JP5832337B2 - ハニカム構造体の乾燥方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ハニカム構造体の水分量に応じてマイクロ波の照射出力を制御するハニカム構造体の乾燥方法に関する。
ハニカム成形体は、電化製品や自動車排ガス等、工業用途として広く用いられている。このようなハニカム成形体を製造する場合は、まず、セラミックスを主原料として用い、水や添加剤等を混練して均一な坏土状とした後、押出成形等によりハニカム形状の構造体(以下、ハニカム構造体とする場合がある。)とし、その後、ハニカム構造体を乾燥、焼成する方法が一般的に用いられている。
押出成形後のハニカム構造体は、含水率が30〜40質量%程度であり、このまま焼成工程を行うと、ハニカム構造体にひびや割れ等が発生してしまう。これを防止するためには、予めハニカム構造体の含水率を10質量%程度へ低下させるべく、乾燥工程が必要となる。
ハニカム構造体を乾燥する方法としては、室温条件下に静置する自然乾燥方法や、乾燥環境の湿度を調整して乾燥を行う調湿乾燥方法、ハニカム構造体にマイクロ波を照射して乾燥を行うマイクロ波乾燥方法等が挙げられる。
自然乾燥方法によれば、本来、含水率が低いものを対象とするのでハニカム構造体から水分が穏やかに蒸発していくことから、クラックや割れ等の発生が少なく、歩留まりが問題となることはない。しかし、産業用触媒等に使用される含水率が高いハニカムについては表面から乾燥が進むと表面の収縮等によりハニカム表面にクラックや割れが発生しやすいという課題がある。自然乾燥が可能なハニカムについても、焼成可能な水分量とするまでの乾燥時間が、天候に左右されるだけでなく、良好な天候であっても乾燥に時間がかかりすぎてしまうために、生産効率が上がらないという問題がある。
これに対して、調湿乾燥方法は、ハニカム構造体の乾燥環境の湿度を調整することにより、天候に左右されることがなく、自然乾燥方法と比べて乾燥時間を短縮することができる。
しかしながら、この乾燥方法では、本来歩留まりが約50%〜約80%であり、湿度コントロールを誤ると乾燥ムラが発生してしまい、歩留まりに影響するひびや割れが発生してしまう場合もある。このような不良品の発生を防止するためには、温度を室温から10日程度かけて80℃付近まで上げ、湿度を高く維持する必要がある。その結果、乾燥時間を10日前後確保する必要がある。そのため、生産効率の観点からすれば、乾燥時間が依然として長いといえる。
また、調湿乾燥方法は、例えばベルトコンベア等にハニカム構造体を載せて、連続的に乾燥させる方法をとることが困難であり、バッチ式により乾燥する方法がとられる。バッチ式の場合、例えば調湿環境下の乾燥炉内へハニカム構造体を設置したり、乾燥後に取り出したりする等の工程も必要となるため、こういった工程が生産効率をさらに低下させることとなる。
一方、マイクロ波乾燥方法としては、電解分布を均一にした乾燥炉内へ、ハニカム構造体を設置するバッチ式による乾燥方法や、ハニカム構造体を乾燥炉内へ連続的に通過させて乾燥させる連続式による乾燥方法が知られている(例えば、引用文献1、2等)。マイクロ波乾燥方法によれば、自然乾燥方法や調湿乾燥方法と比べて乾燥時間を大幅に短縮することが可能であり、生産効率を向上させることができる。
しかしながら、従来のマイクロ波乾燥方法では、乾燥中にハニカム構造体の水分量を継続して監視することができず、所定時間乾燥した後に、サンプルとしてハニカム構造体を抜き取り、その重量変化から水分量を算出して乾燥終了の目安としていた。このような方法では、乾燥中のハニカム構造体の全てについて水分量を測定することが困難であるため、個々の乾燥具合のバラツキを防ぐことができないだけでなく、乾燥終了後でなければ、個々の乾燥具合を確認することができなかった。
そのため、白化やひび、割れの発生がみとめられるものや、収縮や変形により不良品となってしまうもの、乾燥が不十分なために再度乾燥処理を行う必要があるもの等が多く出てしまうことを防ぐことが難しく、ハニカム構造体を歩留まり良く乾燥させることが困難であった。
特開2006−88685号 特開2003−100441号
本発明は、不良品や再乾燥の必要なハニカム構造体の発生を防ぐことで、生産効率を向上させることが可能なハニカム構造体の乾燥方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明者は、ハニカム構造体にマイクロ波を照射する工程について見直しを行った。
そうしたところ、ハニカム構造体の乾燥が進み過ぎてしまった部分へ、さらにマイクロ波が照射された場合に、焼け過ぎによりその部分の温度が異常に上昇してしまうことが、白化やひび、割れの発生につながることがわかった。また、部分的な焼け過ぎがみられなくても、ハニカム構造体全体として乾燥が進み過ぎてしまった場合に、ハニカム構造体の収縮や変形が起きることがわかった。
これら白化等の問題が発生する原因を上記のように踏まえたうえで、本発明者は、ハニカム構造体の白化やひび、割れ等を防止するべく鋭意検討を行った。その結果、ハニカム構造体の水分量を監視し、水分量に応じてマイクロ波の出力を制御すれば、ハニカム構造体の乾燥具合を個々に制御することができ、乾燥が進み過ぎることや乾燥不良を防止できることにより、白化等の発生を防ぐことが可能となった。この方法により、乾燥工程の歩留まりが上がり、生産効率が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る第一の形態は、ハニカム構造体の乾燥方法であって、ハニカム構造体にマイクロ波を照射して乾燥する照射乾燥工程と、前記ハニカム構造体の水分量を監視する水分量監視工程と、前記ハニカム構造体の水分量に応じてマイクロ波の照射出力を制御する水分量制御用マイクロ波照射出力制御工程とを少なくとも含むことを特徴とするハニカム構造体の乾燥方法である。
本発明のハニカム構造体の乾燥方法によれば、不良品や再乾燥の必要なハニカム構造体の発生を防ぐことが可能であり、歩留まりを上げることにより、生産効率を向上させることが可能となる。
本発明のハニカム構造体の乾燥方法における水分量監視工程と水分量制御用マイクロ波照射出力制御工程の一実施形態を示すフロー図である。 本発明のハニカム構造体の乾燥方法における温度監視工程と温度制御用マイクロ波照射出力制御工程の一実施形態を示すフロー図である。 ハニカム構造体を連続的に乾燥する連続乾燥装置の一態様を示す模式図である。 被覆材を被覆した多角柱状のハニカム構造体の一態様を示す斜視図である。 図4とは異なる態様の被覆材を被覆した多角柱状のハニカム構造体の一例を示す斜視図である。 図4とは異なる態様の多角柱状のハニカム構造体に被覆材を被覆した斜視図である。 被覆材を被覆した円柱状のハニカム構造体の一態様を示す斜視図である。 図7とは異なる態様の円柱状のハニカム構造体に被覆材を被覆した斜視図である。 実施例1の乾燥処理における乾燥時間の経過による水分量の減少結果を示した図である。
