JP5835626B2 - カップホルダ - Google Patents

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Description

本発明は、車両の室内などに設けられるカップホルダに関する。
車両の室内には、飲料容器を安定に保持するためのカップホルダが備えられている。カップホルダは、図11に示すように、型抜きを考慮してホルダ部62の底部を最小径部とし、上側に向かって径を大きくした形状が一般的である。また、種々の寸法の収容対象物Cを車両の加速や振動に対して安定に保持するための保持爪64を設けている(特許文献1〜9参照)。保持爪64は、下部のヒンジ部63を揺動軸として揺動可能であるとともに、付勢部材65により収容空間61の内部に向けて付勢されている。付勢部材65で付勢された保持爪64は、その側部の当接凸部64aで収容対象物Cを保持する。
最小寸法の収容対象物Cを収容空間61に収容したときは、おおよそ保持爪64は、後退することなく最大進出位置P1を保った状態で、収容対象物Cを安定に保持する。また、最大寸法の飲料容器の場合には、おおよそ保持爪64は最大後退位置P2まで後退し飲料容器の側面はホルダ部62の縦壁62aに保持されて、縦壁62aにより収容対象物Cは安定に保持される。
しかし、収容対象物Cが最小寸法と最大寸法の中間の寸法の場合には、図11に示す二点鎖線に示すように、保持爪64が収容対象物Cによって最大進出位置P1から最大後退位置P2の間の中間位置まで後退される。この場合、保持爪64は、車両の振動に打ち勝って収容対象物Cを保持するホールド力がない。結果的に、保持爪64は収容対象物Cがホルダ部62の縦壁62aに当接するまで揺動し、本来のホールド機能を果たせていない。
保持爪のホールド力を向上させる対策として、付勢部材の付勢力を増加させることが考えられる。しかし、飲料容器の挿入抵抗が増加し、カップホルダが使いにくいものとなってしまう。
特許文献1,2のように、保持爪の回転軸がホルダ部の上側に位置しているタイプのカップホルダでは、飲料容器が空になったときに、保持爪が揺動して爪先端部が上がろうとする力が飲料容器の重量を上回り、空の飲料容器が浮き上がってしまう。このため、ホールド機能を果たすことができない場合が生じる。
これらの課題を解決すべく、特許文献6には、飲料容器の間の間隔及び速度の推移に基づいて支持爪の状態を電気的に制御することが提案されている。しかし、その場合、カップホルダのコストアップにつながってしまう。
特許第3991045号公報 特許第4275101号公報 特開2006−224961号公報 特開2007−161086号公報 特許第4023296号公報 特開2008−247090号公報 特開2008−302729号公報 特開2009−35038号公報 特開2009−101999号公報
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、様々な寸法の収容対象物を安定に保持することができるカップホルダを提供することを課題とする。
(1)本発明のカップホルダは、収容対象物を収容する収容空間が形成された有底筒状のホルダ部を有するカップホルダであって、
前記ホルダ部は、前記収容空間の底部に形成された底壁と、前記底壁から上側に立設され前記収容空間の側部を囲む筒状の縦壁とをもち、
前記縦壁は、上下方向の上端部と下端部との間の中間部分に、相対する対向部分の間の間隔が最小となる最小径部を有し、
前記縦壁の前記最小径部から前記下端部の間には、前記最小径部から前記下端部に向かって相対する対向部分の間の間隔を大きくする第1テーパ部が形成されており、
前記縦壁の前記最小径部から前記上端部の間には、前記最小径部から前記上端部に向かって相対する対向部分の間の間隔を大きくする第2テーパ部が形成されていることを特徴とする。
