JP5839329B2 - 注射練習器 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば医学、看護学において必須である注射操作技術を習得する際に使用される注射練習器に関する。
注射には、治療目的、注射薬の種類/性質等によって、皮下注射、筋肉注射、静脈注射等の様々な種類がある。注射等の生体侵襲を伴う技術を習得するためには、臨床場面を模擬体験できる注射練習器が欠くことができないものである。
例えば特許文献1,2には、皮下注射や筋肉注射を模擬体験できる注射練習器が開示されている。この注射練習器は、模擬皮膚層に相当する袋状体の内部に、模擬筋肉層や擬似皮下層に相当するポリウレタン等のスポンジ部材や、シリコンゴム等のゴム部材が収容されている。
特許第4618509号 実用新案登録第3180352号
しかしながら、上記従来の注射練習器は一般的に、構造が複雑であるため、高価であるという課題抱えている。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、安価に提供でき、さらに針孔跡から液漏れが防止できる点において、実際に人体に注射した際の現象と近似する注射練習器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を要旨とするものである。
[1]表面シートおよび裏面シートを有し、かつ少なくとも表面シートを模擬皮膚層とする袋状部材と、
前記袋状部材の内部に配置され、かつ柔軟性、弾力性および保形性を有する模擬筋肉層と、
前記袋状部材の内部における少なくとも前記模擬皮膚層と前記模擬筋肉層との間に配置され、かつ前記模擬筋肉層よりも柔軟性が高い模擬皮下層とを備え、
前記模擬筋肉層および前記模擬皮下層のうち、少なくともいずれか一方が吸水性ゲルを含むことを特徴とする注射練習器。
[2]前記模擬筋肉層および前記模擬皮下層のうち、少なくともいずれか一方が吸水性ゲルを含む前項1に記載の注射練習器であり、この構成により臨場感のある注射練習を行える。
[3]前記模擬筋肉層は、アクリルアミド・アクリル酸共重合体(AA/AM)、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(イソブチレン・イソプレンゴム(IIR))、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、ウレタンゴム(U)、シリコンゴム(Si、Q)、フッ素ゴム(FKM)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、エステル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、アミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)、PVC系熱可塑性エラストマー(TPVC)、フッ素系熱可塑性エラストマー、スポンジ(ウレタンフォーム・メラミンフォーム)、こんにゃくの中から選択される1種または2種以上の材料を主構成としている前項1または2に記載の注射練習器。
[4]前記模擬筋肉層は、デュロメーター(Aタイプ)のゴム硬度計による硬度がA5.0度〜A29.0度に調整されている前項1〜3のいずれか1項に記載の注射練習器。
[5]前記模擬皮下層は、前記模擬筋肉層よりも速い吸水速度を有している前項1〜4のいずれか1項に記載の注射練習器。
[6]前記模擬皮下層は、デュロメーター(Aタイプ)のゴム硬度計による硬度がA7.0以下に調整されている前項1〜5のいずれか1項に記載の注射練習器。
[7]前記模擬皮下層は、B型粘度計による粘度が4〜2000Pa・s(パスカル秒)に調整されている前項1〜6のいずれか1項に記載の注射練習器。
[8]前記模擬皮下層は、水溶性ゲルが溶解されたゲル水溶液と、顆粒状ゲルとを含んだ半液体状であり、
前記ゲル水溶液は、粘性および弾力性を有し、
前記顆粒状ゲルは、前記吸水性ゲルを含む前項1〜7のいずれか1項に記載の注射練習器。
[9]前記水溶性ゲルは、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース及びこれらの塩、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸塩、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム、キサンタンガム、カラギーナン、ジェランガム、デンプン、ゼラチン、寒天、ペクチンの中から選択される1種または2種以上の材料を主構成としている前項8に記載の注射練習器。
[10]前記顆粒状ゲルの吸水性ゲルは、ポリアクリル酸塩、ポリスルホン酸塩、無水マレイン酸塩、アクリルアミド・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸塩共重合体、エチレン・スルホン酸塩共重合体、エチレン・無水マレイン酸塩共重合体の中から選択される1種または2種以上の材料を主構成としている前項8または9に記載の注射練習器。
[11]表面シートおよび裏面シートを有し、かつ少なくとも表面シートを模擬皮膚層とする袋状部材と、
前記袋状部材の内部に配置され、かつ柔軟性を有する収容部材とを備え、
前記収容部材は、吸水性ゲルを含むことを特徴とする注射練習器。
[12]前記収容部材は、半固体状のゲルを含む前項11に記載の注射練習器。
[13]前記収容部材は、半液体状のゲルを含む前項11に記載の注射練習器。
