JP2010279281A - 低油分液状調味料およびその製造方法 - Google Patents

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久美子 上田
Atsuo Taguchi
敦雄 田口
Yoshikazu Nakanishi
義和 中西
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Abstract

【課題】風味素材の風味がよりシャープに感じ、且つ、コク味のある低油分液状調味料を提供する
【解決手段】酒類、風味素材及びトリグリセリドを主成分とする動植物油脂を含有する低油分液状調味料であって、アルコール濃度が2〜12質量%及び該動植物油脂が3質量%を超え、20質量%未満である低油分液状調味料とすることにより得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、酒類、風味素材及びトリグリセリドを主成分とする動植物油脂を含有する低油分液状調味料およびその製造方法に関し、詳しくは、酒類及びトリグリセリドを主成分とする動植物油脂を含有することにより、風味素材の風味がよりシャープに感じ、且つ、コク味のある低油分液状調味料およびその製造方法に関する。
従来の液状ドレッシング調味料の代表的なものとして、フレンチ赤ドレッシング、フレンチ白ドレッシングやサウザンドアイランドドレッシング等といったものがよく知られたところであったが、その後、中華系、和風系、ノンオイル系及びそれらに属さないもの等といった各種のドレッシング製品が続々と上市され、液状ドレッシングの領域が、近年、著しく拡大するに至っている。こうして、以前ではたれ、ソースやディップ類等といった、ドレッシング領域とは異なるものと思われた製品類との境界線も、今や曖昧な観を呈している。又、併せて使用される具材の種類や用途も多様化している。
更に、昨今の健康志向により、高カロリー食品は敬遠される傾向にあり、特にメタボリックシンドロームと診断されている消費者にとっては、重要な関心事となっている。
このような状況下から、低カロリーで、しかも風味がシャープに感じ、且つ、コク味のある液状ドレッシング調味料が要望される傾向にある。即ち、具材や用途に負けない、よりしっかりした風味とコク味を呈する低油分液状調味料が好まれる傾向にある。
このような要望に対応する方法として、油相部を香味油とし、更に油相部中に香味野菜細片を含有させることにより香味立ちが顕著に強くなる低カロリー分離液状調味料に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、本技術による香味油や油相部中に香味野菜細片を含有させる製造は煩雑であり、更に香りを主体とした風味強化となり、全体の風味がアンバランスとなる問題がある。
又、エネルギー量、ナトリウム含有量、酸度及び塩分含有量のバランスを調整することにより、風味の優れる低カロリードレッシング類に関する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、本技術によるエネルギー量、ナトリウム含有量、酸度及び塩分含有量のバランスを調整する方法では、低油分液状調味料の香味を増強する方法としては、十分なものとは言えない。
更に、5’―イノシン酸を高濃度で配合すると同時にpHを特定の範囲に調整することにより、節類の好ましい香気、旨味の増強された節類含有液状調味料に関する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。しかしながら、本技術による5’―イノシン酸を高濃度で配合し、pHを特定の範囲に調整する方法では、寧ろ旨味を特に増強することになり、低油分液状調味料の香味を増強する方法としては、十分なものとは言えず、又、全体の風味がアンバランスとなる問題点がある。
特開2008−187976号公報 特開2003−219834号公報 特許1797364号公報