上記構成により、ホルダ部の縦壁は、上下方向の上端部と下端部との間の中間部分に、相対する対向部分の間の間隔が最小となる最小径部を有している。このため、従来のカップホルダのようにホルダ部の縦壁の底部近傍の下端部に、最小径部を形成した場合に比べて、縦壁の上端の対向部分の間の間隔を小さくすることができる。したがって、収容対象物が傾斜したときに収容対象物の鉛直方向に対する傾斜角度が小さくなり、収容対象物の重心をホルダ部の相対する縦壁間に維持しやすくなる。ゆえに、収容対象物の転倒を抑えることができる。
上記の「収容対象物」は、飲料缶、カップ、ペットボトルなどの飲料容器の他、ホルダ部に収容可能な種々のものも含む。「中間部分」とは、縦壁の上下方向の上端部と下端部との間の部分であって、上端部と下端部を除く部分をいう。「相対する対向部分」とは、縦壁の中で収容空間を挟んで互いに対向している部分をいう。「相対する対向部分」は、縦壁が円筒形状を呈している場合には、縦壁の直径となる。縦壁が楕円筒形状、多角形筒形状などの円筒形状以外の筒形状の場合には、収容空間を挟んで互いに対面している部分の間の間隔となる。
また、対向部分の間の間隔が最小になる最小径部を、縦壁の中間部分に形成することで、下端部に形成した場合に比べて、対向部分の間の間隔が最大になる部分の間隔が狭くなる。ホルダ部の平面方向の専有面積が小さくなり、カップホルダをコンパクトにすることができる。ゆえに、カップホルダを設置する空間を狭めることができる。カップホルダを車両の車室内に設置したときには、設置周辺機器との干渉を少なくすることができる。
また、縦壁の最小径部から下端部の間には、最小径部から前記下端部に向かって相対する対向部分の間の間隔を大きくする第1テーパ部が形成されている。径の小さい収容対象物は、収容空間の底部上に配置される。横方向の荷重を受けたときには収容空間で傾斜して、縦壁の上端部に当接する。このとき、収容対象物は、最小径部の対向部分の間の間隔が同じ大きさであって且つ従来のように最小径部が底部に位置している場合よりも、収容対象物の側部の面方向と縦壁の第1テーパ部の面方向とのなす角度を小さくすることができる。この角度が小さいほど、第1テーパ部のホールド機能が向上する。このため、傾斜した収容対象物の重心を、収容空間の上部の内側中心に近接させ易くなり、収容対象物を安定に保持することができる。したがって、ホールド機能が高く、横荷重を受けたときにも転倒を効果的に抑制することができる。
一方、従来のように縦壁が下端部から上端部に向かって相対する対向部分の間の間隔を大きくする形状である場合には、傾斜した収容対象物の側部の面方向と縦壁の面方向とのなす角度が大きくなり、収容対象物の重心が収容空間の上部の内側中心から遠方に移動してしまい、横荷重を受けたときに転倒しやすくなる。
また、本発明において、収容対象物の中には、下端部から上端部に向けて拡径するカップ形状であって、最小径の部分の大きさがホルダ部の最小径部よりも小さく、最大径の部分の大きさがホルダ部の最小径部よりも大きいものがある。このような比較的大きな収容対象物をホルダ部に収容した場合には、収容対象物は、最小径部に支持されて、底部がホルダ部の底壁に到達せずに、最小径部で支持されて宙づりの状態で、ホルダ部に保持される。収容対象物は、最小径部よりも上端部側の第2テーパ部で安定に保持される。
以上のように、本発明によれば、様々な寸法の収容対象物を確実に保持することができる。
また、本発明のカップホルダは、傾斜した収容対象物を第1テーパ部や第2テーパ部で保持するため、従来のような保持爪などの部品を必要としない。このため、部品点数を削減でき、製造コストを抑えることができる。
(2)前記収容対象物が、前記ホルダ部に収容可能な大きさの円筒形状であり、且つ、前記収容対象物の前記縦壁の前記下端部から前記上端部までの高さよりも長く且つ前記収容対象物の直径が50mm以上80mm以下の範囲にある場合、前記収容対象物が前記ホルダ部の中で傾斜して、前記収容対象物が、前記ホルダ部の前記底壁に位置する第1支持点と、前記縦壁の上側の端部に位置する第2支持点と、前記第2支持点と対向する前記縦壁の前記第1テーパ部に位置する第3支持点とで保持されたときに、前記第3支持点での前記縦壁の面方向と、前記第3支持点に当接している前記収容対象物の側面の面方向とのなす角度αが30°以下であることが好ましい。
