JP5840448B2 - 反射防止膜及び反射防止膜の製造方法 - Google Patents
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Description
まず、図1〜図3を参照して、本実施の形態の反射防止膜10及び、この反射防止膜10を光学素子本体21の光学面21aに備える反射防止光学素子20の構成を説明する。図1は、本実施の形態の反射防止膜10及び反射防止光学素子20の構成を示す模式図である。図1に示すように、本実施の形態の反射防止膜10は、光学素子本体21の光学面21aに設けられる第一の光学薄膜としての下地層11と、下地層11の表面に設けられた微細凹凸構造体12と、微細凹凸構造体12の外側を凹部12aとの間に空隙14(空気層)を設けた状態で、凸部12bの先端を被覆した被覆層13とを備えたことを特徴としている。すなわち、本件発明では、空隙を含む微細凹凸構造体12からなる屈折率勾配層(微細凹凸構造体層)を、第一の光学薄膜としての下地層11と、第二の光学薄膜としての被覆層13とにより挟み込んだ構成を採用したことを特徴としている。以下、各層の積層順序とは異なるが、最初に微細凹凸構造体12について説明し、その後、被覆層13、下地層11の順に説明する。
図1に示すように、微細凹凸構造体12は、光学素子本体21の光学面21a側から突出する複数(無数)の凸部12bを備えている。微細凹凸構造体12の凸部12bは、互いに隣接して配置されている。各凸部12bは、円錐状、角錐状、多角錐状(それぞれ先端の一部が切り欠かれた形状も含む)等の錐体状形状を呈し、入射光の媒質である空気から微細凹凸構造体12の深さ方向に向かって緩やかな屈折率分布が形成されている。すなわち、微細凹凸構造体は、いわゆる屈折率勾配層(屈折率傾斜層;グレーテッド層)であり、深さ方向に向かって緩やかな屈折率分布を設けることにより、入射光の反射を抑制することが可能になる。
次に、被覆層13について説明する。既に述べた通り、本件発明に係る反射防止膜10は、当該被覆層13と当該微細構造体の凹部12aとの間に空隙14が設けられた状態で、当該被覆層13により当該微細凹凸構造体12の凸部12bの先端が被覆されるようにして、被覆層13が微細凹凸構造体12の外側を被覆することを特徴としている。ここで、被覆層13は、微細凹凸構造体12の保護膜としての機能と、光学薄膜としての機能とを併せ持つ層である。
次に、下地層11について説明する。下地層11は上述したように(第一の)光学薄膜として機能する層である。下地層は単層または複数層から構成される。下地層11の光学薄膜としての機能は、被覆層13と略同様である。すなわち、下地層11を光学素子本体21の光学面101と、微細凹凸構造体12との間に介在させて、層数、屈折率、光学膜厚を適宜調整することにより、基材(光学素子本体21)側界面における当該反射防止膜10の屈折率変化を入射光の反射を抑制する上で理想的な屈折率変化に近づけることができる。
屈折率nb: ここで、下地層11の屈折率nbは、光学素子本体21の屈折率の値と微細凹凸構造体12を構成する材料の屈折率の値との間の値を示すことが好ましい。反射防止膜10の反射防止性能をより向上するという観点からは、下地層11の屈折率nbは、下記式(A)を満たすことが好ましい。
さらに、下地層11を複数層積層した構成とする場合、設計中心波長λ0(但し、400nm≦λ0≦700nm)における屈折率が2.0以上の層と、当該設計中心波長λ0における屈折率が1.38以上1.7以下の層とを交互に積層した構成を採用することが好ましい。屈折率が2.0以上の高屈折率層と、屈折率が1.38以上1.7以下の低屈折率層とを交互に積層することにより、反射防止膜10全体で見たときの反射防止性能を効果的に大きく向上させることができ、理想的な屈折率変化に近づけることができるという効果が得られるためである。
次に、本件発明に係る反射防止光学素子20について説明する。上述した通り、本件発明に係る反射防止光学素子20は、上述した反射防止膜10を光学素子本体21の光学面21aに備えて構成される。
次に、図4及び図5を参照して、上記反射防止膜10の製造方法の一例を説明する。反射防止膜10の製造方法は、例えば、次の工程を備える。
A.下地層形成工程
B.微細凹凸構造体形成工程
C.被覆層形成工程
以下、工程毎に説明する。
下地層形成工程では、光学素子本体21の光学面21aに、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング法、イオンビーム蒸着法、CVD法(プラズマCVD法含む)、湿式成膜法(ディップコーティング、スピンコーティング)等の各種成膜法により、上述した材料を用いて成膜することにより下地層11を形成する。
