JP5844391B2 - 防水性スライドファスナー - Google Patents

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Description

本発明は、防水性を備えたスライドファスナーに関し、特に、液体の進入を効果的に防止できる防水構造を備えた止具を有する防水性スライドファスナーに関する。
従来から、ウエットスーツや胴長靴などの開閉部又は開口部には、当該開閉部又は開口部の閉鎖時に水などの液体が内部に進入することを防ぐために、防水性を備えたスライドファスナー(以下、防水性スライドファスナーと言う)が多く用いられている。
防水性スライドファスナーは、通常、防水層を備える防水性テープにエレメント列が形成された左右一対のファスナーストリンガーと、エレメント列に沿って摺動可能なスライダーとを有しており、左右のエレメント列を噛合させて左右の防水性テープの対向側縁部同士を密接させることにより、左右の防水性テープ間を介して水がテープ表面側からテープ裏面側に(又は、テープ裏面側からテープ表面側に)侵入することを防いでいる。
このような防水性スライドファスナーにおいて、エレメント列の両端部には止具が配されていることが多く、止具によりスライダーの摺動範囲が規制されている。ここで、エレメント列の両端部に配される止具のうち、左右のエレメント列を完全に開いたときにスライダーが当接する側の止具を第1止具(下止具とも言う)と規定し、左右のエレメント列を完全に閉鎖したときにスライダーが当接する側の止具を第2止具(上止具とも言う)と規定する。
また、以下の説明において、上下方向とは、ファスナーテープの長さ方向を指し、スライダーが摺動する摺動方向と同じ方向である。特に、左右のエレメント列を噛合させてスライドファスナーを閉鎖するようにスライダーを摺動させる方向を上方とし、左右のファスナーエレメントを分離させてスライドファスナーを開くようにスライダーを摺動させる方向を下方とする。
左右方向とは、ファスナーテープのテープ幅方向を指し、ファスナーテープのテープ面に平行で、且つ、テープ長さ方向に直交する方向である。また、前後方向とは、ファスナーテープのテープ面に直交するファスナーテープの表裏方向を指し、特に、ファスナーテープに対してスライダーの引手が配されている側の方向を前方とし、その反対側の方向を後方とする。
防水性スライドファスナーに配される第1止具(下止具)の構造については、例えば特開2007−215819号公報(特許文献1)や、特開2008−206986号公報(特許文献2)に開示されている。
特許文献1に記載されている防水性スライドファスナー70は、図11に示すように、防水性テープ72のテープ側縁部に複数の合成樹脂製ファスナーエレメント73が射出成形により取着された左右一対のファスナーストリンガー71と、図示しないスライダーと、左右のファスナーストリンガー71の下端部に固着された第1止具74とを有しており、第1止具74は、スライダーの摺動範囲の下限位置を定めている。
特許文献1の第1止具74は、左右の防水性テープ72間に跨るように接着又は溶着されたシート部材75と、防水性テープ72及びシート部材75上に成形された止具本体部76と、止具本体部76から上方に突出した突出部77とを有している。
この第1止具74におけるシート部材75は、織編成された基布若しくは不織布の表面に、熱可塑性エラストマー若しくは合成ゴムが被着されて構成され、又は、樹脂フィルムにより構成されている。このシート部材75は、防水性テープ72のファスナーエレメント73が配されていない領域(スペース部)のテープ裏面側に、左右の防水性テープ72間に掛け渡す形態で接着又は溶着されている。また、シート部材75は、テープ幅方向が広い広幅部75aと、広幅部75aから上方に延出し、テープ幅方向が狭い細幅部75bとを有しており、細幅部75bの先端縁がファスナーエレメント73に接触している。
止具本体部76は、ファスナーエレメント73と同じ材質の熱可塑性樹脂を防水性テープ72及びシート部材75に射出成形することにより、略直方体状に形成されている。また、止具本体部76は、テープ表面側に配される第1半部(テープ表面側半部)と、テープ裏面側に配される第2半部(テープ裏面側半部)とを有しており、これらの第1半部と第2半部は、防水性テープ72及びシート部材75に穿設した貫通孔78を介して連結一体化されている。
突出部77は、第1止具74に隣接するファスナーエレメント73(第1エレメント)が配されていない側(右側)のファスナーストリンガー71に、止具本体部76の上面部から上方へ突出して配されており、スライダーが止具本体部76に当接したときに当該スライダーのエレメント案内路内に挿入可能に構成されている。このような突出部77が配されていることにより、止具本体部76近傍でのスライダーの摺動操作を的確に行うことができる。
上述のような第1止具74を有する特許文献1の防水性スライドファスナー70は、ファスナーエレメント73が配されていないスペース部の領域に、左右のファスナーテープに跨ってシート部材75が貼着されているため、当該スペース部の領域でも、水の浸入を防ぐ防水性が得られる。
一方、特許文献2に記載されている防水性スライドファスナー80は、図12及び図13に示すように、防水性テープ82のテープ側縁部にコイル状のエレメント83が縫着された左右一対のファスナーストリンガー81と、図示しないスライダーと、左右のファスナーストリンガー81の下端部に配された第1止具84とを有している。
この場合、各ファスナーストリンガー81は、ファスナーテープにおける一方のテープ面(テープ表面)側のみに、ポリウレタンのような耐水性材料で構成された防水層が形成され、また、ファスナーテープの防水層が形成されていない他方のテープ面(テープ裏面)側には、コイル状のエレメント83が縫い付けられて構成されている。
特許文献2の第1止具84は、スライダーを当接させて停止させる止具本体部85と、左右の防水性テープ82のテープ表面側にてテープ幅方向の全体を覆うように配された表面側カバー部86と、防水性テープ82のテープ裏面側に表出し、止具本体部85から下方に向けてテープ長さ方向に沿って延出した延出部87と、テープ裏面側にて防水性テープ82の下端縁部を被覆する裏面側カバー部88とを有している。
この第1止具84は、図14に示したように、一対の防水性テープ82の対向するテープ端縁部の一部をファスナーエレメント83とともに切除して空間部89を形成し、更に、その空間部89を埋めるようにポリウレタンを射出成形することによって形成されている。
この場合、止具本体部85は、防水性テープ82のテープ表面側及びテープ裏面側に隆起して形成されており、止具本体部85の内部には、エレメント83列の一部が埋設されている。表面側カバー部86は、止具本体部85よりも上方の位置から下方側のテープ領域全体を覆うように形成されている。また、表面側カバー部86の下端部は、防水性テープ82の下端縁を包み込むようにして裏面側カバー部88と連結されている。延出部87は、防水性テープ82を切除して形成された空間部89を介して表面側カバー部86に連結されているとともに、テープ裏面側にて防水性テープ82のテープ内側縁部の一部を被覆している。
このような特許文献2の防水性スライドファスナー80は、防水性テープ82及びコイル状エレメント83の一部を切除して空間部89を形成した後に、第1止具84の射出成形が行われて構成されているため、第1止具84を、コイル状エレメント83の影響を受けることなく、所定の形状に安定して形成することが可能である。
特開2007−215819号公報 特開2008−206986号公報