本発明の目的は、上記従来の問題点を解決し、酒類、風味素材及びトリグリセリドを主成分とする動植物油脂を含有する低油分液状調味料において、酒類及びトリグリセリドを主成分とする動植物油脂を含有することにより、風味素材の風味がよりシャープに感じ、且つ、コク味のある低油分液状調味料およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、従来技術のように、油相部を香味油とし、更に油相部中に香味野菜細片を含有させることなく、エネルギー量、ナトリウム含有量、酸度及び塩分含有量のバランスを調整することなく、又、5’―イノシン酸を高濃度で配合すると同時にpHを特定の範囲に調整することなく、酒類及びトリグリセリドを主成分とする動植物油脂を含有することにより、風味素材の風味がよりシャープに感じ、且つ、コク味のある低油分液状調味料が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、酒類、風味素材及びトリグリセリドを主成分とする動植物油脂を含有する低油分液状調味料であって、アルコール濃度が2〜12質量%及び該動植物油脂が3質量%を超え、20質量%未満であることを特徴とする低油分液状調味料を提供するものである。
次に本発明の第二は、アルコール濃度が2〜12質量%となるように酒類を水相に分散、溶解し、これにトリグリセリドを主成分とする動植物油脂を加えて乳化させた後、風味素材を0.01〜60.0質量%となるように混合することを特徴とする該動植物油脂が3質量%を超え、20質量%未満である低油分液状調味料の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、酒類、風味素材及びトリグリセリドを主成分とする動植物油脂を含有することにより、風味素材の風味がよりシャープに感じ、且つ、コク味のある低油分液状調味料が提供される。しかも、低油分であり、風味をシャープに感じるため、各種サラダ、各種和え物等の食品の原料として好適に用いることができる。
更に、本発明によれば、油相部を香味油とし、更に油相部中に香味野菜細片を含有させる技術に見られる、製造が煩雑で全体の風味がアンバランスとなる問題がなく、エネルギー量、ナトリウム含有量、酸度及び塩分含有量のバランスを調整する技術に見られる、低油分液状調味料の香味を増強する方法としては十分ではないという問題もなく、又、5’―イノシン酸を高濃度で配合すると同時にpHを特定の範囲に調整する技術に見られる、低油分液状調味料の香味を増強する方法としては十分ではなく、香味がアンバランスになるといった問題点もない。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明は、酒類、風味素材及びトリグセリドを主成分とする動植物油脂を含有する低油分液状調味料であって、アルコール含量が2〜12質量%及び該動植物油脂が3質量%を超え、20質量%未満であることを特徴とする低油分液状調味料およびその製造方法に関するものである。
本発明の低油分液状調味料とは、水相と少量のトリグリセリドを主成分とする動植物油脂からなる油相とが乳化されてなるものをいい、代表的なものとして、乳化液状ドレッシング類、ソース類及びたれ類などが挙げられる。低油分液状調味料としては、従来公知のものを用いることができる。
本発明は、このよう水相と油相とが乳化された低油分液状調味料中に酒類及び風味素材を含有することを特徴とするものである。
本発明で使用される風味素材とは、低油分液状調味料に風味を付与させるものをいい、例えば果汁類の代表例としてオレンジ、りんご、カシス、レモン、グレープ、パイン、グミ、シークワーサー、マンゴー、ザクロ、洋ナシ、モモ等が、野菜搾汁の代表例としてトマト、青汁、人参、セロリー、ゴーヤ、アスパラガス、キャベツ、ケール等が挙げられる。
ジャム類の代表例では、イチゴ、マーマレード、りんご、ブルーベリー、ぶどう、メロン、洋ナシ、こけもも、プルーン、ハスカップ、サクランボ、スイカ、杏、キウイ、梅、人参、葱、しょうが、カリフラワー、セロリー、枝豆、ヤーコン、トマト、サツマイモ等のジャムが挙げられる。
ナッツペースト類の代表例では、カシューナッツ、ピーナッツ、ヘーゼルナッツ、ビスタチオ、クルミ、アーモンド、ココナッツ、マカダミア等のナッツペースト類が挙げられる。果物ペースト類の代表例では、洋ナシ、グレープ、梅、リンゴ、プルーン、マロン、マンゴー、等が挙げられ、野菜ペースト類では、ジャガイモ、人参、キャベツ、かぼちゃ、トマト、そら豆、ルッコラ等のペースト類が挙げられる。尚、上記のペースト類とは、野菜、果物、ナッツ等を生又は加熱した後、すり潰したり、裏ごししたりしたものである。
