以下、上記図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の第1実施形態に係るスロットマシンの全体的な構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、「遊技役が成立する」及び「遊技役の成立」等と記載する場合の「成立」とは、後述の役決定手段により選出された役決定結果に対応する遊技役(遊技メダルの払出しがある遊技役(小役等の入賞役)か、払出しのない遊技役(再遊技役やBB役)かは問わない)を構成する図柄の組合せ(対応図柄)が、後述の有効ライン上に停止表示されたことを示す概念として用いている。ただし、成立のタイミングについては、例えば、遊技役の対応図柄を有効ライン上に停止表示させることが可能なタイミングでリール停止操作が行われた時点や、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示された時点、スロットマシンが、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示されたことを識別した時点や、識別した結果を記憶領域に格納した時点等、適宜のタイミングとすることができる。
また、以下の説明において、遊技者による、後述のメダル投入口21への遊技メダルの投入操作、クレジット(貯留)された遊技メダルのうち、遊技を行うために必要な規定枚数の遊技メダルを遊技の用に供するための1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作を総称してベット操作と称する。また、このベット操作と、遊技者による、後述の貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作、スタートレバー25の傾動操作、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作、リジェクトスイッチ27の押圧操作を総称して遊技操作と称する。なお、一般的に、スロットマシンにおける「投入」とは、遊技メダルを「スロットマシン内に入れる」という意味で用いられる場合と、遊技メダルを「遊技の用に供する」という意味で用いられる場合とがある。以下の説明では、基本的に、前者の意味において「投入」という語を用い、後者の意味においては「ベット」という語を用いることとする。
なお、これらの遊技操作うち、ベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)、貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作及びスタートレバー25の傾動操作は、後述の自動ベット処理凍結期間においては、この自動ベット処理凍結期間(特に、後述の第2の自動ベット処理凍結期間)を終了させるためのキャンセル操作(所定の遊技操作に相当する)として扱われる。一方、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作と、リジェクトスイッチ27の押圧操作は、自動ベット処理凍結期間においてキャンセル操作としては扱われないが、キャンセル操作として扱われるようにすることも可能である。
<スロットマシンの外観>
本実施形態に係るスロットマシン1は、図1に示すように、本体筐体の前面に開閉可能
に取り付けられた前扉2を備えており、この前扉2の前面には、上部から順に、上パネルアセンブリ10、中パネルアセンブリ20、下パネルアセンブリ30及び受け皿アセンブリ40が取り付けられている。
上記上パネルアセンブリ10の中央部には、その裏面側に配された画像表示装置11(図2参照)の表示画面11aが前方を臨むように配置されており、その周辺部には、第1演出ランプ12、第2演出ランプ13a,13b、第3演出ランプ14a,14bが配置されている。また、表示画面11aの下方左右には、一対の上部スピーカ15a,15bが配置されている。
上記中パネルアセンブリ20の中央部には、本体筐体内に横並びに配設された3個のリール3a,3b,3cの表面が臨む表示窓Wが設けられており、この表示窓Wの下方には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口21、クレジットされた範囲内で1枚の遊技メダルをベットするための1−BETスイッチ22、最大ベット許容数(例えば3枚)の遊技メダルを一度にベットするためのMAX−BETスイッチ23、クレジットされた遊技メダルを払い出すための貯留メダル精算スイッチ24、後述する役決定処理を開始させる際に操作される開始操作手段としてのスタートレバー25、各リール3a,3b,3cの回転を個別に停止させるための3個のストップスイッチ26a,26b,26c、及びメダル投入口21から投入されて滞留した遊技メダルを返却するためのリジェクトスイッチ27等が設けられている。
上記メダル投入口21の内部は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる場合に当該遊技メダルが通過する受入通路(後述のホッパー50に通ずる)と、投入された遊技メダルが受け入れられない場合に当該遊技メダルが通過する返却通路(後述の遊技メダル払出口41に通ずる)とに分岐しており、その分岐部には、ブロッカ48(図2参照)が設けられている。このブロッカ48は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる期間(詳しくは後述する)においては、メダル投入口21に投入された遊技メダルを受入通路に導き、それ以外の期間においては、メダル投入口21に投入された遊技メダルを返却通路に導くように、受入通路と返却通路を選択的に、一方を開状態に他方を閉状態にできるように構成されている。以下の説明において、ブロッカ48がON状態とは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが受入通路に導かれる状態(遊技メダル受入可能状態)を示し、ブロッカ48がOFF状態とは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが返却通路に導かれる状態(遊技メダル受入不可状態)を示すものとする。
また、メダル投入口21の内部には、遊技メダルを検知するための2つの投入メダルセンサ28a,28b(図2参照)が設けられている。投入メダルセンサ28aは、遊技メダルがメダル投入口21に投入されたことを検出するものであり、投入された遊技メダルが流下する通路上において、上記ブロッカ48が設置された位置よりも上流側の位置(第1の位置)に設置されている。投入メダルセンサ28bは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが受入通路に導かれたこと(有効に受け入れられたこと)を検出するものであり、上記ブロッカ48が設置された位置よりも下流側の位置(第2の位置)に配置されている。なお、投入メダルセンサ28a,28bは、それぞれ、単数のセンサにより構成されていてもよいし、複数のセンサにより構成されていてもよい。投入メダルセンサ28a及び投入メダルセンサ28bが共に遊技メダルを検出した場合は、遊技メダルがメダル投入口21に投入され、かつ投入された遊技メダルが有効に受け入れられたことを意味する。一方、投入メダルセンサ28aは遊技メダルを検出したが、投入メダルセンサ28bは遊技メダルを検出しない場合は、遊技メダルがメダル投入口21に投入されたが、投入された遊技メダルが有効に受け入れられずに返却されたことを意味する。
上記表示窓Wは、3個のリール3a,3b,3cが全て停止した際に、リール毎に3個
の図柄、合計9個の図柄が遊技者から視認可能に表示されるように構成されている。また、表示窓Wには、表示窓W内の左中段、中央中段及び右中段の各図柄表示領域を横一直線に結ぶ1本の入賞ライン29が表示可能に設けられている。この入賞ライン29は、規定枚数の遊技メダルがベットされることにより有効化される。以下、有効化された入賞ライン29のことを適宜「有効ライン29」と称する。
また、スロットマシン1には、LEDランプ等により構成される各種の表示用ランプが配置されている。本実施形態では、表示用ランプとして、MAX−BET表示ランプ46a、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、及び獲得枚数表示ランプ46jを備えている。これらの表示用ランプは、後述の主制御基板60において制御されるように構成されている。
MAX−BET表示ランプ46aは、遊技メダルをベットすることができる状況下で点灯されるものであり、MAX−BETスイッチ23の内部に配置され、点灯時にはMAX−BETスイッチ23を部分的または全体的に光らせるようになっている。その他の表示用ランプは、上記中パネルアセンブリ20において表示窓Wの側部または下部に配置されている。
BET数表示ランプ46bは、ベットされた遊技メダルの枚数を表示するもので、ベットされた遊技メダルが、1枚の場合に点灯される1−BET表示ランプ46bAと、2枚の場合に点灯される2−BET表示ランプ46bBと、3枚の場合に点灯されるMAX−BET表示ランプ46bCとから構成されている。投入可能表示ランプ46cは、遊技メダルを投入することができる状況下で点灯されるものであり、遊技開始表示ランプ46dは、スタートレバー25を操作して遊技を開始させることができる状況下で点灯されるものである。再遊技表示ランプ46eは、任意の遊技において後述の再遊技役が成立し、次の遊技において、後述の自動ベット処理により遊技メダルが自動的にベットされた際に点灯されるものである。
状態表示ランプ46fは、後述の特別役(BB役またはRB役)が、後述の役決定処理において当選した場合に点灯されるものであり、回数表示ランプ46gは、後述の特別役(BB役またはRB役)の成立回数や当選回数等を7セグメント表示するものである。貯留枚数表示ランプ46hは、貯留(クレジット)された遊技メダルの枚数を7セグメント表示するものであり、獲得枚数表示ランプ46jは、後述の小役が成立した際に獲得される遊技メダルの枚数を7セグメント表示するものである。
上記下パネルアセンブリ30の中央部には、透明な下パネルカバー31が取り付けられており、その左右両端部には、飾りランプ32a,32bが配置されている。なお、下パネルカバー31の裏面側には、所定の図柄が設けられた半透明の下パネルベース及び下パネル照明用蛍光灯(いずれも図示せず)が取り付けられており、この下パネル照明用蛍光灯を点灯させることにより、下パネルベースの図柄を後面側から照明するように構成されている。
上記受け皿アセンブリ40には、遊技メダルを払い出すための遊技メダル払出口41が開設されているとともに、遊技メダル払出口41に臨むようにして遊技メダルを貯留するための遊技メダル貯留皿42が設けられており、この遊技メダル貯留皿42の左には、灰皿43が設けられている。また、遊技メダル払出口41の左右には、受け皿アセンブリ40の背面側に配置された一対の下部スピーカ44a,44b(図2参照)の前面に対向して、多数の小孔からなるスピーカ口45a,45bが形成されている。
さらに、本体筐体内には、遊技の結果、所定の賞態様が構成された場合に獲得される遊技メダルを払い出すためのホッパー50(図2参照)が設けられており、このホッパー50には遊技メダルを検出するためのメダル検出部51(図2参照)が設けられている。また、このホッパー50は、投入されて有効に受け入れられた遊技メダルを物理的に収容する機能を有している。
<リール>
各リール3a,3b,3cはそれぞれステッピングモータ35a,35b,35c(図2参照)の駆動により回転するように構成されている。また、各リール3a,3b,3cは透光性を有する部材により構成されており、その外周面には、複数種類の図柄(図3参照)が表示された、透光性を有するリールテープが貼り付けられている。また、各リール3a,3b,3cの内面側には、バックランプ38a,38b,38c(図2参照)が配設されており、このバックランプ38a,38b,38cを点灯させることにより、表示窓W内に臨む各リール3a,3b,3cの領域を内面側から全体的に照明したり、各リール3a,3b,3c上に停止表示された所定の図柄組合せ(例えば、入賞位置としての有効ライン29上や、有効ライン29上とは異なる位置に並んだ遊技役の対応図柄等)を目立たせるように各リール3a,3b,3cの一部領域のみを照明したりするように構成されている。
<遊技を行うための基本操作>
スロットマシン1で遊技を行うには、まず実際にメダル投入口21に遊技メダルを投入するか、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の何れかを操作してクレジットの範囲内で規定枚数の遊技メダルをベットすることにより、入賞ライン29を有効化する。本実施形態では、入賞ライン29を有効化するために必要となる遊技メダルの規定枚数が、後述する各RT遊技状態(非RT遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態及びRT5遊技状態)において、何れも3枚または2枚に設定される(後述する小役の種類によっては2枚ベットの場合と3枚ベットの場合とで小役成立時の遊技メダルの獲得枚数が異なる)が、規定枚数についてはこれに限定されるものではなく、RT遊技状態に応じて規定枚数の設定を変えるなど、適宜変更することが可能である。また、複数の入賞ラインを設けておき、遊技メダルのベット数に応じて、有効化される入賞ラインを変更するようにしてもよい。
次に、遊技者がスタートレバー25を操作すると、後述する役決定処理が行われ、その後、各リール3a,3b,3cが回転を開始し、リール3a,3b,3cの外周表面に表示された複数種類の図柄が表示窓W内を上下に(通常、上から下に)移動表示される。そして、リール3a,3b,3cの回転が所定の速度に達すると各ストップスイッチ26a,26b,26cが有効化され、遊技者が各ストップスイッチ26a,26b,26cを操作すると、対応するリール3a,3b,3cの回転がそれぞれ停止する。
ここで、有効ライン29上に停止表示された図柄組合せが予め定めた入賞態様(遊技メダルを獲得することができる遊技役の対応図柄)となっている場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルがホッパー50により払い出されるか、またはクレジットとして加算される。
<制御基板と各機器との接続>
スロットマシン1では、遊技に関する主たる制御が図2に示す主制御基板60上に配設された制御回路により行われ、画像表示装置11による演出画像表示制御、上部スピーカ15a,15b等のスピーカからの音声発生制御及びバックランプ38a,38b,38c等のランプによる照明制御等は、副制御基板70上に配設された制御回路により行われるように構成されている。また、両制御基板60,70間の情報伝達は、主制御基板60
から副制御基板70への一方向のみ行うことが可能となっている。
主制御基板60には、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU61と、制御プログラム等を記憶したROM62と、一時記憶領域であるRAM63とが配設されており、ROM62に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における遊技に関する主たる制御が行われるようになっている。
上記メインCPU61には、駆動パルスを発生するためのクロックパルス発生器64、クロックパルス発生器64で発生した駆動パルスを分周するための分周器65、小役やビッグボーナス等の大役の抽選に用いる乱数を発生するための乱数発生器66、及び乱数発生器66で発生した乱数をサンプリングして抽選を行うためのサンプリング回路67が接続されている。また、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、モータ駆動回路36、表示用ランプ制御回路47、ホッパー駆動回路52及び副制御基板70に対して信号を送信するとともに、リール位置検出回路37a,37b,37c及び払出完了信号回路53からの信号を受信するように構成されている。
ここで、モータ駆動回路36は、各リール3a,3b,3cを回転駆動するステッピングモータ35a,35b,35cの回転・停止制御を行うための回路であり、表示用ランプ制御回路47は、上述した各種の表示用ランプ(MAX−BET表示ランプ46a、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、獲得枚数表示ランプ46j)の制御を行うための回路である。また、リール位置検出回路37a,37b,37cは、各リール3a,3b,3cに設置されたセンサ(図示せず)からの各検出信号に基づき、各リール3a,3b,3cの回転位置をそれぞれ検出する回路である(検出回路37aはリール3aに、検出回路37bはリール3bに対応し、検出回路37cはリール3cに対応する)。また、ホッパー駆動回路52は、小役等の賞態様が成立した際に、ホッパー50を駆動して遊技メダルの払出しを行わせる回路であり、払出完了信号回路53は、ホッパー50から所定数の遊技メダルが払い出されたことがメダル検出部31により検出された際に、主制御基板60に払出完了信号を送信する回路である。
また、スロットマシン1には、電源装置80からの電力が主制御基板60を介して供給されるようになっている。この電源装置80には、電源スイッチ81、リセットスイッチ82及び設定鍵型スイッチ83が接続されており、これら各スイッチからの信号がインターフェイス回路68を介して、メインCPU61に送信されるように構成されている。さらに、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、設定変更スイッチ84からの信号を受信するように構成されている。
電源スイッチ81は、電源装置80からスロットマシン1への電源投入及び電源断の操作を受け付けるスイッチであり、リセットスイッチ82は、スロットマシン1においてエラーが発生した際等に、主制御基板60に搭載された各回路等をリセットするためのスイッチである。また、設定鍵型スイッチ83は、役決定確率(遊技役の当選確率)等の設定変更を行う場合に、電源装置80からの電力が供給されていない状態(電源断の状態)で操作されるスイッチであり、設定変更スイッチ84は、役決定確率等の設定を、例えば6段階で変更するためのスイッチである。この設定変更スイッチ84は、設定鍵型スイッチ83がONとされ、電源装置80からスロットマシン1に電源が投入された後に操作されるようになっている。
なお、電源スイッチ81、リセットスイッチ82、設定鍵型スイッチ83及び設定変更スイッチ84の各スイッチと、主制御基板60との接続態様は、上述の態様に限られるも
のではない。例えば、電源スイッチ81、リセットスイッチ82及び設定鍵型スイッチ83の全てのスイッチまたはそれらの一部を、電源装置80を介さずに主制御基板60に接続することや、設定変更スイッチ84を、電源装置80を介して主制御基板60に接続することも可能である。
また、メインCPU61には、スイッチ基板90に接続されているか、またはスイッチ基板90上に搭載されている、リール停止信号回路91、スタートレバー25、投入メダルセンサ28a,28b、1−BETスイッチ22、MAX−BETスイッチ23及び貯留メダル精算スイッチ24からの各信号が、インターフェイス回路68を介して入力されるようになっている。
また、メインCPU61には、インターフェイス回路68を介してブロッカ48が接続されており、このブロッカ48をON・OFF制御するように構成されている。なお、以下の説明において、ブロッカ48をON・OFF制御するための信号を、適宜「ブロッカ信号」と称する。
また、図示は省略しているが、メインCPU61は、所定の遊技状態(例えば、ART遊技状態(AT(アシストタイム)が設定されたRT(リプレイタイム)遊技状態))であることを判断して、データカウンタやホールコンピュータ等に所定の信号(以下、適宜「外端信号」と称する)を出力し、この外端信号により、ART遊技状態に設定された回数等を管理したり遊技者に提示したりできるように構成されている。
一方、副制御基板70には、演出に関する各種の演算処理を行うサブCPU71と、制御プログラム等を記憶したROM72と、一時記憶領域であるRAM73とが配設されており、ROM72に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における演出に関する制御が行われるようになっている。
上記サブCPU71は、インターフェイス回路74を介して、主制御基板60からの各種信号を受信するとともに、表示装置制御回路16、スピーカ制御回路17及びランプ制御回路18に対し信号を送信するように構成されている。ここで、表示装置制御回路16は、画像表示装置11を制御して所定の演出画像を表示させる回路であり、スピーカ制御回路17は、上部スピーカ15a,15b等のスピーカから発生させる音声等の種類や音量を制御する回路であり、ランプ制御回路18は、バックランプ38a,38b,38c等のランプの点灯を制御する回路である。
次に、主に図3〜図30を参照しながら、本実施形態に係るスロットマシンの特徴構成について説明する。
<リールの図柄配置>
本実施形態では、各リール3a,3b,3cが表示する図柄が、図3に示すように配置されている(図3中の「左リール」、「中リール」及び「右リール」は、リール3a、リール3b及びリール3cをそれぞれ表す)。すなわち、「赤セブン」、「青セブン」、「ベル」、「スイカA」、「スイカB」、「チェリー」、「白バー」、「黒バー」、「ブランク」、「リプレイ」の各図柄が所定数ずつ各リール3a,3b,3cに配置されている。なお、「ブランク」とは、遊技役を構成しない任意の図柄であることを示している。
<機能ブロックの説明>
図4に示すように、本実施形態に係るスロットマシンは、機能的な観点から説明すれば主に、遊技メダルをベットするためのベット操作(例えば、メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作
)や、役決定処理を開始させるための役決定開始操作(例えば、スタートレバー25の傾動操作)、複数種類の図柄を可変表示する3個のリール3a,3b,3cを回転停止させるためのリール回転停止操作(例えば、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作)、貯留(クレジット)された遊技メダルを払い出すための精算操作(例えば、貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作)等の、遊技者によりなされる各遊技操作に対応した信号を出力する操作信号出力手段95と、各リール3a,3b,3cを用いた遊技に関する制御を行う主制御手段100と、遊技の状況に応じて所定の演出制御を行う副制御手段200とを備えてなる。
本実施形態においては、遊技メダルがメダル投入口21に投入されると、そのことを示す信号(以下、適宜「メダル投入信号」と称する)が投入メダルセンサ28aを介して生成され、このメダル投入信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。また、遊技メダルが投入された際にブロッカ48がON状態とされており、投入された遊技メダルが、ホッパー50に通じる受入通路に導かれた場合には、そのことを示す信号(以下、適宜「メダル受入信号」と称する)が投入メダルセンサ28bを介して生成され、このメダル受入信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。
さらに、1−BETスイッチ22の操作状態(操作中であるか非操作中であるか)を示す信号(以下、適宜「1−BET信号」と称する)が1−BETスイッチ22を介して生成され、この1−BET信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。同様に、MAX−BETスイッチ23の操作状態(操作中であるか非操作中であるか)を示す信号(以下、適宜「MAX−BET信号」と称する)がMAX−BETスイッチ22を介して生成され、このMAX−BET信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。
また、スタートレバー25の操作状態(操作中であるか非操作中であるか)を示す信号(以下、適宜「スタート信号」と称す)がスタートレバー25のスイッチ回路(図示略)を介して生成され、このスタート信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。同様に、ストップスイッチ26a,26b,26cの各操作状態(操作中であるか非操作中であるか)を示す信号(以下、適宜「リール停止信号」と称する)がストップスイッチ26a,26b,26c及びリール停止信号回路91を介して生成され、このリール停止信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。
また、貯留メダル精算スイッチ24の操作状態(操作中であるか非操作中であるか)を示す信号(以下、適宜「精算信号」と称す)が貯留メダル精算スイッチ24を介して生成され、この精算信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。なお、本実施形態におけるリジェクトスイッチ27は、メダル投入口21から投入されて滞留したメダル(正規の遊技メダル以外のメダルを含む)を保持するメダルセレクタ等の機構(図示略)を機械的に解放状態として、滞留したメダルを返却させるためのものであり、リジェクトスイッチ27の操作状態(操作中であるか非操作中であるか)を示す信号は生成されない(生成するように構成することも可能)。
なお、以下の説明において、上述のメダル投入信号、メダル受入信号、1−BET信号、MAX−BET信号、スタート信号、リール停止信号、及び精算信号を総称して、適宜「遊技操作信号」と称する。また、これらの遊技操作信号のうち、後述の自動ベット処理凍結期間において操作信号出力手段95から出力されたメダル投入信号、1−BET信号、MAX−BET信号、スタート信号、及び精算信号は、後述の自動ベット処理凍結期間(特に、後述の第2の自動ベット処理凍結期間)を終了させるための信号(以下、適宜「キャンセル信号」と称する)として扱われる。一方、自動ベット処理凍結期間において操作信号出力手段95から出力されたメダル受入信号及びリール停止信号は、キャンセル信
号としては扱われないが、これら信号の一部または全部を、キャンセル信号として扱うようにすることも可能である。
上記主制御手段100は、役決定手段101、リール制御手段102、設定変更手段103、RT遊技状態設定手段104、ベット管理手段105、遊技操作処理時機導出手段106、停止表示図柄判定手段107、ブロッカ制御手段108、自動ベット処理実行時機制御手段109、表示ランプ制御手段110、受容遊技メダル用途制御手段111、メイン情報記憶手段118、及び情報送信手段119を備えている。なお、主制御手段100における上述の各手段は、図2に示す主制御基板60上に配されたメインCPU61、ROM62、RAM63、電子回路等のハードウエア及びROM62等に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
上記役決定手段101は、スタートレバー25が傾動操作されたことを契機として(より詳細には、後述の遊技操作処理時機導出手段106によって導出された役決定開始時機に基づいて)、予め設定された役決定確率に基づき複数の役決定結果の中から少なくとも1つの役決定結果を選出するための役決定処理を行うように構成されている。この役決定処理は、図2に示す乱数発生器66及びサンプリング回路67を用いた乱数抽選により行われる。
具体的には、乱数発生器66により生成された乱数列の中から、サンプリング回路67によって1つの乱数(数字)を取得(ラッチ及び読込み)した後、その取得乱数が、役抽選テーブル(図12参照)に設定された複数の数値範囲の中のどの数値範囲に属するのかを判定し、取得乱数が属する数値範囲に対応した役決定結果を選出するように構成されている。なお、乱数の取得(特に乱数ラッチ)のタイミングの詳細については後述する。
上記リール制御手段102は、上記役決定処理により役決定結果が選出された後に、各リール3a,3b,3cを一斉に回転開始させるとともに、ストップスイッチ26a,26b,26cが順次押圧操作され、それらの各信号が入力された際に、対応する各リール3a,3b,3cを順次回転停止させるように構成されている。なお、各リール3a,3b,3cの回転停止制御は、ストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたタイミングから、各リール3a,3b,3cが最大で4図柄移動する範囲内で行われる。すなわち、役決定手段101による役決定処理の結果、所定の遊技役が決定されている場合には、可能な限りその決定された遊技役の対応図柄が有効ライン29上に停止表示されるように、ハズレの場合には、設定された何れの遊技役の対応図柄も有効ライン29上に停止表示されないように停止制御がなされるようになっている。
上記設定変更手段103は、設定変更スイッチ84が受け付けた設定変更指令操作に基づき役決定確率等の設定を、例えば6段階(設定値1〜設定値6)で変更する設定変更を行うように構成されている。また、設定変更を行った場合には、設定変更後の設定値の情報等を、上記情報送信手段119を介して副制御手段200へ送信するように構成されている。
上記RT遊技状態設定手段104は、後述する条件P,Q,R,S,T,U,Vの何れかが充足されることを契機として、後述する非RT遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT5遊技状態、RT3遊技状態(ボーナス内部中)、RT4遊技状態(ボーナス)の6つのRT遊技状態(図9参照)のうちの何れかの遊技状態を設定するように構成されている。また、上記設定変更手段103により設定変更が行われた際には、設定変更後のRT遊技状態が設定変更前のRT遊技状態と同じ遊技状態となるように、設定変更後に設定するRT遊技状態を決定するように構成されている。なお、以下の説明において、設定変更後におけるRT遊技状態の「設定」を適宜「復帰」と称するが、この「復帰」と
は、設定変更後のRT遊技状態が設定変更前のRT遊技状態と同じRT遊技状態とされる場合に限定されることを意味するものではない。
なお、本実施形態では、後述のRT3遊技状態(ボーナス内部中)またはRT4遊技状態(ボーナス)にあるときは、設定変更を行えないように構成されている。このため、設定変更後にRT3遊技状態またはRT4遊技状態に復帰することはない(RT3遊技状態またはRT4遊技状態でも設定変更を行えるようにしたり、設定変更後にRT3遊技状態またはRT4遊技状態に復帰できるように設定したりすることも可能)。また、本実施形態では、遊技が進行中の段階(遊技途中)でも設定変更が行えるように構成されているが、遊技途中では設定変更を行うことができないように構成してもよい。
上記ベット管理手段105は、遊技者によるベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作(特に、投入メダルセンサ28bにより検出される投入操作)、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)により設定されたベット数が規定枚数に達したか否かを判定するように構成されている。また、再遊技役が成立した場合に、次の遊技期間において、自動ベット処理(遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく、直前の遊技におけるベット数と同数の遊技メダルがベットされた状態を設定する処理)を行うように構成されている。また、ベット管理手段105は、所定の貯留許可条件を充足する遊技メダル(本実施形態では、投入されて有効に受け入れられた遊技メダル及び遊技の結果により獲得された遊技メダル)を、最大クレジット許容数(例えば、50枚)を超えない範囲においてクレジット(貯留)する遊技媒体貯留手段としても機能する。なお、ここでいう、クレジットされる遊技メダルとは、そのクレジット数(クレジットされている数)が電磁的に記録・管理される概念的なものであり、ホッパー50内に物理的に収容されている遊技メダルを意味するものではない。
上記遊技操作処理時機導出手段106は、遊技操作受付手段に相当するものであり、操作信号出力手段95からの各遊技操作信号(メダル投入信号、メダル受入信号、1−BET信号、MAX−BET信号、スタート信号、リール停止信号、精算信号)が適正な時機に出力された場合に、これを有効に受け付け、受け付けた遊技操作信号に基づく処理(予めプログラムされた処理)を実行するための開始契機または終了契機となるタイミング(以下、適宜「遊技操作処理時機」と称する)を導出するように構成されている。一方、後述の自動ベット処理実行時機制御手段109により設定される自動ベット処理凍結期間(第2の自動ベット処理凍結期間)において操作信号出力手段95から出力されたメダル投入信号、1−BET信号、MAX−BET信号、スタート信号、精算信号については、これをキャンセル信号として扱い、このキャンセル信号に基づいて、本来の遊技操作処理時機とは異なるキャンセル時機(後述の第2の自動ベット処理凍結期間の終了契機とされる)を導出するように構成されている。
上記停止表示図柄判定手段107は、各リール3a,3b,3cにより停止表示された図柄がどの図柄であるかを判定するとともに、有効ライン29上に停止表示された図柄の組合せから、遊技役が成立しているかどうかを判定するように構成されている。また、どの図柄が停止表示されたのかを示す情報(以下、適宜「停止表示図柄情報」と称する)、または成立した遊技役を示す情報(以下、適宜「成立役情報」と称する)を、上記情報送信手段119を介して副制御手段200へ送信するように構成されている。
上記ブロッカ制御手段108は、上述のブロッカ48を制御すためのブロッカ信号を出力して、ブロッカ48をON状態(遊技メダル受入可能状態)とOFF状態(遊技メダル受入不可状態)との間で切り替えるように構成されている。なお、ブロッカ48がON状態とされる期間の詳細については後述するが、基本的には、遊技が行われていない期間(本実施形態では、後述する遊技開始準備処理が終了してからスタートレバー25の操作が
有効に受け付けられるまでの期間)において、遊技メダルのクレジット数が最大クレジット許容数に達していない場合には、直前の遊技において再遊技役が成立した場合であっても、ブロッカ48はON状態とされる。ブロッカ48がOFF状態とされた場合、メダル投入口21に投入された遊技メダルは、返却通路に導かれ返却される。ただし、遊技メダルが投入されたことは、上記投入メダルセンサ28aにより検出され、上述のメダル投入信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている。このメダル投入信号は、上述したように、後述の第2の自動ベット処理凍結期間においては、第2の自動ベット処理凍結期間を終了させるためのキャンセル信号として扱われ、このキャンセル信号に基づき上記キャンセル時機が導出される。
上記自動ベット処理実行時機制御手段109は、後述の再遊技役(再遊技役1〜21)のうち、成立時には特定の図柄組合せが所定位置(有効ライン29上、上段ラインL1上または右下がりラインL2上)に停止表示されるように構成された後述の特定RP(再遊技役2〜21)が成立したことを契機として、上述のベット管理手段105による自動ベット処理の実行が禁止される自動ベット処理凍結期間を設定するように構成されている。また、設定された自動ベット処理凍結期間(後述の第2の自動ベット処理凍結期間)においてメダル投入口21への遊技メダルの投入操作(特に、投入メダルセンサ28aにより検出される投入操作。以下、キャンセル操作として扱う場合において同じ)、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作、貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作、スタートレバー25の傾動操作(以下、適宜「特定群の遊技操作」と称する)の何れかが、遊技操作処理時機導出手段106によりキャンセル操作として受け付けられたことを契機として、この自動ベット処理凍結期間を終了し自動ベット処理を実行させるように構成されている。
本実施形態では、自動ベット処理凍結期間として、上記自動ベット処理の実行が所定時間T1(例えば、5秒間)禁止される第1の自動ベット処理凍結期間と、この第1の自動ベット処理凍結期間に続いて自動ベット処理の実行が所定時間T2(例えば、10秒間)禁止される第2の自動ベット処理凍結期間が設定されるように構成されている。第1の自動ベット処理凍結期間においては、遊技者による任意の遊技操作(上述の特定群の遊技操作を含む)が遊技操作処理時機導出手段106に有効に受け付けられないように構成されている。具体的には、遊技操作に基づく遊技操作信号は操作信号出力手段95から出力され、そのことは遊技操作処理時機導出手段106に認識されるが、その遊技操作信号に基づいて、本来の遊技操作処理時機(例えば、スタート信号に基づく役決定処理の開始時機、精算信号に基づく精算処理の開始時機等)やキャンセル時機が導出されることがないように構成されている。
なお、遊技操作信号に基づき、本来の遊技操作処理時機やキャンセル時機が導出されるが、それに基づく処理が実行されない(例えば、役決定処理を開始させる時機(以下、適宜「役決定開始時機」と称する)は導出されるが、その役決定開始時機に基づいて役決定処理は開始されない、またはキャンセル時機は導出されるが、そのキャンセル時機に基づいて第1の自動ベット処理凍結期間を終了させるという処理は行われない)ように構成することも可能である。また、第1の自動ベット処理凍結期間においては、任意の遊技操作(特定群の遊技操作を含む)が行われても、その遊技操作に基づく遊技操作信号が操作信号出力手段95から出力されないようにすることによって、遊技操作が遊技操作処理時機導出手段106に有効に受け付けられないように構成することも可能である。
一方、第2の自動ベット処理凍結期間においては、上述の特定群の遊技操作がキャンセル操作として遊技操作処理時機導出手段106に有効に受け付けられる(具体的には、特定群の遊技操作に基づき操作信号出力手段95から出力された遊技操作信号がキャンセル信号として扱われ、このキャンセル信号に基づいて、遊技操作処理時機導出手段106に
