JP2013090437A - 電動モータ - Google Patents

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JP2013090437A JP2011228680A JP2011228680A JP2013090437A JP 2013090437 A JP2013090437 A JP 2013090437A JP 2011228680 A JP2011228680 A JP 2011228680A JP 2011228680 A JP2011228680 A JP 2011228680A JP 2013090437 A JP2013090437 A JP 2013090437A
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Kenji Sakata
憲児 坂田
Ryuichi Takakusaki
竜一 高草木
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Mitsuba Corp
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Abstract

【課題】容易、且つ安価に進角を付けることができる電動モータを提供する。
【解決手段】筒部を有するヨークと、筒部の内周面に設けられた複数のマグネット42と、ヨークに対して回転自在に設けられたアーマチュア43とを備え、アーマチュア43は、回転軸と、回転軸に取付けられ、巻線14が巻装される複数のティース12と、各ティース12間に形成される複数のスロット13とを有するアーマチュアコア43aと、回転軸に、アーマチュアコア43aと隣接して設けられ、巻線14が接続される複数のセグメント22を周方向に配置したコンミテータ20とを有し、セグメント22にブラシ24が複数摺接されている電動モータ40において、アーマチュアコア43aに対し、コンミテータ20を進角させた状態で設けた。
【選択図】図3

Description

この発明は、例えば、自動車等の車両に搭載される電動モータに関するものである。
従来から、自動車等の車両に搭載される電動モータとして、ブラシ付きの電動モータが多く使用されている。この種の電動モータは、円筒状のヨークの内周面に複数のマグネットを周方向に等間隔で配置し、これらマグネットの内側にアーマチュアが回転自在に支持されている。アーマチュアは、複数のティースが放射状に形成されたアーマチュアコアを有している。各ティース間には軸線方向に長いスロットが複数形成され、所定間隔をあけたスロット間に巻線を重ね巻き方式にて巻装することでコイル束を形成している。
巻線の端末部は、アーマチュアコアと隣接するように回転軸に外嵌固定されたコンミテータに導通している。コンミテータは、金属片である複数のセグメントが互いに絶縁された状態で周方向に配設されたものであって、これらセグメントにそれぞれ巻線の端末部が接続されている。複数のセグメントのうち、同電位となるセグメント同士は、接続線により短絡されている。
また、各セグメントには複数のブラシが摺接可能に接続されており、このブラシを介してそれぞれの巻線に給電が行われるようになっている。そして、給電された巻線に磁界が形成され、ヨークのマグネットとの間に生じる磁気的な吸引力や反発力によってアーマチュアが駆動する。
ここで、例えばマグネットで形成される磁極数が、合計4極に設定されている電動モータでは、巻線を巻装するためのスロットの間隔を大きく設定することが困難である。とりわけ、回転軸を中心にして点対称となる関係で2箇所同時に巻装する所謂ダブルフライヤ方式で巻線を巻装する場合、デッドスペースが大きくなり占積率が低下する。このため、2つの巻線でコイル束と接続線とを一連に形成することにより、巻線作業性を向上させて占積率を向上させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、磁極間のピッチ(以下、極ピッチという)に対して、巻線が巻装される2つのスロット間のピッチ(以下、巻きピッチという)が整数で割れないような不等ピッチである場合、アーマチュアが正回転する場合と逆回転する場合とでマグネットとスロットとの相対位置がずれ、励磁差、整流差による回転速度差が生じてしまう。このような電動モータを、例えばウインドウガラスの開閉装置の駆動用に用いると、ウインドウガラスを開く際と閉じる際とでその開閉速度に差が生じてしまう。
このため、セグメントに摺接するブラシの位置を回転方向にずらして進角を付けるようにしたり、マグネットを回転方向にずらして進角を付けるようにしたりする技術が開示されている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
特開2010−11697号公報 特開2008−88647号公報 特開2008−99524号公報
