以下、上記図面を参照して本発明の各実施形態について説明する。
≪第1実施形態≫
まず、本実施形態に係るスロットマシンの全体的な構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。以下の説明における「役決定処理」とは、予め設定された複数の役決定結果(1つまたは複数の遊技役またはハズレ(ハズレを設定しない場合は除く)により構成される)の中から、1つまたは複数の役決定結果を無作為に選択するために、電子機器等を用いて実行される抽選等の選択行為を意味している。なお、役決定結果は、当該遊技において成立することが許容される遊技役(以下、適宜「成立許容役」と称する)を規定するものである。
また、以下の説明において、「遊技役が成立する」及び「遊技役の成立」等と記載する場合の「成立」とは、後述の役決定手段により選出された役決定結果に対応する遊技役(遊技メダルの払出しがある遊技役(小役等の入賞役)か、払出しのない遊技役(再遊技役や特別役)かは問わない)を構成する図柄組合せ(対応図柄)が、後述の有効ライン(有効ライン29)上に停止表示されたことを示す概念として用いている。ただし、成立のタイミングについては、例えば、遊技役の対応図柄を有効ライン上に停止表示させることが可能なタイミングでリール停止操作が行われた時点や、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示された時点、スロットマシンが、遊技役の対応図柄が有効ライン上に停止表示されたことを識別した時点や、識別した結果を記憶領域に格納した時点等、適宜のタイミングとすることができる。
また、以下の説明において「ベット」とは、遊技を行うために必要とされる遊技メダルを、遊技の用に供する(遊技を行うためにスロットマシン等に提供する)ことを意味する。遊技メダルを遊技の用に供するための操作(ベット操作)としては、遊技者が遊技メダルをスロットマシンの内部等に投入する(手入れする)操作や、スロットマシンの内部等に貯留(クレジット)されている遊技メダルの中から、所定数の遊技メダルを遊技の用に供するための、予め設定されたボタン(スイッチ)等を遊技者が押下するなどの操作などが含まれる。
また、以下の説明において、遊技者による、後述のメダル投入口21への遊技メダルの投入操作、クレジット(貯留)された遊技メダルのうち、遊技を行うために必要な規定数の遊技メダルを遊技の用に供するための1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作を総称してベット操作と称する。また、このベット操作と、遊技者による、後述の貯留メダル清算スイッチ24の押圧操作、スタートレバー25の傾動操作、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作、リジェクトスイッチ27の押圧操作を総称して遊技操作と称する。なお、一般的に、スロットマシンにおける「投入」とは、遊技メダルを「スロットマシン内に入れる」という意味で用いられる場合と、遊技メダルを「遊技の用に供する」という意味で用いられる場合とがある。以下の説明では、基本的に、前者の意味において「投入」という語を用い、後者の意味においては「ベット」という語を用いることとする。
また、以下の説明において、遊技メダルの「払出数」とは、一の遊技において払い出される予定の遊技メダル数を意味する。また、遊技メダルを払い出すという行為には、遊技メダルを実際にスロットマシンから外部に払い出すという行為(以下、適宜「実払出し」と称する)と、スロットマシン内に貯留される遊技メダルとして、電磁気的に記憶される数値を増加させるという行為(以下、適宜「貯留加算払出し」と称する)とがある。
また、以下の説明において、遊技メダルの「獲得総数」とは、所定期間(任意に設定可)における、払い出された遊技メダルの総数と、ベットされた遊技メダルの総数との差数を意味する。ただし、所定期間において払い出された遊技メダルの総数を、ここでいう獲得総数とすることも可能である。
また、以下の説明において、獲得総数の「経過値」とは、遊技メダルが払い出される度に増加することとなる獲得総数の、各遊技メダルが払い出された段階での値を意味する。例えば、一の遊技において遊技メダルの払出しが開始される直前の獲得総数が「20」であり、遊技メダルが1枚ずつ計6枚払い出される場合には、獲得総数が、「20」→「21」→「22」→「23」→「24」→「25」→「26」と増加することになるが、この場合の「21」〜「26」までの各数値が経過値となる。払出数の「経過値」についても同様である。
<スロットマシンの外観>
本実施形態に係るスロットマシン1は、図1に示すように、本体筐体の前面に開閉可能に取り付けられた前扉2を備えており、この前扉2の前面には、上部から順に、上パネルアセンブリ10、中パネルアセンブリ20、下パネルアセンブリ30及び受け皿アセンブリ40が取り付けられている。
上記上パネルアセンブリ10の上部中央には第1演出ランプ12が配置されており、その左右両側には第2演出ランプ13a,13bが配置されている。また、第1演出ランプ12の下部には左右一対の上部スピーカ15a,15bが配置されており、その間には、LEDランプ等により構成される各種の表示用ランプ(詳細は後述する)が配置されている。
上記中パネルアセンブリ20には、その裏面側に配された画像表示装置11(図2参照)が有する大型の表示画面11aが前方を臨むように配置されており、その左右両側には第3演出ランプ14a,14bが配置されている。上記表示画面11aの中央部には、本体筐体内に横並びに配設された3個のリール3a,3b,3cの表面が臨む表示窓Wが設けられている。この表示窓Wは、透過状態と遮蔽状態とに切り替えることができるようになっており、透過状態においてはリール3a,3b,3cが視認可能となり、遮蔽状態においてはリール3a,3b,3cが遮蔽され、表示窓W内においても画像表示装置11による画像を表示することが可能となっている。さらに、上記表示画面11aの四隅には、GET表示部H11、CRE表示部H12、WIN表示部H13及びAT表示部H14の4つの表示領域が設けられている。
GET表示部H11は遊技メダルの獲得総数を表示する領域であり、CRE表示部H12は遊技メダルの貯留数(クレジット数)を表示する領域である。また、WIN表示部H13は遊技メダルの払出数を表示する領域であり、AT表示部H14はAT獲得可能数(詳しくは後述する)を表示する領域である。
上記表示窓Wは、上記透過状態において、3個のリール3a,3b,3cが全て停止した際に、リール毎に3個の図柄、合計9個の図柄が遊技者から視認可能に表示されるように構成されている。また、表示窓Wには、表示窓W内の左中段、中央中段及び右中段の各図柄表示領域を横一直線に結ぶ1本の入賞ライン29が表示可能に設けられている。この入賞ライン29は、規定数の遊技メダルがベットされることにより有効化される。以下、有効化された入賞ライン29のことを適宜「有効ライン29」と称する。
また、上記中パネルアセンブリ20の下部には、遊技メダルを投入するためのメダル投入口21、クレジットされた範囲内で1枚の遊技メダルをベットするための1−BETスイッチ22、最大ベット許容数(例えば3枚)の遊技メダルを一度にベットするためのMAX−BETスイッチ23、クレジットされた遊技メダルを払い出すための貯留メダル清算スイッチ24(単に「清算スイッチ24」とも称する)、及び全リール3a,3b,3cを回転開始させる際に操作されるスタートレバー(スタートスイッチ)25が設けられている。さらに、各リール3a,3b,3cの回転を個別に停止させるための3個のストップスイッチ26a,26b,26c(図中左側のストップスイッチ26aはリール3aに対応し、中央のストップスイッチ26bはリール3bに対応し、右側のストップスイッチ26cはリール3cに対応する)、メダル投入口21から投入されて滞留した遊技メダルを返却するためのリジェクトスイッチ27、後述する連打ゲーム演出等を実行する際に、遊技者が操作(連打)したり自動的に連続駆動したりするように構成されたサブボタン54も設けられている。
上記メダル投入口21の内部は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる場合に当該遊技メダルが通過する受入通路(後述のホッパー50に通ずる)と、投入された遊技メダルが受け入れられない場合に当該遊技メダルが通過する返却通路(後述の遊技メダル払出口41に通ずる)とに分岐しており、その分岐部には、ブロッカ48(図2参照)が設けられている。このブロッカ48は、投入された遊技メダルが有効に受け入れられる期間においては、メダル投入口21に投入された遊技メダルを受入通路に導き、それ以外の期間においては、メダル投入口21に投入された遊技メダルを返却通路に導くように、受入通路と返却通路を選択的に、一方を開状態に他方を閉状態にできるように構成されている。以下の説明において、ブロッカ48がON状態とは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが受入通路に導かれる状態(遊技メダル受入可能状態)を示し、ブロッカ48がOFF状態とは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが返却通路に導かれる状態(遊技メダル受入不可状態)を示すものとする。
また、メダル投入口21の内部には、遊技メダルを検知するための3つの投入メダルセンサ28a,28b,28c(図2参照)が設けられている。投入メダルセンサ28aは、遊技メダルがメダル投入口21に投入されたことを検出するものであり、投入された遊技メダルが流下する通路上において、上記ブロッカ48が設置された位置よりも上流側の位置に設置されている。投入メダルセンサ28bは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが受入通路に導かれ有効に受け入れられたことを検出するものであり、上記ブロッカ48が設置された位置よりも下流側(後述のホッパー50寄り)の位置に配置されている。投入メダルセンサ28cは、メダル投入口21に投入された遊技メダルが、受入通路と返却通路との分岐部を通過したことを検出するものであり、当該分岐部近傍(ブロッカ48が設置された位置よりも少し投入メダルセンサ28b寄りの位置)に配置されている。
投入メダルセンサ28a及び投入メダルセンサ28bが共に遊技メダルを検出した場合は、遊技メダルがメダル投入口21に投入され、かつ投入された遊技メダルが有効に受け入れられたことを意味する。一方、投入メダルセンサ28aは遊技メダルを検出したが、投入メダルセンサ28bは遊技メダルを検出しない場合は、遊技メダルがメダル投入口21に投入されたが、投入された遊技メダルが有効に受け入れられずに返却されたことを意味する。
また、スロットマシン1には、先に略述したように、LEDランプ等により構成される各種の表示用ランプが配置されている。本実施形態では、表示用ランプとして、MAX−BET表示ランプ46a、BET数表示ランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、貯留枚数表示ランプ46h、及び獲得枚数表示ランプ46jを備えている。これらの表示用ランプは、後述の主制御基板60(主制御手段100)により制御されるように構成されている。
MAX−BET表示ランプ46aは、遊技メダルをベットすることができる状況下で点灯されるものであり、MAX−BETスイッチ23の内部に配置され、点灯時にはMAX−BETスイッチ23を部分的または全体的に光らせるようになっている。その他の表示用ランプは、上記上パネルアセンブリ10の中央部(上部スピーカ15a,15bの間)に配置されている。
BET数表示ランプ46b(以下「BETランプ46b」とも称する)は、ベットされた遊技メダルの枚数を表示するもので、ベットされた遊技メダルが、1枚の場合に点灯される1−BET表示ランプ46bAと、2枚の場合に点灯される2−BET表示ランプ46bBと、3枚の場合に点灯されるMAX−BET表示ランプ46bCとから構成されている。投入可能表示ランプ46cは、遊技メダルを投入することができる状況下で点灯されるものであり、遊技開始表示ランプ46dは、スタートレバー25を操作して遊技を開始させることができる状況下で点灯されるものである。再遊技表示ランプ46eは、任意の遊技において後述の再遊技役が成立し、次の遊技において、後述の自動ベット処理により遊技メダルが自動的にベットされた際に点灯されるものである。
状態表示ランプ46fは、例えば、ボーナス遊技やATが開始された場合に点灯され、終了した場合に消灯されるものであり、回数表示ランプ46gは、ボーナス遊技やATの実行回数等を7セグメント表示するものである。貯留枚数表示ランプ46h(以下「CREランプ46h」とも称する)は、貯留(クレジット)された遊技メダルの枚数を7セグメント表示するものであり、払出数表示ランプ46j(以下「WINランプ46j」とも称する)は、後述の小役が成立した際に払い出される遊技メダルの枚数を7セグメント表示するものである。また、このWINランプ46jは、スロットマシン1に何らかの異常(エラー)が発生した際に、そのエラーの種類を示す文字(アルファベット)を表示するようにも構成されている。本実施形態において設定されるエラーとしては、ホッパー50の中の遊技メダルが空になるホッパーエンプティエラー、本来の払出タイミングではないタイミングで遊技メダルが払い出される遊技メダル払出エラー、メダル投入口21の内部に遊技メダルが詰まる遊技メダル滞留エラー、メダル投入口21とは異なる位置から遊技メダルが侵入するなど、本来の順路とは異なる方向へ遊技メダルが進む遊技メダル逆流エラー、ホッパー50の中の遊技メダルが満杯となる補助収納庫満杯エラー、予め定められた位置にリール3a,3b,3cが停止しない回胴停止エラー、予め定められた数値範囲外の設定値となる設定値エラー等がある。
上記下パネルアセンブリ30の中央部には、透明な下パネルカバー31が取り付けられており、その左右両端部には、飾りランプ32a,32bが配置されている。なお、下パネルカバー31の裏面側には、所定の図柄が設けられた半透明の下パネルベース及び下パネル照明用蛍光灯(いずれも図示せず)が取り付けられており、この下パネル照明用蛍光灯を点灯させることにより、下パネルベースの図柄を後面側から照明するように構成されている。
上記受け皿アセンブリ40には、遊技メダルを払い出すための遊技メダル払出口41が開設されているとともに、遊技メダル払出口41に臨むようにして遊技メダルを貯留するための遊技メダル貯留皿42が設けられており、この遊技メダル貯留皿42の左には、灰皿43が設けられている。また、遊技メダル払出口41の左右には、受け皿アセンブリ40の背面側に配置された一対の下部スピーカ44a,44b(図2参照)の前面に対向して、多数の小孔からなるスピーカ口45a,45bが形成されている。
さらに、本体筐体内には、通常遊技の結果、所定の賞態様が構成された場合に獲得される遊技メダルを払い出すためのホッパー50(図2参照)が設けられており、このホッパー50には遊技メダルを検出するためのメダル検出部51(図2参照)が設けられている。また、このホッパー50は、投入されて有効に受け入れられた遊技メダルを物理的に収容する機能を有している。さらに、ホッパー50の近傍位置には、ホッパー50から溢れた遊技メダルを収納するための補助収納庫85(図2参照)が設けられるとともに、この補助収納庫85が満杯状態(助収納庫85から遊技メダルが溢れる可能性のある状態)であるか否かを検出する満杯検出部86(図2参照)が設けられている。
<リール>
各リール3a,3b,3cはそれぞれステッピングモータ35a,35b,35c(図2参照)の駆動により回転するように構成されている。また、各リール3a,3b,3cは透光性を有する部材により構成されており、その外周面には、複数種類の図柄(図3参照)が表示された、透光性を有するリールテープが貼り付けられている。また、各リール3a,3b,3cの内面側には、バックランプ38a,38b,38c(図2参照)が配設されており、このバックランプ38a,38b,38cを所定の態様で点灯させることにより、表示窓W内に臨む各リール3a,3b,3cの領域を内面側から全体的に照明したり、各リール3a,3b,3c上に停止表示された所定の図柄組合せ(例えば、入賞位置としての有効ライン29上や、有効ライン29上とは異なる位置に並んだ遊技役の対応図柄等)を目立たせるように各リール3a,3b,3cの一部領域のみを照明したりするように構成されている。
<遊技を行うための基本操作>
スロットマシン1で遊技を行うには、まず実際にメダル投入口21に遊技メダルを投入するか、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の何れかを操作してクレジットの範囲内で規定数の遊技メダルをベットすることにより、入賞ライン29を有効化する。本実施形態では、入賞ライン29を有効化するために必要となる遊技メダルの規定数が、後述する非RT遊技状態及びRT1遊技状態では3枚、RT2遊技状態では2枚に設定される(2枚ベットの場合と3枚ベットの場合とで小役成立時の遊技メダルの払出数が異なる)が、規定数についてはこれに限定されるものではなく、RT遊技状態に関係なく規定数を一定にするなど、適宜変更することが可能である。また、複数の入賞ラインを設けておき、遊技メダルのベット数に応じて、有効化される入賞ラインを変更するようにしてもよい。
次に、遊技者がスタートレバー25を操作すると、後述する役決定処理が行われ、その後、各リール3a,3b,3cが回転を開始し、リール3a,3b,3cの外周表面に表示された複数種類の図柄が表示窓W内を上下に(通常、上から下に)移動表示される。そして、リール3a,3b,3cの回転が所定の速度に達すると各ストップスイッチ26a,26b,26cが有効化され(ストップスイッチの操作が有効に受付け可能とされ)、遊技者がストップスイッチ26aを操作すると、対応する左リール3aの回転が停止し、ストップスイッチ26bを操作すると、対応する中リール3bの回転が停止し、ストップスイッチ26cを操作すると、対応する右リール3cの回転が停止する。
ここで、有効ライン29上に停止表示された図柄組合せが予め定めた入賞態様(遊技メダルを獲得することができる遊技役の対応図柄)となっている場合には、各入賞態様に対応した枚数の遊技メダルがホッパー50により払い出されるか、またはクレジットとして加算される。
<制御基板と各機器との接続>
本実施形態では、スロットマシン1を制御する制御基板として図2に示すように、主制御基板60、サブメイン制御基板(第1制御基板)70A、及びサブサブ制御基板(第2制御基板)70Bの3つの制御基板を備えている(サブメイン制御基板70Aとサブサブ制御基板70Bを総称して副制御基板70と称する)。リール3a,3b,3cを用いた遊技の進行に係る主たる制御(各リールの駆動制御や役決定処理等を含む)が主制御基板60上に配設された制御回路により行われ、サブボタン54の自動操作制御、バックランプ38a,38b,38c等のランプによる照明制御等は、サブメイン制御基板70A上に配設された制御回路により行われるように構成されている。また、画像表示装置11による演出画像表示制御、上部スピーカ15a,15b等のスピーカからの音声発生制御は、主に、サブサブ制御基板70B上に配設された制御回路により行われるように構成されている。さらに、主制御基板60と副制御基板70との間の情報伝達は、主制御基板60からサブメイン制御基板70Aへの一方向のみ行うことが可能となっており、サブメイン制御基板70Aとサブサブ制御基板70Bとの間の情報伝達は、双方向で行うことが可能となっている。
主制御基板60には、遊技に関する各種の演算処理を行うメインCPU61と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置であるROM62と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRAM63とが配設されており、ROM62に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1における遊技の進行に係る制御が行われるようになっている。なお、上記ROM62及びRAM63は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。
上記メインCPU61には、駆動パルスを発生するためのクロックパルス発生器64、クロックパルス発生器64で発生した駆動パルスを分周するための分周器65、役決定処理(役抽選)等に用いる乱数を発生するための乱数発生器66、及び乱数発生器66で発生した乱数をサンプリングして抽選を行うためのサンプリング回路67が接続されている。また、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、モータ駆動回路36a、表示用ランプ制御回路47、ホッパー駆動回路52及び副制御基板70に対して信号を送信するとともに、リール位置検出回路37a,37b,37c、払出検出信号回路53及び収納状態信号回路87からの信号を受信するように構成されている。
