JPH09221326A - 多孔体またはガラス体の製造方法および製造装置 - Google Patents

多孔体またはガラス体の製造方法および製造装置

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JPH09221326A
JPH09221326A JP2441796A JP2441796A JPH09221326A JP H09221326 A JPH09221326 A JP H09221326A JP 2441796 A JP2441796 A JP 2441796A JP 2441796 A JP2441796 A JP 2441796A JP H09221326 A JPH09221326 A JP H09221326A
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gel
drying
water
porous body
high frequency
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JP2441796A
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Takahisa Fukuoka
荘尚 福岡
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/12Other methods of shaping glass by liquid-phase reaction processes

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゾルゲル法による多孔体、またはガラス体を
製造する際に、乾燥時および焼成時の割れを防いだ乾燥
方法を提供する。 【解決手段】 ゾルのゲル化によって得られたゲル体を
ゲル体中の水分もしくは有機溶媒量を静電容量、近赤外
線反射、高周波透過率によって測定しながら、その測定
値に応じてマイクロ波などの高周波により乾燥する方法
及び装置であり、とくに他の乾燥手段によって乾燥した
ゲル体、焼成直前の乾燥に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゾルゲル法による多
孔体またはガラス体の製造方法および製造装置に関し、
とくにゲル体の乾燥に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゾルゲル法は、金属アルコキシド、水ガ
ラス、SiO2 などの酸化物粒子等をを原料としてゾル
を作製し、加水分解によって湿潤ゲル多孔体を作製し、
これを乾燥、焼成して多孔質および緻密なガラスまたは
セラミックスを作製する方法として知られている。ゾル
ゲル法による多孔体の乾燥時に割れが発生することが多
く、多孔体の乾燥が十分でないときに減圧や加温等の溶
媒除去工程に移ると多孔体が割れたり、また乾燥したゲ
ルを焼結する過程においても割れが生じる等の問題があ
り、所望の形状の塊状の多孔体を得る際には大きな問題
であった。こうした問題に対処するために、シリコンア
ルコキシドと微粉末シリカからなるゾル溶液をゲル化し
た後に焼成して石英ガラスを得る際に、湿潤多孔体であ
るウェットゲルを調整可能な貫通孔付きの容器に入れ
て、室温以上の高温に放置してゲルを乾燥してドライゲ
ルを得ることによって割れを防ぐ方法が特公平1−24
735号公報において提案されており、とくに開口率の
調整と適当な昇温プログラムの設定により乾燥の歩留ま
りを向上させることが示されている。ところが、一般に
ゾルゲル法により製造されたゲル多孔体は5nm程度ま
での小さな細孔を有しているが、細孔が小さいので、加
熱に伴って発生した水や溶媒の蒸気が通過しにくく、容
器の開口率の調整と適当な昇温プログラムの設定を行っ
ても、恒温槽による乾燥では、乾燥の初期はゲルの周囲
から水や溶媒は蒸発していくが、乾燥が進んだゲルは内
部には水や有機溶媒が残留し易く、表面から離れた部分
の水や溶媒を取り除くのに時間を要していた。また、乾
燥が十分ではないために焼成時に割れてしまう欠点を有
していた。
【0003】また、アルキルシリケートの加水分解溶液
に微粉末シリカを添加してゾル溶液とし、ゾル溶液をゲ
ル化して得られたウエットゲルを乾燥してドライゲルと
した後に、空気中に放置されたドライゲルを60〜20
0℃で予備乾燥した後に、耐熱密閉容器中において焼成
することによって割れの発生を防止した石英ガラスの製
造方法が特公平1−42896号公報に記載されてい
