JP5840519B2 - バンパー取付構造 - Google Patents

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本発明はバンパー取付構造に係り、特に、バンパリインフォースからクラッシュボックスに圧縮荷重が適切に伝達されるとともに、クラッシュボックスが一端部を含めて適切に座屈させられて所期の衝撃吸収性能が適切に得られるようにする技術に関するものである。
(a) 車両の車幅方向に配設されるバンパリインフォースと、(b) 車両の前後方向に配設される筒形状のクラッシュボックスと、(c) そのクラッシュボックスに前記バンパリインフォースを取り付けるためにそのクラッシュボックスの軸方向の一端部に設けられる取付部材と、を有し、(d) 前記バンパリインフォースから前記クラッシュボックスに圧縮荷重が加えられた場合に、そのクラッシュボックスが軸方向に座屈させられて衝撃を吸収するバンパー取付構造が知られている。特許文献1に記載の構造はその一例で、クラッシュボックスの一端部には、両端部がそれぞれ略90°曲げられた蓋体が溶接等により一体的に固設され、その蓋体にボルトおよびナットを介してバンパリインフォースが取り付けられるようになっている。特許文献1にはまた、クラッシュボックスの一端部の側壁に溶接等によりバンパリインフォースを直接固定する技術についても提案されている。
特開2006−176093号公報
しかしながら、蓋体を介して荷重を伝達する前者においては、蓋体の両端の曲げ部で軸方向以外の荷重が発生し易く、クラッシュボックスに荷重が適切に伝達されない可能性がある。また、蓋体とクラッシュボックスとが重ね合わされた接合部分や、後者においてバンパリインフォースとクラッシュボックスとが重ね合わされた部分では、クラッシュボックスが適切に座屈できなくて所期の衝撃吸収性能が得られなかったり、十分な圧縮ストローク(軸方向寸法)を確保できなくなったりする恐れがある。
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、バンパリインフォースからクラッシュボックスに圧縮荷重が適切に伝達されるとともに、クラッシュボックスが一端部を含めて適切に座屈させられて所期の衝撃吸収性能が適切に得られるようにすることにある。
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) 車両の車幅方向に配設されるバンパリインフォースと、(b) 車両の前後方向に配設される筒形状のクラッシュボックスと、(c) そのクラッシュボックスに前記バンパリインフォースを取り付けるためにそのクラッシュボックスの軸方向の一端部に設けられる取付部材と、を有し、(d) 前記バンパリインフォースから前記クラッシュボックスに圧縮荷重が加えられた場合に、そのクラッシュボックスが軸方向に座屈させられて衝撃を吸収するバンパー取付構造において、(e) 前記取付部材は合成樹脂材料にて構成されており、(f) 前記クラッシュボックスは、前記一端部が前記取付部材に埋設されるようにその取付部材と一体的に構成されているとともに、(g) そのクラッシュボックスの前記一端部側の端縁の少なくとも一部は、前記取付部材の前記バンパリインフォース側の面に露出させられ、そのバンパリインフォースがその取付部材に取り付けられた取付状態においてそのバンパリインフォースに突き当てられることを特徴とする。
第2発明は、第1発明のバンパー取付構造において、(a) 前記クラッシュボックスの前記一端部には、前記筒形状の内外に貫通し、或いは内側または外側へ屈曲変形させられた座屈促進部が設けられており、(b) 前記クラッシュボックスの前記一端部は前記座屈促進部と共に前記取付部材に埋設されていることを特徴とする。
第3発明は、第2発明のバンパー取付構造において、前記クラッシュボックスは断面多角形の角筒形状を成しているとともに、前記一端部側の端縁であってその多角形の辺の中間部分には前記座屈促進部として切欠が設けられており、その端縁のうちその切欠以外の部分が前記取付部材の前記バンパリインフォース側の面に露出させられてそのバンパリインフォースに突き当てられることを特徴とする。