[14]前記模擬皮膚層は、エチレン‐メタクリル酸共重合体(EMMA)、ナイロンポリエチレン、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレンの中から選択される1種または2種以上の材料を主構成としている前項1〜13のいずれか1項に記載の注射練習器。
[15]前記模擬皮膚層に、肌色の化粧層が設けられている前項1〜14のいずれか1項に記載の注射練習器。
[16]前記裏面シートに、注射針の突き抜けを阻止するための防護層が設けられている前項1〜15のいずれか1項に記載の注射練習器。
[17]前記裏面シートが透明ないし半透明の材料によって構成されている前項1〜16のいずれか1項に記載の注射練習器。
[18]前記袋状部材または前記模擬筋肉層および前記模擬皮下層が透明ないし半透明の材料によって構成されている前項1〜10のいずれか1項に記載の注射練習器。
前記収容部材または前記収容部材に含まれる吸水性ゲルが透明ないし半透明の材料によって構成されている前項11〜14のいずれか1項に記載の注射練習器。
[19]前項1〜18のいずれか1項に記載の注射練習器と、その注射練習器を保持するホルダーとを備え、
前記ホルダーは、前記注射練習器の少なくとも表面側を露出した状態で保持するホルダー本体と、そのホルダー本体を人体の一部に着脱自在に取り付けるための取付手段とを備えたことを特徴とするホルダー付き注射練習器。
発明[1]の注射練習器によれば、袋状部材の内部に吸水性ゲルが含まれているため、針孔跡から液漏れが防止できる点において、実際に人体に注射した際の現象と近似する注射練習器を提供でき、臨場感のある注射操作の練習を行うことができる。さらに袋状部材に模擬筋肉層用の材料や模擬皮下層用の材料を封入するだけの簡単な構造であるため、製作コストを低減できて安価に提供することができる。
発明[2]の注射練習器によれば、表面に模擬皮膚層を有する袋状部材の内部に吸水性ゲルが含まれているため、その吸水性ゲルによって多量の注射練習液を貯えることができる。このため、多数の注射練習によっても、注射練習液が溢れ出すような不具合を防止できるため、注射練習液の除去作業や注射練習器自体の交換作業を少なくすることができ、注射練習を効率良く行えるとともに、維持管理も容易に行うことができる。
発明[3]〜[10]の注射練習器によれば、針孔跡から液漏れが防止できる点において、実際に人体に注射した際の現象と近似する注射練習器を提供することができる。
発明[11]〜[13]の注射練習器によれば、袋状部材の内部に吸水性ゲルが含まれているため、上記と同様に、針孔跡から液漏れが防止できる点において、実際に人体に注射した際の現象と近似する臨場感のある注射練習を行えるとともに、安価に提供することができる。さらに多量の注射練習液を貯えることができるため、上記と同様に、注射練習液の溢れ出しを防止でき、注射練習を効率良く行えるとともに、維持管理も容易に行うことができる。
発明[14]の注射練習器によれば、針孔跡から液漏れが防止できる点において、実際に人体に注射した際の現象と近似する注射練習器を提供することができる。
発明[15]の注射練習器によれば、模擬皮膚層を視覚的に人体の皮膚に近付けることができ、より一層臨場感のある注射練習を行うことができる。
発明[16]の注射練習器によれば、注射針が不用意に裏面側に突き抜けてしまうような不具合を確実に防止することができる。
発明[17][18]の注射練習器によれば、注入した注射練習液の浸透の様子を目視で観察することができる。
発明[19]のホルダー付き注射練習器によれば、注射練習器を患者役の所定の位置に確実に装着できて、なお一層臨場感のある注射練習を行うことができる。
図1はこの発明の第1実施形態である注射練習器を示す一部切欠平面図である。 図2は第1実施形態の注射練習器を示す断面図である。 図3はこの発明の第1実施形態であるホルダー付き注射練習器を説明するための分解斜視図である。 図4は第1実施形態の注射練習器を人体に装着した状態を示す斜視図である。 図5はこの発明の第2実施形態である注射練習器を示す一部切欠平面図である。 図6は第2実施形態の注射練習器を示す断面図である。 図7はこの発明の第3実施形態である注射練習器を示す一部切欠平面図である。 図8は第3実施形態の注射練習器を示す断面図である。
<第1実施形態>
図1はこの発明の第1実施形態である注射練習器P1を示す一部切欠平面図、図2は断面図である。
両図に示すように、この第1実施形態の注射練習器P1は、袋状部材1と、袋状部材1の内部に配置された模擬筋肉層2と、模擬皮膚層1の内部における模擬筋肉層2の外周全域に配置された模擬皮下層3とを基本的な構成要素として備えている。
袋状部材1は、模擬皮膚層を構成する矩形状の表面シート1aと、裏面シート1bとを備えた平面視矩形状の扁平な袋状の形状を有しており、人体の皮膚に相当する部分である。本実施形態において、袋状部材1の表面シート1aおよび裏面シート1bは、エチレン‐メタクリル酸共重合体(EMMA)によって構成されている。そして両シート1a,1bが重ね合わされた状態で、外周縁部(周囲4辺)がヒートシールまたは高周波ウェルダーによって溶着一体化されて形成されている。
なお、本実施形態においては、表面シート1aおよび裏面シート1bは、透明ないし半透明のものを使用しており、これらのシート1a,1bを介して外部から内部を目視で観察できるようになっている。
ここで、本実施形態においては、表面シート1aおよび裏面シート1b共に模擬皮膚層を構成しているが、本発明においては、少なくとも表面シート1aが模擬皮膚層を構成するようにすれば良い。なお、以下の説明においては、表面シート1aを必要に応じて模擬皮膚層1aと称する。