収容対象物が傾斜して第1、第2、第3支持点で保持されたとき、収容対象物の重心は、収容空間の上部の内側中心に近接し、収容対象物の転倒を効果的に抑えることができる。前記αは0℃以上30°以下であり、更には、20°以下、15°以下であることが好ましい。
(3)前記第1テーパ部は、鉛直方向に対して0°以上15°以下、更には0°を超えて大きく15°以下の角度の勾配を有することが好ましい。この場合には、傾斜した収容対象物が第1テーパ部に当接したとき、収容対象物は、第1テーパ部から反作用力を受ける。第1テーパ部は、鉛直方向に対して若干下方向に傾斜した角度で配置されているため、第1テーパ部から収容対象物が受ける反作用力は、下方向に傾斜する方向に向いている。ゆえに、収容対象物は、第1テーパ部により下方向に押さえつけられ、転倒を効果的に抑制することができる。一方、第1テーパ部の勾配角度が0°である場合には、第1テーパ部は鉛直方向に向くため、第1テーパ部に収容対象物を下方向に押さえつける力は発生しにくい。第1テーパ部の勾配角度が15°を超える場合には、却って収容対象物の傾斜角度を大きくしてしまい、収容対象物の重心が、収容空間の上部の内側中心から遠方に移動してしまい、転倒し易くなる。
第1テーパ部の勾配角度は0.5°以上10°以下、更には1°以上7°以下であることが好ましい。この場合には、更に効果的に収容対象物の転倒を防止することができる。
(4)前記第2テーパ部は、鉛直方向に対して0°以上15°以下、更には0°を超えて大きく且つ15°以下の角度の勾配を有することが好ましい。更には、第2テーパ部の勾配角度は、0.5°以上10°以下、1°以上7°以下であることが好ましい。収容対象物が、上側に開口径を大きくするカップなどのように上端部に向かって拡径する側部をもつ場合には、このような収容対象物の側部の勾配が、第2テーパ部の勾配と近似して、より安定性よく収容対象物を保持することができる。第2テーパ部の勾配角度が15°を超える場合には、カップの保持安定性が低下するおそれがある。
第1テーパ部の勾配角度は、第2テーパ部の勾配角度よりも大きいことがよい。この場合には、傾斜した収容対象物を第1テーパ部で確実に保持することができる。
(5)前記縦壁の前記上端部と前記下端部との間の高さをHとしたときに、前記最小径部は、1/2H以上の高さに形成することが好ましい。
最小径部は、ホルダ部の縦壁の上端部と下端部との間の中間部分であればどの位置に形成してもよいが、好ましくは、上端部と下端部との間の高さをHとしたときに、下端部から1/2H以上の位置に形成することがよい。更には、1/2Hよりも上端部に近い高さに形成するとよい。これにより、最小径部よりも下側に第1テーパ部を上下方向に大きく形成することができる。ゆえに、多様なサイズの収容対象物を傾斜時に第1テーパ部で保持することができ、転倒を効果的に抑制できる。
最小径部の対向部分の間の間隔Dcに対する、縦壁の高さHの比率(H/Dc)は0.9以上1.1以下であることがよい。また、縦壁の上端部の直径Dcに対する、縦壁の下端部からの最小径部の高さHcの比率(Hc/Dc)は0.5以上0.8以下であることが好ましい。
縦壁の上端部の相対する対向部分の間隔Daに対する、縦壁の高さHの比率(H/Da)は0.9以上1.1以下であることが好ましい。これらの場合には、種々のサイズの収容対象物を安定に保持することができる。また、カップホルダの高さを低く抑え、狭いスペースで使用することができる。
(6)前記ホルダ部の前記底壁と、前記縦壁における前記下端部から前記最小径部までの間の部分には、滑り止め部材が敷設されていることが好ましい。横方向の荷重を受けたときに収容対象物の急激な重心移動を防止し、より効果的に転倒を防止することができる。