香料の代表例では、はっか、スペアミント、セイジ、コリアンダー、タイム、バジル、バニラ、フェンネル、ライム、ラベンダー、ローズマリー、ローレル、等が挙げられる。 香辛料の代表例では、オールスパイス、からし、こしょう、ごま、山椒、しそ、しょうが、セイジ、にんにく、パセリ、タラゴン、ライム、わさび、ゆず、タイム等が挙げられる。
菓子類の代表例では、チョコレート、あん、カスタードクリーム、和洋菓子等が挙げられる。
本発明で使用されるこれらの風味素材の使用量は、0.01〜60.0質量%が好ましく、更に0.05〜50質量%がより好ましい。 風味素材の使用量が0.01質量%未満では、低油分液状調味料に十分な風味を付与することが出来ず、一方、風味素材の使用量が60質量%を超えると風味のバランスが崩れるため、何れも好ましくない。
尚、香料及び香辛料では、低濃度で使用されるが、その他の風味素材では比較的高濃度で使用される。又、これらの風味素材の中には、油分を含有するものがあるため、後述する注意が必要となる。
次に本発明で使用される酒類とは、代表例として清酒、ぶどう酒、ウイスキー、ラム酒、キュラソー、キルシュワッサー、シェリー酒、ブランデー、ベルモット、リキュール、ジン、焼酎、ウオッカ、ジン、テキーラ、紹興酒等が挙げられる。これらの酒類は、風味素材との相性があるため、適宜選択して使用される。尚、低油分液状調味料中のアルコール含量は、2〜12質量%が好ましく、更に4〜10質量%がより好ましい。低油分液状調味料中のアルコール含量が2質量%以下では、風味素材の香味がシャープに感じられず、一方、アルコール含量が12質量%以上では、アルコール含量が多すぎて、風味のバランスが崩れるため、何れも好ましくない。 尚、ここで言うアルコールとは、エタノールが主な成分であるが、エタノール以外の食用性アルコール類の総和を意味するものである。
本発明の低油分液状調味料では、3質量%を超え、20質量%未満の該動植物油脂に対して、80質量%を超え、97質量%未満の水相量が使用される。油相を使用する理由としては、主にコク味を付与したり、親油性の風味成分を溶解させたりするためであるが、風味素材中に含まれる油分も考慮する必要がある。
低油分液状調味料中の該動植物油脂が3質量%以下では、低油分液状調味料にコク味を付与することが困難であり、一方、20質量%以上では、風味素材の風味がシャープに感じられなくなるため、何れも好ましくない。低油分液状調味料中の該動植物油脂が20質量%以上では風味素材の風味がシャープに感じられない理由として、酒類中のアルコールが油脂中に移行し易くなり、水相中の見掛けのアルコール濃度が低下してしまうこと、又、油脂が風味素材のシャープな風味を低下させることが挙げられる。
又、油相に親和性を有する物質が水相中に含有される場合、即ちアルコールの様な物質が水相中に含有されると乳化油滴中に含有される親油性物質の移動が乳化油滴間で起こり易くなり、該動植物油脂が20質量%以上では、乳化油滴の不安定化が促進されることが推測される。これは、オストワルドライプニング(Ostwald ripenning)と呼ばれ、エマルションの不安定化を起こす現象として知られている。(Food Emulsions Principles, Practices and Techniques 2nd edition P.330, 2005 CRC Press McClements, D.J)
本発明の低油分液状調味料において、油相を構成する原料(油相原料)としては、トリグリセリドを主成分とする動植物油脂であれば特に制限がなく、油相原料の例として、常温で液体の菜種油、大豆油、コーン油、べに花油、ヒマワリ油、オリーブ油、シソ油、綿実油、米ぬか油、及び魚油、牛脂、豚脂等の動物油脂が挙げられ、これらを単独で、又は2種以上混合して使用することができる。
一方、本発明の低油分液状調味料において、酒類及び風味素材以外の水相を構成する原料(水相原料)については、一般にマヨネーズやドレッシング類の製造に際して使用される原料や、その配合割合に準じて決定すればよく、特に制限されない。通常、用いられる水相原料の例としては、水の他に、卵黄、卵白、食塩、食酢、グルタミン酸ナトリウム等の調味料、酸味料、乳化剤、糖類、ガム類、澱粉類などがある。