よりキャンセル時機が導出される)ように構成されている。この場合には、上記所定時間T2の経過を待たずに、第2の自動ベット処理凍結期間が終了され、自動ベット処理が実行されるようになっている。なお、第2の自動ベット処理凍結期間において、キャンセル操作として扱われる特定群の遊技操作が行われない場合には、上記所定時間T2の経過により第2の自動ベット処理凍結期間が終了され、自動ベット処理が実行されるようになっている。
本実施形態では、第2の自動ベット処理凍結期間において、キャンセル操作として遊技操作処理時機導出手段106に有効に受け付けられた特定群の遊技操作が、役決定処理(遊技)を開始させるための役決定開始操作(スタートレバー25の傾動操作)であった場合(キャンセル信号とされたのがスタート信号であった場合)には、役決定開始操作が遊技操作処理時機導出手段106に有効に受け付けられたことを、第2の自動ベット処理凍結期間を終了させる契機としては用いる一方で、役決定処理を開始させる契機としては用いないように構成されている。すなわち、第2の自動ベット処理凍結期間においてなされた1回の役決定開始操作に対応して出力されたスタート信号に基づいてキャンセル時機は導出されるが、同じスタート信号に基づいて役決定開始時機は導出されないように構成されている(具体的な信号処理の態様については後述する)。
このため、役決定処理を開始させるためには、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後(自動ベット処理の終了後)に、再度スタートレバー25を操作する必要はあるものの、自動ベット処理を実行してから再度スタートレバー25が操作されるまで、ある程度の時間を確保することができるので、自動ベット処理の実行を契機としてバックランプ演出等を終了させるように構成した場合でも、役決定処理開始時点においてバックランプ演出等を確実に終了させておくことが可能となる。
同様に、第2の自動ベット処理凍結期間において、キャンセル操作として遊技操作処理時機導出手段106に有効に受け付けられた特定群の遊技操作が、貯留(クレジット)された遊技メダルを払い出すための精算操作(貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作)であった場合(キャンセル信号とされたのが精算信号であった場合)には、精算操作が遊技操作処理時機導出手段106に有効に受け付けられたことを、第2の自動ベット処理凍結期間を終了させる契機としては用いる一方で、精算処理を開始させる契機としては用いないように構成されている。精算処理を開始させるためには、再遊技状態(再遊技役が成立した遊技期間の次の遊技期間にある状態)が解消されるまで、少なくとも1回は遊技を行う必要があるが、再遊技役成立により得られる、新たに遊技メダルをベットすることなく再度遊技を行うことができるという特典が無駄になることを防止することが可能となる。
上記表示ランプ制御手段110は、上述の各種表示用ランプ(MAX−BET表示ランプ46a、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、獲得枚数表示ランプ46j)の点灯や消灯等に関する制御を、表示用ランプ制御回路47を介して行うように構成されている。また、本実施形態では、後述の自動ベット処理凍結期間が設定された際に、後述する第2の自動ベット処理凍結期間において、上述のキャンセル操作として上記MAX−BETスイッチ23の押圧操作が行われるように導くための演出(後述のMAX−BET誘導演出)として、上記MAX−BET表示ランプ46aを点灯させるように構成されている。なお、図4では、上述の表示用ランプのうち、MAX−BET表示ランプ46aのみを表示している。
上記受容遊技メダル用途制御手段111は、メダル投入口21から投入された遊技メダル(以下、適宜「投入遊技メダル」と称する)のうち実際に受け入れられた遊技メダル(本実施形態では、受入通路に導かれて投入メダルセンサ28bにより検出された遊技メダ
ルをいう。以下、適宜「受容遊技メダル」と称する)を、直接ベットされる遊技メダルとして扱うか、クレジットされる遊技メダルとして扱うかを制御するように構成されている。本実施形態では、ベット数が最大ベット許容数(3枚)に達していない場合(ただし、再遊技状態にある場合は除く)には、受容遊技メダルを直接ベットされる遊技メダルとして扱い、ベット数が最大ベット許容数に達している場合には、受容遊技メダルをクレジットされる遊技メダルとして扱うように構成されている。
受容遊技メダルが直接ベットされる遊技メダルとして扱われた場合には、その受容遊技メダルの受入数がベット数に加算され、BET数表示ランプ46bにより表示されるようになっている。一方、受容遊技メダルがクレジットされる遊技メダルとして扱われた場合には、その受容遊技メダルの受入数がクレジット数に加算され、貯留枚数表示ランプ46hにより表示されるようになっている。なお、ベット数が最大ベット許容数に達しており、かつクレジット数が最大クレジット許容数に達している場合には、投入された遊技メダルは受け入れられずに返却されるようになっている。
上記メイン情報記憶手段118は、役決定手段101による役決定(乱数抽選)により選出された役決定結果を示す情報や、RT遊技状態設定手段104により設定されたRT遊技状態を示す情報を記憶するように構成されており、図5に示すように、特別役決定情報記憶領域1181、小役・再遊技役決定情報記憶領域1182、成立役情報記憶領域1183、RT遊技状態情報記憶領域1184、設定値情報記憶領域1185等の記憶領域を備えている。
特別役決定情報記憶領域1181は、遊技者にとって通常よりも有利な遊技条件が設定される契機となる特別役(後述のBB役またはRB役)の決定に関する役決定結果(後述の役決定結果A1または役決定結果A2)が選出された場合に、選出された役決定結果の情報が記憶される領域である。また、小役・再遊技役決定情報記憶領域1182は、役決定により小役(後述の小役1〜27)または再遊技役(後述の再遊技役1〜21)の決定に関する役決定結果(後述の役決定結果B1〜B6,C1〜C4,D1,D2)が得られた場合に、選出された役決定結果の情報が記憶される領域である。
なお、小役・再遊技役決定情報記憶領域1182に記憶された役決定結果B1〜B6,C1〜C4,D1,D2の情報は、情報が記憶された後、次の遊技期間に移行されるまでの間にクリア(消去)され、特別役決定情報記憶領域1181に記憶された役決定結果A1または役決定結果A2の情報は、それぞれBB役またはRB役が成立した場合にはクリアされ、成立しなかった場合にはクリアされず、次の遊技期間に持ち越されるようになっている。
成立役情報記憶領域1183は、上記停止表示図柄判定手段107により成立したと判定された遊技役に関する成立役情報が記憶される領域であり、RT遊技状態情報記憶領域1184は、上記RT遊技状態設定手段104により設定されたRT遊技状態を示す情報が記憶される領域である。また、設定値情報記憶領域1185は、上記設定変更手段103により設定された役決定確率等の設定値を示す情報が記憶される領域である。
上記情報送信手段119は、遊技に関する各種情報(例えば、スタートレバー25やストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたことの情報、役決定結果を示す情報及び当選役の成立の有無の情報、RT遊技状態の設定情報等)を副制御手段200に送信するように構成されている。
一方、上記副制御手段200は、AT設定手段201、演出実行制御手段202、特典付与選択手段203、サブ情報記憶手段208及び情報受信手段209を備えている。な
お、副制御手段200における上述の各手段は、図2に示す副制御基板70上に配されたサブCPU71、ROM72、RAM73、電子回路等のハードウエア及びROM72に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
上記AT設定手段201(図4参照)は、後述する押し順ナビ演出等のアシスト演出を行うことが可能となるAT(アシストタイム)の設定に関する種々の制御を行うように構成されており、図6に示すように、ナビ権設定選択手段2011及びアシスト可能回数管理手段2012を備えている。
ナビ権設定選択手段2011は、後述の非RT遊技状態またはRT5遊技状態における役決定処理により所定の役決定結果(後述の役決定結果D2)が選出されたことを契機として、押し順ナビ演出等のアシスト演出が行われる権利(以下、適宜「ナビ権」と称する)を設定するか否かを選択するための、後述のナビ権設定抽選を行い、このナビ権設定抽選において「当り」の抽選結果が得られた場合に、ナビ権を設定するように構成されている。本実施形態では、ナビ権設定選択手段2011によりナビ権が設定されることによりATが設定され、非RT遊技状態またはRT5遊技状態において、後述のアシスト演出の実行が許可される。
アシスト可能回数管理手段2012は、AT(ナビ権)が設定された状態において、後述の非RT遊技状態からRT2遊技状態に移行されたことを契機として、後述のアシスト演出を行うことが可能な回数(以下、適宜「アシスト可能回数」と称する)を設定、管理するように構成されている。本実施形態では、ATが設定された状態において、非RT遊技状態からRT2遊技状態に移行されることにより所謂ART(アシストリプレイタイム)の状態となる。
上記演出実行制御手段202(図4参照)は、画像表示装置11、スピーカ15a,15b,44a,44b、演出ランプ12,13a,13b,14a,14b、飾りランプ32a,32b、バックランプ38a,38b,38cを用いた各種の演出を制御するように構成されており、図7に示すように、バックランプ演出制御手段2021、遊技進行演出制御手段2022、アシスト演出制御手段2023及び遊技メダル音演出制御手段2024を備えている。
バックランプ演出制御手段2021は、任意の遊技役が成立したことを契機として、バックランプ38a,38b,38cを用いて各リール3a,3b,3cを、その内部から所定のパターンで照明するバックランプ演出(後述のバックランプ演出A)を実行するように構成されている。特に、後述の特定RP(再遊技役2〜21)のうち、後述するベルRP(再遊技役2〜6)、赤7揃いRP(再遊技役7)、スイカ揃いRP(再遊技役13)が成立した場合には、これらの再遊技役の成立時に所定位置に停止表示される特定の図柄組合せ(後述の「ベル・ベル・ベル」、「赤セブン・赤セブン・赤セブン」、「スイカA/B・スイカA・スイカA」)を、各リール3a,3b,3cの内部から所定のパターンで照明するバックランプ演出(後述のバックランプ演出B)を実行するように構成されている。また、後述のチャンスRP(再遊技役18〜21)が成立した場合にも、所定の態様のバックランプ演出(後述のバックランプ演出C)を実行するように構成されている。
遊技進行演出制御手段2022は、RT遊技状態や遊技の進行状況に応じて、遊技の興趣を向上させるための種々の演出(例えば、後述の連続演出や単発演出等)を実行するように構成されている。さらに、本実施形態では、上述の自動ベット処理凍結期間(第2の自動ベット処理凍結期間)において、上記キャンセル操作として役決定開始操作(スター
トレバー25の傾動操作)が行われた場合には、役決定処理を開始させるためには開始操作を再び行うことが必要であることを報知する演出(後述の再スタート要求演出)を実行するように構成されている。また、上述の自動ベット処理凍結期間(第2の自動ベット処理凍結期間)において、上記キャンセル操作として精算操作(貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作)が行われた場合には、貯留メダルの精算を行うためには遊技を少なくとも1回は行う必要があることを報知する演出(後述の再遊技実行要求演出)を実行するように構成されている。
アシスト演出制御手段2023は、ATが設定された状態において、遊技者によるリール回転停止操作(ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作)の順序によって各リール3a,3b,3c上に停止表示される図柄組合せが変更される、後述の押し順対応の役決定結果(後述の役決定結果B2〜B4,C1〜C3)が役決定処理により選出された場合に、適切なリール回転停止操作順序(以下、適宜「正解押し順」と称する)を報知するための後述の押し順ナビ演出等のアシスト演出(後述の目押し図柄指示演出を含む)を行うように構成されている。
遊技メダル音演出制御手段2024は、任意の小役(後述の小役1〜21)が成立したことを契機として、小役成立により獲得された遊技メダルの払出開始から払出終了までの間、遊技メダルの払出音をスピーカ15a,15b等から出力する演出(後述の払出音出力演出)と、遊技者によるベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)が行われたことを契機として、ベットされた遊技メダルの投入音をスピーカ15a,15b等から出力する演出(後述の投入音出力演出)を行うように構成されている。また、本実施形態では、上述の自動ベット処理が行われる際に、自動ベット(自動投入)された遊技メダルの投入音をスピーカ15a,15b等から出力する演出(後述の自動投入音出力演出)を行うように構成されている。
さらに、本実施形態では、後述の特定RP(再遊技役2〜21)のうち、後述するベルRP(再遊技役2〜6)またはスイカ揃いRP(再遊技役13)が成立したことを契機として、後述の小役5または小役4が成立したときに実行される払出音出力演出の所要時間と同じ時間、遊技メダルの払出音をスピーカ15a,15b等から出力する演出(後述の架空払出音出力演出)を、上述の第1の自動ベット処理凍結期間において実行するように構成されている。また、上述の自動ベット処理凍結期間(第2の自動ベット処理凍結期間)において、上記キャンセル操作としてベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)が行われた際に、遊技メダルの投入音をスピーカ15a,15b等から出力する演出(後述のベット操作キャンセル時投入音出力演出)を行うように構成されている。
上記特典付与選択手段203(図4参照)は、後述のRT2遊技状態中において、後述の高めベル小役(小役5)が成立した場合に、遊技者に対する特典としての、上記アシスト可能回数の上乗せ回数を、後述のアシスト可能回数上乗せ抽選より決定するように構成されている。
上記サブ情報記憶手段208は、主制御手段100から送信された情報や、演出制御に関する情報を記憶するように構成されており、図8に示すように、遊技情報記憶領域2081、AT設定情報記憶領域2082、アシスト可能回数情報記憶領域2083等の記憶領域を備えている。
遊技情報記憶領域2081は、主制御手段100から送信された、役決定結果の情報や成立役情報、遊技状態の情報、役決定確率の設定値の情報等が記憶される領域であり、A
T設定情報記憶領域2082は、上記AT設定手段201(図4参照)により決定された、ATの設定に関する各情報(後述のナビ権ストック数に関する情報等)を記憶する領域である。また、アシスト可能回数情報記憶領域2083は、上記アシスト可能回数に関する情報を記憶する領域である。
上記情報受信手段209は、主制御手段100から送信された遊技に関する各種情報を受信し、上述のAT設定手段201、演出実行制御手段202、特典付与選択手段203及びサブ情報記憶手段208に対し必要な情報を伝達するように構成されている。
<RT遊技状態の設定>
上述したようにRT遊技状態制御手段104は、非RT遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態、RT5遊技状態の6つのRT遊技状態(図9参照。なお、図9では「遊技状態」を省略して表記している)のうちの何れかのRT遊技状態を設定するように構成されている。
非RT遊技状態は、本実施形態において標準となる通常のRT遊技状態であり、後述する再遊技役(再遊技役1〜21)が当選する確率が基準値(8953/65536)に設定されている。この非RT遊技状態中において、条件Pが充足されたことを契機としてRT2遊技状態に移行され、条件Rが充足されたことを契機としてRT5遊技状態に移行され、条件Uが充足されたことを契機としてRT3遊技状態(ボーナス内部中)に移行されるようになっている。
条件Pとは、後述の再遊技役7〜12の何れか(赤7RP)が成立すること、すなわち、再遊技役7(赤7揃いRP)の対応図柄「赤セブン・赤セブン・赤セブン」、再遊技役8の対応図柄「ベル・赤セブン・赤セブン」、再遊技役9の対応図柄「ベル・青セブン・赤セブン」、再遊技役10の対応図柄「ベル・黒バー・赤セブン」、再遊技役11の対応図柄「ベル・白バー・赤セブン」、再遊技役12の対応図柄「赤セブン・リプレイ・赤セブン」の何れかが有効ライン29上に停止表示されることである。一方、条件Rとは、後述の再遊技役18〜21の何れか(チャンスRP)が成立すること、すなわち、再遊技役18の対応図柄「リプレイ・赤セブン・リプレイ」、再遊技役19の対応図柄「リプレイ・青セブン・リプレイ」、再遊技役20の対応図柄「リプレイ・黒バー・リプレイ」、再遊技役21の対応図柄「リプレイ・白バー・リプレイ」の何れかが有効ライン29上に停止表示されることである。また、条件Uとは、後述のBB役またはRB役が当選し(後述の役決定結果A1またはA2が選出され)、かつ未成立であることである。
RT2遊技状態は、再遊技役1(通常RP)が当選する確率が非RT遊技状態中よりも大幅に高く設定された、遊技者にとって有利となる遊技状態(特定の遊技状態に相当する)であり、他の再遊技役2〜21(特定RP)が当選する確率は非RT遊技状態中よりも低く設定されている。このRT2遊技状態中において、条件Qが充足されたことを契機として非RT遊技状態に移行され、上述の条件Uが充足されたことを契機としてRT3遊技状態に移行されるようになっている。
条件Qとは、後述の小役6〜27の何れか(安めベル小役)が成立すること、すなわち、小役6の対応図柄「リプレイ・赤セブン・赤セブン」、小役7の対応図柄「リプレイ・赤セブン・青セブン」、小役8の対応図柄「リプレイ・赤セブン・黒バー」、小役9の対応図柄「リプレイ・赤セブン・白バー」、小役10の対応図柄「リプレイ・青セブン・赤セブン」、小役11の対応図柄「リプレイ・青セブン・青セブン」、小役12の対応図柄「リプレイ・青セブン・黒バー」、小役13の対応図柄「リプレイ・青セブン・白バー」、小役14の対応図柄「リプレイ・黒バー・赤セブン」、小役15の対応図柄「リプレイ・黒バー・青セブン」、小役16の対応図柄「リプレイ・黒バー・黒バー」、小役17の
対応図柄「リプレイ・黒バー・白バー」、小役18の対応図柄「リプレイ・白バー・赤セブン」、小役19の対応図柄「リプレイ・白バー・青セブン」、小役20の対応図柄「リプレイ・白バー・黒バー」、小役21の対応図柄「リプレイ・白バー・白バー」、小役22の対応図柄「スイカA・ベル・リプレイ」、小役23の対応図柄「スイカA・ベル・チェリー」、小役24の対応図柄「スイカA・リプレイ・ベル」、小役25の対応図柄「スイカA・スイカA・ベル」、小役26の対応図柄「スイカB・ベル・リプレイ」、小役27の対応図柄「スイカB・ベル・チェリー」の何れかが有効ライン29上に停止表示されることである。なお、小役22〜27は、後述する押し順ベルA〜Cを設定するための制御上の小役であり、実際には成立することはない。このため、実際に成立する小役として説明する場合、小役22〜27を除いて、適宜「小役1〜21」のように表記する。
RT3遊技状態は、非RT遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態またはRT5遊技状態において、特別役(BB役またはRB役)が当選する(未成立)という上述の条件Uが充足された場合に、これらのRT遊技状態から移行する、いわゆるボーナス内部中(ボーナス内部当選中)の遊技状態である。このRT3遊技状態中において条件Sが充足されたことを契機としてRT4遊技状態に移行されるようになっている。条件Sとは、後述のBB役またはRB役が成立すること、すなわち、BB役の対応図柄「白バー・白バー・白バー」またはRB役の対応図柄「白バー・白バー・黒バー」が有効ライン29上に停止表示されることである。
RT4遊技状態は、遊技者にとって通常よりも有利な遊技条件が設定される特別遊技状態(ボーナス遊技状態)である。本実施形態において、遊技者にとって通常よりも有利な遊技条件とは、後述の小役5,6〜27が重複当選する確率(後述の役決定結果C4が選出される確率)が極めて高確率(55000/65536)に設定されることである。このRT4遊技状態中において、条件Tが充足されたことを契機として、RT1遊技状態に移行されるようになっている。条件Tとは、RT4遊技状態中に行われた遊技において所定の遊技結果が得られたこと(後述のBB役の成立によりRT4遊技状態に移行した場合は419枚超の遊技メダルが払い出されたこと、後述のRB役の成立によりRT4遊技状態に移行した場合は8回の入賞(遊技役の成立)が得られたこと)により、ボーナスが終了したこととされる。
RT1遊技状態は、RT4遊技状態において上述の条件Tが充足されたことを契機としてRT4遊技状態から移行される遊技状態であり、このRT1遊技状態において、上述の条件Qが充足されたことを契機として非RT遊技状態に移行され、上述の条件Uが充足されたことを契機としてRT3遊技状態(ボーナス内部中)に移行されるようになっている。
RT5遊技状態は、非RT遊技状態において上述の条件Rが充足されたことを契機として非RT遊技状態から移行される遊技状態であり、このRT5遊技状態において、条件Vが充足されたことを契機として非RT遊技状態に移行され、上述の条件Uが充足されたことを契機としてRT3遊技状態(ボーナス内部中)に移行されるようになっている。条件Vとは、RT5遊技状態中において、規定回数(例えば、5回)の遊技が連続して(条件Uが充足されずに)行われることである。
<遊技役の種類>
本実施形態においては、図10,11に示すように、2つの特別役(BB役及びRB役)と、小役1〜27までの27個の小役と、再遊技役1〜21までの21個の再遊技役の計50個の遊技役が設定され、それぞれの遊技役が成立するための各リール3a,3b,3cによる表示図柄の組合せ(対応図柄)、遊技役成立時における遊技メダルの払出枚数等は、図10,11に示すように設定されている。なお、図10,11中の「3BET」
とは、遊技メダルが3枚ベットされた場合を示し、「2BET」とは、遊技メダルが2枚ベットされた場合を示している。
BB役は、その対応図柄「白バー・白バー・白バー」が有効ライン29上に停止表示された際には、遊技メダルは払い出されず、次の遊技からRT4遊技状態(ボーナス)に移行されることを示す遊技役となっている。同様に、RB役は、その対応図柄「白バー・白バー・黒バー」が有効ライン29上に停止表示された際には、遊技メダルは払い出されず、次の遊技からRT4遊技状態に移行されることを示す遊技役となっている。RT4遊技状態に設定されている期間は、BB役の成立によりRT4遊技状態に移行した場合は419枚を超える遊技メダルが払い出されるまでの期間であり、RB役の成立によりRT4遊技状態に移行した場合は8回の入賞が得られるまでの期間である。
小役1は、リール3a(左リール)において、「青セブン」の図柄が有効ライン29上に停止表示されたことにより成立が確定する遊技役であり、小役2は、リール3a(左リール)において、「黒バー」の図柄が有効ライン29上に停止表示されたことにより成立が確定する遊技役であり、小役3は、リール3a(左リール)において図柄「スイカB」が停止表示され、かつリール3b(中リール)において図柄「チェリー」が停止表示されたことにより成立が確定する遊技役である(図10中の「−」は任意の図柄であることを示している)。また、小役4は、特定の図柄組合せ「スイカA・スイカA・スイカA」または「スイカB・スイカA・スイカA」がその対応図柄とされた、特定の入賞役に相当する遊技役である(図10中の「スイカA/B」は「スイカA」でも「スイカB」でも良いことを示している)。なお、小役1〜3は、成立した場合には図柄「チェリー」が表示窓W内の何れかの位置に停止表示されるように構成されている。このため小役1〜3を総称して適宜「チェリー小役」と称する。また、同様の理由により、小役4を「スイカ小役」と称することがある。
小役5は、特定の図柄組合せ「ベル・ベル・ベル」がその対応図柄とされた、特定の入賞役に相当する遊技役である。なお、各リール3a,3b,3cにおいて小役5を構成する図柄「ベル」は、図3に示すように各リール3a,3b,3c上において5図柄毎に配置されている。したがって、小役5が当選した場合、その対応図柄「ベル・ベル・ベル」は、リール回転停止操作(ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作)のタイミングに関わらず、有効ライン29上に停止表示されるようにリール制御することが可能となっている。この小役5のように、リール回転停止操作のタイミングに関わらず、その対応図柄(複数組ある場合にはそのうちの何れか)を有効ライン29上に停止表示させるようにリール制御することが可能な役を、以下、便宜的に「100%引込み可能な遊技役」と称する。
小役6は、その対応図柄が「リプレイ・赤セブン・赤セブン」とされた遊技役であり、小役7は、その対応図柄が「リプレイ・赤セブン・青セブン」とされた遊技役であり、小役8は、その対応図柄が「リプレイ・赤セブン・黒バー」とされた遊技役であり、小役9は、その対応図柄が「リプレイ・赤セブン・白バー」とされた遊技役であり、小役10は、その対応図柄が「リプレイ・青セブン・赤セブン」とされた遊技役であり、小役11は、その対応図柄が「リプレイ・青セブン・青セブン」とされた遊技役である。同様に、小役12は、その対応図柄が「リプレイ・青セブン・黒バー」とされた遊技役であり、小役13は、その対応図柄が「リプレイ・青セブン・白バー」とされた遊技役であり、小役14は、その対応図柄が「リプレイ・黒バー・赤セブン」とされた遊技役であり、小役15は、その対応図柄が「リプレイ・黒バー・青セブン」とされた遊技役であり、小役16は、その対応図柄が「リプレイ・黒バー・黒バー」とされた遊技役であり、小役17は、その対応図柄が「リプレイ・黒バー・白バー」とされた遊技役である。
また、小役18は、その対応図柄が「リプレイ・白バー・赤セブン」とされた遊技役であり、小役19は、その対応図柄が「リプレイ・白バー・青セブン」とされた遊技役であり、小役20は、その対応図柄が「リプレイ・白バー・黒バー」とされた遊技役であり、小役21は、その対応図柄が「リプレイ・白バー・白バー」とされた遊技役であり、小役22は、その対応図柄が「スイカA・ベル・リプレイ」とされた遊技役である。同様に、小役23は、その対応図柄が「スイカA・ベル・チェリー」とされた遊技役であり、小役24は、その対応図柄が「スイカA・リプレイ・ベル」とされた遊技役であり、小役25は、その対応図柄が「スイカA・スイカA・ベル」とされた遊技役であり、小役26は、その対応図柄が「スイカB・ベル・リプレイ」とされた遊技役であり、小役27は、その対応図柄が「スイカB・ベル・チェリー」とされた遊技役である。なお、成立時の遊技メダルの払出枚数の多少に対応させて、小役5を適宜「高めベル小役」と称し、小役6〜27を総称して適宜「安めベル小役」と称する。また、小役5〜27を総称して適宜「ベル小役」と称する。
再遊技役1は、図柄組合せ「リプレイ・リプレイ・リプレイ」が、その対応図柄とされた遊技役である。図3に示すように、各リール3a,3b,3cにおいて再遊技役1を構成する図柄「リプレイ」は、各リール3a,3b,3c上においてそれぞれ5図柄毎に配置されているので、再遊技役1は、小役5と同様に、100%引込み可能な遊技役となっている。なお、再遊技役1を、適宜「通常RP」(「RP」はリプレイの略)と称し、他の再遊技役(再遊技役2〜21)を総称して適宜「特定RP」と称する。
再遊技役2は、その対応図柄が「リプレイ・赤セブン・スイカA」とされた遊技役であり、再遊技役3は、その対応図柄が「リプレイ・青セブン・スイカA」とされた遊技役であり、再遊技役4は、その対応図柄が「リプレイ・黒バー・スイカA」とされた遊技役である。また、再遊技役5は、その対応図柄が「リプレイ・白バー・スイカA」とされた遊技役であり、再遊技役6は、その対応図柄が「リプレイ・ベル・リプレイ」とされた遊技役である。
図3に示すように、リール3a(左リール)において、再遊技役2〜6を構成する図柄「リプレイ」の1つ上の位置には、必ず図柄「ベル」が配置されている。同様に、リール3b(中リール)において、再遊技役2〜5を構成する図柄「赤セブン」、「青セブン」、「黒バー」または「白バー」の1つ上の位置には、必ず図柄「ベル」が配置されている。また、リール3c(右リール)において、再遊技役2〜5を構成する図柄「スイカA」の1つ上の位置には、必ず図柄「ベル」が配置されている。したがって、再遊技役2〜5の何れかが成立した際には、小役5の対応図柄である「ベル・ベル・ベル」の図柄組合せが、表示窓W内の左上段、中央上段及び右上段の各図柄表示領域を横一直線に結ぶ、有効ライン29とは異なる非入賞ライン(以下、適宜「上段ラインL1」と称する)上に、停止表示されることとなる(図13に再遊技役2が成立したときの一例を示す)。このことから、再遊技役2〜5を総称して適宜「上段ベルRP」と称する。
また、リール3c(右リール)において、再遊技役6を構成する図柄「リプレイ」の1つ下の位置には、同様に、図柄「ベル」が配置されている。したがって、再遊技役6が成立した(再遊技役6の対応図柄「リプレイ・ベル・リプレイ」が有効ライン29上に停止表示された)際には、小役5の対応図柄である「ベル・ベル・ベル」の図柄組合せが、表示窓W内の左上段、中央中段及び右下段の各図柄表示領域を一直線に結ぶ、有効ライン29とは異なる非入賞ライン(以下、適宜「右下がりラインL2」と称する)上に、停止表示されることとなる(図14に一例を示す)。このことから、再遊技役6を適宜「右下がりベルRP」と称する。また、再遊技役2〜6を総称して適宜「ベルRP」と称する。
再遊技役7は、その対応図柄が「赤セブン・赤セブン・赤セブン」とされた遊技役であ
り、再遊技役8は、その対応図柄が「ベル・赤セブン・赤セブン」とされた遊技役であり、再遊技役9は、その対応図柄が「ベル・青セブン・赤セブン」とされた遊技役である。また、再遊技役10は、その対応図柄が「ベル・黒バー・赤セブン」とされた遊技役であり、再遊技役11は、その対応図柄が「ベル・白バー・赤セブン」とされた遊技役であり、再遊技役12は、その対応図柄が「赤セブン・リプレイ・赤セブン」とされた遊技役である。
図3に示すように、リール3a(左リール)において、再遊技役8〜11を構成する図柄「ベル」の1つ下の位置には、必ず図柄「リプレイ」が配置されている。同様に、リール3b(中リール)において、再遊技役8〜11を構成する図柄「赤セブン」、「青セブン」、「黒バー」または「白バー」の1つ下の位置には、同様に、必ず図柄「リプレイ」が配置されている。また、リール3c(右リール)において、再遊技役8〜11を構成する図柄「赤セブン」の1つ下の位置には、図柄「リプレイ」が配置されている。したがって、再遊技役8〜11の何れかが成立した際には、再遊技役1の対応図柄である「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄組合せが、表示窓W内の左下段、中央下段及び右下段の各図柄表示領域を横一直線に結ぶ、有効ライン29とは異なる非入賞ライン(以下、適宜「下段ラインL3」と称する)上に停止表示されることとなる(図15に再遊技役8が成立したときの一例を示す)。
なお、再遊技役7は、成立した際に図柄「赤セブン」が3個とも有効ライン29上に揃う遊技役であることから、再遊技7を適宜「赤7揃いRP」と称する。また、再遊技役8〜11が成立した際には、図柄「赤セブン」が1個または2個だけ有効ライン29上に揃うことから、再遊技役8〜11を総称して適宜「赤7外しRP」と称する。また、再遊技役7〜12を総称して適宜「赤7RP」と称する。
再遊技役13は、その対応図柄が「ベル・スイカA・ベル」とされた遊技役であり、再遊技役14は、その対応図柄が「ベル・赤セブン・ベル」とされた遊技役であり、再遊技役15は、その対応図柄が「ベル・青セブン・ベル」とされた遊技役である。また、再遊技役16は、その対応図柄が「ベル・黒バー・ベル」とされた遊技役であり、再遊技役17は、その対応図柄が「ベル・白バー・ベル」とされた遊技役である。
図3に示すように、リール3a(左リール)において、再遊技役13を構成する図柄「ベル」の1つ上の位置には、必ず図柄「スイカA」または「スイカB」が配置されている。また、リール3c(右リール)において、再遊技役13を構成する図柄「ベル」の1つ下の位置には、必ず図柄「スイカA」が配置されている。したがって、再遊技役13が成立した際には、小役4の対応図柄である「スイカA・スイカA・スイカA」または「スイカB・スイカA・スイカA」の図柄組合せが、表示窓W内の非入賞ラインである右下がりラインL2上に、停止表示されることとなる(図16に一例を示す)。このことから、再遊技役13を適宜「スイカ揃いRP」と称する。また、再遊技役14〜17が成立した際には、図柄「スイカA」または「スイカB」が右下がりライン上に2個だけ停止表示されることとなることから、再遊技役14〜17を総称して適宜「スイカ外しRP」と称する。また、再遊技役13〜17を総称して適宜「スイカRP」と称する。
再遊技役18は、その対応図柄が「リプレイ・赤セブン・リプレイ」とされた遊技役であり、再遊技役19は、その対応図柄が「リプレイ・青セブン・リプレイ」とされた遊技役である。また、再遊技役20は、その対応図柄が「リプレイ・黒バー・リプレイ」とされた遊技役であり、再遊技役21は、その対応図柄が「リプレイ・白バー・リプレイ」とされた遊技役である。なお、再遊技役18〜21を総称して適宜「チャンスRP」と称する。
<役抽選テーブル>
役決定処理においては、図12に示す役抽選テーブルが用いられる。なお、役抽選テーブルは、上述の設定変更手段103(図4参照)により設定される設定値に応じて複数設けられている。図12に示す役抽選テーブルは、そのうちの或る設定値に対応したものを例示したものである。
図12に示す役抽選テーブルには、乱数発生器66により生成される乱数列の全数値範囲(十進数で0〜65535までの65536)を15個に分割した各数値範囲に対応したA1,A2,B1〜B6,C1〜C4,D1,D2,Zの役決定結果が設定されており、各役決定結果には、図12に示すように各々の遊技役またはハズレが対応付けられている。
すなわち、役決定結果A1にはBB役が単独当選役として対応付けられており、役決定結果A2にはRB役が単独当選役として対応付けられており、役決定結果B1には、通常RPである再遊技役1が単独当選役として対応付けられている。また、役決定結果B2には、通常RPである再遊技役1とベルRPである再遊技役2〜6とが重複当選役として対応付けられており、役決定結果B3には、通常RPである再遊技役1と赤7RPである再遊技役7〜12とが重複当選役として対応付けられている。同様に、役決定結果B4には、通常RPである再遊技役1とベルRPである再遊技役6と赤7外しRPである再遊技役8〜12とが重複当選役として対応付けられており、役決定結果B5には、スイカRPである再遊技役13〜17が重複当選役として対応付けられており、役決定結果B6には、チャンスRPである再遊技役18〜21が重複当選役として対応付けられている。
役決定結果C1には、高めベル小役である小役5と安めベル小役のうちの小役6〜21,22,23とが重複当選役として対応付けられており、役決定結果C2には、高めベル小役である小役5と安めベル小役のうちの小役6〜21,24,25とが重複当選役として対応付けられており、役決定結果C3には、高めベル小役である小役5と安めベル小役のうちの小役6〜21,26,27とが重複当選役として対応付けられている。また、役決定結果C4には、ベル小役の全て(小役5〜27)が重複当選役として対応付けられている。
役決定結果D1には、チェリー小役である小役1〜3が重複当選役として対応付けられており、役決定結果D2には、スイカ小役である小役4が単独当選役として対応付けられている。また、役決定結果Zには、ハズレ(何れの遊技役も非当選)が対応付けられている。
各RT遊技状態においては、各役決定結果A1,A2,B1〜B6,C1〜C4,D1,D2に対し、乱数列の全数値範囲(0〜65535)のうち図12に示す大きさの各数値範囲(何れも十進数で表記)が割り当てられている。なお、図12に示す役抽選テーブルの各欄に表示した「200」、「100」等の数値は、各役決定結果に対応する乱数の数値範囲の大きさを示すものであり、各数値範囲における上限値及び下限値は表示されていない。実際には、表示した各数値に応じて、例えば、役決定結果A1に対応した数値「200」には乱数列の数値範囲「0〜199」が対応付けられ、役決定結果A2に対応した数値「100」には乱数列の数値範囲「200〜299」が対応付けられているというように、それぞれ上限値及び下限値が決められている。
非RT遊技状態においては、各役決定結果に対し、次のように各数値範囲が割り当てられている。すなわち、役決定結果A1及びA2に対しては「200」及び「100」という大きさの数値範囲がそれぞれ割り当てられており、役決定結果B1,B2,B3,B5及びB6に対しては「5553」、「500」、「2000」、「700」及び「200
」という大きさの数値範囲がそれぞれ割り当てられている。さらに、役決定結果C1,C2及びC3に対しては、共に「4200」という大きさの数値範囲がそれぞれ割り当てられており、役決定結果D1及びD2に対しては共に「700」という大きさの数値範囲がそれぞれ割り当てられている。役決定結果B4とC4に対しては、数値範囲が割り当てられておらず(図12中の「−」は数値範囲が割り当てられていないことを示す)、したがって、非RT遊技状態においては、役決定結果B4,C4が選出されることはない。また、役決定結果Z(ハズレ)に対しては「42283」という大きさの数値範囲が割り当てられている。