本発明のカップホルダは、縦壁は、上下方向の上端部と下端部との間の中間部分に、相対する対向部分の間の間隔が最小となる最小径部を有し、且つ最小径部の上側及び下側に最小径部での相対する対向部分の間の間隔が大きくなる第1テーパ部と第2テーパ部を形成している。ゆえに、様々な寸法の収容対象物を確実に保持することができる。
本発明の実施形態1のカップホルダの斜視図である。 実施形態1のカップホルダの平面図である。 図2のA−A矢視断面図である。 図2のB−B矢視断面図である。 図2のC−C矢視断面図である。 実施形態1のカップホルダに飲料缶を収容したときの断面説明図である。 実施形態1のカップホルダの作用を示す説明図である。 実施形態1のカップホルダに大きい径のカップを収容したときの断面説明図である。 カップホルダを成形する金型の断面図である。 比較例1のカップホルダに飲料缶を収容したときの断面説明図である。 従来例のカップホルダの断面説明図である。
(実施形態1)
本実施形態に係るカップホルダについて図面を用いて詳細に説明する。
図1、図2に示すように、カップホルダ1は、飲料容器を収容する収容空間5をもつ一対のホルダ部2と、一対のホルダ部2の上部開口を縁取り一体に連結する上板部11とを有する。
図3に示すように、ホルダ部2は、収容空間5の下部に形成された底壁4と、底壁4の周縁から上側に立設され収容空間5の側部を囲む縦壁3とを有する。縦壁3は、円筒形状を呈している。縦壁3は、上端部3aと、下端部3bと、上端部3aと下端部3bとの間の中間部分3cに形成された最小径部30と、最小径部30から下端部3bの間に形成された第1テーパ部31と、最小径部30から上端部3aの間に形成された第2テーパ部32とを有する。
最小径部30は、縦壁3の上端部3aと下端部3bとの間で、相対する対向部分の間の間隔即ち直径Daが最小となる部分である。最小径部30の直径をDcとし、下端部3bの直径をDbとしたときに、Dc≦Dbである。上端部3aの直径をDaとしたときに、Dc≦Daである。本例においては、Da=78.0mm、Db=82mm、Dc=75.5mmである。
底壁4からの縦壁3の上端部3aの高さをHとしたときに、最小径部30の高さHcは、底壁4から1/2H以上の高さに位置する。本例においては、H=70mm、Hc=46.1mmである。
縦壁3の上端部3aの直径Daに対する、縦壁3の高さHの比率(H/Da)は、70mm/78mm=0.9である。縦壁3の最小径部30の直径Dcに対する、縦壁3の高さHの比率(H/Dc)は、70mm/82mm=0.85である。縦壁3の最小径部30の直径Dcに対する、下端部3bからの最小径部30の高さHcの比率(Hc/Dc)は、46.1mm/75.5mm=0.6である。
第1テーパ部31は、縦壁3の最小径部30から下端部3bまでの間にわたって形成されている。第1テーパ部31は、鉛直方向に対して4°の勾配角度β1を有する。第2テーパ部32は、縦壁3の最小径部30から上端部3aまでの間にわたって形成されている。第2テーパ部32は、鉛直方向に対して3°の勾配角度β2を有する。
ホルダ部2の底壁4及び縦壁3の第1テーパ部31には、滑り止め部材8が敷設されている。滑り止め部材8は、荷重を受けて飲料容器が傾斜し出したときに滑り止め効果を発揮し得る摩擦係数の比較的高い部材である。具体的には、例えば、アクリルニトリルゴム、シリコンゴムなどの軟質系ゴム、エラストマーなどを用いる。滑り止め部材8は、薄い皮膜であり、底壁4及び縦壁3の第1テーパ部31に、接着剤などで固定されている。
図4に示すように、縦壁3の周方向の4カ所に形成された開口35に、保持爪7が進退可能に設けられている。保持爪7の揺動軸71は、縦壁3の下端部3bに位置している。保持爪7の上部背面側には、溝部72が形成されていて、4つの保持爪7を背面側からリングばね79が取り囲んでいる。リングばね79は、ピアノ線をC字状に曲げ加工した部材である。リングばね79は、保持爪7を収容空間5に向けて進出する方向に付勢している。