以下、本発明に係るハニカム構造体の乾燥方法ついて、その一般的形態を詳細に説明する。
まず、本発明の乾燥方法は、ハニカム構造体を対象とする。ハニカム構造体は、その形状が一定のものではなく、ハニカム面が四角形や五角形、六角形といった多角形形状である多角柱状のものや、ハニカム面が円形状である円柱状のものが挙げられる。
そして、本発明の乾燥方法は、このようなハニカム構造体にマイクロ波を照射して乾燥する照射乾燥工程と、ハニカム構造体の水分量を監視する水分量監視工程と、ハニカム構造体の水分量に応じてマイクロ波の照射出力を制御する水分量制御用マイクロ波照射出力制御工程とを少なくとも含む。各工程は、順番に行われてもよく、同時に行われてもよい。
各工程が同時に行われる場合には、ハニカム構造体にマイクロ波を照射しながら、その水分量を監視し、水分量に応じてマイクロ波の照射出力を制御することとなる。
また、マイクロ波は、周波数が300MHz〜30GHz(波長1cm〜1m)の電波の総称であり、ハニカム構造体に照射するマイクロ波はこの範囲の周波数のものを用いることができる。一般的には、周波数が2450MHz前後のマイクロ波を用い、この場合のマイクロ波の波長(λ)は、約120mmである。
本発明のハニカム構造体の乾燥方法において、水分量制御用マイクロ波照射出力制御工程が、ハニカム構造体の水分減少量が0.2〜1.0質量%/分となるようにマイクロ波の照射出力を制御する工程であることが好ましい。この範囲内の水分減少量であれば、ハニカム構造体が急激に乾燥することがないため、部分的な焼け過ぎを容易に防止できる。そのため、ハニカム構造体に白化やひび、割れが発生することを防止しつつ、速やかに乾燥することが容易となる。水分減少量が1.0質量%/分を超えると、急激な乾燥により部分的に焼け過ぎてしまう場合があり、白化等による歩留まりの低下につながる。水分減少量が0.2質量%/分より少ないと、乾燥が遅くなるため妥当ではない。
押出成形後のハニカム構造体は、含水率が30〜40質量%程度であり、本発明の乾燥方法により10質量%程度へ乾燥させるところ、水分減少量が0.5質量%/分となるようにマイクロ波の照射出力を制御すれば、約1時間で乾燥を終えることができ、焼成等の後工程へ速やかに移ることが可能となるため、さらに好ましい。
本発明のハニカム構造体の乾燥方法において、水分量監視工程が、ハニカム構造体に水分量測定用のマイクロ波を照射して水分量を測定する工程を含むことができる。マイクロ波を照射する測定方法であれば、乾燥中のハニカム構造体の全てについて、ハニカム構造体を破壊することなく、個々の水分量を測定することができる。そのため、この測定結果により得られた個々のハニカム構造体の水分量に応じて、マイクロ波の照射出力を制御することにより、一定以上の歩留まりを確保することができる。
マイクロ波の照射による水分量測定方法としては、マイクロ波発振器を用いて、マイクロ波をハニカム構造体に照射して、ハニカム構造体から反射されたマイクロ波またはハニカム構造体を透過したマイクロ波を測定する方法が挙げられる。この場合、マイクロ波の周波数を乾燥用のマイクロ波と異なる周波数帯とすれば、乾燥用のマイクロ波に干渉しない。また、乾燥用マイクロ波を阻害することがない。
ハニカム構造体の含水率が20%程度までは、ハニカム構造体から反射されたマイクロ波または透過したマイクロ波のいずれかを基準に監視すればよく、含水率が20%より少なくなった場合には、反射および透過したマイクロ波の両方を測定することにより、より厳密に水分量を監視することができる。
また、水分量測定のためのマイクロ波は、ハニカム側面に照射することが好ましい。ハニカム面に照射してしまうと、ハニカム構造体の水分量のみならず、ハニカム内部の空気中の水分量も測定しまい、より正確な測定が出来ないからである。ハニカム側面にマイクロ波を照射すれば、ハニカム内部の空気中の水分量は測定されないため、ハニカム構造体の水分量をより正確に測定することができる。
また、本発明のハニカム構造体の乾燥方法において、水分量監視工程が、ハニカム構造体の質量を測定することにより水分量を算出する工程を含むことができる。乾燥中のハニカム構造体の質量を経時にて測定すれば、ハニカム構造体を破壊することなく、その質量差から個々の水分量を測定することができる。そこで、この測定結果により得られた個々のハニカム構造体の水分量に応じて、マイクロ波の照射出力を制御することにより、一定以上の歩留まりを確保することができる。
ハニカム構造体の質量を測定する方法としては、例えば、個々のハニカム構造体を直接または間接的に(例えば乾燥設備等ごと)質量計に載置し、照射乾燥工程を行う方法が挙げられる。
また、ハニカム構造体の質量測定は、上記マイクロ波による水分量の測定工程と併用して行うことができる。併用により、ハニカム構造体の水分量をより厳密に監視することができる。
本発明のハニカム構造体の乾燥方法では、ハニカム構造体の水分量を監視する工程等に加え、ハニカム構造体の温度を監視する温度監視工程と、ハニカム構造体の温度に応じてマイクロ波の照射出力を制御する温度制御用マイクロ波照射出力制御工程とを更に含むことができる。水分量の監視に加えて、温度も監視すれば、局部的な乾燥や焼け過ぎによるその部分の異常な温度上昇を確認することができるため、温度上昇に応じてマイクロ波の照射出力を制御することで、ハニカム構造体の白化やひび、割れの発生を未然に防ぐことができる。
ハニカム構造体の温度を監視する方法としては、例えば非接触型の放射温度計でハニカム構造体の表面の温度を測定し監視する方法や、ハニカム構造体の表面や内部に熱電対等の温度測定治具を設置し、表面および内部の温度を測定し監視する方法等が挙げられる。
前記温度制御用マイクロ波照射出力制御工程が、ハニカム構造体の温度が80℃〜100℃となるようにマイクロ波の照射出力を制御する工程であることが好ましい。この温度範囲内であれば、局部的な乾燥や焼け過ぎによるその部分の異常な温度上昇が起きないため、ハニカム構造体に白化やひび、割れが発生することなく、安定した条件下で乾燥させることができる。
温度が100℃を超えると、局部的な乾燥や焼け過ぎによる温度上昇が発生したことを示すものであるため、白化等を防止するべく、マイクロ波の照射出力を低下させて温度を100℃以下とすることが望ましい。なお、温度が110℃となった場合には、ハニカム構造体が白化等の発生により不良品となることを防止するため、マイクロ波の出力を停止することが望ましい。
