JP5847485B2 - 電動モータ - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、車両に搭載される電動モータに関するものである。
従来から、自動車等の車両に搭載される電動モータとしては、ブラシ付きの直流モータが多く使用されている。この種の直流モータは、例えば、内周面にマグネットを取り付けた円筒状のヨークの内側に、コイルが巻装されたアーマチュア(電機子)が回転自在に配置されている。
アーマチュアは、アーマチュア軸に外嵌固定されたアーマチュアコア(電機子鉄心)を有している。アーマチュアコアには、ティースが放射状に複数形成されており、これらティース間にスロットが形成されている。そして、所定のスロット間に、コイルが所定回数だけ巻回されている。
各コイルの巻き始め端、及び巻き終わり端は、それぞれアーマチュア軸に取り付けられた各セグメント片に接続されて導通している。各セグメント片は、複数のブラシと摺接可能になっており、これらブラシを介してコイルに電流が供給される。そして、アーマチュアコアに形成される磁界とマグネットとの間に生じる磁気的な吸引力や反発力によって、アーマチュア軸が回転する。この回転によって、ブラシが摺接するセグメント片が順次変更されコイルに流れる電流の向きが切り替えられる所謂整流が行われ、アーマチュアが継続的に回転する。
ここで、電動モータにかかる負荷が変動することにより、電動モータの回転が想定範囲より大きくなる場合がある。このような場合、回転にブレーキをかけて、常に一定の速度範囲内で回転することができるように、コイルを以下のように構成する技術が開示されている。すなわち、コイルは、特定のスロット間に巻装してなる正規コイルと、正規コイルとは別に、アーマチュアの回転数に比例した起電力が端子間に生じるように、ショート回路にして特定のスロット間に巻装して形成したブレーキコイルとにより構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−311656号公報
ところで、上述のような電動モータの出力特性を電動モータの体格を変更せずに調整する場合、コイルの線径を変更したり、特定のスロット間へのコイルの巻回数を変更したりすることで調整することが多い。例えば、電動モータの高回転・低トルク化を図る場合、コイルの線径を細くし、さらに、特定のスロット間へのコイルの巻回数を減少させる。また、マグネットの磁力を弱めることにより、電動モータの高回転・低トルク化を図ることができる。
しかしながら、コイルの線径を細くしたうえ、コイルの巻回数を減少させると、コイルに供給される電流密度が高くなるので、コイルが焼損してしまう虞があるという課題がある。
また、マグネットの磁力を変更するために、マグネットの形状を変更することを考えると、マグネットの種類が増加し、それに伴ってヨークの種類が増加したり、その他の部品の種類が増加したりしてしまう。このため、部品の管理が煩雑になると共に組立作業性が悪化し、製造コストが増大してしまうという課題がある。
さらに、コイルとマグネットとの位置関係が変化すると、コギングトルクやトルクリップルも変化するので、アーマチュアコアを共通とした場合の低騒音化設計が困難になるという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、高回転・低トルク化を図る際、コイルの焼損を抑制できると共に、製造コストの増大を防止でき、さらに、マグネットの形状の変更を防止できる電動モータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、筒部を有し、この筒部の内周面に複数のマグネットが配置されているヨークと、前記ヨークの内側に回転自在に支持されているアーマチュア軸と、前記アーマチュア軸に固定され、放射状に延びる複数のティースと、各ティース間に形成される複数のスロットとを有するアーマチュアコアと、所定の前記スロット間に巻回されるコイルと、前記アーマチュア軸に固定され、前記コイルが電気的に接続される複数のセグメント片を有するコンミテータと、このコンミテータのセグメント片に摺接するブラシとを備え、このブラシを介して前記コイルに給電することにより、前記アーマチュア軸を回転駆動させる電動モータにおいて、前記コイルは、所定の2つのセグメント片間に接続される間に、所定のスロット間に正方向、及び逆方向の両方向に巻回されていることを特徴とする。