しかしながら、上述の従来技術1の巻装構造を、磁極数が4極の電動モータにそのまま適用しようとすると、アーマチュアの正回転と逆回転とで励磁差、整流差による回転速度差が生じるという課題がある。
このため、上述の従来技術2、従来技術3のように、セグメントに摺接するブラシの位置を回転方向にずらして進角を付けようとすると、進角を付ける場合と付けない場合とで、ブラシの配置が異なってしまう。この分、ブラシを保持するブラシホルダの種類が多くなり、コストが嵩むという課題がある。
さらに、マグネットを回転方向にずらして進角を付けようとする場合、例えばマグネットを4個設けた4極の電動モータは、マグネットをずらすスペースを確保するのが困難で、確実に進角を付けにくいという課題がある。
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、容易、且つ安価に進角を付けることができる電動モータを提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、筒部を有するヨークと、前記筒部の内周面に設けられた複数のマグネットと、前記ヨークに対して回転自在に設けられたアーマチュアとを備え、前記アーマチュアは、回転軸と、前記回転軸に取付けられ、巻線が巻装される複数のティースと、各ティース間に形成される複数のスロットとを有するアーマチュアコアと、前記回転軸に、前記アーマチュアコアと隣接して設けられ、前記巻線が接続される複数のセグメントを周方向に配置したコンミテータとを有し、前記セグメントに、前記巻線に電力を供給するためのブラシが複数摺接されている電動モータにおいて、前記アーマチュアコアに対し、前記コンミテータを進角させた状態で設けたことを特徴とする。
このように構成することで、レイアウトによる制限を受けることがないので、進角を付け易くすることができる。
また、ブラシをずらす必要がないので、ブラシホルダの種類の増加を防止でき、コストを削減することができる。
請求項2に記載した発明は、周方向で隣り合う前記ティース間の中心であって、軸方向に沿うスロット中心線と、周方向で隣り合う前記セグメント間の中心であって、軸方向に沿うセグメント間中心線との間の角度をθとしたとき、前記θは、7度≦θ≦11度を満たすように設定されていることを特徴とする。
このように構成することで、励磁差、整流差によって、正・逆回転時に生じる回転速度の差をなくすことができる。
請求項3に記載した発明は、同電位となるセグメント同士が接続線により短絡されており、この接続線が前記ティースに巻装される前記巻線と共に一連に形成され、前記マグネットの個数が4個、前記スロットの個数が10個、前記セグメントの個数が10個、前記ブラシの個数が2個に設定されていることを特徴とする。
このように構成することで、巻装作業を容易化でき、占積率の高く、且つ正・逆回転で速度差の無い、高性能な電動モータとすることができる。
請求項4に記載した発明は、周方向に隣接する2つの前記セグメントに接続された巻線が、1つ置きに存在する所定の2つのスロット間に巻装され、且つ1つの前記スロットを共通して使用するように周方向に隣接する前記2つのスロット間に、互いに巻回方向が逆方向となるように連続で巻装され、第1コイル束を形成していることを特徴とする。
この場合、請求項5に記載した発明のように、前記回転軸を中心にして前記第1コイル束と点対称に形成される第2コイル束と、前記第1コイル束とを、前記巻線により連続的に形成してもよい。
このように構成することで、磁気バランスが優れ、振動や騒音を低減することができる電動モータを提供できる。
本発明によれば、レイアウトによる制限を受けることがないので、進角を付け易くすることができる。
また、ブラシをずらす必要がないので、ブラシホルダの種類の増加を防止でき、コストを削減することができる。
本発明の実施形態における減速機付モータ装置の部分断面平面図である。 図1のA−A線に沿う断面図である。 本発明の実施形態におけるアーマチュアとマグネットの展開図である。 本発明の実施形態の変形例におけるアーマチュアとマグネットの展開図である。
(減速機付モータ)
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、減速機付モータ装置1の部分断面平面図、図2は、図1のA−A線に沿う断面図である。
図1、図2に示すように、減速機付モータ装置1は、電動モータ40と、電動モータ40に連結された減速機構30とを備えている。
減速機構30は、ギヤケース10内に、ウォーム31と、このウォーム31に噛合うウォームホイール33とが収納されたものである。ウォームホイール33は、樹脂や金属等からなる部材であり、インジェクション成型や焼結、機械加工等により形成される。ウォームホイール33には、出力ギヤ35が連結されている。出力ギヤ35は、ギヤケース10の外部に露出した状態になっており、例えば、自動車のウインドウガラスの開閉装置に連結される。
