JP5847825B2 - 湿気硬化性オルガノポリシロキサン組成物 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2010年9月8日に出願され"Moisture Curable Organopolysiloxane Compositon"と題された米国仮特許出願第61/380,849号の恩典を主張し、これは参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
分野
本発明は、反応性末端シリル基を有する硬化性ポリマーおよびマンガン系触媒を含む硬化性組成物に関する。特に、本発明は、有機スズ触媒の代替物としてMn(III)系錯体を含む硬化性組成物を提供する。
背景
反応性末端シリル基を有するポリマーまたはこのようなポリマーを含む組成物は、水および有機金属触媒の存在下で加水分解され縮合され得る。硬化性組成物についての適切な公知の触媒としては、Sn、Ti、ZnまたはCaなどの金属を用いる有機金属化合物が挙げられる。例えばジブチル錫ジラウレート(DBTDL)などの有機スズ化合物が、多数の種々のポリオルガノシロキサンおよび反応性末端シリル基を有する非シリコーンポリマー、例えば、RTV-1およびRTV-2製剤を含む室温加硫(RTV)製剤の湿気促進硬化を加速するために縮合硬化触媒として広く使用されている。しかし、環境規制機関および指令は、製品における有機スズ化合物の使用に対する制限を増加させたかまたは増加させると予想される。例えば、0.5 wt.%を超えるジブチル錫を含む製剤は、生殖1B分類の毒性があることを表示することを現在必要とする一方、ジブチル錫含有製剤は、次の4〜6年の間に、消費者適用から段階的に完全に減らすように提案されている。
ジオクチルスズ化合物およびジメチルスズ化合物などの代替の有機スズ化合物は、これらの有機スズ化合物も今後規制され得るので、短期的な改善案と考えられ得るに過ぎない。湿気硬化性シリコーンおよび非シリコーンの縮合硬化を促進する非Sn金属触媒を同定することが有利である。望ましくは、有機スズ触媒の代替品は、硬化、貯蔵および外観に関して有機スズ化合物と同様の特性を示すべきである。望ましくは、非スズ触媒はまた、所望の時間スケジュールで、選択したポリマーの縮合反応を開始し、表面上でおよび恐らくバルク中でこの反応を完了する。従って、他の有機金属化合物によって有機金属スズ化合物を置き換えることについて多くの提案が存在する。これらの化合物は、Ca、Ce、Bi、Fe、Mo、Mn、Pb、Ti、V、ZnおよびYなどの金属を含む。これらの金属の全てが、完全にスズ化合物を置き換えることを考慮して特定の利点および欠点を有する。従って、特にいくつかの支持体の表面上へ接着する能力を維持するために未硬化および硬化組成物の挙動および縮合硬化反応についての適切な触媒としての可能性のある金属化合物の弱点のいくつかを克服する必要性が依然として存在する。
シリコーン組成物において触媒としてマンガン(II)錯体を使用することは記載されている。例えば、特許文献1は、追加の促進剤を含むシリルキャップ化有機ポリマーを架橋するための触媒としてのマンガン(Il)-カルボキシレートの使用を記載している。特許文献2は、アルコキシシリル基でポリエーテルをエンドキャップするためのプロセスにおけるマンガン触媒の使用を記載している。特許文献3は、追加のオルガニルオキシ基および水素基を有するポリオルガノシロキサンのための縮合触媒としてのマンガン(Il)カルボキシレート化合物の使用を開示している。マンガン錯体をグループ化するこれらの一般的な教示以外に、異なるマンガン錯体によって示される触媒活性を差別化する教示は存在しないようである。
特許文献4および特許文献5は、特に、例えば、Bi、Ce、Fe、Mo、Yb化合物を含む一般的なリストにマンガン(III)ペンタンジオネートを開示し、これらの錯体または追加のアニオンを有する錯体をポリオルガノシロキサン組成物中の重縮合触媒として使用することを提案しており、使用および実施は、選択したBi、Ce、Fe、Mo、Sn錯体について開示されているだけである。開示されたポリオルガノシロキサン組成物は、架橋剤としてのエチルシリケートと組み合わされたSiOH末端またはVTMO-末端ポリマーのいずれかのみを含み、これは、水または湿気の存在下でBi、Ce、Fe、Mo、Sn触媒を用いて硬化された。有機スズ化合物の置き換えにおいて解決される必要がある別の問題は、密封カートリッジ中での保管後に湿気または周囲空気へ曝露されると硬化するその能力を維持する反応性組成物の性質である。
米国特許第7,115,695号 米国特許出願公開第2008/0242825号 米国特許第5,304,621号 WO 2009/106719 A1 WO 2009/106722 A1
概要
本発明は、シリル末端ポリマーおよびマンガン錯体に基づく非毒性縮合触媒を含む、スズを含まない硬化性組成物を提供する。特に、本発明は、縮合触媒としてMn(III)系錯体を用いる硬化性組成物を提供する。一局面において、Mn(III)系触媒は、式(1)の錯体である:
MnIIIY3-cAc (1)
式中、Yはキレート配位子であり、Aはアニオンであり、cは0〜2の数または整数である。
一局面において、本発明は、比較的短い不粘着時間、バルク全体にわたる硬化、ならびにカートリッジ中での、即ち、湿気の非存在下での、長期貯蔵安定性を示す硬化性組成物を提供する。本発明者は、式(1)の化合物を含むMn(III)化合物は、特定の接着促進剤成分と組み合わせて、有機スズ化合物と同様のまたはこれらよりもさらに良好な硬化挙動を示し、従って、RTV-1シーラントおよびRTV-2製剤中などの、縮合反応を受け得る反応性シリル末端ポリマーを有する組成物中の有機スズ触媒の代替品として適切であることを予想外にも見出した。具体的には、本発明者は、式(1)のMn(III)化合物が、本発明の追加の促進剤を使用する場合、DBTDLなどの有機スズと同等であるかまたはこれより優れており、Mn(II)錯体よりも優れていることを見出した。
選択したMn(III)化合物を使用する場合のある追加要件は、カートリッジ中での未硬化組成物の一定の貯蔵安定性、いくつかの表面上への接着、および予測可能な時間スキームでの硬化速度を確実にすることである。
本発明者はまた、Mn(III)化合物および追加の調節添加剤(moderating additive)を用いる硬化性組成物は、Mn(II)カルボキシレートまたは純粋なMn(III)錯体を含む組成物と比較して優れた硬化挙動を示すことを見出した。さらに、本出願人は、Mn(III)触媒と追加の添加剤の組み合せが、有機スズ系組成物のそれよりも短いまたは長い制御硬化時間を可能にする硬化性組成物を提供し得ることを見出した。
一局面において、本発明は、反応性末端シリル基を含むポリマー成分(A);架橋剤成分(B);マンガン(III)(Mn(III))を含む触媒成分(C)、ここで、触媒成分は、以下の式の化合物であり:
MnIIIY3-cAc
式中、Yはキレート配位子であり、Aはアニオンであり、cは0〜2の数またはその整数である;ならびに接着促進剤(D)0.1〜5 wt.%を含む湿気硬化性組成物を含む硬化性組成物を提供する。
一局面において、本発明は、(A)少なくとも反応性シリル基を有するポリマー;(B)アルコキシシラン、アルコキシシロキサン、オキシモシラン、オキシモシロキサン、エノキシシラン、エノキシシロキサン、アミノシラン、カルボキシシラン、カルボキシシロキサン、アルキルアミドシラン、アルキルアミドシロキサン、アリールアミドシラン、アリールアミドシロキサン、アルコキシアミノシラン、アルカリールアミノシロキサン、アルコキシカルバマトシラン、アルコキシカルバマトシロキサン、およびそれらの2つ以上の組み合わせより選択される架橋剤または鎖延長剤;(C)マンガン(III)(Mn-III)の有機金属化合物または塩の群より選択される触媒をポリマー(A)100重量部当たり約0.01〜7重量部;(D)(B)に列挙された化合物以外のシランまたはシロキサンより選択される少なくとも1つの接着促進剤;(E)任意で、充填剤成分;ならびに(F)リン酸エステル、ホスホネート、ホスファイト、ホスフィン、サルファイト、擬ハロゲン化物、分岐アルキルカルボン酸、およびそれらの2つ以上の組み合わせより選択される少なくとも1つの酸性化合物を含む、硬化ポリマー組成物を形成するための組成物を提供する。
一実施態様によれば、金属触媒成分(C)は、式:MnIIIY3-cAcのMn(III)錯体を含み、式中、Yは、ジケトネート、ジアミン、トリアミン、アミノアセテート、ニトリロアセテート、ビピリジン、グリオキシム、またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択されるキレート配位子であり;Aはアニオンであり、cは0〜2の数または整数である。
一実施態様によれば、キレート剤Yは、置換または非置換ジケトネートを含む。
一実施態様によれば、アニオンAは、分岐C4-C19-アルキルカルボン酸、C4-C12-アルキルスルホネート、またはそれらの組み合わせより選択される。
一実施態様によれば、成分(F)は、ホスフェートのモノエステル;式(R3O)PO(OH)2、(R3O)P(OH)2、またはR3P(O)(OH)2のホスホネート、式中、R3は、C1-C18-アルキル、C2-C20-アルコキシアルキル、フェニル、C7-C12-アルキルアリール、ポリ(C2-C4-アルキレン)オキシドエステル、またはジエステルとのその混合物;分岐アルキルC4-C14-アルキルカルボン酸;またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択される。
別の局面において、ポリマー(A)は、式:[R1 aR2 3-aSi-Z-]n-X-Z-SiR1 aR2 3-aを有する。別の実施態様において、Xは、ポリウレタン;ポリエステル;ポリエーテル;ポリカーボネート;ポリオレフィン;ポリプロピレン;ポリエステルエーテル;およびR3SiO1/2、R2SiO、RSiO3/2、および/またはSiO4/2の単位を有するポリオルガノシロキサンより選択され、nは0〜100であり、aは0〜2であり、RおよびR1は同一のSi原子にて同一であり得るかまたは異なり得、C1-C10-アルキル;Cl、F、N、OまたはSの1つまたはそれ以上で置換されたC1-C10-アルキル;フェニル;C7-C16アルキルアリール;C7-C16アリールアルキル;C2-C4ポリアルキレンエーテル;またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択される。さらに別の局面において、R2は、OH、C1-C8アルコキシ、C2-C18-アルコキシアルキル、オキシモアルキル、エノキシアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、アミドアルキル、アミドアリール、カルバマトアルキル、またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択され、Zは、結合、C1-C8アルキレンの群より選択される二価単位、またはOである。
一実施態様によれば、架橋剤成分(B)は、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)、TEOSの重縮合物、メチルトリメトキシシラン(MTMS)、ビニル-トリメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、テトラ-n-プロピルオルトシリケート、ビニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン、トリスアセトアミドメチルシラン、ビスアセトアミドジメチルシラン、トリス(N-メチル-アセトアミド)メチルシラン、ビス(N-メチルアセトアミド)ジメチルシラン、(N-メチルアセトアミド)メチルジアルコキシシラン、トリスベンズアミドメチルシラン、トリスプロペンオキシメチルシラン、アルキルジアルコキシアミドシラン、アルキルアルコキシビスアミドシラン、CH3Si(OC2H5)1-2(NHCOR)2-1、(CH3Si(OC2H5)(NCH3COC6H5)2、CH3Si(OC2H5)-(NHCOC6H5)2、メチルジメトキシ(エチルメチル-ケトキシモ)シラン;メチルメトキシビス-(エチルメチルケトキシモ)シラン;メチルジメトキシ(アセタール-ドキシモ)シラン;メチルジメトキシ(N-メチルカルバマト)シラン;エチルジメトキシ(N-メチルカルバマト)シラン;メチルジメトキシイソプロペンオキシシラン;トリメトキシイソプロペンオキシシラン;メチルトリ-iso-プロペンオキシシラン;メチルジメトキシ(ブタ-2-エン-2-オキシ)シラン;メチルジメトキシ(1-フェニルエテンオキシ)シラン;メチルジメトキシ-2(1-カルボエトキシプロペンオキシ)シラン;メチルメトキシジ-N-メチルアミノシラン;ビニルジメトキシメチルアミノシラン;テトラ-N,N-ジエチルアミノシラン;メチルジメトキシメチルアミノシラン;メチルトリシクロヘキシルアミノシラン;メチルジメトキシエチルアミノシラン;ジメチルジ-N,N-ジメチルアミノシラン;メチルジメトキシイソプロピルアミノシラン ジメチルジ-N,N-ジエチルアミノシラン;エチルジメトキシ(N-エチルプロピオンアミド)シラン;メチルジメトキシ(N-メチルアセトアミド)シラン;メチルトリス(N-メチルアセトアミド)シラン;エチルジメトキシ(N-メチルアセトアミド)シラン;メチルトリス(N-メチルベンズアミド)シラン;メチルメトキシビス(N-メチルアセトアミド)シラン;メチルジメトキシ(カプロラクタモ)シラン;トリメトキシ(N-メチルアセトアミド)シラン;メチルジメトキシエチルアセトイミダトシラン;メチルジメトキシプロピルアセトイミダトシラン;メチルジメトキシ(N,N',N'-トリメチルウレイド)シラン;メチルジメトキシ(N-アリル-N',N'-ジメチルウレイド)シラン;メチルジメトキシ(N-フェニル-N',N'-ジメチルウレイド)シラン;メチルジメトキシイソシアナトシラン;ジメトキシジイソシアナトシラン;メチルジメトキシチオイソシアナトシラン;メチルメトキシジチオイソシアナトシラン、またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択される。
