JP5832048B1 - 服薬関連情報出力装置、分析サーバ、服薬関連情報出力システム、服薬関連情報出力装置の動作方法、服薬関連情報出力装置の動作プログラム、分析サーバの動作方法、ならびに分析サーバの動作プログラム - Google Patents

服薬関連情報出力装置、分析サーバ、服薬関連情報出力システム、服薬関連情報出力装置の動作方法、服薬関連情報出力装置の動作プログラム、分析サーバの動作方法、ならびに分析サーバの動作プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】いままでの電子薬歴装置は、被処方者の詳細な個別状況に応じた服薬関連情報を表示するものではなかったことから、薬剤師によっては、被処方者毎にきめ細やかな服薬指導を行うことが困難であった。また、薬剤師の行った服薬指導をフィードバックして、分析する仕組みもなかった。【解決手段】本発明にかかる服薬関連情報出力装置により、被処方者毎のシチュエーションに応じた服薬関連情報が出力され、これを見て薬剤師が服薬指導を行うことが可能になったので、薬剤師の能力を問わず、被処方者の個別状況に応じたきめ細やかな服薬指導が可能になった。また、薬剤師の行った服薬指導の利用ログを蓄積し、分析することで、今後の服薬指導の改善や、製薬会社が提供する資料の改良の契機にすることが可能となった。【選択図】図2

Description

本発明は、調剤薬局等で用いられる服薬関連情報出力装置に関する。
主に調剤薬局で用いられる電子薬歴装置については各種の技術が存在し、薬剤師は電子薬歴装置が出力する情報に基づき服薬指導を行ってきた。
特願2000−145943
電子薬歴装置が出力する情報に基づく服薬指導とは、調剤薬局の薬剤師が電子薬歴に表示される情報を見て、処方箋を持参した患者に対し行う指導のことであるが、いままでの電子薬歴装置は、処方薬に関する副作用や禁忌情報等の一般的情報を表示するにとどまり、患者の状況(シチュエーション)や来局回数を加味した、当該患者にとって真に必要な服薬関連情報を表示するものではなかった。この点、薬剤師毎に経験値、技術力、対人スキル等において個人差が大きいため、能力の低い薬剤師は、処方薬に関する一般的情報のみでは被処方者に満足な服薬指導を行うことが困難であり、不十分な服薬指導のため、患者が自己判断で服薬を中止するなどして、症状を悪化させたり、治癒を遅らせたりするなどの弊害を招いていた。そこで、薬剤師間に偏在する経験差・能力差をうめるようなシステムが望まれていた。また、今までの電子薬歴装置は患者に対する情報のアウトプットが中心であり、薬剤師がどのような服薬指導を行ったか、製薬会社提供の処方薬についての資料は実際に利用されたのか等、情報をフィードバックする点には注意は向けられていなかった。その結果、製薬会社は、どのような資料が被処方者にとって分かりやすいものか、改善の糸口が見つからないという問題があり、薬剤師が実際に行った服薬指導に関する情報をフィードバックできる仕組みも望まれていた。
そこで、本願の発明者は、被処方者毎の状況(シチュエーション)とその状況に応じて出力すべき服薬関連情報を選択するためのプロトコルに基づき服薬関連情報を出力することにより、薬剤師の能力を問わず、被処方者ごとに適切かつきめ細やかな服薬指導が可能となる服薬情報システムを発明した。また、薬剤師が行った指導や、資料の配布件数のログを記録・集積し、分析して製薬会社等にフィードバックすることにより、より適切な指導の実現や使い易い資料作成の契機とすることが可能となった。
上記課題を解決するために、第一の発明としては、調剤薬局にて薬剤師又は/及び、薬の処方を受ける者である被処方者に対する服薬関連情報を出力するための服薬関連情報出力装置であって、服薬関連情報を保持する服薬関連情報保持部と、被処方者に関連付けて服薬に関するシチュエーションの入力を受け付ける入力受付部と、入力された服薬に関するシチュエーションを被処方者毎に蓄積するシチュエーション蓄積部と、蓄積されているシチュエーションに応じて前記服薬関連情報を出力するルールであるプロトコルを保持するプロトコル保持部と、被処方者毎に服薬関連情報の出力命令を出力するための出力命令部と、出力命令が出力された場合に該当する被処方者に関連付けられたシチュエーションを取得し、保持されているプロトコルに従って保持されている服薬関連情報を取得する服薬関連情報取得部と、取得された服薬関連情報を出力する服薬関連情報出力部と、を有する服薬関連情報出力装置を提供する。
第二の発明としては、シチュエーション蓄積部は、被処方者の氏名、年令、性別、服薬目的のいずれか一以上を含む被処方者属性情報を蓄積する被処方者属性情報蓄積手段と、被処方者に対する医薬品の処方履歴を蓄積する処方履歴蓄積手段と、を有する第一の発明に記載の服薬関連情報出力装置を提供する。
第三の発明としては、シチュエーション蓄積部は、被処方者の実際の服薬状況を蓄積する服薬状況蓄積手段をさらに有する第一又は第二の発明に記載の服薬関連情報出力装置を提供する。
第四の発明としては、シチュエーション蓄積部は、当該調剤薬局への来局履歴を蓄積する来局履歴蓄積手段と、薬剤師からの過去の服薬関連情報の提供履歴を蓄積する提供履歴蓄積手段と、を有する第一から第三の発明のいずれか一に記載の服薬関連情報出力装置を提供する。
第五の発明としては、服薬関連情報保持部は、服薬関連情報として、薬剤師向けの被処方者指導支援情報を保持する指導支援情報保持手段と、被処方者に直接提供できる直接提供情報を保持する直接提供情報保持手段と、を有する第一から第四の発明のいずれか一に記載の服薬関連情報出力装置を提供する。
第六の発明としては、入力受付部は、出力された服薬関連情報に含まれる情報の中で実際に被処方者に対して提供した情報又は/及び服薬関連情報の被処方者指導支援情報を用いて実際に被処方者に対して行った指導を選択するためのチェックボックス手段を有する第五の発明に記載の服薬関連情報出力装置を提供する。
第七の発明としては、出力命令部は、入力受付部から被処方者に関する処方情報の入力の受け付け又は/及び被処方者に関するデータ受信があった場合に出力命令を出力するプッシュ通知手段を有する第一から第六の発明のいずれか一に記載の服薬関連情報出力装置を提供する。
第八の発明としては、自身の利用ログを記録する利用ログ記録部と、記録された利用ログを所定の分析サーバに対して送信する利用ログ送信部と、をさらに有する第一から第七の発明のいずれか一に記載の服薬関連情報出力装置を提供する。
第九の発明としては、入力受付部は電子薬歴システム、調剤監査システム、レセプトコンピュータ、電子お薬手帳のいずれか一以上のインターフェースである電子薬歴インターフェースを有する第一から第八の発明のいずれか一に記載の服薬関連情報出力装置を提供する。
第十の発明としては、分析サーバから服薬関連情報を変更する変更情報を取得する変更情報取得部と、取得した変更情報に基づいて服薬関連情報保持部に保持されている服薬関連情報を変更する変更部と、をさらに有する第八の発明又は第八の発明に従属する第九の発明に記載の服薬関連情報出力装置を提供する。
第十一の発明としては、第八の発明並びに第八の発明に従属する第九及び第十の発明のいずれか一に記載の服薬関連情報出力装置の服薬関連情報保持部に保持されている服薬関連情報を変更するための情報である変更情報を一以上保持する変更情報保持部と、保持されている変更情報を出力する変更情報出力部と、を有する分析サーバを提供する。
第十二の発明としては、第八の発明並びに第八の発明に従属する第九及び第十の発明のいずれか一に記載の服薬関連情報出力装置の一以上から利用ログを受信する利用ログ受信部と、受信した利用ログを分析する分析部と、分析部での分析結果を出力する分析結果出力部と、を有する第十一の発明に記載の分析サーバを提供する。
第十三の発明としては、分析結果出力部から出力される分析結果に基づいて変更情報保持部に保持されている変更情報を選択して変更情報出力部に出力させる変更情報選択部をさらに有する第十二の発明に記載の分析サーバを提供する。
第十四の発明としては、分析部は、利用ログの分析に基づいて服薬目的の達成のために効果的な服薬情報を統計処理に基づいて分析する統計分析手段を有する第十二又は第十三の発明に記載の分析サーバを提供する。
第十五の発明としては、第一から第十の発明のいずれか一に記載の服薬関連情報出力装置と、第十一から第十四の発明のいずれか一に記載の分析サーバとからなる服薬関連情報出力システムを提供する。
第十六の発明としては、服薬関連情報を保持する服薬関連情報保持部と、蓄積されているシチュエーションに応じて前記服薬関連情報を出力するルールであるプロトコルを保持するプロトコル保持部と、からなる調剤薬局にて薬剤師又は/及び、薬の処方を受ける者である被処方者に対する服薬関連情報を出力するための服薬関連情報出力装置の動作方法であって、被処方者に関連付けて服薬に関するシチュエーションの入力を受け付ける入力受付ステップと、入力された服薬に関するシチュエーションを被処方者毎に蓄積するシチュエーション蓄積ステップと、被処方者毎に服薬関連情報の出力命令を出力するための出力命令ステップと、出力命令が出力された場合に該当する被処方者に関連付けられたシチュエーションを取得し、保持されているプロトコルに従って保持されている服薬関連情報を取得する服薬関連情報取得ステップと、取得された服薬関連情報を出力する服薬関連情報出力ステップと、を有する服薬関連情報出力装置の動作方法を提供する。
第十七の発明としては、服薬関連情報を保持する服薬関連情報保持部と、蓄積されているシチュエーションに応じて前記服薬関連情報を出力するルールであるプロトコルを保持するプロトコル保持部と、からなる調剤薬局にて薬剤師又は/及び、薬の処方を受ける者である被処方者に対する服薬関連情報を出力するための服薬関連情報出力装置の動作プログラムであって、被処方者に関連付けて服薬に関するシチュエーションの入力を受け付ける入力受付ステップと、入力された服薬に関するシチュエーションを被処方者毎に蓄積するシチュエーション蓄積ステップと、被処方者毎に服薬関連情報の出力命令を出力するための出力命令ステップと、出力命令が出力された場合に該当する被処方者に関連付けられたシチュエーションを取得し、保持されているプロトコルに従って保持されている服薬関連情報を取得する服薬関連情報取得ステップと、取得された服薬関連情報を出力する服薬関連情報出力ステップと、を計算機である服薬関連情報出力装置に読取実行可能に記載した服薬関連情報出力装置の動作プログラムを提供する。
第十八の発明としては、第一から第十の発明のいずれか一に記載の服薬関連情報出力装置の一以上から利用ログを受信する利用ログ受信ステップと、受信した利用ログを分析する分析ステップと、を有する分析サーバの動作方法を提供する。
第十九の発明としては、第一から第十の発明のいずれか一に記載の服薬関連情報出力装置の一以上から利用ログを受信する利用ログ受信ステップと、受信した利用ログを分析する分析ステップと、を計算機である分析サーバに読取実行可能に記載した分析サーバの動作プログラムを提供する。
本発明にかかる服薬関連情報出力装置により、被処方者毎の状況(シチュエーション)により決定されるプロトコルに基づき、服薬関連情報を出力することが可能となり、薬剤師の能力を問わず、被処方者ごとに適切かつきめ細やかな服薬指導が可能となる。また、薬剤師が行った指導や、資料の配布件数のログを記録・集積し、分析して製薬会社等にフィードバックすることにより、より適切な指導の実現や使い易い資料作成の契機とすることが可能となる。
実施形態1の服薬関連情報出力装置の機能ブロック図 実施形態1の初回来局時の服薬指導画面の概念図 実施形態1の継続来局時の服薬指導画面の概念図 実施形態1のシチュエーションのテーブル 実施形態1の設例におけるシチュエーション項目と選択された内容を示す概念図 実施形態1のプロトコルを示す概念図 実施形態1の服薬関連情報を示す概念図 実施形態1の第二の発明に関する服薬関連情報出力装置の機能ブロック図 実施形態1の第三の発明に関する服薬関連情報出力装置の機能ブロック図 実施形態1の第四の発明に関する服薬関連情報出力装置の機能ブロック図 実施形態1の第五の発明に関する服薬関連情報出力装置の機能ブロック図 実施形態1の第六の発明に関する服薬関連情報出力装置の機能ブロック図 実施形態1の第七の発明に関する服薬関連情報出力装置の機能ブロック図 実施形態1の第八の発明に関する服薬関連情報出力装置の機能ブロック図 実施形態1の第十の発明に関する服薬関連情報出力装置の機能ブロック図 実施形態1のハードウェアの概念図 実施形態1のフローチャート 実施形態2の第十一の発明に関する分析サーバの機能ブロック図 実施形態2の第十一の発明に関する分析サーバのハードウェアの概念図 実施形態2の第十一の発明に関する分析サーバのフローチャート 実施形態2の第十二の発明に関する分析サーバの機能ブロック図 実施形態2の第十二の発明に関する分析サーバのハードウェアの概念図 実施形態2の第十二の発明に関する分析サーバのフローチャート 実施形態2の第十二の発明のその他の構成の分析サーバの機能ブロック図 実施形態2の第十二の発明のその他の構成の分析サーバのフローチャート 実施形態2の第十三の発明に関する分析サーバの機能ブロック図 実施形態2の第十三の発明に関する分析サーバのハードウェアの概念図 実施形態2の第十三の発明に関する分析サーバのフローチャート 実施形態2の第十四の発明に関する分析サーバの機能ブロック図 実施形態2の第十四の発明に関する分析サーバのハードウェアの概念図 実施形態2の第十四の発明に関する分析サーバのフローチャート 実施形態3の服薬関連情報出力システムの機能ブロック図 実施形態1の被処方者情報の概念図
