の処理について、図13及び図14のフローに基づき説明する。
まず、ベットコマンドを入力した場合(図13のS700でYes)には、メダル投入音の出力処理及びベットランプ85の点灯処理が行われる(S701)とともに、演出キャンセル処理が行われる(S702)。その後、手動投入コマンドを入力した場合(S703でYes)には、規定数のメダルがベットされていないこと(S704でNo)を条件に、メダル投入音の出力処理及びベットランプ85の点灯処理が行われ(S705)、規定数のメダルがベットされている場合(S704でYes)には、メダル投入音の出力処理が行われる(S706)。なお、S704で規定数のメダルがベットされていない場合とは、クレジットが規定数未満であって、ベットスイッチ10の操作によって規定数に満たない数がベットされた場合が想定される。そして、スタートコマンドを入力したか否かの判断が行われ、スタートコマンドを入力しない場合(S707でNo)には、手動投入コマンドを入力したか否かの判断(S703)に戻り、スタートコマンドを入力した場合(S707でYes)には、手動投入時の処理を終了する。
一方、入力した投入コマンドがベットコマンドでない場合(図13のS700でNo)、すなわち、手動投入コマンドを入力した場合には、図14のS800に進み、メダル投入音の出力処理及びベットランプ85の点灯処理が行われるとともに、演出キャンセル処理が行われる(S801)。その後、ベットコマンドを入力した場合(802でYes)には、規定数のメダルがベットされていないこと(S803でNo)を条件に、メダル投入音の出力処理及びベットランプ85の点灯処理が行われる(S804)。なお、S803で規定数のメダルがベットされていない場合とは、手投入で規定数(3枚)に満たない数のメダルを投入し、その後ベットスイッチ10を操作した場合が想定される。
さらにその後、手動投入コマンドを入力した場合(S805でYes)には、規定数のメダルがベットされていないこと(S806でNo)を条件に、メダル投入音の出力処理及びベットランプ85の点灯処理が行われ(S807)、規定数のメダルがベットされている場合(S806でYes)には、メダル投入音の出力処理が行われる(S808)。
そして、スタートコマンドを入力したか否かの判断が行われ、スタートコマンドを入力しない場合(S809でNo)には、ベットコマンドを入力したか否かの判断(S802)に戻り、スタートコマンドを入力した場合(S809でYes)には、手動投入時の処理を終了する。
(まとめ)
以上のように、本実施の形態では、メイン制御装置100は、リプレイの入賞による再遊技の作動時において、メダルの投入及びベットスイッチ10の操作を受け付けるとともに、リプレイの入賞に基づく自動投入コマンド(第2コマンド)と、手動投入コマンド又はベットコマンド(第1コマンド)とを別のコマンドとしてサブ制御装置200に出力し、サブ制御装置200においては、入力した投入コマンドの種類に応じて、その後の演出処理を行うようにしている。
具体的には、手動投入コマンド及びベットコマンド(遊技者の投入操作に基づいて出力されるコマンド)を入力した場合には、実行中の演出をキャンセルするが、自動投入コマンドを入力した場合には実行中の演出をキャンセルしない。このように、投入コマンドの種類を最初から分けておくことにより、コマンドの管理が容易となり、演出キャンセル処理などの、コマンド入力後の所定処理を容易かつ確実に行うことができるようになる。
また、自動投入コマンドを入力した場合において、その後の手動投入コマンド及びベットコマンドによって、実行中の演出をキャンセルするようにしてあるので、特に、手投入の場合、再遊技の作動中に普段の遊技操作の流れで投入操作を行ってしまった場合でも、投入したメダルはキャンセルされずに、演出だけキャンセルされるので、遊技者が煩わしい思いをすることがない。
さらに、前遊技で通常リプレイ(第1リプレイ)が入賞している場合には、メダル投入音の出力やベットランプ85の点灯による投入演出を行わせるが、前遊技で小役図柄リプレイ(第2リプレイ)が入賞している場合には、投入演出を行わせない。そして後者の場合には、その後手動投入コマンドやベットコマンドを入力したときに、投入演出を行わせるようにしている。このように形成することにより、小役図柄リプレイの入賞を、小役の入賞のように見せることができ、通常時からリプレイの当選確率が高く設定されていても、遊技者を飽きさせることがない。なお、小役図柄リプレイの当選時に、AT抽選を行うようにしてもよい。
(変形例)
上記した実施の形態では、通常リプレイが入賞した場合の自動投入コマンド入力時と、小役図柄リプレイが入賞した場合の自動投入コマンドの入力時とで、投入演出の有無について処理を分岐させていたが、自動投入コマンド入力時の処理の分岐は、このような条件に限られるものではない。例えば、通常リプレイの場合と小役図柄リプレイの場合とで、出力される投入音が異なるように形成することもできる。