本実施形態においては、袋状部材1の材料として、EMMAを用いているが、本発明において、模擬皮膚層1aの材料は、特に限定されるものではなく、内部に封入される後述のゲル等を保持できるような不透性を有するものであればどのようなものでも使用することができる。また本実施形態においては、袋状部材1の材料としては、ヒートシールや高周波ウェルダー等の加熱手段によって溶着可能な材質を使用するのが好ましい。なお本発明において、表面シート1aおよび裏面シート1bの接着方法は、加熱による溶着に限定されるものではない。従って、袋状部材1としては、必ずしも加熱により溶着可能な材質を選択する必要はない。
例えば本発明において、袋状部材1の材料としては、上記のEMMA、ナイロンポリエチレン、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレンの中から選択される1種または2種以上の材料を主構成として用いることができる。中でも、EMMAは、上記の不透性や溶着性に優れる上、触った際の触感や注射針を刺入した際の穿刺感等を、人体の皮膚に対する触感、穿刺感等に近似させることができるため、本実施形態のようにEMMAを用いるのが好ましい。
袋状部材1の内部に封入された模擬筋肉層2は、平面視矩形状の扁平なブロック形状を有しており、人体の筋肉に相当する部分であるとともに、注射練習器P1の芯材としても機能する。本実施形態では、この模擬筋肉層2の材料として、アクリルアミド・アクリル酸共重合体(AA/AM)によって構成される半固体状の高分子ゲルが用いられている。
この高分子ゲルは、吸水性、保形性、柔軟性、弾力性、復元力を有しており、触った際の触感や、注射針を刺入した際の穿刺感、刺入後に注射練習液(注射液)を注入する際の注射液の吸収性(注入感)等の感覚が、人体の筋肉に対する感覚に近似している。さらに注射器を注射練習器から抜き取った後、模擬筋肉層2の針孔跡からの液漏れも防止できるため、模擬皮膚層1aの針孔跡から液漏れも防止でき、この液漏れ防止の点においても、実際に人体に注射した際の現象と近似している。
本実施形態では、模擬筋肉層2の材料として、AA/AMを使用しているが、本発明においては、模擬筋肉層2および模擬皮下層3の少なくともいずれか一方にゲルが含まれていれば良い。従って本発明においては、後に詳述するが、模擬筋肉層2の材料として必ずしもゲルを用いなくても良い。
例えば本発明において、模擬筋肉層2の材料としては、上記のAA/AM、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴ(NBR)、ブチルゴム(イソブチレン・イソプレンゴム(IIR))、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、ウレタンゴム(U)、シリコンゴム(Si、Q)、フッ素ゴム(FKM)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、エステル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、アミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)、PVC系熱可塑性エラストマー(TPVC)、フッ素系熱可塑性エラストマー、スポンジ(ウレタンフォーム・メラミンフォーム)、こんにゃくの中から選択される1種または2種以上の材料を主構成として用いることができる。中でも特に、AA/AMは、既述したとおり、吸水性、保形性、柔軟性、弾力性等に優れる上、触感、穿刺感、注入感等も優れているため、本実施形態のようにAA/AMを用いるのが好ましい。
また本実施形態においては、模擬筋肉層2を構成する半固体状の高分子ゲルは、デュロメーター(Aタイプ)のゴム硬度計による硬度をA5.0度〜A29.0度に調整しておくのが好ましい。すなわち模擬筋肉層2の硬度が上記の特定範囲内に調整されている場合には、触感、穿刺感、注入感等の感覚を人体の筋肉に対する感覚に、より近付けることができるため、好ましい。
模擬皮下層3は、袋状部材1の内部における模擬筋肉層2の外周全域に略均等な厚さで配置されており、人体の皮下組織に相当する部分である。本実施形態では、模擬皮下層3として、半液体状の高分子ゲルが用いられている。この高分子ゲルは、水溶性ゲル3aが溶解されたゲル水溶液と、そのゲル水溶液内に略均等に混入された顆粒状ゲル3bとを含んでいる。本実施形態では、水溶性ゲル3aとして、カルボキシメチルセルロース(CMC)が使用されており、その水溶液(CMC水溶液)内に、顆粒状ゲル3bとして、吸水性のポリアクリル酸ナトリウムが混入されている。
ここでCMC水溶液は、粘性、弾力性が与えられ、注射液の注入を妨げることなく、注射針を抜き取った後に針孔から注射液が逆流するのを防止できるとともに、針孔からCMC水溶液内に空気が侵入するのを有効に防止できるようになっている。また顆粒状ゲル3bは、既述したとおり吸水性ゲルであり、注射液の吸収に際しての中心的な役割を担うものである。この顆粒状ゲル3bとしては、注射液の吸収がスムーズに行われるように、吸水速度が速い材料が用いられている。
また本実施形態において、顆粒状ゲル3bは、吸水速度が水溶性ゲル3aよりも速く、さらに水溶性ゲル3aは、吸水速度が模擬筋肉層2を構成する高分子ゲル(AA/AM )よりも速くなっている。
なお、本発明においては、模擬筋肉層2を構成する材料と、模擬皮下層3を構成する材料とのうち、少なくともいずれか一方に、ゲルが含まれていれば良い。従って本発明において、模擬筋肉層2は、必ずしもゲルを含む必要がない。同様に、模擬皮下層3は、必ずしもゲルを含む必要はない。
また本発明においては、模擬筋肉層2を構成する材料と、模擬皮下層3を構成する材料とのうち、少なくともいずれか一方に、吸水性ゲルが含まれているのが好ましい。