特許文献1に記載されているような第1止具74を有する防水性スライドファスナー70を製造する場合、先ず、複数の防水性スライドファスナー70が得られるような長尺のファスナーテープに防水層を形成して防水性テープ72を構成する。
続いて、得られた防水性テープ72のテープ側縁部にテープ長さ方向に沿って、図示しない貫通孔を連続的に形成する領域と、貫通孔を形成しない領域とを所定の長さで交互に形成し、その後、防水性テープ72の貫通孔を形成した領域に合成樹脂を射出成形して、当該貫通孔を介してテープ表面側半部とテープ裏面側半部とが連結されたファスナーエレメント73を形成する。このとき、防水性テープ72において、ファスナーエレメント73が形成されないテープ長さ方向の領域(すなわち、貫通孔が形成されていない領域)がスペース部となる。
次に、左右の防水性テープ72のスペース部におけるテープ裏面側に、シート部材75を上述のように接着又は溶着し、その後、第1止具74の止具本体部76が形成される領域に、貫通孔78を形成する。貫通孔78の形成後、射出成形により止具本体部76と突出部77とを防水性テープ72及びシート部材75上に形成する。これによって、ファスナーエレメント73及び第1止具74が配された防水構造を有する防水性スライドファスナー70が得られる。
このようにして特許文献1の防水性スライドファスナー70を製造する場合、防水性テープ72にファスナーエレメント73用の貫通孔や第1止具74用の貫通孔78を形成する工程と、ファスナーエレメント73や第1止具74の射出成形を行う射出成形工程とを交互に繰り返して行わなければならないため、製造工程が煩雑となるという問題があった。
また、特許文献1の防水性スライドファスナー70では、第1止具74のシート部材75がテープ裏面側にのみ貼着されている。このため、防水性スライドファスナー70(特に、防水性スライドファスナー70の第1止具74が形成されている領域)に横引き力が加えられたときに、スペース部におけるテープ表面側の左右の防水性テープ72間に、凹状の溝がテープ長さ方向に沿って形成されることがあった。
このような特許文献1の防水性スライドファスナー70が例えばウエットスーツや胴長靴などのファスナー被着製品に取着される場合、防水性テープ72のテープ表面側とファスナー被着製品の裏面側が接着又は溶着されることが多い。この場合、防水性スライドファスナー70の下端部では、スペース部である第1止具74の形成領域(特に、シート部材75貼着領域)のテープ表面側がファスナー被着製品に接着又は溶着される。
このため、ファスナー被着製品に取り付けられた防水性スライドファスナー70が横引き力を受けたときに、上述のように第1止具74の形成領域においてテープ表面側の左右の防水性テープ72間に凹状の溝が形成されると、その凹状の溝を伝って水がファスナー被着製品の内部に浸入する虞があるという問題があった。また、実際には水が溝を伝って浸入してない場合でも、防水性スライドファスナー70の使用者には当該溝から水の浸入を許すように見えてしまうため、外観の点からも改善する余地があった。
なお、特許文献1の防水性スライドファスナー70では、上述のような第1止具74の形成領域にて左右の防水性テープ72間に凹状の溝が形成されるという問題を解消するために、防水性テープ72のテープ表面及び裏面の両方にシート部材75を貼着することも考えられる。しかしこの場合、防水性スライドファスナー70の製造工程が更に煩雑化するとともに、製造コストが増大するという欠点があった。
一方、特許文献2に記載されている防水性スライドファスナー80のエレメント列は、特許文献1のような射出成形されたファスナーエレメントではなく、モノフィラメントからなるコイル状のファスナーエレメント83により構成されている。また、特許文献2の第1止具84では、防水性テープ82のテープ表面側全体が、表面側カバー部86により覆われているものの、テープ裏面側では、左右の防水性テープ82間に延出部87が配されており、延出部87の左右両側にはファスナーテープが表出している。このため、例えば第1止具84の形成領域が横引き力を受けた場合、防水性テープ82と延出部87の境界部が割れ易くなり、防水性テープ82と延出部87との間に溝が形成される虞があった。
従って、例えばこのような特許文献2の防水性スライドファスナー80において、防水性テープ82のテープ裏面側をファスナー被着製品の表面側に取り付けた場合、防水性スライドファスナー80が横引き力を受けた際に、防水性テープ82と延出部87との間に形成される溝を伝って水が浸入する虞があった。また、第1止具84の形成領域に上述のような溝が形成されると、特許文献1の場合と同様に、使用者には当該溝から水の浸入を許すように見えてしまうため、外観の点からも改善する余地があった。
更に、特許文献2の第1止具84では、防水性テープ82のテープ表面側全体が表面側カバー部86により覆われているため、当該第1止具84の成形に多量の合成樹脂が必要となり、製造コストを増大させるとともに、防水性テープ82の柔軟性を低減させるという欠点もあった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、ファスナーエレメントが射出成形されてエレメント列が形成された防水性スライドファスナーにあって、その製造工程を簡略化することが可能であり、且つ、横引き力を受けても水の浸入、更には水が浸入するように見えることを防止可能な防水性スライドファスナーを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供される防水性スライドファスナーは、基本的な構成として、少なくとも一方のテープ面に防水層を備えた一対の防水性テープの対向するテープ側縁部に複数の合成樹脂製ファスナーエレメントが射出成形された一対のファスナーストリンガーと、複数の前記ファスナーエレメントからなるエレメント列に摺動可能に取着されたスライダーと、前記エレメント列の少なくとも一端部側に配された合成樹脂製の止具とを有し、前記ファスナーエレメントは、前記防水性テープの第1テープ面側に配された第1エレメント半部と第2テープ面側に配された第2エレメント半部とを有し、前記第1及び第2エレメント半部は、前記テープ側縁部に所定の間隔で穿設された第1貫通孔を介して連結一体化された防水性スライドファスナーであって、各防水性テープは、前記止具の形成領域に、前記第1貫通孔と同じ間隔をもって穿設された少なくとも1つの第2貫通孔を有し、前記止具は、前記スライダーを当接させて停止させる本体部と、前記本体部から前記エレメント列側とは反対の方向へテープ長さ方向に沿って延出した延出部とを有し、前記本体部と前記延出部とは、射出成形により互いに成形一体化され、前記本体部及び前記延出部における前記第1テープ面側に配された第1半部と前記第2テープ面側に配された第2半部とが、それぞれ一対の前記防水性テープ間に跨って固着され、且つ、前記第2貫通孔を介して連結一体化されてなり、前記延出部の厚さ寸法は、前記本体部の厚さ寸法よりも小さく設定され、前記本体部及び前記延出部は、前記防水性テープのテープ側縁部を挟んで形成され、第1テープ面側に配される第1半部と、第2テープ面側に配される第2半部とを有し、前記第1半部と前記第2半部とが第2貫通孔を介して連結一体化され、前記延出部は前記防水性テープの端縁にかけて形成されてなることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係る防水性スライドファスナーにおいて、前記第1テープ面側及び前記第2テープ面側における前記延出部の幅寸法は、前記本体部の幅寸法よりも小さく設定されていることが好ましい。