また、第2リプレイとして、何の役も当選していない場合に表示されるようなハズレの図柄組合せが対応付けられたハズレ図柄リプレイを設け、ハズレ図柄リプレイが入賞した場合の自動投入コマンドの入力時には、投入演出を行わせないようにしてもよい。このように形成した場合には、リプレイの入賞に係る遊技をハズレの遊技のように見せることができ、遊技者を飽きさせることがない。
あるいは、ATの開始契機となるリプレイとして、一般にボーナスに対応付けられた図柄組合せとして知られている「7・7・7」が対応付けられた7図柄リプレイを設け、上記と同様の扱いとすることもできる。このように形成した場合には、リプレイの入賞に係る遊技をボーナスが入賞した遊技のように見せることができる。
また、上記した実施の形態では、内部抽選状態がほぼ常にボーナス内部中に滞在する仕様となっていたが、本発明を適用できるのは、そのような仕様に限られない。例えば、内部抽選状態として、通常状態よりもリプレイの当選確率が高く設定されたリプレイタイム(RT)を設け、RT中にATが行われる設定となっている場合にも適用できる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良なども含むものである。また、本発明は、矛盾を生じない範囲で、上述した実施の形態及び変形例に記載されている事項を適宜組み合わせ、あるいは組み替えてもよいものである。
さらに本発明は、スロットマシン以外の遊技機にも応用できる。例えば、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いてスロットマシンと同様の遊技を行わせるパロット遊技機などにも応用できるものである。
S スロットマシン 1 制御装置
10 ベットスイッチ 20 スタートスイッチ
31〜33 停止スイッチ 61〜63 回転リール
100 メイン制御装置 110 投入制御手段
120 役抽選手段 130 リール制御手段
140 遊技結果判定手段(入賞判定手段)
170 コマンド出力手段 200 サブ制御装置(演出制御手段)

Claims (1)

  1. 外周面に複数の図柄が付された複数の回転リールと、
    複数の回転リールを回転させるスタートスイッチと、
    回転中の回転リールを個々に停止させる複数の停止スイッチと、
    所定の図柄組合せが対応付けられたリプレイを含む複数の役について当選か否かの役抽選を行う役抽選手段と、
    スタートスイッチの操作信号の入力に基づき回転リールの回転を制御し、停止スイッチの操作信号の入力に基づき回転中の回転リールの停止を制御するリール制御手段と、
    停止スイッチの操作により停止した回転リールの図柄に基づき、役に対応付けられた図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に入賞と判定する入賞判定手段と、
    遊技媒体の投入に基づき遊技媒体がベットされたベット状態を設定し、リプレイの入賞に基づきリプレイの当選に係る遊技でベットされた遊技媒体と同数の遊技媒体がベットされたベット状態を自動的に設定する投入制御手段と、を備え、
    スタートスイッチの操作に基づき開始される1回の遊技を行うためにベット可能な遊技媒体の最大数を超えて投入された遊技媒体を、最大貯留数の範囲内で遊技機内部に電子的に貯留可能に形成されているとともに、自動的にベット状態が設定されているときには、電子的に貯留されている遊技媒体数が最大貯留数未満であることを条件に、遊技媒体の投入を受け付け可能に形成され
    リプレイとして、入賞時に、一般にリプレイに対応する図柄組合せとして認識されている図柄組合せが表示される第1リプレイと、入賞時に、一般にリプレイに対応する図柄組合せとして認識されている図柄組合せが表示されない第2リプレイとが設けられた遊技機であって、
    遊技媒体の投入に基づき第1コマンドを出力し、リプレイの入賞に基づき第2コマンドを出力するコマンド出力手段と、
    コマンド出力手段が出力するコマンドを入力して、ベット状態の設定に付随する報知を含む所定の演出の実行に関する処理を行う演出制御手段と、をさらに備え、
    演出制御手段は、第1コマンドを入力した場合には、第1コマンドの入力を契機に実行中の演出を更新する処理を行い、第2コマンドを入力した場合には、第2コマンドの入力を契機としては実行中の演出を更新せずその後の第1コマンドの入力を契機に実行中の演出を更新する処理を行うものであり、かつ、第1コマンドを入力した場合には、第1コマンドの入力を契機に、ベットされた遊技媒体数の報知又は遊技媒体のベットに伴う音声出力を含む投入演出を実行する処理を行い、第2コマンドを入力した場合には、第1リプレイの入賞時には第2コマンドの入力を契機に投入演出を実行し、第2リプレイの入賞時には第2コマンドの入力を契機とする投入演出を実行せずその後の第1コマンドの入力を契機に投入演出を実行する処理を行うように形成されていることを特徴とする遊技機。
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