一実施態様によれば、接着促進剤成分(D)は、アミノアルキルトリアルコキシシラン、アミノアルキルアルキルジアルコキシシラン、ビス(アルキルトリアルコキシシリル)アミン、トリス(アルキルトリアルコキシシリル)アミン、トリス(アルキルトリアルコキシシリル)-シアヌレート、およびトリス(アルキルトリアルコキシ-シリル)イソシアヌレート、またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択される。
一実施態様によれば、組成物は、ポリマー成分(A)100 wt.%に基づいて架橋剤成分(B)を約1〜約10 wt.%を含む。
一実施態様によれば、架橋剤成分(B)はシランまたはシロキサンより選択され、シランまたはシロキサンが、水および成分(F)の存在下で加水分解および/またはポリマー(A)とのもしくはそれ自体での縮合反応を受け得る2つ以上の反応基を有する。
一実施態様によれば、ポリマー成分(A)は、骨格中に式[R2SiO]の二価単位を含むポリオルガノシロキサンより選択され、式中、Rは、C1-C10-アルキル;Cl、F、N、OまたはSの1つまたはそれ以上で置換されたC1-C10アルキル;フェニル;C7-C16アルキルアリール;C7-C16アリールアルキル;C2-C4ポリアルキレンエーテル;またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択される。
一実施態様によれば、ポリマー成分(A)は、式:R2 3-aR1 aSi-Z-[R2SiO]x[R1 2SiO]y-Z-SiR1 aR2 3-aを有し、式中、xは0〜10000であり;yは0〜1000であり;aは0〜2であり;Rはメチルである。一局面において、R1は、C1-C10-アルキル;Cl、F、N、OまたはSの1つまたはそれ以上で置換されたC1-C10-アルキル;フェニル;C7-C16-アルキルアリール;C7-C16-アリールアルキル;C2-C4ポリアルキレンエーテル;またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択され、他のシロキサン単位が10 mol.%未満の量で存在し得、好ましくはメチル、ビニル、フェニル。さらに別の実施態様において、R2は、OH、C1-C8-アルコキシ、C2-C18-アルコキシアルキル、オキシモアルキル、エノキシアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、アミドアルキル、アミドアリール、カルバマトアルキル、またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択され、Zは-O-、結合、または-C2H4-である。
一実施態様によれば、組成物は、アルキルベンゼン、トリアルキルホスホフェート、トリアリールホスフェート、フタル酸エステル、ポリオルガノシロキサンおよび触媒成分(C)と混和性である少なくとも0.86の粘度-密度定数(VDC)を有するアリールスルホン酸エステル、反応基を有さずかつ25℃で2000 mPa.s未満の粘度を有するポリオルガノシロキサン、またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択される溶媒をさらに含む。
一実施態様によれば、組成物は一液型組成物として提供される。
一実施態様によれば、組成物は、成分(A) 100 pt.wt、少なくとも1つの架橋剤(B) 0.1〜約10 pt.wt、触媒(C) 0.01〜約7 pt.wt.、接着促進剤(D) 0.1〜約5 pt.wt.、成分(E) 0〜約300 pt.wt、成分(F) 0.01〜約8 pt.wt.を含み、この組成物は、湿気の非存在下で保存され得、周囲空気への曝露時に湿気の存在下で硬化性である。
一実施態様によれば、組成物は、(i)ポリマー成分(A)、任意で充填剤成分(E)、および任意で酸性化合物(F)を含む第1部分;および(ii)架橋剤(B)、触媒成分(C)、接着促進剤(D)、および酸性化合物(F)を含む第2部分を含む二液型組成物であり、(i)および(ii)は、成分(i)および(ii)の混合による硬化に適用されるまで別々に保存される。
一実施態様によれば、部分(i)は、成分(A)100 % wtおよび成分(E)0〜70 pt.wtを含み;部分(ii)は、少なくとも1つの架橋剤(B)0.1〜10 pt.wt、触媒(C)0.01〜7 pt.wt.、接着促進剤(D)0〜5 pt.wt.、および成分(F)0.02〜3 pt.wt.を含む。
別の局面において、本発明は、組成物を周囲空気へ曝露する工程を含む、硬化材料を提供する方法を提供する。
一実施態様によれば、硬化材料を提供する方法は、第1部分および第2部分を組み合わせる工程および混合物を硬化させる工程を含む。
一実施態様によれば、組成物は、硬化前の未硬化組成物の押し出しおよび/または成形のための出口ノズルを有する密封カートリッジまたはフレキシブルバッグ中に保存されている。
さらに別の局面において、本発明は、組成物から形成された硬化ポリマー材料を提供する。
一実施態様によれば、硬化ポリマー材料は、ゴム状または耐久性シール(elastomeric or duromeric seal)、接着剤、コーティング、封入材、造形品、型、および印象材の形態である。
組成物は、良好な貯蔵安定性を示し、様々な表面へ接着することが分かる。一実施態様において、硬化性組成物は、ポリアクリレートおよびポリメチルメタクリレート(PMMA)表面を含む、熱可塑性表面への優れた接着を示す。
詳細な説明
本発明は、縮合触媒としてマンガン(Mn(III))錯体を用いる硬化性組成物を提供する。本発明において特定されるMn(III)錯体は、シリコーンの湿気促進縮合硬化を加速してシーラントおよびRTV(室温加硫ゴム)として使用され得る架橋シリコーンを生じさせる観点から、DBTDLなどの有機スズ化合物を用いる組成物と比較して同様のまたは優れた硬化特性を示す。これらのマンガン化合物の非毒性の性質のため、それらは、有機スズ触媒に対する来たる厳しい規制を考慮すると、有機スズ触媒よりも魅力的かつ実際的である。
マンガン金属の酸化状態に応じて、種々のマンガン錯体が、様々な程度の触媒活性を示すことがわかった。特に、本出願人は、Mn(III)錯体が、Mn(II)錯体と比較して触媒としてより良く機能することを見出した。さらに、マンガンへ結合された配位子は、触媒活性の程度に影響を与え得る。Mn(III)錯体は、さらに他の成分を含有する、大部分の典型的なシーラントおよびRTV製剤において大抵は十分に機能することがわかった。
自由流動性液体であるDBTDLと比較して、Mn(III)錯体は、自然では固体であり、従って、通常、有機溶媒の助けを借りて分散される。本発明者は、溶媒の選択が、触媒の均一な分散を確実にし、それによって硬化速度を変化させることにおいて役割を有し得ることを見出した。Mn(III)錯体の様々な局面を本明細書においてさらに説明する。
本発明は、反応性末端シリル基を含むポリマー成分(A)、架橋剤成分(B)、Mn(III)系錯体を含む触媒成分(C)、および接着促進剤成分(D)を含む硬化性組成物を提供する。組成物は、硬化性組成物において使用され得るような他の任意の成分、例えば、充填剤成分(E)、未硬化組成物についての貯蔵延長のための硬化速度調節成分もしくは安定剤(F)、および/または補助成分(G)をさらに含み得る。
ポリマー成分(A)は、反応性末端シリル基を有する液体または固体ベースのポリマーであり得る。ポリマー成分(A)は特に限定されず、特定の目的または意図される用途について望まれ得るような任意の架橋性ポリマーより選択され得る。ポリマー成分(A)についての適切なポリマーの非限定的な例としては、ポリオルガノシロキサン(A1)またはシロキサン結合を含まない有機ポリマー(A2)が挙げられ、ここで、ポリマー(A1)および(A2)は反応性末端シリル基を含む。一実施態様において、ポリマー成分(A)は、硬化性組成物の約10〜約90 wt.%の量で存在し得る。一実施態様において、硬化性組成物は、ポリマー成分(A)を約100 pt.wt.含む。
上述したように、ポリマー成分(A)は、広範囲のポリオルガノシロキサンを含み得る。一実施態様において、ポリマー成分は、式(2)のポリシロキサンおよびコポリマー:
[R1 aR2 3-aSi-Z-]n-X-Z-SiR1 aR2 3-a (2)
を1つまたはそれ以上含み得、
R1は、飽和C1-C12-アルキル(これは、1つまたはそれ以上のハロゲン(例えば、Cl、F、O、SまたはN原子)で置換され得る)、C5-C16シクロアルキル、C2-C12アルケニル、C7-C16アリールアルキル、C7-C16アルキルアリール、フェニル、C2-C4ポリアルキレンエーテル、またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択され得る。例示的な好ましい基は、メチル、トリフルオロプロピルおよび/またはフェニル基である。
R2は、水などのプロトン化された物質に対して反応性の基であり得、OH、C1-C8-アルコキシ、C2-C18-アルコキシアルキル、アミノ、アルケニルオキシ、オキシモアルキル、エノキシアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、アミドアルキル、アミドアリール、カルバマトアルキルまたはそれらの2つ以上の組み合わせより選択され得る。R2についての例示的な基としては、OH、アルコキシ、アルケニルオキシ、アルキルオキシモ、アルキルカルボキシ、アルキルアミド、アリールアミド、またはそれらの2つ以上の組み合わせが挙げられる。
Zは、結合、O1/2、1つまたはそれ以上のO、SまたはN原子を含有し得る炭化水素、アミド、ウレタン、エーテル、エステル、尿素単位またはそれらの2つ以上の組み合わせの群より選択される二価連結単位であり得る。連結基Zが炭化水素基である場合、Zは、SiC結合を介してケイ素原子へ連結されている。一実施態様において、ZはC1-C14アルキレンより選択される。
Xは、ポリウレタン;ポリエステル;ポリエーテル;ポリカーボネート;ポリオレフィン;ポリプロピレン;ポリエステルエーテル;およびR3SiO1/2、R2SiO、RSiO3/2、および/またはSiO4/2の単位を有するポリオルガノシロキサンより選択され、式中、Rは、C1-C10-アルキル;Cl、F、N、OまたはSの1つまたはそれ以上で置換されたC1-C10-アルキル;フェニル;C7-C16アルキルアリール;C7-C16アリールアルキル;C2-C4ポリアルキレンエーテル;またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択され、Xは、上述されるような反応基R2を含む末端シリル基へ酸素または炭化水素基を介して連結されたシロキシ単位、1つまたはそれ以上の上述されるような反応基R2を含むケイ素原子へ炭化水素基を介して連結されたポリエーテル、アルキレン、イソアルキレン、ポリエステルまたはポリウレタン単位の群より選択される二価または多価ポリマー単位であり得る。炭化水素基Xは、N、S、OまたはPなどのヘテロ原子を1つまたはそれ以上含有し得、アミド、エステル、エーテル、ウレタン、エステル、尿素を形成する。一実施態様において、Xの平均重合度(Pn)は6を超えるべきである;例えば、R3SiO1/2、R2SiO、RSiO3/2、および/またはSiO4/2のポリオルガノシロキサン単位。式(2)において、nは0〜100、望ましくは1であり、aは0〜2、望ましくは0〜1である。
