JP6595346B2 - モータ - Google Patents

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Description

本発明は、モータに関するものである。
従来から、自動車等の車両に搭載されるモータとしては、ブラシ付きの直流モータが多く使用されている。この種の直流モータは、例えば、内周面にマグネットを取り付けた円筒状のヨークの内側に、コイルが巻回されたアーマチュア(電機子)が回転自在に配置されている。
アーマチュアは、アーマチュア軸に外嵌固定されたアーマチュアコア(電機子鉄心)を有している。アーマチュアコアには、ティースが放射状に複数形成されており、これらティース間にスロットが形成されている。そして、所定のスロット間に、コイルが所定回数巻回されている。
各コイルの巻き始め端、及び巻き終わり端は、それぞれアーマチュア軸に取り付けられた各セグメント(セグメント片)に接続されて導通している。各セグメントは、複数のブラシと摺接可能になっており、これらブラシを介してコイルに電流が供給される。そして、アーマチュアコアに形成される磁界とマグネットとの間に生じる磁気的な吸引力や反発力によって、アーマチュア軸が回転する。この回転によって、ブラシが摺接するセグメントが順次変更されコイルに流れる電流の向きが切り替えられるいわゆる整流が行われ、アーマチュアが継続的に回転する。
ここで、モータにかかる負荷が変動することにより、モータの回転が想定範囲より大きくなる場合がある。このような場合、回転にブレーキをかけて、常に一定の速度範囲内で回転することができるように、コイルを以下のように構成する技術が開示されている。
すなわち、コイルは、所定のスロット間に巻回されてなる正規コイルと、正規コイルとは別に、アーマチュアの回転数に比例した起電力が端子間に生じるように、ショート回路にして所定のスロット間に巻装して形成したブレーキコイルとにより構成されている。ブレーキコイルにより形成される磁界は、このブレーキコイルが巻回されている所定のスロット間と同一スロット間に巻回された正規コイルの磁界の負荷として作用する。これにより、モータの回転が抑制される(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−311656号公報
ところで、モータの体格を変更せずにモータの出力特性を調整する場合、コイルの線径を変更したり、所定のスロット間へのコイルの巻回数を変更したりすることで調整することが多い。例えば、モータの高回転・低トルク化を図る場合、コイルの線径を細くし、さらに、所定のスロット間へのコイルの巻回数を減少させる。また、マグネットの磁力を弱めることにより、モータの高回転・低トルク化を図る場合もある。
しかしながら、コイルの線径を細くしたうえ、コイルの巻回数を減少させると、コイルに供給される電流密度が高くなるので、コイルが焼損してしまう可能性があった。
また、マグネットの磁力を変更するために、マグネットの形状を変更することを考えると、マグネットの種類が増加し、それに伴ってヨークの種類が増加したり、その他の部品の種類が増加したりしてしまう。このため、部品の管理が煩雑になると共に組立作業性が悪化し、製造コストが増大してしまう可能性があった。
さらに、コイルとマグネットとの位置関係が変化すると、コギングトルクやトルクリップルも変化するので、アーマチュアコアを共通とした場合の低騒音化設計が困難になる可能性があった。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、高回転・低トルク化を図る際、コイルの焼損を抑制できると共に、製造コストの増大を防止でき、さらに、マグネットの形状の変更を防止できるモータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明に係るモータは、Nを2以上の整数としたとき、磁極数が2Nに設定されている複数の磁極と、回転軸に固定され、10個のスロットを有するコアと、所定の前記スロット間に巻回され、磁界を形成するコイルと、を備え、前記コイルは、前記回転軸を中心に点対称となる位置で、かつ同極となる前記スロット間に、それぞれ同一巻回数で同一方向に巻回された第1主コイルおよび第2主コイルを有する主コイルと、前記スロット間に巻回された前記第1主コイルの上から巻回される第1副コイル、および前記スロット間に巻回された前記第2主コイルの上から形成される第2副コイルを有する副コイルと、を有し、前記副コイルの前記第1副コイルと前記第2副コイルとは、互いに逆方向となるように巻回されていることを特徴とする。