る。ところが、吸着性の大きなドライゲルに乾燥終了後
に吸着した吸着水を除去するには、60℃程度の温度で
は時間を要し、一方、高温では割れてしまい。また表面
から離れた内部の吸着水の除去には時間を要すという問
題があった。また、シリカ成分以外の組成のゲルでは、
吸着水の脱離が速すぎて割れてしまうことがあり、さら
に屈折率分布を有したガラス体を製造する場合、ゲル中
から選択的に特定の成分を溶出したり、ゲル中に金属塩
の分布を付与したゲルを作製し、これを乾燥後に焼成し
ている。このようにゲル自体に組成分布を有しているた
めに、通常の均質のゲル多孔体より乾燥時に割れやすい
という欠点を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ゾルゲル法
による多孔体、またはガラス体を製造する際に、乾燥時
および焼成時の割れを防いだ、多孔体または緻密体の製
造方法および装置を提供することを課題とするものであ
り、とくに屈折率分布を有するガラス体の製造方法およ
び製造装置を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゾルゲル法に
よる多孔体またはガラス体の製造方法において、ゾルの
ゲル化によって得られたゲル体を高周波誘導加熱により
乾燥する多孔体またはガラス体の製造方法である。ま
た、ゲル体中の水分量または有機溶媒量を測定しなが
ら、その測定値に応じて高周波誘導加熱により乾燥する
前記の多孔体またはガラス体の製造方法である。 ゲル
体が他の乾燥手段によって乾燥されたものを用いる前記
の多孔体またはガラス体の製造方法である。乾燥が終了
したゲル体の焼成直前に高周波誘導加熱により乾燥する
前記の多孔体またはガラス体の製造方法である。ゲル体
が組成に分布を有している前記の多孔体またはガラス体
の製造方法である。ゾルゲル法による多孔体またはガラ
ス体の製造装置において、ゾルのゲル化によって得られ
たゲル体を高周波誘導加熱により乾燥する手段、ゲル体
中の水分量の測定手段を具備する多孔体またはガラス体
の製造装置である。また、水分量または有機溶媒量の測
定手段が、ゲル体の誘電率、近赤外線の反射率測定、ま
たは高周波の透過率測定によるものである前記の多孔体
またはガラス体の製造装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、ゾルゲル法により作製
したゲルを高周波誘導加熱で乾燥することによる多孔体
またはガラス体の製造方法であり、さらにゲルを空気中
に放置、あるいは加熱手段等によって加熱乾燥すること
によって得られた乾燥ゲルを高周波誘導加熱によりさら
に乾燥するものであり、適当な量のエネルギを直接的
に、かつ均等にゲル中の水や有機溶媒に与えることがで
きるので、乾燥速度の精密な制御が可能となる。さら
に、加熱の場合のようにゲルの周囲からのみ、水や溶媒
が蒸発することがなく、ゲルの表面から遠い内部に水や
有機溶媒が残留しにくくなる。
【0007】また、内部に水や溶媒が残留しているゲル
も短時間に割れることなく容易に乾燥することができ
る。ゲルに与える高周波エネルギ量は、高周波の振幅や
照射時間の調整、パルス状の照射の際の照射時間と休止
時間の調整、またはゲルの一部を金属性の遮蔽治具で覆
う等の方法によって調整することができる。また、ゲル
中に残存する有機溶媒の種類によって有機溶媒が吸収し
易い波長の高周波となるように複数の波長を照射した
り、波長を可変とすることが好ましい。本発明の方法に
用いることができる高周波は、1〜3000MHzのも
のが好ましい。
【0008】また、多孔体の水分あるいは有機溶媒量に
応じた乾燥速度を調整することができるので、乾燥工程
中に割れたりすることはなく所望形状の乾燥ゲルや多孔
質ガラスなどの多孔体または緻密なガラスを製造するこ
とができる。また、乾燥装置の乾燥室には、乾燥室内温
度、水あるいは有機溶媒の蒸気圧、開口率、圧力、送風
量等を調整する装置を有していれば、よりいっそう精密
な調整をすることができる。
【0009】本発明の製造装置の乾燥装置を図面によっ
て説明する。図1は、本発明の乾燥装置1の一例を説明
する図である。乾燥室2内には、乾燥すべきゲル体3の
載置手段4、高周波照射手段5、および水分量測定手段
6を有している。高周波照射手段から照射される高周波
は、水分量測定手段6によって測定された水分量に基づ
いて、乾燥装置制御手段7において、所望の高周波の照
射時間、照射強度を演算して、高周波出力調整手段8を
制御して照射される高周波エネルギを調整している。
【0010】本発明の方法は、乾燥がある程度進み内部