このように構成することで、逆方向に巻回されているコイルのみで生じる磁界と、逆方向への巻回数と同じ巻回数分の正方向に巻回されているコイルが生じる磁界とが相殺される。すなわち、無負荷時の回転数を変えることなく、所定のスロット間に巻回されているコイルの巻線抵抗を、逆方向への巻回数と、これと同じ数の正方向への巻回数との和の分だけ増大させることができる。また、所定のスロット間への巻回数を増大させつつ、逆方向への巻回数と同じ巻回数分の正方向に巻回されているコイルが生じる磁界とが相殺されるので、トルク定数(N・m/A)を従来(出力特性を調整するため、コイルの線径や巻回数、マグネット形状の変更を備えていないもの)と同様に設定できる。
このため、電動モータの高回転・低トルク化を図る際、コイルの線径を細くしたり、巻回数を減少させたりする必要が無くなり、コイルの焼損を抑制できる。
また、マグネットの形状を変更せずに電動モータの高回転・低トルク化を図ることができる。このため、マグネットの種類が増加し、それに伴ってヨークの種類が増加したり、その他の部品の種類が増加したりするのを防止できる。よって、部品の管理が煩雑になると共に組立作業性が悪化し、製造コストが増大してしまうことを防止できる。そして、電動モータの出力違いによりアーマチュアコアを別々に用意する必要もなくなり、電動モータ全体の汎用性を高めることができる。
さらに、同一のスロット間に正方向に巻回されているコイルと、逆方向に巻回されているコイルとが存在しているので、従来のように、特定のスロット間にブレーキコイルを巻装する場合と比較して、コイルの構造的なバランスの悪化を防止できる。
また、コイルとセグメント片との接続工数を減少させることができる。このため、電動モータの組立作業性をさらに向上させることができる。
請求項に記載した発明は、所定の前記スロット間に巻回されている前記コイルは、親巻コイルと、子巻コイルとにより構成され、親巻コイルの巻回数をnとし、子巻コイルの巻回数をαとし、これら巻回数n、及び巻回数αが、n>αを満たすように設定されているとき、同一の前記スロット間に、前記親巻コイルが正方向にn回巻回され、前記子巻コイルが正方向にα回巻回され、さらに前記子巻コイルが逆方向にα回巻回されていることを特徴とする。
このように構成することで、電動モータのトルク定数をコイルをn回巻回した場合と同様に設定しつつ、コイルの巻線抵抗を、2α分増大させることができる。このため、コイルをn+2α回、正方向に巻回する場合と比較して、同じ線径で同じ巻回数、つまり、コイルに供給される電流の電流密度が同じでありながら、高回転・低トルク化することができる。
本発明によれば、逆方向に巻回されているコイルのみで生じる磁界と、逆方向への巻回数と同じ巻回数分の正方向に巻回されているコイルが生じる磁界とが相殺される。すなわち、無負荷時の回転数を変えることなく、所定のスロット間に巻回されているコイルの巻線抵抗を、逆方向への巻回数と、これと同じ数の正方向への巻回数との和の分だけ増大させることができる。また、所定のスロット間への巻回数を増大させつつ、逆方向への巻回数と同じ巻回数分の正方向に巻回されているコイルが生じる磁界とが相殺されるので、トルク定数を従来と同様に設定できる。
このため、電動モータの高回転・低トルク化を図る際、コイルの線径を細くしたり、巻回数を減少させたりする必要が無くなり、コイルの焼損を抑制できる。
また、マグネットの形状を変更せずに電動モータの高回転・低トルク化を図ることができる。このため、マグネットの種類が増加し、それに伴ってヨークの種類が増加したり、その他の部品の種類が増加したりするのを防止できる。よって、部品の管理が煩雑になると共に組立作業性が悪化し、製造コストが増大してしまうことを防止できる。そして、電動モータの出力違いによりアーマチュアコアを別々に用意する必要もなくなり、電動モータ全体の汎用性を高めることができる。
さらに、同一のスロット間に正方向に巻回されているコイルと、逆方向に巻回されているコイルとが存在しているので、従来のように、特定のスロット間にブレーキコイルを巻装する場合と比較して、コイルの構造的なバランスの悪化を防止できる。
また、コイルとセグメント片との接続工数を減少させることができる。このため、電動モータの組立作業性をさらに向上させることができる。
本発明の実施形態における電動モータの概略構成図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 本発明の実施形態におけるアーマチュアの展開図である。 本発明の実施形態における電動モータの回転数、及びトルクの変化を示すグラフである。 本発明の実施形態における電動モータの回転数の変化を示すグラフである。
(電動モータ)