ここで本実施形態において、吸水性ゲルとは、ゲルの自重(g)に対する吸水量(g)が1以上のゲル、つまり「吸水量(g)/ゲル自重(g)≧1」のゲルを言う。中でも特に本発明は、吸水量がゲル自重の10倍(吸水量(g)/ゲル自重(g)≧10)の高吸水性ゲルを使用するのが良く、より好ましくは吸水量がゲル自重の100倍(吸水量(g)/ゲル自重(g)≧100)の高吸水性ゲルを使用するのが良い。
例えば本発明において、水溶性ゲル3aとしては、上記のCMC、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロースおよびこれらの塩、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸塩、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム、キサンタンガム、カラギーナン、ジェランガム、デンプン、ゼラチン、寒天、ペクチンの中から選択される1種または2種以上の材料を主構成として用いることができる。中でもCMCは、注射針を刺入する際の穿刺感や、注射液を注入する際の注入感等の感覚が、人体に対する感覚に非常に近いため、水溶性ゲル3aとして好適に使用することができる。
また本発明において、顆粒状ゲル3bとしては、上記のポリアクリル酸ナトリウム等のポリアクリル酸塩、ポリスルホン酸塩、無水マレイン酸塩、アクリルアミド・アクリル酸共重合体の中から選択される1種または2種以上の材料を主構成として用いることができる。中でもポリアクリル酸塩は、吸水性に非常に優れているため、顆粒状ゲル3bとして好適に使用することができる。
また本発明においては、模擬皮下層3を構成する半液体状の高分子ゲルは、デュロメーター(Aタイプ)のゴム硬度計による硬度をA7.0以下に調整し、さらにB型粘度計による粘度を4〜2000Pa・s(パスカル秒)に調整するのが好ましい。すなわち模擬皮下層3の硬度や粘度が上記の特定範囲内に調整されている場合には、触感、穿刺感、注入感等の感覚を人体の皮下組織に対する感覚に、より近付けることができる。
なお本実施形態において、模擬皮下層3は、模擬筋肉層2の外周全域に略均等な厚さに配置しているが、それだけに限られず、本発明においては、注射練習器全体の厚みを薄くするために、模擬皮膚層1と模擬筋肉層2との間にのみ、模擬皮下層2を略均等な厚さで配置するようにしても良い。
本実施形態の注射練習器P1は、袋状部材1、模擬筋肉層2および模擬皮下層3を基本的な構成として備えており、例えば以下の手順で製作される。
まず袋状部材1を構成する2枚のシート1a,1bを重ね合わせて、周囲4辺のうち3辺を既述したように熱溶着して接合一体化した後、残りの1辺の開口部から、模擬筋肉層2としての高分子ゲルや、模擬皮下層3としてのゲル水溶液や顆粒状ゲル3bを投入する。その後、残り1辺の開口部を熱溶着して接合一体化することにより、本実施形態における基本構造の注射練習器P1を製作することができる。
なお言うまでもなく、本発明において、注射練習器P1の製作手順は限定されるものではなく、どのような手順で製作するようにしても良い。
また本実施形態の注射練習器P1においては、表面シートによって構成される模擬皮膚層1aの外面(上面)に、撥水加工済みの綿素材や、そのような綿素材の表面にウレタンゴムを貼り付けたもの等によって構成された化粧層4が貼着されている。この化粧層4は肌色に着色されており、実際に注射操作の練習を行う際に人肌を想像させることにより、臨場感を持たせるようにしている。
なお本発明においては、化粧層4の構成は特に限定されるものではなく、化粧層を模擬皮膚層1aに着色料を塗布して形成するようにしても良いし、着色された模擬皮膚層1aによって構成するようにしても良い。
また本実施形態においては、袋状部材1の裏面シート1bの外面(下面)には、防護層5が設けられている。この防護層5は、注射操作の練習中に、袋状部材1の表面側の模擬皮膚層1aから刺入された注射針が、注射練習器P1を貫通して裏面側に抜け出してまうのを防止するための部材である。従って、注射針の貫通を防止できる部材であればどのような部材を用いても良い。例えば一定の硬度を有する薄板、フィルム、シート等を用いることができる。さらに防護層5の材料も特に限定されるものではなく、一般的な樹脂、ゴム材料、布、木材、紙、金属等を用いることができる。さらに本発明においては、裏面シート1b自体を、注射針の貫通を防止できる材料によって構成するようにしても良い。
なお本実施形態の注射練習器P1は、模擬皮膚層(表面シート)1aと、裏面シート1bとを同じ材質によって構成しているため、表裏を反転させて、裏面シート1bを模擬皮膚層として使用することによって、両面使用も可能となる。
以上のように構成された本実施形態の注射練習器P1は、そのままで注射操作の練習用に用いることも可能であるが、以下に説明するように、専用のホルダー6に装着して用いるのが好ましい。
図3はこの発明の第1実施形態である注射練習器P1とホルダー6との関係を説明するための斜視図である。同図に示すように、本実施形態のホルダー6は、注射練習器P1の表面側を露出した状態に保持するホルダー本体61と、そのホルダー本体61を人体の腕や脚等に装着するための固定バンド65とを備えている。
ホルダー本体61は、上面側(表面側)に上面開口部62を有する箱型形状の軟質部材によって構成されている。さらにホルダー本体61は、その内部の形状が注射練習器P1の外周形状に対応して形成されており、上面開口部62を介して注射練習器P1をホルダー本体61内に適合状態に収容できるようになっている。そしてこの収容状態では、注射練習器P1がホルダー本体61によって保持されることにより、ホルダー本体61に対し注射練習器P1が脱落したり、位置ずれしないようになっている。さらにこの収容状態においては、注射練習器P1の表面における外周縁部を除いた領域(中間領域)、つまり化粧層4の主領域がホルダー本体61の上面開口部62を介して上方に露出されるようになっている。