更に、前記延出部の両側縁部における外面は、前記延出部の厚さ寸法がテープ幅方向の外側に向けて漸減するように湾曲した湾曲面に形成されていることが好ましい。
更にまた、前記延出部は、前記防水性テープのテープ端縁に向けて漸次拡幅していることが好ましい。
本発明の防水性スライドファスナーでは、前記止具が、前記エレメント列の両端部に固着されていることが好ましい。
また、前記止具は、前記エレメント列が分離するように前記スライダーを摺動させる方向側の端部に配され、前記本体部は、前記ファスナーエレメントの一部が埋設されて構成されていることが好ましい。この場合、前記止具の前記本体部には、前記本体部の上底部から前記延出部の延出する方向に向けて切り込まれた凹部が形成されていることが好ましい。
更に、前記止具は、前記エレメント列が閉鎖するように前記スライダーを摺動させる方向側の端部に配され、前記本体部は、前記スライダーのエレメント案内路内に挿入されるスライダー挿入部を有し、前記スライダー挿入部は、前記スライダーの上下翼板の内面に密接する突条部を有していることが好ましい。
本発明に係る防水性スライドファスナーでは、防水性テープのテープ側縁部に沿って、第1貫通孔及び第2貫通孔が所定の間隔(取付ピッチ)で形成されている。また、ファスナーエレメントの第1及び第2半部は、第1貫通孔を介して互いに連結されており、止具の本体部及び延出部におけるそれぞれの第1及び第2半部は、第2貫通孔を介して互いに連結されている。
このような本発明の防水性スライドファスナーであれば、その製造工程において、防水性テープのテープ側縁部に第1及び第2貫通孔を所定の間隔をもって連続的に穿設し、その後、ファスナーエレメントと止具とを順番に射出成形することにより製造することが可能である。このため、例えば前述の特許文献1のように、貫通孔の形成工程と、ファスナーエレメント等の射出成形工程とを交互に繰り返して行う必要がないため、製造工程を簡略化することができる。
また、本発明の止具では、本体部と延出部とが射出成形により互いに成形一体化されているとともに、それぞれ一対の防水性テープ間に跨って固着されている。更に、これらの本体部及び延出部は、各防水性テープにおいて、第1テープ面側に配された第1半部と第2テープ面側に配された第2半部とが第2貫通孔を介して連結一体化されて構成されている。
これにより、止具の本体部と延出部とは、本体部及び延出部間に隙間が形成されることなく、左右の防水性テープ間に跨った状態で、各防水性テープの第1及び第2テープ面(テープ表裏面)にしっかりと固着されている。このため、防水性スライドファスナーの止具部分が横引き力を受けても、止具自体や、止具と防水性テープとの境界部に割れや溝が形成されることがない。従って、当該防水性スライドファスナーをウエットスーツなどのファスナー被着製品に取着したときに防水性スライドファスナーが横引き力を受けても、水の浸入を効果的に防止することができ、また、水が浸入するように見えることもない。
また、本発明の止具は、防水性テープの第2貫通孔を介して第1及び第2半部が連結されているとともに、第2貫通孔の周辺部にて第1及び第2テープ面に固着されている。このため、本体部及び延出部の防水性テープに対する固着強度が高く、また、防水性スライドファスナーが横引き力を受けた際に、防水性テープが第2貫通孔から切れたり、裂けたりすることも防止できる。
このような本発明の防水性スライドファスナーにおいて、延出部の厚さ寸法は、本体部の厚さ寸法よりも小さく設定されている。これにより、止具の延出部と防水性テープとの間に形成される段差を小さくすることができるため、防水性スライドファスナーの肌触りを向上させることができる。また、防水性スライドファスナーとファスナー被着製品との接着又は溶着において、防水性スライドファスナーのテープ長さ方向の一端部をテープ幅方向に沿ってファスナー被着製品に接着又は溶着する際に、延出部と防水性テープとの境界部において防水性スライドファスナーとファスナー被着製品との間に隙間が形成され難くすることができ、それにより、当該隙間を介して水が浸入することも防止できる。更に、延出部を薄く形成することにより、止具の成形に必要な樹脂量を少なくできるため、製造コストを抑えられるとともに、止具の柔軟性を高めることができる。
また、本発明の防水性スライドファスナーにおいて、第1テープ面側及び第2テープ面側における延出部の幅寸法は、本体部の幅寸法よりも小さく設定されている。これにより、防水性スライドファスナーとファスナー被着製品との接着又は溶着において、防水性テープをテープ長さ方向に沿ってファスナー被着製品に接着又は溶着する際に、止具の延出部とファスナー被着製品とが互いに干渉することを防止できる。このため、防水性スライドファスナーの接着又は溶着を円滑に行うことができ、また、接着又は溶着された防水性テープとファスナー被着製品との間に隙間が形成されることを防止できる。更に、延出部を細幅に形成することにより、止具の成形に必要な樹脂量を少なくできるため、製造コストを抑えられるとともに、止具の柔軟性を高めることができる。
本発明の防水性スライドファスナーにおいて、延出部の両側縁部における外面は、延出部の厚さ寸法がテープ幅方向の外側に向けて漸減するように湾曲した湾曲面に形成されている。これにより、防水性スライドファスナーのテープ長さ方向の一端部をテープ幅方向に沿ってファスナー被着製品に接着又は溶着する際に、延出部と防水性テープとの境界部において防水性スライドファスナーとファスナー被着製品との間に隙間がより形成され難くなるため、当該隙間を介して水が浸入することをより効果的に防止できる。
また、本発明における止具の延出部は、防水性テープのテープ端縁に向けて漸次拡幅して構成されている。これにより、止具の本体部からの距離が離れるほど、延出部の両側縁部における外面をなだらかに形成することが可能となるため、防水性スライドファスナーをファスナー被着製品に接着又は溶着する際に、防水性スライドファスナーとファスナー被着製品との間に隙間が更に形成され難くなる。
本発明では、上述のような構成を備えた止具が、エレメント列の両端部に固着されている。これにより、エレメント列の両端部にて優れた水密性を安定して確保することができる。
特に、本発明の止具は、エレメント列が分離するようにスライダーを摺動させる方向側の端部(一般に、下端部)に第1止具として配されていることにより、防水性スライドファスナーの一端部側にて優れた水密性を安定して確保することができる。またこの場合、第1止具の本体部が、ファスナーエレメントの一部を埋設した状態で構成されていることにより、エレメント列から連続するようにして第1止具が配されるため、エレメント列と第1止具との間の水密性も安定して確保することができる。
更にこの場合、前記止具の本体部には、本体部の上底部から延出部の延出する方向に向けて切り込まれた凹部が形成されている。例えば、上述のように止具を、ファスナーエレメントの一部が埋設された状態で射出成形する場合、ファスナーエレメントの先端部に形成された嵌入凹部が溶融樹脂を外部に流出させる隙間となって、湯漏れが生じる虞があった。このため、本発明では、止具成形用金型において、キャビティ面側の所定部分に湯漏れ防止用の突出部を突設し、前記隙間が小さくなるように又は形成されないようにした状態で、止具の射出成形が行われる。これにより、所定の形状を有する止具が安定して成形されるとともに、当該止具の本体部には、上述のような切り込まれた形状の凹部が形成される。