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、電動モータ1の概略構成図、図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。
図1、図2に示すように、電動モータ1は、例えば減速機2に取り付けられた状態で車両のパワーウインドウ装置等に用いられるものである。
電動モータ1は、有底筒状のヨーク5内に、アーマチュア6を回転自在に配置した構成となっている。
ヨーク5の筒部53は、例えば、断面略6角形状に形成されており、6つの平坦壁54と、これらを連結する屈曲壁55とで構成されている。各平坦壁54の内面には、それぞれ平板状のマグネット7が設けられている。
ヨーク5の底壁51には、中央に軸方向外側に向かって突出するボス57が形成され、ここにアーマチュア軸3の一端を軸支するための軸受18が圧入固定されている。
筒部53の開口部53aには、電動モータ1を減速機2に締結固定するための外フランジ部52が設けられている。外フランジ部52には、ボルト24を挿通するための孔(不図示)が形成されており、ここにボルト24を挿通し、減速機2に螺入することにより、電動モータ1と減速機2とが互いに締結固定されるようになっている。
ヨーク5内に回転自在に設けられたアーマチュア6は、アーマチュア軸3に外嵌固定されたアーマチュアコア8と、アーマチュアコア8に巻装されたアーマチュアコイル9(図3参照)と、アーマチュア軸3の他端側に配置されたコンミテータ10とを備えている。なお、図2では、アーマチュアコア8とコンミテータ10との周方向の位置関係を明確にするために、コンミテータ10の簡略図を図示している。
アーマチュアコア8は、リング状の金属板11を軸方向に複数枚積層したものである。
金属板11の外周部にはT字型の9つのティース12が周方向に沿って等間隔で放射状に形成されている。9つのティース12は、それぞれU相、V相、W相の順に割り当てられている。すなわち、同相同士のティース12は、それぞれ3つずつ存在し、かつ周方向に等間隔で存在していることになる。
各ティース12は、径方向外側に向かって延びる巻胴部12aと、巻胴部12aの先端に設けられ周方向に延在する外周部12bとで構成されている。つまり、ティース12の先端に設けられた外周部12bがアーマチュアコア8の外周面を構成しており、マグネット7の表面と対向した状態になっている。
ティース12の外周部12bは軸方向平面視で弧状に形成されているのに対し、これに対向するマグネット7は平板状に形成されている。このため、マグネット7の中央から周方向両端に向かうに従って徐々にマグネット7とアーマチュアコア8との間のエアギャップが大きくなる。
複数枚の金属板11をアーマチュア軸3に外嵌固定することにより、アーマチュアコア8の外周には、隣接するティース12間に蟻溝状のスロット13が9つ形成されている。スロット13は軸方向に沿って延びており、周方向に沿って等間隔に複数形成されている。
これらスロット13間にエナメル被覆の巻線14(図3参照)を挿通し、ティース12の巻胴部12aに絶縁材であるインシュレータ39を介して巻線14が巻装される。これにより、アーマチュアコア8の外周に、複数のアーマチュアコイル9が形成される。
コンミテータ10は、アーマチュア軸3に外嵌固定されている円柱状の本体部61と、本体部61の外周面に周方向に沿って並設されている9つのセグメント片15と、セグメント片15のアーマチュアコア8側の端部に形成されたライザ16とを備えている。
コンミテータ10の本体部61は合成樹脂で形成されており、9つのセグメント片15を互いに絶縁した状態にしている。セグメント片15は軸方向に長い板状の金属片で形成されており、このアーマチュアコア8側の端部を外径側に折り返す形で折り曲げ、ここをライザ16としている。
ライザ16には、アーマチュアコイル9を形成する巻線14が掛け回わされるようになっている。そして、巻線14は、ヒュージングによりライザ16に固定される。これにより、セグメント片15とこれに対応するアーマチュアコイル9とが導通される。
このように構成されたコンミテータ10は、減速機2側に臨まされている。減速機2には、一対のブラシホルダ20が内装されている。このブラシホルダ20は、ボルト17によって締結固定されている。
ブラシホルダ20には、それぞれブラシ31がスプリング21を介して付勢された状態で出没自在に内装されている。ブラシ31は、減速機2に一体成形されているコネクタ2aを介して不図示の外部電源に電気的に接続される。また、各ブラシ31の先端部は、スプリング21によって付勢され、コンミテータ10に摺接した状態になっている。これにより、ブラシ31、及びコンミテータ10を介してアーマチュアコイル9に電流が供給される。