固定バンド65は、その中央部がホルダー本体61の内部における底面上に配置されるとともに、両側部がホルダー本体61の両側壁を貫通してそれぞれ外部に引き出されている。さらに固定バンド65の両端部には、互いに着脱自在な面ファスナー66が取り付けられている。なお本実施形態においては固定バンド65が取付手段を構成している。
こうしてホルダー5に保持された注射練習器P1(ホルダー付き注射練習器)を用いて注射練習を行う場合、このホルダー付き注射練習器を練習者等の患者役の腕や脚等に装着して使用する。例えば図4に示すように、患者役Mの腕に装着する場合には、注射練習器P1を腕の所定位置に配置した状態で固定バンド65を患者役Mの腕に巻き付けて、バンド両端部の面ファスナー66同士を接着固定する。なお、固定バンド65は伸縮性を備えており、少し引っ張った状態で腕に装着することによって、注射練習器P1が腕に密着した状態に保持され、注射練習器P1の位置ずれ等を有効に防止することができる。
こうして患者役Mの腕に装着した注射練習器P1に対し、皮下注射や筋肉注射を想定して、練習者が注射操作の練習を行う。すなわち練習者は、注射用練習液(注射液)を収容した実際の注射器7の針を注射練習器P1の表面側から模擬皮膚層1aに刺入して針先を模擬筋肉層2または模擬皮下層3に配置する。
ここで、本実施形態においては、模擬筋肉層2と模擬皮下層3とが軟性(硬度)が異なっているため、針先が模擬皮下層3を穿刺する場合の感触と、模擬筋肉層2を穿刺する場合の感触とが異なっている。このためその感覚の相違を基に、練習者は、針先の位置が模擬皮下層3の内部か、模擬筋肉層2の内部かを把握できるように繰り返し練習することによって、練習者は、皮下注射や筋肉注射時に、針先をどの程度刺入するか等の針先の刺入長さの感覚を正確に取得できるようになっている。
ところで、実際の皮下注射時や筋肉注射時においては、針先の刺入後、注射液を注入する前に、針先が血管内に刺入されていないかの確認操作を行う。この確認操作は、注射器7のプランジャ(押子)71を引いてシリンジ72内に血液が回収されないことを確認する操作である。従ってこの注射練習器P1に対する注射操作の練習においても、針先を刺入後にプランジャ71を引く操作を行う。
ここで、本実施形態においては、プランジャ71を引く際の現象や感触を、実際に人体に注射した場合に近い現象や感触を得ることができる。
すなわち仮に模擬筋肉層や模擬皮下層としてスポンジ部材を使用している注射練習器においては、注射器の針を刺入後、針先が血管内に位置していないことを確認するために、注射器のプランジャを引いたときに、空気を吸引してしまう。このため、プランジャを引く際の抵抗感が無く、実際に人体に注射した場合とは大きく異なった現象や感触となってしまい、適切な注射操作の技術を習得することが困難になるおそれがある。
そこで本実施形態においては、模擬筋肉層2として、適度な硬度を有する半固体状のAA/AMを使用するとともに、模擬皮下層3として、適度な硬度および粘性を有するCMC水溶液およびポリアクリル酸ナトリウムを使用しているため、注射器7の針を刺入後、プランジャ71を引いた際に、適度な抵抗感があり、実際に人体に注射した場合と近似した現象や感触を得ることができ、適切な注射操作の技術を確実に習得することができる。
針先が血管内に位置していないことの確認操作を行った後、プランジャ71を押し込んでシリンジ72内の注射液を注射練習器P1内に注入する。このとき本実施形態においては、模擬筋肉層2および模擬皮下層3として、吸水性の高分子ゲルを使用するとともに、特に模擬皮下層3として、吸水速度が速いポリアクリル酸ナトリウムを使用しているため、注射器7内の注射液が注射練習器P1内に適度な抵抗感を付与しつつも模擬皮下層3内にスムーズに注入されていき、実際に人体に注射した場合と近似した現象や感触を得ることができ、適切な注射操作の技術を、より確実に習得することができる。
注射液を注入した後は、注射針を注射練習器P1内から抜き取り、これにより一連の筋肉注射または皮下注射を想定した注射操作の練習が終了する。
練習者は、このような注射操作の練習を何度も繰り返し行うことにより、習熟度を高めて、適切な注射操作の技術を習得するものである。
本実施形態の注射練習器P1によれば、模擬筋肉層2および模擬皮下層3として、吸水性の高分子ゲルを使用しているため、注射液を十分に吸収して保持することができる。このため、数十回以上の注射操作の練習によっても、注射液が溢れ出すような不具合を防止できるため、注射液の除去作業の回数を少なくすることができる。従って、注射操作の練習を途中で中断せずに何度も続けて繰り返し行うことができ、注射操作の練習を効率良く行うことができるとともに、注射液の除去作業または注射練習器P1の交換作業を少なくできる分、維持管理も容易に行うことができる。
また本実施形態の注射練習器P1は、袋状部材1内に、模擬筋肉層2および模擬皮下層3を構成する高分子ゲルを封入するだけの簡単な構造であるため、練習器自体の小型軽量化を図ることができる上さらに、製作コストを低く抑えることができ、安価に提供することができる。
また本実施形態の注射練習器P1では、裏面シート1bが透明ないし半透明であるため、その裏面シート1bを介して注射練習器P1の内部への注射液の浸透の様子を目視で観察でき、練習者が自ら、または監督者が習熟度の確認をするのに役立つ。さらに練習回数を重ねた際の注射液の溜まり具合を明確に把握することができ、注射練習器P1の取り換え時期の判断にも役立つものである。