また、本発明の止具は、エレメント列が閉鎖するようにスライダーを摺動させる方向側の端部(一般に、上端部)に第2止具として配されていることにより、防水性スライドファスナーの他端部側にて優れた水密性を安定して確保することができる。またこの場合、第2止具の本体部が、スライダーのエレメント案内路内に挿入されるスライダー挿入部を有し、このスライダー挿入部は、スライダーの上下翼板の内面に密接する突条部とを有している。これにより、スライダーを第2止具に当接させた状態で停止させたときに、スライダーと第2止具との間から水が浸入することを防止でき、第2止具側の水密性も安定して確保することができる。
本発明の実施例1に係る防水性スライドファスナーを示す正面図である。 同防水性スライドファスナーの背面図である。 同防水性スライドファスナーの第1止具を示す要部拡大図である。 図3に示したIV−IV線における断面図である。 図3に示したV−V線における断面図である。 同防水性スライドファスナーの第2止具を示す要部拡大図である。 本発明の実施例2に係る防水性スライドファスナーの要部を示す要部拡大図である。 本発明の実施例3に係る防水性スライドファスナーを示す正面図である。 同防水性スライドファスナーの要部拡大図である。 本発明の実施例4に係る防水性スライドファスナーを示す正面図である。 従来の防水性スライドファスナーを示す正面図である。 従来の別の防水性スライドファスナーを示す正面側斜視図である。 同防水性スライドファスナーの背面側斜視図である。 同防水性スライドファスナーの第1止具を成形する前の状態を示す説明図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下で説明する実施例に何ら限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。
以下の実施例では、エレメント列の両端部に止具がそれぞれ配されている防水性スライドファスナーについて説明しているが、本発明は、エレメント列のどちらか一方の端部側にのみ止具が配されている防水性スライドファスナーを含むものである。また、本発明において、ファスナーエレメントは合成樹脂を射出成形することにより形成されていれば良く、ファスナーエレメントの形状や寸法などは任意に変更することが可能である。
図1は、本実施例1に係る防水性スライドファスナーを示す正面図であり、図2は、同防水性スライドファスナーの背面図である。また、図3は、同防水性スライドファスナーの第1止具を示す要部拡大図であり、図6は、同防水性スライドファスナーの第2止具を示す要部拡大図である。
本実施例1に係る防水性スライドファスナー1は、図1に示すように、ウエットスーツなどのファスナー被着製品6の開閉部又は開口部6aに取り付けられている。この防水性スライドファスナー1は、当該防水性スライドファスナー1の閉鎖時に水などの液体が防水性スライドファスナー1を介してファスナー被着製品6の外側から内側に(又は、内側から外側に)漏れないような防水性を備えている。
この場合、防水性スライドファスナー1は、後述する左右の防水性テープ11のテープ表面(第1テープ面)が、ファスナー被着製品6における開閉部周縁の裏面側に、高周波により溶着されること、又は接着剤を用いて接着されることによって、ファスナー被着製品6に取り付けられている。または、防水性スライドファスナー1とファスナー被着製品6とを縫製により縫い付けることも可能である。更に、本発明では、防水性スライドファスナー1をファスナー被着製品6に接着又は溶着した後に、更に、防水性スライドファスナー1とファスナー被着製品6とを縫製により縫い付けることも可能である。
また本実施例1では、防水性スライドファスナー1とファスナー被着製品6との間の水密性を高めるために、図2に示したように、防水性スライドファスナー1及びファスナー被着製品6の裏面側に、防水性テープ11とファスナー被着製品6とに跨るように、防水性の接着テープ7(シームテープとも言う)が上下左右の4箇所に貼り付けられている。この接着テープ7により、縫製によって形成された糸および穴を塞ぐこともある。
このような本実施例1の防水性スライドファスナー1は、防水性テープ11の対向するテープ側縁部に複数の合成樹脂製ファスナーエレメント12が射出成形された左右一対のファスナーストリンガー10と、複数のファスナーエレメント12からなるエレメント列13に沿って摺動可能に配されたスライダー8と、エレメント列13の下端部側に配された第1止具(下止具)20と、エレメント列13の上端部側に配された第2止具(上止具)30とを有している。
本実施例1における各ファスナーストリンガー10の防水性テープ11は、図4及び図5に示すように、帯状に織成又は編成されたファスナーテープ11aのテープ表面(第1テープ面)及びテープ裏面(第2テープ面)に、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系又は塩化ビニル系の熱可塑性エラストマー(例えばポリエステル系熱可塑性エラストマーの1つは、東レ・デュポン株式会社から商品名「ハイトレル」として市販されている)からなる防水層11bが積層されて構成されている。
防水性テープ11の防水層11bが熱可塑性エラストマーにより構成されていることにより、防水性を安定して確保できるとともに、防水性テープ11の柔軟性を高めて防水性テープ11をテープ表裏方向やテープ幅方向に折り曲げることが可能となるため、防水性スライドファスナー1の取扱いが容易となる。また、ファスナーテープ11aの全面が熱可塑性エラストマーで覆われていれば、ファスナー被着製品6への取り付けを高周波溶着によって容易に行うことが可能となる。
なお、本発明では、ファスナーテープの一方のテープ面(例えばテープ表面)のみに防水層を設けて防水性テープを構成することも可能であり、また、熱可塑性エラストマーをシート状に押出成形することによって、エラストマーの防水層のみからなる防水性テープを構成することも可能である。
左右の防水性テープ11は、ファスナー被着製品6がテープ長さ方向に沿って取着されるテープ主体部と、テープ主体部の内側に配されたテープ側縁部(エレメント取付部とも言う)とを有している。防水性テープ11のテープ側縁部には、図3に示すように、ファスナーエレメント12の射出成形において溶融状態にある樹脂材料が通過可能なように十分な大きさを有する第1貫通孔14aと、第1及び第2止具20,30の射出成形において溶融状態にある樹脂材料が通過可能なように十分な大きさを有する第2貫通孔14bとが連続的に穿設されている。この場合、第1貫通孔14aの形成間隔、第2貫通孔14bの形成間隔、及び、第1貫通孔14aと第2貫通孔14bとの間の間隔は、何れも同じ大きさに設定されている。
なお、第1貫通孔14aと第2貫通孔14bとは、ファスナーエレメント12(第1止具20内に埋設されているファスナーエレメント12を含む)が成形される部位に設けられているか、又は第1及び第2止具20,30が成形される部位に設けられているかが異なるだけであり、第1及び第2貫通孔14a,14bの間で孔の形状及び寸法や形成間隔が異なるところはない。従って、ファスナーエレメント12並びに第1及び第2止具20,30が形成される前の段階の防水性テープ11は、第1及び第2貫通孔14a,14bの区別がなく、同じ形状及び寸法を有する複数の貫通孔が一定の間隔で穿設された状態となる。
本実施例1のファスナーエレメント12は、従来の一般的な防水性スライドファスナーに配されているファスナーエレメントと同様の構成を有している。具体的に、本実施例1のファスナーエレメント12は、ポリアセタール、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂を射出成形することにより形成されている。