一方、ウォーム31の一端には、ジョイント部材37を介し、電動モータ40の回転軸44が相対回転不能に連結されている。これにより、電動モータ40の回転力がウォーム31、及びウォームホイール33を介して出力ギヤ35に伝達される。
(電動モータ)
電動モータ40は、ヨーク41と、ヨーク41の内側に回転自在に支持されているアーマチュア43とを備えている。
ヨーク41は、鉄等の磁性材からなるものであって、例えば金属板に深絞りによるプレス加工等を施して有底筒状に形成されている。ヨーク41は、この開口部41aが減速機構30側を向くように取り付けられている。ヨーク41の開口部41aの周縁には、フランジ部41bが形成されている。フランジ部41bには、これを貫通する不図示の取付孔が形成されている。フランジ部41bの取付孔にボルト85を挿通し、ギヤケース10にボルト85を締結することにより、ギヤケース10にヨーク41が固定される。
ヨーク41の筒部41cには、内周面に、瓦状に形成された4個のマグネット42が周方向に沿って等間隔に磁極が順番となるように設けられている。マグネット42は、接着剤等によりヨーク41に貼付される。
ヨーク41の底部41dには、減速機構30とは反対側に向かって突出したボス部48が形成されている。ボス部48の内側には、アーマチュア43の回転軸44の一端を回転自在に支持するためのすべり軸受45aが内嵌固定されている。
さらに、ヨーク41のボス部48には、底部側に、スラストプレート46が設けられている。スラストプレート46は、スチールボール46aを介して回転軸44のスラスト荷重を受けている。スチールボール46aは、回転軸44とスラストプレート46との間の摺動抵抗を減少させると共に、回転軸44の芯ズレを吸収し、回転軸44のスラスト荷重をスラストプレート46に確実に伝達するためのものである。
アーマチュア43は、回転軸44と、回転軸44に外挿固定されるアーマチュアコア43aと、アーマチュアコア43aよりも減速機構30側に配置されたコンミテータ20とを有している。
回転軸44の減速機構30側は、ギヤケース10に設けられた不図示のすべり軸受に回転自在に支持されている。
アーマチュアコア43aは、例えば、電磁鋼板等の磁性材を積層して軸方向に長くなるように形成されたものであって、マグネット42に対応した位置に配置されている。アーマチュアコア43aには、10個のティース12が周方向に沿って等間隔となるように放射状に形成されている。
各ティース12は、径方向外側に向かって延びる巻胴部12aと、巻胴部12aの先端に設けられ周方向に延在する外周部12bとで構成されている。つまり、ティース12の先端に設けられた外周部12bがアーマチュアコア43aの外周面を構成しており、マグネット42と対向した状態になっている。また、各ティース12は、この延在方向が軸方向に対して捩れるように形成され、所定のスキュー角を有している。
さらに、周方向に隣接するティース12間には、それぞれスロット13が形成されている。これらスロット13のうち、所定のスロット13間に巻線14を挿通し、ティース12の巻胴部12aに、絶縁材である不図示のインシュレータを介して巻線14が巻装される(詳細は後述する)。
巻線14の巻き始め端14a、及び巻き終わり端14bは、それぞれコンミテータ20に接続されている。
コンミテータ20は、回転軸44に外嵌固定されている円柱状の本体部21と、本体部21の外周面に周方向に沿って並んで配置されている10枚のセグメント22とを備えている。したがって、この実施形態の電動モータ40は、マグネット42が4個、スロット13が10個、セグメント22が10個の所謂4極10スロット10セグメントで構成された電動モータ40になっている。
コンミテータ20の本体部21は合成樹脂で形成されており、10枚のセグメント22を互いに絶縁した状態にしている。セグメント22は軸方向に長い板状の金属片で形成されており、このアーマチュアコア43a側の端部を外径側に折り返す形で折り曲げ、ここをライザ23としている。このライザ23に、巻線14の巻き始め端14a、及び巻き終わり端14bが掛け回され、ヒュージングにより固定されている。これにより、セグメント22と巻線14とが導通される。
コンミテータ20の外周には、一対のブラシ24が設けられている。これらブラシ24は、不図示のブラシホルダを介してコンミテータ20に向かって進退自在に設けられている。さらに、ブラシ24は、不図示のスプリングによってコンミテータ20側に向かって付勢された状態で、セグメント22に摺接している。
各ブラシ24の基端側には、ピグテール25の一端が接続されている。ピグテール25の他端は、ギヤケース10に設けられているコネクタ端子26に接続されている。コネクタ端子26は、ギヤケース10から外部に露出するように突設されており、不図示の外部電源から延びるコネクタに接続可能になっている。これにより、ブラシ24、コンミテータ20を介して巻線14に電流が供給される。