RT1遊技状態においては、各役決定結果に対し、次のように各数値範囲が割り当てられている。すなわち、役決定結果A1,A2,B5,C1〜C3,D1及びD2に対しては、非RT遊技状態において割り当てられているのと同じ大きさの数値範囲が割り当てられており、役決定結果B4とC4に対しては、非RT遊技状態と同様に、数値範囲が割り当てられていない。一方、役決定結果B1に対しては「8252」という、非RT遊技状態において割り当てられた数値範囲「5553」の1.5倍程度の大きさの数値範囲が割り当てられており、役決定結果B2に対しては「8252」という、非RT遊技状態において割り当てられた数値範囲「500」の16倍程度の大きさの数値範囲が割り当てられている。これに対し、役決定結果B3及びB6に対しては数値範囲が割り当てられておらず、役決定結果Z(ハズレ)に対しては「34032」という大きさの数値範囲が割り当てられている。
RT2遊技状態においては、各役決定結果に対し、次のように各数値範囲が割り当てられている。すなわち、役決定結果A1,A2,C1〜C3,D1及びD2に対しては、非RT遊技状態において割り当てられているのと同じ大きさの数値範囲が割り当てられており、役決定結果C4に対しては、非RT遊技状態と同様に、数値範囲が割り当てられていない。一方、役決定結果B1に対しては「45930」という、非RT遊技状態において割り当てられた数値範囲「5553」の8.2倍以上となる大きさの数値範囲が割り当てられている。これに対し、役決定結果B3,B4及びB5に対しては「120」,「120」及び「50」という小さい数値範囲がそれぞれ割り当てられており、役決定結果B2及びB6に対しては数値範囲が割り当てられていない。また、役決定結果Z(ハズレ)に対しては「5016」という大きさの数値範囲が割り当てられている。このRT2遊技状態においては、役決定結果B1が選出される確率(再遊技役1の単独当選確率)が7割を超える一方、ハズレの確率は8%に満たない。このため、RT2遊技状態は遊技者にとって、再遊技役1が成立する確率が非常に高い有利な特定の遊技状態となっている。
RT5遊技状態においては、各役決定結果に対し、次のように各数値範囲が割り当てられている。すなわち、役決定結果A1,A2,C1〜C3,D1及びD2に対しては、非RT遊技状態において割り当てられているのと同じ大きさの数値範囲が割り当てられており、役決定結果B4及びC4に対しては、非RT遊技状態と同様に、数値範囲が割り当てられていない。一方、役決定結果B1に対しては「20200」という、非RT遊技状態において割り当てられた数値範囲「5553」の3.6倍程度となる大きさの数値範囲が割り当てられている。これに対し、役決定結果B2,B3,B5及びB6に対しては数値範囲が割り当てられていない。また、役決定結果Z(ハズレ)に対しては「31036」という大きさの数値範囲が割り当てられている。このRT5遊技状態は、役決定結果B1が選出される確率(再遊技役1の単独当選確率)が3割を超えるので、遊技者にとってやや有利な遊技状態となっている。
RT3遊技状態(ボーナス内部中)においては、各役決定結果に対し、次のように各数値範囲が割り当てられている。すなわち、役決定結果C1〜C3,D1及びD2に対しては、非RT遊技状態において割り当てられているのと同じ大きさの数値範囲が割り当てら
れており、役決定結果B4及びC4に対しては、非RT遊技状態と同様に、数値範囲が割り当てられていない。一方、役決定結果B1に対してはRT5遊技状態と同じく「20200」という大きさの数値範囲が割り当てられており、役決定結果B5に対してはRT2遊技状態と同じく「50」という小さい数値範囲が割り当てられており、役決定結果A1,A2,B2,B3及びB6に対しては数値範囲が割り当てられていない。また、役決定結果Z(ハズレ)に対しては「31286」という大きさの数値範囲が割り当てられている。
RT4遊技状態(ボーナス)においては、各役決定結果に対し、次のように各数値範囲が割り当てられている。すなわち、役決定結果B3及びB4に対しては共に「120」という小さい数値範囲が割り当てられており、役決定結果C4に対しては、「55000」という非常に大きな数値範囲が割り当てられている。一方、役決定結果A1,A2,B1,B2,B5,B6,C1〜C3,D1及びD2に対しては数値範囲が割り当てられていない。また、役決定結果Z(ハズレ)に対しては「10296」という大きさの数値範囲が割り当てられている。
役決定結果C4には、上述したように、ベル小役の全て(小役5〜27)が重複当選役として対応付けられているが、これが選出された場合には、必ず、100%引込み可能な遊技役である小役5が成立するようにリール制御が行われるようになっている。RT4遊技状態(ボーナス)においては、この役決定結果C4が選出される確率が8割を超える高確率に設定されている。このため、RT4遊技状態は遊技者にとって極めて有利な特別の遊技状態となっている。なお、役決定結果C4のことを適宜「共通ベル」と称する。
また、役決定結果B5には、上述したように、スイカRPである再遊技役13〜17が重複当選役として対応付けられているが、これが選出された場合には、必ず、再遊技役13〜17の何れかが成立するようにリール制御が行われるようになっている。すなわち、図3に示すように、左リール(リール3a)及び右リール(リール3c)において、再遊技役13〜17を構成する図柄「ベル」、中リール(リール3b)において、再遊技役13〜17を構成する図柄「スイカA」、「赤セブン」、「青セブン」、「黒バー」及び「白バー」は、それぞれ5図柄以内毎に配置されているので、ストップスイッチ26a,26b,26cのタイミングに関わらず、再遊技役13〜17の何れかの対応図柄は有効ライン29上に引き込むことが可能となっている。
なお、役決定結果B5が選出された際に、スイカ揃いRPである再遊技役13が成立して「スイカA・スイカA・スイカA」または「スイカB・スイカA・スイカA」の図柄組合せが、表示窓W内の右下がりラインL2上に停止表示されるのは、ストップスイッチ26bの操作タイミングが、中リール(リール3b)において、図柄「スイカA」を有効ライン29上に引き込むことができるタイミングであった場合である。それ以外の場合には、スイカ外しRPである再遊技役14〜17の何れかが成立し、したがって、「スイカA・スイカA・スイカA」または「スイカB・スイカA・スイカA」の図柄組合せが、右下がりラインL2上に揃うことはない。
また、役決定結果B6は、上述したように、チャンスRPである再遊技役18〜21が重複当選役として対応付けられているが、これが選出された場合には、必ず、再遊技役18〜21の何れかが成立するようにリール制御が行われるようになっている。すなわち、図3に示すように、左リール(リール3a)及び右リール(リール3c)において、再遊技役18〜21を構成する図柄「リプレイ」、中リール(リール3b)において、再遊技役18〜21を構成する図柄「赤セブン」、「青セブン」、「黒バー」及び「白バー」は、それぞれ5図柄毎に配置されているので、ストップスイッチ26a,26b,26cのタイミングに関わらず、再遊技役18〜21の何れかの対応図柄は有効ライン29上に引
き込むことが可能となっている。
なお、チャンスRPである再遊技役18〜21は、図9に示すように、成立すること(対応図柄が有効ライン29上に停止表示されること)が非RT遊技状態からRT5遊技状態への移行条件(条件R)となっている。したがって、非RT遊技状態において役決定結果B6が選出された場合には再遊技役18〜21の何れかが必ず成立し、これにより、非RT遊技状態からRT5遊技状態へ移行されることとなる。
<押し順対応の役決定結果>
上述した役決定結果A1,A2,B1〜B6,C1〜C7,D1,D2,Zのうちの役決定結果B2〜B4,C1〜C3は、「押し順対応の役決定結果」として設定されている。ここで、押し順対応の役決定結果とは、重複当選する複数の遊技役の組合せが設定され、組み合わせられた複数の遊技役が重複当選した際に、ストップスイッチ26a,26b,26cがどのような順序で操作されたのかによって、複数の遊技役のうちのどの遊技役を優先して成立させる(何れも成立しない場合もある)のかが変動する役決定結果のことを意味している。
本実施形態では、図12に示すように、役決定結果B2に対応した「押し順リプレイA」、役決定結果B3に対応した「押し順リプレイB」、役決定結果B4に対応した「押し順リプレイC」の3個の押し順リプレイと、役決定結果C1に対応した「押し順ベルA」、役決定結果C2に対応した「押し順ベルB」、役決定結果C3に対応した「押し順ベルC」の3個の押し順ベルが設定されている。
《押し順リプレイA》
役決定結果B2に対応した「押し順リプレイA」は、非RT遊技状態とRT1遊技状態中でのみ設定される。「押し順リプレイA」では、図17に示すように、ストップスイッチ26aが最初に操作された場合(図17では「左第一」と記載)が正解押し順となる。すなわち、この「押し順リプレイA」の場合、ストップスイッチの操作順が26a→26b→26c(左→中→右)の場合と、26a→26c→26b(左→右→中)の場合が正解押し順となり、他の操作順の場合は不正解押し順となる。
この「押し順リプレイA」が設定された場合には、次のようなリール制御が行われる。すなわち、ストップスイッチ26a,26b,26cの実際の操作順が正解押し順に合致していた場合(以下、適宜「押し順正解時」と称する)には、ベルRPである再遊技役2〜6の何れかを成立させるようにリール制御が行われる。この場合には、図13に示すように、表示窓W内の上段ラインL1上に、「ベル・ベル・ベル」の図柄組合せが停止表示される。一方、実際の操作順が正解押し順に合致していなかった場合(以下、適宜「押し順不正解時」と称する)には、100%引き込み可能な遊技役である再遊技役1(通常RP)を成立させるようにリール制御が行われる。
《押し順リプレイB》
役決定結果B3に対応した「押し順リプレイB」は、非RT遊技状態とRT2遊技状態とRT4遊技状態中でのみ設定される。「押し順リプレイB」では、図17に示すように、ストップスイッチ26cが最初に操作された場合(図17では「右第一」と記載)が正解押し順となる。すなわち、この「押し順リプレイB」の場合、ストップスイッチの操作順が26c→26a→26b(右→左→中)の場合と、26c→26b→26a(右→中→左)の場合が正解押し順となり、他の操作順の場合は不正解押し順となる。
この「押し順リプレイB」が設定された場合には、次のようなリール制御が行われる。すなわち、ストップスイッチ26a,26b,26cが正解押し順で操作され、かつ最初
のストップスイッチ26cの操作タイミングが、リール3cにおいて図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込めることができるタイミングであった場合には、赤7RPである再遊技役7〜12の何れかを成立させるようにリール制御が行われる。一方、ストップスイッチ26a,26b,26cが正解押し順で操作されていても最初のストップスイッチ26cの操作タイミングが、リール3cにおいて図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことができないタイミングであった場合と、押し順不正解時の場合には、100%引き込み可能な遊技役である再遊技役1(通常RP)を成立させるようにリール制御が行われる。
赤7揃いRPである再遊技役7が成立するのは、ストップスイッチ26cの操作に続いて行われるストップスイッチ26a,26bの操作タイミング(操作順はどちらが先でも良い)が、リール3a、3bにおいて、それぞれ図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込めることができるタイミングであった場合である。
これに対し、赤7外しRPである再遊技役8が成立するのは、ストップスイッチ26cの操作に続いてストップスイッチ26b,26aがこの順で操作され、かつストップスイッチ26bの操作タイミングは、リール3bにおいて図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込めることができるタイミングであったが、ストップスイッチ26aの操作タイミングは、リール3aにおいて図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことができないタイミングであった場合である。
同様に、赤7外しRPである再遊技役9〜11の何れかが成立するのは、ストップスイッチ26cの操作に続いてストップスイッチ26b,26aがこの順で操作され、かつストップスイッチ26bの操作タイミングが、リール3bにおいて図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことができないタイミングであった場合である(ストップスイッチ26bの操作タイミングにおいて引き込める図柄が「青セブン」の場合は再遊技役9が成立し、「黒バー」の場合は再遊技役10が成立し、「白バー」の場合は再遊技役11が成立する)。なお、図3に示すようにリール3bにおいては、図柄「赤セブン」、「青セブン」、「黒バー」及び「白バー」は5図柄毎に配置されているので、ストップスイッチ26bのタイミングに関わらず、何れかの図柄は有効ライン29上に引き込むことが可能となっている。
また、同じく赤7外しRPである再遊技役12が成立するのは、ストップスイッチ26cの操作に続いてストップスイッチ26a,26bがこの順で操作され、かつストップスイッチ26aの操作タイミングは、リール3aにおいて図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込めることができるタイミングであったが、ストップスイッチ26bの操作タイミングは、リール3bにおいて図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことができないタイミングであった場合である。
なお、赤7RPである再遊技役7〜12は、図9に示すように、成立すること(対応図柄が有効ライン29上に停止表示されること)が非RT遊技状態からRT2遊技状態への移行条件(条件P)となっている。したがって、非RT遊技状態において役決定結果B3が選出され、この際に、ストップスイッチ26cが最初に操作され、かつリール3cにおいて図柄「赤セブン」を引き込めた場合には、再遊技役7〜12の何れかが必ず成立し、これにより、非RT遊技状態からRT2遊技状態へ移行されることとなる。
《押し順リプレイC》
役決定結果B4に対応した「押し順リプレイC」は、RT2遊技状態とRT4遊技状態中でのみ設定される。「押し順リプレイC」では、図17に示すように、ストップスイッチ26cが最初に操作された場合(図17では「右第一」と記載)が正解押し順となる。
すなわち、この「押し順リプレイC」の場合、ストップスイッチの操作順が26c→26a→26b(右→左→中)の場合と、26c→26b→26a(右→中→左)の場合が正解押し順となり、他の操作順の場合は不正解押し順となる。
この「押し順リプレイC」が設定された場合には、次のようなリール制御が行われる。すなわち、ストップスイッチ26a,26b,26cが正解押し順で操作され、かつ最初のストップスイッチ26cの操作タイミングが、リール3cにおいて図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込めることができるタイミングであった場合には、赤7外しRPである再遊技役8〜12の何れかを成立させるようにリール制御が行われる。一方、ストップスイッチ26a,26b,26cが正解押し順で操作されていても最初のストップスイッチ26cの操作タイミングが、リール3cにおいて図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことができないタイミングであった場合と、押し順不正解時の場合には、100%引き込み可能な遊技役である再遊技役1(通常RP)を成立させるようにリール制御が行われる。なお、再遊技役8〜12の何れかがどのような条件の下で成立するのかについては、上述した「押し順リプレイB」の場合と同じである。
《押し順ベルA》
役決定結果C1に対応した「押し順ベルA」は、非RT遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT5遊技状態及びRT3遊技状態中で設定され、RT4遊技状態中は設定されない。「押し順ベルA」では、図18に示すように、ストップスイッチ26aが最初に操作された場合(図18では「左第一」と記載)が正解押し順となる。すなわち、この「押し順ベルA」の場合、ストップスイッチの操作順が26a→26b→26c(左→中→右)の場合と、26a→26c→26b(左→右→中)の場合が正解押し順となり、他の操作順の場合は不正解押し順となる。
この「押し順ベルA」が設定された場合には、次のようなリール制御が行われる。すなわち、押し順正解時には、高めベル小役である小役5(100%引き込み可能な遊技役)を成立させるようにリール制御が行われ、押し順不正解時には、安めベル小役である小役6〜21の何れかを成立させるようにリール制御が行われる。なお、図3に示すように、左リール(リール3a)において、小役6〜21を構成する図柄「リプレイ」、中リール(リール3b)及び右リール(リール3c)において、小役6〜21を構成する図柄「赤セブン」、「青セブン」、「黒バー」及び「白バー」は、それぞれ5図柄毎に配置されているので、ストップスイッチ26a,26b,26cのタイミングに関わらず、小役6〜21の何れかの対応図柄は有効ライン29上に引き込むことが可能となっている。
《押し順ベルB》
役決定結果C2に対応した「押し順ベルB」は、押し順ベルAと同様、非RT遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT5遊技状態及びRT3遊技状態中で設定され、RT4遊技状態中は設定されない。「押し順ベルB」では、図18に示すように、ストップスイッチ26bが最初に操作された場合(図18では「中第一」と記載)が正解押し順となる。すなわち、この「押し順ベルB」の場合、ストップスイッチの操作順が26b→26a→26c(中→左→右)の場合と、26b→26c→26a(中→右→左)の場合が正解押し順となり、他の操作順の場合は不正解押し順となる。
この「押し順ベルB」が設定された場合には、押し順ベルAと同様、次のようなリール制御が行われる。すなわち、押し順正解時には、高めベル小役である小役5を成立させるようにリール制御が行われ、押し順不正解時には、安めベル小役である小役6〜21の何れかを成立させるようにリール制御が行われる。
《押し順ベルC》
役決定結果C3に対応した「押し順ベルC」は、押し順ベルA,Bと同様、非RT遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT5遊技状態及びRT3遊技状態中で設定され、RT4遊技状態中は設定されない。「押し順ベルC」では、図18に示すように、ストップスイッチ26cが最初に操作された場合(図18では「右第一」と記載)が正解押し順となる。すなわち、この「押し順ベルC」の場合、ストップスイッチの操作順が26c→26a→26b(右→左→中)の場合と、26c→26b→26a(右→中→左)の場合が正解押し順となり、他の操作順の場合は不正解押し順となる。
この「押し順ベルC」が設定された場合には、押し順ベルA,Bと同様、次のようなリール制御が行われる。すなわち、押し順正解時には、高めベル小役である小役5を成立させるようにリール制御が行われ、押し順不正解時には、安めベル小役である小役6〜21の何れかを成立させるようにリール制御が行われる。
なお、上述の「押し順ベルA」〜「押し順ベルC」において、押し順不正解時に成立する小役6〜21は、図9に示すように、成立すること(対応図柄が有効ライン29上に停止表示されること)がRT1遊技状態またはRT2遊技状態から非RT遊技状態への移行条件(条件Q)となっている。したがって、RT1遊技状態またはRT2遊技状態において役決定結果C1〜C3の何れかが選出されて「押し順ベルA」〜「押し順ベルC」の何れかが設定され、その際に、ストップスイッチ26a,26b,26cが不正解押し順で操作された場合には、小役6〜21の何れかが成立し、これにより、RT1遊技状態またはRT2遊技状態から非RT遊技状態へ移行されることとなる。
<設定変更後の復帰処理>
先にも述べたように本実施形態では、設定変更スイッチ84が設定変更指令操作を受け付けた場合には、上記設定変更手段103により、役決定確率等の設定変更が行われるように構成されている。この設定変更が行われた場合、上記メイン情報記憶手段118の各記憶領域(図5参照)に記憶された情報、及び上記サブ情報記憶手段208の各記憶領域(図8参照)に記憶された情報は次のように処理されるように構成されている。
設定変更は、電源断の状態において設定鍵型スイッチ83をONにし、再び電源を投入した後に設定変更スイッチ84を操作することにより可能となる。電源断時には、メイン情報記憶手段118の各記憶領域に記憶されていた情報、及びサブ情報記憶手段208の各記憶領域に記憶されていた情報は、一旦全て保存される。
一方、設定変更時には、サブ情報記憶手段208の各記憶領域に記憶されていた情報は全て初期化されてクリアされるのに対し、メイン情報記憶手段118の各記憶領域に記憶されていた情報は、一部は初期化されてクリアされたり更新されたりするが、他の一部は設定変更後に引き継がれるように復帰するようになっている。
具体的には、特別役決定情報記憶領域1181に記憶されていた特別役に係る役決定結果の情報、及びRT遊技状態情報記憶領域1184に記憶されていた遊技状態の情報は設定変更後に引き継がれ、小役・再遊技役決定情報記憶領域1182に記憶されていた小役や再遊技役に係る役決定結果の情報、及び成立役決定情報記憶領域1183に記憶されていた成立役情報は設定変更時に初期化されてクリアされる。また、設定値情報憶領域1185に記憶されていた設定値の情報は、設定変更により新たに設定された設定値の情報に更新される。以下、設定変更前にメイン情報記憶手段118の各記憶領域に記憶されていた情報の一部を、上述のように設定変更後に引き継いで復帰させることを、適宜「部分復帰」と称する。
<自動ベット処理凍結期間の設定>
先にも述べたように本実施形態では、上述の特定RP(再遊技役2〜21)が成立したことを契機として、上記ベット管理手段105による自動ベット処理の実行が禁止される自動ベット処理凍結期間(第1の自動ベット処理凍結期間及び第2の自動ベット処理凍結期間)が、上記自動ベット処理実行時機制御手段109により設定されるように構成されている。この自動ベット処理凍結期間は、上記特定RPが成立した場合には必ず設定されるようにすることも可能であるが、本実施形態では特定RPが成立した際に自動ベット処理凍結期間を設定するか否かを決める抽選(以下、適宜「自動ベット処理凍結期間設定抽選」と称する)が行われ、その抽選結果に基づいて自動ベット処理凍結期間が設定されるようになっている。自動ベット処理凍結期間設定抽選において、自動ベット処理凍結期間が設定される確率は、成立した特定RPの種類や成立時のRT遊技状態に応じて、図19に示すように設定されている(確率の具体的数値については適宜変更し得る)。なお、図19に示す表中の欄内の「−」は、同欄に対応する特定RPが同欄に対応するRT遊技状態においては成立しないことを示している。
図19に示すように、ベルRP(再遊技役2〜6)は、非RT遊技状態とRT1遊技状態において成立する可能性があるが、成立した際に自動ベット処理凍結期間が設定される確率は、非RT遊技状態では「1」(100%)と高く設定されているのに対し、RT1遊技状態では「1/3」と低く設定されている。また、赤7揃いRP(再遊技役7)は、非RT遊技状態、RT2遊技状態及びRT4遊技状態において成立する可能性があるが、成立した際に自動ベット処理凍結期間が設定される確率は、非RT遊技状態及びRT4遊技状態では「1」と高く設定されているのに対し、RT2遊技状態では「1/5」と低く設定されている。赤7外しRP(再遊技役8〜12)は、赤7揃いRP(再遊技役7)と同じく、非RT遊技状態、RT2遊技状態及びRT4遊技状態において成立する可能性があるが、成立した際に自動ベット処理凍結期間が設定される確率は、RT4遊技状態では「1」と高く設定されているのに対し、非RT遊技状態では「1/2」、RT2遊技状態では「0」と低く設定されている。
同様に、スイカ揃いRP(再遊技役13)は、非RT、RT1、RT2及びRT3の各RT遊技状態において成立する可能性があるが、成立した際に自動ベット処理凍結期間が設定される確率は、非RT遊技状態及びRT3遊技状態では「1」と高く設定されているのに対し、RT1遊技状態では「1/2」、RT2遊技状態では「1/3」と低く設定されている。スイカ外しRP(再遊技役14〜17)は、スイカ揃いRP(再遊技役13)と同じく、RT、RT1、RT2及びRT3の各RT遊技状態において成立する可能性があるが、非RT遊技状態が「1/2」、RT1遊技状態が「1/5」、RT2遊技状態が「0」及びRT4遊技状態が「1/3」と何れも低く設定されている。また、チャンスRP(再遊技役18〜21)は、非RT遊技状態でのみ成立する可能性があり、成立した際に自動ベット処理凍結期間が設定される確率は「1」と高く設定されている。
なお、先述したように、設定された第1の自動ベット処理凍結期間は、設定後上記所定時間T1が経過することにより終了され、第1の自動ベット処理凍結期間に続いて設定される第2の自動ベット処理凍結期間は、設定後上記所定時間T2が経過すること、または第2の自動ベット処理凍結期間において上述のキャンセル操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作、貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作、スタートレバー25の傾動操作)が遊技操作処理時機導出手段106に受け付けられることにより終了されるように構成されている。
<MAX−BET誘導演出>
先にも述べたように本実施形態では、上述の自動ベット処理凍結期間が設定された際に、上記第2の自動ベット処理凍結期間において、上述のキャンセル操作として上記MAX
−BETスイッチ23の押圧操作が行われるように導くためのMAX−BET誘導演出が実行されるように構成されている。このMAX−BET誘導演出は、上記MAX−BET表示ランプ46aを点灯させるものであり、これにより遊技者に、実際には再遊技役が成立したにも関わらず、あたかも遊技メダルを投入することが必要な遊技役(特別役や小役)が成立したかのような感覚を持たせることが可能となっている。なお、このMAX−BET誘導演出は、クレジット(貯留)されている遊技メダルの枚数が最大クレジット許容数に達していない場合には、自動ベット処理凍結期間が設定されたとしても実行しないようにすることができる。一方、クレジットされている遊技メダルの枚数とは関係なく、自動ベット処理凍結期間が設定された際には必ず実行するようにしてもよい。また、停止表示された図柄組合せ(出目)によって、MAX−BET誘導演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。例えば、同じスイカRPでも、スイカ揃いRPが成立した場合にはMAX−BET誘導演出を実行するが、スイカ外しRPが成立した場合にはMAX−BET誘導演出を実行しないようにすることなどが挙げられる。
<ナビ権設定抽選>
先述したように本実施形態では、非RT遊技状態またはRT5遊技状態における役決定処理により上述の役決定結果D2(図12参照)が選出されること(以下、適宜「スイカ当選」と称する)を契機として、上記ナビ権設定選択手段2011(図6参照)によりナビ権設定抽選が行われる。このナビ権設定抽選は、AT設定の前提となるナビ権を設定するか否かを選択するための抽選であり、本実施形態では、図20に示すナビ権設定抽選テーブル(確率の具体的数値については適宜変更し得る)を用いて行われる。このナビ権設定抽選において「当り」の抽選結果が得られた場合には、ナビ権設定選択手段2011によりナビ権が設定される。
なお、ナビ権(AT)が設定されてからRT2遊技状態に移行されるまでの間に、非RT遊技状態またはRT5遊技状態における役決定処理において再びスイカ当選してナビ権設定抽選が行われ、そこで再び「当り」となることもある。この場合は、既にナビ権が設定されているので、2回目以降の「当り」により、ナビ権が重複して設定されることとなる。そこで、本実施形態では、ナビ権設定抽選における1回の「当り」毎にナビ権が1つずつストックされ、このストック数(以下、適宜「ナビ権ストック数」と称する)により、アシスト可能回数の設定数を変える(詳しくは後述する)ように構成されている。
<アシスト可能回数の設定>
AT(ナビ権)が設定され、かつRT2遊技状態に設定(移行)されると、上記アシスト可能回数管理手段2012(図6参照)によりアシスト可能回数が設定、管理される。アシスト可能回数は、非RT遊技状態から移行したRT2遊技状態中において、後述の押し順ナビ演出等のアシスト演出を行うことが可能な回数であり、本実施形態では、以下のように設定される。
すなわち、ATが設定され、かつRT2遊技状態に設定(移行)されるという条件が充足されるまでの期間においてストックされたナビ権の数(ナビ権ストック数)に「50」(他の数値としてもよい)を乗じて得られた数値を、アシスト可能回数の初期値に設定する(例えば、ナビ権ストック数が「2」の場合は、「100」となる)。また、初期値が設定されたアシスト可能回数は、RT2遊技状態において、押し順ナビ演出等のアシスト演出が行われたか否かに関係なく、遊技が行われる毎に1つずつ減少するように管理される。なお、設定されたATは、上記アシスト可能回数が「0」となった場合、またはRT2遊技状態から他のRT通常遊技状態への移行条件(図9に示す条件Qまたは条件U)が満足されてRT2遊技状態が終了した場合に終了するようになっている。
<アシスト可能回数上乗せ抽選>
先述したように、RT2遊技状態中において高めベル小役である再遊技役5が成立した場合には、上記特典付与選択手段203(図4参照)によりアシスト可能回数上乗せ抽選が行われる。このアシスト可能回数上乗せ抽選は、遊技者に対する特典としての、上記アシスト可能回数の上乗せ回数を決定するための抽選であり、本実施形態では、図21に示すアシスト可能回数上乗せ抽選テーブルを用いて行われる。このアシスト可能回数上乗せ抽選テーブルでは、アシスト可能回数に上乗せされる回数が5,10,15,20,25回の何れかの回数(回数の具体的数値については適宜変更し得る)の中から選択されるように、かつそれらが選択される確率が全て「1/5」に設定されている(回数によって確率の設定を変えるなど、確率の具体的数値については適宜変更し得る)。
<各種の演出>
先にも述べたように本実施形態では、遊技の進行状況等に応じて、各種の演出が上記演出実行制御手段202(図4参照)により制御されて実行されるように構成されている。ここでは、それらの演出のうち、上記バックランプ演出制御手段2021(図7参照)により制御されるバックランプ演出、上記遊技進行演出制御手段2022により制御される連続演出、単発演出、再スタート要求演出及び再遊技実行要求演出、上記アシスト演出制御手段2023により制御されるアシスト演出、上記遊技メダル音演出制御手段2024により制御される払出音出力演出、投入音出力演出、自動投入音出力演出、架空払出音出力演出、ベット操作キャンセル時投入音出力演出及びリプレイ成立音出力演出について説明する。
《バックランプ演出》
本実施形態において実行されるバックランプ演出は、特別役(BB役またはRB役)、小役1〜21の何れかまたは通常RPである再遊技役1が成立した場合に行われるバックランプ演出Aと、上述のベルRP(再遊技役2〜6)、赤7揃いRP(再遊技役7)、スイカ揃いRP(再遊技役13)が成立した場合に行われるバックランプ演出Bと、上述のチャンスRP(再遊技役18〜21)が成立した場合に行われるバックランプ演出Cとがある。これらのバックランプ演出A〜Cは、バックランプ38a,38b,38cを用いて行われるものであり、上述の各遊技役が成立したことを契機として、バックランプ38a,38b,38cによる全点灯状態(表示窓W内に臨む各リール3a,3b,3cの全領域を各リール3a,3b,3cの内部から均一に照明する状態)から切り替えて、各リール3a,3b,3cにおける所定領域を所定のパターンにより各リール3a,3b,3cの内部から照明するものである(バックランプ演出A〜Cの終了後は、上記全点灯状態に再び切り替わる)。バックランプ演出のパターンとしては、停止表示された所定の図柄組合せを目立たせるように、全点灯状態のバックランプ38a,38b,38cのうち、所定の図柄組合せが停止表示された領域以外を照明するバックランプについてはこれを消灯し、所定の図柄組合せが停止表示された領域のみを、他のバックランプを点灯または点滅させることにより照明することが一例として挙げられる。あるいは、これとは逆に目立たせたい領域のみを消灯し、他の領域を点灯または点滅するようにしてもよい。また、本実施形態におけるバックランプ演出A〜Cは、何れも各リール3a,3b,3cが回転開始するまでに終了する(全点灯状態に戻る)ように構成されており、リール回転により変動表示される図柄の視認性に影響を及ぼすことがないようになっている。したがって、バックランプ演出A〜Cの実行により、遊技者によるリール回転停止操作(目押し)が妨げられたり、逆に援助されたりするようなことはない。
バックランプ演出Aは、特別役(BB役またはRB役)、小役4〜21の何れかまたは通常RPである再遊技役1が成立した場合には、有効ライン29上に並ぶ成立役の対応図柄を目立たせるように、チェリー小役(小役1〜3の何れか)が成立した場合には、表示窓W内の所定位置に停止表示された図柄「チェリー」を目立たせるように、バックランプ38a,38b,38cを用いて各リール3a,3b,3cの内部から照明し(点滅させ
てもよい)、遊技者に遊技役が成立したことを報知するものである。なお、バックランプ演出Aを行う際に、演出ランプ12,13a,13b,14a,14bや飾りランプ32a,32bを用いた演出を行ったり、スピーカ15a,15b,44a,44b、画像表示装置11を用いた演出を組み合わせて行ったりしてもよい(このことは、以下のバックランプ演出B,Cについても同様である)。
このバックランプ演出Aは、特別役(BB役またはRB役)、小役1〜21の何れかまたは通常RPである再遊技役1の何れかかが成立したことを契機として開始される。開始されたバックランプ演出Aは、開始後、予め設定された所定の時間(例えば、8秒)が経過したことや、設定された所定パターンの演出(例えば、有効ライン29上に並ぶ図柄組合せや、所定位置に停止表示された図柄を10回点滅する)が終了したこと、または終了契機となる所定の処理が行われたことを契機として終了される。ここで、所定の処理とは、特別役(BB役またはRB役)または小役1〜21の何れかの成立により開始された場合には、遊技者による遊技操作(例えば、メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作、貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作)が遊技操作処理時機導出手段106に有効に受け付けられこととされる。一方、再遊技役1の成立により開始された場合には、ベット管理手段105により自動ベット処理が行われたこととされる。
バックランプ演出Bは、上述のベルRP(再遊技役2〜6)、赤7揃いRP(再遊技役7)、スイカ揃いRP(再遊技役13)の何れかが成立した場合に、これらの再遊技役の成立時に所定位置に停止表示される特定の図柄組合せ(「ベル・ベル・ベル」、「赤セブン・赤セブン・赤セブン」、「スイカA/B・スイカA・スイカA」)を目立たせるように、バックランプ38a,38b,38cを用いて各リール3a,3b,3cの内部から照明し(点滅させてもよい)、遊技者に特定の図柄組合せが停止表示されたことを報知するものである。なお、上記所定位置とは、上述のベルRPのうちの上段ベルRP(再遊技役2〜5の何れか)が成立した場合は、上述の上段ラインL1上(図13参照)であり、上述のベルRPのうちの右下がりベルRP(再遊技役6)が成立した場合または上述のスイカ揃いRP(再遊技役13)が成立した場合は、上述の右下がりラインL2上(図14,16参照)であり、上述の赤7揃いRP(再遊技役7)が成立した場合は、有効ライン29上である。
このバックランプ演出Bは、ベルRP(再遊技役2〜6)、赤7揃いRP(再遊技役7)、スイカ揃いRP(再遊技役13)の何れかが成立したことを契機として開始される。ただし、RT4遊技状態において赤7揃いRP(再遊技役7)が成立した場合において、後述するエピソード演出が実行されている場合にはバックランプ演出Bは実行されない。また、開始されたバックランプ演出Bは、自動ベット処理凍結期間が設定されている場合には、その自動ベット処理凍結期間(第2の自動ベット処理凍結期間)が終了したこと(より詳細には、後述のキャンセル操作情報を副制御手段200が受信したこと)を契機として、一方、自動ベット処理凍結期間が設定されていない場合には、ベット管理手段105により自動ベット処理が行われたこと(より詳細には、後述の自動ベット実行情報を副制御手段200が受信したこと)を契機として終了される。
このようなバックランプ演出Bを行うことにより、次のような効果が得られる。すなわち、ベルRP(再遊技役2〜6の何れか)が成立した場合には、上段ラインL1または右下がりラインL2上に並ぶ図柄組合せ「ベル・ベル・ベル」(小役5の対応図柄である)が照明されるので、遊技者に、実際には再遊技役が成立したにも関わらず、あたかも高めベル小役である小役5が成立したかのような感覚を持たせることが可能となる。同様に、スイカ揃いRP(再遊技役13)が成立した場合には、右下がりラインL2上に並ぶ図柄組合せ「スイカA/B・スイカA・スイカA」(小役4の対応図柄である)が照明される
ので、遊技者に、実際には再遊技役が成立したにも関わらず、あたかもスイカ小役である小役4が成立したかのような感覚を持たせることが可能となる。また、赤7揃いRP(再遊技役7)が成立した場合には、有効ライン29上に並ぶ図柄組合せ「赤セブン・赤セブン・赤セブン」(従来、特別役の対応図柄として多く用いられている図柄)が照明されるので、遊技者に、特別役が成立したときような高揚感を与えることが可能となる。
