JP5847485B2 - 電動モータ - Google Patents
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Description
アーマチュアは、アーマチュア軸に外嵌固定されたアーマチュアコア(電機子鉄心)を有している。アーマチュアコアには、ティースが放射状に複数形成されており、これらティース間にスロットが形成されている。そして、所定のスロット間に、コイルが所定回数だけ巻回されている。
また、マグネットの磁力を変更するために、マグネットの形状を変更することを考えると、マグネットの種類が増加し、それに伴ってヨークの種類が増加したり、その他の部品の種類が増加したりしてしまう。このため、部品の管理が煩雑になると共に組立作業性が悪化し、製造コストが増大してしまうという課題がある。
さらに、コイルとマグネットとの位置関係が変化すると、コギングトルクやトルクリップルも変化するので、アーマチュアコアを共通とした場合の低騒音化設計が困難になるという課題がある。
また、マグネットの形状を変更せずに電動モータの高回転・低トルク化を図ることができる。このため、マグネットの種類が増加し、それに伴ってヨークの種類が増加したり、その他の部品の種類が増加したりするのを防止できる。よって、部品の管理が煩雑になると共に組立作業性が悪化し、製造コストが増大してしまうことを防止できる。そして、電動モータの出力違いによりアーマチュアコアを別々に用意する必要もなくなり、電動モータ全体の汎用性を高めることができる。
さらに、同一のスロット間に正方向に巻回されているコイルと、逆方向に巻回されているコイルとが存在しているので、従来のように、特定のスロット間にブレーキコイルを巻装する場合と比較して、コイルの構造的なバランスの悪化を防止できる。
また、コイルとセグメント片との接続工数を減少させることができる。このため、電動モータの組立作業性をさらに向上させることができる。
また、マグネットの形状を変更せずに電動モータの高回転・低トルク化を図ることができる。このため、マグネットの種類が増加し、それに伴ってヨークの種類が増加したり、その他の部品の種類が増加したりするのを防止できる。よって、部品の管理が煩雑になると共に組立作業性が悪化し、製造コストが増大してしまうことを防止できる。そして、電動モータの出力違いによりアーマチュアコアを別々に用意する必要もなくなり、電動モータ全体の汎用性を高めることができる。
さらに、同一のスロット間に正方向に巻回されているコイルと、逆方向に巻回されているコイルとが存在しているので、従来のように、特定のスロット間にブレーキコイルを巻装する場合と比較して、コイルの構造的なバランスの悪化を防止できる。
また、コイルとセグメント片との接続工数を減少させることができる。このため、電動モータの組立作業性をさらに向上させることができる。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、電動モータ1の概略構成図、図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。
図1、図2に示すように、電動モータ1は、例えば減速機2に取り付けられた状態で車両のパワーウインドウ装置等に用いられるものである。
電動モータ1は、有底筒状のヨーク5内に、アーマチュア6を回転自在に配置した構成となっている。
ヨーク5の底壁51には、中央に軸方向外側に向かって突出するボス57が形成され、ここにアーマチュア軸3の一端を軸支するための軸受18が圧入固定されている。
金属板11の外周部にはT字型の9つのティース12が周方向に沿って等間隔で放射状に形成されている。9つのティース12は、それぞれU相、V相、W相の順に割り当てられている。すなわち、同相同士のティース12は、それぞれ3つずつ存在し、かつ周方向に等間隔で存在していることになる。
ティース12の外周部12bは軸方向平面視で弧状に形成されているのに対し、これに対向するマグネット7は平板状に形成されている。このため、マグネット7の中央から周方向両端に向かうに従って徐々にマグネット7とアーマチュアコア8との間のエアギャップが大きくなる。
これらスロット13間にエナメル被覆の巻線14(図3参照)を挿通し、ティース12の巻胴部12aに絶縁材であるインシュレータ39を介して巻線14が巻装される。これにより、アーマチュアコア8の外周に、複数のアーマチュアコイル9が形成される。
コンミテータ10の本体部61は合成樹脂で形成されており、9つのセグメント片15を互いに絶縁した状態にしている。セグメント片15は軸方向に長い板状の金属片で形成されており、このアーマチュアコア8側の端部を外径側に折り返す形で折り曲げ、ここをライザ16としている。
ライザ16には、アーマチュアコイル9を形成する巻線14が掛け回わされるようになっている。そして、巻線14は、ヒュージングによりライザ16に固定される。これにより、セグメント片15とこれに対応するアーマチュアコイル9とが導通される。
ブラシホルダ20には、それぞれブラシ31がスプリング21を介して付勢された状態で出没自在に内装されている。ブラシ31は、減速機2に一体成形されているコネクタ2aを介して不図示の外部電源に電気的に接続される。また、各ブラシ31の先端部は、スプリング21によって付勢され、コンミテータ10に摺接した状態になっている。これにより、ブラシ31、及びコンミテータ10を介してアーマチュアコイル9に電流が供給される。
より詳しく、図2、図3に基づいて説明する。
図3は、アーマチュア6の展開図であり、隣接するティース12間の空隙がスロット13に相当している。尚、図3において、各セグメント片15、及び各ティース12に、それぞれ順に番号を付すると共に、ティース12に巻装された巻線14に符号を付して説明する。
そして、このように、1番、4番、及び7番セグメント片15間に配索された巻線14は、同電位同士のセグメント片15を短絡する接続線19として機能する。
尚、以下の説明において、各ティース12に巻回されている巻線14のうち、「n」で表される巻回数により形成されたコイルを親巻コイル71とし、「α」で表される巻回数により形成されたコイルを子巻コイル72とする。
さらに、巻線14は、4番−5番ティース12,12の間のスロット13から引き出され、アーマチュア軸3に掛け回すように配索された後、6番−7番ティース12,12の間のスロット13に引き込まれる。そして、巻線14は、7番ティース12に正方向にn+α回巻回される。
さらに、巻線14は、9番−1番ティース12,12の間のスロット13から引き出され、アーマチュア軸3に掛け回すように配索された後、7番−8番ティース12,12の間のスロット13に引き込まれる。そして、巻線14は、7番ティース12に逆方向にα回巻回される。