0100 服薬関連情報出力装置
0101 服薬関連情報保持部
0102 入力受付部
0103 シチュエーション蓄積部
0104 プロトコル保持部
0105 出力命令部
0106 服薬関連情報取得部
0107 服薬関連情報出力部
0808 被処方者属性情報蓄積手段
0809 処方履歴蓄積手段
0910 服薬状況蓄積手段
1011 来局履歴蓄積手段
1012 提供履歴蓄積手段
1113 指導支援情報保持手段
1114 直接提供情報保持手段
1215 チェックボックス手段
1316 プッシュ通知手段
1417 利用ログ記録部
1418 利用ログ送信部
1519 変更情報取得部
1520 変更部
1821 変更情報保持部
1822 変更情報出力部
2123 利用ログ受信部
2124 分析部
2125 分析結果出力部
2626 変更情報選択部
2927 統計分析手段
以下本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。実施形態1は請求項1から13及び14に関する。実施形態2及び3は請求項9から12に関する。なお、本発明はこれら実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の態様で実施しうる。


≪実施形態1≫
<概要>
本実施形態は、服薬関連情報出力装置に関する。
<機能的構成>
本実施形態について図1を用いて説明する。本実施形態の服薬関連情報出力装置(0100)は、「服薬関連情報保持部」と、「入力受付部」と、「シチュエーション蓄積部」と、「プロトコル保持部」と、「出力命令部」と、「服薬関連情報取得部」と、「服薬関連情報出力部」と、を有する。
<各構成の説明>
(服薬関連情報保持部)
「服薬関連情報保持部」(0101)は、服薬関連情報を保持するよう構成される。服薬関連情報保持部は、服薬関連情報とこれに対応する識別番号を保持する。図7は服薬関連情報のテーブルの具体例であり、詳しくは後述する。「服薬関連情報」とは、具体的には、(ア)処方薬に関する情報(被処方者に対し、質問し、質問の回答に応じて指導すべき事項も含む)や、(イ)被処方者のシチュエーションに基づき(シチュエーションについては後述する)服薬指導時に質問・勧奨・指導することが好ましい情報である。具体的には以下の情報が考えられる。例えば、(ア)処方薬に関する情報としては、薬品名、効能、用法・用量、服用時間、服薬回数、成分、有効成分の含有量、添加物、使用上の注意事項、保管方法、飲み合わせ注意事項、禁忌事項、アレルギー情報、合併症情報、副作用情報、副作用等発現時の連絡先、製造販売元、使用期限、製造番号、処方薬を被処方者が摂取する際に注意・指導すべき情報、病名の確認、病態の説明、処方薬の使用経験の確認、用法・吸入回数の確認等である。(イ)被処方者のシチュエーションに基づき服薬指導時に質問・勧奨・指導することが好ましい情報としては、例えば、(a)処方薬から得られる情報に基づく受診勧奨情報、(b)処方薬及び適用から併用が適切と考えられるサプリメント等健康食品情報や適切な食事・運動に関する情報、(c)被処方者の性別・年齢・既往症により特に注意すべき事項に関する情報などである。具体的には、(a)受診勧奨情報としては、例えば、高血圧については、喫煙が顕著な原因であるところ、喫煙者で、かつ降圧剤を処方された被処方者に対して禁煙外来の受診を勧めたり、禁煙方法に関する情報を提供することがこれにあたる。(b)サプリメント等健康食品情報や適切な食事・運動に関する情報としては、例えば、貧血解消薬が処方されている場合には、鉄分を補給できるようなサプリメントや食品の摂取を提案するといった情報がこれにあたる。(c)被処方者の性別・年齢・既往症により特に注意すべき事項に関する情報としては、例えば、40歳の女性の場合、婦人病に罹患するリスクが一般的に高くなるところ、定期的な婦人病の受診の勧奨が考えられる。
服薬関連情報保持部が保持する情報は、後述する「出力命令部」からの出力命令を受けた場合に、後述する「服薬関連情報取得部」が、後述する「プロトコル保持部」において保持されているプロトコルに従って取得し、後述する「服薬関連情報出力部」により出力される。
一般に薬は、摂取者の生命・健康に影響を及ぼす可能性があるものであるから、服薬関連情報は、随時新しい情報に更新されることが好ましい。具体的には、処方薬についての緊急情報である販売停止情報、新規の副作用情報、異物混入情報、認可取消情報や、新たに見つかったアレルギー情報、あるいは、被処方者にとって選択の幅が広がるジェネリック医薬品転化情報が考えられる。これら情報を直ちにデータベースに反映させることで、不適切な処方を未然に防止し、より被処方者の利益になる処方に切り替えること等、処方箋を発行した医療機関への疑義照会の契機とすることができる。
図2及び図3は、本服薬関連情報出力装置の具体例であり、図2は、被処方者が喘息薬Xの処方を新規に受けた場合に表示される服薬関連情報表示画面(以下「初回処方画面」という。)、図3は、2回目以降継続して処方された場合に表示される服薬関連情報表示画面(以下「継続処方画面」という。)である。喘息薬Xは、器具を用いて吸入する薬品であるものとする。
初回処方画面について、図2に基づき説明する。初回処方画面では、喘息及び喘息薬Xの一般的説明や、使用器具の説明等を中心に出力されることが好ましい。そこで、「処方薬Xの初回指導用画面です。継続処方者向けの指導をする場合には右のボタンを押して切り替えてください。」と表示し(0201)、これが初回処方画面であることを表示している。次に、「処方薬Xが処方されています。アドヒアランス向上のために、適切な服薬指導を行いましょう!」と表示し(0202)、「アドヒアランス」すなわち、被処方者が自己判断で服薬を中止しないよう、適切な指導をすべきことを薬剤師に注意喚起している。さらに、「指導に重要なポイントは下記の通りです。必要な確認・指導を行い、チェックボックスに入力してください。」と表示し(0203)、下記に服薬指導のポイントである服薬関連情報が表示されていることを示している。次に、確認すべき事項の要点として、「病態の理解と適切な服用について」との項目を設け、「重要:自己判断での中止を避けるように指導してください。」と表示し(0204)、薬剤師が服薬指導の要点を理解できるようにしている。具体的確認項目としては、「病面の確認(喘息orCOPD)」、「喘息の病態についての説明」、「処方薬Xの作用についての説明」、「自己判断による中止リスクの説明」といった初回に特に確認・説明するべき事項についての服薬関連情報を表示している(0205)。また、これらの服薬指導を実際に行ったことを漏れなくチェックし、また、服薬指導のログを記録できるよう、チェックボックスを設けている(0206)。指導するべき事項の要点としては、「処方薬Xの吸入方法」との項目を設け、「正しい使い方を指導してください。」と表示し(0207)、薬剤師が服薬指導の要点を理解できるようにしている。具体的指導項目としては、「処方薬Xの使用経験の確認」、「用法・吸入回数の確認」、「デモ器を使って吸入操作を説明」、「使い方の指導:カウンターの確認、早く深く吸う、器具を水平に保った吸入、吸入後の息止めの指導」、「吸入後のうがいの指導(局所副作用の防止)」といった初回特に指導するべき服薬関連情報を表示している(0208)。
これらの典型的な服薬関連情報のほかに、薬剤師が自身の判断で適切だと考えて行った服薬指導や、被処方者の状態等を文章形式で自由に記載することができる自由記載欄を設けている(0209)。「指導文に挿入」(0210)ボタンを押すことにより、文章として入力した指導内容等の情報を蓄積することが可能となる。「指導記録シートを印刷」ボタン(0211)を押すことにより、今回行った指導の内容を印刷することができる。
服薬関連情報表示画面では、製薬会社等が作成した当該処方薬の使用上の注意事項を記載した資料を表示し、被処方者に手渡せるようにしている。「上記に対応した服薬指導資料があります。」と表示し(0212)、これらの資料があることの注意を喚起し、資料のトップページを表示するなどして、格納されている資料をサムネイル形式で視認できるようにしている(0213)。「印刷」ボタン(0214)を押下することにより、資料を印刷することができる。
継続処方画面について、図3を用いて説明する。継続処方画面では、前回処方された喘息薬Xの服薬状況等を確認する情報が出力されることが好ましい。そこで、「処方薬Xの継続指導用画面です。前段階である初回の指導が十分でない場合は右のボタンを押して切り替えてください。」と表示し(0301)、薬剤師に対し、処方薬及びその継続処方であることの注意喚起を促している。次に、継続処方時に特に確認すべき事項の要点として、「被処方者の現状の確認」、「病状・服薬状況・副作用をしっかり確認してください。」との項目を設け、具体的確認事項として、「病状の確認」、「服薬状況の確認(含む操作・吸入)」、「副作用の確認」といった継続処方時に確認するべき服薬関連情報を表示している(0303)。これについて、チェックボックスを設けて(0304)、行った指導を記録することは初回処方画面と同様である。また、指導の要点として「自己判断による服薬中止リスクの軽減」「重要:症状が軽くなったときに自己判断で薬の服用をやめないように指導することが重要です。」と表示し(0305)、薬剤師に服薬指導の要点を示している。具体的指導事項としては、「喘息の病態の説明」、「うがいの再指導(副作用対策)」、「自己判断による服薬中止リスクについての説明」、「器具の使用方法についての再指導」といった服薬関連情報を表示している(0306)。その他自由記載欄を設け、これを蓄積し、指導内容を印刷することや、処方薬の資料の印刷については初回処方画面と同様である。
初回処方画面から継続処方画面へ、継続処方画面から初回処方画面への切り替えボタンがあり(初回処方画面・図2・0215、継続処方画面・図3・0312)、このボタンを押下することにより、画面が切り替わり、服薬関連情報を参照することが可能である。
(入力受付部)
図1に戻って、本実施例の構成について説明する。「入力受付部」(0102)は、被処方者に関連付けて服薬に関するシチュエーションの入力を受け付けるよう構成される。「シチュエーション」とは、被処方者毎の服薬に関連する状況である。具体的には、シチュエーションの項目としては例えば(ア)処方薬の処方履歴、(イ)当該被処方者の属性、(ウ)体質・体調、(エ)服薬状況等がこれにあたる。具体的には、(ア)処方薬の処方履歴として、例えば、今回の処方薬、前回までの処方薬、それらの用量及び処方期間等がこれにあたる。(イ)被処方者の属性情報としては、当該被処方者の氏名、年齢、性別、住所、電話、連絡先がこれにあたる。(ウ)被処方者の体質・体調に関する情報としては、血液型、人種、身長、体重(体型)、既往症、持病・慢性病に関する情報、アレルギー情報、副作用発現情報、手術経験に関する情報、妊娠に関する情報、予防接種情報、当日の体調、体温、視力、血圧、血糖値等血液検査の結果、聴力、食欲、食事内容、発汗状況、便通、嘔吐状況、黄疸、喫煙の有無、アルコール摂取量、家族構成等がこれにあたる。(エ)服薬状況に関する情報としては、処方薬の服薬状況、来局回数、服薬中止等に関する情報等を挙げることができる。またシチュエーションの中にはこれまで提示した服薬関連情報が含まれていてもよい。これらのシチュエーションの項目ごとに想定される選択肢がシチュエーションのテーブルに格納されており、格納されている選択肢から選択入力することによってシチュエーションの入力を受付けることとなる。入力され蓄積されている被処方者ごとのシチュエーションに基づいて後述するプロトコル保持部が保持するプロトコルに従い、服薬関連情報取得部が適切な服薬関連情報を取得し、出力することが可能となる。