次に、図3に基づいて、電動モータ40を構成するマグネット42、アーマチュアコア43a、コンミテータ20、及びブラシ24の位置関係について説明すると共に、アーマチュアコア43aへの巻線14の巻装方法について説明する。
図3は、アーマチュア43とマグネット42の展開図であって、隣接するティース12間の空隙がスロット13に相当している。尚、以下の説明においては、各ティース12、及び各セグメント22にそれぞれ符号を付して説明する。
(巻線の巻装方法)
まず、巻線14の巻装方法について説明する。
ここで、同電位となるセグメント22同士、つまり、回転軸44を中心にして点対称位置に存在するセグメント22同士(例えば、1番セグメント22と6番セグメント22)は、それぞれ巻線14に形成される接続線51によって短絡されている。
また、アーマチュアコア43aには、1つ置きに存在する所定の2つのスロット13間に巻線14が重ね巻き方式により巻装され、且つ1つのスロット13を共通して使用するように周方向に隣接する2つのスロット13間に、互いに巻回方向が逆方向になるように連続で巻線14が巻装され、一方のコイル束15が形成されている。そして、これら接続線51、及び一方のコイル束15が一連に形成されている。
より具体的には、例えば、6番セグメント22のライザ23に巻き始め端14aが掛け回された巻線14は、まず、6番セグメント22と同電位のセグメントである1番セグメント22のライザ23に掛け回され、接続線51を形成する。続けて、巻線14を7−8番ティース12の間のスロット13と、5−6番ティース12の間のスロット13との間に逆方向(図3において、反時計回り)に複数回巻回して第1コイル15aを形成する。つまり、第1コイル15aは、6−7番ティース12に跨るように巻線14を逆方向に巻回することにより形成される。
続いて、5−6番ティース12の間のスロット13から引き出した巻線14を3−4番ティース12の間のスロット13に引き込み、この3−4番ティース12の間のスロット13と、5−6番ティース12の間のスロット13との間に順方向(図3において時計回り)に複数回巻回して第2コイル15bを形成する。つまり、第2コイル15bは、4−5番ティース12に跨るように巻線14を巻回することにより形成される。
この後、巻線14を5−6番ティース12の間のスロット13から引き出し、1番セグメント22に隣接する2番セグメント22のライザ23に、巻線14の巻き終わり端14bを掛け回す。これにより、1−2番セグメント22間に第1コイル15a、及び第2コイル15bからなる一方のコイル束15が形成される。
ここで、第1コイル15aと、第2コイル15bは、それぞれ極性の異なる磁極(マグネット42)に対向している。そして、第1コイル15aと第2コイル15bは、5−6番ティース12の間のスロット13を共通に使用するようにアーマチュアコア43aに巻装されている。
また、同様の手順で回転軸44を中心にして点対称位置にも接続線51、及び他方のコイル束15’を同時に形成する。
すなわち、例えば、一方の巻線14の巻き始め端14aが6番セグメント22のライザ23に掛け回された場合、他方の巻線14の巻き始め端14aは、6番セグメントに対して回転軸44を中心にして点対称位置に存在する1番セグメント22のライザ23に掛け回される。そしてその後、6番セグメント22のライザ23に巻線14を掛け回し、接続線51を形成する(図3における破線参照)。
続いて、6−7番ティース12に対し、回転軸44を中心にして点対称位置に存在する1−2番ティース12に跨るように巻線14を逆方向に巻回し、第1コイル15aを形成する。さらに、4−5番ティース12に対し、回転軸44を中心にして点対称位置に存在する9−10番ティース12に跨るように巻線14を順方向に巻回し、第2コイル15bを形成する。
この後、巻線14の巻き終わり端14bを、6番セグメント22に隣接する7番セグメント22のライザ23に掛け回す。これにより、6−7番セグメント22間に第1コイル15a、及び第2コイル15bからなる他方のコイル束15’が形成される。この6−7番セグメント22間に形成された第1コイル15a、及び第2コイル15bも、それぞれ極性の異なる磁極(マグネット42)に対向している。ここで、第1コイル15aと第2コイル15bは、10−1番ティース12の間のスロット13を共通に使用するようにアーマチュアコア43aに巻装されている。
そして、このように形成されるコイル束15,15’、及び接続線51を、アーマチュア43の周方向にずらしながら順次繰り返し形成することにより、巻線14の巻装作業が完了する。このように、巻線14の巻装作業は、回転軸44を中心にして点対称となる関係で2箇所同時に巻装される所謂ダブルフライヤ方式により行われる。