図1,図2に示すように、カップホルダ1に設けられた一対のホルダ部2は、互いに離間した位置に配置されていて、両者の間には、連結空間50が介在している。連結空間50は、一対のホルダ部2の収容空間5を一体に連結している。連結空間50は、相対する連結壁35で囲まれている。連結壁35の左右両端は、各ホルダ部2の縦壁3と連結している。
図9に示すように、ホルダ部2は、金型9を用いた射出成形法により成形される。金型9は、上型91と下型92とから構成され、上型91でホルダ部2の収容空間5及び連結空間50が形成される。上型91のホルダ部2を成形する部分は、軸方向に複数に分割する分割型である。分割型は、平面矢視で格子状にホルダ部2の下部は、第1テーパ部31の逆勾配によりアンダーカット形状を呈しているが、分割型の各ピースを、中央に位置する中央ピース91a、その両側に位置する側部ピース91b、91cを順番に取り出すことで型抜きできる。側部ピース91b、91cを抜き出すときは、中央側に移動させて抜き取る。
図5に示すように、ホルダ部2の収容空間5には、種々のサイズ及び形状の収容対象物Cが収容される。収容対象物Cは、上下方向で直径を同じくする円筒形状の飲料缶C1, ペットボトルC2、上側に向けて直径が拡大するカップC3などがある。また、図示はしていないが、取っ手を有するコップ類も収容空間5に収容され得る。取っ手付きコップ類は、その取っ手を連結空間50にはみ出させて収容空間5に収容することができる。様々な形状及び大きさの収容対象物Cをホルダ部2に収容すると、図4に示すように、収容対象物Cは、保持爪7の側部に形成された当接凸部73に当接する。保持爪7は、収容対象物Cの径の大きさに応じて、保持爪7が収容空間5に進退する。
図6に示すように、約250ml容量の細長い飲料缶C4(直径5.3cm、高さ13.3cm)をホルダ部2に収容したときに、飲料缶C4の底部周縁は、ホルダ部2の底壁4に当接する。飲料缶C4に横方向の荷重Fが加わったときに飲料缶C4はホルダ部2内で傾斜する。そして、飲料缶C4はホルダ部2の底壁4の第1支持点P1と、縦壁3の上端部3aの第2支持点P2と、第2支持点P2と対向する縦壁3の第2テーパ部32の第3支持点P3とで保持される。このときに、第3支持点P3での第1テーパ部31の面方向と、第3支持点P3で第1テーパ部31に当接している飲料缶C4の側面の面方向とのなす角度αは、17.8°である。傾斜した飲料缶C4の重心Gは、ホルダ部2よりも上側であって、縦壁3の間の収容空間5の上部の内側中心に近接した位置にある。このため、飲料缶C4が横荷重を受けたときにも、転倒を効果的に抑制できる。
図7に示すように、本実施形態のように最小径部を中間部分3cに形成し最小径部30から下端部3bに向けて拡径させた逆勾配形状(図7の実線)と、従来のように最小径部30を下端部3bに形成し下端部3bから上端部3aに向けて拡径させた形状(図7の二点鎖線)とでは、縦壁3の高さHが同じで、最小径部30の直径Dcが同じであるときには、本発明のように逆勾配形状とした方が、収容対象物Cの傾斜角度が小さくなり、収容対象物Cの重心Gが縦壁3間の収容空間5の内側に位置しやすくなる。また、傾斜した収容対象物Cの側部の面方向と、縦壁3の面方向とのなす角度αが格段に実施形態の方が小さくなる。逆勾配形状の縦壁3は、収容対象物Cに対して下方向に押さえつける半作用力が作用する。このため、収容対象物Cの揺れを小さくし、ホルダ部2からはみ出して転倒することを効果的に防止できる。
一方、図7の二点鎖で示す従来のカップホルダのように縦壁3が下端部3bから上端部3aに向かって直径を大きくする形状である場合には、図7の実線で示した本実施形態のカップホルダに比べて、傾斜した収容対象物Cの側部の面方向と縦壁3の面方向とのなす角度が大きくなる。収容対象物Cの重心Gが縦壁3間の収容空間5の上部の内側中心から遠方に位置してしまい、収容対象物Cが不安定になる。この状態で横方向から荷重Fを受けたときには、従来のカップホルダに保持した収容対象物Cは転倒する可能性が大きくなる。