ここで、モータ駆動回路36aは、リール3a,3b,3cをそれぞれ回転駆動するステッピングモータ35a,35b,35cの回転・停止制御を行うための回路であり、表示用ランプ制御回路47は、上述した各種の表示用ランプの制御を行うための回路である。また、リール位置検出回路37a,37b,37cは、リール3a,3b,3cの各々に設置されたセンサ(図示せず)からの各検出信号に基づき、リール3a,3b,3cの回転位置をそれぞれ検出する回路である(検出回路37aはリール3aに対応し、検出回路37bは中リール3b、検出回路37cは右リール3cに対応する)。また、ホッパー駆動回路52は、小役等の賞態様が成立した際に、ホッパー50を駆動して遊技メダルの払出しを行わせる回路であり、払出検出信号回路53は、ホッパー50から遊技メダルが払い出されたことがメダル検出部51により検出された際に、主制御基板60に払出検出信号を送信する回路である。さらに、収納状態信号回路87は、補助収納庫85が満杯状態であるか否かを示す収納状態信号を、上記満杯検出部86の検出結果に応じて、主制御基板60に送信する回路である。
また、スロットマシン1には、電源装置80からの電力が主制御基板60を介して供給されるようになっている。この電源装置80には、電源スイッチ81、リセットスイッチ82及び設定鍵型スイッチ83が接続されており、これら各スイッチからの信号がインターフェイス回路68を介して、メインCPU61に送信されるように構成されている。さらに、メインCPU61は、インターフェイス回路68を介して、設定変更スイッチ84からの信号を受信するように構成されている。
電源スイッチ81は、電源装置80からスロットマシン1への電源投入及び電源断の操作を受け付けるスイッチであり、リセットスイッチ82は、スロットマシン1においてエラーが発生した際等に、主制御基板60に搭載された各回路等をリセットするためのスイッチである。また、設定鍵型スイッチ83は、役決定確率(遊技役の当選確率)等の設定変更を行う場合に、電源装置80からの電力が供給されていない状態(電源断の状態)で操作されるスイッチであり、設定変更スイッチ84は、役決定確率等の設定を、例えば6段階で変更するためのスイッチである。この設定変更スイッチ84は、設定鍵型スイッチ83がONとされ、電源装置80からスロットマシン1に電源が投入された後に操作されるようになっている。
なお、電源装置80からの電力は、主制御基板60を介してサブメイン制御基板70Aに供給され、さらにサブメイン制御基板70Aを介してサブサブ制御基板70Bに供給されるようになっている(電源装置80から直接、サブメイン制御基板70Aとサブサブ制御基板70Bに電力を供給するようにしてもよい)。電源装置80から主制御基板60に電力を供給する回路上と、主制御基板60を介してサブメイン制御基板70Aに電力を供給する回路上には、供給電圧が所定値以下に低下する電源断を検出する電源断検出回路(図示略)がそれぞれ設けられている。各々の電源断検出回路は、供給電圧が所定の電圧値まで低下したときに電源断と判定し電源断検出信号をメインCPU61または後述のサブメインCPU71に出力するようになっている。なお、主制御基板60の電源断を検出するときの電圧値は、サブメイン制御基板70Aの電源断を検出するときの電圧値よりも高い値に設定され、サブメイン制御基板70Aよりも先に主制御基板60が電断時に実行するようにプログラムされた処理(電源断処理)を行うように構成されている。
また、メインCPU61には、スイッチ基板90に接続されているか、またはスイッチ基板90上に搭載されている、リール停止信号回路91、スタートレバー25、投入メダルセンサ28a,28b、1−BETスイッチ22、MAX−BETスイッチ23及び貯留メダル清算スイッチ24からの各信号が、インターフェイス回路68を介して入力されるようになっている。
また、メインCPU61には、インターフェイス回路68を介してブロッカ48が接続されており、このブロッカ48をON・OFF制御するように構成されている。なお、以下の説明において、ブロッカ48をON・OFF制御するための信号を、適宜「ブロッカ信号」と称する。
また、図示は省略しているが、メインCPU61は、所定の遊技状態(例えば、後述のボーナス遊技状態)であることを判断して、データカウンタやホールコンピュータ等に対し外部接続用端子基板等を介して所定の信号(以下、適宜「外端信号」と称する)を出力し、この外端信号により、所定の遊技状態に設定された回数等を管理したり遊技者に提示したりできるように構成されている。
一方、サブメイン制御基板70Aには、主に演出の管理に関する各種の演算処理を行うサブメインCPU71と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置であるROM72と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRAM73とが配設されており、ROM72に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、スロットマシン1におけるサブボタン54の自動操作制御、画像演出や音声演出の管理に関する制御、ランプ演出に関する制御等が行われるようになっている。なお、上記ROM72及びRAM73は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。
上記サブメインCPU71は、インターフェイス回路74を介して、主制御基板60からの各種信号を受信し、ソレノイド駆動回路56及びランプ制御回路18に対し信号を送信するとともに、サブボタン操作回数検出回路57からの信号を受信するように構成されている。また、インターフェイス回路74を介して、サブサブ制御基板70Bに各種信号を送信するとともに、サブサブ制御基板70Bから各種信号を受信するように構成されている。以下、主制御基板60からサブメイン制御基板70Aに送信される信号を「制御コマンド」と称し、サブメイン制御基板70Aからサブサブ制御基板70Bに送信される信号を「演出コマンド」と称する。また、サブサブ制御基板70Bからサブメイン制御基板70Aに送信される信号を「状態コマンド」と称する。
上記ソレノイド駆動回路56は、サブボタン54を自動操作するために設置された第1ソレノイド55a及び第2ソレノイド55bを駆動させるための回路であり、サブボタン操作回数検出回路57は、サブボタン54に設置されたセンサ(図示せず)からの検出信号に基づき、サブボタン54が操作された回数を検出する回路である。また、ランプ制御回路18は、バックランプ38a,38b,38c等のランプの点灯を制御する回路である。
なお、上記第1ソレノイド55aは、ON状態(駆動電圧が印加されている状態)の時に、サブボタン54(バネ等の付勢部材(図示略)により進出方向(本実施形態では上方)に常時付勢されている)を進出方向に押圧し、OFF状態(駆動電圧が印加されていない状態)の時に、その押圧を解除するように構成されたプッシュ型のソレノイドである。この第1ソレノイド55aを、PWM制御等によって連続的にON・OFF駆動させると、サブボタン54が微かに振動した状態となり、その際に遊技者がサブボタン54に手を乗せれば、その振動を体感できるようになっている。
一方、上記第2ソレノイド55bは、ON状態の時に、サブボタン54を付勢部材による付勢力に抗して退入方向(本実施形態では下方)に引き込み、OFF状態の時に、その引込みを解除するように構成されたプル型のソレノイドである。この第2ソレノイド55bを、PWM制御等によって連続的にON・OFF駆動させると、サブボタン54が連続的に自動操作された状態(退入と進出を繰り返す自動連打状態)となり、その動作の様子や動作時に発生する動作音等を遊技者が認識できるようになっている。
サブサブ制御基板70Bには、主に画像演出及び音声演出の制御に関する各種の演算処理を行うサブサブCPU75と、制御プログラム等を記憶した読出し専用の記憶装置であるROM76と、情報の書込み及び読出しが可能な記憶装置であるRAM77とが配設されており、ROM75に記憶された制御プログラムに従って各駆動回路等が動作することにより、画像演出や音声演出に関する制御等が行われるようになっている。なお、上記ROM75及びRAM77は不揮発性の記憶装置であり、電力が供給されない場合でも記憶している情報を保持し得るように構成されている。
上記サブサブCPU75は、インターフェイス回路78を介して、サブメイン制御基板70Aからの報知信号または演出信号を受信し、表示装置制御回路16、スピーカ制御回路17に対し信号を送信するとともに、サブメイン制御基板70Aに状態信号を送信するように構成されている。表示装置制御回路16は、画像表示装置11を制御して所定の演出画像を表示させる回路であり、スピーカ制御回路17は、上部スピーカ15a,15b等のスピーカから発生させる音声等の種類や音量を制御する回路である。
次に、主に図3〜図17を参照しながら、本実施形態に係るスロットマシンの主な特徴構成について説明する。
<リールの図柄配置>
本実施形態では、各リール3a,3b,3cが表示する図柄が、図3に示すように配置されている(図3中の「左リール」、「中リール」及び「右リール」は、リール3a、リール3b及び右リール3cをそれぞれ表す)。すなわち、「キャラクタ」、「赤セブン」、「バー」、「チェリーA」、「チェリーB」、「スイカA」、「スイカB」、「ベル」、「リプレイA」及び「リプレイB」の10種類の図柄が所定数ずつ各リール3a,3b,3cに配置されている。
<機能ブロック>
図4に示すように、本実施形態に係るスロットマシンは、機能的な観点から説明すれば主に、遊技メダルをベットするためのベット操作(例えば、メダル投入口21への遊技メダルの投入操作、1−BETスイッチ22またはMAX−BETスイッチ23の押圧操作)や、停止中の各リール3a,3b,3cを回転させるためのリール回転開始操作(例えば、スタートレバー25の傾動操作)、複数種類の図柄を可変表示する3個のリール3a,3b,3cの回転を停止させるための各リール回転停止操作(例えば、ストップスイッチ26a,26b,26cの押圧操作)、ベットまたは貯留(クレジット)された遊技メダルを払い出すための清算操作(例えば、清算スイッチ24の押圧操作)等の、遊技者によりなされる各遊技操作に対応した信号(以下、適宜「遊技操作信号」と称する)を出力する操作信号出力手段95と、遊技の進行に係る主要な制御を行う主制御手段100と、遊技の状況に応じて所定の演出制御を行う副制御手段200とを備えてなる。
上記主制御手段100は、大別すると、主に遊技状態を管理する遊技状態管理手段110と、主に遊技進行を管理する遊技進行管理手段130と、主制御手段100における通信を制御するメイン通信制御手段150を備えてなる。このうち、遊技状態管理手段110は、設定変更手段111、RT遊技状態設定手段112、再遊技作動制御手段113、ボーナス遊技制御手段114、フリーズ制御手段115、及び疑似遊技制御手段116を備えている。
また、遊技進行管理手段130は、受容メダル管理手段131、役決定手段132、リール制御手段133、停止表示図柄判定手段134、払出メダル管理手段135、ブロッカ制御手段136、及び表示用ランプ制御手段137を備えており、メイン通信制御手段150は制御コマンド送信手段151及び外端信号送信手段152を備えている。なお、主制御手段100における上述の各手段は、図2に示す主制御基板60上に配されたメインCPU61、ROM62、RAM63、電子回路等のハードウエア及びROM62等に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
上記設定変更手段111は、設定変更スイッチ84が受け付けた設定変更指令操作に基づき役決定確率等の設定を、例えば6段階(設定値1〜設定値6)で変更する設定変更を行うように構成されている。
上記RT遊技状態設定手段112は、図5に示すように、非RT遊技状態、RT1遊技状態(MB内部中)、RT2遊技状態(MB中)の3つのRT遊技状態(図5では「遊技状態」を省略して表記している)のうちの何れかのRT遊技状態を設定するように構成されている。
非RT遊技状態は、本実施形態において標準となる通常のRT遊技状態であり、再遊技役(後述の再遊技役1〜12)が当選する確率(後述の役決定結果R1〜R5の何れかが選出される確率)が基準値(1/7.2)に設定されている(確率の数値は概算値。以下において同じ)。この非RT遊技状態中において、条件Sが充足されたことを契機としてRT1遊技状態に移行されるようになっている。条件Sとは、特別役(後述のMB役)が当選し(後述の役決定結果M1が選出され)、かつ未成立であることである。
RT1遊技状態は、非RT遊技状態において、特別役(MB役)の当選(未成立)という上述の条件Sが充足された場合に、非RT遊技状態から移行する、いわゆるボーナス内部中(ボーナス内部当選中)の遊技状態である。このRT1遊技状態中において条件Tが充足されたことを契機としてRT2遊技状態に移行されるようになっている。条件Tとは、後述のMB役が成立すること、すなわち、MB役の対応図柄「キャラクタ・キャラクタ・バー」(図柄の名称は、リール3a、リール3b、リール3cの順番で記す。以下において同じ)が有効ライン29上に停止表示されることである。また、このRT1遊技状態では、再遊技役が当選する確率が非RT遊技状態中よりも高く設定されている。
RT2遊技状態は、特別な遊技条件が設定される特別遊技状態(ボーナス遊技状態)である。本実施形態において、特別な遊技条件とは、任意の小役(後述の小役1〜60)が当該遊技の役決定結果(本実施形態では、RT2遊技状態において再遊技役の抽選(役決定結果R1〜R5の選出)等は行っていないが行うようにしてもよい)によらず、成立させることが可能な状態(当選したのと同様の状態)に設定されることと、回転中の1つまたは複数のリール(例えば、リール3a、全リールとしてもよい)が、対応するストップスイッチ(例えば、ストップスイッチ26a)の操作タイミングから、最大で1図柄移動する範囲内(1コマ滑り)で停止するように制御されることである。このRT2遊技状態中において、条件Uが充足されたことを契機として、非RT遊技状態に移行されるようになっている。条件Uとは、RT2遊技状態中に行われた通常遊技において24枚を超える遊技メダルが払い出されたことにより、ボーナス遊技(MB遊技)が終了したこととされる。
上記再遊技作動制御手段113は、一の遊技において再遊技役が成立したことを契機として、次遊技を遊技者が保有する遊技メダルをベットすることなく次の遊技を行うことが許可される状態(以下、適宜「再遊技作動状態」と称する)に設定するように構成されている。
上記ボーナス遊技制御手段114は、一の遊技において特別役が成立したことを契機として次遊技から設定されるボーナス遊技状態において実行可能となるボーナス遊技の開始から終了までを制御するように構成されている。具体的には、上記RT遊技状態設定手段112によりボーナス遊技状態(RT2遊技状態)が設定され、かつ設定されたボーナス遊技状態に応じたボーナス遊技(MB遊技)の開始条件が成立した場合に、ボーナス遊技を実行可能であることを示す情報(以下、適宜「ボーナス遊技作動フラグ」と称する)をRAM63等の所定の記憶領域に記憶する。また、記憶させたボーナス遊技作動フラグを、ボーナス遊技の終了条件が充足された場合にクリアするようになっている。以下、ボーナス遊技作動フラグを記憶させることを、適宜「ボーナス遊技作動フラグをONにする」等と称し、記憶させたボーナス遊技作動フラグをクリアすることを、適宜「ボーナス遊技作動フラグをOFFにする」等と称する。
上記フリーズ制御手段115は、所定の条件充足を契機として、遊技の進行に係る制御処理(例えば、リール回転開始操作やリール回転停止操作を受け付ける処理等)の実行を所定時間(例えば、30秒間)遅延させるフリーズ期間を設定するように構成されている。
上記疑似遊技制御手段116は、上記フリーズ制御手段115により設定されるフリーズ期間において実行される疑似遊技の進行を制御するように構成されている。特に、各リール3a,3b,3cの駆動を通常の遊技とは異なる動作態様で制御し、疑似遊技の結果に応じた所定の図柄を表示窓W内に停止表示させ得るように構成されている。
上記受容メダル管理手段131は、メダル投入口21から投入された遊技メダル(以下、適宜「投入遊技メダル」と称する)のうち実際に受け入れられた遊技メダル(本実施形態では、受入通路に導かれて投入メダルセンサ28bにより検出された遊技メダルをいう。以下、適宜「受容遊技メダル」と称する)を、直接ベットされる遊技メダルとするか、クレジットされる遊技メダルとするかを制御するように構成されている。本実施形態では、ベット数が最大ベット許容数に達していない場合(例えば、2枚ベットまたは3枚ベットにより遊技を実行可能(規定数=2または3)であるが、まだ3枚のベットがなされていない場合)には、受容遊技メダルを直接ベットされる遊技メダルとし、ベット数が最大ベット許容数に達している場合には、受容遊技メダルをクレジットされる遊技メダルとするように構成されている。ただし、再遊技作動状態にある場合は、前回の遊技におけるベット数分の遊技メダルが自動ベットされ追加のベットはできないので、受容遊技メダルはクレジットされる遊技メダルとされる。
また、受容メダル管理手段131は、図6に示すBET管理カウンタC11とCRE管理カウンタC12を制御するようになっている。BET管理カウンタC11は、ベット数(ベットされた遊技メダルの数)を管理するためのものであり、CRE管理カウンタC12は、クレジット数(貯留された遊技メダルの数)を管理するためのものである。上述の受容遊技メダルを直接ベットされる遊技メダルとした場合には、その受容遊技メダルの受入数をBET管理カウンタC11のカウント値(ベット数)に加算するようになっている。一方、受容遊技メダルをクレジットされる遊技メダルとした場合には、その受容遊技メダルの受入数をCRE管理カウンタC12のカウント値(クレジット数)に加算するようになっている。なお、ベット数が最大ベット許容数に達しており、かつクレジット数が最大クレジット許容数に達している場合には、投入された遊技メダルは受け入れられずに返却されるようになっている。
さらに、受容メダル管理手段131は、再遊技作動状態に設定された遊技において、自動ベット処理(遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく、直前の遊技におけるベット数と同数の遊技メダルがベットされた状態を設定する処理)を行うように構成されている。
上記役決定手段132は、一の遊技においてスタートレバー25が傾動操作されたことを契機として、予め設定された役決定確率に基づき複数の役決定結果の中から少なくとも1つの役決定結果を選出するための役決定処理を行うように構成されている。この役決定処理は、図2に示す乱数発生器66及びサンプリング回路67を用いた乱数抽選により行われる。
具体的には、乱数発生器66により生成された乱数列の中から、サンプリング回路67によって1つの乱数(数字)を取得(ラッチ及び読込み)した後、その取得乱数が、後述の役抽選テーブルに設定された複数の役決定結果の中のどの役決定結果に対応するのかを判定し、その役決定結果を選出するように構成されている。
役決定処理により選出された役決定結果を示す情報は、例えば、上記RAM63の所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。なお、記憶される、小役や再遊技役の選出に係る後述の役決定結果R1〜R5,B1〜B8,C1、Zの情報は、小役や再遊技役の成立の有無に関わらず、情報が記憶された後、次の遊技が開始されるまでの間にクリア(消去)されるのに対し、特別役(後述のMB役)の選出に係る後述の役決定結果M1の情報は、特別役が成立した場合にはクリアされ、成立しなかった場合にはクリアされず、次の遊技に持ち越されるようになっている。本明細書では、MB役が当選しているが未成立であり、MB役の当選(役決定結果M1の情報)が持ち越されている遊技状態を、適宜「MB内部中遊技状態」または簡略化して「MB内部中」と称する。
上記リール制御手段133は、上記役決定処理により役決定結果が選出された後に、リール3a,3b,3cを一斉に回転開始させるとともに、ストップスイッチ26a,26b,26cが順次押圧操作され、それらの各信号が入力された際に、対応する各リールを順次回転停止させるように構成されている。各リールの回転停止制御は、所定の停止テーブル(図示略)に基づいて、ストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたタイミングから、各リールが所定時間(例えば190ミリ秒)以内に停止するように(本実施形態では、最大滑りコマ数5コマの範囲内で)行われる(後述のMB中はストップスイッチが操作されたタイミングから、例えば75ミリ秒以内(本実施形態では、最大滑りコマ数1コマの範囲内)でのリール停止制御も行われる)。すなわち、役決定手段132による役決定処理の結果、所定の遊技役が成立許容役として決定(選出)されている場合には、可能な限りその決定された遊技役の対応図柄が有効ライン29上に停止表示されるように、ハズレの場合には、設定された何れの遊技役の対応図柄も有効ライン29上に停止表示されないように停止制御がなされるようになっている。
また、上記リール制御手段133は、上記役決定処理により、再遊技役と他の遊技役(特別役(MB役)または小役)が重複当選する役決定結果が選出された場合には再遊技役を成立させることを優先するリール停止制御(以下「再遊技役優先のリール停止制御」と称する)を行い、小役と特別役が重複当選する役決定結果が選出された場合には、小役を成立させることを優先するリール停止制御(以下「小役優先のリール停止制御」と称する)を行うようになっている。
上記停止表示図柄判定手段134は、リール3a,3b,3cにより停止表示された図柄がどの図柄であるかを判定するとともに、有効ライン29上に停止表示された図柄の組合せから、遊技役が成立しているかどうかを判定するように構成されている。