シチュエーションのテーブルは、シチュエーション項目を識別するシチュエーション項目ID(例えば、「性別」というシチュエーション項目と付された「B01」というID)と、そのシチュエーション項目についての被処方者の状況を示す選択肢が格納されている。例えば、「男性」・「女性」という内容をそれぞれ「01」・「02」という選択肢IDをもって処理する。図4はシチュエーションのテーブルの具体例であり、例えば、今回処方薬(項目コード:A01)に関しては選択肢として例えば喘息薬X(選択肢ID:08600)、降圧薬N(選択肢ID:08601)、風邪薬O(選択肢ID:08602)、風邪薬P (選択肢ID:08603)、婦人病薬L(選択肢ID:08604)、等が準備されており、前回処方薬(項目コード:A02)に関しても同様に選択肢として喘息薬X(選択肢ID:08600)、降圧薬N(選択肢ID:08601)、風邪薬O(選択肢ID:08602)、風邪薬P (選択肢ID:08603)、婦人病薬L(選択肢ID:08604)、等が準備されており、性別(項目コード:B01)に関しては選択肢として、男性(選択肢ID:01)、女性(選択肢ID:02)、が、年令(項目コード:B02)に関しては選択肢として、「6歳まで(選択肢ID:01)、7歳から14歳(選択肢ID:02)15歳から50歳(選択肢ID:03)、51歳から64歳(選択肢ID:04)、65歳以上(選択肢ID:05)、等が準備されている。また、「服薬状況の有無」(項目コード:D01)に関しては選択肢として、継続服用(選択肢ID:01)、2・3日服用しなかった(選択肢ID:02)、4日以上6日まで服用しなかった(選択肢ID:03)、7日以上服用しなかった(選択肢ID:04)、服薬状況を把握していない(選択肢ID:05)、等の選択肢が準備されている。
入力受付部が受け付ける情報の入力方法はどのようなものであってもよい。たとえば、電子薬歴システム、調剤監査システム、レセプトコンピュータ、電子お薬手帳のいずれか一以上のインターフェースであることが考えられる。このようなコンピュータからの入力受付をする場合には人の手による選択でなく、このようなコンピュータから送られてくる情報に基づいて自動的にテーブル内の選択肢が選択され被処方者毎のシチュエーションの入力が行われる。ただし、この場合にはこのようなコンピュータが送信してくる情報と選択肢の選択とを予め対応づけたルールが必要であり、そのルールを入力受付部が保持し、利用する必要がある。ないしは、このようなコンピュータから送られてくる情報自体がシチュエーションのテーブルの選択肢と合致したものである必要がある。場合によってはこのようなコンピュータから送られてくる情報はシチュエーションのテーブルの中から特定の選択肢を選択させる命令であってもよい。また、入力受付部は被処方者の利用する端末に対して選択肢を選択させる画面を表示し、その端末を介して入力受付をするように構成してもよい。この場合には入力受付部は例えばウェブサーバ機能を有し、このウェブを被処方者の端末のディスプレイに表示することによってシチュエーションの入力を受付けるように構成することが考えられる。あるいは予め被処方者の端末に入力受付用のアプリケーションをインストールしておきこのアプリケーションと入力受付部とで共通のルールを用いて被処方者の端末からシチュエーションの入力を受付けるようにしてもよい。
このようなコンピュータから送られてくる情報に基づいて入力受付がなされる場合には、人手(例えば薬剤師や薬剤師を補助する立場の人)によって二重に入力する必要がなく、かつ複数入力しなければならないことによる入力ミスを回避することも可能である。ただし、このようなコンピュータから送られてくる情報だけでは被処方者のシチュエーションの入力が不完全と考えられる場合には不足分を人手で補うようにすればよい。一例としては現在の気分など時間とともに変化する情報などを入力受付部から入力する場合には人手によることも考えられる。
したがって、入力受付部はシチュエーションテーブル保持手段を備えていることが好ましく、さらにシチュエーションも新たなシチュエーションの発見等(国内で新たに発見される疾病に特有の症状など)に応じて適宜変更可能なように構成されていることが好ましい。例えばこのためにシチュエーションテーブル変更手段が入力受付部に備えられていることが好ましい。
(シチュエーション蓄積部)
「シチュエーション蓄積部」(0103)は、入力された服薬に関するシチュエーションを被処方者毎に蓄積するよう構成される。ここで蓄積とは単に保持しているのみでなく時間経過に応じて情報が整理されて保持されていることが好ましい。なぜならシチュエーションが単に保持されているだけでなく時間経過に伴ってシチュエーションの意味が異なってくるから、最適な服薬関連情報を出力するためには、時間経過に応じて情報が整理されて保持されることが好ましいからである。例えばシチュエーションとして昨日発熱があったというシチュエーションと1年前に発熱があったというシチュエーションではその意味合いが異なり、最適な服薬関連情報も異なることになると考えられるからである。このシチュエーション蓄積部は後述する服薬関連情報取得部によって参照されるのみでなく、被処方者のシチュエーションデータベースとして利用されてもよい。例えば薬剤師が被処方者を服薬指導上よく知るためにこのデータベースを利用することが考えられる。従ってシチュエーション蓄積部には検索機能が付随していることが好ましい。また被処方者毎でなく複数の被処方者にわたって横断的に検索ができると便利である。例えば特定の薬によって副作用が生じたケースのみを抽出しどのようなリスクがあるか明らかにするために用いられる。また例えば同じ年齢、性別の被処方者を母集団とし、服薬に関する習慣を明らかにするためにも用いられる。これらは本装置が自動的に出力する服薬関連情報にさらに薬剤師独自の服薬指導を可能とする。服薬関連情報は、後述する「出力命令部」から出力命令を受けた場合に、「シチュエーション蓄積部」において蓄積されているシチュエーションに応じ、後述する「プロトコル保持部」に保持されているプロトコルに従って、後述する「服薬関連情報取得部」が「服薬関連情報保持部」で保持されている服薬関連情報を取得し、後述する「服薬関連情報出力部」で出力される。本明細書中「蓄積」とは、前回までの入力と、今回の入力を含む場合がある。
(プロトコル保持部)
「プロトコル保持部」(0104)は、蓄積されているシチュエーションに応じて前記服薬関連情報を出力するルールであるプロトコルを保持するよう構成される。すなわち、プロトコルとは、「Aというシチュエーション(条件)を満たした場合に、Bという服薬関連情報を表示する」というようなルールである。具体的には、例えば「今回も前回と同様の薬が処方された場合に(条件)、自己判断で服薬を中止していないか質問する(表示する服薬関連情報)」というルールである。図6はプロトコルの具体例である。詳細については後述する。
プロトコルは、以下のパターンがありうる。「S1」という1つのシチュエーションに対して「INF1」という1つの服薬関連情報を出力するルールであっても、「S1」と「S2」という複数のシチュエーションに対して「INF2」という1つの服薬関連情報を出力するルールであっても、「S3」という1つのシチュエーションに対して「INF3」と「INF4」という2つ以上の服薬関連情報を出力するものであっても、いずれの場合でもよい。プロトコル保持部に保持されるプロトコルは更新可能であることが好ましい。シチュエーションの項目が将来的に変更される場合があり、従って変更されるシチュエーション項目を利用するプロトコルに変更する必要があるからである。また今まで国内になかった新たな疾病が新たな病状を伴って流行するような場合には新たな疾病に対応した新たなシチュエーションが更新されるし、シチュエーションが更新されればこれに応じてプロトコル(場合により服薬関連情報も)も変更される。またシチュエーションが変更されなくともプロトコルを変更することによってさらに適切な服薬関連情報を取得することができるようになるかもしれない。従ってプロトコル保持部はさらにプロトコル変更手段を備えていることが好ましく、このプロトコル変更手段はネットワークを介して外部からも変更可能であるように構成されることが好ましい。
(出力命令部)
「出力命令部」(0105)は、被処方者毎に服薬関連情報の出力命令を出力するよう構成される。出力命令部は、服薬関連情報取得部に対し、プロトコルに基づいた服薬関連情報を取得せよという命令を出力する。つまり出力命令部は服薬関連情報の出力のトリガーを引く機能を有する。これは手動であってもよいし、後述するように他の機器との連携によりトリガーを引くように構成されていてもよい。
(服薬関連情報取得部)
「服薬関連情報取得部」(0106)は、出力命令部から服薬関連情報の出力命令が出力された場合に、該当する被処方者に関連付けられたシチュエーションを取得し、保持されているプロトコルに従って保持されている服薬関連情報を取得するよう構成される。
設例を用いて、服薬関連情報取得部が取得すべき服薬関連情報について、シチュエーション、プロトコル、服薬関連情報の相互関係から説明する。設例として、被処方者Qは、65歳の女性で、前回に引き続き喘息薬X(吸入器具を用いる)を処方されたものであり、前回処方時から現在までの服用状況としては、4日間自己判断で服用を中止したことがあり、被処方者Qに対して適切な服薬指導を行うべく、服薬関連情報を表示するものとする。
図5は、設例において、入力されたシチュエーション項目とこれに対応して選択されたシチュエーションである。図6は、本設例で用いられるプロトコルの抜粋である。図7は、服薬関連情報のテーブルの具体例である。なお説明に用いる服薬関連情報、シチュエーション項目、プロトコルは抜粋であり、説明に必要な範囲で簡略化したものである。
本設例において入力されたシチュエーションは図5のとおりである。すなわち、今回の処方薬・A01(0401)というシチュエーション項目については図4の中から喘息薬X(選択肢ID:08600)、前回の処方薬・A02(0402)というシチュエーション項目については同じく図4の中から喘息薬X(選択肢ID:08600)、性別・B01(0403)というシチュエーション項目については同じく図4の中から女性(選択肢ID:02)、年齢(年代)・B02(0404)というシチュエーション項目については同じく図4の中から65歳以上(選択肢ID:05)、服用状況・D01(0405)というシチュエーション項目については同じく図4の中から4日から6日間服用しなかった(選択肢ID:03)を選択する。
次に、プロトコル及びプロトコルに従って表示される服薬関連情報について、図6と図7を用いて説明する。本設例の場合のプロトコルの一番目は、「A01:08600&A02:08600→INF00900」という式で表される。つまり、シチュエーション項目ID「A01」で選択されたシチュエーションIDが「08600」かつ、シチュエーション項目ID「A02」で選択されたシチュエーションIDが同じく「08600」である場合には服薬関連情報IDが「INF00900」を選択するというプロトコルである。プロトコルの二番目は、「B01:02&B02:05→INF01250」という式で表される。つまり、シチュエーション項目ID「B01」で選択されたシチュエーションIDが「02」かつ、シチュエーション項目ID「B02」で選択されたシチュエーションIDが「05」である場合には服薬関連情報IDが「INFINF0150」を選択するというプロトコルである。プロトコルの三番目は、「A01:08600&A02:08600&D01:03→INF03200」という式で表される。つまり、シチュエーション項目ID「A01」で選択されたシチュエーションIDが「08600」かつ、シチュエーション項目ID「A02」で選択されたシチュエーションIDが「08600」かつ、シチュエーション項目ID「D01」で選択されたシチュエーションIDが「03」である場合には服薬関連情報IDが「INF03200」を選択するというプロトコルである。
具体的にこれらのプロトコルが意味するところは、一つ目のプロトコルについては、喘息薬Xの継続処方の二回目の場合(喘息薬Xの服用には器具を用いるという前提がある)には、「器具を正しく使用しているか確認する」という服薬関連情報を表示するというプロトコルである。この服薬関連情報のIDは、「INF00900」(図7・0701)である。また、二つ目のプロトコルについては、65歳以上の女性の場合、一般的に婦人病のリスクが高まっているので、「婦人病の定期検診を勧奨する」という服薬関連情報を表示するというプロトコルである。この服薬関連情報のIDは、「INF01250」である(図7・0702)。三つ目のプロトコルについては、前回及び今回の処方薬が喘息薬Xで、前回処方後に3〜7日間自己判断で服用を中止した状況がみられる場合には、「自己判断による中止リスクを説明する」という服薬関連情報を表示するというプロトコルである。この服薬関連情報のIDは、「INF03200」である(図7・0703)。
(服薬関連情報出力部)