単位Xについての成分の非限定的な例としては、ポリオキシアルキレンポリマー、例えば、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシブチレン、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンコポリマー、ポリオキシテトラメチレン、またはポリオキシプロピレン-ポリオキシブチレンコポリマー;エチレン-プロピレンコポリマー、ポリイソブチレン、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、ポリブタジエン、イソブチレンおよびイソプレンのコポリマー、イソプレンまたはブタジエンおよびアクリロニトリルおよび/またはスチレンのコポリマー、または炭化水素ポリマー、例えば、これらのポリオレフィンポリマーを水素化することによって製造される水素化ポリオレフィンポリマー;アジピン酸またはフタル酸などの二塩基酸およびグリコールの縮合、ポリカーボネート、またはラクトンの開環重合によって製造されるポリエステルポリマー;アクリル酸C2-C8-アルキルなどのモノマーのラジカル重合によって製造されるポリアクリル酸エステル、ビニルポリマー、例えば、アクリル酸エステル、例えばアクリル酸エチルまたはアクリル酸ブチル、および酢酸ビニル、アクリロニトリル、メタクリル酸メチル、アクリルアミドまたはスチレンの、アクリル酸エステルコポリマー;上記有機ポリマーおよびビニルモノマーを重合することによって製造されるグラフトポリマー;ポリスルフィドポリマー;ポリアミドポリマー、例えば、ε-カプロラクタムの開環重合によって製造されるNylon 6(登録商標)、ヘキサメチレンジアミンおよびアジピン酸の重縮合によって製造されるNylon 6.6など、ε-アミノラウロ-ラクタムの開環重合によって製造されるNylon 12、コポリマー性ポリアミド、ポリウレタン、またはポリ尿素が挙げられる。
特に適切なポリマーとしては、ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン、飽和炭化水素ポリマー、例えば、ポリイソブチレン、水素化ポリブタジエンおよび水素化ポリイソプレン、またはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリ尿素ポリマーなどが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、飽和炭化水素ポリマー、ポリオキシアルキレンポリマーおよびビニルコポリマーは、それらの低ガラス転移温度のために特に適切であり、これらは、低温で、即ち0℃未満で、高い可撓性を提供する。
式(2)中の反応性シリル基は、縮合または開環反応によって反応性シリル基へ連結されるプレポリマー中のSiOH、アミノアルキル、HOOC-アルキル、HO-アルキルまたはHO-アリール、HS-アルキルもしくは-アリール、Cl(O)C-アルキルもしくは-アリール、エポキシアルキルまたはエポキシシクロアルキル基の反応またはヒドロシリル化を介して不飽和炭化水素と公知の方法によって反応する能力を有する官能基を含有するシランを用いることによって導入され得る。主要な実施態様の例は、以下を含む:
(i)シロキシ結合≡Si-O-SiR1 aR2 3-aが形成されると同時に、離脱基(L基)および水素の付加生成物が放出される(L基+H)、シラン(L基)SiR1 aR2 3-aとの縮合反応を受け得るSiOH基を有するシロキサンプレポリマー;
(ii)ヒドロシリル化またはラジカル反応によってシランのSiH基またはラジカル活性化基、例えばSiHまたは不飽和基と反応することができる不飽和基を有するシラン;ならびに
(iii)エポキシ、イソシアナト、OH、SH、シアナト、カルボン酸ハロゲン化物、反応性ハロゲン化アルキル、ラクトン、ラクタム、またはアミンと相補的に反応し得る、即ち、反応性プレポリマーと有機官能性シランとを連結しシリル官能性ポリマーをもたらす、OH、SH、アミノ、エポキシ、-COCl、-COOH基を有する有機または無機プレポリマーを含むシラン。
方法(i)について適切なシランとしては、アルコキシシラン、特に、テトラアルコキシシラン、ジ-およびトリアルコキシシラン、ジ-およびトリアセトキシシラン、ジ-およびトリケトキシマト-シラン、ジ-およびトリアルケニルオキシシラン、ジ-およびトリカーボンアミドシランが挙げられ、ここで、シランのケイ素原子での残りの残基は置換または非置換炭化水素である。方法(i)についての他の非限定的なシランとしては、アルキルトリアルコキシシラン、例えば、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、アミノアルキルトリメトキシシラン、エチルトリアセトキシシラン、メチル-もしくはプロピルトリアセトキシシラン、メチルトリブタノンオキシモシラン、メチルトリプロペニルオキシシラン、メチルトリベンズアミドシラン、またはメチルトリアセトアミドシランが挙げられる。方法(i)での反応について適切なプレポリマーは、ケイ素原子へ結合された加水分解性基を有するシランとの縮合反応を受け得る、SiOH末端ポリアルキルシロキサンである。例示的なSiOH末端ポリアルキルジシロキサンとしては、ポリジメチルシロキサンが挙げられる。
方法(ii)について適切なシランとしては、アルコキシシラン、特に、トリアルコキシシラン(HSi(OR)3)、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、およびフェニルジメトキシシラン;メチルジアセトキシシランおよびフェニルジアセトキシシランが挙げられる。ヒドロゲンクロロシランは、原則として可能であるが、アルコキシ、アセチルオキシ基などによるハロゲンのさらなる置換に起因して、あまり望ましくない。他の適切なシランとしては、ビニル、アリル、メルカプトアルキルまたはアクリル基などの、ラジカルによって活性化され得る不飽和基を有する有機官能性シランが挙げられる。非限定的な例としては、ビニルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メチルアクリルオキシプロピルトリメトキシシランが挙げられる。方法(ii)での反応について適切なプレポリマーとしては、ビニル末端ポリアルキルシロキサン、好ましくはポリジメチルシロキサン、ヒドロシリル化を受け得るか、または-SiH基または例えば不飽和炭化水素を含むシランの対応の有機官能基でのラジカル誘発グラフト化反応を受け得る不飽和基を有する炭化水素が挙げられる。
炭化水素ポリマー中へシリル基を導入するための別の方法は、不飽和炭化水素モノマーとシランの不飽和基との共重合であり得る。炭化水素プレポリマー中への不飽和基の導入としては、例えば、ケイ素を含まない炭化水素部分の重合後の連鎖停止剤としてのハロゲン化アルケニルの使用が挙げられ得る。
シランとプレポリマーとの望ましい反応生成物としては、以下の構造物が挙げられる:
-SiR2O-SiR2-CH2-CH2-SiR1 aR2 3-a、または(炭化水素)-[Z-SiR1 aR2 3-a]1-50
方法(iii)についての適切なシランとしては、アルコキシシラン、特に、-OH、-SH、アミノ、エポキシ、-COCl、または-COOHに対して反応性である有機官能基を有するシランが挙げられるが、これらに限定されない。
一実施態様において、これらのシランは、イソシアナトアルキル基を有する;例えば、γ-イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、γ-イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、γ-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、エポキシリモニルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-アミノプロピルトリメトキシシラン γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジエトキシシランなど。
一実施態様において、先ずは完全な混合、次いで続いてのカップリング反応を行うために、ブロック化アミンまたはイソシアネート(Ζ'-Χ)n'を選択することが望ましい。ブロッキング剤の例はEP 0947531に開示されており、カプロラクタムまたはブタノンオキシムなどのヘテロ環式窒素化合物、または環状ケトンを用いる他のブロッキング手順は米国特許第6,827,875号において参照され、これらは両方とも参照によりそれらの全体が本明細書に組み入れられる。
方法(iii)での反応についての適切なプレポリマーの例としては、好ましくは高分子量(Mw)(重量平均分子量>6000 g/mol)および1.6未満の多分散度Mw/Mnを有する、OH基を有するポリアルキレンオキシド;残っているNCO基を有するウレタン、例えば、NCO官能化ポリアルキレンオキシド、特にブロック化イソシアネートが挙げられるが、これらに限定されない。プレポリマーは、最終硬化に有用なさらなる反応基を有する対応のシランのエポキシ、イソシアナト、アミノ、カルボキシハロゲン化物またはハロゲンアルキル基と相補的に反応し得る、-OH、-COOH、アミノ、エポキシ基を有する炭化水素の群より選択される。
ポリエーテルへのNCO基への導入についての適切なイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、またはキシレンジイソシアネート、または脂肪族ポリイソシアネート、例えば、イソホロンジイソシアネート、またはヘキサメチレンジイソシアネートが挙げられ得る。
単位Xの重合度は、硬化生成物の粘度および機械的性質の要件に依存する。Xがポリジメチルシロキサン単位である場合、数平均分子量Mnに基づく平均重合度は、好ましくは7〜5000シロキシ単位、好ましくは200〜2000単位である。> 5 MPaの十分な引張り強度を達成するためには、>250の平均重合度Pnが適切であり、それによって、ポリジメチルシロキサンは、25℃で1000 mPa.sを超える粘度を有する。Xがポリシロキサン単位以外の炭化水素単位である場合、重合度に関する粘度は、遥かに高い。
ポリオキシアルキレンポリマーを合成するための方法の例としては、KOHなどのアルカリ触媒を使用する重合法、有機アルミニウム化合物を反応させることによって得られる錯体などの遷移金属化合物ポルフィリン錯体触媒を使用する重合法、例えば、U.S. 3,427,256;U.S. 3,427,334;U.S. 3,278,457;U.S. 3,278,458;U.S. 3,278,459;U.S. 3,427,335;U.S. 6,696,383;およびU.S. 6,919,293に開示される複合金属シアン化物錯体触媒を使用する重合法が挙げられるが、これらに限定されない。
基Xが炭化水素ポリマーより選択される場合、イソブチレン単位を有するポリマーまたはコポリマーが、優れた耐候性、優れた耐熱性、ならびに低い通気性および透湿性などのその物性に起因して、特に望ましい。
モノマーの例としては、4〜12個の炭素原子を有するオレフィン、ビニルエーテル、芳香族ビニル化合物、ビニルシラン、およびアリルシランが挙げらる。コポリマー成分の例としては、1-ブテン、2-ブテン、2-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ブテン、ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、ヘキセン、ビニルシクロヘキセン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、スチレン、α-メチルスチレン、ジメチルスチレン、β-ピネン、インデン、および例えば、しかしこれらに限定されないが、ビニルトリアルコキシシラン、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、ジビニルジクロロシラン、ジビニルジメトキシシラン、アリルトリクロロシラン、アリルメチルジクロロシラン、アリルジメチルメトキシシラン、ジアリルジクロロシラン、ジアリルジメトキシシラン、γ-メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、およびγ-メタクリロイルオキシ-プロピル-メチルジメトキシシランが挙げられる。
一実施態様において、ポリマー成分(A)は、式(3)のポリマー:
R2 3-aR1 aSi-Z-[R2SiO]x[R1 2SiO]y-Z-SiR1 aR2 3-a (3)
であり得、式中、R1、R2、およびZは式(2)に関して上記のように定義され;RはC1-C6-アルキル(例示的なアルキルはメチルである)であり;aは0〜2であり、xは0〜約10,000;好ましくは11〜約2500であり;yは0〜約1,000;好ましくは0〜500である。一実施態様において、式(3)の化合物中のZは結合または二価C2-C14-アルキレン基であり、特に好ましいのは-C2H4-である。
適切なポリシロキサン含有ポリマー(A1)の非限定的な例としては、例えば、シラノール末端ポリジメチルシロキサン、シラノールまたはアルコキシ末端ポリオルガノシロキサン、例えば、メトキシ末端ポリジメチルシロキサン、アルコキシ末端ポリジメチルシロキサン-ポリジフェニルシロキサンコポリマー、およびシラノールまたはアルコキシ末端フルオロアルキル置換シロキサン、例えば、ポリ(メチル3,3,3-トリフルオロプロピル)シロキサンおよびポリ(メチル3,3,3-トリフルオロプロピル)シロキサン-ポリジメチルシロキサンコポリマーが挙げられる。ポリオルガノシロキサン成分(A1)は、組成物の約10〜約90 wt.%または100 pt.wt.の量で存在し得る。好ましい一実施態様において、ポリオルガノシロキサン成分は約10〜約2500シロキシ単位の範囲内の平均鎖長を有し、粘度は25℃で約10〜約500,000 mPa.sの範囲内にある。
