JP7312618B2 - 分離液状ドレッシング用油脂組成物、分離液状ドレッシング、及びそれらの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明の分離液状ドレッシング用油脂組成物は、食用油脂、乳化剤A、及び乳化剤Bを含み、前記乳化剤Aがレシチンであり、前記乳化剤Bが、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、及びグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選択され、HLBが2.0~12.0の範囲である1種以上の乳化剤であり、前記乳化剤Aの含有量が、0.02~2.0質量%であり、前記乳化剤Bの含有量と前記乳化剤Aの含有量の質量比(乳化剤B/乳化剤A)が、1.0~10.0であることを特徴とする。本発明の分離液状ドレッシング用油脂組成物を分離液状ドレッシングの油相部に用いることで、混合時には安定な分散状態が得られ、静置保存時には水相部と油相部が明瞭な界面で分離し、且つ油相部の濁りや泡が低減された分離液状ドレッシングを調製できる。後述する実施例に示す通り、乳化剤A及び乳化剤Bとして用いる乳化剤の種類、並びにそれらの含有量が上記規定を満たさない場合は、本発明の効果が得られない。本発明において、前記乳化剤Aの含有量は、分離液状ドレッシング用油脂組成物の質量に基づいて、0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、1.0質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましい。また、前記乳化剤Bの含有量と前記乳化剤Aの含有量の質量比(乳化剤B/乳化剤A)は、1.5以上が好ましく、2.0以上がさらに好ましく、6.0以下が好ましく、5.0以下がさらに好ましい。
本発明の分離液状ドレッシングは、本発明の分離液状ドレッシング用油脂組成物を含む。上述の通り、一般に、分離液状ドレッシングは、イタリアンドレッシング、和風ドレッシング、中華ドレッシング等の水相部と油相部を有するドレッシングである。本発明の分離液状ドレッシングは、本発明の分離液状ドレッシング用油脂組成物を油相部に含むことで、混合時には安定な分散状態が得られ、静置保存時には水相部と油相部が明瞭な界面で分離し、且つ油相部の濁りや泡が低減された分離液状ドレッシングとすることができる。このような分離液状ドレッシングであれば、混合時に水相部と油相部の安定な分散状態が得られるので、野菜等の食品に使用した際に、油っぽくならず、風味を十分感じられ、使用後に容器内に残存するドレッシングの水相部と油相部の比率が変化することはない。さらに、本発明の分離液状ドレッシングは、静置保存時における外観が良好である。なお、本発明の分離液状ドレッシングの好ましい態様は、本発明の分離液状ドレッシング用油脂組成物の場合と同様である。
本発明の分離液状ドレッシングの製造方法は、本発明の分離液状ドレッシング用油脂組成物、及びその他の材料を混合する工程を含む。或いは、乳化剤Aとしてレシチンを0.02~2.0質量%、並びに乳化剤Bとして、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、及びグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選択され、HLBが2.0~12.0の範囲である1種以上の乳化剤を、前記乳化剤Bの含有量と前記乳化剤Aの含有量の質量比(乳化剤B/乳化剤A)が、1.0~10.0になるように食用油脂に配合して分離液状ドレッシング用油脂組成物を調製する工程、前記分離液状ドレッシング用油脂組成物、及びその他の材料を混合する工程を含む。本発明の分離液状ドレッシング用油脂組成物、及びその他の材料(水相部の材料を含む)を混合する工程によって得られた分離液状ドレッシングは、上述の通り、混合時に水相部と油相部の安定な分散状態が得られるので、例えば、前記混合工程直後、又は経時後に再度混合した後、容器に充填する工程を行う場合、水相部と油相部の比率が変化し難く、各容器に設計通りの比率で安定して充填することができる。前記分離液状ドレッシング用油脂組成物の調製工程、及び前記混合工程は、公知の撹拌機を有する混合装置を用いて実施することができる。前記調製工程、及び前記混合工程は、必要に応じて、各材料を適切な温度に加熱しながら実施してもよく、加圧下、又は減圧下で実施してもよい。なお、本発明の分離液状ドレッシングの製造方法の好ましい態様は、本発明の分離液状ドレッシング用油脂組成物の場合と同様である。また、前記その他の材料は、上述の通りである。