「服薬関連情報出力部」(0107)は、取得された服薬関連情報を出力するよう構成される。出力された服薬関連情報に基づき、薬剤師は被処方者に対し、当該被処方者のシチュエーション毎にきめ細やかな服薬指導が可能となる。出力形式としては本服薬関連情報出力装置の一部を構成するディスプレイに出力することが考えられる。これは有線接続でも無線接続でもよい。また、ネットワークを介して他の端末に出力することも考えられる。例えば本服薬関連情報出力装置が薬剤師が被処方者の指導を行う部屋と隔絶されている場合にはネットワークを介して薬剤師の端末装置のディスプレイに出力することが考えられる。またネットワークを介して薬剤師が指導を行う部屋のプリンタに出力してもよい。また出力を分岐して一部は薬剤師の利用するディスプレイ(「端末装置」を意味する。以下同じ。)に、他の一部は被処方者の利用するディスプレイに出力するようにしてもよい。この場合には服薬関連情報にどちらに出力するかの識別情報が付されていて、これに従って服薬関連情報出力部が出力分岐する。なお、被処方者の利用するディスプレイが当調剤薬局から借り出されるものであれば当初設定時にアドレスが割り振られているのでそのアドレスに向かって分岐出力すればよいが、そうでない場合には被処方者の利用するディスプレイのアドレスを登録しておくことが必要となる。これらは被処方者の属性情報の一部としてシチュエーションテーブルに保持されていいてもよい。また服薬関連情報は目が見えない人のために音声によって出力されるように構成されていてもよい。また服薬関連情報の一部が被処方者に対して出力される場合には音声ファイルとして出力されてもよい。またその他に点字プリンタに接続して点字として出力してもよい。なお、服薬関連情報出力部は服薬関連情報の出力履歴を被処方者毎に蓄積する服薬関連情報出力履歴保持手段を有していてもよい。この場合には履歴を過去にさかのぼって出力する過去履歴出力手段も備えていることが望ましい。さらに服薬関連情報出力部は服薬関連情報として重要な項目を自動的に判別しその重み付けに応じて文字の大きさや文字の色を変化させて出力してもよい。
また、服薬関連情報出力部は、服薬関連情報に含まれているキーワードを自動的に抽出してネットワーク検索をし、インターネット上で有益と考えられる情報を合わせて出力するように構成してもよい。例えば被処方者が子供で服薬関連情報の含まれる言葉の意味を理解することが困難であると考えられるような場合にはインターネット上の辞書サイトなどにアクセスしてその言葉の意味を抽出し、服薬関連情報に併せて出力することが考えられる。また言葉の意味だけでなく写真検索をして写真を合わせて出力することも考えられる。言葉による説明よりは画像で説明した方が理解しやすい場合があるからである。
さらに、服薬関連情報出力部は服薬関連情報に3Dモデル情報が含まれている場合には3Dプリンタに出力することにより3Dの実体のあるものを出力することも可能である。例えば服薬する際に補助となる器具などを実体のあるものとして出力することで被処方者の服薬を手助けすることができる。
加えて、服薬関連情報出力部は服薬関連情報取得部が取得した服薬関連情報が階層的な情報構造を有する場合には上位の何層までを当初の出力とし、要請があった場合にそれ以下の階層の服薬関連情報を出力するという構成とすることもできる。上位の何層かで服薬関連情報としては十分なのであるが薬剤師の意思や、被処方者からの要請に応じてより深い情報を出力することができるようにする。
<第二の発明の機能的構成>
本構成の服薬関連情報出力装置(0800)は、前述した第一の発明の構成に加え、シチュエーション蓄積部に、「被処方者属性情報蓄積手段」と、「処方履歴蓄積手段」とを有する。図8は、本構成の服薬関連情報出力装置の機能ブロック図である。
(被処方者属性情報蓄積手段)
「被処方者属性情報蓄積手段」(0808)は、被処方者の氏名、年令、性別、服薬目的のいずれか一以上を含む被処方者属性情報を蓄積するよう構成される(図33)。ここにいう服薬目的とは、適用・病名のことを指す。さらにこれらの情報に加え、被処方者の属性情報としては、住所、電話、連絡先、被処方者の体質・体調に関する情報としては、血液型、人種、身長、体重(体型)、持病・慢性病に関する情報、アレルギー情報、副作用発現情報、手術経験に関する情報、妊娠に関する情報、予防接種情報、当日の体調、体温、視力等、DNA配列情報、服薬状況に関する情報としては、処方薬の服薬状況、来局回数、服薬中止等に関する情報、当該処方者に特異な体質があるときはその体質等、当該被処方者について特に注意すべき事項を蓄積することが好ましい。また、服薬指導時の被処方者の態度等から読み取れる個性(忙しく早く処方薬をもらいたいタイプや、じっくり説明を求めるタイプ等)を蓄積するものであってもよい。被処方者ごとの情報が細分化されれば当該被処方者に応じたきめ細やかな服薬関連情報を取得することが可能となる。これらの情報は選択肢として提示できるものは選択肢として提示し、そうでないものは文章として入力受付部から入力してもよい。文章として入力された情報は構文解析、日本語意味解析などがされる。日本語意味解析は例えば形態素解析、係受け解析、意味解析などで入力受付部にこれらの解析エンジンが手段として備えられているとよい。これらの解析エンジンによって予め定められたパターンであるシチュエーションIDに文章を分類し、分類された結果のシチュエーションIDからプロトコル保持部に保持されているプロトコルによって服薬関連情報を取得する処理がなされる。これらの被処方者属性情報は時間と関連づけて蓄積されていることが好ましい。この点は先の発明の説明におけるものと同一である。
(処方履歴蓄積手段)
「処方履歴蓄積手段」(0809)は、被処方者に対する医薬品の処方履歴を蓄積するよう構成される。過去から現在までの処方履歴が蓄積されることにより、例えば、処方薬の効用が強いものから弱いものに処方が変わっているものでは、症状が寛解していることを示すものとして、寛解状態の被処方者に対する適切な服薬指導をすることが可能となる。あるいは、同一の症状に対して被処方者が通っていた病院を変えた場合に、以前処方されていた薬品と全く性質の異なる薬品が処方された場合には、今回処方した医師に対して疑義照会する契機とすることができる。
<第三の発明の機能的構成>
本構成の服薬関連情報出力装置(0900)は、前述した第一の発明又は第二の発明で説明した構成に加え、シチュエーション蓄積部に、「服薬状況蓄積手段」を有する。なお、図9は第一の発明の構成のシチュエーション蓄積部に服薬状況取得手段を有する服薬関連情報出力装置の機能ブロック図である。
(服薬状況蓄積手段)
「服薬状況蓄積手段」(0910)は、被処方者の実際の服薬状況を蓄積するよう構成される。実際の服薬状況を取得するには、被処方者から以前処方された処方薬についての服薬状況をヒアリングする。特にヒアリングすべき事項としては、例えば、被処方者の自己判断で服用を止めていないか、服薬を中止した場合にはその原因は何か、服薬中止期間、用法・用量を守って正しく服用できているか、器具を用いて吸引する場合などにはその器具の使用方法は間違っていないか、症状は改善されているか、副作用は起きていないか等である。これらの被処方者から実際の服薬状況をヒアリングした場合に、薬剤師等の服薬関連情報出力装置の使用者は、その内容を入力し、服薬状況蓄積手段はその内容を蓄積する。
<第四の発明の機能的構成>
本構成の服薬関連情報出力装置(1000)は、前述した第一の発明にて説明した構成、第二の発明にて説明した構成、第三の発明にて説明した構成に加え、シチュエーション蓄積部に、「来局履歴蓄積手段」と、「提供履歴蓄積手段」とを有する。図10は、本構成の服薬関連情報出力装置の機能ブロック図である。
(来局履歴蓄積手段)
「来局履歴蓄積手段」(1011)は、被処方者の当該調剤薬局への来局履歴を蓄積するよう構成される。来局履歴とは、当該被処方者がいつ来局したかという履歴情報である。当該調剤薬局への来局が初めての場合には、処方された処方薬について特に丁寧に用法・用量や、吸引器具等の使い方、副作用等について説明する必要がある。また、当該処方薬の製造元である製薬会社から説明資料がある場合には、これを手渡して説明することが望ましいがこれは服薬関連情報として出力される場合もある。あるいは服薬関連情報として説明資料を手渡すこと、という情報が出力されてもよい。また、被処方薬が前回、今回と1ヶ月分ずつ処方されているにもかかわらず来局が2か月ぶりである場合には、途中で被処方者が薬の服用をやめてしまっている可能性や、他の調剤薬局を利用した可能性があり、このような事情に基づき服薬指導を行なう必要がある。また途中で被処方者が薬の服用をやめてしまったかどうかを来局履歴蓄積手段のシチュエーション情報に基づいてプロトコル保持部に保持されているプロトコルによって判別し、その結果を服薬関連情報取得部が服薬関連情報を取得するために利用してもよい。来局履歴を蓄積することにより、過去の来局履歴を参照することができ、適切な服薬指導をすることが可能となる。来局履歴は、当該被処方者の服薬関連情報を呼び出した日時から算出する方法や、当該被処方者のシチュエーションを入力した履歴から算出する方法が考えられる。
(提供履歴蓄積手段)
「提供履歴蓄積手段」(1012)は、当該調剤薬局の薬剤師がした、被処方者への服薬関連情報の提供履歴を蓄積するよう構成される。提供した服薬関連情報の履歴が蓄積されることにより、当該被処方者に対して、前回の服薬指導を踏まえた服薬指導が可能になり、さらに服薬関連情報の提供が適切であったか、漏れた内容はないか等を検証することができ、より適切な服薬指導の契機とすることができる。提供履歴の蓄積方法としては、例えば服薬関連情報とこれに対応するチェックボックスを入力受付部の画面上に設けて画面上に表示し、薬剤師が実際に行った質問・勧奨・指導項目にチェックすることにより、本装置は、薬剤師が行った服薬指導項目の提供履歴をシチュエーションとして蓄積できる。その他には、文章として入力しこれを蓄積することもできる。また、資料を印刷した場合には、印刷ボタンをクリックすることで当該資料を被処方者に手渡したといえることから、資料の提供履歴も蓄積することが可能である(図2の初回処方画面及び図3の継続処方画面参照)。
<第五の発明の機能的構成>
本構成の服薬関連情報出力装置(1100)は、前述した第一の発明から第四の発明のいずれかの構成に加え、服薬関連情報保持部に、「指導支援情報保持手段」と、「直接提供情報保持手段」とを有する。図11は本構成の服薬関連情報出力装置の機能ブロック図である。
(指導支援情報保持手段)
「指導支援情報保持手段」(1113)は、服薬関連情報として、薬剤師向けの被処方者指導支援情報を保持するよう構成される。指導支援情報とは、薬剤師が、被処方者に対し服薬指導をする場合の助けとなる情報で、服薬指導上のヒントや、その要点等をいう。指導支援情報として考えられるものは具体的には、例えば、処方薬品名に関連付けられた情報であって、効能、用法・用量、服用時間、服薬回数、成分、有効成分の含有量、添加物、使用上の注意事項、保管方法、飲み合わせ注意事項、禁忌事項、アレルギー情報、合併症情報、副作用情報、副作用等発現時の連絡先、製造販売元、販売元、使用期限、製造番号、処方薬を被処方者が摂取する際に注意・指導すべき情報、病名の確認、病態の説明等、処方薬の使用経験の確認、用法・吸入回数の確認、処方薬から得られる情報に基づく受診勧奨情報、処方薬及び適用から併用が適切と考えられるサプリメント等健康食品情報や適切な食事・運動に関する情報、被処方者の性別・年齢・既往症により特に注意すべき事項に関する情報などである。
(直接提供情報保持手段)
「直接提供情報保持手段」(1114)は、被処方者に直接提供できる直接提供情報を保持するよう構成される。具体的には、例えば、当該適用についての知識を深めるための資料や、被処方薬に関する情報(薬名、用法・用量、服薬期間、考えられる副作用、禁忌事項等)の資料であり、医薬品メーカーが作成した処方薬に関する説明・注意事項を記載した資料である。直接提供情報は、図2の初回処方画面及び図3の継続処方画面中それぞれ0213、0310で示されている印刷可能資料がこれにあたる。
<第六の発明の機能的構成>
本構成の服薬関連情報出力装置(1200)は、前述した第五の発明の構成に加え、入力受付部に、「チェックボックス手段」を有する。図12は本構成の服薬関連情報出力装置の機能ブロック図である。
(チェックボックス手段)
「チェックボックス手段」(1215)は、出力された服薬関連情報に含まれる情報の中で実際に被処方者に対して提供した情報又は/及び服薬関連情報の被処方者指導支援情報を用いて実際に被処方者に対して行った指導を選択するよう構成される。このような構成をとることにより、特にシチュエーション情報として被処方者に対する処方履歴を用いる場合に入力が簡素化される。チェックボックスによる入力を可能とすることにより、薬剤師に対し被処方者に対して行うべき服薬指導を箇条書きで分かりやすく表示することが可能となり、また同時に、薬剤師が実際に行った指導の入力が簡易化され、入力の労力及び時間を短縮することが可能となり、必要な指導を漏れなく行うことが可能になる。図2の初回処方画面及び図3の継続処方画面中それぞれ0206、0304と示されている部分がこれにあたる。