第4発明は、第1発明〜第3発明の何れかのバンパー取付構造において、(a) 前記バンパリインフォースの前記取付部材に対応する部位には、複数の貫通穴が設けられており、(b) この貫通穴よりも大径の抜止め頭部が、前記貫通穴を介して前記取付部材と一体に構成された状態で前記バンパリインフォースが前記取付部材に取り付けられていることを特徴とする。
このようなバンパー取付構造においては、取付部材が合成樹脂材料にて構成されており、クラッシュボックスの一端部に一体的に設けられているとともに、そのクラッシュボックスの一端部側の端縁の少なくとも一部はバンパリインフォース側の面に露出させられ、バンパリインフォースが取付部材に取り付けられた取付状態においてそのバンパリインフォースに突き当てられるため、バンパリインフォースからクラッシュボックスに圧縮荷重が適切に伝達される。また、合成樹脂材料の取付部材を介してクラッシュボックスの一端部にバンパリインフォースが取り付けられるため、クラッシュボックスは、その取付部材に埋設された一端部を含めて適切に座屈させられ、所期の衝撃吸収性能が適切に得られるとともに十分な圧縮ストローク(軸方向寸法)を確保できる。
第2発明では、クラッシュボックスの一端部に座屈促進部が設けられ、その座屈促進部を含めて取付部材に埋設されているため、クラッシュボックスの一端部に取付部材が強固に固設されて、その取付部材を介してバンパリインフォースが適切に取り付けられるとともに、クラッシュボックスが一端部を含めて一層適切に座屈させられるようになる。
第3発明は、クラッシュボックスが断面多角形の角筒形状を成している場合で、一端部側の端縁であって多角形の辺の中間部分に座屈促進部として切欠が設けられているとともに、その端縁のうち切欠以外の部分(多角形断面の角部を含む)がバンパリインフォース側の面に露出させられてバンパリインフォースに突き当てられるため、衝突初期に生じる過大な荷重を適切に抑制しつつ角筒形状の稜線部分で荷重を受け止めて衝撃を適切に吸収できる。特に、切欠が設けられた部分は合成樹脂を介して荷重が伝達され、それ以外の部分は端縁から直接荷重が伝達されるため、荷重の伝達特性が相違し、切欠の形状や幅、深さを変更することにより、座屈による衝撃吸収特性を容易に調整できる。
第4発明では、取付部材に設けられた複数の突起がそれぞれバンパリインフォースの貫通穴内を貫通させられ、その貫通穴から突き出す部分が加熱により溶融かしめ加工されることにより抜止め頭部が形成されて、バンパリインフォースが取付部材に離脱不能に一体的に取り付けられるため、取付作業を容易に行うことができる。また、その抜止め頭部を加熱して除去すれば、バンパリインフォースを車体から容易に取り外すことが可能で、車両廃棄時の解体作業等を容易且つ迅速に行うことができる。
本発明が車両のフロント側のバンパー取付構造に適用された一例を示す概略平面図である。 図1の左側のバンパー取付構造を拡大して示す斜視図である。 図2における III−III 断面図である。 図2におけるIV−IV断面図である。 図2におけるV−V断面図である。 図2のバンパー取付構造に用いられているクラッシュボックスの斜視図である。 図2のバンパー取付構造において、バンパリインフォースをクラッシュボックスの取付部材に取り付ける際の手順を説明する工程図である。 座屈促進部として機能する切欠の有無、および突当なしの場合について、圧縮ストロークに対する軸圧縮荷重の変化特性を調べた結果を比較して示す図である。
本発明のバンパー取付構造は、車両前側に取り付けられるバンパリインフォースの取付構造にも車両後側に取り付けられるバンパリインフォースの取付構造にも適用され得るが、何れか一方のみに適用するだけでも差し支えない。また、一般にバンパリインフォースは左右一対のバンパー取付構造を介して車体に取り付けられ、その両方に本発明を適用することが望ましいが、何れか一方に適用するだけでも差し支えない。