成立した遊技役に関する成立役情報は、例えば、上記RAM63の所定の記憶領域に記憶されるように構成されている。記憶された成立役情報は、次の遊技期間に移行されるまでの間にクリアされる。ただし、特別役(MB役)の成立役情報が記憶された場合には、MB遊技(MB役の成立により設定される特別な遊技条件下で遊技)が実行可能であることを示すMB作動中情報が記憶されるようになっている。このMB作動中情報は、MB遊技の終了条件(本実施形態ではMB遊技の開始後、規定枚数(24枚)を超える遊技メダルが払い出されること)が充足されてMB遊技が終了した場合にクリアされるようになっている。本明細書では、MB役が成立してMB遊技を行うことが可能となっている遊技状態を、適宜「MB作動中遊技状態」または簡略化して「MB作動中」や「MB中」と称する。
上記払出メダル管理手段135は、小役が成立した場合に成立した小役に応じた数の遊技メダルを、クレジット数が最大クレジット許容数に達していない場合には、クレジット数に加算する貯留加算払出しにより、クレジット数が最大クレジット許容数に達している場合には、ホッパー駆動回路52を介してホッパー50を駆動させる実払出しにより、払い出すようになっている。また、遊技メダル払出制御手段110は、清算操作(清算スイッチ24の押圧操作)が有効に受け付けられた場合に、ベットされていた数の遊技メダルまたはクレジットされていた数の遊技メダルを、ホッパー50を駆動させて払い戻すようになっている。
また、払出メダル管理手段135は、図6に示すCRE管理カウンタC12とWIN管理カウンタC13を制御するようになっている。WIN管理カウンタC13は、一の遊技における払出数(払い出された遊技メダルの数)を管理するためのものである。上述の貯留加算払出しにより遊技メダルを払い出した場合には、その払出数をCRE管理カウンタC12のカウント値(貯留数)とWIN管理カウンタC13のカウント値(払出数)の両方に加算するようになっている。一方、上述の実払出しにより遊技メダルを払い出した場合には、その払出数をWIN管理カウンタC13のカウント値(払出数)のみに加算するようになっている。
さらに、払出メダル管理手段135は、上記清算操作が有効に受け付けられ、ベットされていた遊技メダルを払い戻す場合には、その払戻数に応じてBET管理カウンタC11のカウント値を減算して「0」とし、クレジットされていた遊技メダルを払い戻す場合には、その払戻数に応じてCRE管理カウンタC12のカウント値を減算して「0」とするようになっている。また、この清算に基づくBET管理カウンタC11及びCRE管理カウンタC12の各カウント値の更新(減数)に応じて、BETランプ46b及びCREランプ46hにおけるベット数及び貯留数の各表示値も更新されるようになっている、さらに、上記CRE管理カウンタC12のカウント値のクリアに応じて、後述のサブメイン制御手段200AにおけるCRE制御カウンタC22、及びサブサブ制御手段200BにおけるCRE表示カウンタC32の各カウント値も更新され、それに応じて、CRE表示部H12における貯留数の表示値も更新され「0」が表示されるようになっている。
また、払出メダル管理手段135は、遊技が進行しない状態で所定時間(例えば、1分間)が経過したときと、次遊技の開始段階(例えば、ベット操作を受け付けたとき)においては、WIN管理カウンタC13のカウントをクリアするように構成されている。このWIN管理カウンタC13のカウント値のクリアに応じて、WINランプ46jにおける払出数の表示値がクリアされ、さらに、後述のサブメイン制御手段200AにおけるWIN制御カウンタC23、及びサブサブ制御手段200BにおけるWIN表示カウンタC33の各カウント値もクリアされ、それに応じて、WIN表示部H13における払出数の表示値もクリアされるようになっている。
上記ブロッカ制御手段136は、上述のブロッカ48を制御するためのブロッカ信号を出力して、ブロッカ48をON状態(遊技メダル受入可能状態)とOFF状態(遊技メダル受入不可状態)との間で切り替えるように構成されている。なお、ブロッカ48がOFF状態とされた場合、メダル投入口21に投入された遊技メダルは、返却通路に導かれ返却される。ただし、遊技メダルが投入されたことは、上記投入メダルセンサ28aにより検出されるようになっている。
上記表示用ランプ制御手段137は、上述の各種表示用ランプ(MAX−BET表示ランプ46a、BETランプ46b、投入可能表示ランプ46c、遊技開始表示ランプ46d、再遊技表示ランプ46e、状態表示ランプ46f、回数表示ランプ46g、CREランプ46h、WINランプ46j)の点灯や消灯等に関する制御を、表示用ランプ制御回路47を介して行うように構成されている。特に、上述のBET管理カウンタC11のカウント値をベット数の値としてBETランプ46bに表示させ、CRE管理カウンタC12のカウント値をクレジット数の値としてCREランプ46hに表示させ、WIN管理カウンタC13のカウント値を払出数の値としてWINランプ46jに表示させるように構成されている。なお、図4,6では、上述の表示用ランプのうち、BETランプ46bとCREランプ46hとWINランプ46jのみを表示している。
上記制御コマンド送信手段151は、遊技に関する各種の情報を含む制御コマンド(例えば、スタートレバー25やストップスイッチ26a,26b,26cが操作されたという情報を含む制御コマンド、役決定結果の情報を含む制御コマンド、リールの停止態様や当選役の成立の有無の情報を含む制御コマンド、上述の各管理カウンタC11〜C13のカウント値の情報を含む制御コマンド、遊技状態の設定状況等の情報を含む制御コマンド等)を副制御手段200(後述のサブメイン制御手段200A)に送信するように構成されている。なお、主制御手段100と副制御手段70(サブメイン制御手段70A)との間の通信は、主制御手段100から副制御手段70(サブメイン制御手段70A)への一方向のみ可能となっている。
上記外端信号送信手段152は、所定の遊技状態(例えば、AT)であることを判断して、データカウンタやホールコンピュータ等に対し外端信号を送信するように構成されている。
一方、上記副制御手段200は、主にランプ演出及びサブボタン54の制御と画像演出及び音声演出の管理(指示)を行うサブメイン制御手段(第1副制御手段)200Aと、主に画像演出及び音声演出を制御(実行)するサブサブ制御手段(第2副制御手段)200Bとを備えてなる。
サブメイン制御手段200Aは、大別すると、演出管理手段210とサブメイン通信制御手段230とを備えている。演出管理手段210は、AT制御手段211、ゲーム演出管理手段212、報知演出管理手段213、ランプ演出制御手段214及びサブボタン制御手段215を備えており、サブメイン通信制御手段230は、制御コマンド受信手段231、演出コマンド送信手段232及び状態コマンド受信手段233を備えている。なお、サブメイン制御手段200Aにおける上述の各手段は、図2に示すサブメイン制御基板70A上に配されたサブメインCPU71、ROM72、RAM73、電子回路等のハードウエア及びROM72に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
上記AT制御手段211は、所定のAT設定条件が充足されたことによりATを設定し、所定のAT終了条件が充足されたことによりATを終了するように構成されている。本実施形態では、ATが設定されていない状態(非AT中)のRT1遊技状態中において、後述の役決定結果C1が選出されることをAT設定条件とする。また、ATが設定された状態(AT中)において、後述の小役4(高めベル小役)が成立したときの遊技における遊技メダルの純増数(払出数9枚とベット数3枚との差数で6枚となる。以下、適宜「AT獲得差数」と称する)の累計値が、所定数(本実施形態では初期値を「100」とする)に達したこと(後述のAT獲得可能数の値が「0」となったこと)をAT終了条件とする。なお、AT中にMB役が成立した場合には、AT獲得可能数の値を強制的に「0」に更新してATを終了させるようにしてもよい。一方、AT中にMB役が成立した場合には、その時点におけるAT獲得可能数の値を保持し、MB遊技終了直後、またはMB遊技終了後に再びMB内部中となったときに、MB役が成立したときの続きからATを再設定し、AT獲得可能数の値の計数を再開するようにしてもよい。
また、AT制御手段211は、AT中において、あと何枚分のAT獲得差数を得ることが可能であるかを示す数値をAT獲得可能数として管理するようになっている。このAT獲得可能数の管理は、図6に示すAT管理カウンタC24とAT制御カウンタC25を用いて行われる。この2つのカウンタC24,C25は、AT獲得可能数を管理するカウンタである点では共通しているが、AT管理カウンタC24の方が上位のカウンタとして位置付けられている。例えば、AT管理カウンタC24のカウント値の更新が先に行われるようになっており、両カウンタC24,C25のカウント値が異なるときは、AT管理カウンタC24のカウント値の方が正しいと判断され、AT制御カウンタC25のカウント値が修正されるようになっている。
さらに、AT制御手段211は、AT中において、所定のAT上乗せ条件が充足されたことにより、上記AT獲得可能数の値を増数するために、AT管理カウンタC24とAT制御カウンタC25のカウント値を更新(増数)するようになっている。本実施形態では、AT中において、後述の役決定結果R4(押し順リプレイD)が選出されると後述のAT上乗せ抽選が実行され、そのAT上乗せ抽選において上乗せ数が選出されるようになっており、このAT上乗せ抽選において上乗せ数が選出されることをAT上乗せ条件とする。AT管理カウンタC24及びAT制御カウンタC25の各カウント値は、ATが設定されたときに初期値の「100」に設定される。その後、AT中において、後述の小役4(高めベル小役)が成立する度に「6」ずつ減数されるようになっている(「6」を減数すると「0」以下となるときは「0」とされる)。なお、上乗せ数が選出されたときの各カウント値の更新については、後ほど改めて説明する。
上記ゲーム演出管理手段212は、主に遊技の興趣向上や遊技性を高める目的で、サブサブ制御手段200Bにより実行される画像や音声による演出(以下「ゲーム演出」と称する)の実行時期等を、主制御手段100からの制御コマンドに基づいて管理するように構成されている。ゲーム演出としては、例えば、連続演出や単発演出、アシスト演出等がある。
連続演出とは、複数の遊技期間に亘って連続する演出であり、主に画像表示装置11を用いて、一続きの物語となるような画像を複数の遊技期間に亘って表示するものや、AT中であることを象徴するような画像を反復表示するものなどが挙げられる。
単発演出とは、遊技の進行過程において特定の状況が生じた場合等に単発的に実行される演出である。例えば、各リール3a,3b,3cの回転時に、遊技役の当選期待度を暗示するような画像を、画像表示装置11により表示する演出などが挙げられる。また、後述のAT上乗せ抽選において上乗せ数が選出されたことを契機として、その上乗せ数(例えば「+50」)を、画像表示装置11の表示画面11a上に表示する上乗せ演出や、次述する連打ゲーム演出も単発演出の例として挙げられる。
連打ゲーム演出は、まず、例えば「サブボタンを連打せよ!」というような文字情報を表示画面11a上に表示し、次に、遊技者による実際のサブボタン54の連打操作に応じて、例えば、空気の入った風船が徐々に大きくなるような画像演出を所定時間(例えば、5秒間)行う演出である(態様は適宜変更可)。この連打ゲーム演出は、例えば、上述のAT獲得可能数の値が「0」となる遊技(ATの最終ゲーム)において実行するようにしてもよい。また、連打ゲーム演出の実行中において、サブボタン54の自動操作を行うようにしてもよい。
アシスト演出は、遊技者を支援するための演出で、本実施形態ではAT中においてベル押し順ナビ演出が行われる。このベル押し順ナビ演出は、AT中において、後述の役決定結果B1〜B8(押し順ベルA〜H)の何れかが役決定処理により選出された場合に、遊技者にとって有利となる正解押し順を報知する単発の演出である。ベル押し順ナビ演出の具体的態様としては、例えば、正解押し順が「中、左、右」の場合には、表示画面11a上に、正解押し順を示す数字を「2、1、3」の順番で左側から並べて表示したり、「中、左、右」の文字情報を表示したりする態様が一例として挙げられる。また、正解押し順を示す数字を表示する際には、「なか」という音声、「ひだり」という音声、及び「みぎ」という音声を、各ストップスイッチの操作タイミングに合わせるように、この順序で、スピーカ15a,15b等から出力することも一例として挙げられる。
上記報知演出管理手段213は、主に遊技に関する情報を遊技者に報知する目的で、サブサブ制御手段200Bにより実行される画像や音声による演出(以下「報知演出」と称する)の実行時期等を、主制御手段100からの制御コマンドに基づいて管理するように構成されている。報知演出としては、例えば、エラーが発生したことを「エラー発生」というような文字情報で報知するエラー報知演出や、電源断復帰時に画像が準備中であることを「画像準備中」というような文字情報で報知する演出等が挙げられる。また、次述する計数表示値更新演出も報知演出の一例として挙げられる。
計数値更新演出には、画像表示装置11の表示画面11a上に設けられた、GET表示部H11に表示される遊技メダルの獲得総数の値を更新する獲得数更新演出、CRE表示部H12に表示される遊技メダルの貯留数の値を更新する貯留数更新演出、WIN表示部H13に表示される遊技メダルの払出数の値を更新する払出数更新演出、及びAT表示部H14に表示されるAT獲得可能数の値を更新するAT獲得可能数更新演出がある。上記報知演出管理手段213は、これらの各更新演出を管理するようになっている。
また、報知演出管理手段213は、図6に示すGET制御カウンタC21、CRE制御カウンタC22及びWIN制御カウンタC23の各カウント値を制御するようになっている。GET制御カウンタC21は、遊技メダルの獲得総数をカウントするためのものであり、上記獲得数更新演出を管理するために用いられる。CRE制御カウンタC22は、遊技メダルの貯留数をカウントするためのものであり、上記貯留数更新演出を管理するために用いられる。WIN管理カウンタC13は、獲得総数をカウントするためのものであり、上記払出数更新演出を管理するために用いられる。また、報知演出管理手段213は、図6に示すAT制御カウンタのカウント値(上記AT制御手段211により制御される)を用いて、上記AT貯留数更新演出を管理するようになっている。なお、GET制御カウンタC21、CRE制御カウンタC22及びWIN制御カウンタC23の各カウント値の更新については、後ほど改めて説明する。
上記ランプ演出制御手段214は、演出ランプ12,13a,13b,14a,14b、飾りランプ32a,32b、バックランプ38a,38b,38cを用いた各種の演出を制御するように構成されている。
上記サブボタン制御手段215は、所定の条件が充足されたことを契機として、第1ソレノイド55a及び第2ソレノイド55b(図2参照)を連続的に駆動させ、サブボタン54を自動操作するように構成されている。
上記制御コマンド受信手段231は、主制御手段100からの制御コマンドを受信し、RAM73等の所定の記憶領域(受信した制御コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
上記演出コマンド送信手段232は、主制御手段100からの制御コマンドに基づき、演出に関する各種の情報を含む演出コマンド(例えば、上述の上乗せ数の情報を含む演出コマンドや、上述の各制御カウンタC21〜C23、C25のカウント値の情報を含む演出コマンド等)をサブサブ制御手段200Bに送信するように構成されている。
上記状態コマンド受信手段233は、サブサブ制御手段200Bからの状態コマンド(例えば、演出コマンドの受信エラーが発生したという情報を含む状態コマンド等)を受信し、RAM73等の所定の記憶領域(受信した状態コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
以上のように構成されたサブメイン制御手段200Aに対し、サブサブ制御手段200Bは、大別すると、演出実行制御手段250とサブサブ通信制御手段270とを備えている。演出実行制御手段250は、ゲーム演出実行制御手段251と報知演出実行制御手段252を備えており、サブサブ通信制御手段270は、演出コマンド受信手段271と状態コマンド送信手段272を備えている。なお、サブサブ制御手段200Bにおける上述の各手段は、図2に示すサブサブ制御基板70B上に配されたサブサブCPU75、ROM76、RAM77、電子回路等のハードウエア及びROM76に格納された制御プログラム等のソフトウエアにより構成されるものを機能的に表したものである。
上記ゲーム演出実行制御手段251は、サブメイン制御手段200Aからの演出コマンドに基づいて、上述のゲーム演出を実行するように構成されている。
上記報知演出実行制御手段252は、サブメイン制御手段200Aからの演出コマンドに基づいて、上述の報知演出を実行するように構成されている。また、報知演出実行制御手段252は、図6に示すGET表示カウンタC31、CRE表示カウンタC32、WIN表示カウンタC33、及びAT表示カウンタC34の各カウント値を制御するようになっている。GET表示カウンタC31は、上記GET表示部H11に表示される遊技メダルの獲得総数の値を制御するためのものであり、CRE表示カウンタC32は、上記CRE表示部H12に表示される遊技メダルの貯留数の値を制御するためのものである。また、WIN表示カウンタC33は、上記WIN表示部H13に表示される遊技メダルの払出数の値を制御するためのものであり、AT表示カウンタC34は、上記AT表示部H14に表示されるAT獲得可能数の値を制御するためのものである。なお、これらの各表示カウンタC31〜C34の各カウント値の更新については、後ほど改めて説明する。
上記演出コマンド受信手段271は、サブメイン制御手段200Aからの演出コマンドを受信し、RAM77等の所定の記憶領域(受信した演出コマンド用のコマンドバッファ)に記憶するように構成されている。
上記状態コマンド送信手段272は、上述の状態コマンドをサブメイン制御手段200Aに送信するように構成されている。
上述した制御コマンド送信手段151からの制御コマンドの送信、演出コマンド送信手段232からの演出コマンドの送信、及び状態コマンド送信手段272からの状態コマンドの送信は、何れもシリアル通信により行われる。また、各送信手段151,232,272は、それぞれ同様の構成を有しており、図7に示すように、送信するコマンドを一時記憶する記憶領域としてのコマンドバッファ(以下「CB」と略称することがある)、送信するコマンドの書込みや読出し等の処理を行うコマンド処理部、及び、シリアル通信によりコマンドを送信するコマンド送信部を備えてなる。
CBは、各々のアドレスによって区別される複数の記憶領域を有し、各々の記憶領域に1バイトのコマンドデータを記憶できるように構成されている。コマンド処理部は、送信するコマンドデータを生成し、それをCBの書込ポインタが示すアドレス領域に書き込むとともに、CBの読込ポインタが示すアドレス領域から以前に書き込まれたコマンドデータを読み出し、それをコマンド送信部のTDR(送信用データレジスタ)に書き込むように構成されている。コマンド送信部は、TDRに書き込まれたコマンドデータをTSR(送信シフトレジスタ)に移し、そこでシリアル変換して送信するように構成されている。
本実施形態における1つのコマンドは、通常、2バイト構成である(チェックサムは1バイト構成)。また、通信方式は調歩同期式(非同期式)であり、1ビットのストップビット、1ビットのパリティビット(偶数パリティ)を有している(通信方式やコマンド構成は適宜変更可)。
<遊技役の種類>
本実施形態においては、図8〜図10に示すように、1つの特別役(MB役)と、小役1〜60までの60個の小役と、再遊技役1〜12までの12個の再遊技役の計73個の遊技役が設定され、それぞれの遊技役が成立するためのリール3b,3c,3aによる表示図柄の組合せ(対応図柄)、遊技役成立時における遊技メダルの払出数等は、図8〜図10に示すように設定されている。なお、図8〜図10中に示す払出数は、非RT遊技状態またはRT1遊技状態における規定数である3枚の遊技メダルがベットされた場合の数値である。小役1〜60については、MB中における規定数である2枚の遊技メダルがベットされた場合の払出数の数値「2」を、括弧書きで付記している。
MB役は、その対応図柄「キャラクタ・キャラクタ・バー」が有効ライン29上に停止表示された際には、遊技メダルは払い出されず、次の遊技からRT2遊技状態(MB中)に移行されることを示す遊技役となっている。RT2遊技状態に設定されている期間は、RT2遊技状態において24枚超の遊技メダルが払い出されるまでの期間である。
小役1〜3は、後述の役決定結果C1(スイカ当選)において、重複当選役として設定される遊技役であり、成立時の遊技メダルの払出数は3(2)枚(括弧前の数値は非RT遊技状態及びRT1遊技状態中の数値(3枚ベット時の数値)であり、括弧内の数値はRT2遊技状態中の数値(2枚ベット時の数値)である。以下において同じ)に設定されている(設定する数値は適宜変更可能。以下において同じ)。なお、小役1は、成立時に、表示窓W内の左上段、中央上段、右上段の各表示領域に、「スイカA」または「スイカB」の図柄が並ぶように構成されている。同様に、小役2は、表示窓W内の左中段、中央中段、右中段の各表示領域にスイカ図柄が並ぶように構成されており、小役3は、表示窓W内の左上段、中央中段、右下段の各表示領域にスイカ図柄が並ぶように構成されている。このような小役1〜3の成立時におけるスイカ図柄の並び方に因んで、小役1のことを「上段スイカ小役」、小役2のことを「中段スイカ小役」、小役3のことを「右下がりスイカ小役」と便宜的に称することがある。また、小役1〜3のことを総称して、適宜「スイカ小役」と称する。