バックランプ演出Cは、上述のチャンスRP(再遊技役18〜21の何れか)が成立した場合に、表示窓W内に停止表示された全ての図柄を、バックランプ38a,38b,38cを用いて各リール3a,3b,3cの内部から点滅させるように照明し、遊技者にチャンスRPが成立したこと(非RT遊技状態からRT5遊技状態へ移行されること)を報知するものである。このバックランプ演出Cは、チャンスRP(再遊技役18〜21の何れか)が成立したことを契機として開始される。また、開始されたバックランプ演出Cは、上記バックランプ演出Bと同様、自動ベット処理凍結期間が設定されている場合には、その自動ベット処理凍結期間(第2の自動ベット処理凍結期間)が終了したこと(より詳細には、後述のキャンセル操作情報を副制御手段200が受信したこと)を契機として、一方、自動ベット処理凍結期間が設定されていない場合には、ベット管理手段105により自動ベット処理が行われたこと(より詳細には、後述の自動ベット実行情報を副制御手段200が受信したこと)を契機として終了される。
《連続演出》
連続演出とは、複数の遊技期間に亘って連続する演出であり、主に画像表示装置11を用いて、例えば一続きの物語となるような画像を複数の遊技期間に亘って表示するものが挙げられる。なお、連続演出を行う際に、演出ランプ12,13a,13b,14a,14bや飾りランプ32a,32bを用いた演出を行ったり、スピーカ15a,15b,44a,44bを用いた演出を組み合わせて行ったりしてもよい。
本実施形態において実行される連続演出は、RT4遊技状態(ボーナス)において行われるエピソード演出である。このエピソード演出は、特別役(BB役またはRB役)が成立した際に、所定の抽選(以下、適宜「エピソード演出抽選」)により、実行するか否かが決定される(決定される確率は、例えば「1/10」など任意の値に設定される)。このエピソード演出抽選において、エピソード演出抽選を行うことが決定された場合には、RT4遊技状態中の複数の遊技期間に亘って連続する、主に画像表示装置11を用いた画像演出が実行される。エピソード演出の態様としては、例えば、通常では表示されることのないキャラクタが表示され、所定の行動(例えば格闘)を連続して行うなどの態様が挙げられるが、他の態様としてもよい。
《単発演出》
単発演出とは、遊技の進行過程において特定の状況が生じた場合等に単発的に実行される演出である。本実施形態おいて実行される単発演出としては、例えば、各リール3a,3b,3cの回転時に、遊技役の当選期待度を暗示するような画像を、画像表示装置11により表示する演出(以下、適宜「リール回転時演出」と称する)や、特別役(BB役またはRB役)など遊技者にとって関心の高い遊技役が成立した場合等に、遊技役成立をアピールするような画像を、画像表示装置11により表示する演出(以下、適宜「図柄停止表示時演出」と称する)などが挙げられる。なお、後述のアシスト演出も単発演出であるが、ここでは分けて説明する。また、単発演出を行う際に、演出ランプ12,13a,13b,14a,14bや飾りランプ32a,32bを用いた演出を行ったり、スピーカ15a,15b,44a,44bを用いた演出を組み合わせて行ったりしてもよい。
《再スタート要求演出》
再スタート要求演出は、上述の自動ベット処理凍結期間(第2の自動ベット処理凍結期
間)において、上記キャンセル操作としてスタートレバー25の傾動操作が行われた場合に、役決定処理(遊技)を開始させるためにはスタートレバー25を再び操作する必要があることを報知する演出である。再スタート要求演出の態様としては、例えば、「もう一度スタートレバーを操作してください」というような文字情報を画像表示装置11により表示したり、同様の内容の音声情報をスピーカ15a,15b等から出力したりするなどの態様が挙げられるが、他の態様としてもよい。
このような再スタート要求演出を実行することによって、次のような効果が得られる。すなわち、スタートレバー25を操作したのにも関わらず遊技が開始されない(リール3a,3b,3cが回転開始されない)ことにより遊技者が戸惑うことを防止することが可能となる。また、遊技者にスタートレバー25の再操作を促して遊技を開始させることができるので、遊技をスムーズに進行させることも可能となる。
《再遊技実行要求演出》
再遊技実行要求演出は、上述の自動ベット処理凍結期間(第2の自動ベット処理凍結期間)において、上記キャンセル操作として貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作が行われた場合に、貯留メダルの精算を行うためには遊技を少なくとも1回は行う必要があることを報知する演出である。再遊技実行要求演出の態様としては、例えば、「リプレイ中なので精算できません。スタートレバーを操作してください」というような文字情報を画像表示装置11により表示したり、同様の内容の音声情報をスピーカ15a,15b等から出力したりするなどの態様が挙げられるが、他の態様としてもよい。
このような再遊技実行要求演出を実行することによって、次のような効果が得られる。すなわち、キャンセル操作として精算操作が行われる場合としては、遊技者が、実際には再遊技役が成立していたのにも関わらずそのことを認識できず、精算できると思って精算操作をした場合が考えられる。その場合には、遊技者は、精算操作をしたのにも関わらず精算処理が行われないことにより戸惑うことが考えられるが、再遊技実行要求演出を実行することによりそのような戸惑いを解消することが可能となる。また、再遊技実行要求演出を実行することによって、遊技者にスタートレバー25の操作を促して遊技を開始させることができるので、遊技をスムーズに進行させることも可能となる。
《払出音出力演出》
払出音出力演出は、任意の小役(後述の小役1〜21の何れか)が成立したことを契機として、小役成立により獲得される(払い出される)遊技メダルの払出開始から払出終了までの間、遊技メダルの払出音(以下、適宜「払出時払出音」と称する)をスピーカ15a,15b等から出力する演出である。本実施形態では、実際に払い出される遊技メダルの枚数によって、払出音の出力回数及び出力時間を変えるようにしている(例えば、0.3秒程度(数値は適宜変更可)の間隔で、払出枚数に応じた回数の払出音を出力する)が、実際に払い出される遊技メダルの枚数に関係なく、所定の時間、払出時払出音を出力するようにするなど、態様は適宜変更することが可能である。また、払出音の出力時に遊技メダルが払い出されている様子を示す画像を画像表示装置11により表示するようにしてもよい。
《投入音出力演出》
投入音出力演出は、遊技者によるベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)が行われたことを契機として、実際にベットされた数の遊技メダルの投入音(以下、適宜「ベット時投入音」と称する)を、スピーカ15a,15b等から出力する演出である。本実施形態では、行われたベット操作が、メダル投入口21への遊技メダルの投入操作であるのか、1−BETスイッチ22の押圧操作であるのか、MAX−BETスイッチ23の押圧操
作であるのかに依らず、同種の投入音を出力するようにしているが、どのベット操作が行われたのかによって投入音を変えるなど、態様は適宜変更することが可能である。
《自動投入音出力演出》
自動投入音出力演出は、自動ベット処理が行われる際(ただし、後述のベット操作キャンセル時投入音出力演出が行われる場合を除く)に、自動ベット(自動投入)された数の遊技メダルの投入音(以下、適宜「自動投入音」と称する)をスピーカ15a,15b等から出力する演出である。本実施形態では、この自動投入音を上述のベット時投入音と区別して、別種の投入音を出力するようにしているが、同種の投入音を出力するなど、態様は適宜変更することが可能である。
《架空払出音出力演出》
架空払出音出力演出は、上述のベルRP(再遊技役2〜6)またはスイカ揃いRP(再遊技役13)が成立したことを契機として、上述の小役5または小役4が成立したときに実行される上記払出音出力演出の所要時間と同じ時間、遊技メダルの払出音(以下、適宜「架空払出音」と称する)を、上述の第1の自動ベット処理凍結期間において、スピーカ15a,15b等から出力する演出である。本実施形態では、この架空払出音を上述の払出時払出音と同種の払出音としているが、別種の払出音を出力するなど、態様は適宜変更することが可能である。
このような架空払出音出力演出を実行することによって、次のような効果が得られる。すなわち、ベルRP(再遊技役2〜6の何れか)またはスイカ揃いRP(再遊技役13)は、実際には再遊技役であり、成立した場合でも遊技メダルが払い出されることはないが、これらの再遊技役の成立時には、ベルRPの場合には高めベル小役である小役5の対応図柄「ベル・ベル・ベル」が、スイカ揃いRPの場合はスイカ小役である小役4の対応図柄「スイカA/B・スイカA・スイカA」が、上述の上段ラインL1上または右下がりラインL2上に並ぶように構成されている。そのような態様の図柄組合せが停止表示されているときに、架空払出音出力演出を実行することによって、遊技者に、あたかも高めベル小役やスイカ小役が成立したかのような感覚を持たせることが可能となる、なお、上述のバックランプ演出Bを併せて行うことにより、効果をより一層高めることが可能となる。
《ベット操作キャンセル時投入音出力演出》
ベット操作キャンセル時投入音出力演出は、上述の自動ベット処理凍結期間(第2の自動ベット処理凍結期間)において、上記キャンセル操作としてベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)が行われた際に、遊技メダルの投入音(以下、適宜「ベット操作キャンセル時投入音」と称する)をスピーカ15a,15b等から出力する演出である。なお、このベット操作キャンセル時投入音演出は、自動ベット処理凍結期間(第2の自動ベット処理凍結期間)の終了後に行われる自動ベット処理の実行期間と同期させて行うようにすることが好ましい。
本実施形態では、ベット操作キャンセル時投入音を、上述のベット操作時投入音と同種の投入音としているが、上述の自動投入音と同種の投入音としたり、ベット操作時投入音や自動投入音とは別種の投入音としたりするなど、態様は適宜変更することが可能である。また、本実施形態では、特定RPの成立により自動ベット処理凍結期間が設定され、かつ第2の自動ベット処理凍結期間において、上記キャンセル操作としてベット操作が行われた場合には、一律にベット操作キャンセル時投入音出力演出を実行するようにしている。これに対し、上述のベルRP(再遊技役2〜6)、スイカ揃いRP(再遊技役13)または赤7揃いRP(再遊技役7)の成立により自動ベット処理凍結期間が設定された場合には、ベット操作キャンセル時投入音出力演出を実行するが、スイカ外しRP(再遊技役
14〜21の何れか)または赤7外しRP(再遊技役8〜12の何れか)の成立により自動ベット処理凍結期間が設定された場合には、キャンセル操作としてベット操作が行われたとしても、ベット操作キャンセル時投入音出力演出を実行せず、自動ベット処理時に自動投入音を出力するようにしてもよい。
このようなベット操作キャンセル時投入音出力演出を実行することによって、次のような効果が得られる。すなわち、特定RPは実際には再遊技役であり、遊技者が自ら遊技メダルをベットしなくても次の遊技を行うことができるが、成立時に停止表示される図柄は特別役や小役、あるいはハズレの態様に近いものである。このため、ベット操作に伴いベット操作キャンセル時投入音出力演出を実行することによって、遊技者に、あたかも自ら遊技メダルを投入したかのような感覚を持たせることが可能となる。
特に、ベルRP(再遊技役2〜6の何れか)、スイカ揃いRP(再遊技役13)または赤7揃いRP(再遊技役7)の成立時には、ベルRPの場合には高めベル小役である小役5の対応図柄「ベル・ベル・ベル」が、スイカ揃いRPの場合はスイカ小役である小役4の対応図柄「スイカA/B・スイカA・スイカA」が、赤7揃いRPの場合は特別役の対応図柄とされることが多い図柄組合せ「赤セブン・赤セブン・赤セブン」が上述の上段ラインL1上、右下がりラインL2上または有効ライン29上に並ぶように構成されている。そのような態様の図柄組合せが停止表示されているときに、ベット操作に伴いベット操作キャンセル時投入音出力演出を実行することによって、遊技者に、あたかも高めベル小役やスイカ小役、特別役が成立していたかのような感覚を持たせることが可能となる。なお、上述のバックランプ演出B及び架空払出音出力演出を併せて行うことにより、効果をより一層高めることが可能となる。
《リプレイ成立音出力演出》
リプレイ成立音出力演出は、再遊技役が成立した際に、そのことを報知するための音声(以下、適宜「リプレイ成立音」と称する)をスピーカ15a,15b等から出力する演出である。本実施形態では、通常RPである再遊技役1が成立した際にリプレイ成立音出力演出が実行されるようになっている。
《アシスト演出》
アシスト演出は、遊技者が有利に遊技を行えるような情報を報知する演出である。本実施形態では、アシスト演出として、押し順ナビ演出と目押し図柄指示演出が実行されるようになっている。
押し順ナビ演出は、ATが設定された状態において、上述の押し順対応の役決定結果(役決定結果B2〜B4,C1〜C3の何れか)が役決定処理により選出された場合に、遊技者にとって有利となる正解押し順を報知する単発の演出であり、本実施形態では、押し順ナビ演出A及び押し順ナビ演出Bの2つの態様の押し順ナビ演出がある。
押し順ナビ演出Aは、上述の押し順対応の役決定結果うち、上述の「押し順リプレイA」に対応した役決定結果B2(図12参照)、上述の「押し順ベルA〜C」にそれぞれ対応した役決定結果C1〜C3(図12参照)の何れかが選出された際に実行されるものである。上述したように、「押し順リプレイA」では、リール回転停止操作(ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作)の順序が正解押し順であれば、特に、目押しにより特定の図柄を引き込もうとしなくても、必ずベルRPである再遊技役2〜6の何れかが成立し、逆にリール回転停止操作の順序が不正解押し順であれば、必ず通常RPである再遊技役1が成立する。
同様に、「押し順ベルA〜C」では、リール回転停止操作の順序が正解押し順であれば
、特に、目押しにより特定の図柄を引き込もうとしなくても、必ず高めベル小役である小役5が成立し、逆にリール回転停止操作の順序が不正解押し順であれば、必ず安めベル小役である小役6〜21の何れかが成立する。このため、「押し順ナビ演出A」では、正解押し順のみが報知される。例えば、正解押し順が「中第一」となる押し順ベルC(図18参照)に対応した役決定結果C2が選出された場合には、画像表示装置11の表示画面11a上に、正解押し順を示す数字を「2、1、3」の順番(「3、1、2」の順番としてもよい)で左側から並べて表示したり(図22参照)、「中第一」といった文字情報を表示画面11a上に表示したりすることが挙げられる。
また、正解押し順を示す数字を表示する際には、1番目に操作すべきストップスイッチ26bの位置を示す「なか」という音声、2番目に操作すべきストップスイッチ26aの位置を示す「ひだり」という音声、及び3番目に操作すべきストップスイッチ26cの位置を示す「みぎ」という音声を、各ストップスイッチの操作タイミングに合わせるように、この順序で、スピーカ15a,15b等から出力することも一例として挙げられる(図22参照)。ただし、図22では、音声の出力態様に関しては「なか、ひだり、みぎ」と示すように3個のストップスイッチ26b、26a、26cの各順番に対応したものとなっているのに対し、文字情報の表示態様に関しては、音声「なか」の出力時に対応した態様のみを示し、他の音声出力時の表示態様については図示を省略している。
音声「ひだり」の出力時にはそれに対応した表示態様(例えば、図22の数字「2」が他の数字「1」、「3」よりも大きく表示される態様)により文字情報が表示され、音声「みぎ」の出力時にはそれに対応した表示態様(例えば、図22の数字「3」が他の数字「2」、「1」よりも大きく表示される態様)により文字情報が表示される)が、他の態様としても構わない。正解押し順が「左第一」となる「押し順リプレイA」(図17参照)に対応した役決定結果B2や「押し順ベルA」(図18参照)に対応した役決定結果C1が得られた場合や、正解押し順が「右第一」となる「押し順ベルB」(図18参照)に対応した役決定結果C3が選出された場合にも、正解押し順が「中第一」となる場合に準じた態様とすることが挙げられるが、他の態様としても構わない。
押し順ナビ演出Bは、上述の押し順対応の役決定結果のうち、上述の「押し順リプレイB」に対応した役決定結果B3(図12参照)、上述の「押し順リプレイC」に対応した役決定結果B4(図12参照)の何れかが選出された際に実行されるものである。上述したように、「押し順リプレイB」では、リール回転停止操作の順序が正解押し順(「右第一」)であっても、目押しにより右リールにおいて図柄「赤セブン」を引き込めなかった場合には、通常RPである再遊技役1が成立し、引き込めた場合には、その後のリール回転停止操作の順序や操作タイミングにより、赤7揃いRPである再遊技役7、赤7外しRPである再遊技役8〜12の何れかが成立する。
同様に、「押し順リプレイC」では、リール回転停止操作の順序が正解押し順(「右第一」)であっても、目押しにより右リールにおいて図柄「赤セブン」を引き込めなかった場合には、通常RPである再遊技役1が成立し、引き込めた場合には、その後のリール回転停止操作の順序や操作タイミングにより、赤7外しRPである再遊技役8〜12の何れかが成立する。このため、「押し順ナビ演出B」では、赤7RPが成立することをアシストするために、正解押し順のみではなく、目押しにより引き込むべき図柄が報知される。例えば、「右リールから赤セブンを狙え」といった文字情報を表示画面11a上に表示することが挙げられるが、他の態様としても構わない。
このような押し順ナビ演出が行われることにより、押し順ナビ演出が示す順序に従って遊技者がストップスイッチ26a,26b,26cを操作し、その結果、正解押し順に対応した遊技役が成立するように導くことができる。例えば、非RT遊技状態において、上
述の「押し順リプレイB」に係る役決定結果B3(図12参照)が選出された場合には、押し順ナビ演出Bに遊技者が従うことにより、正解押し順に対応した再遊技役7〜12の何れか(赤7RP)を成立させることができ、非RT遊技状態からRT2遊技状態に移行させることが可能となる。
また、RT2遊技状態に移行された後、上述の「押し順ベルA〜C」に係る役決定結果C1〜C3(図21参照)の何れかが選出された場合には、押し順ナビ演出Aに遊技者が従うことにより、正解押し順に対応した小役5(高めベル小役)を成立させることができる。したがって、押し順が不正解のために小役6〜21の何れか(安めベル小役)が成立し、その結果、RT2遊技状態からRT1遊技状態に移行されることを回避することができる。また、正解押し順に対応した小役5(高めベル小役)の成立により、アシスト可能回数上乗せ抽選が行われるので、アシスト可能回数を上乗せすることが可能となる。
一方、目押し図柄指示演出は、スイカRPである再遊技役13〜17が重複当選役として対応付けられている役決定結果B5(図12参照)が選出された際に実行されるものである。上述したように、役決定結果B5が選出された際には、スイカRPである再遊技役13〜17の何れかが成立するようになっているが、スイカ揃いRPである再遊技役13が成立して、その対応図柄「スイカA/B・スイカA・スイカA」が停止表示される(図16参照)のは、ストップスイッチ26bの操作タイミングが、中リール(リール3b)において図柄「スイカA」を有効ライン29上に引き込むことができるタイミングであった場合である。このため、目押し図柄指示演出では、スイカ揃いRPの成立をアシストするために、目押しにより引き込むべき図柄が報知される。例えば、「中リールでスイカを狙え」といった文字情報を表示画面11a上に表示することが挙げられるが、他の態様としても構わない。
<遊技進行に伴う各処理の実行時機>
以下、図23〜28を参照しながら、遊技の進行状況に応じて実行される各処理の実行時機について説明する。図23は小役(小役1〜21の何れか)が成立した場合に対応するものであり、図24は特別役(BB役またはRB役)が成立した場合に対応するものであり、図25は通常RP(再遊技役1)が成立した場合に対応するものである。また、図26はベルRP(再遊技役2〜6の何れか)またはスイカ揃いRP(再遊技役13)が成立した場合に対応するものであり、図27は赤7揃いRP(再遊技役7)またはチャンスRP(再遊技役18〜21の何れか)が成立した場合に対応するものであり、図28はスイカ外しRP(再遊技役14〜17の何れか)または赤7外しRP(再遊技役8〜12の何れか)が成立した場合に対応するものである。図23〜28には、以下の内容が示されている。
図23〜28の上段部には、遊技者による遊技操作が上述の遊技操作処理時機導出手段106により有効に受け付けられる時機(遊技操作受付時機)が、下向きの矢線(実線)により時系列的に表示されている。スタートレバー操作とはスタートレバー25の傾動操作を意味し、リール回転停止操作とはストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作のことであり、ベット操作(図23,24参照)とはメダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作のことである。なお、リール回転停止操作は、各ストップスイッチ26a,26b,26cに対応して3回行われるが、ここでは簡略化のため、リール回転停止操作の受付時機を1つの矢線で示している。また、キャンセル操作(図26〜28参照)とは、メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作、貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作またはスタートレバー25の傾動操作のことである。
図23〜28の中段上部には、主制御手段100により行われる各処理の実行期間とMAX−BET表示ランプ46aが点灯される期間が横方向に延びる矢線(両矢線)により表示されている。各処理の詳細については後述するが、簡単に述べると、遊技開始準備処理は、1回毎の遊技を開始するための初期化等を行う処理であり、ベット管理処理は、遊技開始準備処理の実行後に、遊技メダルのベット数の管理や自動ベットを行う処理である。上述の自動ベット処理凍結期間の設定や終了に係る処理もベット管理処理において行われる。
開始操作受付処理は、ベット管理処理の実行後に、スタートレバー25の傾動操作を受け付ける処理であり、役決定処理は、成立することが許容される遊技役を選出する処理である。リール回転開始制御処理は、役決定処理の実行後に、リールの回転を開始させる処理であり、リール回転停止制御処理は、役決定処理により選出された役決定結果及びストップスイッチ26a,26b,26cの操作タイミングに基づき、リールの回転を停止させる処理である。停止表示図柄判定処理は、各リール3a,3b,3cにおいて停止表示された図柄を判定する処理であり、遊技メダル払出処理は遊技メダルの払出しを行うための処理であり、遊技終了処理は1回毎の遊技を終了させるための処理である。
図23〜28の中段下部には、主制御手段100から送信される各情報(○囲みの数字で示す)が副制御手段200により受信される時機(情報受信時機)が下向きの矢線(点線)により表示されているとともに、副制御手段200により行われる各演出(画像表示演出、バックランプ演出、音声出力演出)の実行期間が横方向に延びる矢線(両矢線)により表示されている。画像表示演出とは、画像表示装置11を用いて行われる演出のことであるが、ここでは特に、遊技の進行状況に応じて単発的に行われる演出(単発演出)のことを示している。バックランプ演出とは、上述のバックランプ演出A〜Cのことであり、音声出力演出とは、スピーカ15a,15b等を用いて行われる演出のうち、上述の払出音出力演出、投入音出力演出、自動投入音出力演出、架空払出音出力演出、ベット操作キャンセル時投入音出力演出、リプレイ成立音出力演出のことを示している。
図23〜28の下段部には、主制御手段100から副制御手段200に送信される各情報(遊技状態等情報、キャンセル操作情報、自動ベット実行情報、遊技メダル投入情報、スタートレバー操作受付情報、役決定結果情報、ウエイト時間経過情報、リール回転開始情報、リール回転停止操作受付情報、リール回転停止情報、停止表示図柄情報、遊技メダル払出開始情報、遊技メダル払出終了情報、遊技終了情報)が記載されている。
遊技状態等情報[1](図中において○囲みで表記された数字を大括弧内に示す。以下において同じ)とは、設定されているRT遊技状態や設定値等を示す各情報を総称したものであり、遊技開始準備処理において送信される。キャンセル操作情報[2]は、設定された自動ベット処理凍結期間(第2の自動ベット処理凍結期間)を終了させるためのキャンセル操作が有効に受け付けられたことや、受け付けられたキャンセル操作の種別(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作、貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作、スタートレバー25の傾動操作のうちの何れかであるか)を示す情報(キャンセル操作が行われなかった場合には、所定時間T2の経過により第2の自動ベット処理凍結期間が終了したことが分かるように、キャンセル操作が行われなかったことを示す情報)であり、自動ベット処理凍結期間の終了直後に送信される。自動ベット実行情報[3]は、遊技メダルの自動ベット(自動投入)が実行されたことを示す情報であり、自動ベットの実行直後に送信される。
遊技メダル投入情報[4]は、遊技者によるベット操作により遊技メダルが投入(ここでは、投入メダルセンサ28aにより検出される、遊技メダルの投入の他に、投入メダルセンサ28bにより検出される、遊技メダルの受入れ(ベットされる場合及びクレジット
される場合)を含む)されたことを示す情報であり、ベット操作が有効に受け付けられた直後に送信される。スタートレバー操作受付情報[5]は、スタートレバー25が操作されたことを示す情報であり、スタートレバー25の傾動操作が有効に受け付けられた直後に送信される。役決定結果情報[6]は、役決定処理において選出された役決定結果を示す情報であり、役決定処理の終了直後に送信される。ウエイト時間経過情報[7]は、前回の遊技において各リール3a,3b,3cが回転を開始した時点から所定のウエイト時間が経過したことを示す情報であり、スタートレバー25の傾動操作が有効に受け付けられた後であって、その後に行われる、ウエイト時間が経過したか否かの判断処理(図45参照)において、ウエイト時間が経過したと判断された直後に送信される。リール回転開始情報[8]は、各リール3a,3b,3cが回転を開始したことを示す情報であり、各々のリール3a,3b,3cの回転開始直後にそれぞれ送信される。
リール回転停止操作受付情報[9]は、各ストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたことを示す情報であり、各々のストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作が有効に受け付けられた直後にそれぞれ送信される。リール回転停止情報[10]は、各々のリール3a,3b,3cの回転が停止したことを示す情報であり、各々のリール3a,3b,3cの回転停止直後にそれぞれ送信される。停止表示図柄情報[11]は、回転停止した各リール3a,3b,3cにおいて停止表示された図柄に基づく入賞結果を示す情報であり、停止表示図柄判定処理において送信される。遊技メダル払出開始情報[12]は、遊技メダルの払出枚数を示す情報(遊技メダルの払出しが無い場合は払出枚数が0枚であることを示す情報)であり、遊技メダルの払出開始直前に送信される。遊技メダル払出終了情報[13]は、遊技メダルの払出しが終了したことを示す情報であり、遊技メダルの払出終了直後に送信される(遊技メダルの払出しが無い場合は送信されない)。遊技終了情報[14]は、1回の遊技が終了したことを示す情報であり、遊技終了処理において送信される。
図23に示すように、小役(小役1〜21の何れか)が成立した場合には、有効ライン29上に並ぶ成立役(小役4〜21の何れか)の対応図柄または表示窓W内の所定位置に停止表示されたチェリー小役(小役1〜3)の対応図柄「チェリー」を、目立たせるように、バックランプ38a,38b,38cを用いて各リール3a,3b,3cの内部から照明する上述のバックランプ演出Aが実行される。このバックランプ演出Aは、停止表示図柄情報[11]を、副制御手段200の情報受信手段109が受信したこと(以下の説明では、単に「〜情報を受信したこと」と記載する)を契機として開始され(遊技メダル払出開始情報[12]の受信を契機として開始してもよい)、遊技メダル投入情報[4]を受信したことを契機として終了される。
また、遊技メダル払出処理が実行されている期間において、実際に払い出される遊技メダルの枚数に対応した遊技メダルの払出音(払出時払出音)を、スピーカ15a,15b等から出力する上述の払出音出力演出が実行される。この払出音出力演出は、遊技メダル払出開始情報[12]を受信したことを契機として開始され(停止表示図柄情報[11]の受信を契機として開始してもよい)、払出時払出音の出力を完了した時点で終了される(遊技メダル払出終了情報[13]を受信したことを契機として終了してもよい)。
また、バックランプ演出Aの終了後に、遊技者によるベット操作により実際にベットされた数の遊技メダルの投入音(ベット時投入音)を、スピーカ15a,15b等から出力する上述の投入音出力演出が実行される。この投入音出力演出は、遊技メダル投入情報[4]を受信したことを契機として開始され、必要数のベット時投入音の出力を完了した時点で終了される。
また、図柄の変動表示期間(リールの回転期間)において、単発的な画像表示演出が実
行される。例えば、小役成立の当選期待度を暗示するような画像を表示する演出や、AT設定時に行われる上述のアシスト演出等が、ここでの画像表示演出に相当する。この画像表示演出は、役決定結果情報[6]を受信したことを契機として開始され(ウエイト時間経過情報[7]やリール回転開始情報[8]の受信を契機として開始してもよい)、停止表示図柄情報[11]を受信したことを契機として終了される(リール回転停止操作受付情報[9]やリール回転停止情報[10]の受信を契機として終了してもよい)。
図24に示すように、特別役(BB役またはRB役)が成立した場合には、有効ライン29上に並ぶ特別役の対応図柄を、目立たせるように、バックランプ38a,38b,38cを用いて各リール3a,3b,3cの内部から照明するバックランプ演出Aが実行される(バックランプ演出Aの開始契機及び終了契機については、上述の小役成立の場合と同じである)。一方、特別役成立の場合、遊技メダルの払出しは行われないので、遊技メダルの払出音を出力する演出は実行されない。なお、遊技メダル払出処理の実行期間は極めて短くなる。
バックランプ演出Aの終了後には、遊技者によるベット操作により実際にベットされた数の遊技メダルの投入音(ベット時投入音)を、スピーカ15a,15b等から出力する上述の投入音出力演出が実行される(投入音出力演出の開始契機及び終了契機については、上述の小役成立の場合と同じである)。また、図柄の変動表示期間(リールの回転期間)において、例えば、特別役の当選期待度を暗示したり、特別役が既に当選していることを報知したりするなどの画像表示演出が実行される(画像表示演出の開始契機及び終了契機については、上述の小役成立の場合と同じである)。
さらに、バックランプ演出Aの実行期間において、例えば、特別役が成立したことを祝福したり、次遊技から多くの遊技メダルに獲得が可能となることへの期待感を高めたりするような画像表示演出が実行される。この画像表示演出は、遊技メダル払出開始情報[12]を受信したことを契機として開始され(停止表示図柄情報[11]の受信を契機として開始してもよい)、遊技メダル投入情報[4]を受信したことを契機として終了される(所定パターンの演出を実行し終えた時点や所定の時間が経過した時点で終了してもよい)。
図25に示すように、通常RP(再遊技役1)が成立した場合においても、有効ライン29上に並ぶ通常RPの対応図柄を、目立たせるように、バックランプ38a,38b,38cを用いて各リール3a,3b,3cの内部から照明するバックランプ演出Aが実行される(バックランプ演出Aの開始契機及び終了契機についても、上述の小役成立の場合と同じである)。ただし、通常RP成立の場合、遊技メダルの払出しは行われないので、遊技メダル払出処理の実行期間は極めて短く、かつ遊技メダル払出処理の実行後に、遊技終了処理及び遊技開始準備処理が実行され、さらにベット管理処理において自動ベットが実行されるまでの期間も非常に短いので、バックランプ演出Aが実行される期間はとても短いものとなる。
また、遊技メダルの払出しは行われないので、遊技メダルの払出音を出力する演出は実行されないが、再遊技役が成立したことを報知するための音声(リプレイ成立音)を出力する上述のリプレイ成立音出力演出が実行される。このリプレイ成立音出力演出は、停止表示図柄情報[11]を受信したことを契機として開始され(遊技メダル払出開始情報[12]の受信を契機として開始してもよい)、リプレイ成立音の出力を完了した時点で終了される(遊技終了情報[14]や自動ベット実行情報[3]を受信したことを契機として終了してもよい)。
バックランプ演出Aの終了後には、自動ベットされた数の遊技メダルの投入音(自動投
入音)をスピーカ15a,15b等から出力する上述の自動投入音出力演出が実行される。この自動投入音出力演出は、自動ベット実行情報[3]を受信したことを契機として開始され、自動投入音の出力を完了した時点で終了される。また、図柄の変動表示期間(リールの回転期間)において、例えば、再遊技役の当選期待度を暗示するような画像を表示する演出や、AT設定時に行われる上述のアシスト演出等が、画像表示演出画像として実行される(画像表示演出の開始契機及び終了契機については、上述の小役成立の場合と同じである)。
図26に示すように、ベルRP(再遊技役2〜6の何れか)またはスイカ揃いRP(再遊技役13)が成立した場合には、通常RP(再遊技役1)が成立した場合とは異なる処理が行われる。すなわち、通常RP(再遊技役1)の成立時であれば遊技開始準備処理終了後に直ちに行われる自動ベット処理の実行を禁止する自動ベット処理凍結期間が、遊技開始準備処理終了後のベット管理処理において設定される(設定されない場合もある(図19参照))。この自動ベット処理凍結期間は、自動ベット処理の実行が所定時間T1(例えば、5秒間)禁止される第1の自動ベット処理凍結期間(図26では「第1の凍結期間」と略記。図27,28において同じ)と、この第1の自動ベット処理凍結期間に続いて自動ベット処理の実行が所定時間T2(例えば、10秒間)禁止される第2の自動ベット処理凍結期間(図26では「第2の凍結期間」と略記。図27,28において同じ)とから構成される。
第1の自動ベット処理凍結期間においては、上述したように、遊技者による任意の遊技操作(上述の特定群の遊技操作を含む)が遊技操作処理時機導出手段106に有効に受け付けられないように構成されており、設定された第1の自動ベット処理凍結期間を、上記所定時間T1が経過する前に終了(キャンセル)させることはできない。したがって、設定された第1の自動ベット処理凍結期間は、上記所定時間T1が経過するまで継続する。
第2の自動ベット処理凍結期間においては、上述の特定群の遊技操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作、貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作、スタートレバー25の傾動操作)がキャンセル操作として遊技操作処理時機導出手段106に有効に受け付けられる。したがって、第2の自動ベット処理凍結期間において、特定群の遊技操作が行われた場合には、上記所定時間T2の経過を待たずに、第2の自動ベット処理凍結期間が終了され、自動ベット処理が実行されるようになっている。これに対し、第2の自動ベット処理凍結期間において、キャンセル操作として扱われる特定群の遊技操作が行われない場合には、上記所定時間T2の経過により第2の自動ベット処理凍結期間が終了され、自動ベット処理が実行されるようになっている。
また、図26に示すように、ベルRP(再遊技役2〜6の何れか)またはスイカ揃いRP(再遊技役13)が成立した場合には、上述の上段ラインL1上または右下がりラインL2上に並ぶ「ベル・ベル・ベル」の図柄組合せ(高めベル小役である小役5の対応図柄でもある。図13,14を参照)、または上述の右下がりラインL2上に並ぶ「スイカA/B・スイカA・スイカA」の図柄組合せ(スイカ小役である小役4の対応図柄でもある。図16を参照)を、目立たせるように、バックランプ38a,38b,38cを用いて各リール3a,3b,3cの内部から照明する上述のバックランプ演出Bが実行される。このバックランプ演出Bは、停止表示図柄情報[11]を受信したことを契機として開始され(遊技メダル払出開始情報[12]の受信を契機として開始してもよい)、自動ベット処理凍結期間が設定されている場合にはキャンセル操作情報[2]を受信したことを契機として終了され、自動ベット処理凍結期間が設定されていない場合には自動ベット実行情報[3]を受信したことを契機として終了される。なお、自動ベット処理凍結期間が設定されている場合においても、自動ベット実行情報[3]を受信したことを契機としてバ
ックランプ演出Bを終了させるように構成することも可能であり、また、自動ベット処理が実行された後にスタートレバー操作受付情報[5]を受信したことを契機としてバックランプ演出Bを終了させるようにしてもよい(この点は、以下の説明におけるバックランプ演出B,Cの終了契機についても同じである)。
また、ベルRP(再遊技役2〜6の何れか)及びスイカ揃いRP(再遊技役13)は再遊技役であるので、これらの何れかが成立した場合でも遊技メダルの払出しは行われないが、上述の小役5または小役4が成立したときに実行される払出音出力演出の所要時間と同じ時間、遊技メダルの払出音(架空払出音)を、スピーカ15a,15b等から出力する上述の架空払出音出力演出が実行される。この架空払出音出力演出は、停止表示図柄情報[11]を受信したことを契機として開始され(遊技メダル払出開始情報[12]の受信を契機として開始してもよい)、架空払出音を上記所要時間出力した時点で終了される。