このように構成することで、2つの副コイルが各々形成する磁界が、互いにトルクを打ち消し合う方向に作用する。このため、見かけ上はコイルの巻回数が増大するが、これに伴うトルクの増大が発生しない。この結果、コイルの巻回数だけが増大し、コイルの抵抗値だけが増大することになる。コイルの抵抗値が増大すると電流値が低下するので、結果的に高回転・低トルクになる。
よって、モータの体格を変更することなく、モータの高回転・低トルク化を図ることができるので、コイルの焼損を抑制できると共に製造コストの増大を防止できる。さらに、モータの高回転・低トルク化を図る際、従来のように、マグネットの形状を変更する必要がなくなる。
また、コイルを巻回する際、いわゆるダブルフライヤ方式を採用することができ、コイルの巻回作業時間を短縮できる。
本発明に係るモータは、前記複数の主コイルと、前記2つの副コイルとが、全て直列に接続されていることを特徴とする。
このように構成することで、いわゆるブラシ付きモータに好適なモータを提供できる。
また、2つの副コイルを同一のスロット間に巻回する場合と比較してスロット間に跨る渡り線の距離を短くすることができる。
つまり、2つの副コイルを同一のスロット間に巻回する場合、1つ目の副コイルを巻回した後、一端コイルをコアの周方向に沿って一周させた後に2つ目の副コイルを巻回しなければならない。このよう場合、コアの周方向の一周分だけコイルの長さが必要になってしまう。このため、2つの副コイルを直列に接続する場合において、2つの副コイルがそれぞれ別々のスロット間に巻回されていると、コイルをコアの周方向に一周させる必要がなくなる。よって、スロット間に跨る渡り線の距離を短くすることができる。また、渡り線を短くできるとコイルにかかる張力も低減できるので、コイルの損傷も防止できる。
本発明に係るモータは、前記2つの副コイルは、同一の巻回数であることを特徴とする。
このように構成することで、2つの副コイルによる形成される磁界を確実に打ち消し合うことができる。このため、モータを、確実に高回転・低トルク化できる。
本発明に係るモータは、記2つの副コイルは、互いに異なる巻回数であることを特徴とする。
このように構成することで、コイルを形成する際に用いるフライヤの数を2つに増大し、一度に2つのコイルを形成する、いわゆるダブルフライヤ方式が採用できる。このため、コイルの巻回作業時間を短縮できる。
本発明によれば、2つの副コイルが各々形成する磁界が、互いにトルクを打ち消し合う方向に作用する。このため、見かけ上はコイルの巻回数が増大するが、これに伴うトルクの増大が発生しない。この結果、コイルの巻回数だけが増大し、コイルの抵抗値だけが増大することになる。コイルの抵抗値が増大すると電流値が低下するので、結果的に高回転・低トルクになる。
よって、モータの体格を変更することなく、モータの高回転・低トルク化を図ることができるので、コイルの焼損を抑制できると共に製造コストの増大を防止できる。さらに、モータの高回転・低トルク化を図る際、従来のように、マグネットの形状を変更する必要がなくなる。
本発明の実施形態における減速機付モータ装置の部分断面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 本発明の実施形態におけるアーマチュアの展開図であって、(a)は、主コイルを示し、(b)は副コイルを示す。 本発明の実施形態における主コイルと副コイルの作用説明図であって、(a)は、主コイルを示し、(b)は副コイルを示す。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(減速機付モータ装置)
図1は、減速機付モータ装置1の部分断面図である。図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。
図1、図2に示すように、減速機付モータ装置1は、例えば車両のパワーウィンドウ、サンルーフ、電動シートおよびワイパ装置等の駆動用として用いられるものである。減速機付モータ装置1は、モータ2と、モータ2に連結されたウォームギヤ減速機構4と、を主構成としている。
(モータ)
モータ2は、ヨーク5の筒部53内にアーマチュア6が回転自在に設けられている。また、モータ2は、筒部53の開口縁53bに一体形成されたブラシホルダ収容部90に、ブラシホルダ22が収容されている。
ヨーク5は、例えば鉄等の金属からなる有底筒状の部材であり、深絞りによるプレス加工等により成型されている。ヨーク5の大部分を占める筒部53は、軸方向平面視で中心軸Oを挟んで径方向で対向する1対の平坦部61と、1対の平坦部61を連結する弧状部63と、により構成されている。
弧状部63は、対向する平坦部61に跨るように形成されており、対向する平坦部61の周方向端部を接続している。弧状部63の曲率中心は、軸方向平面視でアーマチュア6の回転中心(すなわち中心軸O)と同一となるように設定される。また、弧状部63の内周面63aの曲率半径は、アーマチュア6の半径に後述のマグネット7の厚さを加えた寸法よりも若干大きくなるように設定される。