バンパリインフォースの長手方向の形状、すなわち車両の上方から見た平面視の形状は、例えば前側のバンパリインフォースについては中央部が前方へ突き出すように滑らかに湾曲した形状とすることが望ましいが、略直線状であっても良いし、両端部のみ後方へ傾斜させたり湾曲させたりするなど、種々の態様が可能である。このバンパリインフォースは、その内側面にクラッシュボックスの一端部側の端縁が突き当てられるように、偏平なハット断面形状やコの字断面形状(角張った浅いU字断面形状)のものが好適に用いられる。
クラッシュボックスは、筒形状の軸方向が車両の前後方向となる姿勢で配設されるが、必ずしも厳密に前後方向である必要はなく、バンパリインフォースの形状等により左右或いは上下方向へ傾斜する姿勢で配設することもできる。クラッシュボックスは、例えば断面多角形の角筒形状とされるが、必要に応じてそれ等の側壁に内側へ凹む凹溝を軸方向と平行に設けたり、多角形の角部に円弧等の湾曲した側壁を設けたりすることもできるなど、種々の態様が可能である。
このような筒形状のクラッシュボックスは、例えば軸方向と略平行に2分割した断面が略コの字形状(角張った浅いU字形状)或いはM字形状等の一対の半割体を薄板材にてプレス加工等により形成し、該一対の半割体の開口側の両側端縁部をそれぞれ重ね合わせた状態で一体的に接合することによって筒形状とすることができる。接合手段としては、スポット溶接が適当であるが、アーク溶接等の他の溶接手段を採用することもできるし、リベット等の接合部材を用いて接合することも可能である。1枚の薄板材を所定の断面多角形状となるように曲げ加工して、その両側端縁部を互いに重ね合わせて一体的に接合しても良いし、アルミ等の押出成形品やCFRP(炭素繊維強化プラスチック)等の一体成形品を用いることもできる。
取付部材の合成樹脂材料としては、ポリアミド(PA)やアクリルニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)、ポリプロピレン(PP)、フェノール樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の樹脂、或いはそれ等の樹脂にガラス繊維等を加えた繊維強化複合材料などが好適に用いられ、クラッシュボックスの一端部にインサート成形され、クラッシュボックスと一体的に構成される。クラッシュボックスの他端部、すなわちサイドメンバ等の車体側部材に取り付けられる側の端部にも、必要に応じて合成樹脂製或いは金属製等の取付部材が設けられるが、クラッシュボックスの端部を略直角に曲げてフランジを設け、そのフランジを介して車体側部材に固定することもできるなど、種々の態様が可能である。
上記取付部材は、クラッシュボックスの内側および外側に跨がって、例えば一定の厚さ寸法(クラッシュボックスの軸方向の寸法)で設けられるが、必ずしも内側の全域に中実に設けられる必要はなく、軽量化のために貫通穴や凹所等が設けられても良いし、補強リブ等が設けられても良い。また、バンパリインフォース側の面に凹所または凸部を設ける一方、バンパリインフォースに取付部材側へ凹んだ凹変形部または逆の凸変形部を設けて、それ等の凹所と凹変形部、或いは凸部と凸変形部とを嵌め合わせて位置決めされるようにするなど、種々の態様が可能である。
クラッシュボックスの一端部側の端縁の少なくとも一部は、バンパリインフォース側の面に露出させられてバンパリインフォースに突き当てられ、一端部側の端縁の全周に亘ってバンパリインフォースに突き当てられるようになっていても良い。一端部側の端縁は、例えばバンパリインフォース側の面と略面一とされるが、取付部材が凹凸を有し、バンパリインフォースが取付部材に密着して取り付けられた状態で、クラッシュボックスの一端部側の端縁が露出している部分がバンパリインフォースとの間に隙間がある場合には、そのバンパリインフォースに突き当てられるようにバンパリインフォース側の面から突き出させれば良い。