また、ファスナーエレメント12は、長円形状を呈する噛合頭部12aと、噛合頭部12aから連続して形成され、括れた形状を有する首部12bと、首部12bから連続して形成された胴部12cと、首部12b及び胴部12cから上下方向に延設された平板状の肩部12dと、胴部12cのテープ内方側端部から股部を介して分岐延設された脚部12eとを有している。更に、噛合頭部12aの頂部(先端部)には、噛合相手側のファスナーエレメント12の肩部12dと防水性テープ11のテープ側縁を嵌入するための嵌入凹部が凹設されている。
各ファスナーエレメント12は、図4に示したように、防水性テープ11のテープ側縁部を挟んで、テープ表面側に配される第1エレメント半部(表面側エレメント半部)15と、テープ裏面側に配される第2エレメント半部(裏面側エレメント半部)16とを有している。ファスナーエレメント12の第1及び第2エレメント半部15,16は、防水性テープ11を基準にして互いに対称的な形状を有しており、それぞれ防水性テープ11の防水層11bに固着されているとともに、防水性テープ11に穿設された第1貫通孔14aに形成される連結部17を介して連結一体化されている。
本実施例1のスライダー8は、合成樹脂又は金属により形成されており、従来の一般的な防水性スライドファスナーに用いられるスライダーと同様の構成を有している。具体的に、本実施例1のスライダー8は停止機構を有するものであり、スライダー胴体8aと、スライダー胴体8aに装着される図示しない停止爪体と、スライダー胴体8aに回動可能に保持される図示しない引手とを備えている。
この場合、スライダー胴体8aは、上下翼板と、上下翼板間を連結する案内柱と、上下翼板の左右側縁部に配されたフランジ部と、上翼板の上面側に立設された引手取付柱と有しており、上下翼板間には、略Y字形状のエレメント案内路が形成されている。停止爪体は、同停止爪体の一端部に配された爪部と、爪部をエレメント案内路内へ突出させるための付勢部とを有しており、引手の非操作時に爪部をエレメント案内路内に進入させてファスナーエレメント12に係合させるように構成されている。なお、本発明のスライダー8は、停止爪体を備えてなくても良い。
本実施例1の第1止具20(下止具)は、図3に示したように、エレメント列13の下端部側に、スライダー8の摺動範囲の下端位置を定めるように配されている。この第1止具20は、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系又は塩化ビニル系の熱可塑性エラストマーを射出成形することにより形成されており、スライダー8を当接させて停止させる第1止具本体部21と、第1止具本体部21から下方に延出した第1延出部22とを有している。
また、第1止具20の第1止具本体部21及び第1延出部22は、防水性テープ11のテープ側縁部を挟んで、テープ表面側に配される第1半部(表面側半部)23と、テープ裏面側に配される第2半部(裏面側半部)24とを有している。
これらの第1及び第2半部23,24は、それぞれ左右の防水性テープ11に跨って配されており、また、防水性テープ11を基準にして互いに表裏対称的な形状を有している。更に、第1止具本体部21及び第1延出部22の第1及び第2半部23,24は、それぞれ防水性テープ11の防水層11bに固着されているとともに、防水性テープ11に穿設された第2貫通孔14bに形成される連結部25を介して互いに連結一体化されている。
第1止具本体部21は、ファスナーエレメント12よりもテープ表裏方向の厚さ寸法が大きく、且つ、正面視及び背面視にて台形状を呈するような形態を有している。この場合、第1止具本体部21において、スライダー8が当接する側の上底部21aと、第1延出部22側の下底部21bとが略平行に配されており、下底部21bの長さが上底部21aの長さよりも短く設定されている。ここで、厚さ寸法とは、ファスナーテープの表裏方向における寸法である。
また、上底部21aにおける左右の頂点部、及び上底部21aにおける左右の頂点部は、面取りが施されたような湾曲状に形成されており、また、上底部21aにおける左右の頂点部の曲率が、下底部21bにおける左右の頂点部の曲率よりも大きくなっている(上底部21aの頂点部における曲がり方が、下底部21bの頂点部における曲がり方よりも強くなっている)。
このように上底部21aにおける左右の頂点部の曲率を大きくすることにより、上底部21aの長さ(テープ幅方向の寸法)を大きく確保することができるため、第1止具本体部21の上底部21aにスライダー8を安定して当接させることができる。また、下底部21bにおける左右の頂点部の曲率を小さくすることにより、例えば防水性スライドファスナー1をテープ長さ方向やテープ幅方向に沿って曲げたときに、下底部21bにおける左右の頂点部が受ける応力を分散させ易くして、第1止具本体部21の下底部21b側が防水性テープ11から剥離することを防止できる。
また、第1止具本体部21は、ファスナーエレメント12からなるエレメント列13の一部を、左右のファスナーエレメント12が噛合されている状態で埋設して構成されている。これにより、第1止具本体部21がエレメント列13と連続的に形成されるため、エレメント列13と第1止具20との間における左右の防水性テープ11間の水密性が安定して確保される。
第1止具20における第1延出部22は、第1止具本体部21から防水性テープ11の下端縁にかけて、テープ長さ方向に沿って、一定のテープ幅方向の寸法(幅寸法)を有して形成されている。
この場合、第1延出部22は、第1止具本体部21の下底部21b側に配された左右の湾曲した頂点部(湾曲部)から延設されており、第1延出部22の幅寸法が、第1止具本体部21の左右側辺部21c間の間隔(第1止具本体部21の幅寸法)よりも小さく設定されている。
これにより、ウエットスーツ等のファスナー被着製品6に防水性スライドファスナー1を取着する場合において、例えばファスナー被着製品6のテープ長さ方向に沿った内周縁の位置を、第1止具本体部21よりも外側で、スライダー8の摺動に影響を与えない位置に設定すれば、ファスナー被着製品6と第1止具20の第1延出部22とが互いに干渉することを防止でき、防水性スライドファスナー1の取り付けを安定して行うことができる。
また、第1延出部22の第1及び第2半部23,24におけるテープ表裏方向の寸法(厚さ寸法)は、第1止具本体部21の第1及び第2半部23,24における厚さ寸法よりも小さく設定されている。更に、第1延出部22の第1及び第2半部23,24における厚さ寸法は、第1延出部22の後述する左右の湾曲状の側縁部を除いて、一定の大きさに設定されている。
第1延出部22が上述のような厚さ寸法を有していることにより、第1延出部22の柔軟性が高められるとともに、第1延出部22と防水性テープ11との間に形成される段差を小さくできるため、防水性スライドファスナー1の肌触りを向上させることができる。その上、第1延出部22と防水性テープ11との間の段差が小さくなることにより、防水性スライドファスナー1の下端部をファスナー被着製品6に取着する際に、ファスナー被着製品6を防水性テープ11及び第1延出部22の表面に容易に沿わせることができる。このため、防水性スライドファスナー1とファスナー被着製品6との間に隙間が形成され難くなり、当該隙間を介して水が浸入することを防止できる。