また、温度が80℃より低い場合には、乾燥が遅くなり妥当ではないため、マイクロ波の照射出力を増加させて温度を80℃以上とすることが望ましい。
本発明のハニカム構造体の乾燥方法において、照射乾燥工程は、バッチ式の乾燥装置を用いてハニカム構造体にマイクロ波を照射して乾燥する工程を含むことができる。この場合、当該バッチ式の乾燥装置は、少なくともマイクロ波照射槽を備え、当該マイクロ波照射槽は、マイクロ波を照射する少なくとも1つのマイクロ波照射装置を少なくとも備える。
なお、前記マイクロ波照射槽が、ハニカム構造体を載置して回転駆動する回転体を備えるものであれば、ハニカム構造体を回転させることができるため、マイクロ波を均一に照射することが可能であり、照射が偏ることによるハニカム構造体の局部的な乾燥や焼け過ぎを防止することができる。
また、前記マイクロ波照射槽が回転体を備えるものでない場合には、マイクロ波照射槽の容積をハニカム構造体の体積の約50倍以上とすることにより、ハニカム構造体にマイクロ波を均一に照射することができ、局部的な乾燥や焼け過ぎを防止することができる。
また、本発明のハニカム構造体の乾燥方法において、前記照射乾燥工程は、連続乾燥装置を用いてハニカム構造体にマイクロ波を照射する工程を含むことができる。この場合、当該連続乾燥装置は、マイクロ波を発生しハニカム構造体に照射して乾燥するマイクロ波発生装置を備えるマイクロ波照射槽と、このマイクロ波照射槽の前後(出入り口)に設置された電磁波シャッターを備えた照射槽入口および照射槽出口と、ハニカム構造体を載置して照射槽入口、マイクロ波照射槽内、および照射槽出口を順次搬送する搬送装置とを少なくとも備え、マイクロ波照射槽内を通過中の前記ハニカム構造体にマイクロ波を照射する装置である。
このような乾燥装置であれば、ハニカム構造体を搬送装置へ順次載置することにより、照射槽入口からマイクロ波照射槽内へ搬送して乾燥させ、その後照射槽出口へ搬送された乾燥後のハニカム構造体を取り出すことで、連続的な乾燥処理が可能となる。この乾燥装置においては、搬送装置の搬送速度を調整することによっても、マイクロ波の照射時間を調節することができるため、ハニカム構造体の乾燥を制御することができる。
上記連続乾燥装置のマイクロ波照射槽は、ハニカム構造体の搬送方向と平行して設置された複数のマイクロ波発生装置を備え、照射乾燥工程は、複数のマイクロ波発生装置が搬送装置により搬送されるハニカム構造体を順次乾燥する工程を含み、水分量制御用マイクロ波照射出力制御工程は、ハニカム構造体の水分量に応じてハニカム構造体を乾燥中のマイクロ波発生装置および/または次に乾燥するマイクロ波発生装置のマイクロ波の照射出力を制御する工程を含むことができる。
マイクロ波照射槽が複数のマイクロ波発生装置を備えることにより、マイクロ波発生装置が1つの場合と比べて、多数のハニカム構造体を順次に連続的に処理することができる。この場合において、ハニカム構造体の水分量に応じて、ハニカム構造体を乾燥中のマイクロ波発生装置および/または次に乾燥するマイクロ波発生装置のマイクロ波の照射出力を制御することにより、ハニカム構造体へ照射されるマイクロ波の照射出力を適切に調整することが可能となる。これによって、ハニカム構造体の個々の水分量のバラツキにも柔軟に対応することができる。
ここで、マイクロ波の照射出力は任意に制御することができる。例えば、ハニカム構造体を乾燥中のマイクロ波発生装置のみを制御する場合、次に乾燥するマイクロ波発生装置のみを制御する場合、ならびに乾燥中および次に乾燥するマイクロ波発生装置の両方を制御する場合が挙げられる。
本発明において、連続乾燥装置を用いる場合、温度制御用マイクロ波照射出力制御工程は、ハニカム構造体の温度に応じてハニカム構造体を乾燥中のマイクロ波発生装置および/または次に乾燥するマイクロ波発生装置のマイクロ波の照射出力を制御する工程を含むことができる。これにより、ハニカム構造体へ照射されるマイクロ波の照射出力を適切に調整することが可能となり、局部的な温度上昇といったハニカム構造体の個々の温度のバラツキにも柔軟に対応することができる。
上記と同様に、マイクロ波の照射出力は任意に制御することができる。例えば、ハニカム構造体を乾燥中のマイクロ波発生装置のみを制御する場合、次に乾燥するマイクロ波発生装置のみを制御する場合、ならびに乾燥中および次に乾燥するマイクロ波発生装置の両方を制御する場合が挙げられる。
本発明のハニカム構造体の乾燥方法において、ハニカム構造体が、ハニカム面が多角形形状である多角柱状のハニカム構造体であり、照射乾燥工程の前に、ハニカム構造体の表面の少なくとも隅角部および各辺に、マイクロ波からハニカム構造体を保護する被覆材を被覆する被覆工程を含むことができる。
上記多角形形状のハニカム構造体において、ハニカム面の対角線のうち少なくとも1つの長さ、多角形の辺の長さ、または、ハニカム構造体の高さのいずれかが、マイクロ波の波長の0.5倍以上である場合には、白化やひび、割れ等の発生を予め防止するべく、被覆材を被覆することができる。なお、対角線は、多角形上のことなる2つの頂点同士を結ぶ線分のうち辺を除く線分のことであり、三角形以外の多角形は全て2本以上の対角線を持つ。
被覆工程では、ハニカム構造体の表面のうち、少なくとも隅角部および各辺に被覆材を被覆する。隅角部や各辺はマイクロ波が集中しやすいため、こういった部分を被覆すれば、当該部分の白化やひび、割れ等の発生を防止することが出来る。
被覆材で被覆する場合、被覆間隔は、マイクロ波の波長の0.5倍〜2倍の長さであることが好ましい。ハニカム構造体のうち、ハニカム面の対角線のうち少なくとも1つの長さ、多角形の辺の長さ、または、ハニカム構造体の高さのいずれかが、マイクロ波の波長の0.5倍以上である場合には、当該0.5倍以上の幅等があるハニカム面や側面に、ひびや割れ等が発生しやすく、これらの発生を防止することができるからである。例えば、ハニカム構造体の高さがマイクロ波の波長の0.5倍〜2倍の長さである場合には、ハニカム側面のうち隅角部と各辺を被覆材で被覆することにより、白化、ひびや割れ等を防止することができる。また、ハニカム構造体の高さがマイクロ波の波長の2倍以上の長さである場合には、ハニカム側面のうち隅角部と各辺を被覆材で被覆するのみでは、ハニカム側面にひびや割れ等が発生するおそれがあるため、隅角部と各辺に加え、各辺からマイクロ波の波長の0.5倍〜2倍の距離にあるハニカム側面にも被覆材を被覆することが好ましい。
本発明のハニカム構造体の乾燥方法において、ハニカム構造体が、ハニカム面が円形状である円柱状のハニカム構造体であり、照射乾燥工程の前に、ハニカム構造体の表面の少なくとも円柱端部に、マイクロ波からハニカム構造体を保護する被覆材を被覆する被覆工程を含むことができる。