さらに、チェックボックスで表示される服薬関連情報以外の指導を行うことが適切だと判断した場合には、薬剤師は、テキスト入力などの入力インターフェースによって指導内容を文章として記録することもできる。図2の初回処方画面及び図3の継続処方画面中それぞれ0209、0307と示されている部分にテキストが入力され、「指導文に挿入」0210、0308のボタンを押下することにより指導内容を蓄積する部分がこれにあたる。
<第七の発明の機能的構成>
本構成の服薬関連情報出力装置(1300)は、前述した第一の発明から第六の発明のいずれかの構成に加え、出力命令部に、「プッシュ通知手段」を有する。図13は本構成の服薬関連情報出力装置の機能ブロック図である。
(プッシュ通知手段)
「プッシュ通知手段」(1316)は、入力受付部から被処方者に関する処方情報の入力の受け付け又は/及び被処方者に関するデータ受信があった場合に出力命令を出力するよう構成される。プッシュ通知手段を有することにより、外部からの情報が入った場合には、照会をかけずとも情報が出力される。例えば、前述した電子薬歴システム、調剤監査システム、レセプトコンピュータ、電子お薬手帳のからのインターフェースを有する場合には、これらのインターフェースに入力された情報が本装置の入力受付部に自動的に受け付けられ、被処方者に関するデータ受信があった場合には、自動的に出力命令が出力され、当該被処方者の情報を表示等することになる。
<第八の発明の機能的構成>
本構成の服薬関連情報出力装置(1400)は、前述した第一の発明から第七の発明のいずれかの構成に加え、「利用ログ記録部」と、「利用ログ送信部」とを有する。図14は本構成の服薬関連情報出力装置の機能ブロック図である。
(利用ログ記録部)
「利用ログ記録部」(1417)は、当該服薬関連情報出力装置自身の利用ログを記録するよう構成される。利用ログとは、当該調剤薬局において被処方者に対して行われた服薬関連指導の全記録である。利用ログが記録されることにより、調剤薬局で行われた指導内容を蓄積することが可能となる。また入力受付部にて受付けられたシチュエーションも利用ログとして記録される。
具体的には、例えば図2の初回処方画面及び図3の継続処方画面中それぞれ0206、0304と示されているチェックボックスにチェックが付けられることにより、当該チェックが付いた内容を服薬関連指導履歴として記録する。また資料の印刷が行われた場合、(図2の0214、図3の0311)資料を印刷したという情報を記録をする。これらの指導内容や配布資料の履歴を記録することにより、当該薬剤師が行った指導及びその指導の蓄積等やログとして記録されるシチュエーション、を後述する分析サーバで分析し、今後の指導の改善や、資料の改良、さらには、薬学部等での授業・講習に用いることが可能となる。例えば服薬関連情報として取得されたある薬についての服薬指導がシチュエーションによれば実践されていないという結果であれば服薬指導の内容に改善の余地があると判断される場合がある。サーバではこのような情報を統計的に処理して製薬会社にフィードバックし服薬指導資料の改善につなげたり、または服薬関連情報の改善につなげたり、さらにはプロトコル保持部に保持されているプロトコルを改善することにつなげたりすることが可能となる。
(利用ログ送信部)
「利用ログ送信部」(1418)は、記録された利用ログを所定の分析サーバに対して送信するよう構成される。所定の分析サーバについては、後で詳述するが、当該調剤薬局で行われた服薬関連指導の全記録を分析サーバに送信することにより、分析サーバにおいて情報を分析することが可能になり、当該調剤薬局での指導の改善点や、あるいは製薬会社が配布し、被処方者に対し、薬剤師を介して提供される資料の改善点等に利用することが可能となる。
<第十の発明の機能的構成>
本構成の服薬関連情報出力装置(1500)は、前述した第一の発明から第九の発明のいずれかの構成に加え、「変更情報取得部」と、「変更部」とを有する。図15は本構成の服薬関連情報出力装置の機能ブロック図である。
(変更情報取得部)
「変更情報取得部」(1519)は、分析サーバから服薬関連情報を変更する変更情報を取得するよう構成される。変更される服薬関連情報とは、例えば、当該処方薬の最新の販売停止情報、認可取消情報、副作用情報、禁忌情報等の緊急安全情報が考えられる。このような緊急安全情報は、被処方者に処方されると生命・健康に対する大きな影響を及ぼし得る情報であるから、逐次更新されることが望ましい。
(変更部)
「変更部」(1520)は、取得した変更情報に基づいて服薬関連情報保持部に保持されている服薬関連情報を変更するよう構成される。
<ハードウェアの説明>
図16は、本実施形態の電子計算機の機能的な各構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を示す概略図である。この図にあるように、本実施形態の電子計算機は、各種演算処理を実行するための「CPU」(1601)を有する。また、「記憶装置」(1602)は、「入力受付プログラム」(1621。場合によりチェックボックスサブプログラムを含む。)、「シチュエーション蓄積プログラム」(1622。場合により被処方者属性情報蓄積サブプログラム、処方履歴蓄積サブプログラム、服薬状況蓄積サブプログラム、来局履歴蓄積サブプログラム、提供履歴蓄積サブプログラムを含む。)、「出力命令プログラム」(1623。場合によりプッシュ通知サブプログラムを含む。)、「服薬関連情報取得プログラム」(1624)、「服薬関連情報出力プログラム」(1625)、「プロトコル」(1626)、「服薬関連情報」(1627)、「プロトコル保持プログラム」(1628)、「服薬関連情報保持プログラム」(1629)を有する。このほかに、利用ログ記録プログラム、利用ログ送信プログラム、変更プログラム、変更情報取得プログラムを有する場合がある。さらに、前記各プログラム及びデータを読み出す「メインメモリ」(1603)と、「通信インターフェース」(1604)と、「I/O」(1605)を備え、I/Oを介して、例えば「タッチパネル」(1608)、「キーボード」(1609)、「ディスプレイ」(1610)などの外部周辺装置と通信を行う。また、通信インターフェースを介して「分析サーバ」(1606)、「レセプトコンピュータ」、「電子薬歴システム」、「調剤監査システム」、「電子お薬手帳」(以上1607)などと情報の送受信を行う。この通信インターフェースの具体的な態様は有線、無線を問わず、提供することが可能である。なお、これらの構成は、「システムバス」(1611)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
(ハードウェアの動作)
CPUは、記憶装置から、「入力受付プログラム」(1621。場合によりチェックボックスサブプログラムを含む)をメインメモリに読み出して実行し、被処方者情報と、当該被処方者のシチュエーション情報の入力を受け付ける。
CPUは、記憶装置から、「シチュエーション蓄積プログラム」(1622。場合により被処方者属性情報蓄積サブプログラム、処方履歴蓄積サブプログラム、服薬状況蓄積サブプログラム、来局履歴蓄積サブプログラム、提供履歴蓄積サブプログラムを含む)をメインメモリに読み出して実行し、取得した情報について、当該被処方者毎のシチュエーションを蓄積する。
CPUは、記憶装置から、「出力命令プログラム」(1623。場合によりプッシュ通知サブプログラムを含む)をメインメモリに読み出して実行し、所定の入力に応じて出力命令を出力する。
CPUは、出力命令プログラムによって出力命令が出力された場合には、記憶装置から、メインメモリに呼び出されて展開されている「服薬関連情報取得プログラム」(1624)を実行し、メインメモリに展開されて実行されているプロトコル保持プログラムによって保持されているプロトコルに従って、シチュエーション蓄積プログラムによって蓄積されているシチュエーションに応じた服薬関連情報を取得する。
CPUは、記憶装置から、「服薬関連情報出力プログラム」(1625)をメインメモリに読み出して実行し、取得した服薬関連情報をI/Oないしは通信インターフェースを介して出力する。
このほかに、「利用ログ記録プログラム」と「利用ログ送信プログラム」を有する場合には、CPUは、記憶装置から、「利用ログ記録プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、自身の利用ログを記録する。また、CPUは、記憶装置から、「利用ログ送信プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、記録された利用ログを所定の分析サーバに対して送信する。
さらにこのほかに、「変更情報取得プログラム」と「変更プログラム」を有する場合には、CPUは、記憶装置から、「変更情報取得プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、分析サーバから服薬関連情報を変更する変更情報を取得する。また、CPUは、記憶装置から、「変更プログラム」をメインメモリに読み出して実行し、取得した変更情報に基づき、服薬関連情報保持プログラムによって保持されている服薬関連情報を変更する。
<処理の流れ>
図17は、本実施形態における処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。まず、被処方者情報と、当該被処方者のシチュエーション情報の入力を受け付ける(入力受付ステップS1701。場合によりチェックボックスサブステップを含む。)。取得したシチュエーション情報を、被処方者毎に蓄積する(シチュエーション蓄積ステップS1702。場合により被処方者属性情報蓄積サブステップ、処方履歴蓄積サブステップ、服薬状況蓄積サブステップ、来局履歴蓄積サブステップ、提供履歴蓄積サブステップを含む。)。出力命令があるかどうか判断し(出力命令ステップS1703。場合によりプッシュ通知サブステップを含む。)、出力命令を受け付けると、被処方者に関連づけられたシチュエーションを蓄積する(シチュエーション蓄積ステップS1704。場合により被処方者属性情報蓄積サブステップ、処方履歴蓄積サブステップ、服薬状況蓄積サブステップ、来局履歴蓄積サブステップ、提供履歴蓄積サブステップを含む。)。保持されているプロトコルに従って、服薬関連情報保持部が保持している服薬関連情報を取得する(服薬関連情報取得ステップS1705)。取得された服薬関連情報を出力する(服薬関連情報出力ステップS1706)。
このほかに、以下の処理を有する場合もある。すなわち、自身の利用ログを記録し(利用ログ記録ステップ)、記録された利用ログを所定の分析サーバに対して送信する(利用ログ送信ステップ)。
さらにこのほかに、以下の処理を有する場合もある。すなわち、分析サーバから服薬関連情報を変更する変更情報を取得する(変更情報取得ステップ)。取得した変更情報に基づいて服薬関連情報保持部に保持されている服薬関連情報を変更する(変更ステップ)。
<効果>
以上の構成を有する服薬関連情報出力装置を利用することにより、被処方者ごとのシチュエーションに応じた適切な服薬関連情報を出力することが可能となり、薬剤師の能力差を問わずに適切な服薬指導が可能となり、かつ服薬指導に関する情報を蓄積することが可能となる。
≪実施形態2≫
<概要>
本実施形態は、分析サーバに関する。
<第十一の発明の機能的構成>
本発明について図18を用いて説明する。本分析サーバは(1800)は、「変更情報保持部」と、「変更情報出力部」とを有する。
<各構成の説明>
(変更情報保持部)
「変更情報保持部」(1821)は、第十の発明に記載の服薬関連情報出力装置の服薬関連情報保持部に保持されている服薬関連情報を変更するための情報である変更情報を一以上保持するよう構成される。例えば、当該処方薬の最新の販売停止情報、認可取消情報、副作用情報、禁忌情報等の緊急安全情報は、被処方者の生命・健康に対する大きな影響を及ぼし得る情報であるから、逐次更新されることが望ましい。この変更情報は分析サーバのマンマシン入力インターフェースから入力されてもよいが、製薬会社などの服薬関連情報データベースなどと直接つながっておりそのデータベースにおける服薬関連情報の変更があった場合にその変更を反映するように構成されていてもよい。
(変更情報出力部)
「変更情報出力部」(1822)は、保持されている変更情報を出力するよう構成される。出力の方法は、フェッチ方式あるいはプッシュ方式のいずれもありうるが、緊急情報については直ちに服薬関連情報に反映させることが好ましいことから、プッシュ通知の方がより好ましい。変更情報出力部から出力される変更情報は服薬関連情報出力装置の変更情報取得部によって取得され、同じく同装置の変更部に渡され服薬関連情報保持部に保持されている服薬関連情報を変更する。
<ハードウェアの説明>