に除去しにくい水分あるいは有機溶媒が残存している場
合のゲル中の水分量や有機溶媒量の減少に有効である
が、ゲル化直後の水分等の残存量が多いゲルの乾燥にも
用いることができる。この場合には、水分等の量が多い
ために急激な温度上昇とそれに伴う大量の水蒸気等の発
生が起こることがあるが、そのような場合には、高周波
の出力を小さくしたり、パルス状の高周波の照射周期を
長くしたり、あるいは金属性の遮蔽治具によってゲル体
の一部を覆ったりすることによって乾燥速度を低下する
などの調整をすることができる。
【0011】また、水分等の量が多い場合には、当初の
照射エネルギを小さくし、ゲル中の水分量や溶媒量が所
定の量になった場合に与えるエネルギを徐々に大きくす
れば、急激な水分等の蒸発がなく、多孔体に割れが発生
することはない。したがって、本発明の方法では、所定
の水分量または溶媒量のみの設定により、種々の湿潤ゲ
ルでも乾燥条件の最適化は自動的に行われ、非常に容易
に、割れを生じさせることなく多孔体を乾燥することが
できる。
【0012】ゲル体中の水分量や溶媒量の測定装置は重
量減少測定手段、静電容量測定手段等の任意のものを用
いることができるが、とくにゲル体の誘電率測定、近赤
外線の反射率測定、または高周波の透過率測定による
と、乾燥室内において容易に水分量や有機溶媒量の変化
を測定できるので好ましい。特に、静電容量の測定は、
乾燥器中に気体を流通したり、ファンが回転していても
大きく変化することはなく、安定して測定を行うことが
できるので好ましい。
【0013】図2は、静電容量の変化を測定方法を説明
する図である。ゲル体3を測定用電極9および10の間
に配置し、ブリッジ回路、共振回路等を構成して、ゲル
体の乾燥の進行による水分量の変化を静電容量の変化と
して測定するものである。乾燥に伴った多孔体が収縮す
る場合、特にゾルゲル法でバルク状の多孔体を作製した
場合は収縮により多孔体と電極の間の縦方向の距離が変
化するので、静電容量の測定誤差が大きくなる場合があ
る。このときは、レーザ光等を利用した距離センサーに
より距離を測定し、駆動手段によってゲル体と電極の間
隔を一定に保つことが望ましい。さらに、半径方向にも
収縮が起こる場合があるので、これらを鑑みて最適な乾
燥速度、焼結速度等に適合した静電容量の値や変化速度
を設定することが好ましい。
【0014】また、予め容器の静電容量を測定してお
き、これを差し引けば、容器に入れたままの多孔体を測
定することも可能である。多孔体はどららか一方の電極
に接触していてもよく、どちらか一方の電極は例えば乾
燥装置の一部の導電性部分を用いることができる。ま
た、近赤外線の反射率測定による水分量または有機溶媒
の測定では、表面に近い部分の水分量や有機溶媒量を測
定することができるので、板状、繊維状、膜状等の厚み
の少ない場合に適している。また、水と有機溶媒の特性
基に合わせて反射率の測定波長を選択すれば、水分量と
溶媒量を同時に精度よく測定できる。また、マイクロ波
等の高周波の透過率測定による水分量または有機溶媒量
の測定では、近赤外線の反射測定とは反対に、表面だけ
でなくゲル多孔体の平均的な水分量または有機溶媒量を
測定することができるので、種々の形状のゲルの乾燥に
適しており、とくに塊状のゲルの乾燥に適している。測
定は、マイクロ波の発振器とゲルと検波器がほぼ一直線
上に配置し、ゲルを透過するマイクロ波の強度を測定す
ることにより、水分量または有機溶媒量を測定すること
ができる。乾燥が進んでいないゲルでは、マイクロ波は
ゲル中で減衰するので、この時のマイクロ波の強度は小
さく、乾燥が終了すれば、マイクロ波はゲルを良く透過
するようになり、一定値となる。水分量または有機溶媒
量の測定に用いるマイクロ波は、ゲルの高周波誘導加熱
に用いているマイクロ波をそのまま用いることもでき
る。この場合は、検波器のみを設置すればよいので構成
が少なくて済む。また、乾燥に用いる高周波により水分
量または有機溶媒量を測定すると、ときに乾燥が進行し
すぎる場合がある。このときは、測定に用いるマイクロ
波の周波数を乾燥に用いるマイクロ波の周波数と変えた
り、乾燥に用いるマイクロ波とは別に出力の小さなマイ
クロ波を発振してこれを水分量または有機溶媒量の測定
に用いると良い。
【0015】また、加熱乾燥等によって乾燥した乾燥の
最終段階にあるゲルの乾燥重量の1.5倍以下の重量と
なったゲルでは、特に内部表面から遠い部分の取り除き
にくい部分に水や有機溶媒を含んでいることが多い。こ
の様なゲルに高周波を照射して乾燥を行うと、ゲルの内
部からも加熱されるので、短時間で取り除くことが困難