特に本発明において、模擬筋肉層2および模擬皮下層3も、透明ないしは半透明の材料を使用し、さらに練習用の注射液として着色されたものを使用する場合には、練習器P1内に注入された注射液の浸透具合を、より一層明確に観察することができる。
なお、本実施形態の注射練習器P1においては、模擬筋肉層2を構成する高分子ゲルの厚みや硬度、模擬皮下層3を構成する高分子ゲルの封入量や軟度を適宜変更することによって、痩せ形、肥満型、筋肉質型、女性型、男性型、老人型、幼児型等の必要に応じた様々な注射練習器P1を提供することができる。
また上記実施形態の注射練習器P1においては、模擬皮下層3を模擬筋肉層2の全周に配置している場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明においては、模擬皮下層3は、模擬筋肉層2の少なくとも上面、つまり袋状部材1内における少なくとも模擬筋肉層2と表面シート(模擬皮膚層1a)との間に配置されていれば良い。
さらに、模擬筋肉層2の表面または内部に、模擬血管として樹脂またはゴムによるチューブ状のものを配置し、血管注射の練習用とすることも可能である。
次に第1実施形態で説明した本発明の注射練習器P1を実施例1のモデルとし、既に販売されている類似の機能を有する2種類の注射練習器を比較例1,2のモデルとして、物理特性の比較試験を行った結果を説明する。
実施例1のモデルは、第1実施形態で示した構造と同じであり、袋状部材1の表面シート(模擬皮膚層)1aおよび裏面シート1bとして、EMMA(エチレン‐メタクリル酸共重合体)製で、透明な梨地に形成されたものを使用した。各シート1a,1bのサイズは縦が215、横が135mm、素材厚みが100μmである。表面シート1aの表面には肌色の綿素材(化粧層4)を貼り付けた。模擬筋肉層2としては、アクリルアミド‐アクリル酸共重合体に水を加えたものを使用した。アクリルアミド‐アクリル酸共重合体と水の重量比は8.5:100とした。模擬筋肉層2のサイズは縦が180mm、横が100mm、厚さが25mmである。模擬皮下層2としては、CMC水溶液とポリアクリル酸ナトリウムを混入したものを使用した。ポリアクリル酸ナトリウム、CMC、水の重量比は1.1:0.5:100とした。
比較例1のモデルとしては、Limbs&Things Limited社製の製品品番の型番が100310の注射練習用のモデルを用いた。このモデルにおいて、表面シート(模擬皮膚層)として厚さ1mmの肌色ウレタンシート、模擬皮下層として厚さ15mmスポンジ材、芯材として半径40mmの円柱状合成ゴムが使われている。このモデルの形状は長さが120mm、幅が110mm、厚みが70mmの半円柱形である
比較例2のモデルとしては、株式会社ブイ・アール・テクノセンター製の血管注射練習用の「注射訓練プレート」を使用した。このモデルにおいて、表面シート(模擬皮膚層)として天然ゴム、模擬皮下層としてシリコンゴム部材が使用され、模擬血管が配置されている。このモデルの大きさは長さが85mm、幅が50mm、厚みが9mmである。
上記の各モデルに加えて、人体に近い感触を得るために作った参考例1のモデル(模擬モデル)を準備した。この参考例1のモデルは、牛肉ブロックの表面に住友スリーエム株式会社製のフィルムである「3Mテガダーム コンフォートフィルムドレッシング1688」を貼り付けたものである。
これらの実施例1、参考例1および比較例1,2の各モデルに対し、(1)注射針の突き刺し力、(2)突き刺した後の注射針を一旦引く際の引き抵抗、(3)注射液の注入時の圧力変化をそれぞれ測定した。その測定結果を表1に示す。
なお、各測定のうち、圧力測定に関しては、SIMADZU社製の「EZ.Test−500N」用い、その測定装置の固定治具に各モデルと注射器を設置して測定した。使用した注射器は10mlシリンジ、注射針は23G針である。
各測定結果から明らかなように、本発明に関連した実施例1のモデルは各評価において、牛肉ブロックを用いた参考例1と類似の特性を示しており、皮下、筋肉注射練習用として総合的に適しているのが判る。
Figure 0005839329
<第2実施形態>
図5および図6はこの発明の第2実施形態である注射練習器P2を示す図である。両図に示すように、この注射練習器P2が、上記第1実施形態の注射練習器P1と相違する点は、上記第1実施形態の注射練習器P1は、模擬皮膚層1aを有する袋状部材1内における模擬筋肉層2の外周に模擬皮下層3が配置されているのに対し、本第2実施形態の注射練習器P2は、模擬皮下層3が存在しない点である。
すなわち本第2実施形態の注射練習器P2においては、袋状部材1内に、模擬筋肉層2として、アクリルアミド・アクリル酸共重合体(AA/AM)によって構成される半固体状で吸水性のある高分子ゲルが封入されている。
この第2実施形態の注射練習器P2において、他の構成は、上記第1実施形態の注射練習器P1と実質的に同様であるため、同一または相当部分に同一符号を付して重複説明は省略する。
この第2実施形態の注射練習器P2においても、上記第1実施形態と同様に、同様の作用効果を得ることができる。
例えばこの第2実施形態の注射練習器P2においても、模擬筋肉層2としてのAA/AMが、吸水性、保形性、柔軟性、弾力性、復元力を有しているため、上記第1実施形態と同様に、注入された注射練習液を十分かつ確実に吸収し、注射練習器P2に残る練習後の針孔跡からの液漏れを防ぐ機能を備える。さらに注射練習器P2を触った時の触感、注射針を刺した時の穿刺感、注射液を注入する際の注入感等の感覚を、人体に対する感覚に近似させることができる。従って、この第2実施形態の注射練習器P2においても、人体に注射した場合と相違なく、注射操作の練習を行うことができ、適切な注射技術を確実に習得することができる。