ヨーク5の筒部53の内周面53aには、マグネット7が設けられている。マグネット7には、ネオジ焼結磁石およびネオジボンド磁石の希土類磁石や、フェライト磁石等が使用される。マグネット7は、軸方向平面視で略円弧形状に形成されている。
マグネット7の内周面の曲率半径は、アーマチュア6の半径よりも若干大きくなるように設定される。また、マグネット7の外周面の曲率半径は、筒部53に形成された弧状部63の内周面63aの曲率半径と略同一となるように設定される。さらに、マグネット7の軸方向の長さは、ヨーク5の筒部53の軸方向の長さと略同一に設定される。
また、マグネット7は、筒部53の弧状部63側にマグネット7の外周面を向け、弧状部63の内周面63aに4個固定されている。なお、マグネット7は、弧状部63の内周面63aに接着材等により貼付される。4個のマグネット7は、周方向に沿ってN極およびS極の磁極が交互になるように配置されている。そして、4個のマグネット7は、N極およびS極の磁極がそれぞれ対向するように配置されている。また、隣り合うマグネット7のピッチ角は、約90°になるように設定されている。すなわち、モータ2は、2極対(磁極数が4極)のモータを構成している。
ヨーク5の底壁51の略中央には、中心軸Oに沿って外側に突出するボス19が形成されている。ボス19の内周面には、円環状の金属等からなる軸受18が圧入固定されている。モータ回転軸3の一端側(図1における右側)は、軸受18を介してヨーク5のボス19に軸支されている。
また、ボス19の底部には、スラストプレート54が設けられている。スラストプレート54は、スチールボール55を介し、アーマチュア6を構成するモータ回転軸3のスラスト荷重を受けている。スチールボール55は、モータ回転軸3とスラストプレート54との間の摺動抵抗を減少するとともにモータ回転軸3の芯ズレを吸収している。
ヨーク5の開口縁53b側に一体成形されたブラシホルダ収容部90の周壁90aは、軸方向平面視で略長円形状に形成されている。本実施形態では、ブラシホルダ収容部90の周壁90aは、径方向の一方向(図2における上下方向)が長手方向となる一方、径方向の他方向(図2における左右方向)が短手方向となっている。
ブラシホルダ収容部90の周壁90aは、短手方向で対向する平坦面を有する1対の平坦部91と、1対の平坦部91に跨るように形成されており、長手方向において対向する平坦部91の周方向端部を接続する1対の弧状部92と、を有している。また、ブラシホルダ収容部90側の周壁90aには、モータ2をウォームギヤ減速機構4に締結固定するための外フランジ部52が設けられている。
外フランジ部52は、ブラシホルダ収容部90の長手方向に沿って長くなるように軸方向平面視略5角形状に形成され、且つ頂点となる部分が長手方向に位置するように形成されている。また、外フランジ部52の短手方向の幅は、ブラシホルダ収容部90に設けられた1対の平坦部91の幅よりも若干大きくなるように設定されている。
さらに、外フランジ部52の長手方向における一端側(図2における上側)には、頂点となる部分にボルト孔(不図示)が1つ形成されると共に、他端側(図2における下側)には各角部にそれぞれボルト孔(不図示)が形成されている。各ボルト孔には、ボルト44が挿通される。
(アーマチュア)
アーマチュア6は、モータ回転軸3の他に、モータ回転軸3に外嵌固定されたアーマチュアコア8と、アーマチュアコア8に巻回されたアーマチュアコイル30(後述の図3参照)と、モータ回転軸3の他端側に配置されたコンミテータ10と、を備えている。アーマチュアコア8は、電磁鋼板等からなるリング状の板部材11を軸方向に複数枚積層したものである。なお、アーマチュアコア8は、板部材11によって構成される場合だけでなく、例えば、軟磁性粉を加圧成形して構成してもよい。
図2に詳示するように、板部材11の外周部には、軸方向平面視で略T字状に形成された10個のティース12が、周方向に沿って等間隔かつ放射状に配置されている。各ティース12は、径方向に延出するティース本体12aと、ティース本体12aの先端に設けられ周方向に張り出した外周部12bと、により構成されている。
周方向に隣接するティース12間には、蟻溝状のスロット13が形成されている。ティース12の個数は10個なので、スロット13も10個形成される。
各スロット13間(ティース12)には、樹脂等の絶縁材料からなるインシュレータ(不図示)が設けられている。そして、ティース12のティース本体12aに、インシュレータを介してアーマチュアコイル30が巻回されている。