更に、第1延出部22の第1及び第2半部23,24における左右の側縁部(テープ幅方向における側縁部)は、図5に示すように、第1延出部22の厚さ寸法がテープ幅方向の外側(左右の防水性テープ11が密接する箇所を中心として、その中心から外側)に向けて漸減するように、当該両側縁部の外面(表面及び裏面)が湾曲して湾曲面が形成されている。これにより、第1延出部22の肌触りが更に良くなるとともに、防水性スライドファスナー1の下端部をファスナー被着製品6に取着する際に、防水性スライドファスナー1とファスナー被着製品6との間に、隙間がより形成され難くなる。なお、湾曲面は外側に向けて漸減する形態であれば、その形状は限定されない。
本実施例1の第2止具30(上止具)は、図6に示したように、エレメント列13の上端部側に、スライダー8の摺動範囲の上端位置を定めるように配されており、第1止具20と同じ材料を射出成形することにより形成されている。この第2止具30は、スライダー8を当接させて停止させる第2止具本体部31と、第2止具本体部31から上方に延出した第2延出部32とを有している。
また、第2止具30の第2止具本体部31及び第2延出部32は、テープ表面側に配される第1半部(表面側半部)と、テープ裏面側に配される第2半部(裏面側半部)とを有しており、これらの第1及び第2半部は、それぞれ左右の防水性テープ11に跨って配されており、且つ、防水性テープ11を基準にして互いに表裏対称的な形状を有している。更に、第2止具本体部31及び第2延出部32の第1及び第2半部は、それぞれ防水性テープ11の防水層11bに固着されているとともに、防水性テープ11に穿設された第2貫通孔14bに形成される連結部を介して互いに連結一体化されている。
第2止具本体部31は、当該第2止具本体部31の上端部に配され、スライダー8の上下翼板を当接させるスライダー当接部31aと、スライダー当接部31aから下方に延設され、スライダー8のエレメント案内路に挿入されるスライダー挿入部31bとを有し、スライダー挿入部31bは、その内周縁部にテープ表裏方向に突設された突条部31cを有している。
スライダー当接部31aは、左右の防水性テープ11に跨って配されており、また、ファスナーエレメント12よりも大きな厚さ寸法を有するとともに、スライダー8における上下翼板の肩口側外縁に沿うように、正面視にて湾曲した形態を有している。
スライダー挿入部31bは、スライダー8のエレメント案内路に挿入可能なように、スライダー当接部31aよりもテープ表裏方向の厚さ寸法を小さくして形成され、正面視にて略C字状の形態を有している。スライダー挿入部31bの内周側には、スライダー8をスライダー当接部31aに当接させたときにスライダー8の案内柱を収容可能な収容部31dが形成されている。
また、このスライダー挿入部31bは、スライダー8がスライダー当接部31aに当接したときに、スライダー挿入部31bにおける外周側側面の少なくとも一部をスライダー8のフランジ部に接触させるとともに、スライダー挿入部31bにおける左右のエレメント列13側の先端部31eを互いに密接させる形態を有している。
第2止具本体部31の突条部31cは、スライダー挿入部31bの内周縁に沿って配されているとともに、スライダー8がスライダー当接部31aに当接したときに、同スライダー8の上下翼板の内面に密接する厚さ寸法を有している。
従って、上述のような構成を有する第2止具本体部31は、エレメント列13の噛合方向に摺動させたスライダー8をスライダー当接部31aに当接させて停止させたときに、突条部31cをスライダー8の案内柱を囲むようにしてスライダー8の上下翼板の内面に密接させると同時に、スライダー挿入部31bの左右先端部31e同士を密接させることにより、スライダー8との間で水密性を確保している。なお、本発明では、スライダー挿入部31bが突条部31cを備えないように構成することもできる。この場合には、スライダー挿入部31bを、当該スライダー挿入部31bの表裏面がスライダー8の上下翼板に密接するように構成することができる。
第2止具30における第2延出部32は、第2止具本体部31から防水性テープ11の上端縁にかけて、テープ長さ方向に沿って、一定の幅寸法を有して形成されている。この場合、第2延出部32の幅寸法は、第2止具本体部31のスライダー当接部31aの幅寸法よりも小さく設定されている。これにより、ファスナー被着製品6に防水性スライドファスナー1を取着する場合に、ファスナー被着製品6と第2延出部32とが互いに干渉することを防ぎ、防水性スライドファスナー1の取り付けを安定して行うことができる。
また、第2延出部32の第1半部及び第2半部における厚さ寸法は、スライダー当接部31aの第1半部及び第2半部における厚さ寸法よりも小さく、且つ、後述する左右の湾曲状の側縁部を除いて、一定の大きさに設定されている。これにより、第2延出部32の柔軟性が高められるとともに、第2延出部32と防水性テープ11との間に形成される段差を小さくできる。
この第2延出部32の第1半部及び第2半部における左右の側縁部は、第1止具20の第1延出部22と同様に、第2延出部32の厚さ寸法がテープ幅方向の外側に向けて漸減するように、当該側縁部の外面(表面及び裏面)が湾曲して形成されている。
次に、本実施例1の防水性ファスナーを製造する方法について説明する。
先ず、防水性テープ11を準備する。具体的には、ファスナーテープ11aを織成又は編成し、得られたファスナーテープ11aのテープ表裏両面に、熱可塑性エラストマーからなるフィルムを重ね合わせた状態で、当該ファスナーテープ11a及びフィルムを、加熱された一対のローラ間に供給し、テープ表裏面に重ねたフィルムをファスナーテープ11aに溶着させる。これにより、テープ表面及びテープ裏面に防水層11bを備えた防水性テープ11が得られる。
続いて、得られた防水性テープ11のテープ側縁部に、所定の寸法を有する複数の円形状の孔をテープ長さ方向に沿って所定の間隔で穿設する。このとき形成した円形孔が、ファスナーエレメント12の形成部位に配される第1貫通孔14aや、第1及び第2止具20,30の形成部位に配される第2貫通孔14bとなる。更に、防水性テープ11における第2止具30が形成される部位には、円形孔が形成された防水性テープ11を一部切除して切欠き部を形成し、第2止具30の収容部31dが形成できるようにする。
そして、得られた防水性テープ11を2つ一組で組み合わせ、当該防水性テープ11のテープ側縁部に、熱可塑性樹脂材料を射出成形することにより複数のファスナーエレメント12を形成する。このとき、ファスナーエレメント12は、防水性テープ11のテープ側縁部に穿設された円形孔(第1貫通孔14a)の位置に合わせて固着される。これにより、エレメント列13を有する左右一対のファスナーストリンガー10が構成される。
次に、左右一対のファスナーストリンガー10のエレメント列13にスライダー8を取り付け、その後、当該ファスナーストリンガー10の上端部及び下端部に、熱可塑性エラストマーを射出成形することにより第1止具20及び第2止具30をそれぞれ形成する。このとき、第1止具20及び第2止具30は、ファスナーエレメント12が形成されていない円形孔(第2貫通孔14b)を覆うように形成される。また、第1止具20は、エレメント列13の下端部を埋設するようにして形成される。
このようであるから、第1止具20及び第2止具30の第1延出部22及び第2延出部32は、防水性テープ11の上端及び下端まで形成される。そして、その第1止具20及び第2止具30を備える箇所の防水性テープ11には、第1止具20及び第2止具30の連結部25が内部に挿通された円形孔(第2貫通孔14b)を有する。