すなわち、巻線14は、2番セグメント片15のライザ16に掛け回された後、2番セグメント片と同電位となる5番、及び8番セグメント片15の各ライザ16に掛け回され、接続線19を形成する。
この後、巻線14は、W相のアーマチュアコイル9W、及びこれに対応する接続線19を形成する。すなわち、3番セグメント片と同電位となる6番、及び9番セグメント片15の各ライザ16に掛け回され、接続線19を形成する。
一方、各ティース12への巻線14の巻回数は、n回に加え、2α回分増大する。すなわち、各相コイル91U〜93Wの巻線抵抗は、各ティース12に巻線14がn回巻回されている場合と比較して、2α回分だけ巻線抵抗が増大していることになる。このため、従来と比較して巻線14に流れる電流密度を低減でき、高回転・低トルクな電動モータ1を提供できる。
図4は、縦軸を電動モータ1の回転数、及びトルクとし、横軸を電動モータ1に流れる電流の電流値(ロック電流の電流値)とした場合の回転数、及びトルクの変化を示すグラフであって、各ティース12にそれぞれ巻線14をn回巻回した場合と、各ティース12にそれぞれ巻線14を(n+α)−α回巻回した場合とを比較している。
尚、+αとは、正方向に巻回された子巻コイル72の巻回数であり、−αとは、逆方向に巻回された逆子巻コイル73の巻回数である(以下の図5についても同様)。
同図に示すように、回転数を増加させていくと、各ティース12にそれぞれ巻線14をn回巻回した場合と比較して、各ティース12にそれぞれ巻線14を(n+α)−α回巻回した場合の無負荷回転数が変化しないことが確認できる。
同図に示すように、単純に、各ティース12への巻線14の巻回数をn回から2α回分加えた場合と比較して、各ティース12にそれぞれ巻線14を(n+α)−α回巻回した場合の電動モータ1が高回転・低トルク化されていることが確認できる。
例えば、上述の実施形態では、ティース12ごとに巻線14を巻回する、所謂集中巻方式によりアーマチュアコイル9を形成した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、所定の隣接するティース12に跨るように巻線14を巻回、つまり、所定のスロット13,13間に巻線14を巻回する、所謂分布巻方式によりアーマチュアコイル9を形成する場合についても本発明を採用することができる。すなわち、所定のスロット13,13間に巻線14を(n+α)−α回巻回すればよい。
3 アーマチュア軸
5 ヨーク
6 アーマチュア
7 マグネット
8 アーマチュアコア
9 アーマチュアコイル(コイル)
10 コンミテータ
12 ティース
13 スロット
14 巻線
15 セグメント片
31 ブラシ
53 筒部
71 親巻コイル
72 子巻コイル
73 逆子巻コイル(子巻コイル)
9U U相のアーマチュアコイル(コイル)
9V V相のアーマチュアコイル(コイル)
9W W相のアーマチュアコイル(コイル)
91U〜93U U相コイル(コイル)
91V〜93V V相コイル(コイル)
91W〜93W W相コイル(コイル)
Claims (2)
- 筒部を有し、この筒部の内周面に複数のマグネットが配置されているヨークと、
前記ヨークの内側に回転自在に支持されているアーマチュア軸と、
前記アーマチュア軸に固定され、放射状に延びる複数のティースと、各ティース間に形成される複数のスロットとを有するアーマチュアコアと、
所定の前記スロット間に巻回されるコイルと、
前記アーマチュア軸に固定され、前記コイルが電気的に接続される複数のセグメント片を有するコンミテータと、
このコンミテータのセグメント片に摺接するブラシとを備え、
このブラシを介して前記コイルに給電することにより、前記アーマチュア軸を回転駆動させる電動モータにおいて、
前記コイルは、所定の2つのセグメント片間に接続される間に、所定のスロット間に正方向、及び逆方向の両方向に巻回されていることを特徴とする電動モータ。 - 所定の前記スロット間に巻回されている前記コイルは、親巻コイルと、子巻コイルとにより構成され、親巻コイルの巻回数をnとし、子巻コイルの巻回数をαとし、
これら巻回数n、及び巻回数αが、
n>α
を満たすように設定されているとき、
同一の前記スロット間に、前記親巻コイルが正方向にn回巻回され、前記子巻コイルが正方向にα回巻回され、さらに前記子巻コイルが逆方向にα回巻回されていることを特徴とする請求項1に記載の電動モータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011174855A JP5847485B2 (ja) | 2011-08-10 | 2011-08-10 | 電動モータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011174855A JP5847485B2 (ja) | 2011-08-10 | 2011-08-10 | 電動モータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013038985A JP2013038985A (ja) | 2013-02-21 |
JP5847485B2 true JP5847485B2 (ja) | 2016-01-20 |
Family
ID=47888043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011174855A Active JP5847485B2 (ja) | 2011-08-10 | 2011-08-10 | 電動モータ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP5847485B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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Family Cites Families (3)
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JP5058753B2 (ja) * | 2007-11-02 | 2012-10-24 | 株式会社ミツバ | 電動モータ |
JP2010004597A (ja) * | 2008-06-18 | 2010-01-07 | Mitsuba Corp | ブラシ付モータ |
-
2011
- 2011-08-10 JP JP2011174855A patent/JP5847485B2/ja active Active
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JP2013038985A (ja) | 2013-02-21 |
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