モータ回転軸3の他端側(図1における左側)に外嵌固定されるコンミテータ10には、外周面に、導電材で形成されたセグメント15が取り付けられている。セグメント15の枚数は、スロット13の個数に対応するように、10枚に設定されている。
セグメント15は、軸線方向に長い板状の金属片により形成されている。そして、セグメント15は、互いに離間して絶縁された状態で周方向に沿って等間隔に並列に固定されている。したがって、モータ2は、マグネット7が4個、スロット13が10スロット、セグメント15が10枚の、4極10スロット10セグメントで構成された直流モータとなっている。
各セグメント15のアーマチュアコア8側の端部には、外径側に折り返す形で折り曲げられたライザ9が一体成形されている。ライザ9には、アーマチュアコイル30が掛け回わされる。そして、アーマチュアコイル30は、例えばヒュージングによりライザ9に固定される。これにより、セグメント15と、これに対応するアーマチュアコイルとが導通される。
セグメント15には、このセグメント15に電力を供給するための一対のブラシ25(図3参照)が摺接されている。一対のブラシ25は、それぞれブラシホルダ収容部90の周壁90aに収容されたブラシホルダ22に設けられている。一対のブラシ25は、不図示の外部電源に電気的に接続されている。
(ウォームギヤ減速機構)
図1に詳示するように、モータ2に連結されるウォームギヤ減速機構4は、ヨーク5の外フランジ部52に形成されたボルト孔にボルト44を挿通し、このボルト44をウォームギヤ減速機構4に螺合することで固定される。ウォームギヤ減速機構4は、ウォーム軸45と、ウォーム軸45に噛合されるウォームホイール46と、これらウォーム軸45およびウォームホイール46を収容するギヤハウジング43と、を備えている。ギヤハウジング43にはウォーム軸収容部47が形成されており、ここにウォーム軸45が収容されている。
ウォーム軸45は、モータ2のモータ回転軸3の他端側(図1における左側)に、カップリング等のジョイント部材88を介して連結されている。ウォーム軸45は、モータ回転軸3と同軸上に設けられている。また、ウォーム軸45の他端側は、ウォーム軸収容部47に設けられた軸受41によって回転自在に支持されている。また、ウォーム軸45の他端側(図1における左側)には、モータ回転軸3と同様にスラストプレート58およびスチールボール57が設けられている。これらスラストプレート58およびスチールボール57は、ウォーム軸45のスラスト荷重を受けている。
ウォーム軸45に噛合されるウォームホイール46には、出力軸48が設けられている。出力軸48は、ウォームホイール46と共に回転可能に連結されており、モータ2のモータ回転軸3の直交方向に沿うように設けられている。そして、出力軸48が回転することにより、車両のパワーウィンドウやサンルーフ、電動シート、ワイパ装置等の電装品が駆動する。
(アーマチュアコイルの巻回方法)
次に、図3(a)、図3(b)に基づいて、アーマチュアコア8へのアーマチュアコイル30の巻回方法について説明する。
図3(a)、図3(b)は、アーマチュア6の展開図であって、隣接するティース12間の空隙がスロット13に相当している。なお、以下の説明においては、各ティース12、および各セグメント15にそれぞれ符号を付して説明する。
ここで、同電位となるセグメント15同士、つまり、モータ回転軸3を中心にして点対称位置に存在するセグメント15同士(例えば、1番セグメント15と6番セグメント15)は、それぞれアーマチュアコイル30によって形成される接続線31によって短絡されている。
また、アーマチュアコア8には、1つ置きに存在する所定の2つのスロット13間と、これら2つのスロット13間とモータ回転軸3を中心にして点対称位置に存在する他の2つのスロット13間とに、アーマチュアコイル30が重ね巻き方式により巻装され、第1主コイル31aと第2主コイル32aとが形成されている。つまり、モータ2は、磁極数が4極であるので、同極のマグネット7に対応する位置(磁極が同じスロット13間)に、第1主コイル31aと第2主コイル32aとが形成されている。
さらに、第1主コイル31aが形成される2つのスロット13間と同一のスロット13間に、第1主コイル31aの上から第1副コイル31bが形成される。また、第2主コイル32aが形成される2つのスロット13間と同一のスロット13間に、第2主コイル32aの上から第2副コイル32bが形成される。
以下に、より具体的に説明するが、各主コイル31a,32aと、各副コイル31b,32bとの区別が明確になるように、図3(a)に各主コイル31a,32aを示し、図3(b)に各副コイル31b,32bを示す。なお、図3(a)、図3(b)は、同一のティース12および同一のセグメント15に、それぞれ同一符号を付している。