以上のような工程を行うことにより、図1及び図2に示したような本実施例1の防水性スライドファスナー1が製造される。なお、本発明では、第1止具20と第2止具30の成形工程を別々に行うことも可能である。また、例えば長尺のファスナーチェーンを作製し、当該長尺のファスナーチェーンを切断して複数の防水性スライドファスナー1を製造する場合において、互いに隣接する防水性スライドファスナー1に配される第1止具20と第2止具30とを同時に成形するとき、例えば、第1止具20の第1延出部22と第2止具30の第2延出部32を一体に成形し、その後、第1止具本体部21と第2止具本体部31との間で、テープ幅方向に切断することで、各止具20,30および各延出部22,32を成形することもできる。更に、左右のエレメント列13にスライダー8を取り付ける時期及び手段も特に限定されるものではない。
このような防水性スライドファスナー1の製造工程によれば、第1及び第2貫通孔14a,14bの形成を、一回の単純なテープの打ち抜き加工によって連続的に行うことができる。このため、防水性スライドファスナー1の製造工程を、例えば前記特許文献1のようなシート部材をファスナーテープ11aに貼着する防水性スライドファスナー1の製造工程に比べて簡略化でき、防水性スライドファスナー1の生産性を向上させることができる。
また、本実施例1の防水性スライドファスナー1では、第1止具20及び第2止具30が左右の防水性テープ11間に跨っているとともに、各止具の第1半部23と第2半部24とが、防水性テープ11の第2貫通孔14bを介して連結された状態でそれぞれの防水性テープ11にしっかりと固着されている。
従って、第1止具20及び第2止具30の形成領域において、左右の防水性テープ11間を介して水がテープ表面側からテープ裏面側に(又は、テープ裏面側からテープ表面側に)浸入することを確実に防止できる。更に、防水性テープ11に穿設した第2貫通孔14bから水が浸入することもない。
また、防水性スライドファスナー1が、テープ幅方向に離間するように引っ張る横引き力を受けても、第1止具20及び第2止具30と左右の防水性テープ11との間の境界部に溝や割れが生じることもないため、水の浸入を安定して防止でき、また、外観上も水が浸入するように見えることもない。
更に、本実施例1における第1止具20及び第2止具30は、第2貫通孔14bの周辺部にて防水性テープ11のテープ表裏面に固着されているため防水性テープ11に対する固着強度が高く、また、防水性スライドファスナー1が横引き力を受けた際に、防水性テープ11に第2貫通孔14bからテープ切れが生じることも抑止できる。
なお、本実施例1では、第1止具20の形成領域と、第2止具30の形成領域の両方に第2貫通孔14bが形成されているが、第1及び第2止具20,30の形成領域のうちの一方の領域のみに、第2貫通孔14bが形成されていても良い。
図7は、本実施例2に係る防水性スライドファスナーの要部を示す要部拡大図である。
なお、本実施例2及び後述する実施例3及び4においては、第1止具の形態が前述の実施例1とは異なるものであり、第1止具の形態以外の防水性スライドファスナーの構成に関しては前述の実施例1と同様とする。
本実施例2の防水性スライドファスナー2における第1止具40は、第1止具本体部41と、第1止具本体部41から下方に延出した第1延出部42とを左右の防水性テープ11に跨るように有している。また、第1止具本体部41及び第1延出部42は、テープ表面側に配される第1半部と、テープ裏面側に配される第2半部とをそれぞれ有しており、これらの第1半部と第2半部とは、それぞれ防水性テープ11の防水層11bに固着されているとともに、防水性テープ11に穿設された第2貫通孔14bに形成される連結部を介して互いに連結一体化されている。
更に、第1止具本体部41及び第1延出部42の表面と裏面には、複数の円形状の凹部46が設けられている。この場合、第1止具本体部41に配された各凹部46は、当該第1止具本体部41に埋設されたファスナーエレメント12のエレメント表面又はエレメント裏面の位置の深さまで形成されている。また、第1延出部42に配された各凹部46は、防水性テープ11のテープ表面又はテープ裏面の位置の深さまで形成されている。
このような凹部46は、第1止具40の射出成形を行う際に、その成形用金型のキャビティ空間内で、第1止具本体部41内に埋設されるファスナーエレメント12と防水性テープ11とをピンで押さえることによって形成されたピン押さえの跡である。
このように第1止具40の射出成形時に、ファスナーエレメント12と防水性テープ11とをピンで押さえることにより、ファスナーエレメント12及び防水性テープ11の位置を安定させた状態で第1止具40を成形することができる。従って、第1止具40の射出成形時に、ファスナーエレメント12の位置がずれたり、防水性テープ11がばたついたりすることなく、防水性テープ11及びファスナーエレメント12に対して第1止具40を所定の位置にしっかりと成形できるため、例えば第1止具40の表面及び裏面にファスナーエレメント12の一部や防水性テープ11の一部が表出することを防止するとともに、防水性テープ11に対する第1止具40の固着強度を安定して確保できる。
なお、本実施例2の防水性スライドファスナー2は、第1止具40に凹部46が設けられていることを除いては、前述の実施例1に係る防水性スライドファスナー1と同様に構成されているため、実施例1に係る防水性スライドファスナー1と同様の効果を得ることができる。
図8は、本実施例3に係る防水性スライドファスナーの一部を示す正面図であり、図9は、同防水性スライドファスナーの要部拡大図である。
本実施例3の防水性スライドファスナー3における第1止具50は、第1止具本体部51と、第1止具本体部51から下方に延出した第1延出部52とを左右の防水性テープ11に跨るように有している。この場合、第1止具本体部51の第1及び第2半部における上底部51aから第1延出部52の延出する方向(下方)に向けて切り込まれた凹部56が形成されている。この第1止具本体部51の凹部56は、第1止具50の射出成形時に、湯漏れが生じることを防ぐために金型のキャビティ面側に突設された突出部により形成された跡である。
具体的に説明すると、ファスナーエレメント12の噛合頭部12aの頂部には、前述のように嵌入凹部が凹設されている。このため、例えば前述の実施例1に係る第1止具20を射出成形する場合、その射出成形工程において成形用金型をテープ表裏方向から型締めしたときに、第1止具20に埋設される部分と外部に表出する部分とを有するファスナーエレメント12の嵌入凹部が溶融樹脂を流出させる(漏らす)隙間となってしまい、溶融樹脂を金型のキャビティ内に射出したときに当該隙間から湯漏れが生じるという問題があった。
このような問題を解決するために、本実施例3では、第1止具50を成形するための金型におけるキャビティ面側の所定部分に湯漏れ防止用の突出部を突設し、ファスナーエレメント12の嵌入凹部によって湯漏れを生じさせる隙間が小さくなるように(又は形成されないように)している。この湯漏れ防止用の突出部は、図9に表すように、ファスナーエレメント12の肩部12dの表面に当接するようにすることが好ましい。このように第1止具50の射出成形時における湯漏れを抑えることにより、所定の形状を有する第1止具50が安定して成形されるため、防水性スライドファスナー3は、見栄えが良く、外観品質に優れている。
図10は、本実施例4に係る防水性スライドファスナーの一部を示す正面図である。
本実施例4の防水性スライドファスナー4における第1止具60は、第1止具本体部61と、第1止具本体部61から下方に延出した第1延出部62とを左右の防水性テープ11に跨るように有している。この場合、本実施例4の第1止具本体部61は、前述の実施例1に係る第1止具本体部21と同様に構成されている。