図8に示すように、Lサイズの紙コップC3(底部直径7cm、上端部直径10.5cm、高さ18cm)をホルダ部2に収容した場合、紙コップC3の縦壁3の上端部直径が、縦壁30の最小径部30の直径よりも大きいため、紙コップC3は、その側部で最小径部30に保持されて宙吊りの状態で保持される。
紙コップC3の側部の上側部分は、縦壁3の最小径部30よりも上側の第2テーパ部32で保持される。紙コップC3の側部は、下端から上端に向かって拡径するように鉛直方向に対して傾斜している。第2テーパ部32も、上側に向かって拡径するように、鉛直方向に対して傾斜している。このため、紙コップC3は、その側部で略同じ方向に傾斜する第2テーパ部32で安定に保持される。
ホルダ部2の縦壁3は、上下方向の上端部3aと下端部3bとの間の中間部分3cに、直径Dcが最小となる最小径部30を有している。このため、従来のカップホルダのようにホルダ部2の縦壁3の下端部3bを最小径部とした場合に比べて、縦壁3の上端部3aの直径Dcを小さくすることができる。それゆえ、傾斜した収容対象物Cの鉛直方向に対する傾斜角度β1が小さくなり、収容対象物Cの重心Gをホルダ部2の収容空間5の上部の内側中心に近接した位置に保持しやすくなる。収容対象物Cは、最小径部30の直径が同じ大きさであって従来のように最小径部が底部に位置している場合よりも、収容対象物Cの側部の面方向と縦壁3の第1テーパ部31の面方向とのなす角度αを小さくすることができる。このため、傾斜した収容対象物Cの重心Gを、収容空間5の上部の内側中心に近接した位置に保持させ易くなり、収容対象物Cの転倒を抑制することができる。
傾斜した収容対象物Cが第1テーパ部31に当接したとき、収容対象物Cは、第1テーパ部31から反作用力を受ける。第1テーパ部31は、鉛直方向に対して若干下方向に傾斜した角度β1で配置されているため、第1テーパ部31から収容対象物Cが受ける反作用力は、下方向に傾斜する方向に向いている。ゆえに、収容対象物Cは、第1テーパ部31により下方向に押さえつけられ、収容対象物Cの転倒を効果的に抑制することができる。
また、ホルダ部2の平面方向の専有面積が小さくなり、カップホルダ1をコンパクトにすることができる。ゆえに、カップホルダ1を設置する空間を狭めることができる。車両の車室内に設置したときには、設置箇所の周辺機器との干渉を少なくすることができる。
ホルダ部2の底壁4と、縦壁3における下端部3bから最小径部30までの間の部分には、滑り止め部材8が敷設されている。横方向の荷重Fを受けたときに収容対象物Cの急激な重心移動を防止し、より効果的に転倒を防止することができる。
カップホルダ1には、保持爪7が設けられている。このため、保持爪7は、荷重が加わったときに収容対象物Cが傾斜することを補助的に防止することができる。
(比較例1)
本比較例1のカップホルダは、図10に示すように、ホルダ部2の縦壁3の下端部3bに直径を最小とする最小径部30を形成している。縦壁3は、下端部3bの最小径部30から上端部3aに向けて直径を拡大している。下端部3bの最小径部30の直径Dbは75.5mmであり、上端部3aの直径Daは87.7mmである。縦壁3の下端部3bから上端部3aまでの高さHは実施例1と同じである。その他は、実施形態1と同様である。
(転倒実験)
図6、図10に示すように、上記実施形態1と比較例1のカップホルダに収容対象物Cを収容し、荷重Fを加えたときの転倒試験を行った。実施形態1及び比較例1のカップホルダでは、滑り止め部材は敷設しなかった。実施形態1では保持爪は設けず、比較例1のみ保持爪を設けた。実施形態1及び比較例1のカップホルダの寸法関係は、上記の通りとした。