小役4は、後述の役決定結果B1〜B8(押し順ベルA〜H)の何れかが選出された際に、正解押し順によるリール回転停止操作が行われた場合に成立するように構成された遊技役であり、成立した際の遊技メダルの払出数は9(2)枚に設定されている。小役4を構成する、リール3a,3b,3c上の図柄「ベル」は、図3に示すように、各リール3a,3b,3c上において5図柄以内毎に配置されている。したがって、小役4が当選した場合、その対応図柄「ベル・ベル・ベル」は、正解押し順であるならば、各リール回転停止操作(ストップスイッチ26a,26b,26cの各押圧操作)の実行タイミング(有効に受付けられたタイミング。以下において同じ)に関わらず、有効ライン29上に停止表示されるように各リールを制御する(以下、適宜「引き込む」と称する)ことが可能となっている。この小役4のように、各リール回転停止操作の実行タイミングに関わらず、その対応図柄(複数組ある場合にはそのうちの何れか)を有効ライン29上に引き込むことが可能な役を、以下、便宜的に「100%引込み可能な遊技役」と称する。
小役5〜60は、後述の役決定結果B1〜B8(押し順ベルA〜H)の何れかが選出された際に、遊技者による実際の押し順が正解押し順とは異なる場合(以下「不正解押し順」と称する)に成立可能となる遊技役であり、成立した際の遊技メダルの払出数は1(2)枚に設定されている。以下、成立時の遊技メダルの払出数の多少に対応させて、小役4のことを「高めベル小役」、小役5〜60のことを適宜「安めベル小役」と称する。
なお、より詳細には、小役5〜60のうちの小役5〜20は、一遊技におけるリール回転停止操作として、3個のストップスイッチ26a,26b,26cのうち最初にストップスイッチ26aが操作されたがそれが正解押し順とは合致せず(以下、適宜「左第一押し順不正解」と称する)、かつストップスイッチ26b,26cの各操作の実行タイミングが、リール3b,3c上における小役5〜20の対応図柄(図8参照)を有効ライン29上に引き込むことが可能なタイミングである場合に成立するように構成されている。一方、小役21〜36は、最初にストップスイッチ26cが操作されたがそれが正解押し順とは合致せず(以下、適宜「右第一押し順不正解」と称する)、かつストップスイッチ26a,26bの各操作の実行タイミングが、リール3a,3b上における小役21〜36の対応図柄(図8参照)を有効ライン29上に引き込むことが可能なタイミングである場合に成立するように構成されている。
また、小役37〜52は、最初にストップスイッチ26bが操作されたがそれが正解押し順とは合致せず(以下、適宜「中第一押し順不正解」と称する)、かつストップスイッチ26a,26cの各操作の実行タイミングが、リール3a,3b上における小役37〜52の対応図柄(図9参照)を、有効ライン29上に引き込むことが可能なタイミングである場合に成立するように構成されている。さらに、小役53〜56は、第一押し順(3個のストップスイッチ26a〜26cのうち1番目に操作したストップスイッチ)は正解押し順と合致するが、第二押し順及び第三押し順(同2番目及び3番目に操作したストップスイッチ)が正解押し順と合致しない場合に成立するように構成されている。
再遊技役1〜12は、成立した場合、遊技メダルの払出しはないが、遊技者が保有する遊技メダルの数を減らすことなく次の遊技を行うことが許可される再遊技役であり、各々の対応図柄は、図9に示すように構成されている。これらの再遊技役のうち再遊技役1は、後述の役決定結果R1〜R3(押し順リプレイA〜C)の何れかが選出された際に、一遊技におけるリール回転停止操作として、3個のストップスイッチ26a,26b,26cのうち最初にストップスイッチ26aまたはストップスイッチ26bが操作された(以下、適宜「左/中第一」と称する)場合に、成立するように構成されている。また、再遊技役1は、後述の役決定結果R4(押し順リプレイD)が選出された際に最初にストップスイッチ26cが操作された(以下、適宜「右第一」と称する)場合にも成立するように構成されており、後述の役決定結果R5(押し順リプレイE)が選出された場合には、実際の押し順に関係なく成立するように構成されている。再遊技役1が成立した場合には、有効ライン29上にリプレイ図柄(図柄「リプレイA」または「リプレイB」)が並ぶので、再遊技役1のことを適宜「通常RP」(「RP」はリプレイの略)と称する。
再遊技役2は、後述の役決定結果R4(押し順リプレイD)が選出された際に、実際の押し順が左/中第一の場合に成立するように構成されている。再遊技役3は、後述の役決定結果R1(押し順リプレイA)が選出された際に、実際の押し順が右第一であり、かつ少なくともリール3bにおいては図柄「キャラクタ」を有効ライン29上に引き込むことができない場合に成立するように構成されている。再遊技役2が成立した場合には、表示窓W内の各上段の表示領域に図柄「ベル」が並ぶので、再遊技役2のことを適宜「上段ベルRP」と称する。一方、再遊技役3が成立した場合には、表示窓W内の右上段、中央中段、右下段の各表示領域を結ぶ右下がりライン上、または表示窓W内の右上段、中央中段、右上段の各表示領域を結ぶ小V字ライン上に図柄「ベル」が並ぶので、再遊技役3のことを適宜「右下がり/小VベルRP」と称する。また、再遊技役2と再遊技役3を総称して適宜「ベルRP」と称する。
再遊技役4〜6は、本実施形態では成立することがない制御用の遊技役となっている。再遊技役7は、後述の役決定結果R2(押し順リプレイB)が選出された際に、実際の押し順が右第一であり、かつ少なくともリール3bまたはリール3cにおいては図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことができない場合に成立するように構成されている。再遊技役8は、後述の役決定結果R3(押し順リプレイC)が選出された際に、実際の押し順が右第一であり、かつ少なくともリール3bまたはリール3cにおいては図柄「バー」を中央中段または右下段の表示領域に引き込むことができない場合に成立するように構成されている。
なお、再遊技役4〜6が成立した場合、表示窓W内の各中段の表示領域(有効ライン29上)に、左側から順に、図柄「リプレイA」、図柄「リプレイA」または「リプレイB」、図柄「チェリーA」または「チェリーB」が並ぶので、再遊技役4〜6のことを適宜「中段リリチェRP」と称する。同様に、再遊技役7が成立した場合には、表示窓W内の各下段の表示領域に左側から順に上述の図柄が並ぶので、再遊技役7のことを適宜「下段リリチェRP」と称する。さらに、再遊技役8が成立した場合には、表示窓W内の右下段、中央中段、右上段の各表示領域を結ぶ右上がりライン上に、左側から順に上述の図柄が並ぶので、再遊技役8のことを適宜「右上がりリリチェRP」と称する。また、再遊技役4〜8を総称して適宜「チェリーRP」と称する。
再遊技役9は、後述の役決定結果R2(押し順リプレイB)が選出された際に、実際の押し順が右第一であり、かつ少なくともリール3cにおいては図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことが可能な場合に成立するように構成されている。なお、リール3a,3bにおいても図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことが可能な場合には、図柄「赤セブン」が有効ライン29上に並ぶことになる。再遊技役10は、同じく役決定結果R2(押し順リプレイB)が選出された際に、実際の押し順が「右→左→中」であり、かつリール3c,3aにおいては図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことが可能であるが、リール3bにおいては図柄「赤セブン」を有効ライン29上に引き込むことができない場合に成立するように構成されている。以下、再遊技役9と再遊技役10を総称して適宜「赤セブン図柄用RP」と称する。
再遊技役11は、後述の役決定結果R1(押し順リプレイA)が選出された際に、実際の押し順が右第一であり、かつ少なくともリール3c,3bにおいては図柄「キャラクタ」を有効ライン29上に引き込むことが可能な場合に成立するように構成されている。なお、リール3aにおいても図柄「キャラクタ」を有効ライン29上に引き込むことが可能な場合には、図柄「キャラクタ」が有効ライン29上に並ぶことになる。以下、再遊技役11のことを適宜「キャラクタ図柄用RP」と称する。
再遊技役12は、後述の役決定結果R3(押し順リプレイC)が選出された際に、実際の押し順が右第一であり、かつ少なくともリール3cにおいては図柄「バー」を表示窓W内の上段の表示領域に引き込むことが可能な場合に成立するように構成されている。なお、リール3bにおいては図柄「バー」を表示窓W内の中段の表示領域に引き込むことが可能であり、かつリール3aにおいては図柄「バー」を表示窓W内の下段の表示領域に引き込むことが可能な場合には、図柄「バー」が表示窓W内の右上がりライン上に並ぶことになる。以下、再遊技役12のことを適宜「バー図柄用RP」と称する。また、再遊技役9〜12を総称して適宜「特定図柄RP」と称する。
<役抽選テーブル>
役決定処理においては、図11に示す役抽選テーブルが用いられる。なお、役抽選テーブルは、遊技店員等により設定される上述の設定値に応じて複数設けられている。図11に示す役抽選テーブルは、そのうちの或る設定値に対応したものを例示したものである。この役抽選テーブルには、M1,R1〜R5,B1〜B8,C1,Zの16個の役決定結果が設定されており、各役決定結果には、図11に示すように各々の遊技役が対応付けられている。例えば、役決定結果M1にはMB役が単独当選役として対応付けられ、役決定結果R1には再遊技役1〜3,7〜12が重複当選役として対応付けられ、役決定結果B1には小役4〜6,21,22,29,30,53〜56が重複当選役として対応付けられ、役決定結果C1には、スイカ小役(小役1〜3)が重複当選役として対応付けられているという具合である。なお、役決定結果Zは、ハズレ(何れの遊技役も非当選)に対応づけられている。
各役決定結果M1,R1〜R5,B1〜B8,C1が選出される確率は、図11に示すように、RT遊技状態別に設定されている。すなわち、非RT遊技状態においては、役決定結果R1〜R5が選出される確率が何れも「1/36」に設定されているのに対し、ボーナス内部中のRT2遊技状態においては、役決定結果R1〜R5の選出確率が何れも「1/9」と高く設定されている。また、役決定結果M1が選出される確率は、非RT遊技状態においては「1/3」に設定されているのに対し、RT2遊技状態においては「0」に設定されている。他の役決定結果B1〜B8,C1の選出確率は、非RT遊技状態とRT1遊技状態とで共通となっている。各役決定結果の選出確率の設定は、例えば、乱数発生器66により生成される乱数列の全数値範囲(例えば、十進数で65536)を、各役決定結果に対応させて各数値範囲に分割し、その際の数値範囲の幅を調整することにより行われる。
なお、本実施形態では、RT2遊技状態(MB中)の役決定処理においては、上述の役決定結果M1,R1〜R5,B1〜B8,C1,Zの選出は行わない。ただし、RT2遊技状態の役決定処理では、全ての小役1〜60が当選しているのと等しい状態となり、各リール回転停止操作のタイミングに応じて任意の小役を成立させることが可能となっている。
<押し順対応の役決定結果>
上述した役決定結果M1,R1〜R5,B1〜B8,C1,Zのうちの役決定結果R1〜R5,B1〜B8は、「押し順対応の役決定結果」として設定されている。ここで、押し順対応の役決定結果とは、重複当選する複数の遊技役の組合せが設定され、組み合わせられた複数の遊技役が重複当選した際に、ストップスイッチ26a,26b,26cがどのような順序で操作されたのか(押し順)によって、複数の遊技役のうちのどの遊技役を優先して成立させる(何れも成立しない場合もある)のかが変動する役決定結果のことを意味している。
本実施形態では、図11に示すように、役決定結果R1〜R5の各々に対応した押し順リプレイA〜Eの5個の押し順リプレイと、役決定結果B1〜B8の各々に対応した押し順ベルA〜Hの8個の押し順ベルが設定されている。なお、押し順ベルA〜Hでは、実際の押し順が正解押し順の場合、高めベル(小役4)が必ず成立するようになっている。また、RT1遊技状態において役決定結果C1(スイカ当選)が選出されるとATが設定され、そのAT中に役決定結果B1〜B8の何れかが選出されると、正解押し順を遊技者に報知する上述のベル押し順ナビ演出が行われるようになっている。このため、AT中は、高めベル(小役4)を成立させる確率が高くなり、遊技者にとって有利となる。
<計数値更新演出における各カウンタの制御>
次に、上述した計数値更新演出(獲得数更新演出、貯留数更新演出、払出数更新演出及びAT獲得可能数更新演出)を実行する際における、図6に示す各カウンタのカウント値の更新タイミングについて説明する。
まず、遊技メダルのベット時の更新制御について主に図12を用いて説明する。図12における最上段部には、遊技進行におけるいくつかの事象の発生タイミングが、時間軸に対し下向きの矢印により例示されている。また、上段部には、主制御手段100における3つの管理カウンタ(BET管理カウンタC11、CRE管理カウンタC12、WIN管理カウンタC13)の各カウント値の更新状態が例示されている。同様に、中段部には、サブメイン制御手段200Aにおける3つの制御カウンタ(GET制御カウンタC21、CRE制御カウンタC22、WIN制御カウンタC23)の各カウント値の更新状態が例示されており、下段部には、サブサブ制御手段200Bにおける3つの表示カウンタ(GET表示カウンタC31、CRE表示カウンタC32、WIN表示カウンタC33)の各カウント値の更新状態が例示されている。
図12に例示しているように、遊技の開始に際して、まず2枚の遊技メダルがBETスイッチ(1−BETスイッチ22)の操作受付けにより1枚ずつベットされたとすると、その各タイミングにおいて、主制御手段100のBET管理カウンタC11のカウント値が「0」から「1」→「2」へと1ずつ2つ増数される。同時に、CRE管理カウンタC12のカウント値が「48」から「47」→「46」へと1ずつ2つ減数される。BET管理カウンタC11のカウント値の更新(増数)に応じて、BETランプ46bにおけるベット数の表示値が1ずつインクリメントされて「0」から「1」→「2」へと順次更新される。同時に、CRE管理カウンタC12のカウント値の更新(減数)に応じて、CREランプ46hにおけるクレジット数の表示値が1ずつデクリメントされて「48」から「47」→「46」へと順次更新される。
また、このときのCRE管理カウンタC12のカウント値の各更新に応じて、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに、各更新後のCRE管理カウンタC12のカウント値(「47」,「46」)の情報を含む制御コマンドが1回ずつ2回送信される。その各制御コマンドをサブメイン制御手段200Aが受信すると、その各受信タイミングに応じてサブメイン制御手段200AにおけるCRE制御カウンタC22のカウント値が「48」から「47」→「46」へと1ずつ2つ減数される。さらに、このときのCRE制御カウンタC22のカウント値の各更新に応じて、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに、各更新後のCRE制御カウンタC22のカウント値(「47」,「46」)の情報を含む演出コマンドが1回ずつ2回送信される。その各演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、その各受信タイミングに応じてサブサブ制御手段200BにおけるCRE表示カウンタC32のカウント値が「48」から「47」→「46」へと1ずつ2つ減数される。
このときのCRE表示カウンタC32のカウント値の各更新に応じて、サブサブ制御手段200Bから画像表示装置11に、各更新後のCRE表示カウンタC32のカウント値(「47」,「46」)の情報を含む信号が1回ずつ2回出力され、その各信号出力に応じてCRE表示部H12におけるクレジット数の表示値が1ずつデクリメントされて「48」から「47」→「46」へと順次更新されていくという減少表示態様による貯留数更新演出(ベット時貯留数更新演出)が実行される。
その後、手入れにより3枚の遊技メダルが順次投入されたとする。この場合、最初の1枚はベットされる遊技メダルとして受け入れられ、残る2枚は貯留される遊技メダルとして受け入れられる。1枚目の遊技メダルがベットされる遊技メダルとして受け入れられると、そのタイミングにおいて、主制御手段100のBET管理カウンタC11のカウント値が「2」から「3」へと1つ増数される。また、2、3枚目の遊技メダルがそれぞれされる遊技メダルとして受け入れられると、その各タイミングにおいて、CRE管理カウンタC12のカウント値が「46」から「47」→「48」へと1ずつ2つ増数される。BET管理カウンタC11のカウント値の更新(増数)に応じて、BETランプ46bにおけるベット数の表示値が1つインクリメントされて「2」から「3」へと更新される。また、CRE管理カウンタC12のカウント値の各更新(増数)に応じて、CREランプ46hにおけるクレジット数の表示値が1ずつインクリメントされて「46」から「47」→「48」へと順次更新される。
また、このときのCRE管理カウンタC12のカウント値の各更新に応じて、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに、各更新後のCRE管理カウンタC12のカウント値(「47」,「48」)の情報を含む制御コマンドが1回ずつ2回送信される。その各制御コマンドをサブメイン制御手段200Aが受信すると、その各受信タイミングに応じてサブメイン制御手段200AにおけるCRE制御カウンタC22のカウント値が「46」から「47」→「48」へと1ずつ2つ増数される。さらに、このときのCRE制御カウンタC22のカウント値の各更新に応じて、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに、各更新後のCRE制御カウンタC22のカウント値(「47」,「48」)の情報を含む演出コマンドが1回ずつ2回送信される。その各演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、その各受信タイミングに応じてサブサブ制御手段200BにおけるCRE表示カウンタC32のカウント値が「46」から「47」→「48」へと1ずつ2つ増数される。
このときのCRE表示カウンタC32のカウント値の各更新に応じて、サブサブ制御手段200Bから画像表示装置11に、各更新後のCRE表示カウンタC32のカウント値の情報を含む信号が1回ずつ2回出力され、その各信号出力に応じてCRE表示部H12におけるクレジット数の表示値が1ずつインクリメントされて「46」から「47」→「48」へと順次更新されていくという増加表示態様による貯留数更新演出(ベット時貯留数更新演出)が実行される。
次に、スタートレバー25の操作受付時における更新制御について、主に図12,13を参照して説明する。図13は、獲得総数と払出数に関する表示値更新の概要を示している。スタートレバー25の操作が受け付けられると、そのタイミングにおいて、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに、確定ベット数が「3」であるという情報を含む制御コマンドが送信される。その制御コマンドをサブメイン制御手段200Aが受信すると、その受信タイミングに応じてサブメイン制御手段200AにおけるGET制御カウンタC21のカウント値が「97」から「94」へと3つ減数される。
さらに、このときのGET制御カウンタC21のカウント値の更新に応じて、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに、更新後のGET制御カウンタC21のカウント値「94」の情報を含む演出コマンドが送信される。その演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、その受信タイミングに応じてサブサブ制御手段200Bにおいて、更新後のGET制御カウンタC21のカウント値「94」と更新前のGET表示カウンタC31のカウント値「97」との差分値(94−97=−3)が算出される。そして、その差分値「−3」の分だけ、GET表示カウンタC31のカウント値が更新前の「97」から「96」→「95」→「94」へと1つずつ3つ減数される。
このときのGET表示カウンタC31のカウント値の各更新に応じて、サブサブ制御手段200Bから画像表示装置11に、各更新後のGET表示カウンタC31のカウント値の情報を含む信号が1回ずつ3回出力され、その各信号出力に応じてGET表示部H11における獲得総数の表示値が1ずつデクリメントされて更新前の「97」から「96」→「95」→「94」へと順次更新されていくという減少表示態様による獲得総数更新演出(ベット数確定時獲得総数更新演出)が実行される。
次いで、全リール停止時と遊技メダル払出時における更新制御について、同じく主に図12,13を参照して説明する。全リールが停止すると、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに、今回の遊技における払出数(払出予定数)「5」の情報を含む制御コマンド(払出数コマンド)が送信される。その制御コマンドをサブメイン制御手段200Aが受信すると、その受信タイミングに応じてサブメイン制御手段200AにおけるGET制御カウンタC21のカウント値が「94」から「99」へと5つ増数される。