クラッシュボックスの一端部には必要に応じて座屈促進部が設けられるが、この座屈促進部は座屈を促進させる脆弱部で、一端部側の端縁に設けられた切欠や端縁の近傍に設けられた貫通穴、或いは軸方向と直角な方向に設けられたビード(凹凸状の屈曲変形部)などである。切欠は、コの字状(角張った浅いU字状)やV字状、C字状など種々の形状が可能で、貫通穴も丸穴、角穴、長穴など種々の形状が可能である。座屈促進部として切欠、貫通穴、およびビードの複数種類を設けることもできる。クラッシュボックスの軸方向の全域に所定の間隔で貫通穴やビード等の座屈促進部を設けることも可能である。
バンパリインフォースは、例えば第4発明のように取付部材に設けられた突起がバンパリインフォースに設けられた貫通穴内を貫通させられるとともに、その貫通穴から突き出す部分が加熱されてかしめられることにより抜止め頭部が形成され、取付部材に離脱不能に一体的に取り付けられるが、ボルトおよびナットを用いて固定することもできる。その場合、ボルトおよびナットの何れか一方を、合成樹脂製の取付部材にインサート成形で一体的に取り付けておくことが望ましい。上記突起やボルト等の固定手段は、筒形状のクラッシュボックスの内側部分に設けられても良いが、クラッシュボックスの外側部分に取付部材が十分な寸法を有する場合は、その外側部分に固定手段を設けて固定することもできる。内側および外側の両方で固定することもできる。第4発明のように突起を加熱してかしめる場合、取付部材の合成樹脂材料としては熱可塑性樹脂が好適に用いられる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が車両のフロント側のバンパー取付構造に適用された一例を説明する図で、フロント側のバンパリインフォース10の近傍を車両の上方から見た概略平面図である。左右のサイドメンバー12L、12Rの前端部にはそれぞれクラッシュボックス14L、14Rが一体的に固設されているとともに、バンパリインフォース10は、その左右の両端部において取付部材16L、16Rを介してクラッシュボックス14L、14Rの先端に固定されている。バンパリインフォース10は、バンパーの補強部材および支持部材として機能するもので、合成樹脂等から成るバンパー本体20が一体的に取り付けられる。上記クラッシュボックス14L、14R、および取付部材16L、16Rを主体としてバンパー取付構造18L、18Rが構成されている。
図2は、図1の左側のバンパー取付構造18Lを拡大して示す斜視図であり、図3は図2における III−III 断面図、図4は図2におけるIV−IV断面図、図5は図2におけるV−V断面図である。また、図6は、図2のバンパー取付構造18Lに用いられているクラッシュボックス14Lを単独で示す斜視図である。なお、図1の右側のバンパー取付構造18Rは、左側のバンパー取付構造18Lと対称的に構成されているため、詳しい図示および説明を省略する。
クラッシュボックス14Lは、平板状の複数の側壁を有する断面多角形(実施例では略長方形)の角筒形状を成しており、その角筒形状の軸方向が車両の前後方向となり且つ平坦な4つの側壁がそれぞれ略水平或いは垂直となる姿勢でサイドメンバー12Lの先端に配設される。サイドメンバー12Lの先端には平坦な取付プレート22(図3〜図5参照)が一体的に固定されており、クラッシュボックス14Lはその取付プレート22に取り付けられる。このクラッシュボックス14Lは、角筒形状の軸方向と略平行に左右に2分割された断面がコの字形状(角張ったU字形状)の一対の半割体26および28によって構成されている。一対の半割体26、28は、それぞれ薄板材にプレスによる曲げ加工等が施されることによって形成されるとともに、それ等の一対の半割体26、28の開口側の両側端縁部26aおよび28a、26bおよび28bがそれぞれ所定の幅寸法で重ね合わされ、スポット溶接やアーク溶接等で一体的に接合されることにより、断面四角形の角筒形状とされている。