上記円柱状のハニカム構造体において、円形状のハニカム面の直径、または、ハニカム構造体の高さのいずれかが、マイクロ波の波長の0.5倍以上である場合には、白化やひび、割れ等の発生を予め防止するべく、被覆材を被覆することができる。
被覆工程では、ハニカム構造体の表面の少なくとも円柱端部に、被覆材を被覆する。円柱端部は、ハニカム面とハニカム側面とが接するところであり、マイクロ波が集中しやすい部分である。この円柱端部を被覆すれば、当該部分の白化やひび、割れ等の発生を防止することが出来る。
被覆材で被覆する場合、被覆間隔は、マイクロ波の波長の0.5倍〜2倍の長さであることが好ましい。ハニカム構造体のうち、ハニカム面の直径、または、ハニカム構造体の高さのいずれかが、マイクロ波の波長の0.5倍以上である場合には、当該0.5倍以上の幅等があるハニカム面や側面に、ひびや割れ等が発生しやすく、これらの発生を防止することができるからである。例えば、ハニカム面の直径がマイクロ波の波長の0.5倍〜2倍の長さである場合には、ハニカム構造体の円柱端部を被覆材で被覆することにより、白化、ひびや割れ等を防止することができる。また、ハニカム面の直径がマイクロ波の波長の2倍以上の長さである場合には、ハニカム構造体の円柱端部を被覆材で被覆するのみでは、ハニカム面に発生するひびや割れ等が発生するおそれがあるため、円柱端部に加え、円柱端部からマイクロ波の波長の0.5倍〜2倍の距離にあるハニカム面およびハニカム側面に被覆材を被覆することが好ましい。すなわちこの場合には、ハニカム面へ太陽十字形に被覆材を被覆すると共に、ハニカム構造体上部のハニカム面と下部のハニカム面に被覆された十字形の被覆材をつなぐように、ハニカム側面に被覆材が被覆されることとなる。
本発明において、被覆材で被覆する際の被覆幅は、マイクロ波の波長の0.5倍以下であることが好ましい。被覆幅が0.5倍を超えると、マイクロ波がハニカム構造体へ侵入することを過剰に妨害する場合があり、乾燥遅延となるからである。被覆幅がマイクロ波の波長の0.1倍以上あれば、マイクロ波からハニカム構造体を十分に保護することができる。被覆幅の基準をマイクロ波の波長の0.2倍とし、ハニカム構造体の形状や大きさに応じて適宜被覆幅を調整することで、ハニカム構造体を効率良く乾燥させることができる。
また、被覆材が、マイクロ波反射材料を含むものである場合には、マイクロ波反射材料は、電導性を有する金属材料であることが好ましい。電導性を有する金属材料であれば、マイクロ波を効果的に反射し、ハニカム構造体をマイクロ波から十分に保護することができる。電導性を有する金属材料としては、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス、真鍮のいずれか、またはこれらの組み合わせからなる材料等が挙げられる。
次いで、本発明のハニカム構造体の乾燥方法の実施の形態について、図面を参照してさらに具体的に説明する。この場合において、本発明は図面を参照した実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明のハニカム構造体の乾燥方法における水分量監視工程と水分量制御用マイクロ波照射出力制御工程の一実施形態を示すフロー図である。
図1に示すように、水分量測定により、ハニカム構造体の水分量を測定し、水分量が計画値よりも大きい場合には、水分量を減少させるべくマイクロ波の照射出力を増加させ、その後水分量を測定する。水分量が計画値よりも小さい場合には、乾燥条件を緩和させるべくマイクロ波の照射出力を減少させ、その後水分量を測定する。水分量が計画値の範囲内であれば、マイクロ波の照射出力量を維持しつつ、その後水分量を測定する。
このように水分量測定とマイクロ波の照射出力の制御は繰り返し行い、ハニカム構造体の水分量が10%以下となった場合に、マイクロ波の照射を停止して乾燥が終了する。
水分量の測定は、ハニカム構造体の乾燥の開始から終了まで継続して行い、連続的に行うことも、所定間隔時間ごとに断続的に行うこともできる。
なお、水分量の計画値は任意で決めることができる。例えば、水分量が40質量%のハニカム構造体を水分量が10質量%となるまで、0.5質量%/分の水分減少量にて乾燥させる場合、乾燥処理開始時、20分後、40分後、乾燥終了時の計画値は、それぞれ40質量%、30質量%、20質量%、10質量%となる。
ここで、マイクロ波発生装置が1つのみであるバッチ式の乾燥装置や、連続乾燥装置の場合、マイクロ波の照射出力の制御は、ハニカム構造体にマイクロ波を照射中のマイクロ波発生装置に対して行う。
一方、連続乾燥装置であってマイクロ波発生装置を複数備える場合、照射出力の制御は任意に行うことができる。制御は、ハニカム構造体にマイクロ波を照射中のマイクロ波発生装置のみに対して行う場合、次に照射するマイクロ波発生装置のみに対して行う場合、ならびに照射中および次に照射するマイクロ波発生装置の両方に対して行う場合が挙げられる。
図2は、本発明のハニカム構造体の乾燥方法における温度監視工程と温度制御用マイクロ波照射出力制御工程の一実施形態を示すフロー図である。
図2に示すように、温度測定により、ハニカム構造体の温度を測定し、温度が計画値よりも大きい場合には、温度を低下させるべくマイクロ波の照射出力を減少させ、その後温度を測定する。温度が計画値よりも小さい場合には、温度を上昇させるべくマイクロ波の照射出力を増加させ、その後温度を測定する。温度が計画値の範囲内であれば、マイクロ波の照射出力量を維持しつつ、その後温度を測定する。
このように温度測定とマイクロ波の照射出力の制御は繰り返し行い、ハニカム構造体の温度が計画値を大きく上回った場合に、マイクロ波の照射を停止して乾燥を中断する。
温度の測定は、ハニカム構造体の乾燥の開始から終了まで継続して行い、連続的に行うことも、所定間隔時間ごとに断続的に行うこともできる。
なお、温度の計画値は任意で決めることができる。例えば、乾燥中の温度が80℃〜100℃の範囲内であることを計画値とし、110℃を超えた場合にマイクロ波の照射を停止するように設定できる。この場合、温度が80℃〜100℃の範囲内では照射出力量を維持し、温度が100℃を超えたら照射出力を減少させ、また、温度が80℃より低くなったら照射出力を増加させる。
ここで、マイクロ波発生装置が1つのみであるバッチ式の乾燥装置や、連続乾燥装置の場合、マイクロ波の照射出力の制御は、ハニカム構造体にマイクロ波を照射中のマイクロ波発生装置に対して行う。
一方、連続乾燥装置であってマイクロ波発生装置を複数備える場合、照射出力の制御は任意に行うことができる。制御は、ハニカム構造体にマイクロ波を照射中のマイクロ波発生装置のみに対して行う場合、次に照射するマイクロ波発生装置のみに対して行う場合、ならびに照射中および次に照射するマイクロ波発生装置の両方に対して行う場合が挙げられる。