ホルダ部2に収容する収容対象物Cは、710ml容量ペットボトル、600ml容量ペットボトル、500mlペットボトル、Lサイズ紙コップ、500ml飲料缶、250ml飲料缶、取っ手付きカップとした。いずれも、収容対象物の中は空の状態でホルダ部2に収容した。収容対象物Cに加える荷重Fの方向は水平方向とし、荷重Fの大きさは重力加速度Gの0.7倍とした。荷重Fを加えたときに収容対象物Cが揺れない場合を◎、揺れたが倒れない場合を○、倒れた場合を×として、判定した。実験結果を表1に示した。
Figure 0005835626
その結果、実施形態1のカップホルダでは、どの収容対象物Cも倒れなかった。比較例1のカップホルダでは、600ml容量、500ml容量のペットボトルが倒れた。飲料缶及び取っ手付きカップは、実施形態1及び比較例1の双方について良好なホールド性能を発揮した。このことから、本発明の実施形態1のカップホルダは、比較的小サイズの収容対象物だけでなく、比較的大きいサイズの収容対象物も安定して保持することができることがわかった。
上記実施形態1では、縦壁3の中間部分3cに最小径部30を形成した。この最小径部30は、それ自体に幅がなく、その下側の第1テーパ部31とその上側の第2テーパ部32とを線状に切り返している。しかし、最小径部30は、それ自体に上下方向に幅をもたせ、その下側及び上側に第1、第2テーパ部31,32を形成してもよい。
1:カップホルダ、11:上板部、2:ホルダ部、3:縦壁、3a:上端部、3b:下端部、3c:中間部分、30:最小径部、31:第1テーパ部、32:第2テーパ部、4:底壁、7:保持爪、8:滑り止め部材、C:収容対象物。

Claims (6)

  1. 収容対象物を収容する収容空間が形成された有底筒状のホルダ部を有するカップホルダであって、
    前記ホルダ部は、前記収容空間の底部に形成された底壁と、前記底壁から上側に立設され前記収容空間の側部を囲む筒状の縦壁とをもち、
    前記縦壁は、上下方向の上端部と下端部との間の中間部分に、相対する対向部分の間の間隔が最小となる最小径部を有し、
    前記縦壁の前記最小径部から前記下端部の間には、前記最小径部から前記下端部に向かって相対する対向部分の間の間隔を大きくする第1テーパ部が形成されており、
    前記縦壁の前記最小径部から前記上端部の間には、前記最小径部から前記上端部に向かって相対する対向部分の間の間隔を大きくする第2テーパ部が形成されていることを特徴とするカップホルダ。
  2. 前記収容対象物が、前記ホルダ部に収容可能な大きさの円筒形状であり、且つ、前記収容対象物の前記縦壁の前記下端部から前記上端部までの高さよりも長く且つ前記収容対象物の直径が50mm以上80mm以下の範囲にある場合、前記収容対象物が前記ホルダ部の中で傾斜して、前記収容対象物が、前記ホルダ部の前記底壁に位置する第1支持点と、前記縦壁の上側の端部に位置する第2支持点と、前記第2支持点と対向する前記縦壁の前記第1テーパ部に位置する第3支持点とで保持されたときに、前記第3支持点での前記縦壁の面方向と、前記第3支持点に当接している前記収容対象物の側面の面方向とのなす角度αが30°以下である請求項1記載のカップホルダ。
  3. 前記第1テーパ部は、鉛直方向に対して0°を超えて大きく15°以下の角度の勾配を有する請求項1又は2に記載のカップホルダ。
  4. 前記第2テーパ部は、鉛直方向に対して0°を超えて大きく15°以下の角度の勾配を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のカップホルダ。
  5. 前記縦壁の前記上端部と前記下端部との間の高さをHとしたときに、前記最小径部は、1/2H以上の高さに形成する請求項1〜4のいずれか1項に記載のカップホルダ。
  6. 前記ホルダ部の前記底壁と、前記縦壁における前記下端部から前記最小径部までの間の部分には、滑り止め部材が敷設されている請求項1〜5のいずれか1項に記載のカップホルダ。
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