上述のようにベルRP(再遊技役2〜6の何れか)及びスイカ揃いRP(再遊技役13)は再遊技役であり、成立した場合に遊技メダルの払出しは行われないので、遊技メダル払出処理の実行期間は極めて短い。しかし、上述のように自動ベット処理凍結期間(第1の自動ベット処理凍結期間及び第2の自動ベット処理凍結期間)が設定されるので、この自動処理凍結期間において、上述のバックランプ演出B及び架空払出音出力演出を実行することが可能となる。なお、本実施形態では、自動ベット処理凍結期間が設定されなかった場合であっても、バックランプ演出B及び架空払出音出力演出が開始されるようになっている。自動ベット処理凍結期間が設定されなかった場合には、自動ベット処理が実行されることになるので、開始された(あるいは開始前の)バックランプ演出B及び架空払出音出力演出は、演出実行途中(または演出実行前)であっても、自動ベット実行情報を受信したことを契機として終了されるようになっている。
また、第2の自動ベット処理凍結期間においては、上記キャンセル操作としてMAX−BETスイッチ23の押圧操作が行われるように導くための上述のMAX−BET誘導演出(上記MAX−BET表示ランプ46a(図1参照)を点灯させる演出)が実行されるように構成されている。このMAX−BET誘導演出は、第2の自動ベット処理凍結期間が設定されたことを契機として開始(MAX−BET表示ランプ46aが点灯)され、第2の自動ベット処理凍結期間が終了されたことを契機として終了(MAX−BET表示ランプ46aが消灯)される。
また、図26に示すように、上記キャンセル操作としてベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)が行われた際には、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後に、遊技メダルの投入音(ベット操作キャンセル時投入音)をスピーカ15a,15b等から出力する上述のベット操作キャンセル時投入音演出が実行される。このベット操作キャンセル時投入音演出は、キャンセル操作がベット操作であった場合のキャンセル操作情報[2]を受信したことを契機として開始され、ベット操作キャンセル時投入音の出力を完了した時点で終了される。
また、図26に示すように、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後に、画像表示装置11を用いた演出として、上述の再スタート要求演出または再遊技実行要求演出(以下、この2つを総称して適宜「要求演出」と称する)が行われる場合がある。再スタート要求演出は、上記キャンセル操作として役決定開始操作(スタートレバー25の傾動操作)が行われた場合に実行されるものであり、キャンセル操作情報[2]を受信したことを契機として開始され(自動ベット実行情報[3]の受信を契機として開始してもよい)、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後に、スタートレバー操作受付情報[5]を受信したこ
とを契機として終了される(所定パターンの演出を実行し終えたことや、役決定結果情報[6]の受信を契機として終了してもよい)。
一方、再遊技実行要求演出は、上記キャンセル操作として精算操作(貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作)が行われた場合に実行されるものであり、キャンセル操作情報[2]を受信したことを契機として開始され(自動ベット実行情報[3]の受信を契機として開始してもよい)、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後に、スタートレバー操作受付情報[5]を受信したことを契機として終了される(所定パターンの演出を実行し終えたことや、役決定結果情報[6]の受信を契機として終了してもよい)。なお、キャンセル操作として役決定開始操作及び精算操作以外の遊技操作が行われた場合と、キャンセル操作が行われずに、第2の自動ベット処理凍結期間が終了した場合には、上述のベット操作キャンセル時投入音演出は実行されず、代わりに、自動ベット実行情報[3]の受信を契機として、上述の自動投入音出力演出が実行される。
また、図柄の変動表示期間(リールの回転期間)において、例えば、小役5または小役4の当選期待度を暗示するような画像を表示する演出や、AT設定時に行われる上述のアシスト演出等が、画像表示演出画像として実行される(この画像表示演出の開始契機及び終了契機については、上述の小役成立の場合と同じである)。
図27に示すように、赤7揃いRP(再遊技役7)またはチャンスRP(再遊技役18〜21の何れか)が成立した場合においても、自動ベット処理凍結期間(第1の自動ベット処理凍結期間及び第2の自動ベット処理凍結期間)が、遊技開始準備処理終了後のベット管理処理において設定される(設定されない場合もある(図19参照))。
第1の自動ベット処理凍結期間は、上述したように、所定時間T1が経過するまで継続する。第2の自動ベット処理凍結期間は、第2の自動ベット処理凍結期間において、上述の特定群の遊技操作がキャンセル操作として行われた場合には、所定時間T2の経過を待たずに終了され、キャンセル操作として扱われる特定群の遊技操作が行われない場合には、所定時間T2の経過により終了され、その後自動ベット処理が実行される。
また、図27に示すように、赤7揃いRP(再遊技役7)が成立した場合には、有効ライン29上に並ぶ「赤セブン・赤セブン・赤セブン」の図柄組合せを、目立たせるように、バックランプ38a,38b,38cを用いて各リール3a,3b,3cの内部から照明する上述のバックランプ演出Bが実行され、チャンスRP(再遊技役18〜21の何れか)が成立した場合には、表示窓W内に停止表示された全ての図柄を、点滅させるように、バックランプ38a,38b,38cを用いて各リール3a,3b,3cの内部から照明する上述のバックランプ演出Cが実行される。このバックランプ演出Bまたはバックランプ演出Cは、自動ベット処理凍結期間が設定されている場合にはキャンセル操作情報[2]を受信したことを契機として終了され、自動ベット処理凍結期間が設定されていない場合には自動ベット実行情報[3]を受信したことを契機として終了される。
また、赤7揃いRP(再遊技役7)またはチャンスRP(再遊技役18〜21の何れか)が成立した場合には、上述のベルRP(再遊技役2〜6の何れか)またはスイカ揃いRP(再遊技役13)が成立した場合に実行される上述の架空払出音出力演出は実行されない。
上述のように赤7揃いRP(再遊技役7)またはチャンスRP(再遊技役18〜21の何れか)は再遊技役であり、成立した場合に遊技メダルの払出しは行われないので、遊技メダル払出処理の実行期間は極めて短い。しかし、上述のように自動ベット処理凍結期間(第1の自動ベット処理凍結期間及び第2の自動ベット処理凍結期間)が設定されるので
、この自動処理凍結期間において、上述のバックランプ演出Bまたはバックランプ演出Cを実行することが可能となる。なお、本実施形態では、自動ベット処理凍結期間が設定されなかった場合であっても、バックランプ演出Bまたはバックランプ演出Cが開始されるようになっている。自動ベット処理凍結期間が設定されなかった場合には、自動ベット処理が実行されることになるので、開始された(あるいは開始前の)バックランプ演出Bまたはバックランプ演出Cは、演出実行途中(または演出実行前)であっても、自動ベット実行情報を受信したことを契機として終了されるようになっている。
また、第2の自動ベット処理凍結期間においては、上記キャンセル操作としてMAX−BETスイッチ23の押圧操作が行われるように導くための上述のMAX−BET誘導演出が実行される(このMAX−BET誘導演出の開始契機及び終了契機については、上述のベルRPまたはスイカ揃いRP成立の場合と同じである)。
また、図27に示すように、上記キャンセル操作としてベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)が行われた際には、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後に、ベット操作キャンセル時投入音をスピーカ15a,15b等から出力する上述のベット操作キャンセル時投入音演出が実行される(このベット操作キャンセル時投入音演出の開始契機及び終了契機については、上述のベルRPまたはスイカ揃いRP成立の場合と同じである)。キャンセル操作として役決定開始操作または精算操作が行われた場合と、キャンセル操作が行われずに、第2の自動ベット処理凍結期間が終了した場合には、上述のベット操作キャンセル時投入音演出は実行されず、代わりに上述の自動投入音出力演出が実行される。
また、図27に示すように、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後に、画像表示装置11を用いた演出として、上述の要求演出(再スタート要求演出または再遊技実行要求演出)が行われる場合がある(この要求演出の開始契機及び終了契機については、上述のベルRPまたはスイカ揃いRP成立の場合と同じである)。また、図柄の変動表示期間(リールの回転期間)において、例えば、特別役やチャンスRPの当選期待度を暗示するような画像を表示する演出や、AT設定時に行われる上述のアシスト演出等が、画像表示演出画像として実行される(この画像表示演出の開始契機及び終了契機については、上述の小役成立の場合と同じである)。
図28に示すように、スイカ外しRP(再遊技役14〜17の何れか)または赤7外しRP(再遊技役8〜12の何れか)が成立した場合においても、自動ベット処理凍結期間(第1の自動ベット処理凍結期間及び第2の自動ベット処理凍結期間)が、遊技開始準備処理終了後のベット管理処理において設定される(設定されない場合もある(図19参照))。
第1の自動ベット処理凍結期間は、上述したように、所定時間T1が経過するまで継続する。第2の自動ベット処理凍結期間は、第2の自動ベット処理凍結期間において、上述の特定群の遊技操作がキャンセル操作として行われた場合には、所定時間T2の経過を待たずに終了され、キャンセル操作として扱われる特定群の遊技操作が行われない場合には、所定時間T2の経過により終了され、その後自動ベット処理が実行される。
また、図28に示すように、スイカ外しRP(再遊技役14〜17の何れか)または赤7外しRP(再遊技役8〜12の何れか)が成立した場合には、何れの遊技役も成立しなかった場合(ハズレの場合)と同様に、バックランプ演出は行われず(バックランプ演出A〜Cの何れかまたはこれらとは異なるバックランプ演出を行うようにしてもよい)、上述のベルRP(再遊技役2〜6の何れか)またはスイカ揃いRP(再遊技役13)が成立した場合に実行される上述の架空払出音出力演出も実行されない。
一方、第2の自動ベット処理凍結期間においては、上記キャンセル操作としてMAX−BETスイッチ23の押圧操作が行われるように導くための上述のMAX−BET誘導演出が実行される(このMAX−BET誘導演出の開始契機及び終了契機については、上述のベルRPまたはスイカ揃いRP成立の場合と同じである)。
また、図28に示すように、自動ベット処理凍結期間が設定され、かつ第2の自動ベット処理凍結期間において、上記キャンセル操作としてベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)が行われた際には、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後に、ベット操作キャンセル時投入音をスピーカ15a,15b等から出力する上述のベット操作キャンセル時投入音演出が実行される(このベット操作キャンセル時投入音演出の開始契機及び終了契機については、上述のベルRPまたはスイカ揃いRP成立の場合と同じである)。キャンセル操作として役決定開始操作及び精算操作以外の遊技操作が行われた場合と、キャンセル操作が行われずに、第2の自動ベット処理凍結期間が終了した場合には、上述のベット操作キャンセル時投入音演出は実行されず、代わりに上述の自動投入音出力演出が実行される。
また、図28に示すように、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後に、画像表示装置11を用いた演出として、上述の要求演出(再スタート要求演出または再遊技実行要求演出)が行われる場合がある(この演出の開始契機及び終了契機については、上述のベルRPまたはスイカ揃いRP成立の場合と同じである)。また、図柄の変動表示期間(リールの回転期間)において、例えば、特別役や小役4の当選期待度を暗示するような画像を表示する演出や、AT設定時に行われる上述のアシスト演出等が、画像表示演出画像として実行される(この画像表示演出の開始契機及び終了契機については、上述の小役成立の場合と同じである)。
上述したように本実施形態では、特定RPが成立した際に、キャンセル(解除)不可能な第1の自動ベット処理凍結期間と、キャンセル可能な第2の自動ベット処理凍結期間とが設定される(上述のように設定されない場合もある)ようになっており、これにより以下のような効果を奏することが可能となっている。すなわち、第1の自動ベット処理凍結期間をキャンセル不可能としたことにより、この第1の自動ベット処理凍結期間において確実に、上述のバックランプ演出B(ベルRP、スイカ揃いRPまたは赤7揃いRPが成立した場合)やバックランプ演出C(チャンスRPが成立した場合)、あるいは架空払出音出力演出(ベルRPまたはスイカ揃いRPが成立した場合)を実行することができ、これにより、小役や特別役など、再遊技役以外の遊技役が成立したような感覚を遊技者に持たせることが可能となる。また、第2の自動ベット処理凍結期間をキャンセル可能としたことにより、キャンセルされなければ、第2の自動ベット処理凍結期間においても継続してバックランプ演出Bやバックランプ演出Cを実行することができ、一方、キャンセルされれば、早めに遊技を開始させることができるなど、キャンセル操作を行うか否かを決める遊技者の意思に対応したスムーズな遊技進行を行うことが可能となる。
<キャンセル時機及び役決定開始時機の導出>
次に、図29,30を参照して、第2の自動ベット処理凍結期間におけるキャンセル信号に基づくキャンセル時機の導出と、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後におけるスタート信号に基づく役決定開始時機の導出について説明する。図29は、第2の自動ベット処理凍結期間において、役決定開始操作(スタートレバー25の傾動操作)以外の特定群の遊技操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作、貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作の何れか)がキャンセル操作として行われた場合を示すものであり、図30は、第2の自動
ベット処理凍結期間において、役決定開始操作(スタートレバー25の傾動操作)がキャンセル操作として行われた場合を示すものである。
本実施形態では、遊技者による各遊技操作に基づき操作信号出力手段95から出力される各遊技操作信号(メダル投入信号、メダル受入信号、1−BET信号、MAX−BET信号、スタート信号、リール停止信号、精算信号)の信号レベルの判定が、予め設定された一定の時間(例えば、1.5ミリ秒)毎に実施されるタイマ割込処理(図34,35参照)によって行われるようになっている。第2の自動ベット処理凍結期間における遊技操作信号の信号レベルの判定も同様である。ただし、第2の自動ベット処理凍結期間において操作信号出力手段95から出力された、特定群の遊技操作に基づく遊技操作信号(メダル投入信号、1−BET信号、MAX−BET信号、スタート信号、リール停止信号、精算信号の何れか)はキャンセル信号として扱われ、このキャンセル信号に基づき、第2の自動ベット処理凍結期間の終了契機となるキャンセル時機が導出される。
図29に示すタイミングチャートは、第2の自動ベット処理凍結期間においてキャンセル信号として扱われる、スタート信号以外の特定群の遊技操作に基づく遊技操作信号(メダル投入信号、1−BET信号、MAX−BET信号、スタート信号、リール停止信号、精算信号の何れか。以下、適宜「スタート信号以外の任意のキャンセル信号」と称する)の信号レベルが切り替わるタイミングと、後述する第2の自動ベット処理凍結期間設定処理(図42参照)において行われるキャンセル操作の受付判定の処理タイミングを示すものである。さらに、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後の役決定開始操作に基づくスタート信号の信号レベルが切り替わるタイミングと、後述する開始操作受付処理(図43参照)において行われるスタートレバー操作の受付判定の処理タイミングを示すものである。また、図29では、上述のタイマ割込処理のタイミングを、時間軸上に並ぶ短い矢線で示している(この点については、図30においても同じ)。
図29において、スタート信号以外の任意のキャンセル信号及びスタート信号の信号レベルに対応した数値「0」は、各信号に対応した遊技操作が行われていない状態(非操作中)にあることを示し、数値「1」は、各信号に対応した遊技操作が行われている状態(操作中)にあることを示している(図30においても同じ)。以下の説明において、各信号の信号レベルに関し、「レベル0」というときは、各信号に対応した遊技操作が行われていることを意味し、「レベル1」というときは、各信号に対応した遊技操作が行われていないことを意味するものとする。
図29に示す場合には、第2の自動ベット処理凍結期間において実行されるタイマ割込処理において、スタート信号以外の任意のキャンセル信号の信号レベルが「0」から「1」に切り替わったと認識された時点(図29において「K1」が示す時点)で(実際には、信号レベルのレベルを示すレベルデータが、信号レベルが「0」のときは同じく「0」に、「1」のときは同じく「1」にセットされ、このレベルデータに基づき認識される。以下の説明において同じ)、そのことを示す、スタート信号以外の任意のキャンセル信号の立上りフラグがON(セット)される(図35参照)。また、後述する第2の自動ベット処理凍結期間設定処理(図42参照)において、この立上りフラグがONであると認識された時点(図29では、「キャンセル操作判定」と表示した矢線で示す時点)が、キャンセル時機として導出され、この時点で、第2の自動ベット処理凍結期間が終了されるとともに、キャンセル操作が行われたことを示すキャンセル操作情報が、主制御手段100から副制御手段200に送信されるようになっている。
なお、ONされた立上りフラグは、キャンセル信号として扱われた、スタート信号以外の任意のキャンセル信号の信号レベルが、次のタイマ割込処理において「1」のままであると認識された時点でOFF(クリア)される。
また、図29に示す場合には、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後において実行されるタイマ割込処理において、スタート信号の信号レベルが「0」から「1」に切り替わったと認識された時点(図29において「K2」が示す時点)で、そのことを示す、スタート信号の立上りフラグがON(セット)される。また、後述する開始操作受付処理(図43参照)におけるスタートレバー操作の受付判定において、この立上りフラグがONであると認識された時点(図29では、「スタートレバー操作受付判定」と表示した矢線で示す時点)が、役決定開始時機として導出され、この時点で、後述する役決定処理(図44参照)が開始され、乱数のラッチ及び読込みが順次行われる。
図30に示すタイミングチャートは、第2の自動ベット処理凍結期間においてキャンセル信号として扱われる、役決定開始操作に基づくスタート信号の信号レベルが切り替わるタイミングと、後述する第2の自動ベット処理凍結期間設定処理(図42参照)において行われるキャンセル操作の受付判定の処理タイミングを示すものである。さらに、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後の役決定開始操作に基づくスタート信号の信号レベルが切り替わるタイミングと、後述する開始操作受付処理(図43参照)において行われるスタートレバー操作の受付判定の処理タイミングを示すものである。
図30に示す場合には、第2の自動ベット処理凍結期間において実行されるタイマ割込処理において、スタート信号の信号レベルが「0」から「1」に切り替わったと認識された時点(図30において「K1」が示す時点)で、そのことを示す、スタート信号の立上りフラグがON(セット)される(図35参照)。また、後述する第2の自動ベット処理凍結期間設定処理(図42参照)において、この立上りフラグがONであると認識された時点(図30では、「キャンセル操作判定」と表示した矢線で示す時点)が、キャンセル時機として導出され、この時点で、第2の自動ベット処理凍結期間が終了されるとともに、キャンセル操作が行われたことを示すキャンセル操作情報が、主制御手段100から副制御手段200に送信されるようになっている。
なお、ONされたスタート信号の立上りフラグは、スタート信号の立上りフラグがONであると認識された時点(キャンセル時機の導出時点)において直ちにOFF(クリア)される。これは、図29に示す場合と同様に、次のタイマ割込処理において立上りフラグをOFFするようにした場合には懸念される、次のような問題の発生を防止するためのものである。すなわち、スタート信号の立上りフラグがONであることに基づき第2の自動ベット処理凍結期間が終了された後には、自動ベット処理が実行され(図40参照)、その後、開始操作受付処理(図43参照)が開始されるが、自動ベット処理が実行される時間は極めて短いので、次のタイマ割込処理が行われるまでの期間において、自動ベット処理が終了して開始操作受付処理が開始されることも考えられる。その場合、ONされた立上りフラグをそのままにしておくと、次のタイマ割込処理が実行される前に、同じ立上りフラグ(ONのままにされた立上りフラグ)に基づいて、スタートレバー25が操作されたと判定され、役決定処理(図44参照)が開始されることがある。
一方、第2の自動ベット処理凍結期間において実行されるバックランプ演出(バックランプ演出A〜Cの何れか)は、キャンセル時機の導出時点において主制御手段100から送信されるキャンセル操作情報を、副制御手段200が受信したことを契機として終了されるようになっている。しかし、キャンセル操作情報が主制御手段100から送信されてから副制御手段200がこれを受信してバックランプ演出を終了させるまで、ある程度(例えば、数十ミリ秒程度)の時間を要するので、役決定開始処理が開始された時点(乱数がラッチされた時点)において、バックランプ演出が終了していない場合も生じ得る。最近、実行される演出を一遊技ごとに明確に区分したいという理由等により、役決定処理が開始された時点において、それまで実行されていた演出(バックランプ演出を含む)を終
了させておくことが要望されることがあるが、上述の処理の場合には、この要望に応えることができないという問題が生じる虞がある。
そこで、本実施形態では、ONされたスタート信号(キャンセル信号として扱われるスタート信号)の立上りフラグは、スタート信号の立上りフラグがONであると認識された時点(キャンセル時機の導出時点)において直ちにOFF(クリア)するようにし、これにより、上述の問題が生じるのを防止したものである。なお、役決定処理は、以下のようにして開始される。
すなわち、図29に示す場合と同様に、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後において実行されるタイマ割込処理において、スタート信号の信号レベルが「0」から「1」に切り替わったと認識された時点(図30において「K2」が示す時点)で、そのことを示す、スタート信号の立上りフラグがON(セット)される(図35参照)。また、開始操作受付処理(図43参照)におけるスタートレバー操作の受付判定において、この立上りフラグがONであると認識された時点(図30では、「スタートレバー操作受付判定」と表示した矢線で示す時点)が、役決定開始時機として導出され、この時点で、役決定処理(図44参照)が開始され、乱数のラッチ及び読込みが順次行われる。
以下、本実施形態における主要な制御処理について、主に図31〜図55を参照しながら説明する。以下では、まず、図31〜図49を用いて、主制御手段100により行われる制御処理のうち、特に、主制御電源断処理、主制御電源投入処理、主制御設定変更処理、タイマ割込処理及び遊技制御処理を説明する。次に、図50〜図55を用いて、副制御手段200により行われる各種の制御処理のうち、特に、副制御電源断処理、副制御電源投入処理及び副制御設定変更処理と、バックランプ演出処理、音声出力演出処理及び要求演出処理について説明する。なお、主制御手段100による遊技制御処理中、遊技に関する各種情報(例えば、スタートレバー25やストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたことの情報、役抽選結果及び当選役の成立の有無の情報、遊技状態が設定された情報等)が適宜なタイミングで副制御手段200に送信されるが、そのタイミング等については、主要なもの以外は説明を省略する。
<主制御電源断処理>
主制御手段100における電源断処理は、主制御手段100への電力の供給が停止されたとき(電源断時)に行われる処理であり、図31に示すように、まず、割込みを禁止し(ステップP1)、制御状態を示す主制御情報を保存する(ステップP2)。具体的には、レジスタの退避やスタックポインタの保存、割込み状態の保存等を行う。次いで、遊技情報の保存(ステップP3)、具体的には、メイン情報記憶手段118の各記憶領域に記憶されている、役決定結果に関する情報や遊技状態に関する情報の保存や、チェックサムのセットを行い、電源断となるまでその状態で待機する。
<主制御電源投入処理>
主制御手段100における電源投入処理は、主制御手段100への電力の供給が開始されたとき(電源投入時)に行われる処理であり、図32に示すように、まず、電源断復帰の準備を行う(ステップQ1)。具体的には、仮スタックポインタのセットやチェックサムの算出、チェック等を行い、電源復帰の処理が行えるようにする。次いで、設定鍵型スイッチ83がONされているか否かを判定し(ステップQ2)、ONされている場合には、主制御設定変更処理に移行する。
一方、設定鍵型スイッチ83がONされていない場合には、電源断時に保存された主制御情報を復帰させる(ステップQ3)。具体的には、スタックポインタの復帰や割込みの起動を行い、電源断時の制御状態に、記憶されている情報に基づき制御処理が再開される
ように復帰させる。次に、電源断時に保存された遊技情報の復帰(ステップQ4)、具体的には、電源断時にメイン情報記憶手段118の各記憶領域に記憶されていた、役決定結果に関する情報や遊技状態に関する情報を、記憶されている情報に基づき制御処理が再開されるように復帰させる。
<主制御設定変更処理>
上述の主制御電源投入処理におけるステップQ2から移行する、主制御手段100における設定変更処理では、図33に示すように、遊技店の店員等による設定変更スイッチ84の設定変更指令操作が受け付けられるまでその状態で待機し(ステップR1)、受け付けられた場合には、設定変更が確定するまでその状態で待機する(ステップR2)。設定変更が確定するのは、例えば、設定変更スイッチ84が操作された後、設定鍵型スイッチ83がOFFとされ、さらにスタートレバー25が操作されたことなどの特定の操作がなされたこととされる。
次いで、電源断時に保存された主制御情報を初期化する(ステップR3)。具体的には、スタックポインタの初期化や割込みの初期化を行う。次に、電源断時に保存された遊技情報を部分復帰させる(ステップR4)。具体的には、メイン情報記憶手段118の特別役決定情報記憶領域1181に記憶されていた特別役に係る役決定結果の情報、及びRT遊技状態情報記憶領域1184に記憶されていたRT遊技状態の情報はそのままの状態で復帰させ、小役・再遊技役決定情報記憶領域1182に記憶されていた小役や再遊技役に係る役決定結果の情報、及び成立役決定情報記憶領域1183に記憶されていた成立役情報は初期化してクリアする。
遊技情報の部分復帰後、設定変更時に設定された設定値を設定変更後の設定値として、メイン情報記憶手段118の設定値情報記憶領域1185に格納する(ステップR5)。次いで、設定変更が行われたことを示す設定変更コマンドをサブ(副制御手段200)へ送信し(ステップR6)、さらに設定変更後のメイン情報(主制御情報及び遊技情報)をサブ(副制御手段200)へ送信し(ステップR7)、後述する遊技制御処理に移行する。
<タイマ割込処理>
本実施形態では、先にも述べたように、遊技者により行われる遊技操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22の押圧操作、MAX−BETスイッチ23の押圧操作、貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作、スタートレバー25の傾動操作、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作)に応じて、操作信号出力手段95から出力される遊技操作信号(メダル投入信号、メダル受入信号、1−BET信号、MAX−BET信号、スタート信号、リール停止信号、精算信号)の読込みや信号レベルの検出(確認)等の処理が、予め設定された一定の時間(例えば、1.5ミリ秒)毎に実施されるタイマ割込処理によって行われる。このタイマ割込処理は、後述する遊技制御処理が実行される期間中において定期的に行われる処理であるので、遊技制御処理の説明に先だって説明する。
タイマ割込処理では、図34に示すように、レジスタの退避が行われ(ステップT1)、次に、入力ポート読込処理(ステップT2)が行われる。この入力ポート読込処理では、図35に示すように、まず、メインCPU61の入力ポートに入力された各遊技操作信号(メダル投入信号、メダル受入信号、1−BET信号、MAX−BET信号、スタート信号、リール停止信号、精算信号)の信号レベルの読込みが行われる(ステップT21)。次に、読み込まれた各遊技操作信号の信号レベルが「1」であるか否かが判定され(ステップT22)、信号レベルが「1」である場合にはレベルデータを「1」にセットし(ステップT23)、信号レベルが「1」ではない場合(信号レベルが「0」の場合)には
レベルデータを「0」にセットする(ステップT24)。ここで、レベルデータとは、各遊技操作信号の信号レベルを記憶するために、レジスタ等の所定の記憶領域に格納されるデータのことである。
次いで、前回のタイマ割込処理においてセットされたレベルデータと、今回のタイマ割込処理においてセットされたレベルデータとを比較し(ステップT25)、レベルデータが「0」→「1」(前回のタイマ割込処理時のレベルデータが「0」で今回のタイマ割込処理時のレベルデータ「1」)に切り替わったか否かを判定する(ステップT26)。切り替わっている場合には、そのことを示す立上りフラグをON(セット)して(ステップT27)、リターンし、切り替わっていない場合(レベルデータが「0」→「0」、「1」→「1」、「1」→「0」の場合)には、立上りフラグをOFF(クリア)して(ステップT28)、リターンする。なお、信号レベルの判定は、複数の遊技操作信号毎に行われるが、1回のタイマ割込処理内において信号レベルの変化が確認されるのは、通常は、1つの遊技操作信号に限られる(1つの遊技操作を行ってから次の遊技操作を行うまでに時間がかかるため)。このため、1回のタイマ割込処理内においてON(セット)される立上りフラグは、複数の遊技操作信号のうちの或る1つの遊技操作信号に対応したものとなる。なお、チャタリング対策として、1回のタイマ割込処理(入力ポート読込処理)において、信号レベルの読込みを、幾つかの他の処理を挟んで2回行い、信号レベルが2回連続して同じであった場合には、その信号レベルを正しい信号レベルと判定し、信号レベルが1回目と2回目とで変化していた場合には、上述の信号レベルの判定は行わないようにしてもよい。
この入力ポート読込処理の後、図34に示すように、タイマ計測を行う(ステップT3)。このタイマ計測は、後述する遊技制御処理においてセットされた任意のタイマの経過時間等を計測するものである。次に、各リール3a,3b,3cの回転の加速、減速、定速維持や停止維持等を制御するためのリール回転駆動制御を行い(ステップT4)、次いで、データカウンタやホールコンピュータ等に対して所定の外端信号を出力する(ステップT5)。
次に、MAX−BET表示ランプ管理処理(ステップT6)を実行する。このMAX−BET表示ランプ管理処理は、図36に示すように、まず、MAX−BET表示ランプ点灯フラグがONであるか否かを判定する(ステップT61)。なお、このMAX−BET表示ランプ点灯フラグは、後述の第2の自動ベット処理凍結期間設定処理(図42参照)において設定されるものである。ここで、MAX−BET表示ランプ点灯フラグがONである場合には、ステップT66に進み、MAX−BET表示ランプ46aを点灯してリターンする。一方、MAX−BET表示ランプ点灯フラグがONではない場合(OFFである場合)には、ステップT62に進み、MAX−BET表示ランプ46aを消灯する。
この場合には、次に、貯留(クレジット)された遊技メダルの有無を判定し(ステップT63)、貯留された遊技メダルが無い場合には、MAX−BET表示ランプ46aを消灯したままリターンし、貯留された遊技メダルが有る場合には、ステップT64に進む。このステップT64では、ブロッカ信号がOFF(遊技メダル受入不可状態)であるという条件と、既にMAX−BETされた状態にあるという条件のうち、少なくとも一方の条件が充足されているか否かを判定する。ここで、少なくとも一方の条件が充足されている場合には、MAX−BET表示ランプ46aを消灯したままリターンし、何れの条件も充足されていない場合には、ステップT65に進む。
このステップT65では、遊技操作(任意の遊技操作)の受付けの有無を判定する。ここで、遊技操作を受け付けていた場合には、MAX−BET表示ランプ46aを消灯したままリターンし、遊技操作を受け付けていなかった場合には、上記ステップT66に進み
、MAX−BET表示ランプ46aを点灯してリターンする。なお、遊技操作の受付けの有無の判定は、上述の立上りフラグがONであるかOFFであるかに基づき行う(ONであれば遊技操作を受け付けていると判定し、OFFであれば遊技操作を受け付けていないと判定する)。
このMAX−BET表示ランプ管理処理の後、図34に示すように、他の表示用ランプ(BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、及び獲得枚数表示ランプ46j)の表示管理を行い(ステップT7)、必要な制御コマンドをサブ(副制御手段200)へ送信する(ステップT8)。次いで、表示用ランプ、モータ等の制御を行うためのポート出力を行い(ステップT9)、さらに、退避させていたレジスタを復帰させ(ステップT10)、割込みを許可(ステップT11)した後、割込みリターンする。
<遊技制御処理>
主制御手段100により行われる遊技制御処理では、図37に示すように、遊技開始準備処理(ステップS1)、ベット管理処理(ステップS2)、開始操作受付処理(ステップS3)、役決定処理(ステップS4)、リール回転開始制御定処理(ステップS5)、リール回転停止制御定処理(ステップS6)、停止表示図柄判定処理(ステップS7)、遊技メダル払出処理(ステップS8)、及び遊技終了処理(ステップS9)の順に、各処理が実行される。
《遊技開始準備処理》
最初の遊技開始準備処理では、図38に示すように、まず、スタックポインタのセット(ステップS101)を行い、次いで、未使用のRAM領域の初期化(ステップS102)と、遊技開始時のRAM領域の初期化(ステップS103)をこの順に行う。次に、設定値情報をサブ(副制御手段200)へ送信し(ステップS104)、さらに、遊技状態情報A(ステップS105)と遊技状態情報B(ステップS106)をこの順にサブへ送信する。なお、遊技状態情報Aとは、設定されている特別役の種類等の情報であり、遊技状態情報Bとは、再遊技状態やボーナス遊技状態に関する情報である。なお、遊技開始準備処理の実行中は、前回の遊技期間においてスタートレバー25の操作が有効に受け付けられた時点から継続して、ブロッカ48はOFF状態とされる。
次に、RT遊技状態情報をサブへ送信し(ステップS107)、さらに、RT中の実行遊技回数情報をサブへ送信して(ステップS108)、リターンする。なお、RT遊技状態情報とは、各RT遊技状態(非RT遊技状態、RT1遊技状態、RT2遊技状態、RT3遊技状態、RT4遊技状態及びRT5遊技状態)のうち、何れのRT遊技状態に設定されているのかを示す情報であり、RT中の実行遊技回数情報とは、RT5遊技状態のように、その遊技状態において所定回数の遊技が実行されると他の遊技状態に移行されるように設定された、有期の(遊技の実行回数が限定されている)RT遊技状態中において実行された遊技回数を示す情報である。なお、遊技開始準備処理の終了時点において、遊技メダルのクレジット数が上限値(最大クレジット許容数)に達していない場合には、ブロッカ48はOFF状態からON状態(遊技メダル受入可能状態)に切り替えられる。
《ベット管理処理》
遊技開始準備処理を実行した後、図37に示すように、ベット管理処理を行う。このベット管理処理では、図39に示すように、まず、再遊技状態(前回の遊技において再遊技役(再遊技役1〜21の何れか)が成立した状態)であるか否かを判定する(ステップS201)。ここで、再遊技状態であると判定した場合には、ステップS221に進み、自動ベット実行時機制御処理を実行することになるが、この自動ベット実行時機制御処理に
ついては後述する。一方、再遊技状態ではないと判定した場合(前回の遊技において再遊技役が成立していない場合)には、遊技メダルのベット(ベット操作によるベットの他に自動ベット処理によるベットの場合を含む)の有無を判定する(ステップS202)。ここで、遊技メダルがベットされていた場合にはステップS207に進み、遊技メダルがベットされていなかった場合には、設定値の表示開始要求(例えば、前扉2が開けれ、設定鍵型スイッチ83がON状態とされること)の有無を判定する(ステップS203)。
ここで、設定値の表示開始要求があった場合には、設定値の表示を開始し(ステップS204)、次いで、設定値の表示終了要求(例えば、設定鍵型スイッチ83がOFF状態とされ、前扉2が閉じられること)があるまでその状態で待機し(ステップS205)、設定値の表示終了要求があった場合には、設定値の表示を終了して(ステップS206)、上記ステップS207に進む。一方、上記ステップS204の判定において、設定値の表示開始要求がなかった場合には、上記ステップS203〜S206の処理は行わずに、上記ステップS207に進む。