なお、水分量測定と温度測定を併用する場合において、水分量が計画値よりも多く、かつ温度が計画値よりも高いと、水分量測定からはマイクロ波照射出力を増加させることとなるものの、温度測定からは照射出力を減少させることとなる。この場合には、温度測定結果を優先し、照射出力を減少させることができる。照射出力の減少により、乾燥時間がやや増加してしまうものの、温度上昇に起因して起こる白化等によって歩留まりが低下することを避けることができるからである。
また、水分量が計画値よりも少なく、かつ温度が計画値よりも低い場合は、水分量測定からはマイクロ波照射出力を減少させることとなるものの、温度測定からは照射出力を増加させることとなる。この場合には、温度測定結果を優先し、照射出力を増加させることができる。温度が計画値を超えなければ、歩留まりが低下することがないため、照射出力を増加することにより乾燥時間を短縮することができるからである。
上記のように、両測定から導かれるマイクロ波照射出力制御の方針に矛盾が生じてしまう場合には、ハニカム構造体の歩留まりおよび乾燥時間を比較考慮して、マイクロ波の照射出力を適宜制御することができる。
本発明の乾燥方法としては、マイクロ波照射機能を備えた乾燥室へハニカム構造体を設置するバッチ法や、連続乾燥装置を用いた連続乾燥法が挙げられる。本発明の乾燥方法に用いる連続乾燥装置について、その一例を、図3を参照して説明する。
本発明の乾燥方法に用いることのできる連続乾燥装置1は、マイクロ波を多重反射する金属製の躯体からなるマイクロ波照射槽2を基本とし、その内部にマイクロ波発生装置3a〜3d、ハニカム構造体4a〜4dの水分量を測定する水分量測定用マイクロ波発振器5a〜5d、ハニカム構造体4a〜4dの温度を測定する放射温度計6を備える。また、照射槽入口7と照射槽出口8は、マイクロ波が外部へ放出するのを防止するための電磁波シャッター9を備える。
ハニカム構造体4はコンベア10により、照射槽入口7から照射槽内部へ送り込まれ、マイクロ波照射後に照射槽外部へ送り出される。さらに、照射槽内へは、ハニカム構造体の乾燥を促進するため、コンベア10の下から温風11が送り込まれ、排気口12から温風が排出される。
ハニカム構造体4a〜4dの水分量は、それぞれ水分量測定用マイクロ波発振器5a〜5dによって測定され、水分量に応じてマイクロ波発生装置3a〜3dの照射出力が制御される。ハニカム構造体の温度は、放射温度計6によって測定され、温度に応じてマイクロ波発生装置3a〜3dの照射出力が制御される。
マイクロ波発生装置3a〜3dは個々に照射出力を制御することができる。例えば、ハニカム構造体4aの水分量を水分量測定用マイクロ波発振器5bで測定し、水分量に応じてマイクロ波を照射中のマイクロ波発生装置3aのみを制御したり、次に照射する3bのみを制御したり、また、3aと3bの両方を制御することができる。温度測定結果に応じたマイクロ波発生装置の照射出力の制御についても、同様に個々に制御することができる。
図4は、本発明の適用の対象となる被覆材を被覆した多角柱状のハニカム構造体の一例を示す斜視図である。ハニカム構造体13は、ハニカム面14が四角形形状である四角柱状の構造体であり、被覆材としてアルミテープ15が、ハニカム構造体の表面の隅角部16aおよび辺16bを保護するように被覆している。
ハニカム構造体13は、ハニカム面の各辺の長さおよびハニカム構造体の高さがマイクロ波の波長の0.5倍〜2倍の長さであり、そのため、ハニカム構造体13のうち隅角部16aと各辺16bを被覆材で保護すれば、マイクロ波を照射して乾燥することによる白化、ひびや割れ等を防止することができる。
図5は、図4と同様のハニカム構造体13に、被覆材としてアルミニウム製のサセプタを用いた斜視図である。サセプタ17は、図4のアルミテープと同様に、ハニカム構造体の表面の隅角部18aおよび辺18bを被覆している。上下のサセプタと辺を被覆するサセプタとは、アルミニウム製のボルト19により接続される。
図6は、図4のハニカム構造体とは異なる四角柱状のハニカム構造体に、被覆材としてアルミテープを被覆した斜視図である。ハニカム構造体13は、ハニカム面の各辺の長さがマイクロ波の波長の0.5倍〜2倍の長さである一方で、ハニカム構造体の高さはマイクロ波の波長の2.5倍である。そのため、マイクロ波の照射による白化、ひびや割れ等を防止するには、ハニカム構造体13のうち隅角部と各辺を被覆材で保護するだけでなく、ハニカム側面に波長の0.5倍〜2倍の長さの間隔で被覆材により保護する必要がある。図6では、ハニカム側面を2等分するようにアルミテープ15で保護されており、ハニカム側面はマイクロ波の波長の1.25倍の長さの間隔で被覆材が被覆されていることとなる。
ここで、アルミテープの幅は、一律にマイクロ波の波長の0.2倍とすることで、ハニカム構造体を良好に乾燥させることができる。更には、ハニカム構造体の長手方向のアルミテープのみ、その幅A’をマイクロ波の波長の0.2〜0.4倍とすることにより、ハニカム構造体が均一に乾燥される。このように、被覆幅の基準をマイクロ波の波長の0.2倍とし、ハニカム構造体の形状や大きさに応じて適宜被覆幅を調整することで、ハニカム構造体を更に効率良く乾燥させることができる。
図7は、被覆材を被覆した円柱状のハニカム構造体の一例を示す斜視図である。ハニカム構造体13は、ハニカム面14が円形状であり、ハニカム構造体の表面の円柱端部20を保護するように、被覆材としてアルミテープ15が被覆されている。
ハニカム構造体13は、ハニカム面の直径およびハニカム構造体の高さがマイクロ波の波長の0.5倍〜2倍の長さであり、そのため、ハニカム構造体13のうち円柱端部20を被覆材で保護すれば、マイクロ波を照射して乾燥することによる白化、ひびや割れ等を防止することができる。
図8は、図7のハニカム構造体とは異なる円柱状のハニカム構造体に、被覆材としてアルミテープを被覆した斜視図である。ハニカム構造体13は、ハニカム構造体の高さがマイクロ波の波長の0.5倍〜2倍の長さである一方で、ハニカム面の直径はマイクロ波の波長の2.5倍である。そのため、マイクロ波の照射による白化、ひびや割れ等を防止するには、ハニカム構造体13のうち円柱端部を被覆材で保護するだけでなく、ハニカム面およびハニカム側面を波長の0.5倍〜2倍の長さの間隔で被覆材により保護する必要がある。図8では、ハニカム面およびハニカム側面を4等分するようにアルミテープ15で保護されており、ハニカム面およびハニカム側面はマイクロ波の波長の1.25倍の長さの間隔で被覆材が被覆されていることとなる。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