上記クラッシュボックス14Lの軸方向の一端部、すなわち前記バンパリインフォース10が取り付けられる前端部は、そのバンパリインフォース10の形状に合わせて、車両内側(幅方向の右側)程車両前側へ突き出すように傾斜させられている。バンパリインフォース10は、偏平なハット断面形状の長手状の部材で、ハット断面の頭頂部30が車両前側に位置する姿勢でクラッシュボックス14Lの前端部に取り付けられるとともに、図1に示すように中央部分が車両前側へ突き出すように滑らかに湾曲させられている。クラッシュボックス14Lの前端縁32は、そのバンパリインフォース10の滑らかに湾曲した頭頂部30の内側面に突き当てられるように、その湾曲形状に沿って傾斜乃至は僅かに湾曲させられている。また、前端縁32のうち四角形の4つの辺の中間部分には、それぞれコの字形状(角張った浅いU字形状)の切欠34が形成されている。この切欠34は、角筒形状の軸方向から圧縮荷重が加えられた場合にクラッシュボックス14Lが蛇腹状に座屈する際の起点となる座屈促進部として機能する。
上記クラッシュボックス14Lの軸方向の他端部、すなわち前記取付プレート22に固定される後端部には、角筒形状の外側へ略直角に折り曲げられたフランジ36が全周に設けられている。クラッシュボックス14Lは、このフランジ36を介して図示しないボルトおよびナット等により取付プレート22に一体的に固設される。
前記取付部材16Lは合成樹脂材料にて構成されており、クラッシュボックス14Lの前端部が前記切欠34を含めて埋設されるようにインサート成形され、クラッシュボックス14Lと一体的に構成されている。合成樹脂材料としては、例えばポリアミド(PA)やアクリルニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)、ポリプロピレン(PP)、フェノール樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)等の樹脂、或いはそれ等の樹脂にガラス繊維等を加えた繊維強化複合材料などが好適に用いられる。取付部材16Lは、クラッシュボックス14Lの軸方向において略一定の厚さ(肉厚)を有し、角筒形状のクラッシュボックス14Lの内側の全域に充填されているとともに、角筒形状の外側へ所定寸法だけフランジ状に突き出す四角形状を成している。すなわち、切欠34を介してクラッシュボックス14Lの内外に跨がるように一体に構成されており、クラッシュボックス14Lに強固に固設されている。
この取付部材16Lの車両上下方向の寸法、すなわち図5における左右方向の寸法は、バンパリインフォース10の頭頂部30の幅寸法と略同じで、頭頂部30の両側の一対の側壁40の間に嵌め入れられ、そのバンパリインフォース10側に位置する前面42が頭頂部30の内側面に略密着させられるようになっている。取付部材16Lは、クラッシュボックス14Lの前端縁32が前面42と略面一となって露出させられるように、クラッシュボックス14Lの前端部にインサート成形されている。これにより、バンパリインフォース10が取付部材16Lを介してクラッシュボックス14Lに取り付けられた取付状態において、そのクラッシュボックス14Lの前端縁32、具体的には切欠34を除いた四角形の角部分は、図3に示すようにバンパリインフォース10の頭頂部30の内側面に突き当てられる。
取付部材16Lの前面42には、クラッシュボックス14Lの角筒形状の内側の部分に僅かに凹んだ四角形状の凹所44が設けられている一方、バンパリインフォース10の頭頂部30には、その凹所44に対応する位置に、凹所44内に嵌め入れられるように取付部材16L側へ凹んだ凹変形部46が絞り加工等によって設けられている。これ等の凹所44および凹変形部46の嵌め合いにより、バンパリインフォース10をクラッシュボックス14Lに取り付ける際の位置決めを容易に行うことができ、組付作業性が向上する。