その後、1枚ずつ計5枚の遊技メダルの払出しが行われる。図12に示す例では、初めの2枚がクレジット数に加算される払出し(貯留加算払出し)で行われ、続く3枚がホッパー50による払出し(実払出し)で行われたものとしている(実払出しの場合は、ホッパー50から遊技メダルが払い出されたことが検出されることによって払出しが実行されたと判断する)。1、2枚目の遊技メダルの貯留加算払出しが行われると、その各タイミングにおいて、CRE管理カウンタC12のカウント値が「48」から「49」→「50」へと1ずつ2つ増数される。また、このCRE管理カウンタC12のカウント値の各更新(増数)に応じて、CREランプ46hにおけるクレジット数の表示値が1ずつインクリメントされて「48」から「49」→「50」へと順次更新される。
また、このときのCRE管理カウンタC12のカウント値の各更新に応じて、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに、各更新後のCRE管理カウンタC12のカウント値(「49」,「50」)の情報を含む制御コマンドが1回ずつ2回送信される。その各制御コマンドをサブメイン制御手段200Aが受信すると、その各受信タイミングに応じてサブメイン制御手段200AにおけるCRE制御カウンタC22のカウント値が「48」から「49」→「50」へと1ずつ2つ増数される。さらに、このときのCRE制御カウンタC22のカウント値の各更新に応じて、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに、各更新後のCRE制御カウンタC22のカウント値(「49」,「50」)の情報を含む演出コマンドが1回ずつ2回送信される。その演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、その受信タイミングに応じてサブサブ制御手段200BにおけるCRE表示カウンタC32のカウント値が「48」から「49」→「50」へと1ずつ2つ増数される。
このときのCRE表示カウンタC32のカウント値の各更新に応じて、サブサブ制御手段200Bから画像表示装置11に、各更新後のCRE表示カウンタC32のカウント値(「49」,「50」)の情報を含む信号が1回ずつ2回出力され、その各信号出力に応じてCRE表示部H12におけるクレジット数の表示値が1ずつインクリメントされて「48」から「49」→「50」へと順次更新されていくという増加表示態様による貯留数更新演出(払出時貯留数更新演出)が実行される。
また、貯留加算払出しであるか実払出しであるかに拘わらず、1枚目から5枚目までの遊技メダルの払出しが行われる各タイミングにおいて、WIN管理カウンタC13のカウント値が「0」から「1」→「2」→「3」→「4」→「5」へと1ずつ5つ増数される。また、このWIN管理カウンタC13のカウント値の各更新(増数)に応じて、WINランプ46jにおける払出数の表示値が1ずつインクリメントされて「0」から「1」→「2」→「3」→「4」→「5」へと順次更新される。
また、このときのWIN管理カウンタC13のカウント値の各更新に応じて、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに、WIN管理カウンタC13のカウント値を更新(「+1」)したという情報を含む制御コマンドが1回ずつ5回送信される。その各制御コマンドをサブメイン制御手段200Aが受信すると、その各受信タイミングに応じてサブメイン制御手段200AにおけるWIN制御カウンタC23のカウント値のカウント値が「0」から「1」→「2」→「3」→「4」→「5」へと1ずつ5つ増数される。さらに、このときのWIN制御カウンタC23のカウント値の各更新に応じて、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに、各更新後のWIN制御カウンタC23のカウント値(「1」,「2」,「3」,「4」,「5」)の情報を含む演出コマンドが1回ずつ5回送信される。その演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、その受信タイミングに応じてサブサブ制御手段200BにおけるWIN表示カウンタC33のカウント値が「0」から「1」→「2」→「3」→「4」→「5」へと1ずつ5つ増数される。
このときのWIN表示カウンタC33のカウント値の各更新に応じて、サブサブ制御手段200Bから画像表示装置11に、各更新後のWIN表示カウンタC33のカウント値(「1」,「2」,「3」,「4」,「5」)の情報を含む信号が1回ずつ5回出力され、その各信号出力に応じてWIN表示部H13における払出数の表示値が1ずつインクリメントされて「0」から「1」→「2」→「3」→「4」→「5」へと順次更新されていくという増加表示態様による払出数更新演出(払出時払出数更新演出)が実行される。
また、上述のWIN管理カウンタC13のカウント値の各更新に応じて、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに送信される、WIN管理カウンタC13のカウント値を更新(「+1」)したという情報を含む各制御コマンド(払出実行コマンド)をサブメイン制御手段200Aが受信すると、その各受信タイミングに応じてサブメイン制御手段200Aにおいて、獲得総数の各経過値を算出する演算処理が、下記演算式(A1)に基づいて行われる。
Y=X−(P−Q) ・・・ (A1)
ここで、Xは上記払出数コマンドに基づいて更新されたGET制御カウンタC21のカウント値(「99」)、Pは上記払出数コマンドに基づいた払出数(「5」)、QはYを算出する時点における払出実行コマンドの受信回数(「1」〜「5」)を示す。
すなわち、図13に示すように、サブメイン制御手段200Aが上記払出実行コマンドを受信する度に、上記演算式(A1)による演算処理が行われ、その結果、払出実行コマンドの1回目の受信時に「95」、2回目の受信時に「96」、3回目の受信時に「97」、4回目の受信時に「98」、5回目の受信時に「99」という獲得総数の各経過値が算出される。この獲得総数の各経過値の算出に応じて、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに、算出した獲得総数の各経過値(「95」,「96」,「97」,「98」,「99」)の情報を含む演出コマンドが1回ずつ5回送信される。その各演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、その各受信タイミングに応じてサブサブ制御手段200BにおけるGET表示カウンタC31のカウント値が「94」から「95」→「96」→「97」→「98」→「99」へと1ずつ5つ増数される。
このときのGET表示カウンタC31のカウント値の各更新に応じて、サブサブ制御手段200Bから画像表示装置11に、各更新後のGET表示カウンタC31のカウント値(「95」,「96」,「97」,「98」,「99」)の情報を含む信号が1回ずつ5回出力され、その各信号出力に応じてGET表示部H11における払出数の表示値が1ずつインクリメントされて「94」から「95」→「96」→「97」→「98」→「99」へと順次更新されていくという増加表示態様による獲得総数更新演出(払出時獲得総数更新演出)が実行される。
続いて、上述のAT獲得可能数更新演出におけるAT獲得可能数の更新制御について主に図14を用いて説明する。図14における中段部には、サブメイン制御手段200AにおけるAT管理カウンタC24とAT制御カウンタC25の各カウント値の更新状態が例示されており、下段部には、サブサブ制御手段200BにおけるAT表示カウンタC34のカウント値の更新状態が例示されている。また、図14における遊技状態はAT中であるとする。
図14に例示しているように、スタートレバー25の操作が受け付けられると、そのタイミングにおいて、主制御手段100において役決定処理が行われる。そして、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに、選出された役決定結果の情報を含む制御コマンド(役決定結果コマンド)が送信される。このときの役決定処理において上述の役決定結果R4が選出されたとする。役決定結果R4が選出されたという情報を含む制御コマンドをAT中にサブメイン制御手段200Aが受信すると、上述のAT上乗せ抽選が実行される。
このAT上乗せ抽選は、図17に示すAT上乗せ抽選テーブルに基づいて行われる。このAT上乗せ抽選テーブルでは、「+100」、「+50」、「+30」、「+10」、「+5」の5つの上乗せ数が設定されており、各々の上乗せ数が選出される確率は、図17に示すように設定されている。
このAT上乗せ抽選の選出結果(ここでは「+50」の上乗せ数が選出されたとする)に応じて、サブメイン制御手段200AにおけるAT管理カウンタC24のカウント値が「70」から「120」へと50増数される。
次いで、全リールが停止すると、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに、全リール停止時に送信される制御コマンド(例えば、上述の払出数コマンド)が送信される。その制御コマンドをサブメイン制御手段200Aが受信すると、その受信タイミングに応じてサブメイン制御手段200AにおけるAT制御カウンタC25のカウント値が「70」から「120」へと50増数される。
このときのAT制御カウンタC25のカウント値の更新に応じて、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに、AT制御カウンタC25のカウント値の更新値「+50」の情報を含む演出コマンドが送信される。その演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、その受信タイミングに応じてサブサブ制御手段200Bから画像表示装置11に、上記更新値「+50」の情報を含む信号が出力され、その各信号出力に基づき画像表示装置11の表示画面11a上において、上述の上乗せ演出が実行される。
なお、AT制御カウンタC25のカウント値が「70」から「120」へと更新された後、次述する更新後のAT制御カウンタC25のカウント値の情報を含む演出コマンドが、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに送信されるまでの所定のタイミングにおいて、更新後のAT制御カウンタC25のカウント値がAT管理カウンタC24のカウント値と比較される。この比較において、両カウント値が相違しているときは、AT制御カウンタC25のカウント値をAT管理カウンタC24のカウント値に合わせる修正が行われる。
さらに、次遊技においてベット操作が受け付けられると(スタートレバー25の操作受付時としてもよい)、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに、所定の制御コマンド(例えば、ベットされたという情報を含む制御コマンド)が送信される。その制御コマンドをサブメイン制御手段200Aが受信すると、その受信タイミングに応じてサブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに、更新後のAT制御カウンタC25のカウント値「120」の情報を含む演出コマンドが送信される。その演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、その受信タイミングに応じてサブサブ制御手段200Bにおいて、更新後のAT制御カウンタC25のカウント値「120」と更新前のAT表示カウンタC34のカウント値「70」との差分値(120−70=50)が算出される。そして、その差分値「50」の分だけ、AT表示カウンタC34のカウント値が更新前の「70」から「80」→「90」→「100」」→「110」」→「120」へと10ずつ計50増数される。
このときのAT表示カウンタC34のカウント値の各更新に応じて、サブサブ制御手段200Bから画像表示装置11に、各更新後のAT表示カウンタC34のカウント値(「80」,「90」,「100」,「110」,「120」)の情報を含む信号が1回ずつ5回出力され、その各信号出力に応じてAT表示部H14におけるAT獲得可能数の表示値が10ずつインクリメントされて更新前の「70」から「80」→「90」→「100」→「110」」→「120」へと10ずつ順次更新されていくという増加表示態様によるAT獲得可能数更新演出が実行される。
<電源断発生に伴う各表示部における表示値の制御>
次に、電源断が発生した場合における上述の各表示部(GET表示部H11、CRE表示部H12、WIN表示部H13、AT表示部H14)の表示値の制御について主に図15を用いて説明する。
まず、サブメイン制御手段200Aにおいて電源断が検知されると、電源断時に実行される所定の処理(電源断処理)が行われ、そのなかで、サブメイン制御手段200Aにおける各制御カウンタ(GET制御カウンタC21、CRE制御カウンタC22、WIN制御カウンタC23、AT管理カウンタC24、AT制御カウンタC25)の各カウント値(それぞれ、「99」、「50」、「5」、「120」、「120」とする)が保持される。本実施形態の場合、各制御カウンタのカウント値は、RAM73等の不揮発性の記憶領域に記憶されているので、電源断時に特にカウント値を保持する処理を行う必要はない。これに対し、揮発性の記憶領域にカウント値を記憶している場合には、外部記憶装置や不揮発性の記憶領域にカウント値を書き込む等の処理を行う。なお、電源断の発生時、サブサブ制御手段200Bにおいては、特別な処理は行われない。
次いで、サブメイン制御手段200Aにおいて電源投入(電源断復帰)が検知されると、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに、パワーオンリセットせよという情報を含む演出コマンドが送信される。その演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、サブサブ制御手段200Bは、RAM77等におけるリセット可能な全ての記憶領域の情報をクリアする。これにより、サブサブ制御手段200Bにおける各表示カウンタ(GET表示カウンタC31、CRE表示カウンタC32、WIN表示カウンタC33、AT表示カウンタC34)の各カウント値もクリア(「0」にリセット)される。また、このときのリセットにより、GET表示部H11、CRE表示部H12、WIN表示部H13、AT表示部H14の各表示値も「0」(数値が何ら表示されない状態を含む)とされる。
また、電源投入検知後、サブメイン制御手段200Aは、電源投入時の処理(電源断復帰処理)を行い、そのなかで、GET制御カウンタC21、CRE制御カウンタC22、WIN制御カウンタC23、AT制御カウンタC25(AT管理カウンタC24としてもよい)の、電源断時に記憶されていた各カウント値(「99」、「50」、「5」、「120」)の情報を含む演出コマンド(ベット時や払出時に送信する演出コマンドと同じ種類のコマンドとしてもよいし、異なる種類のコマンドとしてもよい)を、サブサブ制御手段200Bに送信する。その演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、サブサブ制御手段200BにおけるWIN表示カウンタC33のカウント値が「0」から「5」へと更新され、CRE表示カウンタC32のカウント値が「0」から「50」へと更新される。
なお、主制御手段100におけるWIN管理カウンタC13のカウント値は次遊技においてクリアされ、これに伴いサブメイン制御手段200AにおけるWIN制御カウンタC23のカウント値もクリアされるようになっているので、WIN制御カウンタC23の電断時のカウント値の情報を含む演出コマンドについては、サブサブ制御手段200Bに送信しないようにしてもよい。この場合は電断復帰時において、次述するWIN表示カウンタC33のカウント値の更新、WIN表示部H13における払出数の表示値の更新は行われない(「0」のままとなる)。
上述のWIN表示カウンタC33のカウント値、CRE表示カウンタC32のカウント値の各更新に応じて、サブサブ制御手段200Bから画像表示装置11に、各更新後のWIN表示カウンタC33とCRE表示カウンタC32の各カウント値の情報を含む信号が出力される。その信号出力に応じてWIN表示部H13における払出数の表示値が「0」から「5」へと1ステップで更新される即表示態様による払出数更新演出(電源断復帰時払出数更新演出)と、CRE表示部H12におけるクレジット数の表示値が「0」から「50」へと1ステップで更新される即表示態様による貯留数更新演出(電源断復帰時貯留数更新演出)が実行される。
また、上述の各制御カウンタのカウント値の情報を含む演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信したときには、GET制御カウンタC21の電断時のカウント値「99」とGET表示カウンタC31のリセット時のカウント値「0」との差分値(99=99−0)が算出され、その差分値の分、GET表示カウンタC31のカウント値がリセット時の「0」から「10」→「20」→「30」→・・・「80」→「90」→「99」へと10ずつ(最後だけ「9」)順次更新されていくという増加表示態様による獲得総数更新演出(電源断復帰時獲得総数更新演出)が実行される。
同じく、上述の各制御カウンタのカウント値の情報を含む演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信したときには、AT制御カウンタC25の電断時のカウント値「120」とAT表示カウンタC34のリセット時のカウント値「0」との差分値(120=120−0)が算出され、その差分値の分、AT表示カウンタC34のカウント値がリセット時の「0」から「10」→「20」→「30」→・・・「100」→「110」→「120」へと10ずつ順次更新されていくという増加表示態様によるAT獲得可能数更新演出(電源断復帰時AT獲得可能数更新演出)が実行される。
なお、サブサブ制御手段200Bにおいては、電断時に特に処理を行わない。このため、RAM77が揮発性の記憶装置である場合には、電断復帰時にパワーオンリセットしなくても記憶(各カウンタ値等)が消去されると考えられる。しかし、この場合でも記憶が消去されず残っている可能性があるので、パワーオンリセットして記憶を消去させることは有効である。
<エラー発生に伴う各表示部における表示値の制御>
次に、エラーが発生した場合(例えば、残り2枚の実払出しが終了する前にホッパーエンプティエラーが発生したとする)における上述の各表示部(GET表示部H11、CRE表示部H12、WIN表示部H13、AT表示部H14)の表示値の制御について主に図16を用いて説明する。
まず、サブメイン制御手段200Aにおいてエラーが検知されると(通常、主制御手段100から送信される、エラー発生という情報を含む制御コマンドを受信することにより検知する)、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに、エラー発生という情報を含む演出コマンドが送信される。その演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、サブサブ制御手段200Bは、エラー発生時の処理(例えば、実行中の処理を停止し、エラーが発生したことを報知する画像等を画像表示装置11の表示画面11a上に表示させる処理等)を実行する。
また、サブメイン制御手段200Aにおいては、エラー検知の後、エラー発生時の処理(例えば、実行中の処理を停止し、必要な情報を保持する処理等)を実行する。そのなかで、サブメイン制御手段200Aにおける各制御カウンタ(GET制御カウンタC21、CRE制御カウンタC22、WIN制御カウンタC23、AT管理カウンタC24、AT制御カウンタC25)の各カウント値(それぞれ、「97」、「50」、「3」、「120」、「120」とする)が保持される。なお、この各カウンタ値の保持は、上述の電源断時における各カウンタ値の保持と同様に行われる。
次いで、サブメイン制御手段200Aにおいてエラー解消が検知されると(通常、主制御手段100から送信される、エラー解消という情報を含む制御コマンドを受信することにより検知する)、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに、サブサブ制御手段200Bにおける各表示カウンタ(GET表示カウンタC31、CRE表示カウンタC32、WIN表示カウンタC33、AT表示カウンタC34)のカウント値をクリアせよという情報を含む演出コマンドが送信される。その演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、サブサブ制御手段200Bは、各表示カウンタのカウント値をクリア(「0」にリセット)する。また、このときのリセットにより、GET表示部H11、CRE表示部H12、WIN表示部H13、AT表示部H14の各表示値も「0」(数値が何ら表示されない状態を含む)とされる。
また、エラー解消検知後、サブメイン制御手段200Aは、エラー解消時の処理(例えば、エラー発生時に実行中のプログラムへの復帰処理等)を行い、そのなかで、GET制御カウンタC21、CRE制御カウンタC22、WIN制御カウンタC23、AT制御カウンタC25(AT管理カウンタC24としてもよい)の、エラー発生時に記憶されていた各カウント値(「97」、「50」、「3」、「120」)の情報を含む演出コマンドを、サブサブ制御手段200Bに送信する。その演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、サブサブ制御手段200BにおけるWIN表示カウンタC33のカウント値が「0」から「3」へと更新され、CRE表示カウンタC32のカウント値が「0」から「50」へと更新される。