ここで、コンミテータ10のセグメント片15は、同電位となるセグメント片15同士、つまり、2つ置きに存在するセグメント片15が接続線19(図3参照)によって短絡されている。接続線19は、巻線14により形成されている。すなわち、接続線19とアーマチュアコイル9は、1本の巻線14によって一連に形成される。
(巻線の巻装方法)
より詳しく、図2、図3に基づいて説明する。
図3は、アーマチュア6の展開図であり、隣接するティース12間の空隙がスロット13に相当している。尚、図3において、各セグメント片15、及び各ティース12に、それぞれ順に番号を付すると共に、ティース12に巻装された巻線14に符号を付して説明する。
ここで、9つのティース12は、それぞれU相、V相、W相の順に割り当てられているので、2つのティース12を挟んで両側に存在する各ティース12は、同相のティース12となる。例えば、1番ティース12、4番ティース12、及び7番ティース12はU相に、2番ティース12、5番ティース12、及び8番ティース12はV相に、3番ティース12、6番ティース12、及び9番ティース12はW相に割り当てられている。
図3に示すように、まず、巻線14は、この巻き始め端34を1番セグメント片15のライザ16に掛け回して接続される。この後、巻線14は、アーマチュア軸3に掛け回すように引き出され、4番セグメント片15のライザ16に掛け回される。さらに、巻線14は、再びアーマチュア軸3に掛け回すように引き出され、7番セグメント片15のライザ16に掛け回される。
そして、このように、1番、4番、及び7番セグメント片15間に配索された巻線14は、同電位同士のセグメント片15を短絡する接続線19として機能する。
続いて、7番セグメント片15に掛け回された巻線14は、7番セグメント片15に対応するティース12ではなく、巻線14の巻き始め端34が接続されている1番セグメント片15に対応する1番ティース12に巻回される。そして、巻線14は、9番−1番ティース12,12の間のスロット13に挿入され、1番ティース12に正方向(図3における反時計回り)にn+α回巻回される。
ここで、n+α回のうち、n回分は親巻コイル71として構成され、α回分は子巻コイル72として構成される。親巻コイル71は、電動モータ1に設定されるトルクの大きさに基づいて形成されるコイルである。一方、子巻コイル72は、親巻コイル71による磁束に影響を与えることなく、アーマチュアコイル9の巻線抵抗を増大させるためのコイルである(詳細は後述する)。
尚、以下の説明において、各ティース12に巻回されている巻線14のうち、「n」で表される巻回数により形成されたコイルを親巻コイル71とし、「α」で表される巻回数により形成されたコイルを子巻コイル72とする。
続いて、巻線14は、1番−2番ティース12,12の間のスロット13から引き出され、アーマチュア軸3に掛け回すように配索された後、3番−4番ティース12,12の間のスロット13に引き込まれる。そして、巻線14は、4番ティース12に正方向にn+α回巻回される。
さらに、巻線14は、4番−5番ティース12,12の間のスロット13から引き出され、アーマチュア軸3に掛け回すように配索された後、6番−7番ティース12,12の間のスロット13に引き込まれる。そして、巻線14は、7番ティース12に正方向にn+α回巻回される。
このように、巻線14は、U相に割り当てられた1番、4番、7番ティース12の全てに巻回されたことになる。ここで、U相のティース12(1番、4番、7番ティース12)に巻回された巻線14は、セグメント片対応するセグメント片15、つまり、巻き始め端34が接続されている1番セグメント片15に隣接する2番セグメント片15のライザ16に掛け回されることなく、再び1番、4番、7番ティース12の全てに巻回される。
すなわち、7番ティース12に正方向にn+α回巻回された巻線14は、7番−8番ティース12,12の間のスロット13から引き出され、アーマチュア軸3に掛け回すように配索された後、4番−5番ティース12,12の間のスロット13に引き込まれる。そして、巻線14は、4番ティース12に逆方向にα回巻回される。すなわち、巻線14は、逆方向にα回巻回されてなる子巻コイルを形成する。尚、以下の説明において、逆方向にα回巻回されてなる子巻コイルを、逆子巻コイル73とする。