あるいは、組成物は、シロキサン単位を含まず、シロキサン含有ポリマー(A1)のそれと同等の縮合反応によって硬化を受ける、シリル末端有機ポリマー(A2)を含み得る。ポリオルガノシロキサンポリマー(A1)と同様に、ポリマー成分(A)として適切である有機ポリマー(A2)は末端シリル基を含む。一実施態様において、末端シリル基は式(4):
-SiR1 dR2 3-d (4)
のものであり得、式中、R1、R2、およびaは上記で定義される通りである。
適切なシロキサンを含まない有機ポリマーの例としては、シリル化ポリウレタン(SPUR)、シリル化ポリエステル、シリル化ポリエーテル、シリル化ポリカーボネート、シリル化ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、シリル化ポリエステルエーテルおよびそれらの2つ以上の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。シロキサンを含まない有機ポリマーは、組成物の約10〜約90 wt.%または約100 pt.wt.の量で存在し得る。
一実施態様において、ポリマー成分(A)は、シリル化ポリウレタン(SPUR)であり得る。このような湿気硬化性化合物は、当技術分野において公知であり、以下を含む様々な方法によって一般的に得ることができる:(i)イソシアネート末端ポリウレタン(PUR)プレポリマーと、適切なシラン、例えば、ケイ素原子での加水分解性官能基、例えばアルコキシなど、および次に活性な水素含有官能基、例えば、メルカプタン、第一級または第二級アミン、好ましくは後者、などの両方を有するものとを反応させること、または(ii)ヒドロキシル末端PUR(ポリウレタン)プレポリマーと、適切なイソシアネート末端シラン、例えば、1〜3個のアルコキシ基を有するものとを反応させること。これらの反応の詳細、ならびにそこで用いられるイソシアネート末端およびヒドロキシル末端PURプレポリマーを製造するためのものは、特に、米国特許第4,985,491号;第5,919,888号;第6,207,794号;第6,303,731号;第6,359,101号;および第6,515,164号、ならびに米国特許出願公開第2004/0122253号および第2005/0020706号(イソシアネート末端PURプレポリマー);米国特許第3,786,081号および第4,481,367号(ヒドロキシル末端PURプレポリマー);米国特許第3,627,722号;第3,632,557号;第3,971,751号;第5,623,044号;第5,852,137号;第6,197,912号;および第6,310,170号(イソシアネート末端PURプレポリマーおよび反応性シラン、例えば、アミノアルコキシシランの反応から得られる湿気硬化性SPUR(シラン修飾/末端ポリウレタン));ならびに米国特許第4,345,053号;第4,625,012号;第6,833,423号;および米国特許出願公開第2002/0198352号(ヒドロキシル末端PURプレポリマーおよびイソシアナトシランの反応から得られる湿気硬化性SPUR)において見られ得る。前述の米国特許文献の全内容は、参照により本明細書に組み入れられる。湿気硬化性SPUR材料の他の例としては、米国特許第7,569,653号に記載されるものが挙げられ、その開示は参照によりその全体が組み入れられる。
ポリシロキサン組成物は、成分(B)として架橋剤または鎖延長剤をさらに含み得る。一実施態様において、架橋剤は、式(5):
R1 aSiR2 4-a (5)
のものであり、式中、R2は上述される通りであり得、R1は上述される通りであり得、、aは0〜3である。あるいは、架橋剤成分は式(5)の縮合生成物であり得、ここで、1つまたはそれ以上のしかし全てではないR2基が、水の存在下で加水分解され、放出され、次いで、中間体シラノールが縮合反応を受け、Si-O-Si結合および水が提供される。平均重合度は、2〜10 Si単位を有する化合物をもたらし得る。
本明細書において使用される場合、用語、架橋剤は、(A)で定義されない1分子当たり少なくとも2個の加水分解性基および3個未満のケイ素原子を有する追加の反応性成分を含む化合物を含む。一実施態様において、架橋剤または鎖延長剤は、アルコキシシラン、アルコキシシロキサン、オキシモシラン、オキシモシロキサン、エノキシシラン、エノキシシロキサン、アミノシラン、カルボキシシラン、カルボキシシロキサン、アルキルアミドシラン、アルキルアミドシロキサン、アリールアミドシラン、アリールアミドシロキサン、アルコキシアミノシラン、アルカリールアミノシロキサン、アルコキシカルバマトシラン、アルコキシカルバマトシロキサン、イミダトシラン、ウレイドシラン、イソシアナトシラン、チオイソシアナトシラン、およびそれらの2つ以上の組み合わせより選択され得る。適切な架橋剤の例としては、テトラエチルオルトシリケート(TEOS);メチルトリメトキシシラン(MTMS);メチルトリエトキシシラン;ビニルトリメトキシシラン;ビニルトリエトキシシラン;メチルフェニルジメトキシシラン;3,3,3-トリフルオロ-プロピルトリメトキシシラン;メチルトリアセトキシシラン;ビニルトリアセトキシシラン;エチルトリアセトキシシラン;ジブトキシジアセトキシシラン;フェニルトリプロピオンオキシシラン;メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン;ビニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン;3,3,3-トリフルオロプロピルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン;メチルトリス(イソプロペンオキシ)シラン;ビニルトリス(イソプロペンオキシ)シラン;エチルポリシリケート;ジメチルテトラアセトキシジシロキサン;テトラ-n-プロピルオルトシリケート;メチルジメトキシ(エチルメチルケトキシモ)シラン;メチルメトキシビス-(エチルメチルケトキシモ)シラン;メチルジメトキシ(アセタールドキシモ)シラン;メチルジメトキシ(N-メチルカルバマト)シラン;エチルジメトキシ(N-メチルカルバマト)シラン;メチルジメトキシイソプロペンオキシシラン;トリメトキシイソプロペンオキシシラン;メチルトリ-iso-プロペンオキシシラン;メチルジメトキシ(ブタ-2-エン-2-オキシ)シラン;メチルジメトキシ(1-フェニルエテンオキシ)シラン;メチルジメトキシ-2(1-カルボエトキシプロペンオキシ)シラン;メチルメトキシジ-N-メチルアミノシラン;ビニルジメトキシメチルアミノシラン;テトラ-N,N-ジエチルアミノシラン;メチルジメトキシメチルアミノシラン;メチルトリシクロヘキシルアミノシラン;メチルジメトキシエチルアミノシラン;ジメチルジ-N,N-ジメチルアミノシラン;メチルジメトキシイソプロピルアミノシラン ジメチルジ-N,N-ジエチルアミノシラン エチルジメトキシ(N-エチルプロピオンアミド)シラン;メチルジメトキシ(N-メチルアセトアミド)シラン;メチルトリス(N-メチルアセトアミド)シラン;エチルジメトキシ(N-メチルアセトアミド)シラン;メチルトリス(N-メチルベンズアミド)シラン;メチルメトキシビス(N-メチルアセトアミド)シラン;メチルジメトキシ(カプロラクタモ)シラン;トリメトキシ(N-メチルアセトアミド)シラン;メチルジメトキシエチルアセトイミダトシラン;メチルジメトキシプロピルアセトイミダトシラン;メチルジメトキシ(N,N',N'-トリメチルウレイド)シラン;メチルジメトキシ(N-アリル-N',N'-ジメチルウレイド)シラン;メチルジメトキシ(N-フェニル-N',N'-ジメチルウレイド)シラン;メチルジメトキシイソシアナトシラン;ジメトキシジイソシアナトシラン;メチルジメトキシチオイソシアナトシラン;メチルメトキシジチオイソシアナトシラン、またはそれらの2つ以上の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。架橋剤は、組成物の約1〜約10 wt.%またはポリマー成分(A)100 pt.wt.当たり約0.1〜約10 pt.wt.の量で存在し得る。
プレポリマーZ'-X-Z'との反応によって消費されず、R4より選択される追加の官能基を含む、成分および(A)の0.1 wt.%を超える量の追加のアルコキシシランは、接着促進剤としても機能し得、成分(D)で定義およびカウントされる。
硬化性組成物は有機金属触媒(C)をさらに含む。本明細書において記載する場合、触媒(C)はMn(III)錯体を含む。本発明者は、Mn(III)錯体が、MnまたはMn(II)錯体などの他のマンガン錯体と比べて優れた程度の触媒活性を示すことを予想外にも見出した。Mn(III)錯体は、さらに他の成分を含有し得る、反応性末端基を有するポリマーを含む大部分の組成物、例えば、典型的なシーラントRTV1またはRTV2製剤において十分に機能することがわかった。自由流動性液体であるDBTDLと比較して、Mn(III)錯体は、自然では固体または液体のいずれかであり得る。固体Mn(III)錯体の場合、これらは、通常、有機溶媒の助けを借りて分散される。
一実施態様において、触媒成分(C)は、式(1)のMn(III)錯体:
MnIIIY3-cAc (1)
であり、式中、Yはキレート配位子であり、Aはアニオンであり、c=0〜2である。
キレート配位子Yは、ジケトネート、ジアミン、トリアミン、アミノアセテート、ニトリロアセテート、ビピリジン、グリオキシム、それらの2つ以上の組み合わせなどより選択され得る。適切なキレート配位子の例としては、アセチルアセトネート-2,4-ペンタンジオン(「AA」または「acac」);ヘキサンジオン-2,4;ヘプタンジオン-2,4;ヘプタンジオン-3,5;エチル-3-ペンタンジオン-2,4;メチル-5-ヘキサンジオン-2,4;オクタンジオン-2,4;オクタンジオン-3,5;ジメチル-5,5ヘキサンジオン-2,4;メチル-6-ヘプタンジオン-2,4;ジメチル-2,2-ノナンジオン-3,5;ジメチル-2,6-ヘプタンジオン-3,5;2-アセチルシクロヘキサノン(Cy-acac);2,2,6,6-テトラメチル-3,5-ヘプタンジオン(t-Bu-acac);1,1,1,5,5,5-ヘキサフルオロ-2,4-ペンタンジオン(F-acac)];ベンゾイルアセトン;ジベンゾイル-メタン;3-メチル-2,4-ペンタジオン;3-アセチル-ペンタン-2-オン;3-アセチル-2-ヘキサノン;3-アセチル-2-ヘプタノン;3-アセチル-5-メチル-2-ヘキサノン;ステアロイルベンゾイルメタン;オクタノイルベンゾイルメタン;4-t-ブチル-4'-メトキシ-ジベンゾイルメタン;4,4'-ジメトキシ-ジベンゾイルメタン;4,4'-ジ-tert-ブチル-ジベンゾイルメタン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、またはそれらの2つ以上の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
式(1)中のアニオンAは特に限定されず、ハロゲン化物、水酸化物、酸化物、過酸化物、オゾン化物、水硫化物、アルコキシド、アルキルチオ、窒化物、酢酸、アミド、カルボン酸、シアン化物、シアン酸、チオシアン酸、炭酸、炭酸水素などを含むがこれらに限定されないアニオンより選択され得る。適切なアニオンのいくつかの具体例としては、F-、Cl-、(I3)-、[C1F2]-、[IF6]-、(ClO)-、(ClO2)-、(ClO3)-、(CIO4)-、(OH)-、(SH)-、(SeH)-、(O2)-、(O3)-、(HS2)-、(CH3O)-、(C2H5O)-、(C3H7O)-、(CH3S)-、(C2H5S)-、(C2H4CIO)-、(C6H5O)-、(C6H5S)-、[C6H4(NO2)O]-、(HCO2)-、(C7H15CO2)-、(CH3CO2)-、(CH3CH2CO2)-、(N3)-、(CN)-、(NCO)-、(NCS)-、(NCSe)-、(NH2)-、(PH2)-、(ClHN)-、(Cl2N)-、(CH3NH)-、(HN=N)"、(H2N-NH)-、(HP=P)-、(H2PO)-、(H2PO2)-などが挙げられるが、これらに限定されない。一実施態様において、アニオンAは、分岐C4-C14-アルキルカルボン酸、C4-C12-アルキルスルホネート、またはそれらの組み合わせより選択される。
一実施態様において、触媒化合物(C)はMn(III)ヘキサフルオロアセチル-アセトネート(Mn(III)HFAA)を含む。別の実施態様において、触媒成分(C)はMn(III)アセチルアセトネート(Mn(III)AA)を含む。
一実施態様において、Mn(III)錯体は、成分(A)100重量部に関して約0.01〜約7.0 pt.wt.の量で組成物へ添加され得る。別の実施態様において、Mn(III)錯体は、約0.1〜約1.0 pt.wt.の量で添加され得る。さらに別の実施態様において、Mn(III)錯体は、約0.2〜約0.4 pt.wt.の量で添加され得る。触媒としてのMn(III)錯体の量の増加は、組成物についての表面硬化時間およびバルクまたは完全硬化時間の速度を増加させ得る。さらに、組成物へ添加されるMn(III)錯体の量は、組成物の粘度に影響を与え得る。特に、Mn(III)錯体の量の増加は、組成物の最終粘度を増加させ得る。