このときのWIN表示カウンタC33のカウント値、CRE表示カウンタC32のカウント値の各更新に応じて、サブサブ制御手段200Bから画像表示装置11に、各更新後のWIN表示カウンタC33とCRE表示カウンタC32の各カウント値の情報を含む信号が出力される。その信号出力に応じてWIN表示部H13における払出数の表示値が「0」から「3」へと1ステップで更新される即表示態様による払出数更新演出(エラー解消時払出数更新演出)と、CRE表示部H12におけるクレジット数の表示値が「0」から「50」へと1ステップで更新される即表示態様による貯留数更新演出(エラー解消時貯留数更新演出)が実行される。
また、上述の各制御カウンタのカウント値の情報を含む演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信したときには、GET制御カウンタC21の電断時のカウント値「97」とGET表示カウンタC31のリセット時のカウント値「0」との差分値(97=97−0)が算出され、その差分値の分、GET表示カウンタC31のカウント値がリセット時の「0」から「10」→「20」→「30」→・・・「80」→「90」→「97」へと10ずつ(最後だけ「7」)順次更新されていくという増加表示態様による獲得総数更新演出(エラー解消時獲得総数更新演出)が実行される。
同じく、上述の各制御カウンタのカウント値の情報を含む演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信したときには、AT制御カウンタC25の電断時のカウント値「120」とAT表示カウンタC34のリセット時のカウント値「0」との差分値(120=120−0)が算出され、その差分値の分、AT表示カウンタC34のカウント値がリセット時の「0」から「10」→「20」→「30」→・・・「100」→「110」→「120」へと10ずつ順次更新されていくという増加表示態様によるAT獲得可能数更新演出(エラー解消時AT獲得可能数更新演出)が実行される。
その後、ホッパーエンプティエラーの解消に伴い、払い出されていなかった2枚の遊技メダルの実払出しが行われる。このときのGET表示部H11における獲得総数の表示値及びWIN表示部H13における払出数の表示値の更新演出の表示態様は、それぞれ、上述の払出時獲得数更新演出及び払出時払出数更新演出の表示態様と同様となる。なお、上述の、サブサブ制御手段200Bにおける各表示カウンタのカウント値をクリアせよという情報を含む演出コマンドは、エラー解消検知時に送信されるものに限られず、エラー検知時からエラー解消検知時までの任意のタイミングで送信することができる。
<第1実施形態における態様の変更>
上述の第1実施形態では、計数値更新演出における表示値の増加表示態様として、1ずつインクリメントする態様と、2以上の所定数ずつ増加していく態様(以下「所定数毎増加表示態様」と称する)と、1ステップで増加する即表示態様を示しているが、他の態様とすることも可能である。例えば、増加幅が変化する態様(例えば、「20→21→23→24→28→・・・」)を採用してもよい。また、増加(更新)していくときの速度も低速、中速、高速というように複数のものを設定したり、増加していく速度が一定のものだけではなく途中で速度が変化するものを設定したりするようにしてもよい。
このように、複数の増加表示態様を設けた場合(減少表示態様を複数設けた場合にも適用可)、どの増加表示態様を採用するのかを、サブメイン制御手段200Aが選択し、選択した表示態様の情報を含む演出コマンド(表示態様コマンド)をサブサブ制御手段200Bに送信するようにしてもよい。そして、サブサブ制御手段200Bは、受信した表示態様コマンドよる表示態様に従って、表示値の更新演出を行うようにしてもよい。また、このような表示態様コマンドは、通常の更新時(ベット時や払出時)だけではなく、電源断復帰時やエラー解消時においても送信するようにしてもよい(電源断復帰時やエラー解消時の表示態様コマンドは、通常時に送信する表示態様コマンドと同じもの(同種のもの)として送信してもよいし、異なる演出コマンドとして送信してもよい)。
また、複数の増加表示態様を設けた場合、どの増加表示態様を採用するのかを、サブサブ制御手段200Bが選択するようにしてもよい。例えば、カウント値の更新前後の差分値を算出した際、その差分値が属する数値範囲によって、増加表示態様を選択することが挙げられる。この場合、例えば、差分値が15以下であれば1ずつインクリメントする態様を選択し、16以上であれば即表示態様や所定数毎増加表示態様、高速で増加する表示態様を選択し表示値の更新が短時間で終了するようにすることが挙げられる。なお、ここで挙げた数値は一例であり任意に変更可能であるが、「15」という数値は、法律(規則)で定められている遊技メダルの最大払出数となることから、この「15」を基準とすることにより、通常の払出しによる更新なのか、電断復帰時やエラー解消時における更新なのかを、サブサブ制御手段200Bが判断することが可能となる。一方、本実施形態では、一遊技における遊技メダルの最大払出数が「9」に設定されているので、10枚以上の払出数(払出数)であれば、電断復帰時等と判断して即表示態様を選択するように設定してもよい。
また、遊技メダルの獲得総数やAT獲得可能数の場合、払出数よりも数値が大きくなるので、それに応じて(演出効果を考慮して)数値範囲を設定することが好ましい。例えば、算出した差分値が、1〜50の範囲であれば即表示態様を選択し、51〜100の範囲であれば1ずつインクリメントする表示態様を選択し、101以上であれば所定数毎増加表示態様や、高速で増加する表示態様を選択するように設定することが、一例として挙げられる。
また、増加表示態様の選択をサブメイン制御手段200Aが行い、選択した増加表示態様の情報を含む演出コマンド(表示態様コマンド)をサブサブ制御手段200Bに送信するようにしてもよい。例えば、AT上乗せ抽選の結果によりAT獲得可能数が更新される際、上乗せ数が、1〜50の範囲であれば即表示態様を選択しその表示態様の情報を含む演出コマンドを送信し、51〜100の範囲であれば1ずつインクリメントする表示態様を選択しその表示態様の情報を含む演出コマンドを送信し、101以上であれば所定数毎増加表示態様や、高速で増加する表示態様を選択しその表示態様の情報を含む演出コマンドを送信するように設定することが、一例として挙げられる。
また、上述の第1実施形態では、ベット数確定時における獲得総数の表示値の更新演出(ベット数確定時獲得総数更新演出)を、表示値を1ずつデクリメントする減少表示態様により行っているが、ベット確定数は、通常、最大でも「3」であるので、表示値が1ステップで減少する即表示態様を採用してもよい。なお、ベット確定数がより大きくなる可能性があるような場合等における減少表示態様としては、1ずつデクリメントする表示態様や即表示態様の他に、減少幅が変化する態様(例えば、「20→19→17→16→13→・・・」)を採用してもよい。また、減少(更新)していくときの速度も低速、中速、高速というように複数のものを設定したり、減少していく速度が一定のものだけではなく途中で速度が変化するものを設定したりするようにしてもよい。
また、上述の第1実施形態では、サブサブ制御手段200BにおけるAT表示カウンタC34のカウント値の更新開始(AT表示部H14におけるAT獲得可能数の表示値の更新開始)の契機を、次遊技におけるベット操作受付けとしているが、他の事象を契機として更新を開始するようにしてもよい。例えば、次遊技や次々遊技以降において主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに対し、遊技情報を含む制御コマンドが送信されたこと、スタートレバー25の操作受付けの情報を含む制御コマンドが送信されたこと、または停止表示図柄の情報を含む制御コマンドが送信されたことを契機として、更新を開始することが挙げられる。また、他の制御コマンド、例えば、役決定結果、払出数(払出予定数)、ストップスイッチの操作受付け、払出終了、遊技終了等の各情報を含む制御コマンドが送信されたことを契機として、更新を開始するようにしてもよい。
また、上述の第1実施形態では、AT中の、高めベル小役が成立したときの遊技における遊技メダルの純増数(差数)の合計であるAT獲得差数を、AT中においてあと何枚分得ることが可能であるかを示す数値をAT獲得可能数として設定しているが、他のものをAT獲得可能数としてもよい。例えば、ATの設定期間を管理する方法として、実行されたゲーム数で管理するゲーム数管理、払い出された遊技メダルの総数で管理する払出数管理、実行された押し順ナビ演出の回数で管理するナビ回数管理等が知られているが、それぞれにおいて管理する数値を、AT獲得可能数として設定することが挙げられる。また、AT上乗せ抽選においても、それぞれ、ゲーム数上乗せ、払出数上乗せ、ナビ回数上乗せとすることができる。また、AT獲得可能数の表示態様として、(現在までに獲得された数値/獲得し得る最大数)というように分数形式で表示するものがあるが、分子の数値用のカウンタと分母の数値用のカウンタを用いることにより、このような表示態様を採用することもできる。
また、上述の第1実施形態では、再遊技役が成立した場合の払出数を「0」としており、再遊技役成立時や次遊技におけるベット数確定時における獲得総数の表示値の更新を行っていないが、行うようにしてもよい。例えば、前遊技におけるベット確定数が「3」である場合、再遊技役が成立したときの払出数を「3」とし、払出数コマンドによりその情報を通知し、獲得総数の表示値を「3」増加させたり、次遊技における自動ベット処理実行時やスタートレバー25の操作受付時にベット確定数「3」の情報を含む制御コマンドを送信し、それに基づき獲得総数の表示値を「3」減少させたりすることが、一例として挙げられる。また、再遊技役であっても、成立時に小役と同じ図柄組合せが所定のライン上に停止表示されるような再遊技役(例えば、ベルRP等)が成立した場合のみ、このような更新を行うようにしてもよい。
また、上述の第1実施形態では、画像表示装置11により表示する獲得総数と払出数の各表示値を、同一の表示画面11a上の異なる表示領域(GET表示部H11,WIN表示部H13)に表示するようにしているが、これらを同一の表示領域に表示することや、異なる画像表示装置の各表示画面に別々に表示するようにすることも可能である。
また、上述の第1実施形態では、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに送信される、WIN管理カウンタC13のカウント値を更新(「+1」)したという情報を含む各制御コマンド(払出実行コマンド)に基づき、WIN表示部H13における表示値の更新を行っているが、ホッパー50から遊技メダルの払出しが検知されたタイミングで、払出実行コマンドを送信し、それに基づき、WIN表示部H13における表示値の更新を行ってもよい。また、遊技メダルの払出しがホッパー50により行われる場合、その払出しの検知信号をサブメイン制御手段200Aが監視することにより、実払出しによる払出数の管理をサブメイン制御手段200Aが行うようにしてもよい(貯留加算払出しによる払出数に関しても、貯留加算払出しが行われたという情報を含むコマンドを主制御手段100から受信するようにし、そのコマンドの情報に基づきサブメイン制御手段200Aが管理するようにしてもよい)。また、上述の第1実施形態では主制御手段100が制御しているWINランプ46jにおける表示値の更新を、サブメイン制御手段200Aやサブサブ制御手段200Bが行うようにしてもよい。
また、上述の第1実施形態では、遊技メダルのベット時または払出時におけるCRE管理カウンタC12のカウント値の更新に応じて、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに、更新後のCRE管理カウンタC12のカウント値の情報を含む制御コマンドが送信されるようになっているが、カウント値の情報は含まず更新されたという情報を含む制御コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、ベット時と払出時とで同じ種類の制御コマンド(クレジット数更新制御コマンド)を送信し、サブサブ制御手段200Bにおいて、その制御コマンドを受信したタイミングがベットスイッチの操作時であればクレジット数の減算、手入れによる遊技メダルの受入時であればクレジット数の加算、払出時であればクレジット数の加算というように、受信タイミングに応じてクレジット数を加算するのか減算するのかを判断するようにしてもよい。また、ベットスイッチ操作時クレジット数更新制御コマンド、手入れ受入時クレジット数更新制御コマンド、払出時クレジット数更新制御コマンドというように、コマンドの種類を分けるようにしてもよい。
また、上述の第1実施形態では、エラーが発生した場合、サブサブ制御手段200Bにおける各表示カウンタのカウント値をクリア(「0」にリセット)するようになっているが、エラー発生時の各カウント値をクリアせずに、エラー解消後まで保持するようにしてもよい。この場合、エラー解消時に、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに対して、エラー発生時の各カウント値の情報を含む演出コマンドを送信する必要はなく(送信してもよい)、エラー解消後、サブサブ制御手段200Bが保持している各カウント値に基づき、その続きから速やかに各表示部H11〜H14における表示値の更新を行うことが可能となる。
[主要な制御処理]
以下、上述のスロットマシンにおいて行われる主要な制御処理について、主に図18〜23を参照しながら説明する。以下では、まず、図18〜21を用いて、主制御手段100において行われる制御処理のうち、特に、遊技制御処理、タイマ割込処理(メイン)について説明する。次に、図22,23を用いて、サブメイン制御手段200Aにおいて行われる各種の制御処理のうち、特に、プログラム開始処理、サブメインループ処理、電源断処理、タイマ割込処理(サブメイン)について説明する。
<遊技制御処理>
主制御手段100により行われる遊技制御処理では、図18(A)に示すように、まず、遊技開始処理を行う(ステップS1)。この遊技開始処理は、図18(B)に示すように、まず、遊技作動状態(例えば、再遊技作動状態やMB作動状態)をセットし(ステップS21)、遊技情報(設定値、遊技作動状態、RT遊技状態等)の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS22)、制御コマンドセット1を行う(ステップS23)。この制御コマンド1は、図18(C)に示すように、割込みを禁止し(ステップS31)、制御コマンドセット2を行う(ステップS32)。
この制御コマンドセット2では、図18(D)に示すように、まず、書込ポインタの位置に基づきコマンドバッファ(CB)における指定アドレスを取得する(ステップS41)。次いで、指定アドレスに制御コマンドを書込可能であるか否かを判定する(ステップS42)。ここで、書込可能である場合には、指定アドレスに制御コマンドを書込み(ステップS43)、書込ポインタの位置を更新し(ステップS43)、制御コマンドセット2を終了してリターンする。一方、上記ステップS42の判定において、書込可能でない場合には、ステップS43,S44の処理は行わず、制御コマンドセット2を終了してリターンする。
上記制御コマンドセット2からのリターンで、図18(C)のステップS33に進み、ここで、割込みを許可し、制御コマンドセット1を終了してリターンする。この制御コマンドセット1からのリターンで、図18(B)のステップS24に進み、そこで、再遊技作動状態であるか否かを判定する。ここで、再遊技作動状態である場合には、自動ベット処理を行う(ステップS25)。
この自動ベット処理では、図18(E)に示すように、まず、BET管理カウンタC11のカウント値を「+1」更新し(ステップS51)、次いで、自動で1枚ベットしたという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS52)、上記制御コマンドセット1を行う(ステップS53)。次に、ステップS54に進み、そこでベット時付随処理を行う。
この制御時付随処理では、図18(F)に示すように、まず、BETランプ46bの制御データを出力ポートに出力する(ステップS61)。次いで、WIN管理カウンタC13のカウント値がクリア(「0」にリセット)済みであるか否かを判定する(ステップS62)。ここで、クリア済みでない場合には、WIN管理カウンタC13のカウント値をクリアし(ステップS63)、払出数をクリアしたという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS64)、さらに上記制御コマンドセット1を行い(ステップS65)、ベット時付随処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS62の判定において、クリア済みである場合には、ステップS63〜S65の処理は行わず、ベット時付随処理を終了してリターンする。
上記ベット時付随処理からのリターンで、図18(E)のステップS55に進み、そこでベットの規定数を確認し、ベットが限界であるか(ベットすることができないか)否かを判定する(ステップS56)。ここで、ベットが限界である場合には、ベットが限界であることを示すベット限界フラグをON(セット)し(ステップS57)、自動ベット処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS56の判定において、ベットが限界でない場合には、上記ステップS51に戻る。
上記自動ベット処理からのリターンで、図18(B)のステップS26に進み、そこで再遊技作動状態でありかつ貯留数が上限に達しているか否かを判定する。ここで、再遊技作動状態ではないか貯留数が上限に達していない場合には、ブロッカをON(メダル受入可能状態)とし(ステップS57)、遊技開始処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS26の判定において、再遊技作動状態でありかつ貯留数が上限に達している場合には、ブロッカをOFF(遊技メダル受入不可状態)としたまま、遊技開始処理を終了してリターンする。
上記遊技開始処理からのリターンで、図18(A)のステップS2に進み、そこで遊技メダル管理処理を行う。この遊技開始処理では、図19(A)に示すように、まず、ブロッカがONであるか否かを判定する(ステップS71)。ここで、ブロッカがONである場合にはステップS72に進み、ブロッカがONでない場合にはステップS73に進む。上記ステップS72では、手入れされた遊技メダルの受入れの有無を判定する。ここで、遊技メダルが受け入れられていた場合には、ステップS78に進み、そこで受入れ遊技メダル処理を行う。
この受入れ遊技メダル処理では、図19(B)に示すように、まず、規定数、再遊技作動状態であるか否かの確認を行い(ステップS81)、次いで、次の遊技メダルを受入れ可能であるか否かを判定する(ステップS82)。ここで、次の遊技メダルを受入れ可能でない場合にはブロッカをOFFして(ステップS83)ステップS84に進み、次の遊技メダルを受入れ可能である場合にはブロッカをOFFしないでステップS84に進む。このステップS84では、遊技メダルを1枚受け入れたという情報を含む制御コマンドを生成し、さらに上記制御コマンドセット1を行い(ステップS85)、ステップS86に進む。このステップS86では、ベット限界フラグがONであるか否かを判定する。ここで、ベット限界フラグがONである場合には貯留数加算処理に進み、ベット限界フラグがONでない場合にはベット数加算処理に進む。
上記貯留数加算処理では、図19(C)に示すように、まず、CRE管理カウンタC12のカウント値を「+1」更新する(ステップS91)。次いで、1枚貯留したという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS92)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS93)、さらにCREランプ46hの制御データを出力ポートに出力し(ステップS94)、貯留数加算処理を終了してリターンする。
一方、上記ベット数加算処理では、図19(D)に示すように、まず、BET管理カウンタC11のカウント値を「+1」更新する(ステップS101)。次いで、手入れされた遊技メダルを1枚ベットしたという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS102)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS103)、さらに上記ベット時付随処理を行う(ステップS104)。このベット時付随処理を行った後、ベットの規定数を確認し(ステップS105)、ベットが限界であるか否かを判定する(ステップS1056)。ここで、ベットが限界である場合にはベット限界フラグをON(セット)し(ステップS107)、ベット数加算処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS106の判定において、ベットが限界でない場合にはベット限界フラグをONせずにリターンする。