図3(a)に示すように、例えば、6番セグメント15のライザ9に巻き始め端30aが掛け回されたアーマチュアコイル30は、まず、6番セグメント15と同電位のセグメントである1番セグメント15のライザ9に掛け回され、接続線35を形成する。
続けて、アーマチュアコイル30を7−8番ティース12の間のスロット13と、5−6番ティース12の間のスロット13との間に逆方向(図3において、反時計回り)に所定回数(例えば、N回)巻回して第1主コイル31aを形成する。つまり、第1主コイル31aは、6−7番ティース12に跨るようにアーマチュアコイル30を逆方向に巻回することにより形成される。
続いて、5−6番ティース12の間のスロット13から引き出されたアーマチュアコイル30を、コンミテータ10側から2−3番ティースの間のスロット13に引き込む。そして、この2−3番ティース12の間のスロット13と、10−1番ティース12の間のスロット13との間に逆方向に所定回数(例えば、N回)巻回して第2主コイル32aを形成する。つまり、第2主コイル32aは、1−2番ティース12に跨るようにアーマチュアコイル30を逆方向に巻回することにより形成される。
続いて、図3(b)に示すように、10−1番ティース12の間のスロット13から引き出されたアーマチュアコイル30を、一旦モータ回転軸3に掛け回し、再びコンミテータ10側から2−3番ティースの間のスロット13に引き込む。そして、この2−3番ティース12の間のスロット13と、10−1番ティース12の間のスロット13との間に逆方向に所定回数(例えば、α回)巻回して第2副コイル32bを形成する。つまり、第2副コイル32bは、1−2番ティース12に跨るようにアーマチュアコイル30を逆方向に巻回することにより形成される。
続いて、10−1番ティース12の間のスロット13から引き出されたアーマチュアコイル30を、コンミテータ10側から5−6番ティースの間のスロット13に引き込む。そして、この5−6番ティース12の間のスロット13と、7−8番ティース12の間のスロット13との間に順方向(図3において、時計回り)に所定回数(例えば、α回)巻回して第1副コイル31bを形成する。つまり、第1副コイル31bは、6−7番ティース12に跨るようにアーマチュアコイル30を順方向に巻回することにより形成される。
この後、アーマチュアコイル30を7−8番ティース12の間のスロット13から引き出す。そして、1番セグメント15に隣接する2番セグメント15のライザ9に、アーマチュアコイル30の巻き終わり端30bを掛け回して接続する。
このように、各主コイル31a,32aおよび各副コイル31b,32bは、それぞれ同極のマグネット7に対応するように配置された形になる。すなわち、各主コイル31a,32aおよび各副コイル31b,32bは、同極のスロット13間に巻回されている。
また、このように巻回された各主コイル31a,32aおよび各副コイル31b,32bを、スロット13とセグメント15を1つずつずらしながら1つ置きに存在する所定の2つのスロット13間に順次形成していく。これにより、アーマチュアコイル30の巻回作業が完了する。
(主コイルと副コイルの作用)
次に、図4(a)、図4(b)に基づいて、各主コイル31a,32aと各副コイル31b,32bの作用について説明する。
図4(a)、図4(b)は、各主コイル31a,32aと各副コイル31b,32bの作用説明図であって、前述の図3(a)、図3(b)に対応している。
なお、以下では、説明を分かり易くするために、前述の図3(a)、図3(b)で詳述した各主コイル31a,32aと各副コイル31b,32bを1つだけ示して説明する。すなわち、以下で説明する各主コイル31a,32aと各副コイル31b,32bの作用は、1つ置きに存在する所定の2つのスロット13間に巻回された全ての主コイル31a,32aおよび副コイル31b,32bで同様である。また、図4(a)、図4(b)において、黒矢印は電流の向きを示し、白抜き矢印は磁界の方向を示す。
図4(a)、図4(b)に示すように、例えば、1番セグメント15に陽極側のブラシ25が配置され、3−4番セグメント15に跨るように陰極側のブラシ25が配置されている場合において、一対のブラシ25間に所定電圧を印加すると、1番セグメント15から2番セグメント15に向かって電流が流れる。
このとき、第1主コイル31a、第2主コイル32a、および第2副コイル32bは、それぞれ同一方向(逆方向)に巻回されているので、第1主コイル31a、第2主コイル32a、および第2副コイル32bには、同一向きの磁界が発生する。
これに対し、第1副コイル31bは、第1主コイル31a、第2主コイル32a、および第2副コイル32bとは異なる方向(順方向)に巻回されている。このため、第1副コイル31bには、第1主コイル31a、第2主コイル32a、および第2副コイル32bとは逆向きの磁界が発生する。