このような構成のもと、一対のブラシ24を介して巻線14に電流が供給されると、アーマチュアコア43aに磁界が発生する。そして、この磁界と、ヨーク41に設けられているマグネット42との間に磁気的な吸引力や反発力が作用し、アーマチュア43が回転する。この回転によって、ブラシ24が摺接するセグメント22が順次変更され巻線14に流れる電流の向きが切り替えられる所謂整流が行われ、アーマチュア43が継続的に回転する。
(アーマチュアコア、コンミテータ、及びブラシの位置関係)
次に、電動モータ40を構成するマグネット42、アーマチュアコア43a、コンミテータ20、及びブラシ24の位置関係について説明する。
一対のブラシ24は、マグネット42の中心ピッチ(以下、極ピッチPkという)と同一のピッチにより配置される。尚、コイル束15,15’を構成する第1コイル15aの周方向の中心と、第2コイル15bの周方向の中心との間のピッチ(以下、バランス巻きピッチPbという)は、1つのスロット13を挟んで両側に存在する2つのスロット13間のピッチと同様であるので、極ピッチPkよりも小さくなる。
これら極ピッチPkとバランス巻きピッチPbとが異なると、アーマチュア43の回転方向によって励磁差、整流差による回転速度差が生じる。そこで、コンミテータ20は、アーマチュアコア43aに対して9度進角を付けた状態で固定されている。
すなわち、周方向で隣り合うティース12間の中心であって、軸方向に沿うスロット中心線L1と、周方向で隣り合うセグメント22間の中心であって、軸方向に沿うセグメント間中心線L2との間の角度θが9度に設定されている。
尚、スキュー角を有する場合は、アーマチュアコア43aの軸方向中心部に位置するスロット13の中心においてスロット中心線L1とする。
ここで、角度θは、
θ=(極ピッチPk−バランス巻きピッチPb)/2・・・(1)
により算出することができる。
本実施形態の場合、マグネット42は周方向に沿って等間隔に4個設けられているので、極ピッチPkは、
Pk=90度
となる。
また、アーマチュアコア43aには、ティース12、及びスロット13が10個設けられているので、バランス巻きピッチPbは、
Pb=72度となる。
したがって、角度θは、式(1)より、
θ=(90−72)/2=9度
となる。
このような構成のもと、一対のブラシ24を介して巻線14に電流が供給されることにより、アーマチュアコア43aに発生する磁界が周方向に9度ずれる。これにより、アーマチュア43の正回転と逆回転時との励磁差、整流差を無くすことができる。
尚、4極10スロット10セグメントで構成された電動モータ40において、角度θは、9度に限定されるものではなく、
7度≦θ≦11度・・・(2)
に設定されていればよい。
角度θが式(2)を満たす範囲に設定されていることにより、アーマチュア43の正回転と逆回転時との励磁差、整流差を無くすことができる。
したがって、上述の実施形態によれば、アーマチュアコア43aに対してコンミテータ20が9度進角を付けた状態で固定されているので、従来のようにマグネット42に進角を付ける場合と比較してレイアウトによる制限を受けることがない。このため、電動モータ40に進角を付け易くすることができる。
また、電動モータ40に進角を付けるにあたって、従来のようにブラシ24をずらすことがないので、進角を付ける場合と付けない場合とで、ブラシ24を固定するためのブラシホルダを別々に用意する必要がない。このため、ブラシホルダの種類の増加を防止でき、コストを削減することができる。
さらに、4極10スロット10セグメントで構成された電動モータ40において、角度θを、式(2)を満たすように設定することにより、励磁差、整流差によって、アーマチュア43の正・逆回転時に生じる回転速度の差をなくすことができる。
とりわけ、角度θを、式(1)を満たすように設定することにより、アーマチュア43の正・逆回転時に生じる回転速度の差を確実になくすことができる。
また、アーマチュアコア43aに巻装されるコイル束15,15’を、図3に示すように、第1コイル15aと、第2コイル15bとにより構成し、これら第1コイル15a、及び第2コイル15bを、それぞれ極性の異なる磁極(マグネット42)に対向させている。このため、各コイル束15,15’の磁気バランスを向上させることができる。
つまり、セグメント22へのブラシ24の摺接状態が変化し、例えば、一方のブラシ24は、1つのセグメント22に当接し、他方のブラシ24は、2つのセグメント22に跨るように当接するようなアンバランスな状態になったとしても、アーマチュア43全体としての磁気バランスを保つことができる。よって、電動モータ40を、振動や騒音の少ないものにできると共に、ブラシ24の延命化を図ることができる。