ステップS207では、ベット数及びクレジット数が各上限値(最大ベット許容数及び最大クレジット許容数)に達しているか否かを判定し、共に上限値に達していると判定した場合にはステップS219に進む。なお、ベット数及びクレジット数が共に上限値に達している場合には、ブロッカ48はOFF状態とされる。一方、上記ステップS207において、ベット数及びクレジット数の少なくとも一方は上限値に達していないと判定した場合には、再遊技状態であるという条件とベット数が上限値に達しているという条件との少なくとも一方が成立しているか否かを判定し(ステップS208)、何れも成立していない(再遊技状態ではなく、かつベット数が上限値に達していない)と判定した場合には、ステップS209に進む。
ステップS209では、ベットスイッチ(1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23)が操作されたか否かを判定する。ここで、ベットスイッチが操作されていた場合(例えば、MAX−BET信号に基づく立上りフラグ(図35参照)がONであった場合)には、クレジット(貯留)された遊技メダルの有無を判定し(ステップS210)、クレジットされた遊技メダルがあれば、ベットスイッチの操作に応じてクレジット数(クレジット(貯留)されている遊技メダルの枚数を示す数値)を減算(ステップS211)した後、遊技メダルがベットされたことを示す遊技メダル投入情報をサブ(副制御手段200)へ送信して(ステップS212)、上記ステップS219へ進む。
一方、上記ステップS210の判定において、クレジットされた遊技メダルがなかった場合には、上記ステップS209に戻る。また、このステップS209において、ベットスイッチ(1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23)が操作されていないと判定した場合と、上記ステップS208において、再遊技状態であるという条件とベット数が上限値に達しているという条件との少なくとも一方が成立していると判定した場合には、メダル投入口21から投入された遊技メダル(投入遊技メダル)が受け入れられたか否かを判定する(ステップS213)。ここで、投入遊技メダルが受け入れられていた場合(例えば、投入メダルセンサ28bからの受入信号に基づく立上りフラグ(図35参照)がONであった場合)には、次述するようにクレジット数を更新(「更新」は、増加や減少の他に維持する場合を含む。以下において同じ)し(ステップS214)、遊技メダル投入情報をサブ(副制御手段200)へ送信して(ステップS215)、上記ステップS219へ進む。
上記ステップS214におけるクレジット数の更新は、次のように行う。すなわち、ベット数が最大ベット許容数に達していない状態で投入遊技メダルが受け入れられたため、その受容遊技メダルがベットされた場合にはクレジット数は維持される。一方、ベット数
は最大ベット許容数に達しているが、クレジット数は最大クレジット許容数に達していない状態で投入遊技メダルが受け入れられたため、受容遊技メダルが新たにクレジットされた場合には、クレジット数は増加される。
これに対し、上記ステップS213の判定において、メダル投入口21から遊技メダルが投入されていなかった場合には、貯留メダル精算スイッチ24が操作されたか否かを判定する(ステップS216)。ここで、貯留メダル精算スイッチ24が操作されていた場合(例えば、精算信号に基づく立上りフラグ(図35参照)がONであった場合)には、クレジット(貯留)及びベットされている遊技メダルを精算する精算処理を実行し(ステップS217)、精算処理を実行したことを示す精算処理情報をサブ(副制御手段200)へ送信して(ステップS218)、上記ステップS219へ進む。一方、貯留メダル精算スイッチ24が操作されていなかった場合には、上記ステップS216,S217の処理は行わずに、上記ステップS219へ進む。なお、再遊技状態の場合には、貯留メダル精算スイッチ24が操作されても、これを有効に受け付けないようにして、精算処理を行わないようにしてもよい。
《自動ベット実行時機制御処理》
次に、上記ステップS201において、再遊技状態であると判定した場合に実行される自動ベット実行時機制御処理について説明する。なお、ブロッカ48のON・OFF状態は、遊技開始準備処理の終了時点において設定された状態が、そのまま維持される。すなわち、遊技開始準備処理の終了時点において、遊技メダルのクレジット数が上限値に達しておらず、そのために、ブロッカ48がOFF状態からON状態に切り替えられた場合には、ブロッカ48はON状態のままとされる。
この自動ベット実行時機制御処理では、図40に示すように、まず、上述の自動ベット処理凍結期間(第1の自動ベット処理凍結期間及び第2の自動ベット処理凍結期間)を設定するか否かを決定する(ステップS230)。この決定は、上述の自動ベット処理凍結期間設定抽選(図19参照)により決定される。次に、自動ベット処理凍結期間を設定する決定がなされたか否かを判定し(ステップS240)、設定するとの決定がなされた場合には、第1の自動ベット処理凍結期間設定処理(ステップS250)を実行する。
この第1の自動ベット処理凍結期間設定処理では、図41に示すように、通常RP(再遊技役1)の対応図柄(以下、適宜「通常RP図柄」と称する)が停止表示されたか否かを判定する(ステップS251)。ここで、通常RP図柄が停止表示されていない場合(この場合には、特定RP(再遊技役2〜21)の何れかが停止表示されていることになる)には、第1凍結時間をセットして経過時間の計測を開始する(ステップS252)。この第1凍結時間は、上述の所定時間T1に対応するものであり、この第1凍結時間がセットされてから、第1凍結時間分の時間経過が計測されるまでの期間が第1の自動ベット処理凍結期間の設定期間となる。
上記ステップS252において第1凍結時間をセットした場合には、第1凍結時間分の時間経過が計測されるまでその状態で待機し(ステップS253)、第1凍結時間分の時間経過が計測された後に、第1の自動ベット処理凍結期間設定処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS251において、通常RP図柄が停止表示されていると判定した場合には、上述のステップS252、ステップS253の処理は行わず、第1の自動ベット処理凍結期間設定処理を終了してリターンする。
この第1の自動ベット処理凍結期間設定処理を実行した後、図40に示すように、第2の自動ベット処理凍結期間設定処理を実行する(ステップS260)。この第2の自動ベット処理凍結期間設定処理では、図42に示すように、まず、通常RP図柄が停止表示さ
れたか否かを判定する(ステップS261)。ここで、通常RP図柄が停止表示されていない場合には、第2凍結時間をセットして経過時間の計測を開始する(ステップS262)。この第2凍結時間は、上述の所定時間T2に対応するものであり、この第2凍結時間がセットされてから、第2凍結時間分の時間経過が計測されるまでの期間が第2の自動ベット処理凍結期間の設定期間となる。
上記ステップS262において第2凍結時間をセットした場合には、MAX−BET表示ランプ点灯フラグをON(セット)し(ステップS263)、次に、キャンセル操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作、貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作)がなされたか否かを判定する(ステップS264)。ここで、キャンセル操作が操作されていた場合(例えば、MAX−BET信号に基づく立上りフラグ(図35参照)がONであった場合)には、第2凍結時間をクリアして(第2凍結時間分の時間が経過した状態にすること。ステップS265)、ステップS266に進む。一方キャンセル操作が操作されていなかった場合には、上記ステップS265の処理(第2凍結時間のクリア)は行わずに、ステップS266に進む。
このステップS266では、第2凍結時間分の時間経過が計測されたか否かを判定し、計測されない場合には、上記ステップS264に戻る。一方、第2凍結時間分の時間経過が計測された場合(第2凍結時間がクリアされた場合を含む)には、MAX−BET表示ランプ点灯フラグをOFF(クリア)する(ステップS267)。そして、キャンセル操作情報(キャンセル操作がなされた場合には、なされたキャンセル操作の種別等の情報、キャンセル操作がなされなかった場合はそのことを示す情報)をサブ(副制御手段200)へ送信し(ステップS268)、第2の自動ベット処理凍結期間設定処理を終了してリターンする。なお、上記ステップS261において、通常RP図柄が停止表示されていると判定した場合には、上述のステップS262〜ステップS267の処理は行わず、ステップS268において、キャンセル操作情報(この場合には、キャンセル操作がなされなかったことを示す情報)をサブへ送信し、第2の自動ベット処理凍結期間設定処理を終了してリターンする。
第2の自動ベット処理凍結期間設定処理を終了した後は、図40に示すように、自動ベット処理を実行し(ステップS270)、自動ベット実行時機制御処理を終了してリターンする。一方、上述のステップS240において、自動ベット処理凍結期間を設定するとの決定がなされなかったと判定した場合には、上述の第1の自動ベット処理凍結期間設定処理及び第2の自動ベット処理凍結期間設定処理は行わず、ステップS270において自動ベット処理を実行してリターンする。
自動ベット実行時機制御処理を終了した後は、図39に示すように、自動ベット処理が実行されたことを示す自動ベット実行情報をサブ(副制御手段200)へ送信し(ステップS222)、上述のステップS202に戻る。この場合には、ステップS202の判定において、遊技メダルのベットがあったと判定されて上記ステップS207に進み、そこから上述のステップS208,S213〜S215の処理を経由して、上記ステップS219に進むことになる。このステップS219ではベット数の更新が行われ、次に、ベット数が規定枚数に一致したか否かを判定する(ステップS220)。ここで、規定枚数に一致していない場合には、上記ステップS202に戻り、規定枚数に一致している場合には、ベット管理処理を終了してリターンする。
なお、上述の第2の自動ベット処理凍結期間設定処理におけるステップS264(図42を参照)において、キャンセル操作として、メダル投入口21への遊技メダルの投入操作がなされたと判定された場合(例えば、投入メダルセンサ28aからのメダル投入信号
に基づく立上りフラグ(図35参照)がONであった場合)の遊技メダル(投入遊技メダル)の受入処理は、ブロッカ48のON・OFF状態に応じて以下のように行われる。すなわち、ブロッカ48がON状態とされている場合には、投入遊技メダルが受け入れられる。この場合、投入遊技メダルが受け入れられたことが、上述のベット管理処理におけるステップS213(図39を参照)において判定され、クレジット数の更新(増加)が行われる(ステップS214)。また、投入遊技メダルの受入れによりクレジット数が上限値に達した場合には、ブロッカ48がON状態からOFF状態に切り替えられる。一方、ブロッカ48がOFF状態とされている場合には、投入遊技メダルは受け入れられずに返却される。
なお、投入遊技メダルの受入れによりクレジット数が上限値に達した場合でも、直ちにブロッカ48をON状態からOFF状態に切り替えずに、次の遊技メダルが投入された場合に、そのことが投入メダルセンサ28aにより検出された時点で、ブロッカ48をON状態からOFF状態に切り替えるようにしてもよい(ただし、そのようにブロッカ48のON・OFFを切り替えても、次の遊技メダルを返却することができる場合に限る)。
このように、再遊技状態であっても、クレジット数が上限値に達していない場合には、投入遊技メダルを受け入れるようにしたことによって、次のような効果が得られる。すなわち、自動ベット処理凍結期間が設定される契機となる特定RPは実際には再遊技役であり、遊技者が自ら遊技メダルを投入しなくても次の遊技を行うことができるが、成立時に停止表示される図柄は特別役や小役等の態様に近いものである。このため、投入遊技メダルが返却されずに受け入れられることによって、遊技者に、あたかも自ら投入した遊技メダルがベットされたかのような感覚を持たせることができるので、自然な流れで遊技を進行させることが可能となる。
《開始操作受付処理》
ベット管理処理を実行した後、図37に示すように、開始操作受付処理を行う。この開始操作受付処理では、図43に示すように、スタートレバー25の操作(役決定開始操作)が受け付けられたか否かを判定する(ステップS301)。ここで、スタートレバー25の操作が受け付けられた場合(スタート信号に基づく立上りフラグ(図35参照)がONであった場合)には、スタートレバー25が操作されたことを示すスタートレバー操作受付情報をサブ(副制御手段200)へ送信し(ステップS302)、開始操作受付処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS301において、スタートレバー25の操作が受け付けられていないと判定した場合には、上述のベット管理処理のステップS202(図39参照)に戻る。
《役決定処理》
開始操作受付処理を実行した後、図37に示すように、役決定処理を行う。この役決定処理では、図44に示すように、乱数発生器66により生成される乱数列の中から1つの乱数を選出する乱数ラッチを行う(ステップS401)。次に、ラッチされた乱数(以下、適宜「ラッチ乱数」と称する)を読込み(ステップS402)、読み込んだラッチ乱数と役抽選テーブル(図12参照)に基づき、1つの役決定結果(役決定結果A1,A2,B1〜B6,C1〜C4,D1,D2,Zの何れか)を選出する(ステップS403)。次いで、選出された役決定結果の情報(当選フラグ情報)を上記特別役決定情報記憶領域1181または小役・再遊技役決定情報記憶領域1182に格納する(ステップS404)。
次に、選出された役決定結果に基づき、制御図柄をセットする(ステップS405)。制御図柄とは、後述のリール回転停止制御処理において受け付けられた各リール回転停止操作(ストップスイッチ26a,26b,26cの各操作)の順序と各々の操作タイミン
グに応じ、各リール3a,3b,3cにおいて停止表示される(特に、有効ライン29上に停止表示される)ことが許容される図柄のことである。制御図柄のセット後、上記ステップS403において選出された役決定結果の情報をサブ(副制御手段200)へ送信し(ステップS406)、役決定処理を終了してリターンする。
《リール回転開始制御処理》
役決定処理を実行した後、図37に示すように、リール回転開始制御処理を行う。このリール回転開始制御処理では、図45に示すように、ウエイト時間が経過するまでその状態で待機し(ステップS501)、ウエイト時間が経過した場合には、ウエイト時間が経過したことを示すウエイト時間経過情報をサブ(副制御手段200)へ送信する(ステップS502)。なお、ウエイト時間とは、前回の遊技期間においてリール3a,3b,3cが回転開始してから、今回の遊技期間においてリール3a,3b,3cを回転開始させるまでに経過することが必要とされる時間(例えば、4.1秒間)のことである。
次に、新たにウエイト時間をセットし(ステップS503)、全リール3a,3b,3cを回転開始させる(ステップS504)。次いで、右リール(リール3c)の待機が終了したか(実際に回転を開始したか)否かを判定する(ステップS505)。ここで、右リールの待機が終了していた場合には、右リールが回転開始したことを示す右リール回転開始情報がサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS506)、送信済みではない場合には、右リール回転開始情報をサブへ送信して(ステップS507)、ステップS508へ進む。一方、上記ステップS505において、右リールの待機が終了していなかった場合には、上記ステップS506及び上記ステップS507の処理を行わずにステップS507へ進み、また、上記ステップS506において、右リール回転開始情報がサブへ送信済みである場合には、上記ステップS507の処理を行わずにステップS508へ進む。
このステップS508では、中リール(リール3b)の待機が終了したか(実際に回転を開始したか)否かを判定する。ここで、中リールの待機が終了していた場合には、中リールが回転開始したことを示す中リール回転開始情報がサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS509)、送信済みではない場合には、中リール回転開始情報をサブへ送信して(ステップS510)、ステップS511へ進む。一方、上記ステップS508において、中リールの待機が終了していなかった場合には、上記ステップS509及び上記ステップS510の処理を行わずにステップS511へ進み、また、上記ステップS509において、中リール回転開始情報がサブへ送信済みである場合には、上記ステップS510の処理を行わずにステップS511へ進む。
このステップS511では、左リール(リール3a)の待機が終了したか(実際に回転を開始したか)否かを判定する。ここで、左リールの待機が終了していた場合には、左リールが回転開始したことを示す左リール回転開始情報がサブへ送信済みであるか否かを判定し(ステップS512)、送信済みではない場合には、左リール回転開始情報をサブへ送信して(ステップS513)、ステップS514へ進む。一方、上記ステップS511において、左リールの待機が終了していなかった場合には、上記ステップS512及び上記ステップS513の処理を行わずにステップS514へ進み、また、上記ステップS512において、左リール回転開始情報がサブへ送信済みである場合には、上記ステップS513の処理を行わずにステップS514へ進む。
このステップS514では、全リール(リール3a,3b,3c)の待機が終了したか(実際に回転を開始したか)否かを判定する。ここで、全リールの待機が終了した場合には、リール回転開始制御処理を終了してリターンする。一方、全リールの待機が終了していない場合には。上記ステップS505に戻る。
《リール回転停止制御処理》
リール回転開始制御処理を実行した後、図37に示すように、リール回転停止制御処理を行う。このリール回転停止制御処理では、図46に示すように、回転開始した全リール(リール3a,3b,3c)を、所定の回転速度に達するように加速する加速処理を行う(ステップS601)。次いで、全リールの回転が正常であるか否かを判定し(ステップS602)、正常ではないと判定した場合には、上記ステップS601に戻る。一方、正常であると判定した場合には、全リールが定速回転しているか否かを判定し(ステップS603)、定速回転していないと判定した場合には、上記ステップS601に戻る。一方、全リールが定速回転していると判定した場合には、全リールが停止受付待ちの状態(ストップスイッチ26a,26b,26cが操作された場合に、それに対応して回転停止することが可能な状態)にあるか否かを判定し(ステップS604)、停止受付待ちの状態ではないと判定した場合には、上記ステップS601に戻り、全リールが停止受付待ちの状態にあると判定した場合には、ステップS605に進む。
このステップS605では、左リール(リール3a)の回転停止操作(ストップスイッチ26aの操作)が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ストップスイッチ26aの操作が受け付けられた場合(ストップスイッチ26aに係るリール停止信号に基づく立上りフラグ(図35参照)がONであった場合)には、ストップスイッチ26aの操作を受け付けたときの左リールの回転位置や左リールが回転停止する位置を示す左リール回転停止操作受付情報をサブ(副制御手段200)へ送信し(ステップS606)、ステップS607に進む。
このステップS607では、左リールの図柄組合せ回転停止制御を行う。この左リールの図柄組合せ回転停止制御は、上述の役決定処理においてセットされた制御図柄と、ストップスイッチ26aが操作された順序(3個のストップスイッチ26a,26b,26cの中で何番目に操作されたか)と、ストップスイッチ26aの操作タイミング(操作が受け付けられたタイミング)と、他のリール(リール3bまたはリール3c)が既に停止していた場合にはそのリールにおいて停止表示された図柄に応じて、左リールにおいて停止表示させ得る図柄を停止表示させるように左リールの駆動を制御するものである。
この左リールの図柄組合せ回転停止制御は、左リールが回転停止したと判定されるまで(ステップS608)行われ、左リールが回転停止した場合には、ステップS617に進む。一方、上記ステップS605において、左リールの回転停止操作(ストップスイッチ26aの操作)が受け付けられていないと判定した場合には、ステップS609に進む。
このステップS609では、中リール(リール3b)の回転停止操作(ストップスイッチ26bの操作)が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ストップスイッチ26bの操作が受け付けられた場合(ストップスイッチ26bに係るリール停止信号に基づく立上りフラグ(図35参照)がONであった場合)には、ストップスイッチ26bの操作を受け付けたときの中リールの回転位置や中リールが回転停止する位置を示す中リール回転停止操作受付情報をサブへ送信し(ステップS610)、ステップS611に進む。
このステップS611では、中リールの図柄組合せ回転停止制御を行う。この中リールの図柄組合せ回転停止制御は、上述の役決定処理においてセットされた制御図柄と、ストップスイッチ26bが操作された順序(3個のストップスイッチ26a,26b,26cの中で何番目に操作されたか)と、ストップスイッチ26bの操作タイミング(操作が受け付けられたタイミング)と、他のリール(リール3aまたはリール3c)が既に停止していた場合にはそのリールにおいて停止表示された図柄に応じて、中リールにおいて停止表示させ得る図柄を停止表示させるように中リールの駆動を制御するものである。
この中リールの図柄組合せ回転停止制御は、中リールが回転停止したと判定されるまで(ステップS612)行われ、中リールが回転停止した場合には、ステップS617に進む。一方、上記ステップS609において、中リールの回転停止操作(ストップスイッチ26bの操作)が受け付けられていないと判定した場合には、ステップS613に進む。
このステップS613では、右リール(リール3c)の回転停止操作(ストップスイッチ26cの操作)が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ストップスイッチ26cの操作が受け付けられた場合(ストップスイッチ26cに係るリール停止信号に基づく立上りフラグ(図35参照)がONであった場合)には、ストップスイッチ26cの操作を受け付けたときの右リールの回転位置や右リールが回転停止する位置を示す右リール回転停止操作受付情報をサブへ送信し(ステップS614)、ステップS615に進む。
このステップS615では、右リールの図柄組合せ回転停止制御を行う。この右リールの図柄組合せ回転停止制御は、上述の役決定処理においてセットされた制御図柄と、ストップスイッチ26cが操作された順序(3個のストップスイッチ26a,26b,26cの中で何番目に操作されたか)と、ストップスイッチ26cの操作タイミング(操作が受け付けられたタイミング)と、他のリール(リール3aまたはリール3b)が既に停止していた場合にはそのリールにおいて停止表示された図柄に応じて、右リールにおいて停止表示させ得る図柄を停止表示させるように右リールの駆動を制御するものである。
この右リールの図柄組合せ回転停止制御は、右リールが回転停止したと判定されるまで(ステップS616)行われ、右リールが回転停止した場合には、ステップS617に進む。一方、上記ステップS613において、右リールの回転停止操作(ストップスイッチ26cの操作)が受け付けられていないと判定した場合には、ステップS618に進む。
上述のステップS608、ステップS612またはステップS616から移行するステップS617では、各々のリールが回転を停止したことを示すリール回転停止情報をサブへ送信し、ステップS618に進む。このステップS618では、全リールが回転停止したか否かを判定し、全リールが回転停止したと判定した場合には、リール回転停止制御処理を終了してリターンし、回転停止していないと判定した場合には、上記ステップS605に戻る。
なお、本実施形態では、特別役(BB役またはRB役)の当選が持ち越されたボーナス内部中において小役が当選した場合には、特別役よりも小役を成立させることを優先させる小役優先のリール回転停止制御処理が行われるようになっている。同様に、ボーナス内部中において再遊技役が当選した場合には、特別役よりも再遊技役を成立させることを優先させる再遊技役優先の回転停止制御処理が行われるようになっている。
《停止表示図柄判定処理》
リール回転停止制御処理を実行した後、図37に示すように、停止表示図柄判定処理を行う。この停止表示図柄判定処理では、図47に示すように、まず、停止表示図柄を確認する(ステップS71)。次に、停止表示された図柄により遊技役が成立している場合にはその成立役情報(何れの遊技役も成立していない場合にはそのことを示す情報)を、成立役情報記憶領域1183に格納する(ステップS72)。
次いで、停止表示図柄情報A(ステップS73)と停止表示図柄情報B(ステップS74)を、この順にサブ(副制御手段200)へ送信し、停止表示図柄判定処理を終了してリターンする。なお、停止表示図柄情報Aは、成立した遊技役が特別役なのか小役なのか再遊技役なのかを示す大まかな情報とし、停止表示図柄情報Bは、成立した遊技役をより
具体的に示す情報(例えば、RB役が成立したとか、高めベル小役(小役5)が成立したとか、スイカ揃いRP(再遊技役13)が成立したとかが分かる情報)とすることができるが、別の情報としても構わない。また、表示窓W内や有効ライン29上に停止表示された図柄組合せ(出目)の情報をサブへ送信するようにしてもよい。
《遊技メダル払出処理》
停止表示図柄判定処理を実行した後、図37に示すように、遊技メダル払出処理を行う。この遊技メダル払出処理では、図48に示すように、まず、払い出す遊技メダルの枚数(遊技メダルの払出しが無い場合には0枚)等を示す遊技メダル払出開始情報を、サブ(副制御手段200)へ送信する(ステップS81)。次に、遊技メダルの払出しがあるか否かを判定し(ステップS82)、払出しがない場合には、そのまま停止表示図柄判定処理を終了してリターンする。一方、払出しがある場合には、クレジット(貯留)された遊技メダルの枚数(クレジット数)がクレジットし得る最大数を示す上限値(例えば、50)未満であるか否かを判定する(ステップS83)。
ここで、クレジット数が上限値未満であった場合には、払い出す遊技媒体の枚数をクレジット数に加算して(ステップS84)、ステップS86に進み、クレジット数が上限値以上であった場合には、遊技メダルを払い出して(ステップS85)、ステップS86に進む。このステップS86では、遊技メダルの払出しが終了したか否かを判定し、払出しが終了していなかった場合には、上記ステップS82へ戻り、払出しが終了していた場合には、遊技メダルの払出しが終了したことを示す遊技メダル払出終了情報をサブ(副制御手段200)へ送信し(ステップS87)、停止表示図柄判定処理を終了してリターンする。
《遊技終了処理》
遊技メダル払出処理を実行した後、図37に示すように、遊技終了処理を行う。この遊技終了処理では、図49に示すように、まず、BB(BB役の成立により移行したボーナス)が今回の遊技において終了したか否かを判定し(ステップS901)、BBが今回の遊技において終了したと判定した場合には、BBが終了したことを示すBB終了情報をサブ(副制御手段200)へ送信し(ステップS902)、ステップS905に進む。一方、上記ステップS901において、BBが継続中またはBB中ではなかったと判定した場合には、RB(RB役の成立により移行したボーナス)が今回の遊技において終了したか否かを判定する(ステップS903)。ここで、RBが今回の遊技において終了したと判定した場合には、RBが終了したことを示すRB終了情報をサブへ送信して(ステップS904)ステップS905に進み、RBが継続中またはRB中ではなかったと判定した場合には、上記ステップS904の処理は行わずに、ステップS905に進む。
このステップS905では、メイン情報記憶手段118(図5参照)の小役・再遊技役決定情報記憶領域1182に記憶された情報をクリア(記憶されていない場合はその状態を維持)する。次に、メイン情報記憶手段118の成立役情報記憶領域1183に特別役(BB役またはRB役)の成立役情報が記憶されているか否かを判定し(ステップS906)、記憶されている場合には、特別役決定情報記憶領域1181の情報(役決定結果A1または役決定結果A2の情報)をクリアし(ステップS907)、ステップS908に進む。一方、成立役情報記憶領域1183に特別役の成立役情報が記憶されていない場合には、特別役決定情報記憶領域1181の情報のクリアは行わず、ステップS908に進む。なお、より詳細には、上記ステップS906の判定において、BB役の成立役情報が記憶されていた場合には、ステップS906とステップS907との間において、次の遊技からBBを開始させる処理が行われるとともにそのことを示す情報をサブ(副制御手段200)へ送信する処理が行われる。同様に、RB役の成立役情報が記憶されていた場合には、ステップS906とステップS907との間において、次の遊技からRBを開始さ
せる処理が行われるとともにそのことを示す情報をサブへ送信する処理が行われる。
このステップS908では、RT遊技状態の移行条件が充足されているか否かを判定する。現設定が非RT遊技状態の場合には上述の条件P,RまたはUが充足されているか否かを判定し、現設定がRT1遊技状態の場合には上述の条件QまたはUが充足されているか否かを判定する。また、現設定がRT2遊技状態の場合には上述の条件QまたはUが充足されているか否かを判定し、現設定がRT3遊技状態(ボーナス内部中)の場合には上述の条件Sが充足されているか否かを判定する。また、現設定がRT4遊技状態(ボーナス)の場合には上述の条件Tが充足されているか否かを判定し、現設定がRT5遊技状態の場合には上述の条件VまたはUが充足されているか否かを判定する。
ここで、何れかの移行条件が充足されていれば、その充足された移行条件に基づいてRT遊技状態の設定を変更し(ステップS909)、さらに、RT遊技状態記憶領域1184に記憶されていた設定変更前のRT遊技状態の情報を、設定変更前のRT遊技状態の情報に更新して(ステップS910)、ステップS911に進む。一方、何れの移行条件も充足されていなければ、上述のステップS909、ステップS910の処理は行わずに、ステップS911に進む。このステップS911では、成立役情報記憶領域1183に記憶された特別役(BB役またはRB役)の成立役情報または小役の成立役情報をクリア(記憶されていない場合はその状態を維持)する。そして、1回の遊技が終了したことを示す遊技終了情報をサブ(副制御手段200)へ送信し(ステップS912)、遊技終了処理を終了してリターンする。
なお、上述した遊技制御処理の実行期間中において、ブロッカ48は、以下のようにON・OFF制御される。まず、一の遊技期間における開始操作受付処理において、スタートレバー25が操作されたと判定された時点(図43参照)から、次の遊技期間における遊技開始準備処理が終了する時点までは、遊技が行われている期間として、ブロッカ48はOFF状態(遊技メダル受入不可状態)とされる。一方、遊技開始準備処理が終了した時点から、次の開始操作受付処理においてスタートレバー25が操作されたと判定される時点まで(自動ベット実行時機制御処理の実行期間を含む)は、遊技が行われていない期間として、遊技メダルのクレジット数が上限値(最大クレジット許容数)に達していない限り、再遊技状態であるか否かに関わらず、ブロッカ48は基本的にON状態(遊技メダル受入可能状態)とされる。
遊技メダルのクレジット数が上限値に達している場合のON・OFF制御は、再遊技状態であるか否かによって異なる。すなわち、遊技開始準備処理の次に行われるベット管理処理のステップS201(図39参照)において、再遊技状態であると判定された場合には、遊技メダルのクレジット数が上限値に達していれば、ベット数に関係なく、ブロッカ48はOFF状態とされる。一方、ベット管理処理のステップS201において、再遊技状態ではないと判定された場合には、遊技メダルのクレジット数が上限値に達していても、ベット数が上限値(最大ベット許容数)に達していない限り、開始操作受付処理においてスタートレバー25が操作されたと判定される時点まで、ブロッカ48は継続してON状態とされる。
すなわち、再遊技状態でない場合には、ベット数とクレジット数の合計数が、ベット数の上限値とクレジット数の上限値との合計値(例えば、3+50=53)に達していなければ、ブロッカ48は継続してON状態とされる。ただし、設定値の表示開始要求(図39のステップS203参照)があった場合には、その時点から、設定値の表示を終了する時点まで、また、精算操作が受け付けられた場合には、その時点から、精算処理が終了する時点まで、ブロッカ48はOFF状態とされる。
<副制御電源断処理>
次に、副制御手段200により実行される副制御電源断処理について説明する。この副制御電源断処理は、副制御手段200への電力の供給が停止されたとき(電源断時)や、主制御手段100における上述の主制御電源断処理が終了したことまたは開始されたことを受けて行われる処理であり、図50に示すように、まず、制御状態を示す副制御情報を保存する(ステップE1)。具体的には、レジスタの退避やスタックポインタの保存、割込み状態の保存等を行う。次いで、演出情報の保存(ステップE2)、具体的には、サブ情報記憶手段208の各記憶領域に記憶されている、RT遊技状態等に関する遊技情報やATの設定に関する情報、アシスト可能回数に関する情報の保存、チェックサムのセットを行い、電源断となるまでその状態で待機する。
<副制御電源投入処理>
副制御手段200における電源投入処理は、副制御手段200への電力の供給が開始されたとき(電源投入時)に、主制御手段100における上述の主制御電源投入処理に先立って行われる処理であり、図51に示すように、まず、電源断復帰の準備を行う(ステップF1)。具体的には、仮スタックポインタのセットやチェックサムの算出、チェック等を行い、電源復帰の処理が行えるようにする。次いで、主制御手段100からの設定変更情報を受信したか否かを判定し(ステップF2)、受信した場合には、副制御設定変更処理に移行する。
一方、設定変更情報を受信していない場合には、電源断時に保存された副制御情報を復帰させる(ステップF3)。具体的には、スタックポインタの復帰や割込みの起動を行い、電源断時の制御状態に復帰させる。次に、電源断時に保存された演出情報の復帰(ステップF4)、具体的には、電源断時にサブ情報記憶手段208の各記憶領域に記憶されていた、RT遊技状態等に関する遊技情報やATの設定に関する情報、アシスト可能回数に関する情報を復帰させる。
<副制御設定変更処理>
上述の副制御電源投入処理におけるステップF2から移行する、副制御手段200における設定変更処理では、図52に示すように、まず、電源断時に保存された副制御情報を初期化する(ステップG1)。具体的には、スタックポインタの初期化や割込みの初期化を行う。次に、電源断時に保存された演出情報を初期化する(ステップG2)。具体的には、サブ情報記憶手段204の各記憶領域に記憶されていた、RT遊技状態等に関する遊技情報やATの設定に関する情報、アシスト可能回数に関する情報を初期化してクリアする。
次いで、主制御手段100からの設定変更後の遊技情報を受信するまでその状態で待機し(ステップG3)、受信した場合には、設定変更後の遊技情報をサブ情報記憶手段204の遊技情報記憶領域2041に格納し(ステップG4)、副制御設定変更処理を終了する。
<バックランプ演出処理>
バックランプ演出処理では、図53に示すように、主制御手段100から送信される停止表示図柄情報を受信するまでその状態で待機する(ステップH1)。受信した場合には、特別役(BB役またはRB役)、小役(小役1〜21の何れか)及び通常RP(再遊技役1)の何れかの遊技役が成立したか否かを判定し(ステップH2)、何れかの遊技役が成立していた場合には、上述のバックランプ演出Aを開始して(ステップH3)、ステップH9に進む。一方、上記ステップH2の判定において、特別役、小役及び通常RPの何れの遊技役も成立していなかった場合には、ベルRP(再遊技役2〜6の何れか)、赤7揃いRP(再遊技役7)及びスイカ揃いRP(再遊技役13)の何れかの遊技役が成立し
たか否かを判定する(ステップH4)。
ここで、何れかの遊技役が成立していた場合には、上述のエピソード演出を実行中であるか否かを判定し(ステップH5)、実行中ではない場合には、上述のバックランプ演出Bを開始して(ステップH6)、ステップH9に進む。一方、上記ステップH5の判定において、エピソード演出を実行中である場合には、バックランプ演出Bを開始せずバックランプ演出処理を終了する。また、上記ステップH4の判定において、ベルRP、赤7揃いRP及びスイカ揃いRPの何れの遊技役も成立していなかった場合には、チャンスRP(再遊技役18〜21の何れか)が成立したか否かを判定する(ステップH7)。ここで、チャンスRPが成立していた場合には、上述のバックランプ演出Cを開始して(ステップH8)ステップH9に進み、チャンスRPが成立していない場合には、バックランプ演出Cを開始せず、バックランプ演出処理を終了する。
また、上記ステップH9では、主制御手段100から送信される自動ベット実行情報、遊技メダル投入情報またはキャンセル操作情報(バックランプ演出Aの場合には、自動ベット実行情報または遊技メダル投入情報、バックランプ演出Bまたはバックランプ演出Cの場合には、キャンセル操作情報(自動ベット処理凍結期間が設定された場合)または自動ベット実行情報(自動ベット処理凍結期間が設定されなかった場合))を受信するまで、その状態で待機し、受信した場合には、バックランプ演出(バックランプ演出A〜Cの何れか)を終了させ、バックランプ演出処理を終了する。
<音声出力演出処理>