ここで、各副コイル31b,32bは、同一巻回数(巻回数がα)であるので、互いに磁界を打ち消し合うことになる。このため、各副コイル31b,32bにより発生する磁界は、モータ2のトルクに寄与しない。これに対し、各主コイル31a,32aにより発生する磁界は、モータ2のトルクに寄与する。
ところで、単純に各主コイル31a,32aのみを形成した場合(以下、副コイル無しという)と、各主コイル31a,32aおよび各副コイル31b,32bの両者を形成した場合(以下、副コイル有りという)とでは、副コイル有りの方がアーマチュアコイル30の全長が長くなる。つまり、副コイル無しと、副コイル有りとでは、副コイル有りのアーマチュアコイル30の抵抗値が大きくなる。このため、副コイル無しよりも副コイル有りの方が、電流値が小さくなる。この結果、モータ2のトルクに寄与するのが主コイル31a,32aだけであっても、副コイル無しと比較して、副コイル有りの方が、同じ電圧値でもモータ2が高回転・低トルクとなる。
なお、各主コイル31a,32aの巻回数Nと、各副コイル31b,32bの巻回数αは、所望のトルクに応じて設定される。
このように、上述の実施形態では、アーマチュアコイル30は、同極となるスロット13間に、同一方向に巻回された主コイル31a,32aと、互いに逆方向に巻回された副コイル31b,32bと、により構成されている。このため、モータ2の体格を変更することなく、モータ2の高回転・低トルク化を図ることができるので、アーマチュアコイル30の焼損を抑制できると共に製造コストの増大を防止できる。さらに、モータ2の高回転・低トルク化を図る際、従来のように、マグネット7の形状を変更する必要がなくなる。
また、主コイル31a,32aと副コイル31b,32bとが、全て直列に接続されている。このため、モータ2のような、いわゆるブラシ付きモータに好適である。
さらに、2つの副コイル31b,32bを同一のスロット13間に巻回する場合と比較してスロット13間に跨る渡り線(図3における渡り線33参照)の距離を短くすることができる。つまり、2つの副コイル31b,32bを同一のスロット13間に巻回する場合、1つ目の副コイル(第1副コイル31b)を巻回した後、アーマチュアコイル30を一旦モータ回転軸3に掛け回した(アーマチュアコア8の周方向に沿って一周させた)後、2つ目の副コイル(第2副コイル32b)を巻回しなければならない。このよう場合、モータ回転軸3に掛け回す分だけアーマチュアコイル30の長さが必要になってしまう。このため、2つの副コイル31b,32bを直列に接続する場合において、2つの副コイル31b,32bがそれぞれ別々のスロット13間に巻回されていると、アーマチュアコイル30をモータ回転軸3に掛け回す必要がなくなる。よって、スロット13間に跨る渡り線33の距離を短くすることができる。また、渡り線33を短くできるとアーマチュアコイル30にかかる張力も低減できるので、アーマチュアコイル30の損傷も防止できる。
また、2つの副コイル31b,32bの各巻回数は、同一の巻回数αに設定されている。このため、2つの副コイル31b,32bによって形成される磁界を確実に打ち消し合うことができる。よって、モータ2を、確実に高回転・低トルク化できる。
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、車両のパワーウィンドウ、サンルーフ、電動シートおよびワイパ装置等の駆動用として用いられる減速機付モータ装置1に、モータ2を適用した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、さまざまな駆動装置にモータ2を採用することができると共に、モータ2単体でも使用することができる。
また、上述の実施形態では、モータ2は、ブラシ25を備えた、いわゆるブラシ付きモータである場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、ブラシ25を備えていない、いわゆるブラシレスモータにも、上述のアーマチュアコイル30の巻回構造を採用することが可能である。
さらに、上述の実施形態では、アーマチュアコイル30を一連に形成する場合について説明した。つまり、1つのフライヤを備えた巻線機を用いてアーマチュアコイル30を巻回する、いわゆるシングルフライヤ方式を採用した場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、2つのフライヤを備えた巻線機を用いてアーマチュアコイル30を巻回する、いわゆるダブルフライヤ方式を採用してもよい。