微細凹凸構造体形成工程は、下地層11の表面に微細凹凸構造体12を付与する工程である。下地層11を形成する材料によって、種々の方法を採用することができる。本件発明において、微細凹凸構造形成工程は特に限定されるものではない。以下では、微細凹凸構造体12の形成方法の一例として、プラズマエッチングによる方法を説明する。
まず、下地層11の表面に、例えば、PMMA樹脂等の上述した材料を用いて樹脂膜を成膜する。なお、樹脂膜の成膜方法には限定はない。そして、下地層11の表面に当該樹脂膜を備えた光学素子本体21に対し、市販の真空蒸着装置(例えば、ARES1510(Leybold Optics社製))を用いて、電子線蒸着によりTiO2等の無機酸化物膜を形成する。このとき、蒸着レート、0.01nm/s〜5nm/s、真空度1×10−4Pa〜5×10−2Paで電子線蒸着を行うことが好ましい。また、無機酸化物膜の膜厚は、電子線蒸着装置に取り付けられた水晶膜厚計で測定した場合に、0.3nm〜2nm程度であることが好ましい。なお、無機酸化物膜として、TiO2膜の他、SiO2膜、MgF2膜等を上記電子線蒸着により形成してもよい。
なお、上記と同様の手順により、微細凹凸構造の表面形状を形成した光学素子本体を用意しておき、ニッケル電鋳によりモールド(型)を作製し、当該モールドを用いて、エンボス加工により、例えば、PMMA樹脂等からなる樹脂膜が下地層11上に設けられた光学素子本体21に微細凹凸構造体12を形成することができる。
本件発明において、被覆層形成工程は、被覆層13と凹部12aとの間に間隙を設け、凸部12bの先端のみを被覆するように微細凹凸構造体12の外側を被覆層13を形成可能な方法であれば、如何なる方法を採用してもよい。しかしながら、本件発明者等の鋭意研究により、以下の方法を採用することで、本件発明に特有の上記被覆形態を有する被覆層13を簡易に、且つ、精度よく形成することが可能であることを見出した。以下、当該方法を説明する。
被覆層13を形成しない以外は、実施例1の反射防止膜10と同様にして、比較例1の反射防止膜を製造した。
被覆層13の膜厚を80nmとした以外は、実施例2の反射防止膜10と同様にして、比較例2の反射防止膜を製造した。被覆層13の屈折率(nc)及び光学膜厚(nc×dc)は、それぞれ、「1.35」、「108nm」であり、上述した式(1)の関係を満たしていない。
被覆層13を形成しない以外は、実施例2の反射防止膜10と同様にして、比較例3の反射防止膜を製造した。
被覆層13を形成しない以外は、実施例4の反射防止膜10と同様にして、比較例4の反射防止膜を製造した。
下地層11を形成しない以外は、実施例4の反射防止膜10と同様にして、比較例5の反射防止膜を製造した。
光学素子本体21の光学面21aと、微細凹凸構造体12との間に設ける下地層11の各層の膜厚をそれぞれ表6に示す通りにしたこと以外は、実施例4と同様にして、比較例6の反射防止光学素子10を製造した。下地層11の設計中心波長550nmにおける等価単層膜の屈折率(nb)および光学膜厚(nb×db)は、それぞれ、「1.7」、「269nm」であり、上述した式(2)の関係を満たしていない。
下地層11を表7に示す層構成とする以外は、実施例4の反射防止膜10と同様にして、比較例7の反射防止膜を製造した。下地層11の屈折率(nb)および光学膜厚(nb×db)は、それぞれ、「1.46」、「138nm」である。
下地層11を表8に示す層構成とする以外は、実施例4の反射防止膜10と同様にして、比較例8の反射防止膜を製造した。下地層11の屈折率(nb)および光学膜厚(nb×db)は、それぞれ、「2.05」、「138nm」である。
被覆層13を形成しない以外は、実施例5の反射防止膜10と同様にして、比較例9の反射防止膜を製造した。
下地層11を形成しない以外は、実施例5の反射防止膜10と同様にして、比較例10の反射防止膜を製造した。
被覆層13を形成しない以外は、実施例6の反射防止膜10と同様にして、比較例11の反射防止膜を製造した。
1.評価方法
上記実施例及び比較例において製造した反射防止膜10を用いて、それぞれ、1)膜厚方向(深さ方向)における屈折率の分布及び反射率の測定、2)耐擦傷性の評価、3)耐高温高湿環境性の評価を行った。以下、具体的な評価方法を説明する。
各実施例及び比較例において製造した反射防止膜10を用いて、微細凹凸構造体12の膜厚方向における屈折率の分布を、J.A.Woollam社製の分光エリプソメーターM−2000を用いて測定した。また、波長400nm〜700nmの範囲もしくは波長400nm〜900nmの範囲の光を微細凹凸構造体12を介して光学素子本体21の光学面21aに照射したときの、反射防止膜10の反射率の測定を行った。反射率の測定は、大塚電子社製の分光光度計FE−3000およびM−2000を用いて行った。