組成物は、成分(A)または(B)とは異なる接着促進剤成分(D)をさらに含み得る。一実施態様において、接着促進剤(D)は、基R4を含む有機官能性シラン、例えば、アミノシラン、および成分(B)のシランと同一でないか、またはポリマー(A)をエンドキャップするために必要なシランの量を超える量で存在する他のシランであり得る。(A)を作製するための反応における未反応シラン(B)または(D)の量は、エンドキャッピング反応後、遊離シランが200℃までのより高い温度および1 mbarまでの真空で蒸発する点で、(A)の0.1 wt.%を超えると定義され得る。
従って、いくつかの選択したアミンは、必要に応じて、反応性シリル基を含有するシリコーン/非シリコーンポリマーのMn(III)錯体触媒縮合硬化の速度を微調整するために有利には添加され得る。
一実施態様において、組成物は、一般式(6)によって表される基R4を含む接着促進剤(D):
R4 eR1 dSi(OR3)4-d-e (6)
を含み、式中、R4はE-(CR5 2)f-W-(CH2)f-であり;R1は上述される通りであり;dは0、1または2であり;e=1、2または3であり;d+e=1〜2であり;fは0〜8であり、同一であっても異なっていてもよい。
適切な化合物の非限定的な例としては以下が挙げられる:
E1-(CR5 2)f-W-(CH2)fSiR1 d(OR3)3-d (6a)または(6d)
E2-[(CR5 2)f-W-(CH2)fSiR1 d(OR3)3-d]p (6b)または(6f)
式中、p=2〜3。
基Eは、基E1またはE2のいずれかより選択され得る。E1は、アミン、-NH2、-NHR、-(NHC2H5)1-10NHR、NHC6H5、ハロゲン、擬ハロゲン、14個までの炭素原子を有する不飽和脂肪族基、14個までの炭素原子を有するエポキシ基含有脂肪族基、シアヌレート含有基、およびイソシアヌレート含有基を含む一価の基より選択され得る。
E2は、R4およびOR3基を含有し得る、アミン、ポリアミン、イソシアヌレート含有およびイソシアヌレート含有基、スルフィド、スルフェート、ホスフェート、ホスファイトおよびポリオルガノシロキサン基からなる二価または多価基を含む群より選択され得;Wは、単結合、-COO-、-O-、エポキシ、-S-、-CONH-、-HN-CO-NH-単位より選択されるヘテロ原子基からなる群より選択され;R5は、水素および上記で定義されるRより選択され、R1は、上記で定義されるように同一であっても異なっていてもよく、R3は、C1-C8-アルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、C3-C12-アルコキシアルキル、C2-C22-アルキルカルボキシおよびC4-C100-ポリアルキレンオキシドからなる群より選択され、同一であっても異なっていてもよい。
成分(D)の非限定的な例としては、以下が挙げられる:
Figure 0005847825
式中、Rおよびdは上記で定義される通りである。成分(D)の例としては、式(6a-6k)の化合物が挙げられる。さらに化合物(D)の式(6b)は、式(6l)の化合物を含む:
Figure 0005847825
式中:R、R1、R3、およびR4は上記で定義される通りであり;R6は、水素、R、直鎖および分岐C3-C16アルキル、C5-C14シクロアルキル、フェニル、およびC1-C8アルキルで置換されたフェニルであり;sは0〜6であり(一実施態様において望ましくは0);uは0〜10であり(一実施態様において望ましくは0〜5);s+uは10以下である。一実施態様において、R4は以下より選択される:
E1-(CR5 2)f-W-(CH2)f-
Figure 0005847825
接着促進剤の例示的な群は、アミノ基含有シランカップリング剤からなる群より選択され、これはまた硬化速度調節成分(F)としても使用され得る。アミノ基含有シラン接着促進剤(D)は、アミノ基および加水分解性基(本明細書以下において、ケイ素原子へ結合された加水分解性基と呼ぶ)へ結合されたケイ素原子を含有する基を有する化合物である。その具体例としては、上述の加水分解性基を有する同一のシリル基が挙げられる。これらの基の中でも、メトキシ基およびエトキシ基が特に適切である。加水分解性基の数は、2以上であり得、特に適切なものは、3つ以上の加水分解性基を有する化合物である。
他の適切な接着促進剤(D)の例としては、N-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン γ-アミノプロピルトリエトキシシラン、γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(γ-トリメトキシシリルプロピル)アミン、N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン、トリアミノ官能性トリメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ-アミノプロピルメチルジエトキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-グリシドキシエチルトリメトキシシラン、γ-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルメチル-ジメトキシシラン、エポキシリモニルトリメトキシシラン、イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、イソシアナトプロピルメチルジメトキシシラン、β-シアノ-エチル-トリメトキシシラン、γ-アクリルオキシプロピル-トリメトキシ-シラン、γ-メタクリルオキシプロピル-メチルジメトキシシラン、α,ω-ビス-(アミノアルキル-ジエトキシシリル)-ポリジメチルシロキサン(Pn=1〜7)、α,ω-ビス-(アミノアルキル-ジエトキシシリル)-オクタ-メチルテトラシロキサン、4-アミノ-3,3,-ジメチル-ブチル-トリ-メトキシシラン、およびN-エチル-3-トリ-メトキシ-シリル-2-メチルプロパンアミン、3-(ジエチル-アミノプロピル)-トリメトキシシラン、それらの2つ以上の組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。特に適切な接着促進剤としては、ビス(3-プロピルトリメトキシシリル)アミンおよびトリス(3-プロピルトリメトキシシリル)アミンを含むがこれらに限定されない、ビス(アルキルトリアルコキシシリル)アミンおよびトリス(アルキルトリアルコキシシリル)アミンが挙げられる。
それらを修飾することによって得られる誘導体、例えば、アミノ修飾シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、フェニルアミノ長鎖アルキルシランおよびアミノシリル化シリコーンを使用することも可能である。これらのアミノ基含有シランカップリング剤は単独で使用されてもよく、またはそれらの2種類以上が組み合せて使用されてもよい。
本発明の硬化性組成物は、接着促進剤(D)としてアルコキシシランまたはアルコキシシランのブレンドをさらに含み得る。接着促進剤は、N-2-アミノエチル-3-アミノプロピルトリメトキシシランおよび1,3,5-トリス(トリメトキシ-シリルプロピル)イソシアヌレートなどの組み合わせブレンドであり得る。
接着促進剤(D)は、ポリマー成分(A)100部に基づいて約0.1〜約5.0 pt.wt.の量で存在し得る。一実施態様において、接着促進剤は、約0.15〜約2.0 pt.wtの量で存在し得る。別の実施態様において、接着促進剤は、ポリマー成分(A)の約0.5〜約1.5 pt.wtの量で存在し得る。これは、(A)の組成物中の(D)の量を定義し、ここで、ポリマー(A)のエンドキャッピングに由来する遊離シランの含有量は、0.1 wt.%未満である。
本組成物は充填剤成分(E)をさらに含み得る。充填剤成分(E)は、種々の機能を有し得、例えば、強化または半強化充填剤として使用され、即ち、粘度を増加させ擬可塑性/剪断減粘性およびチキソトロピー挙動を達成する能力をさらに有する、硬化後により高い引張り強度を達成し、ならびに主に増量剤として機能する非強化充填剤として使用される。強化充填剤は、50 m2/g関連BET表面を超える比表面積を有することを特徴とし、半強化充填剤は、10〜50 m2/gの範囲内の比表面積を有する。いわゆる増量充填剤は、好ましくは、BET法に従う10 m2/g未満の比表面積および100μm未満の平均粒径を有する。半強化の一実施態様において、充填剤は炭酸カルシウム充填剤であり、強化充填剤は、シリカ充填剤、またはその混合物である。適切な強化充填剤の例としては、それらのあまり親水性でないようにして含水量を減少させるかまたは組成物の粘度および貯蔵安定性を制御するために、オルガノシランまたはシロキサンで部分的にまたは完全に処理され得る、ヒュームドシリカまたは沈降シリカが挙げられるが、これらに限定されない。これらの充填剤は、疎水性充填剤と呼ばれる。商標はAerosil(登録商標)、HDK(登録商標)、Cab-O-Sil(登録商標)などである。
適切な増量充填剤の例としては、粉末シリカ(CeliteTM)、沈降およびコロイダル炭酸カルシウム(これらは、任意で、ステアレートまたはステアリン酸などの化合物で処理される);強化シリカ、例えば、ヒュームドシリカ、沈降シリカ、シリカゲル、ならびに疎水化シリカおよびシリカゲル;破砕および粉末石英、クリストバル石、アルミナ、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、珪藻土、酸化鉄、カーボンブラック、粉末熱可塑性物質、例えば、アクリロニトリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、およびグラファイトまたはクレイ、例えば、カオリン、ベントナイトまたはモンモリロナイト(処理/未処理)などが挙げられるが、これらに限定されない。
添加される充填剤のタイプおよび量は、硬化シリコーン/非シリコーン組成物についての所望の物性に依存する。従って、充填剤は、単一の化学種または2つ以上の化学種の混合物であり得る。増量充填剤は、成分(A)100部に関連する組成物の約0〜約300 wt.%で存在し得る。強化充填剤は、成分(A)100部に関連する組成物の約5〜約60 wt.%、好ましくは5〜30 wt.%で、存在し得る。
本発明の組成物は、密封カートリッジ中での長期保管時間のための硬化速度調節成分(F)または安定剤をさらに含む。成分(F)は、組成物の約0.01〜約5 wt.%の量で存在し得る。別の実施態様において、成分(A)100 pt.wt.当たり0.01〜約8重量部(pt.wt.)が使用され、より好ましくは、成分(A)100 pt .wt.当たり0.02〜3 pt.wt.、最も好ましくは、成分(A)100 pt.wt.当たり0.02〜1 pt.wt.が使用される。成分(F)は、(F1)および(F2)と呼ぶ化合物より選択され得る。化合物(F1)は、1つまたはそれ以上のO、PおよびS原子で置換または中断され得る、飽和または不飽和炭化水素、例えば、C1-C30-アルキル、C2-C30-アルケニル、C7-C30-アルキルアリール、アルキレンアリール、アリールアルキル、C3-C10-アルキレンオキシドまたはC4-C300-ポリアルキレンオキシド基を含む第一級、第二級または第三級アミンより選択され得る。硬化速度調節成分(F1)は、組成物が硬化を受ける速度を調節するために用いられ得る。用いる材料に応じて、硬化速度調節成分は組成物の硬化を促進または遅延させ得る。従って、硬化速度調節成分は、組成物の硬化特性の制御または調整を可能にし得る。
化合物(F2)は、様々なリン酸エステル、ホスホネート、ホスファイト、ホスフィン、サルファイト、擬ハロゲン化物、分岐アルキルカルボン酸、それらの2つ以上の組み合わせなどより選択される酸性化合物であり得る。化合物(F2)は、周囲空気と接触しての使用前にカートリッジ中に密封される場合、より長い保管時間を確実にするために、安定剤として有用である。特に、アルコキシ末端ポリシロキサンは、カートリッジ中での保管後に硬化する能力を失い得、例えば、硬化条件下で低下した硬度を示し得る。従って、数カ月にわたって硬化する能力または保管時間を延長することができる式(7)の化合物を添加することが望ましい。
O=P(OR7)3-r(OH)r (7)
式中、rは0、1または2であり、R7は、直鎖または分岐鎖の、任意で置換されたC1-C30-アルキル基、直鎖または分岐鎖の、C5-C14-シクロアルキル基、C6-C14-アリール基、C6-C31アルキルアリール基、直鎖または分岐鎖のC2-C30-アルケニル基、または直鎖または分岐鎖のC1-C30-アルコキシ-アルキル基、C4-C300-ポリアルケニレンオキシド基(ポリエーテル)、例えば、Marlophor(登録商標)N5酸、トリオルガニルシリル-およびジオルガニル(C1-C8)-アルコキシシリル基の群より選択される。ホスフェート(phoshate)はまた、第一級および第二級エステルの混合物を含み得る。適切なホスホネートの非限定的な例としては、1-ヒドロキシエタン-(1,1-ジホスホネート)(HEDP)、アミノトリメチレンホスホネート(ATMP)、ニトロロトリス(メチルホスホネート)(NTMP)、ジエチレントリアミンペンタキスメチレンホスホネート(DTPMP)、1,2-ジアミノエタンテトラキスメチレンホスホネート(EDTMP)、およびホスホノブタントリカーボネート(PBTC)が挙げられる。