続いて、巻線14は、3番−4番ティース12,12の間のスロット13から引き出され、アーマチュア軸3に掛け回すように配索された後、1番−2番ティース12,12の間のスロット13に引き込まれる。そして、巻線14は、1番ティース12に逆方向にα回巻回される。
さらに、巻線14は、9番−1番ティース12,12の間のスロット13から引き出され、アーマチュア軸3に掛け回すように配索された後、7番−8番ティース12,12の間のスロット13に引き込まれる。そして、巻線14は、7番ティース12に逆方向にα回巻回される。
次に、7番ティース12に逆方向にα回巻回された巻線14は、6番−7番ティース12,12の間のスロット13から引き出される。そして、巻線14は、アーマチュア軸3に掛け回された後、巻き始め端34が接続されている1番セグメント片15に隣接する2番セグメント片15のライザ16に掛け回される。これにより、巻線14は、1番ティース12、4番ティース12、及び7番ティース12にそれぞれ第1U相コイル91U、第2U相コイル92U、及び第3U相コイル93Uで構成されるU相のアーマチュアコイル9Uを形成する。
2番セグメント片15のライザ16に掛け回された巻線14は、U相のアーマチュアコイル9Uを形成する手順、及びこれに対応する接続線19を形成する手順と同様の手順でV相のアーマチュアコイル9V、及びこれに対応する接続線19を形成する。
すなわち、巻線14は、2番セグメント片15のライザ16に掛け回された後、2番セグメント片と同電位となる5番、及び8番セグメント片15の各ライザ16に掛け回され、接続線19を形成する。
続いて、2番、5番、8番ティース12に、それぞれ正方向にn回巻回された親巻コイル71と、正方向にα回巻回された子巻コイル72と、逆方向にα回巻回された逆子巻コイル73とにより構成される第1V相コイル91V、第2V相コイル92V、及び第3V相コイル93Vを形成する。これら第1V相コイル91V、第2V相コイル92V、及び第3V相コイル93Vにより、V相のアーマチュアコイル9Vが形成される。
続いて、第3V相コイル93Vを形成した巻線14は、7番−8番ティース12,12の間のスロット13から引き出され、2番セグメント片15に隣接する3番セグメント片15のライザ16に掛け回される。
この後、巻線14は、W相のアーマチュアコイル9W、及びこれに対応する接続線19を形成する。すなわち、3番セグメント片と同電位となる6番、及び9番セグメント片15の各ライザ16に掛け回され、接続線19を形成する。
続いて、3番、6番、9番ティース12に、それぞれ正方向にn回巻回された親巻コイル71と、正方向にα回巻回された子巻コイル72と、逆方向にα回巻回された逆子巻コイル73とにより構成される第1W相コイル91W、第2W相コイル92W、及び第3W相コイル93Wを形成する。これら第1W相コイル91W、第2W相コイル92W、及び第3W相コイル93Wにより、W相のアーマチュアコイル9Wが形成される。
続いて、第3W相コイル93Wを形成した巻線14は、8番−9番ティース12,12の間のスロット13から引き出され、3番セグメント片15に隣接する4番セグメント片15と同電位となる1番セグメント片15のライザ16に掛け回される。ここに巻線14の巻き終わり端44を接続し、巻線14による各ティース12、つまり、各スロット13,13間への巻装が完了する。
このような構成のもと、ブラシ31を介して各相のアーマチュアコイル9U,9V,9Wに順次電流が供給されると、アーマチュアコア8に磁界が形成され、この磁界と、ヨーク5に設けられているマグネット7との間に、磁気的な吸引力や反発力によって、アーマチュア6が回転する。
ここで、各U相コイル91U,92U,93Uは、それぞれ正方向にn回巻回された親巻コイル71と、正方向にα回巻回された子巻コイル72と、逆方向にα回巻回された逆子巻コイル73とにより構成されている。このため、子巻コイル72により生じる磁界と、逆子巻コイル73により生じる磁界とが相殺される。そして、正方向にn回巻回された親巻コイル71により生じる磁界のみが、マグネット7との間で磁気的な吸引力や反発力を生じることになる。
よって、電動モータ1のトルク定数は、各ティース12に巻線14がn回巻回されている場合と同等になる。
一方、各ティース12への巻線14の巻回数は、n回に加え、2α回分増大する。すなわち、各相コイル91U〜93Wの巻線抵抗は、各ティース12に巻線14がn回巻回されている場合と比較して、2α回分だけ巻線抵抗が増大していることになる。このため、従来と比較して巻線14に流れる電流密度を低減でき、高回転・低トルクな電動モータ1を提供できる。