な部分の吸着水、アルコール等の有機溶媒を短時間で除
去することができる。さらに、上記の方法等でゲル中の
水分量を測定しながら高周波を制御すれば、容易に微妙
な制御を行うことができるので、短時間で、また割れる
ことなく多孔体を乾燥することができる。また、乾燥が
終了した多孔体を保存していると、シリカゲルを主成分
とするゲル体の場合には保存中に水分や有機物を吸着す
ることが多い。このようなゲルも、内部の取り除きにく
い部分に水や有機溶媒を含んでいることが多く、高周波
で乾燥を行うと、ゲルの内部からも加熱されるので水、
アルコール等の有機溶媒を短時間で除去することができ
る。
【0016】ゾルゲル法により作製した湿潤状態の多孔
質ゲルの機械的な強度は非常に弱く、僅かの衝撃、急激
な溶媒の蒸発等にも耐えられないことが多いが、特に組
成に分布を有したゲル体、骨格密度に分布を有してたゲ
ル体、金属成分に分布を有したゲル体等は、機械的な強
度は通常の均質ゲルより小さいので、そのようなゲルの
乾燥に本発明は特に有効である。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を示し、本発明をさら
に説明する。 実施例1 70mlの(Si(OCH34と70mlのSi(OC
254 に、1/100規定塩酸を150mlと0.2
5mol/lの酢酸鉛水溶液600mlを加えて加水分
解してゾルを調製し、内径20mmの円筒型フッ素樹脂
製容器内でゲル化させてウェットゲルを作製した。この
ゲルを濃度が5mol/lの酢酸カリウム水溶液に浸漬
後、アセトンに浸漬して微結晶を沈澱させて濃度分布を
付与した湿潤ゲルを得た。室温において24時間乾燥し
た後に、水分量に応じて高周波を調整しながら乾燥ゲル
を2.45GHzのマイクロ波により乾燥したところ、
割れは全く発生しなかった。さらに、このゲルを焼成し
たところ、割れや形状の変化は発生せず、直径約7mm
の屈折率分布を有したガラスロッドが得られた。
【0018】実施例2 実施例1と同様にしてゾルを調製し、内径60mmの円
筒型フッ素樹脂製容器内でゲル化させて、ウェットゲル
を作製した。このゲルを濃度が5mol/lの酢酸カリ
ウム水溶液に浸漬後、アセトンに浸漬して微結晶を沈澱
させて濃度に分布を付与した湿潤ゲルを得た。この後
に、図3に示す乾燥装置を用いて乾燥を行った。ゲル体
3の静電容量を測定用電極9、10と静電容量測定手段
11によって測定し、静電容量の変化が所定の値となる
ように、乾燥装置制御手段7によって演算して、高周波
出力調節手段8を作動させて、高周波照射手段5によっ
てゲル体3にマイクロ波を照射した。静電容量の減少が
速すぎる場合はマイクロ波出力を停止させ、遅い場合に
マイクロ波主力を大きくして、ゲルの乾燥速度を調製し
てドライゲルとしたところ、割れは全く発生しなかっ
た。このとき、ゲル体3は乾燥により収縮するので、レ
ーザ光による距離測定手段12を用いて電極と多孔体の
距離を測定して位置調整モータ13により測定用電極9
を移動して距離を一定とした。さらに、このゲルを焼成
したところ、割れや形状の変化は発生せず、直径約20
mmの屈折率分布を有したガラスロッドが得られた。
【0019】実施例3 70mlのSi(OCH34と70mlのSi(OC2
54 に1規定塩酸を加えて加水分解してゾルを調製
し、フッ素樹脂製容器内でゲル化させて、板状のウェッ
トゲルを作製した。このウェットゲルを図4の乾燥装置
を用いて乾燥した。図4の乾燥装置は、反射式近赤外線
水分計14で反射率の変化を測定し、測定値に応じて乾
燥装置制御手段7において所望の高周波の照射エネルギ
ー演算して、高周波出力調節手段8を作動させ、水分量
の減少が速すぎる場合は高周波の照射時間と休止時間の
比を変えて照射量を減少させるとともに、アルミニウム
からなる高周波遮蔽板15を遮蔽板駆動モータ16で駆
動し、ゲル体の一部を高周波遮蔽板15で覆い、減少が
遅い場合は高周波出力を上昇させて、ゲルの乾燥速度を
調製してドライゲルとしたところ、割れは全く発生しな
かった。
【0020】実施例4 51.1gのZr(OC494 と129.3gのSi
(OCH34に、207.3gのエタノールおよび7
2.0g1/100規定塩酸を加えて加水分解し、内径
20mmのガラス容器内でゲル化させて湿潤ゲルを作製
した。この湿潤ゲルを40℃で熟成した後に、エタノー
ルで洗浄した。次に、このゲルを図5の乾燥装置を用い
て乾燥した。図5の乾燥装置は、測定用電極9および1
0によってゲル体3の静電容量の変化を測定し、制御手
段7の演算によってゲルの重量が乾燥ゲルの重量の1.