別の実施態様において、式O=P(OR7)2-t(OH)tの化合物が添加され得、式中、tは1または2であり、R7は上記で定義される通りであるか、または1つまたはそれ以上のアミノ基を有する二価または多価炭化水素である。
別のタイプは、式O=PR7(OH)2のホスホン酸化合物、例えば、アルキルホスホン酸、好ましくはヘキシルまたはオクチルホスホン酸である。
一実施態様において、酸性化合物は、以下より選択され得る:ホスフェートのモノエステル;式(R3O)PO(OH)2、(R3O)P(OH)2、またはR3P(O)(OH)2のホスホネート、式中、R3は、C1-C18-アルキル、C2-C20-アルコキシアルキル、フェニル、C7-C12-アルキルアリール、ポリ(C2-C4-アルキレン)オキシドエステル、またはジエステルとのその混合物などである。
別の実施態様において、酸性化合物は、分岐アルキルC4-C19-アルキルカルボン酸、例えば、α第三級炭素を有するC5-C19酸、またはそれらの2つ以上の組み合わせである。このような適切な化合物の例としては、バーサチック(Versatic)TM酸、ラウリン酸、ステリック酸(steric acid)などが挙げられるが、これらに限定されない。一実施態様において、酸性化合物は、分岐アルキルカルボン酸を含む混合物であり得る。一実施態様において、酸性化合物は、主に第三級脂肪族C10カルボンの混合物である。
本出願人は、硬化調節剤としてのMn(III)触媒および酸性化合物の組み合わせが、スズ触媒を使用して作製された組成物と同様の不粘着時間、硬度および/または硬化時間を示し、しかしスズ触媒を使用して作製された材料と比較してより良好な接着を提供する、硬化ポリマーを提供する硬化性組成物を提供し得ることを見出した。
一実施態様において、硬化性組成物は、硬化速度調節成分としてアミン化合物を含む。アミン化合物は、成分(A)、(B)、(D)または(F)とは異なるアミンの群より選択され得る。アミン化合物は、米国特許第7,115,695号において記載されるように、触媒としてMn(II)錯体を用いる組成物においてさえ、組成物の硬化特性を促進するために促進剤として時には用いられる。しかし、本発明者は、Mn(III)触媒を含む触媒組成物を用いる本組成物中のアミン化合物が、硬化速度調節成分を含まないMn(III)触媒を用いる組成物と比較して、組成物の表面硬化特性を遅らせ、一方、硬化速度調節成分を含まない組成物と同様のバルク硬化を依然として提供することを見出した。
硬化速度調節成分として適切なアミン化合物としては、脂肪族第一級アミン、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、イソプロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、2-エチルヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ペンタデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、およびシクロヘキシルアミン;脂肪族第二級アミン、例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミン、ジアミルアミン、ジオクチルアミン、ジ(2-エチルヘキシル)アミン、ジデシルアミン、ジラウリルアミン、ジセチルアミン、ジステアリルアミン、メチルステアリルアミン、エチルステアリルアミン、およびブチルステアリルアミン;脂肪族第三級アミン、例えば、トリエチルアミン、トリアミルアミン、トリヘキシルアミン、およびトリオクチルアミン;脂肪族不飽和アミン、例えば、トリアリルアミンおよびオレイルアミン;芳香族アミン、例えば、ラウリルアニリン、ステアリルアニリン、トリフェニルアミン、N,N-ジメチルアニリン、およびジメチルベンジルアニリン;ならびに他のアミン、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、ジメチルエチレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、N,N,N',N'-テトラメチル-1,3-ブタンジアミン、Ν,Ν,Ν',Ν'-テトラメチルエチレンジアミン、2,4,6-トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N-メチルモルホリン、2-エチル-4-メチルイミダゾール、および1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7(DBU)が挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましいのは、Ν,Ν-ジメチルドデシルアミン(DMDA);オクタデシルアミン(ステアリルアミン)(ODA)などのアミンである。
硬化性組成物はまた、補助物質(G)、例えば、可塑剤、顔料、安定剤、抗菌剤もしくは殺真菌剤、殺生物剤および/または溶媒を含み得る。反応性ポリオルガノシロキサン(A)についての好ましい可塑剤は、10〜300シロキシ単位の鎖長を有するポリオルガノシロキサンの群より選択される。好ましいのは、25℃で100〜1000 mPa.sの粘度を有するトリメチルシリル末端ポリジメチルシロキサンである。任意の溶媒(分散媒または増量剤)の選択は、触媒の均一な分散を確実にし、それによって硬化速度を変化させることにおいて役割を有し得る。このような溶媒としては、極性および非極性溶媒、例えば、トルエン、ヘキサン、クロロホルム、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、エチルメチルケトン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)が挙げられる。水は、二液型組成物RTV2-Kの迅速な硬化を促進するための追加の成分(G)であり得、それによって、水は2つの組成物うちの一方中にあり得る。溶媒が硬化および適用後に蒸発するならば、特に適切な非極性溶媒としては、トルエン、ヘキサンなどが挙げられるが、これらに限定されない。別の実施態様において、溶媒としては、高沸点炭化水素、例えば、アルキルベンゼン、フタル酸エステル、アリールスルホン酸エステル、トリアルキル-もしくはトリアリールリン酸エステルが挙げられ、これらは、低蒸気圧を有し、体積を増量してより低コストを提供し得る。参照によって援用される例は、US 6,599,633;US 4,312,801のものであり得る。溶媒は、触媒組成物の約20〜約99 wt.%の量で存在し得る。
一実施態様において、本発明に従う組成物は、ポリマー成分(A) 100 pt.wt.;架橋剤成分(B) 約0.1〜約10 pt.wt;触媒成分(C) 約0.01〜約7 pt.wt;接着促進剤成分(D) 約0.1〜約5、一実施態様においては0.15〜1 pt.wt;充填剤成分(E) 約0〜約300 pt.wt;硬化速度調節成分または安定剤(F) 約0.01〜約7 pt.wt;任意で成分(G) 0〜約15 pt.wtを含み、ここで、成分(B)〜(G)のpt.wt.は、ポリマー成分(A) 100部に各々基づく。
硬化性組成物は一液型組成物または二液型組成物のいずれかとして提供され得ることが理解される。一液型組成物は、上述の様々な成分の混合物を含む組成物を指す。二液型組成物は、別々に保存され続いて硬化のための適用の直前に一緒に混合される、第1部分および第2部分を含み得る。一実施態様において、二液型組成物は、ポリマー成分(A)および架橋剤成分(B)を含む第1部分(P1)と、Mn(III)錯体を含む触媒成分(C)を含む第2部分(P2)とを含む。第1および第2部分は、特定の目的または意図される用途について望まれ得るような他の成分(F)および/または(G)を含み得る。例えば、一実施態様において、第1部分(P1)は、接着促進剤(D)および/または充填剤(E)を任意で含み得、第2部分(P2)は、補助物質(G)、硬化速度調節成分(F)、および水(G)を任意で含み得る。
一実施態様において、二液型組成物は、(i)ポリマー成分(A)、任意で充填剤成分(E)、および任意で酸性化合物(F)を含む第1部分;ならびに(ii)架橋剤(B)、触媒成分(C)、接着促進剤(D)、および酸性化合物(F)を含む第2部分を含み、部分(i)および(ii)が、成分(i)および(ii)の混合による硬化に適用されるまで別々に保存される。
硬化性組成物は、密閉、型製作、接着剤、サニタリールームにおけるコーティング、グレージング、プロトタイピング、異なる材料間のジョイントシール、例えばセラミックまたは鉱物表面と熱可塑性物質との間のシーラント、ペーパー剥離、含浸などのための材料を含む、広範囲の適用において使用され得る。触媒としてMn(III)錯体を含む本発明に従う硬化性組成物は、例えば、汎用および工業用シーラント、ポッティング化合物、コーク、建築用の接着剤またはコーティング、断熱ガラス(IG)、ストラクチュラルグレージング(SSG)、ここで、ガラス板が金属フレームに固定およびシールされている;金属板、車体、車両、電子機器用の接着剤、コークなどの広範囲の適用に適切であり得る。さらに、本組成物は、様々な金属、鉱物、セラミック、ゴムまたはプラスチック表面上へ接着することができる、一液型RTV-1Kまたは二液型室温加硫(RTV-2K)製剤のいずれかとして使用され得る。
Mn(III)触媒化合物を含む硬化性組成物は、以下の実施例を参照してさらに理解され得る。
実施例
例えば、組成物(a)に従う混合物を、成分(A)としての22.5 gのシラノール末端ポリジメチルシロキサンポリマー(シラノール、25℃で30,000 cps)を混合することによって作製し、プラスチックカップ中に入れられた成分(B)としての2.5 gのメチルトリメトキシシラン(MTMS)を、1分間Hauschildミキサーを使用して、徹底的に混合した。この混合物へ、適切な溶媒中に溶解された成分(C)としてのそれぞれのマンガン化合物を添加した。得られた混合物を、1分間、Hauschildミキサー中において続いて混合した。混合された製剤を、ドラフト内に置いたテフロン型(長さx幅x深さ〜10 cm x 10 cm x 1 cm)へ注いだ。表面硬化(不粘着時間-TFT)およびバルク硬化を時間の関数(最長で7日)としてモニタリングした。
代表的な製適切な溶媒剤(a)〜(f)を作製するための手順:
6つの代表的な製剤を、下記の表1に与える様々な成分(部)を混合することによって作製した。
Figure 0005847825
代表的な製剤における評価についての一般的な実験手順:
プラスチックカップ中に入れられた50 gの製剤(b)、(c)、または(d)の1つへ、適切な溶媒中に溶解されたそれぞれのマンガン化合物を添加し、得られた混合物を2分間Hauschildミキサー中において徹底的に混合した。混合された製剤を、ドラフト内に置かれたテフロン型(長さx幅x深さ〜10 cm x 10 cm x 1 cm)へ注いだ。表面硬化(TFT)およびバルク硬化を時間の関数(最長で7日)としてモニタリングした。組成物(b)は二液型(RTV2)組成物を示し;この場合の部分P1は触媒(C)以外の全ての成分を含有し;P2は触媒(C)であった。
ジメトキシシリル末端ポリジメチルシロキサン(または)シリル化ポリウレタンの評価についての一般的な実験手順:
プラスチックカップ中に入れられた25 gの製剤(a)、(e)、または(f)の1つへ、適切な溶媒中に溶解されたマンガン化合物を添加し、得られた混合物を2分間Hauschildミキサー中において徹底的に混合した。混合された製剤をドラフト内に置かれたテフロン型(長さx幅x深さ〜10 cm x 10 cm x 1 cm)へ注いだ。表面硬化(TFT)およびバルク硬化を時間の関数(最長で7日)としてモニタリングした。
表面硬化(TFT)およびバルク硬化の測定:
表面硬化を不粘着時間(TFT)によって示した。典型的なTFT測定において、ステンレス鋼(SS)のおもり(重さ約10 g)を、テフロン型上に広げられた製剤の表面上に置き、材料がSSおもりの表面へ接着するかどうか、表面の粘着性を推測した。TFTは、非粘着性表面を得るために要する時間と定義される。バルク硬化は、厚み(即ち、表面からへの底面)の全体にわたる製剤の完全硬化のために要する時間であり、それを時間の関数としてモニタリングする(目視検査)。
貯蔵安定性の測定:
硬化の準備ができている混合物(a)〜(g)、特に(e)および(g)を、周囲(湿った)空気による硬化を抑制するために、別箇の密封ポリエチレンカートリッジ中に置く。これらのカートリッジを50および100℃で数日間、保管した。次いで、組成物(a)〜(g)をテフロンからシートまたは型上への押し出しによって周囲空気中へ放出し、保管後の硬化反応を開始させ、不粘着時間、可能ならば硬化完了時間、およびショアA硬度を測定し、促進条件下での保管後に組成物がどの程度まで性能を維持したかを測定した。貯蔵試験のための高温は、一種の時間経過での長時間にわたる室温(25℃50%相対湿度)での貯蔵効果をシミュレートする。