ハニカム構造体の作成
[ハニカム構造体1]
タルク、カオリン、アルミナ、バインダー、水、および添加剤等を混練して均一な坏土状としたものを、押出成形することにより、ハニカム面の縦50mm、ハニカム面の横50mm、高さ50mm、壁厚1mm、セル数484個(縦方向:22個、横方向:22個)の四角柱状の小型のハニカム構造体1(含水率:30質量%)を作成した。
[ハニカム構造体2]
ハニカム構造体1の作成方法と同様に坏土状としたものを、押出成形して、ハニカム面の縦150mm、ハニカム面の横150mm、高さ200mm、壁厚100μm、セル数484個(縦方向:22個、横方向:22個)の四角柱状のハニカム構造体2(含水率:30質量%)を作成した。
作成したハニカム構造体1、2を用いて、以下の乾燥処理を行った。
バッチ式によるハニカム構造体の乾燥
[実施例1]
ハニカム構造体1(20個)を、1個ずつバッチ式の乾燥装置へ設置し、マイクロ波を連続的に照射して含水率が10質量%となるまで乾燥させた後、ハニカム構造体1の白化、ひびや割れの有無を評価した。また、生産効率の点から、乾燥工程の歩留まりは80%以上を合格とした。
バッチ式の乾燥装置としては、マイクロ波照射装置と、ハニカム構造体を載置して回転駆動する回転体を備えるマイクロ波照射槽を備えるものを使用した。
ハニカム構造体1の水分量測定は、マイクロ波発振器を用い、乾燥用のマイクロ波と同じ周波数帯のマイクロ波を出力20mWにてハニカム構造体1に照射して、ハニカム構造体1から反射されたマイクロ波を測定することにより行った。この水分量測定の結果をもとに、1時間で乾燥を終えるよう水分減少量が0.33質量%/分となるようにマイクロ波の照射出力を制御した。
水分量は、0.33質量%/分の減少量により減少する値を計画値とした。すなわち、乾燥処理開始時、30分後、乾燥終了時の計画値は、それぞれ30質量%、20質量%、10質量%となる。ハニカム構造体1の水分量が計画値よりも多い場合には、照射出力を増加させ、計画値よりも少ない場合には、照射出力を低下させた。水分量が計画値である場合には、照射出力量を維持し、水分量が10質量%以下となった場合に、乾燥を終了した。
マイクロ波の照射出力の制御は、マイクロ波照射装置の電源をオン/オフすることにより行った。
マイクロ波照射装置の仕様は、ハニカム構造体1個あたり出力:1kW(連続可変)、周波数:2450±30MHz、電源入力:三相交流、200Vであり、マイクロ波照射槽の仕様は、内寸:600W×700H×1200L(mm)、内炉材質:SUS304である。結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1と同様に、ハニカム構造体1をバッチ式の乾燥装置へ設置し、含水率が10質量%となるまで乾燥させた。水分量測定も実施例1と同様に行い、1時間で乾燥を終えるよう水分減少量が0.33質量%/分(計画値)となるようにマイクロ波の照射出力を制御した。
更に、非接触型の放射温度計を用い、乾燥中のハニカム構造体1の表面の温度を測定し、この温度測定の結果をもとに、マイクロ波の照射出力を制御した。温度は、ハニカム構造体1の表面が80℃〜100℃の範囲内であることを計画値とし、一部分でも80℃未満となった場合には照射出力を増加させ、一部分でも100℃を超えた場合には照射出力を減少させた。温度が計画値である場合には、照射出力量を維持し、一部分でも110℃以上となった場合には、乾燥を中断した。
なお、ハニカム構造体1のうち80℃未満と100℃を超える部分が併存した場合には、100℃を超えた部分から白化等が発生するのを防止する観点から、照射出力を減少させた。
また、水分量が計画値よりも多く、かつ温度が計画値よりも高い場合には、白化等が発生するのを防止するため、照射出力を減少させた。一方、水分量が計画値よりも少なく、かつ温度が計画値よりも低い場合は、乾燥時間を短縮するため、照射出力を増加させた。
[実施例3]
ハニカム構造体2の隅角部および各辺を保護するため、厚み0.1mm、幅A(図4)が30mmのアルミテープを被覆材として被覆した(図4)。そのうえで、実施例1と同様に、ハニカム構造体2をバッチ式の乾燥装置へ設置し、含水率が10質量%となるまで乾燥させた。
[比較例1]
実施例1と同様のバッチ式の乾燥装置へハニカム構造体1を設置し、含水率が10質量%となるまで乾燥させた。水分量および温度は実施例2と同様に計画値を定めて測定したものの、マイクロ波は照射したままとし、照射出力の制御は行わなかった。
Figure 0005832337
表1中、白化やひび、割れは、ハニカム構造体20体中、白化等の認められたものの割合を評価したものである。白化が10%である場合には、ハニカム構造体20体中2体に白化が認められたことを示す。ひびや割れについても同様である。
実施例1では、異常の認められたハニカム構造体は4体であった。これらの4体全てにおいて、ひびや割れが認められ、これらのうち2体に白化が認められた。20体中、16体は異常なく乾燥することができ、歩留まりは80%であった。
また、実施例2では、異常の認められたハニカム構造体は2体であり、これらのすべてにおいて白化、ひび、割れが認められた。20体中18体は異常なく乾燥することができ、歩留まりは90%であった。
なお、実施例3では、全てのハニカム構造体を異常なく乾燥することができた。
一方、比較例1では、異常の認められたハニカム構造体は16体であった。これらのすべてにおいて白化と割れが認められ、これらのうち14体にひびが認められた。
結果として、ハニカム構造体の水分量を制御することにより、白化やひび、割れを抑制することが可能となり、良好に乾燥することができた(実施例1)。水分量の制御に加えて、さらに温度を制御した実施例2についても、良好に乾燥することができた。一方、マイクロ波の照射出力を制御しなかったハニカム構造体は、水分量および温度が計画値を超えてしまい、白化、ひび、割れが確認されるハニカム構造体が多く認められ、歩留まりが低い結果となった(比較例1)。
また、マイクロ波の周波数は約2450MHzであることから、空気中の波長は約120mmである。そのため、実施例3のハニカム構造体は、ハニカム面の辺の長さが波長の約1.25倍(150mm)、高さが約1.25倍(150mm)となる。結果として、ハニカム面の辺または高さのいずれかがマイクロ波の波長の0.5倍以上である大型のハニカム構造体を、マイクロ波により乾燥させる場合は、ハニカム構造体の隅角部や各辺を被覆材により保護することにより、白化やひび、割れが発生せず良好に乾燥することができ、歩留まりは100%であった(実施例3)。