さらに、同電位となるセグメント22同士が接続線51により短絡されており、この接続線51がコイル束15,15’と共に、巻線14で一連に形成されている。このため、巻線14の巻装作業を容易化でき、占積率の高く、且つ正・逆回転で速度差の無い、高性能な電動モータ40を提供することができる。とりわけ、所謂ダブルフライヤ方式による巻線14の巻装作業において、デッドスペースを縮小でき、巻線14の占積率を向上させることができる。
尚、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、アーマチュアコア43aには、1つ置きに存在する所定の2つのスロット13間に巻線14が重ね巻き方式により巻装され、且つ1つのスロット13を共通して使用するように周方向に隣接する2つのスロット13間に、互いに巻回方向が逆方向になるように連続で巻線14が巻装され、1つの第1コイル15a、及び1つの第2コイル15bからなる一方のコイル束15が形成されている場合について説明した。さらに、同様の手順で回転軸44を中心にして点対称位置にも他方のコイル束15’を同時に形成し、これらコイル束15,15’を周方向にずらしながら順次繰り返し形成する場合について説明した。
しかしながら、これに限られるものではなく、図4に示すように、1つの第1コイル15a、及び1つの第2コイル15bからなる一方のコイル束15、つまり、例えば、図4における6−7番ティース12に跨るように巻装された第1コイル15a、及び4−5番ティース12に跨るように巻装された第2コイル15bからなる一方のコイル束15と、このコイル束15と回転軸44を中心にして点対称位置に存在する他方のコイル束15’、つまり、例えば、1−2番ティース12に跨るように巻装された第1コイル15a、及び9−10番ティース12に跨るように巻装された第2コイル15bからなる他方のコイル束15’とを一連に形成してもよい。
また、上述の実施形態では、各ティース12は所定のスキュー角を有しているが、これに限られるものではなく、各ティース12は所定のスキュー角を有していなくてもよい。
1 減速機付モータ装置
12 ティース
13 スロット
14 巻線
15 一方のコイル束(第1コイル束)
15’ 他方のコイル束(第2コイル束)
20 コンミテータ
22 セグメント
24 ブラシ
40 電動モータ
41 ヨーク
41c 筒部
42 マグネット
43 アーマチュア
43a アーマチュアコア
44 回転軸
51 接続線
L1 スロット中心線
L2 セグメント間中心線

Claims (5)

  1. 筒部を有するヨークと、
    前記筒部の内周面に設けられた複数のマグネットと、
    前記ヨークに対して回転自在に設けられたアーマチュアとを備え、
    前記アーマチュアは、
    回転軸と、
    前記回転軸に取付けられ、巻線が巻装される複数のティースと、各ティース間に形成される複数のスロットとを有するアーマチュアコアと、
    前記回転軸に、前記アーマチュアコアと隣接して設けられ、前記巻線が接続される複数のセグメントを周方向に配置したコンミテータとを有し、
    前記セグメントに、前記巻線に電力を供給するためのブラシが複数摺接されている電動モータにおいて、
    前記アーマチュアコアに対し、前記コンミテータを進角させた状態で設けたことを特徴とする電動モータ。
  2. 周方向で隣り合う前記ティース間の中心であって、軸方向に沿うスロット中心線と、
    周方向で隣り合う前記セグメント間の中心であって、軸方向に沿うセグメント間中心線との間の角度をθとしたとき、前記θは、
    7度≦θ≦11度
    を満たすように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電動モータ。
  3. 同電位となるセグメント同士が接続線により短絡されており、この接続線が前記ティースに巻装される前記巻線と共に一連に形成され、
    前記マグネットの個数が4個、前記スロットの個数が10個、前記セグメントの個数が10個、前記ブラシの個数が2個に設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電動モータ。
  4. 周方向に隣接する2つの前記セグメントに接続された巻線が、1つ置きに存在する所定の2つのスロット間に巻装され、且つ1つの前記スロットを共通して使用するように周方向に隣接する前記2つのスロット間に、互いに巻回方向が逆方向となるように連続で巻装され、第1コイル束を形成していることを特徴とする請求項3に記載の電動モータ。
  5. 前記回転軸を中心にして前記第1コイル束と点対称に形成される第2コイル束と、前記第1コイル束とを、前記巻線により連続的に形成したことを特徴とする請求項4に記載の電動モータ。
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