上記貯留数加算処理または上記ベット数加算処理からのリターンで、図18(A)のステップS73に進み、そこでベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受付可能であるか否かを判定する。ここで、ベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受付可能である場合には、ステップS74に進み、そこでベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受け付けられたか否かを判定する。ここで、ベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受け付けられていた場合には、ステップS75に進み、そこで清算スイッチの操作が受け付けられたか否かを判定する。ここで、清算スイッチの操作が受け付けられていた場合には、ステップS77に進み、そこで遊技メダルの清算処理を行い、遊技メダル管理処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS75の判定において、清算スイッチの操作が受け付けられていない場合(ベットスイッチの操作が受け付けられていた場合)には、ステップS76に進み、そこで次述する貯留ベット処理を行い、その後、遊技メダル管理処理を終了してリターンする。
これに対し、上記ステップS73の判定において、ベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受付可能でない場合(他の停止スイッチが操作されている場合等)には、上記ステップS74〜S77の処理を行わず、遊技メダル管理処理を終了してリターンする。また、上記ステップS74の判定において、ベットスイッチまたは清算スイッチの操作が受け付けられていない場合には、上記ステップS75〜S77の処理を行わず、遊技メダル管理処理を終了してリターンする。
上記貯留ベット処理では、図19(E)に示すように、まず、ベットが限界であるか否かを判定する(ステップS111)。ここで、ベットが限界である場合にはステップS117に進む。一方、ベットが限界でない場合にはステップS112に進み、そこでベット予定数(操作されたのが1−BETスイッチの場合は「1」、MAX−BETスイッチの場合は規定数)を設定し、さらにBET管理カウンタC11のカウント値を「+1」更新する(ステップS113)。次いで、貯留されていた遊技メダルを1枚ベットしたという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS114)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS115)、さらに貯留数減算処理を行う(ステップS116)。
この貯留数減算処理では、図19(F)に示すように、まず、CRE管理カウンタC12のカウント値を「−1」更新する(ステップS121)。次いで、貯留数を「1」減らしたという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS122)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS93)、さらにCREランプ46hの制御データを出力ポートに出力し(ステップS61)、貯留数減算処理を終了してリターンする。
上記貯留数減算処理からのリターンで、図19(E)のステップS117に進み、そこでベットが限界であるか否かを判定する(ステップS117)。ここで、ベットが限界である場合にはベット限界フラグをON(セット)し(ステップS118)、貯留ベット処理を終了してリターンする。一方、上記ステップS117の判定において、ベットが限界でない場合にはベット限界フラグをONせずステップS119に進み、そこで貯留ベット処理を上記ベット予定数分実行したか否かを判定する。ここで、ベット予定数分実行した場合には貯留ベット処理を終了してリターンし、ベット予定数分実行していない場合には上記ステップS113に戻る。
上記貯留ベット処理からのリターンにより上記遊技メダル管理処理からもリターンし、図18(A)のステップS3に進む。そこでベット数が規定数に一致しかつスタートレバーの操作が受け付けられたか否かを判定する。ここでの判定が是である場合にはステップS4に進み、否である場合にはステップS2に戻る。上記ステップS4では、レバー受付時処理を行う。
このレバー受付時処理では、図19(G)に示すように、まず、ブロッカをOFFする(ステップS131)。次いで、ベット確定数の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS132)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS133)、レバー受付時処理を終了してリターンする。
上記レバー受付時処理からのリターンで、図18(A)のステップS5に進み、そこで役決定処理を行う。この役決定処理では、図20(A)に示すように、まず、乱数発生器66等により生成される乱数列の中から1つの乱数を選出する乱数ラッチを行う(ステップS141)。次に、ラッチされた乱数(以下、適宜「ラッチ乱数」と称する)を読込み(ステップS142)、読み込んだラッチ乱数と役抽選テーブルに基づき、1つの役決定結果を選出する(ステップS143)。次いで、選出された役決定結果の情報(当選フラグ)を所定の記憶領域に格納し(ステップS144)、役決定処理を終了してリターンする。
この役決定処理からのリターンで、図18(A)のステップS6に進み、そこでフリーズ抽選処理を行う。このフリーズ抽選処理では、フリーズ中の演出(待機演出、リール演出等)の態様の決定等を行う。次に、ステップS7に進み、そこで疑似遊技開始処理を行う。この疑似遊技開始処理では、疑似遊技を実行するための条件(例えば、上記ステップS6のフリーズ抽選において疑似遊技フリーズが選出されるという条件)が充足されているときに、疑似遊技(ストップスイッチの操作に基づいてリールを仮停止させる遊技)を実行する。
次に、ステップS8に進み、そこでリール停止管理処理を行う。このリール停止管理処理では、図20(B)に示すように、まず、役決定結果の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS151)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS152)、ウエイト時間が経過するまでその状態で待機する(ステップS153)。ウエイト時間とは、前回の遊技において全リールが回転開始してから、今回の遊技において全リールを回転開始させるまでに経過することが必要とされる時間(例えば、4.1秒間)のことである。
次に、新たにウエイト時間をセットし(ステップS154)、リールの回転開始を待機しているという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS155)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS156)、リールの加速に用いる各種データの初期値を所定の記憶領域に記憶する(ステップS157)。次いで、全リールが定速回転しているか否かを判定し(ステップS158)、定速回転していないと判定した場合には、全リールの回転が異常であるか否かを判定し(ステップS159)、異常である場合には、再び、リールの加速に用いる各種データの初期値を所定の記憶領域に記憶し(ステップS160)、ステップS161に進む。一方、上記ステップS158の判定において、定速回転していると判定した場合には上記ステップS159,S160の処理は行わずにステップS161に進む。また、上記ステップS158の判定において、回転が異常ではないと判定した場合には上記ステップS160の処理は行わずにステップS161に進む。
このステップS161では、全リールの確認が終了したか否かを判定し、確認終了してればステップS162に進み、確認終了していなければ上記ステップS158に戻る。ステップS162では、停止可能位置を作成済みであるか否かを判定する。ここで、作成済みでなければ停止可能位置を作成し(ステップS163)、ステップS164に進む。一方、作成済みであれば直接ステップS164に進む。このステップS164では、ストップスイッチの操作が受け付けられたか否かを判定する。
ここで、ストップスイッチの操作が受け付けられていた場合には、リールの駆動状態を「減速中」に変更し、停止位置を決定する(ステップS165)。そして、停止するリールと滑りコマ数の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS166)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS167)、ステップS168に進む。一方、上記ステップS164の判定において、ストップスイッチの操作が受け付けられていない場合には、上記ステップS165〜S167の処理は行わずにステップS168に進む。このステップS168では、全リールが停止したか否かを判定し、停止していなければ上記ステップS158に戻り、停止していればリール停止管理処理を終了してリターンする。
このリール停止管理処理からのリターンで、図18(A)のステップS9に進み、そこで停止表示図柄判定処理を行う。この停止表示図柄判定処理では、図20(C)に示すように、まず、停止表示図柄を確認する(ステップS171)。次に、停止表示された図柄により遊技役が成立している場合にはその成立役情報(何れの遊技役も成立していない場合にはそのことを示す情報)を、所定の記憶領域に格納する(ステップS172)。次いで、停止表示図柄の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS173)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS174)、停止表示図柄判定処理を終了してリターンする。
この停止表示図柄判定処理からのリターンで、図18(A)のステップS10に進み、そこで遊技メダル払出処理を行う。この遊技メダル払出処理では、図20(D)に示すように、まず、払出開始、払出数(払出予定数)の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS181)、上記制御コマンドセット1を行う(ステップS182)。次に、払出貯留処理を行う(ステップS183)。
この払出貯留処理では、図20(E)に示すように、まず、貯留可能であるか否かを判定する(ステップS191)。ここで、貯留可能でない場合には払出貯留処理を終了してリターンする。一方、貯留可能である場合には上記貯留加算処理を行い(ステップS192)、次いで、払出数加算処理を行う(ステップS193)。
この払出数加算処理では、図20(F)に示すように、まず、WIN管理カウンタC13のカウント値を「+1」更新する(ステップS201)。次いで、1枚払い出したという情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS202)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS203)、さらにWINランプ46jの制御データを出力ポートに出力し(ステップS204)、払出数加算処理を終了してリターンする。
この払出数加算処理からのリターンで、図20(E)のステップS194に進み、そこで払出終了か否かを判定する。ここで、払出終了の場合には、図20(D)のステップS185に進む。一方、払出終了でない場合には、上記ステップS191に戻る。
上記払出貯留処理からのリターンで、図20(D)のステップS184に進み、そこでホッパー払出処理を行う。このホッパー払出処理では、図20(G)に示すように、まず、ホッパーの駆動を開始し(ステップS211)、払出しが検出されるまで待機する(所定時間が経過するまで払出しが検出されない場合は、ホッパーエンプティエラーとなる)。払出しが検出されると上記払出数加算処理を行い(ステップS213)、払出終了か否かを判定する(ステップS214)。ここで、払出終了でなければ上記ステップS211に戻り、払出終了であればホッパーの駆動を終了し(ステップS215)、ホッパー払出処理を終了してリターンする。
このホッパー払出処理からのリターンまたは上記払出貯留処理における払出終了で、図20(D)のステップS185に進む。そこで払出終了の情報を含む制御コマンドを生成し、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS186)、遊技メダル払出処理を終了してリターンする。
この遊技メダル払出処理からのリターンで、図18(A)のステップS11に進み、そこで遊技終了処理を行う。この遊技終了処理では、図21(A)に示すように、まず、非持越し役の当選フラグをOFFし(ステップS221)、次いで、特別役(MB役)が成立したか否かを判定する(ステップS222)。ここで、特別役が成立していた場合には、該当する特別役の当選フラグをOFFにしてから(ステップS223)、ステップS224に進み、成立していなかった場合には直接ステップS224に進む。このステップS224では、ボーナス遊技(MB遊技)作動中であるか否かを判定し、作動中の場合にはボーナス遊技の作動管理(所定数の遊技メダルが払い出されたか否かのチェック等)を行い(ステップS225)、ステップS226に進む。一方、ボーナス遊技作動中ではない場合には上記ステップS225の処理を行わずにステップS226に進む。
このステップS226ではRT遊技状態の更新を行い、次に、遊技終了の情報を含む制御コマンドを生成し(ステップS227)、上記制御コマンドセット1を行い(ステップS228)、さらに外端信号データを所定の記憶領域に記憶し(ステップS228)、遊技終了処理を終了してリターンする。
<タイマ割込処理(メイン)>
本実施形態では、遊技者により行われるベット操作等の遊技操作に応じて出力される各遊技操作信号の読込みや信号レベルの検出(確認)、各制御コマンドの送信等の処理が、予め設定された一定の時間(例えば、2.235ミリ秒)毎に実施されるタイマ割込処理(メイン)によって行われる。このタイマ割込処理(メイン)では、図21(B)に示すように、まず、割込初期処理(レジスタの退避、割込禁止等)を行い(ステップMT11)、次に、電源断が検知されたか否かが判定される(ステップMT12)。ここで、電源断が検知されていれば電源断処理が行われる。電源断処理では、レジスタの退避やスタックポインタの保存、割込み状態の保存等が行われる。また、所定の記憶領域に記憶されている、役決定結果に関する情報やRT遊技状態に関する情報の保持や、チェックサムの算出及び記憶等の処理が行われる。
一方、電源断が検知されていなければ、タイマ計測を行う(ステップMT13)。このタイマ計測は、上述の遊技制御処理においてセットされた任意のタイマの経過時間等を計測するものである。次いで、表示用ランプ(46a〜46j)の制御(出力ポートに出力された制御データに基づく表示用ランプにおける表示値の更新等)を行い(ステップMT14)、さらに入力ポートの読込みを行う(ステップMT15)。この入力ポートの読込みでは、入力ポートに入力された各遊技操作信号の信号レベルの読込みと格納、信号レベルの判定等が行われる。
次いで、リールの回転の加速、減速、定速維持や停止維持等を制御するためのリール駆動制御(ステップMT16)を、全リールに対し行う(ステップMT17)。次に、リールやホッパー、ブロッカ等の励磁出力を行うポート出力処理を行い(ステップMT18)、さらに制御コマンド送信処理を行う(ステップMT19)。
この制御コマンド送信処理では、図21(C)に示すように、まず、読込ポインタの位置に基づきコマンドバッファ(CB)における指定アドレスを取得する(ステップMT31)。次いで、指定アドレスに送信用制御コマンドがあるか否かを判定する(ステップMT32)。ここで、送信用制御コマンドがある場合には、指定アドレスにある送信用制御コマンドを読出してコマンド送信部のTDRに書込み(ステップMT33)、さらに読込ポインタの位置を更新し(ステップMT34)、制御コマンド送信処理を終了してリターンする。一方、上記ステップMT32の判定において、指定アドレスに送信用制御コマンドがない場合には、上記ステップMT33,34の処理は行わず、制御コマンド送信処理を終了してリターンする。
この制御コマンド送信処理からのリターンで、図21(B)のステップMT20に進み、そこで、所定の記憶領域に記憶されていた外端信号データを読出し外端信号を出力する。次に、割込終了処理(レジスタの復帰、割込許可等)を行い(ステップMT21)、割込リターンする。
主制御手段100において行われる他の制御処理としては、主制御電源投入処理及び主制御設定変更処理がある。主制御電源投入処理は、主制御手段100への電力の供給が開始されたとき(電源投入時)に行われる処理であり、仮スタックポインタのセットやチェックサムの算出、チェック等が行われ、電源復帰の処理が行えるように処理される。また、設定鍵型スイッチ83がONされているか否の判定が行われ、ONされている場合には、次述する主制御設定変更処理に移行する。一方、設定鍵型スイッチ83がONされていない場合には、スタックポインタの復帰や割込みの起動が行われ、さらには、電源断時に所定の記憶領域に記憶されていた、役決定結果に関する情報やRT遊技状態に関する情報等に基づき遊技が行われる。
主制御設定変更処理は、上述の主制御電源投入処理において、設定鍵型スイッチ83がONされた場合に実行される処理であり、遊技店員等による設定変更スイッチ84の設定変更指令操作が確定した場合に、スタックポインタの初期化や割込みの初期化、電源断時に保存された遊技情報のクリア処理が行われる。また、設定変更時に設定された設定値が所定の記憶領域に格納され、前述した遊技制御処理に移行する。
<プログラム開始処理>
次に、サブメイン制御手段200Aにより実行されるプログラム開始処理について説明する。このプログラム開始処理は、図22(A)に示すように、電源が投入されたことにより開始され、まず、割込みが禁止され(ステップU11)、次いで、各種の初期化処理(CPUやRAMの初期化、チェックサムの算出等)が行われる(ステップU12)。次に、電源投入時に算出したチェックサムと電源断時に算出し記憶したチェックサムとが一致するか否かを判定する(ステップU13)。ここで、両者が一致していれば、電源断時に保持した、GET、CRE、WIN,ATの各制御カウンタC21〜C23,C25のカウンタ値の情報を含む演出コマンドを生成し(ステップU14)、その演出コマンドをコマンドバッファの指定アドレスにセットする(書き込む)(ステップU15)。
次に、完全復帰(次述するサブメインループ処理の1コマンド処理中に電源断が発生した状態からの復帰)か否かを判定する(ステップU16)。ここで、完全復帰であれば割込許可し(ステップU17)、電源断時に実行中であった1コマンド処理に戻る。一方、上記ステップU13の判定において、チェックサムが一致していなければRAMをクリアし(ステップU18)、サブメインループ処理に移行する。また、上記ステップU16の判定において、完全復帰でなければそこから直接サブメインループ処理に移行する。
<サブメインループ処理>
サブメインループ処理では、図22(B)に示すように、まず、WDT(ウオッチドッグタイマ)をクリアし(ステップV11)、次いで、WDTの作動を開始する(ステップV12)。次に、割込み許可し(ステップV13)、16ms処理(画像表示装置が正常に起動しているか否かの監視、電源投入時間の計時、画像表示装置に送信する信号データ(コマンド)を所定の記憶領域(コマンドバッファ)に記憶する等)を行う(ステップV14)。
次に、1コマンド処理(主制御手段100からの制御コマンドに基づく処理であり、例えば、演出抽選、AT上乗せ抽選、演出切り換え等)を行い(ステップV15)、16ms(時間は任意に設定可)経過したか否かを判定し(ステップV16)、経過していなければ上記ステップV15に戻る。一方、16ms経過していれば上記ステップV11に戻る。
<電源断処理>
図22(C)に示す電源断処理は、サブメイン制御手段200Aが電源断を検知したことにより開始される処理で、まず、WDTを停止し(ステップW11)、次いで、プログラム開始処理中であるか否かを判定する(ステップW12)。ここで、プログラム開始処理中でなければチェックサムを算出し(ステップW13)、さらに各種データ(チェックサムの算出結果、実行していたプログラムの番地等)を退避(保持)し(ステップW14)、ステップW15に進む。一方、上記ステップW12の判定において、プログラム開始処理中であれば上記ステップW13,W14の処理は行わずにステップW15に進む。
このステップW15では、500ms(時間は任意に設定可)が経過したか否かを判定する。ここで、500ms経過していれば電源断処理を終了する。一方、500ms経過していなければ電源が復帰したか否かを判定する(ステップW16)。ここで、電源が復帰していれば瞬断発生回数を更新し(ステップW17)、WDTの作動を開始し(ステップW18)、電源断時に実行中の処理に戻る。一方、上記ステップW16の判定において、電源が復帰していなければ上記ステップW15に戻る。
<タイマ割込処理(サブメイン)>
図23(A)に示すタイマ割込処理(サブメイン)は、予め設定された一定の時間(例えば、1ミリ秒)毎に実施される割込処理であり、このなかでサブサブ制御手段200Bへの演出コマンドの送信が行われる。以下では、主に演出コマンドの送信について、タイマ割込処理(サブメイン)を説明する。