図19は、本実施形態の分析サーバの電子計算機の機能的な各構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を示す概略図である。この図にあるように、本実施形態の電子計算機は、各種演算処理を実行するための「CPU」(1901)を有する。また、「記憶装置」(1902)は、「変更情報出力プログラム」(1920)、「変更情報」(1921)、「変更情報保持プログラム」(1922)を有する。さらに、前記プログラムを読み出す「メインメモリ」(1903)と、「通信インターフェース」(1904)と、「I/O」(1905)を備え、I/Oを介して、例えば「プリンタ」(1907)、「キーボード」(1908)、「ディスプレイ」(1909)などの外部周辺装置と通信を行う。また、通信インターフェースを介して「服薬関連情報出力装置」(1906)などと情報の送受信を行う。この通信インターフェースの具体的な態様は有線、無線を問わず、提供することが可能である。なお、これらの構成は、「システムバス」(1910)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
(ハードウェアの動作)
CPUは、記憶装置から、「変更情報出力プログラム」(1920)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出し、メインメモリに展開されて実行されている「変更情報保持プログラム」(1922)が保持する「変更情報」(1921)を読み出し、変更情報出力プログラムを実行することで読みだされた変更情報を通信インターフェースを介して外部の服薬関連情報出力装置に出力する。またI/Oを介してディスプレイに出力する場合もある。さらにI/Oを介して変更情報の入力を記憶装置に対して行うようにしてもよい。
<処理の流れ>
図20は、本分析サーバにおける処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。すなわち、変更情報保持部に保持されている変更情報を出力するかどうか判断し(変更情報出力判断ステップS2001)、変更情報を出力する(変更情報出力ステップS2002)。服薬関連情報出力装置の変更情報受信部は、変更情報を受信し(変更情報受信ステップS2003)、変更可能か判断し(変更可能判断ステップS2004)、変更を可能と判断した場合には、服薬関連情報保持部の服薬関連情報を変更する(服薬関連情報変更ステップS2005)
<第十二の発明の機能的構成>
本発明について図21を用いて説明する。本分析サーバ(2100)は、第十一の発明に記載の分析サーバの構成に加え、「利用ログ受信部」と、「分析部」と、「分析結果出力部」と、を有する。
<各構成の説明>
(利用ログ受信部)
「利用ログ受信部」(2123)は、第十の発明に記載の服薬関連情報出力装置の一以上から利用ログを受信するよう構成される。利用ログとは、当該薬剤師、あるいは当該処方薬局で行われた服薬指導の履歴を蓄積したもの、蓄積されている又は新たに入力されたシチュエーション情報などである。具体的には、例えば、チェックボックスとともに服薬関連情報が表示される場合には、チェックボックスにチェックをした場合には当該服薬関連情報を指導したことになるので、この情報を利用ログとして受信する。また、資料を印刷した場合には、その資料の印刷枚数を受信する。さらにシチュエーション情報として服薬指導したにもかかわらず被処方者の判断にて服薬を中断したなどというシチュエーション情報も含まれうる。
(分析部)
「分析部」(2124)は、受信した利用ログを分析するよう構成される。分析の例としては、「処方薬Xの初回処方時には、デモ器を使って専用器具の使用方法を説明する」という服薬関連情報を出力した場合に、実際に薬剤師がこの服薬指導を行った回数から、処方薬Xの初回処方回数を除すると、服薬指導の実行割合が算出される。実行割合が極端に低い場合には、デモ器を使って服薬指導をすることが薬剤師にとって困難であることを表すと考えられるから、他の代替手段を準備したり、あるいは当該服薬指導の徹底を促すなどして、原因及び対策を講じることが可能となる。また、製薬会社が提供する資料(服薬関連情報)について、その資料の印刷回数を集計し、その回数が、当該処方薬の処方回数よりも大幅に下回るような場合には、薬剤師がその資料を有用と感じていない場合が想定されるので、資料について改良の必要があると分析することが可能である。またその資料を提示したにも関わらず被処方者が自らの判断で服薬を中止している場合が統計的にみて有意に多いとの分析結果である場合にはその資料の改善の動機づけとなりうる。
(分析結果出力部)
「分析結果出力部」(2125)は、分析部での分析結果を出力するよう構成される。分析結果が出力されることにより、当該薬剤師ないし調剤薬局での服薬指導がどのようなものであったか、資料の使用枚数を把握することができ、服薬指導改善や資料の改良の契機とすることができる。分析結果出力部からの出力は専門家の端末に対してなされていてもよいし、メーカーの服薬関連情報作成担当者に対して出力されるように構成されていてもよい。また分析部や分析結果出力部はかかる端末などから制御可能に構成されていてもよい。専門家や担当者が自身の手法によって分析を行い、独自の結果を得られるように構成するとより効果的に服薬関連情報の改善が図られるからである。
<ハードウェアの説明>
図22は、本実施形態の分析サーバの電子計算機の機能的な各構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を示す概略図である。この図にあるように、本実施形態の電子計算機は、各種演算処理を実行するための「CPU」(2201)を有する。また、「記憶装置」(2202)は、「利用ログ受信プログラム」(2220)、「利用ログ分析プログラム」(2221)、「分析結果出力プログラム」(2222)、「利用ログ」(2223)、「変更情報出力プログラム」(2224)、「変更情報」(2225)、「変更情報保持プログラム」(2226)を有する。さらに、前記各プログラム及びデータを読み出す「メインメモリ」(2203)と、「通信インターフェース」(2204)と、「I/O」(2205)を備え、I/Oを介して、例えば「プリンタ」(2207)、「キーボード」(2208)、「ディスプレイ」(2209)などの外部周辺装置と通信を行う。また、通信インターフェースを介して「服薬関連情報出力装置」(2206)、「製薬会社の端末」(2211)などと情報の送受信を行う。この通信インターフェースの具体的な態様は有線、無線を問わず、提供することが可能である。なお、これらの構成は、「システムバス」(2210)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
(ハードウェアの動作)
CPUは、記憶装置から、「利用ログ受信プログラム」(2220)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出し、利用ログを受信する。
CPUは、記憶装置から、「利用ログ分析プログラム」(2221)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出し、同じく記憶装置からメインメモリのデータ格納領域に利用ログ(2213)を読み出し、利用ログ分析プログラムを実行して利用ログを分析し、分析結果を得る。
CPUは、記憶装置から、「分析結果出力プログラム」(2222)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出して実行し、分析結果をI/Oを介してディスプレイに出力する。また、通信インターフェースを介して服薬関連情報出力装置や製薬会社の端末に出力する。
CPUは、記憶装置から、「変更情報出力プログラム」(2224)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出し、メインメモリに展開されて実行されている「変更情報保持プログラム」(2226)が保持する「変更情報」(2225)を読み出し、変更情報出力プログラムを実行することで読みだされた変更情報を通信インターフェースを介して外部の服薬関連情報出力装置に出力する。またI/Oを介してディスプレイに出力する場合もある。さらにI/Oを介して変更情報の入力を記憶装置に対して行うようにしてもよい。また、他の構成としては、利用ログ分析プログラムに変更情報を出力するようにしてもよい。
<処理の流れ>
図23は、本分析サーバにおける処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。まず、利用ログを受信するかどうか判断し(利用ログ受信判断ステップS2301)、受信すると判断した場合に利用ログを受信する(利用ログ受信ステップS2302)。次に、受信した利用ログを分析するかどうか判断し(利用ログ分析判断ステップS2303)、分析すると判断した場合には利用ログを分析して分析結果を得る(利用ログ分析ステップS2304)。分析結果を出力するかどうか判断し(分析結果出力判断ステップS2305)、出力すると判断した場合には利用ログの分析結果を出力する(分析結果出力ステップS2306)。
<第十二の発明のその他の構成の分析サーバ>
第十二の発明のその他の構成の分析サーバ(2400)について、図24を用いて説明する。本構成は、「変更情報保持部」と、「変更情報出力部」と、「利用ログ受信部」と、「分析部」と、「分析結果出力部」とを有する。各構成の説明は、第十一及び十二の発明で述べたので省略する。この分析サーバを利用することにより、利用ログ受信部が受信した利用ログと、変更情報出力部が出力した変更情報を合わせて分析することができ、変更情報出力部が出力した変更情報に基づいて服薬関情報が変更され、これに基づき利用ログが蓄積されているかをチェックすることができる。
<処理の流れ>
図25は、本分析サーバにおける処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。まず、変更情報を出力するかどうか判断し(変更情報出力判断ステップS2501)変更情報を出力すると判断した場合には変更情報を分析部に対し出力する(変更情報出力ステップS2502)。利用ログを受信するかどうか判断し(利用ログ受信判断ステップS2503)、受信すると判断した場合に利用ログを受信する(利用ログ受信ステップS2504)。受信した利用ログを分析するかどうか判断し(利用ログ分析判断ステップS2505)、分析すると判断した場合には利用ログを分析し、変更情報出力部が出力した変更情報を反映しているかどうかの分析結果を得る(利用ログ分析ステップS2506)。分析結果を出力するかどうか判断し(分析結果出力判断ステップS2507)、出力すると判断した場合には利用ログの分析結果を出力する(分析結果出力ステップS2508)。
<第十三の発明の機能的構成>
本発明について図26を用いて説明する。本分析サーバ(2600)は、第十二の発明の構成に加え、「変更情報選択部」を有する。
<各構成の説明>
(変更情報選択部)
「変更情報選択部」(2626)は、分析結果出力部から出力される分析結果に基づいて変更情報保持部に保持されている変更情報を選択して変更情報出力部に出力させるよう構成される。
<ハードウェアの説明>
図27は、本実施形態の分析サーバの電子計算機の機能的な各構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を示す概略図である。この図にあるように、本実施形態の電子計算機は、各種演算処理を実行するための「CPU」(2701)を有する。また、「記憶装置」(2702)は、「利用ログ受信プログラム」(2720)、「利用ログ分析プログラム」(2721)、「分析結果出力プログラム」(2722)、「変更情報出力プログラム」(2723)、「変更情報選択プログラム」(2724)、「利用ログ」(2725)、「変更情報」(2726)、「変更情報保持プログラム」(2727)を有する。さらに、前記プログラム及びデータを読み出す「メインメモリ」(2703)と、「通信インターフェース」(2704)と、「I/O」(2705)を備え、I/Oを介して、例えば「プリンタ」(2707)、「キーボード」(2708)、「ディスプレイ」(2709)などの外部周辺装置と通信を行う。また、通信インターフェースを介して「服薬関連情報出力装置」(2706)、「製薬会社の端末」(2711)などと情報の送受信を行う。この通信インターフェースの具体的な態様は有線、無線を問わず、提供することが可能である。なお、これらの構成は、「システムバス」(2710)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
(ハードウェアの動作)
CPUは、記憶装置から、「利用ログ受信プログラム」(2720)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出し、利用ログを受信する。
CPUは、記憶装置から、「利用ログ分析プログラム」(2721)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出し、同じく記憶装置からメインメモリのデータ格納領域に利用ログを読み出し、利用ログ分析プログラムを実行して利用ログを分析し、分析結果を得る。