マンガン化合物のスクリーニング:
いくつかの金属化合物を触媒としてスクリーニングした。典型的なスクリーニング実験は、製剤(a)を製造するための、成分(A)としてシラノール末端ポリジメチルシロキサン、成分(B)として架橋剤および触媒(C)を含有するモデル製剤を必要とする。従って、表1に示される他のポリマー成分(A)を選択して、他の製剤(b)〜(f)を作製する。触媒を典型的に2回で添加した。表面硬化時間(TFT)およびバルク/完全硬化をスクリーニングパラメータとして使用し、有効な触媒を選択した。スクリーニング結果を下記に作表する。スクリーニング実験から、本発明者は、成分(C)としてのMn(III)錯体が他のマンガン錯体より優れていることを見出した。表2に示されるように、試験した錯体についての反応性の順序は、Mn(III)AA>Mn(III)TMH>Mn(II)AA≫Mn(II)HFAA、Mn2-EH、MnNaph(表2の終わりでの略語)である。
異なる酸化状態を有し異なる配位子基を含有するマンガン化合物をスクリーニングした。スクリーニングした6つのマンガン化合物の中で、結果は、Mn(III)AAは2分のTFTを有し、1日で完全に硬化し(実施例9〜10)、一方、DBTDLは14分のTFTを有し、1日で完全に硬化した(比較例C1およびC2)ことを示した。今回の結果は、マンガン(III)(実施例9〜10)がマンガン(II)と比較してより良好な触媒活性を有することを示している。スクリーニングした2つのマンガン(III)化合物の間で、結果は、Mn(III)AAは、Mn(III)TMHと比較してより高い触媒活性を有することを示している(実施例9〜12)。アセチルアセトネートの中で、結果は、マンガン(III)がマンガン(II)化合物と比較してより高い触媒活性を有することを示した(実施例5〜6、9〜10)。Mn(III)AAは2分のTFTを有し、1日で完全に硬化し(実施例9〜10)、一方、Mn(II)AA含有製剤は7日で部分的に硬化した(実施例5〜6)。種々のMn(II)化合物の中で、結果は、Mn(II)AAはほとんど触媒活性を有さず、一方、他のものは試験した濃度で不活性であることを示した。
Figure 0005847825
代表的な製剤におけるMn(III)AAの評価:
実施例9のMn(III)AAは、実施例5のMn(II)AAと比較して、より短いTFTおよびより短い完全硬化時間を示し、スクリーニングした種々のマンガン錯体の中でも有効な触媒の1つであることがわかった。Mn(III)AAを選択した代表的な製剤において評価する((a)、(b)、(c)、(d)、(e)および(f)の製剤詳細は上記の表1において確認される)。下記の表3は結果を要約する。
Figure 0005847825
比較例C1〜C2はDBTDLを含む製剤(a)の評価を記載し、実施例9〜10はMn(III)AAを用いる場合の評価を記載する。DBTDL含有製剤は14分のTFTを有した一方、Mn(III)AA含有製剤は2分のTFTを有した。DBTDLおよびMn(III)AA含有製剤のバルク硬化特性は両方とも同様であることがわかる。
比較例C3〜C4および実施例13〜14は、製剤(b)における評価を記載している。DBTDL触媒硬化について観察されたTFTは典型的に5〜8時間の範囲内である一方、完全硬化は1日で明らかである。比較すると、著しくより長いTFT(24時間〜48時間)から明らかであるように、硬化の遅延がMn(III)AA含有製剤の場合に明らかであり(実施例13〜14)、このような観察は、製剤(b)中の水(これは有機スズ触媒湿気硬化を促進するために添加される)の存在に関連している。従って、縮合硬化触媒としてMn(III)AAを使用する場合、より速い硬化速度の必要性は、水の添加によってではなくより高いローディングの触媒の使用によって達成され得るようである。同様に、DBTDL含有製剤(c)は、3〜4時間のTFTおよび1日の完全バルク硬化時間を有した(比較例5〜6)。Mn(III)AA含有製剤(c)は、120分の範囲内のTFTを有し、1日で完全に硬化した(実施例15〜16)。DBTDL含有製剤(d)のTFT(比較例7〜9)は5〜10分の範囲内にある一方、完全バルク硬化については、典型的に3日を要する。比較すると、Mn(III)AA含有製剤(d)について観察されたTFT値(実施例17〜18)は約45〜50分であり、完全バルク硬化は2〜3日で明らかである。
ジメトキシシリル末端ポリジメチルシロキサン(製剤(e))の湿気硬化に関して、Mn(III)AA含有製剤はいかなる硬化も示さず、このような挙動は、むしろジメトキシシリル末端ポリジメチルシロキサン中に存在するアミン不純物の存在のためであり、追加の架橋剤(B)は使用しなかった(実施例19〜20)。非シリコーン樹脂中にMn(III)AAを用いる実験(製剤(f)、シリル化ポリウレタン(SPUR))は、2時間のTFTおよび1日での完全硬化を有するDBTDLと比較して(比較例12〜13)、TFT〜60-240分および1日での完全硬化を示した(実施例21〜22)。
比較例14(C14)
6.2 gリン酸モノオクチル(成分(F))および8 gメチルトリメトキシシラン(成分(B))の混合物をインターナルミキサーに入れ、5分間徹底的に混合し、その後、100 gの-Si(CH3)2OHキャップ化ポリジメチルシロキサン(成分(A);Momentive Performance Materialsによって供給されるRTV 89165)50 Pa.s (25℃)を添加し、10分間混合した。混合工程の終了時に、混合物の粘度は、より粘弾性の挙動へ急激に増加した。0.2 gメタノール成分(成分(G))の添加後、粘度は減少した。
得られたアルコキシシリル修飾ポリマーをRossダブルプラネタリーミキサーケトル中において30℃まで冷却し、このポリマーの一部を、架橋剤(成分(B))、接着促進剤(成分(D))としてのビス(3-プロピルトリメトキシシリル)アミン、成分(G)としての可塑剤としてのトリメチルシリル末端PDMS、成分(E)としての疎水性ヒュームドシリカ(Evonikによって供給されるBET比表面積約110 m2/g Aerosil(登録商標)R972)、および触媒(成分(C))としてのジブチル錫ジラウレート(DBTDL)と表4に列挙される比率で混合した。反応性混合物を硬化前に閉じた容器(ノズルを有するカートリッジ)中に乾燥窒素下で保存したか、または促進試験条件下での貯蔵安定性(貯蔵寿命時間)のシミュレーションのために熱老化へ供した。
硬化および硬度特性を測定するために、10 mmの空洞高さを有するテフロン型へ反応性組成物を押し出すことによって、組成物を出す。連続硬化を開始させるために、25℃で約50%湿気を有する周囲空気へ型を曝露する。
実施例23
触媒成分(C)として比較例C14のDBTL触媒化合物をマンガン(III)アセチルアセトネートで置き換えたことを除いては、比較例C14の手順を使用して実施例23を行った。
比較例15(C15)および16(C16)
比較例15および16は、酸性添加物(F)を省略する例である。室温(25℃)にてRossダブルプラネタリーミキサーケトル中において50 Pa.s (25℃)で39.6 gメチルトリメトキシシラン(成分(B))を960 g -Si(CH3)2OHキャップ化ポリジメチルシロキサン(成分(A))へ添加し、20分間撹拌することによって、比較例15を作製した。次いで、ジブチルアミン(0.6 g)をミキサーへ添加し、さらに20分間混合を継続した。エンドキャッピング処理をギ酸(0.2 g)の添加によって停止させた。混合物を撹拌し、60℃まで加熱し、その温度で90分間維持した。続いて、混合物の温度を、100℃まで上げ、その温度でさらに90分間維持し、その後、60分間の真空の適用によって揮発性副生成物を除去した。
次の段階で、このアルコキシシリル修飾ポリマーをRossダブルプラネタリーミキサーケトル中において30℃まで冷却し、このポリマーの一部を、架橋剤(成分(B))、接着促進剤(成分(D))としてのビス(3-プロピルトリメトキシシリル)アミン、可塑剤(成分(G))としてのトリメチルシリル末端PDMS、充填剤成分(E)としての疎水性ヒュームドシリカ(Evonikによって供給されるBET比表面積約110 m2/g - Aerosil(登録商標)R972)、および触媒(成分(C))としてのジブチル錫ジラウレート(DBTDL)と表4に列挙される比率で混合した。ノズルを有する閉じたカートリッジ中において乾燥窒素下で反応性混合物を保管し、その後、硬化させた。
成分(C)としてDBTL触媒化合物をマンガン(III)アセチルアセトネートで置き換えたことを除いては、比較例C16を比較例C15と同一の様式で行った。
Figure 0005847825
表4の結果の議論
Mn(III)アセチルアセトネート触媒化合物(成分(C))およびリン酸エステル(成分(F))を使用する本発明の局面に従う実施例は、十分に短い不粘着時間(TFT)およびバルク全体にわたる硬化についての短い時間を示す。硬化する能力、即ち、TFTおよびバルク硬化時間が、密封カートリッジ中の未硬化材料の100℃での15日間にわたる保管後でさえ維持され得、一方、リン酸エステル(成分(F)として)を含まない比較例16は、100℃での保管後の硬化においていくつかの弱点を示し、ゲル様段階だけが24時間で達成され得た。実施例23は、スズ触媒がMn触媒によって置き換えられ得ることをさらに説明している。
実施例24〜26および比較例C17〜C20
4 Pa.s (25℃)の粘度を有するSiOH末端ポリジメチルシロキサン663.3 g(成分(A))および充填剤成分(E)としての表面処理ヒュームドシリカ333.3 gを混合することによって室温(25℃)でRossダブルプラネタリーミキサーケトル中において作製された第1部分を含むRTV-2K組成物として、実施例24〜26および比較例C17〜C20を作製した。
RTV-2K組成物の第2部分を250 mLガラス球中において作製し、それによって、表5に示す個々の割合に従って架橋剤(成分(P2))としての100 gのポリエチルシリケートを触媒10 g(成分(C))、およびビス(3-プロピルトリメトキシシリル)アミン50 g(成分(D))と混合した。実施例24〜26は、Momentive Performance Materials Inc.製のバーサチックTM酸10、ラウリン酸およびステリック酸のうちの1つである酸性成分3 g(成分(F))を含み、それによって、実施例24はAlおよびガラスへの接着および最短のTFTを示す。比較例C17、C19、およびC20は酸性化合物を含まず、C19はビス(3-プロピルトリメトキシシリル)アミンを含まなかった。25℃でのC19/C20についてのTFTは90/120分、70℃5日の熱老化後は190/240分である。
試験目的のための使用まで第1および第2部分を、閉じた容器、例えば金属またはプラスチック缶中に保管する。硬化および硬度特性を測定するために、第1および第2部分をスパチュラで100:1.6/1.63の比で一緒に混合し、次いで、10 mmの空洞高さを有するプラスチック型に注ぐ。連続硬化を開始させるために、25℃で約50%湿気を有する周囲空気へ型を曝露する。第2部分を含有する閉じた金属缶についてのシミュレート化貯蔵寿命試験のために、P2を表5の所定の温度についてのエージング条件へ曝露し、表5に従う比率で混合することによって一体化させる。
Figure 0005847825
表5の結果の議論
実施例24〜26は、スズ触媒がMn(III)アセチルアセトネート触媒および酸性化合物によって置き換えられているRT2K組成物の硬化挙動が、同等の十分な程度の硬化速度および例えば硬度によって表される高い架橋密度を達成し、それによって、ガラスおよびアルミニウムへ接触して測定する場合、接着特性が改善されることを示す。バーサチック酸が使用される特定の実施例24において、特性はスズ触媒DBTDLを使用する例に近い。実施例24の接着促進剤は、バーサチック酸も使用する場合、比較例C18のスズ触媒と一緒よりもMn触媒と一緒のほうがよりよく機能する。
それによってこの試験が加速された貯蔵寿命試験として使用される70℃で5日の未硬化組成物の熱老化後でさえ、硬化する能力が維持され得る。Mn(III)アセチルアセトネート触媒は、バーサチック酸が使用される場合、TFTとしてのおよびバルク全体にわたる硬化についての最短の硬化時間測定を示す(実施例24)。比較例C20に示されるようにMn(III)が酸性化合物なしに接着促進剤と一緒に使用される場合、硬化時間は長くなる。
本発明の実施態様を上記で説明したが、本明細書を読んで理解すれば、修飾物および変更物が他人によって考えられ得る。下記の特許請求の範囲は、それらが特許請求の範囲又はその均等物の範囲内にある限り、全ての修飾物および変更物を含むように意図される。

Claims (21)

  1. (A)少なくとも反応性シリル基を有するポリマー;