5倍に相当する静電容量が検出されるまでは、加熱ヒー
タ調節手段18から加熱ヒータ17に電力を供給して加
熱乾燥した。続いて、乾燥終了まで2.45GHzのマ
イクロ波を照射して乾燥した。乾燥速度が速いときには
蒸気圧調整弁19を開いて、エタノールの蒸気が乾燥装
置内に入り、エタノールの蒸気圧を高くし、マイクロ波
の照射エネルギを小さくしたり、高周波遮蔽板15を遮
蔽板駆動モータ16で駆動して乾燥速度を遅くし、乾燥
速度が遅いときには乾燥室2のダンパー20を開放して
エタノールの蒸気圧を低くして、乾燥室内のエタノール
の蒸気圧を調整するとともに、マイクロ波の照射エネル
ギを大きくした。割れは全く発生せず、マイクロ波に切
り換えずにそのままヒーターにより乾燥したときに比べ
て歩留まりは向上し、短期間で乾燥することができた。
【0021】実施例5 実施例1と同様にドライゲルを作製した。このゲルを2
週間空気中に放置後、焼成したところ割れてしまった
が、2週間空気中に放置したゲルを焼成直前に高周波に
より実施例1同様に乾燥後に、焼成したところ全く割れ
の生じない屈折率分布を有したガラス体が得られた。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明の方法を用いるこ
とにより、短期間で割れのない多孔質体またはガラス体
を歩留まり良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の乾燥装置を説明する図であ
る。
【図2】水分量を静電容量から測定する方法を説明する
図である。
【図3】本発明の乾燥装置の他の実施例を説明する図で
ある。
【図4】本発明の乾燥装置の他の実施例を説明する図で
ある。
【図5】本発明の乾燥装置の他の実施例を説明する図で
ある。
【符号の説明】
1…乾燥装置、2…乾燥室、3…ゲル体、4…載置手
段、5…高周波照射手段、6…水分量測定手段、7…乾
燥装置制御手段、8…高周波出力調整手段、9、10…
測定用電極、11…静電容量測定手段、12…距離測定
手段、13…位置調整モータ、14…反射式近赤外線水
分計、15…高周波遮蔽板、16…遮蔽板駆動モータ、
17…加熱ヒータ、18…加熱ヒータ調節手段、19…
蒸気圧調整弁、20…ダンパー

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゾルゲル法による多孔体またはガラス体
    の製造方法において、ゾルのゲル化によって得られたゲ
    ル体を高周波誘導加熱により乾燥することを特徴とする
    多孔体またはガラス体の製造方法。
  2. 【請求項2】 ゲル体中の水分量または有機溶媒量を測
    定しながら、その測定値に応じて高周波誘導加熱により
    乾燥することを特徴とする請求項1記載の多孔体または
    ガラス体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ゲル体が他の乾燥手段によって乾燥され
    たものを用いることを特徴とする請求項1〜2記載の多
    孔体またはガラス体の製造方法。
  4. 【請求項4】 乾燥が終了したゲル体の焼成直前に高周
    波誘導加熱により乾燥することを特徴とする請求項1〜
    3記載の多孔体またはガラス体の製造方法。
  5. 【請求項5】 ゲル体が組成に分布を有していることを
    特徴とする請求項1〜4記載の多孔体またはガラス体の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 ゾルゲル法による多孔体またはガラス体
    の製造装置において、ゾルのゲル化によって得られたゲ
    ル体を高周波誘導加熱により乾燥する手段、ゲル体中の
    水分量の測定手段を具備することを特徴とする多孔体ま
    たはガラス体の製造装置。
  7. 【請求項7】 水分量または有機溶媒量の測定手段が、
    ゲル体の誘電率、近赤外線の反射率測定、または高周波
    の透過率測定によるものであることを特徴とする請求項
    6記載の多孔体またはガラス体の製造装置。
JP2441796A 1996-02-09 1996-02-09 多孔体またはガラス体の製造方法および製造装置 Withdrawn JPH09221326A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002080239A (ja) * 2000-09-06 2002-03-19 Sumitomo Metal Ind Ltd 光学部材用合成石英ガラスおよび合成石英ガラスの製造方法
JP2009228990A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Panasonic Corp 溶媒乾燥装置およびその方法
JP2013173269A (ja) * 2012-02-24 2013-09-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ハニカム構造体の乾燥方法

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