音声出力演出処理では、図54に示すように、主制御手段100から送信される停止表示図柄情報を受信するまでその状態で待機する(ステップJ1)。受信した場合には、小役(小役1〜21の何れか)が成立したか否かを判定し(ステップJ2)、小役が成立していた場合には、主制御手段100から送信される遊技メダル払出開始情報を受信するまでその状態で待機し(ステップJ3)。受信した場合には、上述の払出時払出音を出力する(ステップJ4)。次いで、主制御手段100から送信される遊技メダル投入情報を受信するまでその状態で待機し(ステップJ5)、受信した場合には、上述のベット時投入音を出力し(ステップJ6)、音声出力演出処理を終了する。
一方、上記ステップJ2の判定において、小役が成立していなかった場合には、赤7RP(再遊技役7〜12の何れか)、スイカ外しRP(再遊技役14〜17の何れか)及びチャンスRP(再遊技役18〜21の何れか)の何れかの遊技役が成立したか否かを判定する(ステップJ7)。ここで、何れかの遊技役が成立していた場合には、ステップJ10に進み、何れの遊技役も成立していなかった場合には、次に、ベルRP(再遊技役2〜6の何れか)及びスイカ揃いRP(再遊技役13)の何れかの遊技役が成立したか否かを判定する(ステップJ8)。ここで、ベルRP及びスイカ揃いRPの何れかの遊技役が成立していた場合には、上述の架空払出音を出力し(ステップJ9)、ステップJ10に進む。
このステップJ10では、主制御手段100から送信される自動ベット実行情報を受信したか否かを判定し、受信した場合には、上述の自動投入音を出力し(ステップJ17)、音声出力演出処理を終了する。一方、自動ベット実行情報を受信しなかった場合には、主制御手段100から送信されるキャンセル操作情報を受信したか否かを判定し(ステップJ11)、受信しなかった場合には上記ステップJ10に戻り、受信した場合には、キャンセル操作がベット操作(メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)であるか否かを判定する(ステップJ12)。ここで、キャンセル操作がベット操作であった場合には、上述のベット操作キャンセル時投入音を出力し(ステップJ13)、音声出力演出処理を終了する。
一方、上記ステップJ8の判定において、ベルRP及びスイカ揃いRPの何れの遊技役も成立していなかった場合には、通常RP(再遊技役1)が成立したか否かを判定する(ステップJ14)。ここで、通常RPが成立していなかった場合には、上記ステップJ5に進み、通常RPが成立していた場合には、上述のリプレイ成立音を出力して(ステップJ15)、ステップJ16に進む。このステップJ16では、主制御手段100から送信される自動ベット実行情報を受信するまでその状態で待機し、受信した場合には、上述の自動投入音を出力し(ステップJ17)、音声出力演出処理を終了する。
<要求演出処理>
要求演出処理では、図55に示すように、主制御手段100から送信されるキャンセル操作を受信するまでその状態で待機し(ステップK1)、受信した場合には、キャンセル操作がスタートレバー操作(スタートレバー25の傾動操作)であるか否かを判定する(ステップK2)。ここで、キャンセル操作がスタートレバー操作であった場合には、上述の再スタート要求演出を開始し(ステップK3)、主制御手段100から送信されるスタートレバー操作受付情報を受信するまでその状態で待機し(ステップK4)、受信した場合には、再スタート要求演出を終了させ(ステップK5)、要求演出処理を終了する。なお、上記ステップK2においてキャンセル操作がスタートレバー操作であると判定された後、所定時間経過した後に再スタート要求演出を開始するようにしてもよい。
一方、上記ステップK2の判定において、キャンセル操作がスタートレバー操作ではなかった場合には、キャンセル操作が精算操作(貯留メダル精算スイッチ24の押圧操作)であるか否かを判定する(ステップK6)。ここで、キャンセル操作が精算操作であった場合には、上述の再遊技実行要求演出を開始し(ステップK7)、主制御手段100から送信されるスタートレバー操作受付情報を受信するまでその状態で待機し(ステップK8)、受信した場合には、再遊技実行要求演出を終了させ(ステップK9)、要求演出処理を終了する。なお、上記ステップK6の判定において、キャンセル操作が精算操作ではなかった場合には、再スタート要求演出及び再遊技実行要求演出は行わず、要求演出処理を終了する。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態に係るスロットマシンの構成について、主に図56〜図58を参照しながら説明する。本実施形態のスロットマシンは、上述した第1実施形態のものと外観や主要部の構成等が共通しており、これらの共通部分については説明を省略する。また、主要な制御処理の流れについても、役決定処理(図58参照)を除いては第1実施形態のものと略共通している。第1実施形態との主な相違点は、第2の自動ベット処理凍結期間においてキャンセル操作としてスタートレバー操作(スタートレバー25の傾動操作)が行われた場合の、キャンセル時機及び役決定開始時機(特に、役決定開始時機)の導出の仕組みにある。
本実施形態においては、スタートレバー25が操作されると、このスタートレバー25の操作状態(操作中であるか非操作中であるか)を示すスタート信号が生成されるとともに、このスタート信号よりも既定の時間遅延した、同じくスタートレバー25の操作状態を示す遅延信号が生成され、これらのスタート信号及び操作信号出力手段95から出力されるようになっている。スタート信号及び遅延信号を生成するための具体的な構成については、後述する。
<キャンセル時機及び役決定開始時機の導出>
上述したように、本実施形態においては、スタートレバー25が操作されると、このスタートレバー25の操作状態を示すスタート信号が生成されるとともに、このスタート信
号よりも既定の時間遅延した、同じくスタートレバー25の操作状態を示す遅延信号が生成されるようになっている。そして、第2の自動ベット処理凍結期間においてキャンセル操作としてスタートレバー25が操作された場合には、スタート信号に基づいてキャンセル時機が導出され、遅延信号に基づいて役決定開始時機が導出されるように構成されている。また、スタート信号に基づいてキャンセル時機が導出された時点で第2の自動ベット処理凍結期間が終了され、遅延信号に基づいて役決定開始時機が導出された時点で、役決定処理が開始(乱数がラッチ)されるようになっている。すなわち、本実施形態では、第2の自動ベット処理凍結期間においてスタートレバー25の操作をキャンセル操作として有効に受け付けた場合には、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後にスタートレバー25の操作を再び受け付けることなく、遊技(役決定処理)を開始するように構成されている。
以下、自動ベット処理凍結期間が設定された場合に、スタート信号及び遅延信号を生成して、キャンセル時機及び役決定開始時機を導出するための具体的な態様について、図56及び図57を参照しながら説明する。まず、図56を参照して、スタート信号及び遅延信号の生成と、役決定処理に用いる乱数の取得(ラッチ及び読込み)を行うための具体的な構成の一例について説明する。
図56に示す電子回路は、スタート信号及び遅延信号の生成と役決定処理で用いる乱数の生成、ラッチ及び読込みを行うためのものであり、スタート信号生成部310、遅延信号生成部320、入力回路部330、乱数クロック発生部340、クロックカウント部350、乱数ラッチ信号出力部360、カウント値記憶部370及びクロック監視回路部380を備えている。
上記スタート信号生成部310は、スタート信号を生成するものであり、スイッチ回路入力端子部311とチャタリング除去回路部312とを備えてなる。スイッチ回路入力端子部311は、スタートレバー25(図1参照)の操作状態に応じて出力される、スタートレバー25が操作中の場合にはハイレベル、非操作中の場合にはローレベルとなるスタート信号が、このスイッチ回路入力端子部311を介してチャタリング除去回路部312に入力されるように構成されている。チャタリング除去回路部312は、抵抗(R1,R2)及びコンデンサ(C1)からなり、スイッチ回路入力端子部311から入力されたスタート信号のチャタリングを除去して出力するように構成されている。
上記遅延信号生成部320は、遅延信号を生成するものであり、抵抗(R3)及びコンデンサ(C2)からなる遅延回路(おおよその遅延時間T=0.7CR(秒))により構成されている。この遅延信号生成部320は、スタート信号生成部310から出力されたスタート信号に基づき、このスタート信号から既定の時間(例えば、45ミリ秒)遅れた遅延信号を生成するようになっている。
上記入力回路部330は、スタート信号生成部310からのスタート信号及び遅延信号生成部320からの遅延信号が入力される部分で、バッファ用のIC(IC9,IC10)等により構成される。また、この入力回路部330には、クロック監視回路部380からの出力信号が入力されるようになっている。
スタート信号生成部310からのスタート信号は、入力回路部330のIC9の2A端子に入力され、IC9の2Y端子から反転されて出力される。上記遅延信号は、IC9の2Y端子から反転されて出力されるスタート信号を分岐し、その分岐された一方のスタート信号を、遅延信号生成部320の遅延回路を通過させることにより生成される。生成された遅延信号は、入力回路部330に入力される前に分岐され、分岐された一方の遅延信号は、入力回路部330のIC9の1A端子に入力され、他方の遅延信号は、乱数ラッチ
用の信号として乱数ラッチ信号出力部360により同期処理が行われてカウント値記憶部370に入力される(詳細は後述する)。
なお、本実施形態では、スタート信号を一旦バッファ用のIC(IC9)を介して遅延信号生成部320に入力する構成を採用している。このため、厳密には、遅延回路による遅延時間とバッファICの入出力遅延時間(数マイクロ秒)の2段構成により遅延信号の遅延時間が設定されることになるが、第1の処理開始時機が導出される信号としての、バッファICが出力した信号(スタート信号)を基礎として遅延信号が生成される形態となることから、回路(スタート信号及び遅延信号)の信頼性が高くなるという利点もある。
分岐された他方のスタート信号は、IC10のA2端子に入力される。また、分岐された他方の遅延信号は、IC9の1A端子に入力され、IC9の1Y端子から反転されて出力されてIC10のA1端子に入力される。IC10におけるG1端子には、スタート信号及び遅延信号の検出のために実行されるプログラムに基づいてメインCPU61(図2参照)のタイマ割込み処理内で実行されるRD0ポートの入力信号状態を読み取るための読込要求信号(以下、単に「読込信号」とも称する)が入力され、この読込信号に応じて、スタート信号及び遅延信号がIC10のY2端子及びY1端子をそれぞれ介してデータバスを経由してメインCPU61へと出力されるようになっている。なお、本実施形態では、スタート信号及び遅延信号の読込みは、予め設定された一定の時間(例えば、1.5ミリ秒)毎に実施されるタイマ割込処理によって行われ、読込みが行われる毎にスタート信号及び遅延信号の信号レベル(ハイレベルかローレベルか)の検出がメインCPU61により行われるようになっている。
上記乱数クロック発生部340は、乱数クロック発生回路341(OSC1)と乱数クロック反転回路342(IC11A)とを備えてなる。乱数クロック発生回路341は、乱数カウント用のクロックを発生させるためのもので、発生したクロックを出力するクロック出力部(OUT)を備えている。この乱数クロック発生回路341は、例えば、7.15909MHzのクロックを発生する水晶発振器により構成される。
乱数クロック反転回路342は、上記乱数クロック発生回路341から出力されるクロックを反転させ、これを反転クロックとして、乱数ラッチ信号出力部360へ出力するものである。具体的には、乱数クロック反転回路342の1Q端子から出力される信号を反転した信号を反転信号として、反転クロック出力部である1Q反転端子から出力するもので、クロックの立ち上がりエッジは反転クロックの立ち下がりエッジに、クロックの立ち下がりエッジは反転クロックの立ち上がりエッジにそれぞれ相当する。なお、この乱数クロック反転回路342は、NOTゲートなどのICを用いて構成してもよい。
上記クロックカウント部350は、クロックを入力する乱数クロック入力部(CK)と、計数したカウント値が出力されるカウント出力部(QA〜QD)をそれぞれ有している4ビットのインクリメントカウンタを4個(IC1からIC4まで)カスケード接続した回路で構成され、乱数クロック発生部340により発生したクロックの立ち上がりエッジで加算し、その加算結果を出力するようになっている。
乱数クロック発生部340からのクロックの入力により、まず、IC1において、4桁分の値(例えば、「0001」や「0011」)がカウントされる。「1111」までカウントされて、4桁分の値のカウントが終了すると、その都度、桁上がり信号がIC1のCO端子からIC2のENT端子へ出力される。IC2がカウントを開始するには、IC1からの当該桁上がり信号の入力が必要である。すなわち、IC2においては、この桁上がり信号と乱数クロック発生部340からのクロック(CK端子に入力される)とが同時に入力されたときにカウントが実行される。
同様に、IC2において、4桁分の値(例えば、「0001」や「0011」)が「1111」までカウントされると、その都度、桁上がり信号がIC2のCO端子からIC3のENT端子へ出力される。IC3がカウントを開始するには、IC2からの当該桁上がり信号の入力が必要である。すなわち、IC3においては、この桁上がり信号と乱数クロック発生部340からのクロック(CK端子に入力される)とが同時に入力されたときにカウントが実行される。
また、同様に、IC3において、4桁分の値(例えば、「0001」や「0011」)が「1111」までカウントされると、その都度、桁上がり信号がIC3のCO端子からIC4のENT端子へ出力される。IC4がカウントを開始するには、IC3からの当該桁上がり信号の入力が必要である。すなわち、IC4においては、この桁上がり信号と乱数クロック発生部340からのクロック(CK端子に入力される)とが同時に入力されたときにカウントが実行される。
以上のようにして、クロックカウント部350により、16ビットの2進数が生成されることとなっている。すなわち、16桁の2進数のうち、IC1が最下位の4桁、IC2がその上の4桁、IC3がさらにその上の4桁及びIC4が最上位の4桁をそれぞれ担当している。
上記4つのIC1〜IC4により加算されているカウントは、各々のカウント出力部(QA、QB、QC及びQD端子)を経てカウント値記憶部370へそれぞれ出力されて記憶される。なお、本実施形態では、クロックカウント回路として加算式のインクリメントカウンタを使用しているが、減算式のデクリメントカウンタを使用することとしてもよい。また、本実施形態においては16ビットの乱数(4ビット×4)を生成することとしているが、このビット数は16ビットに限らず適宜変更することとしてもよい。
上記乱数ラッチ信号出力部360は、IC11Bにより構成される。このIC11Bには、乱数クロック反転回路342(IC11A)からの反転クロックが反転クロック入力部(2CK)を経て入力される。これとともに、遅延信号生成部320からの遅延信号が信号入力部(2D)に入力される。そして、乱数ラッチ信号出力部360は、この信号入力部(2D)を経て遅延信号が入力されたときは、この遅延信号の立ち上がりエッジを、反転クロック入力部(2CK)から入力される反転クロックの立ち上がりエッジと同期するように遅延させ、ラッチ信号としてラッチ信号出力部(2Q)を経てカウント値記憶部370(IC5およびIC6)へ出力する。
上記カウント値記憶部370は、クロックカウント部350によりカウントされたカウント値を、乱数ラッチ信号出力部360からのラッチ信号に基づいて(遅延信号生成部320からの遅延信号を受けて、乱数ラッチ信号出力部360からラッチ信号が出力されたときに)記憶するものであり、8ビットのIC2個からなるレジスタ部(IC5及びIC6)と、8ビットのIC2個からなるバッファ部(IC7及びIC8)とから構成される。
カウント値記憶部370のレジスタ部のうち、IC5には、クロックカウント部350のIC1からの4桁のカウント値がD1端子からD4端子までを介して入力され、また、IC2からの4桁のカウント値がD5端子からD8端子までを介して入力される。すなわち、IC5のD1端子〜D8端子まではカウント入力部として機能し、IC5には、これらを通じて16ビットの2進数のカウント値のうち下8桁が入力される。
カウント値記憶部370のレジスタ部のうち、IC6には、クロックカウント部350
のIC3からの4桁のカウント値がD1端子からD4端子までを介して入力され、また、IC4からの4桁のカウント値がD5端子からD8端子までを介して入力される。すなわち、IC6のD1端子〜D8端子まではカウント入力部として機能し、IC6には、これらを通じて16ビットの2進数のカウント値のうち上8桁が入力される。
カウント値記憶部370のレジスタ部(IC5及びIC6)におけるCLOCK端子には、乱数ラッチ信号出力部360からのラッチ信号が入力される。すなわち、これらのCLOCK端子は、ラッチ信号入力部として機能しており、ラッチ信号入力部から入力されるラッチ信号がハイレベルとなった立ち上がりエッジの時点でクロックカウント部350のIC1〜IC4から出力されるカウント値が、レジスタ部に記憶されることとなる。
カウント値記憶部370のバッファ部(IC7及びIC8)における各G1端子には、乱数取得のために実行されるプログラムに基づいてメインCPU61(図2参照)から同期して出力される読込信号(RD1,RD2)が入力され、この読込信号に応じて、カウント値記憶部370に記憶された16桁からなる1つのカウント値がメインCPU61へ出力される。すなわち、この読込信号入力部から入力される読込信号がハイレベルからローレベルに移行する立ち下がりエッジの時点で、レジスタ部(IC5およびIC6)に記憶されている乱数が、Y1端子〜Y8端子をそれぞれ介してCPUデータバスへ出力されるようになっている。
上記クロック監視回路部380は、乱数クロック発生部340の異常動作を監視するためのものであり、コンデンサC3及びC4と、ダイオードD1及びD2と、トランジスタTR1等とから構成される。そして、コンデンサC3は、カップリングコンデンサとして乱数クロック反転回路342(IC11A)の1Q端子に接続され、トランジスタTR1のコレクタ側は、入力回路部330の3A端子に接続されている。また、トランジスタTR1のコレクタ側は、抵抗R4を介して電源の正極側にも接続されている。なお、ダイオードD1及び抵抗R5はいずれも、ダイオードD1のカソード側を常に正電位に保持するためのものである。
コンデンサC3は、乱数クロック発生部340からの周期的なパルス信号(クロック信号)をクロック監視回路部380側に通過させる役割を有している。このため、乱数クロック発生部340に生じた何らかの不具合によりクロックカウント部350が動作停止(パルス発振停止)すると、乱数クロック発生部340からは時間変化のない一定のハイレベルもしくはローレベルの信号(直流信号)が出力されることになり、クロック監視回路部380の側には乱数クロック発生部340からの出力信号が伝送されなくなる。すなわち、乱数クロック発生部340の動作状況に応じて、クロック監視回路部380の側に入力される入力信号が変化する。
クロック監視回路部380内には、乱数クロック発生部340から入力されるパルス信号を平滑化して常に所定以上の電圧(例えば5V以上)を出力するための、コンデンサC3側をアノードにして接続されたダイオードD2と、当該ダイオードD2のカソードとアース間に接続された平滑コンデンサC4等とから構成された平滑回路部が配されている。ダイオードD2は、そのカソード側を常に正電位に保持するためのものである。また、平滑コンデンサC4は、ダイオードD2を通過したパルス信号を平滑化して常に所定以上の電圧を出力し、この出力電圧がベース電圧としてトランジスタTR1に印加される。
トランジスタTR1のコレクタ側は、入力回路部330のIC9の3A端子に接続され、また上述したように、この入力回路部330への回路から分岐する分岐線が抵抗R4を介して電源の正極側に接続されている。乱数クロック発生部340が正常にパルス信号を発振している状態では、平滑回路部により平滑化された所定以上の出力電圧がトランジス
タTR1にベース電圧として印加される。トランジスタTR1に所定のベース電圧(例えば5V)が印加されると、トランジスタTR1のコレクタ側からエミッタ側(アース側)に向かってコレクタ電流が流れる。
このコレクタ電流は、電源から供給されるものであり、電源からトランジスタTR1のコレクタ側に電流が流れるときは、入力回路部330(IC9)の側に向けて電流は流れない。このとき、IC9からメインCPU61に向けて乱数クロック発生部340の異常動作を示す異常信号は出力されない。
一方、乱数クロック発生部340に異常動作が生じてパルス信号の発振停止の状態では、平滑回路部からトランジスタTR1に電圧が印加されず、ベース電圧はゼロであるので(所定値以下であるので)コレクタ電流は流れない。このため、電源からは入力回路部330(IC9)の側に向けて電流が流れる。そして、IC9に電流が流れると、IC9からはメインCPU61に向けて異常信号が出力される。
このようにトランジスタTR1は、電源から供給される電流をクロック監視回路部380の側へ流すか、あるいはこの電流を遮断する、スイッチとしての役割を有し、パルス信号の発振停止により、電源からIC9の側に電流が流れたときには、IC9からCPUデータバスを介した異常信号をメインCPU61に出力することで、メインCPU61が乱数クロック発生部340の異常動作を判断することができる。
次に、図57を参照して、スタート信号及び遅延信号に基づくキャンセル時機及び役決定開始時機の導出について説明する。
図57に示すタイミングチャートは、スタート信号及び遅延信号の信号レベルが切り替わるタイミングと、メインCPU61(図2参照)によって行われる制御処理のタイミングを示すものである。先述したように本実施形態では、スタート信号及び遅延信号の読込み(信号レベルの検出)が一定の時間(例えば、1.5ミリ秒)毎に実施されるタイマ割込処理によって行われるようになっている。図57では、このタイマ割込処理のタイミングを、時間軸上に並ぶ短い矢線で示している。
また、図57において、スタート信号及び遅延信号の信号レベルに対応した数値「0」は、スタートレバー25(図1参照)の操作が行われていない状態(非操作中)にあることを示し、数値「1」は、スタートレバー25の操作が行われている状態(操作中)にあることを示しているが、実際のスタート信号及び遅延信号の信号レベル(ハイレベル(5V)かローレベル(0V)か)に対応しているとは限らない。例えば、実際にメインCPU61が信号レベルを検出する段階においては、その段階におけるスタート信号や遅延信号のハイレベルがスタートレバー25のオフ状態に対応し、ローレベルがスタートレバー25のオン状態に対応している場合もある。以下の説明において、スタート信号及び遅延信号の信号レベルに関し、「レベル0」というときは、スタートレバー25の操作が行われていない状態にあることを意味し、「レベル1」というときは、スタートレバー25の操作が行われている状態にあることを意味するものとする。
先にも述べたように本実施形態では、スタート信号と、このスタート信号から既定の時間(図57では「T12」で示す)遅れた遅延信号が生成される。スタート信号及び遅延信号の信号レベルは、タイマ割込処理が実施される毎に検出される。
本実施形態では、タイマ割込処理において、スタート信号の信号レベルが「0」から「1」に切り替わったと認識された時点(図57において「P1」が示す時点)で(実際には、図35に示すように、信号レベルに対応したレベルデータがセットされ、このレベル
データに基づき、スタート信号の信号レベルが認識される。以下の説明において同じ)、そのことを示す、スタート信号の立上りフラグがON(セット)される。また、第2の自動ベット処理凍結期間設定処理(図42参照)において、このスタート信号の立上りフラグがONであると認識された時点(図57では、「キャンセル操作判定」と表示した矢線で示す時点)がキャンセル時機とされ、この時点で、第2の自動ベット処理凍結期間が終了されるとともに、キャンセル操作が行われたこと示すキャンセル操作情報が、主制御手段100から副制御手段200に送信されるようになっている。
なお、ONされたスタート信号の立上りフラグは、キャンセル信号として扱われたスタート信号の信号レベルが、次のタイマ割込処理において、「1」のままであると認識された時点でOFF(クリア)される。
一方、遅延信号は、上述したように、図56に示す乱数ラッチ信号出力部360にも入力されており、この遅延信号の信号レベルが「0」から「1」に切り替わった時点で、乱数ラッチ信号出力部360からラッチ信号が出力され、1つの乱数がラッチされる。すなわち、本実施形態では、遅延信号の信号レベルが「0」から「1」に切り替わった時点が役決定開始時機とされ、実質的にはここから役決定処理が開始される。
また、タイマ割込処理において、遅延信号の信号レベルが「0」から「1」に切り替わったと認識された時点(図57において「P2」が示す時点)で、そのことを示す、遅延信号の立上りフラグがON(セット)され、開始操作受付処理(図43参照)において、この遅延信号の立上りフラグがONであると認識された時点(図57では、「スタートレバー操作受付判定」と表示した矢線で示す時点)で、乱数の読込みが行われる。
なお、ONされた遅延信号の立上りフラグは、スタート信号の立上りフラグと同様に、次のタイマ割込処理において、遅延信号の信号レベルが「1」のままであると認識された時点でOFF(クリア)される。
キャンセル時機から役決定開始時機までの時間(図57では「T11」で示す)は、キャンセル時機の導出により第2の自動ベット処理凍結期間が終了される時点から自動ベット処理が実行される時点までの時間(図57では「T13」で示す)よりも長く設定される。また、スタート信号と遅延信号との間の遅延時間(上記既定の時間T12)は、タイマ割込処理の実施間隔を考慮して、上記時間T11よりも長くなるように設定されることが好ましい。
以下、本実施形態における主要な制御処理のうち、主に第1実施形態のものと相違する役決定処理について、図58を参照しながら説明する。なお、主制御手段100による主制御電源断処理、主制御電源投入処理及び主制御設定変更処理と、副制御手段200による副制御電源断処理、副制御電源投入処理、副制御設定変更処理、バックランプ演出処理、音声出力処理及び要求演出処理は、第1実施形態のものと同じであるので、説明は省略する。また、主制御手段100による遊技制御処理についても、役決定準備処理を除く他の処理は、第1実施形態のものと同じであるので、説明は省略する。
《役決定処理》
本実施形態では、上述したように、開始操作受付処理(図43参照)におけるスタートレバー25の操作受付判定は、遅延信号の立上りフラグがONと認識された時点で、スタートレバー25の操作が受け付けられたと判定されるようになっており、その時点(スタートレバー操作受付判定時点)では、既に、図56に示す回路により遅延信号に基づいて乱数がラッチされている(図57参照)。このため、本実施形態の役決定処理は、図58に示すように、ラッチされた乱数の読込み(ステップS451)から開始される。
ラッチ乱数の読込み後の処理の流れは、上述の第1実施形態の役決定処理と同じである。すなわち、役決定結果の選出(ステップS452)、選出された役決定結果情報の格納(ステップS453)、制御図柄のセット(ステップS454)及び役決定結果情報のサブ(副制御手段200)への送信(ステップS455)を、この順で行い、役決定処理を終了する。
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態に係るスロットマシンの構成について、主に図59〜図63を参照しながら説明する。本実施形態のスロットマシンは、上述した第1実施形態及び第2実施形態のものと外観や主要部の構成等が共通しており、これらの共通部分については説明を省略する。また、主要な制御処理の流れについても、ベット管理処理中の第2の自動ベット処理凍結期間設定処理(図62参照)及び役決定処理(図63参照)を除いては第1実施形態及び第2実施形態のものと略共通している。第1実施形態及び第2実施形態との主な相違点は、第2の自動ベット処理凍結期間においてキャンセル操作としてスタートレバー操作(スタートレバー25の傾動操作)が行われた場合の、キャンセル時機及び役決定開始時機(特に、役決定開始時機)の導出の仕組みにある。
<機能ブロックの説明>
本実施形態に係るスロットマシンは、機能的な観点から説明すれば、図59に示すように、主制御手段100が役決定処理開始禁止手段112を備えている点が第1実施形態及び第2実施形態のものとは相違している。また、遊技操作処理時機導出手段106によるキャンセル時機及び役決定開始時機の導出の仕組みが第1実施形態のものとは相違している。
すなわち、本実施形態においては、スタートレバー25が操作されると、このスタートレバー25の操作状態(操作中であるか非操作中であるか)を示すスタート信号が生成され、このスタート信号が操作信号出力手段95から出力されるようになっている(上述の第2実施形態では生成された遅延信号は生成されない)。本実施形態の遊技操作処理時機導出手段106は、第2の自動ベット処理凍結期間においてキャンセル信号としてスタート信号が出力された場合には、そのスタート信号に基づいて、キャンセル時機及び役決定開始時機を導出するように構成されている。
上記役決定処理開始禁止手段112は、遊技操作処理時機導出手段106により導出されたキャンセル時機と役決定開始時機との間の時間が、予め想定された規定時間未満であった場合に、第2の自動ベット処理凍結期間が終了した時点から上記規定時間が経過するまで、役決定手段101による役決定処理が開始されることを禁止するものである。
<キャンセル時機及び役決定開始時機の導出>
上述したように、本実施形態においては、スタートレバー25が操作されると、このスタートレバー25の操作状態を示すスタート信号が生成されるようになっている。そして、第2の自動ベット処理凍結期間においてキャンセル操作としてスタートレバー25が操作された場合には、このスタート信号に基づいてキャンセル時機及び役決定開始時機が導出されるようになっている。また、キャンセル時機が導出された時点で第2の自動ベット処理凍結期間が終了され、役決定開始時機が導出された時点で、役決定処理が開始(乱数がラッチ)されるようになっている。すなわち、本実施形態では、上述の第2実施形態と同じく、第2の自動ベット処理凍結期間においてスタートレバー25の操作をキャンセル操作として有効に受け付けた場合には、第2の自動ベット処理凍結期間の終了後にスタートレバー25の操作を再び受け付けることなく、遊技(役決定処理)を開始するように構成されている。
以下、スタート信号を生成して、キャンセル時機及び役決定開始時機を導出するための具体的な態様について、図60及び図61を参照しながら説明する。まず、図60を参照して、スタート信号の生成と、役決定処理に用いる乱数の取得(ラッチ及び読込み)を行うための具体的な構成の一例について説明する。
図60に示す電子回路は、スタート信号の生成と役決定処理で用いる乱数の生成、ラッチ及び読込みを行うためのものであり、スタート信号生成部310、入力回路部330、乱数クロック発生部340、クロックカウント部350、乱数ラッチ信号出力部360A、カウント値記憶部370及びクロック監視回路部380を備えている。
図56に示す第2実施形態のものとの相違点は、遅延信号生成部320を備えていない点と、乱数ラッチ信号出力部360AがIC11Bとバッファ部のIC12とを備えてなる点と、クロック監視回路部380のトランジスタTR1のコレクタ側が、入力回路部330の2A端子に接続されている点であり、他の構成は、図56に示すものと略共通している。なお、クロック監視回路部380に関しては、図56では、コンデンサがC3,C4、抵抗がR4,R5と記載されていたものが、図60では、同じ位置のコンデンサがC2,C3、抵抗がR4,R5と記載されているが、これらは表記が異なるだけであり、機能は共通している。
図60に示すスタート信号生成部310からのスタート信号は、入力回路部330のIC9の1A端子に入力され、IC9の1Y端子から反転されて出力されてIC10のA1端子に入力される。IC10におけるG1端子には、スタート信号の検出のために実行されるプログラムに基づいてメインCPU61(図2参照)から出力される読込信号(RD0)が入力され、この読込信号に応じて、スタート信号がIC10のY1端子を介してメインCPU61に入力されるようになっている。また、読込信号が入力される毎にCPUデータバスに出力されるスタート信号は、乱数ラッチ信号出力部360AのIC11Bの2D端子に入力されるようになっている。
なお、本実施形態においても、スタート信号の読込みは、予め設定された一定の時間(例えば、1.5ミリ秒)毎に実施されるタイマ割込処理によって行われ、読込みが行われる毎にスタート信号の信号レベル(ハイレベルかローレベルか)の検出がメインCPU61により行われるようになっている。
図60に示す乱数ラッチ信号出力部360AのIC11Bには、乱数クロック反転回路342(IC11A)からの反転クロックが反転クロック入力部(2CK)を経て入力される。一方、乱数ラッチ信号出力部360AのIC12には、乱数ラッチのために実行されるプログラムに基づいてメインCPU61(図2参照)から出力される書込信号(メインCPU61の出力ポートWR1にセットされたデータを書き込み要求するための信号)が端子CLKを経て入力されるようになっている。そして、上記出力ポートWR1のビットデータ0(DB0)にセットされた、メインCPU61に入力されたスタート信号に基づき設定されたデータ(乱数をラッチするための信号データ)を、上記書込信号をIC12の端子CLKに入力することによってIC12に書き込み、これにより、IC12の1Q端子からIC11Bの2D端子に、ラッチ信号を出力させるための信号(DB0にセットされたデータのレベル値。以下「ラッチ信号出力用信号」と称する)が入力される。
そして、乱数ラッチ信号出力部360A(IC11B)は、上記ラッチ信号出力用信号が2D端子を経てIC11Bに入力されたときに、反転クロック入力部(2CK)から入力される反転クロックを、ラッチ信号としてラッチ信号出力部(2Q)を経てカウント値記憶部370(IC5およびIC6)へ出力する。
出力されたラッチ信号は、カウント値記憶部370のレジスタ部(IC5及びIC6)におけるラッチ信号入力部(CLOCK端子)に入力される。カウント値記憶部370はラッチ信号入力部から入力されるラッチ信号がローレベルからハイレベルに移行する立ち上がりエッジの時点でクロックカウント部350のIC1〜IC4から出力されるカウント値を、レジスタ部に記憶する。
カウント値記憶部370のバッファ部(IC7及びIC8)における各G1端子には、乱数取得のために実行されるプログラムに基づいてメインCPU61(図2参照)から出力される読込信号(RD1,RD2)が入力され、この読込信号に応じて、カウント値記憶部370に記憶された16桁からなる1つのカウント値がメインCPU61へ出力される。すなわち、この読込信号入力部から入力される読込信号がハイレベルからローレベルに移行する立ち下がりエッジの時点で、レジスタ部(IC5およびIC6)に記憶されている乱数が、Y1端子〜Y8端子をそれぞれ介してCPUデータバスへ出力されるようになっている。
次に、図61を参照して、スタート信号に基づくキャンセル時機及び役決定開始時機の導出について説明する。
図61に示すタイミングチャートは、スタート信号の信号レベルが切り替わるタイミングと、メインCPU61(図2参照)によって行われる制御処理のタイミングを示すものである。なお、図61で用いている矢線や記号、数値「0」、「1」が表す意味については、上述の第1実施形態及び第2実施形態の説明において述べたのと同様であるので、ここでの説明は省略する。
本実施形態では、タイマ割込処理において、スタート信号の信号レベルが「0」から「1」に切り替わったと認識された時点(図61において「P11」が示す時点)で、そのことを示す、スタート信号の立上りフラグがON(セット)される。また、第2の自動ベット処理凍結期間設定処理(図62参照)において、このスタート信号の立上りフラグがONであると認識された時点(図61では、「キャンセル操作判定」と表示した矢線で示す時点)がキャンセル時機とされ、この時点で、第2の自動ベット処理凍結期間が終了されるとともに、キャンセル操作が行われたこと示すキャンセル操作情報が、主制御手段100から副制御手段200に送信されるようになっている。
なお、ONされたスタート信号の立上りフラグは、キャンセル信号として扱われたスタート信号の信号レベルが、次のタイマ割込処理において、「1」のままであると認識された時点でOFF(クリア)される。
また、スタート信号の立上りフラグがONされた時点で、カウンタC1が「0」にセットされる。このカウンタC1は、以降の各タイマ割込処理において、スタート信号の信号レベルが「1」のままであると認識された時点でカウントアップされ、そのカウント数が所定数(例えば、10)となった時点で、そのことを示すカウンタによる立上りフラグがON(セット)される。
役決定準備処理(図43参照)において、このカウンタによる立上りフラグがONであると認識された時点(図61では、「スタートレバー受付判定」と表示した矢線で示す時点)で、メインCPU61(図2参照)から、図60に示す乱数ラッチ信号出力部360Aに上述の書込信号が出力される。そして、その書込信号が乱数ラッチ信号出力部360Aに入力された時点で、乱数ラッチ信号出力部360Aからラッチ信号が出力され、1つの乱数がラッチされる。すなわち、本実施形態では、メインCPU61においてカウンタ
による立上りフラグがONであると認識された時点が役決定開始時機とされ、ここから役決定処理が開始される。なお、ONされたカウンタによる立上りフラグは、次のタイマ割込処理においてOFF(クリア)される。
キャンセル時機から役決定開始時機までの時間(図61では「T21」で示す)は、キャンセル時機の導出により第2の自動ベット処理凍結期間が終了される時点から自動ベット処理が実行される時点までの時間(図61では「T23」で示す)よりも長く設定される。