図9は、実施例1の乾燥処理を行った際の、乾燥時間の経過による水分量の減少結果を示した図である。乾燥処理の初期段階および終盤段階において、水分量の減少が緩やかとなっているものの、水分量の減少はほぼ計画値どおりであることがわかった。初期段階においては、マイクロ波の照射から水分が蒸発するまでの時間差が、水分量の減少を緩やかにしたものと考えられる。また、終盤段階においては、ハニカム構造体中の水分量が少ないため、揮発量が低下したことが、水分量の減少を緩やかにしたものと考えられる。
連続乾燥処理によるハニカム構造体の乾燥
[実施例4]
ハニカム構造体1(20体)について、図3に示す連続乾燥処理装置を用いて、マイクロ波を連続的に照射して含水率が10質量%となるまで連続して乾燥させた後、ハニカム構造体1の白化、ひびや割れの有無を評価した。
ハニカム構造体1の水分量測定は、水分量測定用マイクロ波発振器5a〜5dを用い、乾燥用のマイクロ波と同じ周波数帯のマイクロ波を出力20mWにてハニカム構造体1(図3中4a〜4d)に照射して、ハニカム構造体1から反射されたマイクロ波を測定することにより行った。この水分量測定の結果をもとに、1時間で乾燥を終えるよう水分減少量が0.33質量%/分となるようにマイクロ波の照射出力を制御した。
水分量は、0.33質量%/分の減少量により減少する値を計画値とした。すなわち、乾燥処理開始時、30分後、乾燥終了時の計画値は、それぞれ30質量%、20質量%、10質量%となる。ハニカム構造体1の水分量が計画値よりも多い場合には、照射出力を増加させ、計画値よりも少ない場合には、照射出力を低下させた。水分量が計画値である場合には、照射出力量を維持し、水分量が10質量%以下となった場合に、乾燥を終了した。
マイクロ波の照射出力の制御は、マイクロ波照射装置の電源をオン/オフすることにより行った。図3により説明すると、例えばハニカム構造体4aの水分量を水分量測定用マイクロ波発振器5bで測定した場合は、水分量に応じてマイクロ波を照射中のマイクロ波発生装置3aのみを制御したり、次に照射する3bのみを制御したり、また、3aと3bの両方を制御することを適宜行った。
マイクロ波照射装置の仕様は、マイクロ波発生装置3a〜3dのそれぞれが1つあたり出力:1kW(連続可変)、周波数:2450±30MHz、電源入力:三相交流、200Vであり、マイクロ波照射槽の仕様は、内寸:600W×700H×1200L(mm)、内炉材質:SUS304である。コンベアは、乾燥処理開始時にハニカム構造体がマイクロ波照射槽へ入り、乾燥処理終了時にマイクロ波照射槽から出るように速度を調整した。マイクロ波の照射出力の制御とハニカム構造体の乾燥との関係を明確にするため、温風による乾燥処理は行わなかった。結果を表2に示す。
[実施例5]
実施例4と同様に、ハニカム構造体1(20体)を連続乾燥処理装置へ設置し、含水率が10質量%となるまで乾燥させた。水分量測定も実施例4と同様に行い、1時間で乾燥を終えるよう水分減少量が0.33質量%/分(計画値)となるようにマイクロ波の照射出力を制御した。
更に、非接触型の放射温度計(図3中放射温度計6)を用い、乾燥中のハニカム構造体1の表面の温度を測定し、この温度測定の結果をもとに、マイクロ波の照射出力を制御した。温度は、ハニカム構造体1それぞれ(図3中4a〜4d)の表面が80℃〜100℃の範囲内であることを計画値とし、一部分でも80℃未満となった場合にはそのハニカム構造体に照射しているマイクロ波や次に照射するマイクロ波の照射出力を適宜増加させ、一部分でも100℃を超えた場合にはそのハニカム構造体に照射しているマイクロ波や次に照射するマイクロ波の照射出力を減少させた。温度が計画値である場合には、照射出力量を維持し、一部分でも110℃以上となった場合には、そのハニカム構造体については取り出す等により、乾燥を中断した。
マイクロ波の照射出力の制御は、マイクロ波照射装置の電源をオン/オフすることにより行った。図3により説明すると、例えばハニカム構造体4aの温度を放射温度計6で測定した場合は、温度に応じてマイクロ波を照射中のマイクロ波発生装置3aのみを制御したり、次に照射する3bのみを制御したり、また、3aと3bの両方を制御することを適宜行った。
なお、ハニカム構造体1のうち80℃未満と100℃を超える部分が併存した場合には、100℃を超えた部分から白化等が発生するのを防止する観点から、照射出力を減少させた。
また、水分量が計画値よりも多く、かつ温度が計画値よりも高い場合には、白化等が発生するのを防止するため、照射出力を減少させた。一方、水分量が計画値よりも少なく、かつ温度が計画値よりも低い場合は、乾燥時間を短縮するため、照射出力を増加させた。
[実施例6]
ハニカム構造体2の隅角部および各辺を保護するため、厚み0.1mm、幅A(図4)が30mmのアルミテープを被覆材として被覆した(図4)。そのうえで、実施例4と同様に、ハニカム構造体2(20体)を連続乾燥処理装置へ設置し、含水率が10質量%となるまで乾燥させた。
[比較例2]
実施例4と同様の連続乾燥処理装置へハニカム構造体1(20体)を設置し、含水率が10質量%となるまで乾燥させた。水分量および温度は実施例5と同様に計画値を定めて測定したものの、マイクロ波は照射したままとし、照射出力の制御は行わなかった。
Figure 0005832337
実施例4では、異常の認められたハニカム構造体は2体であった。これらの2体全てにおいて、白化、ひび、割れが認められた。20体中、18体は異常なく乾燥することができ、歩留まりは90%であった。
また、実施例5では、異常の認められたハニカム構造体は1体であり、これらのすべてにおいて白化、ひび、割れが認められた。20体中19体は異常なく乾燥することができ、歩留まりは95%であった。
なお、実施例6では、全てのハニカム構造体を異常なく乾燥することができた。
一方、比較例2では、異常の認められたハニカム構造体は18体であった。これらのすべてにおいてひびが認められ、これらのうち16体に白化や割れが認められた。
結果として、連続乾燥処理においても、ハニカム構造体の水分量を制御することにより、白化やひび、割れを抑制することが可能となり、良好に乾燥することができた(実施例4)。水分量の制御に加えて、さらに温度を制御した実施例5についても、良好に乾燥することができた。一方、マイクロ波の照射出力を制御しなかったハニカム構造体は、水分量および温度が計画値を超えてしまい、白化、ひび、割れが確認されるハニカム構造体が多く認められ、歩留まりが低い結果となった(比較例2)。
また、隅角部や各辺を被覆材により保護した大型のハニカム構造体についても、白化やひび、割れが発生せず良好に乾燥することができた(実施例6)。