またこの第2実施形態の注射練習器P2においても、模擬筋肉層2を吸水性ゲルによって構成しているため、上記第1実施形態と同様、多量の注射液を貯えることができ、注射練習を効率良く行えるとともに、維持管理も容易に行うことができる。
さらにこの第2実施形態の注射練習器P2によれば、袋状部材1内に模擬筋肉層3としての半固体状の高分子ゲルを封入するだけで製作することができるため、構造がより一層簡素化されて、より一層コストを削減することができる。
なお、この第2実施形態の注射練習器P2において、模擬筋肉層2としては、吸水性、保形性、柔軟性、弾力性、復元力を有する材料であれば、どのような材料も使用することができる。
またこの第2実施形態の注射練習器P2は、腕や脚用に適用したものであるが、それだけに限られず、本発明においては、乳房や耳たぶ等、筋肉の少ない人体部位用等に適用することができる。その場合には例えば、模擬筋肉層2として、吸水性を有する半液体状のゲルを採用することもできる。そのようなゲルとしては、ポリアクリル酸ナトリウムの吸水性ゲルを例示することができる。
なお本実施形態においては、袋状部材1の内部に、模擬筋肉層2としての半固体状の吸水性を収容したが、それだけに限られず、本発明においては、袋状部材の内部に、模擬皮下層としての半液体状の吸水性ゲルを収容するようにしても良い。この半液体状の吸水性ゲルとしては、上記第1実施形態に記載したポリアクリル酸ナトリウム等の顆粒状ゲルを、CMC等の水溶性ゲルからなるCMC水溶液に混入したものを採用することができる。
ここで、本実施形態においては、袋状部材1に収容される半固体状の吸水性ゲルや、半液体状の吸水性ゲルが収容部材を構成するものである。
<第3実施形態>
図7および図8はこの発明の第3実施形態である注射練習器P3を示す図である。両図に示すように、この注射練習器P3においては、上記第1実施形態と同様に、袋状部材1内に、模擬筋肉層2および模擬皮下層3が設けられている。
この第3実施形態の注射練習器P3では、模擬筋肉層2として、上記第1実施形態と同様、半固体状のアクリルアミド・アクリル酸共重合体(AA/AM)が用いられるとともに、模擬皮下層3として、半液体状の吸水性ゲルであるポリアクリル酸ナトリウムが用いられている。
この第3実施形態の注射練習器P3において、他の構成は、上記第1実施形態の注射練習器P1と実質的に同様であるため、同一または相当部分に同一符号を付して重複説明は省略する。
この第3実施形態の注射練習器P3においても、上記第1実施形態と同様に、同様の作用効果を得ることができる。
例えばこの第3実施形態の注射練習器P3においても、模擬筋肉層2および模擬皮下層3としてのAA/AMおよびポリアクリル酸ナトリウムが、適度な吸水性、柔軟性、弾力性、復元力を有しているため、上記第1実施形態と同様に、注入された注射練習液を十分かつ確実に吸収し、注射練習器P3に残る練習後の針孔跡からの液漏れを防ぐ機能を備える。さらに注射練習器P3に触れたときの触感、針を刺した時の穿刺感、注射液を注入する際の注入感等の感覚を、人体に対する感覚に近似させることができる。従って、この第3実施形態の注射練習器P3においても、人体に注射した場合と相違なく、注射操作の練習を行うことができ、適切な注射技術を確実に習得することができる。
またこの第3実施形態の注射練習器P3においても、模擬筋肉層2を吸水性ゲルによって構成しているため、上記第1実施形態と同様、多量の注射液を貯えることができ、注射練習を効率良く行えるとともに、維持管理も容易に行うことができる。
さらにこの第3実施形態の注射練習器P3においても、袋状部材1の内部に、模擬筋肉層2および模擬皮下層3としての高分子ゲルを封入するだけで簡単に製作することができる。従って構造が簡素となり、製作コストを削減することができる。
なおこの第3実施形態の注射練習器P3においては、模擬筋肉層2および模擬皮下層3のうち、少なくともいずれか一方がゲルによって構成されていれば良い。従って第3実施形態においても、模擬筋肉層2の材料と、模擬皮下層3の材料との組み合わせ次第では、模擬筋肉層2として、上記第1実施形態で例示した全ての材料を使用することができるとともに、模擬皮下層3として、上記第1実施形態で例示した全ての材料を使用することができる。
また本実施形態においては、模擬筋肉層2および模擬皮下層3のうち、少なくともいずれか一方が吸水性ゲルによって構成されているのが好ましい。
この発明の注射練習器は、例えば医学、看護学において注射操作の技術を習得する際に用いることができる。
1:袋状部材
1a:模擬皮膚層(表面シート)
1b:裏面シート
2:模擬筋肉層
3:模擬皮下層
3a:水溶性ゲル
3b:顆粒状ゲル
4:化粧層
5:防護層
6:ホルダー
61:ホルダー本体
65:固定バンド(取付手段)
P1〜P3:注射練習器

Claims (10)

  1. 表面シートおよび裏面シートを有し、かつ少なくとも表面シートを模擬皮膚層とする袋状部材と、
    前記袋状部材の内部に配置され、かつ柔軟性、弾力性および保形性を有する模擬筋肉層と、
    前記袋状部材の内部における少なくとも前記模擬皮膚層と前記模擬筋肉層との間に配置され、かつ前記模擬筋肉層よりも柔軟性が高い模擬皮下層とを備え、
    前記模擬筋肉層および前記模擬皮下層のうち、少なくともいずれか一方が吸水性ゲルを含むことを特徴とする注射練習器。