本発明の低油分液状調味料の製造方法は、既知の手法により行えばよく、例えば、水以外の水相原料を水等に分散、溶解し、これに油相原料を加えて、一般的な攪拌機、例えば、市販の万能型混合機などにより混合するか、又は、更にホモジナイザー等の乳化機で乳化することにより、目的とする低油分液状調味料を製造することができる。 尚、乳化機を用いる際、壊れやすい具材を含有する風味素材の場合は、乳化後にこれらの風味素材を混合した方がよい。
このようにして製造された酒類、風味素材及びトリグリセリドを主成分とする動植物油脂を含有する低油分液状調味料では、該動植物油脂が3質量%を超え、20質量%未満含有され、又、アルコール含量が2〜12質量%となるように酒類を含有していることにより、風味素材の風味がシャープに感じられ、且つ、コク味のあるものとなっている。
風味素材の風味がシャープに感じられる理由については、必ずしも明らかではないが、酒類の呈味と風味素材の風味の相乗効果に基づくものと考えられる。
次に、本発明を実施例等により詳しく説明するが、本発明の範囲は、これら実施例等により限定されるものではない。
実施例1〜12
(1)低油分液状調味料の調製
表1に示す配合組成の原料を混合・乳化し、マーマレード及びマンゴーペーストを風味素材とし、白ワイン(アルコール:12質量%)及びオレンジリキュール(アルコール:35質量%)を酒類として使用した実施例1〜4の低油分液状調味料、カシスジャムを風味素材とし、赤ワイン(アルコール:12質量%)及びカシスリキュール(アルコール:20質量%)を酒類として使用した実施例5〜8の低油分液状調味料、及びチョコレートソース及び粗挽コショウを風味素材とし、ウイスキー(アルコール:50質量%)及びブランデー(アルコール:40質量%)を使用した実施例9〜12の低油分液状調味料を調製した。即ち、水相原料である酒類、食酢、果糖ぶどう糖液糖、食塩、キサンタンガム、グルタミン酸ナトリウム及び水を混合・溶解して水相を調製し、この水相に油相原料として菜種油を加え、ホバルトミキサー(ホバルト社製)にて乳化した。次いで、前記風味素材を混合・溶解して、実施例1〜12の低油分液状調味料を調製した。
(2)低油分液状調味料の風味(シャープ性)の評価
上記(1)で得られた実施例1〜12の低油分液状調味料の風味(シャープ性)の評価を次の3段階で評価した。「良好」と「やや良好」であれば、シャープ性に優れているということができる。尚、評価は経験豊かな5名の味覚評価の平均値で示した。結果を表1に示す。
[風味のシャープ性の評価]
・良好 : 風味のバランスがとれており、シャープ性を強く感じる。
・やや良好 : 風味のバランスがとれており、シャープ性をやや強く感じる。
・不良 : 風味のバランスがとれていないか、又は、シャープ性が弱い。
(3)低油分液状調味料の風味(コク味)の評価
上記(1)で得られた実施例1〜12の低油分液状調味料の風味(コク味)の評価を次の3段階で評価した。「良好」と「やや良好」であれば、コク味に優れているということができる。尚、評価は経験豊かな5名の味覚評価の平均値で示した。結果を表1に示す。
・良好 : コク味がある。
・やや良好 : ややコク味がある。
・不良 : コク味が弱い。
(4)低油分液状調味料の風味の総合評価
上記(1)で得られた低油分液状調味料について、上記(2)の風味(シャープ性)の評価結果及び上記(3)の風味(コク味)の評価結果に基づき、総合評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2010279281
比較例1
実施例1において、植物油を1.0質量%とし、全体が100.0質量%となるように水で調整したこと以外は、実施例1と同様にして低油分液状調味料を調製し、風味(シャープ性及びコク味)を評価し、更に総合評価を行った。条件と結果を表2に示す。
比較例2
実施例2において、植物油を25.0質量%とし、全体が100.0質量%となるように水で調整したこと以外は、実施例2と同様にして低油分液状調味料を調製し、風味(シャープ性及びコク味)を評価し、更に総合評価を行った。条件と結果を表2に示す。