以下、本実施形態における主要な制御処理のうち、主に第1実施形態及び第2実施形態のものと相違するベット管理処理中の第2の自動ベット処理凍結期間設定処理及び役決定処理について、図62及び図63を参照しながら説明する。なお、主制御手段100による主制御電源断処理、主制御電源投入処理及び主制御設定変更処理と、副制御手段200による副制御電源断処理、副制御電源投入処理、副制御設定変更処理、バックランプ演出処理、音声出力処理及び要求演出処理は、第1実施形態及び第2実施形態のものと同じであるので、説明は省略する。また、主制御手段100による遊技制御処理についても、役決定準備処理を除く他の処理は、第1実施形態及び第2実施形態のものと同じであるので、説明は省略する。
《ベット管理処理中の第2の自動ベット処理凍結期間設定処理》
本実施形態の第2の自動ベット処理凍結期間設定処理は、図62に示すように、ステップS261〜ステップS268までの処理は、第1実施形態及び第2実施形態のものと同じであり(図42参照)、説明は省略する。異なるのは、ステップS268においてキャンセル操作情報をサブ(副制御手段200)へ送信した後、タイマTM1を「0」にセット(ステップS269)する点にある。このタイマTM1は、誤作動等により上述のカウンタによる立上りフラグ(図61参照)がセットされた場合でも、上述の時間T21に達するまでは、次述する役決定処理が開始されないようにする、上述の役決定処理開始禁止手段112(図59参照)の機能を果たすものである。
《役決定処理》
本実施形態の役決定処理は、図63に示すように、最初のステップS471において、上記タイマTM1の計測時間が上述した時間T21(図61参照)に達するまでその状態で待機し、達した場合には、乱数をラッチする(ステップS472)。なお、通常であれば、上述のカウンタによる立上りフラグ(図61参照)がセットされたことを認識した時点で、タイマTM1の計測時間は上述の時間T21を超えており、ステップS471で待機することはない。カウンタによる立上りフラグがセットされたことを認識した時点で、タイマTM1の計測時間が時間T21未満となるのは、カウンタによる立上りフラグが誤作動等によりセットされた場合である。
乱数をラッチした後の処理の流れは、上述の第1実施形態の役決定処理と同じである。すなわち、ラッチされた乱数の読込み(ステップS473)、役決定結果の選出(ステップS474)、選出された役決定結果情報の格納(ステップS475)、制御図柄のセット(ステップS476)及び役決定結果情報のサブ(副制御手段200)への送信(ステップS477)を、この順で行い、役決定処理を終了する。
<態様の変更>
上述の各実施形態では、特別役(BB役またはRB役)の役決定結果(役決定結果A1またはA2)が選出された場合に、そのことを報知する演出については説明していないが、このような報知演出を行うようにしてもよい。その場合、特別役の役決定結果が選出された遊技において直ちに報知演出を行うようにしてもよいが、特別役の役決定結果の情報
が持ち越されているボーナス内部中(RT3遊技状態)での遊技期間が所定の回数に達するという条件が満足された場合に、報知演出を行うようにしてもよい。
また、上述の各実施形態では、自動ベット処理凍結期間が設定される場合には、キャンセル操作が受け付けられない第1の自動ベット処理凍結期間と、キャンセル操作が受け付けられる第2の自動ベット処理凍結期間とが共に設定されるが、第1の自動ベット処理凍結期間のみを設定する場合や第2の自動ベット処理凍結期間のみを設定する場合を設けるようにしてもよい。この場合、どちらの自動ベット処理凍結期間を設定するのかを、RT遊技状態によって決めたり、成立した遊技役によって決めたり、停止表示された図柄の組合せによって決めたり、抽選により決めたりしてもよい。
また、上述の各実施形態では、特定RP(再遊技役2〜21)ではない再遊技役(通常RP(再遊技役1))が成立した場合には、自動ベット処理凍結期間(第1の自動ベット処理凍結期間及び第2の自動ベット処理凍結期間)を設定しないように構成されているが、通常RPが成立した場合でも自動ベット処理凍結期間を設定するようにしてもよい。この場合、第1の自動ベット処理凍結期間及び第2の自動ベット処理凍結期間のうちの何れか一方を設定する場合と、第1の自動ベット処理凍結期間及び第2の自動ベット処理凍結期間を共に設定する場合とを設けるようにしてもよい。
また、通常RPが成立した場合には、自動ベット処理の実行が、第1の自動ベット処理凍結期間における所定時間T1や、第2の自動ベット処理凍結期間における所定時間T2とは異なる別の所定時間T3だけ禁止される第3の自動ベット処理凍結期間を設定するように構成してもよい。この場合、第3の自動ベット処理凍結期間は、キャンセル操作が受け付けられない期間としてもよいし、キャンセル操作が受け付けられる期間としてもよい。また、通常RPが成立した場合に、自動ベット処理凍結期間を設定するか否かを、RT遊技状態によって決めたり、成立した遊技役によって決めたり、停止表示された図柄の組合せによって決めたり、抽選により決めたりしてもよい。
また、上述の各実施形態では、第1の自動ベット処理凍結期間は、キャンセル操作が受け付けられない期間とされているが、第2の自動ベット処理凍結期間と同様に、キャンセル操作が受け付けられる期間として、キャンセル操作が受け付けられた場合には、所定時間T1の経過を待たずに第1の自動ベット処理凍結期間を終了するように構成してもよい。この場合、第1の自動ベット処理凍結期間においてキャンセル操作が受け付けられた場合には、第1の自動ベット処理凍結期間のみを終了するようにしてもよいし、第1の自動ベット処理凍結期間と共に第2の自動ベット処理凍結期間も終了させるようにしてもよい。また、第1の自動ベット処理凍結期間において受け付けるキャンセル操作と、第2の自動ベット処理凍結期間において受け付けるキャンセル操作とを変える(例えば、第1の自動ベット処理凍結期間においては、スタートレバー25の操作はキャンセル操作として受け付けないようにする)ようにしてもよい。
また、成立した再遊技役の種類やRT遊技状態等によって、第1の自動ベット処理凍結期間及び第2の自動ベット処理凍結期間のうちの何れか一方または両方の設定時間を変えるようにしてもよい。例えば、特定RPのうち、ベルRPまたはスイカ揃いRPが成立した場合には、上述の架空払出音出力演出が実行されるので、この架空払出音出力演出が完全に実行されるだけの時間を確保するように第1の自動ベット処理凍結期間の設定時間(上記所定時間T1)を長くし、スイカ外しRPや赤7RP、チャンスRPのように架空払出音出力演出が実行されない特定RPが成立した場合には、第1の自動ベット処理凍結期間の設定時間を短くすることなどが挙げられる。また、架空払出音出力演出の実行時間に応じて第1の自動ベット処理凍結期間の設定時間を変更するようにしてもよい。例えば、ベルRPの成立時には、高めベル小役成立時の払出枚数(9枚)に対応した時間の架空払
出音演出が行われ、スイカ揃いRPの成立時には、スイカ小役成立時の払出枚数(5枚)に対応した時間の架空払出音演出が行われるようになっているので、スイカ揃いRP成立時の架空払出音出力演出よりもベルRPの成立時の架空払出音出力演出の方が、実行時間が長くなる。そこで、ベルRPが成立した場合には、スイカ揃いRPが成立した場合よりも第1の自動ベット処理凍結期間の設定時間を長くすることなどが一例として挙げられる。また、同じベルRPが成立した場合でも、RT2遊技状態においてはRT1遊技状態に比べて、第1の自動ベット処理凍結期間及び第2の自動ベット処理凍結期間の設定時間を短くすることも一例として挙げられる。また、非RT遊技状態において特定RPが成立した場合には、第1の自動ベット処理凍結期間及び第2の自動ベット処理凍結期間を共に設定するが、RT2遊技状態において特定RPが成立した場合には、第1の自動ベット処理凍結期間のみを設定して第2の自動ベット処理凍結期間は設定しないようにすることも一例として挙げられる。
また、上述の各実施形態では、バックランプ演出(バックランプ演出A〜C)や、遊技メダルの払出音・投入音等を出力する音声出力演出の一部または全部(以下、これらを総称して「バックランプ演出等」と称することがある)は、副制御手段200が、主制御手段100から送信される停止表示図柄情報等に基づいて、実行するか否かを判断して行っている。これに対し、バックランプ演出等を実行するか否かを主制御手段100が決定し、この決定に基づいて、副制御手段200がバックランプ演出等を実行するようにしたり、バックランプ演出等の実行を主制御手段100において制御するようにしたりすることも可能である。
また、上述の各実施形態では、特別役(BB役またはRB役)や小役(小役1〜21)、通常RP(再遊技役1)が成立した場合と、特定RP(再遊技役2〜21)のうち、ベルRP(再遊技役2〜6)、赤7揃いRP(再遊技役7)、スイカ揃いRP(再遊技役13)及びチャンスRP(再遊技役18〜21)の何れか(以下、これらの遊技役を総称して適宜「演出実行契機の遊技役」と称する)が成立した場合には、RT4遊技状態(ボーナス)において、上述のエピソード演出を実行中の場合を除き、必ずバックランプ演出等が行われるように構成されている。これに対し、バックランプ演出等を実行するか否かを、RT遊技状態や遊技役が成立した状況等に応じて決めたり、抽選により決めたりするように構成することも可能である。なお、RT4遊技状態において赤7揃いRP(再遊技役7)が成立しても、エピソード演出が実行されている場合にはバックランプ演出等が行わないように構成されているのは、エピソード演出が実行されているときの演出状態が、赤7揃いRPの対応図柄「赤セブン・赤セブン・赤セブン」を停止表示させることを促さない演出状態に該当することによる。
例えば、非RT遊技状態中では、上述の演出実行契機の遊技役が成立した場合に、高い確率(例えば、「4/5」〜「1」)でバックランプ演出等を実行するが、RT5遊技状態では「1/3」、RT3遊技状態では「1/2」などの低い確率でバックランプ演出等を実行することが挙げられる。また、RT3遊技状態(ボーナス内部中)において特別役が成立した場合にはバックランプ演出等を実行するが、非RT遊技状態において特別役が成立した場合にはバックランプ演出等を実行しないようにすることも例として挙げられる。さらに、非RT遊技状態において赤7揃いRPが成立した場合(RT2遊技状態への移行契機となる場合)には、バックランプ演出等を実行するが、RT2遊技状態やRT4遊技状態において赤7揃いRPが成立した場合には、バックランプ演出等を実行しないようにすることも例として挙げられる。
また、ATが設定されていないときに上述の演出実行契機の遊技役が成立した場合には、バックランプ演出等を実行するが、ATが設定されているときに上述の演出実行契機の遊技役が成立した場合には、バックランプ演出等を実行しないようにすることも例として
挙げられる。さらに、或る遊技役(例えば、スイカ揃いRP)が成立した場合には、その後、所定回数(例えば、5回)の遊技が実行されるまでの期間は、上述の演出実行契機の遊技役が成立した場合に高い確率(例えば、「7/8」)でバックランプ演出等を実行するようにすることも例として挙げられる。
また、ART中において、アシスト演出の実行可能回数が多い場合(例えば、20回以上の場合)には、上述の演出実行契機の遊技役が成立した場合にバックランプ演出等を実行するが、アシスト演出の実行可能回数が少ない場合(例えば、19回以下の場合)には、上述の演出実行契機の遊技役が成立した場合でもバックランプ演出等を実行しないようにすることも例として挙げられる。さらに、一度バックランプ演出等を実行した場合には、その後、所定回数(例えば、非RT遊技状態では5回、RT2遊技状態では10回)の遊技が実行されるまでの期間は、上述の演出実行契機の遊技役が成立した場合でもバックランプ演出等を実行しないようにすることも例として挙げられる。
また、上述のアシスト演出が実行されたか否かによって、バックランプ演出等を実行するか否かを決めるようにしてもよい。例えば、上記RT4遊技状態(ボーナス)中において、上述の押し順リプレイBに対応した役決定結果B3が選出された場合には、抽選によりアシスト演出(押し順ナビ演出B)を実行するか否かを決定するように構成し、押し順ナビ演出Bの実行により赤7揃いRP(再遊技役7)が成立した場合には、バックランプ演出Bを実行するが、押し順ナビ演出Bを実行しなかった場合には、赤7揃いRPが成立した場合であってもバックランプ演出Bを実行しないようにすることが例として挙げられる。
また、上述の各実施形態では、自動ベット処理凍結期間(第1の自動ベット処理凍結期間及び第2の自動ベット処理凍結期間)が設定されたこと、あるいは設定されなかったことを示す情報(以下、適宜「自動ベット処理凍結期間設定情報」と称する)は、主制御手段100から副制御手段200に送信されるようには構成されていないが、このような自動ベット処理凍結期間設定情報を送信するように構成してもよい。この場合、自動ベット処理凍結期間設定情報に基づき、自動ベット処理凍結期間が設定されたか否かに応じて、バックランプ演出等を実行するか否かを決めるようにしてもよい。
例えば、自動ベット処理凍結期間が設定された場合には、バックランプ演出等を実行するが、自動ベット処理凍結期間が設定されなかった場合には、上述の演出実行契機の遊技役が成立した場合でもバックランプ演出等を実行しないようにすることが挙げられる。また、自動ベット処理凍結期間が設定された場合でも、抽選によってバックランプ演出等を実行するか否かを決めるようにしてもよい。この場合、RT遊技状態に応じて抽選確率を変えるようにしてもよい。例えば、非RT遊技状態においては、自動ベット処理凍結期間が設定された場合に「1/3」の確率でバックランプ演出等を実行し、RT3遊技状態(ボーナス内部中)においては、自動ベット処理凍結期間が設定された場合に「1/2」の確率でバックランプ演出等を実行するようにすることが挙げられる。
また、上述の各実施形態では、メダル投入口21に投入された遊技メダルが流下する通路上における、ブロッカ48が設置された位置よりも上流側の位置に、投入メダルセンサ28aが設置されている。そして、第2の自動ベット処理凍結期間において、この投入メダルセンサ28aにより投入遊技メダルが検出されたことに基づいて、第2の自動ベット処理凍結期間が終了されるようになっている。これに対し、ブロッカ48が設置された位置よりも上流側には投入メダルセンサを備えておらず、ブロッカ48が設置された位置よりも下流側の位置に、投入メダルセンサ28bのみが設置されていたり、投入メダルセンサ28bと共に、さらに下流側に他の投入メダルセンサ(補助センサ)が設置されている態様としたりすることも可能である。その場合には、それらの投入メダルセンサうち最も
上流側に配された投入メダルセンサにより、投入遊技メダルが受け入れられたことが検出されたことに基づいて、第2の自動ベット処理凍結期間を終了するようにすることが可能である。
また、上述の各実施形態では、上述のベット管理処理(図39を参照)において、再遊技状態と判定された場合には、クレジット数が上限値に達していない限り、投入された遊技メダルが受け入れられ、その数がクレジット数に加算されるようになっている。しかし、再遊技状態と判定された場合には、たとえベット数が上限値に達していなくても、投入されて受け入れられた遊技メダルが新たにベットされることはないように構成されている。これに対し、再遊技状態と判定された場合においても、ベット数が上限値に達していない場合には、投入されて受け入れられた遊技メダルが新たにベットされるように構成することも可能である。具体的には、一の遊技において2枚の遊技メダルがベットされ、そこで再遊技役が成立した場合、次の遊技における自動ベット処理においては、前回遊技と同じ2枚の遊技メダルがベットされることになる。この場合、自動ベットされた遊技メダル数は上限値(3枚)に達していないので、このときに新たな遊技メダルが投入された場合には、投入された遊技メダルが追加ベットされる(ベット数が「3」となる)ようにすることが、一例としてあげられる。なお、同様のケースにおいて、ベットスイッチ(1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23)が操作された場合にも、クレジットされた遊技メダルがある限り、追加ベットが可能となるようにしてもよいし、ベットスイッチの操作によっては追加ベットは行えず、新たに遊技メダルを投入した場合のみ追加ベットが可能となるようにしてもよいし、その逆に、ベットスイッチの操作によってのみ追加ベットが可能となるようにしてもよい。
また、上述の各実施形態では、第2の自動ベット処理凍結期間設定処理(図42を参照)において、キャンセル操作としてメダル投入口21への遊技メダルの投入操作が行われた場合、1枚の遊技メダルが投入されたことにより、第2の自動ベット処理凍結期間が終了され、自動ベット処理により規定数の遊技メダルが一度にベットされるようになっている。これに対し、遊技メダルが順次投入される毎に、自動ベット処理により遊技メダルが順次ベットされるようにしてもよい。具体的には、3枚の遊技メダルが自動ベット処理によりベットされる場合を例にとって説明すれば、次のように構成することが挙げられる。
すなわち、1枚の遊技メダルが投入されたことにより、一旦、第2の自動ベット処理凍結期間が終了され、その際に、自動ベット処理により1枚の遊技メダルがベットされるようにする。その後、再び第2の自動ベット処理凍結期間が設定され、2枚目の遊技メダルが投入されたことにより、再び一旦、第2の自動ベット処理凍結期間が終了され、その際に、自動ベット処理によりさらに1枚の遊技メダルがベットされるようにする。その後、再び第2の自動ベット処理凍結期間が設定され、3枚目の遊技メダルが投入されたことにより、第2の自動ベット処理凍結期間が完全に終了され、その際に、自動ベット処理により最後の1枚の遊技メダルがベットされるようにするというものである。なお、投入された遊技メダルはクレジットできる場合はクレジットされ、クレジットできない場合は返却されるようにする。また、このような処理が行われるのは、クレジット数が上限値に達していない場合に限られ、クレジット数が上限値に達している場合には、1枚の遊技メダルが投入されたことにより、第2の自動ベット処理凍結期間が完全に終了され、自動ベット処理により規定数の遊技メダルが一度にベットされるようにしてもよい(投入された遊技メダルは返却される)。
また、上述の各実施形態では、遊技が行われている期間(スタートレバー25が操作されたと判定された時点から、次の遊技期間における遊技開始準備処理が終了する時点までの期間)は、ブロッカ48がOFF状態とされて、投入された遊技メダルが受け入れられないようになっているが、遊技が行われている期間であっても、クレジット数が上限値に
達していない限り、投入された遊技メダルが受け入れられるように構成することも可能である。このように構成した場合、遊技が行われている期間に投入された遊技メダルが滞留するなどのエラーが発生することも想定されるが、その場合には、次のように処理することが挙げられる。すなわち、主制御手段100においては、エラーが発生しても、実行中の遊技を中断させずに終了するまで継続して行われるように制御する(実行中の遊技が終了した段階では、エラーが解消されるまで、次の遊技を行えないように制御してもよい)。また、エラー発生段階においては、次の遊技メダルを受入不可状態とするため、ブロッカ48をOFF状態とする。また、エラー報知については、実行中の遊技の妨げとならないように、エラー発生段階では、副制御手段200による警報音や画像表示を用いた目立つエラー報知は行わず(主制御手段100による目立たないエラー報知(例えば、BET数表示ランプ46bや投入可能表示ランプ46cによる報知)を行うことは可)、実行中の遊技が終了した段階で、副制御手段200によるエラー報知を行うようにする。
また、各RT遊技状態において抽選される遊技役の設定や、当選確率等は適宜変更することが可能である。例えば、上記各実施形態では、特別役と小役、あるいは特別役と再遊技役が重複当選するような役決定結果は設定されていないが、このような役決定結果を設定するようにしてもよい。例えば、チャンスRPのみが当選役として選出される上述の役決定結果B6の他に、チャンスRPとBB役が重複当選するような役決定結果を設定し、非RT遊技状態において、この役決定結果が選出された場合には、チャンスRPが成立してもRT5遊技状態には移行せずにRT3遊技状態(ボーナス内部中)に移行されるように設定することが挙げられる。このように設定するとチャンスRPが成立した場合、遊技者にとっては、RT5遊技状態に設定されているのかRT3遊技状態に設定されているのかの判断が付かず(RT5遊技状態とRT3遊技状態における役決定結果の設定が似ているため)、BB役が当選しているかもしれないという期待感を遊技者に持たせることが可能となる。
また、上記各実施形態では、RT5遊技状態においては、特定RP(再遊技役2〜21)の抽選が行われないように構成されているが、RT5遊技状態において特定RPの抽選を行うようにしてもよい。例えば、RT5遊技状態において、上述の役決定結果B6が選出されるようにして、チャンスRPが当選するようにすることが挙げられる。この場合、非RT遊技状態においてチャンスRPが当選した場合(RT5遊技状態への移行契機となる場合)には、上記バックランプ演出等を実行するが、RT5遊技状態においてチャンスRPが当選した場合には、バックランプ演出等を実行しないようにしてもよい。
また、上述の各実施形態では、非RT遊技状態において役決定結果B3(図12参照)が選出された場合、押し順リプレイB(図17参照)が設定され、その際に正解押し順である「右第一」の押し順で、右リール(リール3a)において図柄「赤セブン」を引き込めた場合には、赤7RPである再遊技役7〜12の何れかが成立する(非RT遊技状態からRT2遊技状態への移行契機とされる)ようになっている。この赤7RPは、ATが設定されて上述のアシスト演出(押し順ナビ演出B)が行われる場合には容易に成立させることができるが、アシスト演出が行われない場合でも「右第一」の押し順でリール停止操作を行うことで比較的容易に成立させることが可能となっている。そこで、ATが設定されていない場合(アシスト演出が行われない場合)において、「右第一」の押し順によるリール停止操作がなされた場合には、その後、数回(例えば、10回)の遊技が行われるまでの期間は、ナビ権(AT)設定の契機となるスイカ小役(小役4)が当選した場合であっても、ナビ権設定抽選を行わないようにするなどのペナルティを課すように設定し、これにより、ATが設定されていない場合において、正解押し順によるリール停止操作がなされることを抑制するようにしてもよい。
また、上述の各実施形態において設定されている押し順対応の役決定結果(役決定結果
B2〜B4,C1〜C3)は、何れも最初のリール停止操作の順序(第1押し順)によって正解押し順であるか否かが決まる3択押し順とされているが、第1押し順だけではなく第2押し順も正解でなければ正解押し順が確定しないような5択押し順や6択押し順のものを設定するようにしてもよい。また、上述の押し順リプレイとしては、正解押し順であれば、必ず正解押し順に対応した再遊技役が成立するもの(上記押し順リプレイA)と、正解押し順であっても、目押しにより所定のタイミングでリール停止操作を行わなければ、所定位置に停止表示させることができないような図柄(以下、適宜「目押し図柄」と称する)を対応図柄とする再遊技役(以下、適宜「目押し型再遊技役」と称する)を成立させることができないもの(上記押し順リプレイB,C)とがあるが、これらのうち何れか一方の押し順リプレイのみを設定するようにしてもよい。
また、上述の第2実施形態では、図57に示すように、遅延信号の信号レベルが「0」から「1」に切り替わった時点が役決定開始時機とされ、この時点で乱数がラッチされるようになっているが、開始操作受付処理において、遅延信号の立上りフラグがONであると認識された時点を役決定開始時機として、この時点で乱数がラッチされるようにしてもよい。この場合には、上述の第3実施形態のように、乱数ラッチのタイミングをメインCPU61(図2参照)から出力される読込信号により調整することが考えられる。
また、上述の第3実施形態では、キャンセル時機の導出後、所定期間、スタート信号の信号レベルが「1」に維持され続けることが役決定開始時機を導出するための必要条件とされているが、キャンセル時機の導出後の所定期間におけるスタート信号の信号レベルが所定の条件を満たす場合には、役決定開始時機が導出されるようにしてもよい。例えば、所定期間において、スタート信号の信号レベルが数回程度「0」となったことが検出されても、他の検出時点では、スタート信号の信号レベルが「1」であった場合には、役決定開始時機が導出されるようにすることが挙げられる。
また、上述の各実施形態では、遊技役が成立したことを契機としてバックランプ演出が行われるようになっているが、特定の遊技役(例えば、特別役やART遊技への移行契機とされるような遊技役)の当選の有無や当選の期待度を示すために(例えば、バックランプ演出が実行される場合には、当選している確率が高い)、バックランプ演出を行うようにしてもよい。
また、バックランプ演出の態様としては、例えば、有効ライン上に再遊技役の対応図柄が並び、他のライン上に小役等の対応図柄が並ぶような場合に、当該他のライン上に並ぶ図柄組合せと有効ライン上に並ぶ図柄組合せとを共に照明したり、他のライン上に並ぶ図柄組合せのみを照明したりする態様とすることも可能である。また、表示される図柄やラインに対応させて、照明される部分が所定の形状を構成する(例えば、照明される部分が円状や十字状となる)ように照明することや、所定の照明パターン(例えば、遊技者から視認されるリール領域の全体が点滅を繰り返するようなパターン等)で照明すること、あるいは有彩色のバックランプを用いてバックランプ演出を行う(演出終了後は、白色のバックランプによる全点灯状態に切り替える)ことも可能である。また、バックランプ演出の開始後、一定時間が経過した場合には、バックランプ演出を終了させて別の演出を行うようにしたり、精算処理が行われた場合には、バックランプ演出を終了させて、画像表示装置11の表示画面11a(図1参照)を待機画面(客待ち用のデモンストレーション画面)に切り替えたりすることも可能である。
また、上述の各実施形態では、特に設定されていないが、遊技者にとって有利な状態であることを示唆するために、遊技の進行を所定期間一時停止状態にする演出(以下「フリーズ演出」と称する)を実行する期間(遊技の進行が一定の時間凍結状態とされる遊技進行凍結期間に相当する)を設定するようにしてもよい。フリーズ演出としては、例えば、
遊技媒体(遊技メダル)の受付け、または予めクレジット(貯留)された遊技媒体の賭け数(ベット数)を決めるためのベットスイッチ(1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23)の操作の受付けを一時停止状態にすることも考えられるし、リールの停止操作(ストップスイッチ3a,3b,3cの操作)の受付けを一時停止状態にすることも考えられる。
そして、フリーズ演出として、全ての機能を一時停止状態にしてもよいし、一部の機能に関してのみ一時停止状態にしてもよい。ここで、遊技の進行を一時停止状態にする機能としては、遊技者の操作に基づく制御処理(例えば、遊技媒体の投入を感知するセンサ、ベットスイッチからの信号に基づく賭け枚数設定処理、スタートスイッチ(スタートレバー25)またはリール停止スイッチ(ストップスイッチ3a,3b,3c)の操作に基づいて送信される信号によるリールの回転開始または停止処理)を行わないことが考えられる。
この場合、所定期間に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けないことも考えられるし、所定期間に遊技者の操作に基づいて送信された信号は受け付けるが、受け付けた信号に基づく制御処理は行わないことも考えられるし、所定期間に遊技者の操作に基づいて信号を送信しないことも考えられる。
なお、所定期間に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときに関して、所定期間では、受け付けた信号に基づいて行う操作手段の制御処理を行わずに、所定期間を経過した後に、受け付けた信号に基づいた制御処理を行うことも考えられる。この場合、所定期間に全ての制御処理を行わずに、所定期間の経過後に一斉に制御処理を行うことも考えられるし、所定期間に一の制御処理を行うが他の制御処理は行わずに、所定期間の経過後に他の制御処理を行うことも考えられる。
また、スタートスイッチの操作に基づいて行われるフリーズ演出に関しては、スタートスイッチが操作されても、所定期間はリールの回転を行わずに、所定期間の経過後にリールの回転を行う場合や、スタートスイッチが操作されても、所定期間は役抽選とリールの回転を行わずに、所定期間の経過後に役抽選とリールの回転を行う場合や、スタートスイッチが操作されたときに、所定期間は役抽選を行うがリールの回転は行わずに、所定期間の経過後にリールの回転を行う場合を例示することができる。
また、ストップスイッチの操作に基づいて行われるフリーズ演出に関しては、ストップスイッチの操作の受付けに基づいて行われるフリーズ演出と、ストップスイッチの操作の結果、特定の停止態様が表示されたことに基づいて行われるフリーズ演出とにおいて、フリーズ演出の制御処理が異なる。
まず、ストップスイッチの操作に基づいて行われるフリーズ演出の制御処理では、回転しているリールの停止制御処理を行わないことが考えられる。
一方、ストップスイッチの操作の結果、特定の停止態様が表示されたことに基づいて行われるフリーズ演出の制御処理では、最後のストップスイッチ以外のストップスイッチの操作であったときは、次に操作されるストップスイッチに基づく停止制御を行わないことが考えられ、最後のストップスイッチの操作であったときは、次の遊技を開始するベットスイッチからの信号に基づく賭け数設定処理、遊技媒体の投入を感知するセンサ、または再遊技を決定したときに行う自動賭け数設定処理(自動ベット処理)に基づく制御処理を行わないことが考えられる。
また、フリーズ演出を行う所定期間においては、ストップスイッチの操作に基づく制御
処理は行わないが、リールの回転の態様は任意に設定することができる。ここで、所定期間におけるリールの回転の態様として、リールを通常回転とは逆方向に回転させること、リールを所定図柄数回転させてから停止させること、複数のリールのうち所定のリールのみ停止状態にして他のリールは回転させること、リールの回転速度を変化させること、または遊技者の操作に起因してリールの動作を変化させることが挙げられる。
また、フリーズ演出を行う所定期間においては、所定の条件を満たすことで変化させることも可能である。ここで、所定の条件とは、遊技者による操作(スタートスイッチ、ベットスイッチ、ストップスイッチ、精算スイッチ(貯留メダル精算スイッチ24))に基づく信号の検出や抽選による所定の結果が挙げられる。また、変化とは所定期間を短くすることや長くすることが挙げられる。
ここで、所定期間を短くする制御処理として、所定期間を強制終了すること、または所定期間よりも短い期間に置き換えることが考えられる。そして、所定期間を長くする御処理として、所定期間の後に他の期間を追加すること、または所定期間よりも長い期間に置き換えることが考えられる。
また、フリーズ演出を行う所定期間の設定手法においては、ウエイト期間(ウエイト時間)の経過後に設定してもよいし、ウエイト期間を含んで設定してもよい。ウエイト期間を含んだ場合は、ウエイト期間中にフリーズ演出が終了するか否かを判断して、終了する場合は、ウエイト期間後にフリーズ演出期間を設定する態様やフリーズ演出終了後に残りのウエイト期間を再開する態様が考えられる。あるいは、予めウエイト期間よりも長い期間のフリーズ演出期間を備えることで、このような判断処理を省略することも可能である。
また、上述のようなフリーズ演出期間が設定される確率が異なる複数の遊技状態(RT遊技状態とは別の遊技状態)を備えるようにしてもよい。この場合、フリーズ演出期間の設定確率が異なる複数の遊技状態の間で遊技状態を設定する遊技状態設定手段を設け、この遊技状態設定手段により設定された遊技状態に応じて自動ベット処理凍結期間の設定の有無やバックランプ演出等の実行の有無を決定するように構成してもよい。例えば、自動ベット処理凍結期間の設定確率が高い遊技状態では、自動ベット処理凍結期間が設定される確率を低くし、自動ベット処理凍結期間の設定確率が低い遊技状態では、自動ベット処理凍結期間が設定される確率を高くすることが一例として挙げられる。
また、所定の開始条件や終了条件が異なる複数の遊技状態(RT遊技状態とは別の遊技状態)を備えるようにして、これら複数の遊技状態のうちどの遊技状態に設定されているのかに応じて、自動ベット処理凍結期間の設定の有無やバックランプ演出等の実行の有無を決定するように構成してもよい。
また、上述の各実施形態では、遊技者に付与される特典が、RT2遊技状態中に行われるアシスト演出の実行可能回数の上乗せとされているが、他の態様の特典を付与するようにしてもよい。例えば、RT4遊技状態(ボーナス)中においても押し順対応の役決定結果が選出されるような場合に、RT4遊技状態中において押し順ナビ演出が実行されることを、特典とすることなどが挙げられる。
また、上述の各実施形態においては、ナビ権が設定される契機となるのが、スイカ当選(役決定結果D2の選出)とされているが、他の役決定結果が選出されたことや、所定の小役が成立することを、ナビ権の設定契機としてもよい。また、ナビ権の設定契機を複数設けるようにしてもよい。例えば、チェリー当選(役決定結果D1の選出)とスイカ当選(役決定結果D2の選出)を共にナビ権の設定契機として設定し、チェリー当選の場合は
、スイカ当選の場合よりもナビ権が設定される確率を低く設定することなどが挙げられる。また、成立時に表示窓W内に停止表示される図柄組合せがスイカ小役の対応図柄となるスイカRPを当選役とする役決定結果B5が選出された場合にも、ナビ権設定抽選が行われるように設定することも一例として挙げられる。この場合には、スイカRPの当選確率をRT遊技状態によって変えることにより、ナビ権が設定される確率をRT遊技状態によって適宜調整することも可能となる。
また、RT4遊技状態(ボーナス)において、赤7揃いRPを当選役に含む役決定結果B3が選出された場合にも、ナビ権設定抽選が行われるように設定することも一例として挙げられる。この場合、AT設定の有無とは関係なく、RT4遊技状態において、役決定結果B3が選出された場合と、赤7揃いRPを当選役に含まない役決定結果B4が選出された場合には、上述の押し順ナビ演出Bを実行するようにして、遊技者にナビ権が設定されるかもしれないという期待感(赤7揃いRPが成立した場合はナビ権設定確定)を持たせるようにしてもよい。
また、特別役が成立した場合に行われる上述のエピソード演出抽選によりエピソード演出を行うことが決定された場合には、ナビ権が設定されるように設定してもよい。この場合、エピソード演出が実行された場合のRT4遊技状態中においては、既にナビ権が設定されているので、上述の役決定結果B3または役決定結果B4が選出された場合でも、上述の押し順ナビ演出Bを実行せず、また、このとき、たとえ赤7揃いRPが成立したとしても、自動ベット処理凍結期間を設定しないようにすることや、自動ベット処理凍結期間は設定するが上述のバックランプ演出Bは実行しないようにすることもできる。
また、RT2遊技状態中において、赤7揃いRPを当選役に含む役決定結果B3が選出された場合に、上述のアシスト可能回数上乗せ抽選が行われるように設定してもよい。この場合、AT設定後のRT2遊技状態において実行される上述の押し順ナビ演出B(役決定結果B3または役決定結果B4が選出された場合に実行される)により、アシスト可能回数が上乗せされるかもしれないという期待感(赤7揃いRPが成立した場合は上乗せ確定)を遊技者に持たせることが可能となる。
また、上述の各実施形態では、RT2遊技状態中においては、ベルRPを当選役に含む役決定結果B2(上述の押し順リプレイAに対応)は選出されないように設定されているが、RT2遊技状態中においても役決定結果B2が選出されるように設定してもよい。この場合、AT設定後のRT2遊技状態中(ART中)において役決定結果B2が選出されたときには、上述の押し順リプレイAにおける不正解押し順を報知する演出を行うようにしてもよい。その場合、ART中において役決定結果B2が選出されたときには、必ず不正解押し順を報知する演出を行うように構成してもよいし、ART中において役決定結果B2が選出されたときに、正解押し順を報知する演出を行うのか、不正解押し順を報知する演出を行うのかを抽選等により選択するように構成し、その際、不正解押し順を報知する演出が選択される確率の方が、正解押し順を報知する演出が選択される確率よりも高くなるように構成してもよい。これにより、ART中に役決定結果B2が選出されても、ベルRPが成立して自動ベット処理凍結期間が設定されることは抑制することができるので、ART中の遊技をスムーズに進行させることが可能となる。
また、画像表示装置11の表示画面11a上において、クレジット数(クレジットされた遊技メダルの枚数)や、払出枚数(払い出される遊技メダルの枚数)、あるいは所定の遊技期間(例えば、ART中やボーナス中)における獲得枚数(獲得された遊技メダルの枚数)を表示するようにし、これらの表示数の管理を、副制御手段200(副制御基板70)側において行うようにしてもよい。この場合、特定RPが成立した場合には、これらのクレジット数、払出枚数及び獲得枚数の表示数を疑似的に変化させるような演出を行う
(通常RPが成立した場合は行わない)ようにすることが可能である。例えば、ベルRPやスイカ揃いRPが成立した場合には、次の遊技において自動ベットされる遊技メダルの枚数(今回の遊技においてベットされた遊技メダルの枚数と同じ枚数)だけ、クレジット数や払出枚数の表示数を一旦増加させ、自動ベット処理が行われた後に、増加させた数値分だけ表示数を減少させる(元の表示数に戻す)演出を行うことが考えられる。同様に、所定の遊技期間においてベルRPやスイカ揃いRPが成立した場合には、次回の遊技において自動ベットされる遊技メダルの枚数だけ獲得枚数の表示数を一旦増加させ、自動ベット処理が行われた後に、増加させた数値分だけ表示数を減少させる(元の表示数に戻す)演出を行うようにしてもよい。
また、上述した実施形態や変更態様における各構成は、適宜組み合わせて用いることが可能である。