より詳しく、図4、図5に基づいて説明する。
図4は、縦軸を電動モータ1の回転数、及びトルクとし、横軸を電動モータ1に流れる電流の電流値(ロック電流の電流値)とした場合の回転数、及びトルクの変化を示すグラフであって、各ティース12にそれぞれ巻線14をn回巻回した場合と、各ティース12にそれぞれ巻線14を(n+α)−α回巻回した場合とを比較している。
尚、+αとは、正方向に巻回された子巻コイル72の巻回数であり、−αとは、逆方向に巻回された逆子巻コイル73の巻回数である(以下の図5についても同様)。
同図に示すように、回転数を増加させていくと、各ティース12にそれぞれ巻線14をn回巻回した場合と比較して、各ティース12にそれぞれ巻線14を(n+α)−α回巻回した場合の無負荷回転数が変化しないことが確認できる。
図5は、縦軸を回転数、トルクとし、横軸を電流とした場合の回転数の変化を示すグラフであって、各ティース12にそれぞれ巻線14をn+2α回巻回した場合と、各ティース12にそれぞれ巻線14を(n+α)−α回巻回した場合とを比較している。
同図に示すように、単純に、各ティース12への巻線14の巻回数をn回から2α回分加えた場合と比較して、各ティース12にそれぞれ巻線14を(n+α)−α回巻回した場合の電動モータ1が高回転・低トルク化されていることが確認できる。
尚、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、ティース12ごとに巻線14を巻回する、所謂集中巻方式によりアーマチュアコイル9を形成した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、所定の隣接するティース12に跨るように巻線14を巻回、つまり、所定のスロット13,13間に巻線14を巻回する、所謂分布巻方式によりアーマチュアコイル9を形成する場合についても本発明を採用することができる。すなわち、所定のスロット13,13間に巻線14を(n+α)−α回巻回すればよい。
また、上述の実施形態では、電動モータ1は、例えば減速機2に取り付けられた状態で車両のパワーウインドウ装置等に用いられるものである場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、さまざまな電動モータに、本発明を採用することができる。
1 電動モータ
3 アーマチュア軸
5 ヨーク
6 アーマチュア
7 マグネット
8 アーマチュアコア
9 アーマチュアコイル(コイル)
10 コンミテータ
12 ティース
13 スロット
14 巻線
15 セグメント片
31 ブラシ
53 筒部
71 親巻コイル
72 子巻コイル
73 逆子巻コイル(子巻コイル)
9U U相のアーマチュアコイル(コイル)
9V V相のアーマチュアコイル(コイル)
9W W相のアーマチュアコイル(コイル)
91U〜93U U相コイル(コイル)
91V〜93V V相コイル(コイル)
91W〜93W W相コイル(コイル)

Claims (2)

  1. 筒部を有し、この筒部の内周面に複数のマグネットが配置されているヨークと、
    前記ヨークの内側に回転自在に支持されているアーマチュア軸と、
    前記アーマチュア軸に固定され、放射状に延びる複数のティースと、各ティース間に形成される複数のスロットとを有するアーマチュアコアと、
    所定の前記スロット間に巻回されるコイルと、
    前記アーマチュア軸に固定され、前記コイルが電気的に接続される複数のセグメント片を有するコンミテータと、
    このコンミテータのセグメント片に摺接するブラシとを備え、
    このブラシを介して前記コイルに給電することにより、前記アーマチュア軸を回転駆動させる電動モータにおいて、
    前記コイルは、所定の2つのセグメント片間に接続される間に、所定のスロット間に正方向、及び逆方向の両方向に巻回されていることを特徴とする電動モータ。
  2. 所定の前記スロット間に巻回されている前記コイルは、親巻コイルと、子巻コイルとにより構成され、親巻コイルの巻回数をnとし、子巻コイルの巻回数をαとし、
    これら巻回数n、及び巻回数αが、
    n>α
    を満たすように設定されているとき、
    同一の前記スロット間に、前記親巻コイルが正方向にn回巻回され、前記子巻コイルが正方向にα回巻回され、さらに前記子巻コイルが逆方向にα回巻回されていることを特徴とする請求項1記載の電動モータ。
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