各実施例及び比較例において製造した反射防止膜10を用いて、微細凹凸構造体12を備える光学面21aをワイパー(MX−CLOTH、CleanEra社)(以下、同じ)にメタノールを含ませて100gfで10往復させた。その後、蛍光灯下で透過および反射光線を利用して目視により、反射防止膜10の表面を観察して、表面のキズの有無を確認した。
各実施例及び比較例において製造した反射防止膜10をそれぞれ60℃、90%の高温高湿環境下に240時間保管した後、各反射防止膜10の反射率を測定し、高温高湿環境に保管する前後の反射率の変化を評価した。
ここでは、実施例1と比較例1、実施例2及び実施例3と比較例2及び比較例3、実施例4と比較例4〜比較例8、実施例5と比較例9及び比較例10、実施例6と比較例11をそれぞれ対比しながら、上記1)〜3)の評価結果について説明する。
1)膜厚方向における屈折率の分布及び反射率の測定
図6に、実施例1及び比較例1で製造した反射防止膜10の膜厚方向における屈折率の分布を示す。図6において、横軸は光学素子本体21の光学面21aからの距離を示し、縦軸は設計中心波長λ0における屈折率を示している(図8、図10、図12、図14、図16、図19においても同様である)。また、図7に各反射防止膜10の入射光波長における反射率を示している。図7において、横軸は、微細凹凸構造体12に入射した光の波長を示し、縦軸は当該入射光の反射率を示している(なお、図9、図11、図13、図15、図17、図18、図20についても同様である)。
実施例1の反射防止膜10については、上記ワイパーで光学面21a側を擦った場合にも、その表面にキズは観察されなかった。一方、比較例1の反射防止光学素子については、表面にキズが観察された。以上より、被覆層13を設けることにより、微細凹凸構造体12を備える反射防止膜10の耐擦傷性を向上することが確認された。
実施例1の反射防止膜10は、高温高湿環境下で240時間保管前後において、反射率の増加は見られなかった。一方、比較例1の反射防止光学素子は、高温高湿環境下で240時間保管した後は、反射率が増加し、反射防止性能の低下が見られた。
1)膜厚方向における屈折率の分布及び反射率の測定
図8に、実施例2、比較例2及び比較例3で製造した反射防止膜10の膜厚方向における屈折率の分布を示す。図10に、実施例3及び比較例3で製造した反射防止膜10の膜厚方向における屈折率の分布を示す。また、図9に、実施例2、比較例2及び比較例3で製造した各反射防止膜11の入射光波長における反射率を示す。図11に、実施例3及び比較例3で製造した各反射防止膜10の入射光波長における反射率を示す。
実施例2、実施例3及び比較例2の反射防止膜10については、上記ワイパーで光学面21a側を擦った場合にも、その表面にキズは観察されなかった。一方、比較例3の反射防止光学素子については、表面にキズが観察された。以上より、被覆層13を設けることにより、微細凹凸構造体12を備える反射防止膜10の耐擦傷性を向上することが確認された。
実施例2、実施例3及び比較例2の反射防止膜10は、高温高湿環境下で240時間保管前後における反射率の増加は見られなかった。一方、比較例3の反射防止光学素子は、高温高湿環境下で240時間保管した後は、反射率が増加し、反射防止性能の低下が見られた。
1)膜厚方向における屈折率の分布及び反射率の測定
図12に、実施例4、比較例4及び比較例5で製造した反射防止膜10の膜厚方向における屈折率の分布を示す。図14に比較例6〜比較例8で製造した反射防止膜10の膜厚方向における屈折率の分布を示す。また、図13に実施例4、比較例4、比較例5で製造した各反射防止膜10の入射光波長における反射率を示す。図15に比較例6〜比較例8で製造した各反射防止膜10の入射光波長における反射率を示す。
実施例4及び比較例5〜比較例8の反射防止膜10については、上記ワイパーで光学面21a側を擦った場合にも、その表面にキズは観察されなかった。一方、比較例4の反射防止光学素子については、表面にキズが観察された。以上より、被覆層13を設けることにより、微細凹凸構造体12を備える反射防止膜10の耐擦傷性を向上することが確認された。
実施例4及び比較例5〜比較例8は、高温高湿環境下で240時間保管前後における反射率の増加は見られなかった。一方、比較例4の反射防止光学素子は、高温高湿環境下で240時間保管した後は、反射率が増加し、反射防止性能の低下が見られた。
1)膜厚方向における屈折率の分布及び反射率の測定
図16に、実施例5、比較例9及び比較例10で製造した反射防止膜10の膜厚方向における屈折率の分布を示す。また、図17及び図18に各反射防止膜10のそれぞれ入射角0°、45°の入射光波長における反射率を示す。