上記凹変形部46には複数(実施例では4つ)の貫通穴50が設けられている一方、取付部材16Lの前面42の凹所44には、その貫通穴50をそれぞれ貫通して抜止め頭部52が一体に設けられており、この抜止め頭部52が機械的に貫通穴50の周縁部に係止されることにより、バンパリインフォース10がクラッシュボックス14Lに離脱不能に取り付けられる。図7は、バンパリインフォース10をクラッシュボックス14Lの前端部に取り付ける際の手順を説明する工程図で、前記図3に示す断面部分に関するものであり、(a) はバンパリインフォース10をクラッシュボックス14Lに取り付ける前の状態である。この状態の取付部材16Lの抜止め頭部52に対応する部分には、それぞれ前記貫通穴50内を貫通させられる円柱形状の突起54が突設されている。そして、図7の(b) に示すように、バンパリインフォース10の貫通穴50内に突起54がそれぞれ挿入されるとともに、凹変形部46が凹所44内に嵌め込まれるように、そのバンパリインフォース10をクラッシュボックス14Lの前端部に組み付ける。その後、貫通穴50から突き出す突起54を加熱して溶融かしめ加工することにより、(c) に示すようにそれ等の突起54が貫通穴50よりも大径の抜止め頭部52となって貫通穴50の周縁部に機械的に係止されることにより、バンパリインフォース10がクラッシュボックス14Lの前端部に離脱不能に一体的に取り付けられる。
このようなバンパー取付構造18Lにおいては、取付部材16Lが合成樹脂材料にて構成されており、クラッシュボックス14Lの前端部に一体的に設けられているとともに、そのクラッシュボックス14Lの前端縁32がバンパリインフォース10側の前面42に露出させられ、バンパリインフォース10の頭頂部30の内側面に突き当てられるようになっているため、バンパリインフォース10からクラッシュボックス14Lに圧縮荷重が適切に伝達される。また、合成樹脂材料の取付部材16Lを介してクラッシュボックス14Lの前端部にバンパリインフォース10が取り付けられるため、クラッシュボックス14Lは、その取付部材16Lに埋設された前端部を含めて適切に座屈させられ、所期の衝撃吸収性能が適切に得られるとともに十分な圧縮ストローク(軸方向寸法)を確保できる。
また、クラッシュボックス14Lの前端縁32に座屈促進部として切欠34が設けられ、その切欠34を含めて取付部材16Lに埋設されているため、クラッシュボックス14Lの前端部に取付部材16Lが強固に固設されて、その取付部材16Lを介してバンパリインフォース10が適切に取り付けられるとともに、クラッシュボックス14Lが前端部を含めて一層適切に座屈させられるようになる。
また、クラッシュボックス14Lが断面四角形の角筒形状を成しており、その前端縁32のうち四角形の4つの辺の中間部分には、それぞれ座屈促進部として切欠34が設けられているとともに、その切欠34以外の四角形の角部分の前端縁32は前面42に露出させられてバンパリインフォース10に突き当てられるため、衝突初期に生じる過大な荷重を適切に抑制しつつ角筒形状の稜線部分で荷重を受け止めて衝撃を適切に吸収できる。特に、切欠34が設けられた部分は合成樹脂を介して荷重が伝達され、それ以外の部分は前端縁32に直接荷重が伝達されるため、荷重の伝達特性が相違し、切欠34の幅や深さを変更することにより、座屈による衝撃吸収特性を容易に調整できる。
また、取付部材16Lに設けられた複数の突起54がそれぞれバンパリインフォース10の貫通穴50内に挿入され、その貫通穴50から突き出す部分が加熱により溶融かしめ加工されることにより抜止め頭部52が形成されて、バンパリインフォース10が取付部材16Lに一体的に取り付けられるため、取付作業を容易に行うことができる。また、その抜止め頭部52を加熱して除去すれば、バンパリインフォース10を車体から容易に取り外すことが可能で、車両廃棄時の解体作業等を容易且つ迅速に行うことができる。
図8は、本実施例のバンパー取付構造18L、および2種類の比較品を用いて、以下の試験条件で自由落下による落錘試験を行い、圧縮ストロークに対する軸圧縮荷重の変化特性を調べた結果である。図8の「切欠あり」(実線)は前記実施例のバンパー取付構造18Lに関するもので、「切欠なし」(一点鎖線)は前記切欠34を設けることなく前端縁32が全周に亘ってバンパリインフォース10に突き当てられる場合である。また、「突当なし」(破線)は、前記切欠34が設けられた部分のように、クラッシュボックス14Lの前端縁32の全周においてバンパリインフォース10との間に合成樹脂が介在させられる場合、言い換えれば切欠なしのクラッシュボックス14Lを切欠34分だけ後退させた状態で取付部材16Lがインサート成形されている場合である。なお、「切欠なし」(一点鎖線)は本発明の一実施例である。