タイマ割込処理(サブメイン)では、まず、サブメイン制御手段200Aにおいて電源断が検知されか否かを判定する(ステップST11)。ここで、電源断が検知されていれば上記電源断処理が行われる。一方、電源断が検知されていなければ、コマンド送信状態を判定する(ステップST12)。ここで、コマンド送信状態が「アイドル状態」であればステップST13に進み、コマンドバッファ(CB)の、読込ポインタに基づく指定アドレスに未送信の演出コマンドがあるか否かを判定する。ここで、未送信の演出コマンドがあれば、それを送信用のコマンドとして登録し、CBの読込ポインタの位置を更新する(ステップST14)。
次に、コマンド送信部におけるデータ送信状態を管理するデータ送信管理カウンタを初期化し(ステップST15)、TDRに書込みが可能であるか否かを判定する(ステップST16)。ここで、書込可能であれば登録した送信用の演出コマンドをTDRに書き込み(ステップST17)、送信データエンプティ割込(コマンド送信部のTSRに送信データが無いときに発生する割込)を許可し(ステップST18)、コマンド送信状態を「データ送信中」に変更し(ステップST19)、割込リターンする。一方、TDRに書き込めない場合は、上記ステップST17〜ST19の処理は行わず、コマンド送信状態を「データ送信開始待ち」に変更し(ステップST20)、割込リターンする。また、上記ステップST13の判定において、CBに未送信の演出コマンドがなければ上記ステップST14〜ST20の処理は行わずに割込リターンする。
上記ステップST12の判定において、コマンド送信状態が「データ送信開始待ち」の場合には、ステップST21に進み、そこでTDRに書込みが可能であるか否かを判定する。ここで、書込可能であれば登録した送信用の演出コマンドをTDRに書き込み(ステップST22)、送信データエンプティ割込を許可し(ステップST23)、コマンド送信状態を「データ送信中」に変更し(ステップST24)、割込リターンする。一方、TDRに書き込めない場合は、上記ステップST22〜ST24の処理は行わずに割込リターンする。
また、上記ステップST12の判定において、コマンド送信状態が「データ送信中」の場合には、ステップST25に進み、そこでコマンド送信が終了したか否かを判定する。ここで、コマンド送信が終了していれば、コマンド送信状態を「ACK待ち」に変更し(ステップST26)、割込リターンする。一方、コマンド送信が終了していなければ、そのまま割込リターンする。
また、上記ステップST12の判定において、コマンド送信状態が「ACK待ち」の場合には、ステップST27に進み、そこでACK待ち時間(例えば、50ミリ秒)の計測を開始する。次いで、ACK待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップST28)。ここで、ACK待ち時間が経過していなければ、サブサブ制御手段200Bからのコマンドを受信したか否かを判定し(ステップST29)、受信していなければ上記ステップST28に戻り、受信していればそれが正常ACKであるか否かを判定する(ステップST30)。ここで、正常ACKを受信していれば、コマンド送信状態を「アイドル状態」に変更し(ステップST32)、割込リターンする。
一方、正常ACKを受信していなければ、次述するリトライ処理(ステップST31)を行い割込リターンする。また、上記ステップST28の判定において、ACK待ち時間が経過していれば上記ステップST29,30の処理は行わずにリトライ処理を行い割込リターンする。
リトライ処理では、図23(B)に示すように、まず、リトライ回数(初期値「0」)を「+1」更新し(ステップST51)、次いで、リトライ回数が3回(回数は任意に設定可)以下であるか否かを判定する(ステップST52)。ここで、リトライ回数が3回以下であれば、コマンド送信状態を「復旧開始」に変更し(ステップST53)、リターンする。一方、リトライ回数が3回以下でなければ異常と判定し、サブサブ制御手段200Bに対し初期化要求を行い(ステップST54)、コマンド送信状態を「アイドル状態」に変更し(ステップST55)、リターンする。
また、上記ステップST12の判定において、コマンド送信状態が「復旧開始」の場合には、ステップST33に進み、そこでTDRに書込みが可能であるか否かを判定する。ここで、書込可能であれば、復旧待ち時間(例えば、50ミリ秒)をセットし(ステップST34)、ダミーデータをTDRに書き込み(ステップST35)、コマンド送信状態を「復旧待ち」に変更し(ステップST36)、割込リターンする。一方、TDRに書き込めない場合は、上記ステップST34〜ST36の処理は行わずに割込リターンする。
また、上記ステップST12の判定において、コマンド送信状態が「復旧待ち」の場合には、ステップST37に進み、そこで復旧待ち時間が経過したか否かを判定する。ここで、復旧待ち時間が経過していれば、登録済みである演出コマンドの再送セット(再送のための準備)を行い(ステップST38)、データ送信管理カウンタを初期化し(ステップST39)、コマンド送信状態を「データ送信開始待ち」に変更し(ステップST40)、割込リターンする。一方、復旧待ち時間が経過していなければ、上記ステップST38〜ST40の処理は行わずに割込リターンする。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の第2実施形態について、主に図24,25を参照しながら説明する。本実施形態のスロットマシンは、上述した第1実施形態のものと主要部の構成等が共通しており、これらの共通部分については説明を省略する。また、主要な制御処理の流れについても、第1実施形態のものと略共通している。以下、第1実施形態との相違点を中心に、本実施形態の特徴点について説明する。
<計数値更新演出における各カウンタの制御>
本実施形態においても、第1実施形態と同様の計数値更新演出(獲得数更新演出、貯留数更新演出、払出数更新演出及びAT獲得可能数更新演出)を実行するが、各カウンタ(図6参照)のうちの一部についてカウンタ値の更新タイミングや更新方法が異なっている。図24及び図25は、第1実施形態の図12及び図13にそれぞれ対応するものである。図24,25に示すように、遊技メダルのベット時における更新制御と、スタートレバー25の操作受付時における更新制御については、図12,13に示す第1実施形態のものと同じであり詳細な説明を省略する。一方、全リール停止時と遊技メダル払出時における更新制御には相違点があるので、以下に説明する。
本実施形態においては全リールが停止すると、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに、今回の遊技において2枚の貯留加算払出しと3枚の実払出しを行うという情報を含む制御コマンド(払出数コマンド)が送信される(単に、今回の払出数「5」の情報を含む制御コマンドを送信し、サブメイン制御手段200Aにおいて、貯留加算払出しと実払出しの各数値を判断するようにしてもよい)。
その制御コマンドをサブメイン制御手段200Aが受信すると、その受信タイミングに応じてサブメイン制御手段200AにおけるGET制御カウンタC21のカウント値が「94」から「99」へと5つ増数される。また、CRE制御カウンタC22のカウント値が「48」から「50」へと2つ増数され、WIN制御カウンタC23のカウント値が「0」から「5」へと5つ増数される。
また、このときのGET制御カウンタC21、CRE制御カウンタC22及びWIN制御カウンタC23の各カウント値の更新に応じて、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに、更新後のGET制御カウンタC21、CRE制御カウンタC22及びWIN制御カウンタC23の各カウント値(「99」,「50」,「5」)の情報を含む演出コマンド(複数のコマンドに分けてもよい)が送信される。
その演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、その受信タイミングに応じてサブサブ制御手段200Bにおいて、更新後のGET制御カウンタC21のカウント値「99」と更新前のGET表示カウンタC31のカウント値「94」との差分値(99−94=5)が算出される。同様に、更新後のCRE制御カウンタC22のカウント値「50」と更新前のCRE表示カウンタC32のカウント値「48」との差分値(50−48=2)が算出され、更新後のWIN制御カウンタC23のカウント値「5」と更新前のWIN表示カウンタC33のカウント値「0」との差分値(5−0=5)が算出される。
その後、1枚ずつ計5枚の遊技メダルの払出しが行われる(初めの2枚が貯留加算払出し、続く3枚が実払出し)。その払出しの際、主制御手段100におけるCRE管理カウンタC12及びWIN管理カウンタC13の各カウント値の更新と、それに応じたCREランプ46h及びWINランプ46jにおける表示値の更新が行われるが、それらは第1実施形態のものと同じであり説明は省略する。また、本実施形態では、各遊技メダルの払出しのタイミングにおいて、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに、特に制御コマンドは送信されず(送信するようにしてもよい)、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bへも特に演出コマンドは送信されない。
本実施形態では、サブサブ制御手段200Bにおいて、上述の、更新後のGET制御カウンタC21のカウント値「99」と更新前のGET表示カウンタC31のカウント値「94」との差分値「5」の算出後、所定時間t1(遊技メダルの払出開始のタイミングに合うように予め設定された時間)を置いて、GET表示カウンタC31のカウント値を、算出した差分値「5」の分、更新前の「94」から「95」→「96」→「97」→「98」→「99」へと1ずつ5つ増数する(各更新のタイミングは各遊技メダルの払出タイミングと合うように予め設定される。以下のCRE表示カウンタC32及びWIN表示カウンタC33の各カウント値の更新において同じ)。
同様に、上述の、更新後のCRE制御カウンタC22のカウント値「50」と更新前のCRE表示カウンタC32のカウント値「48」との差分値「2」の算出後、所定時間t1を置いて、CRE表示カウンタC31のカウント値が、算出された差分値「2」の分、「48」から「49」→「50」へと1ずつ2つ増数され、更新後のWIN制御カウンタC23のカウント値「5」と更新前のWIN表示カウンタC33のカウント値「0」との差分値「5」の算出後、所定時間t1を置いて、WIN表示カウンタC33のカウント値が、算出された差分値「5」の分、「0」から「1」→「2」→「3」→「4」→「5」へと1ずつ5つ増数される。
このときのGET表示カウンタC31のカウント値の各更新に応じて、サブサブ制御手段200Bから画像表示装置11に、各更新後のGET表示カウンタC31のカウント値(「95」,「96」,「97」,「98」,「99」)の情報を含む信号が1回ずつ5回出力され、その各信号出力に応じてGET表示部H11における払出数の表示値が1ずつインクリメントされて「94」から「95」→「96」→「97」→「98」→「99」へと順次更新されていくという増加表示態様による獲得総数更新演出(払出時獲得総数更新演出)が実行される。
同様に、CRE表示カウンタC32のカウント値の各更新に応じて、サブサブ制御手段200Bから画像表示装置11に、各更新後のCRE表示カウンタC32のカウント値(「49」,「50」)の情報を含む信号が1回ずつ2回出力され、その各信号出力に応じてCRE表示部H12における払出数の表示値が1ずつインクリメントされて「48」から「49」→「50」へと順次更新されていくという増加表示態様による貯留数更新演出(払出時貯留数更新演出)が実行される。
同じく、WIN表示カウンタC33のカウント値の各更新に応じて、サブサブ制御手段200Bから画像表示装置11に、各更新後のWIN表示カウンタC33のカウント値(「1」,「2」,「3」,「4」,「5」)の情報を含む信号が1回ずつ5回出力され、その各信号出力に応じてWIN表示部H13における払出数の表示値が1ずつインクリメントされて「0」から「1」→「2」→「3」→「4」→「5」へと順次更新されていくという増加表示態様による払出数更新演出(払出時払出数更新演出)が実行される。
≪第3実施形態≫
上記第2実施形態では、カウンタ値の更新前後の差分値の算出をサブサブ制御手段200Bが行っているが、差分値の算出をサブメイン制御手段200Aが行うようにしてもよい。この場合の態様を第3実施形態として、主に図26を用いて説明する。
本実施形態では図26に示すように、スタートレバー25の操作が受け付けられると、そのタイミングにおいて、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに、確定ベット数が「3」であるという情報を含む制御コマンドが送信される。その制御コマンドをサブメイン制御手段200Aが受信すると、その受信タイミングに応じてサブメイン制御手段200AにおけるGET制御カウンタC21のカウント値が「97」から「94」へと3つ減数される(ここまでは、第1及び第2実施形態と同じ)。
さらに、本実施形態では、このときのGET制御カウンタC21のカウント値の更新に応じて、GET制御カウンタC21の更新後のカウント値「94」と更新前のカウント値「97」との差分値(94−97=−3)が算出される。そして、この差分値「−3」の情報を含む演出コマンドが、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに送信される。
その演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、サブサブ制御手段200Bは、その差分値「−3」の分だけ、GET表示カウンタC31のカウント値を更新前の「97」から「96」→「95」→「94」へと1つずつ3つ減数する。このときのGET表示カウンタC31のカウント値の各更新に応じて、サブサブ制御手段200Bから画像表示装置11に、各更新後のGET表示カウンタC31のカウント値の情報を含む信号が1回ずつ3回出力され、その各信号出力に応じてGET表示部H11における獲得総数の表示値が1ずつデクリメントされて更新前の「97」から「96」→「95」→「94」へと順次更新されていくという減少表示態様による獲得総数更新演出(ベット数確定時獲得総数更新演出)が実行される。
なお、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに対し、上記差分値「−3」の情報を含む演出コマンドを送信する代わりに(または追加して)、サブメイン制御手段200AにおけるGET制御カウンタC21の各更新後のカウント値(「96」、「95」、「94」)の各情報を含む演出コマンドを、更新毎に計3回、サブサブ制御手段200Bに送信するようにしてもよい。そして、サブサブ制御手段200Bは、その演出コマンドに含まれる各更新後のカウント値の情報に基づき、GET表示カウンタC31のカウント値を順次更新するとともに、GET表示部H11における獲得総数の表示値を更新するようにしてもよい。
また、本実施形態では全リールが停止すると、主制御手段100からサブメイン制御手段200Aに、今回の遊技において2枚の貯留加算払出しと3枚の実払出しを行うという情報を含む制御コマンド(払出数コマンド)が送信される。その制御コマンドをサブメイン制御手段200Aが受信すると、その受信タイミングに応じてサブメイン制御手段200AにおけるGET制御カウンタC21のカウント値が「94」から「99」へと5つ増数され、CRE制御カウンタC22のカウント値が「48」から「50」へと2つ増数され、WIN制御カウンタC23のカウント値が「0」から「5」へと5つ増数される(ここまでは、第2実施形態と同じ)。
さらに、本実施形態では、このときのGET制御カウンタC21のカウント値の更新に応じて、GET制御カウンタC21の更新後のカウント値「99」と更新前のカウント値「94」との差分値(99−94=5)が算出される。そして、この差分値「5」の情報を含む演出コマンドが、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに送信される。同様に、CRE制御カウンタC22のカウント値の更新に応じて、CRE制御カウンタC22の更新後のカウント値「50」と更新前のカウント値「48」との差分値(50−48=2)が算出され、この差分値「2」の情報を含む演出コマンドが、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに送信される。同じく、WIN制御カウンタC23のカウント値の更新に応じて、WIN制御カウンタC23の更新後のカウント値「5」と更新前のカウント値「0」との差分値(5−0=5)が算出され、この差分値「5」の情報を含む演出コマンドが、サブメイン制御手段200Aからサブサブ制御手段200Bに送信される。
上述のGET制御カウンタC21の更新前後の差分値「5」の情報を含む演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、所定時間t1を置いて、GET表示カウンタC31のカウント値が、受信した差分値「5」の分、更新前の「94」から「95」→「96」→「97」→「98」→「99」へと1ずつ5つ増数される(各更新のタイミングは第2実施形態と同じ)。同様に、上述のCRE制御カウンタC22の更新前後の差分値「2」の情報を含む演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、所定時間t1を置いて、CRE表示カウンタC32のカウント値が、受信した差分値「2」の分、更新前の「48」から「49」→「50」へと1ずつ2つ増数される。同じく、上述のWIN制御カウンタC23の更新前後の差分値「5」の情報を含む演出コマンドをサブサブ制御手段200Bが受信すると、所定時間t1を置いて、WIN表示カウンタC33のカウント値が、受信した差分値「5」の分、更新前の「0」から「1」→「2」→「3」→「4」→「5」へと1ずつ5つ増数される。
このときのGET表示カウンタC31、CRE表示カウンタC32及びWIN表示カウンタC33の各カウント値の更新に応じて、GET表示部H11、CRE表示部H12及びWIN表示部H13において、それぞれ、増加表示態様による獲得総数更新演出(払出時獲得総数更新演出)、増加表示態様による貯留数更新演出(払出時貯留数更新演出)及び増加表示態様による払出数更新演出(払出時払出数更新演出)が実行される点は、第2実施形態と同様であり、詳細な説明は省略する。
<第2、第3実施形態における態様の変更>
上記第2、第3実施形態においても、計数値更新演出における表示値の増加表示態様として、1ずつインクリメントする態様、所定数毎増加表示態様、即表示態様の他に、増加幅が変化する態様や、増加(更新)していくときの速度が低速、中速、高速というように異なる複数のものを設定したり、増加していく速度が一定のものだけではなく途中で速度が変化するものを設定したりするようにしてもよい。
また、複数の増加表示態様を設けた場合、どの増加表示態様を採用するのかを、サブメイン制御手段200BA選択するようにしてもよい。例えば、第3実実施形態において、サブメイン制御手段200BAがカウント値の更新前後の差分値を算出した際、その差分値が属する数値範囲によって、増加表示態様を選択することが挙げられる。例えば、差分値が15以下であれば1ずつインクリメントする態様を選択し、16以上であれば即表示態様や所定数毎増加表示態様、高速で増加する表示態様を選択し表示値の更新が短時間で終了するようにすることが挙げられる。また、その場合、選択した増加表示態様の情報を含む演出コマンド(表示態様コマンド)をサブサブ制御手段200Bに送信するようにしてもよい。
また、サブメイン制御手段200Aが各制御カウンタのカウント値の更新前後の差分値を算出した後、その差分値の分、各制御カウンタのカウント値を順次更新し、その更新ごとに、各更新後の数値の情報を含む演出コマンドをサブサブ制御手段200Bに送信するようにしてもよい。そして、サブサブ制御手段200Bでは、各更新後の数値の情報を含む演出コマンドを受信するごとに、各表示カウンタのカウント値を更新するようにしてもよい。この場合、サブメイン制御手段200Aにおいて、その時点における各更新値の情報を記憶しているので、電源断が発生し電源断復帰した場合には、その続きから更新値の情報をサブサブ制御手段200Bに送信することが可能となる(続きからではなく、始めからの各更新値を送信し直してもよい)。
また、上記第1実施形態における態様(変更態様を含む)と、第2、第3実施形態における態様(変更態様を含む)は、適宜組み合わせて用いることができる。例えば、第2、第3実施形態におけるWIN制御カウンタC23やWIN表示カウンタC33の各カウンタ値の更新については、第1実施形態と同じく、主制御手段100から送信される払出実行コマンドに基づいて行うようにすることなどが、一例として挙げられる。
また、遊技役の種類等は任意に設定可能である。例えば、上記各実施形態では、特別役としてMB役を設けている。このMB役が成立して実行される特別遊技中(MB中)においては、上述したように、通常の役決定処理は行われないが任意の小役を成立させることが可能となっており、また、少なくとも一のリールに関しては、ストップスイッチの操作受付けからリールを停止させるまでの許容時間が通常よりも短く設定されるようになっている。一方、特別遊技中も通常遊技と同様の役決定処理、リール停止制御が行われる特別役(以下「BB役」と称する)を設けるようにしてもよい。また、BB役が成立して実行される特別遊技中においては、通常遊技中よりも小役の当選確率が低く設定されるなど、遊技者にとっては通常遊技中よりもむしろ不利となるように設定してもよい。