実施例5、比較例10の反射防止膜10については、上記ワイパーで光学面21a側を擦った場合にも、その表面にキズは観察されなかった。一方、比較例9の反射防止光学素子については、表面にキズが観察された。以上より、被覆層13を設けることにより、微細凹凸構造体12を備える反射防止膜10の耐擦傷性を向上することが確認された。
実施例5、比較例10は、高温高湿環境下で240時間保管前後における反射率の増加は見られなかった。一方、比較例9の反射防止光学素子は、高温高湿環境下で240時間保管した後は、反射率が増加し、反射防止性能の低下が見られた。
1)膜厚方向における屈折率の分布及び反射率の測定
図19に、実施例6及び比較例11で製造した反射防止膜10の膜厚方向における屈折率の分布を示す。図20に各反射防止膜10の入射光波長における反射率を示す。
実施例6の反射防止膜10については、上記ワイパーで光学面21a側を擦った場合にも、その表面にキズは観察されなかった。一方、比較例11の反射防止光学素子については、表面にキズが観察された。以上より、被覆層13を設けることにより、微細凹凸構造体12を備える反射防止膜10の耐擦傷性を向上することが確認された。
実施例6は、高温高湿環境下で240時間保管前後における反射率の増加は見られなかった。一方、比較例11の反射防止光学素子は、高温高湿環境下で240時間保管した後は、反射率が増加し、反射防止性能の低下が見られた。
11・・・下地層
12・・・微細凹凸構造体
13・・・被覆層
14・・・空隙
20・・・反射防止光学素子
21・・・光学素子本体
21a・・光学面
Claims (11)
- 光学素子本体の光学面に備えられ、入射光の反射を抑制する反射防止膜であって、
当該光学面上に設けられる第一の光学薄膜としての下地層と、
この下地層の表面に設けられ、凸部間のピッチ幅が入射光波長よりも短くなるように形成された微細凹凸構造体から成る微細凹凸構造体層と、
当該微細凹凸構造体の外側を、当該微細構造体の凹部との間に空隙を設けた状態で凸部の先端を被覆する第二の光学薄膜としての被覆層と、
を備え、
前記被覆層の設計中心波長λ0(但し、400nm≦λ0≦700nm)における屈折率ncは、1.15以上1.8以下であり、
前記被覆層の光学膜厚(n c ×d c )は、下記式(1)を満たすことを特徴とする反射防止膜。
- 前記被覆層は、透光性材料を成膜材料として用い、空孔を含む粗状態な膜として形成されたものであり、
当該被覆層の設計中心波長λ0(但し、400nm≦λ0≦700nm)における屈折率は、前記透光性材料自体の屈折率よりも低い請求項1に記載の反射防止膜。 - 前記下地層は、単層から成る光学薄膜であり、設計中心波長λ0(但し、400nm≦λ0≦700nm)において、当当該下地層の屈折率nbは、光学素子本体の屈折率の値と前記微細凹凸構造体を構成する材料の屈折率の値との間の値を示す請求項1又は請求項2に記載の反射防止膜。
- 前記下地層は複数層から成る光学薄膜であり、設計中心波長λ0(但し、400nm≦λ0≦700nm)において、当該下地層の屈折率nbは、光学素子本体の屈折率の値と前記微細凹凸構造体を構成する材料の屈折率の値との間の値を示す請求項1又は請求項2に記載の反射防止光学素子。
- 前記下地層として、設計中心波長λ0(但し、400nm≦λ0≦700nm)における屈折率が2.0以上の層と、当該設計中心波長λ0における屈折率が1.38以上1.7以下の層とを交互に積層した少なくとも二層以上の層から成る光学薄膜を用いる請求項1又は請求項2に記載の反射防止膜。
- 前記微細凹凸構造体は樹脂材料を用いて形成されたものであり、
前記ピッチ幅は200nm以下である請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の反射防止膜。 - 当該反射防止膜は、d線における屈折率が1.4以上2.1以下の光学素子本体に設けられるものである請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の反射防止膜。
- 光学素子本体の光学面に、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の反射防止膜を備えたことを特徴とする反射防止光学素子。
- 請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の反射防止膜を製造する方法であって、
光学素子本体の光学面に前記下地層を形成する工程と、
当該下地層の表面に前記微細凹凸構造体を形成する工程と、
前記下地層及び前記微細凹凸構造体が形成された光学素子本体をドーム回転又は遊星回転させながら前記微細凹凸構造体の凸部の先端に透光性材料を物理的気相成長法により成膜して前記被覆層を形成する工程と、
を備えることを特徴とする反射防止光学素子の製造方法。
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