調湿乾燥処理によるハニカム構造体の乾燥
[比較例3]
ハニカム構造体1(20体)を、温度30℃、湿度70%の調湿乾燥装置へ設置し、含水率が10質量%となるまで乾燥させた後、ハニカム構造体1の白化、ひびや割れの有無を評価した。
調湿乾燥処理により乾燥すれば、ハニカム構造体1の白化、ひびや割れは発生せず、乾燥工程の歩留まりは100%であったものの、含水率を10%以下とするには8日〜10日の期間を要し、速やかに乾燥させることが困難であった。
本発明のハニカム構造体の乾燥方法によれば、不良品や再乾燥の必要なハニカム構造体の発生を防ぐことが可能であり、歩留まりを上げることにより、生産効率を向上させることが可能となるため、産業上有用である。
1 連続乾燥装置
2 マイクロ波照射槽
3a〜3d マイクロ波発生装置
4a〜4d ハニカム構造体
5a〜5d 水分量測定用マイクロ波発振器
6 放射温度計
7 照射槽入口
8 照射槽出口
9 電磁波シャッター
10 コンベア
11 温風
12 排気口
13 ハニカム構造体
14 ハニカム面
15 アルミテープ
16a 隅角部
16b 辺
17 サセプタ
18a 隅角部
18b 辺
19 ボルト
20 円柱端部
A アルミテープの幅
A’ アルミテープの幅
B サセプタの幅

Claims (13)

  1. ハニカム構造体の乾燥方法であって、
    ハニカム構造体にマイクロ波を照射して乾燥する照射乾燥工程と、
    前記ハニカム構造体の水分量を監視する水分量監視工程と、
    前記ハニカム構造体の水分量に応じてマイクロ波の照射出力を制御する水分量制御用マイクロ波照射出力制御工程と
    を少なくとも含み、
    前記水分量監視工程及び前記水分量制御用マイクロ波照射装置制御工程では、前記水分量が水分量の計画値よりも大きい場合には前記照射出力を増加させ、前記水分量が前記水分量の計画値よりも小さい場合には前記照射出力を小さくすることを特徴とするハニカム構造体の乾燥方法。
  2. 前記水分量制御用マイクロ波照射出力制御工程が、ハニカム構造体の水分減少量が前記水分量の計画値として0.2〜1.0質量%/分となるようにマイクロ波の照射出力を制御する工程である請求項1記載のハニカム構造体の乾燥方法。
  3. 前記水分量監視工程が、前記ハニカム構造体に水分量測定用のマイクロ波を照射して水分量を測定する工程を含む請求項1または請求項2記載のハニカム構造体の乾燥方法。
  4. 前記水分量監視工程が、前記ハニカム構造体の質量を測定することにより水分量を算出する工程を含む請求項1〜請求項3のいずれかに記載のハニカム構造体の乾燥方法。
  5. 前記ハニカム構造体の温度を監視する温度監視工程と、
    前記ハニカム構造体の温度に応じてマイクロ波の照射出力を制御する温度制御用マイクロ波照射出力制御工程と
    を更に含む請求項1〜請求項4のいずれかに記載のハニカム構造体の乾燥方法。
  6. 前記温度制御用マイクロ波照射出力制御工程が、ハニカム構造体の温度が温度の計画値として80℃〜100℃となるようにマイクロ波の照射出力を制御する工程である請求項5記載のハニカム構造体の乾燥方法。
  7. 前記照射乾燥工程は、バッチ式の乾燥装置を用いて前記ハニカム構造体にマイクロ波を照射して乾燥する工程を含み、
    当該バッチ式の乾燥装置は、少なくともマイクロ波照射槽を備え、当該マイクロ波照射槽は、マイクロ波を照射する少なくとも1つのマイクロ波照射装置を少なくとも備える請求項1〜請求項6のいずれかに記載のハニカム構造体の乾燥方法。
  8. 前記照射乾燥工程は、連続乾燥装置を用いてハニカム構造体にマイクロ波を照射する工程を含み、
    当該連続乾燥装置は、マイクロ波を発生し前記ハニカム構造体に照射して乾燥するマイクロ波発生装置を備えるマイクロ波照射槽と、当該マイクロ波照射槽の前後に設置された電磁波シャッターを備えた照射槽入口および照射槽出口と、ハニカム構造体を載置して照射槽入口、マイクロ波照射槽内、および照射槽出口を順次搬送する搬送装置とを少なくとも備え、前記マイクロ波照射槽内を通過中の前記ハニカム構造体にマイクロ波を照射する装置である請求項1〜請求項6のいずれかに記載のハニカム構造体の乾燥方法。
  9. 前記マイクロ波照射槽は、前記ハニカム構造体の搬送方向と平行して設置された複数の前記マイクロ波発生装置を備え、
    前記照射乾燥工程は、前記複数のマイクロ波発生装置が前記搬送装置により搬送される前記ハニカム構造体を順次乾燥する工程を含み、
    前記水分量制御用マイクロ波照射出力制御工程は、前記ハニカム構造体の水分量に応じて当該ハニカム構造体を乾燥中のマイクロ波発生装置および/または次に乾燥する前記マイクロ波発生装置のマイクロ波の照射出力を制御する工程を含む請求項8記載のハニカム構造体の乾燥方法。
  10. 前記温度制御用マイクロ波照射出力制御工程は、前記ハニカム構造体の温度に応じて当該ハニカム構造体を乾燥中のマイクロ波発生装置および/または次に乾燥する前記マイクロ波発生装置のマイクロ波の照射出力を制御する工程を含む請求項8または請求項9記載のハニカム構造体の乾燥方法。
  11. 前記ハニカム構造体が、ハニカム面が多角形形状である多角柱状のハニカム構造体であり、
    前記照射乾燥工程の前に、当該ハニカム構造体の表面の少なくとも隅角部および各辺に、マイクロ波からハニカム構造体を保護する被覆材を被覆する被覆工程を含む請求項1〜請求項10のいずれかに記載のハニカム構造体の乾燥方法。
  12. 前記ハニカム構造体が、ハニカム面が円形状である円柱状のハニカム構造体であり、
    前記照射乾燥工程の前に、当該ハニカム構造体の表面の少なくとも円柱端部に、マイクロ波からハニカム構造体を保護する被覆材を被覆する被覆工程を含む請求項1〜請求項10のいずれかに記載のハニカム構造体の乾燥方法。
  13. ハニカム構造体の乾燥方法であって、
    ハニカム構造体にマイクロ波を照射して乾燥する照射乾燥工程と、
    前記ハニカム構造体の水分量を監視する水分量監視工程と、
    前記ハニカム構造体の水分量に応じてマイクロ波の照射出力を制御する水分量制御用マイクロ波照射出力制御工程と、を少なくとも含み、
    前記水分量制御用マイクロ波照射出力制御工程及び温度制御用マイクロ波照射出力制御工程が、前記ハニカム構造体の温度を温度の計画値の範囲内に制御しながら行われ、
    前記水分量が水分量の計画値よりも大きい場合には前記照射出力を増加させ、前記水分量が前記水分量の計画値よりも小さい場合には前記照射出力を小さくすることを特徴とするハニカム構造体の乾燥方法。
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