比較例3
実施例3において、白ワイン及びオレンジリキュールをそれぞれ、5.0質量%及び2.0質量%とし、全体が100.0質量%となるように水で調整したこと以外は、実施例3と同様にして低油分液状調味料を調製し、風味(シャープ性及びコク味)を評価し、更に総合評価を行った。条件と結果を表2に示す。
比較例4
実施例4において、白ワイン及びオレンジリキュールをそれぞれ、35.0質量%及び25質量%とし、全体が100.0質量%となるように水で調整したこと以外は、実施例4と同様にして低油分液状調味料を調製し、風味(シャープ性及びコク味)を評価し、更に総合評価を行った。条件と結果を表2に示す。
比較例5
実施例5において、植物油を1.5質量%とし、全体が100.0質量%となるように水で調整したこと以外は、実施例5と同様にして低油分液状調味料を調製し、風味(シャープ性及びコク味)を評価し、更に総合評価を行った。条件と結果を表2に示す。
比較例6
実施例6において、植物油を23.0質量%とし、全体が100.0質量%となるように水で調整したこと以外は、実施例6と同様にして低油分液状調味料を調製し、風味(シャープ性及びコク味)を評価し、更に総合評価を行った。条件と結果を表2に示す。
比較例7
実施例7において、赤ワイン及びカシスリキュールをそれぞれ5.0質量%及び4.0質量%とし、全体が100.0質量%となるように水で調整したこと以外は、実施例7と同様にして低油分液状調味料を調製し、風味(シャープ性及びコク味)を評価し、更に総合評価を行った。条件と結果を表2に示す。
比較例8
実施例8において、赤ワイン及びカシスリキュールをそれぞれ25.0質量%及び50.0質量%とし、全体が100.0質量%となるように水で調整したこと以外は、実施例8と同様にして低油分液状調味料を調製し、風味(シャープ性及びコク味)を評価し、更に総合評価を行った。条件と結果を表2に示す。
比較例9
実施例9において、植物油を1.0質量%とし、全体が100.0質量%となるように水で調整したこと以外は、実施例9と同様にして低油分液状調味料を調製し、風味(シャープ性及びコク味)を評価し、更に総合評価を行った。条件と結果を表2に示す。
比較例10
実施例10において、植物油を24.0質量%とし、全体が100.0質量%となるように水で調整したこと以外は、実施例10と同様にして低油分液状調味料を調製し、風味(シャープ性及びコク味)を評価し、更に総合評価を行った。条件と結果を表2に示す。
比較例11
実施例11において、ウイスキー及びブランデーをそれぞれ2.0質量%及び2.0質量とし、全体が100.0質量%となるように水で調整したこと以外は、実施例11と同様にして低油分液状調味料を調製し、風味(シャープ性及びコク味)を評価し、更に総合評価を行った。条件と結果を表2に示す。
比較例12
実施例12において、ウイスキー及びブランデーをそれぞれ15.0質量%及び15.0質量%とし、全体が100.0質量%となるように水で調整したこと以外は、実施例12と同様にして低油分液状調味料を調製し、風味(シャープ性及びコク味)を評価し、更に総合評価を行った。条件と結果を表2に示す。
Figure 2010279281
表1(実施例1〜12)から、以下のようなことが判る。
風味素材(マーマレード及びマンゴーペースト:実施例1〜4、カシスジャム:実施例5〜8及びチョコレートソース及び粗挽コショウ:実施例9〜12)を使用し、菜種油を油相とし植物油が4.0〜18.0質量%及び使用した酒類のアルコール量が4.4〜11.5質量%である実施例1〜12の低油分液状調味料では、風味のシャープ性やコク味が優れており、総合評価でも優れた評価結果であった。
又、表2(比較例1〜12)から、以下のようなことが判る。
比較例1〜12は、それぞれ実施例1〜12に対応しており、風味素材、食酢、果糖ぶどう糖液糖、食塩、キサンタンガム及びグルタミン酸ナトリウムの配合量は共通しているが、植物油量及び酒類量を変え、全体が100質量%となるように水で調整した低油分液状調味料である。
風味素材としてマーマレード及びマンゴーペーストを使用した比較例1〜4について、植物油が1.0質量%であり、酒類のアルコール量が10.0質量%である比較例1の低油分液状調味料では、風味のシャープ性は優れているものの、コク味が不良であり総合評価も不良なものであった。