本実施例4の第1延出部62は、第1止具本体部61から防水性テープ11の下端縁に向けて、テープ長さ方向に沿って形成されている。この第1延出部62のテープ表面側に配される第1半部とテープ裏面側に配される第2半部とは、それぞれ防水性テープ11の防水層11bに固着されているとともに、防水性テープ11に穿設された第2貫通孔14bに形成される連結部を介して互いに連結一体化されている。
また、第1延出部62の第1半部及び第2半部における左右の側縁部は、第1延出部62の厚さ寸法がテープ幅方向の外側に向けて漸減するように、当該側縁部の外面が湾曲して形成されている。更に、第1延出部62の幅寸法は、防水性テープ11の下端縁に向けて漸増するように設定されており、特に、外面が湾曲している左右の側縁部の幅寸法が下方に向けて漸増するように設定されている。この場合、第1延出部62にて最も広幅な下端縁部の幅寸法W1は、第1止具本体部61の最も広幅な部分(上底部寄りの部分)の幅寸法W2よりも小さく設定されている。
本実施例4の第1延出部62は、上述のように第1延出部62の幅寸法を下方に向けて漸増させて構成されていることにより、第1止具本体部61から離間するほど、延出部の両側縁部における外面をなだらかになる(すなわち、傾斜が緩やかになる)。このため、本実施例4の防水性スライドファスナー4をファスナー被着製品6に接着又は溶着する際に、防水性スライドファスナー4とファスナー被着製品6との間に隙間がより形成され難くなり、当該隙間から水が浸入することをより安定して防止できる。
1,2,3,4 防水性スライドファスナー
6 ファスナー被着製品
6a 開口部
7 接着テープ
8 スライダー
8a スライダー胴体
10 ファスナーストリンガー
11 防水性テープ
11a ファスナーテープ
11b 防水層
12 ファスナーエレメント
12a 噛合頭部
12b 首部
12c 胴部
12d 肩部
12e 脚部
13 エレメント列
14a 第1貫通孔
14b 第2貫通孔
15 第1エレメント半部(表面側エレメント半部)
16 第2エレメント半部(裏面側エレメント半部)
17 連結部
20 第1止具(下止具)
21 第1止具本体部
21a 上底部
21b 下底部
21c 側辺部
22 第1延出部
23 第1半部(表面側半部)
24 第2半部(裏面側半部)
25 連結部
30 第2止具(上止具)
31 第2止具本体部
31a スライダー当接部
31b スライダー挿入部
31c 突条部
31d 収容部
31e 先端部
32 第2延出部
40 第1止具
41 第1止具本体部
42 第1延出部
46 凹部
50 第1止具
51 第1止具本体部
51a 上底部
52 第1延出部
56 凹部
60 第1止具
61 第1止具本体部
62 第1延出部
W1,W2 幅寸法

Claims (8)

  1. 少なくとも一方のテープ面に防水層(11b) を備えた一対の防水性テープ(11)の対向するテープ側縁部に複数の合成樹脂製ファスナーエレメント(12)が射出成形された一対のファスナーストリンガー(10)と、複数の前記ファスナーエレメント(12)からなるエレメント列(13)に摺動可能に取着されたスライダー(8) と、前記エレメント列(13)の少なくとも一端部側に配された合成樹脂製の止具(20,30,40,50,60)とを有し、前記ファスナーエレメント(12)は、前記防水性テープ(11)の第1テープ面側に配された第1エレメント半部(15)と第2テープ面側に配された第2エレメント半部(16)とを有し、前記第1及び第2エレメント半部(15,16) は、前記テープ側縁部に所定の間隔で穿設された第1貫通孔(14a) を介して連結一体化された防水性スライドファスナー(1,2,3,4) であって、
    各防水性テープ(11)は、前記止具(20,30,40,50,60)の形成領域に、前記第1貫通孔(14a) と同じ間隔をもって穿設された少なくとも1つの第2貫通孔(14b) を有し、
    前記止具(20,30,40,50,60)は、前記スライダー(8) を当接させて停止させる本体部(21,31,41,51,61)と、前記本体部(21,31,41,51,61)から前記エレメント列(13)側とは反対の方向へテープ長さ方向に沿って延出した延出部(22,32,42,52,62)とを有し、
    前記本体部(21,31,41,51,61)と前記延出部(22,32,42,52,62)とは、射出成形により互いに成形一体化され、
    前記本体部(21,31,41,51,61)及び前記延出部(22,32,42,52,62)における前記第1テープ面側に配された第1半部(23)と前記第2テープ面側に配された第2半部(24)とが、それぞれ一対の前記防水性テープ(11)間に跨って固着され、且つ、前記第2貫通孔(14b) を介して連結一体化されてなり、
    前記延出部(22,32,42,52,62)の厚さ寸法は、前記本体部(21,31,41,51,61)の厚さ寸法よりも小さく設定され、
    前記本体部(21,31,41,51,61)及び前記延出部(22,32,42,52,62)は、前記防水性テープ(11)のテープ側縁部を挟んで形成され、第1テープ面側に配される第1半部(23)と、第2テープ面側に配される第2半部(24)とを有し、前記第1半部(23)と前記第2半部(24)とが第2貫通孔(14b) を介して連結一体化され、
    前記延出部(22,32,42,52,62)は前記防水性テープ(11)の端縁にかけて形成されてなる、ことを特徴とする防水性スライドファスナー。
  2. 前記第1テープ面側及び前記第2テープ面側における前記延出部(22,32,42,52,62)の幅寸法は、前記本体部(21,31,41,51,61)の幅寸法よりも小さく設定されてなる請求項1記載の防水性スライドファスナー。
  3. 前記延出部(22,32,42,52,62)の両側縁部における外面は、前記延出部(22,32,42,52,62)の厚さ寸法がテープ幅方向の外側に向けて漸減するように湾曲した湾曲面に形成されてなる請求項1又は2に記載の防水性スライドファスナー。
  4. 前記延出部(22,32,42,52,62)は、前記防水性テープ(11)のテープ端縁に向けて漸次拡幅してなる請求項1〜3のいずれかに記載の防水性スライドファスナー。
  5. 前記止具(20,30,40,50,60)は、前記エレメント列(13)の両端部に固着されてなる請求項1〜4のいずれかに記載の防水性スライドファスナー。
  6. 前記止具(20,40,50,60) は、前記エレメント列(13)が分離するように前記スライダー(8) を摺動させる方向側の端部に配され、
    前記本体部(21,41,51,61) は、前記ファスナーエレメント(12)の一部が埋設されて構成されてなる、
    請求項1〜5のいずれかに記載の防水性スライドファスナー。
  7. 前記止具(50)の前記本体部(51)には、前記本体部(51)の上底部(51a) から前記延出部(52)の延出する方向に向けて切り込まれた凹部(56)が形成されてなる請求項6に記載の防水性スライドファスナー。
  8. 前記止具(30)は、前記エレメント列(13)が閉鎖するように前記スライダー(8) を摺動させる方向側の端部に配され、
    前記本体部(31)は、前記スライダー(8) のエレメント案内路内に挿入されるスライダー挿入部(31b) を有し、前記スライダー挿入部(31b) は、前記スライダー(8) の上下翼板の内面に密接する突条部(31c) を有してなる、
    請求項1〜7のいずれかに記載の防水性スライドファスナー。
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