1.分離液状ドレッシング用油脂組成物の調製
食用油脂として昭和キャノーラ油(昭和産業株式会社)を用い、表2~4に記載した質量%で、各乳化剤を配合して、ミキサーで混合し、各分離液状ドレッシング用油脂組成物を調製した。使用した乳化剤を表1に示す。
水相部として、塩1質量部、砂糖4質量部、醸造酢30質量部、及び水35質量部の混合物、並びに油相部として、1.で調製した各分離液状ドレッシング用油脂組成物30質量部を用いて分離液状ドレッシングを調製した。
3.評価方法
各分離液状ドレッシング10gを試験管に入れ、撹拌機(TAITEC RECIPRO SHAKER SR-2s)にて、300rpmで5分間撹拌した。その後、20℃で静置保存し、分離状態を観察した。
(1)分散保持時間
分散保持時間は、参考例(特許文献2(特開2017-112890)の実施例3-7に記載された乳化剤配合)と比較して以下の評価基準に従って評価した。
◎:分離するまでの時間が参考例より長い
○:分離するまでの時間が参考例と同等
×:分離するまでの時間が参考例よりも短い
(2)油相部の外観
油相部の外観は、20℃で静置保存して15時間後の状態を観察し、以下の評価基準に従って評価した。なお、図1に各評価の油相部の外観の代表的な写真を示す。
◎:油相部が透明で、泡がなく、非常に良好
○:油相部がやや濁っており、泡があるものの、良好
×:油相部が濁っており、不良
3.評価結果
表2~表4に評価結果を示す。
Claims (7)
- 食用油脂、乳化剤A、及び乳化剤Bを含む分離液状ドレッシング用油脂組成物であって、
前記乳化剤Aがレシチンであり、
前記乳化剤Bが、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、及びグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選択され、HLBが2.0~12.0の範囲である1種以上の乳化剤であり、
前記乳化剤Aの含有量が、0.02~2.0質量%であり、
前記乳化剤Bの含有量と前記乳化剤Aの含有量の質量比(乳化剤B/乳化剤A)が、1.0~10.0であることを特徴とする分離液状ドレッシング用油脂組成物。 - 前記乳化剤Bが、ポリグリセリン脂肪酸エステル及び/又は有機酸モノグリセリドを含む請求項1に記載の分離液状ドレッシング用油脂組成物。
- 前記乳化剤BのHLBが、2.5~8.0である請求項1又は2に記載の分離液状ドレッシング用油脂組成物。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の分離液状ドレッシング用油脂組成物を含む分離液状ドレッシング。
- 請求項1~3のいずれか1項に記載の分離液状ドレッシング用油脂組成物、及びその他の材料を混合する工程を含む
分離液状ドレッシングの製造方法。 - 乳化剤Aとしてレシチンを0.02~2.0質量%、並びに
乳化剤Bとして、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、及びグリセリン脂肪酸エステルからなる群から選択され、HLBが2.0~12.0の範囲である1種以上の乳化剤を、前記乳化剤Bの含有量と前記乳化剤Aの含有量の質量比(乳化剤B/乳化剤A)が、1.0~10.0になるように食用油脂に配合して分離液状ドレッシング用油脂組成物を調製する工程、
前記分離液状ドレッシング用油脂組成物、及びその他の材料を混合する工程を含む
分離液状ドレッシングの製造方法。 - 請求項5又は6に記載の製造方法によって、分離液状ドレッシングを製造することによる分離液状ドレッシングの油相部の濁りや泡を低減する方法。
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