CPUは、記憶装置から、「分析結果出力プログラム」(2722)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出して実行し、分析結果をI/Oを介してディスプレイに出力する。また、通信インターフェースを介して服薬関連情報出力装置や製薬会社の端末に出力する。
CPUは、記憶装置から、「変更情報選択プログラム」(2724)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出し、メインメモリに展開されて実行されている「変更情報保持プログラム」(2727)が保持する「変更情報」(2726)を読み出し変更情報を選択する。
CPUは、記憶装置から、「変更情報出力プログラム」(2723)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出し、「変更情報選択プログラム」が選択した「変更情報」を読み出し、変更情報出力プログラムを実行することで読みだされた変更情報を通信インターフェースを介して外部の服薬関連情報出力装置に出力する。またI/Oを介してディスプレイに出力する場合もある。さらにI/Oを介して変更情報の入力を記憶装置に対して行うようにしてもよい。
<処理の流れ>
図28は、本実施形態における処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。まず、利用ログを受信するかどうか判断し、(利用ログ受信判断ステップS2801)、受信すると判断した場合には利用ログを受信する(利用ログ受信ステップS2802)。次に、利用ログを分析するかどうか判断し(利用ログ分析判断ステップS2803)、分析すると判断した場合には、利用ログを分析する(利用ログ分析ステップS2804)。分析結果を出力するかどうか判断し(分析結果出力判断ステップS2805)、出力すると判断した場合には分析結果を出力する(分析結果出力ステップS2806)。分析結果に基づき、変更情報保持部に保持されている変更情報を選択するかどうか判断し(変更情報選択判断ステップS2807)変更情報を選択すると判断した場合には変更情報を選択する(変更情報選択ステップS2808)。変更情報を出力するかどうか判断し(変更情報出力判断ステップS2809)、出力すると判断した場合には、変更情報を出力する(変更情報出力ステップS2810)。
<第十四の発明の機能的構成>
本発明について図29を用いて説明する。本分析サーバ(2900)は、第十二又は第十三の発明の構成に加え、分析部に「統計分析手段」を有する。
<各構成の説明>
(統計分析手段)
「統計分析手段」(2927)は、利用ログの分析に基づいて服薬目的の達成のために効果的な服薬情報を統計処理に基づいて分析するよう構成される。例えば、被処方者が自己判断で服薬を中止することを防止するという課題について、服用形態が似ている処方薬毎に服薬中止の割合を算出し、一定の服用形態の場合に、服薬中止が統計的に多くみられるのであれば、当該服用形態が服用中止につながっていると推測できることから、服用形態を他のものにすることで自己判断による服用中止の課題を解決することが可能となろう。また、当該処方薬の服薬期間の中央値を求めることができれば、ある被処方者が、平均よりも長く処方薬を服薬している場合には、服薬期間が長期にわたっている原因を検討し(例えば、服薬は続けているものの、日常生活上の注意事項を守らないために、症状の改善が遅れている場合など)、その原因を明らかにすることで、症状の改善につなげることも可能になると考えられる。
さらに具体例をあげれば、前述の通り利用ログには「薬剤師の行った服薬指導」に関する情報や「被処方者に直接的に伝えられた情報」、「被処方者の服薬状況」、「被処方者の健康状況、病状」などが含まれており、かつ、全国に分布する多数の服薬関連情報出力装置から利用ログを受信する。従って薬剤師の服薬指導と被処方者の服薬状況との関連性についての統計分析や、被処方者に直接的に伝えられた情報と被処方者の服薬状況との関連性についての統計分析などが可能となる。さらに服薬関連情報出力装置の識別情報が利用ログに関連付けられて服薬関連情報出力装置から分析サーバに対して送信されるので服薬関連情報出力装置の所在地もわかり、この所在地の情報を利用することにより地域別の統計分析(例えば寒冷地、温暖地、内陸部、沿岸部、豪雪地)も可能となる。また地域に特有の疾病の傾向などを統計分析によって把握することも可能となる。例えば地域毎に異なる食習慣に基づく疾病の傾向、服薬の傾向、地域毎に特有の伝染病の傾向などを把握することも可能となる。従って服薬関連情報を変更するための変更情報も地域毎に差別化して出力することも可能となる。
<ハードウェアの説明>
図30は、本実施形態の分析サーバの電子計算機の機能的な各構成をハードウェアとして実現した際の構成の一例を示す概略図である。この図にあるように、本実施形態の電子計算機は、各種演算処理を実行するための「CPU」(3001)を有する。また、「記憶装置」(3002)は、「利用ログ受信プログラム」(3020)、「利用ログ分析プログラム」(3021)、「分析結果出力プログラム」(3022)、「変更情報出力プログラム」(3023)、「変更情報選択プログラム」(3024)、「統計分析プログラム」(3025)、「利用ログ」(3026)、「変更情報」(3027)、「変更情報保持プログラム」(3028)を有する。さらに、前記プログラム及びデータを読み出す「メインメモリ」(3003)と、「通信インターフェース」(3004)と、「I/O」(3005)を備え、I/Oを介して、例えば「プリンタ」(3007)、「キーボード」(3108)、「ディスプレイ」(3009)などの外部周辺装置と通信を行う。また、通信インターフェースを介して「服薬関連情報出力装置」(3006)、「製薬会社の端末」(3011)などと情報の送受信を行う。この通信インターフェースの具体的な態様は有線、無線を問わず、提供することが可能である。なお、これらの構成は、「システムバス」(3010)などのデータ通信経路によって相互に接続され、情報の送受信や処理を行う。
(ハードウェアの動作)
CPUは、記憶装置から、「利用ログ受信プログラム」(3020)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出し、利用ログを受信する。
CPUは、記憶装置から、「利用ログ分析プログラム」(3021)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出して実行し、同じく記憶装置からメインメモリのデータ格納領域に利用ログを読み出し、利用ログ分析プログラムを実行して利用ログを分析する。分析する際には、「統計分析プログラム」(3025)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出し、利用ログを統計分析により分析し、分析結果を得る。
CPUは、記憶装置から、「分析結果出力プログラム」(3022)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出して実行し、分析結果をI/Oを介してディスプレイに出力する。また、通信インターフェースを介して服薬関連情報出力装置や製薬会社の端末に出力する。
CPUは、記憶装置から、「変更情報選択プログラム」(3024)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出し、メインメモリに展開されて実行されている「変更情報保持プログラム」(3028)が保持する「変更情報」(3027)を読み出し変更情報を選択する。
CPUは、記憶装置から、「変更情報出力プログラム」(3023)をメインメモリのプログラム格納領域に読み出し、「変更情報選択プログラム」が選択した「変更情報」を読み出し、変更情報出力プログラムを実行することで読みだされた変更情報を通信インターフェースを介して外部の服薬関連情報出力装置に出力する。またI/Oを介してディスプレイに出力する場合もある。さらにI/Oを介して変更情報の入力を記憶装置に対して行うようにしてもよい。
<処理の流れ>
図31は、本実施形態における処理の流れの一例を示す図である。同図の処理の流れは以下のステップからなる。まず、利用ログを受信するかどうか判断し(利用ログ受信判断ステップS3101)、利用ログを受信すると判断した場合には利用ログを受信する(利用ログ受信ステップS3102)。次に、利用ログを分析するかどうか判断し(利用ログ分析判断ステップS3103)、分析すると判断した場合には、利用ログを統計処理に基づき分析する(利用ログ統計処理分析ステップS3104)。分析結果を出力するかどうか判断し(分析結果出力判断ステップS3105)、出力すると判断した場合には分析結果を出力する(分析結果出力ステップS3106)。分析結果に基づき、変更情報保持部に保持されている変更情報を選択するかどうか判断し(変更情報選択判断ステップS3107)変更情報を選択すると判断した場合には変更情報を選択する(変更情報選択ステップ3108)。変更情報を出力するかどうか判断し(変更情報出力判断ステップS3109)、出力すると判断した場合には、変更情報を出力する(変更情報出力ステップS3110)。
<効果>
以上の構成を有する分析サーバを利用することにより、服薬関連情報を逐次アップデートすることができ、また、服薬指導の履歴や提供資料の履歴を蓄積し、これを統計分析することが可能になり、今後の服薬指導の改善や、資料の改良等に活用することができる。
≪実施形態3≫
<概要>
本実施形態は、実施形態1記載の服薬関連情報出力装置と、実施形態2記載の分析サーバとからなる服薬関連情報出力システムに関する。具体的には、服薬関連情報出力装置の基本的構成である服薬関連情報保持部と、入力受付部と、シチュエーション蓄積部と、プロトコル保持部と、出力命令部と、服薬関連情報取得部と、服薬関連情報出力部と、を有する服薬関連情報出力装置を基本とし、選択的にシチュエーション蓄積部に被処方者属性情報蓄積手段と、処方履歴蓄積手段と、を有したり、さらに選択的にシチュエーション蓄積部に服薬状況蓄積手段を有したり、さらに選択的にシチュエーション蓄積部に来局履歴蓄積手段と、提供履歴蓄積手段と、を有したり、さらに服薬関連情報保持部に指導支援情報保持手段と、直接提供情報保持手段と、を有したり、さらに選択的に入力受付部にチェックボックス手段を有したり、さらに選択的に出力命令部にプッシュ通知手段を有する服薬関連情報出力装置であり、これに加える必須の構成として分析サーバから変更情報を取得する変更情報取得部と取得した変更情報に基づいて服薬関連情報保持部に保持されている服薬関連情報を変更する変更部を備えた服薬関連情報出力装置をシステムの構成の一つとする。
そしてシステムの構成の他の一つとして分析サーバを有する。分析サーバは服薬関連情報出力装置の服薬関連情報を変更するための変更情報を保持する変更情報保持部とこれを服薬関連情報出力装置の変更情報取得部に対して出力するための変更情報出力部を必須の構成とする。また服薬関連情報出力装置が自身の利用ログを記録する利用ログ記録部と、記録された利用ログを所定の分析サーバに対して送信する利用ログ送信部と、を有する構成である場合には、この服薬関連情報出力装置とシステムを構成する分析サーバには利用ログ受信部と利用ログを分析する分析部と分析結果出力部を備えた分析サーバが組み合わされる。さらに組み合わされる分析サーバとして分析結果出力部から出力される分析結果を用いて変更情報を生成、選択、取得し、これを服薬関連情報出力装置に対して出力する構成を分析サーバが備えていてもよい。例えば分析結果出力部から出力される分析結果に応じて分析サーバの変更情報保持部に保持されている変更情報を選択し、選択された変更情報を分析サーバからディスプレイ、他の端末、に出力したり、服薬関連情報出力装置に変更情報出力部から出力する構成が考えられる。また分析サーバの分析部は統計分析手段を有していていもよい。
なお、服薬関連情報出力装置は、上記に加えて選択的に入力受付部が電子薬歴システム、調剤監査システム、レセプトコンピュータ、電子お薬手帳のいずれか一以上のインターフェースである電子薬歴インターフェースを有していてもよい。
<機能的構成>
本実施形態の一つの具体例を図32を用いて説明する。本実施形態の服薬関連情報システムは、服薬関連情報出力装置と分析サーバとからなる。服薬関連情報装置の構成は、「服薬関連情報保持部」(3201)、「入力受付部」(3202)、「シチュエーション蓄積部」(3203)、「プロトコル保持部」(3204)、「出力命令部」(3205)、「服薬関連情報取得部」(3206)、「服薬関連情報出力部」(3207)、「利用ログ記録部」(3217)、「利用ログ送信部」(3218)、「変更部」(3219)、「変更情報取得部」(3220)からなる。分析サーバの構成は、「変更情報保持部」(3221)、「変更情報出力部」(3222)、「利用ログ受信部」(3223)、「分析部」(3224)、「分析結果出力部」(3225)、「変更情報選択部」(3226)からなる。各構成の説明は実施形態1および2で述べたので省略する。