ダブルフライヤ方式を採用する場合、最初の主コイル31a,32aおよび副コイル31b,32bを形成する箇所を、モータ回転軸3を中心に点対称となる位置にそれぞれ別々に設定する。つまり、図3(a)、図3(b)に示す主コイル31a,32aおよび副コイル31b,32bの巻き始め端30aを、2番セグメント15とは、モータ回転軸3を中心に点対称となる位置に存在する7番セグメント15にも接続する。
そして、2番セグメント15と7番セグメント15の2箇所から同時にアーマチュアコイル30を巻回し始める。その後、各主コイル31a,32aおよび各副コイル31b,32bを、スロット13とセグメント15を1つずつずらしながら1つ置きに存在する所定の2つのスロット13間に順次形成していく。このとき、2つのフライヤは、モータ回転軸3を中心に点対称に移動していく。このように構成することで、アーマチュアコイル30の巻回時間を短縮できる。
また、上述の実施形態では、マグネット7を4個設けた場合について説明した。つまり、ヨーク5の磁極数が4極に設定されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、マグネット7の個数は、Nを2以上の整数としたとき、磁極数が2Nとなるように設定されていればよい。
ここで、マグネット7の個数が4個以上である場合、これに応じてティース12(スロット13)の個数も増大する可能性がある。つまり、同極となるスロット13間が3つ以上となる場合がある。このような場合、同極となるスロット13間のうち、任意の別々の2つのスロット13間に、それぞれ副コイル31b,32bを形成すればよい。
さらに、上述の実施形態では、2つの副コイル31b,32bの各巻回数が、同一の巻回数αに設定されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、2つの副コイル31b,32bの各巻回数が異なるように設定されていてもよい。
このような場合、2つの副コイル31b,32bの何れかにより形成される磁界が、トルクに寄与することになる。しかしながら、副コイル無しの場合のトルクと比較して、副コイル有りの場合のトルクが小さくなっていればよい。
また、上述の実施形態では、第2主コイル32aを巻いた後、一旦モータ回転軸3に掛け回してから第2副コイル32bを巻回する巻回方法について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、第2主コイル32aと第2副コイル32bとを連続して巻いてもよい。このように巻回することで、アーマチュアコイル30の抵抗値のバリエーションを増やすことができる。
また、上述の実施形態では、第1副コイル31bが、第1主コイル31a、第2主コイル32a、および第2副コイル32bとは異なる方向(順方向)に巻回されている場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、第1副コイル31bを第1主コイル31a、第2主コイル32aと同方向(逆方向)に巻回し、第2副コイル32bを異なる方向(順方向)に巻回してもよい。
1…減速機付モータ装置
2…モータ
3…モータ回転軸(回転軸)
7…マグネット(磁極)
8…アーマチュアコア(コア)
13…スロット
30…アーマチュアコイル(コイル)
31a…第1主コイル(主コイル)
31b…第1副コイル(副コイル)
32a…第2主コイル(主コイル)
32b…第2副コイル(副コイル)

Claims (4)

  1. Nを2以上の整数としたとき、磁極数が2Nに設定されている複数の磁極と、
    回転軸に固定され、10個のスロットを有するコアと、
    所定の前記スロット間に巻回され、磁界を形成するコイルと、を備え、
    前記コイルは、
    前記回転軸を中心に点対称となる位置で、かつ同極となる前記スロット間に、それぞれ同一巻回数で同一方向に巻回された第1主コイルおよび第2主コイルを有する主コイルと、
    前記スロット間に巻回された前記第1主コイルの上から巻回される第1副コイル、および前記スロット間に巻回された前記第2主コイルの上から形成される第2副コイルを有する副コイルと、を有し
    前記副コイルの前記第1副コイルと前記第2副コイルとは、互いに逆方向となるように巻回されていることを特徴とするモータ。
  2. 前記複数の主コイルと、前記2つの副コイルとが、全て直列に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記2つの副コイルは、同一の巻回数であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ。
  4. 記2つの副コイルは、互いに異なる巻回数であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ。
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