  2. (1)前記模擬筋肉層は、アクリルアミド・アクリル酸共重合体(AA/AM)、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(イソブチレン・イソプレンゴム(IIR))、エチレン・プロピレン・ジエンゴム(EPDM)、ウレタンゴム(U)、シリコンゴム(Si、Q)、フッ素ゴム(FKM)、スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、エステル系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)、アミド系熱可塑性エラストマー(TPAE)、PVC系熱可塑性エラストマー(TPVC)、フッ素系熱可塑性エラストマー、スポンジ(ウレタンフォーム・メラミンフォーム)、こんにゃくの中から選択される1種または2種以上の材料を主構成としている態様、
    (2)前記模擬筋肉層は、デュロメーター(Aタイプ)のゴム硬度計による硬度がA5.0度〜A29.0度に調整されている態様、
    の中で上記(1)および(2)のうち少なくともいずれか1の態様を有する請求項1に記載の注射練習器。
  3. (3)前記模擬皮下層は、前記模擬筋肉層よりも速い吸水速度を有している態様、
    (4)前記模擬皮下層は、デュロメーター(Aタイプ)のゴム硬度計による硬度がA7.0以下に調整されている態様、
    (5)前記模擬皮下層は、B型粘度計による粘度が4〜2000Pa・sに調整されている態様、
    の中で上記(3)〜(5)のうち少なくともいずれか1の態様を有し、
    前記模擬皮下層は、水溶性ゲルが溶解されたゲル水溶液と、顆粒状ゲルとを含んだ半液体状であり、前記ゲル水溶液は、粘性および弾力性を有し、前記顆粒状ゲルは、前記吸水性ゲルを含む請求項1または2に記載の注射練習器。
  4. (6)前記水溶性ゲルは、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース及びこれらの塩、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸塩、アラビアガム、グアーガム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム、キサンタンガム、カラギーナン、ジェランガム、デンプン、ゼラチン、寒天、ペクチンの中から選択される1種または2種以上の材料を主構成としている態様、
    (7)前記顆粒状ゲルの吸水性ゲルは、ポリアクリル酸塩、ポリスルホン酸塩、無水マレイン酸塩、アクリルアミド・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸塩共重合体、エチレン・スルホン酸塩共重合体、エチレン・無水マレイン酸塩共重合体の中から選択される1種または2種以上の材料を主構成としている態様、
    の中で上記(6)および(7)のうち少なくともいずれか1の態様を有する請求項3に記載の注射練習器。
  5. 表面シートおよび裏面シートを有し、かつ少なくとも表面シートを模擬皮膚層とする袋状部材と、
    前記袋状部材の内部に配置され、かつ柔軟性を有する収容部材とを備え、
    前記収容部材は、吸水性ゲルを含むことを特徴とする注射練習器。
  6. (8)前記収容部材は、半固体状のゲルを含む態様、
    (9)前記収容部材は、半液体状のゲルを含む態様、
    の中で上記(8)および(9)のうち少なくともいずれか1の態様を有する請求項5に記載の注射練習器。
  7. (10)前記模擬皮膚層は、エチレン‐メタクリル酸共重合体(EMMA)、ナイロンポリエチレン、ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレンの中から選択される1種または2種以上の材料を主構成としている態様、
    (11)前記模擬皮膚層に、肌色の化粧層が設けられている態様、
    の中で上記(10)および(11)のうち少なくともいずれか1の態様を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の注射練習器。
  8. (12)前記裏面シートに、注射針の突き抜けを阻止するための防護層が設けられている態様、
    (13)前記裏面シートが透明ないし半透明の材料によって構成されている態様、
    (14)前記袋状部材または前記模擬筋肉層および前記模擬皮下層が透明ないし半透明の材料によって構成されている態様、
    の中で上記(12)〜(14)のうち少なくともいずれか1の態様を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の注射練習器。
  9. (15)前記裏面シートに、注射針の突き抜けを阻止するための防護層が設けられている態様、
    (16)前記裏面シートが透明ないし半透明の材料によって構成されている態様、
    (17)前記収容部材または前記収容部材が含まれている吸水性ゲルが透明ないし半透明の材料によって構成されている態様、
    の中で上記(15)〜(17)のうち少なくともいずれか1の態様を有する請求項5〜7のいずれか1項に記載の注射練習器。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の注射練習器と、その注射練習器を保持するホルダーとを備え、
    前記ホルダーは、前記注射練習器の少なくとも表面側を露出した状態で保持するホルダー本体と、そのホルダー本体を人体の一部に着脱自在に取り付けるための取付手段とを備えたことを特徴とするホルダー付き注射練習器。
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