    (B)アルコキシシラン、アルコキシシロキサン、オキシモシラン、オキシモシロキサン、エノキシシラン、エノキシシロキサン、アミノシラン、カルボキシシラン、カルボキシシロキサン、アルキルアミドシラン、アルキルアミドシロキサン、アリールアミドシラン、アリールアミドシロキサン、アルコキシアミノシラン、アルカリールアミノシロキサン、アルコキシカルバマトシラン、アルコキシカルバマトシロキサン、およびそれらの2つ以上の組み合わせより選択される架橋剤または鎖延長剤;
    (C)マンガン(III)(Mn-III)の有機金属化合物または塩の群より選択される触媒をポリマー(A)100重量部当たり0.01〜7重量部、ただし、当該金属触媒成分(C)は、式(1)のMn(III)錯体:
    Mn III Y 3-c A c (1)
    を含み、式中、Yは、ジケトネート、ジアミン、トリアミン、アミノアセテート、ニトリロアセテート、ビピリジン、グリオキシム、またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択されるキレート配位子であり;Aはアニオンであり、cは0〜2の整数である
    (D)(B)に列挙された化合物以外のシランまたはシロキサンより選択される少なくとも1つの接着促進剤;
    (E)任意で、充填剤成分;ならびに
    (F)リン酸エステル、ホスホネート、ホスファイト、ホスフィン、サルファイト、擬ハロゲン化物、分岐アルキルカルボン酸、およびそれらの2つ以上の組み合わせより選択される少なくとも1つの酸性化合物
    を含む、硬化ポリマー組成物を形成するための組成物。
  2. キレート配位子Yが置換または非置換ジケトネートを含む、請求項1に記載の組成物。
  3. アニオンAが、分岐C4-C19-アルキルカルボン酸、C4-C12-アルキルスルホネート、またはそれらの組み合わせより選択される、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 成分(F)が、ホスフェートのモノエステル;式(R3O)PO(OH)2、(R3O)P(OH)2、またはR3P(O)(OH)2のホスホネート、式中、R3は、C1-C18-アルキル、C2-C20-アルコキシアルキル、フェニル、C7-C12-アルキルアリール、ポリ(C2-C4-アルキレン)オキシドエステル、またはジエステルとのその混合物;分岐アルキルC4-C14-アルキルカルボン酸;またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. ポリマー(A)が、式(2)
    [R1 aR2 3-aSi-Z-]n-X-Z-SiR1 aR2 3-a (2)
    を有し、式中、Xは、ポリウレタン;ポリエステル;ポリエーテル;ポリカーボネート;ポリオレフィン;ポリプロピレン;ポリエステルエーテル;およびR3SiO1/2、R2SiO、RSiO3/2、および/またはSiO4/2の単位を有するポリオルガノシロキサンより選択され、
    nは0〜100であり、
    aは0〜2であり、
    RおよびR1は同一のSi原子にて同一であり得るかまたは異なり得、C1-C10-アルキル;Cl、F、N、OまたはSの1つまたはそれ以上で置換されたC1-C10-アルキル;フェニル;C7-C16アルキルアリール;C7-C16アリールアルキル;C2-C4ポリアルキレンエーテル;またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択され、
    R2は、OH、C1-C8アルコキシ、C2-C18-アルコキシアルキル、オキシモアルキル、エノキシアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、アミドアルキル、アミドアリール、カルバマトアルキル、またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択され、
    Zは、結合、C1-C8アルキレンの群より選択される二価単位、またはOである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリマー組成物。
  6. 架橋剤成分(B)が、テトラエチルオルトシリケート(TEOS);TEOSの重縮合物;メチルトリメトキシシラン(MTMS);ビニル-トリメトキシシラン;メチルビニルジメトキシシラン;ジメチルジエトキシシラン;ビニルトリエトキシシラン;テトラ-n-プロピルオルトシリケート;ビニルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン;メチルトリス(メチルエチルケトキシム)シラン;トリスアセトアミドメチルシラン;ビスアセトアミドジメチルシラン;トリス(N-メチル-アセトアミド)メチルシラン;ビス(N-メチルアセトアミド)ジメチルシラン;(N-メチルアセトアミド)メチルジアルコキシシラン;トリスベンズアミドメチルシラン;トリスプロペンオキシメチルシラン;アルキルジアルコキシアミドシラン;アルキルアルコキシビスアミドシラン;CH3Si(OC2H5)1-2(NHCOR)2-1;(CH3Si(OC2H5)(NCH3COC6H5)2;CH3Si(OC2H5)-(NHCOC6H5)2;メチルジメトキシ(エチルメチルケトキシモ)シラン;メチルメトキシビス-(エチルメチルケトキシモ)シラン;メチルジメトキシ(アセタールドキシモ)シラン;メチルジメトキシ(N-メチルカルバマト)シラン;エチルジメトキシ(N-メチルカルバマト)シラン;メチルジメトキシイソプロペンオキシシラン;トリメトキシイソプロペンオキシシラン;メチルトリ-iso-プロペンオキシシラン;メチルジメトキシ(ブタ-2-エン-2-オキシ)シラン;メチルジメトキシ(1-フェニルエテンオキシ)シラン;メチルジメトキシ-2(1-カルボエトキシプロペンオキシ)シラン;メチルメトキシジ-N-メチルアミノシラン;ビニルジメトキシメチルアミノシラン;テトラ-N,N-ジエチルアミノシラン;メチルジメトキシメチルアミノシラン;メチルトリシクロヘキシルアミノシラン;メチルジメトキシエチルアミノシラン;ジメチルジ-N,N-ジメチルアミノシラン;メチルジメトキシイソプロピルアミノシラン、ジメチルジ-N,N-ジエチルアミノシラン、エチルジメトキシ(N-エチルプロピオンアミド)シラン;メチルジメトキシ(N-メチルアセトアミド)シラン;メチルトリス(N-メチルアセトアミド)シラン;エチルジメトキシ(N-メチルアセトアミド)シラン;メチルトリス(N-メチルベンズアミド)シラン;メチルメトキシビス(N-メチルアセトアミド)シラン;メチルジメトキシ(カプロラクタモ)シラン;トリメトキシ(N-メチルアセトアミド)シラン;メチルジメトキシエチルアセトイミダトシラン;メチルジメトキシプロピルアセトイミダトシラン;メチルジメトキシ(N,N',N'-トリメチルウレイド)シラン;メチルジメトキシ(N-アリル-N',N'-ジメチルウレイド)シラン;メチルジメトキシ(N-フェニル-N',N'-ジメチルウレイド)シラン;メチルジメトキシイソシアナトシラン;ジメトキシジイソシアナトシラン;メチルジメトキシチオイソシアナトシラン;メチルメトキシジチオイソシアナトシラン、またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 接着促進剤成分(D)が、アミノアルキルトリアルコキシシラン、アミノアルキルアルキルジアルコキシシラン、ビス(アルキルトリアルコキシシリル)アミン、トリス(アルキルトリアルコキシシリル)アミン、トリス(アルキルトリアルコキシシリル)-シアヌレート、およびトリス(アルキルトリアルコキシシリル)イソシアヌレート、またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. ポリマー成分(A) 100 wt.%に基づいて架橋剤成分(B)を1〜10 wt.%含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 架橋剤成分(B)がシランまたはシロキサンより選択され、シランまたはシロキサンが、水および成分(F)の存在下で加水分解および/またはポリマー(A)とのもしくはそれ自体での縮合反応を受け得る2つ以上の反応基を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. ポリマー成分(A)が、骨格中に式[R2SiO]の二価単位を含むポリオルガノシロキサンより選択され、式中、Rは、C1-C10-アルキル;Cl、F、N、OまたはSの1つまたはそれ以上で置換されたC1-C10アルキル;フェニル;C7-C16アルキルアリール;C7-C16アリールアルキル;C2-C4ポリアルキレンエーテル;またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. ポリマー成分(A)が、式(3):
    R2 3-aR1 aSi-Z-[R2SiO]x[R1 2SiO]y-Z-SiR1 aR2 3-a (3)
    を有し、式中、
    xは0〜10000であり;
    yは0〜1000であり;
    aは0〜2であり;
    Rはメチルであり;
    R1は、C1-C10-アルキル;Cl、F、N、OまたはSの1つまたはそれ以上で置換されたC1-C10-アルキル;フェニル;C7-C16-アルキルアリール;C7-C16-アリールアルキル;C2-C4ポリアルキレンエーテル;またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択され、他のシロキサン単位が10 mol.%未満の量で存在し得、好ましくはメチル、ビニル、フェニル;
    R2は、OH、C1-C8-アルコキシ、C2-C18-アルコキシアルキル、オキシモアルキル、エノキシアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、アミドアルキル、アミドアリール、カルバマトアルキル、またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択され、
    Zは-O-、結合、または-C2H4-である、請求項10に記載の組成物。
  12. アルキルベンゼン、トリアルキルホスホフェート、トリアリールホスフェート、フタル酸エステル、ポリオルガノシロキサンおよび触媒成分(C)と混和性である少なくとも0.86の粘度-密度定数(VDC)を有するアリールスルホン酸エステル、反応基を有さずかつ25℃で2000 mPa.s未満の粘度を有するポリオルガノシロキサン、またはそれらの2つ以上の組み合わせより選択される溶媒をさらに含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 組成物が一液型組成物として提供される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 成分(A) 100 重量部
    少なくとも1つの架橋剤(B) 0.1〜10 重量部
    触媒(C) 0.01〜7 重量部
    接着促進剤(D) 0.1〜5 重量部
    成分(E) 0〜300 重量部
    成分(F) 0.01〜8 重量部
    を含み、この組成物が、湿気の非存在下で保存され得、周囲空気への曝露時に湿気の存在下で硬化性である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 組成物が、
    (i)ポリマー成分(A)、任意で充填剤成分(E)、および任意で酸性化合物(F)を含む第1部分;
    (ii)架橋剤(B)、触媒成分(C)、接着促進剤(D)、および酸性化合物(F)を含む第2部分
    を含む二液型組成物であり、(i)および(ii)が、成分(i)および(ii)の混合による硬化に適用されるまで別々に保存される、請求項1〜12又は14のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 部分(i)が成分(A)100 重量部および成分(E)0〜70 重量部を含み;
    部分(ii)が少なくとも1つの架橋剤(B)0.1〜10 重量部、触媒(C)0.01〜7 重量部、接着促進剤(D)0〜5 重量部、および成分(F)0.02〜3重量部を含む、請求項15に記載の二液型組成物。
  17. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の組成物を周囲空気へ曝露する工程を含む、硬化材料を提供する方法。
  18. 請求項15又は16に記載の第1部分および第2部分を組み合わせる工程および混合物を硬化させる工程を含む、硬化材料を提供する方法。
  19. 組成物が、硬化前の未硬化組成物の押し出しおよび/または成形のための出口ノズルを有する密封カートリッジまたはフレキシブルバッグ中に保存されている、請求項17または18に記載の方法。
  20. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の組成物から形成された硬化ポリマー材料。
  21. ゴム状耐久性シール、接着剤、コーティング、封入材、造形品、型、および印象材の形態の、請求項20に記載の硬化ポリマー材料。
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