《試験条件》
・錘体重量:1100kg
・落錘高さ:1.11m
・衝突速度:17km/h
図8から、「切欠なし」の場合には、衝突初期に軸圧縮荷重が一気に上昇し、クラッシュボックス14Lの座屈による衝撃吸収作用が得られるようになる前にサイドメンバ12Lなどに大きな荷重が加えられる可能性がある。また、「突当なし」の場合、衝突初期は軸圧縮荷重により合成樹脂が破壊されるのみで、衝突エネルギーを十分に吸収することができない。これに対し、「切欠あり」の本実施例品では、切欠34の幅や深さを適当に設定することにより、衝突初期の荷重上昇が「切欠なし」の場合に比較して抑制されるとともに、クラッシュボックス14Lの座屈が滑らかに進行し、荷重の変動が比較的小さくなって安定した衝撃吸収特性が得られるようになる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10:バンパリインフォース 14L、14R:クラッシュボックス 16L、16R:取付部材 18L、18R:バンパー取付構造 32:前端縁(端縁) 34:切欠(座屈促進部) 42:前面 50:貫通穴 52:抜止め頭部 54:突起

Claims (4)

  1. 車両の車幅方向に配設されるバンパリインフォースと、
    車両の前後方向に配設される筒形状のクラッシュボックスと、
    該クラッシュボックスに前記バンパリインフォースを取り付けるために該クラッシュボックスの軸方向の一端部に設けられる取付部材と、
    を有し、前記バンパリインフォースから前記クラッシュボックスに圧縮荷重が加えられた場合に、該クラッシュボックスが軸方向に座屈させられて衝撃を吸収するバンパー取付構造において、
    前記取付部材は合成樹脂材料にて構成されており、
    前記クラッシュボックスは、前記一端部が前記取付部材に埋設されるように該取付部材と一体的に構成されているとともに、
    該クラッシュボックスの前記一端部側の端縁の少なくとも一部は、前記取付部材の前記バンパリインフォース側の面に露出させられ、該バンパリインフォースが該取付部材に取り付けられた取付状態において該バンパリインフォースに突き当てられる
    ことを特徴とするバンパー取付構造。
  2. 前記クラッシュボックスの前記一端部には、前記筒形状の内外に貫通し、或いは内側または外側へ屈曲変形させられた座屈促進部が設けられており、
    前記クラッシュボックスの前記一端部は前記座屈促進部と共に前記取付部材に埋設されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のバンパー取付構造。
  3. 前記クラッシュボックスは断面多角形の角筒形状を成しているとともに、前記一端部側の端縁であって該多角形の辺の中間部分には前記座屈促進部として切欠が設けられており、該端縁のうち該切欠以外の部分が前記取付部材の前記バンパリインフォース側の面に露出させられて該バンパリインフォースに突き当てられる
    ことを特徴とする請求項2に記載のバンパー取付構造。
  4. 前記バンパリインフォースの前記取付部材に対応する部位には、複数の貫通穴が設けられており、
    この貫通穴よりも大径の抜止め頭部が、前記貫通穴を介して前記取付部材と一体に構成された状態で前記バンパリインフォースが前記取付部材に取り付けられてい
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のバンパー取付構造。
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