次に、植物油が25.0質量%であり、酒類のアルコール量が7.1質量%である比較例2の低油分液状調味料では、コク味は優れているものの、風味のシャープ性は不良であり、総合評価も不良なものであった。
又、植物油が10.0質量%であり、酒類のアルコール量が1.3質量%である比較例3の低油分液状調味料では、コク味は優れているものの、風味のシャープ性が不良であり、総合評価も不良なものであった。
更に、植物油が10.0質量%であり、酒類のアルコール量が13.0質量%である比較例4の低油分液状調味料では、コク味は優れているものの、風味のシャープ性が不良であり、総合評価も不良なものであった。
風味素材としてカシスジャムを使用した比較例5〜8について、植物油が1.5質量%であり、酒類のアルコール量が6.6質量%である比較例5の低油分液状調味料では、風味のシャープ性は優れているものの、コク味が不良であり、総合評価も不良なものであった。
次に、植物油が23.0質量%であり、酒類のアルコール量が5.4質量%である比較例6の低油分液状調味料では、コク味は優れているものの、風味のシャープ性が不良であり、総合評価も不良なものであった。
又、植物油が9.0質量%であり、酒類のアルコール量が1.4質量%である比較例7の低油分液状調味料では、コク味は優れているものの、風味のシャープ性が不良であり、総合評価も不良なものであった。
更に、植物油が1.0質量%であり、酒類のアルコール量が7.0質量%である比較例8の低油分液状調味料では、コク味は優れているものの、風味のシャープ性が不良であり、総合評価も不良なものであった。
風味素材としてチョコレートソース及び粗挽コショウを使用した比較例9〜12について、植物油が1.0質量%であり、酒類のアルコール量が7.0質量%である比較例9の低油分液状調味料では、風味のシャープ性は優れているものの、コク味が不良であり、総合評価も不良なものであった。
次に、植物油が24.0質量%であり、酒類のアルコール量が7.0質量%である比較例10の低油分液状調味料では、コク味は優れているものの、風味のシャープ性が不良であり、総合評価も不良なものであった。
又、植物油が15.0質量%であり、酒類のアルコール量が1.8質量%である比較例11の低油分液状調味料では、コク味は優れているものの、風味のシャープ性が不良であり、総合評価も不良なものであった。
更に、植物油が10.0質量%であり、酒類のアルコール量が13.5質量%である比較例12の低油分液状調味料では、コク味は優れているものの、風味のシャープ性が不良であり、総合評価も不良なものであった。
以上のような結果より、風味素材が異なっていても、風味に及ぼす動植物油脂量及びアルコール量の影響はほぼ、同様な傾向であることが判る。
こうして、実施例1〜12及び比較例1〜12の結果から、酒類、風味素材及びトリグリセライドを主成分とする動植物油脂を含有する低油分液状調味料において、酒類由来の
アルコール濃度が2〜12質量%及び該動植物油脂が3質量%を超え、20質量%未満であれば、風味のシャープ性やコク味が、優れていることが理解される。

Claims (4)

  1. 酒類、風味素材及びトリグリセリドを主成分とする動植物油脂を含有する低油分液状調味料であって、アルコール濃度が2〜12質量%及び該動植物油脂が3質量%を超え、20質量%未満であることを特徴とする低油分液状調味料。
  2. 風味素材が果汁類、野菜搾汁類、ジャム類、ナッツペースト類、果物ペースト類、菓子類、野菜ペースト類、香料及び香辛料の群より選ばれる1種以上を含有することを特徴とする請求項1記載の低油分液状調味料。
  3. 風味素材の使用量が、0.01〜60.0質量%であることを特徴とする請求項1記載の低油分液状調味料。
  4. アルコール濃度が2〜12質量%となるように酒類を水相に分散、溶解し、これにトリグリセリドを主成分とする動植物油脂を加えて乳化させた後、風味素材を0.01〜60.0質量%となるように混合することを特徴とする該動植物油脂が3質量%を超え、20質量%未満である低油分液状調味料の製造方法。
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