<効果>
本実施形態の服薬関連情報出力システムにより、被処方者毎のシチュエーションに応じた服薬関連情報を出力し、これに基づき、薬剤師が服薬指導を行うことが可能であるとともに、薬剤師の行った服薬指導等を分析することで、服薬指導の質の向上等をはかることができる。

Claims (14)

  1. 調剤薬局にて薬剤師又は/及び、薬の処方を受ける者である被処方者に対する被処方者のシチュエーションに基づき服薬指導時にアドヒアランス向上のための質問・勧奨・指導することが好ましい情報であって、
    (ア)処方薬に関する情報として、薬品名、効能、用法・用量、服用時間、服薬回数、成分、有効成分の含有量、添加物、使用上の注意事項、保管方法、飲み合わせ注意事項、禁忌事項、アレルギー情報、合併症情報、副作用情報、副作用等発現時の連絡先、製造販売元、使用期限、製造番号、処方薬を被処方者が摂取する際に注意・指導すべき情報、病名の確認、病態の説明、処方薬の使用経験の確認、用法・吸入回数の確認、
    (イ)処方薬から得られる情報に基づく受診勧奨情報、処方薬及び適用から併用が適切と考えられるサプリメント等健康食品情報や適切な食事・運動に関する情報、被処方者の性別・年齢・既往症により特に注意すべき事項に関する情報、
    のいずれかを含む服薬関連情報を出力するための服薬関連情報出力装置であって、
    服薬関連情報を保持する服薬関連情報保持部と、
    被処方者に関連付けて、被処方者の実際の服薬状況を含む服薬に関するシチュエーションの入力を受け付ける入力受付部であって、シチュエーション項目を選択可能なシチュエーションテーブルを保持するシチュエーションテーブル保持手段を有し、入力の受付はこのシチュエーションテーブルからシチュエーション項目を選択することでなされ、人の手による選択、電子薬歴システム、調剤監査システム、レセプトコンピュータ、電子お薬手帳のいずれか一以上のインターフェイスを有し、電子薬歴システム、調剤監査システム、レセプトコンピュータ、電子お薬手帳のいずれかとのインターフェイスを利用する場合にはこれらから送られてくる情報と選択肢との対応付けをした保持されているルールに基づいて前記シチュエーション項目が選択されるように構成された入力受付部と、
    入力された服薬に関するシチュエーションを被処方者毎に蓄積し、被処方者の実際の服薬状況を蓄積する服薬状況蓄積手段を含むシチュエーション蓄積部と、
    蓄積されているシチュエーションに応じて前記服薬関連情報を出力するルールであるプロトコルを保持するプロトコル保持部と、
    被処方者毎に服薬関連情報の出力命令を出力するための出力命令部と、
    出力命令が出力された場合に該当する被処方者に関連付けられたシチュエーションを取得し、保持されているプロトコルに従って保持されている服薬関連情報を取得する服薬関連情報取得部と、
    取得された服薬関連情報を出力する服薬関連情報出力部と、
    を有する服薬関連情報出力装置。
  2. シチュエーション蓄積部は、
    被処方者の氏名、年令、性別、服薬目的のいずれか一以上を含む被処方者属性情報を蓄積する被処方者属性情報蓄積手段と、
    被処方者に対する医薬品の処方履歴を蓄積する処方履歴蓄積手段と、
    を有する請求項1に記載の服薬関連情報出力装置。
  3. シチュエーション蓄積部は、
    当該調剤薬局への来局履歴を蓄積する来局履歴蓄積手段と、
    薬剤師からの過去の服薬関連情報の提供履歴を蓄積する提供履歴蓄積手段と、
    を有する
    請求項1又は2に記載の服薬関連情報出力装置。
  4. 服薬関連情報保持部は、
    服薬関連情報として、薬剤師向けの被処方者指導支援情報を保持する指導支援情報保持手段と、
    被処方者に直接提供できる直接提供情報を保持する直接提供情報保持手段と、
    を有する請求項1から3のいずれか一に記載の服薬関連情報出力装置。
  5. 入力受付部は、出力された服薬関連情報に含まれる情報の中で実際に被処方者に対して提供した情報又は/及び服薬関連情報の被処方者指導支援情報を用いて実際に被処方者に対して行った指導を選択するためのチェックボックス手段を有する請求項4に記載の服薬関連情報出力装置。
  6. 出力命令部は、入力受付部から被処方者に関する処方情報の入力の受け付け又は/及び被処方者に関するデータ受信があった場合に出力命令を出力するプッシュ通知手段を有する請求項1から5のいずれか一に記載の服薬関連情報出力装置。
  7. 自身の利用ログを記録する利用ログ記録部と、
    記録された利用ログを所定の分析サーバに対して送信する利用ログ送信部と、
    をさらに有する請求項1から6のいずれか一に記載の服薬関連情報出力装置。
  8. 分析サーバから服薬関連情報を変更する変更情報を取得する変更情報取得部と、
    取得した変更情報に基づいて服薬関連情報保持部に保持されている服薬関連情報を変更する変更部と、
    をさらに有する請求項7に記載の服薬関連情報出力装置。
  9. 請求項8に記載の服薬関連情報出力装置の服薬関連情報保持部に保持されている服薬関連情報を変更するための情報である変更情報を一以上保持する変更情報保持部と、
    保持されている変更情報を出力する変更情報出力部と、
    を有する分析サーバと、
    請求項8に記載の服薬関連情報出力装置とからなる服薬関連情報出力システム。
  10. 請求項7又は8に記載の服薬関連情報出力装置の一以上から利用ログを受信する利用ログ受信部と、
    受信した利用ログを分析する分析部と、
    分析部での分析結果を出力する分析結果出力部と、
    を有する請求項9に記載の分析サーバと、
    請求項8に記載の服薬関連情報出力装置と、からなる服薬関連情報出力システム。
  11. 分析結果出力部から出力される分析結果に基づいて変更情報保持部に保持されている変更情報を選択して変更情報出力部に出力させる変更情報選択部をさらに有する請求項10に記載の服薬関連情報出力システム。
  12. 分析部は、利用ログの分析に基づいて服薬目的の達成のために効果的な服薬情報を統計処理に基づいて分析する統計分析手段を有する請求項10又は11に記載の服薬関連情報出力システム。
  13. 被処方者のシチュエーションに基づき服薬指導時にアドヒアランス向上のための質問・勧奨・指導することが好ましい情報であって、(ア)処方薬に関する情報として、薬品名、効能、用法・用量、服用時間、服薬回数、成分、有効成分の含有量、添加物、使用上の注意事項、保管方法、飲み合わせ注意事項、禁忌事項、アレルギー情報、合併症情報、副作用情報、副作用等発現時の連絡先、製造販売元、使用期限、製造番号、処方薬を被処方者が摂取する際に注意・指導すべき情報、病名の確認、病態の説明、処方薬の使用経験の確認、用法・吸入回数の確認、(イ)処方薬から得られる情報に基づく受診勧奨情報、処方薬及び適用から併用が適切と考えられるサプリメント等健康食品情報や適切な食事・運動に関する情報、被処方者の性別・年齢・既往症により特に注意すべき事項に関する情報、のいずれかを含む服薬関連情報を保持する服薬関連情報保持部と、
    シチュエーションに応じて前記服薬関連情報を出力するルールであるプロトコルを保持するプロトコル保持部と、
    シチュエーションの入力の受付のためにシチュエーション項目を選択可能なシチュエーションテーブルを保持するシチュエーションテーブル保持手段を有し、入力の受付はこのシチュエーションテーブルからシチュエーション項目を選択することでなされ、人の手による選択、電子薬歴システム、調剤監査システム、レセプトコンピュータ、電子お薬手帳のいずれか一以上とのインターフェイスを有し、電子薬歴システム、調剤監査システム、レセプトコンピュータ、電子お薬手帳のいずれかとのインターフェイスを利用する場合にはこれらから送られてくる情報と選択肢との対応付けをした保持されているルールに基づいて前記シチュエーション項目が選択されるように構成された入力受付部と、
    からなり調剤薬局にて薬剤師又は/及び、薬の処方を受ける者である被処方者に対する服薬関連情報を出力するための服薬関連情報出力装置の動作方法であって、
    入力受付部にて被処方者に関連付けて、被処方者の実際の服薬状況を含む服薬に関するシチュエーションの入力を受け付ける入力受付ステップであって、
    電子薬歴システム、調剤監査システム、レセプトコンピュータ、電子お薬手帳のいずれかとのインターフェイスを利用する場合にはこれらから送られてくる情報と選択肢との対応付けをした保持されているルールに基づいて前記シチュエーション項目を入力受付部が選択する入力受付ステップと、
    入力された被処方者の実際の服薬状況を含むシチュエーションを服薬関連情報出力装置が自身に対して被処方者毎に蓄積する服薬状況蓄積サブステップを含むシチュエーション蓄積ステップと、
    被処方者毎に服薬関連情報の出力命令を服薬関連情報出力装置内にて出力するための出力命令ステップと、
    出力命令が出力された場合に該当する被処方者に関連付けられたシチュエーションを取得し、プロトコル保持部にて保持されているプロトコルに従って保持されている服薬関連情報を服薬関連情報出力装置内にて自身が取得する服薬関連情報取得ステップと、
    自身が取得した服薬関連情報を出力する服薬関連情報出力ステップと、
    計算機である服薬関連情報出力装置に実行させる服薬関連情報出力装置の動作方法。
  14. 被処方者のシチュエーションに基づき服薬指導時にアドヒアランス向上のための質問・勧奨・指導することが好ましい情報であって、(ア)処方薬に関する情報として、薬品名、効能、用法・用量、服用時間、服薬回数、成分、有効成分の含有量、添加物、使用上の注意事項、保管方法、飲み合わせ注意事項、禁忌事項、アレルギー情報、合併症情報、副作用情報、副作用等発現時の連絡先、製造販売元、使用期限、製造番号、処方薬を被処方者が摂取する際に注意・指導すべき情報、病名の確認、病態の説明、処方薬の使用経験の確認、用法・吸入回数の確認、(イ)処方薬から得られる情報に基づく受診勧奨情報、処方薬及び適用から併用が適切と考えられるサプリメント等健康食品情報や適切な食事・運動に関する情報、被処方者の性別・年齢・既往症により特に注意すべき事項に関する情報、のいずれかを含む服薬関連情報を保持する服薬関連情報保持部と、
    シチュエーションに応じて前記服薬関連情報を出力するルールであるプロトコルを保持するプロトコル保持部と、
    シチュエーションの入力の受付のためにシチュエーション項目を選択可能なシチュエーションテーブルを保持するシチュエーションテーブル保持手段を有し、入力の受付はこのシチュエーションテーブルからシチュエーション項目を選択することでなされ、人の手による選択、電子薬歴システム、調剤監査システム、レセプトコンピュータ、電子お薬手帳のいずれか一以上とのインターフェイスを有し、電子薬歴システム、調剤監査システム、レセプトコンピュータ、電子お薬手帳のいずれかとのインターフェイスを利用する場合にはこれらから送られてくる情報と選択肢との対応付けをした保持されているルールに基づいて前記シチュエーション項目が選択されるように構成された入力受付部と、
    からなり調剤薬局にて薬剤師又は/及び、薬の処方を受ける者である被処方者に対する服薬関連情報を出力するための服薬関連情報出力装置の動作プログラムであって、
    入力受付部にて被処方者に関連付けて、被処方者の実際の服薬状況を含む服薬に関するシチュエーションの入力を受け付ける入力受付ステップであって、
    電子薬歴システム、調剤監査システム、レセプトコンピュータ、電子お薬手帳のいずれかとのインターフェイスを利用する場合にはこれらから送られてくる情報と選択肢との対応付けをした保持されているルールに基づいて前記シチュエーション項目を入力受付部が選択する入力受付ステップと、
    入力された被処方者の実際の服薬状況を含むシチュエーションを服薬関連情報出力装置が自身に対して被処方者毎に蓄積する服薬状況蓄積サブステップを含むシチュエーション蓄積ステップと、
    被処方者毎に服薬関連情報の出力命令を服薬関連情報出力装置内にて出力するための出力命令ステップと、
    出力命令が出力された場合に該当する被処方者に関連付けられたシチュエーションを取得し、プロトコル保持部にて保持されているプロトコルに従って保持されている服薬関連情報を服薬関連情報出力装置内にて自身が取得する服薬関連情報取得ステップと、
    自身が取得した服薬関連情報を出力する服薬関連情報出力ステップと、
    が計算機である服薬関連情報出力装置で読み取り実行可能に記述された動作プログラム。
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